JP5051103B2 - モニタ電圧補正回路および電圧モニタ回路 - Google Patents
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例えば、AD変換器12がモニタ電圧VinをmV単位でデジタル値に変換する場合、第1および第2のグランドG1,G2間に数V(たとえば、±2V)の電位差が発生すると、データ処理部における処理結果に大きな誤差が生じる。
第1および第2のグランド間に発生する可能性のある電位差(補正電圧)に基いてモニタ電圧を補正し、その補正した電圧をデジタル値に変換するため、上記の電位差に起因するモニタ電圧の誤差を補正することができる。
第1の電源および第1のグランドに接続され、モニタ電圧を入力するバッファを備えるため、第1の回路が第2の回路に比べてハイインピーダンスの場合に第1および第2の回路間のインピーダンスを整合することができるので、モニタ電圧の検出精度を高めることができる。
モニタ電圧および補正電圧を加算することにより、モニタ電圧を補正することができる。したがって、第1および第2のグランド間の電位差により、第1の回路が第2の回路へ出力するモニタ電圧のレンジが狭くなった場合であっても、モニタ電圧および補正電圧を加算することにより、モニタ電圧のレンジを広くすることができる。
式、(Vout=α・Vin+Vref)には、第1のグランドの電位VG1の項が存在しない。つまり、補正回路の出力電圧Voutをモニタ電圧Vinおよび補正電圧Vrefのみによって決定することができ、第1のグランドの電位VG1に依存しないようにすることができる。
したがって、第1および第2のグランド間の電位差の影響を受けないため、モニタ電圧の検出精度を高めることができる。
式、(Vout=α・Vin+Vref)には、第1のグランドの電位VG1の項が存在しない。つまり、補正回路の出力電圧Voutをモニタ電圧Vinおよび補正電圧Vrefのみによって決定することができ、第1のグランドの電位VG1に依存しないようにすることができる。
したがって、第1および第2のグランド間の電位差の影響を受けないため、モニタ電圧の検出精度を高めることができる。
したがって、モニタ電圧の検出精度をより一層高めることができる。また、第1および第2のグランド間の電位差によって補正電圧が変動した場合であっても、その変動分が第2の回路においてリアルタイムでデジタル値に反映されるため、モニタ電圧の検出精度を高精度に維持することができる。
第1の電源および第1のグランドに接続され、モニタ電圧を入力するバッファを備えるため、第1の回路が第2の回路に比べてハイインピーダンスの場合に第1および第2の回路間のインピーダンスを整合することができるので、モニタ電圧の検出精度を高めることができる。
モニタ電圧のデジタル値から、第1および第2のグランド間に発生する可能性のある電位差(補正電圧)のデジタル値を減算することができるため、その電位差に起因するモニタ電圧の誤差を補正することができる。
第1の電源および第1のグランドに接続され、モニタ電圧を入力するバッファを備えるため、第1の回路が第2の回路に比べてハイインピーダンスの場合に第1および第2の回路間のインピーダンスを整合することができるので、モニタ電圧の検出精度を高めることができる。
この発明に係る電圧モニタ回路の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、この実施形態の電圧モニタ回路を備えるシステムの回路図である。
モニタ電圧出力回路40は、パワー制御系のモニタ対象1において発生した電圧Vmをモニタする。この実施形態では、モニタ電圧出力回路40は、電圧Vmを分圧するための分圧抵抗R5,R6を直列接続して構成されている。分圧抵抗R5,R6の中点に配置された端子T1に発生する電圧が、モニタ電圧Vinとして次段のパワー制御IC20に与えられる。また、モニタ電圧出力回路40は、第1の電源VDD1および第1のグランドG1に接続されている。
次に、モニタ電圧補正回路30の回路構成について、それを示す図2を参照して説明する。
モニタ電圧補正回路30は、補正電圧出力回路31と、バッファ32と、オペアンプ33と、抵抗R1〜R4とを備える。補正電圧出力回路31は、第1のグランドG1および第2のグランドG2間に発生する可能性のある電位差を補正電圧Vrefとして出力する。たとえば、グランド間に発生する可能性のある電位差が±2Vである場合は、補正電圧Vrefとして2Vを出力する。
また、抵抗R1〜R4の抵抗比および補正電圧Vrefは、第1および第2のグランドG1,G2間の相対電位差を何ボルト見込むかに応じて変更する。また、R1:R2の比率は、補正電圧Vrefおよび第1および第2のグランド間の相対電位差の見込み値の範囲内で任意に設定することができ、R1:R2の比率によってVinの係数(請求項4,5に記載のα)が変化する。
したがって、第1および第2のグランドG1,G2間に電位差が発生した場合であっても、モニタ電圧Vinのレンジが狭くなるおそれがない。
AD変換器12は、オペアンプ33の出力電圧Voutおよびバッファ31aから出力される補正電圧Vrefをそれぞれデジタル値(2値データ)に変換する。
データ処理部11は、AD変換器12から出力された各デジタル値を取込み、出力電圧Voutのデジタル値から、補正電圧Vrefのデジタル値を減算する処理を行う。
したがって、上記の電圧モニタ回路を使用すれば、補正電圧Vrefに依存しない出力電圧Voutのデジタル値を出力することができるため、モニタ電圧Vinの検出精度を高めることができる。また、補正電圧Vrefが変動した場合であっても、その変動が、AD変換器12にリアルタイムに反映されるため、モニタ電圧Vinの検出精度を高精度に維持することができる。
図3は、上記実施形態の電圧モニタ回路の第1変更例を示す回路図である。この電圧モニタ回路は、モニタ電圧補正回路30にバッファ32を備えていない点で上記実施形態の電圧モニタ回路と異なる。モニタ対象1(図1)がローインピーダンスであり、デジタル制御IC10とインピーダンスの整合を採れる場合は、この変更例の電圧モニタ回路のように、モニタ電圧補正回路30に設けるバッファ32を省略し、回路構成を簡易化することができる。
図4は、前記実施形態の電圧モニタ回路の第2変更例を示す回路図である。この電圧モニタ回路は、バッファ31aから出力される補正電圧VrefをAD変換器12へ出力しない構成となっている点で前記実施形態の電圧モニタ回路と異なる。この電圧モニタ回路では、補正電圧Vrefのデジタル値を予めレジスタなどの格納部に格納しておき、そのデジタル値をデータ処理部11において出力電圧Voutのデジタル値から減算する。この電圧モニタ回路を使用すれば、補正電圧Vrefの変動が小さい場合は、前記実施形態の電圧モニタ回路と同等の精度でモニタ電圧Vinを検出することができる。
図5は、上記第2変更例の変更例を示す回路図である。この電圧モニタ回路は、モニタ電圧補正回路30にバッファ32を備えていない点で上記第2変更例の電圧モニタ回路と異なる。モニタ対象1(図1)がローインピーダンスであり、デジタル制御IC10とインピーダンスの整合を採れる場合は、この変更例の電圧モニタ回路のように、モニタ電圧補正回路30に設けるバッファ32を省略し、回路構成を簡易化することができる。
この発明に係る電圧モニタ回路の第2実施形態について図を参照して説明する。図6は、この実施形態に係る電圧モニタ回路の回路図である。この電圧モニタ回路の特徴は、デジタル制御IC10がモニタ電圧Vinを補正する点である。
モニタ対象1がローインピーダンスであり、デジタル制御IC10とインピーダンスの整合を採ることができる場合は、バッファ32を設けず、モニタ電圧Vinを直接AD変換器12に与えることもできる。
図8は、この発明の他の実施形態を示す回路図である。同図に示すように、モニタ電圧補正回路30をデジタル制御IC10に配置することもできる。また、モニタ電圧補正回路30をパワー制御IC20およびデジタル制御IC10間に配置することもできる。これらの構成を採用した場合でも、前述の各実施形態および変更例における効果を奏することができる。
20・・パワー制御IC(第1の回路)、30・・モニタ電圧補正回路、
31・・補正電圧出力回路、32・・バッファ、33オペアンプ(補正回路)、
VDD1・・第1の電源、VDD2・・第2の電源、G1・・第1のグランド、
G2・・第2のグランド。
Claims (8)
- 第1の電源および第1のグランドに接続された第1の回路と、
前記第1の電源と電源電圧の異なる第2の電源と前記第1のグランドと接地箇所の異なる第2のグランドとに接続され、前記第1の回路から出力されたモニタ電圧をデジタル値に変換する第2の回路と、
を有するモニタ回路に備えられ、前記第1および第2のグランド間の電位差に起因する前記モニタ電圧の誤差を補正するモニタ電圧補正回路であって、
前記第1の電源および第1のグランドに接続されており、前記第1および第2のグランド間に発生する可能性のある電位差を補正電圧として出力する補正電圧出力回路と、
前記第2の電源および第2のグランドに接続されており、前記モニタ電圧を前記補正電圧に基いて補正し、その補正した電圧を出力する補正回路と、を備えており、
前記第2の回路は、前記補正回路から出力された電圧をデジタル値に変換することを特徴とするモニタ電圧補正回路。 - 前記第1の電源および第1のグランドに接続され、前記モニタ電圧を入力するバッファを備えており、
前記補正回路は、
前記バッファから出力されたモニタ電圧を前記補正電圧に基いて補正することを特徴とする請求項1に記載のモニタ電圧補正回路。 - 前記補正回路は、前記モニタ電圧および補正電圧を加算することにより、前記モニタ電圧を補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモニタ電圧補正回路。
- 一端が前記補正電圧出力回路の出力端子に接続された第1の抵抗と、
一端が前記バッファの出力端子に、他端が前記補正回路の第1の入力端子にそれぞれ接続された第2の抵抗と、
一端が前記補正回路の出力端子に、他端が前記補正回路の第2の入力端子にそれぞれ接続された第3の抵抗と、
一端が前記第1のグランドに接続されており、他端が前記第3の抵抗の他端に接続された第4の抵抗とを備えており、
前記第1の抵抗の他端が前記第2の抵抗の他端に接続されており、
前記モニタ電圧をVin、前記補正電圧をVref、前記補正回路の出力電圧をVoutとした場合に、
Vout=αVin+Vref
が成立するように前記第1ないし第4の抵抗の抵抗値が設定されてなることを特徴とする請求項3に記載のモニタ電圧補正回路。 - 第1の電源および第1のグランドに接続された第1の回路から出力されたモニタ電圧をデジタル値に変換する第2の回路を有し、前記第2の回路が、前記第1の電源と電源電圧の異なる第2の電源と前記第1のグランドと接地箇所の異なる第2のグランドとに接続された電圧モニタ回路であって、
前記第1の電源および第1のグランドに接続され、前記第1および第2のグランド間に発生する可能性のある電位差を補正電圧として出力する補正電圧出力回路と、
前記第2の電源および第2のグランドに接続され、前記モニタ電圧および前記補正電圧出力回路から出力された補正電圧を加算し、その加算した電圧を出力する補正回路と、
一端が前記補正電圧出力回路の出力端子に接続された第1の抵抗と、
一端が前記第1の回路の前記モニタ電圧を発生する端子に、他端が前記補正回路の第1の入力端子にそれぞれ接続された第2の抵抗と、
一端が前記補正回路の出力端子に、他端が前記補正回路の第2の入力端子にそれぞれ接続された第3の抵抗と、
一端が前記第1のグランドに接続されており、他端が前記第3の抵抗の他端に接続された第4の抵抗とを備えており、
前記第1の抵抗の他端が前記第2の抵抗の他端に接続されており、
前記モニタ電圧をVin、前記補正電圧をVref、前記補正回路の出力電圧をVoutとした場合に、
Vout=α・Vin+Vref
が成立するように前記第1ないし第4の抵抗の抵抗値が設定されており、
前記第2の回路は、
前記補正電圧出力回路から出力された補正電圧と、前記補正回路から出力された電圧とをそれぞれデジタル値に変換し、前記補正回路から出力された電圧のデジタル値から前記補正電圧のデジタル値を減算することを特徴とする電圧モニタ回路。 - 前記第1の電源および第1のグランドに接続され、前記モニタ電圧を入力するバッファを備えており、
前記補正回路は、前記バッファから出力されたモニタ電圧および前記補正電圧出力回路から出力された補正電圧を加算し、
前記第2の抵抗の一端が前記バッファの出力端子に接続されてなることを特徴とする請求項5に記載の電圧モニタ回路。 - 第1の電源および第1のグランドに接続された第1の回路から出力されたモニタ電圧をデジタル値に変換する第2の回路を有し、前記第2の回路が、前記第1の電源と電源電圧の異なる第2の電源と前記第1のグランドと接地箇所の異なる第2のグランドとに接続された電圧モニタ回路であって、
前記第1の電源および第1のグランドに接続されており、前記第1および第2のグランド間に発生する可能性のある電位差を補正電圧として出力する補正電圧出力回路を備えており、
前記第2の回路は、
前記補正電圧およびモニタ電圧をそれぞれデジタル値に変換し、その変換したモニタ電圧のデジタル値から前記補正電圧のデジタル値を減算することを特徴とする電圧モニタ回路。 - 前記第1の電源および第1のグランドに接続され、前記モニタ電圧を入力するバッファを備えており、
前記第2の回路は、
前記補正電圧および前記バッファから出力されたモニタ電圧をそれぞれデジタル値に変換し、その変換したモニタ電圧のデジタル値から前記補正電圧のデジタル値を減算することを特徴とする請求項7に記載の電圧モニタ回路。
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