JP6487735B2 - 熱収縮性筒状ラベル、及びラベル付き容器 - Google Patents

熱収縮性筒状ラベル、及びラベル付き容器 Download PDF

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本発明は、容器に指触判別可能な突部を付与できる熱収縮性筒状ラベルなどに関する。
従来、シャンプーや飲料などの各種の収納物を容器に入れた商品が広く流通している。このような容器を含む包装について、日本では高齢者や障害のある方への配慮するため(例えば、収納物の区別、開封方法などが分かりやすいなど)、包装を設計する際の配慮事項として、日本工業規格(JIS S 0021)が2000年に制定され、2011年に国際規格(ISO11156)が制定されている。さらに、近年、市場動向などをも踏まえて、JIS規格の改正が議論されている(非特許文献1)。
この改正の中で、ボディーソープを収納する容器の胴部に、容器の縦方向に延びる縦長突部を形成することが追加されている。具体的には、この改正前から、シャンプーを収納する容器の胴部に、容器の縦方向に横長突部を所定間隔を開けて多段状に形成することが行われている。そして、昨今におけるボディーソープの使用増加傾向を考慮して、ボディーソープとシャンプー及びリンスとを区別するために、ボディーソープを収納する容器(以下、ボディーソープ用容器という)の胴部に、容器の縦方向に延びる縦長突部を形成することがJIS改正で追加されている。なお、シャンプーを収納する容器(以下、シャンプー用容器という)の胴部には、縦方向に横長突部を所定間隔を開けて多段状に形成し、リンスを収納する容器(以下、リンス用容器という)の胴部には、突部を形成しないことになっている。
このような点に鑑みて、胴部に縦長突部を有するボディーソープ用容器の流通が望まれるが、既存のボディーソープ用容器の製造金型は、縦長突部を有さない容器を製造するものであるので、前記改正に合わせて新たに金型を作製する必要がある。
しかしながら、金型作製は、比較的高価であり、容器の製造コストアップに繋がる。さらに、商品のライフサイクルが短く、多品種小生産が主流になっている近年においては、ボディーソープの種類毎に容器が必要であるところ、それらの全てのボディーソープ用容器の金型を新調することはコスト的に困難である。
特許文献1には、シャンプー用容器及びリンス用容器に、指触判別する標識となる所定形状の透孔を縦列に所定間隔をおいて設けた熱収縮性合成樹脂フィルムからなる熱収縮性筒状ラベルを装着することが開示されている。
しかしながら、シャンプーやボディーソープなどの容器は、水回りで使用されるため、特許文献1のように熱収縮性フィルムに透孔を設けると、比較的多くの水が、その透孔から容器と熱収縮性筒状ラベルの間に入り込み、カビが生じやすくなる。
さらに、前記透孔を設ける方法では、ボディーソープ用容器に必要とされる縦方向に延びる縦長突部に形成できない。
平成26年5月20日付け経済産業省のNews Release「日本工業規格(JIS規格)を制定・改正しました(平成26年5月分)」及びそれに添付された資料4(「包装−アクセシブルデザイン−一般要求事項」のJISを改正)
特開平7−329977号公報
本発明の目的は、縦長突部や複数の横長突部を容器に簡単に付与できる熱収縮性筒状ラベルなどを提供することである。
本発明の熱収縮性筒状ラベルは、熱収縮性フィルムの第1面が内側となるように筒状に形成された筒状体であって、前記熱収縮性フィルムの第1側端部と第2側端部が重ね合わされ、前記重ね合わせた部分の少なくとも一部を接着することにより縦方向に延びるシール部が形成された筒状体を有し、前記第1側端部が、前記熱収縮性フィルムの側部を第1面側に折り返した折返しフィルム部とこのフィルム部が重なる部分である被折返しフィルム部とを有する厚肉フィルム部と、前記被折返しフィルム部に連続した1重フィルム部と、を有し前記厚肉フィルム部の幅が、3mm〜15mmであり、前記折返しフィルム部の第2面のうち少なくとも外側先端部の第2面が前記第2側端部の第2面に接着され、且つ、前記1重フィルム部の第1面が前記第2側端部の第2面に接着されている
かかる熱収縮性筒状ラベルは、折返しフィルム部及び被折返しフィルム部を有する幅3mm〜15mmの厚肉フィルム部を有するので、筒状体の縦方向に帯状に延びる縦長突部を生じる。かかる熱収縮性筒状ラベルを容器に装着することにより、そのラベルを通じて、容器に縦長突部を形成できる。
本発明の好ましい熱収縮性筒状ラベルは、前記折返しフィルム部の第2面の全部が前記第2側端部に接着されている。
本発明の別の局面によれば、ラベル付き容器を提供する。
本発明のラベル付き容器は、容器の胴部に、前記熱収縮性筒状ラベルが熱収縮装着されている。
本発明の熱収縮性筒状ラベルは、折返しフィルム部と被折返しフィルム部とを有する厚肉フィルム部の幅が、3mm〜15mmであり、折返しフィルム部の第2面のうち少なくとも外側先端部の第2面が第2側端部の第2面に接着され、且つ、1重フィルム部の第1面が第2側端部の第2面に接着されているので、この熱収縮性筒状ラベルを容器に装着することにより、縦長突部などを容器に付与できる。例えば、本発明の熱収縮性筒状ラベルを、縦長突部を有さない容器に装着することにより、JIS規格に適合したボディーソープ用容器やシャンプー用容器を得ることができる。
第1実施形態に係る熱収縮性筒状ラベルを筒状に開口した状態の斜視図。 同熱収縮性筒状ラベルを扁平状にした状態の正面図。 図2のIII−III線で切断した拡大断面図。 一方の側部を折り返した状態の熱収縮性フィルムを内面側から見た斜視図。 同熱収縮性筒状ラベルの製造工程を示す参考斜視図。 同熱収縮性筒状ラベルを容器に外嵌した状態を示す正面図。 同上面図。 熱収縮性筒状ラベルを容器に熱収縮装着することよって得られたラベル付き容器の右側面図。 図8のIX−IX線で切断した拡大断面図。 第2実施形態に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図(扁平状に折り畳んだ第2実施形態の熱収縮性筒状ラベルを、図2のIII−III線と同様の箇所で切断した拡大断面図)。 第3実施形態の第1例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図(扁平状に折り畳んだ第3実施形態の熱収縮性筒状ラベルを、図2のIII−III線と同様の箇所で切断した拡大断面図。以下、図12乃至図18も同様である)。 第3実施形態の第2例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第3例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第4例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第5例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第6例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第7例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第3実施形態の第8例に係る熱収縮性筒状ラベルのシール部周辺を切断した拡大断面図。 第4実施形態の熱収縮性筒状ラベルを扁平状にした状態の正面図。 図19のXX−XX線で切断した拡大断面図。 図19のXXI−XXI線で切断した拡大断面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
ただし、方向を示す用語として、「内面」とは、熱収縮性筒状ラベルとした際の内側の面を指す。「外面」とは、前記「内面」とは反対側の面であって、熱収縮性筒状ラベルとした際の外側の面を指す。
また、「PPP〜QQQ」という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。各図における厚み及び大きさなどは、実際のものと異なっていることに留意されたい。
[第1実施形態]
図1は、熱収縮性筒状ラベル1の斜視図であり、図2は、その熱収縮性筒状ラベル1を扁平状に折り畳んだ状態の正面図であり、図3は、シール部23及びその周辺の拡大断面図である。熱収縮性筒状ラベル1は、後述するように、通常、筒状長尺体を切断することによって得られるが、この筒状長尺体は、切断時には、扁平状となっている。
図2のように、扁平状に折り畳まれた熱収縮性筒状ラベル1は、容器に装着する際には、図1に示すように、筒状に開口される。
図1乃至図3において、熱収縮性筒状ラベル1は、熱収縮性フィルム2を筒状に形成した筒状体を有する。この筒状体は、熱収縮性フィルム2の第1側端部21と第2側端部22を重ね合わし、その重ね合わせた部分の少なくとも一部を接着することにより形成されたシール部23を有し、そのシール部23は、筒状体の縦方向に延設されている。なお、筒状体の縦方向は、筒状の軸芯方向と平行な方向である。
本発明においては、前記第1側端部21に、熱収縮性フィルム2の厚みの2倍以上の厚みを有する厚肉フィルム部3が形成されている。この厚肉フィルム部3は、熱収縮性フィルム2の側部を折り返すことによって形成された被折返しフィルム部31と、このフィルム部31が重なる部分である被折返しフィルム部32と、を少なくとも有する。そして、前記折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32とは、第2側端部を介して一体化されている。また、前記厚肉フィルム部3は、前記シール部23又はシール部23の近傍において、前記シール部23に沿って配置されている。本明細書において、熱収縮性は、所要温度(例えば70℃〜100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。
熱収縮性フィルム2は、平面視略矩形状のフィルムからなる。
熱収縮性フィルム2は、例えば、横方向(横方向は、筒状体とした際に、その周方向。以下同じ)に大きく熱収縮し得るフィルムが用いられる。なお、前記熱収縮性フィルム2は、縦方向(縦方向は、フィルムの面内において前記横方向と直交する方向)に若干熱収縮又は若干熱膨張してもよい。熱収縮性フィルム2としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂製フィルムを用いることができる。収縮応力が大きく且つ比較的腰が強いことから、熱収縮性フィルム2として、ポリエステル系樹脂を含むフィルムを用いることが好ましく、中でも、ポリエチレンテレフタレート系樹脂を含むフィルムを用いることがより好ましい。また、前記熱収縮性フィルム2は、熱収縮性及び自己伸縮性を有するものを用いてもよい。前記自己伸縮性は、常温下、引っ張ると伸び且つその引っ張り力を解除するとほぼ元に復元する性質をいう。
熱収縮性フィルム2は、1層のフィルム(単層フィルム)から構成されていてもよいし、2以上の層が積層一体化されたフィルム(積層フィルム)から構成されていてもよい。熱収縮性フィルム2が積層フィルムである場合、その積層フィルムの各層は任意に選択できる。前記積層フィルムとしては、熱収縮性を有する2種以上のフィルム層が積層された積層フィルム、熱収縮性を有するフィルム層に透明なガスバリア層が積層された積層フィルムなどを用いることができる。熱収縮性フィルム2が積層フィルムである場合、各フィルム層の材質は、実質的に同じでもよいし、異なっていてもよい。単層フィルムは、ポリエステル系樹脂(好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂)を含むフィルムが好ましく、積層フィルムは、少なくとも1つの層がポリエステル系樹脂(好ましくは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂)を含んでいることが好ましい。
熱収縮性フィルム2の厚みは、特に限定されないが、例えば、20μm〜120μmであり、好ましくは30μm〜80μmである。
前記熱収縮性フィルム2は、横方向に主として熱収縮する(主たる熱収縮方向が横方向である)。
前記熱収縮性フィルム2の横方向における熱収縮率は、例えば、20%以上であり、好ましくは30%以上であり、より好ましくは40%以上である。前記熱収縮性フィルム2が縦方向に若干熱収縮又は熱膨張するフィルムである場合、その縦方向における熱収縮率は、好ましくは−3%〜15%である。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、フィルムを90℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(横方向又は縦方向の元の長さ)−(横方向又は縦方向の浸漬後の長さ)}/(横方向又は縦方向の元の長さ)]×100。
また、前記熱収縮性フィルム2は、非透明でもよいが、印刷層を内面側に設ける場合には、透明性に優れたものが用いられる。透明(無色透明又は有色透明)な熱収縮性フィルム2の透明性の指標は、全光線透過率70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。ただし、全光線透過率は、JIS K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠した測定法によって測定される。
前記熱収縮性フィルム2の内面及び外面の少なくとも一方の面には、必要に応じて、デザインを表した印刷層(図示せず)が設けられる。印刷層は、好ましくは熱収縮性フィルム2の内面に設けられる。
印刷層の厚みは特に限定されないが、例えば、0.1μm〜5μmであり、好ましくは、0.2μm〜3μmである。
また、熱収縮性フィルム2には、必要に応じて、印刷層以外の機能層(図示せず)が設けられていてもよい。前記機能層としては、印刷層の表面を保護する保護層、熱収縮性筒状ラベル1の内面の滑り性を向上させるための滑り層、容器の外面に接着させるための接着層などが挙げられる。
筒状体は、前記熱収縮性フィルム2の第1側端部21と第2側端部22を重ね合わせ、その重ね合わせた部分の少なくとも一部を接着することにより、筒状に形成されている。
熱収縮性フィルム2の第1側端部21は、縦方向に延びる2つの側端部のうちの一方の側端部であり、熱収縮性フィルム2の第2側端部22は、もう一方の側端部である。第1側端部21と第2側端部22は、横方向において向かい合っている。
前記熱収縮性フィルム2の第1側端部21は、そのフィルムの厚みの2倍以上の厚みを有する厚肉フィルム部3を有する。
詳しくは、熱収縮性フィルム2は、図4に示すように、その一方の側部が縦方向に延びる折り目Aにて熱収縮性フィルム2の第1面側に折り返されている。この熱収縮性フィルム2を折り返した部分である折返しフィルム部31は、熱収縮性フィルム2の縦方向に帯状に延び、熱収縮性フィルム2の第1面に重ねられている。前記折返しフィルム部31は、それが重なる被折返しフィルム部32(被折返しフィルム部32は、折り返した折返しフィルム部31が重なる熱収縮性フィルム2の一部分(折り返しの相手領域)である)の第1面に重ねられているが、その被折返しフィルム部32には接着されていない。つまり、折返しフィルム部31は、被折返しフィルム部32に非接着で重ねられている。かかる折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32とから、厚肉フィルム部3が構成されている。換言すると、厚肉フィルム部3は、熱収縮性フィルム2の一部分が2重に重なった部分(以下、2重フィルム部という場合がある)から構成されている。フィルム部が2重になった厚肉フィルム部3の厚みは、熱収縮性フィルム2の厚みの2倍以上である。
また、熱収縮性フィルム2を折り返しているので、折返しフィルム部31に相当する熱収縮性フィルム2の第2面とその折返しフィルム部31に隣接する1重フィルム部211に相当する熱収縮性フィルム2の第1面とは、同じ側の面となる。
前記折返しフィルム部31の幅は、特に限定されないが、余りに大きい又は小さいと、後述する縦長突部の幅が大きくなり過ぎる又は小さくなり過ぎる。このような観点から、折返しフィルム部31の幅は、3mm〜15mmが好ましく、さらに、3mm〜10mmがより好ましく、4mm〜8mmがさらに好ましい。なお、厚肉フィルム部3の幅は、折返しフィルム部31の幅に等しい。前記折返しフィルム部31及び厚肉フィルム部3の幅は、折返しフィルム部31及び厚肉フィルム部3の横方向の長さである。なお、折返しフィルム部31及び厚肉フィルム部3の縦方向の長さは、熱収縮性フィルム2の縦方向の長さに等しい。
折返しフィルム部31が形成されていない平面視略矩形状の熱収縮性フィルム2の4つの縁は、何れも熱収縮性フィルム2そのものの縁(切断縁)から構成されているが、図4のように、折返しフィルム部31が形成された平面視略矩形状の熱収縮性フィルム2の4つの縁は、そのうちの3つが熱収縮性フィルム2そのものの縁から構成され、残る1つの縁(第1側縁2aという)が折り目Aから構成されている。第1側端部21は、この第1側縁2aから折返しフィルム部31を含む所要幅の部分をいう。第1側端部21の幅は、特に限定されず、例えば、3mm〜25mmであり、好ましくは、5mm〜15mmである。また、第2側端部22は、熱収縮性フィルム2の第2側縁2bから所要幅の部分をいう。第2側端部22の幅は、特に限定されず、例えば、3mm〜25mmであり、好ましくは、5mm〜15mmである。
前記第1側端部21の幅は、第1側縁2aからの横方向の長さをいい、第2側端部22の幅は、第2側縁2bからの横方向の長さをいう。
図4の矢印で示すように、折返しフィルム部31が形成された熱収縮性フィルム2を、その第1面が内側となるように筒状に丸め、前記折返しフィルム部31を有する第1側端部21の内面を、第2側端部22の外面に重ね合わせ、その重ね合わせた部分の少なくとも一部を接着することにより、筒状体が得られる。前記重ね合わせた部分のうち、側端部同士が接合された部分がシール部23である。
詳しくは、図1乃至図3に示すように、第1側端部21と第2側端部22を重ね合わせた部分のうち、第1側端部21の一部と第2側端部22の一部を接着することにより、シール部23が形成されている。このシール部23は、筒状体の上縁1aから下縁1bにまで縦方向に延設されている。
第1側端部21は、その全体が第2側端部22に接着されておらず、第1側端部21のうち折返しフィルム部31の第2面の一部と厚肉フィルム部3に隣接する1重フィルム部211の第1面とが第2側端部22の第2面に接着されている。なお、筒状にした状態では、前記折返しフィルム部31の第2面及び1重フィルム部211の第1面は、第1側端部21の内面となり、第2側端部22の第2面は、第2側端部22の外面となる。
厚肉フィルム部3については、そのうち折返しフィルム部31の先端縁31aから所要幅の部分(折返しフィルム部31の先端部)が第2側端部22に接着され、且つ、厚肉フィルム部3のうち第1側縁2a(折り目A)から所要幅の部分は、第2側端部22に接着されておらず余り片Bとされている。換言すると、厚肉フィルム部3の一部を除いて、第1側端部21は第2側端部22に接着されている。
前記厚肉フィルム部3のうち第2側端部22に接着されない部分(余り片B)は、シール部23に沿って縦方向に延在されている。
前記厚肉フィルム部3の一部である余り片Bの幅は、特に限定されず、例えば、2mm〜10mmであり、好ましくは2mm〜5mmである。なお、余り片Bの幅は、筒状体の周方向における余り片Bの長さをいう。
また、折返しフィルム部31が被折返しフィルム部32の内面(第1面)に対して非接着とされ、且つ折返しフィルム部31の先端縁31aを含む先端部及び1重フィルム部211がそれぞれ第2側端部22に接着されている。前記1重フィルム部211は、被折返しフィルム部32に繋がっており、1重フィルム部211は被折返しフィルム部32の先端を含んでいると言える。かかる被折返しフィルム部32の先端を含む1重フィルム部211が第2側端部22に接着され、且つ、折返しフィルム部31の先端部が第2側端部22に接着されていることにより、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、それらの端部において、第2側端部22の一部を介して一体化されている。フィルムを折り返して形成される折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、折り目Aにて繋がっているが、単に折り返しただけでは、その折り目A以外では折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は一体化されていない。被折返しフィルム部32に繋がる1重フィルム部211と、折返しフィルム部31と、をそれぞれ第2側端部22に接着することにより、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、それらの端部で一体化されるようになる。つまり、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、第2側端部22を介して一体化されている。
この一体化された折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32(厚肉フィルム部3)は、向かい合った面が非接着とされているので、管状を成している。この管状の厚肉フィルム部3は、シール部23に沿って縦方向に延びている。前記管状は、筒状体を上方から見たとき(図3の断面視も同様)には環状である。なお、この管状は、その内部に閉鎖空間を有する形状という意味である。前記閉鎖空間は、例えば、折返しフィルム部31の全部と被折返しフィルム部32の全部を非接着として形成できる空間、折返しフィルム部31の一部分と被折返しフィルム部32の一部分を接着状態として形成できる空間、被折返しフィルム部32の全部が折返しフィルム部31の一部分に接着され且つ前記折返しフィルム部31の一部分を除く領域において折返しフィルム部同士が非接着とされることにより形成できる空間などが含まれる。前記熱収縮性筒状ラベル1が扁平状に折り畳まれている際には、厚肉フィルム部3も扁平管状となっている。
なお、図3では、厚肉フィルム部3の内部の閉鎖空間が大きく開口し、厚肉フィルム部3が扁平管状でないように見えるが、これは、厚肉フィルム部3を構成する折返しフィルム部31が被折返しフィルム部32に対して非接着であることを判り易く表すことを意図したためであり、実際には、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が密着した扁平管状となっていることに留意されたい。
第2側端部22は、その全体が第1側端部21に接着されておらず、第2側端部22のうち第2側縁2bから所要幅の部分(余り代C)を除いて第1側端部21に接着されている。
前記第1側端部21と第2側端部22の接着方法は、特に限定されず、熱収縮性フィルム2が溶剤接着可能な材質からなる場合には溶剤を用いた接着、接着剤を用いた接着、超音波接着などが挙げられる。図示例では、第1側端部21の一部と第2側端部22の一部は、溶剤を用いて接着されている。
シール部23の幅は、特に限定されず、例えば、2mm〜12mmであり、好ましくは3mm〜10mmである。
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、例えば、次のような方法で製造できる。
図5に示すように、長尺状の熱収縮性フィルム(以下、原反4という)のロールから原反4を引き出し、その長手方向に延びる一方の側部を、折り目Aにて内側(第1面側)に折り返して折返しフィルム部31を形成する。次に、この折り返した原反4の第2側端部22の外面及び/又は折返しフィルム部31を含む第1側端部21の内面の所要箇所に、溶剤を塗布する(溶剤の塗布工程は図示せず)。そして、原反4の第2側端部22の外面と折返しフィルム部31を含む第1側端部21の内面とを重ねて接着することにより、筒状長尺体41が得られる。前記筒状長尺体41は、筒状ラベルの前駆体の如きものであって、概念上、複数の熱収縮性筒状ラベル1が連続的に繋がったものである。なお、前記長尺状は、長手方向の長さが短手方向の長さよりも十分に大きい長方形状をいい、例えば、長手方向の長さが短手方向の長さの10倍以上、好ましくは50倍以上である。
この筒状長尺体41を所定長さに切断することによって、図1乃至図3に示すような本発明の熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
なお、前記原反4の第1側端部21と第2側端部22の接着方法として溶剤接着を例示しているが、これに限定されず、接着剤による接着方法を用いる場合には溶剤に代えて接着剤を塗布し、或いは、超音波による接着方法を用いる場合には溶剤を塗布せずに、原反4の第2側端部22の外面と折返しフィルム部31を含む第1側端部21の内面を重ね合わせた後、重ね合わせ部分の所要箇所に超音波を当てて加圧する。
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、容器に装着して使用される。
具体的には、図6及び図7に示すように、容器9は、胴部の側面91が凹凸を有さない面である。なお、凹凸を有さない面とは、JIS規格の縦長突部や横長突部のような凹凸を有さない面であることを意味する。従って、胴部の側面は、一般的な容器の機能やデザインのための凹凸曲面などになっていてもよい。
厚肉フィルム部3が容器9の胴部の一方の側面91に位置するように、熱収縮性筒状ラベル1をその容器9の胴部に外嵌した後、熱収縮性筒状ラベル1を所要温度に加熱する。加熱によって熱収縮性筒状ラベル1(熱収縮性フィルム2)が、周方向に収縮し、図8に示すように、胴部側面91に対応して厚肉フィルム部3が配置された状態で熱収縮性筒状ラベル1が容器9の胴部に密着されたラベル付き容器10が得られる。熱収縮性筒状ラベル1の熱収縮により、前記厚肉フィルム部3及びその周辺領域の内面は、胴部側面91に密着している。
前記容器9の胴部自体には縦長突部が形成されていないが、この容器9に本発明の熱収縮性筒状ラベル1を熱収縮装着することによって、厚肉フィルム部3(一体化された折返しフィルム部31及び被折返しフィルム部32)が縦長突部となる。この厚肉フィルム部3は、縦方向に延びる帯状であるため、前記ラベル付き容器10を外観すると、容器9の胴部に縦長突部が形成されているように見え、また、前記ラベル付き容器10を手で持つと、厚肉フィルム部3からなる縦長突部を指触判別できるようになる。このように本発明の熱収縮性筒状ラベル1を、縦長突部の形成されていない容器9に装着することにより、縦長突部を有するラベル付き容器10が得られる。
特に、厚肉フィルム部3が熱収縮性フィルム2の一部から構成されているので、加熱によって、厚肉フィルム部3の肉厚増加及び立体性の向上が起こり、視覚又は触覚を通じてより判別し易い縦長突部を有するラベル付き容器10を得ることができる。
すなわち、前記加熱した際、熱収縮性フィルム2の一部分からなり且つ管状に形成された厚肉フィルム部3も熱収縮するので、図9に示すように、扁平管状に畳まれていた厚肉フィルム部3(折返しフィルム部31及び被折返しフィルム部32)が、外側に膨らんだ状態で突出する(換言すると、管状の閉鎖空間の断面形状が楕円形に変化すると共に、厚肉フィルム部3の肉厚自体も増加する)。
詳しくは、折返しフィルム部31のうち先端縁31aを含む先端部は第2側端部22に接着されているが、折返しフィルム部31のうち第1側縁2a(折り目A)から所要幅の部分及び被折返しフィルム部32の多くが第2側端部22に非接着とされているので、この非接着部分は自由に変形可能である。このため、加熱によって、前記非接着部分の全体が収縮して円形状に近づくように変形することから、厚肉フィルム部3が筒状体の径外方向に膨らんだ状態で突出する。さらに、厚肉フィルム部3が熱収縮すると、自ずとその肉厚も増加する。なお、前述のように、折返しフィルム部31のうち先端縁31aから所要幅の部分は第2側端部22に接着されているので、径外方向に膨らんだ厚肉フィルム部3がシール部23から離れ過ぎることもない。
なお、加熱後に厚肉フィルム部3の肉厚が大きくなること及び厚肉フィルム部3が径外方向へ膨らむ立体形状変化を生じることから、加熱後の厚肉フィルム部3の幅は、扁平管状の加熱前の厚肉フィルム部3の幅よりも小さくなる。熱収縮性フィルム2の横方向における熱収縮率にも影響を受けるが、上記熱収縮率の熱収縮性フィルム2の場合には、加熱後の厚肉フィルム部3の幅は、扁平管状の加熱前の厚肉フィルム部3の幅の0.3倍〜0.6倍程度に変化し、加熱後の厚肉フィルム部3の突出高さは、扁平管状の加熱前の厚肉フィルム部3の高さ(加熱前の厚肉フィルム部3の高さは、厚肉フィルム部3の厚みに等しい)の1.5倍〜3倍程度に変化する。
このように厚肉フィルム部3が熱収縮性フィルム2から構成され、さらに、厚肉フィルム部3が管状に形成されている場合には、上述のように、加熱後、厚肉フィルム部3が径外方向に膨らむので、視覚又は触覚にてさらに判別し易い縦長突部を有するラベル付き容器10を得ることができる。
本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、縦長突部を容器に付与できるので、新たに金型を作製しなくても、縦長突部を有さない既存の容器に本発明の熱収縮性筒状ラベル1を装着することによって、JIS規格に適合したボディーソープ用ラベル付き容器10を得ることができる。
縦長突部が形成されていない容器に本発明の熱収縮性筒状ラベル1を装着すると、ボディーソープ用容器を構成できるので、例えば、リンスを入れる容器本体とボディーソープを入れる容器本体とを同一のものを使用することも可能となる。
なお、本発明の熱収縮性筒状ラベルは、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で適宜設計変更できる。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、その説明に於いて、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成などについては、(それを説明したものとして)用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
[第2実施形態]
第2実施形態は、厚肉フィルム部3に目印表示が施されている熱収縮性筒状ラベル1に関する。
具体的には、図10に示すように、厚肉フィルム部3に、目印層8が設けられている。この目印層8は、熱収縮性フィルム2に施されたデザインの印刷層とは異なる外観を呈する層である。目印層8としては、パール顔料などのキラキラと輝く成分を含むインキからなる印刷層、蛍光色を呈するインキからなる印刷層、ホログラム調の外観を呈するホログラム層などが挙げられる。
この目印層8は、厚肉フィルム部3の全幅に亘って視認できるように設けられていることが好ましい。例えば、少なくとも折返しフィルム部31(折返しフィルム部31の先端縁31aから折り目Aまで)に目印層8を設けることによって、目印層8が折返しフィルム部31の全幅に亘って視認できるようになる。図示例では、目印層8は、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32の一部とに跨がって設けられている。
目印層8は、外面に設けられていてもよいが、傷付き防止のため、図示例のように内面に設けられていることが好ましい。
本実施形態のように厚肉フィルム部3に目印層8が設けられていることにより、厚肉フィルム部3が目立つようになり、使用者は、縦長突部となる厚肉フィルム部3の存在を、視覚によって容易に判別できるようになる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、厚肉フィルム部3の様々な変形例である。
上記実施形態では、厚肉フィルム部3は2重フィルム部から構成されているが、これに限定されず、フィルムが3重以上に重なった部分から構成されていてもよい。例えば、図11に示すように、熱収縮性フィルム2の側部を渦を描くように内側に2回折り返すことにより、厚肉フィルム部3が、2つの折返しフィルム部311,312と被折返しフィルム部32とからなる3重フィルム部から構成されていてもよい。図11に示す例では、折返しフィルム部31の端部及び1重フィルム部211が第2側端部22に接着され、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が、第2側端部22を介して一体化されている。前記折返しフィルム部31を構成する第2折返しフィルム部312は、折返しフィルム部31を構成する第1折返しフィルム部311と、被折返しフィルム部32との間に入れ込まれている。図示のように、第1折返しフィルム部311は被折返しフィルム部32に折り目を介して繋がっており、第2折返しフィルム部312は第1折返しフィルム部311に折り目を介して繋がっており、第2折返しフィルム部312は、第1折返しフィルム部311と被折返しフィルム部32との間に入れ込まれている(熱収縮性フィルム2の側部が渦を描くように内側に2回折り返されている)。
第2折返しフィルム部312は、第1折返しフィルム部311及び被折返しフィルム部32の双方に対して非接着とされている。また、第1折返しフィルム部311の先端部が第2側端部22に接着されていると共に、被折返しフィルム部32に繋がり且つ被折返しフィルム部32の先端を含む1重フィルム部211が第2側端部22に接着されている。従って、第1折返しフィルム部311と被折返しフィルム部32は、それらの端部において、第2側端部22の一部を介して一体化されている。この一体化された折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32(厚肉フィルム部3)は、非接着とされているので、管状を成している。なお、図示例では、第1折返しフィルム部311の先端部のみが第2側端部22に接着されているが、第1折返しフィルム部311の全体が第2側端部22に接着されていてもよい。
なお、第1折返しフィルム部311を第2側端部22に接着することに代えて、第2折返しフィルム部312の端部を被折返しフィルム部32に接着した場合でも、管状の厚肉フィルム部3を構成できる。第2折返しフィルム部312の端部を被折返しフィルム部32に接着した場合には、折返しフィルム部と被折返しフィルム部は直接的に一体化される。
また、フィルムが3重以上に重なった部分から厚肉フィルム部3が構成される場合、図11の例では、熱収縮性フィルム2の側部を渦を描くように折り返しているが、これに限定されず、例えば、図12に示すように、熱収縮性フィルム2の側部をジグザグを描くように2回折り返すことにより、厚肉フィルム部3が、2つの折返しフィルム部313,314と被折返しフィルム部32とからなる3重フィルム部から構成されていてもよい。図12に示す例では、折返しフィルム部31の端部及び1重フィルム部211が第2側端部22に接着され、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が、第2側端部22を介して一体化されている。前記折返しフィルム部31を構成する第2折返しフィルム部314は、折返しフィルム部31を構成する第1折返しフィルム部313と、被折返しフィルム部32との間に入れ込まれている。図示のように、第2折返しフィルム部314は被折返しフィルム部32に折り目を介して繋がっており、第1折返しフィルム部313は第2折返しフィルム部314に折り目を介して繋がっており、第1折返しフィルム部313を第2折返しフィルム部314とは反対側に折り返すことにより、第2折返しフィルム部314が、第1折返しフィルム部311と被折返しフィルム部32との間に入れ込まれている(熱収縮性フィルム2の側部がジグザグを描くように内外に2回折り返されている)。
この第2折返しフィルム部314は、第1折返しフィルム部313及び被折返しフィルム部32の双方に対して非接着とされている。また、第1折返しフィルム部313の外側先端部が第2側端部22に接着されていると共に、被折返しフィルム部32に繋がり且つ被折返しフィルム部32の先端を含む1重フィルム部211が第2側端部22に接着されている。従って、第1折返しフィルム部313と被折返しフィルム部32は、それらの端部において、第2側端部22の一部を介して一体化されている。この場合、第1側端部21と第2側端部22の重ね合わせ部分において、筒状体の周方向に離れた2つのシール部23が形成される。一体化された折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32(厚肉フィルム部3)は、非接着とされているので、管状を成している。なお、図示例では、第1折返しフィルム部313の外側先端部のみが第2側端部22に接着されているが、第1折返しフィルム部313の全体が第2側端部22に接着されていてもよい。
なお、図11及び図12において、厚肉フィルム部3を4重フィルム部以上で構成する場合については、図11及び図12と同様にして形成できるので、特に図示しない。
また、上記実施形態では、厚肉フィルム部3は管状に形成されているが、これに限定されず、例えば、図13に示すように、折返しフィルム部31の第1面と被折返しフィルム部32の第1面とが対面した全体を接着することにより、直接的に折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32を一体化してもよい(厚肉フィルム部3が、一体化された2重以上のフィルム部から構成されていてもよい)。この場合、折返しフィルム部31は、被折返しフィルム部32の全体と第2側端部22の一部とに接着され、被折返しフィルム部32に繋がる1重フィルム部211も第2側端部22に接着されている。このように折返しフィルム部31が第2側端部22に接着されている場合には、折返しフィルム部31の第1面と被折返しフィルム部32は、直接的且つ第2側端部22を介して一体化されている。
もっとも、折返しフィルム部31と第2側端部22の接着のみ、又は、1重フィルム部211と第2側端部22の接着のみによって、シール部23が構成されていてもよい。
このような厚肉フィルム部3も、加熱によってその幅方向(熱収縮性筒状ラベル1の周方向)に熱収縮し得るので、加熱後の厚肉フィルム部3の肉厚は、加熱前よりも大きくなる。もっとも、2重以上のフィルム部が互いに接着されている場合には、若干熱収縮率が低下すること、及び、上記実施形態のように、管状に形成された厚肉フィルム部3は、加熱すると、径外方向に膨らむ立体形状変化を生じるので、厚肉フィルム部3は、管状とされていることが好ましい。
さらに、上記実施形態では、折返しフィルム部31の先端縁31aを含む先端部が第2側端部22に接着されているが、例えば、図14に示すように、折返しフィルム部31の外側先端部が第2側端部22に接着されていてもよい。この場合、図示のように、被折返しフィルム部32に繋がり且つ被折返しフィルム部32の先端を含む1重フィルム部211が第2側端部22に接着されることにより、第2側端部22を介して折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が一体化される。且つ管状に形成されている。また、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32を非接着とすることにより、第2側端部22を介して一体化された折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、管状を成している。
なお、この場合も、第1側端部21と第2側端部22の重ね合わせ部分において、筒状体の周方向に離れた2つのシール部23が形成される。
さらに、上記実施形態では、シール部23において、第1側端部21が厚肉フィルム部3の一部を除いて第2側端部22に接着されているが(厚肉フィルム部3の一部を第2側端部22に接着し且つ厚肉フィルム部3の一部を第2側端部22に非接着としているが)、例えば、図15に示すように、第1側端部21のうち厚肉フィルム部3の全部を除いて第2側端部22に接着されていてもよい。この場合、管状を成すために、図示のように、折返しフィルム部31の先端部31bを部分的に被折返しフィルム部32の第1面に接着することにより、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が、管状を成しつつ直接的に一体化される(管状の厚肉フィルム部3の形成)。なお、図示例では、1重フィルム部211を第2側端部22に接着することにより、シール部23が形成されているが、これに代えて、折返しフィルム部31を第2側端部22に接着することにより、シール部23を形成してもよい。
このように厚肉フィルム部3の全体が第2側端部22に接着されていない場合にも、加熱によって管状の厚肉フィルム部3が、収縮すると共に外側へ膨らむように変形するようになる。もっとも、上記第1実施形態のように、折返しフィルム部31の先端縁31aから所要幅の部分が第2側端部22に接着され且つ厚肉フィルム部3が管状に形成されている場合、径外方向に膨らんだ厚肉フィルム部3がシール部23から離れ過ぎないため、ラベル付き容器10の使用時に、使用者の指が厚肉フィルム部3に引っ掛かるなどの不都合を生じ難くなるので好ましい。
また、上記実施形態では、シール部23において、厚肉フィルム部3の一部が第2側端部22に非接着とされているが、例えば、図16に示すように、折返しフィルム部31の全部が第2側端部22に接着されていてもよい。
この場合、折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32は、図13のように全面接着されていてもよく、或いは、部分的に接着されていてもよく、或いは、全面非接着であってもよい。折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が部分的に接着又は全面非接着である場合には、管状の厚肉フィルム部3が構成される。
さらに、上記実施形態では、厚肉フィルム部3が第1側端部21のみに設けられているが、図17に示すように、第2側端部22にも厚肉フィルム部3が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第1側端部21が第2側端部22の外面に重ねられているが(つまり、シール部23において、第1側端部21が筒状体の外側に配置されているが)、これに限定されず、例えば、図18に示すように、厚肉フィルム部3が設けられた第1側端部21の外面に第2側端部22を重ね合わせ、その重ね合わせ部分の少なくとも一部を接着することにより、シール部23が形成されていてもよい。
なお、上記実施形態では、第1側端部21と第2側端部22の重ね合わせ部分の一部が接着されているが、重ね合わせ部分の全部が接着されていてもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態は、横長突部が所定間隔を開けて多段状に形成された熱収縮性筒状ラベル1に関する。
上述のように、上記実施形態の熱収縮性筒状ラベル1は、縦方向に延びる厚肉フィルム部3を設けることによって、JIS規格に適合する縦長突部を有するラベル付き容器を得ることができる。この厚肉フィルム部3に対してさらに凹凸加工を施すことにより、シャンプー用容器のJIS規格である複数の横長突部を容器に付与できる熱収縮性筒状ラベル1を提供できる。
図19乃至図21において、本実施形態の熱収縮性筒状ラベル1も、上記実施形態と同様に、前記第1側端部21が、前記熱収縮性フィルム2の厚みの2倍以上の厚肉フィルム部3を有する。この厚肉フィルム部3は、2重以上のフィルム部からなる。
厚肉フィルム部3の外面には、周方向に延びる横長凸部81と周方向に延びる横長凹部82が縦方向に交互に連続して形成されている。なお、図19において、太線は横長凹部82を表し、その太線の間の白抜き部分が横長凸部81である。
このような凹凸外面を有する厚肉フィルム部3は、代表的には、厚肉フィルム部3にエンボス加工を施すことによって形成できる。例えば、シール部23を超音波接着で形成する際にエンボス加工(例えば、ローレット加工など)を行うことにより、第1側端部21と第2側端部22の接着(シール部23の形成)と同時に、厚肉フィルム部3に横長凸部81と横長凹部82の形成(凹凸形成)を行うことができる。
この場合、上記第1実施形態の熱収縮性筒状ラベル1の製造方法で説明したように、折返しフィルム部31を形成した原反4の第2側端部22と第1側端部21を重ね合わせた後、その重ね合わせ部分にローレットエンボスロールを転動させながら重ね合わせ部分を超音波接着することにより、筒状長尺筒状体が得られ、それを切断することより、本実施形態の熱収縮性筒状ラベル1が得られる。
なお、図示例は、シール部23の形成と凹凸形成を同時に行った場合である。この場合、少なくとも厚肉フィルム部3の全幅に亘って横長凹部82が形成されていると共に、厚肉フィルム部3は、その折返しフィルム部31と被折返しフィルム部32が直接的に接着されて一体化され、シール部23にて折返しフィルム部31は第2側端部22に接着されている。
この熱収縮性筒状ラベル1のシール部23が容器の胴部側面に位置するように、熱収縮性筒状ラベル1をその容器の胴部に外嵌した後、加熱することにより、熱収縮性筒状ラベル1が容器の胴部に密着されたラベル付き容器10が得られる。
厚肉フィルム部3に形成された横長凸部81及び横長凹部82は、熱収縮性筒状ラベル1の周方向に延びているので、熱収縮性筒状ラベル1が周方向に熱収縮しても前記横長凸部81及び横長凹部82は消失することがない。このため、容器に熱収縮させた後の熱収縮性筒状ラベル1には、厚肉フィルム部3の凹凸に応じて、複数の横突条が縦方向に多段状に形成されている。本実施形態の熱収縮性筒状ラベル1を用いれば、JIS規格の複数の横長突部を有するラベル付き容器を得ることができる。
その他、本発明の熱収縮性筒状ラベル1は、ボディーソープ用容器やシャンプー用容器を構成するために使用される場合に限定されるわけではない。
また、上記第1乃至第4実施形態で示した1つ又は2つ以上の構成を適宜組み合わせ、置換、又は変更することもできる。
1 熱収縮性筒状ラベル
2 熱収縮性フィルム
21 第1側端部
22 第2側端部
23 シール部
3 厚肉フィルム部
31,311,312,313,314 折返しフィルム部
32 被折返しフィルム部

Claims (3)

  1. 熱収縮性フィルムの第1面が内側となるように筒状に形成された筒状体であって、前記熱収縮性フィルムの第1側端部と第2側端部が重ね合わされ、前記重ね合わせた部分の少なくとも一部を接着することにより縦方向に延びるシール部が形成された筒状体を有し、
    前記第1側端部が、前記熱収縮性フィルムの側部を第1面側に折り返した折返しフィルム部とこのフィルム部が重なる部分である被折返しフィルム部とを有する厚肉フィルム部と、前記被折返しフィルム部に連続した1重フィルム部と、を有し
    前記厚肉フィルム部の幅が、3mm〜15mmであり、
    前記前記折返しフィルム部の第2面のうち少なくとも外側先端部が前記第2側端部の第2面に接着され、且つ、前記1重フィルム部の第1面が前記第2側端部の第2面に接着されている、熱収縮性筒状ラベル。
  2. 前記折返しフィルム部の第2面の全部が前記第2側端部に接着されている、請求項1に記載の熱収縮性筒状ラベル。
  3. 請求項1または2に記載の熱収縮性筒状ラベルが、容器の胴部に熱収縮装着されている、ラベル付き容器。
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