JP6486700B2 - 脱水縮合剤 - Google Patents
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Description
また、緩和な反応条件下でエステル化合物を製造するための縮合剤として、向山らによりピリジニウムオキシド化合物が報告された(非特許文献1)が、該ピリジニウムオキシド化合物を製造する際には、発がん性が指摘されているヨウ化メチルを用いなければならないため、作業環境に細心の注意を払わなければならない等の問題があった。
[1]式(I):
R1は、C1−4アルキル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、
R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成し;
X1は、置換されていてもよいアルコキシ基、又は置換されていてもよいアリールオキシ基を示し、且つX2は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示すか、或いは
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示し;ならびに
Y−は、求核性がないか、又は求核性が低い対アニオンを示す。]
で表される化合物;
[2]R1が、メチル基であり、
R2及びR3が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基であるか、又はR2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基、チオモルホリノ基、ピペリジル基又はピロリジル基を形成し、或いは、
R1、R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよいキヌクリジニル基を形成し;
X1が、置換されていてもよいC1−4アルコキシ基であり、且つX2が、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であるか、或いは
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;ならびに
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート及びアルセナートからなる群より選択される対アニオンである、上記[1]記載の化合物;
[3]R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それぞれ独立して、メチル基又はエチル基であるか、又はR2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1が、メトキシ基であり、且つX2が、置換されていてもよいC1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であるか、或いは、X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;ならびに
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルスルホナート、置換されていてもよいC6−10アリールスルホナート、及びペルクロラートからなる群より選択される対アニオンである、上記[1]記載の化合物;
[4]R1が、メチル基であり、
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1が、メトキシ基であり、且つX2が、C1−4アルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であるか、或いは
X1及びX2が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;ならびに
Y−が、クロリド、トリフルオロメタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、トルエンスルホナート、及びペルクロラートからなる群より選択される対アニオンである、上記[1]記載の化合物;
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物からなる脱水縮合剤;
[6]式(I):
R1は、C1−4アルキル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、
R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成し;
X1は、置換されていてもよいアルコキシ基、又は置換されていてもよいアリールオキシ基を示し、且つX2は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示すか、或いは
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示し;ならびに
Y−は、求核性がないか、又は求核性が低い対アニオンを示す。]
で表される化合物の製造方法であって、
下記式(II):
Y’は、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニロキシ基、メタンスルホニロキシ基、又はトルエンスルホニロキシ基を示す。]
で表される化合物と、下記式(III):
で表される化合物とを、溶媒中で混合する工程、
を包含する、方法;
[7]更に対アニオン交換する工程を包含する、上記[6]記載の方法;
[8]溶媒が、低級アルコール、テトラヒドロフラン、又は水を含む、上記[6]又は[7]に記載の方法;
[9]カルボン酸誘導体の製造方法であって、
カルボキシ基を有する化合物、
求核性官能基を有する化合物とを、
上記[1]〜[4]のいずれかに記載の化合物の存在下、溶媒中で混合する工程を包含する、方法;
[10]カルボン酸誘導体の製造方法であって、
カルボキシ基を有する化合物、
求核性官能基を有する化合物、
下記式(II):
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示し;及び
Y’は、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニロキシ基、メタンスルホニロキシ基、又はトルエンスルホニロキシ基を示す。]
で表される化合物、ならびに
下記式(III):
R1は、C1−4アルキル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成する。]
で表される化合物を、溶媒中で混合する工程、
を包含する、方法;
[11]溶媒が、低級アルコール、テトラヒドロフラン、又は水を含む、上記[9]又は[10]に記載の方法;
[12]求核性官能基を有する化合物が、第1級アミン又はアルコールである、上記[9]〜[11]のいずれかに記載の方法;
[13]式(II):
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示し;及び
Y’は、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニロキシ基、メタンスルホニロキシ基、又はトルエンスルホニロキシ基を示す。]
で表される化合物と、
下記式(III):
R1は、C1−4アルキル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成する。]
で表される化合物の混合物;
等に関する。
フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル等の単環式芳香族複素環基;
キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジル、チエノピリジル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジル、ピラゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、ピリドピリジル等の縮合芳香族複素環基;
等が挙げられる。
ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル等の単環式含窒素芳香族複素環基;
キノリル、イソキノリル、キナゾリル、キノキサリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ピロロピラジニル、イミダゾピリジル、チエノピリジル、イミダゾピラジニル、ピラゾロピリジル、ピラゾロチエニル、ピラゾロトリアジニル、ピリドピリジル等の縮合含窒素芳香族複素環基;
等が挙げられる。
アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジル、モルホリニル(例、モルホリノ)、チオモルホリニル、ピペラジニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジオキソリル、ジオキソラニル、ジヒドロオキサジアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、チオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロトリアゾリル、テトラヒドロトリアゾリル等の単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾジオキシニル、ジヒドロベンゾジオキセピニル、テトラヒドロベンゾフラニル、クロメニル、ジヒドロクロメニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ジヒドロフタラジニル、ヘキサヒドロフロピロリル等の縮合非芳香族複素環基;
等が挙げられる。
本発明の化合物は、下記式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と称することもある。)である。
R1は、C1−4アルキル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、
R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成し;
X1は、置換されていてもよいアルコキシ基、又は置換されていてもよいアリールオキシ基を示し、且つX2は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示すか、或いは
X1及びX2が、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいシクロアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、又は置換されていてもよいアリール基を示し;ならびに
Y−は、求核性がないか、又は求核性が低い対アニオンを示す。]
で表される化合物である。
R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは、C1−4アルキル基であり、より好ましくは、メチル基又はエチル基である。)を示すか、又は
R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基(好ましくは、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ピペリジル基若しくはピロリジル基であり、より好ましくは、モルホリノ基である。)を形成する。各基は、それぞれ前述した置換基により置換されていてもよく、複数の置換基を有する場合、それらは、同一でも異なっていてもよい。
R1が、メチル基であり、且つR2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成するのが、特に好ましい。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基であり;
X1が、置換されていてもよいC1−4アルコキシ基であり;
X2が、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基、チオモルホリノ基、ピペリジル基又はピロリジル基を形成し;
X1が、置換されていてもよいC1−4アルコキシ基であり;
X2が、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1、R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよいキヌクリジニル基を形成し;
X1が、置換されていてもよいC1−4アルコキシ基であり;
X2が、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基であり;
X1及びX2は、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基、チオモルホリノ基、ピペリジル基又はピロリジル基を形成し;
X1及びX2は、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1、R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよいキヌクリジニル基を形成し;
X1及びX2は、それぞれ独立して、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいC6−10アリール基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、置換されていてもよいアルキルスルホナート、置換されていてもよいアリールスルホナート、ペルクロラート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフェニルボラート又はアルセナートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それぞれ独立して、メチル基又はエチル基であり;
X1が、メトキシ基であり;
X2が、置換されていてもよいC1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルスルホナート、置換されていてもよいC6−10アリールスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1が、メトキシ基であり;
X2が、C1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルスルホナート、置換されていてもよいC6−10アリールスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それぞれ独立して、メチル基又はエチル基であり;
X1及びX2が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルスルホナート、置換されていてもよいC6−10アリールスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1及びX2が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基、置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2−8アルキニル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり;及び
Y−が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキルスルホナート、置換されていてもよいC6−10アリールスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1が、メトキシ基であり;
X2が、C1−4アルキル基(例、メチル基、エチル基、t−ブチル基等)、置換されていてもよいC2−8アルキニル基(例、エチニル基、1−オクチニル基、トリメチルシリルエチニル基等)、又は置換されていてもよいフェニル基(例、フェニル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、トリイソプロピルフェニル基、ジシアノフェニル基等)であり;及び
Y−が、クロリド、トリフルオロメタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、トルエンスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
R1が、メチル基であり;
R2及びR3が、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1及びX2が、それぞれ独立して、C1−4アルキル基(例、メチル基、エチル基、t−ブチル基等)、置換されていてもよいC2−8アルキニル基(例、エチニル基、1−オクチニル基、トリメチルシリルエチニル基等)、又は置換されていてもよいフェニル基(例、フェニル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、トリイソプロピルフェニル基、ジシアノフェニル基等)であり;及び
Y−が、クロリド、トリフルオロメタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、トルエンスルホナート、又はペルクロラートである、化合物(I)。
Y’は、ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)、トリフルオロメタンスルホニロキシ基、メタンスルホニロキシ基、又はトルエンスルホニロキシ基を示す。]
で表される化合物(以下、化合物(II)と称する。)と、下記式(III):
R2及びR3は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基を示すか、又はR2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第2級環状アミノ基を形成し、或いは、
R1、R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になって置換されていてもよい第3級環状アミノ基を形成する。]
との混合物も含まれる。
本発明の化合物(I)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、以下のような反応を経て合成することができる。
(製造法1)
当該工程は、化合物(1a)の3個のY’基(好ましくは、塩素原子である。)のうちの1個をX2で置換することにより、化合物(1b)を製造する工程である。
当該反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、化合物(1a)をグリニャール試薬(X2MgY’’)と反応させることにより行われる。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
当該工程は、化合物(1b)の2個のY’基(好ましくは、塩素原子である。)のうちの1個をX1で置換することにより、化合物(II)を製造する工程である。
当該反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、塩基の存在下、化合物(1b)をX1H(例、アルコール化合物、フェノール化合物等)と反応させることにより行われる。
一方、化合物(II)におけるX1がX2同一の基である場合には、前記工程1において、X2MgY’’を前記の2倍量用いることで、本工程を省略することができる。
該塩基の使用量は、化合物(1b)1モルに対して、通常1〜1.5モルである。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
当該工程は、化合物(II)と化合物(III)との反応により、化合物(I’)を製造する工程である。
当該反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応時間は、通常0.1〜6時間である。
当該工程は、工程3により得られた化合物(I’)を、反応に影響を及ぼさない溶媒中、MYと混合することにより、対アニオンであるY’−を他の対アニオンY−へと変換し、化合物(I)を合成する工程である。なお、本工程は、Y’がYと同一の基である場合には、省略することができる。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
(製造法2)
当該工程は、化合物(II)のY’基をヒドロキシ基へと変換することにより、化合物(IVa)(実際には、その互変異性体である化合物(IVb))を製造する工程である。
当該反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、カルボン酸塩および3級アミンを用いて行われる。
カルボン酸塩および3級アミンの使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常1〜3モルであり、好ましくは、1〜2モルである。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
当該工程は、化合物(IVa)(若しくは化合物(IVb))のヒドロキシ基を置換されていてもよいアルキルスルホニロキシ基または置換されていてもよいアリールスルホニロキシ基(R4SO2−O基)へと変換することにより、化合物(V)を製造する工程である。
当該反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、アルキルスルホニル化剤またはアリールスルホニル化剤を用いて行われ、塩基の存在下で行うのが好ましい。
該アルキルスルホニル化剤またはアリールスルホニル化剤としては、置換されていてもよいアルキルスルホン酸無水物、置換されていてもよいアルキルスルホン酸ハロゲン化物(クロリド、ブロミドまたはヨージド)、置換されていてもよいアリールスルホン酸無水物、置換されていてもよいアリールスルホン酸ハロゲン化物等が挙げられる。該アルキルスルホニル化剤またはアリールスルホニル化剤の使用量は、化合物(IVa)(若しくは化合物(IVb))1モルに対して、通常1〜3モルであり、好ましくは、1〜2モルである。該アルキルスルホニル化剤またはアリールスルホニル化剤としては、トリフルオロメタンスルホニル化剤が好ましく、中でも、トルフルオロメタンスルホン酸無水物が特に好ましい。
該塩基の使用量は、化合物(IVa)(若しくは化合物(IVb))1モルに対して、通常1〜3モルであり、好ましくは、1〜2モルである。
反応時間は、通常0.1〜30時間である。
さらに、化合物(I)は、重水素変換体であってもよい。
本発明の化合物(I)は、カルボキシ基を有する化合物(以下、カルボン酸化合物と称することもある。)と求核性官能基を有する化合物(例、アルコール化合物、メルカプト(チオール)化合物、アミン化合物等)とからカルボン酸誘導体(例、エステル化合物、チオエステル化合物、アミド化合物等)を製造する際の脱水縮合剤として好適に使用することができる。中でも、アミド化合物又はエステル化合物を製造する際の脱水縮合剤として、本発明の化合物(I)は、特に好適に使用することができる。
本発明のアミド化合物の製造方法における、カルボン酸化合物及びアミン化合物の使用量は特に制限されないが、該製造方法におけるカルボキシ基とアミノ基との反応は量論反応であるため、各基をそれぞれ分子内に1個ずつ有する化合物同士の反応においては、カルボン酸1モルに対して、アミン化合物を、通常0.8〜1.2モル、好ましくは0.9〜1.1モル使用する。
、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジメチルカーボネート等のカーボネート類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;又は水若しくはリン酸塩等を含む緩衝液が好適に使用される。これらの溶媒は単独で使用しても、二以上の溶媒を混合して使用してもよい。
リン酸塩等を含む緩衝液を溶媒として使用する場合のpHは、通常2〜12であり、好ましくは5〜9である。
化合物(I)を用いる前記カルボン酸誘導体の製造方法において、化合物(I)に換えて、化合物(II)と化合物(III)の混合物を用いることにより、反応系中で化合物(I)を生成させることを含む、カルボン酸誘導体の製造方法も、本発明のカルボン酸誘導体の製造方法に包含される。本製造方法によっても、化合物(I)を縮合剤として用いた場合と同様にカルボン酸誘導体を短時間且つ収率よく得ることができる。
反応は、Merck 60 F254 シリカゲルプレート(厚さ0.25mm)を用いて、薄層クロマトグラフィーによりモニターした。
1H及び13C−NMRスペクトルは、JEOL ECS400またはECS600を用い、重クロロホルムまたは重メタノールを溶媒として測定した。1H−NMRについてのデータは、化学シフト(δppm)、多重度(s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、m=マルチプレット、dd=ダブルダブレット、dt=ダブルトリプレット、brs=ブロードシングレット、sep=セプテット)、カップリング定数(Hz)、積分及び割当てとして報告する。
高分解能質量スペクトル解析(HRMS)は、JEOL JMS-SX102Aを用いて実行した。
融点(mp)測定は、柳本微量融点測定器を用いて行った。
元素分析は、Yanaco CHN Corder MT−5を用いて実行した。
分取薄層クロマトグラフィーは、Merck 60 F254 シリカゲルプレート(厚さ0.5mm)を用いて行った。フラッシュクロマトグラフィーは、関東化学株式会社(日本、東京)のシリカゲル60Nを用いて行った。
以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約30℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
2−クロロ−4−メトキシ−6−(2,6−キシリル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−1))
収率58%(二段階での収率)、白色固体;
mp:57.1−58.1℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.24(t,J=7.8Hz,1H),7.11(d,J=7.8Hz,2H),4.14(s,3H),2.20(s,6H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 179.53,172.33,171.48,135.66,135.43,129.58,127.98,56.20,19.97;
HRMS(DART):計算値(C12H13Cl1N3O1(M+H+)):250.0747;実測値:250.0731.
2−クロロ−4,6−ビス(2,6−キシリル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−2))
収率73%、白色固体;
mp:109.2−110.5℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.26(t,J=7.7Hz,2H),7.12(d,J=7.7Hz,4H),2.21(s,12H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 178.53,171.84,135.79,135.20,129.67,127.95,19.96;
HRMS(DART):計算値(C19H19Cl1N3(M+H+)):324.1268;実測値:324.1239.
2−クロロ−4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン(化合物(II−3))
mp:62.0−62.9℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 4.08(s,3H),2.60(s,3H);
HRMS(DART):計算値(C5H7Cl1N3O1(M+H+)):160.0278;実測値:160.0255.
2−クロロ−4−エチル−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン(化合物(II−4))
mp:34.9−36.1℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 4.09(s,3H),2.85(q,J=7.6Hz,2H),1.34(t,J=7.6Hz,3H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 184.62,171.94,171.34,55.87,31.92,11.27;
HRMS(DART):計算値(C6H9Cl1N3O1(M+H+)):174.0434;実測値:174.0457.
2−t−ブチル−4−クロロ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン(化合物(II−5))
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 4.09(s,3H),1.37(s,9H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 190.12,171.99,171.28,55.73,39.76,28.56;
HRMS(DART):計算値(C8H13Cl1N3O1(M+H+)):202.0747;実測値:202.0767.
2,4−ジ−t−ブチル−6−クロロ−1,3,5−トリアジン(化合物(II−6))
mp:55.5−55.9℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.37(s,18H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 187.66,171.09,39.79,28.73.
2−クロロ−4−メトキシ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(化合物(II−7))
mp:72.8−73.6℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.49(dd,J=8.0,1.1Hz,2H),7.61(t,J=7.6Hz,1H),7.51(t,J=7.6Hz,2H),4.17(s,3H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 174.90,172.46,171.66,133.81,133.68,129.38,128.74,55.93;
HRMS(DART):計算値(C10H10Cl1N3O1(M+H+)):223.0512;実測値:223.0485.
2−クロロ−4−メトキシ−6−(o−トリル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−8))
mp:69.0−70.7℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.15(d,J=7.7Hz,1H),7.44(td,J=7.7,1.4Hz,1H)7.33(t,J=7.7Hz,1H),7.31(d,J=7.7Hz,1H),4.15(s,3H),2.70(s,3H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 177.28,171.92,171.27,139.65,133.59,132.07,131.46,126.14,55.99,22.30;
HRMS(DART):計算値(C11H11Cl1N3O1(M+H+)):236.0591;実測値:236.0597.
2−クロロ−4−メトキシ−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−9))
mp:133.8−139.0℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.46(d,J=9.2Hz,2H),6.99(d,J=9.2Hz,2H),4.15(s,3H),3.90(s,3H);
HRMS(DART):計算値(C11H11Cl1N3O2(M+H+)):252.0540;実測値:252.0552.
2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(化合物(II−10))
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.65−8.63(m,4H),7.67−7.62(m,2H),7.59−7.54(m,4H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 174.82,172.04,134.73,132.61,129.92,129.06;
HRMS(DART):計算値(C15H11Cl1N3(M+H+)):268.0642;実測値:268.0661.
2−クロロ−4,6−ジ(o−トリル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−11))
mp:87.4−88.0℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.20(dd,J=7.8,1.4Hz,1H),7.46(td,J=7.3,1.4Hz,1H)7.36(t,J=7.8Hz,1H),7.34(d,J=7.3Hz,1H),2.75(s,6H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 175.52,170.97,139.63,134.17,132.07,131.88,131.58,126.20,22.26;
HRMS(DART):計算値(C17H15Cl1N3(M+H+)):296.0955;実測値:296.0972.
2−クロロ−4−メトキシ−6−(1−オクチン−1−イル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−12))
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 4.09(s,3H),2.48(t,J=7.3Hz,2H),1.65(tt,J=7.3,7.3Hz,2H),1.44(tt,J=7.3,7.3Hz,2H),1.35−1.28(m,4H),0.90(t,J=6.9Hz,3H);
13C−NMR(100MHz,CDCl3);δ 172.10,171.18,162.44,98.04,78.28,56.22,31.21,28.63,27.58,22.44,19.49,14.01;
HRMS(DART):計算値(C12H17Cl1N3O1(M+H+)):254.1060;実測値:254.1087.
2−クロロ−4,6−ビス(1−オクチン−1−イル)−1,3,5−トリアジン(化合物(II−13))
HRMS(DART):計算値(C19H27Cl1N3(M+H+)):332.1894;実測値:332.1891.
2−クロロ−4−メトキシ−6−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3,5−トリアジン(化合物(II−14))
mp:91.2−91.8℃;
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 4.11(s,3H),0.29(s,9H);
HRMS(DART):計算値(C9H13Cl1N3O1Si(M+H+)):242.0516;実測値:242.0522.
4−[4,6−ビス(2,6−キシリル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4−メチルモルホリニウム ペルクロラート(化合物(I−1))の合成
収率96%、白色固体;
1H−NMR(400MHz,CD3CN):δ 7.39(t,J=7.8Hz,2H),7.25(d,J=7.8Hz,4H),4.51−4.45(m,2H),4.17−4.10(m,2H),3.97−3.86(m,4H),3.61(s,3H),2.30(s,12H);
13C−NMR(100MHz,CD3CN):δ 180.53,170.40,137.82,135.68,131.73,129.48,62.43,61.03,54.94,20.78;
HRMS(ESI):計算値(C24H29N4O1(M+)):389.2341;実測値:389.2368.
4−[4−メトキシ−6−(2,6−キシリル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4−メチルモルホリニウム ペルクロラート(化合物(I−2))
mp:215.6−216.2℃;
1H−NMR(400MHz,CD3CN):δ 7.34(t,J=7.8Hz,1H),7.20(d,J=7.8Hz,2H),4.52−4.46(m,2H),4.20(s,3H)4.09−4.01(m,2H),3.84−3.76(m,4H),3.46(s,3H),2.25(s,6H);
13C−NMR(100MHz,CD3CN):δ 181.56,173.80,170.50,137.49,135.81.131.31.129.23.62.60,61.01,57.95,56.46,20.42;
HRMS(ESI):計算値(C17H23N4O2(M+)):315.1821;実測値:315.1803.
4−(4−t−ブチル−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム トリフルオロメタンスルホナート(化合物(I−3))
1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 4.59‐4.55(m,2H),4.20(s,3H),4.11‐4.06(m,2H),3.94‐3.88(m,2H),3.84‐3.78(m,2H),3.53(s,3H),1.43(s,9H).
4−(4,6−ジ−t−ブチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム クロリド(化合物(I−4))
mp:95.0−97.3℃;
1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 4.60−4.56(m,2H),4.14−4.09(m,2H),4.00−3.93(m,2H),3.82−3.76(m,2H),3.56(s,3H),1.46(s,18H);
HRMS(ESI):計算値(C16H29N4O1(M+)):293.2341;実測値:293.2312.
脱水縮合剤として化合物(I)を用いる、本発明のアミド化合物の製造方法(方法1)
化合物(II)及びN−メチルモルホリン(NMM)(化合物(III))の混合により反応系中で生成する脱水縮合剤を用いる、本発明のアミド化合物の製造方法(方法2)
化合物(II)及びNMM(化合物(III))の混合により反応系中で生成する脱水縮合剤を用いる、本発明のエステル化合物の製造方法
脱水縮合反応における本発明の化合物(II)と化合物(III)の混合物と、公知のCDMTとNMMの混合物との脱水縮合剤としての性能の比較
本発明の化合物(I)、又はその前駆体である化合物(II)と化合物(III)の混合物をアミド化反応の縮合剤として使用した場合には、上記表1に示したように、通常の反応性を有するカルボン酸化合物(3−フェニルプロピオン酸)と通常の反応性を有するアミン化合物(2−フェニルエチルアミン)との縮合反応は、短時間(殆どの場合において、10分以内)で完結し、良好な収率で対応するアミド化合物が得られた。これに対して、DMT−MM、又は公知の用時調製型の縮合剤であるCDMTとNMMの混合物を用いた場合には、反応完結に通常3時間以上を要することが分かった。
(i)THF中でのエステル化反応における、本願発明の縮合剤(化合物(II)と化合物(III)との混合により形成される用時調製型の縮合剤)と、CDMT及びNMMから形成される公知の縮合剤との反応収率の比較
(i−1)立体的に嵩高いカルボン酸化合物と、立体的に嵩高いアミン化合物との縮合反応における、本願発明の縮合剤(化合物(II)と化合物(III)との混合による用時調製型の縮合剤)と、CDMT及びNMMから形成される公知の縮合剤との反応収率の比較
立体的に嵩高いカルボン酸化合物(イソ酪酸)と、立体的に嵩高いアミン化合物(ジエチルアミン)との縮合反応に、CDMT及びNMMから形成される公知の縮合剤を用いた場合、22時間経過後でも目的のアミド体は低収率(69%)でしか得られず、CDMTがNMMではなくジエチルアミンと反応してジエチルアミノ化された化合物が36%も副生した。これに対し、本願発明の化合物(II−2)とNMMの混合物を縮合剤として用いた場合には、目的のアミド化合物のみを高収率(83%)で与えた。
立体的に嵩高いカルボン酸化合物(ピバル酸)と、アミン化合物(2−フェニルエチルアミン)との縮合反応に、CDMT及びNMMから形成される公知の縮合剤を用いた場合、目的のアミド体は低収率(63%)でしか得られなかった。これに対し、本願発明の化合物(II−1)とNMMの混合物、又は化合物(II−2)とNMMの混合物を縮合剤として用いた場合には、目的のアミド化合物の収率が顕著に改善された。
CDMT及びNMMから形成される公知の縮合剤を用いた場合、THF中でのエステル化反応の収率は、3時間経過後も低収率だった(49%)が、本願発明の化合物(II)(化合物(II−1)、化合物(II−2)又は化合物(II−12))とNMMの混合物を縮合剤として用いた場合には、エステル化合物の収率は、顕著に改善された。
1.エステル化反応において、DMT−MM(又はCDMTとNMMの混合物)を用いた場合は、大過剰量のアルコール化合物を要し、且つ非プロトン性有機溶媒中では反応の進行が極めて遅いが、本発明の化合物(I)(又は化合物(II)と化合物(III)の混合物)を用いることで、アルコール化合物の使用量を低減することができ、且つ非プロトン性有機溶媒(例、THF)中でも短時間で反応が完結する点、
2.アミド化反応においても、DMT−MM(又はCDMTとNMMの混合物)を用いた場合は、非プロトン性有機溶媒中では反応の進行が極めて遅いが、本発明の化合物(I)(又は化合物(II)と化合物(III)の混合物)を用いることで、非プロトン性有機溶媒(例、THF)のみならず、プロトン性有機溶媒や水を含む広範な溶媒中でDMT−MMと比較して極めて短時間で反応が完結する点、及び
3.DMT−MM(又はCDMTとNMMの混合物)を縮合剤として用いた場合には反応が進行しにくかった立体的に嵩高いカルボン酸化合物や、立体的に嵩高く、反応性も低い(求核性の低い)アミン化合物を用いるアミド化反応も、本発明の化合物(I)(又は化合物(II)と化合物(III)の混合物)を用いることにより反応基質に依らず、収率よくアミド化合物のみを得ることができる点。
Claims (6)
- 式(I):
[式中、
R1は、メチル基を示し、
R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1は、メトキシ基を示し、且つX2は、t−ブチル基、1−オクチン−1−イル基、トリメチルシリルエチニル基、4−メトキシフェニル基、トリル基、又はキシリル基を示すか、或いは
X1及びX2が、共に、t−ブチル基、トリル基、又はキシリル基を示し;ならびに
Y−は、クロリド、トリフルオロメタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、トルエンスルホナート、及びペルクロラートからなる群より選択される対アニオンを示す。]
で表される化合物。 - 請求項1に記載の化合物からなる脱水縮合剤。
- 式(I):
[式中、
R1は、メチル基を示し、
R2及びR3は、それらが結合する窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し;
X1は、メトキシ基を示し、且つX2は、t−ブチル基、1−オクチン−1−イル基、トリメチルシリルエチニル基、4−メトキシフェニル基、トリル基、又はキシリル基を示すか、或いは
X1及びX2が、共に、t−ブチル基、トリル基、又はキシリル基を示し;ならびに
Y−は、クロリド、トリフルオロメタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、トルエンスルホナート、及びペルクロラートからなる群より選択される対アニオンを示す。]で表される化合物の製造方法であって、
下記式(II):
[式中、X1及びX2の定義は、前記と同義を示し;
Y’は、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニロキシ基、メタンスルホニロキシ基、又はトルエンスルホニロキシ基を示す。]
で表される化合物と、下記式(III):
[式中、R1、R2及びR3の定義は、前記と同義を示す。]
で表される化合物とを、溶媒中で混合する工程、
を包含する、方法。 - 更に対アニオン交換する工程を包含する、請求項3記載の方法。
- 溶媒が、低級アルコール、テトラヒドロフラン、又は水を含む、請求項3又は4記載の方法。
- カルボン酸誘導体の製造方法であって、
カルボキシ基を有する化合物、
求核性官能基を有する化合物とを、
請求項1に記載の化合物の存在下、溶媒中で混合する工程を包含する、方法。
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JP2016141619A (ja) | 2016-08-08 |
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