JP6497011B2 - ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維およびそれを用いたシート状物ならびにポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の製造方法 - Google Patents

ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維およびそれを用いたシート状物ならびにポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐炎材料など様々な用途に展開可能なポリアクリロニトリル系耐炎化繊維およびポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の製造方法に関するものである。
ポリアクリロニトリル系繊維を原料とするポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、その耐炎性、耐熱性を生かした分野、例えば消防服、溶接火花防護シート等の保護具、ガスケット等のシール材等の様々な用途に使用されている。従来使用されていた石綿の代替素材として、比重が小さく軽量であり、柔軟で、難燃性に優れ、且つ炭素繊維に比較して安価であることが、その理由である。
しかしながら、ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は他の有機繊維と比較するとまだ密度が高く、例えば消防服のような防炎製品用途においては、着用時における重量感からポリアクリロニトリル系長時間の着用で作業者に過大な負担を与え、さらなる軽量化が求められていた。
このような背景から、繊維の内部に、繊維の長さ方向に沿って略平行な筋状の空隙を有する耐炎化繊維が検討されている(例えば、特許文献1)。この空隙によって耐炎化繊維の見かけ密度が低下し、軽量化することができる。当該耐炎化繊維は、紡糸原液にポリアクリロニトリルと非相溶なポリエチレングリコールを添加し、糸とした後にポリエチレングリコールを除去して空隙を形成させることによって得ることができる。
特開平4−2821号公報
特許文献1に記載のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、空隙形成によって軽量化の課題はある程度解決できる。しかし、非相溶成分を混合するため紡糸安定性に欠け、ポリアクリロニトリル系樹脂とポリエチレングリコール等の空隙形成樹脂との界面が製造中に剥離する問題があった。また、一般にポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、ポリアクリロニトリル系繊維束を空気中で加熱、酸化することによって製造されるが、酸化の程度が繊維内部と表皮部で不均一になりやすく、長さ方向に連続していても断面方向には独立している空隙では温度斑の原因になりやすい問題もあった。本発明は、軽量でありつつ、紡糸安定性が高く、また内外部均一性に優れたポリアクリロニトリル系耐炎化繊維を提供することを課題とする。
本発明者らは、これらの課題は、空隙あるいは空隙を形成させる前駆体の高分子を個々に分散独立させず、連続構造とすることにより解決できることを突き止めた。
すなわち、上記の課題を解決する本発明は、構造周期が10〜3,000nmの共連続多孔構造を有するポリアクリロニトリル系耐炎化繊維である。
本発明のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維は、空隙によって優れた軽量性を発揮することができる。また、ポリアクリロニトリル系樹脂又は耐炎化後の樹脂と、空隙を形成する樹脂又は空隙とが、共連続構造となるため、製造安定性に優れると共に、内外部均一性に優れた繊維とすることができる。
本発明のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の断面における共連続多孔構造の走査型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本明細書において「〜」はその両端の数値を含む範囲を表すものとする。
<ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維>
本発明のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維(以下、「PAN系耐炎化繊維」と称する場合がある)は、ポリアクリロニトリル(PAN)またはその共重合体(PANおよびその共重合体を以下、「PAN系樹脂」と称する場合がある)よりなる繊維(PAN系樹脂からなる繊維を以下、「PAN系繊維」と称する場合がある)を耐炎化(酸化)して得られるものである。PAN系樹脂としては、アクリロニトリルモノマーと、カルボン酸基を有するモノマー、カルボン酸エステル基を有するモノマーまたはアクリルアミド系モノマー等を共重合させたポリマーが挙げられる。このような共重合ポリマーは耐炎化工程での環化が進行しやすくなる点で好ましい。
カルボン酸基を有するモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などが上げられる。
カルボン酸エステル基を有するモノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどの代表されるメタクリル酸エステル類などが上げられる。
アクリルアミド系モノマーとしては、例えばアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドが上げられる。
カルボン酸基を有するモノマー、カルボン酸エステル基を有するモノマー、およびアクリルアミド系モノマーから選ばれる複数種のモノマーをアクリロニトリルモノマーと共重合することもできる。
また、共重合体にはこれら以外にもスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどの不飽和モノマー類、さらにp−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩などが含まれていても構わない。
これら共重合成分の共重合比は0.1〜10mol%が好ましい。0.1mol%以上とすることにより環化促進が可能となり、10mol%以下とすることにより耐炎化に際しての繊維シートの収縮を抑えることができる。これらの目的のために当該共重合成分は0.2〜5mol%とすることがより好ましい。
このPAN系樹脂の重量平均分子量は1〜200万であることが、PAN系繊維の配向制御および、別工程での耐炎化の観点から好ましく、10万〜50万であることが可紡性の観点からより好ましい。
本発明でいうPAN系耐炎化繊維は、残存ニトリル基の存在を確認することで判断することができる。具体的には、赤外分光測定(IR)により2240cm−1付近の吸収ピークの有無で確認することができる。また、耐炎構造を有することは、核磁気共鳴(NMR)装置により13Cを測定した場合、ポリマーに起因して150〜200ppmにシグナルを有することで確認することができる。
また、本発明において、「耐炎」とは「防炎」という用語と実質的に同義であり、「難撚」という用語の意味を含む。具体的に耐炎とは燃焼が継続し難い、すなわち燃え難い性質を示す総称である。耐炎性能の具体的評価手段としては、JISL 1091(1977)の繊維製品の燃焼試験方法に則し、A法の45°ミクロバーナ法、1分加熱にて、該方法で試験した後に炭化面積や残炎時間を測定することで判定できる。本発明のPAN系耐炎化繊維においては、当該試験において区分2または3に相当する燃焼性を有するものであることが好ましい。
〔共連続多孔構造〕
本発明のPAN系耐炎化繊維は、共連続多孔構造を有する。
共連続多孔構造とは、枝部(骨格)と細孔部(空隙)がそれぞれ連続しつつ三次元的に規則的に絡み合った構造のことを指す。共連続多孔構造は、走査型電子顕微鏡を用いて倍率5万倍でPAN系耐炎化繊維の断面を観察した際、図1に示されるように、枝部(骨格)と細孔部(空隙)がそれぞれ連続しつつ絡み合っていることにより確認することができる。
本発明のPAN系耐炎化繊維における共連続多孔構造において、空隙部は断面を観察すると均一な構造を有し、構造周期が確認できる。本発明のPAN系耐炎化繊維における共連続多孔構造の構造周期は10〜3,000nmである。構造周期が10nm以上であると軽量性に優れ、内層までより均一となる。共連続多孔構造の構造周期は100nm以上がより好ましく、200nm以上がさらに好ましい。一方、構造周期が3,000nm以下であると、空隙が潰れにくく、引張、圧縮、曲げなどの機械強度を保つことができる。共連続多孔構造の構造周期は、1,000nm以下がより好ましい。前記構造周期は、繊維の配向に伴って観察方向で異なる場合があるが、その場合はいずれかの測定角度で算出した際の構造周期が上記範囲に入っていればよい。
ここで共連続多孔構造の構造周期とは、PAN系耐炎化繊維にX線を入射し、散乱強度がピーク値を持つ位置の散乱角度2θより、下式で算出されるものである。
構造周期:L、λ:入射X線の波長
また、共連続多孔構造を形成する細孔(以下、細孔という)の平均直径は5〜1,500nmであることが好ましい。細孔の平均直径が大きいほど軽量化や内外均一性が向上する。そのため、細孔の平均直径は10nm以上がより好ましく、20nm以上がさらに好ましい。一方、細孔の平均直径が小さいほど物性が向上するため、細孔の平均直径は1,000nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましい。
ここで細孔の平均直径の測定は、水銀圧入法による細孔径分布測定によって得た測定値を用いる。水銀圧入法はPAN系耐炎化繊維の細孔に圧力を加えて水銀を浸入させ、圧力と圧入された水銀量から細孔容積と比表面積を求める。そして細孔を円筒と仮定したときに細孔容積と比表面積の関係から得た細孔直径を細孔の平均直径とする。
〔共連続多孔構造を実質的に有しない部分〕
本発明のPAN系耐炎化繊維は、共連続多孔構造を実質的に有しない部分(以下、単に「共連続多孔構造を有しない部分」という場合がある。)を含んでいることも好ましい態様である。共連続多孔構造を実質的に有しない部分とは、“クロスセクションポリッシャ”(登録商標)により形成させた断面を、1±0.1(nm/画素)の倍率で観察した際に、1画素以下であることにより明確な細孔(空隙)が観察されない部分が、一辺が後述のX線から算出される構造周期Lの3倍に対応する正方形の領域以上の面積で存在することを意味する。
共連続多孔構造を実質的に有しない部分は強度が強く、共連続構多孔造を有しない部分が存在することで、特に圧縮破壊に対する耐性を高めることが可能である。
共連続多孔構造を有しない部分が共連続多孔構造を有する部分を覆う形態である場合には、共連続多孔構造による軽量性を維持しつつ摩擦や磨耗、製造工程における割れ等を防止することができるなど機械強度が向上する点で好ましい。具体的には、例えば共連続多孔構造を有する部分を芯部、そして芯部を覆うように形成された共連続多孔構造を実質的に有しない部分を鞘部とする芯鞘構造繊維である。鞘部の厚みは特に限定されず、材料の用途に応じて適宜選択することができるが、厚すぎるとPAN系耐炎化繊維として空隙率が低下する傾向が見られることから、20μm以下が好ましい。また、鞘部の厚みの下限についても特に限定されないが、材料の形態を保ち、芯部と区別された機能を発揮させる観点から1nm以上が好ましい。
〔PAN系耐炎化繊維の形態〕
PAN系耐炎化繊維は、長繊維であっても、短繊維であってもよい。また断面の形状は、何ら制限されず、丸断面、三角断面などの多葉断面、扁平断面や中空断面など任意の形状とすることが可能である。
繊維の平均直径は特に限定されず、用途に応じて任意に決定することができるが、取り扱い性や多孔質を維持する観点から100nm以上が好ましい。また曲げ剛性を確保して、取り扱い性が向上する観点から5mm以下が好ましい。
本発明のPAN系耐炎化繊維は、織物、編物、不織布などのシート状物として用いることができる。織物としては平織、綾織、朱子織等の基本組織の他、変化組織でも構わず、必要に応じて多重織にしても良い。編物では経編でも横編でも丸編でもよく、平編、ゴム編等の基本組織の他、変化組織でも構わない。
織物または編物からなる場合、その開口率が5%以下であることが好ましい。開口率を5%以下とすることにより、織編物としての均一性が高く、例えば衣服やフィルターとして良好な特性が得られる。開口率の下限値は0%でもよい。なお、開口率は、次の式で求められる。
開口率( %) = ( S 2 / S 1 ) × 1 0 0
S 1 : 織編物面積
S 2 : 織編物面積S 1領域内で織編物を構成する糸が存在しない部分の面積
また、不織布の場合、その形態としては、ニードルパンチやウォータージェットパンチで得られた不織布が、厚み方向の繊維配向を高いため好ましい。
本発明においてシート状物の単位面積あたりの重量は、用途に応じて適宜選択することができるが、重量と耐炎性等の機能のバランスから、20〜500g/mであることが好ましく、より好ましくは50〜200g/mである。
本発明のPAN系耐炎化繊維は、高温ガス中のダストを捕集するための耐熱性フィルター材、特に発火が生じる使用条件に好適な耐熱性フィルター材、ファイヤーブロッキングレイヤーなど火炎から被覆物を護る耐炎化布、防炎カーテン、消防服、耐熱耐炎肌着、炉前作業服、溶接服、化学服等の防炎衣料や、火花防護シート、耐熱手袋、エプロン、防災ずきん等の保護具、断熱材、特に自動車、電車や航空機などのダッシュボード、エンジンルーム等における吸音・遮音・断熱材、病院、劇場、ホテル等の内装材・建材・什器類、防火カバー、ダクト表面材、プラスチック防炎材、補強材、ガスケット等のシール材等の産業資材等、耐炎性、耐熱性、難燃性、耐薬品性、柔軟性、軽量性を活かした用途に広く活用することができる。また、本発明のPAN系耐炎化繊維を炭素繊維の前駆体として用いることもできる。
<PAN系耐炎化繊維の製造方法>
次に、本発明のPAN系耐炎化繊維の製造方法を説明する。本発明のPAN系耐炎化繊維は、一例として、PAN系樹脂10〜90重量%と消失樹脂90〜10重量%とを相溶させて樹脂混合物とする相溶化工程と、樹脂混合物を紡糸する紡糸工程と、相溶した状態の樹脂混合物を相分離させる相分離工程と、消失樹脂を除去する消失樹脂除去工程と、PAN系繊維を耐炎化する耐炎化工程とを有するものである。
〔相溶化工程〕
相溶化工程は、PAN系樹脂10〜90重量%と、消失樹脂90〜10重量%と相溶させ、樹脂混合物とする工程である。
PAN系樹脂とは、上述したようにPANあるいはその共重合体である。
一方、消失樹脂とは、後述する消失樹脂除去工程により除去可能な樹脂である。相溶化工程においては、PAN系樹脂と消失樹脂を相溶させ、樹脂混合物(ポリマーアロイ)とする。ここでいう「相溶させ」とは、温度および/または溶媒の条件を適切に選択することにより、光学顕微鏡でPAN系樹脂と消失樹脂の相分離構造が観察されない状態を作り出すことをいう。
PAN系樹脂と消失樹脂は、樹脂同士のみの混合により相溶させてもよいし、溶媒などを加えることにより相溶させてもよい。
複数の樹脂が相溶する系としては、低温では相分離状態にあるが高温では1相となる上限臨界共溶温度(UCST)型の相図を示す系や、逆に、高温では相分離状態にあるが低温では1相となる下限臨界共溶温度(LCST)型の相図を示す系などが挙げられる。また、特にPAN系樹脂と消失樹脂の少なくとも一方が溶媒に溶解した系である場合には、非溶媒の浸透によって後述する相分離が誘発されるものも好適な例として挙げられる。
相溶する系の具体的なPAN系樹脂と消失樹脂の組み合わせ例としては、例えば溶媒を含まない系であれば、スチレン−アクリロニトリル共重合体/ポリフェニレンエーテルが挙げられ、溶媒を含む系であれば、ポリアクリロニトリル/ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル/ポリビニルフェノール、ポリアクリロニトリル/ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリル/ポリ乳酸、などを挙げることができる。
PAN系樹脂と消失樹脂を混合する方法については限定されず、均一に混合できる限りにおいて公知の種々の混合方式を採用できる。具体例としては、攪拌翼を持つロータリー式のミキサーや、スクリューによる混練押出機などが挙げられる。
またPAN系樹脂と消失樹脂を混合する際の温度を、PAN系樹脂と消失樹脂が共に軟化する温度以上とすることも好ましい態様である。ここで軟化する温度とは、PAN系樹脂または消失樹脂が結晶性高分子であれば融点、非晶性樹脂であればガラス転移点温度を適宜選択する。混合温度をPAN系樹脂と消失樹脂が共に軟化する温度以上とすることで両者の粘性を下げられるため、より効率のよい攪拌、混合が可能になる。混合温度の上限についても特に限定されないが、熱分解による樹脂の劣化を防止し、品質に優れたPAN系耐炎化繊維を得る観点から、400℃以下が好ましい。
相溶化工程においては、PAN系樹脂10〜90重量%に対し消失樹脂90〜10重量%を混合する。PAN系樹脂と消失樹脂が前記の範囲内であると、細孔の平均直径や空隙率を任意に設計できるため好ましい。PAN系樹脂が10重量%以上であれば、炭化後の材料の機械強度を保つことができるほか、材料の収率が向上するため好ましい。また炭化可能な材料が90重量%以下であれば、消失樹脂が効率よく細孔を形成できるため好ましい。
PAN系樹脂と消失樹脂の混合比については、それぞれの材料の相溶性を考慮して、上記の範囲内で任意に選択することができる。具体的には、一般に樹脂同士の相溶性はその組成比が1対1に近づくにつれて悪化するため、相溶性のあまり高くない系を原料に選択した場合には、PAN系樹脂の量を増やす、または減らして相溶性を改善することが好ましい。
溶媒を添加する場合、PAN系樹脂と消失樹脂を相溶化させやすくなることに加え、PAN系樹脂と消失樹脂の粘性を下げ、成形を容易にする効果を奏する。溶媒の種類については特に限定されず、PAN系樹脂、消失樹脂のうち少なくともいずれか一方を溶解、膨潤させることが可能な常温で液体であればよいが、溶解性の指標となるPAN系樹脂と消失樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の平均値と、溶媒のSP値との差の絶対値が、5.0以下となる溶媒が好ましい。PAN系樹脂および消失樹脂をいずれも溶解する溶媒であれば、両者の相溶性が向上するためより好ましい。
溶媒の添加量は、PAN系樹脂と消失樹脂の相溶性を向上させ、粘性を下げて流動性を改善する観点からPAN系樹脂と消失樹脂の合計重量に対して20重量%以上が好ましい。また一方で溶媒の回収、再利用に伴うコストの観点から、PAN系樹脂と消失樹脂の合計重量に対して90重量%以下が好ましい。
〔紡糸工程〕
紡糸工程は、上記相溶化工程において相溶させた樹脂混合物を紡糸し、PAN系繊維とする工程である。本発明においては、PAN系樹脂と消失樹脂が相溶しているため、紡糸の際に安定して口金から吐出することができる。PAN系樹脂と消失樹脂を混合した後、繊維化する手段としては、通常の紡糸方法を採用することが好ましい。紡糸方法は特に限定されず、溶融紡糸、乾式紡糸、乾湿式紡糸、湿式紡糸、エレクトロスピニング等が適用できるが、PAN系樹脂の紡糸性や生産性が優れるという点から、湿式紡糸や乾湿式紡糸が好ましい。湿式紡糸や乾湿式紡糸での溶媒はPAN系樹脂と消失樹脂を溶解する溶媒が好ましく、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
なお、PAN系樹脂と消失樹脂の混合と紡糸を連続的に行うことも可能であり、本発明においては連続的に行う場合においても紡糸工程を有するものと考える。このような方法としては、例えば、紡糸機の押出機や紡糸口金直前での静的混練子等を用いた混合などを単独あるいは併用して用いることもできる。
〔相分離工程〕
相分離工程は、相溶化工程において相溶させた樹脂混合物を相分離させて微細構造を形成する工程である。
一般的に、混合されたPAN系樹脂と消失樹脂の相分離は、種々の物理的、化学的手法により誘発することができ、例えば温度変化によって相分離を誘発する熱誘起相分離法、非溶媒を添加することによって相分離を誘発する非溶媒誘起相分離法、物理的な場によって相分離を誘発する流動誘起相分離法、配向誘起相分離法、電場誘起相分離法、磁場誘起相分離法、圧力誘起相分離法、化学反応を用いて相分離を誘発する反応誘起相分離法などが挙げられる。
これらの各種相分離法のうち、反応誘起相分離は重合の際に弾性率の向上などの特性変化が生じて繊維に成形しにくいこと、そして他の手法に比べて高コストであるため、他の相分離法が好ましい。本発明のPAN系耐炎化繊維を容易に製造できる点で、非溶媒誘起相分離法や熱誘起相分離法が好ましい。このような相分離法は、単独で、もしくは組み合わせて使用することができる。組み合わせて使用する場合の具体的な方法は、例えば凝固浴を通して非溶媒誘起相分離を進行させた後、加熱または冷却して熱誘起相分離を起こす方法や、凝固浴の温度を制御して非溶媒誘起相分離と熱誘起相分離を同時に起こす方法、口金から吐出された材料を冷却して熱誘起相分離を起こした後に非溶媒と接触する方法などが挙げられる。本発明では特に、湿式紡糸や乾湿式紡糸の手法を活用し、凝固浴に非溶媒を満たして相分離を起こす手段は、簡便で好ましい。
〔延伸〕
このように得られた繊維は、強度や柔軟性を向上させるために延伸することが好ましい。本発明においては、共連続構造を有しているため均一性があり、安定して延伸することができる。なお延伸は多段で行うことが好ましく、総延伸倍率は目的に応じ適宜調整することができるが約2〜30倍程度が好ましい。なお、延伸工程の前、途中、後で適宜、乾燥、給油、洗浄を行っても良い。また、延伸は後述する耐炎化工程と同時に行うこともできる。
〔消失樹脂除去工程〕
消失樹脂除去工程は、相分離工程において相分離で微細構造を形成させたPAN系繊維から消失樹脂を除去する工程である。工程である。
消失樹脂の除去は、PAN系樹脂に溶解せず、かつ消失樹脂に溶解する溶媒と接触させることにより行うことができる。PAN系樹脂に溶解せず、かつ消失樹脂に溶解する溶媒の具体例としては、水、エタノール、メタノール、アセトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、リモネン、フェノール、クレゾール、2−クロロフェノール、クロロホルム、ジクロロメタン、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。これらの溶媒は1種または2種以上混合して用いることもできるし、添加剤を溶解させて用いることもできる。溶媒として水を用いると環境負荷が小さいため好ましい。
消失樹脂除去工程は、相分離工程で相分離させた後に連続的に溶媒に浸漬して溶解する方法、あるいはバッチ式で溶媒に浸漬して溶解する方法のいずれも採用できる。また、繊維の状態で行っても良いし、シート状等の使用する用途に適した形態にした後に行っても良い。なお、延伸する場合には、延伸後に行うことが高い空隙率を維持できる点で好ましい。
また、消失樹脂は、加熱、酸化等により除去することもできる。加熱して消失樹脂を除去する場合には、PAN系樹脂が熱分解により消失しない範囲で加熱して、消失樹脂を選択的に除去することが好ましい。一般に、PAN系樹脂が熱分解により消失しない温度は300℃以下である。加熱して消失樹脂を除去する場合には、後述の耐炎化工程にて同時に行うことが、工程数を減じて低コストでの製造が可能となるため好ましい。
また酸化して消失樹脂を除去する場合には、過酸化水素や過マンガン酸カリウムなどに例示される酸化剤を用いて、消失樹脂を選択的に酸化、除去する。これら酸化剤は、前述の溶媒に含ませておき、溶解除去と組み合わせて使用することも好ましい。
消失樹脂の除去率は、最終的にPAN系耐炎化繊維となった際に80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
〔耐炎化工程〕
耐炎化工程は、PAN系繊維に対し耐炎化処理を行う工程である。耐炎化工程は前述の消失樹脂除去工程の前でも後でも良いが、後である方が繊維内外部の耐炎化均一性、消失樹脂の除去性等の点で好ましい。また、前述のように、耐炎化工程において消失樹脂の除去を行ってもよい。すなわち、耐炎化工程は消失樹脂除去工程を兼ねる工程であってもよい。また、繊維の状態で耐炎化処理を行っても良いし、後述するようにシート状等の使用する用途に適した形態にした後、耐炎化処理しても良い。
耐炎化処理の方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。具体的な方法としては、酸素存在下で加熱することで酸化架橋を起こす方法、電子線、ガンマ線などの高エネルギー線を照射して架橋構造を形成する方法、反応性基を持つ物質を含浸、混合して架橋構造を形成する方法などが挙げられ、中でも酸素存在下で加熱することで酸化架橋を起こす方法が、プロセスが簡便であり製造コストを低く抑えることが可能である点から好ましい。これらの手法は単独もしくは組み合わせて使用しても、それぞれを同時に使用しても別々に使用してもよい。
酸素存在下で加熱することで酸化架橋を起こす方法における加熱温度は、架橋反応を効率よく進める観点から150℃以上が好ましく、PAN系樹脂の熱分解、燃焼などによる重量ロスなく、収率よく繊維を得ることができる観点から、350℃以下が好ましい。
また処理中の酸素濃度については特に限定されないが、18%以上の酸素濃度を持つガス、特に空気をそのまま供給することが製造コストを低く抑えることが可能となるため好ましい。ガスの供給方法については特に限定されないが、空気をそのまま加熱装置内に供給する方法や、ボンベなどを用いて純酸素を加熱装置内に供給する方法などが挙げられる。
処理時間についても、限定されるものではないが、1〜240分とすることが好ましく、1分以上とすることにより耐炎化を進行させることができ、240分以下とすることによりエネルギーコストを低減することができる。この観点から処理時間は5〜120分であることがより好ましい。
電子線、ガンマ線などの高エネルギー線を照射して架橋構造を形成する方法としては、市販の電子線発生装置やガンマ線発生装置などを用いて、PAN系樹脂へ電子線やガンマ線などを照射することで、架橋を誘発する方法が挙げられる。照射による架橋構造の効率的な導入から照射強度の下限は1kGy以上であることが好ましく、主鎖の切断による分子量低下から材料強度が低下するのを防止する観点から1,000kGy以下が好ましい。
反応性基を持つ物質を含浸、混合して架橋構造を形成する方法は、反応性基を持つ低分子量化合物を樹脂混合物に含浸して、加熱または高エネルギー線を照射して架橋反応を進める方法、予め反応性基を持つ低分子量化合物を混合しておき、加熱または高エネルギー線を照射して架橋反応を進める方法などが挙げられる。
〔シート化〕
本発明ではPAN系耐炎化繊維または耐炎化する前の前駆体繊維(消失樹脂除去工程を行う前の繊維を含む)を、通常の製織、製編、不織布加工などによってシート状物として形成することができる。シート化は、紡糸工程以降のいずれの段階においても行うことが可能である。
織物や編物を作製する場合には、本発明のPAN系耐炎化繊維を長繊維フィラメントや短繊維紡績糸として使用することができる。不織布を作製する場合は、本発明のPAN系耐炎化繊維を短繊維とした後、カードや抄造等でウェブ化し、必要に応じてニードルパンチやウォータージェットパンチでの交絡処理、接着処理、等を行うことにより製造することができる。
さらに、シート状物には適宜加圧処理を施すことができ、カレンダーロールで加圧処理する場合には1〜500kN/m、平板型プレスの場合には2〜1000MPaの圧力を付与することが、シート状物の平滑性や薄肉化、あるいは均一性向上にとって好ましい。
以下に本発明の好ましい実施の例を記載するが、これら記載は何ら本発明を制限するものではない。
評価手法
〔共連続多孔構造〕
PAN系耐炎化繊維の断面を走査型電子顕微鏡により観察した。このとき、孔部と枝部が連続しつつ絡み合った様子が観察された場合、連続多孔構造を有していると判断した。
〔共連続多孔構造の構造周期〕
PAN系耐炎化繊維を試料プレートに挟み込み、CuKα線光源から得られたX線源から散乱角度10度未満の情報が得られるように、光源、試料及び二次元検出器の位置を調整した。二次元検出器から得られた画像データ(輝度情報)から、ビームストッパーの影響を受けている中心部分を除外して、ビーム中心から動径を設け、角度1°毎に360°の輝度値を合算して散乱強度分布曲線を得た。得られた曲線においてピークを持つ位置の散乱角度2θより、共連続多孔構造の構造周期を下記の式によって得た。
構造周期:L、λ:入射X線の波長
〔平均空隙率〕
PAN系耐炎化繊維を樹脂中に包埋し、その後カミソリ等で断面を露出させ、日本電子製SM−09010を用いて加速電圧5.5kVにて試料表面にアルゴンイオンビームを照射、エッチングを施す。得られた材料の断面を走査型二次電子顕微鏡にて材料中心部を1±0.1(nm/画素)となるよう調整された拡大率で、70万画素以上の解像度で観察した画像から、計算に必要な着目領域を512画素四方で設定し、着目領域の面積A、孔部分の面積をBとして、下記の式で算出されたものを言う。
平均空隙率(%)=B/A×100
[実施例1]
70gのイタコン酸を1モル%共重合させたポリアクリロニトリル共重合体(MW15万)と70gのシグマ・アルドリッチ社製ポリビニルピロリドン(MW4万)、及び、溶媒として400gの和研薬製ジメチルスルホキシド(DMSO)をセパラブルフラスコに投入し、3時間攪拌および還流を行いながら150℃で均一かつ透明な溶液を調整した。このときポリアクリロニトリル共重合体の濃度、ポリビニルピロリドンの濃度はそれぞれ13重量%であった。
得られたDMSO溶液を25℃まで冷却した後、0.6mmφの1穴口金から3ml/分で溶液を吐出して、25℃に保たれた純水の凝固浴へ導き、その後6m/分の速度で引き取り原糸を得た。このときエアギャップは5mmとし、また凝固浴中の浸漬長は15cmとした。得られた原糸は半透明であり、相分離を起こしていた。この原糸を、糸速度5m/分にて送り出し、90℃に保った非接触スリットヒーター内を通じて30m/分の速度にて巻取り、延伸倍率6.0倍の延伸糸とした。
得られた延伸糸は、水浴にてポリビニルピロリドンの溶出除去を行った。ついで、25℃に保った循環式乾燥機にて1時間乾燥して原糸表面の水分を乾燥させた後、25℃にて5時間の真空乾燥を行い、乾燥糸を得た。
その後240℃に保った電気炉中へ前駆体材料である原糸を投入し、酸素雰囲気下で1時間加熱することで耐炎化処理を行った。
得られたPAN系耐炎化繊維の芯部には図1に示される連続多孔構造が形成されており、その構造周期は102nm、平均空隙率は55%であった。また細孔直径分布曲線は、55nmに細孔直径分布のピークを有するものであった。また、繊維直径は350μmであり、芯部の周囲には、厚みは10μmの共連続多孔構造を有しない鞘部が形成されていた。
[比較例1]
ポリビニルピロリドンに変え、ポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合体を用いた以外は実施例1と同様にPAN系耐炎化繊維を作製した。ポリアクリロニトリル共重合体とポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合体は相溶せず、得られたPAN系耐炎化繊維には空隙が大小ランダムに形成され、共連続構造は有さず構造周期も確認できなかった。
また、紡糸の吐出の際に糸切れが発生し、繊維表面が部分的にフィブリル化してローラーに巻きつくなど、製造安定性にも劣るものであった。

Claims (5)

  1. 構造周期が10〜3,000nmの共連続多孔構造を有するポリアクリロニトリル系耐炎化繊維。
  2. 前記共連続多孔構造を形成する細孔の平均直径が5〜1,500nmである、請求項1に記載のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維。
  3. 請求項1または2に記載のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維から形成されたシート状物。
  4. ポリアクリロニトリル系樹脂10〜90重量%と、消失樹脂90〜10重量%とを相溶させて樹脂混合物とする相溶化工程と、
    相溶した樹脂混合物を紡糸する紡糸工程と、
    紡糸したポリアクリトニトリル系繊維を相分離させる相分離工程と、
    消失樹脂を、前記ポリアクリロニトリル系樹脂に溶解せずかつ消失樹脂に溶解する溶媒との接触、加熱または酸化により除去する消失樹脂除去工程と、
    耐炎化処理を行う耐炎化工程と
    を有するポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の製造方法。
  5. 前記ポリアクリトニトリル系樹脂と消失樹脂の組み合わせが、スチレン−アクリロニトリル共重合体/ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル/ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル/ポリビニルフェノール、ポリアクリロニトリル/ポリビニルピロリドン、またはポリアクリロニトリル/ポリ乳酸である、請求項4に記載のポリアクリロニトリル系耐炎化繊維の製造方法。
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