JP6488140B2 - 導電性伸縮基板および歪センサ - Google Patents

導電性伸縮基板および歪センサ Download PDF

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Description

本発明は、伸縮可能な伸縮感知部を備える導電性伸縮基板および歪センサに関する。
近年、ウェアラブルデバイスの技術開発が進むにつれ、歪(伸縮)を感知するセンサ(以下、歪センサともいう)が注目されている。また、歪センサは、ウェアラブルデバイスの技術分野だけではなく、筋肉、または皮膚等といった生体組織に直接または間接に装着し、これらの歪を感知するといった医療分野またはスポーツ分野等の多くの分野での使用が期待されている。
歪センサにおける抵抗体は、金属や半導体などの導電材を用いて構成されることが可能である。しかし、このような金属製の抵抗体は、伸縮性(伸縮方向への変形量)が小さいため、用途に制限がある。
これに対し、下記特許文献1には、カーボンナノチューブ(以下、CNTともいう)を用いて抵抗体を構成する技術が提案されている。
特許文献1には、伸縮可能な基材上に配置され、所定の方向に配向した複数のCNTを備える配向CNT膜構造体を備える伸縮装置(以下、従来技術1ともいう)が開示されている。より具体的には、従来技術1は以下のとおり製造される。まず、成長用基材の上に、公知の化学気相合成法により一方向に配向した配向CNTフィルムを製造する。そして当該配向CNTフィルムをピンセットなどで把持して成長用基材から取り外し、伸縮可能な基材に貼り付けて配置することにより、従来技術1が製造される。
上述のとおり製造された従来技術1は、CNTが一方向に配向しているため、伸長した場合に、CNTの配向方向に切れ目が発生し亀裂体が形成される。このように伸縮により構造が変化することを利用して、電極が取り付けられた従来技術1は、伸縮の発生を抵抗変化として検出できることが説明されている。
特開2011−047702号公報
従来技術1は、基板の伸縮を抵抗変化として検知するために、抵抗体(CNT膜構造体)に伸縮による亀裂体を形成せしめ物体形状を変化させるという特徴を有する。そのためCNTを一方向に配列させて配置しなければならず、製造に非常に手間がかかり、実用化の点で問題があった。そこで、CNTを一方向に配列させることを要しない、他の態様の伸縮基板の提供が求められている。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の導電性伸縮基板は、対象物の歪を感知する原理が従来技術1とは異なる新規な導電性伸縮基板、およびこれを用いる歪センサを提供する。
本発明の導電性伸縮基板は、伸縮性基材と、上記伸縮性基材に設けられた配線部と、上記伸縮性基材に設けられ上記配線部と電気的に接続された伸縮感知部と、を有し、所定の導電方向に電流を流して用いられる導電性伸縮基板であって、伸縮感知部は、導電性繊維および樹脂バインダを含み少なくとも一方向に伸縮可能であるとともに伸縮することで電気特性が変化し、上記導電性繊維は、上記伸縮性基材の面内の多方向に分散して配向しているものを含むことを特徴とする。
本発明の歪センサは、本発明の導電性伸縮基板を有し、上記導電性伸縮基板に設けられた伸縮感知部が伸縮することで生じた電気特性の変化を検知する検知部が、上記配線部に接続されていることを特徴とする。
本発明の導電性伸縮基板は、伸縮性基材に対し面内方向の一方向に外力が付加されたとき、伸縮感知部が局所的に裂けて亀裂体が形成されるのではなく、外力のかかる方向に伸縮感知部自体が伸縮し、電気特性が変化する。即ち、本発明は、従来技術1とは異なる新しい導電性伸縮基板を提供する。
また、本発明の歪センサは、伸縮感知部の電気特性の変化を電気的に変換して伸縮を検知することができる。
(a)は、本発明の第一実施態様の導電性伸縮基板を備える歪センサの平面図であり、(b)は、(a)に示す導電性伸縮基板のI−I線断面図である。 図1(a)、(b)に示す導電性伸縮基板の変形例を示すI−I線断面図である。 伸縮感知部に含まれる導電性繊維の平均傾斜角を説明する説明図である。 (a)は、本発明の第二実施態様の導電性伸縮基板を備える歪センサの平面図であり、(b)は、(a)に示す導電性伸縮基板を人間の膝部に配置した状態を示す歪センサの説明図である。 (a)は、本発明の第三実施態様の導電性伸縮基板の平面図であり、(b)は、(a)に示す導電性伸縮基板を人間の人差し指に配置した状態を示す説明図である。
以下、本発明の導電性伸縮基板および歪センサについて図面を用いて説明する。
本明細書に示す全ての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。また本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、一つの構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
また本実施形態に示される各構成要素は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜、他の実施態様に転用可能である。
また本発明および本明細書において用いられる「シート」なる用語は、フィルム、膜状物など、一般的に厚みの薄い形状物を広く含む。即ち、シート、フィルム、または膜状物等の称呼の違いにより個別の厚みなどを規定するものではない。
また本明細書において、対象物(対象面)とは、歪を測定する対象物(対象面)であって、導電性伸縮基板100が直接または間接に配置される物または面を指す。
以下に、本発明の導電性伸縮基板および歪センサの第一実施形態について図1から図3を用いて説明する。図1(a)は、本発明の第一実施態様の導電性伸縮基板100を備える歪センサ200の平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す導電性伸縮基板100のI−I線断面図である。図2は、図1(a)および図1(b)に示す導電性伸縮基板100の変形例を示すI−I線断面図である。図3は、伸縮感知部10に含まれる導電性繊維14(導電性繊維14aから14c)の角度a、b、cを説明する説明図である。図3において、x方向は伸縮感知部10の導電方向であり、y方向は、伸縮感知部10の厚み方向である。尚、図1(a)では、保護層60の図示を省略している。
図1(a)および図1(b)に示すとおり、本実施形態における導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30と、伸縮性基材30に設けられた配線部20と、伸縮性基材30に設けられ配線部20と電気的に接続された伸縮感知部10と、を有し、所定の導電方向に電流を流して用いられる基板である。伸縮感知部10は、導電性繊維および樹脂バインダを含み少なくとも一方向に伸縮可能であるとともに伸縮することで電気特性が変化する。導電性伸縮基板100は、導電性繊維が伸縮性基材30の面内の多方向に分散して配向しているものを含む。
換言すると、導電性伸縮基板100において、伸縮感知部10に含まれる導電性繊維が一方向に配列していない。
尚、本発明に関し導電方向とは、伸縮感知部10または配線部20において流れる電流の流れ方向を意味する。たとえば、伸縮性基材30の面内方向において、伸縮感知部10の一端に接続された第一の配線部20と、伸縮感知部10の一端と対向する他端に接続された第二の配線部20と、を結ぶ方向を導電方向という。
また本発明においていう電気特性としては、直流抵抗(以下、電気抵抗ともいう)、インピーダンス、または静電容量などが挙げられる。以下においては、適宜、電気特性の例として電気抵抗を例に説明する場合がある。
本発明の導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30に対し面内方向の一方向に外力が付加されたとき、伸縮感知部10が局所的に裂けるのではなく、外力のかかる方向に伸縮感知部10自体が伸縮する。その結果、伸縮感知部10の電気特性が変化する。尚、以下の説明において、特段の断りなく「外力」という場合には、伸縮性基材30に対し面内方向の一方向に付加される外力のことを指す。また、以下の説明において、特段の断りがない場合には、導電性伸縮基板100、または、これを構成する部材が「伸長する」または「伸縮する」とは、それぞれ、伸縮性基材30の面内方向に伸長すること、または当該面内方向に伸縮することを意味する。
上述する伸縮感知部10の電気特性の変化は、以下の通り発揮されるものと思われる。即ち、本実施形態の伸縮感知部10に含まれる導電性繊維は多方向に分散して配向している。そのため、伸縮感知部10は、外力が付加された際、複数または全ての導電性繊維が揃って配向する特定の一方向に切れ目が入ることで伸長を許容するのではなく、伸縮感知部10に含まれる樹脂バインダの伸長によって伸縮感知部10自体が伸長する。ここでいう樹脂バインダの伸長とは、詳しくは樹脂バインダからなるシート状などの構成物の伸長を意味する。伸縮感知部10は、外力が除去された場合には、樹脂バインダの弾性変形によって初期の形状に戻る。
伸縮感知部10に含まれる複数の導電性繊維は、多方向に分散して配向しつつ、互いに電気的に接触して導電パスを形成し、伸縮感知部10に導電性を付与する。ここで電気的に接触するとは、一の導電性繊維と他の導電性繊維とが、物理的に接触すること、および物理的に非接触であるが導電可能な程度に近接することを含む。
伸縮感知部10は、導電材料として多方向に分散して配向した長径である導電性繊維を含む。そのため、伸縮する伸縮感知部10の内部において、複数の導電性繊維は、互いの接触関係に関し以下のとおりユニークな変化を示し得る。
即ち、伸縮性基材30に対し外力が付加され、これに伴い伸縮感知部10が伸長したときに、複数の導電性繊維は、互いの位置関係が相対的に変化することで導電パスの長さが増大する傾向にあり、これにより、伸縮感知部10の電気抵抗は増大する傾向にある。一方、導電性繊維は、一般的な粒子状の導電材料に比べて長径であるため、複数の導電性繊維は、互いの位置関係が相対的に変化しても、互いが電気的に非接触になり難い(非接触になる割合が少ない)ものと思われる。そのため、導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10が伸長するにつれて、電気抵抗が増大するものの、完全には導電パスを失い難いものと推測される。
以上により、伸縮感知部10は、伸び率が30%以上、または50%以上、さらには100%以上、特には200%以上の場合であっても、断線することなく、自己の伸縮を電気特性の変化として感知することが可能である。
上述のとおり伸縮感知部10は、導電性繊維を特定の一方向に配向させることなく、導電性伸縮基板100の伸縮を感知することが可能である。そのため、従来技術1のごとく、特殊な製造方法を実施する必要がなく、抵抗体である伸縮感知部10を伸縮性基材30に対し印刷方法などの汎用の方法で形成することが可能である。
本実施形態における歪センサ200は、導電性伸縮基板100を有し、導電性伸縮基板100に設けられた伸縮感知部10が伸縮することで生じた電気特性の変化を検知する検知部40が、配線部20に接続されている。
歪センサ200は、伸縮感知部10の電気特性の変化を電気的に変換して導電性伸縮基板100の伸縮(特には伸縮感知部10の伸縮)を検知することができる。歪センサ200は、人間を含む動物の伸縮を生じ得る箇所に配置することによって、当該伸縮を検知することができる。動物における伸縮とは、関節の屈曲だけではなく、皮膚または筋肉の動作など、配置された歪センサ200における伸縮感知部10を伸縮させ得るいずれの動きも含む。動物への適用は、当該動物に直接に貼りつける態様、および衣類などの被覆物に設置した歪センサ200を当該動物の適宜の箇所に配置する態様を含む。また、歪センサ200は、動物に限定されず、ロボットや各種デバイス、装置類、ウェアラブル用品などの多くの物品に適用可能である。
導電性伸縮基板100と、歪センサ200の概要について図1を用いて説明する。本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30の一方側の面に伸縮感知部10と配線部20とが電気的に接続されて設けられている。歪センサ200は、図1(a)に示すとおり、導電性伸縮基板100と、検知部40と、を備えている。検知部40は、配線部20に設けられた外部接続領域42から延在する配線43、44を介して、導電性伸縮基板100と電気的に接続されている。本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10を介して伸縮性基材30とは反対側の面に、保護層60が設けられている。保護層60は、粘着層50によって伸縮感知部10および配線部20と接着されている。尚、図1(a)および図2には、検知部40の図示を省略し、導電性伸縮基板100の断面を示す。
伸縮性基材30は、外力が付加されたときに面内方向に伸縮可能な基材である。本実施形態の伸縮性基材30は、略長方形であり、長さ方向に、2本の配線部20が延在するとともに、これらの間に伸縮感知部10が配置されている。伸縮性基材30の形状はこれに限定されず、導電性伸縮基板100が適用される箇所等を勘案して適宜の形状に設計してよい。また配線部20の数および配置位置は、図1に示す内容に限定されず、適宜設計変更可能である。
伸縮性基材30は、少なくとも一方向に伸縮が可能なシートである。望ましくは、伸縮性基材30は、二方向に伸縮が可能であり、さらに好ましくは伸縮方向が面内において異方性である。伸縮性基材30を構成する好ましい素材としては、ニトリルゴム、ラテックスゴム、ウレタン系エラストマー、またはシリコーン系エラストマーなどを挙げることができるが、これに限定されない。導電性伸縮基板100を、人体に直接に貼ることが予定される場合には、伸縮性基材30は、ウレタン系エラストマーからなるシート(特には、医療用に用いられるウレタン系エラストマーシート)を用いることが好ましい。伸縮性基材30の厚みは特に限定されないが、導電性伸縮基板100を適用する対象物(対象面)の伸縮の動きを阻害しないという観点からは、たとえば、厚みは200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
伸縮性基材30は、最大伸び率が、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましく、200%以上であることが特に好ましい。上述する素材からなる伸縮性基材30であれば、たとえば、最大伸び率300%以上を発揮することが可能である。ここで伸縮性基材30の最大伸び率とは、弾性変形可能な伸び率の最大値のことをいう。
尚、本明細書において伸び率とは、外力が付加されていない場合の寸法(伸び率0%寸法)に対し、力が加えられることで面内方向の一方向に伸びた割合を意味する。例えば伸び率50%であれば伸び率0%寸法の1.5倍の伸び率、伸び率100%であれば伸び率0%寸法の2倍の伸び率であり、伸び率300%であれば伸び率0%寸法の4倍の伸び率である。
本実施形態の配線部20は、伸縮性基材30の一方側の面に設けられている。配線部20は導電材料を含んで構成されており、導電可能である。配線部20は、伸縮感知部10を介して対向して設けられている。
上記導電材料としては、銀、金、白金、カーボン、銅、アルミニウム、コバルト、ニッケル、あるいはこれらの合金などの導電性の良好な材料が選択されることが好ましい。導電性伸縮基板100を人体に適用する場合には、人体に対する影響を考慮して使用する材料を選択するとよい。導電材料の形状は特に限定されないが、一般的には粒子形状である。ここで粒子形状とは、粒子、紛体、およびフレークなどの形状を含み、例えばアスペクト比は、1以上100以下、特には1以上50以下のものを含む。伸縮時における配線部20の抵抗変化を抑制するという観点からは、上記導電材料は、たとえば、アスペクト比5以上20以下のものが好ましい。
尚、本明細書においてアスペクト比とは、三次元体の最長寸法と最短寸法の比を意味する。
配線部20はさらに樹脂バインダを含むことが好ましい。配線部20は、伸縮性基材30に設けられる。そのため、伸縮性基材30の伸縮によって配線部20が破断することを防止するために、樹脂バインダを含み伸縮性を有する配線部20が好ましい。樹脂バインダとしては、たとえばウレタン樹脂バインダ、シリコーンゴムなどを挙げることができるが、これに限定されない。また、ウレタン樹脂に加えて、他の樹脂バインダを混合させてもよい。配線部20の厚みは、配線機能を発揮する範囲において適宜決定することができる。伸縮する伸縮性基材30の寸法変化に追従させて良好な伸縮性を確保するという観点からは、配線部20の厚みは、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。
導電性伸縮基板100の平面視において、配線部20は、伸縮感知部10と電気的に接続され、かつ伸縮感知部10の外部領域まで延在している。本実施形態では、配線部20の端部に伸縮感知部10の端部が直接に接することで互いに電気的に接続されている。図示省略するが、導電性伸縮基板100の変形例として、1枚、または2枚以上の伸縮性基材30の異なる面に、伸縮感知部10と配線部20とがそれぞれ設けられ、ビアなどの導電性層間接続部を介して電気的に接続されてもよい。本実施形態の2本の配線部20は、それぞれ一端が伸縮感知部10と接続するとともに、他端に外部接続領域42が設けられている。
配線部20の形成方法は特に限定されないが、たとえば印刷手段により形成することができる。印刷方法は、特に限定されず公知の手法を適宜選択して実施することができ、たとえば、スクリーン印刷方法、インクジェット印刷方法、グラビア印刷方法、オフセット印刷方法などを例示することができるが、これらに限定されない。印刷方法で配線部20を形成する場合には、上述する導電材料および樹脂バインダを含むペーストが適宜調製される。
次に伸縮感知部10について説明する。伸縮感知部10は、導電性繊維および樹脂バインダを含み少なくとも一方向に伸縮可能であるとともに伸縮することで電気特性が変化する。本実施形態の伸縮感知部10は、伸縮性基材30の一方側の面であって、配線部20が設けられた側の面に設けられている。導電性伸縮基板100の導電方向に対し垂直方向である方向を幅方向としたとき、本実施形態における伸縮感知部10の幅方向における寸法は、配線部20の幅方向における寸法よりも大きい。
伸縮感知部10に含まれる導電性繊維は、導電性を有する繊維状の材料から適宜選択される。伸縮性基材30の伸縮に追従して伸縮する伸縮感知部10の当該伸縮を電気特性の変化として良好に感知するという観点からは、導電性繊維の平均長さが、5μm以上250μm以下であり、平均アスペクト比が、50以上であることが好ましい。
このように、伸縮感知部10は、有意に細く長い導電性の材料を含むことにより、伸び率0%のときの電気抵抗が、配線部20が有する電気抵抗よりも大きくなるよう設計され、かつ、伸び率が増大するに伴い当該電気抵抗を増大させつつも容易に断線することが防止され得る。
上記平均長さは、5μm以上であることにより、伸縮感知部10が伸長したときに、一部の導電性繊維が電気的に接触した状態を維持し導電パスを保持し易い。かかる観点からは、上記平均長さの下限は、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましく、30μm以上であることが特に好ましい。上記平均長さが250μm以下であることにより、導電性繊維が凝集することを良好に抑制可能である。かかる観点からは、上記平均長さの上限は200μm以下であることがより好ましく、150μm以下であることがさらに好ましく、100μm以下であることが特に好ましい。尚、本明細書において導電性繊維の長さとは繊維の長軸方向の長さを意味する。
上記平均アスペクト比が50以上であることにより、伸縮感知部10は、伸縮性基材30が伸び率0%のときの電気抵抗が低く抑えられつつも、当該伸び率が増大したときに、容易に断線することが抑制される。かかる観点からは、上記アスペクト比は、70以上であることがより好ましく、100以上であることがさらに好ましく、150以上であることが特に好ましい。電気特性の観点からはアスペクト比の上限は特に制限されないが、製造容易性、または導電性繊維の凝集を防止などの観点からは、3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが特に好ましい。
伸縮感知部10に含まれる導電性繊維の平均長さおよび平均アスペクト比は、以下に示す焼成実測法により測定することができる。即ち、導電性伸縮基板100から伸縮感知部10を含む試料を裁断し、適当な温度および時間で焼成し、灰化物を得る。上記灰化物を純水に添加し、超音波洗浄により洗浄し、導電性繊維を取出し透過電子顕微鏡(TEM)で観察し、50本の導電性繊維の繊維径と繊維長を測定し、それらを平均することにより導電性繊維の平均長さと平均繊維径を算出する。得られた平均長さおよび平均繊維径より、平均アスペクト比を算出する。尚、焼成の際の温度と時間は、試料に含まれる樹脂バインダと導電性繊維の種類にもよるが、300℃以上500℃以下の温度で1時間から3時間の範囲で適宜設定するとよい。焼成条件は、試料に含まれる導電性繊維が切断または分解せずに、繊維長と繊維径とが維持され得る条件を予備試験により選択するとよい。
上記導電性繊維としては、たとえば、カーボンナノチューブ(CNT)、またはカーボンマイクロコイル(以下、CMCともいう)などの炭素繊維、ならびに銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤ、またはニッケルナノワイヤなどの金属繊維を挙げることができるが、これらに限定されない。使用時の素材安定性などを勘案した場合、上記導電性繊維として、CNTまたはCMCが好ましく、素材の柔軟性を勘案すると特にCNTが好ましい。
ここでCNTは、炭素によって構成されるチューブ状の材料であって、炭素の六員環ネットワークが単層または多層の同軸管状の構造を有する。CNTの直径は、製造方法にもよるが、約0.4nmから100nm程度である。繊維長さは、数μmから数mm程度まで調整可能である。
CMCは、コイル構造を有する炭素繊維である。CMCのコイルの外径はミクロンオーダーであり、全体として三次元ヘリカル/らせん構造を有する。
伸縮感知部10において、導電性繊維は、面内の多方向に分散して配向する。ここで面内の多方向に分散して配向するとは、平面視において観察したとき、複数の導電性繊維が特定方向に配向していないことを意味する。たとえば、本実施形態の伸縮感知部10における複数の導電性繊維は、平面視において、3方向以上の不規則な方向に配向しているものを含む。また本実施形態において、複数の導電性繊維は、平面視において交差しているもの含んでもよい。また本実施形態において、複数の導電性繊維は、平面視において実質的にランダム配向していてもよい。
次に、伸縮感知部10の厚み方向において導電性繊維を観察した場合について説明する。複数の導電性繊維は、厚み方向においてランダム配向していてもよいが、好ましくは、複数の導電性繊維の平均傾斜角度が所定の角度範囲に含まれることが好ましい。
即ち、本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30の面と導電性繊維14とがなす平均傾斜角度が、0度を超えて45度未満である態様を含む。上記平均傾斜角度は、より好ましくは、10度以上30度未満である。具体的にはたとえば図3に示す、角度a、角度b、および角度cの平均が0度を超えて45度未満である。ここで角度aは、伸縮感知部10に含まれる導電性繊維14(14a)と図示省略する伸縮性基材30の面とがなす角度である。また角度bは、導電性繊維14(14b)と図示省略する伸縮性基材30の面とがなす角度である。また角度cは、導電性繊維14(14c)と図示省略する伸縮性基材30の面とがなす角度である。角度aから角度cは、伸縮性基材30の面と導電性繊維の近似直線とがなす0度以上90度以下の正の角度である。尚、図3では、説明容易のために伸縮感知部10の切断面において観察される導電性繊維14を疎に示したが、これは本発明における導電性繊維14の含有量を何ら限定するものではない。
平均傾斜角度がかかる範囲にある本実施形態では、導電性繊維14は、厚み方向(y方向)よりも面内方向(x方向)に沿う傾向にある。そのため、面内方向に伸縮感知部10が伸長したときに、導電性繊維同士が交差しやすく、当該交差により伸縮感知部10の断線が良好に防止される。
かかる平均傾斜角度は、たとえば、平均長さが上述する好ましい範囲である導電性繊維を用い、これを含有する印刷用のペーストを調製し、伸縮性基材30の面にスクリーン印刷方法などの印刷手法で伸縮感知部10を形成することにより実現できる。
本実施形態において、導電性繊維の平均長さおよび平均傾斜角度が、それぞれ上述する範囲であることが好ましい。これにより、伸縮性基材30の伸縮に追従して伸縮する伸縮感知部10は、電気抵抗を増大させつつも断線が良好に回避され得る。
導電性繊維の平均傾斜角度の測定方法は、以下のとおり行うことができる。面内方向において伸縮感知部10を透過型顕微鏡を用いて撮影し、画像から任意に選択された50本の導電性繊維の長さを計測し、これを平均して、平面視からみた導電性繊維の平均長さ(以下、見かけ平均長さともいう)を算出する。1つの画像において50本の導電性繊維が選択できない場合には、伸縮感知部10の2以上の異なる領域を上述のとおり撮影して画像を得て、これを計測に用いてよい。
以上のとおり求められた見かけ平均長さと、上述する焼成実測法により得られた導電性繊維の平均長さ(以下、真の平均長さともいう)と、を比較する。具体的には、真の平均長さをL1、見かけ長さをL2、としたとき、下記式(1)の関係であれば、導電性繊維の平均傾斜角度は、0度を超えて45度未満の範囲である。
[数1]
(L1/√2)<L2<L1・・・・(1)
伸縮感知部10に含まれる樹脂バインダは、伸縮性基材30の伸縮に追従して伸縮感知部10を伸縮させ得る樹脂材料である。樹脂バインダとしては、ウレタン樹脂バインダ、シリコーンゴムなどを挙げることができるが、これに限定されない。また、ウレタン樹脂に加えて、他の樹脂バインダを混合させてもよい。伸縮感知部10に用いられる樹脂バインダと、配線部20に用いられる樹脂バインダとは、同系の樹脂材料であることが好ましい。配線部20および伸縮感知部10の一部を物理的に接触させて互いに電気的に接続させる場合に、接触箇所の相溶性が良好であり、剥離し難い接触箇所(即ち、接続箇所)を形成することができるからである。
ここで同系の樹脂材料とは、主材となる樹脂が同じであることを意味する。主材とは、樹脂材料100質量%に対し50質量%以上含まれる樹脂材料を意味する。
伸縮感知部10の厚みは、導電性と伸縮性とを勘案し、適宜決定することができる。伸縮する伸縮性基材30の寸法変化に追従させて良好な伸縮性を確保するという観点からは、伸縮感知部10の厚みは、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。また伸縮の感知を電気特性の変化として顕著に示し得るという観点からは、伸縮感知部10の厚みは、10μm以上であることが好ましい。
本実施形態の導電性伸縮基板100の好ましい態様の一つとして、導電性繊維の平均長さが、伸縮感知部10の厚み寸法よりも大きく調整されてもよい。
これにより、伸縮感知部10は、厚み方向(図3におけるy方向を参照)に配向する導電性繊維よりも、面内方向に配向する導電性繊維を多く含む傾向にある。そのため、伸縮性基材30の伸長に追従して伸縮感知部10が伸長したとき、複数の導電性繊維が互いに交差し導電パスを維持し得るので、断線を防止することが可能である。たとえば、導電性繊維および樹脂バインダを含む印刷用のペーストを調製し、伸縮性基材30に対し当該ペーストを塗工して伸縮感知部10を形成する際、上記導電性繊維の平均長さよりも小さい厚みとなるよう塗工量を調整するとよい。
たとえば好ましい一例である導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10の厚み寸法が、15μm以上50μm以下であり、かつ、伸縮感知部10に含まれる導電性繊維の平均長さが50μmを超える。
伸縮感知部10の厚み寸法は、膜厚測定機により測定することができるが、より詳細には、伸縮感知部10を厚み方向に切断した切断面から任意で選択された複数箇所(例えば10か所)の厚みを実測し、その平均を求め上記厚み寸法とすることもできる。
本実施形態において、伸縮感知部10の厚み寸法、導電性繊維の平均長さ、および平均傾斜角度が、それぞれ上述する範囲であることが好ましい。これにより、伸縮性基材30の伸縮に追従して伸縮する伸縮感知部10は、電気抵抗を増大させつつも断線が良好に回避される傾向が特に増大し、好ましい。
上述する伸縮感知部10の形成方法は特に限定されないが、たとえば印刷形成により形成することができる。
上述する導電性繊維および樹脂バインダを含む印刷用のペーストを調製し、汎用の印刷方法により伸縮性基材30に対し伸縮感知部10を形成することで導電性伸縮基板100を容易に製造することができる。印刷方法は、配線部20に説明する方法と同様であるため、ここでは詳細の説明を割愛する。尚、配線部20および伸縮感知部10は、スクリーン印刷方法などの同様の印刷方法で形成することができる。配線部20と伸縮感知部10とを同様の組成かつ同様の厚みで形成する場合には、これらを一工程の印刷で形成し得るが、組成または厚み等を変更する場合には、同様の印刷方法であって工程を分けて印刷してもよい。たとえば、伸縮性基材30に対し、まず配線部20を印刷形成し、その後、配線部20の所定の箇所に伸縮感知部10の一部を乗り上げるようにして、伸縮感知部10を所定の領域に印刷形成してもよい。配線部20と伸縮感知部10の印刷の順は上述と反対でもよい。
保護層60は、伸縮感知部10を覆い、伸縮感知部10を外側からの物理的接触等から保護するための層である。
保護層60に被覆された配線部20および伸縮感知部10は、保護層60と伸縮性基材30とにより厚み方向に挟まれている。これにより、導電性伸縮基板100が伸縮し、または折り曲げられた場合に、配線部20および伸縮感知部10が断線し難い。
保護層60は、絶縁性かつ可撓性の材料から構成されることが好ましく、たとえばエラストマー系のシートが好適である。保護層60の厚みは特に限定されないが、導電性伸縮基板100を配置する対象物(対象面)の動作を妨げないという観点からは、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、70μm以下であることがさらに好ましい。本実施形態では、保護層60は、伸縮感知部10および配線部20を覆っている。
保護層60の存在により伸縮感知部10の伸縮が阻害されないという観点からは、保護層60の最大伸び率は、伸縮感知部10の最大伸び率よりも大きいことが好ましい。
ここで保護層の最大伸び率とは、伸縮性基材30を除々に伸長させたときに、保護層60が弾性変形する伸び率の範囲で最大の値を意味する。また、伸縮感知部10の最大伸び率とは、伸縮性基材30を除々に伸長させたときに、伸縮感知部10の良好な電気特性が喪失する直前の伸び率を意味する。たとえば伸長により伸縮感知部10の電気抵抗が実質的に計測不可になる直前の伸び率を伸縮感知部10の最大伸び率とすることができる。
粘着層50は、伸縮感知部10を介して保護層60を伸縮性基材30に積層し固定させるための層である。本実施形態では、粘着層50は、伸縮感知部10、配線部20、および露出する伸縮性基材30に接している。粘着層50は、一般的に粘着剤として知られる材料から構成される。たとえば粘着剤としては、導電性伸縮基板100の伸縮性を良好に維持するという観点からはエラストマー系の樹脂材料を選択するとよい。
粘着層50は、粘着剤を所定の領域に塗布または貼付して形成してもよいし、保護層60の一方側の面に予め形成された粘着層を所定の領域に貼り付け、またはヒートシールして粘着層50を形成してもよい。また、保護層60自体がヒートシール性のあるシートからなる場合には、伸縮感知部10を介して保護層60を直接に伸縮性基材30にヒートシールし、保護層60の一部(伸縮感知部10側)を粘着層50として兼用してもよい。
本実施形態の導電性伸縮基板100は、さらに貼付層52を備える。貼付層52は、導電性伸縮基板100が配置される対象物(対象面)に導電性伸縮基板100を貼り付けて固定するための層である。貼付層52は、たとえば粘着層50と同様の材量から構成することができるが、粘着層50と異なる材料から構成されてもよい。上記対象面が人間の体である場合には、貼付層52の通気性、生体適合性等を配慮する。
伸縮感知部10の外部領域であって配線部20の所定の箇所には、外部接続領域42が設けられている。外部接続領域42は、配線部20と外部の配線または装置等とを電気的に接続可能とする領域である。たとえば、外部接続領域42は外部配線(たとえば配線43、44)と配線部20とを繋ぐ端子である。外部接続領域42は、たとえば、図1(b)に示すように雌型ホック42aと雄型ホック42bとが対になった導電ホックである。本実施形態では、2本の配線部20のそれぞれに外部接続領域42が設けられており、一方の配線部20に設けられた外部接続領域42に電流が送り込まれる配線43が接続されており、他方の配線部20に設けられた外部接続領域42に電流が送り出される配線44が接続されている。これによって導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10に対し通電可能である。
尚、雌型ホック42aは、図示省略する嵌合ホックと嵌合して固定される部材であってもよい。たとえば、嵌合ホックが設けられた任意の部材(例えば衣類やシート等)に対し、当該嵌合ホックと雌型ホック42aとを嵌合させることによって、導電性伸縮基板100を配置することができる。
尚、図示省略するが、貼付層52の伸縮性基材30とは反対側の面には、適宜、剥離シートが設けられてもよい。これにより使用時に、剥離シートを剥離し、対象物(対象面)に導電性伸縮基板100を貼付することができる。
本実施形態の導電性伸縮基板100は、配線部20に外部接続領域42が設けられている。平面視上で、伸縮感知部10とは重複せず、かつ外部接続領域42が設けられている配線部20の部分領域に重複して、配線部20よりも剛性の高い剛性部70が設けられている。本実施形態において、上記部分領域は、平面視上、配線部20と外部接続領域42とが重複した領域である。剛性部70を設けることにより、所定の領域における配線部20の伸縮を抑制することができ、配線部20の電気的信頼性を確保することができる。特に配線部20が、樹脂製バインダを含み、伸縮性基材30の伸縮に追従可能である場合には、剛性部70を設けることが好ましい。
剛性部70は、配線部20を構成する部材よりも剛性の高い材料から形成されてなるフィルムまたは板状態を、所定の箇所に貼り付けて形成することができる。たとえば剛性部70は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ステンレス、またはアルミなどの材料により構成することができるが、これに限定されない。あるいは、伸縮性基材30の所定の箇所だけ硬化させて、周囲よりも剛性を向上させて剛性部70をなしてもよい。
本実施形態における導電性伸縮基板100は、図1(b)に示すとおり、伸縮性基材30を介して、貼付層52と、伸縮感知部10とが対向する位置に設けられている。これに対し、本実施形態の変形例である導電性伸縮基板110は、図2に示すように、伸縮性基材30の一方側の面に、伸縮感知部10と、伸縮感知部10を覆う保護層60と、保護層60を覆って形成された貼付層52と、を有する。
以下の理由から、導電性伸縮基板110は、伸縮性基材30に対し伸縮感知部10を印刷形成したときに特に有効である。即ち、印刷形成された伸縮感知部10は、伸縮性基材30に対し、成分がブリードアウトする場合がある。導電性伸縮基板110によれば、対象物(対象面)に対し、伸縮感知部10よりも伸縮性基材30を離間させ、ブリードアウトした伸縮感知部10の成分が導電性伸縮基板100を配置する対象物(対象面)に及ぼす影響を軽減させることができる。
次に、伸縮感知部10および配線部20の伸び率と電気抵抗との関係について好ましい態様を説明する。
本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30が伸び率0%のとき、伸縮感知部10の電気抵抗(Ω)が、配線部20の電気抵抗(Ω)の10倍以上である(以下、関係1ともいう)ことが好ましい。尚、ここでいう電気抵抗とは、導電性伸縮基板100における伸縮感知部10および配線部20の電気抵抗の実測値を意味する。1つの導電性伸縮基板100において、配線部20または伸縮感知部10が複数に分かれている場合には、全ての伸縮感知部10で実測された電気抵抗の総和が、全ての配線部20の電気抵抗の実測の総和の10倍以上である。電気抵抗は、例えば、4探針法などの接触方式の電気抵抗測定装置により測定することができる。
かかる態様によれば、伸縮性基材30の伸縮に追従し、配線部20および伸縮感知部10が伸縮したとき、配線部20の電気抵抗が配線能を失う程度に増大し、伸縮感知部10で感知された電気抵抗の変化を外部装置に伝達不能になることを良好に回避する。
たとえば、伸縮感知部10に含まれる導電材として、配線部20に含まれる導電材(たとえば、金または銀などの金属導電材料)よりも導電性の低い材料(例えばCNTまたはCMCなどの炭素繊維)を選択する。これにより伸び率0%における伸縮感知部10の電気抵抗が配線部20の電気抵抗の10倍以上となるよう調整することができる。
また本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10が、伸び率0%のときの寸法に対して上記導電方向に伸長することで上記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が1%以上である(以下、関係2ともいう)ことが好ましい。
より具体的には、たとえば伸縮感知部10が伸び率30%であるとき、伸縮感知部10の電気抵抗の増加率が30%以上である。また伸縮感知部10が伸び率100%であるとき、伸縮感知部10の電気抵抗の増加率が100%以上(即ち、伸縮感知部10は、伸び率100%であるとき、電気抵抗が伸び率0%のときと比較して2倍以上)である。
このように伸縮感知部10の伸び率に対し、伸縮感知部10の電気抵抗が増大することで、伸縮感知部10は、伸縮の程度を電気抵抗の変化として良好に感知することができる。
また導電性伸縮基板100は、配線部20が、伸び率0%のときの寸法に対して上記導電方向に伸長することで上記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が10%未満である(以下、関係3ともいう)ことが好ましい。
より具体的には、たとえば配線部20が伸び率30%であるとき、配線部20の電気抵抗の増加率が300%未満である。また配線部20が伸び率100%であるとき、配線部20の電気抵抗の増加率が1000%未満(即ち、配線部20は、伸び率100%であるとき、電気抵抗が伸び率0%のときと比較して10倍以下)である。
このように配線部20の伸び率に対し、配線部20の電気抵抗が増大することで、配線部20は、伸縮感知部10において感知した伸縮の程度を良好に感受し外部装置に伝達することができる。
特に、上述する関係1から関係3を全て備える導電性伸縮基板100は、電気特性の点で特に好ましい。具体的には、関係1において、伸び率0%のときの配線部20の電気抵抗をX(Ω)としたとき、伸縮感知部10の電気抵抗は10X(Ω)以上である(但しXは、正の実数である)。伸縮性基材30が100%と伸びたことにより、伸縮感知部10および配線部20の伸び率が100%となったとき、関係3から配線部20の電気抵抗は10X(Ω)以下であり、関係2から伸縮感知部10の電気抵抗は20X(Ω)以上である。即ち、関係1から関係3を全て備える導電性伸縮基板100は、伸び率100%のとき、伸縮感知部10よりも配線部20において電気抵抗が小さく、伸縮感知部10の感知した伸縮を配線部20が良好に感受し外部装置に伝達することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の導電性伸縮基板および歪センサの第二実施形態について図4を用いて説明する。図4(a)は、本発明の第二実施態様の導電性伸縮基板100を備える歪センサ200の平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す導電性伸縮基板100を人間の脚500の膝部に配置した状態を示す歪センサ200の説明図である。尚、図4(a)、(b)では、粘着層50および保護層60の図示を省略し、また図4(b)では、検知部40の図示を省略している。第二実施形態は、以下に述べる点で第一実施形態と相違する。第二実施形態の構成のうち、第一実施形態と同様の構成については適宜、説明を割愛する。
第二実施形態にかかる導電性伸縮基板100は、一枚の伸縮性基材30上に、互いに離間する複数の伸縮感知部10(伸縮感知部10aから10d)を有し、配線部20により複数の伸縮感知部10が電気的に接続されている。
本実施形態にかかる導電性伸縮基板100は、上述のとおり、伸縮感知部10が複数に分割された独立のパターン(伸縮感知部10aから10d)として構成されている。そのため、導電性伸縮基板100が配置された対象物(対象面)の歪に伴う伸縮感知部10への応力を緩和することができる。
第二実施形態にかかる導電性伸縮基板100は、図4(a)、(b)に示すとおり、導電方向に並列する複数のパターン(伸縮感知部10aから10d)により1つの伸縮感知部10が構成されている。
各パターン同士は、それぞれ配線部20によって電気的に接続されて、直列している。図4(b)のように、脚500における膝部が屈曲した場合には、各パターン(伸縮感知部10aから10d)がそれぞれ伸縮することによって電気抵抗が増大する。配線43から送られた電流は、配線部20を伝って各パターン(伸縮感知部10aから10d)の電気抵抗の増大の影響を受けながら通過し、配線44に至る。これにより伸縮感知部10において感知された伸縮が電気特性の変化となって検知部40(図4(a)参照)に伝達される。
伸縮感知部10を構成する各パターン(伸縮感知部10aから10d)の形状および構成は限定されないが、たとえば、各パターン(伸縮感知部10aから10d)は実質的に同形状かつ同材料で構成することができる。
<第三実施形態>
次に、本発明の導電性伸縮基板および歪センサの第三実施形態について図5を用いて説明する。図5aは、本発明の第三実施態様の導電性伸縮基板100の平面図であり、図5(b)は、図5(a)に示す導電性伸縮基板100を人間の人差し指520に配置した状態を示す説明図である。尚、図5(a)、(b)では、粘着層50および保護層60の図示を省略している。第三実施形態は、以下に述べる点で第一実施形態と相違する。第三実施形態の構成のうち、第一実施形態と同様の構成については適宜、説明を割愛する。
第三実施形態にかかる導電性伸縮基板100は、伸縮感知部10yの一端に第一の配線部20yが接続されており、伸縮感知部10yの一端と対向する他端に第二の配線部20yが接続されている。本実施形態の導電性伸縮基板100は、第一の配線部20yと第二の配線部20yとを結んでなる導電方向に直交する幅方向に、伸縮感知部10yと配線部20yの少なくとも一部とが、離間して並列している。
ここで離間しているとは、目視において伸縮感知部10yと配線部20yとが離れていることが確認できることをいう。
第三実施態様にかかる導電性伸縮基板100によれば、伸縮感知部10yを対象物(対象面)の屈曲領域に配置するとともに、配線部20yを屈曲領域の側方に配置させ、配線部20yが受ける屈曲の影響を低減させ、配線部20yの電気信頼性を安定させ得る。
図5(a)に示す第三実施形態の導電性伸縮基板100は、1つの伸縮性基材30に対し複数の伸縮感知部10(伸縮感知部10yおよび伸縮感知部10x)を有している。これにより、たとえば、図5(b)に示すとおり、人差し指520の第一関節522に伸縮感知部10yを配置し、第二関節524に伸縮感知部10xを配置することができる。
伸縮感知部10xと伸縮感知部10yとにおいて感知された伸縮(人差し指520の屈曲)は、異なる電気信号として検知可能である。即ち、本実施形態の導電性伸縮基板100は、配線43から送られる電流を導電させる共通の配線部20を有し、配線部20から伸縮感知部10xに連続する配線部20xと、伸縮感知部10yに連続する配線部20yに分岐している。共通の配線部20または配線部20xの一部が伸縮感知部10yと幅方向において離間し並列している。
第一関節522の屈曲により伸縮した伸縮感知部10yにおいて感知された当該伸縮は、電気抵抗の変化として配線部20y(図5(a)参照)および配線44yを通じて、図示省略する検知部40によって検知される。
また第二関節524の屈曲により伸縮した10xにおいて感知された当該伸縮は、電気抵抗の変化として配線部20x(図5(a)参照)および配線44xを通じて、図示省略する検知部40によって検知される。
本実施形態の導電性伸縮基板100は、幅方向略中央に複数の伸縮感知部である伸縮感知部10xおよび伸縮感知部10yを有し、かつ、これらに対し、配線部20(または配線部20x)および配線部20yが幅方向に離間して並列配置されている。そのため人差し指520のように屈曲角度の大きい対象物に対して、配線部20(配線部20x、配線部20y)を人差し指520の側方に配置させて、配線部20(配線部20x、配線部20y)に対する人差し指520の屈曲の影響を低減させることができる。
たとえば、本実施形態の導電性伸縮基板100は、伸縮性基材30が帯状形状であり、帯状形状の伸縮性基材30の幅方向略中央に、伸縮感知部(伸縮感知部10x、伸縮感知部10y)が設けられている。ここで帯状形状とは、短軸と長軸とを有する形状を意味し、長方形、楕円形、長円形などの形状を含む。帯状形状の短軸方向を幅方向という。
伸縮感知部10xおよび伸縮感知部10yは、導電方向に並列している。伸縮感知部10xおよび伸縮感知部10yに対し、幅方向に配線部20、20x、20yが並列している。より具体的には、伸縮性基材30の幅方向において伸縮感知部10xおよび伸縮感知部10yを中心に、一方側に一部の配線部(たとえば配線部20、20y)が配置され、他方側に他の一部の配線部(例えば20y)が配置されている。そのため、図5(b)に示すように、伸縮感知部10xおよび伸縮感知部10yそれぞれを、第一関節522と第二関節524とを覆う位置に配置可能である。これにより、各配線部(配線部20、20x、20y)の一部を、第一関節522および第二関節524の屈曲の影響を受け難い人差し指520の側方に配置させることができる。
たとえば、導電性伸縮基板100が、図5(b)に示すように指の屈曲を感知するために用いられる場合には、帯状形状の伸縮性基材30の幅寸法は、平均的な成人の手の指の太さにおいて、指の周方向2分の1程度の寸法であることが好ましい。これにより、安定して指に対し導電性伸縮基板100を配置することができるとともに、指の関節部分に伸縮感知部10x、10yを配置し、指の側方部分に配線部(配線部20、20x、20y)の一部を配置することが可能である。尚、帯状形状である伸縮性基材30の幅寸法が、長軸方向に変化する場合には、少なくとも、幅方向に伸縮感知部10と配線部20とが並列する部分における当該幅寸法が、上述する指の周方向2分の1程度の寸法であることが好ましい。
導電性伸縮基板100は、各配線部(配線部20、20x、20y)に設けられた外部接続領域42が、帯状形状の伸縮性基材30の長軸方向の一方側の端部に寄せて配置されている。平面視上、剛性部70と、当該端部に寄せられた複数の外部接続領域42とは、重複している。本実施形態では、平面視上、一つの剛性部70が、複数の外部接続領域42およびこれらが設けられた各配線部(配線部20、20x、20y)の部分領域を包含している。
以上に本発明の導電性伸縮基板および歪センサの第一実施形態から第三実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
図示省略するが、たとえば本発明の導電性伸縮基板は、手型シートまたは手袋(以下、手型部材と総称する)を伸縮性基材として用い、これに伸縮感知部および配線部を配置することもできる。具体的には、手型部材の各指の関節に相当する部分にそれぞれ伸縮感知部を配置するとともに適宜、配線部を配置し、それを人間の手に装着し、指の動きを関節の屈曲から検知することが可能である。このとき、指の動きを妨げないように、上記手型部材の指先側ではなく手首側に寄せて、各配線部に設けられた外部接続領域を配置し、ここから外部配線を延在させるとよい。一例として、手型部材に配置される伸縮感知部は、親指の第一関節および第二関節、人差し指の第二関節および第三関節、中指の第二関節および第三関節、薬指の第二関節および第三関節、ならびに小指の第二関節および第三関節の全てに個別に対応するよう複数箇所(たとえば10か所)設けることができる。また他の例として、手型部材に配置される伸縮感知部は、5本の指の第一関節から第三関節までの全てに個別に対応するよう15カ所に設けることができる。もちろん、手型部材に配置される伸縮感知部は、任意の指の任意の関節にだけ対応するよう設けられてもよい。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)伸縮性基材と、
前記伸縮性基材に設けられた配線部と、
前記伸縮性基材に設けられ前記配線部と電気的に接続された伸縮感知部と、を有し、所定の導電方向に電流を流して用いられる導電性伸縮基板であって、
伸縮感知部は、導電性繊維および樹脂バインダを含み少なくとも一方向に伸縮可能であるとともに伸縮することで電気特性が変化し、
前記導電性繊維は、前記伸縮性基材の面内の多方向に分散して配向しているものを含むことを特徴とする導電性伸縮基板。
(2)前記伸縮性基材が伸び率0%のとき、
前記伸縮感知部の電気抵抗(Ω)が、前記配線部の電気抵抗(Ω)の10倍以上である上記(1)に記載の導電性伸縮基板。
(3)前記伸縮感知部は、伸び率0%のときの寸法に対して前記導電方向に伸長することで前記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が1%以上である上記(1)または(2)に記載の導電性伸縮基板。
(4)前記伸縮感知部が、伸び率30%であるとき、前記電気抵抗の増加率が30%以上である上記(3)に記載の導電性伸縮基板。
(5)前記配線部は、伸び率0%のときの寸法に対して前記導電方向に伸長することで前記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が10%未満である上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(6)前記導電性繊維の平均長さは、5μm以上250μm以下であり、前記導電性繊維の平均アスペクト比が、50以上である上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(7)前記導電性繊維の平均長さが、前記伸縮感知部の厚み寸法よりも大きい上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(8)前記伸縮感知部が、印刷形成されてなる上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(9)前記伸縮性基材の面と前記導電性繊維とがなす平均傾斜角度が、0度を超えて45度未満である上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(10)一枚の前記伸縮性基材上に、互いに離間する複数の前記伸縮感知部を有し、
前記配線部により前記複数の前記伸縮感知部が電気的に接続されている上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(11)前記配線部は、外部接続領域を有し、
平面視上で、前記伸縮感知部とは重複せず、かつ前記外部接続領域が設けられている前記配線部の部分領域に重複して、前記配線部よりも剛性の高い剛性部を有する上記(1)から(10)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(12)前記伸縮感知部を覆う保護層を有し、
前記保護層の最大伸び率が、前記伸縮感知部の最大伸び率よりも大きい上記(1)から(11)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(13)前記伸縮性基材の一方側の面に、前記伸縮感知部と、前記伸縮感知部を覆う前記保護層と、前記保護層を覆って形成された粘着層と、を有する上記(12)に記載の導電性伸縮基板。
(14)前記伸縮感知部の一端に第一の前記配線部が接続されており、前記伸縮感知部の前記一端と対向する他端に第二の前記配線部が接続されており、
前記第一の前記配線部と前記第二の前記配線部とを結んでなる前記導電方向に直交する幅方向に、前記伸縮感知部と前記配線部の少なくとも一部とが、離間して並列する上記(1)から(13)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
(15)前記伸縮性基材が帯状形状であり、
帯状形状の前記伸縮性基材の幅方向略中央に、前記伸縮感知部が設けられている上記(14)に記載の導電性伸縮基板。
(16)上記(1)から(15)のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板を有し、
前記導電性伸縮基板に設けられた伸縮感知部が伸縮することで生じた電気特性の変化を検知する検知部が、配線部に接続されていることを特徴とする歪センサ。
10、10a、10b、10c、10d、10x、10y・・・伸縮感知部
14、14a、14b、14c・・・導電性繊維
20・・・配線部
20x・・・配線部
20y・・・配線部
30・・・伸縮性基材
40・・・検知部
42・・・外部接続領域
42a・・・雌型ホック
42b・・・雄型ホック
43、44、44x、44y・・・配線
50・・・粘着層
52・・・貼付層
60・・・保護層
70・・・剛性部
100、110・・・導電性伸縮基板
200・・・歪センサ
500・・・脚
520・・・人差し指
522・・・第一関節
524・・・第二関節
a、b、c・・・角度

Claims (15)

  1. 伸縮性基材と、
    前記伸縮性基材に設けられた配線部と、
    前記伸縮性基材に設けられ前記配線部と電気的に接続された伸縮感知部と、
    前記伸縮感知部を覆う保護層と、を有し、所定の導電方向に電流を流して用いられる導電性伸縮基板であって、
    伸縮感知部は、導電性繊維および樹脂バインダを含み少なくとも一方向に伸縮可能であるとともに伸縮することで電気特性が変化し、
    前記導電性繊維は、前記伸縮性基材の面内の多方向に分散して配向しているものを含み、
    前記保護層の最大伸び率が、前記伸縮感知部の最大伸び率よりも大きいことを特徴とする導電性伸縮基板。
  2. 前記伸縮性基材が伸び率0%のとき、
    前記伸縮感知部の電気抵抗(Ω)が、前記配線部の電気抵抗(Ω)の10倍以上である請求項1に記載の導電性伸縮基板。
  3. 前記伸縮感知部は、伸び率0%のときの寸法に対して前記導電方向に伸長することで前記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が1%以上である請求項1または2に記載の導電性伸縮基板。
  4. 前記伸縮感知部が、伸び率30%であるとき、前記電気抵抗の増加率が30%以上である請求項3に記載の導電性伸縮基板。
  5. 前記配線部は、伸び率0%のときの寸法に対して前記導電方向に伸長することで前記導電方向の寸法が1%増大する単位伸び当たりの電気抵抗の増加率が10%未満である請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  6. 前記導電性繊維の平均長さは、5μm以上250μm以下であり、前記導電性繊維の平均アスペクト比が、50以上である請求項1から5のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  7. 前記導電性繊維の平均長さが、前記伸縮感知部の厚み寸法よりも大きい請求項1から6のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  8. 前記伸縮感知部が、印刷形成されてなる請求項1から7のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  9. 前記伸縮性基材の面と前記導電性繊維とがなす平均傾斜角度が、0度を超えて45度未満である請求項1から8のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  10. 一枚の前記伸縮性基材上に、互いに離間する複数の前記伸縮感知部を有し、
    前記配線部により前記複数の前記伸縮感知部が電気的に接続されている請求項1から9のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  11. 前記配線部は、外部接続領域を有し、
    平面視上で、前記伸縮感知部とは重複せず、かつ前記外部接続領域が設けられている前記配線部の部分領域に重複して、前記配線部よりも剛性の高い剛性部を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  12. 前記伸縮性基材の一方側の面に、前記伸縮感知部と、前記伸縮感知部を覆う前記保護層と、前記保護層を覆って形成された粘着層と、を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  13. 前記伸縮感知部の一端に第一の前記配線部が接続されており、前記伸縮感知部の前記一端と対向する他端に第二の前記配線部が接続されており、
    前記第一の前記配線部と前記第二の前記配線部とを結んでなる前記導電方向に直交する幅方向に、前記伸縮感知部と前記配線部の少なくとも一部とが、離間して並列する請求項1から1のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板。
  14. 前記伸縮性基材が帯状形状であり、
    帯状形状の前記伸縮性基材の幅方向略中央に、前記伸縮感知部が設けられている請求項1に記載の導電性伸縮基板。
  15. 請求項1から1のいずれか一項に記載の導電性伸縮基板を有し、
    前記導電性伸縮基板に設けられた伸縮感知部が伸縮することで生じた電気特性の変化を検知する検知部が、配線部に接続されていることを特徴とする歪センサ。
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