JP5896964B2 - 電子制御装置 - Google Patents
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Description
例えば、特開平09-027749号公報(特許文献1)(図1参照)に、監視すべきアナログ入力電圧(例えばVcc)から、それよりも低い値の定電圧Vzを発生させる回路(抵抗1とツェナダイオード2)と、アナログ/デジタル変換器3と、を備え、通常のA/D変換器の使用方法とは逆に、監視すべきアナログ入力電圧を基準電圧端子3sに与え、アナログ入力端子3aに定電圧Vzを与えるように接続し、さらに、前記アナログ/デジタル変換器から出力されるデジタル値の変動を監視するCPU4を備えた電圧監視装置が開示されている。この電圧監視装置によれば、電圧変動の精密な監視を行なうことが出来ると共に、比較電圧の変更も容易な装置が提供できるとされている。
しかし、ツェナダイオードの電圧特性は個々の単品によってバラツキがあり、監視するべき基準電圧にも同様のバラツキがあるので、得られた結果はどちらが正しいと判定することもできない不確定なものとなる。これを確定するためには、ツェナダイオードの現品特性に対応した初期校正を行い、広範囲な環境温度変化に対応する温度特性の補正を行っておく必要があるので、決して安価なものとはならない問題点がある。
前記多チャンネルAD変換器は、基準電圧端子に印加された基準電圧と入力信号電圧との比率に比例したデジタル出力を発生し、前記比率が1のときに、所定ビット数nの分解能に基づく最大デジタル出力2n−1を発生するようになっている。
前記平滑化電源モニタ信号は、前記第1の出力電圧の分圧電圧から、第1電源フィルタを介して脈動成分を抑制した平滑電圧であって、前記平滑電圧は前記基準電圧の脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記基準電源フィルタ及び前記第1電源フィルタは、前記第1の出力電圧が異常状態であるときの脈動周波数以上の脈動成分を平滑するローパスフィルタであり、
前記不平滑電源モニタ信号は、前記第1の出力電圧の分圧電圧であって、前記分圧電圧は前記基準電圧の脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記マイクロプロセッサは、前記プログラムメモリと協働し、前記平滑化電源モニタ信号若しくは前記不平滑電源モニタ信号のデジタル変換値を、前記RAMメモリで構成されたシフトレジスタに定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の最大値と最小値との偏差である最大偏差を算出し、算出された最大偏差が所定の閾値を超過していると前記定電圧電源の異常であると判定するようになっている。
なお,高精度な出力電圧の精度が適正であるかどうかを判定するためには、より高精度な比較基準電圧を必要とし、安価な比較基準電圧を得ることが困難となるが、初品の出荷検査で正常であった定電圧電源に異常が発生すると、通常は出力電圧に脈動変動が発生することに着目し、この脈動変動の発生を検出するとで定電圧電源の異常発生が検出できるものである。
従って、脈動成分を含む基準電圧又は電源監視電圧と、脈動成分が平滑化された電源監視電圧又は基準電圧とに基づいてデジタル変換することによって、得られたデジタル変換値が脈動し、前記第1の出力電圧の脈動成分をデジタル値として手軽に検出することができ、所定の閾値との対比によって前記定電圧電源の異常の有無を常時監視し、異常発生を速やかに検出することができる効果がある。
また、比較基準電圧と電源監視電圧とは、一方を平滑化して他方を生成したものであり、新たに高精度な比較基準電圧を用意する必要がないので、安価な構成で正確に異常判定を行うことができる効果がある。
まず、この発明の実施の形態1による電子制御装置の構成の詳細について、図1に示す全体構成図と図2に示す部分詳細回路図により説明する。
図1において、電子制御装置100Aには、例えば車載バッテリである外部電源101から、電源リレーの出力接点102aを介して入力電源電圧Vbが印加されると共に、出力接点102aが開路しているときであっても外部電源101から微小電力用の補助電源電圧Vbbが直接印加されている。
電源リレーの励磁コイル102bは、電源スイッチ103に応動する電源スイッチ信号PWSによって、図示しないベース回路を介して付勢トランジスタ112aが導通駆動されることによって付勢される。付勢トランジスタ112aは、電源スイッチ103が開路されても、後述のマイクロプロセッサ121が発生する自己保持指令信号DRVによって、付勢抵抗112bを介して持続通電し、所定時間をおいて遅延消勢されるように電子制御装置100Aによって制御されている。
主制御回路部120Aは、マイクロプロセッサ121、プログラムメモリ122A、演算処理用のRAMメモリ123、多チャンネルAD変換器124A、入力インタフェース回路125、出力インタフェース回路126によって構成され、これ等の構成要素はデータバスによって互いに接続されている。
RAMメモリ123は後述のシフトレジスタSRGiとSFTjを包含し、第2、第4の出力電圧Vcp、Vupからダイオード113a、113bを介して給電されている。多チャンネルAD変換器124Aには、図2で後述する電源監視回路130Aから電源モニタ信号Ma1、Mb2、Mb3が入力されるとともに、第1アナログセンサ104から、ノイズフィルタ140を介して入力された第1アナログ信号A1kと、第2アナログセンサ105から、ノイズフィルタ150を介して入力された第2アナログ信号A2jとが入力されている。
第2の出力電圧Vcpは例えばDC3.3V±0.3V/500mAの低精度大容量の電源となっていて、マイクロプロセッサ121、プログラムメモリ122A、RAMメモリ123に給電するようになっている。
第3の出力電圧Vifは例えばDC5V±0.2V/200mAの低精度大容量の電源となっていて、入力インタフェース回路125と出力インタフェース回路126に給電するようになっている。
また、マイクロプロセッサ121が低速動作で小容量メモリである場合には、第2の出力電圧VcpとしてDC5Vが使用され、この場合には第1の出力電圧Vadと第2の出力電圧Vcpと第3の出力電圧Vifとを一つの定電圧制御回路部から分配給電することも可能である。
平滑化電源モニタ信号Ma1は、第1の出力電圧Vadから分圧抵抗115a、116aと、第1電源フィルタ119を介して得られる信号であり、第1電源フィルタ119は平滑抵抗117と平滑コンデンサ118によって構成されている。
第2の電源モニタ信号Mb2は、第2の出力電圧Vcpがそのまま接続されている。第3の電源モニタ信号Mb3は、第3の出力電圧Vifから、分圧抵抗115c、116cを介して得られる信号である。
第2アナログ信号A2jは、第2アナログセンサ105からノイズフィルタ150を介して得られる複数のアナログ信号であり、ノイズフィルタ150は外来高周波ノイズを遮断するためのバイパスコンデンサ152と、入力抵抗151と出力側コンデンサ153によって構成されている。なお、多チャンネルAD変換器124Aは基準電圧端子に印加された基準電圧Vrefと、平滑化電源モニタ信号Ma1、第2の電源モニタ信号Mb2、第3の電源モニタ信号Mb3、第1アナログ信号A1k、第2アナログ信号A2j等の入力信号電圧Vinとの比率Vin/Vrefに比例したデジタル出力を発生し、Vin/Vref=1のときに、所定ビット数nの分解能に基づくフルスケールのデジタル出力Dout=2n−1を発生するようになっている。従って、分解能が10ビットであればDout=1023となるので、基準電圧VrefがDC5Vであれば、入力信号電圧Vinの最小単位として5mVを識別することができるようになっている。
正常状態における第1の出力電圧Vadは、DC5V±20mVの精度を維持し、そのうちで、脈動成分は±5mV以下であって脈動周波数も数Hz以下の低振幅低周波数の安定した出力電圧となっている。
一方、多チャンネルAD変換器124Aが一つの入力信号電圧Vinのデジタル変換を行うのに必要とする変換所用時間は例えば3μsecであり、脈動周波数が大きくなるとデジタル変換精度が低下することになる。
しかし、脈動周波数が大きいときには脈動振幅も大きくなっているので、分解能5mVの多チャンネルAD変換器124Aであれば、確実に異常発生状態を検知することができるものとなっている。
まず、図1、図2において、電源スイッチ103が閉路されて、電源リレーの出力接点102aが閉路すると、1個又は複数個の定電圧制御回路部を有する定電圧電源110は、外部電源101から給電された入力電源電圧Vbによって、給電対象が異なる第1の出力電圧Vad、又は第2の出力電圧Vcp、又は第3の出力電圧Vifを分配給電又は分割給電する。
マイクロプロセッサ121は第2の出力電圧Vcpの立ち上がりによって動作を開始し、プログラムメモリ122A及び多チャンネルAD変換器124Aと協働して、スイッチセンサ群106とアナログセンサ群108の動作状態に応動して、電気負荷群107を駆動制御する。なお、多チャンネルAD変換器124Aの電源端子と基準電圧端子には第1の出力電圧Vadがそのまま印加されている。
マイクロプロセッサ121は、図4で後述するとおり、この脈動振幅を検出して、第1の出力電圧Vadの異常の有無を判定するようになっている。なお、平滑化電源モニタ信号Ma1による平滑出力電圧は、脈動する第1の出力電圧Vadの最小値以下となるように分圧抵抗115a、116aによる分圧比が定められている。
続く工程401は、多チャンネルAD変換器124A内に設けられ、様々の入力信号電圧Vinのデジタル変換値が格納されているバッファメモリBFMの内容を読み出して、RAMメモリ123の所定領域に転送するステップである。
続く工程402は、平滑化電源モニタ信号Ma1と第2の電源モニタ信号Mb2と第3の電源モニタ信号Mb3のデジタル変換値をシフトレジスタSRGi=SRG0、SRG2、SRG3によって構成された第1から第3の先入れ先出しテーブルに格納するとともに、第2アナログ信号A2j(j=1・2・・・・)のデジタル変換値をシフトレジスタSFTj=SFT1、SFT2、・・・によって構成された複数の先入れ先出しテーブルに格納するステップであり、一つの先入れ先出しテーブルには例えば10ビットのデジタル変換値が16点格納され、16点を超えると古いデータから順次排出されるようになっている。
続く工程403bは工程402においてシフトレジスタSFT1、SFT2、・・・のそれぞれに格納された最新所定点数のデジタル変換値について、各シフトレジスタ毎の総和を加算点数で割って移動平均値を算出するステップであり、これは第2アナログ信号A2jに対するデジタル変換値の脈動成分を除去するための校正処理手段となっている。
多チャンネルAD変換器124Aは、基準電圧端子に印加された基準電圧Vrefと入力信号電圧Vinとの比率(Vin/Vref)に比例したデジタル出力を発生し、当該比率が1のときに、所定ビット数nの分解能に基づく最大デジタル出力Dout=2n−1を発生するようになっている。
前記第1電源フィルタ119は、前記第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数以上の脈動成分を平滑するローパスフィルタであり、
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Aと協働して、平滑化電源モニタ信号Ma1のデジタル変換値を、RAMメモリ123によって構成されたシフトレジスタSRG0に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の最大値と最小値との偏差である最大偏差を算出し、算出された最大偏差が所定の閾値を超過していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
多チャンネルAD変換器124Aの多チャンネルの入力信号電圧Vinの一つとして、電源監視電圧となる第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3の少なくとも一つが入力され、
第2の電源モニタ信号Mb2は、第2の出力電圧Vcpの値であり、当該第2の出力電圧Vcpの最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となっており、
第3の電源モニタ信号Mb3は、主制御回路部120Aに設けられた入力インタフェース回路125と出力インタフェース回路126に給電する第3の出力電圧Vifの分圧電圧であって、当該分圧電圧の最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となるように前記分圧電圧の分圧比が定められている。
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Aと協働して、第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3のデジタル変換値を、RAMメモリ123で構成されたシフトレジスタSRG2、SRG3に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の平均値と、最大値と最小値との偏差である最大偏差とを算出し、算出された最大偏差、又は最大偏差と平均値とがそれぞれ所定の閾値を超過しているか、所定の帯域値を逸脱していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
従って、第1の出力電圧Vadが正常判定であった場合、高精度な第1の出力電圧Vadを基準電圧Vrefとして、その他の出力電圧の異常の有無、又は異常発生の兆候となる脈動変動の有無が正確に判定される特徴がある。
以上のように、この発明の請求項3に関連し、複数種類の電源モニタ信号に対する異常判定処理は、時分割処理するようになっている。
従って、同一演算サイクルで複数の異常判定を行わないので、マイクロプロセッサの高速制御負担を軽減し、複数の出力電圧に対する異常判定を個別に行うことができる特徴がある。
第1及び第2アナログセンサ104、105の入力回路には、数MHz〜数10MHz帯域の外来高周波ノイズを抑制するためのバイパスコンデンサ142、152を含み、当該入力回路内で発生する数10Hzから数KHz以上のノイズ成分を抑制するためのノイズフィルタ140、150が接続されているとともに、
ノイズフィルタ140、150のうち、少なくとも第1のアナログセンサ104に接続されるノイズフィルタ140は、第1の折点周波数を有するローパスフィルタであるのに対し、第1電源フィルタ119のフィルタ定数は、第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数である数10Hz〜数10KHz以上の脈動成分を平滑し、前記第1の折点周波数よりも小さな第2の折点周波数を有するローパスフィルタとなっている。
従って、第1の出力電圧Vadの脈動周波数が小さいときには、第1の出力電圧Vadの脈動振幅及びその中心値そのものが変動しても、第1アナログセンサ104による第1アナログ信号A1kは、第1の出力電圧Vadの変動に連動して変動しているので高精度なデジタル変換を行うことができるとともに、第1の出力電圧Vadが異常状態になって、脈動周波数が高くなると第1アナログ信号A1kはノイズフィルタ140、150によって平滑化されているので第1の出力電圧Vadとは連動しなくなって、デジタル変換精度は低下するが、この場合には平滑化電源モニタ信号を監視しているマイクロプロセッサ121によって、異常発生を検出することができる特徴がある。
同様に、第2アナログセンサ105による第2アナログ信号A2jの場合には、第1の出力電圧Vadが正常状態にあるときには低周波で許容される低振幅の脈動成分を包含していても、第2アナログ信号A2jは許容される誤差範囲でデジタル変換が行われるとともに、脈動振幅が大きくなると第2アナログ信号A2jのデジタル変換精度は低下するが、この場合にはマイクロプロセッサ121によって異常発生を検出することができる特徴がある。
従って、第1の出力電圧Vadの変動が影響しない入力信号電圧を、脈動成分を含む基準電圧Vrefに基づいてデジタル変換することによって、得られたデジタル変換値が脈動しても、当該デジタル変換値の移動平均値を算出することによって手軽に正確なデジタル変換値を得ることができる特徴がある。
なお、センサとしての検出信号電圧が、第1の出力電圧Vadの値に比例して変動する第1アナログセンサ104の場合には、多チャンネルAD変換器124Aの基準電圧Vrefが低周波で脈動しても正確なデジタル変換値が得られるので、アナログセンサ群108として第1アナログセンサ104が多い場合には有利となる特徴がある。
また、第2アナログセンサ105であっても、検出信号電圧が小さくて、高精度なデジタル変換値を必要とするものに限って校正処理を行うようにすれば、マイクロプロッセサ121に対して過度な制御負担をかけないようにすることができるものである。
次に、この発明の実施の形態2による電子制御装置の構成の詳細について、図5に示す全体構成図と図6に示す部分詳細回路図により、実施の形態1との相違点を中心にして説明する。実施の形態1は、多チャンネルAD変換器124Aの基準電圧端子に第1の出力電圧Vadがそのまま印加され、入力信号電圧Vinとして第1の出力電圧Vadを第1電源フィルタ119によって平滑した平滑化電源モニタ信号Ma1が入力されるようになっているのに対し、実施の形態2は、多チャンネルAD変換器124Bの基準電圧端子に第1の出力電圧Vadを基準電源フィルタ129によって平滑した電圧が印加され、入力信号電圧Vinとして第1の出力電圧Vadを分圧した不平滑電源モニタ信号Mb1が入力されているのが主な相違点となっている。なお、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
主制御回路部120Bはマイクロプロセッサ121、プログラムメモリ122B、演算処理用のRAMメモリ123、多チャンネルAD変換器124B、入力インタフェース回路125、出力インタフェース回路126によって構成され、これ等の構成要素はデータバスによって互いに接続されている。なお、多チャンネルAD変換器124Bの基準電圧端子は、第1の出力電圧Vadから平滑抵抗127と平滑コンデンサ128とのよって構成された基準電源フィルタ129を介して給電されるようになっている。
多チャンネルAD変換器124Bには、図6で後述する電源監視回路130Bから不平滑電源モニタ信号Mb1、第2、第3の電源モニタ信号Mb2、Mb3が入力されるとともに、第1アナログセンサ104から、ノイズフィルタ140を介して入力された第1アナログ信号A1kと、第2アナログセンサ105から、ノイズフィルタ150を介して入力された第2アナログ信号A2jとが入力されている。
また、多チャンネルAD変換器124Bの入力信号として、電源監視回路130Bによって生成される不平滑電源モニタ信号Mb1と、図2で前述した第2の電源モニタ信号Mb2、及び第3の電源モニタ信号Mb3、及びノイズフィルタ140、150から出力される第1アナログ信号A1k、及び第2アナログ信号A2jが接続されている。なお、不平滑電源モニタ信号Mb1は、第1の出力電圧Vadを分圧抵抗115a、116aによって分圧して得られる信号である。
まず、図5、図6において、電源スイッチ103が閉路されて、電源リレーの出力接点102aが閉路すると、1個又は複数個の定電圧制御回路部を有する定電圧電源110は、外部電源101から給電された入力電源電圧Vbによって、給電対象が異なる第1の出力電圧Vad、又は第2の出力電圧Vcp、又は第3の出力電圧Vifを分配給電又は分割給電する。
マイクロプロセッサ121は第2の出力電圧Vcpの立ち上がりによって動作を開始し、プログラムメモリ122B及び多チャンネルAD変換器124Bと協働して、スイッチセンサ群106とアナログセンサ群108の動作状態に応動して、電気負荷群107を駆動制御する。なお、多チャンネルAD変換器124Bの電源端子と基準電圧端子には第1の出力電圧Vadを基準電源フィルタ129によって平滑した電圧が印加されている。
マイクロプロセッサ121は、図7で後述するとおりこの脈動振幅を検出して、第1の出力電圧Vadの異常の有無を判定するようになっている。なお、不平滑電源モニタ信号Mb1による分圧電圧の最大値は、脈動抑制された基準電圧Vref以下となるように分圧抵抗115a、116aによる分圧比が定められている。
これに対し、第2アナログ信号A2jは、第1の出力電圧Vadの変動とは無関係にセンサとしての信号電圧が得られるものであり、第1の出力電圧Vadの平均値が所定の精度内にあって、脈動成分を含んでいる場合には、多チャンネルAD変換器124Aの基準電圧Vrefが基準電源フィルタ129によって平滑されているので、図4の工程403bで示したようなデジタル変換値の移動平均値を算出する校正処理手段が不要となっている。
続く工程403aは工程702においてシフトレジスタSRG2、SRG3のそれぞれに格納された最新所定点数のデジタル変換値について、各シフトレジスタ毎の総和を加算点数で割って移動平均値を算出するステップであるが、続く工程403bは削除されて工程404へ移行するようになっている。
工程404又は工程406bがNOの判定を行ったとき、或いは工程407bに続いて作用する工程709は工程705で選択されるシフトレジスタ番号をSRG1からSRG2、SRG2からSRG3、SRG3からSRG1へと順次更新する異常判定対象更新手段となるステップである。
前記多チャンネルAD変換器124Bは、基準電圧端子に印加された基準電圧Vrefと入力信号電圧Vinとの比率(Vin/Vref)に比例したデジタル出力を発生し、当該比率が1のときに、所定ビット数nの分解能に基づく最大デジタル出力Dout=2n−1を発生するようになっている。
前記基準電源フィルタ129は、前記第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数以上の脈動成分を平滑するローパスフィルタであり、
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Bと協働して、不平滑電源モニタ信号Mb1のデジタル変換値を、RAMメモリ123によって構成されたシフトレジスタSRG1に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の最大値と最小値との偏差である最大偏差を算出し、算出された最大偏差が所定の閾値を超過していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
多チャンネルAD変換器124Bの多チャンネルの入力信号電圧Vinの一つとして、電源監視電圧となる第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3の少なくとも一つが入力され、
第2の電源モニタ信号Mb2は、第2の出力電圧Vcpの値であり、当該第2の出力電圧Vcpの最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となっており、第3の電源モニタ信号Mb3は、主制御回路部120Bに設けられた入力インタフェース回路125と出力インタフェース回路126に給電する第3の出力電圧Vifの分圧電圧であって、当該分圧電圧の最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Bと協働して、第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3のデジタル変換値を、RAMメモリ123によって構成されたシフトレジスタSRG2、SRG3に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の平均値と、最大値と最小値との偏差である最大偏差とを算出し、算出された最大偏差、又は最大偏差と平均値とがそれぞれ所定の閾値を超過しているか、所定の帯域値を逸脱していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
従って、第1の出力電圧Vadが正常判定であった場合、高精度な第1の出力電圧Vadを基準電圧Vrefとして、その他の出力電圧の異常の有無、又は異常発生の兆候となる脈動変動の有無が正確に判定される特徴がある。
以上のように、この発明の請求項3に関連し、複数種類の電源モニタ信号に対する異常判定処理は、時分割処理するようになっている。
従って、実施の形態1と同様に、同一演算サイクルで複数の異常判定を行わないので、マイクロプロセッサ121の高速制御負担を軽減し、複数の出力電圧に対する異常判定を個別に行うことができる特徴がある。
アナログセンサ群108は第1の出力電圧Vadを電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、第1の出力電圧Vadの値に比例して変動する第1アナログセンサ104と、入力電源電圧Vb又は第1の出力電圧Vadを電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、第1の出力電圧Vadの脈動変動に影響されない第2アナログセンサ105とを包含し、
第1及び第2アナログセンサ104、105の入力回路には、数MHz〜数10MHz帯域の外来高周波ノイズを抑制するためのバイパスコンデンサ142、152を含み、当該入力回路内で発生する数10Hzから数KHz以上のノイズ成分を抑制するためのノイズフィルタ140、150が接続されているとともに、
ノイズフィルタ140、150のうち、少なくとも第1のアナログセンサ104に接続されるノイズフィルタ140は、第1の折点周波数を有するローパスフィルタであるのに対し、基準電源フィルタ129のフィルタ定数は、第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数である数10Hz〜数10KHz以上の脈動成分を平滑し、前記第1の折点周波数と同等の折点周波数を有するローパスフィルタとなっている。
従って、第1の出力電圧Vadが正常状態であるときには、第1の出力電圧Vadが低周波の脈動を行っていても、第1アナログセンサ104による第1アナログ信号A1kは、第1の出力電圧Vadの脈動に連動して脈動し、更に基準電源フィルタ129と同じ特性のノイズフィルタ140、150を介して多チャンネルAD変換器124Bに入力されるので、高精度なデジタル変換を行うことができる特徴がある。
同様に、第2アナログセンサ105による第2アナログ信号A2jの場合には、第1の出力電圧Vadが正常状態にあるときには低周波で許容される低振幅の脈動成分を包含していても、第2アナログ信号A2jは許容される誤差範囲でデジタル変換が行われるとともに、脈動周波数が高くなっても基準電圧Vrefが平滑化されているので、第1の出力電圧Vadの平均値が変動していなければ第2アナログ信号A2jのデジタル変換精度は低下しない特徴がある。
次に、この発明の実施の形態3による電子制御装置の構成の詳細について、図8に示す全体構成図と図9に示す部分詳細回路図により、実施の形態1あるいは実施の形態2との相違点を中心にして説明する。実施の形態1は、多チャンネルAD変換器124Aの基準電圧端子に第1の出力電圧Vadがそのまま印加され、入力信号電圧Vinとして第1の出力電圧Vadを第1電源フィルタ119によって平滑した平滑化電源モニタ信号Ma1が入力されるようになっており、また、実施の形態2は、多チャンネルAD変換器124Bの基準電圧端子に第1の出力電圧Vadを基準電源フィルタ129によって平滑した電圧が印加され、入力信号電圧Vinとして第1の出力電圧Vadを分圧した不平滑電源モニタ信号Mb1が入力されている。
これに対し、実施の形態3は、多チャンネルAD変換器124Cが一対の多チャンネルAD変換器124Aと多チャンネルAD変換器124Bによって構成されていて、実施の形態1と実施の形態2とを合併したものとなっているのが主な相違点となっている。なお、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
主制御回路部120Cはマイクロプロセッサ121、プログラムメモリ122C、演算処理用のRAMメモリ123、多チャンネルAD変換器124C、入力インタフェース回路125、出力インタフェース回路126によって構成され、これ等の構成要素はデータバスによって互いに接続されている。なお、多チャンネルAD変換器124Cを構成する一方の多チャンネルAD変換器124Aの基準電圧端子は、第1の出力電圧Vadがそのまま基準電圧Vrefとして印加されているのに対し、他方の多チャンネルAD変換器124Bの基準電圧端子は、第1の出力電圧Vadから平滑抵抗127と平滑コンデンサ128で構成された基準電源フィルタ129を介して給電されるようになっている。
多チャンネルAD変換器124Bには、電源監視回路130Cから図6で前述した不平滑電源モニタ信号Mb1、第2、第3の電源モニタ信号Mb2、Mb3が入力されるとともに、第2アナログセンサ105から、ノイズフィルタ150を介して入力された第2アナログ信号A2jとが入力されている。
第1電源フィルタ119のフィルタ定数は、第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数である数10Hz〜数10KHz以上の脈動成分を平滑するためのものであって、例えば10Hzである第2の折点周波数を有するローパスフィルタとなっている。
これは、第1の出力電圧Vadに脈動成分が発生した場合に、第2アナログ信号A2jが基準電源フィルタ129によって平滑されている基準電圧Vrefの脈動と連動して脈動することによって高精度なデジタル変換精度を維持するために肝要となる。なお、同一特性のフィルタ定数としては、ローパスフィルタを構成する抵抗とコンデンサの特性には、それぞれ固体バラツキ変動があるので、平滑時定数が大きい一方の最小値が、平滑時定数が小さい他方の最大値以下となるような重なり範囲を有する関係であればよい。
まず、図8、図9において、電源スイッチ103が閉路されて、電源リレーの出力接点102aが閉路すると、1個又は複数個の定電圧制御回路部を有する定電圧電源110は、外部電源101から給電された入力電源電圧Vbによって、給電対象が異なる第1の出力電圧Vad又は第2の出力電圧Vcp又は第3の出力電圧Vifを分配給電又は分割給電する。
他方の多チャンネルAD変換器124Bでは、その基準電圧端子に基準電源フィルタ129の出力電圧が印加され、電源監視信号として不平滑電源モニタ信号Mb1が印加されている。従って、平滑化電源モニタ信号Ma1と不平滑電源モニタ信号Mb1のデジタル変換値は、いずれも第1の出力電圧Vadの脈動成分を抽出するために使用される二重系の監視信号として使用されており、平滑化電源モニタ信号Ma1又は不平滑電源モニタ信号Mb1のいずれかについては省略することもできる。
図9のとおり、第2、第3の電源モニタ信号Mb2、Mb3を、多チャンネルAD変換器124B側に接続した場合には、図6の場合と同様に第2、第3の電源モニタ信号Mb2、Mb3の脈動振幅を検出するうえで、第1の出力電圧Vadの脈動変動の影響をうけない利点がある。
ここで、第1アナログ信号A1kが多チャンネルAD変換器124A側に入力されているのは、第1アナログセンサ104の場合には、第1の出力電圧Vadの平均値や脈動振幅が変動しても、そのデジタル変換精度に影響がない特性を有効活用するための措置となっている。但し、第1の出力電圧Vadの脈動周波数が大きくなってノイズフィルタ140による脈動抑制が開始すると、第1アナログ信号A1kと基準電圧Vrefとが連動しなくなるのでデジタル変換精度は悪化し、この状態は多チャンネルAD変換器124A側の平滑化電源モニタ信号Ma1の監視、又は多チャンネルAD変換器124B側の不平滑電源モニタ信号Mb1の監視によって異常判定が行われるようになっている。
但し、第1の出力電圧Vadの脈動平均値が変動するとデジタル変換精度が低下するので、この状態は多チャンネルAD変換器124A側の平滑化電源モニタ信号Ma1の監視、又は多チャンネルAD変換器124B側の不平滑電源モニタ信号Mb1の監視によって脈動成分の大きさによって異常判定が行われるようになっている。
工程404又は工程406bがNOの判定を行ったとき、或いは工程407bに続いて作用する工程1009は工程1005で選択されるシフトレジスタ番号をSRG0からSRG1、SRG1からSRG2、SRG2からSRG3、SRG3からSRG0へと順次更新する異常判定対象更新手段となるステップである。
第1の出力電圧Vadの値が、目標とされる許容誤差を大幅に逸脱した異常状態が発生すると、第2、第3の電源モニタ信号Mb2、Mb3のデジタル変換値の平均値が異常値となるので、多数決論理によって第1の出力電圧Vad、第2の出力電圧Vcp、第3の出力電圧Vifのどれが異常であるかを推定することができる。
多チャンネルAD変換器124Cは、基準電圧端子に印加された基準電圧Vrefと入力信号電圧Vinとの比率(Vin/Vref)に比例したデジタル出力を発生し、当該比率が1のときに、所定ビット数nの分解能に基づく最大デジタル出力Dout=2n−1を発生するようになっている。
平滑化電源モニタ信号Ma1は、第1の出力電圧Vadの分圧電圧から、第1電源フィルタ119を介して脈動成分を抑制した平滑電圧であって、当該平滑電圧は基準電圧Vrefの脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、不平滑電源モニタ信号Mb1は、第1の出力電圧Vadの分圧電圧であって、当該分圧電圧は前記基準電圧Vrefの脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記基準電源フィルタ129及び前記第1電源フィルタ119は、前記第1の出力電圧Vadが異常状態であるときの脈動周波数以上の脈動成分を平滑するローパスフィルタであり、
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Cと協働して、平滑化電源モニタ信号Ma1若しくは不平滑電源モニタ信号Mb1のデジタル変換値を、RAMメモリ123によって構成されたシフトレジスタSRG0、SRG1に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の最大値と最小値との偏差である最大偏差を算出し、算出された最大偏差が所定の閾値を超過していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
多チャンネルAD変換器124Bの多チャンネルの入力信号電圧Vinの一つとして、電源監視電圧となる第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3の少なくとも一つが入力され、
第2の電源モニタ信号Mb2は、第2の出力電圧Vcpの値であり、当該第2の出力電圧Vcpの最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となっており、
第3の電源モニタ信号Mb3は、主制御回路部120Bに設けられた入力インタフェース回路125と出力インタフェース回路126に給電する第3の出力電圧Vifの分圧電圧であって、当該分圧電圧の最大値は基準電圧Vrefの最小値以下の値となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
マイクロプロセッサ121はプログラムメモリ122Bと協働して、第2の電源モニタ信号Mb2又は第3の電源モニタ信号Mb3のデジタル変換値を、RAMメモリ123によって構成されたシフトレジスタSRG2、SRG3に定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の平均値と、最大値と最小値との偏差である最大偏差とを算出し、算出された最大偏差、又は最大偏差と平均値とがそれぞれ所定の閾値を超過しているか、所定の帯域値を逸脱していると定電圧電源110の異常であると判定するようになっている。
従って、第1の出力電圧Vadが正常判定であった場合、高精度な第1の出力電圧Vadを基準電圧Vrefとして、その他の出力電圧の異常の有無、又は異常発生の兆候となる脈動変動の有無が正確に判定される特徴がある。
従って、同一演算サイクルで複数の異常判定を行わないので、マイクロプロセッサ121の高速制御負担を軽減し、複数の出力電圧に対する異常判定を個別に行うことができる特徴がある。
Claims (7)
- 外部電源から給電された入力電源電圧によって、給電対象が異なる複数の出力電圧の中から第1の出力電圧及び第2の出力電圧を分配給電又は分割給電する定電圧制御回路部を有する定電圧電源と、
前記複数の出力電圧の中で最も高精度の第1の出力電圧によって給電される多チャンネルAD変換器と前記第2の出力電圧によって給電されるマイクロプロセッサ、プログラムメモリ、及びRAMメモリとが協働してスイッチセンサ群とアナログセンサ群の動作状態に応動し、電気負荷群を駆動制御する主制御回路部と、を備え、
前記多チャンネルAD変換器は、基準電圧端子に印加された基準電圧と入力信号電圧との比率に比例したデジタル出力を発生し、前記比率が1のときに、所定ビット数nの分解能に基づく最大デジタル出力2n−1を発生するとともに、
前記基準電圧端子には、前記第1の出力電圧が基準電圧として印加されるとともに、前記多チャンネルAD変換器の入力信号電圧の一つとして、平滑化電源モニタ信号が電源監視電圧として入力されるか、
若しくは、前記第1の出力電圧から基準電源フィルタを介して脈動成分を抑制した電圧が基準電圧として印加されるとともに、前記多チャンネルAD変換器の入力信号電圧の一つとして、不平滑電源モニタ信号が電源監視電圧として入力され、
前記平滑化電源モニタ信号は、前記第1の出力電圧の分圧電圧から、第1電源フィルタを介して脈動成分を抑制した平滑電圧であって、前記平滑電圧は前記基準電圧の脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記基準電源フィルタ及び前記第1電源フィルタは、前記第1の出力電圧が異常状態であるときの脈動周波数以上の脈動成分を平滑するローパスフィルタであり、
前記不平滑電源モニタ信号は、前記第1の出力電圧の分圧電圧であって、前記分圧電圧は前記基準電圧の脈動最低値以下となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記マイクロプロセッサは、前記プログラムメモリと協働し、前記平滑化電源モニタ信号若しくは前記不平滑電源モニタ信号のデジタル変換値を、前記RAMメモリで構成されたシフトレジスタに定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の最大値と最小値との偏差である最大偏差を算出し、算出された最大偏差が所定の閾値を超過していると前記定電圧電源の異常であると判定することを特徴とする電子制御装置。 - 前記第2の出力電圧又は前記複数の出力電圧の中の第3の出力電圧の一方又は両方が、前記第1の出力電圧を生成する前記定電圧制御回路部とは分割された第2又は第3の定電圧制御回路部によって生成され、
前記多チャンネルAD変換器の入力信号電圧の一つとして、前記電源監視電圧となる第2の電源モニタ信号又は第3の電源モニタ信号の少なくとも一つが入力され、
前記第2の電源モニタ信号は、前記第2の出力電圧の値であり、前記第2の出力電圧の最大値は前記基準電圧の最小値以下の値となっており、
前記第3の電源モニタ信号は、前記主制御回路部に設けられた入力インタフェース回路と出力インタフェース回路に給電する前記第3の出力電圧の分圧電圧であって、前記分圧電圧の最大値は前記基準電圧の最小値以下の値となるように前記分圧電圧の分圧比が定められており、
前記マイクロプロセッサは、前記プログラムメモリと協働して、前記第2の電源モニタ信号又は前記第3の電源モニタ信号のデジタル変換値を、前記RAMメモリによって構成されたシフトレジスタに定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の平均値と、最大値と最小値との偏差である最大偏差とを算出し、算出された最大偏差、又は最大偏差と平均値とがそれぞれ所定の閾値を超過しているか、所定の帯域値を逸脱していると前記定電圧電源の異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、前記プログラムメモリと協働して、前記平滑化電源モニタ信号又は前記不平滑電源モニタ信号の少なくとも一方と、前記第2の電源モニタ信号又は前記第3の電源モニタ信号の少なくとも一方に関する異常判定を定期的に交代して実行し、同一制御フローの中では複数の異常判定を行わないようにすることを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
- 前記基準電圧端子には、前記第1の出力電圧が基準電圧として印加されるとともに、前記多チャンネルAD変換器の入力信号電圧の一つとして、前記平滑化電源モニタ信号が電源監視電圧として入力され、
前記アナログセンサ群は前記第1の出力電圧を電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、前記第1の出力電圧の値に比例して変動する第1アナログセンサと、前記入力電源電圧又は前記第1の出力電圧を電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、前記第1の出力電圧の脈動変動に影響されない第2アナログセンサとを包含し、
前記第1アナログセンサ及び前記第2アナログセンサの入力回路には、数MHz〜数10MHz帯域の外来高周波ノイズを抑制するバイパスコンデンサを含み、前記入力回路で発生する数10Hzから数KHz以上のノイズ成分を抑制するノイズフィルタが接続されているとともに、
前記ノイズフィルタのうち、少なくとも前記第1アナログセンサに接続されるノイズフィルタは、第1の折点周波数を有するローパスフィルタであるのに対し、
前記第1電源フィルタは、前記第1の出力電圧が異常状態であるときの脈動周波数である数10Hz〜数10KHz以上の脈動成分を平滑し、前記第1の折点周波数よりも小さな第2の折点周波数を有するローパスフィルタであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子制御装置。 - 前記マイクロプロセッサは、前記プログラムメモリと協働して、前記第2アナログセンサの中の少なくとも一つである第2アナログ信号のデジタル変換値を、前記RAMメモリによって構成されたシフトレジスタに定期的に入力して、最新の所定点数の前記デジタル変換値の平均値である移動平均値を算出し、算出された移動平均値を前記第2アナログ信号に対するデジタル変換値であると特定することを特徴とする請求項4に記載の電子制御装置。
- 前記基準電圧端子には、前記第1の出力電圧から基準電源フィルタを介して脈動成分を抑制した電圧が基準電圧として印加されるとともに、前記多チャンネルAD変換器の入力信号電圧の一つとして、前記不平滑電源モニタ信号が前記電源監視電圧として入力され、前記アナログセンサ群は前記第1の出力電圧を電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、前記第1の出力電圧の値に比例して変動する第1アナログセンサと、前記入力電源電圧又は前記第1の出力電圧を電源として動作し、センサとしての検出信号電圧が、前記第1の出力電圧の脈動変動に影響されない第2アナログセンサと、を包含し、
前記第1アナログセンサ及び前記第2アナログセンサの入力回路には、数MHz〜数10MHz帯域の外来高周波ノイズを抑制するバイパスコンデンサを含み、前記入力回路内で発生する数10Hzから数KHz以上のノイズ成分を抑制するノイズフィルタが接続されているとともに、
前記ノイズフィルタのうち、少なくとも前記第1アナログセンサに接続されるノイズフィルタは、第1の折点周波数を有するローパスフィルタであるのに対し、
前記基準電源フィルタは、前記第1の出力電圧が異常状態であるときの脈動周波数である数10Hz〜数10KHz以上の脈動成分を平滑し、前記第1の折点周波数と同等の折点周波数を有するローパスフィルタであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子制御装置。 - 前記多チャンネルAD変換器は、複数の多チャンネルAD変換器に分割されており、一方の多チャンネルAD変換器の基準端子には、前記第1の出力電圧が基準電圧として印加され、他方の多チャンネルAD変換器の前記基準端子には、前記第1の出力電圧から前記基準電源フィルタを介して脈動成分を抑制した電圧が基準電圧として印加され、
前記第1アナログセンサから得られた入力信号は、第1アナログ信号として前記一方の多チャンネルAD変換器のアナログ入力端子に優先して入力され、
前記第2アナログセンサから得られた入力信号は、第2アナログ信号として前記他方の多チャンネルAD変換器のアナログ入力端子に優先して入力されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の電子制御装置。
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