JP6488487B2 - 構造部材 - Google Patents

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Description

本発明は、構造部材に関する。
従来、電車や自動車、船舶等の構造体の胴体部分は、複数の構造部材を組み合わせることによって補強されている。例えば、自動車車体のフロア(以下、単に「フロア」という)は、車両走行時に、車体の捻じり剛性や曲げ剛性を第一義的に担うだけではなく、車両の衝突時に、衝撃荷重の伝達を担う。また、フロアは、自動車車体の重量にも大きく影響する。このように、フロアには、高剛性かつ軽量という二律背反の特性を兼ね備えることが要求される。フロアは、互いに溶接されて接合される平板状のパネルと、車幅方向へ向けて平板状のパネルに固定配置される略溝型断面を有する車幅部材と、車体前後方向へ向けて平板状のパネルに固定配置される略溝型断面を有する車長部材とを備える。
平板状のパネルとしては、例えば、ダッシュパネル、フロントフロアパネル又はリアフロアパネル等が例示される。車幅部材は、溶接等により、これら平板状のパネルの車幅方向へ向けて固定配置されて、フロアの剛性や強度を高める構造部材である。車幅部材としては、例えば、フロアクロスメンバやシートクロスメンバ等が例示される。車長部材は、溶接等により、車体前後方向へ向けて固定配置されてフロアの剛性や強度を高める構造部材である。車長部材としては、例えば、サイドシルやサイドメンバ等が例示される。
このうち、車幅部材や車長部材等の構造部材は、通常、その端部に形成される外向きフランジを介して他の部材に接合される。例えば、車幅部材の一例であるフロアクロスメンバは、その両端部に形成される外向きフランジを介して、フロントフロアパネルのトンネル部及びサイドシル等の他の部材に接合される。
図27及び図28は、長手方向の両端部に形成される外向きフランジ4を介して他部材に接合される部材の代表例であるフロアクロスメンバ1を示している。図27はフロアクロスメンバ1の斜視図であり、図28は図27におけるA矢視図である。
フロントフロアパネル2は、例えば、フロントフロアパネル2の上面(室内側の面)に接合されるトンネル部(図示せず)、サイドシル3及びフロアクロスメンバ1によって補強される。トンネル部は、フロントフロアパネル2の幅方向の略中心に沿って、室内側に膨出する構造部材である。サイドシル3は、フロントフロアパネル2の車幅方向の両側部においてフロントフロアパネル2の上面にスポット溶接される。フロアクロスメンバ1の両端は、長手方向の両端部に形成される外向きフランジ4を介して、トンネル部及びサイドシル3にそれぞれスポット溶接される。これにより、フロアの剛性及び衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性が向上する。
例えば、特許文献1及び2には、自動車の車幅方向に沿って配置される構造部材であって、溝底部、稜線部及び縦壁部を備えた略溝型の横断面形状を有する自動車車体用構造部材が開示されている。このうち、特許文献1に記載の構造部材は、溝型の横断面の開口側に接合される部材の形状に対応させて、縦壁部の高さが、端部に向かうにつれて高くなる形状を有している。また、特許文献2に記載の構造部材は、溝底部の幅が、端部に向かうにつれて大きくなる形状を有している。
国際公開第2010/073303号 特開2009−1227号公報
例えば、構造部材としてのフロアクロスメンバは、自動車車体の剛性向上や側面衝突時の衝撃荷重を吸収する役目を担う重要な構造部材である。このため、近年では、軽量化及び衝突安全性の向上の観点から、より薄くかつより強度の高い高張力鋼板、例えば引張強度が390MPa以上の高張力鋼板(高強度鋼板又はハイテン)がフロアクロスメンバの素材として用いられている。しかしながら、フロアクロスメンバには、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性のさらなる向上も強く求められている。このため、単に材料強度を高めることだけではなく、フロアクロスメンバの形状を工夫することによって、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性を向上させることが必要となっている。
上記の特許文献1及び2に開示された構造部材は、縦壁部あるいは溝底部が、端部に向かうにつれて大きくなる形状を有しているが、これらの形状は、荷重伝達特性を向上させる観点から採用されているものではない。自動車車体用の構造部材に限らず、他の構造体に備えられる構造部材においても同様に、その形状を工夫することによって、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性を向上させることが望まれる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、略溝型の横断面形状を有する長尺の構造部材において、軽量化が可能であるとともに、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性に優れた構造部材を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定方向に延びる長尺に形成され、溝底部と、溝底部の幅方向の両端に連続する二つの稜線部と、稜線部にさらに連なる二つの縦壁部とを有する金属製の構造部材において、所定方向の端部に、少なくとも溝底部、稜線部及び縦壁部に亘って連続して形成された外向きフランジを有し、溝底部の幅が、外向きフランジを有する端部から離れるにつれて縮小しており、下記式(1)で定義される溝底部の幅の縮小度合いを示す値S(mm −1 )が0.0002〜0.0018の範囲内の値である、構造部材が提供される。
S(mm −1 )={(Wa−Wb)/Wa}/L … (1)
Wa:外向き連続フランジを有する端部の根元部分における溝底部の幅
Wb:溝底部の幅が縮小している範囲における根元部分からの任意の距離Lの位置における溝底部の幅
稜線部は直線状であってもよい。
外向き連続フランジを有する端部から100mm以上の長さの範囲において、溝底部の幅が縮小してもよい。
自動車車体用構造部材は、外向き連続フランジを介して、抵抗スポット溶接、レーザ貫通溶接、隅肉アーク溶接又は接着剤による接着、あるいはこれらを併用した接合により、他の部材に接合されてもよい。
構造部材が、引張強度が390MPa以上の高張力鋼板からなってもよい。
構造部材が、車両用構造部材であってもよい。
構造部材が、フロアクロスメンバ、サイドシル、フロントサイドメンバ又はフロアトンネルブレースであってもよい。
本発明によれば、構造部材が所定方向の端部に外向き連続フランジを有することにより、軸方向への圧壊の初期に、稜線部の端部への応力集中が抑制され、応力を他の部分へと分散させることができる。したがって、稜線部の端部の歪みが小さくなって荷重伝達特性が高められる。また、構造部材において、溝底部の幅が、外向き連続フランジを有する端部から離れるにつれて縮小することにより、軸方向への圧壊の中期以降における座屈ピッチが小さくなる。したがって、圧壊の中期以降においても良好な荷重伝達特性が維持され、衝撃エネルギ吸収量を増加させることができる。さらに、溝底部の幅が、外向き連続フランジを有する端部から離れるにつれて縮小することにより、構造部材の軽量化が図られる。このようにして、本発明によれば、軽量、かつ、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性に優れた構造部材を得ることができる。
本実施形態にかかる構造部材(第1の部材)の構成例を示す説明図である。 第1のプレス成形装置の一例を示す断面図である。 第1のプレス成形装置の一例を示す斜視図である。 第1のパッドにより溝底部に成形される部分が拘束される様子を示す断面図である。 第1のパッドにより溝底部に成形される部分が拘束される様子を示す斜視図である。 第2のパッドにより稜線部に成形される部分が拘束される様子を示す断面図である。 第2のパッドにより稜線部に成形される部分が拘束される様子を示す斜視図である。 第2のパッドによる稜線部に成形される部分の押圧範囲と、稜線部の端部のフランジのエッジにおける板厚減少率の最大値との関係を示す特性図である。 第2のパッドによる稜線部に成形される部分の押圧範囲と、稜線部の端部のフランジの根元付近における板厚減少率の最小値との関係を示す特性図である。 ダイ及びパンチにより成形素材がプレス成形される様子を示す断面図である。 溝底部及び稜線部に成形される部分を同時に押えるパッドを用いた例を示す斜視図である。 溝底部及び稜線部に成形される部分を同時に押えるパッド用いてプレス成形を行う場合の成形素材について説明するための図である。 実施例1及び比較例1,2にかかる解析モデルを示す説明図である。 実施例1及び比較例1,2にかかる解析モデルの軸方向荷重に関する解析結果を示すグラフである。 圧壊ストローク10mmの場合における、衝撃エネルギの吸収量に関する解析結果を示すグラフである。 圧壊ストローク20mmの場合における、衝撃エネルギの吸収量に関する解析結果を示すグラフである。 実施例2〜10及び比較例3〜13の評価方法を示す説明図である。 圧壊ストローク5mmの場合における、溝底部の幅の縮小度合いと衝撃エネルギ吸収量との関係を示すグラフである。 圧壊ストローク20mmの場合における、溝底部の幅の縮小度合いと衝撃エネルギ吸収量との関係を示すグラフである。 圧壊ストローク20mmの場合における、実施例6及び比較例3,8の解析モデルの座屈の様子を示す説明図である。 縦壁部のみを縮小させた解析モデルと、縦壁部及び溝底部を縮小させた解析モデルを示す説明図である。 圧壊ストローク5mmの場合における、溝底部の幅あるいは縦壁部の高さの縮小度合いと衝撃エネルギ吸収量との関係を示すグラフである。 圧壊ストローク20mmの場合における、溝底部の幅あるいは縦壁部の高さの縮小度合いと衝撃エネルギ吸収量との関係を示すグラフである。 圧壊ストローク20mmの場合における、各解析モデルの座屈の様子を示す説明図である。 プレス成形体の板厚減少率の解析位置を示す説明図である。 板厚減少率の解析結果を示す説明図である。 従来の構造部材としてのフロアクロスメンバを示す斜視図である。 図27のA矢視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.構造部材>
(1−1.構成例)
図1は、本実施形態にかかる構造部材(以下、「第1の部材」ともいう。)10の一例を示す説明図である。図1は、第1の部材10と第2の部材18とを接合して構成された接合構造体100の斜視図である。
本発明を適用し得る構造部材としては、例えば、自動車や電車、自動二輪車等に代表される車両の車台、又は、船舶の船体その他の構造物の補強部材が例示される。これらの補強部材は、衝撃荷重負荷時に圧壊することにより衝撃エネルギを吸収し、乗員等への衝撃を緩和するものであってもよい。以下では、自動車車体用の構造部材を例に採って、構造部材(第1の部材)10について説明する。
第1の部材10は、例えば、フロアクロスメンバ、サイドシル、フロントサイドメンバ、あるいはフロアトンネルブレースに用いられ得る。第1の部材10が、フロアクロスメンバ、サイドシル、フロントサイドメンバ又はフロアトンネル等の自動車車体用の補強部材として使用される場合、JIS Z 2241に準拠した引張試験により測定される引張強度が390MPa以上の高張力鋼板が成形素材として用いられてもよい。高張力鋼板の引張強度は、590MPa以上であってもよく、さらに780MPa以上であってもよい。
なお、本明細書においては、構造部材は第1の部材10自体を指し、第1の部材10に第2の部材18が接合された複合構造体を接合構造体100という。例えば、第1の部材10がフロアクロスメンバの場合、フロアパネルが第2の部材18に相当する。一方、第1の部材10がサイドシルに用いられる場合、第1の部材10を、クロージングプレートや、第1の部材と類似した略溝型断面を有する第2の部材18と接合した接合構造体100がサイドシルとして構成される。
さらに、第1の部材10がフロントサイドメンバに用いられる場合、一般的にはサイドシルと同様に、第1の部材10と第2の部材18とからなる筒状の接合構造体がフロントサイドメンバとして構成される。ただし、フロントサイドメンバの場合、例えばフードリッジパネルが第2の部材18に相当するものとして、フードリッジパネルに接合される第1の部材10自体がフロアサイドメンバと呼ばれる場合もある。
第1の部材10は、図1中に矢印Xで示す所定方向(以下、「軸方向」ともいう。)へ延びて形成された長尺の部材である。第1の部材10は、溝底部11と、稜線部12a,12bと、縦壁部13a,13bと、曲面部14a,14bと、フランジ部15a,15bとを有する。二つの稜線部12a,12bは、溝底部11の幅方向の両端に連続して形成される。二つの縦壁部13a,13bは、それぞれ二つの稜線部12a,12bに連続して形成される。二つの曲面部14a,14bは、それぞれ二つの縦壁部13a,13bに連続して形成される。二つのフランジ部15a,15bはそれぞれ二つの曲面部14a,14bに連続して形成される。
また、二つのフランジ部15a,15bは、例えばクロージングプレートや自動車車体を構成する成形パネル(例えばフロアパネル)といった第2の部材18に接合される。これにより、第1の部材10と第2の部材18とにより、閉じた横断面形状が形成される。ただし、本実施形態にかかる構造部材において、縦壁部13a,13bに連続する曲面部14a,14bや、曲面部14a,14bに連続するフランジ部15a,15bは省略されていてもよい。
かかる第1の部材10において、稜線部12a,12bは、第1の部材10に対する軸方向への衝撃荷重負荷時に、荷重を担う部分となる。そのため、第1の部材10の端部にかかる荷重を効率的に稜線部12a,12bに伝達することが必要とされる。また、第1の部材10によって効率的に衝撃エネルギを吸収させるためには、衝撃エネルギ吸収量を安定させることが必要となる。そのためには、軸方向への圧壊による第1の部材10の座屈ピッチが小さくなることが望ましい。
第1の部材10と第2の部材18との、フランジ部15a,15bを介した接合方法は、強度が担保できる限り特に限定されない。実用的には、接合構造体100の長手方向に沿って、複数箇所をスポット溶接により接合する方法が一般的である。ただし、例えば、フランジ幅等によっては、レーザ溶接による接合方法であってもよく、その他の接合方法であってもよい。
(1−2.外向き連続フランジ)
本実施形態にかかる第1の部材10は、長手方向の端部に外向き連続フランジ16を有する。外向き連続フランジ16は、第1の部材10の長手方向の端部に、曲率半径r(mm)を有する立ち上がり曲面部17を介して形成される。図1に示した第1の部材10では、長手方向の端部において、溝底部11から稜線部12a,12b、さらに縦壁部13a,13bに亘って、断面周方向に連続して、外向き連続フランジ16が形成されている。なお、本明細書において、略溝型の横断面を有する第1の部材10の端部を、溝の外側へ折り曲げたフランジを「外向きフランジ」といい、溝底部11から少なくとも稜線部12a,12bに亘って連続する外向きフランジを「外向き連続フランジ」という。
外向き連続フランジ16は、第1の部材10を、図示しない他の部材への接合に利用される。第1の部材10は、軸方向の端部において、外向き連続フランジ16を介して、例えば、鋼板製のプレス成形体からなる他の部材に対してスポット溶接等により接合される。例えば、第1の部材10は、抵抗スポット溶接、レーザによる貫通溶接、又はアークによる隅肉溶接、あるいはそれらの組み合わせにより、他の部材に接合される。第1の部材10と他の部材との接合は、接着剤による接着であってもよいし、上記溶接と接着とが併用されてもよい。
第1の部材10が、かかる外向き連続フランジ16を有することにより、第1の部材10に対する軸方向への圧壊の初期(例えば、圧壊ストローク5mm以下)において、第1の部材10の端部における稜線部12a,12bへの応力集中が抑制される。したがって、稜線部12a,12bの端部に生じる歪みが小さくなり、衝撃荷重負荷時の第1の部材10の軸方向への荷重伝達特性が高められている。
外向き連続フランジ16は、第1の部材10の長手方向の端部のうち、少なくとも溝底部11から稜線部12a,12bに亘って形成されていればよい。または、外向き連続フランジ16は、第1の部材10の長手方向の端部において、溝底部11から縦壁部13a,13bに亘って形成されてもよい。また、外向き連続フランジ16は、第1の部材10の長手方向の端部において、溝底部11に相当する位置で分割されていてもよい。
さらに、外向き連続フランジ16は、溝底部11や縦壁部13a,13bに相当する位置の全体に亘って形成される必要はなく、少なくとも稜線部12a,12bから連続する溝底部11や縦壁部13a,13bに相当する位置に形成されていればよい。かかる外向き連続フランジ16であれば、稜線部12a,12bに負荷される荷重が分散されやすくなって、稜線部12a,12bへの応力集中を抑制することができる。
外向き連続フランジ16のフランジ幅に関し、後で説明する構造部材の製造方法によれば、フランジ幅が25mm以上であっても、高張力鋼板を用いて、しわが少なく、割れが抑制された外向き連続フランジ16を形成し得る。なお、例えば外向き連続フランジ16を利用して他の部材にスポット溶接を行うことを容易にする観点からは、フランジ幅が13mm以上であってもよい。
ただし、外向き連続フランジ16は、稜線部12a,12bに相当する位置に切欠きを有しないフランジである。そのため、外向き連続フランジ16のフランジ幅が13mm以下であっても、第1の部材10の剛性や衝突安全特性を維持することができる。また、衝突安全特性を維持する観点からは、外向き連続フランジ16と溝底部11あるいは縦壁部13a,13bとが成す角度であるフランジの立上り角度が60°以上であってもよい。なお、「フランジに切欠きを設ける」とは、切欠きがフランジの幅方向の全体にわたって設けられ、フランジが不連続となることをいう。また、フランジの幅は、フランジの高さと同じ意味で用いられる。したがって、フランジの幅が部分的に小さくされ、一部のフランジが残される場合には、フランジに切欠きを設けていないものと理解される。
また、外向き連続フランジ16の幅は、全周に亘って均一でなくてもよい。例えば、外向き連続フランジ16のうち、稜線部12a,12bに相当する領域でのフランジ幅が、他の領域に比べて小さくなっていてもよい。稜線部12a,12bの端部における外向き連続フランジ16は、プレス成形時に、フランジ端部の割れやフランジ根元のしわが発生しやすい。そのため、稜線部12a,12bに相当する領域では、フランジ幅が狭い程、成形が容易になる。ただし、後で説明する構造部材の製造方法は、稜線部12a,12bに相当する領域でのフランジ幅が比較的大きい場合であっても、当該しわや割れを抑制することができる。
(1−3.先拡がり部)
また、本実施形態にかかる第1の部材10は、溝底部11の幅Wが、軸方向に沿って、外向き連続フランジ16を有する端部から離れるにつれて縮小する形状を有する先拡がり部Tを備える。第1の部材10が先拡がり部Tを備えることにより、第1の部材10の端部側から順に座屈を生じさせることができる。また、第1の部材10が先拡がり部Tを備えることにより、第1の部材10に対する軸方向への圧壊の中期以降(例えば、圧壊ストローク5mm超)において、第1の部材10の圧壊に伴う座屈ピッチが小さくなり、座屈数が増加して、衝撃エネルギ吸収量を安定させることができる。
これにより、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性がさらに高められる。また、第1の部材10が先拡がり部Tを備えることにより、外向き連続フランジ16を有する端部の断面の長さ(以下、「断面周長」ともいう。)が同じ場合、第1の部材10を軽量化し得る。さらに、第1の部材10が先拡がり部Tを備えることにより、車体に曲げや捻じりが負荷された場合に、他の部品との接合部となる、外向き連続フランジ16を有する端部の応力集中を緩和させることができる。これにより、車体の曲げや捻じり剛性を向上させることができる。
ここで、溝底部11の幅Wの縮小度合いが小さすぎると、衝撃エネルギ吸収量の安定効果や軽量化の効果が得られにくい。一方、溝底部11の幅Wの縮小度合いが大きすぎると、第1の部材10はより軽量化されるものの、第1の部材10の断面周長が小さくなりすぎて、衝撃エネルギ吸収量が小さくなるおそれがある。したがって、第1の部材10において、下記式(1)で定義される溝底部11の幅Wの縮小度合いを示す値S(mm−1)が、0.0002〜0.0018の範囲内であってもよく、さらに、0.0004〜0.0015の範囲内であってもよい。
S(mm−1)={(Wa−Wb)/Wa}/L … (1)
Wa:外向き連続フランジ16を有する端部の根元部分における溝底部11の幅
Wb:溝底部11の幅が縮小している範囲における根元部分からの任意の距離Lの位置における溝底部11の幅
なお、溝底部11の幅Wの縮小率が軸方向に変化する場合、上記の縮小度合いを示す値Sは、複数の距離Lにより求められる縮小度合いを示す値Sの平均値として定義される。縮小度合いを示す値Sの平均値は、例えば、先拡がり部Tが設けられる範囲の中で、距離Lを10mm間隔で大きくし、各距離Lにおいて上記式(1)により算出された値Sの平均値とすることができる。
また、第1の部材10の軸方向に沿う方向において、先拡がり部Tが設けられる範囲は、衝撃荷重負荷時における第1の部材10の軸方向の変形量に応じて設定し得る。例えば、第1の部材10がフロアクロスメンバである場合、第1の部材10の最大変形量が100mmであるとすると、先拡がり部Tが設けられる範囲は、溝底部11と立ち上がり曲面部17との境界部分から100mm以上の範囲とすることができる。
また、先拡がり部Tが設けられる範囲が長すぎると、外向き連続フランジ16が設けられた端部から離れた位置における第1の部材10の断面周長が短くなって、衝撃荷重に耐えられないおそれがある。したがって、例えば、第1の部材10がフロアクロスメンバである場合、先拡がり部Tが設けられる範囲は、300mm以下であってもよい。
<2.構造部材の製造方法>
以上、本実施形態にかかる自動車車体用構造部材としての第1の部材10の構成について説明した。第1の部材10の製造方法や製造装置は、特に限定されない。ただし、第1の部材10を金属板、特に高張力鋼板を用いて製造する場合、成形上の制約から、外向き連続フランジ16における、稜線部12a,12bの端部に連続して形成されるフランジのエッジの割れや、稜線部12a,12bの端部近傍におけるフランジの根元付近にしわが発生しやすい。
これらの成形時の不具合は、成形素材の材料強度が高いほど、また、稜線部に対応する位置におけるフランジの成形時の伸びフランジ率が高い形状であるほど(図28における稜線部1aの折れ曲がり角度θが急峻であるほど)発生しやすい。また。これらの成形時の不具合は、第1の部材10の高さ(図28における高さh)が高いほど、発生しやすい。特に、先拡がり部Tを有する第1の部材10の場合、前述のしわがより発生しやすくなる。
以下、かかるエッジの割れやしわを抑制しつつ、第1の部材10を、高張力鋼板を用いてプレス成形により製造することが可能な構造部材の製造方法の一例について説明する。以下、構造部材の製造方法の概略を説明した後に、プレス成形装置の構成例及び構造部材の製造方法の例について詳細に説明する。
(2−1.製造方法の概略)
まず、プレス成形による構造部材の製造方法の一例の概略を説明する。以下に説明する構造部材の製造方法の例は、第1のプレス成形装置を用いて行われる第1の工程と、第2のプレス成形装置を用いて行われる第2の工程とを含む。
(2−1−1.第1の工程の概略)
第1の工程は、第1のプレス成形装置を用いて行われる。第1の工程では、第1のパッドにより、成形素材のうち溝底部に成形される部分の少なくとも一部が押圧される。これにより、溝底部に成形される部分に連続する成形素材の端部が、第1のパッドの押圧方向とは反対の方向に立ち上げられる。さらに、第1のパッドにより成形素材が第1のパンチに押し当てられて、第1のパッド及び第1のパンチにより、溝底部に成形される部分の少なくとも一部が拘束される。
第1のパッドにより成形素材における溝底部に成形される部分が拘束された後、第1のパッドとは異なる第2のパッドにより、成形素材のうち稜線部に成形される部分の長手方向の端部の少なくとも一部が押圧される。これにより、稜線部に成形される部分に連続する成形素材の端部が、第2のパッドの押圧方向とは反対の方向に立ち上げられる。さらに、第2のパッドにより、成形素材における稜線部に成形される部分を第2のパッドの押圧方向に曲げながら、第2のパッド及び第1のパンチにより、稜線部に成形される部分の少なくとも一部が拘束される。
そして、第1のパッド及び第2のパッドと第1のパンチとにより成形素材が拘束された状態で、第1のダイが第1のパンチに近接させられ、成形素材がプレス成形される。かかる第1の工程により、長手方向の端部に、割れが抑制された外向き連続フランジを有するとともに、稜線部の端部近傍でのしわが抑制された中間成形体が成形される。
(2−1−2.第2の工程の概略)
第2の工程は、第1のプレス成形装置とは異なる第2のプレス成形装置を用いて行われる。第1の工程では、溝底部に成形される部分を拘束する第1のパッド及び稜線部に成形される部分を拘束する第2のパッドを使用するため、第1のダイと第1のパンチによって、完全にはプレスしきれない成形素材の部分が存在する。したがって、第2の工程では、第2のパンチ及び第2のダイによって中間成形体をプレス成形することにより、構造部材が成形される。
第2のプレス成形装置は、第1のプレス成形装置では成形しきれない部分をプレス成形できるものであればよい。具体的には、第2のプレス成形装置は、溝底部、稜線部及び縦壁部に成形される部分のうち、第1のパッドあるいは第2のパッドによって拘束されない領域をプレス成形できるものであればよい。さらに、第2のプレス成形装置は、第1のプレス成形装置では成形しきれない外向き連続フランジの部分をプレス成形するものであってもよい。かかる第2のプレス成形装置は、ダイ及びパンチを備えた公知のプレス成形装置により構成することができる。
(2−2.製造装置)
次に、プレス成形装置の構成例について説明する。図2及び図3は、第1のプレス成形装置30の一例を示す概略構成図である。図2は、第1のプレス成形装置30における、中間成形体の端部の領域を成形する部分を概略的に示す断面図であり、図3は、第1のプレス成形装置30を概略的に示す斜視図である。図3では、第1のパンチ31及び第1のパッド34−1を、成形する中間成形体の長手方向に沿う中心線で分割した半分の部分が示されている。
第1のプレス成形装置30は、第1のパンチ31と、第1のダイ32と、第1のパンチ31に対向する第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2とを備えている。かかる第1のプレス成形装置30は、基本的に、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2と第1のパンチ31とにより成形素材を拘束した状態で、第1のダイ32を第1のパンチ31に近づけることにより、成形素材をプレス成形する装置として構成されている。
第1のパンチ31は、第1のダイ32、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2に対向する側にパンチ面を有している。第1のパンチ31は、上面31aと、中間成形体の稜線部を成形するための肩部31bと、フランジ成形部31cとを備えている。
第1のパッド34−1は、拘束面34−1aと、フランジ成形部34−1bとを有する。第1のパッド34−1の拘束面34−1aは、パンチ31の上面31aに対向して配置され、パンチ31の上面31aに対して成形素材を押し当てて成形素材を拘束する。拘束面34−1a及び上面31aによって拘束される成形素材の部分は、溝底部に成形される部分である。拘束される成形素材の部分は、溝底部に成形される部分の全部であってもよいし、一部であってもよい。ただし、溝底部に形成される部分のうちの、少なくとも外向き連続フランジが成形される側の端部近傍が拘束されるようにする。第1のパッド34−1のフランジ成形部34−1bは、パンチ31のフランジ成形部31cに対して成形素材を押圧する。これにより、成形素材における溝底部の端部に形成されるフランジ部分が立ち上げられる。
第2のパッド34−2は、拘束面34−2aと、フランジ成形部34−2bとを有する。第2のパッド34−2は、プレス成形時において、第1のパッド34−1に干渉しないように配置される。第2のパッド34−2の拘束面34−2aは、パンチ31の肩部31bに対向して配置され、パンチ31の肩部31bに対して成形素材を押し当てて成形素材を拘束する。拘束面34−2a及び肩部31bによって拘束される成形素材の部分は、稜線部に成形される部分の端部領域の少なくとも一部である。第2のパッド34−2のフランジ成形部34−2bは、パンチ31のフランジ成形部31cに対して成形素材を押圧する。これにより、成形素材における稜線部の端部に形成されるフランジ部分が立ち上げられる。
かかる第2のパッド34−2は、第1のパッド34−1により溝底部に成形される部分が拘束された状態で、外向き連続フランジの近傍の領域で稜線部に成形される部分を拘束する。そのため、外向き連続フランジの近傍の領域での稜線部の形状が、概ね第2のパッド34−2によって押圧される部分の材料を張り出させることによって形成される。したがって、第2のパッド34−2が当接する部分の周辺の材料の移動が抑制されて、しわや割れの原因となる周辺の材料の伸びや縮み変形が抑制される。これにより、外向き連続フランジにおける、稜線部に対応するフランジ部分での伸びフランジ割れや、稜線部の端部近傍での稜線部におけるフランジの根元付近のしわの発生を抑制することができる。
また、第2のパッド34−2は、外向き連続フランジの近傍において、当該領域の材料を張り出させて稜線部を成形することによる周辺材料の移動の抑制効果を狙ったものである。そのため、第2のパッド34−2は、外向き連続フランジに成形される部分の近傍における、稜線部に成形される部分と溝底部に成形される部分との接続部を起点として、稜線部に成形される部分の全域を拘束してもよい。
具体的には、第2のパッド34−2の拘束面34−2aにより拘束される成形素材の部分は、溝底部に成形される部分と稜線部に成形される部分との接続部を含むことが好ましい。特に、稜線部12a,12bに成形される部分のうち、上記接続部を起点とする断面周長の少なくとも1/3の長さの部分が、第2のパッド34−2により押圧されてもよい。第2のパッド34−2が当該部分を押圧することにより、周辺の鋼板材料の移動を抑制しつつ、第2のパッド34−2の拘束面34−2aにより押圧する部分の鋼板材料を張り出させて稜線部12a,12bの一部を形成することができる。なお、第2のパッド34−2は、稜線部に加えて、縦壁部の一部、例えば、稜線部に連続する縦壁部のうちの20mm以下の長さの部分を押さえるようになっていてもよい。
これ以外の、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2の寸法や材質等の他の要素は、公知のパッドと同じ構成とすることができる。
第1のダイ32は、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2により成形素材を拘束した状態で、第1のパンチ31に近接され、成形素材をプレス成形する。第1のダイ32は、プレス成形時において、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2に干渉しないように配置される。好ましくは、第1のパッド34−1、第2のパッド34−2及び第1のダイ32が、押圧方向に対して最小限の隙間で配置されるとよい。
ここで、第1のプレス成形装置30では、第1のパッド34−1、第2のパッド34−2及び第1のダイ32が、この順に成形素材を押圧するよう構成される。すなわち、第2のパッド34−2は、溝底部に成形される部分の少なくとも一部が第1のパッド34−1によって拘束された後に、稜線部に成形される部分の端部の領域を拘束する。また、第1のダイ32は、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2により成形素材が拘束された状態で、成形素材をプレス成形する。
例えば、ダイ32に、コイルスプリングを介して、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2を懸架させることにより、かかる構成を実現し得る。このとき、プレス成形前の状態において、第1のパッド34−1の拘束面34−1a、第2のパッド34−2の拘束面34−2a及び第1のダイ32の押圧面が、第1のパンチ31側からこの順に位置するように配置される。そして、第1のダイ32を第1のパンチ31に向けて移動させることにより、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2が、この順に、成形素材に当接して成形素材を拘束した後に、第1のダイ32が成形素材をプレス成形する。
ただし、第1のパッド34−1、第2のパッド34−2及び第1のダイ32のうちの一つあるいはすべてが、個別に、第1のパンチ31に向けて移動可能に構成されていてもよい。この場合、それぞれの第1のパッド34−1、第2のパッド34−2及び第1のダイ32の移動を制御することで、成形素材に当接する順序が制御される。
なお、第1のパッド34−1又は第2のパッド34−2が存在することにより、第1のダイ32によっても成形素材を第1のパンチ31に押し当てることができない領域が存在する。例えば、押圧方向において、第2のパッド34−2と重なる縦壁部やフランジ部分は、第1のダイ32によってプレス成形することはできない。かかる領域は、第2のプレス成形装置を用いて行われる第2の工程においてプレス成形される。第2のプレス成形装置は、公知のプレス成形装置により構成することができるため、ここでの説明を省略する。
(2−3.製造方法)
次に、構造部材の製造方法の一例について具体的に説明する。以下に説明する構造部材の製造方法の例は、図1に例示した、外向き連続フランジ16及び先拡がり部Tを有する第1の部材10の製造方法の例である。
(2−3−1.第1の工程)
図4〜図10は、既に説明した第1のプレス成形装置30を用いて行われる第1の工程を示す説明図である。図4及び図5は、第1のパッド34−1により成形素材33が拘束される様子を模式的に示す断面図及び斜視図である。また、図6及び図7は、第2のパッド34−2により成形素材33が拘束される様子を模式的に示す断面図及び斜視図である。図10は、第1のダイ32により成形素材33がプレス成形される様子を模式的に示す断面図である。
なお、図4〜図10は、先拡がり形状の第1の部材10を製造する際の第1の工程の様子を示している。また、図4、図6及び図10は、第1の工程において、成形素材33のうち、外向き連続フランジ16が形成される長手方向の端部の領域を成形する様子を示している。また、図5及び図7では、第1のパンチ31、第1のパッド34−1及び成形素材33を、成形する中間成形体の長手方向に沿う中心線で分割した半分の部分が示されている。さらに、以下に説明する製造方法では、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2が第1のダイ32に懸架された第1のプレス成形装置30が用いられている。
第1の工程では、まず、図4及び図5に示すように、第1のダイ32が第1のパンチ31に向けて移動することに伴って、第1のパッド34−1が、成形素材33における溝底部11に成形される部分を拘束する。このとき、図5に示すように、成形素材33における溝底部11に成形される部分の少なくとも一部が、第1のパッド34−1の拘束面34−1aにより拘束される。同時に、成形素材33の長手方向の端部が、押圧方向とは反対の方向に立ち上げられ、第1のパッド34−1のフランジ成形部34−1bと第1のパンチ31のフランジ成形部31cとにより拘束される。
次いで、図6及び図7に示すように、第1のダイ32が第1のパンチ31に向けてさらに移動することに伴って、第2のパッド34−2が、成形素材33における稜線部12a,12bに成形される部分を拘束する。このとき拘束される成形素材33の部分は、稜線部12a,12bに成形される部分の端部近傍の部分である。すなわち、図7に示すように、成形素材33のうちの稜線部12a,12bに成形される部分の端部が、第2のパッド34−2の拘束面34−2aにより拘束される。同時に、稜線部12a,12bに成形される部分から連続してフランジに成形される部分が、押圧方向とは反対の方向にさらに立ち上げられ、第2のパッド34−2のフランジ成形部34−2bと第1のパンチ31のフランジ成形部31cとにより拘束される。
このとき、稜線部12a,12bに成形される部分のうち、上記接続部を起点とする断面周長の少なくとも1/3の長さの部分が、第2のパッド34−2により押圧されてもよい。第2のパッド34−2が当該部分を押圧することにより、周辺の鋼板材料の移動を抑制しつつ、第2のパッド34−2の拘束面34−2aにより押圧する部分の鋼板材料を張り出させて稜線部12a,12bの一部を形成することができる。
図8は、第2のパッド34−2による稜線部に成形される部分の押圧範囲と、形成される外向き連続フランジ16における稜線部12a,12bに連続するフランジ部分のエッジにおける板厚減少率の最大値との関係を示す説明図である。かかる図8において、押圧範囲は、稜線部に成形される部分と溝底部に成形される部分との接続部を0°として第2のパッド34−2が拘束する部分の中心角度を意味する押さえ角度により示されている。押さえ角度が0°とは、稜線部に成形される部分が拘束されない状態を意味する。
かかる図8に示すように、稜線部に成形される部分が拘束されない場合には、フランジのエッジにおける板厚減少率の最大値が36%程度になっており、伸びフランジ割れが発生する可能性が高いことが分かる。一方、押さえ角度が23°以上、すなわち、接続部を起点とする断面周長の少なくとも1/3の稜線部が拘束されていれば、フランジのエッジにおける板厚減少率の最大値が25%未満に抑えられる。したがって、フランジのエッジの割れが抑制されることが分かる。
また、図9は、第2のパッド34−2による稜線部に成形される部分の押圧範囲と、形成される稜線部12a,12bの端部近傍のフランジの根元付近における板厚減少率の最小値との関係を示す特性図である。かかる図9においても、押圧範囲は、図8と同様に押さえ角度によって示されている。かかる図9に示すように、稜線部に成形される部分が拘束されない場合には、フランジの根元付近における板厚減少率の最小値が−65%程度になっており、明らかにしわが発生することが分かる。一方、押さえ角度が23°以上、すなわち、接続部を起点とする断面周長の少なくとも1/3の稜線部が拘束されていれば、フランジの根元付近における板厚減少率の最小値が−35%以上に抑えられる。したがって、フランジの根元付近のしわが抑制されることが分かる。
次いで、図10に示すように、第1のダイ32が第1のパンチ31に向けてさらに移動することに伴って、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2により成形素材33が拘束された状態で、第1のパンチ31及び第1のダイ32により1段階目のプレス成形が行われる。これにより、押圧方向に沿って、第2のパッド34−2の下方に位置する部分(図10の33A)等を除き、成形素材33がプレス成形され、中間成形体が成形される。
第1のパンチ31及び第1のダイ32を用いた1段階目のプレス成形は、第1のダイ32により成形素材33を押圧して折り曲げ、第1のパンチ31に押し当てる曲げ成形であってよい。あるいは、かかる1段階目のプレス成形は、第1のダイ32及びブランクホルダにより、成形素材33における縦壁部に成形される部分を挟持するとともに、第1のダイ32及びブランクホルダを第1のパンチ31に向けて移動させて成形する、深絞り成形であってもよい。
このとき、第2のパッド34−2によって、稜線部12a,12bに成形される部分の端部近傍(稜線部12a,12bと外向き連続フランジ16との会合部付近)が拘束されていることから、当該領域におけるしわの発生が抑制される。また、第2のパッド34−2によって当該領域が拘束されていることから、稜線部12a,12bの端部に連続して形成されるフランジの伸びフランジ率が低減し、外向き連続フランジ16の割れを抑制することができる。なお、図4〜図10には示されていないが、図1に例示した第1の部材10における曲面部14a,14b及びフランジ部15a,15bの一部は、第1の工程において、第1のパンチ31及び第1のダイ32によってプレス成形される。
かかる構造部材の製造方法により、稜線部12a,12bの端部領域のフランジの根元付近のしわや、外向き連続フランジ16のエッジの割れが抑制される理由を、以下に説明する。図11及び図12は、第1のパッド及び第2のパッドが分割されておらず、溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分を同時に拘束するパッド134を用いたプレス成形の様子を示す説明図である。製造する構造部材は、図1に例示した先拡がり部Tを有する構造部材である。図11は、図7に対応する図であって、パンチ131及びパッド134により、成形素材133における溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分が拘束された状態を示す斜視図である。また、図12は、ダイにより押圧される際の成形素材133を上方から見た図である。
かかるパッド134を用いた場合、パッド134によって成形素材133をパンチ131に押し当てて拘束しようとすると、最初に、稜線部に成形される部分がパッド134により押圧される。この状態では、溝底部に成形される部分とパッド134との間に隙間が生じ、溝底部に成形される部分はパッドにより押圧されない。また、先拡がり形状を有する構造部材の場合、溝底部に成形される部分の端部の近傍では、長手方向の位置よって断面周長差が存在する。すなわち、図11に示すように、位置Z1での断面周長は、位置Z2での断面周長よりも長い。
そうすると、図11に示すように、パッド134によって、溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分がともに拘束されるまでの間、溝底部に成形される部分から稜線部に成形される部分にかけて、外向き連続フランジに成形される部分の鋼板材料が移動することとなる。
さらに、先拡がり部を有する構造部材の場合、ダイによって曲げ成形される、縦壁部に成形される部分は、図12に示すように、稜線部に成形される部分112に対して垂直方向に、すなわち、外向き連続フランジに成形される部分116から離れる方向に向けて曲げられる。そのため、外向き連続フランジに成形される部分の鋼板材料が、さらに稜線部に成形される部分に向けて移動しやすくなる。したがって、稜線部に成形される部分において、過剰なしわや増肉がより発生しやすくなる。このような理由から、溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分を同時に拘束するパッド134を用いた場合には、溝底部に成形される部分の端部や稜線部に成形される部分の端部にしわが発生しやすい。
これに対し、例示した製造方法では、図5及び図7に示すように、第1のパッド34−1により溝底部に成形される部分が拘束された後に、第2のパッド34−2により稜線部に成形される部分の端部が押圧されて拘束される。したがって、第2のパッド34−2により稜線部に成形される部分の端部が押圧される間、溝底部に成形される部分への鋼板材料の移動が抑制される。そのため、溝底部に成形される部分の端部(外向き連続フランジの近傍)における長手方向の位置によって断面周長差が存在する場合であっても、外向き連続フランジに成形される部分の鋼板材料が、溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分に移動することが抑制される。
また、第1のパッド34−1によって溝底部に成形される部分が拘束された状態で、第2のパッド34−2によって稜線部に成形される部分の端部が押圧されることから、稜線部に成形される部分の端部は、当該押圧される部分の鋼板材料を張り出させることにより成形される。さらに、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2により成形素材33が拘束された状態で、図10に示すように、第1のパンチ31と第1のダイ32とにより成形素材33がプレス成形される。したがって、稜線部に成形される部分に対して過剰に鋼板材料が移動することが抑制される。その結果、形成される稜線部12a,12bの端部における過剰な増肉やしわが抑制される。
(2−3−2.第2の工程)
以上のようにして第1の工程において1段階目のプレス成形を行った後、第2の工程では2段階目のプレス成形が行われる。第1の工程では、押圧方向に沿って、第2のパッド34−2の下方に相当する部分のうち、第2のパッド34−2に重なる縦壁部13a,13bに成形される部分は、第1の部材10としての最終形状に成形することができない。また、第1の部材10における曲面部14a,14b及びフランジ部15a,15bに成形される部分の全部又は一部についても、第1の工程において、最終形状に成形できない場合がある。
さらに、成形素材33に対して、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2が押圧する領域によっては、稜線部12a,12bに成形される部分の一部についても、第1の工程において、最終形状に成形できない場合がある。例えば、第1の工程において、稜線部12a,12bに成形される部分のうち、稜線部12a,12bに成形される部分と溝底部11に成形される部分との接続部を起点とする断面周長の1/3が第2のパッド34−2により成形された場合には、断面周長の残りの2/3を成形する必要がある。
したがって、第2の工程では、第2のプレス成形装置を用いて、第2のパンチ及び第2のダイにより中間成形体に対して2段階目のプレス成形を行い、最終形状としての第1の部材10を成形する。第2の工程は、最終形状に成形したい部分の形状に対応する押圧面を有する第2のパンチ及び第2のダイを用いて、公知のプレス成形により行うことができる。また、第2の工程においても最終形状としての第1の部材10に成形できない場合には、さらに別の成形工程を追加してもよい。
なお、第2の工程は、パッドを用いないで行われる、ダイ及びパンチのみによるスタンピングプレス成形でもよく、パッドを用いて行われる通常のプレス成形でもよい。
<3.効果>
以上説明したように、本実施形態にかかる第1の部材10は、先拡がり部Tを有するとともに、その端部に外向き連続フランジ16を有することにより、軸方向への圧壊時の荷重伝達特性及び衝撃エネルギ吸収量を向上させることができる。具体的に、第1の部材10は、端部に外向き連続フランジ16を有することにより、軸方向への圧壊の初期に、稜線部12a,12bの端部への応力集中が抑制され、応力を他の部分へと分散させることができる。したがって、稜線部12a,12bの端部の歪みが小さくなって、荷重伝達特性が高められる。また、第1の部材10が先拡がり部Tを有することにより、軸方向への圧壊の中期以降において座屈ピッチを小さくすることができる。したがって、荷重伝達特性が高められていることと相俟って、衝撃エネルギ吸収量を増加させることができる。また、第1の部材10が、先拡がり部Tを有することにより、外向き連続フランジ16を有する端部から離れるにつれて溝底部11の幅が縮小し、第1の部材10の断面周長が小さくなる。したがって、本実施形態によれば、第1の部材10を軽量化することができる。
以下、本実施形態の実施例について説明する。なお、以下の実施例の説明においては、本実施形態にかかる自動車車体用構造部材としての第1の部材10を、プレス成形体10として説明する。
(1)衝撃エネルギ吸収特性評価
まず、上述の構造部材の製造方法の例により製造されるプレス成形体10における外向き連続フランジ16を有する端部側から軸方向へ衝撃荷重を与え、衝撃エネルギの吸収量を評価した。
図13は、解析に使用した構造部材の解析モデルを示す説明図である。図13は、上から、比較例1にかかる解析モデル50、比較例2にかかる解析モデル60、及び実施例1にかかる解析モデル70を示す。いずれの解析モデル50,60,70も、略溝型の横断面を有するプレス成形体10,51,61が、曲面部14a,14bを介して縦壁部13a,13bに連続するフランジ部15a,15bを介して、平板状の第2の部材18に接合されている。
比較例1にかかる解析モデル50は、軸方向の端部に、切欠きのない外向き連続フランジ23を有する。ただし、解析モデル50は、溝底部の幅が一定な形状を有する。溝底部の幅Wa,Wbは100mmである。プレス成形体51の高さは100mmである。また、立ち上がり曲面部17と溝底部との境界部分から、外向きフランジを有しない端部までの長さLxは300mmである。上記式(1)で定義される溝底部の幅の縮小度合いを示す値Sは0である。かかる解析モデル50のプレス成形体51は、溝底部に成形される部分及び稜線部に成形される部分を同時に拘束するパッド(図11のパッド134)を用いたプレス成形により成形されるものである。
比較例2にかかる解析モデル60は、軸方向の端部に、稜線部12a,12bの端部に達する切欠きを有する不連続な外向きフランジ24を有する。また、解析モデル60は、外向きフランジ24を有する端部から離れるにつれて溝底部の幅が縮小する形状を有する。溝底部の幅の最小値(幅Wb)は100mmであり、最大値(幅Wa)は130mmである。プレス成形体61の高さは100mmである。また、立ち上がり曲面部17と溝底部との境界部分から、外向きフランジ24を有しない端部までの長さLxは300mmである。上記式(1)で定義される溝底部の幅の縮小度合いを示す値Sは0.00077である。かかる解析モデル60のプレス成形体61は、溝底部に成形される部分のみを拘束するパッドを用いたプレス成形により成形されるものである。
実施例1にかかる解析モデル70は、軸方向の端部に、切欠きのない外向き連続フランジ16を有する。また、解析モデル70は、比較例2と同様に、外向きフランジ24を有する端部に向かうにつれて溝底部の幅が増大する形状を有する。溝底部の幅の最小値(幅Wb)は100mmであり、最大値(幅Wa)は130mmである。プレス成形体10の高さは100mmである。また、立ち上がり曲面部17と溝底部との境界部分から、外向き連続フランジ16を有しない端部までの長さLxは300mmである。上記式(1)で定義される溝底部の幅の縮小度合いを示す値Sは0.00077である。かかる解析モデル70のプレス成形体10は、図4〜図10に示す第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2を用いたプレス成形により成形されるものである。
上記以外の解析条件は、解析モデル50,60,70すべて同一とした。共通する解析条件は以下に列記したとおりである。
・使用した鋼板:引張強度980MPa級高張力鋼板、板厚1.4mm
・稜線部の曲率半径:12mm
・フランジ部15a,15bに連続する曲面部14a,14bの曲率半径:5mm
・外向き連続フランジ16、23及び外向きフランジ24の幅:14mm
・立ち上がり曲面部17の曲率半径r:3mm
解析を行うにあたり、比較例1において図示したように、剛体壁29を、外向き連続フランジ16,23、あるいは外向きフランジ24が形成された端部側から軸方向へ、衝突速度20km/hで衝突させて、解析モデル50,60,70に対して軸方向変位を与えた。そして、実施例1及び比較例1,2それぞれにおいて、衝突時に発生する軸方向荷重(kN)と、衝撃エネルギの吸収量(kJ)を算出した。
図14は、解析モデル50,60,70それぞれの、軸方向荷重に関する解析結果を示すグラフである。なお、解析モデル50,60,70の端部の断面周長の影響を排除するために、図14のグラフの縦軸は、軸方向荷重を、立ち上がり曲面部17と溝底部との境界部分の断面周長で除した値(軸方向荷重/周長:kN/mm)とした。この場合の断面周長とは、第2の部材18を含まないプレス成形体10,51,61それぞれの断面の板厚中心の長さを意味する。
圧壊ストロークが5mm以下の、軸方向への圧壊の初期の領域St1において、切欠きのない外向き連続フランジ16,23を有する実施例1及び比較例1の解析モデル50,70は、切欠きのある外向きフランジ24を有する比較例2の解析モデル60に比べて、軸方向荷重(kN/mm)が高められている。また、圧壊ストロークが5mm超の領域St2において、先拡がり部を有する実施例1及び比較例2の解析モデル60,70は、溝底部の幅が一定である比較例1の解析モデル50に比べて、軸方向荷重(kN/mm)が概ね高められている。
外向き連続フランジ16及び先拡がり部を有するプレス成形体10を備えた実施例1にかかる解析モデル70は、軸方向への圧壊の初期から後期にかけて、高い軸方向荷重が実現されている。特に、実施例1にかかる解析モデル70は、圧壊ストロークが15mm超の、軸方向への圧壊の後期においても高い軸方向荷重を維持している。
また、図15及び図16は、解析モデル50,60,70それぞれの、衝撃エネルギの吸収量(E.A.)に関する解析結果を示すグラフである。図15は、圧壊ストロークStが10mmの場合の解析結果を示し、図16は、圧壊ストロークStが20mmの場合の解析結果を示している。
図15に示すように、軸方向の端部に、切欠きのない外向き連続フランジ16,23を有する解析モデル50,70は、切欠きのある外向きフランジ24を有する解析モデル60に比べて、圧壊ストロークStが10mmの場合の衝撃エネルギ吸収量が増加することが分かる。また、図16に示すように、先拡がり部を有する解析モデル70は、溝底部の幅が一定の解析モデル50に比べて、圧壊ストロークStが20mmの場合の衝撃エネルギ吸収量が増加することが分かる。
このように、実施例1にかかる解析モデル70の荷重伝達特性は、衝突の初期及び後期のいずれの時期においても、比較例1にかかる解析モデル50及び比較例2にかかる解析モデル60よりも、衝撃エネルギ吸収特性に優れていることが分かる。
(2)縮小度合いの影響評価
次に、上述の実施例1及び比較例2の解析モデル60,70のプレス成形体10,61における溝底部の幅の縮小度合いを変化させ、衝撃エネルギ吸収量に対する縮小度合いの影響を評価した。実施例2〜10及び比較例3は、上述した実施例1のプレス成形体10における、外向き連続フランジ16を有する端部とは反対側の端部の溝底部の幅Wbを変化させて、縮小度合いを変化させたものである。また、比較例4〜13は、比較例2のプレス成形体61における、外向きフランジ24を有する端部とは反対側の端部の溝底部の幅Wbを変化させて、縮小度合いを変化させたものである。
実施例2及び比較例4では、溝底部の幅Wbは55mm、縮小度合いを示す値Sは0.00192である。実施例3及び比較例5では、溝底部の幅Wbは60mm、縮小度合いを示す値Sは0.00179である。実施例4及び比較例6では、溝底部の幅Wbは65mm、縮小度合いを示す値Sは0.00166である。実施例5及び比較例7では、溝底部の幅Wbは70mm、縮小度合いを示す値Sは0.00154である。実施例6及び比較例8では、溝底部の幅Wbは85mm、縮小度合いを示す値Sは0.00115である。実施例7及び比較例9では、溝底部の幅Wbは100mm、縮小度合いを示す値Sは0.00077である。実施例8及び比較例10では、溝底部の幅Wbは115mm、縮小度合いを示す値Sは0.00038である。実施例9及び比較例11では、溝底部の幅Wbは120mm、縮小度合いを示す値Sは0.00025である。実施例10及び比較例12では、溝底部の幅Wbは125mm、縮小度合いを示す値Sは0.00013である。比較例3及び比較例13では、溝底部の幅Wbは130mm、縮小度合いを示す値Sは0である。
また、実施例2〜10及び比較例3〜13すべてにおいて、図17に示すように、溝底部に対応する部分のフランジ部分で4箇所、縦壁部に対応するフランジ部分でそれぞれ2箇所、スポット溶接することによって、プレス成形体10,61の端部を他の部材に接合した。
図18及び図19は、それぞれ圧壊ストロークStが5mm、20mmのときの、外向き連続フランジ16を備えたプレス成形体10及び稜線部に対応する位置に切欠きを有する外向きフランジ24を備えたプレス成形体61の縮小度合いを示す値Sと衝撃エネルギ吸収量との関係を示す。
図18に示すように、圧壊ストロークStが5mmでは、いずれの解析モデル60,70も、縮小度合いを示す値Sの違いによって衝撃エネルギ吸収量に大きな変化は見られなかった。また、同じ縮小度合いを示す値Sでそれぞれの解析モデル60,70を比較すると、外向き連続フランジ16を含む解析モデル70の衝撃エネルギ吸収量が、切欠きを有する外向きフランジ24を含む解析モデル60の衝撃エネルギ吸収量を上回っている。この結果は、切欠きを有する外向きフランジ24を有するプレス成形体61では、稜線部の端部に応力集中して、プレス成形体61の端部の歪みが大きくなったことによる。
また、図19に示すように、圧壊ストロークStが20mmでは、縮小度合いを示す値Sが0.0002〜0.0018の範囲内において、外向き連続フランジ16を含む解析モデル70の衝撃エネルギ吸収量が、切欠きを有する外向きフランジ24を含む解析モデル60の衝撃エネルギ吸収量を上回っている。この結果は、外向き連続フランジ16によって、稜線部以外にも応力が適切に分散されるとともに、先拡がり部によって、端部側から順に、小さい座屈ピッチで座屈が発生したことによる。特に、縮小度合いを示す値Sが0.00025〜0.0015の範囲内においては、外向き連続フランジ16を含む解析モデル70の衝撃エネルギ吸収量が、安定的に増加する傾向を示している。
図20は、実施例6及び比較例3,8の解析モデル60,70それぞれの、圧壊ストロークStが20mmのときの座屈の様子を示す。かかる図20に示すように、端部に外向き連続フランジ16を有するとともに、先拡がり部Tを有するプレス成形体10を備えた実施例6の解析モデル70は、座屈の発生位置が端部側に近く、かつ、座屈ピッチが小さくなっている。
以上のように、プレス成形体10が、端部に外向き連続フランジ16を有し、かつ、先拡がり部の縮小度合いを示す値Sが0.0002〜0.0018の範囲内であれば、圧壊ストロークの初期から中期以降に亘って、衝撃荷重負荷時の荷重伝達特性が高められ、衝撃エネルギ吸収量が増加することが分かった。また、プレス成形体10が先拡がり部Tを有することにより、プレス成形体10の断面周長が短くなって、軽量化し得ることも容易に理解し得る。
ただし、先拡がり部の縮小度合いが小さいほど、溝底部に連続する外向き連続フランジ16の立上り角度が大きくなって、稜線部の端部に形成されるフランジの割れやしわが発生しやすくなる。したがって、成形性及び生産効率を考慮した場合、先拡がり部の縮小度合いを示す値Sが0.0005〜0.0018の範囲内であることが好ましい。
(3)縦壁部の高さの縮小の影響評価
次に、プレス成形体における溝底部ではなく、縦壁部の高さ(幅)を、外向き連続フランジを有する端部から離れるにつれて縮小させたときの衝撃エネルギ吸収量について評価した。図21は、縦壁部のみを縮小させたプレス成形体を備えた解析モデル80,85と、溝底部及び縦壁部をそれぞれ縮小させたプレス成形体を備えた解析モデル90,95とを示す。解析モデル80,90が、稜線部に対応する位置に切欠きの無い外向き連続フランジを備え、解析モデル85,95が、稜線部に対応する位置に切欠きを有する外向きフランジを備える。
これらの解析モデル80,85,90,95は、溝底部あるいは縦壁部を縮小させている点以外は、すべて上記の解析モデル50,60,70と同一の構成である。また、衝撃エネルギ吸収量の評価方法も、(2)の評価における評価方法と同じである。ただし、プレス成形体の倒れ込みを抑制するために、剛体壁29(図13を参照)による軸方向の変位以外の変位が生じないように、プレス成形体を拘束して評価を行った。
図22及び図23は、それぞれ圧壊ストロークStが5mm、20mmのときの、各解析モデル80,85,90,95の縮小度合いを示す値Sと衝撃エネルギ吸収量との関係を示す。なお、溝底部の幅を一定として縦壁部のみを縮小させた場合の縮小度合いを示す値Sは、各縦壁部の高さの縮小度合いを示す。また、溝底部及び縦壁部をそれぞれ縮小させた場合の縮小度合いを示す値Sは、縦壁部の高さ及び溝底部の幅それぞれの縮小度合いを示す。すなわち、解析モデル80,90の縮小度合いを示す値Sが同じであっても、外向き連続フランジを有する端部とは反対側の端部における断面周長は、溝底部の幅の差に相当する分、異なることになる。
図22に示すように、圧壊ストロークStが5mmでは、外向き連続フランジを備えた解析モデル80,90の衝撃エネルギ吸収量が、縮小度合いにかかわらず、切欠きを有する外向きフランジを備えた解析モデル85,95の衝撃エネルギ吸収量よりも大きくなっていた。また、外向き連続フランジを備えた解析モデル80,90では、縮小度合いの違いによって衝撃エネルギ吸収量に大きな変化は見られなかった。また、同じ縮小度合いでそれぞれ解析モデル80,90を比較しても、各解析モデル80,90の衝撃エネルギ吸収量に大きな差は見られなかった。
一方、図23に示すように、圧壊ストロークStが20mmでは、外向き連続フランジを備えた解析モデル80,90の衝撃エネルギ吸収量が、縮小度合いにかかわらず、切欠きを有する外向きフランジを備えた解析モデル85,95の衝撃エネルギ吸収量よりも小さくなっていた。また、外向き連続フランジを備えた解析モデル80,90では、縮小度合いが大きいほど衝撃エネルギ吸収量が小さくなった。また、縮小度合いを示す値Sが0.00115前後の範囲を除き、縦壁部のみを縮小した解析モデル80の衝撃エネルギ吸収量に比べて、溝底部及び縦壁部をともに縮小した解析モデル90の衝撃エネルギ吸収量が大きくなっていた。
なお、図22及び図23において、縮小度合いを示す値Sが0の場合、外向き連続フランジを有する解析モデル80と解析モデル90の衝撃エネルギ吸収量は等しくなるはずである。同様に、縮小度合いを示す値Sが0の場合、フランジに切欠きを有する解析モデル85と解析モデル95の衝撃エネルギ吸収量は等しくなるはずである。ただし、上述のとおり、本評価においては、剛体壁29(図13を参照)による軸方向の変位以外の変位が生じないように、プレス成形体が拘束されていることから、縮小度合いを示す値Sが0の場合の各衝撃エネルギ吸収量に差が生じている。
図24は、解析モデル80,90それぞれの、圧壊ストロークStが20mmのときの座屈の様子を示す。かかる図24に示すように、いずれの解析モデル80,90においても、生じる座屈ピッチが大きくなっていることが分かる。
以上のように、溝底部の幅の縮小の有無にかかわらず、縦壁部の高さを、外向き連続フランジを有する端部から離れるにつれて縮小させた場合には、稜線部が担う荷重が低くなって、衝撃エネルギ吸収量が低下することが分かった。したがって、縦壁部を縮小させた場合には、プレス成形体の端部に外向き連続フランジを設ける効果を活かすことができないことが分かった。
(4)外向き連続フランジの成形性(参考)
参考として、上述のプレス成形体の製造方法により製造されるプレス成形体10における稜線部の端部における板厚減少率を評価した。参考例1では、第1のパッド34−1及び第2のパッド34−2を用いて、上述したプレス成形体の製造方法によりプレス成形体10を製造した。また、参考例2では、第1のパッド及び第2のパッドの代わりに、溝底部のみを押さえるパッドを用いる以外は参考例1と同じ条件で、プレス成形体を製造した。さらに、参考例3では、第1のパッド及び第2のパッドの代わりに、溝底部及び稜線部を同時に押さえるパッドを用いる以外は参考例1と同じ条件で、プレス成形体を製造した。
使用した成形素材33は、JIS Z 2241に準拠した引張試験により測定される引張強度が980MPa級の板厚1.4mmの鋼板である。また、プレス成形体における、略溝型の横断面の高さは100mm、外向きフランジを有する端部における溝底部の幅の最大値(幅Wa)は148mm、溝底部の幅の最小値(幅Wb)は76mm、溝底部の幅Wの縮小度合いを示す値S0.0027、外向き連続フランジの幅は14mmであった。また、使用したパンチの肩部の曲率半径は12mmであった。
図25及び図26は、参考例1〜3のプレス成形体の板厚減少率の解析結果を示す説明図である。図25は、板厚減少率の解析位置Aを示す図であり、軸方向(x方向)に沿う中心線により分割した一方のプレス成形体10が示されている。図26は、参考例1〜3それぞれのプレス成形体の解析結果である。解析には、汎用解析ソフトであるLS−DYNAを用いた。
溝底部のみを押さえるパッドを用いた参考例2にかかるプレス成形体は、外向き連続フランジのうち、稜線部の端部に連続して形成されるフランジにおける位置Iでの板厚減少率が24.8%であった。かかる板厚減少率では、成形不具合(割れ)の発生が懸念される。また、溝底部及び稜線部を同時に押さえるパッドを用いた参考例にかかるプレス成形体は、外向き連続フランジのうち、稜線部の端部に連続して形成されるフランジにおける位置H1の板厚減少率は11.2%に低下していた。一方、参考例3にかかるプレス成形体は、稜線部の端部と、外向き連続フランジとの間の立ち上がり曲面部における位置H2の板厚減少率が−15.5%となっており、許容範囲を超えるしわや増肉の発生が懸念される。このように、プレス成形体の端部に設けるフランジを外向き連続フランジとする場合、稜線部の端部に形成されるフランジの端部の割れや、フランジの根元のしわが発生しやすく、従来、実製品への適用は行われていなかった。
これに対し、第1のパッド及び第2のパッドを用いた参考例1にかかるプレス成形体は、外向き連続フランジ16のうち、稜線部の端部に連続して形成されるフランジにおける位置J1の板厚減少率は15.4%であり許容される値であった。また、稜線部の端部と、外向き連続フランジ16との間の立ち上がり曲面部における位置J2の板厚減少率は−13.9%であり、生じるしわや増肉は許容される範囲であった。すなわち、上述したプレス成形体の製造方法により、本実施形態にかかる構造部材としての第1の部材10を製造する際に、外向き連続フランジ16のフランジ端部における割れや、フランジの根元におけるしわが抑制されることが分かった。したがって、本実施形態にかかる構造部材を、高張力鋼板を用いて実現することも可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記の実施形態では、鋼板をプレス成形することにより得られたプレス成形体からなる構造部材の例を説明したが、構造部材の構成材料はかかる例に限定されない。例えば、構造部材は、鉄、アルミニウム、チタン、ステンレス等の鋼板以外の金属板をプレス成形することにより得られたプレス成形体であってもよい。
また、軸方向圧壊時の荷重伝達特性を高め、衝撃エネルギ吸収量を増加させることができるという効果を得るには、プレス成形以外の方法によって成形された金属製の構造部材であってもよい。さらに、かかる効果を得るには、構造部材が樹脂材料や炭素繊維等の強化繊維を含有する繊維強化樹脂からなっていてもよい。
また、上記の実施形態では、構造部材の用途として自動車や電車、自動二輪車等の車両の車台や、船舶の船体を例示したが、本発明はかかる例に限定されない。構造部材は、軸方向に衝撃荷重が負荷され得る構造体であれば、その他の機械や建物等の構造物に用いられてもよい。
10 第1の部材(自動車車体用構造部材、プレス成形体)
11 溝底部
12a,12b 稜線部
13a,13b 縦壁部
14a,14b 曲面部
15a,15 フランジ部
16 外向き連続フランジ
17 立ち上がり曲面部
18 第2の部材
23 外向き連続フランジ
24 外向きフランジ
29 剛体壁
50,60,70,80,90 解析モデル
51,61 プレス成形体
100 接合構造体
T 先拡がり部
W 溝底部の幅
Wa 外向き連続フランジの根元部分の溝底部の幅
Wb 根元部分から任意の距離の位置の溝底部の幅

Claims (7)

  1. 所定方向に延びる長尺に形成され、溝底部と、前記溝底部の幅方向の両端に連続する二つの稜線部と、前記稜線部にさらに連なる二つの縦壁部とを有する金属製の構造部材において、
    前記所定方向の端部に、少なくとも前記溝底部、前記稜線部及び前記縦壁部に亘って連続して形成された外向き連続フランジを有し、
    前記溝底部の幅が、前記外向き連続フランジを有する端部から離れるにつれて縮小しており、
    下記式(1)で定義される前記溝底部の幅の縮小度合いを示す値S(mm −1 )が0.0002〜0.0018の範囲内の値である、構造部材。
    S(mm −1 )={(Wa−Wb)/Wa}/L … (1)
    Wa:前記外向き連続フランジを有する端部の根元部分における前記溝底部の幅
    Wb:前記溝底部の幅が縮小している範囲における前記根元部分からの任意の距離Lの位置における前記溝底部の幅
  2. 前記稜線部は直線状である、請求項1に記載の構造部材。
  3. 前記外向き連続フランジを有する端部から100mm以上の長さの範囲において、前記溝底部の幅が縮小する、請求項1又は2に記載の構造部材。
  4. 前記構造部材は、前記外向き連続フランジを介して、抵抗スポット溶接、レーザ貫通溶接、隅肉アーク溶接又は接着剤による接着、あるいはこれらを併用した接合により、他の部材に接合される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構造部材。
  5. 前記構造部材が、引張強度が390MPa以上の高張力鋼板からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構造部材。
  6. 前記構造部材が、車両用構造部材である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の構造部材。
  7. 前記車両用構造部材が、フロアクロスメンバ、サイドシル、フロントサイドメンバ又はフロアトンネルブレースである、請求項6に記載の構造部材。
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