JP6691474B2 - 伸縮性配線基板及び伸縮性基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮性配線基板及び伸縮性基板の製造方法に関する。
近年、ウェアラブルデバイスやメディカルデバイスの市場では生体センサや生体情報モニタに対する関心が高まっている。たとえばスポーツ業界では、競技者の身体能力や技量をより向上させるため、身体動作を高精度に定量化することが試みられている。かかる場合、生体の動きを検知するウェアラブルな生体センサが適用されることがある。また医療業界では、疾病の治療や未病対策のために心電図や心拍数、血圧、体温といったバイタルサイン(生体情報)を検出することが試みられており、かかる場合には生体情報を検知する生体情報モニタを適用することがある。生体センサや生体情報モニタは一般に衣服や装具に設けられ、これらの衣服や装具を身につけることでセンシングやモニタが行われる。
しかしながら、人体が動くことで衣服や装具は身体から僅かにずれるため、衣服や装具に設けられた生体センサや生体情報モニタが生体の対象部位からずれてセンシング精度やモニタ精度が著しく低下するという問題がある。
上記の問題は、生体センサや生体情報モニタを人体に直接に貼り付けることで抑制される。そこで近年、面内方向に伸縮性を有する基材や配線を有する伸縮性(ストレッチャブル)エレクトロニクスと呼ばれる技術が検討され、人体の関節等の動きに追随して伸縮可能な配線基板が提案されている。また、生体センサや生体情報モニタを医療用途等で用いる場合には、感染症の防止の観点から、当該生体センサのうち、少なくとも生体に触れる部分や生体の近くで用いられる部分を使い捨てとすることが望まれている。
この種の伸縮性配線基板として、特許文献1には、伸縮性基材と導電性微粒子及びエラストマーを含む導電パターンとから構成されて基板全体が伸縮性を備える回路基板が記載されている。また特許文献2には、伸縮性基材よりもヤング率の大きい材料からなるアイランドを印刷法により薄膜形成して基材に埋め込んだ伸縮性配線基板が記載されている。アイランドには素子が実装され、アイランド同士は伸縮性の配線で接続されている。これにより、伸縮性基材が伸縮した際に、素子の破壊やアイランドと基材との境界を跨ぐ配線の断線を防止することができるとされている。
特開2014−236103号公報 特開2014−162124号公報
ところで、本発明者は、伸縮性配線基板において検出された信号を出力するため、伸縮配線を外部端子と重ねることによって接続し、外部機器のコネクタに外部端子を挿抜可能にすることを考えている。このような構成において、外部端子が形成される部分は、伸縮性配線と異なる硬質の非伸縮基材によって構成されることが予測される。このとき、外部端子を手に持って伸縮性配線基板をコネクタに挿抜すると、伸縮基材と非伸縮基材との界面に張力がかかって両者が剥離する恐れがある。
しかしながら、上記した特許文献1及び特許文献2には、伸縮性の異なる基材が接続された部分が剥離することについて何ら考慮はされていない。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、伸縮性の異なる二つの基材を重ね、この境界で両者が剥離することを防ぐことが可能な伸縮性配線基板、生体センサシート及び伸縮性基板の製造方法を提供するものである。
本発明の一態様の伸縮性配線基板は、伸縮性を有する第1シート部材と、前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備え、前記第2シート部材は、前記第1シート部材を露出させる露出領域を有し、前記カバー部材は、前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着することを特徴とする。
本発明の一態様の伸縮性配線基板の製造方法は、伸縮性を有する第1シート部材と、前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備える伸縮性配線基板の製造方法であって、前記第2シート部材に露出領域を形成する工程と、前記露出領域を有する前記第2シート部材を前記第1シート部材と重ねる工程と、前記カバー部材を前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、伸縮性の異なる二つの基材を重ね、この境界で両者が剥離することを防ぐ伸縮性配線基板、生体シート及び伸縮性基板の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の伸縮性配線基板の上面図及び断面図である。 図1に示した伸縮性配線基板の製造方法を説明するための図である。 図2に続く、図1に示した伸縮性配線基板の製造方法を説明するための図である。
[伸縮性配線基板]
以下、本発明の一実施形態の伸縮性配線基板1を説明する。
図1(a)は、本実施形態の伸縮性配線基板1の上面図である。図1(b)は、図1(a)中に示した矢線C−Cに沿う断面図である。各図面において、対応する構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
なお、本明細書でいう「面」とは、幾何学的に完全な平面であることを要するものではなく、凹部または凸部を有することを許容する。また、本明細書でいう「フィルム」とは、シートや膜状物等、一般的に厚みの薄い形状物を広く含む。即ち、シート、フィルムまたは膜状物等の称呼の違いにより個別の厚みの大小を規定するものではない。
また、本実施形態は、便宜上、以下の説明において図の下方側を下面側、上方側を上面側と呼称する場合がある。ただし、これは構成要素の相対的な位置関係を説明するために便宜的に規定するものであり、重力方向の上下とは必ずしも一致しない。
本実施形態の伸縮性配線基板1は、伸縮性を有する第1シート部材である伸縮性基材20と、伸縮性基材20の一方の主面に重ねられ、伸縮性基材20よりも低い伸縮性を有するフィルム基材10と、を備えている。また、伸縮性配線基板1は、図1(b)に示すように、フィルム基材10を挟んで伸縮性基材20に重ねられるカバー部材である伸縮性カバー40を備えている。
また、伸縮性配線基板1は、フィルム基材10が、伸縮性基材20を露出させる露出領域5、露出領域7を有している。伸縮性カバー40は、露出領域5、7から露出した伸縮性基材20と融着している。
上記記載において、「上面」とは、伸縮性配線基板1を例えば生体に貼付して使用する場合の貼付される側の面を指す。矢線C−Cは、外部端子13、配線30、露出領域5及び端子32を通る直線である。融着とは、伸縮性基材20と伸縮性カバー40とを加熱及び加圧し、少なくとも一方が軟化して他方との隙間に入り込むように他方と接着することをいう。
フィルム基材10は、上記したように、露出領域5及び露出領域7を有している。本実施形態の露出領域5、7は、フィルム基材10を貫通する貫通孔であり、フィルム基材10の外周縁よりも内側に配置されている。すなわち、フィルム基材10は伸縮性基材20の一部と重ねられ、下面が伸縮性基材20と接している。このようなフィルム基材10では、貫通孔の露出領域5及び露出領域7から伸縮性基材20が外面に露出した状態になる。そして、フィルム基材10の露出領域5、7が形成された領域を挟んで伸縮性基材20に伸縮性カバー40を設けると、露出領域5、7から露出した伸縮性基材20と伸縮性カバー40とが接する、あるいは近接するように配置される。このような状態において、伸縮性基材20、フィルム基材10及び伸縮性カバー40を融着すると、伸縮性カバー40が露出領域5、7に入り込んで伸縮性基材20と強固に接着するようになる。
また、図1(a)に示すように、露出領域5、7は、フィルム基材10部材の外縁に沿って形成されている。露出領域5、7のこのような形状は、伸縮性基材20からフィルム基材10が剥離することを効果的に抑止することができる。即ち、フィルム状の部材の剥離は、部材の縁から始まるものと考えられる。このため、フィルム基材10の剥離を防ぐためには、フィルム基材10の外縁において伸縮性カバー40と伸縮性基材20とを融着して剥離し得ない状態にしておくことが効果的である。
また、本実施形態では、露出領域5、7の他に、さらに露出領域を形成し、伸縮性カバー40と伸縮性基材20とが融着する箇所を増やしても良い。ただし、本実施形態では、フィルム基材10に貫通孔を設けても、フィルム基材10の剛性が低下することがないように、フィルム基材10の外縁部に優先して露出領域5、7を形成して露出領域が占める面積を最小限に抑えながら剥離防止の効果を高めるようにした。
また、本実施形態は、このような構成に限定されるものではない。例えば、露出領域5、7は貫通孔でなく、フィルム基材10の外周縁を含む形状(切欠き形状)のものであってもよい。このような露出領域の形状は、フィルム基材10の外周縁の剥離をより完全に防ぐことができる。ただし、露出領域5、7を型抜きされた貫通孔とした場合、フィルム基材10と伸縮性基材20とを重ね合わせる際に位置合わせの精度によらず伸縮性基材20を露出領域5、7の全体から露出させるという観点においては、露出領域5、7は切欠き形状よりも貫通孔であることが望ましい。さらに、露出領域5、7を切欠き形状とした場合、露出領域5、7と外周縁との間のフィルム基材10が剥離する可能性が生じるが、このような位置のフィルム基材10の剥離は伸縮性配線基板1の品質に与える影響が小さいために許容できることが多い。このような場合、本実施形態の伸縮性配線基板1は、フィルム基材10の外周縁の僅かな剥離を許容しながら、フィルム基材10と伸縮性基材20との密着性を担保することができる。
さらに、露出領域5,7の形状及び個数は図1に示した形状に限定されるものでなく、フィルム基材10の剥離を防止するのに充分な面積を確保できるものであれば、どのような形状及び個数であってもよい。
さらに、伸縮性配線基板1は、フィルム基材10上に形成される外部端子13と、外部端子13に接続される配線30と、配線30の外部端子13とは反対側の端部に形成される端子32と、を備えている。配線30は、伸縮性を有する伸縮配線である。
本実施形態では、伸縮性配線基板1の全体のX方向の長さ(伸縮性配線基板の長さ)をL、伸縮性配線基板1のX方向の最大長さをA、フィルム基材10との境界からX方向の端部までの長さをBとする。また、本実施形態では、伸縮性基材20のY方向の長さ(伸縮性基材の幅)をWとする。
以下、このような伸縮性配線基板1の各構成について説明する。
(フィルム基材)
フィルム基材10は、可撓性を有する部材であって、伸縮性基材20よりも大きなヤング率を有している。なお、本実施形態では、フィルム基材10は伸縮性基材20よりも伸縮性が低く、実質的に殆ど伸縮しない部材とする。フィルム基材10の材質は特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはフッ素樹脂等の、低摺動性、耐食性かつ高強度の合成樹脂を用いることができる。このほか、フィルム基材10には、セルロースナノファイバーペーパー等相応の耐久性を備えた紙素材を用いてもよい。
フィルム基材10の厚みは、10μm以上200μm以下とすることができ、望ましくは25μm以上150μm以下であり、より望ましくは50μm以上100μm以下である。また、フィルム基材10の厚みは伸縮性基材20の厚みよりも厚くすることが好ましい。フィルム基材10の厚みを上記範囲とすることで、外部端子13が形成される領域の面内剛性を十分に高めることができるとともに、伸縮性配線基板1の全体の厚みを抑制することができる。
(伸縮性基材)
伸縮性基材20は、フィルム基材10よりも高い伸縮性を有している。伸縮性基材20を構成する好ましい素材としては、ニトリルゴム、ラテックスゴム、ウレタン系エラストマー等のエラストマー材料を挙げることができるが、これに限定されない。特に、医療用に用いられるウレタン系エラストマーシートを用いることで、人体の皮膚に貼り付けた場合でも高い安全性を得ることができる。
伸縮性基材20の厚みは特に限定されないが、伸縮性配線基板1を適用する対象物(対象面)の伸縮の動きを阻害しないという観点からは、たとえば、厚みは100μm以下であることが好ましい。伸縮性基材20の厚みは、より望ましくは25μm以下であり、更に望ましくは10μm以下である。
伸縮性基材20は、最大伸び率が、10%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましく、200%以上であることが特に好ましい。上述する素材からなる伸縮性基材20であれば、たとえば、最大伸び率300%以上を発揮することが可能である。ここで伸縮性基材20の最大伸び率とは、面内方向の一方向に弾性変形可能な伸び率の最大値のことをいう。
なお、本明細書において伸び率とは、外力が付加されていない場合の寸法(伸び率0%寸法)に対し、力が加えられることで面内方向の一方向に伸びた割合を意味する。たとえば伸び率50%であれば伸び率0%寸法の1.5倍の伸び率であり、伸び率100%であれば伸び率0%寸法の2倍の伸び率である。
(伸縮性カバー)
前記したように、伸縮性基材20には伸縮性を有する配線30が形成されている。伸縮性カバー40は、配線30の少なくとも一部を覆い、配線30を保護する部材である。このような伸縮性カバー40は、絶縁性かつ伸縮性の材料から構成されることが好ましい。伸縮性カバー40には、たとえばエラストマー材料を用いることができ、伸縮性基材20と共通の樹脂材料を用いてもよい。これにより、伸縮性基材20の伸縮性を損なうことなく配線30を保護することができる。本実施形態の伸縮性カバー40は、予めシート状に作成された伸縮性カバー40を、フィルム基材10及び伸縮性基材20に対して貼付して接合される。
伸縮性カバー40の厚みは特に限定されないが、伸縮性配線基板1の伸縮性を妨げないという観点からは、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。
(配線)
外部端子13は、複数の端子部によって構成されている。本実施形態では、端子部は複数の配線30と1対1に対応して直接接続されている。端子部と配線部との接合は、例えば、ラミネート接続や加圧プレスによって行われる。
配線30の厚み寸法及び幅寸法は、配線30の無負荷時の伸縮性基材20の伸張時の抵抗変化のほか、伸縮性配線基板1の全体の厚み寸法及び幅寸法の制約に基づいて決定することができる。伸縮性基材20の伸張時の寸法変化に追従させて良好な伸縮性を確保するという観点からは、配線30の幅寸法は、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましく、200μm以下であることがさらに好ましい。各配線30の厚み寸法は、25μm以下とすることができ、望ましくは10μm以上15μm以下である。
[伸縮性配線基板1の製造方法]
次に、以上説明した伸縮性配線基板1の製造方法について説明する。
本実施形態の伸縮性配線基板1の製造方法は、フィルム基材10に露出領域5、7を形成する工程と、露出領域5、7を有するフィルム基材10を伸縮性基材20と重ねる工程と、伸縮性カバー40を露出領域5、7から露出した伸縮性基材20と融着する工程と、を含んでいる。以下、各工程を具体的に説明する。
図2及び図3は、伸縮性配線基板1の製造方法を説明するための図であって、図1中の矢線C−Cに沿う伸縮性配線基板1の断面図である。なお、図2及び図3は、伸縮性配線基板1の製造プロセスを説明するための模式図であって、その寸法形状や縦横比を正確に表したものではない。
本実施形態では、先ず、図2(a)に示す伸縮性基材20を用意する。図2(a)に示した伸縮性基材20は、樹脂フィルムや紙製のセパレータ20a上に貼付されている。図2(a)に示した伸縮性基材20上には、図2(b)のように、伸縮性を有する配線30が形成されている。本実施形態の配線30は、両端部に中央部に比べて厚い端子31、32が形成されている。端子31は、後述するように外部端子13と接続される端子となり、端子32は、図1に示した伸縮性配線基板1に電気信号を入力する電極(図示せず)と接続される。
配線30は、導電材料を含んで構成されており導電性を有する。配線30を構成する導電材料としては、銀、金、白金、カーボン、銅、アルミニウム、コバルトもしくはニッケル、またはこれらの合金等の導電性の良好な材料を選択することができる。導電材料の形状は特に限定されないが、顆粒または粉体等の粒子状とすることができる。粒子形状は特に限定されず、球状、針状、フレーク状、ナノワイヤ状等とすることができる。
配線30は、さらに樹脂バインダを含むことが好ましい。すなわち、本実施形態の配線30は、樹脂材料に導電性粒子が分散して配合された導電性材料で形成されている。配線30が樹脂バインダを含むことにより、伸縮性基材20の伸縮によって配線30が破断することが抑制される。樹脂バインダとしては、たとえばウレタンやアクリルに代表される樹脂バインダ等の熱可塑性のエラストマー材料を挙げることができるが、これに限定されない。樹脂バインダとしては、塗膜化された状態における配線30の弾性率が伸縮性基材20の弾性率に比して同等か、またはより小さくなるように低ヤング率のものを選定することが望ましい。エラストマー材料は一種類で用いてもよく、または複数種類のエラストマー材料を混合して用いてもよい。
配線30の形成方法は特に限定されないが、たとえば印刷法により形成することができる。すなわち、本実施形態の配線30は、伸縮性を有する導電性ペーストを印刷塗布して形成された印刷パターンである。このような印刷パターンは、導電性ペーストの塗布後、導電性ペーストを所定の時間加熱されて乾燥、固化する工程を経て形成される。
具体的な印刷法は特に限定されないが、たとえば、スクリーン印刷方法、インクジェット印刷方法、グラビア印刷方法、オフセット印刷方法等を例示することができる。このうち、微細解像性や厚膜安定性の観点から、スクリーン印刷が好適に用いられる。
また、印刷法で配線30を形成する場合、上述した導電性粒子及び樹脂バインダならびに有機溶剤を含む導電性ペーストを調製して印刷法に供するとよい。配線30に、銀等の金属粒子を主成分とする伸縮性の導電性ペーストを用いることによって、たとえば50%以上70%以下程度の伸び率を実現することができ、伸長特性に優れた配線の形成が可能となる。
図2(a)、図2(b)に示した工程と平行して、本実施形態では、図2(c)に示したように、フィルム基材10を準備する。図2(c)に示したフィルム基材10には、易接着層10aが形成されている。易接着層10aは、伸縮性基材20と同一の材料を塗布して形成された薄膜である。図2(d)に示すように、フィルム基材10には、露出領域5が形成される。露出領域5は、フィルム基材10を貫通する貫通孔である。さらに、図2(e)に示すように、易接着層10aの塗布面に、図1に示した複数の外部端子13が形成される。外部端子13の各々は、カーボンペースト等の耐摩耗性かつ導電性の被膜を積層して作成することができる。カーボンペーストの積層は、例えば、印刷法によって行うことができる。印刷法では、各外部端子13のパターンに合わせて導電性部材を含むカーボンペーストをフィルム基材10に塗布した後、所定の温度、時間で乾燥または硬化させ、固化する。カーボンペーストは非金属性のカーボンを導電性粒子として用いるためイオンマイグレーションの抑制や耐摩耗性の向上が期待できる。
本発明に係るフィルム基材10は、伸縮性基材20に対向する面側に易接着層10aが形成されていることから、外部端子13とフィルム基材10との密着性の担保はもちろん、伸縮性基材20とフィルム基材10とをラミネート処理した場合の密着性もまた担保できるものである。一方、フィルム基材10のうち、易接着層10aが形成された面とは反対面には、易接着層は形成されていないことから、フィルム基材10aと伸縮性カバー40との密着性は、フィルム基材10aと伸縮性基材20の場合に比べて低下傾向にある。
次に、本実施形態では、図3(f)に示すように、伸縮性カバー40を用意する。図3(f)に示した伸縮性カバー40は、樹脂フィルムや紙製のセパレータ40aに貼付されている。セパレータ40aに貼付された状態の伸縮性カバー40には、図3(g)のように、開口部45が開口される。開口部45は、配線30の端子32が電極として例えば生体等の外部と電気的なコンタクトをとるために形成される開口部である。伸縮性カバー40及びセパレータ40aは、図2(b)に示した状態の伸縮性基材20及び図2(e)に示したフィルム基材10と位置合わせされた後、図3(i)に示したように、ラミネート処理によって貼り合わされる。なお、本実施形態のラミネート処理は、セパレータ40a及びセパレータ20aを介して伸縮性カバー40と伸縮性基材20とを加熱及び加圧して圧着する処理を指す。伸縮性カバー40は、ラミネート処理されたことによって軟化すると共に露出領域5内に入り込み、伸縮性基材20に密着する。一方、伸縮性基材20も露出領域5内に入り込んでいて、伸縮性基材20と伸縮性カバー40とが融着している融着面は、フィルム基材10の厚みの幅内に位置している。融着面は、伸縮性基材20と伸縮性カバー40との界面として存在していてもよいし、融着面において伸縮性基材20と伸縮性カバー40とが溶融一体化していてもよい。露出領域5の周囲には露出領域5に入り込んだ伸縮性カバー40によって段差が生じている。また、伸縮性カバー40は、端子32の一部にも乗り上げて段差を生じている。
図3(j)は、伸縮性配線基板1の使用時の状態を示す図である。伸縮性配線基板1からは、使用時にセパレータ40a、セパレータ20aが剥離される。
以上説明した本実施形態の伸縮性配線基板1は、フィルム基材10と伸縮性基材20とを伸縮性カバー40によって融着する。このため、フィルム基材10と伸縮性基材20とが強固に繋がってフィルム基材10と伸縮性カバー40とが剥離することを防ぐことができる。また、フィルム基材10と伸縮性基材20とを融着するための露出領域をフィルム基材10の縁に沿って配置しているため、フィルム基材10の縁から内部に伝播しようとする剥離を防ぎ、フィルム基材10及び伸縮性カバー40の剥離抑止効果を高めることができる。
さらに、本実施形態は、フィルム基材10に露出領域5、7を形成することによって実現でき、新たな工程を追加することが必要ない。このため、伸縮性配線基板1の製造工程を増やすことがなく、スループットを落とさずにフィルム基材10の剥離を抑止することができる。
なお、このような本実施形態の伸縮性配線基板1は、端子32を人体等の生体から電気信号を入力する生体電極(図示せず)と接続し、生体センサシートに適用することができる。そして、伸縮性配線基板1を適用した生体センサシートは、伸縮性基材20が伸縮性を有するために生体に取り付けた場合にも生体が感じる煩わしさや苦痛を少なくすることができる。
以上説明した本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
たとえば、伸縮性配線基板1には、人体の表面に伸縮性配線基板1を貼り付けるための貼付層(図示せず)を設けてもよい。貼付層は、伸縮性配線基板1の用途により、伸縮性配線基板1の上面側に設けてもよく、または下面側に設けてもよい。貼付層はゲル剤や粘着剤により作成することができる。
本発明の伸縮性配線基板1の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)伸縮性を有する第1シート部材と、前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備え、前記第2シート部材は、前記第1シート部材を露出させる露出領域を有し、前記カバー部材は、前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着されていることを特徴とする、伸縮性配線基板。
(2)前記第1シート部材は伸縮性を有する配線を備え、前記カバー部材は、前記配線の少なくとも一部を覆う、(1)の伸縮性配線基板。
(3)前記露出領域は、前記第2シート部材の外縁に沿って形成されている、(1)または(2)の伸縮性配線基板。
(4)前記露出領域は、前記第2シート部材を貫通する貫通孔である、(1)から(3)のいずれか1つに記載の伸縮性配線基板。
(5)伸縮性を有する第1シート部材と、前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備える伸縮性配線基板の製造方法であって、前記第2シート部材に露出領域を形成する工程と、前記露出領域を有する前記第2シート部材を前記第1シート部材と重ねる工程と、前記カバー部材を前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着される工程と、を含むことを特徴とする、伸縮性配線基板の製造方法。
1・・・伸縮性配線基板
5、7・・・露出領域
10・・・フィルム基材
10a・・・易接着層
13・・・外部端子
20・・・伸縮性基材
20a,40a・・・セパレータ
30・・・配線
31、32・・・端子
40・・・伸縮性カバー
45・・・開口部

Claims (5)

  1. 伸縮性を有する第1シート部材と、
    前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、
    前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備え、
    前記第2シート部材は、前記第1シート部材を露出させる露出領域を有し、前記カバー部材は、前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着されていることを特徴とする、伸縮性配線基板。
  2. 前記第1シート部材は伸縮性を有する配線を備え、前記カバー部材は、前記配線の少なくとも一部を覆う、請求項1に記載の伸縮性配線基板。
  3. 前記露出領域は、前記第2シート部材の外縁に沿って形成されている、請求項1または2に記載の伸縮性配線基板。
  4. 前記露出領域は、前記第2シート部材を貫通する貫通孔である、請求項1から3のいずれか1項に記載の伸縮性配線基板。
  5. 伸縮性を有する第1シート部材と、前記第1シート部材の一方の主面に重ねられ、前記第1シート部材よりも低い伸縮性を有する第2シート部材と、前記第2シート部材の少なくとも一部を挟んで前記第1シート部材に重ねられるカバー部材と、を備える伸縮性配線基板の製造方法であって、
    前記第2シート部材に露出領域を形成する工程と、
    前記露出領域を有する前記第2シート部材を前記第1シート部材と重ねる工程と、
    前記カバー部材を前記露出領域から露出した前記第1シート部材と融着する工程と、
    を含むことを特徴とする、伸縮性配線基板の製造方法。
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