JP6493238B2 - セレクタブルワンウェイクラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、セレクタブルワンウェイクラッチに関する。
ワンウェイクラッチの一種として、特許文献1には、複数のポケット(収容凹部)にストラット(係合片)が収容されたポケットプレートと、複数のノッチ(係合凹部)が形成されたノッチプレートと、ポケットプレートとノッチプレートとの間に配置されたセレクタプレートと、を備えるセレクタブルワンウェイクラッチが開示されている。
セレクタブルワンウェイクラッチでは、セレクタプレートの板厚方向に複数の窓孔が形成されており、セレクタプレートを回転させることにより、窓孔を通じてストラットを立ち上げてノッチに係合させる状態と、セレクタプレートの窓孔以外の部分でストラットをポケット内に押し込めてストラットとノッチプレートとの係合を解除する状態と、を切り替える。
特開2008−082478号公報
図8は、上述した従来構造のセレクタブルワンウェイクラッチ100を模式的に示す断面図である。図8に示すように、セレクタプレート103の窓孔を通じてストラット104がノッチプレート102側に立ち上がる状態で、ノッチプレート102が係合方向とは逆方向(オーバーラン方向)に回転する場合、ストラット104はノッチプレート102と係合せずに回転中のノッチプレート102と衝突する状態(オーバーラン状態)となる。オーバーラン状態では、ノッチプレート102の回転に伴って、図8に示すA,Bのように、ストラット104がノッチプレート102とポケット105の底部に交互に激しく衝突し、衝突エネルギーが増幅する虞がある。そのため、ストラット104等の寿命が低下する虞がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オーバーラン状態における部品の寿命低下を抑制することができるセレクタブルワンウェイクラッチを提供することを目的とする。
本発明は、円環状のプレート部の一方の面に複数の収容凹部が形成されたポケットプレートと、前記ポケットプレートに対して相対回転可能であり、かつ前記ポケットプレートの収容凹部が形成された面と対向する面に複数の係合凹部が形成されたノッチプレートと、前記収容凹部に収容される板状の係合片と、前記収容凹部の底部と前記係合片との間に配置されており、前記係合片を前記係合凹部側に付勢する弾性部材と、前記ノッチプレートの回転軸方向で前記ポケットプレートと前記ノッチプレートとの間に配置されており、前記ノッチプレートと同軸上で回転することにより、前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がっている状態と、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態と、を切り替えるセレクタプレートと、を備え、前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がった状態であり、かつ前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して係合方向に回転する場合に前記係合片の一端部が前記係合凹部に係合する係合状態をとり、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態であるか、あるいは前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して前記係合方向とは逆方向の非係合方向に回転している場合に前記係合片が前記係合凹部に係合しない非係合状態をとるセレクタブルワンウェイクラッチにおいて、前記収容凹部の底部は、前記係合片の前記収容凹部側の面が接触する第1底面と、前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で前記係合片の前記収容凹部側の面と対向し、前記第1底面よりも深い位置に形成された第2底面とを有することを特徴とする。
本発明では、収容凹部の底部には、係合片が収容凹部に収容された状態で係合片の収容凹部側の面と対向し、第1底面よりも深い位置に第2底面が設けられている。そのため、ノッチプレートが非係合方向に回転している状態(オーバーラン状態)で、係合片が収容凹部の第1底面に接触する際、第2底面と係合片の収容凹部側の面との間に潤滑油を介在させることができる。これにより、オーバーラン状態において、係合片が収容凹部の第1底面に衝突した後、その跳ね返りによる係合片の立ち上がり速度を低減できる。よって、オーバーラン状態において、係合片がノッチプレートとポケットプレートとに交互に衝突することによる衝突エネルギーの増幅を抑制でき、部品の寿命低下を抑制できる。
本発明は、上記発明において、前記収容凹部の底部には、前記第2底面により形成された底面凹部が設けられていることが好ましい。
本発明では、セレクタブルワンウェイクラッチの内部に供給される潤滑油を、第2底面によって形成された底面凹部の内部に溜めることができる。これにより、オーバーラン状態において、係合片と第2底面との間に、潤滑油を介在させることができる。そのため、潤滑油の粘性によって、係合片の一端部側が立ち上がる速度を低減できる。
本発明は、上記発明において、前記底面凹部は、前記回転軸方向において前記ノッチプレート側から前記収容凹部を見た場合に、前記第1底面に囲まれていることが好ましい。
本発明では、底面凹部が第1底面によって囲まれているので、オーバーラン状態において、係合片が第1底面に接触すると、底面凹部の全域が係合片に覆われることになり、底面凹部の内部に溜められている潤滑油が流出することを抑制できる。これにより、オーバーラン状態において、係合片が第1底面に繰り返し衝突しても、収容凹部の底部にある程度の量の潤滑油を留めさせることができ、係合片と第1底面および第2底面との間に潤滑油を介在させることができる。
本発明は、上記発明において、前記収容凹部の底部のうち前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で前記係合片の前記収容凹部側の面と対向する部分は、当該係合片の他端部から一端部へ向けて、前記第1底面から前記第2底面へと深くなる段差構造に形成されており、前記第1底面と前記第2底面の境界は、前記プレート部の周方向断面において、前記係合片の重心位置よりも前記他端部側に設けられていることが好ましい。
本発明では、第1底面と第2底面との境界が係合片の重心位置よりも他端部側に位置する。そのため、収容凹部の底部は、係合片の重心位置の直下を含む、係合片が収容凹部に収容された状態で係合片の収容凹部側の面と対向する部分が、第2底面によって構成されている。これにより、オーバーラン状態において、係合片の収容凹部側の面が第1底面に接触した後、係合片の他端部側が持ち上がる方向のモーメントを発生させることができる。そのため、係合片が収容凹部の底部と衝突した後、係合片の一端部側が立ち上がる速度を低減できる。
本発明によれば、セレクタブルワンウェイクラッチがオーバーラン状態となり、係合片がノッチプレートと衝突した後に収容凹部の第1底面に接触しても、収容凹部には第1底面よりも深い位置に第2底面が形成されているため、係合片が収容凹部の第1底面に接触した後の跳ね返りによる立ち上がり速度を低減できる。これにより、オーバーラン状態において、係合片がノッチプレートとポケットプレートとに交互に衝突しても、衝突エネルギーの増幅を抑制でき、部品の寿命低下を抑制することができる。
図1は、第1実施形態におけるセレクタブルワンウェイクラッチの全体構成を模式的に示す分解図である。 図2は、ストラットが立ち上がっている状態を模式的に示す断面図である。 図3は、オーバーラン状態においてストラットがポケットの底部に接触した直後を模式的に示す断面図である。 図4は、軸方向でノッチプレート側からポケットを見た場合を模式的に示す図である。 図5は、第2実施形態のセレクタブルワンウェイクラッチにおいてストラットが立ち上がっている状態を模式的に示す断面図である。 図6は、第2実施形態におけるオーバーラン状態においてストラットがポケットの底部に接触した直後を模式的に示す断面図である。 図7は、第2実施形態のセレクタブルワンウェイクラッチにおいて軸方向でノッチプレート側からポケットを見た場合を模式的に示す図である。 図8は、従来構造におけるセレクタブルワンウェイクラッチを模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態におけるセレクタブルワンウェイクラッチについて具体的に説明する。
[1.第1実施形態]
図1は、第1実施形態のセレクタブルワンウェイクラッチの全体構成を模式的に示す分解図である。セレクタブルワンウェイクラッチ(以下「SOWC」という)1は、例えばハイブリッド車両における動力伝達装置に搭載され、固定側プレート(ポケットプレート)と回転側プレート(ノッチプレート)の間に配置した切替部材(セレクタプレート)を回転させることで、係合状態と非係合状態とを切り替えるように構成されている。
図1に示すように、SOWC1は、ポケットプレート2と、ノッチプレート3と、セレクタプレート4と、スナップリング5と、ストラット(係合片)6と、アーム7と、を備えている。なお、この説明における「軸方向」とは、図1に一点鎖線で示すSOWC1の回転軸Oの方向のことを意味している。さらに、「回転」とは、回転軸O上で回転部材が回転することを意味する。
ポケットプレート2は、円環状のプレート部21と、プレート部21の外周部分から軸方向に伸びる円筒部22とが一体成形された構造を有する。プレート部21は、軸方向でノッチプレート3およびセレクタプレート4と対向する。円筒部22の内部に、ノッチプレート3およびセレクタプレート4が設けられ、軸方向でプレート部21とノッチプレート3との間にセレクタプレート4が配置される。そして、円筒部22の内周部に嵌合させたスナップリング5によって、ノッチプレート3およびセレクタプレート4が円筒部22から抜け落ちないように構成されている。また、SOWC1が車両の動力伝達装置に搭載される場合、SOWC1の内部、すなわちポケットプレート2、セレクタプレート4、およびノッチプレート3のそれぞれの間には、潤滑油が供給される。
プレート部21の表面のうち一方の面(以下「内面」という)21aは、SOWC1の内面となり、軸方向でセレクタプレート4およびノッチプレート3と対向する。内面21aには、周方向で所定間隔を空けた位置に、ストラット6を収容するポケット(収容凹部)23が複数設けられている。ポケット23は、軸方向(プレート部21の板厚方向)に窪んだ形状を有する。また、ポケット23の底部とストラット6との間には、ストラット6をノッチプレート3側に付勢する弾性部材8が配置されている(図2参照)。なお、ポケット23の詳細な構造は後述する。
ノッチプレート3は、円環状の回転プレートであり、ポケットプレート2およびセレクタプレート4に対して相対回転可能に構成されている。ノッチプレート3の表面のうち一方の面(セレクタプレート4およびポケットプレート2と軸方向で対向する面)には、ポケットプレート2のポケット23に対応する位置に、ストラット6が係合するノッチ(係合凹部)31が複数設けられている。なお、図1にはノッチ31を1つのみ示すが、ノッチプレート3には、ポケットプレート2のポケット23(ストラット6)と対応する位置に、複数のノッチ31が設けられている。
セレクタプレート4は、SOWC1の係合状態と非係合状態とを切り替える部材であり、ポケットプレート2およびノッチプレート3に対して相対回転可能に構成されている。図1に示すように、円環状に形成されたセレクタプレート4には、ポケットプレート2のポケット23に対応する位置に、板厚方向(軸方向)に貫通した窓孔41が複数設けられている。窓孔41は、ストラット用貫通孔であり、ポケット23およびストラット6と同数設けられている。また、セレクタプレート4は、図示しないアクチュエータによって、ポケットプレート2に対して周方向へ相対回転する。つまり、セレクタプレート4は、アーム7を介してアクチュエータに連結されている。
アーム7は、アクチュエータから出力された力をセレクタプレート4に伝達する部材である。図1に示すように、ポケットプレート2の円筒部22には、切欠部24が形成されている。切欠部24は、軸方向で円筒部22の根元側(プレート部21側)の位置に設けられており、円筒部22を径方向に貫通する形状に形成されている。そして、アーム7の一方の先端部分は、円筒部22の外側から切欠部24に差し込まれて、ポケットプレート2の内部でセレクタプレート4と連結される。また、アーム7の他方の先端部分は、切欠部24から円筒部22の外側に露出しており、アクチュエータに連結される。切欠部24は、周方向で円筒部22の一部を切り欠いた形状であるため、その切欠部24に差し込まれたアーム7は、周方向での可動域が制限される。
例えば、アクチュエータが駆動することによってアーム7が動くと、セレクタプレート4は、周方向で係合方向に移動(回転)する。その係合方向に回転するセレクタプレート4は、所定角度だけ回転してから係合位置(周方向の位置)で停止する。係合位置とは、周方向において、窓孔41の位置がポケット23の位置と略一致する位置である。また、アクチュエータには、セレクタプレート4を逆方向に回転させようとする付勢力をアーム7に付勢するリターンスプリング(図示せず)が設けられている。そのリターンスプリングの付勢力によってアーム7が動くと、セレクタプレート4は、周方向で解放方向に移動(回転)する。その解放方向に回転するセレクタプレート4は、所定角度だけ回転してから解放位置(周方向の位置)で停止する。解放位置とは、周方向において、窓孔41の位置がポケット23の位置とずれている位置である。このように、セレクタプレート4は、周方向において係合位置と解放位置との間を往復動するように構成されている。なお、図1に示すように、SOWC1の周方向において、切欠部24の端部、すなわち円筒部22の壁面にアーム7が接触すると、アーム7の動きが規制されて、セレクタプレート4の回転は停止する。
このように構成されたSOWC1では、セレクタプレート4の周方向の位置に応じて、ストラット6がポケット23に収容された状態(収容状態)と、ストラット6がノッチプレート3側に立ち上がっている状態(起立状態)とが切り替えられる。
SOWC1の周方向において、窓孔41の位置がポケット23の位置とずれている場合(セレクタプレート4が周方向で解放位置にある場合)、セレクタプレート4の窓孔41間の板部分42によってストラット6がポケット23の内部に押し込まれている。この状態が、収容状態である。板部分42は、ストラット6をポケット23内に収容させるための部材として機能し、ストラット6が立ち上がらないようにポケット23の開口部を閉塞する。収容状態では、ノッチプレート3(ノッチ31)とストラット6が係合しないため、ノッチプレート3は両方向に回転可能な状態、すなわちSOWC1は解放状態(非係合状態)となる。
一方、SOWC1の周方向において、窓孔41の位置がポケット23の位置と略一致している場合(セレクタプレート4が周方向で係合位置にある場合)、ストラット6は弾性部材8に押され、一端部6aが窓孔41を通じてノッチプレート3側に立ち上がる(図2参照)。この状態が、起立状態である。起立状態では、ノッチプレート3がポケットプレート2に対して相対回転可能な方向は、一方向のみとなる。つまり、起立状態では、ノッチプレート3の回転方向に応じて、ストラット6がノッチプレート3と係合する場合(係合状態)と、ストラット6がノッチプレート3と係合しない場合(オーバーラン状態)とに分けられる。
[1−1.係合状態]
図2は、ストラット6が立ち上がっている状態を模式的に示す断面図である。図2に示すように、ストラット6の一端部6aが窓孔41を通じてノッチプレート3側に立ち上がった状態(起立状態)では、ノッチプレート3がポケットプレート2に対して係合方向に回転すると、ストラット6がノッチ31に係合し、ノッチプレート3が係合方向に回転することが規制される。この係合状態では、SOWC1の周方向において、ストラット6の一端部6aがノッチ31の壁面に当接する。
また、ポケット23の底部には、第1底面23aに溝25が形成されている。溝25は、第1底面23aから軸方向(プレート部21の板厚方向)に窪む底面凹部であり、図2に示す周方向断面において矩形状に形成されている。この周方向断面とは、周方向に沿って、周方向と直交する方向(軸方向)に切った断面である。つまり、径方向から見た断面が周方向断面である。図2に示すように、ポケット23の第1底面23aには、溝25の開口部が形成されている。具体的には、溝25は、板厚方向で第1底面23aよりも深い位置に形成された第2底面25aと、第2底面25aから第1底面23aに向けて板厚方向に形成された壁面25bと、を有する。第1底面23aおよび第2底面25aは、周方向に平行な平坦面である。また、溝25は、SOWC1の内部に供給された潤滑油10(図2には示さず)を溜める部分として機能する。そのため、ストラット6の起立状態では、溝25の内部に潤滑油10が溜まっている。
さらに、ポケット23の底部には、弾性部材8を収容する弾性部材用凹部26が形成されている。弾性部材用凹部26は、SOWC1の周方向でストラット6の他端部6b側の位置に設けられている。
図2に示す周方向断面において、ポケット23は、ストラット6の一端部6a側から他端部6b側へ向けて、ポケット23の壁面23b、第1底面23a、溝25の壁面25b、第2底面25a、溝25の壁面25b、第1底面23a、弾性部材用凹部26、第1底面23a、そしてポケット23の壁面23bの順に、一連に形成されている。
なお、図2に示すように、セレクタプレート4が係合位置にある場合であっても、ストラット6の他端部6bは、セレクタプレート4の板部分42によってノッチプレート3側へ移動することが規制される。そのため、弾性部材8の付勢力によってストラット6がノッチプレート3側に押されると、一端部6a側が他端部6b側よりもノッチプレート3側に突出して、ストラット6は周方向に対して傾斜する姿勢で立ち上がる。
[1−2.オーバーラン状態]
図2に示すように、ストラット6の一端部6aが窓孔41を通じてノッチプレート3側に立ち上がった状態では、ノッチプレート3がポケットプレート2に対して係合方向とは逆方向(オーバーラン方向)に回転可能である。つまり、ストラット6が立ち上がっている状態(起立状態)、かつノッチプレート3がオーバーラン方向に回転する場合、ストラット6はノッチ31に係合せず、ノッチプレート3がストラット6を越えて回転している状態(オーバーラン状態)となる。
図2に示すように、ノッチプレート3の内面は、周方向に対して滑らかに湾曲している形状を有する。そのため、オーバーラン状態において、ストラット6の背面6cがノッチプレート3の内面に衝突すると、ノッチプレート3の回転力によって、ストラット6の一端部6a側はポケット23の底部側へ弾かれる。この場合、ストラット6の一端部6aは、弾性部材8の付勢力に抗してポケット23の底部へ向けて近づくように動作する。そして、ノッチプレート3に衝突後のストラット6は、ポケット23の底部に接触する(図3参照)。そのストラット6とポケットプレート2との衝突時、ストラット6の底面6dがポケット23の底部に設けられた第1底面23aに接触する。なお、図2に示すように、板状のストラット6では、背面6cがノッチプレート3(ノッチ31)側の面であり、底面6dがポケット23の底部側の面である。
図3は、オーバーラン状態においてストラット6がポケット23の底部に接触した直後を模式的に示す断面図である。図3に示すように、オーバーラン状態において、ストラット6の底面6dが第1底面23aに接触する際、ストラット6はポケット23の内部に寝ている状態となる。また、図示しないが、上述した収容状態でも、ストラット6の背面6cがセレクタプレート4の板部分42に接触しているものの、ストラット6はポケット23の内部に寝ている状態となる。つまり、オーバーラン状態では、一時的に、ストラット6の収容状態と同様に、ストラット6がポケット23の内部に寝ている状態となる。
例えば、ノッチプレート3がオーバーラン方向に高速回転する場合、ストラット6は、ノッチプレート3とポケット23の底部とに交互に衝突する。すなわち、ストラット6の一端部6a側が弾性部材8によってノッチプレート3側に押されてストラット6の背面6cがノッチプレート3に衝突する状態(図2参照)と、一端部6a側がポケット23の内部に寝かされて底面6dがポケット23の第1底面23aと衝突する状態(図3参照)と、を繰り返す。
図3に示すように、オーバーラン状態では、ストラット6とポケット23との衝突時、ストラット6の底面6dは第1底面23aに面接触する。その第1底面23aには、SOWC1の周方向でストラット6の一端部6a側に、溝25が設けられている。その溝25の内部には、SOWC1内に供給された潤滑油10が溜まっている。また、溝25を形成する第2底面25aは、ストラット6がポケット23に収容された状態で、そのストラット6の底面6dと対向する位置に設けられている。つまり、溝25によって、ポケット23の底部(特にストラット6の底面6dが接触する範囲内)には、所定量あるいは所定厚さの潤滑油10を留めさせることができる。
そのため、ストラット6とポケット23の底部との衝突時、ストラット6の底面6dと第2底面25aとの間には、潤滑油10が介在している。さらに、その底面6dと第1底面23aとの間にも、潤滑油10が介在している。そして、潤滑油10は粘性を有する。そのため、図3に示すように、ストラット6が第1底面23aに衝突した後に立ち上がる際、ポケット23の各底面23a,25aとストラット6の底面6dとの間に介在している潤滑油10の粘性によって、ストラット6が立ち上がる速度を低減させることができる。すなわち、第1底面23aに衝突直後のストラット6には、一端部6a側が立ち上がろうとする動作に対して、潤滑油10の粘性という抵抗が作用する。
図4は、軸方向でノッチプレート3側からポケット23を見た場合を模式的に示す図である。図4に示すように、溝25は、SOWC1の径方向に沿って直線状に形成され、周方向に所定の溝幅を有する。また、図4に示す破線で囲まれている範囲内は、ポケット23の底部のうちストラット6がポケット23に収容された状態でストラット6の底面6dと対向する部分となる。また、図4に示すように、ポケット23の底部を軸方向でノッチプレート3側から見た場合に、溝25の開口部は第1底面23aに囲まれた形状を有する。つまり、溝25の開口部は、第1底面23aにストラット6が接触した場合に、ストラット6の底面6dによって全域が覆われる。これにより、オーバーラン状態において、ストラット6が第1底面23aに接触する際、ストラット6が溝25の開口部に蓋をして、溝25内の潤滑油10がポケット23の底部から流出することを抑制できる。そのため、オーバーラン状態においてストラット6がノッチプレート3とポケット23の底部との衝突を繰り返す場合であっても、ポケット23の底部に溝25を設けることにより、潤滑油10をポケット23の底部に留めさせ易い構造となっている。
また、SOWC1の周方向において、溝25がストラット6の一端部6a側に設けられているため、潤滑油10の粘性によって一端部6a側が立ち上がる速度を効果的に低減できる。さらに、ポケット23の底部に溝25を設けたことにより、ストラット6と第1底面23aとが衝突する直前に、溝25内の潤滑油10が表面張力等で開口部よりも高い位置(軸方向の位置)に盛り上がる場合がある。この場合には、ストラット6がポケット23の底部に衝突する際の衝撃力を潤滑油10の粘性によって低減できる。
以上説明した通り、第1実施形態のSOWC1によれば、ポケット23の底部に設けた溝25の内部に潤滑油10を溜めることができる。これにより、オーバーラン状態において、ストラット6がポケット23の底部に衝突後、その跳ね返りによるストラット6の立ち上がり速度を、潤滑油10の粘性によって低減できる。そのため、オーバーラン状態でストラット6がノッチプレート3とポケットプレート2とに繰り返し衝突しても、衝突エネルギーの増幅を抑制でき、ストラット6等の部品の寿命低下を抑制できる。つまり、ストラット6とポケットプレート2との間に、ある程度粘性を有する流体(潤滑油10)を介在させるので、その粘性による衝突エネルギーの減衰効果を向上させることができる。
また、SOWC1が収容状態の場合(セレクタプレート4が解放位置にある場合)、アクチュエータのフェール等によりセレクタプレート4が係合方向に誤作動し、オーバーラン方向に高速回転中のノッチプレート3にストラット6が衝突しても、ポケット23の溝25に溜められている潤滑油10の粘性によってストラット6の立ち上がり速度を低減できる。これにより、セレクタプレート4が誤作動した場合の対策として、ストラット6等の部品の耐久性を向上させることができる。
仮に、上述した第1実施形態のSOWC1とは異なり、ストラット6等の耐久性を向上させるためにストラット6の肉厚(板厚)を増加させると、SOWC1の質量が増加し、搭載性が低下する。すなわち、第1実施形態のSOWC1では、質量の増加や搭載性の低下を招かずに、ストラット6等の耐久性を向上させることができる。
例えば、図8に示す従来構造のSOWC100では、オーバーラン状態において、ストラット104がポケットプレート101(ポケット105の底部)に衝突することによって勢いよく立ち上がってしまう。ストラット104の立ち上がり速度が速くなると、ポケットプレート101とノッチプレート102とに繰り返し衝突することにより、ストラット104が跳ね返る速度(揺動する速度)は、次第に速くなる。これでは、ストラット104の衝突エネルギーが増幅してしまい、ストラット104の磨耗等が進行し早期に部品の寿命を迎えてしまう虞がある。その従来構造に対して、第1実施形態のSOWC1では、ストラット6とポケットプレート2との間に介在する潤滑油10の粘性を利用して、ストラット6の立ち上がり速度を低減できる。これにより、オーバーラン状態において、従来技術よりもストラット6による衝突エネルギーの増幅を抑制でき、SOWC1の耐久性を向上させることができる。
また、上述した第1実施形態の変形例として、溝25の内面(第2底面25aを含む)は、曲面状に形成されてもよい。つまり、ポケット23の底部には、周方向断面の形状が曲線状の溝25が形成されてもよい。
[2.第2実施形態]
次に、図5〜7を参照して、第2実施形態のSOWC1について説明する。第2実施形態のSOWC1は、第1実施形態のSOWC1とは、ポケット23の底部の構造が異なる。図5は、第2実施形態のSOWC1においてストラット6が立ち上がっている状態を模式的に示す断面図である。図6は、第2実施形態におけるオーバーラン状態においてストラット6がポケット23の底部に接触した直後を模式的に示す断面図である。図7は、第2実施形態のSOWC1において軸方向でノッチプレート3側からポケット23を見た場合を模式的に示す図である。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については説明を省略し、その符号を引用する。
第2実施形態のSOWC1において、図5に示すように、ポケット23の底部には、第1底面23aと第2底面27aとにより、プレート部21の板厚方向に段差を有する段差部27が設けられている。図6に示すように、ストラット6の底面6dが第1底面23aに面接触している状態では、第2底面27aは、ストラット6の重心位置Gの直下の部分を含むように形成されている。すなわち、ストラット6がポケット23に収容された状態で(オーバーラン状態においてストラット6が一時的に寝ている状態を含む)、ストラット6の底面6dと対向する部分に、第2底面27aが設けられている。段差部27は、ストラット6の他端部6b側から一端部6a側へと、第1底面23aから第2底面27aへとプレート部21の板厚方向に低くなる段差を形成する。また、図6に示す周方向断面図では、ストラット6が寝ている状態であるため、そのストラット6の一端部6aから重心位置Gまでの長さを周方向の長さとして説明する。さらに、図7に示すように、第2底面27aは、ポケット23の底部の径方向幅と同じ範囲に形成されている。
詳細には、図5に示すように、段差部27は、第1底面23aよりも深い位置に形成された第2底面27aを底面とし、その第1底面23aと第2底面27aとの間で段差(境界)を形成する壁面27bが設けられている。壁面27bは、図7に示すように、SOWC1の周方向では、ストラット6の重心位置Gよりも他端部6b側に設けられ、かつSOWC1の径方向では、ポケット23の底部の全域に亘って形成されている。すなわち、壁面27bは、第1底面23aと第2底面27aとの境界を形成している。また、第2底面27aは、図5,6に示すように、SWOC1の周方向で、ストラット6の一端部6a側に形成された壁面23bと一連に形成されている。つまり、第2底面27aは、SOWC1の周方向断面において、ストラット6の一端部6aから重心位置Gまでの長さよりも長く形成されている。
図5,6に示す周方向断面において、ポケット23は、ストラット6の一端部6a側から他端部6b側へ向けて、ポケット23の壁面23b、第2底面27a、壁面27b、第1底面23a、弾性部材用凹部26、第1底面23a、そしてポケット23の壁面23bの順に、一連に形成されている。
第2実施形態のSOWC1では、オーバーラン状態において、ストラット6の底面6dと第1底面23aとが面接触した後、ポケット23の段差部27によって、一端部6a側が第2底面27a側へ下がる方向のモーメントM1、すなわち他端部6b側がノッチプレート3側へ持ち上がる方向のモーメントM2が発生する。このように、ポケット23の底部に設けられた段差部27によって、ストラット6の他端部6b側が持ち上がろうとするモーメントM2が発生するので、ストラット6がポケット23の底部に衝突する際の衝撃力を逃がす構造として機能する。これにより、ストラット6がポケット23の底部と衝突後に、一端部6a側が立ち上がる速度を低減できる。なお、図6に示すように、ストラット6の他端部6bとセレクタプレート4との間には、軸方向の隙間が設けられている。
以上説明した通り、第2実施形態のSOWC1によれば、オーバーラン状態において、ストラット6の底面6dが第1底面23aに面接触した後、ストラット6の他端部6b側が持ち上がる方向のモーメントM2が発生する。これにより、ストラット6の跳ね返りを抑制でき、ストラット6の一端部6aが立ち上がる速度を低減できる。そのため、オーバーラン状態において、ストラット6がノッチプレート3とポケットプレート2とに繰り返し衝突する際に、衝突エネルギーの増幅を抑制することができる。
また、上述した第2実施形態の変形例として、第2底面27aが周方向に対して傾斜している面に形成されてもよい。この場合、上述した壁面27bは形成されておらず、第1底面23aから傾斜面としての第2底面27aと一連に形成される。
1 セレクタブルワンウェイクラッチ(SOWC)
2 ポケットプレート
3 ノッチプレート
4 セレクタプレート
5 スナップリング
6 ストラット(係合片)
6a 一端部
6b 他端部
6c 背面
6d 底面
7 アーム
8 弾性部材
21 プレート部
22 円筒部
23 ポケット(収容凹部)
23a 第1底面
25 溝(底面凹部)
25a 第2底面
27 段差部
31 ノッチ(係合凹部)
41 窓孔

Claims (8)

  1. 円環状のプレート部の一方の面に複数の収容凹部が形成されたポケットプレートと、
    前記ポケットプレートに対して相対回転可能であり、かつ前記ポケットプレートの収容凹部が形成された面と対向する面に複数の係合凹部が形成されたノッチプレートと、
    前記収容凹部に収容される板状の係合片と、
    前記収容凹部の底部と前記係合片との間に挟み込まれた状態で配置されており、前記係合片を前記係合凹部側に付勢する弾性部材と、
    前記ノッチプレートの回転軸方向で前記ポケットプレートと前記ノッチプレートとの間に配置されており、前記ノッチプレートと同軸上で回転することにより、前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がっている状態と、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態と、を切り替えるセレクタプレートと、
    を備え、
    前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がった状態であり、かつ前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して係合方向に回転する場合に前記係合片の一端部が前記係合凹部に係合する係合状態をとり、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態であるか、あるいは前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して前記係合方向とは逆方向の非係合方向に回転している場合に前記係合片が前記係合凹部に係合しない非係合状態をとるセレクタブルワンウェイクラッチにおいて、
    前記収容凹部の底部は、
    前記係合片の前記収容凹部側の面が接触する第1底面と、
    前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で、前記係合片の前記収容凹部側の面のうち前記弾性部材が接触している箇所よりも前記一端部側と対向し、前記第1底面よりも深い位置に形成された第2底面と
    前記第2底面とは別に、前記弾性部材を収容する弾性部材用凹部と、を有する
    とを特徴とするセレクタブルワンウェイクラッチ。
  2. 前記第2底面は、前記弾性部材用凹部よりも前記一端部側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセレクタブルワンウェイクラッチ。
  3. 前記第2底面は、前記弾性部材用凹部よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセレクタブルワンウェイクラッチ。
  4. 前記収容凹部の底部には、前記第2底面により形成された底面凹部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のセレクタブルワンウェイクラッチ。
  5. 前記底面凹部は、前記回転軸方向において前記ノッチプレート側から前記収容凹部を見た場合に、前記第1底面に囲まれている
    ことを特徴とする請求項に記載のセレクタブルワンウェイクラッチ。
  6. 前記収容凹部の底部のうち前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で前記係合片の前記収容凹部側の面と対向する部分は、当該係合片の他端部から一端部へ向けて、前記第1底面から前記第2底面へと深くなる段差構造に形成されており、
    前記第1底面と前記第2底面の境界は、前記プレート部の周方向断面において、前記係合片の重心位置よりも前記他端部側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のセレクタブルワンウェイクラッチ。
  7. 円環状のプレート部の一方の面に複数の収容凹部が形成されたポケットプレートと、
    前記ポケットプレートに対して相対回転可能であり、かつ前記ポケットプレートの収容凹部が形成された面と対向する面に複数の係合凹部が形成されたノッチプレートと、
    前記収容凹部に収容される板状の係合片と、
    前記収容凹部の底部と前記係合片との間に挟み込まれた状態で配置されており、前記係合片を前記係合凹部側に付勢する弾性部材と、
    前記ノッチプレートの回転軸方向で前記ポケットプレートと前記ノッチプレートとの間に配置されており、前記ノッチプレートと同軸上で回転することにより、前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がっている状態と、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態と、を切り替えるセレクタプレートと、
    を備え、
    前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がった状態であり、かつ前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して係合方向に回転する場合に前記係合片の一端部が前記係合凹部に係合する係合状態をとり、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態であるか、あるいは前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して前記係合方向とは逆方向の非係合方向に回転している場合に前記係合片が前記係合凹部に係合しない非係合状態をとるセレクタブルワンウェイクラッチにおいて、
    前記収容凹部の底部は、
    前記係合片の前記収容凹部側の面が接触する第1底面と、
    前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で、前記係合片の前記収容凹部側の面のうち前記弾性部材が接触している箇所よりも前記一端部側と対向し、前記第1底面よりも深い位置に形成された第2底面とを有し、
    前記収容凹部の底部には、前記第2底面により形成された底面凹部が設けられ、
    前記底面凹部は、前記回転軸方向において前記ノッチプレート側から前記収容凹部を見た場合に、前記第1底面に囲まれている
    とを特徴とするセレクタブルワンウェイクラッチ。
  8. 円環状のプレート部の一方の面に複数の収容凹部が形成されたポケットプレートと、
    前記ポケットプレートに対して相対回転可能であり、かつ前記ポケットプレートの収容凹部が形成された面と対向する面に複数の係合凹部が形成されたノッチプレートと、
    前記収容凹部に収容される板状の係合片と、
    前記収容凹部の底部と前記係合片との間に挟み込まれた状態で配置されており、前記係合片を前記係合凹部側に付勢する弾性部材と、
    前記ノッチプレートの回転軸方向で前記ポケットプレートと前記ノッチプレートとの間に配置されており、前記ノッチプレートと同軸上で回転することにより、前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がっている状態と、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態と、を切り替えるセレクタプレートと、
    を備え、
    前記係合片の一端部が前記係合凹部側に立ち上がった状態であり、かつ前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して係合方向に回転する場合に前記係合片の一端部が前記係合凹部に係合する係合状態をとり、前記係合片の一端部が前記収容凹部に収容された状態であるか、あるいは前記ノッチプレートが前記ポケットプレートに対して前記係合方向とは逆方向の非係合方向に回転している場合に前記係合片が前記係合凹部に係合しない非係合状態をとるセレクタブルワンウェイクラッチにおいて、
    前記収容凹部の底部は、
    前記係合片の前記収容凹部側の面が接触する第1底面と、
    前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で、前記係合片の前記収容凹部側の面のうち前記弾性部材が接触している箇所よりも前記一端部側と対向し、前記第1底面よりも深い位置に形成された第2底面とを有し、
    前記収容凹部の底部のうち前記係合片が前記収容凹部に収容された状態で前記係合片の前記収容凹部側の面と対向する部分は、当該係合片の他端部から一端部へ向けて、前記第1底面から前記第2底面へと深くなる段差構造に形成されており、
    前記第1底面と前記第2底面の境界は、前記プレート部の周方向断面において、前記係合片の重心位置よりも前記他端部側に設けられている
    とを特徴とするセレクタブルワンウェイクラッチ。
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