JP6491304B2 - 希土類金属溶製脱ガス方法 - Google Patents

希土類金属溶製脱ガス方法

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Description

本発明は、希土類金属精錬技術分野に関し、具体的には希土類金属溶製脱ガス方法に関する。
希土類金属はハイテク技術分野において広く利用されており、超高純度希土類金属はハイテク材料を研究・開発するための重要な原料であり、高性能磁性材料、発光材料、エネルギー材料等の機能材料に対して材料の保障を提供する。ハイテク産業の発展に伴い、高純度希土類金属へのニーズも高まりつつある。
金属の純度は希土類機能材料にとって非常に重要な意義を持っている。第一に、高純度金属は、金属の本体の特性及び不純物による材料性能への被害を理解するのに役立つ。第二に、金属材料の構造感受性、不純物の欠陥への影響等の要素を釈明し、且つこれによって、材料性質が予め特定された新材料の設計の条件を作り出すのに役立つ。また、金属の潜在的性能をさらに明らかにし、新たな利用分野を開拓し、ハイテクのさらなる展開の道を開くのに役立つ。希土類金属は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属元素に次ぐ化学的活性を有し、マグネシウムに近い還元性を持ち、常温下、空気中で酸化でき、高温下でほとんどの金属及び非金属と作用し、形成される希土類化合物はすべて負の生成自由エネルギーを有するため、希土類金属の調製及び精製は、反応温度を高める(通常、1000℃以上)だけで実現できる。高純度/超高純度希土類金属を調製するための技術は主に、真空溶解、真空蒸留、ゾーンメルト法、電子ビーム溶解法及び固相電解法等の様々な方法を含み、技術の組み合わせによって、希土類金属と不純物との分離を実現させる。しかしながら、希土類金属は気体元素(C、H、O、N等)と極めて強い結合力を有するため、調製及び精製時に不可避的にガス状不純物が希土類金属に混入し、化合物を形成するため除去されにくい。また、気体元素はFe、Al、Ni等金属元素とは電気陰性度が大きく異なるため、気体元素(C、O、N、S)は通常化合物、例えば酸化物、窒化物及び硫化物の形態で希土類金属内部に介在し、このような化合物は融点が高く、蒸気圧が低く、化学的性質が安定している等の特徴を有し、一般の方法により除去することが難しい。
希土類金属を精製する過程では、ガス状不純物の含有量が単調に低減し、多くの熱力学的性質もそれに伴って変化し、特に深度浄化後期に入ると、その不純物の活量が急低下するため、精製時の物質移動及び反応の推進力が低減し、ユニット操作時の不純物の反応を低下させ、移動速度及び分離効率を低下させる。現在、単純に精製処理温度を上げ、精製時間を延長し、精製ステップ及び回数を増やす等の方法により、希土類純度に所望なガス状不純物の制御指標を満足することしかできないため、エネルギー消費によるコストが高く、生産効率が低く、製品の品質が安定していない。
現時点では、希土類金属脱ガス方法は、固相電解法、水素プラズマ溶解及びサクション法等が挙げられ、金属中の気体元素を徹底的に除去するには効果があるが、上記の方法は生産効率が極めて低く、歩留まりが低く、コストが高く、量産の要求を満たすことができないため、実用化には至っていない。どのように従来の希土類金属脱酸素法の欠点を克服し、金属中の気体元素を簡単且つ経済的に除去するかは、高純度希土類金属調製分野で解決されるべき肝心な技術問題となっている。
本発明の主な目的は、希土類金属溶製脱ガス方法を提供することで、従来技術における希土類金属精製方法の周期が長く、歩留まりが低く、且つエネルギー消費が高いという問題を解決することにある。
上記の目的を実現するために、本発明の一つの実施形態においては、精製対象である希土類金属を真空環境下で溶融し、溶融金属液を形成するステップS1と、0.01〜0.05MPaの真空度で、上記精製対象である希土類金属の重量に対して、0.5〜10%の重量で希土類水素化物を上記溶融金属液と混合し、5〜30min保温し、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得るステップS2と、上記ガス状物質と上記脱ガスされた溶融金属とを分離し、且つ上記脱ガスされた溶融金属を不活性ガス中で冷却し、脱ガス希土類金属を得るステップS3と、を含む希土類金属溶製脱ガス方法が提供される。
さらに、上記希土類金属は、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Y又はScである。
さらに、上記ステップS1は、上記精製対象である希土類金属を中間周波数誘導炉のるつぼに入れ、且つ上記中間周波数誘導炉の炉内を真空引きし、真空チャンバを形成することと、上記真空チャンバに上記不活性ガスを導入して上記真空チャンバを洗浄し、上記真空チャンバの真空度が10-2Pa未満になった時に、上記真空チャンバを上記精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜100℃高い温度までに昇温し、上記精製対象である希土類金属を溶融し、且つ5〜15min保温した後に、上記溶融金属液を得ることと、を含む。
さらに、上記るつぼは、タングステン製るつぼである。
さらに、10〜30kWの電力で上記真空チャンバを昇温する。
さらに、上記ステップS2は、上記中間周波数誘導炉の真空システムの排気バルブを閉じて、且つ上記真空チャンバ内に上記不活性ガスを真空度が0.01〜0.05MPaとなるまでに充填することと、希土類水素化物粒子を上記溶融金属液に添加し、且つ上記真空チャンバの温度を、溶融金属液の表面が凝固状態になった後に5〜30min保温し続け、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得ることと、を含む。
さらに、上記希土類水素化物粒子の粒子径は、0.1〜5mmである。
さらに、上記ステップS3は、上記真空システムの排気バルブを開け、上記真空チャンバを真空引きすることと、上記真空チャンバの真空度が10-2Pa以下に戻った後に、上記真空チャンバを上記精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜300℃高い温度までに昇温し、5〜20min保温することと、保温終了後に、上記脱ガスされた溶融金属を鋳造し、次いで、上記不活性ガスを利用して保護し、且つ室温までに冷却し、上記脱ガスされた希土類金属を得ることと、を含む。
さらに、上記不活性ガスは、アルゴンガスである。
さらに、上記希土類水素化物及び上記精製対象である希土類金属における希土類元素は同じである。
本発明に係る発明によって、希土類水素化物と溶融金属液を混合し、希土類水素化物の融点温度付近で脱離することで極めて強い還元性を示すH原子が生成され、さらに励起状態の水素原子は過飽和に溶融金属液に溶解することもできれば、溶融金属から放出することもできるため、この溶解‐放出過程は、強い還元性を示す水素原子と溶融金属液中の気体元素との結合を促進し、溶融金属に介在している化合物中の気体元素をH2O、CO2、NH3及びCH4等の気体化合物の形態で貯蔵し、最終的には揮発により除去することができる。また、希土類水素化物の添加量は、精製対象である希土類金属に対して0.5〜10%(重量)であるため、希土類金属の水素化反応を引き起こさないどころか、顕著な脱ガス効果を発揮することができる。本願の脱ガス方法を用いると、低ガス含有量を有する希土類金属を得るために、単独でその後の複数回の蒸留、固相電解法又はサクション法等の方法によって希土類金属を徹底的に脱ガスする必要がない。しかも、該方法は流れが短く、脱ガス効果が顕著で、金属精製ステップが長く、工程が複雑等の要因による希土類金属への二次汚染を回避し、低ネルギー消費で高効率的に脱ガスする目的を達成できる。本願の上記脱ガス方法を、希土類金属の溶融精製及び希土類金属ターゲットの真空溶解に適用することができ、歩留まりが比較的高く、製品の品質が良い。
なお、矛盾していない限り、本願における実施例、及び実施例における要件を組み合わせることができると理解される。以下、実施例を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
背景技術にあるように、従来技術における希土類金属精製方法は、周期が長く、歩留まりが低く、且つエネルギー消費が高い。この課題を解決するために、本願の1つの典型的な実施形態においては、精製対象である希土類金属を真空環境下で溶融し、溶融金属液を形成するステップS1と、0.01〜0.05MPaの真空度で、精製対象である希土類金属の重量に対して、0.5〜10%の重量で希土類水素化物を溶融金属液と混合し、5〜30min保温し、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得るステップS2と、ガス状物質と脱ガスされた溶融金属とを分離し、且つ脱ガスされた溶融金属を不活性ガス中で冷却し、脱ガス希土類金属を得るステップS3と、を含む希土類金属溶製脱ガス方法が提供される。
本願の上記脱ガス方法を、希土類金属の溶融精製及び希土類金属ターゲットの真空溶解に適用することができ、歩留まりが比較的高く、製品の品質が良い。希土類水素化物と溶融金属液を混合し、希土類水素化物の融点温度付近で脱離することで極めて強い還元性を示すH原子が生成され、さらに励起状態の水素原子は過飽和に溶融金属液に溶解することもできれば、溶融金属から放出することもできるため、この溶解‐放出過程は、強い還元性を示す水素原子と溶融金属液中の気体元素との結合を促進し、溶融金属に介在している化合物中の気体元素をH2O、CO2、NH3及びCH4等の気体化合物の形態で貯蔵し、最終的には揮発により除去することができる。また、水素化物の希土類金属への脱ガス効果及びコスト要因を考慮し、希土類水素化物の添加量を、精製対象である希土類金属に対して0.5〜10%(重量)とし、顕著な脱ガス効果を発揮できるのみならず、希土類金属中の水素含有量の増加を引き起こすこともない。本願の脱ガス方法を用いると、低ガス含有量を有する希土類金属を得るために、単独でその後の複数回の蒸留、固相電解法又はサクション法等の方法によって希土類金属を徹底的に脱ガスする必要がない。しかも、該方法は流れが短く、脱ガス効果が顕著で、金属精製ステップが長く、工程が複雑等の要因による希土類金属への二次汚染を回避し、低ネルギー消費で高効率的に脱ガスする目的を達成できる。
本願の上記脱ガス方法は、現在の一般的な希土類金属、例えば様々な軽希土類、中重希土類、重希土類金属の脱ガスに適用することができる。該希土類金属は、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Y又はScであることが好ましい。
本願の脱ガス方法は、中間周波数誘導炉で実施することで、該方法の利用コストを低減することができ、且つその炉内の密閉性を利用することで処理環境の純潔度を向上させることができる。中間周波数誘導炉で脱ガスする場合、上記ステップS1は、精製対象である希土類金属を中間周波数誘導炉のるつぼに入れ、且つ中間周波数誘導炉の炉内を真空引きし、真空チャンバを形成することと、真空チャンバに不活性ガスを導入して真空チャンバを洗浄し、真空チャンバの真空度が10-2Pa未満になった時に、真空チャンバを精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜100℃高い温度までに昇温し、精製対象である希土類金属を溶融し、且つ5〜15min保温した後に、溶融金属液を得ることと、を含むことが好ましい。
この過程では、真空環境を利用することで、精製対象である希土類金属の溶融時の気体元素の導入による二次汚染を低減させる。また、金属を溶融状態下で5〜15min保温し、且つ真空条件下で保温時間を延長することは、金属液中の揮発性不純物の徹底除去に有利である。しかしながら、保温時間が長すぎると、金属液中のるつぼ不純物による汚染が多くなる。したがって、保温時間を5〜15minとすることが好ましい。
中間周波数誘導炉で使用されるるつぼは、現在の金属精製でよく用いられているるつぼ、例えばタングステン製るつぼ、タンタルるつぼ等であって良い。コスト削減の観点から、上記るつぼはタングステン製るつぼであることが好ましい。
また、希土類金属の融点、蒸気圧等の特性を考慮し、最適な溶製を提供するために、10〜30kWの電力で真空チャンバを昇温することが好ましい。
本願の1つの好ましい実施例では、上記ステップS2は、中間周波数誘導炉の真空システムの排気バルブを閉じて、且つ真空チャンバ内に不活性ガスを真空度が0.01〜0.05MPaとなるまでに充填することと、希土類水素化物粒子を溶融金属液に添加し、且つ真空チャンバの温度を、溶融金属液の表面が凝固状態になった後に5〜30min保温し続け、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得ることと、を含む。
真空チャンバ内に不活性ガスを導入し、真空チャンバ内の圧力を増やすことで、希土類水素化物の溶融金属中への溶解速度を促進する。真空チャンバの温度下で、希土類水素化物中の水素が脱離して極めて強い還元性を示すH原子を生成し、励起状態の水素原子は過飽和に溶融金属に溶解することもできれば、溶融金属から放出することもできるため、水素のこの溶解‐放出過程は、強い還元性を示す水素原子と溶融金属内の気体元素(C、O、N、S)との結合を促進し、最終的には気体分子の形態で揮発させて除去することができる。
希土類水素化物からの水素原子の放出をより一層迅速化する目的で、その燃焼損失率も考慮しながら、上記希土類水素化物粒子の粒子径は0.1mm〜5mmであることが好ましい。
本願のもう1つの好ましい実施例では、上記ステップS3は、真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバを真空引きすることと、真空チャンバの真空度が10-2Pa以下に戻った後に、真空チャンバを精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜300℃高い温度までに昇温し、5〜20min保温することと、保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を鋳造し、次いで、不活性ガスを利用して保護し、且つ室温までに冷却し、脱ガスされた希土類金属を得ることと、を含む。
上記ステップS3では、脱ガスされる物質の脱離効果及び金属のるつぼへの腐食性を考慮し、温度を金属融点よりも50〜300℃高い温度に制御することが好ましい。希土類水素化物による溶融金属の不純物除去が終了した後に、真空チャンバを真空引きすることで、不純物除去時に水素原子と溶融金属内の気体元素(C、O、N、S)とが結合してなるガスがアルゴンガスと共に抽出され、脱ガスされた溶融金属とガス状物質との分離が実現できた。その後に、不活性ガスの保護下で、脱ガスされた溶融金属の冷却を実現させ、高純度の脱ガスされた希土類金属を得ることができる。
上記各ステップで使用される不活性ガスは、希ガスから選択される。不活性ガスにかかるコストを削減する観点から、上記不活性ガスはアルゴンガスであることが好ましい。
単一種類の希土類の純度を高めるために、上記希土類水素化物及び精製対象である希土類金属における希土類元素は同じであることが好ましい。
本願の1つの好ましい実施例では、上記脱ガス方法は、0.01Pa以下の真空条件下で、精製対象である希土類金属が溶融するように昇温し、溶融金属液を形成し、温度を金属融点より50〜100℃高い温度に制御し、5〜15min保温するステップS1と、真空システムを閉じて、不活性ガスを0.01〜0.05MPaとなるように導入し、精製対象である希土類金属の重量に対して、0.5〜10%の重量で希土類水素化物を溶融金属液に徐々に添加し、金属表面が凝固状態になる臨界的温度までに電力を下げ、且つ5〜30min保温し、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得るステップS2と、真空システムを改めて開け、再度に電力を上げ、金属の温度を融点より50〜300℃高い温度に上げ、5〜20min保温し、チャンパ内及び金属液に溶解したガス状生成物を除去するステップS3と、脱ガスされた溶融金属を鋳造し、且つ不活性ガス中で冷却し、脱ガスされた希土類金属を得るステップS4と、を含む。
以下、実施例及び比較例を参照しながら、本願の有利な効果についてさらに説明する。
実施例1
精製対象である希土類金属ランタン2375gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン119gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、18kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に980℃までに昇温し続け、且つ10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.03MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内のランタン水素化物粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1150℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例1の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例2
精製対象である希土類金属ランタン2306gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が1mm〜3mmである水素化ランタン粒子23gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、25kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に1020℃までに昇温し続け、且つ15min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.03MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水素化ランタン粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ5min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1200℃までに上昇させ、20min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例2の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例3
精製対象である希土類金属ランタン2315gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が3mm〜5mmである水素化ランタン粒子46gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、10kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に970℃で5min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.04MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水素化ランタン粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ30min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を980℃までに上昇させ、5min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例3の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例4
精製対象である希土類金属ランタン2301gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン粒子115gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に1000℃で20min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.05MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水素化ランタン粒子をランタン金属液に添加し、温度が920℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1120℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例4の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例5
精製対象である希土類金属ランタン2320gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が5.5mm〜7mmである水素化ランタン粒子116gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に950℃で10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.05MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水素化ランタン粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1250℃までに上昇させ、25min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例5の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例6
精製対象である希土類金属ランタン2190gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン219gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、18kWの電力で昇温し、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に980℃までに昇温し続け、且つ10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.03MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内のランタン水素化物粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1150℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例6の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例7
精製対象である希土類金属ランタン2285gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン114gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、18kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に980℃までに昇温し続け、且つ10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.01MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内のランタン水素化物粒子をランタン金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1150℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例7の高純度ランタン希土類金属を得た。
実施例8
精製対象である希土類金属ホルミウム2870gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水酸化ホルミウム粒子140gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ホルミウムが完全に溶融した後に1540℃で10min保温して溶融ホルミウム金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.05MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水酸化ホルミウム粒子をホルミウム金属液に添加し、温度が1450℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1600℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例8の高純度ホルミウム希土類金属を得た。
実施例9
精製対象である希土類金属イットリウム2100gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水酸化イットリウム粒子105gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属イットリウムが完全に溶融した後に1580℃で10min保温して溶融イットリウム金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.05MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水酸化イットリウム粒子を希土類金属液に添加し、温度が1510℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1600℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、実施例9の高純度イットリウム希土類金属を得た。
比較例1
精製対象である希土類金属ランタン2280gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン粒子114gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で970℃までに昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に980℃で10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.008MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の希土類水素化物粒子を希土類金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1150℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、比較例1の高純度希土類金属を得た。
比較例2
還元後に調製された精製対象である希土類金属ランタン2310gを中間周波数誘導炉のタングステン製るつぼに入れ、粒子径が0.1mm〜2mmである水素化ランタン粒子9gをホッパーに入れ、真空引きした。真空チャンバに高純度アルゴンガスを導入し、炉体を2〜3回洗浄し、次いで、真空度が10-2Pa未満になった後に、20kWの電力で昇温し始め、希土類金属をゆっくりと溶融した。金属ランタンが完全に溶融した後に980℃で10min保温して溶融ランタン金属液を得た。真空システムのバルブを閉じ、真空度が0.05MPaとなるまでに、高純度アルゴンガスを導入した。ホッパー内の水素化ランタン粒子を希土類金属液に添加し、温度が915℃になるまでに電力を下げ、且つ20min保温して溶液状態を維持した。真空システムの排気バルブを開け、真空チャンバ内の高純度アルゴンガス及びその揮発分を抽出し、真空度が10-2Pa以下に戻った後に、再度電力を上げ、金属の温度を1130℃までに上昇させ、10min保温し続け、脱ガスされた溶融金属を得た。保温終了後に、脱ガスされた溶融金属を直接的に鋳造した後に、高純度アルゴンガスを導入して保護し、且つ中間周波数誘導炉を閉じて、脱ガスされた溶融金属を誘導炉と共に室温までに冷却し、比較例2の高純度希土類金属を得た。
実施例1〜9、比較例1及び2における精製対象である希土類金属及び脱ガスされた希土類金属の不純物含有量について測定した。測定方法として、パルス赤外線吸収法によって金属中の酸素、窒素、水素の含有量を測定し、電気伝導度法によって金属中の炭素、硫黄の含有量を測定し、誘導結合プラズマ発光分光法によって金属中のタングステンの含有量を測定した。測定結果を表1に示す(単位:重量ppm)。
表1
表1における実施例1〜5と比較例1及び2とのデータを比較すれば明らかなように、希土類水素化物を使用して脱ガスし、且つ真空度、保温時間及び希土類水素化物の使用量を制御することによって、不純物ガスの除去効果が顕著であった。実施例1と実施例4との対比から、希土類金属溶融時の保温時間を適切に延長することは、不純物ガスの除去に有利であるが、るつぼ不純物による汚染も引き起こすため、15min超は望ましくないと分かる。実施例1と実施例5との対比から分かるように、希土類水素化物粒子の粒子径は精製効果にある程度の影響を与えるが、現在の一般の希土類水素化物の粒子サイズでは、すべて優れた不純物ガスの除去効果を実現できた。
以上の説明から分かるように、本発明の上記実施例は、以下のような効果を実現した。
本願の上記脱ガス方法を、希土類金属の溶融精製及び希土類金属ターゲットの真空溶解に適用することができ、歩留まりが比較的高く、製品の品質が良い。希土類水素化物と溶融金属液を混合し、希土類水素化物の融点温度付近で脱離することで極めて強い還元性を示すH原子が生成され、さらに励起状態の水素原子は過飽和に溶融金属液に溶解することもできれば、溶融金属から放出することもできるため、この溶解‐放出過程は、強い還元性を示す水素原子と溶融金属液中の気体元素との結合を促進し、金属液に介在している化合物中の気体元素をH2O、CO2、NH3及びCH4等気体化合物の形態で貯蔵し、最終的には揮発により除去することができる。また、希土類水素化物の添加量は、精製対象である希土類金属に対して0.5〜10%(重量)であり、水素化反応が生じて粉末化することがないどころか、顕著な脱ガス効果を発揮することができる。本願の脱ガス方法を用いると、低ガス含有量を有する希土類金属を得るために、単独でその後の複数回の蒸留、固相電解法又はサクション法等の方法によって希土類金属を徹底的に脱ガスする必要がない。しかも、該方法は流れが短く、脱ガス効果が顕著で、金属精製ステップが長く、工程が複雑等の要因による希土類金属への二次汚染を回避し、低ネルギー消費で高効率的に脱ガスする目的を達成できる。
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明はこれらに制限されるものではない。当業者であれば、本発明に対して様々な変更および変形を行うことができることが理解されるであろう。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正例、置換例、改良例等がすべて本発明に包含される。

Claims (10)

  1. 精製対象である希土類金属を真空環境下で溶融し、溶融金属液を形成するステップS1と、
    0.01〜0.05MPaの真空度で、前記精製対象である希土類金属の重量に対して、0.5〜10%の重量で希土類水素化物を前記溶融金属液と混合し、5〜30min保温し、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得るステップS2と、
    前記ガス状物質と前記脱ガスされた溶融金属とを分離し、且つ前記脱ガスされた溶融金属を不活性ガス中で冷却し、脱ガス希土類金属を得るステップS3と、
    を含むことを特徴とする希土類金属溶製脱ガス方法。
  2. 前記希土類金属は、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Lu、Y又はScであることを特徴とする請求項1に記載の脱ガス方法。
  3. 前記ステップS1は、
    前記精製対象である希土類金属を中間周波数誘導炉のるつぼに入れ、且つ前記中間周波数誘導炉の炉内を真空引きし、真空チャンバを形成することと、
    前記真空チャンバに前記不活性ガスを導入して前記真空チャンバを洗浄し、前記真空チャンバの真空度が10-2Pa未満になった時に、前記真空チャンバを前記精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜100℃高い温度までに昇温し、前記精製対象である希土類金属を溶融し、且つ5〜15min保温した後に、前記溶融金属液を得ることと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の脱ガス方法。
  4. 前記るつぼは、タングステン製るつぼであることを特徴とする請求項3に記載の脱ガス方法。
  5. 10〜30kWの電力で前記真空チャンバを昇温することを特徴とする請求項3に記載の脱ガス方法。
  6. 前記ステップS2は、
    前記中間周波数誘導炉の真空システムの排気バルブを閉じて、且つ前記真空チャンバ内に前記不活性ガスを真空度が0.01〜0.05MPaとなるまでに充填することと、
    希土類水素化物粒子を前記溶融金属液に添加し、且つ前記真空チャンバの温度を、溶融金属液の表面が凝固状態になった後に5〜30min保温し続け、脱ガスされた溶融金属及びガス状物質を得ることと、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の脱ガス方法。
  7. 前記希土類水素化物粒子の粒子径は、0.1〜5mmであることを特徴とする請求項6に記載の脱ガス方法。
  8. 前記ステップS3は、
    前記真空システムの排気バルブを開け、前記真空チャンバを真空引きすることと、
    前記真空チャンバの真空度が10-2Pa以下に戻った後に、前記真空チャンバを前記精製対象である希土類金属の融点温度よりも50〜300℃高い温度までに昇温し、5〜20min保温することと、
    保温終了後に、前記脱ガスされた溶融金属を鋳造し、次いで、前記不活性ガスを利用して保護し、且つ室温までに冷却し、前記脱ガスされた希土類金属を得ることと、
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の脱ガス方法。
  9. 前記不活性ガスは、アルゴンガスであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の脱ガス方法。
  10. 前記希土類水素化物及び前記精製対象である希土類金属における希土類元素は同じであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の脱ガス方法。
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