JP6485375B2 - 電流補正回路 - Google Patents

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Description

本発明は、検出電流を補正する電流補正回路に関する。
例えばソレノイドの通電電流を検出するために電流検出回路が用いられる(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の技術によれば、ソレノイドの電流の検出用抵抗の両端の電圧を、オペアンプ及び抵抗を用いた増幅回路に入力し、これにより電流を検出している。抵抗は厚膜抵抗により構成されており、この厚膜抵抗の抵抗値をトリミングすることで、増幅回路のオフセットを調整している。また、トリミング作業を行うことでキャンセルできない誤差をメモリに保存し、電流値を計算するときにメモリに記憶された誤差を用いて補正している。
特開平5−143756号公報
特許文献1記載の技術を用いると、オフセット補正するために厚膜抵抗をトリミングでキャンセルしなければならない。このため、プリント配線基板に固定抵抗を搭載したときなどには調整することができず、例えば抵抗などの素子値のばらつきを補正できない。このような課題は、オペアンプによる増幅回路に関わらず、一次線形性の特性を備えた回路によって信号変換する場合にも同様に生じる課題である。
本発明の開示の目的は、回路のばらつきの影響を極力補正できるようにした電流補正回路を提供することにある。
請求項1記載の発明は、電源電圧供給ノードと基準電位ノードとの間にハイサイドスイッチ、誘導性負荷、及び、ローサイドスイッチが順に直列に接続されると共に、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間に接続された電流検出抵抗に生じる信号を変換し誘導性負荷に流れる電流を検出する電流検出回路を対象としている。請求項1記載の発明によれば、次のように作用する。信号変換部は電流検出抵抗に生じる信号を当該電流検出抵抗に流れる電流に比例するゲイン項及びそれ以外のオフセット項を用いた一次線形性を備えた特性に応じて変換する。
変換結果取得部はハイサイドスイッチがオンされると共にローサイドスイッチがオフされた状態において電源電圧供給ノードに少なくとも2つ以上の互いに異なる電源電圧を印加して信号変換部の変換結果を取得する。このため、ゲイン項及びオフセット項を用いた一次線形性を備えた信号変換部の特性について、電流検出抵抗に流れる電流を原理的にゼロとした条件における少なくとも2以上の互いに異なる電源電圧に応じた一次関係式を導くことができる。
少なくとも2以上の電源電圧に応じた一次関係式を導くことができれば、これらの2つ以上の一次関係式を連立方程式とし、ゲイン項及びオフセット項の値を解くことができ、補正値取得部は信号変換部の少なくとも2つ以上の変換結果に応じて一次線形性のゲイン項及びオフセット項の補正値を取得できる。したがって、補正部はゲイン項及びオフセット項の補正値に応じて電流検出抵抗に流れる電流値を補正できる。これにより、たとえ回路の素子値がばらついたとしても、これらの影響を補正でき、極力高精度で補正できる。
第1実施形態のシステムを概略的に示す電気的構成図 制御回路の内部構成を機能的に示すブロック図 出荷検査時における補正値の算出処理を概略的に示すフローチャート 誘導性負荷を駆動するときの処理を概略的に示すフローチャート 第2実施形態において誘導性負荷の非駆動時における補正値の算出処理を概略的に示すフローチャート バッテリ電圧の変化例を示すタイミングチャート
以下、誘導性負荷としてのリニアソレノイドに流れる電流を検出する電流検出回路に適用した幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略する。なお、各種のスイッチとして、トランジスタについてMOSFETを用いて以下の説明を行うが、これはバイポーラトランジスタなど他種類のトランジスタを用いても良い。
(第1実施形態)
図1から図4は第1実施形態の説明図を示す。図1はリニアソレノイドを駆動する負荷駆動制御装置の内部構成を電気的構成図により示している。また図2は制御回路の内部構成を機能的なブロック図により示している。この図1に示す負荷駆動制御装置1は、例えば自動車などの車両に搭載された誘導性負荷としての油圧制御弁のリニアソレノイド2を駆動する。リニアソレノイド2は、油圧によりクラッチの係合、開放を制御し、ひいては、車両のオートマチックトランスミッションを目標ギア段に制御するために用いられる。
負荷駆動制御装置1は、通常、電源電圧としてのバッテリ電圧VBが与えられることにより動作し、ハイサイドスイッチSH、ローサイドスイッチSL、電流検出回路としての電流検出抵抗R、信号変換部3、フィルタ4、温度検出回路5、及び、制御回路6を主に備え、電流補正回路としての機能を備えるものである。電源電圧供給ノードN1にはバッテリ電圧VBが入力される。基準電位ノードとしてのグランド電位ノードN2にはグランド電位が与えられている。負荷駆動制御装置1は上流端子1a及び下流端子1bを備え、上流端子1aと下流端子1bとの間にはリニアソレノイド2が外部に接続されている。
電源電圧供給ノードN1と上流端子1aとの間にはハイサイドスイッチSHが接続されている。また、下流端子1bとグランド電位ノードN2との間にはローサイドスイッチSLが接続されている。ハイサイドスイッチSHは例えばNチャネル型のMOSFETにより構成されており、制御回路6から駆動部11を通じて制御信号を入力するとオン/オフする。ローサイドスイッチSLもまた例えばNチャネル型のMOSFETにより構成され、制御回路6から駆動部12を通じて制御信号を入力するとオン/オフする。ハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLの間には電流検出抵抗Rが接続されている。これにより、電源電圧供給ノードN1とグランド電位ノードN2との間には、ハイサイドスイッチSH、リニアソレノイド2、電流検出抵抗R、及びローサイドスイッチSLが順に直列接続されている。ローサイドスイッチSLと電流検出抵抗Rとの共通接続点N3と電源電圧供給ノードN1との間にはダイオードD1が順方向接続されている。
電流検出抵抗Rには信号変換部3が接続されている。信号変換部3は、電流検出抵抗Rの両端子の信号を入力して電流電圧変換するように構成され、例えば差動増幅回路7を用いて構成される。図1に示すように、差動増幅回路7は、オペアンプOP1及び抵抗R1〜R4を備える。オペアンプOP1の非反転入力端子と下流端子1bとの間には抵抗R1が接続されており、抵抗R1および非反転入力端子間の共通接続点とグランド電位ノードN2との間には抵抗R2が接続されている。また、電流検出抵抗RとローサイドスイッチSLとの共通接続点とオペアンプOP1の反転入力端子との間には抵抗R3が接続されており、この抵抗R3とオペアンプOP1の反転入力端子との共通接続点とオペアンプOP1の出力端子との間には抵抗R4が接続されている。
差動増幅回路7の出力にはフィルタ4が接続されている。このフィルタ4は、例えば抵抗R5及びコンデンサC1によるローパスフィルタにより構成され、差動増幅回路7の出力信号から高周波ノイズを除去し、この高周波ノイズを除去した後の電圧Vを制御回路6に入力させる。制御回路6は、CPU8、RAM、ROM、EEPROMなどのメモリ9、及び、A/D変換回路10を備えたマイクロコンピュータにより構成される。この制御回路6には、ローサイドスイッチSLと電流検出抵抗Rとの共通接続点N3の電圧Vが入力される。
また、温度検出回路5は抵抗R6と温度センサRsの直列回路により構成され、制御回路6はこれらの共通接続点の電圧Vthを入力する。このため、図2に示すように、制御回路6は、負荷駆動制御装置1の内部温度の情報を取得する温度情報取得部23としての機能を備える。
図1に示すように、A/D変換回路10は電圧V、V、VthをそれぞれA/D変換処理する。これにより、制御回路6のCPU8は電圧V、V、Vthの情報を取得できる。制御回路6は、CPU8がメモリ9に記憶されたプログラムを実行することに応じて、駆動部11によりハイサイドスイッチSHをオン/オフ制御し、駆動部12によりローサイドスイッチSLをオン/オフ制御する。
前述の構成の作用について説明する。まず、前述回路構成を用いたときのリニアソレノイド2に流れる電流値を理論的に説明する。ローサイドスイッチSLのドレイン電位(=ドレインソース間電圧)をVとし、電流検出抵抗Rにかかる電圧をVとし、フィルタ4の出力電圧をVとし、オペアンプOP1の反転入力端子、非反転入力端子の電圧をそれぞれVin−、Vin+としたとき、下記(1)式が成立する。なお、フィルタ4は例えばローパスフィルタにより構成されているため、各スイッチSH、SLのオン/オフの駆動周波数がフィルタ4のカットオフ周波数より低ければ、電圧Vは実質的にオペアンプOP1の出力電圧と同一電圧となる。
Figure 0006485375
この(1)式を電圧Vin−について解くと(2−1)式のように表すことができる。オペアンプOP1の非反転入力端子の電圧Vin+は、電圧V+Vの抵抗R1及びR2による分圧電圧であるため、(2−2)式のように表すことができる。
Figure 0006485375
オペアンプOP1の各入力端子は仮想短絡するため、Vin−=Vin+として電圧Vについて解くと(3)式のように表すことができる。
Figure 0006485375
ここで、電圧Vは電流検出抵抗Rに流れる電流に比例するため、(3)式中のVの項をゲイン項αと称する。また(3)式のV項の第2項のR4/R3の部分をβとすれば、電圧Vの項はα−βと定義できる。電圧VはローサイドスイッチSLのドレイン電位に相当する電圧であるため、電圧Vの項をオフセット項α−βと称する。このように信号変換部3はゲイン項αとオフセット項α−βとで表現可能な一次線形性を備えた特性に応じて電圧を出力する。
この関係性は下記の(4−1)式のように表すことができる。これらのゲイン項α、オフセット項α−βは抵抗R1〜R4の値により決定されるため定数となる。この(4−1)式を電圧Vについて解くと下記の(4−2)式のように表すことができる。
Figure 0006485375
理論的には、この(4−2)式の電圧Vを電流検出抵抗Rの値により除算して得られる値がリニアソレノイド2に流れる電流値となる。実用上では、抵抗R1〜R4等の値のバラつきや経年劣化等に応じてリニアソレノイド2の電流検出誤差を生じる。このため、本実施形態では、負荷駆動制御装置1を製造し出荷する前に、図3に示す手順でゲイン項α、オフセット項α−βを算出し、この算出されたゲイン項α、オフセット項α−βを用いて実動作時に電流検出処理を行う。
以下、ゲイン項α、オフセット項α−βを算出するための補正値α、βの導出方法について図3を参照しながら説明する。
製造者が各種の部品を基板に組み付けて負荷駆動制御装置1を製造した後、出荷検査が行われる。この出荷検査は、負荷駆動制御装置1の内部温度の情報に対応した温度検出回路5の電圧Vthが一定範囲内に調整された環境下において行われることが望ましい。
この出荷検査工程では、例えば図3に流れを示すように出荷検査が行われる。まず制御回路6は、ステップS1において、駆動部11を通じてハイサイドスイッチSHをオンし、駆動部12を通じてローサイドスイッチSLをオフする。そして図示しない外部の検査装置がバッテリ電圧VBの代わりとなる検査用の複数の互いに異なる電源電圧を電源電圧供給ノードN1に印加する。このとき、この検査用の電源電圧は、標準値(例えば12V)を基準とした最大電圧Vmaxと最小電圧Vminとの間で調整可能になっている。
検査装置は、ステップS2において、バッテリ電圧VBの代わりとして最大電圧Vmaxを電源電圧供給ノードN1に印加する。このとき最大電圧VmaxがハイサイドスイッチSH、リニアソレノイド2、及び電流検出抵抗Rを通じてローサイドスイッチSLのドレインに印加される。ローサイドスイッチSLはオフしているため、電流が電流検出抵抗Rに流れることはなく、ローサイドスイッチSLのドレイン電位は最大電圧Vmaxに近い電位まで上昇する。
そして制御回路6は、ステップS3において、最大電圧Vmaxが電源電圧供給ノードN1に印加されたときの電圧Vと電圧Vとを取得し、これらの電圧Vと電圧Vとをそれぞれ最大時電圧Vzmax、Vomaxとしてメモリ9に記憶させる。電流検出抵抗Rには電流が流れないため、電圧V=0となる。
次に検査装置は、ステップS4において、バッテリ電圧VBの代わりとして最小電圧Vminを電源電圧供給ノードN1に印加する。そして制御回路6は、ステップS5において、検査装置により最小電圧Vminを電源端子に印加したときの電圧Vと電圧Vとを取得し、これらの電圧Vと電圧Vとをそれぞれ最小時電圧Vzmin、Vominとしてメモリ9に記憶させる。このときも、電流検出抵抗Rには電流が流れないため、電圧V=0となる。このように制御回路6は、信号変換部3の変換結果を取得するため図2に示す変換結果取得部21として機能する。
そして制御回路6は、ステップS6において、メモリ9に記憶された最大時電圧Vzmax、Vomaxと電圧V=0を(4−2)式に代入して補正値αとβの関係式を取得し、さらに、メモリ9に記憶された最小時電圧Vzmin、Vominと電圧V=0を(4−2)式に代入して補正値αとβの関係式を取得する。これらの関係式は、補正値αとβを変数とした連立方程式として式を2つ導出できるため、制御回路6はステップS6において変数となる補正値α、βを計算できる。このため、図2に示すように、制御回路6は補正値α、βを取得する補正値取得部22として機能することになる。その後、制御回路6は、ステップS7においてこの補正値α、βをメモリ9に保存させる。これにより、ゲイン項α、オフセット項α−βを取得できる。補正値α、βがメモリ9に保存された状態で負荷駆動制御装置1は出荷される。
以下、負荷駆動制御装置1の出荷後におけるリニアソレノイド2の通電電流の検出動作について図4を参照しながら説明する。
通常、リニアソレノイド2に通電させるための指令信号が発生すると、制御回路6は、目標電流に相当する電流がリニアソレノイド2に通電されるようにハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLをオンさせる。このとき、信号変換部3は、差動増幅回路7を用いて電流検出抵抗Rに流れる電流を電流電圧変換し、フィルタ4を通じて制御回路6に入力させ、制御回路6は電流検出抵抗Rに流れる電流の値を取得する。制御回路6は、目標電流値とリニアソレノイド2の検出電流値との差に応じてハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLをオン/オフする。
以下、この流れを詳細説明する。図4に示すように、まず、リニアソレノイド2に通電させるための指令信号が発生すると、制御回路6は、ステップT1においてハイサイドスイッチSHをオン、ローサイドスイッチSLをオンする。制御回路6は、ステップT2において、指令信号の状態を取得し駆動継続するか否かを判定し、駆動継続しないと判定すれば、ステップT13において、ハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLを共にオフする。制御回路6は、ステップT2において駆動継続すると判定すれば、ステップT3において、電圧V、Vを取得する。その後、制御回路6は、ステップT4において、この電圧V、Vを(4−2)式に代入して電圧Vを算出する。このとき(4−2)式の補正値α、βとしては、出荷時に予めメモリ9に記憶された補正値α、βを用いる。
そして、制御回路6は、ステップT5において、この電圧Vを電流検出抵抗Rの標準値で除することで、電流検出抵抗Rに流れる電流の値を取得する。このとき、制御回路6は、ステップT6において電流値が目標電流より大きいか否かを判定し、電流値が目標電流以下であればステップT1に処理を戻し、ハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLをオンさせたままとする。他方、電流値が目標電流より大きければ、制御回路6は、ステップT7において、ハイサイドスイッチSHをオンしたままローサイドスイッチSLをオフする。これにより、リニアソレノイド2の通電電流はローサイドスイッチSLに流れなくなる。このとき、リニアソレノイド2の通電電流はダイオードD1を通じて還流し、電流検出抵抗Rに流れる電流が徐々に低下する。
そして制御回路6は、ステップT8において、駆動継続するか否かを判定し、駆動継続しないと判定すれば、ステップT13において、ハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLを共にオフする。
制御回路6は、ステップT8において指令信号の状態を取得し駆動継続すると判定すれば、ステップT9において、電圧V、Vを取得する。その後、制御回路6は、ステップT10において、この電圧V、Vを(4−2)式に代入して電圧Vを算出する。このとき(4−2)式の補正値α、βは、出荷時に予めメモリ9に記憶された補正値α、βを用いる。
そして制御回路6は、ステップT11において、この電圧Vを電流検出抵抗Rの標準値で除することで、電流検出抵抗Rに流れる電流値を取得する。制御回路6は、ステップT12において、電流値が目標電流より小さいか否かを判定し、電流値が目標電流以上であればステップT9〜T11の電流値取得処理に戻り、電流値が目標電流より小さくなるまで待機する。電流値が目標電流より小さくなると、制御回路6は、ステップT1に処理を戻し、ハイサイドスイッチSH及びローサイドスイッチSLをオンする。このようにして通常処理を繰り返すことができる。このため、制御回路6は、リニアソレノイド2を駆動するときに、補正値α、βに応じて電流検出抵抗Rに流れる電流を補正することができる。このため、制御回路6は図2に示すように補正部24として機能することになる。
以上説明したように、信号変換部3が電流検出抵抗Rに生じる信号を、電流検出抵抗Rに流れる電流に比例するゲイン項αとそれ以外のオフセット項α−βを用いた一次線形性を備えた特性に応じて変換するものであるときに、次のように作用することがわかる。制御回路6は、ハイサイドスイッチSHがオンされると共にローサイドスイッチSLがオフされた状態において、検査装置により電源電圧供給ノードN1に最大電圧Vmaxおよび最大電圧Vminが印加されたときの信号変換部3の変換結果Vを取得し、信号変換部3の変換結果Vに応じて、ゲイン項α及びオフセット項α−βに対応する補正値α、βを取得する。そして、制御回路6は、リニアソレノイド2を駆動するときに補正値α、βに応じて電流検出抵抗Rに流れる電流を補正する。この結果、回路にばらつきの影響を生じていたとしても、リニアソレノイド2に流れる電流を高精度に補正できる。
また出荷検査が負荷駆動制御装置1の内部温度の情報に対応した温度検出回路5の電圧Vthが一定範囲内に調整された環境下において行われている場合、負荷駆動制御装置1の内部温度の変化に伴う抵抗R1〜R4等の抵抗値の変化を抑制でき、算出される補正値α、βの変化を極力抑制できる。
また出荷検査するときに補正値α、βを予め算出しているため、出荷後に複雑な手順を踏んで電流の補正処理を行わなくても良くなる。出荷後にリニアソレノイド2の初回駆動時から電流検出精度が悪化していると、製造者にはその分だけロバスト性を確保した回路設計方針を構築することが要求される。本形態では、出荷検査するときに補正値α、βを算出してメモリ9に記憶させておき、この補正値α、βを用いて補正することで電流検出精度を高めることができるようになり、従来のようにロバスト性を考慮した設計手順を削減でき設計時間を短縮できる。
(第2実施形態)
図5および図6は第2実施形態の追加説明図を示す。第1実施形態では、負荷駆動制御装置1を出荷前の出荷検査するときに補正値α、βを取得するようにした形態を示したが、第2実施形態では、負荷駆動制御装置1を出荷した後、車両が実際にリニアソレノイド2を動作させているときに補正値α、βを取得できるようにした形態を示す。具体的には、リニアソレノイド2が駆動されていないときに、電圧Vを取得し、補正値α、βを取得する。
補正値α、βの算出、取得タイミングは、電子制御装置の内部温度が一定範囲となる条件下で、且つ、電源電圧であるバッテリ電圧VBが大きく変化するときに算出することが望ましく、この場合、補正値α、βの算出精度を高めることができる。
例えば、車両内のスタータスイッチ(例えばイグニッションスイッチ)がオンされた直後においては、車両内で大電力を消費するため、バッテリ電圧VBが大きく変化することが確認されている。このため、この期間中に電圧V、V、Vthを取得し、これらの電圧V、V、Vthに基づいて補正値α、βを算出することが望ましい。図示していないが、負荷駆動制御装置1の制御回路6にはスタータスイッチのオン/オフ信号が与えられている。
図5は図3に代わる処理を示すフローチャートであり、図6はバッテリ電圧VBの時間変化を概略的に示している。スタータスイッチがオンされるとバッテリ電圧VBが電源電圧供給ノードN1に印加される。
他方、制御回路6は、ステップS11において、駆動部11によりハイサイドスイッチSHをオンし、駆動部12によりローサイドスイッチSLをオフする。そして、車両が起動中には、制御回路6は、ステップS12において、所定期間Tad(例えば数十[msec]〜数[sec])の間、1[msec]程度の所定のサンプリング間隔で電圧V、V、Vthを取得しメモリ9に保存する。
スタータスイッチがオンされエンジンが動作すると、この後、所定期間Tstの間、車両内では様々な電力負荷が動作するため、バッテリ電圧VBが図6に示すように大きく変化する。ただ、この所定期間Tstは、負荷駆動制御装置1の内部温度がほとんど変化しない程度のわずかな時間であるため、内部温度の情報に対応する電圧Vthは所定範囲内に収まっている。
制御回路6は、ステップS13において、このような条件下においてメモリ9に保存された電圧V、V、Vthの中から電圧Vの差が最も大きい2点を選択する。図6に示す所定期間Tadにおいて電圧Vがメモリ9に保存されている期間中、バッテリ電圧VBは初期に大きく低下するため、図6に示すタイミングPmax、Pminの電圧V、V、Vthを、ステップS13の条件を満たす電圧として取得する。
制御回路6は、ステップS14において、電圧Vが最も大きいタイミングPmaxの電圧Vを最大時電圧Vzmaxとし、このタイミングPmaxの電圧Vを最大時電圧Vomaxとして取得する。また、制御回路6は、ステップS15において、電圧Vが最も小さいタイミングPminの電圧Vを最小時電圧Vzminとし、このタイミングPminの電圧Vを最小時電圧Vominとして取得する。制御回路6は、これらの最大時電圧Vzmax、Vomaxと、最小時電圧Vzmin、Vominとをメモリ9に記憶させる。
そして、制御回路6は、ステップS6において、メモリ9に記憶された最大時電圧Vzmax、Vomaxと電圧V=0を(4−2)式に代入して補正値αとβの関係式を取得し、さらに、メモリ9に記憶された最小時電圧Vzmin、Vominと電圧V=0を(4−2)式に代入して補正値αとβの関係式を取得する。これらの関係式は、補正値αとβを変数とした連立方程式として2つの式を導出できるため、制御回路6は、ステップS16において、補正値α、βを計算できる。その後、制御回路6は、ステップS17において、この補正値α、βをメモリ9に保存させる。これにより、ゲイン項α、オフセット項α−βを取得できる。リニアソレノイド2の通電電流の検出動作については第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
このように、スタータスイッチが動作した後、例えば車両内の電力負荷が大きく変動しバッテリ電圧VBが大きく変動しているときに最大時電圧Vzmax、Vomax、最小時電圧Vzmin、Vominを取得することができる。
この結果、リニアソレノイド2を駆動していないときに補正値α、βを取得でき、ゲイン項α、オフセット項α−βを取得できる。制御回路6は、このゲイン項α、オフセット項α−βにより、(4−2)式に基づいて電圧Vを算出することができ、電流検出抵抗Rに流れる電流を高精度に補正できる。
以上説明したように、本実施形態によっても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。また、第1実施形態に示した検査装置を用いることなく、リニアソレノイド2の非駆動時に補正値α、βを取得できるため、例えば抵抗R1〜R4、R5、コンデンサC1、又はオペアンプOP1などの素子特性が経年劣化などに応じて変化したとしても、これらの素子特性の変化に対応して随時補正値α、βを算出、取得できるようになり、電流検出抵抗Rに流れる電流を高精度に補正できる。
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。
信号変換部は前述した差動増幅回路による回路形態に限られるものではない。信号変換部は、その出力電圧Vが電圧Vに線形的に比例すると共にオフセット項を備えるような構成、すなわち、一次線形性を備えた数式に置換可能な回路構成であれば良く、例えば、オペアンプによる増幅回路を複数段備えた構成であっても良いし、その他様々な回路構成を適用可能である。電流検出回路を、電流検出抵抗Rにより構成した形態を示したが、電流検出抵抗Rによる構成に限られない。
最大時電圧Vzmax、Vomax、最小時電圧Vzmin、Vominを取得し、これらを(4−2)式に代入して補正値α、βを算出したが、これに限定されるものではなく、例えば時間的に変化する2つ以上の任意の信号を用いて補正値α、βを算出しても良い。
電流検出抵抗Rが上流端子1aよりもハイサイドスイッチSHの側に接続されており、信号変換部3が、この電流検出抵抗Rの信号を変換するように構成されていても良い。
第2実施形態では、制御回路6が、スタータスイッチの起動タイミングから所定の期間Tadの間に、最大時電圧Vzmax、Vomax、最小時電圧Vzmin、Vominを取得する形態を示したが、リニアソレノイド2の非駆動時であればどのようなタイミングで取得しても良い。前述した複数の実施形態を組み合わせて構成しても良い。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図面中、1は負荷駆動制御装置(電流補正回路)、2はリニアソレノイド(誘導性負荷)、3は信号変換部、6は制御回路、9はメモリ、21は変換結果取得部、22は補正値取得部、23は温度情報取得部、24は補正部、SHはハイサイドスイッチ、SLはローサイドスイッチ、N1は電源電圧供給ノード、N2はグランド電位ノード(基準電位ノード)、Rは電流検出抵抗(電流検出回路)、を示す。

Claims (4)

  1. 電源電圧供給ノード(N1)と基準電位ノード(N2)との間にハイサイドスイッチ(SH)、誘導性負荷(2)、及びローサイドスイッチ(SL)が順に直列に接続されると共に、前記ハイサイドスイッチと前記ローサイドスイッチとの間に接続された電流検出抵抗(R)に生じる信号を信号変換部(3)により変換し前記誘導性負荷に流れる電流を検出する電流検出回路の電流補正回路であって、
    前記信号変換部(3)は前記電流検出抵抗に生じる信号を、当該電流検出抵抗に流れる電流に比例するゲイン項とそれ以外のオフセット項を用いた一次線形性を備えた特性に応じて変換するように構成され、
    前記ハイサイドスイッチがオンされると共に前記ローサイドスイッチがオフされた状態において前記電源電圧供給ノードに少なくとも2つ以上の互いに異なる電源電圧が印加されたときの前記信号変換部の変換結果を取得する変換結果取得部(21)と、
    前記変換結果取得部により取得された前記信号変換部の少なくとも2つ以上の変換結果に応じて、前記一次線形性のゲイン項及びオフセット項に対応する補正値を取得する補正値取得部(22)と、
    前記誘導性負荷を駆動するときに前記補正値取得部により取得された補正値に応じて前記電流検出抵抗に流れる電流値を補正する補正部(24)と、
    を備える電流補正回路。
  2. 請求項1記載の電流補正回路において、
    内部温度の情報を取得する温度情報取得部(23)をさらに備え、
    前記変換結果取得部は、前記温度情報取得部により取得される内部温度が一定範囲内に収まっている条件を満たすときに前記信号変換部の変換結果を取得する電流補正回路。
  3. 請求項1記載の電流補正回路において、
    前記変換結果取得部は、出荷前に前記電源電圧供給ノードに互いに異なる複数の検査用の電源電圧が印加されたときの前記信号変換部の変換結果を取得する電流補正回路。
  4. 請求項1記載の電流補正回路において、
    前記変換結果取得部は、前記誘導性負荷が駆動されていないときに前記電源電圧供給ノードに互いに異なる複数の電源電圧を印加して前記信号変換部の変換結果を取得する電流補正回路。
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