JP5117161B2 - 発泡成形方法 - Google Patents

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本発明は、自動車のシートに用いられるクッション体としてのウレタン発泡体の発泡成形方法に関するもので、詳しくは、異なる配合の複数種類のウレタン原料を用いる異硬度クッション体の発泡成形に係るものである。
自動車のシートとして、ウレタン発泡体からなるクッション体にファブリック等を縫製して形成した表皮材を被せたものが用いられている。そのシートは乗員が着座する座部と腰部や背中をもたれかける背もたれ部とにより構成されており、座部及び背もたれ部のいずれに用いられるクッション体も、例えば図9に示すように、本体部71とその両側に盛り上がるように形成された側部72とで構成されている。その側部72は、乗員が自動車走行時のコーナリング等により横方向の加速度を受けるとき、姿勢が崩れないようにサポートするために設けられている。そのため、側部の硬度は、本体部とは異なり、本体部の硬度よりも硬めに設定されている。
その異硬度クッション体の一般的な成形方法は、発泡成形型の下型に設けられた隔壁により区分されるそれぞれの区域に異なる配合のウレタン原料を注入して発泡させることにより行われている。その隔壁としては、例えばホグリング用溝73を形成する突条部を利用している場合が多い。ウレタン原料が発泡して膨張する際、隔壁を越える部分では、異なる配合のウレタン発泡体どうしが接着し一体化して発泡体を形成する。そのため、図9に示すように、隔壁が低いときは、異なる配合のウレタン発泡体の接合部81が必ずしも隔壁の上方に延長されるとは限らず、そのときの成形条件に影響を受けてどちらかの区域に入り込んだ接合部分を形成することがある。そのような現象を防止するため、なるべく隔壁を高く設定することが行われていた(特許文献1参照)。
しかし、高めに設定された隔壁により発泡体には深い溝が形成される。この溝が、例えば座部として用いられるクッション体の本体部と側部とを区分する位置にあることが多く、乗員が着座する際に側部に荷重がかかったとき、又は、クッション体に縫製した表皮材を被せるとき、深い溝があるため側部が外方へ開く問題がある。その様な問題を解決するため、ホグリング用溝を形成する境界堰は高くすることなく、中子型から隔壁を垂下させることにより、異なる配合のウレタン原料が所定の位置で接合するようにした技術も提案されている(特許文献2参照)。そして、ここに開示されている隔壁は、ワイヤが挿通されたワイヤ挿通袋を中子型よりホグリング用溝を形成する境界堰の上方に垂下して形成される。ワイヤ挿通袋はワイヤごと発泡体の中に埋設されている。
特開平2−276606号公報(図7、8参照) 特開2001−346652号公報(図1、3参照)
一般的に異硬度クッション体の発泡成形において、配合の異なるウレタン原料を注入する際、各配合のウレタン原料は、クッション体の形状や配合条件等により、その注入量や注入場所がそのクッション体ごとに異なるようにされている。すると、配合の異なるウレタン原料が発泡膨張してお互いが接合する場所は、必ずしもホグリング用溝を形成するための突条部の上方にあるとは限らない。条件によっては、図9に示したように、ホグリング用溝73の上部から発した異なる配合のウレタン原料による発泡体の接合部81は、そのまま上方に延びるのではなく左右の接合部81共に内側に傾斜して延びる場合がある。別な条件によっては、図示しないが、それぞれの接合部81が外側に傾斜することもある。このように、特に接合部81が本体部71側あるいはその逆方向へ大きく傾斜すると、敏感な着座者にとっては、その臀部や腰部に違和感を覚え、快適なはずのドライブが不快なものに変わってしまうことになる。そのような問題を解決するものとして特許文献2に開示されている技術によれば、クッション体に深い溝を形成することなく、接合部81の本体部71側あるいはその逆方向への大きな傾斜を防止できるため、敏感な着座者にとっても違和感のない異硬度クッション体が提供される。
ところが、特許文献2に開示されている隔壁は、表皮材の縫製部を引き込み固定するためのワイヤを利用し、そのワイヤが挿通されたワイヤ挿通袋を中子型からホグリング用溝を形成するための境界堰の上に垂下させて形成されている。従って、ここに開示されている隔壁は、境界堰の直上方からずらせる位置に設けることが困難である。すると、クッション体の形状やウレタン配合条件により、異なる配合のウレタン原料が発泡して形成される互いの接合部の位置が変化しても、その変化に対応した位置に隔壁を設置し接合部の位置を制御することが極めて難しい。
本発明は、このような問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、異硬度クッション体を成形する発泡成形方法において、上型の任意の位置に、膨張するウレタン発泡体を遮蔽する遮蔽部材を保持することが可能な発泡成形方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項に記載の発泡成形方法の発明は、配合の異なるウレタン原料を上型及び下型又は上型、中型及び下型よりなる発泡成形型内に注入して異硬度クッション体を一体成形する発泡成形方法において、前記上型又は中型の成形面から少なくとも一対のピンを下型を指向する向きに突出させ、そのピンを用いて遮蔽部材を保持し、その遮蔽部材により下型から膨張するウレタン発泡体の横への移動を遮るるように成形され、前記遮蔽部材は、少なくともその両端近傍に前記一対のピンのそれぞれを収容する袋状部が形成され、その袋状部には前記ピンの挿入を許容する開口予定部が形成され、その開口予定部がピンに外挿され、前記開口予定部は、前記一対のピンの間隔よりも短い間隔で形成され、それぞれの開口予定部がピンに外挿された時、前記遮蔽部材が引張状態になることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発泡成形方法において、前記遮蔽部材が、織物、不織布又は発泡ウレタンシートのいずれかの材料を用いて形成されていることを特徴とするものである。
(作用)
発明は、配合の異なるウレタン原料を上型及び下型又は上型、中型及び下型よりなる発泡成形型内に注入して異硬度クッション体を一体成形する発泡成形方法に係るものである。その成形方法によれば、前記上型又は中型の成形面から少なくとも一対のピンを下型を指向する向きに突出させ、そのピンを用いて遮蔽部材を保持し、その遮蔽部材により下型から膨張するウレタン発泡体の横への移動を遮ることができる。そのため、配合の異なるウレタン原料の発泡体が膨張して互いに接合する際、その接合部の位置を制御することができる。
前記遮蔽部材は、少なくともその両端近傍に前記一対のピンのそれぞれを収容する袋状部が形成され、その袋状部には前記ピンの挿入を許容する開口予定部が形成されているようにすれば、その開口予定部をピンに外挿することができる。すると、ピンは遮蔽部材の袋状部の中に収容されるので、ピンがウレタン原料に直に接することはない。
前記開口予定部が、前記一対のピンの間隔よりも短い間隔で形成されていれば、それぞれの開口予定部がピンに外挿された時、前記遮蔽部材が引張状態になる。そのため、遮蔽部材は一対のピンの間で引張力により掛け止め保持されて脱落することがない。
本発明によれば、異硬度クッション体を成形する発泡成形方法において、上型の任意の位置に、膨張するウレタン発泡体を遮蔽する遮蔽部材を一対のピンの間で引張力により掛け止め保持することが可能な発泡成形方法を提供することができる。
(第1の実施形態)
本発明を具体化した発泡成形型の実施形態について図1、2、5〜7を用いて説明する。なお、従来技術と同一の構成については、その説明において用いた同一の符号を用いるものとする。
図1に断面図で示す発泡成形型1は自動車用シートの座部に用いられるクッション体70を成形するための型で、上型2と下型3により構成され、図示しないヒンジを中心に上型2が開閉されるようになっている。下型3の成形面は、クッション体70の本体部71を形成する本体成形面4と、その両側においてクッション体70の側部72を形成する側部成形面5よりなり、本体成形面4と側部成形面5とはホグリング用溝73を形成する突条部6により区画されている。突条部6は、図5において上型2の模式図の中に二点鎖線で示すように、下型にH字状に配置され、図1における突条部6の断面は、そのH字状のうち車両の前後方向に延在する突条部6を示している。本実施形態では、突条部6の上部に境界板7を設けているが、この境界板7は種々成形条件等により必要とされるもので、必ずしも必須のものではない。
また、上型2におけるクッション体70の裏面を成形する成形面8には、図2に示すように、一対のピン21が左右の二ヶ所に立設され、その二ヶ所の一対のピン21に後述の遮蔽部材20が保持される。このピン21は、図5に示す上型2の模式図において、下型3においてH字状に配置される突条部6に対応する(図中二点鎖線で示す)部分の下側半分の領域(本体部71に対応する部分)の左右であって、突条部6の内側に対応する部分にそれぞれ一対が立設されている。また、同図からも明らかのように一対のピン21のそれぞれの中心軸を通る仮想の平面(図示せず)に対して、H字状に配置されている突条部6のうち左右(同図の左右)の突条部6の延在方向が平行になっており、かつ突条部6はその仮想の平面外に存在している。この領域は、クッション体70が座部として用いられるとき、着座者の臀部が当たる部分である。なお、クッション体70が背もたれ部として用いられるときは、ピン21の位置は着座者の腰部が当たる部分となる。遮蔽部材20は、詳細を後述するが、クッション体70の裏面を補強する補強部材22に縫製接合されており、その補強部材22は上型2に設けられた図示しない保持ピンに掛け止め保持されるようになっている。
本実施形態において用いられるピン21は、図6に示すように、ねじ部65、環状の突条部61及び先細のテーパー部63により構成され、先端部は面取りされてC面64が形成されている真鍮製である。ピン21の材質は、金属及び非金属のものを採用しうるが、ウレタン原料の接着性に対して、難接着性又は非接着性を有するものがより好ましい。なお、ピン21が成形面8に立設されたときに根元部となる部分、即ち突条部61のねじ部65側の部分が括れ部62となる。この括れ部62に対し、後述する遮蔽部材20の開口予定部35が開口して外挿することにより、遮蔽部材20がピン21に掛け止めされる。
ここで、図3を用いて、遮蔽部材20の詳細を説明する。本実施形態の遮蔽部材20は、ポリプロピレン繊維の不織布30を材料として縫製により形成されている。なお、不織布30の材料は、ポリプロピレン繊維に限らず、他の樹脂製繊維、例えばポリエチレンテレフタレート繊維を用いることができる。遮蔽部材20の形状は、長方形の所定形状に裁断された不織布30を山折部31で山折して二重にした上で、フランジ部32を形成するため谷折部34で谷折してそれぞれの先端部を外側に曲げて逆T字状となっている。そして、不織布30が二重になっている部分について、左右の端部を縫製部33aで縫製し、谷折部34に直近の部分では、ピン21に外挿するための所定の間隔の二ヶ所の開口予定部35を残して縫製している。その縫製は、開口予定部35のそれぞれの外側を縫製部33bで縫製して、開口予定部35の内側を縫製部33cで縫製して行われている。縫製部33a、33b、33cの縫製により、遮蔽部材20には、一対のピン21を収容できる袋状部が形成される。開口予定部35の内周は、開口予定部35がピン21に外挿されたとき、ピン21の突条部61の外周を乗り越えられる範囲で小さめに形成されている。また、二ヶ所の開口予定部35の間隔は、その開口予定部35の間の不織布30を引き伸ばし状態で、開口予定部35を一対のピン21に外挿できる程度の長さとなっている。この遮蔽部材20の補強部材22に対する接合は、補強部材22に形成されている一対のピン21を挿通するための孔と遮蔽部材20の開口予定部35とを位置合わせした上で、両側のフランジ部32のそれぞれを縫製部33dで縫製することにより行われる。
この補強部材22がクッション体70の裏面を補強し、遮蔽部材20がクッション体70に埋設一体化されたとき、遮蔽部材20は縫製部33b、33cで縫製されているので、クッション体70に対して様々な外力が作用したとき二重部分の谷折部34が開くことはない。また、不織布30をウレタン原料が適宜染み込む材質のものとすれば、埋設された遮蔽部材20の二重部分はウレタン原料の接着力でその内側が接着する。従って、二重部分が広がることも起こりえない。
そして、図1に示す下型3の本体成形面4と側部成形面5にはそれぞれ異なる配合のウレタン原料が注入され、発泡膨張して発泡成形型1のキャビティー内を充填してクッション体70としての発泡体が成形される。そのとき、突条部6で区画された本体成形面4と側部成形面5とからそれぞれ膨張して上昇する発泡体の接合部74は遮蔽部材20で制御されて、図7に示すように、異硬度クッション体としての発泡体の境界が所定の位置(遮蔽部材20の位置)を外れることなく形成されている。
なお、上記実施形態においては、クッション体70が座部として用いられる場合について説明したが、クッション体70が背もたれ部として用いられる場合の発泡成形型1においては、上型2を中型に置き換えるだけで他の部分は全く同一の説明となる。ただし、ピン21については、既に記述したように、背もたれ部においては着座者の腰部が当たる部分に配置されるようにすればよい。
(発泡成形方法)
本発明を具体化した発泡成形方法の実施形態について図1〜7を用いて説明する。
先ず、上記実施形態において図1、2、6を用いて説明した発泡成形型1の一対のピン21に、遮蔽部材20の二ヶ所の開口予定部35を開口して外挿し、ピン21の根元部の括れ部62に掛け止めすることで遮蔽部材20をピン21に保持させる。このとき、遮蔽部材20が縫製接合している補強部材22に形成された図示しない穴も同時にピン21に外挿される。なお、補強部材22の外周部分を、成形面8に設けられた図示しない保持ピンに保持すれば、遮蔽部材20が一体化された補強部材22の上型2へのセットは完了する。
次に、図示しない注入ヘッドから異なる配合のウレタン原料を本体成形面4の所定位置及び左右の側部成形面5の所定位置にそれぞれの所定量を注入する。注入終了後、直ちに上型2を閉じて下型3と閉合しクッション体70が成形されるまで、発泡成形型1を所定温度の環境下においておく。すると、図7に示すように、本体部71と、本体部71とは異なる硬度の発泡体からなる左右の側部72との接合部74が遮蔽部材20により制御され所定の位置に形成されたクッション体70の成形が完了する。成形品を上型2に残して上型2が開かれ、その後、遮蔽部材20を保持していたピン21を遮蔽部材20から抜きながら成形品を取り出す。このとき、遮蔽部材20は発泡体内に埋設され、ウレタンの接着力により発泡体と一体化されているため、遮蔽部材20の埋設部で発泡体が分離して亀裂が生じるようなことはない。
ここで、上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、発泡成形型1の上型2の成形面8に左右それぞれに一対のピン21を立設した。そして、そのピン21に遮蔽部材20を保持するだけで、異なる配合のウレタン原料が発泡膨張する際の接合部74を制御できる。そのため、異硬度のウレタン発泡体の境界が所定位置にある異硬度クッション体を成形できる発泡成形型1を提供できる。
(2)上記実施形態では、ピン21が上型2の成形面8に立設されたとき、ピン21の根元部に括れ部62が形成される。そのため、遮蔽部材20の開口予定部35を開口して、括れ部62に掛け止めすることにより遮蔽部材20が容易にピン21に保持される発泡成形型1を提供できる。
(3)上記実施形態では、ピン21の突条部61より先端側を先細のテーパー部63としたので、クッション体70に埋設された遮蔽部材20からピン21を容易に抜き取ることができる。
(4)上記実施形態では、一対のピン21のそれぞれの中心軸を通る仮想平面が、前記突条部6の延在方向に平行とした上で、突条部6と対応する位置からずらすことができるようにした。言い換えれば、突条部6が仮想平面外に存在するようにした。そのため、クッション体70の形状やウレタン原料の収入量及び注入位置に係る成形条件の違いにより、異なる配合のウレタン原料が発泡膨張して互いに接合する位置が変化しても、ピン21の配置を変更するだけで遮蔽部材20を変化する接合位置に対応した適切な位置に保持することができる。
(5)上記実施形態では、不織布30を山折部31で山折して二重とした上で、一対のピン21の収容を許容する袋状部を有する遮蔽部材20を形成した。その袋状部はフランジ部32を形成するための谷折部34の直近において縫製部33b、33cで縫製されている。そのため、クッション体70に埋設一体化された遮蔽部材20の部分で二重部分が開くことがないので、様々な外力が作用してもその形状が崩れないクッション体70を提供できる。
(6)上記実施形態では、遮蔽部材20の開口予定部35の内周は、開口予定部35がピン21に外挿されたとき、ピン21の突条部61の外周を乗り越えられる範囲で小さめに形成されている。そのため、開口予定部35が、突条部61の外周を乗り越え、括れ部62に掛け止めされることにより、遮蔽部材20がピン21により適切に保持されることができる。
(7)上記実施形態では、二ヶ所の開口予定部35の間隔は、その開口予定部35の間の不織布30を引き伸ばし状態で、開口予定部35を一対のピン21に外挿できる程度の長さとなっている。そのため、不織布30を引き伸ばす力に抗する力の作用により、遮蔽部材20が一対のピン21間に保持されることができる。
(第2の実施形態)
図4を用いて、遮蔽部材20の別の例である遮蔽部材20aについてその詳細を説明するが、遮蔽部材20と同様の部分については詳細な説明を省略する。遮蔽部材20aは、第1の実施形態の遮蔽部材20と同一の材質の不織布30を用いて縫製により形成されている。遮蔽部材20aは、長方形の長辺側の一辺の中間部を切欠いて、左右端に近い部分をフランジ部42を形成するために残して裁断された不織布30を縫製して形成される。遮蔽部材20aの形状は、裁断された不織布30の左右端のそれぞれを山折部41で同一方向に山折してそれぞれの二重部分を形成した上で、二重になっているフランジ部42形成予定部の山折部41に切り開くための切込みをいれ、そのフランジ部42を谷折部44で谷折してそれぞれを外側に曲げて逆T字状となっている。なお、図4においては明確に示されていないが、表側に明確に示されているフランジ部42と同一形状のフランジ部42が裏側にも形成されている。そして、不織布30が二重になっている部分について、フランジ部42とは反対側の端部のそれぞれを縫製部43aで縫製し、山折されたそれぞれの端部を縫製部43bで縫製し、谷折部44に直近の部分では開口予定部45を残してその両側を縫製部43cで縫製している。遮蔽部材20aにおけるピン21の収容を許容する袋状部は、遮蔽部材20と異なり、遮蔽部材20aの左右に分離して形成されている。遮蔽部材20aの補強部材22に対する接合は、四ヶ所のフランジ部42を縫製部43dで縫製することにより行われる。開口予定部45と補強部材22の孔との位置合わせは遮蔽部材20の場合と同様に行われる。
上記第2の実施形態においては、前記実施形態における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(8)上記実施形態では、不織布30の左右端を山折部41で山折して左右の一部を二重にした上で、左右の二ヶ所に袋状部を有する遮蔽部材20aを形成した。その袋状部の間の不織布30は二重にはなっていない。そのため、遮蔽部材20aがクッション体70に埋設一体化されたとき、ウレタン原料の接着力により遮蔽部材20aとウレタン発泡体とを強固に接着することができる。
(変更例)
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、開口予定部35を形成するに際して、開口予定部35のそれぞれの外側を縫製部33bで縫製して、開口予定部35の内側を縫製部33cで縫製しているが、開口予定部35を一対のピン21に外挿したとき、遮蔽部材20が一対のピン21に確実に支持され姿勢が崩れないように縫製部を加えてもよい。その縫製部33eは、図8に示すように、開口予定部35のそれぞれの外側において、前記一対のピン21に沿うように(図中では縫製部33bに直交する方向)に袋状部を形成する二枚の不織布30を縫合して形成すればよい。なお、図4を用いて説明した遮蔽部材20aについても同様のことがいえる。図示はしないが、その縫製部は、開口予定部45のそれぞれの外側において、前記一対のピン21に沿うように袋状部を形成する二枚の不織布30を縫合して形成すればよい。
・前記実施形態では、遮蔽部材20又は遮蔽部材20aの形成、及び、遮蔽部材20又は遮蔽部材20aの補強部材22に対する接合は、縫製により行われたが、その縫製の一部又は全部をホットメルトの接着に替えてもよい。
・前記実施形態では、遮蔽部材20又は遮蔽部材20aの形成を縫製により行ったが、その材料である不織布30を形成する繊維の一部又は全部を低融点樹脂繊維とした上で、前記縫製に替えて、接合を要する部分を熱融着させてもよい。
本発明の実施形態の発泡成形型の断面図。 上型のピンに保持された遮蔽部材を示す、図1におけるAA矢視図及び一部断面図。 ピンに保持された遮蔽部材を示す一部斜視図。 ピンに保持された別例の遮蔽部材を示す一部斜視図。 上型におけるピンの配置を示す模式図。 実施形態のピンを示す正面図。 本発明の実施形態の発泡成形型を用いて成形されたクッション体を示す断面図。 ピンに保持された別例の遮蔽部材を示す一部断面図。 従来技術の発泡成形型を用いて成形されたクッション体を示す断面図。
符号の説明
1…発泡成形型、2…上型、3…下型、6…突条部、8…成形面、20、20a…遮蔽部材、21…ピン、35…開口予定部、61…突条部、62…括れ部、63…テーパー部、70…クッション体、73…ホグリング用溝。

Claims (2)

  1. 配合の異なるウレタン原料を上型及び下型又は上型、中型及び下型よりなる発泡成形型内に注入して異硬度クッション体を一体成形する発泡成形方法において、前記上型又は中型の成形面から少なくとも一対のピンを下型を指向する向きに突出させ、そのピンを用いて遮蔽部材を保持し、その遮蔽部材により下型から膨張するウレタン発泡体の横への移動を遮るように成形され、
    前記遮蔽部材は、少なくともその両端近傍に前記一対のピンのそれぞれを収容する袋状部が形成され、その袋状部には前記ピンの挿入を許容する開口予定部が形成され、その開口予定部がピンに外挿され、
    前記開口予定部は、前記一対のピンの間隔よりも短い間隔で形成され、それぞれの開口予定部がピンに外挿された時、前記遮蔽部材が引張状態になることを特徴とする発泡成形方法。
  2. 前記遮蔽部材が、織物、不織布又は発泡ウレタンシートのいずれかの材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項に記載の発泡成形方法。
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