JP6492898B2 - 自動操舵装置 - Google Patents

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本発明は、自動操舵装置に関するものである。
従来、操舵モータを回転制御することにより操舵する自動操舵装置では、自動操舵角制御の終了時には、操舵輪の操舵角変更に伴い回転するステアリングもまた速やかに停止することが望ましい。
例えば、特許文献1に記載の自動操舵装置では、ステアリングの回転角速度に減衰ゲインを乗ずることにより、減衰制御成分を演算するとともに、目標舵角の変化量、変化量の微分値、及び目標操舵角と実操舵角との偏差の少なくとも一つが小となるほど、減衰ゲインを大とすることでステアリングを速やかに停止させている。
特開2007−137283号公報
しかし、上記方法では、例え、ステアリングを速やかに停止させられたとしても、自動操舵角制御時の急操舵角変化時などでは、搭乗者が安定して搭乗できている保証はないという問題があった。
本発明の目的は、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗できる自動操舵装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、所定周期毎に入力される指令操舵角に基づいて操舵機構のモータにより操舵角制御を行う制御手段と、前記モータの実モータ回転角を検出するモータ回転角検出手段と、前記モータの実モータ電流を検出する実モータ電流検出手段と、前記指令操舵角を指令モータ回転角に変換する指令操舵角/指令モータ回転角変換手段と、前記指令操舵角にて操舵角制御を終了する直前に、操舵角制御終了直前信号を出力する操舵角制御終了直前信号出力手段と、前記指令モータ回転角と前記実モータ回転角の差分に位置比例ゲインを乗算する比例制御を実行する位置制御手段と、前記位置制御手段からの出力である指令モータ電流と前記実モータ電流の差分に電流比例ゲインを乗算する比例制御と、前記位置制御手段からの出力である指令モータ電流と前記実モータ電流の差分に電流積分ゲインを乗算する積分制御とを加算する電流制御手段とを有する自動操舵装置において、前記制御手段は、指令操舵角前回値にて操舵角制御中に、指令操舵角今回値を読み込み、前記指令操舵角今回値の絶対値が所定の操舵角値1より大きく、且つ、前記操舵角制御終了直前信号が出力されている場合には、前記指令操舵角今回値に基づいて前記操舵機構の前記操舵角制御を行う直前に、前記電流制御手段の前記比例制御の前記電流比例ゲインを初期値より大きくするとともに、前記電流制御手段の前記積分制御の電流積分ゲインを初期値より小さくすること、を要旨とする。
本請求項の自動操舵装置では、指令操舵角前回値にて操舵角制御中に、指令操舵角今回値を読み込み、指令操舵角今回値の絶対値が所定の操舵角値1より大きく、且つ、操舵角制御終了直前信号が出力されている場合には、指令操舵角今回値に基づいて操舵機構の操舵角制御を行う直前に、電流制御手段の比例制御の電流比例ゲインを電流比例ゲイン初期値より大きくするとともに、電流制御手段の積分制御の電流積分ゲインを電流積分ゲイン初期値より小さくする構成とした。
上記構成によれば、自動操舵角制御は数サンプリング後の指令操舵角を前もって読み込むことができるので、次サンプル後の指令操舵角が大きく操舵される場合には、そのことを事前に予想することができる。また、指令操舵角が大きく操舵される場合、電流制御手段の比例制御の電流比例ゲインを大きくすると、指令操舵角と実操舵角の偏差を小さくすることができるとともに、大きなダンパー効果を有することができ、車両挙動を安定させることができる。更に、電流制御手段の積分制御の電流積分ゲインは、指令操舵角と実操舵角の偏差を急激に小さくする追従性を改善することができる反面、オーバーシュートやアンダーシュートを生じやすく車両全体を不安定にする。このように作用する電流制御手段の積分制御の電流積分ゲインを小さくすると、追従性は多少劣化するが、オーバーシュートやアンダーシュートを抑え、車両挙動を安定させることができる。即ち、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗できる。
更に、請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記指令操舵角今回値に基づいて前記操舵機構の前記操舵角制御を行った後、前記指令操舵角今回値と前記実モータ回転角今回値との差の絶対値が所定の操舵角値2以下になった場合には、前記電流制御手段の前記比例制御の前記電流比例ゲイン、及び前記電流制御手段の前記積分制御の電流積分ゲインを初期値に戻すこと、を要旨とする。
本請求項の自動操舵装置では、指令操舵角今回値に基づいて操舵機構の操舵角制御を行った後、指令操舵角今回値と実モータ回転角今回値との差の絶対値が所定の操舵角値2以下になった場合には、電流制御手段の比例制御の電流比例ゲイン、及び電流制御手段の積分制御の電流積分ゲインを初期値に戻す構成とした。
上記構成によれば、指令操舵角今回値と実モータ回転角今回値との差の絶対値が所定の操舵角値2以下になった場合には、車両がほぼ指令操舵角の指示する軌跡になったと判断できる。即ち、指令操舵角が更に大きく操舵されることはないので、電流制御手段の比例制御の電流比例ゲインを初期値に戻す(電流比例ゲインを小さくする)ので、ダンパー効果が抑えられる。また、電流制御手段の積分制御の電流積分ゲインも初期値に戻す(電流積分ゲインを大きくする)ので、車両追従性が向上する。
本発明によれば、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗できる自動操舵装置を提供することができる。
本実施形態における自動操舵装置の概略構成図。 本実施形態における自動操舵装置の制御ブロック図。 本実施形態における電流制御ゲイン切替部の処理手順を示すフローチャート図。 本実施形態における電流制御部の各ゲイン波形。 本実施形態における電流制御部のゲイン切替による実操舵角の応答波形。
以下、コラム型の電動パワーステアリング装置(以下、EPSという)を備えた自動操舵装置1に具体化した本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、所定周期毎に入力される指令操舵角θs*に基づいて操舵機構の操舵角制御を行う本実施形態の自動操舵装置1は、所定周期毎に入力される指令操舵角θs*を車内ネットワーク70(CAN)を介して、EPSECU29に送信する上位コントローラである自動操舵ECU28を有している。
次に、本実施形態のEPSについて説明する。図1に示すように、本実施形態のEPSにおいて、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。
尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の操舵角が変更されるようになっている。
また、EPSは、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ24と、EPSアクチュエータ24の作動を制御するEPSECU29とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ24は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ21は、減速機構23を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。そして、同モータ21の回転を減速機構23により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
自動操舵ECU28には、GPS27、及び車速センサ25が接続されている。自動操舵ECU28は、これら各センサの出力信号に基づいてGPS信号θcom、及び車速Vを検出する。自動操舵ECU28は、これら各センサの出力信号に基づいて指令操舵角θs*を生成し、車内ネットワーク70(CAN)を介して、EPSECU29に送信する。一方、EPSECU29には、モータ回転角検出手段であるモータ回転角センサ22が接続されており、EPSECU29は、モータ回転角センサ22の出力信号に基づいて、実モータ回転角θmを検出する。
次に、本実施形態の自動操舵装置1における電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態の自動操舵装置1の制御ブロック図である。同図に示すように、
EPSECU29は、自動操舵ECU28から車内ネットワーク70(CAN)を介して、EPSECU29に送信されてくる指令操舵角θs*に基づいて、操舵機構の操舵角制御を行う制御手段であるマイコン30と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ24の駆動源であるモータ21に駆動電力を供給する駆動回路部31、及びモータ21に通電される実モータ電流Irを検出するための実モータ電流検出手段である電流センサ32とを備えている。
駆動回路部31は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(アーム)として各相に対応する2つのアームを並列接続してなる公知のPWMインバータ(図示せず)である。また、マイコン30の出力するモータ制御信号は、駆動回路部31を構成する各スイッチング素子のオンデューティ比を規定するものとなっている。モータ制御信号が各スイッチング素子のゲート端子に印加され、モータ制御信号に応答して、各スイッチング素子がオン/オフすることにより、バッテリ20の電源電圧に基づくモータ駆動電力を生成して、モータ21へと出力する構成になっている。
マイコン30は、各センサの出力信号に基づき検出されたモータ21の実モータ回転角θm、及び実モータ電流Irに基づいて、駆動回路部31にモータ制御信号を出力する。
以下に示す各制御ブロックは、マイコン30が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。マイコン30は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
図2に示すように、マイコン30は、自動操舵角処理部33と、電流制御ゲイン切替部35と、操舵角制御終了直前信号出力手段である操舵角制御終了直前信号出力部41、及び駆動回路部31を制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部34を備えている。
自動操舵角処理部33は、自動操舵ECU28から車内ネットワーク70(CAN)を介して送信されてくる指令操舵角θs*を指令モータ回転角θm*に変換する指令操舵角/指令モータ回転角変換手段である指令操舵角/指令モータ回転角変換部40と、位置制御手段である位置制御部42を有している。
位置制御部42は、指令操舵角/指令モータ回転角変換部40によって、指令操舵角θs*から変換された指令モータ回転角θm*と、モータ回転角センサ22から出力される実モータ回転角θmを減算器50で減算し、モータ回転角偏差値Δθmを生成する。減算器50で生成されたモータ回転角偏差値Δθmは、比例ゲイン(K)を有する比例制御部51に入力される。比例制御部51では、モータ回転角偏差値Δθmより指令モータ電流Ir*が生成されて後段のモータ制御信号生成部34に出力される。
モータ制御信号生成部34は、電流制御手段である電流制御部43と、PWM出力部44を有する。電流制御部43は、電流比例ゲインであるKpゲインを有する比例制御部56と、電流積分ゲインであるKiゲインを有する積分制御部57で構成される。
位置制御部42の比例制御部51で生成された指令モータ電流Ir*は、電流制御部43に入力される。電流制御部43に入力された指令モータ電流Ir*は、電流センサ32から検出された実モータ電流Irと、減算器55で減算され、モータ電流偏差値ΔIrを生成する。減算器55で生成されたモータ電流偏差値ΔIrは、Kpゲインを有する比例制御部56と、Kiゲインを有する積分制御部57に入力される。
Kpゲインを有する比例制御部56に入力されたモータ電流偏差値ΔIrは、比例制御部56によってKpゲインを乗算され、加算器58に出力される。一方、Kiゲインを有する積分制御部57に入力されたモータ電流偏差値ΔIrは、積分制御部57によってKiゲインを乗算され、加算器58に出力される。加算器58に出力されら2つの状態量は、加算器58で加算され、指令電圧V*を生成する。加算器58で生成された指令電圧V*は、PWM出力部44に出力される。PWM出力部44からは、駆動回路部31にモータ制御信号が出力される。
尚、比例制御部56、及び積分制御部57には、電流制御ゲイン切替部35中のゲイン選択部61より、比例制御部56には、電流比例ゲインであるKpゲインが送信される。一方、積分制御部57には、電流積分ゲインであるKiゲインが送信される。ここで、電流比例ゲインであるKpゲイン、及び電流積分ゲインであるKiゲインは、指令操舵角θs*の値により可変制御される。
電流制御ゲイン切替部35は、ゲイン切替判定部60と、ゲイン選択部61を有している。ゲイン切替判定部60には、指令操舵角今回値θs*(k)と、実モータ回転角今回値θm(k)と、自動操舵ECU28からの信号が、操舵角制御終了直前信号出力部41を介して、操舵角制御終了直前信号TGSとして入力される。ここでパラメータkは、指令操舵角、又は実モータ回転角用サンプリングカウンターである。
次に、本実施形態における電流制御部の各ゲイン波形について図4に基づいて説明する。
A)は、従来の電流制御ゲイン(可変せず)の波形を示す。A)−1)は電流比例ゲインの波形を、A)−2)は電流積分ゲインの波形を示す。A)−1)において、縦軸を比例ゲイン、横軸を時間軸とすると、電流比例ゲインは時間軸に関係なく、電流比例ゲイン初期値Kp0(L1)一定である。また、A)−2)において、縦軸を積分ゲイン、横軸を時間軸とすると、電流積分ゲインもまた時間軸に関係なく、電流積分ゲイン初期値Ki0(L2)一定である。
B)は、本発明を使用した場合の電流制御ゲインの波形を示す。B)−1)は電流比例ゲインの波形を、B)−2)は電流積分ゲインの波形を示す。B)−1)において、縦軸を比例ゲイン、横軸を時間軸とし、電流比例ゲイン初期値Kp0(L1)は一定であるとすると、本発明の電流比例ゲインα・Kp0(L11)波形は、立ち上がり、又は立ち下がり開始時間t0(Kp0)から立ち上がる。そして、本発明の電流比例ゲインα・Kp0(L11)波形は、電流比例ゲイン、又は電流積分ゲインが所定値となる時間t1でα・Kp0となり、実操舵角θsが整定する時間t2までα・Kp0(一定)を維持する。そして、本発明の電流比例ゲインα・Kp0(L11)波形は、実操舵角θsが整定する時間t2から立ち下がって、電流比例ゲイン初期値Kp0(L1)に戻る波形となる。ここでαは、電流比例ゲイン初期値係数(α>1)である。
一方、B)−2)において、縦軸を積分ゲイン、横軸を時間軸とし、電流積分ゲイン初期値Ki0(L2)は一定であるとすると、本発明の電流積分ゲインβ・Ki0(L22)波形は、立ち上がり、又は立ち下がり開始時間t0(Ki0)から立ち下がる。そして、本発明の電流積分ゲインβ・Ki0(L22)波形は、電流比例ゲイン、又は電流積分ゲインが所定値となる時間t1でβ・Ki0となり、実操舵角θsが整定する時間t2までβ・Ki0(一定)を維持する。そして、本発明の電流積分ゲインβ・Ki0(L22)波形は、実操舵角θsが整定する時間t2から立ち上がって、電流積分ゲイン初期値Ki0(L2)に戻る波形となる。ここでβは、電流積分ゲイン初期値係数(β<1)である。
次に、本実施形態における図4で示した電流制御部のゲイン切替による実操舵角の応答波形を図5に基づいて説明する。
A)は、従来の電流制御ゲイン(可変せず)の実操舵角応答波形を示す。縦軸を操舵角、横軸を時間軸とすると、指令操舵角θs*(L3)に対して、実操舵角θs(=γ・θm)(L4)が大きくオーバーシュートしており、また、整定時間も長いことがわかる。一方、B)は、本発明を使用した場合の実操舵角応答波形を示す。。縦軸を操舵角、横軸を時間軸とすると、指令操舵角θs*(L3)に対して、実操舵角θs(=γ・θm)(L5)が早く立ち上がり、オーバーシュートも小さく、また、整定時間も短いことがわかる。ここでγは、実操舵角/実モータ回転角変換係数である。
即ち、自動操舵角制御では数サンプリング後の指令操舵角θs*を前もって読み込むことができるので、次サンプル後の指令操舵角θs*が大きく操舵される場合には、そのことを事前に予想することができ、車両挙動に問題が発生しそうな場合には、具体的な改善策を打つことができる。
その結果、指令操舵角θs*が大きく操舵される場合、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKpを大きくすると、指令操舵角θs*と実操舵角θsの偏差を小さくすることができるとともに、大きなダンパー効果を有することができ、車両挙動を安定させることができる。
更に、電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiは、指令操舵角θs*と実操舵角θsの偏差を急激に小さくする追従性を改善することができる反面、オーバーシュートやアンダーシュートを生じやすく車両全体を不安定にする。このように作用する電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiを小さくすると、追従性は多少劣化するが、オーバーシュートやアンダーシュートを抑え、車両挙動を安定させることができる。即ち、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗できる。
次に、本実施形態のマイコン30による電流制御ゲイン切替部35の処理手順について図3に基づいて説明する。
最初に、マイコン30は、自動操舵ECU28からの指令操舵角前回値θs*(k−1)にて操舵角制御中か否かを判定する(ステップS101)。次に、マイコン30は、自動操舵ECU28からの指令操舵角前回値θs*(k−1)にて操舵角制御中と判定した場合(ステップS101:YES)には、電流制御部43のゲイン切替中か否かを判定する(ステップS102)。そして、マイコン30は、電流制御部43のゲイン切替中でないと判定した場合(ステップS102:NO)には、ゲイン切替自動操舵ECU28から指令操舵角今回値θs*(k)を読み込む(ステップS103)。
次に、マイコン30は、指令操舵角今回値θs*(k)の絶対値が所定の操舵角値1θs1以上か否かを判定する(ステップS104)。そして、マイコン30は、指令操舵角今回値θs*(k)の絶対値が所定の操舵角値1θs1以上の場合(ステップS104:YES)には、操舵角制御終了直前信号TGSがONか否かを判定する(ステップS105)。そして、マイコン30は、操舵角制御終了直前信号TGSがONと判定された場合(ステップS105:YES)には、電流制御部43のゲイン切替を開始する(ステップS106)。
次に、マイコン30は、電流制御部43のゲイン切替中か否かを判定する(ステップS107)。そして、マイコン30は、電流制御部43のゲイン切替中であると判定した場合(ステップS107:YES)には、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKpにKp0からα・Kp0(α>1)へ漸近した値を書き込む(ステップS108)。更に、マイコン30は、電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiにKi0からβ・Ki0(β<1)へ漸近した値を書き込む(ステップS109)。そして、マイコン30は、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKp、及び電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiを出力する(ステップS110)。
一方、マイコン30は、電流制御部43のゲイン切替中でないと判定した場合(ステップS107:NO)には、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKpに現在の値(α・Kp0)から、電流比例ゲイン初期値Kp0へ漸近した値を書き込む(ステップS120)。更に、マイコン30は、電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiに現在の値(β・Ki0)から、電流積分ゲイン初期値Ki0へ漸近した値を書き込み(ステップS121)、ステップS110へ移行する。
更に、マイコン30は、電流制御部43のゲイン切替中であると判定した場合(ステップS102:YES)には、実モータ回転角今回値θm(k)を読み込む(ステップS130)。次に、マイコン30は、指令操舵角今回値θs*(k)から実モータ回転角今回値θm(k)にγ(実操舵角/実モータ回転角変換係数)を積算した値を引いた値の絶対値が所定の操舵角値2θs2以下か否かを判定する(ステップS131)。そして、マイコン30は、指令操舵角今回値θs*(k)から実モータ回転角今回値θm(k)にγ(実操舵角/実モータ回転角変換係数)を積算した値を引いた値の絶対値が所定の操舵角値2θs2以下と判定した場合(ステップS131:YES)には、電流制御部43のゲイン切替終了を出力し(ステップS132)、ステップS107へ移行する。
更に、マイコン30は、指令操舵角今回値θs*(k)から実モータ回転角今回値θm(k)にγ(実操舵角/実モータ回転角変換係数)を積算した値を引いた値の絶対値が所定の操舵角値2θs2以下でない判定した場合(ステップS131:NO)、又は、自動操舵ECU28からの指令操舵角前回値θs*(k−1)にて操舵角制御中でないと判定した場合(ステップS101:NO)、又は、指令操舵角今回値θs*(k)の絶対値が所定の操舵角値1θs1より小さいと判定した場合(ステップS104:NO)、又は、操舵角制御終了直前信号TGSがOFFと判定された場合(ステップS105:NO)には、ステップS107へ移行する。
次に、上記のように構成された本実施形態の自動操舵装置の作用及び効果について説明する。
指令操舵角前回値θs*(k−1)にて操舵角制御中に、指令操舵角今回値θs*(k)を読み込み、指令操舵角今回値θs*(k)の絶対値が所定の操舵角値1θs1より大きく、且つ、操舵角制御終了直前信号TGSがONの場合には、指令操舵角今回値θs*(k)に基づいて操舵機構の操舵角制御を行う直前に、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKpを電流比例ゲイン初期値Kp0より大きくする(α・Kp0:α>1)とともに、電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiを電流積分ゲイン初期値Ki0より小さくする(β・Ki0:β<1)構成とした。
このような構成としたことで、自動操舵角制御は数サンプリング後の指令操舵角θs*を前もって読み込むことができるので、次サンプル後の指令操舵角θs*が大きく操舵される場合には、そのことを事前に予想することができる。また、指令操舵角θs*が大きく操舵される場合、電流制御部43の比例制御部56の電流比例ゲインKpを電流比例ゲイン初期値Kp0より大きくする(α・Kp0:α>1)と、指令操舵角θs*と実操舵角θsの偏差を小さくすることができるとともに、大きなダンパー効果を有することができ、車両挙動を安定させることができる。更に、電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiは、指令操舵角θs*と実操舵角θsの偏差を急激に小さくする追従性を改善することができる反面、オーバーシュートやアンダーシュートを生じやすく車両全体を不安定にする。このように作用する電流制御部43の積分制御部57の電流積分ゲインKiを小さくする(β・Ki0:β<1)と、追従性は多少劣化するが、オーバーシュートやアンダーシュートを抑え、車両挙動を安定させることができる。即ち、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗することができる。
その結果、自動操舵角制御時の急操舵角変化時でも搭乗者が安定して搭乗できる自動操舵装置を提供することができる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、電流制御部43をPI制御としたが、電流制御部43をPID制御としてもよい。
・本実施形態では、本発明をコラムアシストEPSに具体化したが、本発明をラックアシストEPSやピニオンアシストEPSに適用してもよい。
・本実施形態では、本発明をEPSアクチュエータ24の駆動源であるモータ21として、DCモータに具体化したが、本発明を三相のブラシレスDCモータ、誘導モータ、及びステッピングモータとしてもよい。
1:自動操舵装置、2:ステアリング、3:ステアリングシャフト、
4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、8:コラムシャフト、
9:インターミディエイトシャフト、10:ピニオンシャフト、11:タイロッド、12:転舵輪、20:バッテリ、21:モータ、
22:モータ回転角センサ(モータ回転角検出手段)、
23:減速機構、24:EPSアクチュエータ、25:車速センサ、
27:GPS、28:自動操舵ECU、29:EPSECU、
30:マイコン(制御手段)、31:駆動回路部、
32:電流センサ(実モータ電流検出手段)、
33:自動操舵角処理部、34:モータ制御信号生成部、
35:電流制御ゲイン切替部、
40:指令操舵角/指令モータ回転角変換部(指令操舵角/指令モータ回転角変換手段)、
41:操舵角制御終了直前信号出力部(操舵角制御終了直前信号出力手段)、
42:位置制御部(位置制御手段)、
43:電流制御部(電流制御手段)、44:PWM出力部、
50、55:減算器、51:比例制御部(Kゲイン)、
56:比例制御部(Kpゲイン)、57:積分制御部(Kiゲイン)、58:加算器、
60:ゲイン切替判定部、61:ゲイン選択部、70:車内ネットワーク(CAN)、
V:車速、θcom:GPS信号、θs*:指令操舵角、θs:実操舵角(=γ・θm)、
θs*(k−1):指令操舵角前回値、θs*(k):指令操舵角今回値、
θs1:所定の操舵角値1、θs2:所定の操舵角値2、
θm*:指令モータ回転角、θm:実モータ回転角、Δθm:モータ回転角偏差値、
θm(k):実モータ回転角今回値、
Ir*:指令モータ電流、Ir:実モータ電流、ΔIr:モータ電流偏差値、
V*:指令電圧、TGS:操舵角制御終了直前信号、
k:指令操舵角、又は実モータ回転角用サンプリングカウンター、
K:位置比例ゲイン、
Kp:電流比例ゲイン、Kp0:電流比例ゲイン初期値、
Ki:電流積分ゲイン、Ki0:電流積分ゲイン初期値、
α:電流比例ゲイン初期値係数(α>1)、
β:電流積分ゲイン初期値係数(β<1)、
γ:実操舵角/実モータ回転角変換係数、
t0:立ち上がり、又は立ち下がり開始時間、
t1:電流比例ゲイン、又は電流積分ゲインが所定値となる時間、
t2:実操舵角θsが整定する時間。

Claims (2)

  1. 所定周期毎に入力される指令操舵角に基づいて操舵機構のモータにより操舵角制御を行う制御手段と、
    前記モータの実モータ回転角を検出するモータ回転角検出手段と、
    前記モータの実モータ電流を検出する実モータ電流検出手段と、
    前記指令操舵角を指令モータ回転角に変換する指令操舵角/指令モータ回転角変換手段と、
    前記指令操舵角にて操舵角制御を終了する直前に、操舵角制御終了直前信号を出力する操舵角制御終了直前信号出力手段と、
    前記指令モータ回転角と前記実モータ回転角の差分に位置比例ゲインを乗算する比例制御を実行する位置制御手段と、
    前記位置制御手段からの出力である指令モータ電流と前記実モータ電流の差分に電流比例ゲインを乗算する比例制御と、前記位置制御手段からの出力である指令モータ電流と前記実モータ電流の差分に電流積分ゲインを乗算する積分制御とを加算する電流制御手段とを有する自動操舵装置において、
    前記制御手段は、指令操舵角前回値にて操舵角制御中に、指令操舵角今回値を読み込み、前記指令操舵角今回値の絶対値が所定の操舵角値1より大きく、且つ、前記操舵角制御終了直前信号が出力されている場合には、前記指令操舵角今回値に基づいて前記操舵機構の前記操舵角制御を行う直前に、前記電流制御手段の前記比例制御の前記電流比例ゲインを初期値より大きくするとともに、前記電流制御手段の前記積分制御の電流積分ゲインを初期値より小さくすること、
    を特徴とする自動操舵装置。
  2. 前記制御手段は、前記指令操舵角今回値に基づいて前記操舵機構の前記操舵角制御を行った後、前記指令操舵角今回値と前記実モータ回転角今回値との差の絶対値が所定の操舵角値2以下になった場合には、前記電流制御手段の前記比例制御の前記電流比例ゲイン、及び前記電流制御手段の前記積分制御の電流積分ゲインを初期値に戻すことを特徴とする請求項1に記載の自動操舵装置。
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