JP6486168B2 - 座席装置及び座席装置の製造方法 - Google Patents

座席装置及び座席装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、椅子の表面を布や皮等の表皮材で被覆した椅子に関し、例えば、自動車用のシート(座席装置)に関するものである。
例えば、自動車用のシートは、弾性を有するウレタン等で構成されるパッドを、シートカバーで被覆し保護するように形成することが多い。シートカバーは、通常、複数の表皮材が繋がるように縫合されて、袋状に形成される。この縫合の縫合せ部が形成する線は、ハギ線と呼ばれ、例えば、座席のシートクッションの着座面の側端に配置されるよう設定される。
この縫合せ部には、玉縁(たまぶち)が設定されることもある。玉縁とは、別名、パイピングとも呼ばれ、美観を向上させるために、縫合わせ部に共縫いする飾り部材である。材料としては、例えば、柔軟性樹脂の押し出し成形材や、柔軟性樹脂芯材に表皮材を巻きつけたものが用いられる。
ところで、パッドは弾性を有するので、シートカバーの固定時における表皮テンションによって、ハギ線や玉縁が蛇行しやすい。ハギ線や玉縁が蛇行すると、見栄えが悪くなる。また、シートの部位によっては、乗降耐久性が求められることから、更にテンションが強くなり、蛇行が顕著化する。
下記の特許文献1には、玉縁の縫代部の先端を、常にカバー本体又はまち部側のどちらか一方にのみ向くようにすることにより、玉縁が蛇行しないようにすることが開示されている。
特開平10−117895号公報
本発明の目的は、特許文献1とは別の方法で、ハギ線や玉縁が蛇行することを抑制できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するための、本願発明に係る座席装置の代表的な構成は、次のとおりで
ある。すなわち、弾性を有するパッドと、前記パッドを被覆するシートカバーとを備える座席装置であって、前記シートカバーは、複数の表皮材を縫い合わせて形成され、前記複数の表皮材の縫い目に、前記パッドの方向に突出する板状部材を有し、前記パッドは、前記板状部材を収容するスリットを有し、前記縫い目において、第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、前記板状部材の端部とが、前記シートカバーの外側において縫い合わされて、前記第1の表皮材の端部と前記第2の表皮材の端部と前記板状部材の端部とにより凸部が形成され、前記凸部を覆う凸部カバーが設けられたことを特徴とする。
また、上記課題を解決するための、本願発明に係る座席装置の製造方法の代表的な構成
は、次のとおりである。すなわち、弾性を有するパッドと、前記パッドを被覆するシートカバーとを備える座席装置の製造方法であって、前記シートカバーを、複数の表皮材を縫い合わせて形成するときに、前記複数の表皮材の縫い目に、前記パッドの方向に突出する板状部材を設ける板状部材取り付け工程と、前記パッドに、前記板状部材を収容するスリットを形成するスリット形成工程と、前記スリットに、前記板状部材を挿入する板状部材挿入工程と、を備え、前記板状部材取り付け工程は、第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、前記板状部材の端部とを、前記シートカバーの外側において縫い合わせて、前記第1の表皮材の端部と前記第2の表皮材の端部と前記板状部材の端部とにより、凸部を形成する凸部形成工程と、前記凸部を覆うように凸部カバーを取り付ける凸部カバー取り付け工程と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、ハギ線や玉縁が蛇行することを抑制できる。
本発明の実施形態に係る座席装置の斜視図である。 本発明の実施形態の第1実施例に係る座席装置の構造を示す図である。 本発明の実施形態の第2実施例に係る座席装置の構造を示す図である。 本発明の実施形態の第3実施例に係る座席装置の構造を示す図である。
(本発明の実施形態)
本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る座席装置の斜視図である。本実施形態の座席装置10は、自動車用のシートであり、図1に示すように、着座者が腰を下ろすシートクッション(着座部)1と、着座者の背もたれとなるシートバック2と、着座者の頭部を支えるヘッドレスト3とを含むように構成される。
シートクッション1は、弾性を有するウレタン等で構成されるパッド13(図2参照)と、パッド13を被覆し保護するシートカバー1aとを含むように構成される。シートバック2とヘッドレスト3も、それぞれ、シートクッション1と同様に、弾性を有するパッド(不図示)をシートカバー(不図示)で被覆し保護するように形成される。
シートカバーは、複数の表皮材が繋がるように縫合されて、凸状又は袋状に形成される。表皮材と表皮材の縫合せ部であるハギ線は、シートカバーにおいて、シートクッション1の着座面と側面(第1の側面)との境界や、シートバック2の背もたれ面と側面(第2の側面)との境界や、ヘッドレスト3の頭支面と側面(第3の側面)との境界に配置される。上記第1〜第3の側面は、それぞれ、着座面、背もたれ面、頭支面に略垂直な面である。表皮材の材質は、例えば化学繊維や人工皮革や本皮であり、厚さは0.7〜2.0mm程度である。
図1の例では、シートクッション1のシートカバー1aにはハギ線1h、シートバック2のシートカバーにはハギ線2h、ヘッドレスト3のシートカバーにはハギ線3hが形成されている。ハギ線1hは、シートクッション1の着座面の端を、左側の後部から前部へ延び、前側の左端から右端へ延び、右側の前部から後部へ延びている。ハギ線2hは、シートバック2の背もたれ面の端を、左側の下部から上部へ延び、上側の左端から右端へ延び、右側の上部から下部へ延びている。ハギ線3hは、ヘッドレスト3の頭支面の端を、左側の下部から上部へ延び、上側の左端から右端へ延び、右側の上部から下部へ延びている。ここで、左右上下は、シートクッション1に着座した運転者から見た方向である。
(第1実施例)
次に、本実施形態の第1実施例に係る座席装置について説明する。図2は、第1実施例に係る座席装置の構造を示す図であり、図1のシートクッション1のハギ線1hに対する垂直断面(A-A断面)を示す図である。シートバック2のハギ線2hに対する垂直断面やヘッドレスト3のハギ線3hに対する垂直断面も同様の構造である。
図2に示すように、ハギ線1hにおいて、シートクッション1内部のパッド13には、芯材11を収容するためのスリット12が、シートクッション1の表面に対し略垂直方向に設けられている。スリット12は、上記垂直方向に対し45度以内とするのが、ハギ線の蛇行を抑制するうえで好ましい。図2では、スリット12は、解り易いように、実際よりも大きく誇張して描かれているが、本実施形態では、パッド13に設けられた切り込みである。例えば、スリット12は、パッド13をカッターナイフのような薄刃で切ることにより形成される。なお、スリット12を、芯材11と嵌め合う所定の幅を有する溝として形成することも可能である。
図2の例では、スリット12の深さ(図2のx1x2方向の長さ)は、芯材11のシートクッション1内における深さ方向(図2のx1x2方向)の長さL1(3〜20mm)よりも長い。この長さの差は、2〜10mm程度が好ましい。スリット12の長さを芯材11の長さよりも長くすることにより、シートクッション1が縮む方向に変形した場合に、芯材11がパッド13とぶつかり図2のx1方向に押し出されることが抑制できる。
芯材11は、PP(ポリプロピレン)等の柔軟性樹脂で形成される。芯材11のシートクッション1内における深さ方向の長さL1は、上述したように3〜20mmである。長さL1を3〜20mmとすることにより、クッション1の柔軟性を損ねることを抑制しつつ、ハギ線が蛇行することを抑制できる。長さL1が長すぎると、クッション1の柔軟性を損ね、短すぎると、ハギ線が蛇行し易くなる。
また、芯材11のシートクッション1外におけるx1x2方向の長さは、後述する凸部の高さ(x1x2方向の長さ)L2と略同じであり、例えば2〜10mmである。この長さは、芯材11と後述する表皮材14及び表皮材15とを、縫糸17で縫い合わせるときの縫い代に必要な長さを、少なくとも含む。芯材11の厚さt(図2のy1y2方向の長さ)は、本実施例では、0.8〜1.0mmである。
芯材11は、図2のx1x2面及びy1y2面と垂直な方向であるz方向に、略(L1+L2)の幅で延びる長方形の形状である。芯材11のz方向の長さは、例えば、図1に示すハギ線1hの長さであり、x1x2方向の長さよりも長い。このように、芯材11は、シートクッション1の表面からパッド13の方向に突出する板状部材である。
なお、芯材11は、z方向における複数個所において、x1x2方向に亘る切れ目を設けるように構成してもよい。あるいは、芯材11のパッド13内の部分を、z方向において、断続的に設けるように構成してもよい。この場合も、後述する凸部と凸部カバー16は、z方向に連続して形成される。
また、芯材11の表面には、芯材11がパッド13から抜けることを抑制するための抜け抑制部である凹凸(例えば、サメ肌状の凹凸)が形成されることが好ましい。抜け抑制部として、芯材11をパッド13の深さ方向、つまり、シートカバー1aの内側方向(x2方向)にのみ移動可能とする鉤部を設けてもよい。
図2に示すように、芯材11の端部は、第1の表皮材14の端部及び第2の表皮材15の端部と、シートカバー1aの外側(つまり、第1の表皮材14及び第2の表皮材15の外側)において、縫糸17により縫い合わされている。そして、第1の表皮材14の端部と第2の表皮材15の端部と芯材11の端部とにより、シートカバー1aの外側方向(x1方向)に突き出る凸部が形成されている。なお、芯材11の端部とは、芯材11のx1x2方向における長さを3等分したときに、中央部以外の部分を指す。
また、上記凸部の表面には、上記凸部を覆う凸部カバー16が、設けられ取り付けられている。凸部カバー16は、その両端が凸部カバー16の内側となるように折り返され、該折り返された2つの端部が、上記凸部の側面(y1y2方向を向く面)に接触して、上記縫糸17の位置よりもx1方向にずれた位置において、縫糸18により上記凸部と縫い合わされている。なお、図2では、解り易くするため、縫糸18が凸部カバー16の表面より上にあるように描いているが、実際には、縫糸18は凸部カバー16の表面より沈んだ位置となる。縫糸17や縫糸18の材質は、例えば木綿や化学繊維である。
凸部カバー16を設けない構成とすることも可能であるが、凸部カバー16を設けることにより、ハギ線1hの美観がより向上し、また、上記凸部の先端が解れることが抑制される。また、凸部カバー16の両端を、凸部カバー16の内側となるように折り返すことにより、ハギ線1hの美観がさらに向上する。
なお、凸部カバー16は、その両端を凸部カバー16の内側となるように折り返さず、その両端を上記凸部と、縫糸18により縫い合わすように構成することも可能である。このようにしても、ハギ線1hの美観が向上し、また、上記凸部の先端が解れることが抑制される。
また、凸部カバー16内において、凸部カバー16の先端16a,16bと、第1の表皮材14の先端14aと、第2の表皮材15の先端15aと、芯材11の先端11aとを、シートカバー1aの表面に対して平行としている。このように、凸部のx1方向の先端位置を揃えることにより、凸部カバー16の表面の凹凸が軽減され、ハギ線1hの美観がさらに向上する。
次に、第1実施例に係る座席装置の製造方法の工程を説明する。
(ステップ1)
まず、パッド13に、芯材11を収容するスリット12を形成する。例えば、カッターナイフのような薄刃で、パッド13に切り目を入れて、スリット12を形成する。このとき、スリット12のx1x2方向の長さを、上記L1より長くするのが好ましい。
(ステップ2)
複数の表皮材を繋ぐように縫い合わせて、シートカバー1aを形成する。このとき、ハギ線1hに該当する表皮材の縫い目において、パッド13の方向(シートカバー1aの内側方向:x2方向)に突出するように、芯材11を取り付け縫い合わせる。なお、ステップ1とステップ2は、どちらが先でもよい。
(ステップ2a)
詳しくは、第1の表皮材14の端部と、第2の表皮材15の端部と、芯材11の端部とを、まとめて、シートカバー1aの外側において、縫糸17により縫い合わせる。これにより、第1の表皮材14の端部と第2の表皮材15の端部と芯材11の端部とにより、凸部を形成する。また、このとき、第1の表皮材先端14aと、第2の表皮材先端15aと、芯材先端11aとは、シートカバー1aの表面から同じ位置となるように、揃えられる。つまり、第1の表皮材先端14aと、第2の表皮材先端15aと、芯材先端11aとが、シートカバー1aの表面に対して平行となる。このとき、芯材11は、シートカバー1aの表面から内側方向に突出している。
(ステップ2b)
次に、凸部を、凸部カバー16で覆う。詳しくは、凸部カバー16は、その両端が折り返され、該折り返された2つの端部が、第1の表皮材14の端部、芯材11の端部、及び第2の表皮材15の端部と、まとめて縫糸18により縫い合わされる。このとき、凸部カバー16の両端は、第1の表皮材先端14aや第2の表皮材先端15aと、シートカバー1aの表面から同じ位置となるように、揃えられる。
(ステップ3)
シートカバー1aに取り付けた芯材11を、スリット12に挿入するように、シートカバー1aをパッド13に取り付け、シートカバー1aでパッド13を被覆する。
第1実施例によれば、少なくとも以下に示す効果を奏する。
(A1)シートカバーは、複数の表皮材を縫い合わせて形成され、複数の表皮材の縫い目に、パッドの方向に突出する板状部材(芯材11)を有し、パッドは、板状部材を収容するスリットを有するように構成したので、ハギ線が蛇行することを抑制できる。また、シートカバーを、パッドに装着し易くなる。
(A2)第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、板状部材の端部とが、シートカバーの外側において縫い合わされて、第1の表皮材の端部と第2の表皮材の端部と板状部材の端部とにより、凸部が形成されるように構成したので、ハギ線の美観が向上する。
(A3)凸部を覆う凸部カバーを設けるように構成したので、凸部の先端が解れることが抑制され、また、ハギ線の美観がより向上する。
(A4)凸部カバーは、その両端が折り返され、該折り返された2つの端部が、第1の表皮材の端部、板状部材の端部、及び第2の表皮材の端部と、まとめて縫い合わされるように構成したので、ハギ線の美観がさらに向上する。
(A5)凸部カバー内において、凸部カバーの両端と、第1の表皮材の先端と、第2の表皮材の先端と、板状部材の先端とが、シートカバーの表面に対して平行となるように構成したので、ハギ線の美観がさらに向上する。
(A6)パッド内における板状部材の長さが3〜20mmであるように構成したので、クッションの柔軟性を損ねることを抑制しつつ、ハギ線が蛇行することを抑制できる。
(A7)板状部材の表面に凹凸を形成するように構成したので、板状部材がパッドから抜けることを抑制できる。
(A8)スリットの深さ方向の長さは、板状部材の深さ方向の長さよりも長くなるように構成したので、板状部材がパッドから抜けることを抑制できる。
(第2実施例)
次に、本実施形態の第2実施例に係る座席装置について説明する。図3は、第2実施例に係る座席装置の構造を示す図であり、図1のシートクッション1のハギ線1hに対する垂直断面(A-A断面)を示す図である。シートバック2のハギ線2hに対する垂直断面やヘッドレスト3のハギ線3hに対する垂直断面も同様の構造である。
図3に示すように、第2実施例では、第1実施例の芯材11の代わりに、板付き玉縁31を用いる。板付き玉縁31は、板状部材である板状部31bと、板状部31bの端に設けられた玉縁31aとを備えるように構成される。シートクッション1内における板状部31bの形状は、第1実施例の芯材11と同様である。玉縁31aは、A-A断面が円形状であり、ハギ線1hに沿った筒軸を有する略円筒形状である。
シートクッション1内部のパッド33、表皮材34、表皮材35、縫糸37の材質は、それぞれ、第1実施例のパッド13、表皮材14、表皮材15、縫糸17の材質と同様である。
図3に示すように、ハギ線1hにおいて、シートクッション1内部のパッド33には、板付き玉縁31の板状部31bを収容するためのスリット32が設けられている。図3では、スリット32は、図2のスリット12と同様に、解り易いように、実際よりも大きく誇張して描かれているが、パッド33に設けられた切り込みである。
板付き玉縁31は、本実施例では、PP(ポリプロピレン)等の柔軟性樹脂で、玉縁31aと板状部31bとが一体的に形成される。板状部31bのシートクッション1内における深さ方向(図3のx1x2方向)の長さL3は、3〜20mmである。シートクッション1表面からの玉縁31aの高さ(図3のx1x2方向の長さ)は、例えば2〜3mmである。つまり、玉縁31aの断面を示す円の直径は、2〜3mmである。板状部31bの厚さt(図3のy1y2方向の長さ)は、本実施例では、0.8〜1.0mmである。
板状部31bは、図3のx1x2面及びy1y2面と垂直な方向であるz方向に、L3の幅で延びる長方形の形状である。板状部31bのz方向の長さは、例えば、図1に示すハギ線1hの長さであり、x1x2方向の長さL3より長い。このように、板状部31bは、シートクッション1の表面からパッド33の方向(x2方向)に突出する板状部材である。
また、板状部31bの表面には、第1実施例の芯材11の表面と同様に、板状部31bがパッド33から抜けることを抑制するための抜け抑制部が形成されることが好ましい。
図3に示すように、玉縁31a側における板状部31bの端部は、第1の表皮材34の端部及び第2の表皮材35の端部と、シートカバー1aの内側において、縫糸37により縫い合わされている。詳しくは、玉縁31a側における板状部31bの端部は、第1の表皮材34の端部と第2の表皮材35の端部との間に挟まれている。
また、シートカバー1aの内側における第1の表皮材34の端部及び第2の表皮材35の端部の深さ方向の長さL4は、本実施例では、1〜10mmであり、板状部31bの深さ方向の長さL3よりも短く設定されている。このように、第1の表皮材34の端部及び第2の表皮材35の端部の長さL4を、板状部31bの深さ方向の長さL3よりも短くすることにより、表皮材の使用量を低減でき、また、第1の表皮材34の端部及び第2の表皮材35の端部が縫い合わされた状態の板状部31bを、スリット32へ挿入することが容易になる。
なお、第2実施例においては、板状部31bの端部に玉縁31aを形成したが、板状部31bの端部に玉縁31aを形成しない構成とすることも可能である。このようにしても、ハギ線が蛇行することを抑制できる。
第2実施例によれば、少なくとも以下に示す効果を奏する。
(B1)第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、板状部材(板状部31b)の端部とが、シートカバーの内側において縫い合わされるように構成したので、ハギ線が蛇行することを抑制できる。
(B2)板状部材の端部には、断面が円形状の玉縁が形成され、玉縁がシートカバーの外側に位置するように構成したので、ハギ線の美観が向上する。
(B3)シートカバーの内側において、板状部材の長さが、第1の表皮材の端部の長さ及び第2の表皮材の端部の長さよりも長くなるように構成したので、板状部材をスリットへ挿入することが容易になる。
(第3実施例)
次に、本実施形態の第3実施例に係る座席装置について説明する。図4は、第3実施例に係る座席装置の構造を示す図であり、図1のシートクッション1のハギ線1hに対する垂直断面(A-A断面)を示す図である。シートバック2のハギ線2hに対する垂直断面やヘッドレスト3のハギ線3hに対する垂直断面も同様の構造である。
図4に示すように、第3実施例では、第2実施例の板付き玉縁31の代わりに、芯材41を用い、第1の表皮材44の端部が、芯材41の端部と第2の表皮材45の端部とに挟まれるよう構成する。芯材41の形状は、シートクッション1内における第1実施例の芯材11と同様である。
芯材41、シートクッション1内部のパッド43、表皮材44、表皮材45、縫糸47の材質は、それぞれ、第1実施例の芯材11、パッド13、表皮材14、表皮材15、縫糸17の材質と同様である。
図4に示すように、ハギ線1hにおいて、シートクッション1内部のパッド43には、芯材41を収容するためのスリット42が設けられている。図4では、スリット42は、図2のスリット12と同様に、解り易いように、実際よりも大きく誇張して描かれているが、パッド43に設けられた切り込みである。
芯材41の深さ方向(図4のx1x2方向)の長さL5は、3〜20mmである。芯材41の厚さt(図4のy1y2方向の長さ)は、本実施例では、0.8〜1.0mmである。
芯材41は、図4のx1x2面及びy1y2面と垂直な方向であるz方向に、L5の幅で延びる長方形の形状である。芯材41のz方向の長さは、例えば、図1に示すハギ線1hの長さであり、x1x2方向の長さL5よりも長い。このように、芯材41は、シートクッション1の表面からパッド43の方向に突出する板状部材である。
また、芯材41の表面には、第1実施例の芯材11の表面と同様に、芯材41がパッド43から抜けることを抑制するための抜け抑制部が形成されることが好ましい。
図4に示すように、シートクッション1の表面側における芯材41の端部は、第1の表皮材44の端部及び第2の表皮材45の端部と、シートカバー1aの内側において、縫糸47により縫い合わされている。詳しくは、第1の表皮材44の端部は、シートクッション1の表面側における芯材41の端部と、第2の表皮材45の端部との間に挟まれている。こうすることにより、芯材41の端部がシートクッション1の表面側に露出しないので、ハギ線の美観が向上する。
なお、第2の表皮材45の端部を、シートクッション1の表面側における芯材41の端部と、第1の表皮材44の端部との間に挟まれるように構成することも可能である。このようにしても、ハギ線の美観が向上する。
また、シートクッション1の表面側における芯材41の端部を、第1の表皮材44の端部と、第2の表皮材45の端部との間に挟まれるように構成することも可能である。このようにしても、ハギ線が蛇行することを抑制できる。
また、シートカバー1aの内側における第1の表皮材44の端部及び第2の表皮材45の端部の深さ方向の長さL6は、本実施例では、1〜10mmであり、芯材41の深さ方向の長さL5よりも短く設定されている。このように、第1の表皮材44の端部及び第2の表皮材45の端部の長さL6を、芯材41の深さ方向の長さL5よりも短くすることにより、表皮材の使用量を低減でき、また、第1の表皮材44の端部及び第2の表皮材45の端部が縫い合わされた状態の芯材41を、スリット42へ挿入することが容易になる。
第3実施例によれば、少なくとも以下に示す効果を奏する。
(C1)第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、板状部材(芯材41)の端部とが、シートカバーの内側において縫い合わされるように構成したので、ハギ線が蛇行することを抑制できる。
(C2)第1の表皮材の端部は、シートクッション1の表面側における芯材41の端部と、第2の表皮材の端部との間に挟まれるように構成したので、ハギ線の美観が向上する。
(C3)板状部材の長さが、第1の表皮材の端部の長さ及び第2の表皮材の端部の長さよりも長くなるように構成したので、板状部材をスリットへ挿入することが容易になる。
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
また、上記実施形態では、自動車に用いる自動車シートについて説明したが、本発明は、自動車以外のシート(座席装置)にも適用することができる。
また、上記実施形態では、シートクッション1への適用例を説明したが、シートバック2やヘッドレスト3などへも、本発明は適用可能である。
また、上記実施形態における縫い目は、その全部又は一部を、接着材等により接合した接合部としてもよい。すなわち、上記実施形態では、表皮材や板状部材や凸部カバーを縫糸で縫い合わせて、表皮材と板状部材との接合部や、表皮材と凸部カバーとの接合部等を形成したが、縫糸を用いずに、接着材等により表皮材や板状部材や凸部カバーを接合し、上記接合部を形成してもよい。
1…シートクッション、1a…シートカバー、1h…ハギ線、2…シートバック、2h…ハギ線、3…ヘッドレスト、3h…ハギ線、10…シート(座席装置)、11…芯材(板状部材)、11a…芯材先端、12…スリット、13…パッド、14…表皮材、14a…表皮材先端、15…表皮材、15a…表皮材先端、16…凸部カバー、16a…凸部カバー先端、16b…凸部カバー先端、17…縫糸、18…縫糸、31…板付き玉縁、31a…玉縁、31b…板状部(板状部材)、32…スリット、33…パッド、34…表皮材、35…表皮材、37…縫糸、41…芯材、42…スリット、43…パッド、44…表皮材、45…表皮材、47…縫糸。

Claims (7)

  1. 弾性を有するパッドと、前記パッドを被覆するシートカバーとを備える座席装置であっ
    て、
    前記シートカバーは、複数の表皮材を縫い合わせて形成され、前記複数の表皮材の縫い
    目に、前記パッドの方向に突出する板状部材を有し、
    前記パッドは、前記板状部材を収容するスリットを有し
    前記縫い目において、第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、前記板状部材の
    端部とが、前記シートカバーの外側において縫い合わされて、前記第1の表皮材の端部と
    前記第2の表皮材の端部と前記板状部材の端部とにより凸部が形成され、
    前記凸部を覆う凸部カバーが設けられたことを特徴とする座席装置。
  2. 請求項に記載した座席装置であって、
    前記凸部カバーは、その両端が折り返され、該折り返された2つの端部が、前記第1の
    表皮材の端部、前記板状部材の端部、及び前記第2の表皮材の端部と、まとめて縫い合わ
    されたことを特徴とする座席装置。
  3. 請求項に記載された座席装置であって、
    前記凸部カバー内において、前記凸部カバーの両端と、前記第1の表皮材の先端と、前
    記第2の表皮材の先端と、前記板状部材の先端とが、前記シートカバーの表面に対して平
    行となるよう形成されたことを特徴とする座席装置。
  4. 請求項1に記載された座席装置であって、
    前記パッド内における前記板状部材の長さは、3〜20mmであることを特徴とする座
    席装置。
  5. 請求項1に記載された座席装置であって、
    前記板状部材の表面に、前記板状部材が前記パッドから抜けることを抑制する凹凸が形
    成されたことを特徴とする座席装置。
  6. 請求項1に記載された座席装置であって、
    前記スリットの深さ方向の長さは、前記板状部材の深さ方向の長さよりも長いことを特
    徴とする座席装置。
  7. 弾性を有するパッドと、前記パッドを被覆するシートカバーとを備える座席装置の製造
    方法であって、
    前記シートカバーを、複数の表皮材を縫い合わせて形成するときに、前記複数の表皮材
    の縫い目に、前記パッドの方向に突出する板状部材を設ける板状部材取り付け工程と、
    前記パッドに、前記板状部材を収容するスリットを形成するスリット形成工程と、
    前記スリットに、前記板状部材を挿入する板状部材挿入工程と、
    を備え
    前記板状部材取り付け工程は、
    第1の表皮材の端部と、第2の表皮材の端部と、前記板状部材の端部とを、前記シート
    カバーの外側において縫い合わせて、前記第1の表皮材の端部と前記第2の表皮材の端部
    と前記板状部材の端部とにより、凸部を形成する凸部形成工程と、
    前記凸部を覆うように凸部カバーを取り付ける凸部カバー取り付け工程と、
    を含むことを特徴とする座席装置の製造方法。
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