JP6484991B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−261415号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段と低確率付与判定手段とを備えている遊技機において、
前記付与判定手段は、前記付与対応結果として、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な低確対応結果を導出可能であって、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な高確対応結果を導出可能であり、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果となる場合に前記高確対応結果となる確率が100%又は略100%となるようにするものであって、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果として前記低確対応結果を導出する若しくは導出し得る又は前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われて前記付与対応結果となる場合よりも前記低確対応結果となる確率が高くなるようにするものであり、
遊技機は、
前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第1特別情報が取得されないようにしながら前記第2特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である特定遊技状態に設定する特定設定手段と、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段と、
を備え、
当該受入制御手段の制御モードとして、前記対象入球部が前記受入状態となり得る又は前記受入状態となる頻度が高い第1モードと、前記対象入球部が前記受入状態とならない又は前記受入状態となる頻度が前記第1モードよりも低い第2モードとが存在しており、
前記第1モードである状況であって前記対象入球部が設けられた所定領域を流下するように遊技球の発射が行われる状況において、前記所定領域を流下する遊技球の数をM1、当該遊技球のうち前記対象入球部に入球する遊技球の数をN1、及び前記対象入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の数をK1とした場合、
N1/M1×K1<1(N1、M1及びK1はいずれも1以上の整数)
となる構成であることを特徴とする。
本発明によれば、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 (a)非誘導状態である場合における第1特別入球装置の縦断面図であり、(b)誘導状態である場合における第1特別入球装置の縦断面図である。 遊技盤において右側領域を拡大して示す正面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 (a)〜(d)右側領域を遊技球が流下する場合における遊技球の入賞態様を説明するためのタイムチャートである。 (a),(b)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 (a)〜(j)図柄表示装置の表示面における表示内容を説明するための説明図である。 特電入賞装置の内部構成を説明するための縦断面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)第1特図用の低確当否テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1特図用の高確当否テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2特図用の低確当否テーブルを説明するための説明図であり、(d)第2特図用の高確当否テーブルを説明するための説明図である。 (A),(B)V入賞対応の開閉実行モード及び通常対応の開閉実行モードのそれぞれにおける特電入賞装置の動作態様を説明するためのタイムチャートである。 遊技状態の内容を説明するための説明図である。 (a)第1特図用の振分テーブルを説明するための説明図であり、(b)第2特図用の振分テーブルを説明するための説明図である。 大当たり結果と遊技状態の移行態様との関係を説明するための説明図である。 基本的な遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。 主側MPUにおけるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける普図普電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第1特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。 (a)主側MPUにおける第1特図側の保留情報の取得処理を示すフローチャートであり、(b)主側MPUにおける第2特図側の保留情報の取得処理を示すフローチャートである。 (a)〜(g)各特図表示部における絵柄の変動表示の実行期間と開閉実行モードの実行期間との関係を説明するためのタイムチャートである。 主側MPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける変動表示期間の特定処理を示すフローチャートである。 遊技状態と遊技回の開始対象である特図表示部との関係で選択され得る変動表示期間の内容を説明するための説明図である。 音光側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおけるテーブル設定処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおけるV割込み処理を示すフローチャートである。 表示側MPUにおけるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 (a1)〜(c1)短期間選択態様で変動表示期間が選択される場合における演出表示領域での図柄の変動表示の態様を説明するためのタイムチャートであり、(a2)〜(c2)通常選択態様で変動表示期間が選択される場合における演出表示領域での図柄の変動表示の態様を説明するためのタイムチャートである。 (a)〜(f)特図表示部にて遊技回が実行されることに合わせて、図柄表示装置、表示発光部及びスピーカ部にて遊技回用の演出が行われる様子を説明するためのタイムチャートである。 (a),(b)図柄表示装置における表示内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおける特図変動中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電開放中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける発射強度監視処理を示すフローチャートである。 音光側MPUにおける発射操作報知用処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)遊技球の発射操作の態様についての報知が図柄表示装置にて行われる様子を説明するための説明図である。 (a)〜(f)通常遊技状態において右側領域を遊技球が流下するように発射操作が行われたことに対して報知が行われる様子を説明するためのタイムチャートである。 第2の実施形態において主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第1特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態と遊技回の開始対象である特図表示部との関係で選択され得る変動表示期間の内容を説明するための説明図である。 (a)音光側MPUにおけるテーブル設定処理を示すフローチャートであり、(b)表示側MPUにおけるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 (a)〜(d)特図表示部において遊技回が一旦停止される様子を説明するためのタイムチャートである。 第3の実施形態において主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 遊技状態と遊技回の開始対象である特図表示部との関係で選択され得る変動表示期間の内容を説明するための説明図である。 第4の実施形態において主側MPUにて実行される特図確定中処理を示すフローチャートである。 第5の実施形態における遊技盤の構成を示す正面図である。 各保留エリアの内容を説明するための説明図である。 遊技状態の内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 第6の実施形態における遊技状態の内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおける特図変動開始処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第1特図特電制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。 (a)音光側MPUにおけるテーブル設定処理を示すフローチャートであり、(b)表示側MPUにおけるコマンド対応処理を示すフローチャートである。 (a),(b)図柄表示装置における表示内容を説明するための説明図である。 主側MPUにおける特図確定中処理を示すフローチャートである。 主側MPUにおける特電終了処理を示すフローチャートである。 第1特図表示部及び第2特図表示部のうち一方の遊技回が優先変動の対象となる様子を説明するためのタイムチャートである。 (a),(b)第7の実施形態における遊技盤の構成を示す正面図である。 (A),(B)第8の実施形態における特電入賞装置の動作態様を説明するためのタイムチャートである。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の斜視図、図2はパチンコ機10の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、図2に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PAが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
遊技盤24の構成を図3に基づいて説明する。図3は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部25と外レール部26とが取り付けられており、これら内レール部25と外レール部26とにより誘導手段としての誘導レールが構成されている。樹脂ベース21において窓孔23の下方に取り付けられた遊技球発射機構27(図2参照)から発射された遊技球は誘導レールにより遊技領域PAの上部に案内されるようになっている。
ちなみに、遊技球発射機構27は、誘導レールに向けて延びる発射レール27aと、後述する上皿66aに貯留されている遊技球を発射レール27a上に供給する球送り装置27bと、発射レール27a上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド27cと、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置(又は発射ハンドル)28が回動操作されることによりソレノイド27cが駆動制御され、遊技球が発射される。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35、スルーゲート36、可変表示ユニット37、特図ユニット38及び普図ユニット39等がそれぞれ設けられている。
スルーゲート36への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35への入球が発生すると、所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35への入球が発生した場合には、1個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行され、特電入賞装置32への入球が発生した場合には、15個の賞球の払い出しが実行される。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口24aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口24aを通って遊技領域PAから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘24bが植設されているとともに、風車等の各種部材が配設されている。
ここで、入球とは所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口24aへの遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
遊技領域PAの中央部を含むようにして可変表示ユニット37が設けられている。当該可変表示ユニット37の周縁部が遊技盤24の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PAに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PAにおいて可変表示ユニット37の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PA1と、当該上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット37よりも左方の領域である左側領域PA2と、上側領域PA1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット37よりも右方の領域である右側領域PA3と、左側領域PA2及び右側領域PA3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット37よりも下方の領域である下側領域PA4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→左側領域PA2→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射操作装置28の操作を行うことで、上側領域PA1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。つまり、遊技者は発射操作装置28の回動操作量を調整することで、左側領域PA2及び右側領域PA3のうち左側領域PA2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PA3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。ちなみに、最大回動量で発射操作装置28の操作が行われた場合、上側領域PA1→右側領域PA3→下側領域PA4の順で遊技球が流下することとなる。
第1通常入球装置33は、下側領域PA4に設置されている。第1通常入球装置33は上向きに開放されており、第1通常入球装置33への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1通常入球装置33への入賞確率は一定となっている。換言すれば、第1通常入球装置33は、遊技領域PAを当該第1通常入球装置33に向けて流下する遊技球が常時入球可能となっている。また、第1通常入球装置33は可変表示ユニット37に形成されたステージ37aの真下に配置されており、可変表示ユニット37に形成された誘導通路を介してステージ37a上に流入した遊技球であってステージ37aの中央から可変表示ユニット37外に排出される遊技球は第1通常入球装置33に入賞し易くなっている。第1通常入球装置33には検知センサ33aが設けられており、当該検知センサ33aにより第1通常入球装置33に入賞した遊技球が検知される。
ここで、上記のように第1通常入球装置33は下側領域PA4に設けられているが、第1通常入球装置33に対して右側領域PA3に向けた上流側には当該右側領域PA3を流下した遊技球が第1通常入球装置33に到達することを不可とするように規制釘24cが設けられている。また、ステージ37aへの誘導通路の入口が左側領域PA2に対して設けられており、右側領域PA3に対して設けられていない。これらの構成により、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1通常入球装置33への入賞は可能であるが、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には第1通常入球装置33への入賞が不可となる。
第1特別入球装置34は、右側領域PA3に設置されている。つまり、第1特別入球装置34は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第1特別入球装置34の構成について図4(a)を参照しながら説明する。図4(a)は非受入状態である場合における第1特別入球装置34の縦断面図である。第1特別入球装置34は、遊技領域PAから流入した遊技球を遊技盤24の後方に排出するための排出通路43が形成されたベースユニット41と、遊技領域PAを流下する遊技球を排出通路43に誘導するための誘導ユニット42と、を備えている。排出通路43の入口部43aは、遊技球1個分以上の開口面積を有しており、パチンコ機10前方に向けて開放されている。排出通路43の出口部43b側には検知センサ34aが設けられており、当該検知センサ34aにより第1特別入球装置34に入賞した遊技球が検知される。
誘導ユニット42は、遊技領域PAにおける入口部43aの前方領域を流下する遊技球を下方から受け、その受けた遊技球を排出通路43内に誘導するためのガイド部材44と、排出通路43内への遊技球の誘導を不可とする初期位置と当該誘導を可能とする誘導位置との間で変位させるためのガイド駆動部45と、ガイド部材44が初期位置に配置されている状況において排出通路43への遊技球の流入を阻止する阻止位置に配置されガイド部材44が誘導位置に配置されている状況において排出通路43への遊技球の流入を阻止しない非阻止位置に配置される阻止部材46と、を備えている。ガイド部材44及び阻止部材46は、ガイド部材44が下方となるようにして縦方向に所定の間隔を置いて対向配置されている。これらガイド部材44及び阻止部材46にガイド駆動部45の駆動力を伝達するように伝達ユニット47が設けられている。
ガイド駆動部45が非駆動状態である場合には図示しないバネなどといった付勢手段の付勢力によってガイド部材44は初期位置に配置され、阻止部材46は阻止位置に配置される。この場合、ガイド部材44及び阻止部材46はその全体が排出通路43内に埋没しており遊技領域PA内に突出していない。これにより、遊技領域PAにおける排出通路43の入口部43aの前方領域を流下する遊技球がガイド部材44及び阻止部材46によって排出通路43内に誘導されることはなく、つまり当該遊技球が第1特別入球装置34に入球することなく遊技領域PAを下方へと流下する。また、阻止部材46が阻止位置に配置されていることにより、排出通路43の入口部43aの実質的な開口面積が遊技球1個分未満となる。これにより、ガイド部材44が初期位置に配置されている状況においては第1特別入球装置34への遊技球の入球を確実に阻止することが可能となる。
ガイド駆動部45が駆動状態となることにより、ガイド部材44及び阻止部材46が上記付勢手段の付勢力に抗して変位し、ガイド部材44が誘導位置に配置されるとともに阻止部材46が非阻止位置に配置される。図4(b)は誘導状態である場合における第1特別入球装置34の縦断面図である。
ガイド部材44が誘導位置に配置されている場合、当該ガイド部材44の先端側が排出通路43の入口部43aから遊技領域PA側に突出する。この突出量は遊技領域PAにおける入口部43aの前方領域を流下する遊技球を下方から受けることが可能な程度となっている。そして、このガイド部材44の先端側は上面が排出通路43の入口部43aに向けて下り傾斜となっていることにより、ガイド部材44の先端側において下方から受けた遊技球はガイド部材44の上面を転がって排出通路43内に誘導されることとなる。また、阻止部材46が非阻止位置に配置されている場合、当該阻止部材46はその先端部が阻止位置よりも上方の位置となるように変位されているため、ガイド部材44の上面を転がる遊技球は阻止部材46に干渉することなく排出通路43内に流入する。これにより、ガイド駆動部45が駆動状態となることにより、遊技領域PAにおける入口部43aの前方領域を流下する遊技球が第1特別入球装置34に入球することとなる。以下、説明の便宜上、ガイド駆動部45が非駆動状態でありガイド部材44が初期位置に配置され阻止部材46が阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット42の非誘導状態(又は第1特別入球装置34の閉鎖状態、第1特別入球装置34の非受入状態、第1特別入球装置34の非誘導状態)といい、ガイド駆動部45が駆動状態でありガイド部材44が誘導位置に配置され阻止部材46が非阻止位置に配置されている状態を誘導ユニット42の誘導状態(又は第1特別入球装置34の開放状態、第1特別入球装置34の受入状態、第1特別入球装置34の誘導状態)という。
第1特別入球装置34は、排出通路43の入口部43aに対してパチンコ機10前方から対向するようにして設けられたカバー部材48を備えている。カバー部材48は、遊技領域PAにおける入口部43aの前方領域において鉛直方向の通路部48aを形成するようにゲート状に形成されており、当該入口部43aの前方領域を同時に通過する遊技球を1個に制限するとともに当該遊技球のパチンコ機10前方への移動及び横方向への移動を規制するように設けられている。これにより、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態となった場合に複数の遊技球が同時に第1特別入球装置34の排出通路43内に誘導されてしまうことが阻止されているとともに、当該誘導状態において入口部43aの前方領域を通過する遊技球を排出通路43内に確実に誘導することが可能となる。
右側領域PA3において第1特別入球装置34の上方にはスルーゲート36が設けられている。つまり、スルーゲート36は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。スルーゲート36は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート36に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PAを流下する。これにより、スルーゲート36に入賞した遊技球が第1特別入球装置34へ入賞することが可能となっている。スルーゲート36には検知センサ36aが設けられており、当該検知センサ36aによりスルーゲート36に入賞した遊技球が検知される。
スルーゲート36への入賞に基づき第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態から誘導状態に切り換えられる。具体的には、誘導ユニット42を誘導状態に切り換えることが可能な遊技状態においてスルーゲート36への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図ユニット39の普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が誘導実行状態の当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合に誘導実行状態へ移行する。誘導実行状態では、誘導ユニット42が所定の態様で誘導状態となる。
普図表示部39aは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部39aにて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図ユニット39において、普図表示部39aに隣接した位置には、普図保留表示部39bが設けられている。遊技球がスルーゲート36に入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部39bの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
ちなみに、普図表示部39aの表示範囲は後述する図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。さらには、普図表示部39aと普図保留表示部39bとの両方分の表示範囲も、図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、普図表示部39a及び普図保留表示部39bよりも図柄表示装置51への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
右側領域PA3において第1特別入球装置34の下方には第2通常入球装置35が設けられている。つまり、第2通常入球装置35は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
第2通常入球装置35は上向きに開放されており、第2通常入球装置35への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第2通常入球装置35への入賞確率は一定となっている。換言すれば、第2通常入球装置35は、遊技領域PAを当該第2通常入球装置35に向けて流下する遊技球が常時入球可能となっている。第2通常入球装置35には検知センサ35aが設けられており、当該検知センサ35aにより第2通常入球装置35に入賞した遊技球が検知される。
第2通常入球装置35は既に説明したとおり右側領域PA3に設けられており、当該右側領域PA3には第2通常入球装置35だけではなく、第1特別入球装置34及びスルーゲート36が設けられている。ここで、これら第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の位置関係について詳細に説明する。図5は遊技盤24において右側領域PA3を拡大して示す正面図であり、図6は図5におけるA−A線断面図である。
右側領域PA3には、図5に示すように、スルーゲート36、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35が上からこの順序で設けられている。この場合、スルーゲート36における遊技球の入口部36b、第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aの入口部48b、及び第2通常入球装置35の入口部35bはいずれも、上方に向けて開放されているとともにその開口面積は遊技球1個分よりも大きく遊技球2個分よりも小さい面積に設定されている。そして、スルーゲート36、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35は、各入口部35b,36b,48bの横方向の中央位置が鉛直方向の同一直線上に並ぶように配置されている。また、図5及び図6に示すように、スルーゲート36と第1特別入球装置34との間の距離は遊技球1個分以上であって遊技球2個分以下であるとともに、スルーゲート36の下方に向けた出口部36cと第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aの入口部48bとの間の鉛直方向の空間には釘などの障害部材が設けられていない。また、第1特別入球装置34と第2通常入球装置35との間の距離は遊技球1個分以上であって遊技球2個分以下であるとともに、第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aの出口部48cと第2通常入球装置35の入口部35bとの間の鉛直方向の空間には釘などの障害部材が設けられていない。
上記構成において図6に示すように第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態である場合、第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aに対して第1特別入球装置34のガイド部材44及び阻止部材46は突出しない。したがって、当該状況においてスルーゲート36を鉛直方向に通過した遊技球は、そのまま第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aを鉛直方向に通過して第2通常入球装置35に入球することとなる。一方、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態である場合、既に説明したとおり、カバー部材48による通路部48aに流入した遊技球は第1特別入球装置34のガイド部材44により当該第1特別入球装置34の排出通路43内に確実に誘導される。
図7は、右側領域PA3を遊技球が流下する場合における遊技球の入賞態様を説明するためのタイムチャートである。図7(a)はスルーゲート36への入賞期間を示し、図7(b)は第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態となっている期間を示し、図7(c)は第1特別入球装置34への入賞期間を示し、図7(d)は第2通常入球装置35への入賞期間を示す。
まず誘導ユニット42が誘導状態である場合について説明する。t1のタイミングで、図7(b)に示すように誘導ユニット42が誘導状態となり、当該誘導状態が継続されている状況であるt2のタイミングで図7(a)に示すようにスルーゲート36への入賞が発生する。このスルーゲート36に入賞した遊技球はt3のタイミングでスルーゲート36を通過し終え、その後のt4のタイミングで図7(c)に示すように第1特別入球装置34の排出通路43に入球する。つまり、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態であれば高い確率で第1特別入球装置34の排出通路43に入球する。第1特別入球装置34の排出通路43に入球した遊技球はそのまま遊技盤24から排出されるため、当該遊技球が第2通常入球装置35に入球することはない。これにより、第1特別入球装置34が誘導状態となっている場合には、第2通常入球装置35への遊技球の入球頻度が低下することとなる。なお、以下の説明では第1特別入球装置34の排出通路43に遊技球が入球することを、第1特別入球装置34に遊技球が入球するとも言う。
次に誘導ユニット42が非誘導状態である場合について説明する。t5のタイミングで図7(a)に示すようにスルーゲート36への入賞が発生する。このスルーゲート36に入賞した遊技球はt6のタイミングでスルーゲート36を通過し終える。当該遊技球は第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aを通過することとなるが、当該第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態となっているため当該第1特別入球装置34への遊技球の入球は発生しない。当該遊技球は、その後のt7のタイミングで図7(d)に示すように第2通常入球装置35に入球する。つまり、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態であれば高い確率で第2通常入球装置35に入球する。
以上のとおり、第2通常入球装置35の上方に第1特別入球装置34が設けられており、第1特別入球装置34が誘導状態であれば第1特別入球装置34への遊技球の入球頻度が高くなる一方、第2通常入球装置35への遊技球の入球頻度が低下し、第1特別入球装置34が非誘導状態であれば第1特別入球装置34に遊技球が入球しない一方、第2通常入球装置35への遊技球の入球は発生する。よって、右側領域PA3に第1特別入球装置34と第2通常入球装置35とが集約させて設けられた構成において、第1特別入球装置34の制御状態に応じて、第1特別入球装置34への入球頻度及び第2通常入球装置35への入球頻度の両方をトレードオフの関係で切り換えることが可能となる。
第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36が集約配置された右側領域PA3は、図5に示すように、左方が可変表示ユニット37において遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に膨出している側壁部37bにより規定されているとともに、右方が内枠13の樹脂ベース21に設けられ遊技盤24の盤面よりもパチンコ機10前方に突出した規制壁21aにより規定されている。当該右側領域PA3は、下側領域PA4よりも横方向の寸法が狭く設定されており、その横方向の寸法は遊技球の入球装置を同じ高さ位置において横方向に並べることが不可な程度となっている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球の流下軌道を所定の範囲に制限することが可能となり、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36への遊技球の入球が発生し易くなっている。
右側領域PA3においてスルーゲート36よりも上流側における複数の釘24bの配列態様が、右側領域PA3を流下する遊技球をスルーゲート36に誘導するように設定されている。これにより、右側領域PA3を流下する遊技球がスルーゲート36に入球し易くなっており、スルーゲート36に入球し易いことに伴って第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35に入球し易くなっている。
右側領域PA3においてスルーゲート36よりも下流側であって第1特別入球装置34よりも上流側における複数の釘24bの配列態様が、右側領域PA3においてスルーゲート36に入球することなく流下する遊技球を第1特別入球装置34に誘導するように設定されている。これにより、スルーゲート36に入球することなく右側領域PA3を流下する遊技球が第1特別入球装置34に入球し易くなっている。また、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態であればカバー部材48による通路部48aを鉛直方向に通過した遊技球は第2通常入球装置35に入球することとなるため、第1特別入球装置34に入球し易くなるように釘24bが配列されていることにより、結果的に第2通常入球装置35に遊技球が入球し易くなっている。
右側領域PA3において第1特別入球装置34よりも下流側であって第2通常入球装置35よりも上流側における釘24bの配列態様は、右側領域PA3においてスルーゲート36及び第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aの両方に入球することなく流下する遊技球を第2通常入球装置35に誘導するようには設定されていない。また、既に説明したとおり、第2通常入球装置35はスルーゲート36及び第1特別入球装置34の鉛直下方の位置に設けられているが、第1特別入球装置34に対して第2通常入球装置35は遊技球1個分以上下方に離間されている。そうすると、第1特別入球装置34におけるカバー部材48による通路部48aを通過した遊技球であっても、第2通常入球装置35に入球しない可能性がある。したがって、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が非誘導状態である状況において右側領域PA3を流下する遊技球が第2通常入球装置35に入球する頻度は、誘導ユニット42が誘導状態である状況において右側領域PA3を流下する遊技球が第1特別入球装置34に入球する頻度と近い頻度であるものの当該頻度よりも低い頻度となる。
本パチンコ機10では、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられる状態(後述するサポート発生モード)であれば、右側領域PA3を流下する遊技球の約90%が第1特別入球装置34に入球する。また、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられない状態(後述する非サポートモード)であれば、右側領域PA3を流下する遊技球の約85%が第2通常入球装置35に入球する。但し、これに限定されることはなく、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられる状態において右側領域PA3を流下する遊技球の第1特別入球装置34への入球頻度(右側領域PA3を流下する遊技球のうち第1特別入球装置34に入球する遊技球の割合)が、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられない状態において右側領域PA3を流下する遊技球の第2通常入球装置35への入球頻度(右側領域PA3を流下する遊技球のうち第2通常入球装置35に入球する遊技球の割合)と同一又は略同一であってもよく、前者の入球頻度の方が後者の入球頻度よりも低い構成としてもよい。
ちなみに、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられる状態においては、右側領域PA3を流下する遊技球の第2通常入球装置35への遊技球の入球頻度は、第1特別入球装置34への遊技球の入球頻度よりも低い。また、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられない状態においては、右側領域PA3を流下する遊技球が第1特別入球装置34に入球することはないため、入球頻度は第2通常入球装置35の方が高くなる。
上記のように第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35への入球頻度が高く設定された構成において、既に説明したとおり、第1特別入球装置34への入賞に対する賞球個数は1個であるとともに、第2通常入球装置35への入賞に対する賞球個数は1個である。これにより、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられる状態において右側領域PA3を流下する遊技球の数をM1、当該遊技球のうち第1特別入球装置34に入球する遊技球の数をN1、及び第1特別入球装置34に1個の遊技球が入球した場合の賞球個数をK1とした場合、
N1/M1×K1<1(N1、M1及びK1はいずれも1以上の整数)
となるとともに、誘導ユニット42が高頻度で誘導状態に切り換えられない状態において右側領域PA3を流下する遊技球の数をM2、当該遊技球のうち第2通常入球装置35に入球する遊技球の数をN2、及び第2通常入球装置35に1個の遊技球が入球した場合の賞球個数をK2とした場合、
N2/M2×K2<1(N2、M2及びK2はいずれも1以上の整数)
となる。したがって、入球頻度が高い第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35への入球を狙って発射操作を行うことで遊技者の持ち球を増やそうとしてもそれを不可とすることが可能となる。特に、第2通常入球装置35は当該第2通常入球装置35への入球を不可とする開閉手段が不具備となっており右側領域PA3を流下する遊技球が常時入球可能となっているため、第2通常入球装置35への入球を狙って発射操作を行うと遊技者の持ち球が増加する構成においては遊技状態とは無関係に第2通常入球装置35への入球を狙われてしまうことが懸念されるが、上記のように入球頻度と賞球個数との関係が設定されていることによりそれを阻止することが可能となる。
第1特別入球装置34への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われるとともに、第2通常入球装置35への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われる。また、下側領域PA4に設けられた第1通常入球装置33への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われる。当該当たり抽選が行われた場合には特図ユニット38において絵柄の変動表示が行われ、最終的にその当たり抽選の結果に対応した結果が表示される。
特図ユニット38について詳細には、特図ユニット38には、第1特図表示部38aと、第2特図表示部38bとが設けられている。第1特図表示部38aでは、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部38bでは、第2通常入球装置35への入賞が発生したことに基づいて当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
特図ユニット38において、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bに隣接した位置には、第1特図保留表示部38c及び第2特図保留表示部38dが設けられている。遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1特図保留表示部38cの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、遊技球が第2通常入球装置35に入賞した個数は最大1個まで保留され、第2特図保留表示部38dの点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
ちなみに、第1特図表示部38aの表示範囲は後述する図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。また、第2特図表示部38bの表示範囲は図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。また、第1特図表示部38aと第2特図表示部38bとの両方分の表示範囲も、図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。さらには、第1特図表示部38a、第2特図表示部38b、第1特図保留表示部38c及び第2特図保留表示部38dの全体分の表示範囲も、図柄表示装置51の表示面よりも狭い範囲となっている。これにより、第1特図表示部38a、第2特図表示部38b、第1特図保留表示部38c及び第2特図保留表示部38dよりも図柄表示装置51への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1特図表示部38aにおいて絵柄の変動表示が行われる場合には、可変表示ユニット37に設けられた図柄表示装置51においてそれに合わせて表示演出が行われるとともに、第2特図表示部38bにおいて絵柄の変動表示が行われる場合にも図柄表示装置51においてそれに合わせて表示演出が行われる。また、図柄表示装置51においては普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる場合にもそれに合わせて表示演出が行われる。なお、図柄表示装置51においては特図表示部38a,38b及び普図表示部39aにおける変動表示に合わせた表示演出だけではなく、当たり当選となった後に移行する開閉実行モード中の表示演出やデモ表示中の表示演出などが行われる。
図柄表示装置51について詳細には、図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図8(a)は、開閉実行モード中及びデモ表示中ではない状況において、図柄表示装置51の表示面に表示される表示内容を説明するための説明図である。図柄表示装置51の表示面には複数の表示領域51a〜51fが設定される。当該表示領域51a〜51fとして、表示面の左上の隅角には第1特図表示部38aに対応する表示領域として第1特図対応装飾領域51aが設定されており、表示面の右上の隅角には第2特図表示部38bに対応する表示領域として第2特図対応装飾領域51bが設定されており、表示面において第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bのそれぞれに隣接する位置には普図表示部39aに対応する普図対応装飾領域51cが設定されており、表示面の下側であって横方向の中央よりも左側には第1特図保留表示部38cに対応する表示領域として第1特図保留対応領域51dが設定されており、表示面の下側であって横方向の中央よりも右側には第2特図保留表示部38dに対応する表示領域として第2特図保留対応領域51eが設定されており、表示面の中央側には第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち優先対象の表示部において絵柄の変動表示が行われる場合にそれに合わせて表示演出が行われる演出表示領域51fが設定されている。
第1特図対応装飾領域51aでは、第1特図表示部38aにおいて絵柄の変動表示が開始される場合にそれに合わせて装飾絵柄の変動表示が開始され、その装飾絵柄の変動表示は第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示が終了する場合に終了する。当該装飾絵柄の変動表示の具体的な内容は任意であるが、本パチンコ機10では第1装飾絵柄である「○」絵柄と第2装飾絵柄である「×」絵柄とが交互に表示されることにより装飾絵柄の変動表示が行われる。そして、第1特図表示部38aにおいて大当たり結果が表示される場合には第1特図対応装飾領域51aの停止結果として「○」絵柄が停止表示され、第1特図表示部38aにおいて外れ結果が表示される場合には第1特図対応装飾領域51aの停止結果として「×」絵柄が停止表示される。なお、絵柄の変動表示が開始されてから停止結果が表示される前までの第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示態様は遊技回の遊技結果が大当り結果であるか外れ結果であるかに関係なく一定となっている。
第2特図対応装飾領域51bは第1特図対応装飾領域51aに対して離間させた位置に設定されており、その表示範囲のサイズ及び形状は第1特図対応装飾領域51aと同一又は略同一である。第2特図対応装飾領域51bでは、第2特図表示部38bにおいて絵柄の変動表示が開始される場合にそれに合わせて装飾絵柄の変動表示が開始され、その装飾絵柄の変動表示は第2特図表示部38bにおける絵柄の変動表示が終了する場合に終了する。当該装飾絵柄の変動表示の具体的な内容は任意であるが、本パチンコ機10では第1装飾絵柄である「○」絵柄と第2装飾絵柄である「×」絵柄とが交互に表示されることにより装飾絵柄の変動表示が行われる。そして、第2特図表示部38bにおいて当たり結果が表示される場合(大当たり結果及び小当たり結果のいずれであっても)には第2特図対応装飾領域51bの停止結果として「○」絵柄が停止表示され、第2特図表示部38bにおいて外れ結果が表示される場合には第2特図対応装飾領域51bの停止結果として「×」絵柄が停止表示される。なお、絵柄の変動表示が開始されてから停止結果が表示される前までの第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示態様は遊技回の遊技結果が当り結果であるか外れ結果であるかに関係なく一定となっている。
第2特図対応装飾領域51bでは、第1特図対応装飾領域51aと同一の態様で装飾絵柄の変動表示が行われる。これにより、第1特図対応装飾領域51aにおいて装飾絵柄の変動表示を行うためのプログラム及びデータを第2特図対応装飾領域51bにおいて装飾絵柄の変動表示を行うためのプログラム及びデータとして利用することが可能となる。特に、同一の装飾絵柄を利用することにより、装飾絵柄を表示するための画像データをそのまま共通して利用することが可能となる。
また、上記のとおり第2特図対応装飾領域51bの表示範囲のサイズ及び形状は第1特図対応装飾領域51aと同一又は略同一であるとともに、第2特図対応装飾領域51bにおいては第1特図対応装飾領域51aと同一の態様で装飾絵柄の変動表示が行われる。これにより、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれが変動表示対象となっているのかを、遊技者が図柄表示装置51を視認したとしても理解しづらくさせることが可能となる。その一方、第1特図対応装飾領域51aと第2特図対応装飾領域51bとが区別して設定されていることにより、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれが遊技回の実行対象となっているのかを、遊技ホールの管理者は図柄表示装置51を視認するだけで把握することが可能となる。
普図対応装飾領域51cは第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bのそれぞれに隣接させて設定されているため、普図対応装飾領域51cは複数存在することとなる。また、第1特図対応装飾領域51aに隣接させて設定されている普図対応装飾領域51cの表示範囲のサイズ及び形状は第1特図対応装飾領域51aと同一又は略同一であり、第2特図対応装飾領域51bに隣接させて設定されている普図対応装飾領域51cの表示範囲のサイズ及び形状は第2特図対応装飾領域51bと同一又は略同一である。
各普図対応装飾領域51cのそれぞれでは、普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が開始される場合にそれに合わせて装飾絵柄の変動表示が開始され、その装飾絵柄の変動表示は普図表示部39aにおける絵柄の変動表示が終了する場合に終了する。当該装飾絵柄の変動表示の具体的な内容は任意であるが、本パチンコ機10では第1装飾絵柄である「○」絵柄と第2装飾絵柄である「×」絵柄とが交互に表示されることにより装飾絵柄の変動表示が行われる。そして、普図表示部39aにおいて当たり結果が表示される場合には各普図対応装飾領域51cの停止結果として「○」絵柄が停止表示され、普図表示部39aにおいて外れ結果が表示される場合には普図対応装飾領域51cの停止結果として「×」絵柄が停止表示される。また、各普図対応装飾領域51cにおいては装飾絵柄の変動表示が同時に開始され、当該装飾絵柄の変動表示が相互に同一の態様で行われ、装飾絵柄の変動表示が同時に停止され、その停止に際しては同一の装飾絵柄が停止表示される。なお、絵柄の変動表示が開始されてから停止結果が表示される前までの各普図対応装飾領域51cにおける絵柄の変動表示態様は当り結果であるか外れ結果であるかに関係なく一定となっている。
普図対応装飾領域51cでは、第1特図対応装飾領域51aと同一の態様で装飾絵柄の変動表示が行われるとともに、第2特図対応装飾領域51bと同一の態様で装飾絵柄の変動表示が行われる。これにより、第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bにおいて装飾絵柄の変動表示を行うためのプログラム及びデータを普図対応装飾領域51cにおいて装飾絵柄の変動表示を行うためのプログラム及びデータとして利用することが可能となる。特に、同一の装飾絵柄を利用することにより、装飾絵柄を表示するための画像データをそのまま共通して利用することが可能となる。
普図対応装飾領域51cは既に説明したとおり、第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bのそれぞれに隣接させて設定されている。また、普図対応装飾領域51cの表示範囲のサイズ及び形状は隣接する特図対応装飾領域51a,51bと同一又は略同一であるとともに、普図対応装飾領域51cにおいては特図対応装飾領域51a,51bと同一の態様で装飾絵柄の変動表示が行われる。これにより、特図対応装飾領域51a,51bにおいて絵柄の変動表示が行われていたとしてもそれが普図表示部39aにおける絵柄の変動表示に対応させて行われると遊技者に認識させることが可能となり、特図表示部38a,38bが遊技回の実行対象となっているのかを、遊技者が図柄表示装置51を視認したとしても理解しづらくさせることが可能となる。その一方、普図対応装飾領域51cが特図対応装飾領域51a,51bと区別して設定されていることにより、特図表示部38a,38b及び普図表示部39aのうちいずれが変動表示対象となっているのかを、遊技ホールの管理者は図柄表示装置51を視認するだけで把握することが可能となる。
第1特図保留対応領域51dは、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域U1〜U4が横方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第1特図保留対応領域51dには、第1単位保留表示領域U1、第2単位保留表示領域U2、第3単位保留表示領域U3及び第4単位保留表示領域U4が設定されている。
例えば、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1特図保留表示部38cにおいて保留個数が1個であることに対応する表示が行われるとともに、第1単位保留表示領域U1のみにて所定の保留表示画像が表示され、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域U1〜第4単位保留表示領域U4の全てにおいて所定の保留表示画像が表示される。なお、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞した場合の保留個数が0個の場合には、第1特図保留表示部38cにおける表示内容は保留個数が0個であることに対応する表示内容となるとともに、全ての単位保留表示領域U1〜U4において保留表示画像が表示されない。
第2特図保留対応領域51eは表示範囲のサイズ及び形状が、第1特図保留対応領域51dにおける1個の単位保留表示領域U1〜U4と同一又は略同一となっている。遊技球が第2通常入球装置35に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第2特図保留表示部38dにおいて保留個数が1個であることに対応する表示が行われるとともに、第2特図保留対応領域51eにて所定の保留表示画像が表示される。なお、遊技球が第2通常入球装置35に入賞した場合の保留個数が0個の場合には、第2特図保留表示部38dにおける表示内容は保留個数が0個であることに対応する表示内容となるとともに、第2特図保留対応領域51eにおいて保留表示画像が表示されない。
演出表示領域51fは、図柄表示装置51の表示面において第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51e以外の領域として設定されている。この場合、演出表示領域51fは、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eのうちいずれの領域よりも広い範囲として設定されており、さらに第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eの全てを合わせた範囲よりも広い範囲として設定されている。演出表示領域51fでは、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち優先対象の表示部において絵柄の変動表示が開始される場合に遊技回用の演出が開始され、当該優先対象の表示部において絵柄の変動表示が終了する場合に遊技回用の演出が終了する。かかる優先対象となる表示部は、詳細は後述するが遊技状態に応じて切り換えられる。
演出表示領域51fにおいて遊技回用の演出が行われる場合の表示内容について、図8(b)及び図9を参照して詳細に説明する。図8(b)は演出表示領域51fにおける図柄の変動表示範囲を説明するための説明図であり、図9は演出表示領域51fにて変動表示される図柄を個々に説明するための説明図である。
図9(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図8(b)に示すように、図柄表示装置51の演出表示領域51fには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、演出表示領域51fでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図8(a)に示すように演出表示領域51fは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、図8(b)に示すように演出表示領域51fには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
演出表示領域51fにおいて図柄の変動表示が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で終了される。また、図柄の変動表示が終了する場合、当たり抽選の結果が後述する低確大当たり結果であった場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組合せが形成され、当たり抽選の結果が後述する第1高確大当たり結果であった場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上に「3」又は「7」のいずれかの同一の図柄の組合せが形成され、当たり抽選の結果が後述する第2高確大当たり結果であった場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上に「3」及び「7」以外の同一の奇数図柄の組合せが形成される。また、当たり抽選の結果が後述する小当たり結果であった場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上に所定の図柄の組み合わせ(例えば「3・4・1」)が形成される。
なお、いずれかの特図表示部38a,38bにて絵柄の変動表示が開始され、途中で中止されることなくその絵柄の変動表示が所定の結果を表示して終了されるまでが遊技回の1回に相当する。また、演出表示領域51fにおける図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、演出表示領域51fにて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選となった場合には、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2通常入球装置35への入賞に基づく当たり抽選にて大当たり当選又は小当たり当選となった場合にも、特電入賞装置32への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
図5に示すように、特電入賞装置32は、右側領域PA3において第2通常入球装置35の下方の位置に設けられている。つまり、特電入賞装置32は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作装置28が操作されている場合には入賞が可能である。
特電入賞装置32の構成について図5に加えて図10を参照しながら説明する。図10は特電入賞装置32の内部構成を説明するための縦断面図である。
特電入賞装置32は、図5に示すように、遊技球が通過可能な大きさの大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える開閉部材32bを備えている。開閉部材32bは特電用の駆動部32cにより図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。
大入賞口32aに入賞した遊技球は、図10に示すように、特電入賞装置32のベース体55に形成された分岐通路56に導出される。分岐通路56は、分岐通路56の入口部分から当該分岐通路56の途中位置に亘って通路方向が横方向に下り傾斜となるように設定された上流通路領域56aと、当該上流通路領域56aの下流側端部に連続し通路方向が鉛直下方となるように設定された排出通路領域56bと、当該排出通路領域56bの途中位置から分岐させて設けられ排出通路領域56bとは異なる側に遊技球を導くためのV入賞通路領域56cとを備えている。この場合、上流通路領域56aは通路方向に対して直交する方向の寸法が遊技球1個分以上であって遊技球2個分未満となっているため、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が並んだ状態で上流通路領域56aを遊技球が通過することが阻止される。よって、排出通路領域56bにおけるV入賞通路領域56cへの分岐位置に複数の遊技球が同時に到達することが阻止される。
排出通路領域56bにおけるV入賞通路領域56cへの分岐箇所には、排出通路領域56bに流入した遊技球をV入賞通路領域56cに誘導するための切換片57が設けられている。切換片57は、ベース体55における排出通路領域56bを基準としてV入賞通路領域56c側とは逆側の領域に回動可能に支持されており、排出通路領域56bの外部に全体が退避した退避位置と、排出通路領域56b内に突出したV誘導位置との間で変位可能となっている。切換片57には図示しない伝達ユニットを通じて切換用駆動部58の駆動力が伝達される。切換片57は、切換用駆動部58が非駆動状態である場合には図示しないバネなどの付勢手段の付勢力によって退避位置に配置され、切換用駆動部58が駆動状態となることでその付勢力に抗して切換片57が変位してV誘導位置に配置される。
切換片57が退避位置に配置されている場合には、分岐通路56に流入した遊技球はV入賞通路領域56cに誘導されることなく排出通路領域56bを流下する。そして、その遊技球は、排出通路領域56bにおいて切換片57による分岐位置よりも下流に設けられたカウント検知センサ59aにより検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。一方、切換片57がV誘導位置に配置されている場合には、分岐通路56に流入した遊技球は切換片57により下方から受けられる。V誘導位置に配置されている状態における切換片57の上面は、V入賞通路領域56cに向けて下り傾斜となっている。これにより、切換片57により下方から受けられた遊技球は自重により、V入賞通路領域56cに流入し、当該V入賞通路領域56cを流下する。そして、その遊技球は、V入賞通路領域56cに設けられたV入賞検知センサ59bにより検知された後に、遊技盤24の後方に排出される。
カウント検知センサ59aにより遊技球が検知された場合及びV入賞検知センサ59bにより遊技球が検知された場合のいずれであっても、特電入賞装置32に対応する個数の賞球の払い出しが実行される。また、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合には、当該開閉実行モード後における後述する当否抽選モードが、当該開閉実行モード前における当否抽選モードとは関係なく高確率モードに設定される。一方、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることなく開閉実行モードが終了した場合には、当該開閉実行モード後における当否抽選モードが、当該開閉実行モード前における当否抽選モードとは関係なく低確率モードに設定される。なお、開閉実行モードの内容については後に詳細に説明する。
上記構成の遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられてなる内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域PAのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル62を通じて遊技領域PAを視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部61の上方には表示発光部64が設けられている。また、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部65が設けられている。また、窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部66と下側膨出部67とが上下に並設されている。上側膨出部66内側には上方に開口した上皿66aが設けられており、下側膨出部67内側には同じく上方に開口した下皿67aが設けられている。上皿66aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構27側へ導くための機能を有する。また、下皿67aは、上皿66a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71が搭載されている。主制御装置71は主制御基板が基板ボックスに収容されてなる。なお、基板ボックスに、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置71を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック72を備えており、当該裏パック72に対して、払出機構部73及び制御装置集合ユニット74が取り付けられている。
払出機構部73は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿66a又は下皿67aに排出される。なお、払出機構部73には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット74は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置28の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源・発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源・発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
<パチンコ機10の電気的構成>
図11は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板81を具備している。主制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置71以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、主制御装置71に設けられた停電監視基板85が接続されているとともに、払出制御装置77が接続されている。停電監視基板85には、動作電力を供給する機能を有する電源・発射制御装置78が接続されており、MPU82には停電監視基板85を介して電力が供給される。
MPU82の入力側には、各種入賞検知センサ33a,34a,35a,36a,59a,59b(以下、各種入賞検知センサ33a〜59b)といった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ33a〜59bには、第1通常入球装置33に設けられた検知センサ33a、第1特別入球装置34に設けられた検知センサ34a、第2通常入球装置35に設けられた検知センサ35a、スルーゲート36に設けられた検知センサ36a、並びに特電入賞装置32に設けられたカウント検知センサ59a及びV入賞検知センサ59bが含まれる。また、それ以外にも一般入賞口31に設けられた検知センサが含まれる。これら各種入賞検知センサ33a〜59bの検知結果に基づいて、MPU82において各入賞対応入球部への入賞判定が行われる。また、MPU82では第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU82の出力側には、停電監視基板85、払出制御装置77及び音声発光制御装置91が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置91には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
MPU82の出力側には、第1特別入球装置34の誘導ユニット42を非誘導状態と誘導状態との間で切り換える(換言すれば第1特別入球装置34の入口部43aを開閉動作させる)ガイド駆動部45、特電入賞装置32の開閉部材32bを開閉動作させる特電用の駆動部32c、特電入賞装置32の切換片57を退避位置とV誘導位置との間で変位させる切換用駆動部58、特図ユニット38及び普図ユニット39が接続されている。ちなみに、特図ユニット38には、第1特図表示部38a、第2特図表示部38b、第1特図保留表示部38c及び第2特図保留表示部38dが設けられているが、これらの全てがMPU82の出力側に接続されている。同様に、普図ユニット39には、普図表示部39a及び普図保留表示部39bが設けられているが、これらの全てがMPU82の出力側に接続されている。主制御基板81には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU82は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、誘導ユニット42の誘導状態当選となった場合には、誘導ユニット42が誘導状態となるようにMPU82はガイド駆動部45に駆動信号を出力し、非誘導状態への復帰条件が成立した場合に当該駆動信号の出力を停止させて誘導ユニット42を非誘導状態に復帰させる。また、開閉実行モードにおいて大入賞口32aの開放開始条件が成立した場合には、大入賞口32aが遊技球の入賞可能な開放状態となるようにMPU82は特電用の駆動部32cに駆動信号を出力し、大入賞口32aの閉鎖条件が成立した場合には当該駆動信号の出力を停止させて大入賞口32aを遊技球の入賞が不可な閉鎖状態とさせる。また、開閉実行モードにおいてV入賞通路領域56cへの誘導開始条件が成立した場合には、切換片57がV誘導位置に配置されるようにMPU82は切換用駆動部58に駆動信号を出力し、退避位置への復帰条件が成立した場合に当該駆動信号の出力を停止させて切換片57を退避位置に復帰させる。また、各遊技回に際しては、MPU82において特図ユニット38の表示制御が実行される。また、誘導ユニット42を誘導状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU82において普図ユニット39の表示制御が実行される。
停電監視基板85は、主制御基板81と電源・発射制御装置78とを中継し、また電源・発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置71のMPU82から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置76により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置78は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置71や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成し、その生成した動作電力を供給する。
当該動作電力を供給するための構成について具体的には、電源・発射制御装置78には、電入中用電源部78aと電断中用電源部78bとが設けられている。電入中用電源部78aは、例えば、遊技ホール等における商用電源に接続されており、商用電源から外部電力が供給されている状況において、動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する機能を有する。電断中用電源部78bは、コンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(外部電源からの電力供給が行われている場合)に電入中用電源部78aから供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(外部電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断中用電源部78bから放電され主制御装置71のRAM84及び払出制御装置77の図示しないRAMに対してバックアップ電力が供給される。よって、当該状況であっても、電断中用電源部78bからバックアップ電力が供給されている間は主制御装置71のRAM84及び払出制御装置77のRAMに記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
ここで、主制御装置71のRAM84には現状の遊技状態及び遊技の進行内容の情報が一時的に記憶されるとともに、払出制御装置77のRAMには未払出の賞球個数の情報が一時記憶される。この場合に、これらRAMに上記のように電断中用電源部78bからバックアップ電力が供給されることにより、電入中用電源部78aからの電力供給がない状況であっても、現状の遊技状態、遊技の進行内容及び未払出の賞球情報を所定期間に亘って記憶保持することが可能となる。その一方、音声発光制御装置91及び表示制御装置101には、電断中用電源部78bからバックアップ電力は供給されない。したがって、音声発光制御装置91のRAM95及び表示制御装置101のRAM105に記憶された情報は、バックアップされることはなく、電入中用電源部78aからの電力供給が停止された場合には破壊又は消去される。
電断中用電源部78bの容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に主制御装置71のRAM84に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。電断中用電源部78bは、コンデンサに限定されることはなく、バッテリや非充電式電池などであってもよい。
なお、電源・発射制御装置78には、上記電断中用電源部78bとは異なる図示しない停電時用電源部が設けられている。電源・発射制御装置78では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時用電源部から放電することにより、後述する停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主制御装置71などは、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
電源・発射制御装置78には、各種電源部78a,78bの他に、発射制御部78cが設けられている。発射制御部78cには、発射操作装置28に内蔵されたタッチセンサ28a、プッシュセンサ28b及び可変抵抗器28cが電気的に接続されている。
タッチセンサ28aにはコンデンサが内蔵されており、遊技者の手が操作ハンドルの外表面に接触してコンデンサの静電容量が変化すると、ハンドル操作検知に対応した所定の電気信号を発射制御部78cに出力する。発射制御部78cでは当該所定の電気信号の受信により、遊技者の手が操作ハンドルの外表面に接触していると認識する。また、発射制御部78cでは、プッシュセンサ28bから受信した電気信号に応じて発射操作装置28の発射止めスイッチの操作の有無を把握するとともに、可変抵抗器28cを通じて受信した電気信号に応じて操作ハンドルの回動操作量を把握する。
発射制御部78cは、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合に主制御装置71のMPU82に所定の信号形態の条件成立信号を送信する。具体的には、発射制御部78cは、タッチセンサ28aから操作ハンドルが遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、発射止めスイッチが遊技者により手動操作されていないことを示す信号をプッシュセンサ28bから受信していることを条件に、MPU82に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を継続して送信する。なお、上記各信号のいずれかを受信していない場合には、MPU82に対してLOWレベルの条件成立信号(条件成立に対応していない信号)を送信する。但し、LOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。また、条件成立に対応した条件成立信号を送信する条件として、上記条件に加えて、球貸装置がパチンコ機10に接続されていることという条件を付加してもよい。
MPU82では、HIレベルの条件成立信号を受信している状況であって、遊技球の発射を許可できる状況であれば、発射制御部78cにHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を継続して送信する。なお、MPU82は、発射制御部78cからHIレベルの条件成立信号を受信していない場合にはLOWレベルの発射許可信号(発射許可に対応していない信号)を送信するが、発射許可信号のLOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
発射制御部78cは、遊技球発射機構27が電気的に接続されており、MPU82からHIレベルの発射許可信号を受信している場合、遊技球発射機構27を定期的に駆動制御する。この場合、遊技球発射機構27に継続して遊技球が供給されている状況であれば、特定発射周期(具体的には0.6秒)に1個の遊技球が遊技領域PAに発射される。また、この発射に際しては可変抵抗器28cから受信した信号に基づき発射強度が調整されるため、操作ハンドルの回動操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
音声発光制御装置91は、MPU93が搭載された音声発光制御基板92を備えている。MPU93には、当該MPU93により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM94と、そのROM94内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM95と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。MPU93では、主制御装置71から受信したコマンドに基づき、表示発光部64及びスピーカ部65を駆動制御するとともに、表示制御装置101にコマンドを送信する。
表示制御装置101は、MPU103が搭載された表示制御基板102を備えている。MPU103には、当該MPU103により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM104と、そのROM104内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM105と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。MPU103では、音声発光制御装置91から受信したコマンドに基づき、図柄表示装置51の制御を実施する。
また、表示制御基板102には、図示は省略するが、MPU103の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して図柄表示装置51に表示させる。キャラクタROMは、図柄表示装置51に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAMの内容を書き替えることに基づき図柄表示装置51の表示内容が変更される。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、主制御装置71のMPU82、ROM83及びRAM84を主側MPU82、主側ROM83及び主側RAM84といい、音声発光制御装置91のMPU93、ROM94及びRAM95を音光側MPU93、音光側ROM94及び音光側RAM95といい、表示制御装置101のMPU103、ROM104及びRAM105を表示側MPU103、表示側ROM104及び表示側RAM105という。
<主側MPU82にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側MPU82にて各種抽選を行うための電気的な構成について図12を用いて説明する。
主側MPU82は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、当たり抽選、第1特図表示部38aの表示の設定、第2特図表示部38bの表示の設定、図柄表示装置51の図柄表示の設定、普図表示部39aの表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図12に示すように、当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、後述する通常遊技状態において図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて図柄が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、各特図表示部38a,38b及び図柄表示装置51における遊技回の変動表示期間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、第1特別入球装置34の誘導ユニット42を誘導状態とするか否かの抽選に使用する普電乱数カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は主側RAM84の抽選用カウンタエリア121に設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後「0」に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34又は第2通常入球装置35への入賞が発生した場合に、主側RAM84に設けられた特図保留エリア122に格納される。特図保留エリア122は、第1特図保留エリア125と、第2特図保留エリア126と、特図用の実行エリア127と、を備えている。
第1特図保留エリア125は第1エリア125a、第2エリア125b、第3エリア125c及び第4エリア125dを備えており、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が第1特図側の保留情報として、いずれかのエリア125a〜125dに格納される。
この場合、第1エリア125a〜第4エリア125dには、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア125a→第2エリア125b→第3エリア125c→第4エリア125dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア125a〜125dが設けられていることにより、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図保留エリア125において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2特図保留エリア126は、第1特図保留エリア125とは異なり、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を第2特図側の保留情報として格納するエリアが1個のみ設けられている。つまり、各数値情報を第2特図側の保留情報として記憶するエリアの数が、第2特図保留エリア126は第1特図保留エリア125よりも少なく設定されている。第2特図保留エリア126に対して未消化の各数値情報が記憶されていない状況で第2通常入球装置35への入賞が発生することで、上記各数値情報が第2特図保留エリア126に格納される。一方、第2特図保留エリア126に対して未消化の各数値情報が記憶されている状況で第2通常入球装置35への入賞が発生したとしても、その未消化の各数値情報が記憶された状態が保持され、上記各数値情報の新たな取得は行われない。
特図用の実行エリア127は、特図表示部38a,38bにて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。特別用の実行エリア127には、第1特図表示部38aの変動表示を開始する際に、第1特図保留エリア125の第1エリア125aに格納された保留情報を遊技回の実行対象として格納するための第1特図用の実行エリア127aが設けられている。また、特図用の実行エリア127には、第2特図表示部38bの変動表示を開始する際に、第2特図保留エリア126に格納された保留情報を遊技回の実行対象として格納するための第2特図用の実行エリア127bが設けられている。
ここで、本パチンコ機10では、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方において遊技回用の表示制御が実行されている状況においては他方において遊技回用の表示制御が開始されることが阻止される構成ではなく、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方において遊技回用の表示制御が実行されている状況であっても他方において遊技回用の表示制御が開始され得るとともに、これら第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおける遊技回用の表示制御が同時に開始され得る構成である。換言すれば、第1特図表示部38aにおいて遊技回が実行される期間と第2特図表示部38bにおいて遊技回が実行される期間とが重複し得る構成である。但し、詳細は後述するが、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方にて遊技回が行われている状況において一方の遊技回が終了しさらにその遊技回が開閉実行モードへの移行に対応している場合、他方の遊技回が中止されて当該他方の遊技回は再開されることなく終了される。つまり、中止対象の遊技回の契機となった保留情報は、無効化されてそのまま消去される。当該中止及び無効化は、上記他方の遊技回が上記一方の遊技回よりも先に開始されているか否かに関係なく行われるとともに、上記他方の遊技回の契機となった保留情報が大当たり結果であるか否かに関係なく行われる。これにより、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方において遊技回が行われている状況で一方の遊技回が終了して開閉実行モードに移行する場合、他方の遊技回を途中から再開するための情報を記憶保持しておく必要が生じない。また、開閉実行モードを契機として遊技状態の移行が発生した場合において、先の遊技状態において開始された遊技回の内容が後の遊技状態において引き継がれてしまうことを阻止することが可能となる。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、スルーゲート36への入賞が発生した場合に、主側RAM84に設けられた普図保留エリア123に格納される。普図保留エリア123は、第1エリア128a、第2エリア128b、第3エリア128c及び第4エリア128dを備えており、スルーゲート36への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかのエリア128a〜128dに格納される。
この場合、第1エリア128a〜第4エリア128dには、スルーゲート36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア128a→第2エリア128b→第3エリア128c→第4エリア128dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア128a〜128dが設けられていることにより、スルーゲート36への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、普図保留エリア123において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図保留エリア128には、普図用の実行エリア129が設けられている。普図用の実行エリア129は、普図表示部39aにて変動表示を開始する際に、誘導用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、普図表示部39aの変動表示を開始する際には、普図保留エリア123の第1エリア128aに格納された保留情報が普図用の実行エリア129に移動される。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
まず、普電乱数カウンタC4について説明する。普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート36に遊技球が入賞したタイミングで普図保留エリア123に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電乱数カウンタC4の値によって誘導ユニット42を誘導状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本パチンコ機10では、誘導ユニット42による第1特別入球装置34の排出通路43への誘導が行われるサポート態様が相違するようにサポートモードとして複数種類のモードが設定されている。詳細には、サポートモードとして、スルーゲート36への入賞が発生したとしても誘導ユニット42が誘導状態とならない非サポートモードと、スルーゲート36への入賞が発生したことに基づいて誘導ユニット42が誘導状態となるサポート発生モードとが設定されている。
非サポートモードでは、既に説明したとおり、普図側の保留情報の内容に関係なく誘導ユニット42が誘導状態とならない。つまり、非サポートモードにおいては第1特別入球装置34への入賞が発生する機会が生じない。但し、非サポートモードであっても、スルーゲート36への入賞が発生した場合に普図側の保留情報が普図保留エリア123に格納されるとともに、普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が行われていない状況で普図側の保留情報が普図保留エリア123に記憶されている場合には、その普図側の保留情報が消化対象となり所定の期間(例えば28秒)に亘って普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる。
サポート発生モードでは、普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が行われていない状況で普図保留エリア123に普図側の保留情報が格納されている場合、当該普図側の保留情報を利用して誘導用の当否判定が実行される。この当否判定において誘導実行状態の当選となる確率は、所定の確率(例えば4/5)で一定となっている。誘導用の当否判定が実行された場合、その当否判定の結果が誘導実行状態の当選であるか否かに関係なく、所定の期間に亘って普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる。この変動表示期間は非サポートモードである場合において普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる場合における変動表示期間よりも短く設定されており、具体的には3秒となっている。また、サポート発生モードにおける普図表示部39aの変動表示期間は、その変動表示の契機となった普図側の保留情報が誘導実行状態の当選となるか否かに関係なく一定となっている。
誘導実行状態の当選に対応する普図表示部39aの絵柄の変動表示回が終了した場合、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が所定の態様で誘導実行状態となる。誘導実行状態は、誘導ユニット42が誘導状態となった後に非誘導状態に復帰する誘導制御(又は開閉制御)が予め定められた回数行われた場合、又は予め定められた上限個数の遊技球が第1特別入球装置34の検知センサ34aにて検知された場合に、終了する。これらの内容について具体的には、上記上限個数は10個で一定となっている。また、誘導制御の実行回数も複数回の所定回数、具体的には3回で一定となっている。各誘導制御の実行回において誘導ユニット42が誘導状態に維持される上限期間は3秒で一定となっており、各誘導制御の実行回の間において誘導ユニット42が非誘導状態に維持される期間は1秒で一定となっている。上記のように誘導制御が実行されることにより、サポート発生モードにおいては第1特別入球装置34への入賞が発生する機会が生じ、当該サポート発生モードにおいて右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている場合には約90%の入球頻度で第1特別入球装置34への入賞が発生することとなる。
次に、当たり乱数カウンタC1について説明する。当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第1特図保留エリア125に格納され、遊技球が第2通常入球装置35に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第2特図保留エリア126に格納される。そして、この格納された当たり乱数カウンタC1の値を利用して当否判定が行われる。
当否判定に際して当選となる乱数の値は、主側ROM83に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルの内容について図13(a)〜図13(d)を用いて説明する。
図13(a)〜図13(d)に示すように、当否テーブルには、当否結果として、大当たり結果と、小当たり結果と、外れ結果とが設定されている。大当たり結果は、特電入賞装置32が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となるとともに、当否抽選モード及びサポートモードの少なくとも一方の移行契機となり得る当否結果である。小当たり結果は、特電入賞装置32が開閉制御される開閉実行モードへの移行契機となる一方、当否抽選モード及びサポートモードの両方について移行契機とならない当否結果である。外れ結果は、開閉実行モードへの移行契機とならずに、さらに当否抽選モード及びサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
上記のとおり大当たり結果となった場合及び小当たり結果となった場合のいずれであっても開閉実行モードに移行することとなるが、大当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードと、小当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードとで特電入賞装置32の開閉態様が相違している。詳細には、大当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードは、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行されるラウンド数規定モードである。ラウンド遊技とは、予め定められた開放継続期間を上限として大入賞口32aが開放される開放回が予め定められた回数実行されること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、ラウンド数規定モードにて実行されるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンドに設定されている。
本パチンコ機10では、ラウンド数規定モードにおける特電入賞装置32の1回の開放態様が、大入賞口32aが開放されてから閉鎖されるまでの開放継続期間を相違させて複数種類設定されている。詳細には、開放継続期間が長時間である29秒に設定された長期間態様と、開放継続期間が上記長時間よりも短い中時間である15秒に設定された中期間態様と、開放継続期間が上記中時間よりも短い時間である0.5秒に設定された短期間態様と、が設定されている。本パチンコ機10では、発射操作装置28が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構27が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が10個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長期間態様及び中期間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の開放継続期間が設定されていることとなる。一方、短期間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続期間が設定されている。したがって、長期間態様又は中期間態様で特電入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、大入賞口32aに、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短期間態様で特電入賞装置32の1回の開放が行われた場合には大入賞口32aへの入賞が発生しないことが期待される。
大当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードには、1ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口32aの開放態様が相違するようにして複数種類のモードが存在している。具体的には、1ラウンド目において長期間態様による大入賞口32aの開放が1回のみ行われるV入賞対応の開閉実行モードと、1ラウンド目において短期間態様による大入賞口32aの開放が1回行われた後に中期間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる通常対応の開閉実行モードとが存在している。
ここで、これらV入賞対応の開閉実行モード、及び通常対応の開閉実行モードのそれぞれにおける特電入賞装置32の動作態様について図14のタイムチャートを参照しながら説明する。図14(a1)及び図14(a2)はラウンド遊技の実行期間を示し、図14(b1)及び図14(b2)は大入賞口32aの開放継続期間を示し、図14(c1)及び図14(c2)は特電入賞装置32の切換片57がV誘導位置に配置されている期間を示す。
まずV入賞対応の開閉実行モードについて図14(A)を参照しながら説明する。t1のタイミングで図14(a1)に示すように1ラウンド目が開始され、図14(b1)に示すように大入賞口32aの開放が開始される。この場合、V入賞対応の開閉実行モードでは1ラウンド目から長期間態様による開放が行われる。
その後、t2のタイミングで、1ラウンド目において最初に大入賞口32aの開放が開始されてから所定期間(例えば3秒)が経過することで、図14(c1)に示すように切換片57が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、t3のタイミングで、t2のタイミングからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過することにより、図14(c1)に示すように切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、V入賞対応の開閉実行モードにおいては1ラウンド目のラウンド遊技の開始時から長期間態様による大入賞口32aの開放が実行され、さらに遊技球の発射周期との関係で切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングは、1ラウンド目のラウンド遊技の開始前から特電入賞装置32への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても特電入賞装置32への入賞個数がラウンド遊技の終了条件の上限個数に確実に達しないタイミングである。したがって、1ラウンド目において特電入賞装置32への入賞を狙って発射操作を継続させていれば、大入賞口32aに入賞した遊技球のいずれかが特電入賞装置32のV入賞通路領域56cに確実に誘導されてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることとなる。そして、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより、開閉実行モードの終了後における当否抽選モードが高確率モードとなる。
その後、t4のタイミングで長期間態様に対応する開放継続期間が経過することで、図14(b1)に示すように大入賞口32aが閉鎖されて、図14(a1)に示すように1ラウンド目が終了する。なお、開放継続期間が経過する前に特電入賞装置32への入賞個数がラウンド遊技の終了条件の上限個数に達した場合にはt4のタイミングよりも早いタイミングで大入賞口32aが閉鎖されて1ラウンド目のラウンド遊技が終了する。
その後、図14(a1)に示すように、t5のタイミングで2ラウンド目のラウンド遊技が開始され、t6のタイミングで3ラウンド目のラウンド遊技が開始され、t7のタイミングで4ラウンド目のラウンド遊技が開始され、さらに図示は省略するが、5ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技がそれぞれ開始される。これら各ラウンド遊技においては、図14(b1)に示すように長期間態様による大入賞口32aの開放が1回のみ行われる。
次に、通常対応の開閉実行モードについて図14(B)を参照しながら説明する。t11のタイミングで図14(a2)に示すように1ラウンド目が開始され、図14(b2)に示すように大入賞口32aの開放が開始される。この場合、通常対応の開閉実行モードであるため、当該大入賞口32aの開放回は短期間態様に対応している。そして、短期間態様による開放継続期間は、1ラウンド目において最初に大入賞口32aの開放が開始されてから切換片57のV誘導位置への切換が行われるまでに要する期間よりも短い。したがって、図14(b2)及び図14(c2)に示すように、切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングであるt13のタイミングよりも前のタイミングであるt12のタイミングにおいて、大入賞口32aが閉鎖される。但し、大入賞口32aが閉鎖されたとしても1ラウンド目が終了することはなく継続される。
その後、1ラウンド目が継続されている状況であって大入賞口32aの閉鎖が継続されている状況であるt13のタイミングで、1ラウンド目において最初に大入賞口32aの開放が開始されてから所定時間(例えば3秒)が経過することで、図14(c2)に示すように切換片57が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、1ラウンド目が継続されている状況であって大入賞口32aの閉鎖が継続されている状況であるt14のタイミングで、t13のタイミングからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過することにより、図14(c2)に示すように切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、1ラウンド目における最初の開放回は大入賞口32aの開放態様が短期間態様であるため、当該最初の開放回において特電入賞装置32への入賞が発生しない可能性が高い。また、仮に特電入賞装置32への入賞が発生するとしても、当該最初の開放回が終了するタイミングで特電入賞装置32に入賞した遊技球が特電入賞装置32における分岐通路56においてV入賞通路領域56cへの分岐位置よりも下流側に到達するまでに要する最長期間は、当該最初の開放回が終了してから切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングまでの期間(t12のタイミング〜t13のタイミング)よりも短い。したがって、1ラウンド目において特電入賞装置32への入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても、特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることはない。そして、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されないことにより、開閉実行モードの終了後における当否抽選モードが低確率モードとなる。
切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられたタイミングであるt14のタイミングよりも後のタイミングであるt15のタイミングで、図14(b2)に示すように大入賞口32aが再度開放される。当該大入賞口32aの開放回は中期間態様に対応している。その後、t16のタイミングで中期間態様に対応する開放継続期間が経過することで、図14(b2)に示すように大入賞口32aが閉鎖されて、図14(a2)に示すように1ラウンド目が終了する。なお、大入賞口32aの開放態様が中期間態様である場合、当該中期間態様による開放期間において特電入賞装置32への入賞個数がラウンド遊技の終了条件となる上限個数に達し得る。そして、中期間態様に対応する開放継続期間が経過する前に特電入賞装置32への入賞個数がラウンド遊技の終了条件となる上限個数に達した場合には、t16のタイミングよりも早いタイミングで大入賞口32aが閉鎖されて1ラウンド目のラウンド遊技が終了する。
その後、図14(a2)に示すように、t17のタイミングで2ラウンド目のラウンド遊技が開始され、t18のタイミングで3ラウンド目のラウンド遊技が開始され、t19のタイミングで4ラウンド目のラウンド遊技が開始され、さらに図示は省略するが、5ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技がそれぞれ開始される。これら各ラウンド遊技においては、図14(b2)に示すように長期間態様による大入賞口32aの開放が1回のみ行われる。つまり、通常対応の開閉実行モードは1ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口32aの開放態様がV入賞対応の開閉実行モードと相違する一方、2ラウンド目以降のラウンド遊技における大入賞口32aの開放態様はV入賞対応の開閉実行モードと共通している。また、通常対応の開閉実行モードにおける1ラウンド目では短期間態様による大入賞口32aの開放が行われるもののその後に中期間態様による大入賞口32aの開放が行われるため、1ラウンド目であっても特電入賞装置32への入賞個数が上限個数に達し得る。また、2ラウンド目〜15ラウンド目のそれぞれにおいては通常対応の開閉実行モード及びV入賞対応の開閉実行モードのいずれであっても長期間態様による大入賞口32aの開放が行われる。したがって、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への合計入賞個数を、通常対応の開閉実行モードとV入賞対応の開閉実行モードとで同一又は略同一とすることが可能となり、開閉実行モードにおいて払い出される遊技球の合計個数をそれら開閉実行モードにおいて同一又は略同一とすることが可能となる。
なお、大当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードにおける大入賞口32aの開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、上記のような作用効果を生じさせることが可能であれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
小当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードは、ラウンド遊技が設定されておらず、特電入賞装置32の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされることに基づき終了される開閉数規定モードとなっている。開閉数規定モードでは、中期間態様よりも短く短期間態様よりも長い開放継続期間であるとともに遊技球の発射周期よりも長い開放継続期間(例えば3sec)による大入賞口32aの開放が2回行われる。この場合に、開閉数規定モードの終了条件の上限個数は10個に設定されており、開閉数規定モードの合計の開放継続時間は、遊技球の発射周期と開閉数規定モードの上限個数との積と同一又は略同一に設定されている。小当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードでは、大当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードよりも少ない数ではあるが、遊技者の持ち球を増やすことが可能となる。
なお、小当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードでは切換片57がV誘導位置に切り換えられることはないが、小当たり結果となった場合に実行される開閉実行モードであっても切換片57がV誘導位置に切り換えられる構成としてもよい。但し、小当たり結果となった場合に開閉実行モードの前後で当否抽選モードが変更されることは好ましくないため、低確率モードにおいて小当たり結果となった場合にはその開閉実行モードにおいてはV入賞通路領域56cへの遊技球の誘導が確実に発生しないタイミングで切換片57がV誘導位置に切り換えられ、高確率モードにおいて小当たり結果となった場合にはその開閉実行モードにおいては特電入賞装置32への入賞を狙って発射操作を継続している場合にはV入賞通路領域56cへの遊技球の誘導が確実に発生するタイミングで切換片57がV誘導位置に切り換えられる構成とすることが好ましい。
当否テーブルとしては、図13(a)〜図13(d)に示すように、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第1特図用の当否テーブルと、第2通常入球装置35への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第2特図用の当否テーブルと、が設定されている。さらに、第1特図用の当否テーブルには、低確当否テーブルと高確当否テーブルとが存在しており、同様に、第2特図用の当否テーブルにも、低確当否テーブルと高確当否テーブルとが存在している。つまり、本パチンコ機10は、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞に基づき取得された保留情報と、第2通常入球装置35への入賞に基づき取得された保留情報とで、異なる当否テーブルが参照されるとともに、いずれの場合であっても、当否判定における当否抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが存在している。
各当否テーブルについて具体的に説明すると、第1特図用の低確当否テーブルは、図13(a)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は2個(例えば「5」、「305」)であり、それ以外は外れ結果となる乱数の値である。つまり、当否抽選モードが低確率モードにおいて第1特図保留エリア125に格納されている保留情報について当否判定が行われた場合、大当たり結果及び外れ結果のいずれかとなり得るものの小当たり結果となることはない。
第1特図用の高確当否テーブルは、図13(b)に示すように、大当たり結果となる乱数の値の数は第1特図用の低確当否テーブルの場合よりも多く設定されており、具体的には20個である(例えば「5」、「34」、「65」、「130」、「163」、「192」、「220」、「245」、「276」、「305」、「334」、「365」、「392」、「420」、「470」、「495」、「520」、「558」、「575」、「599」)。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。それ以外の乱数の値は外れ結果となる乱数の値である。つまり、当否抽選モードが高確率モードにおいて第1特図保留エリア125に格納されている保留情報について当否判定が行われた場合、大当たり結果及び外れ結果のいずれかとなるものの小当たり結果となることはない。
第2特図用の低確当否テーブルは、図13(c)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は、第1特図用の低確当否テーブルの場合と同一である。一方、小当たり結果となる乱数の値の数は40個である(例えば「3」、「8」、「31」、「37」、「55」、「68」、「127」、「133」、「160」、「166」、「189」、「195」、「217」、「223」、「242」、「248」、「273」、「279」、「302」、「308」、「331」、「337」、「355」、「368」、「389」、「395」、「417」、「423」、「467」、「473」、「492」、「498」、「517」、「523」、「555」、「561」、「572」、「578」、「596」「598」)。それ以外の乱数の値は外れ結果となる乱数の値である。つまり、当否抽選モードが低確率モードにおいて第2特図保留エリア126に格納されている保留情報について当否判定が行われた場合、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれかとなる。
第2特図用の高確当否テーブルは、図13(d)に示すように、大当たり結果となる乱数の値は、第1特図用の高確当否テーブルの場合と同一である。しがって、当該大当たり結果となる乱数の値の数は、第2特図用の低確当否テーブルの場合よりも多い数となる。一方、小当たり結果となる乱数の値は第2特図用の低確当否テーブルの場合と同一である。それ以外の乱数の値は外れ結果となる乱数の値である。つまり、当否抽選モードが高確率モードにおいて第2特図保留エリア126に格納されている保留情報について当否判定が行われた場合、大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれかとなる。
上記のように第2特図側の保留情報が当否判定の契機となった場合には小当たり結果が発生し得る構成とすることにより、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が優先対象の遊技回となる後述する第1高確率状態ST3においては小当たり結果に対応した開閉実行モードが発生し得ることとなり、当該小当たり結果に対応した開閉実行モードが発生することにより遊技者は持ち球を若干増加させることが可能となる。よって、第1高確率状態ST3の有利性を高めることが可能となる。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たり結果となる確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり結果となる当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第1特図保留エリア125に格納され、遊技球が第2通常入球装置35に入賞したタイミングで特図保留エリア122の第2特図保留エリア126に格納される。そして、この格納された大当たり種別カウンタC2の値を利用して振分判定が行われる。
本パチンコ機10では大当たり結果が複数種類設定されているが、これら各大当たり結果は開閉実行モードの終了後における遊技状態をそれぞれ相違させ得る。ここで、本パチンコ機10において発生し得る遊技状態について、図15の説明図を参照しながら説明する。本パチンコ機10には開閉実行モードが実行されていない状況における遊技状態として、通常遊技状態ST1(第1遊技状態又は低確率状態)と、低確率サポート状態ST2と、第1高確率状態ST3(第2遊技状態又は特定遊技状態)と、第2高確率状態ST4(第3遊技状態又は所定遊技状態)とが設定されている。
通常遊技状態ST1は、当否抽選モードが低確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードである遊技状態である。また、通常遊技状態ST1においては、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が通常選択態様となり、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。
当該変動表示期間について詳細には、本パチンコ機10では、特図表示部38a,38bの変動表示期間の選択態様として、通常選択態様、長期間選択態様及び短期間選択態様の3種類が存在している。詳細は後述するが、通常選択態様においては、10秒〜2分の変動表示期間のうちいずれかの変動表示期間が抽選により選択される。長期間選択態様においては、通常選択態様において選択され得る最長の変動表示期間よりも長い変動表示期間である60分の変動表示期間のみが選択される。短期間選択態様においては、通常選択態様において選択され得る最短の変動表示期間よりも短い変動表示期間である0.5秒、1秒及び2秒のうちいずれかの変動表示期間が当否判定の結果に応じて選択される。
通常遊技状態ST1においては上記のとおり、第1特図表示部38aについては変動表示期間の選択態様が通常選択態様となり、第2特図表示部38bについては変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。したがって、第1特図表示部38aにおける遊技回が常に通常選択態様における最長の変動表示期間である2分で行われたとしても、第2特図表示部38bにおける1回の遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおける遊技回が複数回完了することとなる。詳細には、第1特図表示部38aにおける遊技回が20回以上は完了することとなる。
そうすると、通常遊技状態ST1においては、第2特図表示部38bにおける遊技回の発生契機となる第2通常入球装置35への入賞を狙って発射操作を行うよりも、第1特図表示部38aにおける遊技回の発生契機となる第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行った場合の方が、大当たり結果を早期に発生させることが可能となる。また、通常遊技状態ST1においては第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードであるため、第1特別入球装置34への入賞の発生を期待することができない。したがって、通常遊技状態ST1においては第1通常入球装置33への入賞を狙って発射操作が行われることとなる。つまり、通常遊技状態ST1においては左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われることとなる。
左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うと、既に説明したとおり、第1通常入球装置33への入賞は発生し得るが、第2通常入球装置35への入賞は発生しない。したがって、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われている場合には、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われずに、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われることとなる。
但し、第2特図保留エリア126に第2特図側の保留情報が保留記憶されている状況で通常遊技状態ST1に移行した場合や、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行った場合には、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38bにおける遊技回が行われることとなる。この場合、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおいて遊技回が重複して行われる可能性が高くなる。これに対して、上記のとおり第1特図表示部38aについての変動表示期間の選択態様が通常選択態様であるのに対して、第2特図表示部38bについての変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であるため、第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率の方が第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率よりも高くなる。よって、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる前に、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる事象を発生しづらくさせることが可能となる。
低確率サポート状態ST2は、当否抽選モードが低確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードである遊技状態である。また、低確率サポート状態ST2においては、通常遊技状態ST1と同様に、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が通常選択態様となり、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。そうすると、低確率サポート状態ST2においては、第2特図表示部38bにおける遊技回の発生契機となる第2通常入球装置35への入賞を狙って発射操作を行うよりも、第1特図表示部38aにおける遊技回の発生契機となる第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行った場合の方が、大当たり結果を早期に発生させることが可能となる。また、低確率サポート状態ST2においては第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードであるため、第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行うことで当該第1特別入球装置34への入賞が高頻度で発生することとなる。したがって、低確率サポート状態ST2においては第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作が行われることとなる。つまり、低確率サポート状態ST2においては右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることとなる。
右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うと、既に説明したとおり、第1特別入球装置34への入賞が発生し得るだけではなく、第2通常入球装置35への入賞が発生し得る。この場合、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおいて遊技回が重複して行われる可能性が高くなる。これに対して、上記のとおり第1特図表示部38aについての変動表示期間の選択態様が通常選択態様であるのに対して、第2特図表示部38bについての変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であるため、第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率の方が第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率よりも高くなる。よって、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として大当たり結果が発生する確率を、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われたことを契機として大当たり結果が発生する確率よりも高くすることが可能となる。
第1高確率状態ST3は、当否抽選モードが高確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードである遊技状態である。また、第1高確率状態ST3においては、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となり、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となる。したがって、第2特図表示部38bにおける遊技回が常に短期間選択態様における最短の変動表示期間である0.5秒で行われたとした場合、第1特図表示部38aにおける1回の遊技回が開始されてから終了するまでに、第2特図表示部38bにおける遊技回が複数回完了することとなる。詳細には、第1特図表示部38aにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第2特図表示部38bにおける遊技回が7000回以上完了することとなる。
そうすると、第1高確率状態ST3においては、第1特図表示部38aにおける遊技回の発生契機となる第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行うよりも、第2特図表示部38bにおける遊技回の発生契機となる第2通常入球装置35への入賞を狙って発射操作を行った場合の方が、大当たり結果を早期に発生させることが可能となる。したがって、第1高確率状態ST3においては第2通常入球装置35への入賞を狙って発射操作が行われることとなる。つまり、第1高確率状態ST3においては右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることとなる。
右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うと、既に説明したとおり、第1通常入球装置33への入賞は発生することはなく、第1特別入球装置34又は第2通常入球装置35への入賞が発生し得る。但し、第1高確率状態ST3ではサポートモードが非サポートモードとなるため第1特別入球装置34への入賞は発生しない。したがって、第1高確率状態ST3において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている場合には、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われずに、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われることとなる。
但し、第1特図保留エリア125に第1特図側の保留情報が保留記憶されている状況で第1高確率状態ST3に移行した場合や、第1高確率状態ST3において左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行った場合には、第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aにおける遊技回が行われることとなる。この場合、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおいて遊技回が重複して行われる可能性が高くなる。これに対して、上記のとおり第2特図表示部38bについての変動表示期間の選択態様が短期間選択態様であるのに対して、第1特図表示部38aについての変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であるため、第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率の方が第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率よりも高くなる。よって、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる前に、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる事象を発生しづらくさせることが可能となる。
特に、第1高確率状態ST3においては上記のとおり当否抽選モードが高確率モードとなり大当たり結果となる確率が1/30となるとともに、第1特図表示部38aにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第2特図表示部38bにおける遊技回が7000回以上完了することとなる。よって、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われたことを契機として大当たり結果が発生する可能性を顕著に高くすることが可能となる。
第2高確率状態ST4は、当否抽選モードが高確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードである遊技状態である。また、第2高確率状態ST4においては、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となり、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。したがって、第1特図表示部38aにおける遊技回が常に短期間選択態様における最短の変動表示期間である0.5秒で行われたとした場合、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおける遊技回が複数回完了することとなる。詳細には、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおける遊技回が7000回以上完了することとなる。
そうすると、第2高確率状態ST4においては、第2特図表示部38bにおける遊技回の発生契機となる第2通常入球装置35への入賞を狙って発射操作を行うよりも、第1特図表示部38aにおける遊技回の発生契機となる第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行った場合の方が、大当たり結果を早期に発生させることが可能となる。また、第2高確率状態ST4においては第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードであるため、第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を行うことで当該第1特別入球装置34への入賞が高頻度で発生することとなる。したがって、第2高確率状態ST4においては第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作が行われることとなる。つまり、第2高確率状態ST4においては右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることとなる。
右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うと、既に説明したとおり、第1特別入球装置34への入賞が発生し得るだけではなく、第2通常入球装置35への入賞が発生し得る。この場合、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおいて遊技回が重複して行われる可能性が高くなる。これに対して、上記のとおり第1特図表示部38aについての変動表示期間の選択態様が短期間選択態様であるのに対して、第2特図表示部38bについての変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であるため、第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率の方が第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率よりも高くなる。よって、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる前に、第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われたことを契機として開閉実行モードとなる事象を発生しづらくさせることが可能となる。
特に、第2高確率状態ST4においては上記のとおり当否抽選モードが高確率モードとなり大当たり結果となる確率が1/30となるとともに、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおける遊技回が7000回以上完了することとなる。よって、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として大当たり結果が発生する可能性を顕著に高くすることが可能となる。
上記のように複数種類の遊技状態ST1〜ST4が存在している構成において、既に説明したとおり、各遊技状態ST1〜ST4の間の状態移行は大当たり結果の発生を契機として開閉実行モードの終了後に行われる。大当たり結果は複数種類設定されており、当否抽選において大当たり結果が選択された場合には大当たり種別カウンタC2から取得した乱数の値に基づいて大当たり結果の種類の振分が行われる。大当たり種別カウンタC2に対応する大当たり結果の種類の振分内容は、主側ROM83に振分テーブルとして記憶されている。
各大当たり結果の内容について、図16を参照しながら以下に説明する。図16(a)及び図16(b)は振分テーブルを説明するための説明図である。
図16(a)及び図16(b)に示すように、振分テーブルには、大当たり結果の種類として、第1低確大当たり結果と、第2低確大当たり結果と、第1高確大当たり結果と、第2高確大当たり結果とが設定されている。
第1低確大当たり結果は、開閉実行モードが通常対応の開閉実行モードとなる。したがって、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが低確率モードとなる。この低確率モードは、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまでは少なくとも継続する。また、第1低確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後にはサポートモードが非サポートモードとなる。この非サポートモードは、第2低確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまで継続する。つまり、第1低確大当たり結果となった場合、開閉実行モードの終了後には確実に通常遊技状態ST1となる。
第2低確大当たり結果は、開閉実行モードが通常対応の開閉実行モードとなる。したがって、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが低確率モードとなる。この低確率モードは、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまでは少なくとも継続する。また、第2低確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後にはサポートモードがサポート発生モードとなる。このサポート発生モードは、開閉実行モードの終了後において第1特図表示部38aにて完了した遊技回の回数と第2特図表示部38bにて完了した遊技回の回数との合計回数が1以上の回数として設定された終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に終了し、非サポートモードに移行する。また、完了した遊技回の合計回数が終了基準回数となっていなくても、第1低確大当たり結果又は第1高確大当たり結果となった場合にも終了する。つまり、第2低確大当たり結果となった場合、開閉実行モードの終了後には確実に低確率サポート状態ST2となる。
第1高確大当たり結果は、開閉実行モードがV入賞対応の開閉実行モードとなる。したがって、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが高確率モードとなる。この高確率モードは、第1低確大当たり結果若しくは第2低確大当たり結果となるまで、又はV入賞対応の開閉実行モードが発生したにも関わらずV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されない事象が発生するまで継続する。一方、第1高確大当たり結果となったとしても、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかった場合には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが低確率モードとなる。この低確率モードは、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまでは少なくとも継続する。また、第1高確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後にはサポートモードが非サポートモードとなる。この非サポートモードは、第2低確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまで継続する。つまり、第1高確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合には第1高確率状態ST3となり、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかった場合には通常遊技状態ST1となる。
第2高確大当たり結果は、開閉実行モードがV入賞対応の開閉実行モードとなる。したがって、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが高確率モードとなる。この高確率モードは、第1低確大当たり結果若しくは第2低確大当たり結果となるまで、又はV入賞対応の開閉実行モードが発生したにも関わらずV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されない事象が発生するまで継続する。一方、第2高確大当たり結果となったとしても、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかった場合には、開閉実行モード移行前の当否抽選モードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後には当否抽選モードが低確率モードとなる。この低確率モードは、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となるまでは少なくとも継続する。また、第2高確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞態様とは無関係に、さらに開閉実行モード移行前のサポートモードがいずれのモードであったとしても、開閉実行モード後にはサポートモードがサポート発生モードとなる。このサポート発生モードは、第1低確大当たり結果又は第1高確大当たり結果となるまで継続する。つまり、第2高確大当たり結果となった場合、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合には第2高確率状態ST4となり、開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかった場合には低確率サポート状態ST2となる。但し、この場合の低確率サポート状態ST2は、サポート発生モードの終了契機となる遊技回の実行回数は設定されない。
振分テーブルとしては、図16(a)及び図16(b)に示すように、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第1特図用の振分テーブルと、第2通常入球装置35への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第2特図用の振分テーブルとが設定されている。また、第1特図用の振分テーブル及び第2特図用の振分テーブルのそれぞれにおいて、振分判定が行われる状況における遊技状態の種類に応じて大当たり結果の振分態様が相違している。
各振分テーブルについて具体的に説明すると、第1特図用の振分テーブルは、図16(a)に示すように、振分対象となる大当たり結果の種類として、第1低確大当たり結果、第2低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果は設定されているが、第2高確大当たり結果は設定されていない。したがって、第1特図保留エリア125に格納されている第1特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となったとしても、第2高確大当たり結果は発生することはなく、それに伴って、当該第1特図側の保留情報を契機とした第2高確率状態ST4への移行は発生しない。
第1特図用の振分テーブルにおいては振分判定が行われる状況における遊技状態ST1〜ST4の種類に応じて大当たり結果の振分態様が相違している。具体的には、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2のうち、「0〜65」が第1低確大当たり結果に対応しており、「66〜99」が第1高確大当たり結果に対応している。また、第1高確率状態ST3においては、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2のうち、「0〜65」が第2低確大当たり結果に対応しており、「66〜99」が第1高確大当たり結果に対応している。また、第2高確率状態ST4においては、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2のうち、「0〜65」が第1低確大当たり結果に対応しており、「66〜99」が第1高確大当たり結果に対応している。
ここで、第1特図用の振分テーブルにおいては遊技状態ST1〜ST4に応じて大当たり結果の振分態様が相違するものの、第1高確大当たり結果の振分に対応する大当たり種別カウンタC2の乱数の数は全ての遊技状態ST1〜ST4において共通している。つまり、第1特図用の振分テーブルを参照して振分判定が行われる場合、当該振分判定が行われる状況の遊技状態ST1〜ST4に関係なく、34%の割合で第1高確大当たり結果となる。換言すれば、第1特図用の振分テーブルを参照して振分判定が行われる場合、現状の遊技状態ST1〜ST4とは無関係に、大当たり結果が発生する場合には34%の割合で第1高確率状態ST3への移行機会が発生することとなる。
第2特図用の振分テーブルは、図16(b)に示すように、振分対象となる大当たり結果の種類として、第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果は設定されているが、第1低確大当たり結果及び第2低確大当たり結果は設定されていない。したがって、第2特図保留エリア126に格納されている第2特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となったとしても、第1低確大当たり結果及び第2低確大当たり結果は発生することはなく、開閉実行モードは通常対応の開閉実行モードではなくV入賞対応の開閉実行モードが確実に発生することとなる。
第2特図用の振分テーブルにおいては振分判定が行われる状況における遊技状態の種類に応じて大当たり結果の振分態様が相違している。具体的には、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の全てが第2高確大当たり結果に対応している。つまり、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機として大当たり結果が発生する場合、第2大当たり結果が確実に発生することとなる。換言すれば、大当たり結果が発生する場合、第1高確率状態ST3への移行機会は発生することはなく、第2高確率状態ST4への移行機会が発生することとなる。
第1高確率状態ST3においては「0〜99」の大当たり種別カウンタC2のうち、「0〜33」が第1高確大当たり結果に対応しており、「34〜99」が第2高確大当たり結果に対応している。つまり、第1高確率状態ST3において第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機として大当たり結果が発生する場合、第1特図保留エリア125に格納されている保留情報を契機として大当たり結果が発生する場合と同様に、34%の割合で第1高確大当たり結果となる。換言すれば、大当たり結果が発生する場合、第1特図保留エリア125に格納されている保留情報を契機として大当たり結果が発生する場合と同様に、34%の割合で第1高確率状態ST3への移行機会が発生することとなる。
第2高確率状態ST4においては、「0〜99」の大当たり種別カウンタC2の全てが第2高確大当たり結果に対応している。つまり、第2高確率状態ST4において第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機として大当たり結果が発生する場合、第2高確大当たり結果が確実に発生することとなる。換言すれば、大当たり結果が発生する場合、第1高確率状態ST3への移行機会は発生することはなく、第2高確率状態ST4への移行機会が発生することとなる。
次に、大当たり結果と遊技状態ST1〜ST4の移行態様との関係について、図17を参照しながら説明する。図17は大当たり結果と遊技状態の移行態様との関係を説明するための説明図である。
通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては、既に説明したとおり、第1特図保留エリア125に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第1低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果が設定されているとともに、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第2高確大当たり結果が設定されている。したがって、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となった場合のV入賞対応の開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることを前提とした場合、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2にて大当たり結果が発生したことに基づく開閉実行モードの終了後の遊技状態は、通常遊技状態ST1、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれかとなる。
第1高確率状態ST3においては、既に説明したとおり、第1特図保留エリア125に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第2低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果が設定されているとともに、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果が設定されている。したがって、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となった場合のV入賞対応の開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることを前提とした場合、第1高確率状態ST3にて大当たり結果が発生したことに基づく開閉実行モードの終了後の遊技状態は、低確率サポート状態ST2、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれかとなる。
第2高確率状態ST4においては、既に説明したとおり、第1特図保留エリア125に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第1低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果が設定されているとともに、第2特図保留エリア126に格納されている保留情報を契機とした大当たり結果として第2高確大当たり結果が設定されている。したがって、第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果となった場合のV入賞対応の開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることを前提とした場合、第2高確率状態ST4にて大当たり結果が発生したことに基づく開閉実行モードの終了後の遊技状態は、通常遊技状態ST1、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれかとなる。
次に、本パチンコ機10における基本的な遊技状態ST1〜ST4の移行態様について、図18を参照しながら説明する。図18は基本的な遊技状態ST1〜ST4の移行態様を説明するための説明図である。
遊技ホールの開店後においてパチンコ機10にて遊技が開始される場合、基本的に遊技状態は通常遊技状態ST1となる。通常遊技状態ST1においては、既に説明したとおり、遊技回の変動表示期間の選択態様及び第1特別入球装置34のサポートモードとの関係で、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われる。したがって、第1通常入球装置33への入賞に基づき第1特図表示部38aにて遊技回が行われる遊技が繰り返されることとなる。通常遊技状態ST1において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合、発生する大当たり結果は第1低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果のいずれかとなる。第1低確大当たり結果が発生した場合には、通常対応の開閉実行モードMD1が発生した後に通常遊技状態ST1に復帰することとなる。第1高確大当たり結果が発生した場合には、V入賞対応の開閉実行モードMD2が発生しV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより当該開閉実行モードMD2の終了後に第1高確率状態ST3となる。
第1高確率状態ST3においては、既に説明したとおり、遊技回の変動表示期間の選択態様との関係で、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われる。また、第1高確率状態ST3においては第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードであるため、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われていたとしても第1特別入球装置34への入賞は発生しない。したがって、第2通常入球装置35への入賞に基づき第2特図表示部38bにて遊技回が行われる遊技が繰り返されることとなる。第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合、発生する大当たり結果は第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果のいずれかとなる。第1高確大当たり結果が発生した場合には、V入賞対応の開閉実行モードMD2が発生しV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより当該開閉実行モードMD2の終了後に第1高確率状態ST3となる。第2高確大当たり結果が発生した場合には、V入賞対応の開閉実行モードMD2が発生しV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより当該開閉実行モードMD2の終了後に第2高確率状態ST4となる。
第2高確率状態ST4においては、既に説明したとおり、遊技回の変動表示期間の選択態様及び第1特別入球装置34のサポートモードとの関係で、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われる。この場合、第2高確率状態ST4ではサポートモードがサポート発生モードとなるため、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合、第1特別入球装置34への入賞が高頻度で発生する。また、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合、第2通常入球装置35への入賞も発生し得る。このように第1特別入球装置34だけではなく第2通常入球装置35への入賞も発生し得る構成において、既に説明したとおり、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様は短期間選択態様であるのに対して第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様は長期間選択態様である。さらに第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とは重複して実行される。したがって、第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率の方が第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率よりも顕著に高くなる。そして、第2高確率状態ST4においては当否抽選モードが高確率モードとなるため、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われたことを契機として大当たり結果が発生する可能性が顕著に高くなる。第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合、発生する大当たり結果は第1低確大当たり結果及び第1高確大当たり結果のいずれかとなる。第1低確大当たり結果が発生した場合には、通常対応の開閉実行モードMD1が発生した後に通常遊技状態ST1に復帰することとなる。第1高確大当たり結果が発生した場合には、V入賞対応の開閉実行モードMD2が発生しV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより当該開閉実行モードMD2の終了後に第1高確率状態ST3となる。
以上の構成によれば、各遊技状態ST1〜ST4において変動表示期間の選択態様が長期間選択態様ではない側の特図表示部38a,38bにて遊技回が行われるように発射操作を行い、さらにV入賞対応の開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されるように発射操作を行うことを前提とすれば、通常遊技状態ST1において第1高確大当たり結果となりV入賞対応の開閉実行モードMD2後に第1高確率状態ST3に移行した場合、当否抽選モードが高確率モードである遊技状態において大当たり結果が最低2回発生することとなる。換言すれば、通常遊技状態ST1に再度復帰するまでに大当たり結果に対応する開閉実行モードが最低2回発生することとなる。これにより、通常遊技状態ST1において第1高確大当たり結果が発生することの有利性を高めることが可能となる。
当第1高確率状態ST3は大当たり結果の発生後において第1高確率状態ST3の滞在、又は第2高確率状態ST4への移行の分岐を生じさせる遊技状態として機能し、第2高確率状態ST4は大当たり結果の発生後において通常遊技状態ST1への復帰、又は第1高確率状態ST3への復帰の分岐を生じさせる遊技状態として機能することとなる。そして、第1高確率状態ST3と第2高確率状態ST4とは、パチンコ機10の見た目の動作態様が相違している。これにより、第1高確大当たり結果となった場合に当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり結果が少なくとも2回発生するという状況を、当否抽選モードが高確率モードである点で共通するもののパチンコ機10の見た目の動作態様が相違する複数種類の遊技状態を利用して生じさせることが可能となる。よって、当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり結果が少なくとも2回発生する状況、及び当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり結果が少なくとも1回発生する状況のうちいずれであるかを遊技者に明確に把握させることが可能となり、遊技状況の理解の容易化を図ることが可能となる。
第1高確率状態ST3と第2高確率状態ST4とでは、第1特別入球装置34のサポートモードが相違している。遊技者は、大当たり結果が発生するか否かに注目するだけではなく、当否抽選の契機となる入賞が発生するか否かに注目して遊技を行う。このような事情において第1特別入球装置34のサポートモードを第1高確率状態ST3と第2高確率状態ST4とで相違させることにより、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれに滞在しているのかを遊技者が明確に認識し易くなる。
第1特別入球装置34に誘導ユニット42が設けられているのに対して、第2通常入球装置35には当該誘導ユニット42が設けられておらず、第2通常入球装置35の入口部35bは常時開放されている。これにより、誘導ユニット42を第2通常入球装置35にも設ける構成に比べて構成の簡素化を図ることが可能となる。但し、当該構成においては右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うと第2通常入球装置35への入賞が遊技状態ST1〜ST4とは関係なく発生してしまう。これに対して、第1高確率状態ST3以外の遊技状態においては第2特図表示部38bについての変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。これにより、第1高確率状態ST3以外の遊技状態において第2通常入球装置35への入賞を狙って大当たり結果を発生させようとしてもその時間効率を極端に悪くさせることが可能となる。
特電入賞装置32、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36はいずれも右側領域PA3を流下する遊技球が入賞可能となるように設けられている。これにより、第1高確率状態ST3、第2高確率状態ST4及び開閉実行モードにおいては、発射操作装置28の回動操作量を最大回動量とするといったように、右側領域PA3を遊技球が流下する操作態様を維持すればよい。よって、第1高確大当たり結果となった場合には当否抽選モードが高確率モードである状況で大当たり結果が少なくとも2回発生する構成において、第1高確大当たり結果となった後は通常遊技状態ST1への移行が発生するまで発射操作装置28の操作態様を同一の操作態様とすればよく、遊技状態ST1〜ST4が移行する度に操作態様を調整する構成に比べて操作の容易化を図ることが可能となる。
図18の説明に戻り、第1高確率状態ST3であっても第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われることがある。例えば、第1特図保留エリア125に保留情報が記憶されている状態で第1高確率状態ST3への移行が発生した場合や、第1高確率状態ST3において左側領域PA2を遊技球が流下する態様で発射操作を継続する場合には、第1高確率状態ST3であっても第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われる。そして、第2特図表示部38b側において大当たり結果が発生しないまま第1特図表示部38aにおける遊技回が完了すると低確大当たり結果が発生し得る。低確大当たり結果が発生した場合には通常対応の開閉実行モードMD1が発生し、その終了後には当否抽選モードが低確率モードとなる。このような状況が発生すると、第1高確率状態ST3への移行が発生したにも関わらず、当否抽選モードが高確率モードである状況で大当たり結果が1回した発生しないこととなる。これに対して、第1高確率状態ST3において低確大当たり結果が発生する場合、その大当たり結果は第2低確大当たり結果となり、第2低確大当たり結果となった場合には通常遊技状態ST1ではなく、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードとなる低確率サポート状態ST2に移行することとなる。これにより、第1高確率状態ST3において低確大当たり結果が発生してしまったことに対する補填を行うことが可能となる。
第2高確率状態ST4であっても第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われることがある。例えば、第2特図保留エリア126に保留情報が記憶されている状態で第2高確率状態ST4への移行が発生した場合や、サポートモードがサポート発生モードとなる第1特別入球装置34への入賞を狙って右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行った結果、第2通常入球装置35への入賞が発生する場合には、第2高確率状態ST4であっても第2特図表示部38bにおいて遊技回が行われる。そして、第2特図表示部38bを契機とした遊技回が完了し大当たり結果が発生すると確実にV入賞対応の開閉実行モードMD2に移行し、当該開閉実行モードMD2後には基本的に当否抽選モードが高確率モードとなる。この場合、当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれかへの分岐が行われるという第2高確率状態ST4の役割が損なわれてしまう。特に、第2高確率状態ST4においては第1特図表示部38a側の変動表示期間の選択態様が短期間選択態様であり第2特図表示部38b側の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であるため、第1特別入球装置34への入賞を狙って発射操作を継続していれば通常は第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生しない。これに対して、第2高確率状態ST4において第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生する場合、その大当たり結果は第2高確大当たり結果となり、第2高確大当たり結果となった場合には第1高確率状態ST3ではなく第2高確率状態ST4に移行することとなる。これにより、第2高確率状態ST4において第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生した場合の利益を抑えることが可能となる。
第2通常入球装置35は遊技球の入球を不可とする開閉手段が不具備となっているため、通常遊技状態ST1であっても右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで第2通常入球装置35に遊技球を入賞させることが可能となる。そして、第2通常入球装置35への入賞が発生して第2特図表示部38bにおける遊技回が完了し大当たり結果が発生すると確実にV入賞対応の開閉実行モードMD2に移行し、当該開閉実行モードMD2後には基本的に当否抽選モードが高確率モードとなる。この場合、通常遊技状態ST1においては第1通常入球装置33への入賞を狙って左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行い、第1特図表示部38a側において第1低確大当たり結果ではなく第1高確大当たり結果が発生することでV入賞対応の開閉実行モードMD2に移行して当否抽選モードが高確率モードとなるという、本来の遊技の流れとは異なる流れで高確率モードが発生することとなってしまう。これに対して、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生する場合、その大当たり結果は第2高確大当たり結果となり、第2高確大当たり結果となった場合には第1高確率状態ST3ではなく第2高確率状態ST4に移行することとなる。これにより、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生した場合の利益を抑えることが可能となる。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおける表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、所定の大当たり結果となる遊技回では演出表示領域51fにおける図柄の変動表示の最終的な停止結果が付与対応結果となる構成において、演出表示領域51fにおける図柄の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組合せが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、演出表示領域51fに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列Z1,Z3について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組合せを表示し、その状態で残りの図柄列Z2において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組合せを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組合せを縮小表示させる又は非表示とした上で、演出表示領域51fの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、演出表示領域51fにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において優先対象の表示部である第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる遊技回であって最終的に同一の図柄の組合せが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行され、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において優先対象の表示部である第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる遊技回であって最終的に同一の図柄の組合せが停止表示されない遊技回では、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3の値が主側ROM83に予め記憶されているリーチ用テーブルに定められている値と一致する場合に実行される。なお、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4である場合、各特図表示部38a,38bのうち優先対象の表示部にて絵柄の変動表示が行われるか否かに関係なく、リーチ表示は実行されない。また、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2であったとしても、優先対象の表示部である第1特図表示部38aにて遊技回が行われない状況においては、リーチ表示は実行されない。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主側MPU82において行うのではなく、音光側MPU93において行われる。予告表示は、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において優先対象の表示部である第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われる遊技回において予告表示用の抽選処理にて実行当選となることで実行される。この場合、音光側MPU93では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。なお、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4である場合、各特図表示部38a,38bのうち優先対象の表示部にて絵柄の変動表示が行われるか否かに関係なく、予告表示は実行されない。また、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2であったとしても、優先対象の表示部である第1特図表示部38aにて遊技回が行われない状況においては、予告表示は実行されない。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後に「0」に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bにおける変動表示期間を主側MPU82にて決定する上で用いられる。具体的には、変動種別カウンタCSの値は、第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bにおける変動表示の開始時における変動パターン決定に際して取得される。但し、第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合には変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であり変動表示期間が固定となるため、変動種別カウンタCSは利用されない。同様に、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合には変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であり変動表示期間が固定となるため、変動種別カウンタCSは利用されない。また、第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合、及び第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合には変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となり、当否判定の結果に1対1で対応するように変動表示期間が決定されるため、変動種別カウンタCSは利用されない。
<主側MPU82にて実行される各種処理について>
次に、主側MPU82にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかる主側MPU82の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では4msec周期で)起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
まず、図19のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
メイン処理ではまず、電源投入ウェイト処理を実行する(ステップS101)。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。その後、主側RAM84のアクセスを許可するとともに(ステップS102)、主側MPU82の内部機能レジスタの設定を行う(ステップS103)。
その後、電源・発射制御装置78に設けられたRAM消去ボタンが手動操作されているか否かを判定し(ステップS104)、主側RAM84の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS105)。また、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップS106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する(ステップS107)。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去ボタンを押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去ボタンが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、主側RAM84の初期化として当該主側RAM84をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RAM消去ボタンが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM84の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態ST1〜ST4を認識させるために現状の遊技状態ST1〜ST4に対応したコマンドを音声発光制御装置91に送信する。また、払出制御装置77のRAMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置77に送信する。
その後、ステップS110〜ステップS113の残余処理に進む。つまり、主側MPU82はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS113の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS110〜ステップS113の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(ステップS110)。また、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う乱数初期値更新処理を実行するとともに(ステップS111)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップS112)。これらの更新処理では、主側RAM84の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う(ステップS113)。ステップS113の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS113の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図20のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。タイマ割込み処理は4msecの周期で繰り返し起動される。
まず停電情報記憶処理を実行する(ステップS201)。停電情報記憶処理では、停電監視基板85から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
その後、抽選用乱数更新処理を実行する(ステップS202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS111と同様に乱数初期値更新処理を実行するとともに(ステップS203)、ステップS112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する(ステップS204)。その後、遊技停止判定処理を実行する(ステップS205)。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。その後、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に(ステップS206:NO)、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部32c,45,58に行うための処理を実行する。例えば、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、特電入賞装置32の切換片57をV誘導位置に切り換えるべき情報が設定されている場合には切換用駆動部58への駆動信号の出力を開始させ、退避位置に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第1特別入球装置34の誘導ユニット42を誘導状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはガイド駆動部45への駆動信号の出力を開始させ、非誘導状態に切り換えるべき情報が設定されている場合にはガイド駆動部45への駆動信号の出力を停止させる。
その後、読み込み処理を実行する(ステップS208)。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
その後、入賞検知処理を実行する(ステップS209)。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ33a〜59bから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、大入賞口32a、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36への入球の有無を特定する処理を実行する。
その後、主側RAM84に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(ステップS210)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
その後、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(ステップS211)。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS205にて遊技停止用の設定を行い、ステップS206にて肯定判定するようになる。
その後、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(ステップS212)。発射操作装置28に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期となるように0.6secに1個の遊技球が発射される。
その後、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ33a〜59bの断線確認や、遊技機本体12及び前扉枠14の開放確認を行う(ステップS213)。
その後、第1特図表示部38aにおける遊技回の実行制御、及び第1特図側の保留情報を契機とした開閉実行モードの実行制御を行うための第1特図特電制御処理を実行し(ステップS214)、第2特図表示部38bにおける遊技回の実行制御、及び第2特図側の保留情報を契機とした開閉実行モードの実行制御を行うための第2特図特電制御処理を実行する(ステップS215)。また、第1特別入球装置34の誘導ユニット42を誘導状態とするか否かを決定するための誘導用の当否判定及び誘導ユニット42を誘導状態と非誘導状態との間で切り換えるための普図普電制御処理を実行する(ステップS216)。
その後、直前のステップS214〜ステップS216の処理結果に基づいて、第1特図側の保留情報の増減個数を第1特図保留表示部38cに反映させるための出力情報の設定、第2特図側の保留情報の増減個数を第2特図保留表示部38dに反映させるための出力情報の設定、及び普図側の保留情報の増減個数を普図保留表示部39bに反映させるための出力情報の設定を行う(ステップS217)。また、直前のステップS214〜ステップS216の処理結果に基づいて、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部39aの表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う(ステップS217)。
その後、払出制御装置77から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(ステップS218)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(ステップS219)。また、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する(ステップS220)。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207〜ステップS220の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<普図普電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図20)のステップS216にて実行される普図普電制御処理について、図21のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
まず普図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップS300)。普図側の保留情報の取得処理では、スルーゲート36への入賞が発生している場合であって、普図保留エリア123に格納されている普図側の保留情報の数が上限記憶数未満である場合に、その時点における普電乱数カウンタC4の数値情報を普図保留エリア123の第1エリア128a〜第4エリア128dにおいて現状の格納対象に対応するエリアに格納する。
その後、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態となる誘導実行状態ではなく(ステップS301:NO)、さらに普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が行われていない状況である場合(ステップS302:NO、ステップS303:YES、ステップS304:NO)、普図保留エリア123に普図側の保留情報が格納されていることを条件として(ステップS306:YES)、誘導用の当否判定を実行する。具体的には、開閉実行モードではなくて、且つ第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードである場合(ステップS307:NO、ステップS308:YES)、誘導用の当否判定処理を実行する(ステップS309)。
誘導用の当否判定処理では、普図保留エリア123に記憶されている普図側の保留情報をシフトする。具体的には、普図保留エリア123の第1エリア128aに格納されている普図側の保留情報を普図用の実行エリア129にシフトした後に、第1エリア128a〜第4エリア128dに格納されている情報を第mエリアから第m−1エリアに1個ずつシフトさせる。そして、普図用の実行エリア129にシフトされた普図側の保留情報の値、すなわち普電乱数カウンタC4から取得した数値情報が0〜190であった場合に、誘導実行状態に当選となる。また、主側RAM84に設けられたタイマカウンタTに「750」(すなわち3秒)をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、普図表示部39aにおける絵柄の変動表示の継続期間に対応しており、タイマ割込み処理(図20)のタイマ更新処理(ステップS210)にて更新される。また、タイマカウンタTに値がセットされることにより普図表示部39aにおける絵柄の変動表示が開始される。
誘導用の当否判定処理において誘導実行状態に当選した場合(ステップS310:YES)、主側RAM84に設けられた誘導当選フラグに「1」をセットするとともに、主側RAM84に設けられた誘導実行カウンタGCに「3」をセットする(ステップS311)。誘導当選フラグは、主側MPU82において誘導実行状態に当選していることを特定するためのフラグであり、誘導実行カウンタGCは誘導ユニット42を誘導状態とする残り回数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。
その後、普図用コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS312)。普図用コマンドには、普図表示部39aにおける今回の絵柄の変動表示の継続期間に対応する情報と、今回の誘導用の当否判定処理の結果に対応する情報とが含まれる。音光側MPU93は、普図用コマンドを受信した場合にはそれに対応するコマンドを表示側MPU103に送信する。表示側MPU103はそのコマンドを受信した場合、図柄表示装置51の普図対応装飾領域51cにおいて絵柄の変動表示を開始させる。なお、この表示制御の内容については後に詳細に説明する。
その後、現状の当否抽選モードが低確率モードであって主側RAM84に設けられた遊技回数カウンタの値が「0」であることを条件として(ステップS313及びステップS314:YES)、主側RAM84に設けられたサポートフラグを「0」クリアする(ステップS315)。遊技回数カウンタは、低確率サポート状態ST2となった場合に第1特別入球装置34のサポートモードをサポート発生モードから非サポートモードに切り換える契機を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、いずれかの特図表示部38a,38bにおいて絵柄の変動表示が完了する度に1減算される。また、サポートフラグは、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードであることを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、サポートフラグに「1」がセットされている場合にはサポート発生モードであり、サポートフラグの値が「0」である場合には非サポートモードである。ステップS315では、サポートフラグを「0」クリアすることで、サポートモードをサポート発生モードから非サポートモードに切り換える。なお、第2高確大当たり結果となったにも関わらずV入賞対応の開閉実行モードにてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかったことにより発生した低確率サポート状態ST2においては、ステップS313〜ステップS315の処理は実行されない。
一方、今回が開閉実行モードである場合(ステップS307:YES)、又はサポートモードが非サポートモードである場合(ステップS308:NO)、誘導用の当否判定処理を実行するのではなく、普図表示部39aの変動開始処理を実行する(ステップS316)。当該変動開始処理では、普図保留エリア123に記憶されている普図側の保留情報をシフトする。具体的には、普図保留エリア123の第1エリア128aに格納されている普図側の保留情報を普図用の実行エリア129にシフトした後に、第1エリア128a〜第4エリア128dに格納されている情報を第mエリアから第m−1エリアに1個ずつシフトさせる。但し、普図用の実行エリア129にシフトされた普図側の保留情報は誘導用の当否判定処理の実行対象となることはなくそのまま消去される。また、主側RAM84のタイマカウンタTに「7000」(すなわち28秒)をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、普図表示部39aにおける絵柄の変動表示の継続期間に対応しており、タイマ割込み処理(図20)のタイマ更新処理(ステップS210)にて更新される。また、タイマカウンタTに値がセットされることにより、普図表示部39aにおける絵柄の変動表示が開始される。
つまり、非サポートモードにおいては、誘導ユニット42が誘導状態となることはないが、スルーゲート36への入賞に基づき普図側の保留情報が取得されるとともに、普図側の保留情報が取得されている場合には普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が行われる。そして、その絵柄の変動表示の継続期間は、サポート発生モードにおいて普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる場合の継続期間よりも長く設定されている。
その後、普図用コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS317)。普図用コマンドには、普図表示部39aにおける今回の絵柄の変動表示の継続期間に対応する情報と、今回の誘導用の当否判定処理の結果が外れ結果に対応していることを示す情報とが含まれる。音光側MPU93は、普図用コマンドを受信した場合にはそれに対応するコマンドを表示側MPU103に送信する。表示側MPU103はそのコマンドを受信した場合、図柄表示装置51の普図対応装飾領域51cにおいて絵柄の変動表示を開始させる。なお、この表示制御の内容については後に詳細に説明する。
サポート発生モードにおいて誘導実行状態に当選していない普図表示部39aの変動表示回が終了した場合、又は非サポートモードにおいて普図表示部39aの変動表示回が終了した場合(ステップS303及びステップS304:YES)、外れ結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が終了されるように普図表示部39aを表示制御する(ステップS305)。一方、サポート発生モードにおいて誘導実行状態に当選している普図表示部39aの変動表示回が終了した場合(ステップS318:YES)、誘導実行状態の当選に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が終了されるように普図表示部39aを表示制御する(ステップS319)。また、主側RAM84に設けられた誘導実行フラグに「1」をセットすることで誘導実行状態に設定するとともに、主側RAM84の誘導当選フラグを「0」クリアする(ステップS320)。
誘導実行フラグに「1」がセットされた場合(ステップS301:YES)、サポート制御処理を実行することで(ステップS321)、第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導実行状態となるようにする。誘導実行状態は、誘導ユニット42が誘導状態となった後に非誘導状態に復帰する誘導制御(又は開閉制御)が予め定められた回数行われた場合、又は予め定められた上限個数の遊技球が第1特別入球装置34の検知センサ34aにて検知された場合に、終了する。これらの内容については具体的には、上記上限個数は10個で一定となっている。また、誘導制御の実行回数も複数回の所定回数、具体的には3回で一定となっている。各誘導制御の実行回において誘導ユニット42が誘導状態に維持される上限期間は3秒で一定となっており、各誘導制御の実行回の間において誘導ユニット42が非誘導状態に維持される期間は1秒で一定となっている。
<第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図20)のステップS214にて実行される第1特図特電制御処理について、図22のフローチャートを参照しながら詳細に説明するとともに、タイマ割込み処理(図20)のステップS215にて実行される第2特図特電制御処理について、図23のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。なお、第1特図特電制御処理と第2特図特電制御処理とは処理構成が類似しているため、対応する処理構成ごとに説明をする。
第1特図特電制御処理では、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が発生している場合に第1特図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、第1特図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行するとともに、開閉実行モード中及び開閉実行モード終了時の処理を実行する。
また、第2特図特電制御処理では、第2通常入球装置35への入賞が発生している場合に第2特図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、第2特図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行するとともに、開閉実行モード中及び開閉実行モード終了時の処理を実行する。
具体的には、第1特図特電制御処理(図22)ではまず第1特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップS401)。また、第2特図特電制御処理(図23)ではまず第2特図側の保留情報の取得処理を実行する(ステップS501)。
第1特図側の保留情報の取得処理では、図24(a)のフローチャートに示すように、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が発生しており、さらに第1特図保留エリア125に記憶されている第1特図側の保留情報の数が上限記憶数未満である場合(ステップS601及びステップS602:YES)、第1特図側の保留情報を取得するための処理を実行する。なお、第1通常入球装置33への入賞が発生しているか否かの監視処理、及び第1特別入球装置34への入賞が発生しているか否かの監視処理はタイマ割込み処理(図20)における入賞検知処理(ステップS209)にて実行されており、入賞が発生している場合にはその入賞が発生している入球装置に対応する入賞データが主側RAM84にセットされる。ステップS601では当該入賞データが主側RAM84にセットされているか否かを判定する。
第1特図側の保留情報を取得するための処理では、まず第1特図保留エリア125に記憶されている未処理の第1特図側の保留情報の数を主側MPU82にて把握するために主側RAM84に設けられた第1特図保留カウンタの値を1加算する(ステップS603)。ちなみに、当該第1特図保留カウンタの値に応じて、特図ユニット38における第1特図保留表示部38cの表示内容が調整される。これにより、第1特図保留表示部38cの表示内容が第1特図保留エリア125に格納されている第1特図側の保留情報の数に対応することとなる。
その後、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1特図保留エリア125のうち最初の記憶エリア、すなわちステップS603にて1加算した保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する(ステップS604)。その後、第1特図側の保留情報が増加したことを示す第1保留コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS605)。音光側MPU93は受信した第1保留コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信することで、図柄表示装置51の第1特図保留対応領域51dにおける保留情報の数の表示を保留個数の増加に対応させて変更させる。
第2特図側の保留情報の取得処理では、図24(b)のフローチャートに示すように、第2通常入球装置35への入賞が発生しており、さらに第2特図保留エリア126に第2特図側の保留情報が記憶されていない場合(ステップS701及びステップS702:YES)、第2特図側の保留情報を取得するための処理を実行する。なお、第2通常入球装置35への入賞が発生しているか否かの監視処理はタイマ割込み処理(図20)における入賞検知処理(ステップS209)にて実行されており、入賞が発生している場合にはその入賞が発生している入球装置に対応する入賞データが主側RAM84にセットされる。ステップS701では当該入賞データが主側RAM84にセットされているか否かを判定する。
第2特図側の保留情報を取得するための処理では、まず第2特図保留エリア126に記憶されている未処理の第2特図側の保留情報の数を主側MPU82にて把握するために主側RAM84に設けられた第2特図保留フラグに「1」をセットする(ステップS703)。ちなみに、当該第2特図保留フラグの値に応じて、特図ユニット38における第2特図保留表示部38dの表示内容が調整される。これにより、第2特図保留表示部38dの表示内容が第2特図保留エリア126に格納されている第2特図側の保留情報の数に対応することとなる。
その後、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2特図保留エリア126に格納する(ステップS704)。その後、第2特図側の保留情報が増加したことを示す第2保留コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS705)。音光側MPU93は受信した第2保留コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信することで、図柄表示装置51の第2特図保留対応領域51eにおける保留情報の数の表示を保留情報の数の増加に対応させて変更させる。
第1特図特電制御処理(図22)及び第2特図特電制御処理(図23)の説明に戻り、保留情報の取得処理(ステップS401又はステップS501)を実行した後は、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち制御対象側の表示部における絵柄の変動表示を強制終了させるための処理を実行する。第1特図特電制御処理(図22)について具体的には、主側RAM84に設けられた第1特図特電カウンタ84aの値が1又は2であり、さらに主側RAM84に設けられた第2特図特電カウンタ84bの値が3以上である場合(ステップS402及びステップS403:YES)、第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示を強制終了させる条件が成立していると判定する。また、第2特図特電制御処理(図23)について具体的には、主側RAM84の第2特図特電カウンタ84bの値が1又は2であり、さらに主側RAM84の第1特図特電カウンタ84aの値が3以上である場合(ステップS502及びステップS503:YES)、第2特図表示部38bにおける絵柄の変動表示を強制終了させる条件が成立していると判定する。
ここで、第1特図特電カウンタ84aは、第1特図特電制御処理(図22)にて実行すべき処理内容を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。第1特図特電制御処理には、遊技回用の演出を制御するための処理と、開閉実行モードを制御するための処理とが含まれている。この場合に、遊技回用の演出を制御するための処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS410)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS411)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS412)とが設定されている。また、開閉実行モードを制御するための処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS413)と、特電入賞装置32の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップS414)と、特電入賞装置32の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS415)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS416)とが設定されている。第1特図特電カウンタ84aの値が「0」である場合には特図変動開始処理(ステップS410)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「1」である場合には特図変動中処理(ステップS411)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「2」である場合には特図確定中処理(ステップS412)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「3」である場合には特電開始処理(ステップS413)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「4」である場合には特電開放中処理(ステップS414)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「5」である場合には特電閉鎖中処理(ステップS415)が実行対象となり、第1特図特電カウンタ84aの値が「6」である場合には特電終了処理(ステップS416)が実行対象となる。
第2特図特電カウンタ84bは、第2特図特電制御処理(図23)にて実行すべき処理内容を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。第2特図特電制御処理には、第1特図特電制御処理と同様に、遊技回用の演出を制御するための処理と、開閉実行モードを制御するための処理とが含まれている。この場合に、遊技回用の演出を制御するための処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS510)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS511)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS512)とが設定されている。また、開閉実行モードを制御するための処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS513)と、特電入賞装置32の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップS514)と、特電入賞装置32の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS515)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS516)とが設定されている。第2特図特電カウンタ84bの値が「0」である場合には特図変動開始処理(ステップS510)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「1」である場合には特図変動中処理(ステップS511)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「2」である場合には特図確定中処理(ステップS512)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「3」である場合には特電開始処理(ステップS513)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「4」である場合には特電開放中処理(ステップS514)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「5」である場合には特電閉鎖中処理(ステップS515)が実行対象となり、第2特図特電カウンタ84bの値が「6」である場合には特電終了処理(ステップS516)が実行対象となる。
第1特図特電カウンタ84aの値及び第2特図特電カウンタ84bの値が上記各処理に対応していることにより、第1特図特電制御処理(図22)において第1特図特電カウンタ84aの値が1又は2であり第2特図特電カウンタ84bの値が3以上である状況は、第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が実行されている状況において第2特図表示部38b側にて大当たり結果が発生して開閉実行モードが開始されたことを意味している。この場合、第1特図特電制御処理(図22)では、強制終了処理を実行する(ステップS404)。
強制終了処理では、第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示を途中であっても終了させる。具体的には、第1特図表示部38aにおける表示内容が、外れ結果となる遊技回において第1特図表示部38aにて最終的に表示される表示内容となるようにデータの設定を行う。これにより、第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示が、外れ結果に対応する表示内容とされた状態で停止される。この外れ結果に対応する表示内容は、開閉実行モード中であるか否かに関係なく、第1特図表示部38aにおいて遊技回が新たに開始されるまで保持される。
ちなみに、外れ結果に対応する表示内容は1種類のみ設定されており、強制終了に際してはその表示内容で強制終了が行われる。また、第1特図表示部38aにおいて停止表示された内容が開閉実行モード中であるか否かに関係なく保持されることは、遊技回が開始される場合に決定された変動表示期間に亘って絵柄の変動表示が行われて当否判定及び振分判定の結果に対応する停止結果が表示された場合も同様である。
また、第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示が強制終了された場合、その強制終了対象である遊技回の実行契機となった第1特図側の保留情報、すなわち第1特図用の実行エリア127aに格納されている第1特図側の保留情報は、第1特図保留エリア125に戻されることはなく、第1特図表示部38aにおいて遊技回を新たに開始する条件が成立した場合にそのまま消去される。つまり、第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了された場合、その強制終了対象である遊技回の実行契機となった第1特図側の保留情報は、当該保留情報が大当たり結果に対応しているか否かに関係なく消去される。
強制終了処理を実行した後は、第1特図特電カウンタ84aの値を「0」クリアする(ステップS405)。これにより、第1特図特電制御処理の次回の処理回において実行対象となる処理は特図変動開始処理となる。
その後、第1特図表示部38aにおいて絵柄の変動表示の強制終了が行われたことを示す第1強制終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS406)。音光側MPU93は第1強制終了コマンドを受信することで第1特図表示部38aにおける遊技回に合わせて表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出の実行制御を行っている状況であればその演出の実行制御を中止する。また、音光側MPU93は第1強制終了コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信する。表示側MPU103は、そのコマンドを受信することで、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示を外れ結果に対応する停止結果とした状態で終了させる。また、表示側MPU103は、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示に同期させて遊技回用の演出の表示制御を行っている状況であれば、開閉実行モードの発生が確定したことを示す内容を表示した状態でその遊技回用の演出を終了させる。
第2特図特電制御処理(図23)についても同様であり、第2特図特電カウンタ84bの値が1又は2であり第1特図特電カウンタ84aの値が3以上である状況は、第2特図表示部38bにて遊技回が実行されている状況において第1特図表示部38a側にて大当たり結果が発生して開閉実行モードが開始されたことを意味している。この場合、第2特図特電制御処理(図23)では、強制終了処理を実行する(ステップS504)。
強制終了処理では、第2特図表示部38bにおける遊技回を途中であっても終了させる。具体的には、第2特図表示部38bにおける表示内容が、外れ結果となる遊技回において第2特図表示部38bにて最終的に表示される表示内容となるようにデータの設定を行う。これにより、第2特図表示部38bにおける絵柄の変動表示が、外れ結果に対応する表示内容とされた状態で停止される。この外れ結果に対応する表示内容は、開閉実行モード中であるか否かに関係なく、第2特図表示部38bにおいて遊技回が新たに開始されるまで保持される。
ちなみに、外れ結果に対応する表示内容は1種類のみ設定されており、強制終了に際してはその表示内容で強制終了が行われる。また、第2特図表示部38bにおいて停止表示された内容が開閉実行モード中であるか否かに関係なく保持されることは、遊技回が開始される場合に決定された変動表示期間に亘って絵柄の変動表示が行われて当否判定及び振分判定の結果に対応する停止結果が表示された場合も同様である。
また、第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了された場合、その強制終了対象である遊技回の実行契機となった第2特図側の保留情報、すなわち第2特図用の実行エリア127bに格納されている第2特図側の保留情報は、第2特図保留エリア126に戻されることはなく、第2特図表示部38bにおける遊技回を新たに開始する条件が成立した場合にそのまま消去される。つまり、第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了された場合、その強制終了対象である遊技回の実行契機となった第2特図側の保留情報は、当該保留情報が大当たり結果に対応しているか否かに関係なく消去される。
強制終了処理を実行した後は、第2特図特電カウンタ84bの値を「0」クリアする(ステップS505)。これにより、第2特図特電制御処理の次回の処理回において実行対象となる処理は特図変動開始処理となる。
その後、第2特図表示部38bにおいて遊技回の強制終了が行われたことを示す第2強制終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS506)。音光側MPU93は第2強制終了コマンドを受信することで第2特図表示部38bにおける遊技回に合わせて表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出の実行制御を行っている状況であればその演出の実行制御を中止する。また、音光側MPU93は第2強制終了コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信する。表示側MPU103は、そのコマンドを受信することで、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示を外れ結果に対応する停止結果とした状態で終了させる。また、表示側MPU103は、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させて遊技回用の演出の表示制御を行っている状況であれば、開閉実行モードの発生が確定したことを示す内容を表示した状態でその遊技回用の演出を終了させる。
ここで、各特図表示部38a,38bにおける遊技回の実行期間と開閉実行モードの実行期間との関係について、図25のタイムチャートを参照しながら説明する。図25(a)は開閉実行モードの実行期間を示し、図25(b)は第1特図表示部38aにおける遊技回の実行期間を示し、図25(c)は第1特図表示部38aにおける遊技回の強制終了タイミングを示し、図25(d)は第1特図表示部38aにおける遊技回の禁止期間を示し、図25(e)は第2特図表示部38bにおける遊技回の実行期間を示し、図25(f)は第2特図表示部38bにおける遊技回の強制終了タイミングを示し、図25(g)は第2特図表示部38bにおける遊技回の禁止期間を示す。
まず第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了される場合について説明する。
t1のタイミングで図25(b)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が開始され、当該遊技回が行われている状況であるt2のタイミングで図25(e)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。その後、第2特図表示部38bにおける遊技回が行われている状況であるt3のタイミングで、図25(b)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了する。この場合、当該遊技回において大当たり結果が発生することにより、図25(a)に示すようにt3のタイミングで開閉実行モードが開始される。
第1特図表示部38aにおける遊技回を契機として開閉実行モードが開始されることにより、当該t3のタイミングで、図25(e)及び図25(f)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了される。そして、開閉実行モードが実行されている期間においては、図25(d)及び図25(g)に示すように、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方において遊技回の開始が禁止された状態となる。
上記のように第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了される事象は、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4において起こり易い。特に、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4においては第1特別入球装置34の誘導ユニット42が誘導状態となり右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることに起因して第2通常入球装置35への入賞が発生し易いため、第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了される事象が起こり易い。
ちなみに、第2特図表示部38bにおける遊技回が行われている状況で第1特図表示部38aにおける遊技回が終了したとしても、当該第1特図表示部38a側において大当たり結果が発生しなかった場合、すなわち外れ結果となった場合には第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了されることはなく、当該遊技回が継続されることとなる。
次に、第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了される場合について説明する。
t4のタイミングで図25(b)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が開始され、当該遊技回が行われている状況であるt5のタイミングで図25(e)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。その後、第1特図表示部38aにおける遊技回が行われている状況であるt6のタイミングで、図25(e)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。この場合、当該遊技回において大当たり結果が発生することにより、図25(a)に示すようにt6のタイミングで開閉実行モードが開始される。
第2特図表示部38bにおける遊技回を契機として開閉実行モードが開始されることにより、当該t6のタイミングで、図25(b)及び図25(c)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了される。そして、開閉実行モードが実行されている期間においては、図25(d)及び図25(g)に示すように、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方において遊技回の開始が禁止された状態となる。
上記のように第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了される事象は、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である第1高確率状態ST3において起こり易い。
ちなみに、第1特図表示部38aにおける遊技回が行われている状況で第2特図表示部38bにおける遊技回が終了したとしても、当該第2特図表示部38b側において大当たり結果及び小当たり結果のいずれかが発生しなかった場合、すなわち外れ結果となった場合には第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了されることはなく、当該遊技回が継続されることとなる。
第1特図特電制御処理(図22)及び第2特図特電制御処理(図23)の説明に戻り、強制終了を行わなかった場合(ステップS402又はステップS403:NO、ステップS502又はステップS503:NO)、又は強制終了を行った場合(ステップS406、ステップS506)、主側ROM83に記憶されている特図特電アドレステーブルを読み出す(ステップS407、ステップS507)。特図特電アドレステーブルには、各特図特電カウンタ84a,84bの数値情報に対応する処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。具体的には、各特図特電カウンタ84a,84bの「0」〜「6」は開始アドレスSA0〜SA6にそれぞれ対応しており、開始アドレスSA0は特図変動開始処理(ステップS410、ステップS510)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は特図変動中処理(ステップS411、ステップS511)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は特図確定中処理(ステップS412、ステップS512)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は特電開始処理(ステップS413、ステップS513)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は特電開放中処理(ステップS414、ステップS514)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は特電終了処理(ステップS416、ステップS516)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
第1特図特電制御処理(図22)及び第2特図特電制御処理(図23)では、特図特電アドレステーブルを読み出した後は(ステップS407、ステップS507)、対応する特図特電カウンタ84a,84bの情報に対応した開始アドレスを特図特電アドレステーブルから取得し(ステップS408、ステップS508)、その取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする(ステップS409、ステップS509)。以下、特図変動開始処理(ステップS410、ステップS510)、特図変動中処理(ステップS411、ステップS511)、特図確定中処理(ステップS412、ステップS512)、特電開始処理(ステップS413、ステップS513)、特電開放中処理(ステップS414、ステップS514)、特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)及び特電終了処理(ステップS416、ステップS516)について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
まずステップS410及びステップS510の特図変動開始処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
特図変動開始処理では、まず今回の特図特電制御処理(図22、図23)に対応しない側の特図特電カウンタ84a,84bの値が3以上であるか否かを判定するとともに(ステップS801)、今回の特図特電制御処理に対応する側の保留情報の個数が1個以上であるか否かを判定する(ステップS802)。具体的には、今回の特図変動開始処理が第1特図特電制御処理(図22)において実行されている場合には、第2特図特電カウンタ84bの値が3以上であるか否かを判定するとともに(ステップS801)、第1特図保留エリア125に第1特図側の保留情報が1個以上記憶されているか否かを判定する(ステップS802)。また、今回の特図変動開始処理が第2特図特電制御処理(図23)において実行されている場合には、第1特図特電カウンタ84aの値が3以上であるか否かを判定するとともに(ステップS801)、第2特図保留エリア126に第2特図側の保留情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS802)。
対応しない側の特図特電カウンタ84a,84bの値が3以上ではない場合、開閉実行モードが実行されていないことを意味する。そして、開閉実行モードが実行されていない状況において対応する特図側の保留情報が記憶されている場合には、ステップS803以降に示す遊技回開始用処理を実行する。
遊技回開始用処理では、まずデータ設定処理を実行する(ステップS803)。データ設定処理では、今回が第1特図特電制御処理(図22)であれば、第1特図保留エリア125の第1エリア125aに格納されたデータを第1特図用の実行エリア127aに移動する。その後、第1特図保留エリア125の記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリア125a〜125dに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリア125aのデータをクリアするとともに、第2エリア125b→第1エリア125a、第3エリア125c→第2エリア125b、第4エリア125d→第3エリア125cといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。その後、主側RAM84の第1特図保留カウンタの値を1減算する。これにより、特図ユニット38における第1特図保留表示部38cの表示内容が第1特図側の保留情報が1個減少した内容に変更される。また、当該データ設定処理では、第1特図保留エリア125における第1特図側の保留情報が1個減少したことを示す第1減少時コマンドを音光側MPU93に送信する。音光側MPU93は受信した第1減少時コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信することで、図柄表示装置51の第1特図保留対応領域51dにおける保留情報の数の表示を保留情報の数の減少に対応させて変更する。
データ設定処理では、今回が第2特図特電制御処理(図23)であれば、第2特図保留エリア126に格納されたデータを第2特図用の実行エリア127bに移動する。その後、主側RAM84の第2特図保留フラグを「0」クリアする。これにより、特図ユニット38における第2特図保留表示部38dの表示内容が第2特図側の保留情報が1個減少した内容に変更される。また、当該データ設定処理では、第2特図保留エリア126における第2特図側の保留情報が1個減少したことを示す第2減少時コマンドを音光側MPU93に送信する。音光側MPU93は受信した第2減少時コマンドに対応したコマンドを表示側MPU103に送信することで、図柄表示装置51の第2特図保留対応領域51eにおける保留情報の数の表示を保留情報の数の減少に対応させて変更する。
データ設定処理を実行した後は当否判定処理を実行する(ステップS804)。当否判定処理では、当否抽選モードが低確率モードであって遊技回の開始対象が第1特図表示部38aであれば第1特図用の低確当否テーブル(図13(a)参照)を主側ROM83から読み出し、当否抽選モードが高確率モードであって遊技回の開始対象が第1特図表示部38aであれば第1特図用の高確当否テーブル(図13(b)参照)を主側ROM83から読み出し、当否抽選モードが低確率モードであって遊技回の開始対象が第2特図表示部38bであれば第2特図用の低確当否テーブル(図13(c)参照)を主側ROM83から読み出し、当否抽選モードが高確率モードであって遊技回の開始対象が第2特図表示部38bであれば第2特図用の高確当否テーブル(図13(d)参照)を主側ROM83から読み出す。当否テーブルを読み出した後は、第1特図用の実行エリア127a及び第2特図用の実行エリア127bのうち今回の遊技回の開始対象である側に格納された保留情報から、当否判定用の情報すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報を読み出し、その読み出した数値情報が上記当否テーブルにおいて大当たり結果として設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。また、今回の遊技回の開始対象が第2特図表示部38bである場合には大当たり結果として設定されている数値情報と一致していない場合には、上記当否テーブルにおいて小当たり結果として設定されている数値情報のいずれかと一致しているか否かを判定する。
当否判定処理の結果が大当たり結果である場合(ステップS805:YES)、振分判定処理を実行する(ステップS806)。振分判定処理では、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2であって遊技回の開始対象が第1特図表示部38aであれば第1特図用の通常振分テーブル(図16(a)参照)を主側ROM83から読み出し、第1高確率状態ST3であって遊技回の開始対象が第1特図表示部38aであれば第1特図用の第1高確振分テーブル(図16(a)参照)を主側ROM83から読み出し、第2高確率状態ST4であって遊技回の開始対象が第1特図表示部38aであれば第1特図用の第2高確振分テーブル(図16(a)参照)を主側ROM83から読み出し、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2であって遊技回の開始対象が第2特図表示部38bであれば第2特図用の通常振分テーブル(図16(b)参照)を主側ROM83から読み出し、第1高確率状態ST3であって遊技回の開始対象が第2特図表示部38bであれば第2特図用の第1高確振分テーブル(図16(b)参照)を主側ROM83から読み出し、第2高確率状態ST4であって遊技回の開始対象が第2特図表示部38bであれば第2特図用の第2高確振分テーブル(図16(b)参照)を主側ROM83から読み出す。なお、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2である場合と第2高確率状態ST4である場合とで第1特図表示部38aにおける大当たり結果の振分態様は同一であるため振分テーブルが共通化されている構成としてもよく、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2である場合と第2高確率状態ST4である場合とで第2特図表示部38bにおける大当たり結果の振分態様は同一であるため振分テーブルが共通化されている構成としてもよい。
振分テーブルを読み出した後は、第1特図用の実行エリア127a及び第2特図用の実行エリア127bのうち今回の遊技回の開始対象である側に格納された保留情報から、振分判定用の情報すなわち大当たり種別カウンタC2から取得した数値情報を読み出し、上記振分テーブルを参照することにより、その読み出した数値情報がいずれの種類の大当たり結果に対応しているのかを特定する。この場合、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4のいずれかにおいて今回の遊技回の開始対象が第2特図表示部38bである場合、大当たり種別カウンタC2の数値情報に関係なく第2高確大当たり結果に対応していると特定する。
振分判定処理を実行した後は、当該振分判定処理にて特定した大当たり結果の種類に対応する主側RAM84のフラグに「1」をセットする(ステップS807)。具体的には、第1低確大当たり結果に対応している場合には第1低確フラグに「1」をセットし、第2低確大当たり結果に対応している場合には第2低確フラグに「1」をセットし、第1高確大当たり結果に対応している場合には第1高確フラグに「1」をセットし、第2高確大当たり結果に対応している場合には第2高確フラグに「1」をセットする。なお、以下の説明においては、各種大当たり結果であるか否かの判定処理は、主側RAM84の対応するフラグに「1」がセットされているか否かを判定することにより行われる。また、ステップS807にて「1」がセットされた状態は、開閉実行モードが終了する場合において後述する特電終了処理が終了する場合に「0」クリアされる。
大当たり結果用のフラグセット処理を実行した後は、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS808)。具体的には、今回の遊技回の開始対象である特図表示部38a,38bに最終的に停止表示させる絵柄の停止態様の情報を、主側ROM83に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM84に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bに停止表示される絵柄の停止態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS808では、ステップS806にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の停止態様の情報を主側RAM84に記憶する。なお、各大当たり結果に1対1で対応させて絵柄の停止態様が設定されていてもよく、少なくとも一部の大当たり結果に対して複数種類の絵柄の停止態様が設定されていてもよい。複数種類の絵柄の停止態様が設定されている大当たり結果について停止結果を選択する方法は任意であるが、例えば大当たり種別カウンタC2の値に応じて停止結果が選択される構成としてもよい。
当否判定処理の結果が大当たり結果ではなく小当たり結果である場合(ステップS805:NO、ステップS809:YES)、主側RAM84に設けられた小当たりフラグに「1」をセットする(ステップS810)。この小当たりフラグに「1」がセットされた状態は、開閉実行モードが終了する場合において後述する特電終了処理が終了する場合に「0」クリアされる。なお、既に説明したとおり、小当たり結果は第1特図表示部38a側においては発生することはなく、第2特図表示部38b側においてのみ発生する。その後、小当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS811)。具体的には、今回の遊技回において第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM83に予め記憶されている小当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM84に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
当否判定処理の結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップS805及びステップS809:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(ステップS812)。具体的には、今回の遊技回において第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM83に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM84に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び小当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっており、さらに第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bにおいて共通の1種類となっている。
いずれかの停止結果設定処理を実行した後は、変動表示期間の特定処理を実行する(ステップS813)。当該変動表示期間の特定処理では、今回の開始対象となっている遊技回の変動表示期間を特定するための処理を実行する。その後、今回の開始対象となっている遊技回に対応する変動用コマンド及び種別コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS814)。変動用コマンドには、ステップS813にて特定された変動表示期間の情報が含まれるとともに開始対象となっている遊技回が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれに対応しているのかを示す情報が含まれる。さらに、変動用コマンドには、リーチ表示を実行するか否かの情報が含まれる。なお、リーチ表示が行われない状況とリーチ表示が行われる状況とで変動表示期間が完全に相違する構成であれば、当該リーチ表示を実行するか否かを直接的に示す情報が変動用コマンドに設定されていなてくもよい。種別コマンドには、遊技結果(当否判定の結果及び振分判定の結果)の情報が含まれる。
その後、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち今回の遊技回の開始対象となっている表示部において、絵柄の変動表示を開始させる(ステップS815)。また、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する(ステップS816)。特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「0」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特図変動中処理(ステップS411、ステップS511)に対応する「1」となる。
<変動表示期間の特定処理>
次に、特図変動開始処理(図26)のステップS813にて実行される変動表示期間の特定処理について図27のフローチャートを参照しながら説明する。
まず現状の遊技状態ST1〜ST4及び遊技回の開始対象である特図表示部38a,38bの組合せに対応する変動表示期間テーブルを主側ROM83から読み出す(ステップS901)。ここで、遊技状態ST1〜ST4と遊技回の開始対象である特図表示部38a,38bとの関係で選択され得る変動表示期間の内容について、図28の説明図を参照しながら説明する。
既に説明したとおり、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2においては第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様は通常選択態様となる。通常選択態様においては、図28に示すように、選択され得る変動表示期間として、10秒、20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分30秒及び2分が存在しており、これら複数種類の変動表示期間の中から大当たり結果の発生有無及び外れリーチの発生有無に応じた態様の抽選により変動表示期間が選択される。
具体的には、大当たり結果及び外れリーチの両方が発生しない完全外れ時には、当該完全外れ時に対応するとともに第1特図保留エリア125に格納されている第1特図側の保留情報の個数に対応する変動表示期間テーブルが主側ROM83から読み出され、変動種別カウンタCSから取得した数値情報に対応する変動表示期間をその読み出した変動表示期間テーブルから特定する。図28においては第1特図保留エリア125に格納されている第1特図側の保留情報の個数が0個、1個又は2個である場合における変動表示期間テーブルの内容を示している。この場合、10秒、20秒及び30秒が選択され得る変動表示期間となる。第1特図側の保留情報の個数が3個である場合には選択され得る変動表示期間は10秒又は20秒となり、4個である場合には選択され得る変動表示期間は10秒となる。
通常選択態様であって外れリーチ時である場合には、当該外れリーチ時に対応する変動表示期間テーブルが主側ROM83から読み出され、変動種別カウンタCSから取得した数値情報に対応する変動表示期間をその読み出した変動表示期間テーブルから特定する。具体的には、20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分30秒及び2分が選択され得る変動表示期間となる。外れリーチ時に対応する変動表示期間テーブルは、第1特図側の保留情報の個数に関係なく1種類のみが設定されている。また、外れリーチが発生するか否かの特定は、第1特図用の実行エリア127aに格納された保留情報のうち、リーチ乱数カウンタC3から取得した数値情報を読み出し、主側ROM83に予め記憶されたリーチ判定テーブルを参照することで、そのリーチ乱数カウンタC3の数値情報がリーチ発生に対応しているか否かを特定することにより行われる。なお、外れリーチの発生確率が第1特図側の保留情報の個数に応じて変動する構成としてもよい。例えば、第1特図側の保留情報の個数が少ない方が多い場合に比べて外れリーチの発生確率が高い構成としてもよく、その逆であってもよい。
通常選択態様であって大当たり時である場合には、当該大当たり時に対応する変動表示期間テーブルが主側ROM83から読み出され、変動種別カウンタCSから取得した数値情報に対応する変動表示期間をその読み出した変動表示期間テーブルから特定する。具体的には、20秒、30秒、40秒、50秒、1分、1分30秒及び2分が選択され得る変動表示期間となる。この場合、これら選択され得る変動表示期間の種類は外れリーチ時と同一である。これにより、外れリーチ時に際して選択され得る変動表示期間の全てにおいて大当たり結果の可能性を与えることが可能となる。また、選択され得る変動表示期間の種類は外れリーチ時と同一であるが、大当たり結果である場合の方が外れリーチ時である場合よりも長い変動表示期間が選択され易い構成となっている。これにより、長い変動表示期間が選択された場合には大当たり結果となる期待度が高くなる。大当たり時に対応する変動表示期間テーブルは、第1特図側の保留情報の個数及び大当たり結果の種類に関係なく1種類のみが設定されているが、これに限定されることはなく、大当たり結果の種類に応じて変動表示期間テーブルが設けられている構成としてもよい。
第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様、及び第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様は、短期間選択態様となる。短期間選択態様においては、図28に示すように、選択され得る変動表示期間として、0.5秒、1秒及び2秒が存在している。これら変動表示期間はいずれも、通常選択態様において選択され得る最短の変動表示期間である10秒よりも短い時間となっている。短期間選択態様による変動表示期間の選択は抽選により行われるのではなく、遊技回の当否判定結果に応じて行われる。具体的には、当否判定の結果が外れ結果である場合には0.5秒のみが選択され、当否判定の結果が小当たり結果である場合には1秒のみが選択され、当否判定の結果が大当たり結果である場合には2秒のみが選択される。なお、小当たり結果は第2特図表示部38b側においてのみ発生するため、第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合には小当たり結果に対応する変動表示期間が選択されることはない。
短期間選択態様においては上記のように通常選択態様において選択され得る最短の変動表示期間よりも短い変動表示期間が選択される。これにより、第1高確率状態ST3の第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率を高めることが可能となるとともに、第2高確率状態ST4の第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率を高めることが可能となる。
短期間選択態様となる状況で上記のように遊技回の消化率を高めた構成において、上記のとおり当否判定の結果に応じて選択される変動表示期間が相違している。短期間選択態様により変動表示期間の選択が行われる特図表示部38a,38bの遊技回に対しては、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいてその遊技回に同期させて遊技回用の演出が行われることとなるが、上記のように当否判定の結果に応じて選択される変動表示期間を相違させることにより、当該遊技回用の演出の内容を当否判定の結果に対応付け易くなる。
当該遊技回用の演出について詳細には、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が開始され、変動表示期間が経過した場合にそれら全図柄列Z1〜Z3における図柄の変動表示が同時に停止されることとなる。そして、当否判定の結果が外れ結果であればいずれの有効ラインL1〜L5上にも同一図柄の組合せが停止表示されることはなく、当否判定の結果が小当たり結果であればいずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組合せではない所定の図柄の組合せ(例えば「3・4・1」)が停止表示され、当否判定の結果が大当たり結果であればいずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組合せが停止表示される。なお、大当たり結果である場合、同一の図柄の組合せを構成する図柄の種類が大当たり結果の種類に対応する図柄の種類となる。また、短期間選択態様で変動表示期間の選択が行われる場合には演出表示領域51fにおいてリーチ表示は行われない。この場合に、短期間選択態様で変動表示期間の選択が行われる場合であっても選択される変動表示期間を当否判定の結果に対応させることにより、演出表示領域51fにおける図柄の変動表示の継続期間を当否判定の結果に対応させることが可能となる。よって、当否判定の結果に関わらず全図柄列Z1〜Z3における図柄の変動表示が同時に開始されて同時に停止される構成であっても、その変動表示の継続期間が相違するかどうかに遊技者が注目することとなり、演出表示領域51fにおける図柄の変動表示に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特に、当否判定の結果が小当たり結果である場合には当否判定の結果が外れ結果である場合よりも長い変動表示期間が確実に選択され、当否判定の結果が大当たり結果である場合には当否判定の結果が小当たり結果である場合よりも長い変動表示期間が確実に選択されるため、変動表示期間が長いほどより大きな利益が確実に遊技者に付与されることとなる。そうすると、遊技者は図柄の変動表示の継続期間が長くなるほどその変動表示に対する注目度を高めることとなり、当該図柄の変動表示が終了するまで遊技者の注目度を持続させることが可能となる。
短期間選択態様で変動表示期間の選択が行われる場合には当否判定結果に応じて変動表示期間を相違させる構成において、各当否判定結果に対応する変動表示期間は1種類のみとなっている。これにより、変動表示期間の種類を抑えることが可能となり、データ容量の削減を図ることが可能となる。
通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様、第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様、及び第2高確率状態ST4において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様は、長期間選択態様となる。長期間選択態様においては、図28に示すように、選択される変動表示期間は1種類のみとなっており、対象となる遊技回の当否判定結果及び振分判定結果に関係なくその1種類の変動表示期間が選択される。この選択される変動表示期間は60分となっている。当該変動表示期間は、通常選択態様において選択される最長の変動表示期間である2分よりも長い時間となっている。これにより、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2の第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率、第1高確率状態ST3の第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率、及び第2高確率状態ST4の第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率を低くすることが可能となる。そして、このように遊技回の消化率を低くすることで、対応する各遊技状態ST1〜ST4において逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回の消化率を相対的に高くすることが可能となり、当該逆側の特図表示部38a,38bにて大当たり結果が先に生じやすくさせることが可能となる。なお、長期間選択態様により変動表示期間の選択が行われる特図表示部38a,38bの遊技回に対しては、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいてそれに同期した遊技回用の演出は行われない。
通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2においては上記のとおり、第1特図表示部38aについては変動表示期間の選択態様が通常選択態様となり、第2特図表示部38bについては変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。したがって、第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示が常に通常選択態様における最長の変動表示期間である2分で行われたとしても、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、第1特図表示部38aにおける遊技回が20回以上は完了することとなる。よって、第1特図表示部38aにおける遊技回だけではなく第2特図表示部38bにおける遊技回が行われたとしても、第1特図表示部38a側にて先に大当たり結果が発生する可能性を高くすることが可能となる。
また、通常遊技状態ST1においては第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードとなるため、基本的には左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われ、この場合、第2通常入球装置35への入賞が発生しないため第2特図表示部38bにおける遊技回は行われない。そうすると、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38bにて遊技回が行われる状況というのは遊技内容を理解していなくて誤って右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行った場合や、推奨される遊技内容を無視して意図的に右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行った場合の可能性がある。これに対して、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38bにて絵柄の変動表示が行われる場合には60分という長い変動表示期間が選択されることにより、そのような状況が発生していることに遊技ホールの管理者が気づいてそれに対処するのに十分な時間を確保することが可能となる。
第1高確率状態ST3においては上記のとおり、第1特図表示部38aについては変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となり、第2特図表示部38bについては変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となる。また、第2高確率状態ST4においては上記のとおり、第1特図表示部38aについては変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となり、第2特図表示部38bについては変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる。したがって、短期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける絵柄の変動表示が0.5秒で繰り返し行われたとした場合、長期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、短期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が7000回以上完了することとなる。よって、短期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回だけではなく長期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が行われたとしても、短期間選択態様側の特図表示部38a,38b側にて先に大当たり結果が発生する可能性を高くすることが可能となる。
特に、長期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が開始されてから終了するまでに、短期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回の回数が、当否抽選モードが高確率モードである状況において大当たり結果が発生するまでに必要とする遊技回の回数の期待値以上であることにより、短期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回だけではなく長期間選択態様側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が行われたとしても、短期間選択態様側の特図表示部38a,38b側にて先に大当たり結果が発生する可能性を高くすることが可能となる。なお、高確率モードにおける大当たり結果の発生確率は1/30であるため、高確率モードである状況において大当たり結果が発生するまでに必要とする遊技回の回数の期待値は30回となる。
変動表示期間の特定処理(図27)の説明に戻り、変動表示期間テーブルを読み出した後は、開始対象となっている遊技回が通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2における第1特図表示部38aに対応していることを条件として(ステップS902:YES)、変動表示期間の抽選処理を実行する(ステップS903)。当該抽選処理では、変動種別カウンタCSの現状の数値情報を取得し、その数値情報をステップS901にて読み出した変動表示時間テーブルに対して照合する。そして、変動種別カウンタCSの数値情報に対応した変動表示期間の情報を読み出す。
一方、開始対象となっている遊技回が通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2における第1特図表示部38a以外に対応している場合、変動種別カウンタCSの数値情報を利用することなく、ステップS901にて読み出した変動表示期間テーブルから対応する変動表示期間の情報を読み出す(ステップS904)。この場合、短期間選択態様に対応する変動表示期間テーブルが読み出されている場合には今回の遊技回の当否判定結果に対応する変動表示期間の情報を読み出し、長期間選択態様に対応する変動表示期間テーブルが読み出されている場合には今回の当否判定結果とは関係なく一定の変動表示期間の情報を読み出す。
ステップS903又はステップS904にて変動表示期間の情報を読み出した後は、その変動表示期間の情報を主側RAM84に設けられた特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS905)。特図特電タイマカウンタは、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのそれぞれに対応させて設けられている。ステップS905では、制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電タイマカウンタに、変動表示期間の情報をセットする。特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新はタイマ割込み処理(図20)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として第1特図表示部38a又は第2特図表示部38bにおける絵柄の変動表示と図柄表示装置51における絵柄又は図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(演出表示領域51fでは有効ラインL1〜L5上に所定の図柄の組合せが待機された状態)が最終停止期間に亘って最終停止表示される。この場合に、ステップS903又はステップS904にて読み出される変動表示期間の情報は遊技回の継続期間に対して最終停止期間を差し引いた期間となっている。換言すれば、遊技回の継続期間は、変動表示期間と最終停止期間との和の期間となる。
<音光側MPU93の処理内容>
上記のように読み出された変動表示期間の情報は既に説明したとおり、変動用コマンドにセットされて音光側MPU93に送信される。以下に、音光側MPU93にて遊技回用の演出の実行制御を行うための処理構成について説明する。図29は音光側MPU93にて比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず主側MPU82から受信したコマンドに対応した処理を行うためのテーブル設定処理を実行する(ステップS1001)。図30は、テーブル設定処理を示すフローチャートである。主側MPU82から変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合(ステップS1101:YES)、遊技結果の記憶処理を実行する(ステップS1102)。具体的には、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU82にて決定された当否判定及び振分判定の結果を特定し、その特定した情報を音光側RAM95に書き込む。
その後、変動用コマンドに含まれている変動表示期間の情報が通常選択態様で選択された変動表示期間に対応していること、換言すれば、今回の変動用コマンドが通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2において第1特図表示部38aにおける絵柄の変動表示を開始させるためのコマンドに対応していることを条件として(ステップS1103:YES)、遊技回用の演出の内容を決定するための処理を実行する。当該決定するための処理として、まず演出抽選処理を実行する(ステップS1104)。演出抽選処理では、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおける遊技回用の演出の実行内容を抽選により決定する。具体的には、今回の遊技回用の演出においてリーチ表示が行われるか否かに関係なく予告抽選処理を実行し、今回の遊技回用の演出においてリーチ表示が行われることを条件としてリーチ抽選処理を実行する。
予告抽選処理では、今回の遊技回において演出表示領域51fにて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。かかる予告表示の内容は既に説明したとおりである。当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易くなるように予告抽選を行う。
リーチ抽選処理では、今回の遊技回において演出表示領域51fにて行わせるリーチ表示の内容を抽選により決定する。この場合、実行されるリーチ表示の内容は遊技回の変動表示期間にも依存することとなるため、リーチ抽選処理においては今回の遊技回の変動表示期間に対応するリーチ抽選テーブルを音光側ROM94から読み出し、その読み出したリーチ抽選テーブルを利用してリーチ表示の内容を抽選により決定する。リーチ表示の内容は既に説明したとおりである。リーチ抽選処理では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技球に比べて、出現率の低いリーチ表示が発生し易くなるようにリーチ抽選を行う。
演出抽選処理を実行した後は停止図柄決定処理を実行する(ステップS1105)。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が第1低確大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数の図柄による組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定し、今回の遊技回の遊技結果が第1高確大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に「3」図柄及び「7」図柄の一方による同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定し、今回の遊技回の遊技結果が第2高確大当たり結果であれば、一の有効ラインL1〜L5上に「3」図柄及び「7」図柄以外の奇数図柄による同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。なお、同一の図柄の組合せが停止表示される有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ表示の有無を特定する。そして、リーチ表示が発生する場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せが成立しない停止結果であって、一又は二の有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ表示が発生しない場合には、全ての有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組合せ及び上記特定の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、全ての有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
その後、今回の遊技回における演出の実行内容に対応する制御テーブルの読み出し処理を実行する(ステップS1106)。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から変動表示期間の情報を特定するとともに、当該変動表示期間の情報、上記ステップS1102にて特定した遊技結果の情報、上記ステップS1104における演出抽選処理の抽選結果の情報、及び上記ステップS1105にて決定した停止結果の情報の組合せに対応した制御テーブルを音光側ROM94から読み出して音光側RAM95に書き込む。当該制御テーブルには、今回の遊技回用の演出に対応する表示発光部64の発光制御の内容、及び今回の遊技回用の演出に対応するスピーカ部65の音出力制御の内容が設定されており、当該制御テーブルに従って表示発光部64の発光制御及びスピーカ部65の音出力制御が行われる。また、制御テーブルには、演出表示領域51fにおける表示演出の内容を今回の遊技回用の演出に対応する内容とするために遊技回の途中で表示側MPU103にコマンド送信を行うタイミグの情報、及びその送信タイミングにおいて送信するコマンドの種類の情報が設定されており、当該制御テーブルに従って表示側MPU103に対してコマンド送信が行われる。このように遊技回の途中で表示側MPU103にコマンド送信を行う構成とすることにより、演出表示領域51fにおいて多種多様な表示演出を行う構成であったとしても、それら多種多様な表示演出を特定するための情報を一のコマンドのみに設定して遊技回の開始時に送信したり、それら多種多様な表示演出を特定するための複数のコマンドを遊技回の開始時にまとめて送信する必要がなくなる。よって、コマンドの送信を好適に行うことが可能となる。
遊技回の途中で表示側MPU103にコマンドが送信されるタイミングとしては、遊技回の開始時、予告表示の開始時及びリーチ表示の開始時が存在している。遊技回の開始時に送信されるコマンドには今回の遊技回において有効ラインL1〜L5にて停止表示させる図柄の組合せを表示側MPU103にて特定可能とするための情報が含まれている。予告表示の開始時に送信されるコマンドには予告表示の内容を表示側MPU103にて特定可能とするための情報が含まれている。リーチ表示の開始時に送信されるコマンドにはリーチ表示の内容を表示側MPU103にて特定可能とするための情報が含まれる。
その後、優先変動パターンコマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS1107)。優先変動パターンコマンドには、開始対象となっている遊技回の変動表示期間の情報と、開始対象となっている遊技回が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれに対応しているのかを示す情報と、開始対象となっている遊技回が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれに対応しているのかを示す情報と、停止結果の情報とが含まれる。表示側MPU103は優先変動パターンコマンドを受信することにより、図柄表示装置51において遊技回用の演出を実行するための表示制御を開始する。当該表示制御の内容については後に説明する。
主側MPU82から変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合であって(ステップS1101:YES)、変動用コマンドに含まれている変動表示期間が短期間選択態様で選択された変動表示期間に対応している場合には(ステップS1108:YES)、今回の変動表示期間に対応する短期間用テーブルを音光側ROM94から読み出して音光側RAM95に書き込む(ステップS1109)。当該短期間用テーブルには、今回の遊技回用の演出に対応する表示発光部64の発光制御の内容、及び今回の遊技回用の演出に対応するスピーカ部65の音出力制御の内容が設定されており、当該短期間用テーブルに従って表示発光部64の発光制御及びスピーカ部65の音出力制御が行われる。
なお、短期間選択態様で選択された変動表示期間に対応する遊技回であっても図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて図柄の変動表示が行われるが、その変動表示の内容は全図柄列Z1〜Z3において図柄の変動表示が同時に開始されて全図柄列Z1〜Z3において図柄の変動表示が同時に停止されるという一定の変動表示が短時間行われる内容である。つまり、演出表示領域51fにおける演出の内容は簡素な内容である。したがって、短期間用テーブルには遊技回の途中で表示側MPU103にコマンド送信を行うための情報は設定されていない。
その後、優先変動パターンコマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS1110)。優先変動パターンコマンドには、開始対象となっている遊技回の変動表示期間の情報と、開始対象となっている遊技回が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれに対応しているのかを示す情報とが含まれる。なお、短期間選択態様により選択された変動表示期間は遊技回の当否判定結果と1対1で対応しているため、この場合の優先変動パターンコマンドには当否判定結果を特定するための専用の情報は含まれない。表示側MPU103は優先変動パターンコマンドを受信することにより、図柄表示装置51において遊技回用の演出を実行するための表示制御を開始する。当該表示制御の内容については後に説明する。
主側MPU82から変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合であって(ステップS1101:YES)、変動用コマンドに含まれている変動表示期間が長期間選択態様で選択された変動表示期間に対応している場合には(ステップS1108:NO)、非優先変動パターンコマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS1111)。非優先変動パターンコマンドには、開始対象となっている遊技回の変動表示期間の情報と、開始対象となっている遊技回が大当たり結果、小当たり結果及び外れ結果のいずれに対応しているのかを示す情報と、開始対象となっている遊技回が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれに対応しているのかを示す情報とが含まれる。表示側MPU103は非優先変動パターンコマンドを受信することにより、図柄表示装置51において遊技回用の演出を実行するための表示制御を開始する。当該表示制御の内容については後に説明する。
テーブル設定処理では、主側MPU82から第1強制終了コマンド又は第2強制終了コマンドを受信した場合(ステップS1112:YES)、強制終了用処理を実行する(ステップS1113)。強制終了用処理では、今回受信した強制終了コマンドが、表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出の実行対象となっている特図表示部38a,38b側に対応している場合に、その遊技回用の演出を終了させる。この場合、その終了の対象となった遊技回用の演出に対応する制御テーブル又は短期間用テーブルは音光側RAM95から消去される。その後、強制終了コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS1114)。強制終了コマンドには、強制終了の対象となった特図表示部38a,38bの種類を示す情報が含まれる。表示側MPU103は強制終了コマンドを受信することにより、図柄表示装置51において実行している遊技回用の演出を終了させるための表示制御を実行する。当該表示制御の内容については後に説明する。
テーブル設定処理では、上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS1115)。その他の処理では、上記状況以外において演出の実行制御を行うための処理を実行する。例えば、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち長期間選択態様により変動表示期間が選択される側においてのみ絵柄の変動表示が行われる場合には、表示発光部64及びスピーカ部65において遊技回用の演出が実行されないとともに図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいても遊技回用の演出が実行されない。この場合、表示発光部64、スピーカ部65及び演出表示領域51fにおいては遊技回用の演出の開始を待機している状況に対応させてデモ演出が行われることとなるが、その他の処理では当該状況においてデモ演出を実行制御するためのテーブルの読み出しを行う。また、その他の処理では、開閉実行モードである状況において、表示発光部64、スピーカ部65及び図柄表示装置51にて開閉実行モード用の演出を実行制御するためのテーブルの読み出しを行う。また、その他の処理では、主側MPU82から普図用コマンドを受信している場合、その受信したコマンドに対応する普図用コマンドを表示側MPU103に送信する。また、その他の処理では、主側MPU82から後述する最終停止コマンドを受信している場合、その受信したコマンドに対応する最終停止コマンドを表示側MPU103に送信する。また、その他の処理では、第1特図側の保留情報が新たに取得されたことを示す第1保留コマンドを主側MPU82から受信した場合には第1保留コマンドを表示側MPU103に送信し、第2特図側の保留情報が新たに取得されたことを示す第2保留コマンドを主側MPU82から受信した場合には第2保留コマンドを表示側MPU103に送信する。また、その他の処理では、第1特図側の保留情報が減少したことを示す第1減少時コマンドを主側MPU82から受信した場合には第1減少時コマンドを表示側MPU103に送信し、第2特図側の保留情報が減少したことを示す第2減少時コマンドを主側MPU82から受信した場合には第2減少時コマンドを表示側MPU103に送信する。
タイマ割込み処理(図29)の説明に戻り、テーブル設定処理を実行した後はコマンド送信処理を実行する(ステップS1002)。コマンド送信処理では、音光側RAM95に上記制御テーブルが読み出されている状況において、当該制御テーブルに設定されているコマンドの送信タイミングとなった場合に当該制御テーブルに設定されている種類のコマンドを表示側MPU103に送信するための処理を実行する。
その後、発光制御処理を実行するとともに(ステップS1003)、音出力制御処理を実行する(ステップS1004)。発光制御処理では、上記ステップS1001のテーブル設定処理にて音光側RAM95に読み出されたテーブルに従って表示発光部64の発光制御を行う。また、音出力制御処理では、上記ステップS1001のテーブル設定処理にて音光側RAM95に読み出されたテーブルに従ってスピーカ部65の音出力制御を行う。その後、ポインタ更新処理を実行する(ステップS1005)。ポインタ更新処理では、上記ステップS1001のテーブル設定処理にて読み出されたテーブルにおいて参照すべきデータを次回の制御処理回に対応するデータに更新するための情報設定を行う。
<表示側MPU103の処理内容>
次に、表示側MPU103にて遊技回用の演出の実行制御を行うための処理構成について説明する。図31は表示側MPU103にて予め定められた周期、具体的には20msec周期で繰り返し起動されるV割込み処理を示すフローチャートである。
V割込み処理では、音光側MPU93からコマンドを受信している場合(ステップS1201:YES)、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、図32のフローチャートに示すように、音光側MPU93から優先変動パターンコマンドを受信している場合であって(ステップS1301:YES)、その優先変動パターンコマンドに開始対象が第1特図表示部38aであることを示す情報が含まれている場合(ステップS1302:YES)、第1特図表示部38aにおける遊技回に同期させて、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出を行わせるとともに図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための処理を実行する。
具体的には、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1303)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回の当否判定結果の組合せに対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、今回の遊技回の変動表示期間に亘って第1特図対応装飾領域51aにおいて「○」及び「×」の絵柄が交互に表示されるようにするための表示制御データが設定されているとともに、最終的に今回の遊技回の当否判定結果に対応する絵柄が停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。第1特図対応装飾領域51aにおいては大当たり結果に対応する遊技回においては最終的に「○」が表示され、外れ結果に対応する遊技回においては最終的に「×」が表示される。
その後、図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1304)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回において演出表示領域51fにて最終的に停止表示させる図柄の組合せの種類に対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示を行わせるための表示制御データが設定されているとともに、今回の遊技回に対応する図柄の組合せが最終的に有効ラインL1〜L5上に停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。
ここで、優先変動パターンコマンドを受信した場合であって開始対象が第1特図表示部38aである場合、既に説明したとおり、通常選択態様で変動表示期間が選択された場合と、短期間選択態様で変動表示期間が選択された場合とが存在する。短期間選択態様で変動表示期間が選択された場合における演出表示領域51fでの図柄の変動表示の態様について、図33のタイムチャートを参照しながら説明する。図33(a1)は上図柄列Z1において図柄の変動表示が行われている期間を示し、図33(b1)は中図柄列Z2において図柄の変動表示が行われている期間を示し、図33(c1)は下図柄列Z3において図柄の変動表示が行われている期間を示す。短期間選択態様で変動表示期間が選択された場合の変動表示パターンテーブルが読み出された場合、図33(a1)、図33(b1)及び図33(c1)に示すように、t1のタイミングで、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が開始され、t2のタイミングで、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が停止される。
通常選択態様で変動表示期間が選択された場合における演出表示領域51fでの図柄の変動表示の態様について、図33のタイムチャートを参照しながら説明する。図33(a2)は上図柄列Z1において図柄の変動表示が行われている期間を示し、図33(b2)は中図柄列Z2において図柄の変動表示が行われている期間を示し、図33(c2)は下図柄列Z3において図柄の変動表示が行われている期間を示す。通常選択態様で変動表示期間が選択された場合の変動表示パターンテーブルが読み出された場合、図33(a2)、図33(b2)及び図33(c2)に示すように、t11のタイミングで、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が開始される。その後、t12のタイミングで、図33(a2)に示すように最初に上図柄列Z1において図柄の変動表示が停止され、次に、t13のタイミングで、図33(c2)に示すように下図柄列Z3において図柄の変動表示が停止され、最後に、t14のタイミングで、図33(b2)に示すように中図柄列Z2において図柄の変動表示が停止される。
この場合に、演出表示領域51fにて予告表示が行われる場合には既に説明したとおり、予告表示の開始タイミングとなった場合に当該予告表示の内容に対応するコマンドが音光側MPU93から送信される。表示側MPU103は当該コマンドを受信した場合、そのコマンドに対応する予告表示用のパターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出して、予告表示の表示制御を実行する。また、演出表示領域51fにてリーチ表示が行われる場合には既に説明したとおり、リーチ表示の開始タイミングとなった場合に当該リーチ表示の内容に対応するコマンドが音光側MPU93から送信される。表示側MPU103は当該コマンドを受信した場合、そのコマンドに対応するリーチ表示用のパターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出して、リーチ表示の表示制御を実行する。
コマンド対応処理において、音光側MPU93から優先変動パターンコマンドを受信している場合であって(ステップS1301:YES)、その優先変動パターンコマンドに開始対象が第2特図表示部38bであることを示す情報が含まれている場合(ステップS1302:NO)、第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させて、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出を行わせるとともに図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための処理を実行する。
具体的には、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1305)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回の当否判定結果の組合せに対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、今回の遊技回の変動表示期間に亘って第2特図対応装飾領域51bにおいて「○」及び「×」の絵柄が交互に表示されるようにするための表示制御データが設定されているとともに、最終的に今回の遊技回の当否判定結果に対応する絵柄が停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。第2特図対応装飾領域51bにおいては大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回においては最終的に「○」が表示され、外れ結果に対応する遊技回においては最終的に「×」が表示される。
その後、図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1306)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回において演出表示領域51fにて最終的に停止表示させる図柄の組合せの種類に対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示を行わせるための表示制御データが設定されているとともに、今回の遊技回に対応する図柄の組合せが最終的に有効ラインL1〜L5上に停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。
ここで、優先変動パターンコマンドを受信した場合であって開始対象が第2特図表示部38bである場合、既に説明したとおり、短期間選択態様で変動表示期間が選択された場合に対応している。短期間選択態様で変動表示期間が選択された場合の変動表示パターンテーブルにおいては、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が開始されて、全図柄列Z1〜Z3において同時に図柄の変動表示が停止される変動表示態様に対応する表示制御データが設定されている。
コマンド対応処理において、音光側MPU93から非優先変動パターンコマンドを受信している場合であって(ステップS1307:YES)、その非優先変動パターンコマンドに開始対象が第1特図表示部38aであることを示す情報が含まれている場合(ステップS1308:YES)、第1特図表示部38aにおける遊技回に同期させて、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出を行わせる。
具体的には、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1309)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回の当否判定結果の組合せに対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、今回の遊技回の変動表示期間に亘って第1特図対応装飾領域51aにおいて「○」及び「×」の絵柄が交互に表示されるようにするための表示制御データが設定されているとともに、最終的に今回の遊技回の当否判定結果に対応する絵柄が停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。第1特図対応装飾領域51aにおいては大当たり結果に対応する遊技回においては最終的に「○」が表示され、外れ結果に対応する遊技回においては最終的に「×」が表示される。なお、非優先変動パターンコマンドを受信している場合、第1特図表示部38aにおける遊技回に同期させて図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための処理は実行しない。
コマンド対応処理において、音光側MPU93から非優先変動パターンコマンドを受信している場合であって(ステップS1307:YES)、その非優先変動パターンコマンドに開始対象が第2特図表示部38bであることを示す情報が含まれている場合(ステップS1308:NO)、第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させて、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出を行わせる。
具体的には、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1310)。この場合、今回の遊技回の変動表示期間、及び今回の遊技回の当否判定結果の組合せに対応する変動表示パターンテーブルを読み出す。変動表示パターンテーブルには、今回の遊技回の変動表示期間に亘って第2特図対応装飾領域51bにおいて「○」及び「×」の絵柄が交互に表示されるようにするための表示制御データが設定されているとともに、最終的に今回の遊技回の当否判定結果に対応する絵柄が停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。第2特図対応装飾領域51bにおいては大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回においては最終的に「○」が表示され、外れ結果に対応する遊技回においては最終的に「×」が表示される。なお、非優先変動パターンコマンドを受信している場合、第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させて図柄表示装置51の演出表示領域51fにて遊技回用の演出を行わせるための処理は実行しない。
コマンド対応処理において、音光側MPU93から強制終了コマンドを受信している場合(ステップS1311:YES)、強制終了用処理を実行する(ステップS1312)。強制終了用処理では、今回の強制終了対象が第1特図表示部38aである場合、第1特図対応装飾領域51aにおける遊技回用の演出を外れ結果に対応する「×」が表示された状態で終了させる。また、第1特図対応装飾領域51aにおける遊技回用の演出を制御するためのテーブルを音光側RAM95から消去する。また、第1特図表示部38aにおける遊技回に同期させて演出表示領域51fにおいて遊技回用の演出が実行されている状況であればその遊技回用の演出を途中で終了させるとともに当該遊技回用の演出を制御するためのテーブルを音光側RAM95から消去する。なお、第1特図表示部38aにおける遊技回が強制終了される場合というのは、第2特図表示部38bにて遊技回が行われて大当たり結果又は小当たり結果が発生した場合であるため、図柄表示装置51においては開閉実行モードに対応する表示演出が開始されることとなる。
強制終了用処理では、今回の強制終了対象が第2特図表示部38bである場合、第2特図対応装飾領域51bにおける遊技回用の演出を外れ結果に対応する「×」が表示された状態で終了させる。また、第2特図対応装飾領域51bにおける遊技回用の演出を制御するためのテーブルを音光側RAM95から消去する。また、第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させて演出表示領域51fにおいて遊技回用の演出が実行されている状況であればその遊技回用の演出を途中で終了させるとともに当該遊技回用の演出を制御するためのテーブルを音光側RAM95から消去する。なお、第2特図表示部38bにおける遊技回が強制終了される場合というのは、第1特図表示部38aにて遊技回が行われて大当たり結果又は小当たり結果が発生した場合であるため、図柄表示装置51においては開閉実行モードに対応する表示演出が開始されることとなる。
コマンド対応処理において、音光側MPU93から普図用コマンドを受信している場合(ステップS1313:YES)、図柄表示装置51の普図対応装飾領域51cにて絵柄の変動表示を行わせるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から読み出して表示側RAM105に書き込む(ステップS1314)。この場合、今回の絵柄の変動表示の継続期間、及び今回の誘導用の当否判定処理の結果の組合せに対応する表示パターンテーブルを読み出す。表示パターンテーブルは、今回の変動表示の継続期間に亘って普図対応装飾領域51cにおいて「○」及び「×」の絵柄が交互に表示されるようにするための表示制御データが設定されているとともに、最終的に今回の誘導用の当否判定処理の結果に対応する絵柄が停止表示されるようにするための表示制御データが設定されている。なお、サポートモードが非サポートモードである場合には既に説明したとおり普図表示部39aにおいて絵柄の変動表示が行われるものの誘導用の当否判定処理は実行されないため、停止表示される絵柄は外れ結果に対応する「×」となる。
コマンド対応処理では、上記各処理以外にも、その他の処理を実行する(ステップS1315)。その他の処理では、上記状況以外において演出の実行制御を行うための処理を実行する。例えば、演出表示領域51fにおいて予告表示を開始させることに対応したコマンドを音光側MPU93から受信している場合、そのコマンドに対応する種類の予告表示の実行を可能とするためのパターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。また、演出表示領域51fにおいてリーチ表示を開始させることに対応したコマンドを音光側MPU93から受信している場合、そのコマンドに対応する種類のリーチ表示の実行を可能とするためのパターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。また、その他の処理では、音光側MPU93から最終停止コマンドを受信している場合、その最終停止コマンドにおいて示されている特図表示部38a,38bに対応する特図対応装飾領域51a,51bにおいて絵柄の変動表示が停止されるようにするとともに、後述する最終停止期間に亘ってその絵柄が停止表示されるようにする。また、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち長期間選択態様により変動表示期間が選択される側においてのみ絵柄の変動表示が行われる場合には、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて遊技回用の演出が実行されない。この場合、演出表示領域51fにおいては遊技回用の演出の開始を待機している状況に対応させてデモ演出が行われることとなるが、その他の処理では当該状況においてデモ演出を実行制御するためのテーブルの読み出しを行う。また、その他の処理では、開閉実行モードである状況において、図柄表示装置51にて開閉実行モード用の演出を実行制御するためのテーブルの読み出しを行う。また、その他の処理では、第1特図側の保留情報が新たに取得されたことを示す第1保留コマンドを音光側MPU93から受信している場合には図柄表示装置51の第1特図保留対応領域51dにおける保留表示画像の個数をそれに合わせて増加させるための処理を実行し、第2特図側の保留情報が新たに取得されたことを示す第2保留コマンドを音光側MPU93から受信している場合には図柄表示装置51の第2特図保留対応領域51eにおける保留表示画像の表示を開始するための処理を実行する。また、その他の処理では、第1特図側の保留情報が減少したことを示す第1減少時コマンドを音光側MPU93から受信している場合には図柄表示装置51の第1特図保留対応領域51dにおける保留表示画像の個数をそれに合わせて減少させるための処理を実行し、第2特図側の保留情報が減少したことを示す第2減少時コマンドを音光側MPU93から受信している場合には図柄表示装置51の第2特図保留対応領域51eにおける保留表示画像の表示を終了させるための処理を実行する。
V割込み処理(図31)の説明に戻り、当該V割込み処理ではポインタ更新処理を実行する(ステップS1203)。ポインタ更新処理では、上記ステップS1202のコマンド対応処理にて読み出されたテーブルにおいて参照すべきデータを今回の制御処理回に対応するデータに更新するための情報設定を行う。その後、タスク処理を実行する(ステップS1204)。タスク処理では、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を図柄表示装置51に表示させるために必要なパラメータの演算を行う。その後、描画リスト出力処理を実行する(ステップS1205)。描画リスト出力処理では、今回の処理回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を図柄表示装置51に表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストを表示制御基板102に設けられた図示しないVDPに送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像が描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDPは、この描画リストに従って図示しないVRAMのフレーム領域に描画データを作成することにより、図柄表示装置51にて1フレーム分の画像を表示させる。この1フレーム分の画像には、遊技回用の演出の実行中であれば、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d、第2特図保留対応領域51e及び演出表示領域51fにおける各画像が含まれる。
<遊技回用の演出の実行態様>
次に、特図表示部38a,38bにて遊技回が行われることに合わせて、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出が行われる様子について、図34のタイムチャートを参照しながら説明する。図34(a)は第1特図表示部38aにて遊技回が実行される期間を示し、図34(b)は第2特図表示部38bにて遊技回が実行される期間を示し、図34(c)は第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出が実行される期間を示し、図34(d)は第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出が実行される期間を示し、図34(e)は演出表示領域51fにて遊技回用の演出が実行される期間を示し、図34(f)は遊技回演出用の音声発光制御期間を示す。なお、以下の説明においては図35(a)及び図35(b)を適宜参照して図柄表示装置51における表示内容を説明する。
まず通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2である場合について説明する。t1のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおいて遊技回が開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出が開始されるものの、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおいては遊技回用の演出が開始されることはなく、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始されない。
当該状況における図柄表示装置51の表示内容について詳細には、図35(a)に示すように、当該図柄表示装置51にて最も広い範囲を占める演出表示領域51fにおいては遊技回用の演出が開始されることはなく、待機表示又はデモ表示が行われている。図35(a)においては、演出表示領域51fの各図柄列Z1〜Z3にて図柄が停止表示されている。通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2において第2特図表示部38bは長期間選択態様で変動表示期間が選択される対象であり、基本的には遊技回が行われない側である。このような事情において、遊技者の注目を集め易い演出表示領域51fにて、第2特図表示部38bにおける遊技回に同期させる遊技回用の演出が実行されないようにすることで、第2特図表示部38bにて遊技回が行われていることに対する遊技者の意識を低下させることが可能となり、結果的に第1特図表示部38aにて遊技回を行わせる遊技に意識を向けさせることが可能となる。特に、第1特図表示部38aにおいて遊技回が行われていない状況で第2特図表示部38bのみにて遊技回が行われている状況であっても演出表示領域51fにて遊技回用の演出を実行しないようにすることで、第2特図表示部38bにて遊技回が行われていることに対する遊技者の意識を低下させる効果を高めることが可能となる。
一方、第2特図対応装飾領域51bにおいては遊技回用の演出が行われている。これにより、遊技ホールの管理者は、第2特図表示部38bだけではなく第2特図対応装飾領域51bを確認することによっても、第2特図表示部38bにて遊技回が行われているか否かを把握することが可能となる。また、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bの一方だけで絵柄の変動表示が行われている状況が発生しているか否かを確認することで、第2特図表示部38bに故障が発生しているか否かの確認や、図柄表示装置51の表示内容に関して不正行為が行われているか否かの確認を、遊技ホールの管理者が簡易的に行うことが可能となる。
ここで、図柄表示装置51には特図対応装飾領域51a,51bのそれぞれに1個ずつ隣接させて複数の普図対応装飾領域51cが設けられている。これら複数の普図対応装飾領域51cでは既に説明したとおり普図表示部39aにて絵柄の変動表示が行われる場合に、それに同期させて絵柄の変動表示が行われる。図35(a)においては各普図対応装飾領域51cにて絵柄の変動表示が行われている。このように普図対応装飾領域51cが設けられていることにより、第2特図対応装飾領域51bが目立たないようにすることが可能となり、第2特図表示部38bにて遊技回が行われていることに対する遊技者の意識を低下させることが可能となる。
なお、図35(a)においては第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出は行われていない。図35(a)においては第1特図対応装飾領域51aに何も表示されていない状態となっているが、これに限定されることはなく絵柄の変動表示が行われていない状況では、例えば前回の遊技回の終了に際して停止表示された絵柄などが停止表示されている構成としてもよい。また、図35(a)においては第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eのいずれにも保留表示が行われていない。
図34を利用した説明に戻り、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示が継続している状況であるt2のタイミングで、図34(a)に示すように第1特図表示部38aにて遊技回が開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(c)に示すように第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出が開始されるとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始され、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始される。
当該状況における図柄表示装置51の表示内容について詳細には、図35(b)に示すように、第2特図対応装飾領域51b及び普図対応装飾領域51cの両方において絵柄の変動表示が行われている状況で、第1特図対応装飾領域51aにて絵柄の変動表示が開始されるとともに、演出表示領域51fの各図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が開始される。このように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が行われることにより、通常選択態様で変動表示期間の選択が行われる側である第1特図表示部38aの遊技回に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
また、演出表示領域51fだけではなく第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出が行われることにより、遊技ホールの管理者は、第1特図表示部38aだけではなく第1特図対応装飾領域51aを確認することによっても、第1特図表示部38aにて遊技回が行われているか否かを把握することが可能となる。また、第1特図表示部38a及び第1特図対応装飾領域51aの一方だけで絵柄の変動表示が行われている状況が発生しているか否かを確認することで、第1特図表示部38aに故障が発生しているか否かの確認や、図柄表示装置51の表示内容に関して不正行為が行われているか否かの確認を、遊技ホールの管理者が簡易的に行うことが可能となる。
なお、図35(b)においては、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eのそれぞれにおいて保留表示が行われている。この場合、第1特図保留対応領域51dには第1〜第4単位保留表示領域U1〜U4のうち第1単位保留表示領域U1及び第2単位保留表示領域U2に保留表示画像が表示されているため、第1特図保留エリア125に第1特図側の保留情報が2個記憶されていることを把握することが可能である。また、第2特図保留対応領域51eに保留表示画像が表示されているため、第2特図保留エリア126に第2特図側の保留情報が記憶されていることを把握することが可能である。
図34を利用した説明に戻り、その後、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示が継続している状況であるt3のタイミングで、図34(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了する。この場合、図柄表示装置51においては図34(c)に示すように第1特図対応装飾領域51aにおける遊技回用の演出が終了するとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が終了し、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が終了する。
第1特図表示部38aにおける今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であるため、図34(b)及び図34(d)に示すようにt3のタイミング以降であっても、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示は継続される。但し、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始されることはなく、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始されることはない。
その後、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示が継続している状況であるt4のタイミングで、図34(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が再度開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(c)に示すように第1特図対応装飾領域51aにて遊技回用の演出が開始されるとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始され、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始される。
その後、t5のタイミングで、図34(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了する。また、図柄表示装置51においては図34(c)に示すように第1特図対応装飾領域51aにおける遊技回用の演出が終了するとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が終了し、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が終了する。この場合、第1特図表示部38aにおける今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果であるため、図34(b)及び図34(d)に示すように第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示がt5のタイミングで強制終了される。
なお、以上のような状況は、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が通常選択態様ではなく短期間選択態様で相違するものの、第2高確率状態ST4においても発生する。
次に、第1高確率状態ST3である場合について説明する。t6のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおいて遊技回が開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出が開始されるとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始され、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始される。その後、t7のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。また、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにおける遊技回用の演出が終了するとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が終了し、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が終了する。この場合、第2特図表示部38bにおける今回の遊技回の遊技結果は外れ結果である。
その後、t8のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおいて遊技回が再度開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出が開始されるとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始され、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始される。
その後、第2特図表示部38b及び第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示が継続され、さらに演出表示領域51f、表示発光部64及びスピーカ部65における遊技回用の演出が継続されている状況であるt9のタイミングで、図34(a)に示すように第1特図表示部38aにおいて遊技回が開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(c)に示すように第1特図対応装飾領域51aにおける遊技回用の演出が開始される。
その後、第1特図表示部38a及び第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示が継続されている状況であるt10のタイミングで、、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。この場合、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにおける遊技回用の演出が終了するとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が終了し、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が終了する。
第2特図表示部38bにおける今回の遊技回の遊技結果が外れ結果であるため、図34(a)及び図34(c)に示すようにt10のタイミング以降であっても、第1特図表示部38a及び第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示は継続される。但し、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始されることはなく、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始されることはない。
その後、第1特図表示部38a及び第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示が継続している状況であるt11のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が再度開始される。この場合、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにて遊技回用の演出が開始されるとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにて遊技回用の演出が開始され、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が開始される。
その後、t12のタイミングで、図34(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。また、図柄表示装置51においては図34(d)に示すように第2特図対応装飾領域51bにおける遊技回用の演出が終了するとともに、図34(e)に示すように演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が終了し、さらに図34(f)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65においても遊技回用の演出が終了する。この場合、第2特図表示部38bにおける今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果であるため、図34(a)及び図34(c)に示すように第1特図表示部38a及び第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示がt12のタイミングで強制終了される。
<特図変動中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS411及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS511にて実行される特図変動中処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
制御対象の特図表示部38a,38bにおける今回の遊技回の変動表示期間が経過していない場合であって(ステップS1401:NO)、当該特図表示部38a,38bの表示内容の更新タイミングである場合(ステップS1402:YES)、当該特図表示部38a,38bの表示内容を更新するためのデータ設定を行う(ステップS1403)。これにより、制御対象の特図表示部38a,38bにおける絵柄の表示内容が次の順番の表示内容に更新される。
特図表示部38a,38bにおける絵柄の変動表示の開始時の態様、及び絵柄の変動表示の更新態様は、当否判定結果及び振分判定結果に関係なく一定の態様で行われるとともに、演出表示領域51fにおける遊技回用の演出の内容に関係なく一定の態様で行われる。例えば、所定の複数回の更新タイミングが発生することで絵柄の表示内容が1周するとともに表示順序が一定の順序である表示パターンが繰り返し行われ、変動表示期間が経過した場合には当該表示パターンのいずれの順序の表示が行われている状況であっても、その遊技回の開始時に決定された停止結果が表示される。これにより、特図表示部38a,38bを表示制御するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
一方、変動表示期間が経過している場合(ステップS1401:YES)、最終停止コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1404)。最終停止コマンドには、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち変動表示期間が経過した側に対応する情報が含まれる。その後、今回終了対象となっている遊技回の開始時に主側RAM84に記憶された特図表示部38a,38bの絵柄の停止態様の情報を読み出す(ステップS1405)。これにより、制御対象の特図表示部38a,38bにおいて今回の遊技回の遊技結果に対応する絵柄が表示された状態で絵柄の変動表示が停止される。
その後、制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電タイマカウンタに、最終停止期間(例えば0.5sec)の情報をセットする(ステップS1406)。これにより、最終停止期間の計測が開始される。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する(ステップS1407)。特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「1」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特図確定中処理(ステップS412、ステップS512)に対応する「2」となる。
<特図確定中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS412及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS512にて実行される特図確定中処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
最終停止期間が経過している場合であって(ステップS1501:YES)、今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果である場合(ステップS1502:YES)、主側RAM84に設けられたラウンドカウンタRCに「15」をセットするとともに(ステップS1503)、主側RAM84に設けられた入賞カウンタPCに「10」をセットする(ステップS1504)。ラウンドカウンタRCは、ラウンド遊技の残りの実行回数を主側MPU82にて特定するためのカウンタであり、入賞カウンタPCは、1回のラウンド遊技又は小当たり結果に基づく開閉実行モードにおける特電入賞装置32への入賞個数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。
その後、大当たり結果に対応したオープニング期間(例えば10秒)の数値情報を、今回の開閉実行モードの契機となった特図表示部38a,38bに対応する特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS1505)。その後、大当たり結果に対応したオープニングコマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1506)。これにより、大当たり結果に対応したオープニング期間に対応する演出が、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において行われる。
特図確定中処理において、最終停止期間が経過している場合であって(ステップS1501:YES)、今回の遊技回の遊技結果が小当たり結果である場合(ステップS1502:NO、ステップS1507:YES)、主側RAM84に設けられた開閉回数カウンタSOCに「2」をセットするとともに(ステップS1508)、主側RAM84の入賞カウンタPCに「10」をセットする(ステップS1509)。開閉回数カウンタSOCは、特電入賞装置32の大入賞口32aを開放させる残りの回数を主側MPU82にて特定するためのカウンタである。
その後、小当たり結果に対応したオープニング期間(例えば5秒)の数値情報を、今回の開閉実行モードの契機となった特図表示部38a,38bに対応する特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS1510)。その後、小当たり結果に対応したオープニングコマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1511)。これにより、小当たり結果に対応したオープニング期間に対応する演出が、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において行われる。
ステップS1506又はステップS1511にてオープニングコマンドを送信した後は、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する(ステップS1512)。特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「2」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特電開始処理(ステップS413、ステップS513)に対応する「3」となる。
特図確定中処理においては、最終停止期間が経過した場合であって(ステップS1501:YES)、今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合(ステップS1502及びステップS1507:NO)、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を「0」クリアする(ステップS1513)。これにより、特図特電カウンタ84a,84bの値は特図変動開始処理(ステップS410、ステップS510)に対応する「0」となる。
<特電開始処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS413及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS513にて実行される特図確定中処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
オープニング期間が経過している場合であって(ステップS1601:YES)、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果のいずれかである場合(ステップS1602:YES)、主側RAM84の開閉回数カウンタSOCに「1」をセットするとともに(ステップS1603)、制御対象の特図特電タイマカウンタに1ラウンド目の開放継続期間として長期間態様の情報(具体的には29秒)をセットする(ステップS1604)。オープニング期間が経過している場合であって(ステップS1601:YES)、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が第1低確大当たり結果及び第2低確大当たり結果のいずれかである場合(ステップS1605:YES)、主側RAM84の開閉回数カウンタSOCに「2」をセットするとともに(ステップS1606)、制御対象の特図特電タイマカウンタに1ラウンド目の最初の開放回における開放継続期間として短期間態様の情報(具体的には0.5秒)をセットする(ステップS1607)。オープニング期間が経過している場合であって(ステップS1601:YES)、今回の遊技回の遊技結果が小当たり結果である場合(ステップS1605:NO)、制御対象の特図特電タイマカウンタに小当たり結果の開閉実行モードにおける最初の開放回の開放継続期間として中期間態様よりも短く短期間態様よりも長い開放継続期間の情報(例えば3sec)をセットする(ステップS1608)。
ステップS1604、ステップS1607及びステップS1608のいずれかの処理を実行した後は、特電用の開放設定処理を実行する(ステップS1609)。当該開放設定処理では、主側MPU82における大入賞口32aに対応したレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が開始される。また、大入賞口32aが開放されたタイミングであることを示す開放コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1610)。音光側MPU93は、当該開放コマンドを受信することにより、開閉実行モード中の演出をそれに合わせて切り換えるための制御を実行する。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する(ステップS1611)。特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「3」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特電開放中処理(ステップS414、ステップS514)に対応する「4」となる。
<特電開放中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS414及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS514にて実行される特電開放中処理について、図39のフローチャートを参照しながら説明する。
大入賞口32aの開放継続期間が経過している場合(ステップS1701:YES)、大入賞口32aを閉鎖状態とするための閉鎖設定処理を実行する(ステップS1702)。当該閉鎖設定処理では、主側MPU82における大入賞口32aに対応したレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、大入賞口32aを閉鎖状態に切り換えるべく特電用の駆動部32cへの駆動信号の出力が停止される。
その後、主側RAM84の開閉回数カウンタSOCの値を1減算し(ステップS1703)、その1減算後における開閉回数カウンタSOCの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1704)。開閉回数カウンタSOCの値が「0」であって今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が小当たり結果である場合(ステップS1704及びステップS1705:YES)、制御対象の処理を特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)に切り換えるべくステップS1721の処理を実行する。
開閉回数カウンタSOCの値が「0」であって今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が小当たり結果ではない場合(ステップS1704:YES、ステップS1705:NO)、主側RAM84のラウンドカウンタRCの値を1減算し(ステップS1706)、その1減算後におけるラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1707)。ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合、制御対象の処理を特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)に切り換えるべくステップS1721の処理を実行する。ラウンドカウンタRCの値が「0」ではない場合、制御対象の特図特電タイマカウンタに閉鎖継続期間の情報(具体的には1秒)をセットした後に(ステップS1708)、ステップS1721の処理を実行する。
開放継続期間が経過していない場合(ステップS1701:NO)、特電入賞装置32の切換片57を退避位置からV誘導位置に切り換えるタイミングであることを条件として(ステップS1709:YES)、主側MPU82における切換片57に対応したレジスタに「1」をセットする(ステップS1710)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片57をV誘導位置に切り換えるべく切換用駆動部58への駆動信号の出力が開始される。切換片57をV誘導位置に切り換えるタイミングは、既に説明したとおり、大当たり結果に対応した開閉実行モードであって1ラウンド目において最初に大入賞口32aの開放が開始されてから所定期間(例えば3秒)が経過したタイミングである。
その後、特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されていることを条件として(ステップS1711:YES)、主側RAM84に設けられたV入賞フラグに「1」をセットする(ステップS1712)。V入賞フラグは、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されたことを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、既に「1」がセットされている状況でV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合にはその「1」がセットされた状態が維持される。
その後、切換片57をV誘導位置から退避位置に復帰させるタイミングであることを条件として(ステップS1713:YES)、主側MPU82における切換片57に対応したレジスタを「0」クリアする(ステップS1714)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片57を退避位置に切り換えるべく切換用駆動部58への駆動信号の出力が停止される。切換片57を退避位置に復帰させるタイミングは、既に説明したとおり、切換片57をV誘導位置に切り換えてからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過したタイミングである。
その後、特電入賞装置32のカウント検知センサ59a及びV入賞検知センサ59bのいずれかにて遊技球が検知されていることを条件として(ステップS1715:YES)、主側RAM84の入賞カウンタPCの値を1減算し(ステップS1716)、入賞カウンタPCの値が「0」であることを条件として(ステップS1717:YES)、ステップS1702と同様に特電用の閉鎖設定処理を実行する(ステップS1718)。これにより、大入賞口32aが閉鎖状態となる。なお、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることは、V入賞フラグに「1」がセットされる契機となるとともに、入賞カウンタPCの値を1減算する契機となる。また、具体的な処理構成は省略するが、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合、カウント検知センサ59aにて遊技球が検知された場合と同様に、特電入賞装置32への入賞に対応する個数(具体的には15個)の遊技球の払い出しを実行させるべく払出制御装置77に賞球コマンドが送信される。
入賞カウンタPCの値が「0」となった場合であって今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が小当たり結果である場合(ステップS1717及びステップS1719:YES)、主側RAM84の開閉回数カウンタSOCの値を「0」クリアした後に(ステップS1720)、制御対象の処理を特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)に切り換えるべくステップS1721の処理を実行する。一方、小当たり結果ではない場合(ステップS1719:NO)、既に説明したステップS1706以降の処理を実行し、ステップS1721の処理を実行する。
ステップS1721では、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する。特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「4」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特電閉鎖中処理(ステップS415、ステップS515)に対応する「5」となる。
<特電閉鎖中処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS415及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS515にて実行される特電閉鎖中処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。
主側RAM84のラウンドカウンタRCの値及び開閉回数カウンタSOCの値のうち少なくとも一方が「0」ではない場合であって(ステップS1801:NO)、閉鎖継続期間が経過していない場合(ステップS1802:NO)、特電入賞装置32の切換片57を退避位置からV誘導位置に切り換えるタイミングであることを条件として(ステップS1803:YES)、主側MPU82における切換片57に対応したレジスタに「1」をセットする(ステップS1804)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片57をV誘導位置に切り換えるべく切換用駆動部58への駆動信号の出力が開始される。切換片57をV誘導位置に切り換えるタイミングは、既に説明したとおり、大当たり結果に対応した開閉実行モードであって1ラウンド目において最初に大入賞口32aの開放が開始されてから所定期間(例えば3秒)が経過したタイミングである。
その後、特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されていることを条件として(ステップS1805:YES)、主側RAM84に設けられたV入賞フラグに「1」をセットする(ステップS1806)。V入賞フラグは、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されたことを主側MPU82にて特定するためのフラグであり、既に「1」がセットされている状況でV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知された場合にはその「1」がセットされた状態が維持される。
その後、切換片57をV誘導位置から退避位置に復帰させるタイミングであることを条件として(ステップS1807:YES)、主側MPU82における切換片57に対応したレジスタを「0」クリアする(ステップS1808)。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップS207のポート出力処理にて、切換片57を退避位置に切り換えるべく切換用駆動部58への駆動信号の出力が停止される。切換片57を退避位置に復帰させるタイミングは、既に説明したとおり、切換片57をV誘導位置に切り換えてからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過したタイミングである。
主側RAM84のラウンドカウンタRCの値及び開閉回数カウンタSOCの値のうち少なくとも一方が「0」ではない場合であって(ステップS1801:NO)、閉鎖継続期間が経過している場合(ステップS1802:YES)、開閉回数カウンタSOCの値が「0」であることを条件として(ステップS1809:YES)、主側RAM84の入賞カウンタPCに「10」をセットするとともに開閉回数カウンタSOCに「1」をセットする(ステップS1810)。つまり、ステップS1809にて肯定判定をする場合というのは、大当たり結果に対応した開閉実行モードにおける2ラウンド目以降のラウンド遊技の開始設定をすべき状況であることを意味するため、上記ステップS1810の処理を実行する。
その後、開放継続期間のセット処理を実行する(ステップS1811)。当該セット処理では、今回の開閉実行モードが第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果のいずれかを契機としている場合には制御対象の特図特電タイマカウンタに長期間態様の情報(具体的には29秒)をセットする。また、当該セット処理では、今回の開閉実行モードが第1低確大当たり結果及び第2低確大当たり結果のいずれかを契機としている場合、今回が1ラウンド目であれば制御対象の特図特電タイマカウンタに中期間態様の情報(具体的には15秒)をセットし、今回が2ラウンド目以降であれば制御対象の特図特電タイマカウンタに長期間態様の情報(具体的には29秒)をセットする。また、当該セット処理では、今回の開閉実行モードが小当たり結果を契機としている場合、制御対象の特図特電タイマカウンタに中期間態様よりも短く短期間態様よりも長い開放継続期間の情報(具体的には3sec)をセットする。
その後、特電開始処理(図38)のステップS1609と同様に特電用の開放設定処理を実行する(ステップS1812)。これにより、大入賞口32aが開放状態となる。その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1減算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1減算する(ステップS1813)。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「5」であるため、1減算されることでその減算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特電開放中処理(ステップS414、ステップS514)に対応する「4」となる。
特電閉鎖中処理において、主側RAM84のラウンドカウンタRCの値及び開閉回数カウンタSOCの値の両方が「0」である場合(ステップS1801:YES)、エンディング期間の数値情報を制御対象の特図特電タイマカウンタにセットする(ステップS1814)。この場合、今回の開閉実行モードがいずれかの大当たり結果を契機としている場合にはエンディング期間は10秒となり、今回の開閉実行モードが小当たり結果を契機としている場合にはエンディング期間は大当たり結果の場合よりも短い5秒となる。その後、エンディングコマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1815)。これにより、開閉実行モードが終了したことに対応する演出が、上記エンディング期間に亘って、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において行われる。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を1加算し、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を1加算する(ステップS1816)。特電閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタ84a,84bの値は「5」であるため、1加算されることでその加算対象となった特図特電カウンタ84a,84bの値は特電終了処理(ステップS416、ステップS516)に対応する「6」となる。
<特電終了処理>
次に、第1特図特電制御処理(図22)のステップS416及び第2特図特電制御処理(図23)のステップS516にて実行される特電終了処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。
エンディング期間が経過している場合(ステップS1901:YES)、今回の開閉実行モードがいずれかの大当たり結果を契機としていることを条件として(ステップS1902:YES)、遊技状態の設定処理を実行する。遊技状態の設定処理では、主側RAM84のV入賞フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS1903:YES)、主側RAM84に設けられた高確率フラグに「1」をセットし(ステップS1904)、V入賞フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS1903:NO)、高確率フラグを「0」クリアする(ステップS1905)。高確率フラグは、開閉実行モードではない状況において当否抽選モードが高確率モードであるか否かを主側MPU82にて特定するためのフラグである。V入賞フラグに「1」がセットされている状況というは、今回の開閉実行モードにおいて特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されたことを意味するため、今回の開閉実行モード後における当否抽選モードが高確率モードとなるようにする。一方、V入賞フラグに「1」がセットされていない状況というのは、今回の開閉実行モードにおいてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されなかったことを意味するため、今回の開閉実行モード後における当否抽選モードが低確率モードとなるようにする。なお、ステップS1904の処理を実行した場合にV入賞フラグを「0」クリアする。
その後、今回の開閉実行モードが第1高確大当たり結果又は第1低確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS1906:YES)、主側RAM84のサポートフラグを「0」クリアすることで第1特別入球装置34のサポートモードを非サポートモードとし(ステップS1907)、今回の開閉実行モードが第2高確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS1908:YES)、主側RAM84のサポートフラグに「1」をセットすることで第1特別入球装置34のサポートモードをサポート発生モードとする(ステップS1909)。また、今回の開閉実行モードが第2低確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS1908:NO)、主側RAM84のサポートフラグに「1」をセットすることで第1特別入球装置34のサポートモードをサポート発生モードとするとともに(ステップS1910)、そのサポート発生モードの終了契機を設定するために主側RAM84の遊技回数カウンタに終了基準回数として「100」をセットする(ステップS1911)。
なお、小当たり結果となったことを契機とした開閉実行モードの終了に際しては、高確率フラグ、サポートフラグ及び遊技回数カウンタのそれぞれについてデータ設定は行われない。これにより、小当たり結果となり開閉実行モードへの移行が発生したとしても、当否抽選モード及びサポートモードについては開閉実行モード開始前の状態がそのまま引き継がれ、さらには低確率サポート状態ST2において小当たり結果となった場合には開閉実行モード前における遊技回数カウンタの値が開閉実行モードの終了後においてそのまま引き継がれる。
その後、ボーナス終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS1912)。ボーナス終了コマンドには、今回の開閉実行モードの終了後における遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを示す情報がセットされる。音光側MPU93ではボーナス終了コマンドを受信した場合、それに対応した報知が開始されるようにするための制御を実行する。これについては後に説明する。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理(図22)に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理(図23)に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を「0」クリアする(ステップS1513)。これにより、特図特電カウンタ84a,84bの値は特図変動開始処理(ステップS410、ステップS510)に対応する「0」となる。
<発射操作態様の監視について>
次に、遊技球の発射操作の態様を監視して必要に応じて報知を行うための構成について説明する。
既に説明したとおり通常遊技状態ST1においては、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードであるとともに第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合には変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となるため、第1通常入球装置33への入賞を発生させるべく、右側領域PA3ではなく左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うことが通常の遊技内容となる。しかしながら、この通常の遊技内容を知らないことにより又は通常の遊技内容を無視して、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことが想定される。そして、通常遊技状態ST1においては上記のとおり第2特図表示部38bにて遊技回が行われる場合における変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となるため、そのような通常の遊技内容とは異なる遊技内容で遊技が行われると遊技回の消化率が大きく低下してしまう。さらにまた、第2特図表示部38bにて大当たり結果となった場合、確実に高確大当たり結果となるため、そのような通常の遊技内容とは異なる遊技内容で遊技が行われると大当たり結果の発生頻度がパチンコ機10の設計段階におけるものから外れてしまう。そこで、本パチンコ機10においては、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われているか否かを監視し、そのように発射操作が行われている場合にはそれに対して報知を行う構成となっている。
図42は、主側MPU82にて実行される発射強度監視処理を示すフローチャートである。当該発射強度監視処理は、タイマ割込み処理(図20)におけるステップS212の発射制御処理にて実行される。
通常遊技状態ST1である場合(ステップS2001:YES)、主側RAM84に設けられた第1報知フラグに「1」がセットされているか否かを確認することで第1報知状態であるか否かを判定する(ステップS2002)。第1報知状態ではない場合、発射条件が成立しているか否かを判定する(ステップS2003)。既に説明したとおり、電源・発射制御装置78の発射制御部78cは、タッチセンサ28aから操作ハンドルが遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、発射止めスイッチが遊技者により手動操作されていないことを示す信号をプッシュセンサ28bから受信していることを条件に、MPU82に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を継続して送信する。主側MPU82は、HIレベルの条件成立信号を受信している状況であって遊技球の発射を停止させるべき異常状態が発生していない状況であることを条件として、発射制御部78cにHIレベルの発射許可信号を継続して送信する構成であるが、当該HIレベルの発射許可信号を継続して送信している状況において主側MPU82は発射条件が成立していると判定する。
発射条件が成立している場合、現状の発射強度が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる発射強度であるか否かを判定する(ステップS2004:YES)。発射制御部78cは、既に説明したとおり主側MPU82からHIレベルの発射許可信号を受信している場合、0.6秒に1回、1個の遊技球を発射するための駆動制御を遊技球発射機構27に対して実行するが、この場合、可変抵抗器28cから受信した信号に基づき発射強度が調整されることで発射操作装置28の発射ハンドルの回動操作量が多いほど高い強度で遊技球が発射されるようにする。当該構成において、発射制御部78cは、可変抵抗器28cから受信している信号の内容が右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることに対応した発射強度に対応していない場合、LOWレベルの発射強度信号を主側MPU82に送信し、可変抵抗器28cから受信している信号の内容が右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われることに対応した発射強度に対応している場合、HIレベルの発射強度信号を主側MPU82に送信する。なお、発射強度信号のLOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
主側MPU82は、発射制御部78cからHIレベルの発射強度信号を受信している場合にステップS2004にて肯定判定をし、発射制御部78cからLOWレベルの発射強度信号を受信している場合にステップS2004にて否定判定をする。ステップS2004にて肯定判定をした場合、第1報知コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2005)。音光側MPU93は第1報知コマンドを受信することにより、それに対応した報知が開始されるようにするための制御を実行する。これについては後に説明する。
その後、報知用外部信号の出力設定を行う(ステップS2006)。これにより、主側MPU82から遊技ホールの管理コンピュータに対して報知用外部信号の出力が開始され、例えば遊技ホールにおいて本パチンコ機10に対応させて設けられた報知用発光部が発光状態となることで通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われていることが遊技ホールの管理者に報知される。遊技ホールの管理者はこの報知を確認することで、本パチンコ機10で遊技を行っている遊技者に対して左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うべきことを伝えることが可能となる。その後、主側RAM84の第1報知フラグに「1」をセットすることで、第1報知状態に設定する(ステップS2007)。
発射強度監視処理では、第1報知状態となった場合(ステップS2002:YES)、主側RAM84に設けられた第2報知フラグに「1」がセットされているか否かを確認することで第2報知状態であるか否かを判定する(ステップS2008)。第2報知状態ではない場合、遊技球の発射操作が停止されているか又は左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われているか否かを判定する(ステップS2009)。具体的には、発射制御部78cからLOWレベルの条件成立信号を受信している場合には遊技球の発射操作が停止していると判定し、発射制御部78cからHIレベルの条件成立信号を受信している場合であってLOWレベルの発射強度信号を受信している場合には左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われていると判定する。
ステップS2009にて肯定判定をした場合、報知解除コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2010)。音光側MPU93は報知解除コマンドを受信することにより、第1報知コマンドを受信することにより開始された報知が終了されるようにするための制御を実行する。これについては後に説明する。その後、遊技ホールの管理コンピュータに対する報知用外部信号の出力を停止するとともに(ステップS2011)、主側RAM84の第1報知フラグを「0」クリアすることで第1報知状態を解除する(ステップS2012)。
ステップS2009にて否定判定をした場合、第2通常入球装置35又はスルーゲート36への入賞が発生していることを条件として(ステップS2013:YES)、第2報知コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2014)。音光側MPU93は第2報知コマンドを受信することにより、それに対応した報知が開始されるようにするための制御を実行する。これについては後に説明する。その後、主側RAM84に設けられた第2報知フラグに「1」をセットすることで、第2報知状態に設定する(ステップS2015)。
発射強度監視処理では、第2報知状態となった場合(ステップS2008:YES)、遊技球の発射操作が停止されている状況及び左側領域PA2を遊技球が流下することとなる態様による発射操作が行われている状況のいずれかの状況が予め定められた解除期間(具体的には5分)以上に亘って継続しているか否かを判定する(ステップS2016)。具体的には、第2報知状態である場合には、発射制御部78cから受信している条件成立信号の出力状態がLOWレベルとなった場合又は発射制御部78cから受信している発射強度信号の出力状態がLOWレベルとなった場合に、本発射強度監視処理とは別の図示しない処理において解除期間の計測が開始される。そして、発射制御部78cから受信している条件成立信号の出力状態がLOWレベルとなっている状況及び発射制御部78cから受信している発射強度信号の出力状態がLOWレベルとなっている状況のいずれかが継続していることを条件としてその解除期間の計測が継続され、解除期間が経過した場合にステップS2016にて肯定判定をする。
ステップS2016にて肯定判定をした場合、報知解除コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2017)。音光側MPU93は報知解除コマンドを受信することにより、第1報知コマンドを受信することにより開始された報知及び第2報知コマンドを受信することにより開始された報知が終了されるようにするための制御を実行する。これについては後に説明する。その後、遊技ホールの管理コンピュータに対する報知用外部信号の出力を停止するとともに(ステップS2018)、主側RAM84の第1報知フラグ及び第2報知フラグの両方を「0」クリアすることで第1報知状態及び第2報知状態を解除する(ステップS2019)。
発射強度監視処理においては、通常遊技状態ST1とは異なる遊技状態である場合、報知解除用処理を実行する(ステップS2020)。報知解除用処理では、ステップS2010及びステップS2017と同様に報知解除コマンドを音光側MPU93に送信するとともに、ステップS2011及びステップS2018と同様に報知用外部信号の出力を停止させ、さらには主側RAM84の第1報知フラグ及び第2報知フラグの両方を「0」クリアする。これにより、通常遊技状態ST1において第1報知状態及び第2報知状態のいずれかが設定されていたとしても、通常遊技状態ST1から他の遊技状態に移行した場合にはその報知状態が解除される。
次に、音光側MPU93にて実行される発射操作報知用処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。発射操作報知用処理は、テーブル設定処理(図30)におけるステップS1115のその他の処理にて実行される。なお、以下の説明では、図44(a)〜図44(d)を適宜参照する。図44(a)〜図44(d)は遊技球の発射操作の態様についての報知が図柄表示装置51にて行われる様子を説明するための説明図である。
開閉実行モード後の遊技状態が通常遊技状態ST1であることを示すボーナス終了コマンドを主側MPU82から受信している場合(ステップS2101:YES)、左打ち報知の開始コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2012)。表示側MPU103は左打ち報知の開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図32)におけるステップS1315のその他の処理にて、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて左打ち報知期間(例えば1分)に亘って左打ち報知が開始されるようにするための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。
当該表示パターンテーブルが読み出されることにより、図44(a)に示すように、演出表示領域51fの一部の領域にて左打ち報知用画像として「左を狙って下さい。」という文字が表示される。この左打ち報知用画像は、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eの表示を継続したままであって、これら表示と重ならないようにしながら表示される。また、演出表示領域51fにおいて図柄の変動表示といった遊技回用の演出が行われている状況であるか否かに関係なく、左打ち報知用画像が表示される。
発射操作報知用処理(図43)の説明に戻り、開閉実行モードに移行することを示すオープニングコマンドを主側MPU82から受信している場合(ステップS2103:YES)、右打ち報知の開始コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2104)。表示側MPU103は右打ち報知の開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図32)におけるステップS1315のその他の処理にて、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいてその開閉実行モードのオープニング期間(例えば10秒又は5秒)に亘って右打ち報知が開始されるようにするための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。
当該表示パターンテーブルが読み出されることにより、図44(b)に示すように、演出表示領域51fの一部の領域にて右打ち報知用画像として「右を狙って下さい。」という文字が表示される。この右打ち報知用画像は、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eの表示を継続したままであって、これら表示と重ならないようにしながら表示される。また、演出表示領域51fにおいて開閉実行モードへの移行に対応した演出が行われている状況において、右打ち報知用画像が表示される。
なお、音光側MPU93は開閉実行モード後の遊技状態が通常遊技状態ST1ではないことを示すボーナス終了コマンドを主側MPU82から受信している場合にも、右打ち報知の開始コマンドを表示側MPU103に送信する構成としてもよい。これにより、開閉実行モードが終了して低確率サポート状態ST2、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれかに移行する場合にも、右打ち報知用画像が表示されるようにすることが可能となる。
発射操作報知用処理(図43)の説明に戻り、第1報知コマンドを主側MPU82から受信している場合(ステップS2105:YES)、表示発光部64及びスピーカ部65について当該第1報知コマンドの受信に対応した警告報知用のテーブルを読み出すことなく、第1警告報知の開始コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2106)。表示側MPU103は第1警告報知の開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図32)におけるステップS1315のその他の処理にて、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて第1警告報知が行われるようにするための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。
当該表示パターンテーブルが読み出されることにより、図44(c)に示すように、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおける一部の領域に、図柄の変動表示といった遊技回用の演出や演出実行対象の遊技回が開始されるまで待機するための待機演出を実行するための表示領域51gが区画表示され、その表示領域51gにおいて遊技回用の演出や上記待機演出が実行されるとともに、演出表示領域51fにおける上記区画表示された表示領域51gよりも広い領域を占める残りの領域において第1警告報知用画像として「右打ちNG!!」という文字が表示される。この第1警告報知用画像は、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b及び普図対応装飾領域51cの表示を継続したままであって、これら表示と重ならないようにしながら表示される。一方、上記表示領域51gを含めて演出表示領域51fを広く確保すべく、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eは消去されて、それら特図保留対応領域51d,51eが表示されていた領域を含めた状態で演出表示領域51f(上記表示領域51gを含む)が表示される。
但し、これに限定されることはなく、第1警告報知用画像の表示に際して、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b及び普図対応装飾領域51cのうちの一部又は全部が消去される構成としてもよく、第1特図保留対応領域51d及び第2特図保留対応領域51eのうち少なくとも一方が消去されない構成としてもよい。
発射操作報知用処理(図43)の説明に戻り、第2報知コマンドを主側MPU82から受信している場合(ステップS2107:YES)、警告報知用の発光テーブル及び音出力テーブルを音光側ROM94から音光側RAM95に読み出す(ステップS2108)。警告報知用の発光テーブルがタイマ割込み処理(図29)におけるステップS1003の発光制御処理にて参照されることにより、警告報知用の発光態様となるように表示発光部64が発光制御される。また、警告報知用の音出力テーブルがタイマ割込み処理(図29)におけるステップS1004の音出力制御処理にて参照されることにより、警告報知用の音出力態様となるようにスピーカ部65が音出力制御される。
その後、第2警告報知の開始コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2109)。表示側MPU103は第2警告報知の開始コマンドを受信した場合、コマンド対応処理(図32)におけるステップS1315のその他の処理にて、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいて第2警告報知が行われるようにするための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出す。
当該表示パターンテーブルが読み出されることにより、図44(d)に示すように、図柄表示装置51の各表示領域51a〜51gの態様は第1警告報知用画像が表示されている状態を維持しながら、演出表示領域51fにおける遊技回用の演出などが実行される表示領域51gとは別の領域にて、第1警告報知用画像に代えて、第2警告報知用画像として「異常発生!!」という文字が表示される。
発射操作報知用処理(図43)の説明に戻り、報知解除コマンドを主側MPU82から受信している場合(ステップS2110:YES)、警告報知用の各テーブルを音光側RAM95から消去するための処理を実行する(ステップS2111)。なお、警告報知用の各テーブルが音光側RAM95に読み出されていない場合には、当該処理をスキップする。また、報知解除コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2112)。表示側MPU103は、報知解除コマンドを受信した場合、第1警告報知用画像を表示している状況であればそれに対応する表示パターンテーブルを表示側RAM105から消去し、第2警告報知用画像を表示している状況であればそれに対応する表示パターンテーブルを表示側RAM105から消去する。これにより、各警告報知用画像が表示されない状態となる。また、図柄表示装置51の表示態様が、第1特図対応装飾領域51a、第2特図対応装飾領域51b、普図対応装飾領域51c、第1特図保留対応領域51d、第2特図保留対応領域51e及び演出表示領域51fが通常通りに表示された態様に復帰する。
次に、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われたことに対して報知が行われる様子について、図45のタイムチャートを参照しながら説明する。図45(a)は発射条件が成立している期間を示し、図45(b)は右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている期間を示し、図45(c)は第2通常入球装置35又はスルーゲート36への入賞タイミングを示し、図45(d)は図柄表示装置51にて警告報知用画像が表示される期間を示し、図45(e)は表示発光部64及びスピーカ部65にて警告報知が行われる期間を示し、図45(f)は報知用外部信号の出力期間を示す。
t1のタイミングで図45(a)に示すように発射条件が成立する。その後、t2のタイミングで、図45(b)に示すように通常遊技状態ST1であるにも関わらず、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われる。この場合、当該t2のタイミングで、図45(d)に示すように図柄表示装置51にて第1警告報知用画像の表示が開始されるとともに、図45(f)に示すように遊技ホールの管理コンピュータに対して報知用外部信号の出力が開始される。これにより、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下する発射操作の態様がNGであることがパチンコ機10自身において報知されるとともに、そのような発射操作が行われていることが遊技ホールの管理コンピュータにおいて把握される。
その後、第1報知状態が継続しているものの第2報知状態とはなっていない状況であるt3のタイミングで、図45(b)に示すように右側領域PA3を遊技球が流下する発射操作の態様が中止される。これにより、当該t3のタイミングで、図45(d)に示すように図柄表示装置51における第1警告報知用画像の表示が終了されるとともに、図45(f)に示すように報知用外部信号の出力が停止される。
その後、t4のタイミングで、図45(b)に示すように、右側領域PA3を遊技球が流下する発射操作の態様が再度開始される。これにより、当該t4のタイミングで、図45(d)に示すように。図柄表示装置51にて第1警告報知用画像の表示が開始されるとともに、図45(f)に示すように遊技ホールの管理コンピュータに対して報知用外部信号の出力が開始される。
その後、第1報知状態が継続している状況であるt5のタイミングで、図45(c)に示すように第2通常入球装置35又はスルーゲート36への入賞が発生する。これにより、図柄表示装置51では第1警告報知用画像が表示されている状態から第2警告報知用画像が表示されている状態に切り換わる。また、当該t5のタイミングで、図45(e)に示すように、表示発光部64及びスピーカ部65における警告報知が開始される。このように2段階目の警告報知が開始されることにより、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下する発射操作の態様がNGであることが、警告度がより高い状態で報知される。また、パチンコ機10にて2段階目の警告報知が開始されたとしても報知用外部信号が出力されている状態は維持される。これにより、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われていることの報知が、2段階目の警告報知が行われている状況であっても継続して実行される。
その後、t6のタイミングで、遊技者が発射操作を止めたことなどに起因して、図45(a)に示すように発射条件が成立していない状態となり、これに伴って図45(b)に示すように右側領域PA3を遊技球が流下する発射操作が行われていない状態となる。但し、当該t6のタイミングでは、図45(d)に示すように図柄表示装置51にて警告報知用画像が表示されている状態が終了されることはなく、図45(e)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65にて警告報知が行われている状態が終了されることはなく、図45(f)に示すように報知用外部信号が出力されている状態が終了されることはない。
その後、t7のタイミングで、t6のタイミングとなってから解除期間が経過する。これにより、図45(d)に示すように図柄表示装置51における警告報知用画像の表示が終了されるとともに、図45(e)に示すように表示発光部64及びスピーカ部65における警告報知が終了され、さらに図45(f)に示すように報知用外部信号の出力が停止される。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1高確率状態ST3となることにより当否抽選モードが高確率モードとなるため、第1高確率状態ST3が遊技者にとって有利な状態となる。また、第1高確率状態ST3においては第2特図側の保留情報を契機とした遊技回が短期間選択態様で変動表示期間が選択される側となり、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行頻度が第1特図側の保留情報を契機とした遊技回よりも高くなる。そして、第2特図側の保留情報において大当たり結果となった場合には確実に高確大当たり結果となり、高確大当たり結果となった場合にはV入賞対応の開閉実行モードが発生するため、通常通りに遊技球の発射操作が行われた場合には開閉実行モード後には再度、当否抽選モードが高確率モードとなる。これにより、第1高確率状態ST3への移行が発生することによって、当否抽選モードが高確率モードである状態において大当たり結果をかなり高い確率で2回発生させることが可能となる。よって、第1高確率状態ST3への移行が発生することに対する注目度を顕著に高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1特図側の保留情報において大当たり結果となった場合には低確大当たり結果となり得るのに対して、第2特図側の保留情報において大当たり結果となった場合には100%の確率で高確大当たり結果となる。例えば、一の始動入球部への遊技球の入球を契機として取得される保留情報に対する大当たり結果の態様を、第1高確率状態ST3においては100%の確率で高確大当たり結果となるようにし、第1高確率状態ST3とは異なる遊技状態において大当たり結果となる場合には低確大当たり結果となり得る構成の場合、第1高確率状態ST3とは異なる遊技状態において遊技領域PAにおける遊技球の流下態様を一定としながらパチンコ機10内部に対して不正を施すことによって第1高確率状態ST3のような挙動を行わせる行為が想定され、この場合、遊技領域PAにおける遊技球の流下態様が一定であることが通常の遊技態様であるため、目視によりその不正行為を発見することが行いづらい。これに対して、第1高確率状態ST3における利益を享受するためには第2通常入球装置35への遊技球の入球を発生させる必要があり、第2通常入球装置35への遊技球の入球に基づき取得された第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われる必要がある。これにより、第1高確率状態ST3ではないにも関わらず第1高確率状態ST3における利益を享受しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
さらにまた、第1高確率状態ST3においては、第1特図側の保留情報が取得されないようにしながら第2特図側の保留情報が取得されるようにすることが可能な状態となるとともに、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回においては長期間選択態様で変動表示期間が選択されるのに対して第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては短期間選択態様で変動表示期間が選択されるため第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる前に第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる事象の発生が制限される状態となる。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで大当たり結果の導出態様を相違させた構成であっても、第1高確率状態ST3においては第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり易くさせることが可能となり、第1高確率状態ST3において当該第1高確率状態ST3の利益を生じさせることが可能となる。
第1高確率状態ST3において第2特図側の保留情報に対する当否判定の結果が大当たり結果となった場合、第2高確大当たり結果となり得る。第2高確大当たり結果となった場合、V入賞対応の開閉実行モードが発生するため、通常通りに遊技球の発射操作が行われた場合には開閉実行モード後には再度、当否抽選モードが高確率モードとなる。但し、その遊技状態は第1高確率状態ST3ではなく第2高確率状態ST4となる。第2高確率状態ST4となった場合には第1特図側の保留情報を契機とした遊技回が短期間選択態様で変動表示期間が選択される側となり、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行頻度が第2特図側の保留情報を契機とした遊技回よりも高くなる。そして、第1特図側の保留情報において大当たり結果となった場合には高確大当たり結果となり得るだけではなく、低確大当たり結果にもなり得る。これにより、第1高確率状態ST3に移行した場合には当否抽選モードが高確率モードである状態において大当たり結果をかなり高い頻度で2回発生させることが可能となる構成において、少なくとも2回発生させた後には大当たり結果となる確率が低確率である状態に移行し得る構成とすることが可能となる。これにより、遊技の射幸性が高くなり過ぎてしまわないようにすることが可能となる。また、このような状況の切り換えを、保留情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
また、第2高確率状態ST4においては、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては長期間選択態様で変動表示期間が選択されるのに対して第1特図側の保留情報を契機とした遊技回においては短期間選択態様で変動表示期間が選択されるため、第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる前に第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる事象の発生が制限される状態となる。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで大当たり結果の導出態様を相違させた構成であっても、第2高確率状態ST4においては第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり易くさせることが可能となり、高確率モードの滞在及び低確率モードへの降格のうちいずれかに分岐させるという第2高確率状態ST4の機能を発揮させることが可能となる。
第1高確率状態ST3において第2特図側の保留情報に対する当否判定の結果が大当たり結果となった場合、第2高確大当たり結果となるだけではなく第1高確大当たり結果ともなり得る。これにより、第1高確率状態ST3において大当たり結果となった後であっても第1高確率状態ST3に継続して滞在し得ることとなる。よって、第1高確率状態ST3においては大当たり結果となった後であっても当該第1高確率状態ST3に継続して滞在することを遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第2高確率状態ST4において第1特図側の保留情報に対する当否判定の結果が大当たり結果となった場合、低確大当たり結果となるだけではなく第1高確大当たり結果となり得る。そして、第1高確大当たり結果となった場合には、基本的に開閉実行モード後に第1高確率状態ST3となる。これにより、第2高確率状態ST4においては低確大当たり結果ではない大当たり結果となった場合、当否抽選モードが高確率モードとなる遊技状態に単に滞在させるだけではなく、第1高確率状態ST3に移行することとなる。よって、第2高確率状態ST4においては第1高確率状態ST3に再度移行することを遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第2高確率状態ST4において第2特図側の保留情報に対する当否判定の結果が大当たり結果となった場合、高確大当たり結果となるもののその種類は第2高確大当たり結果となる。第2高確率状態ST4においては第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われて大当たり結果となることが本来の遊技内容であるため、第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われて高確大当たり結果となった場合には開閉実行モードが終了した後に第1高確率状態ST3ではなく第2高確率状態ST4に設定されるようにすることで、そのような本来の遊技内容で遊技が行われなかった状況において遊技者に付与される利益の度合いを抑えることが可能となる。その一方、開閉実行モードは発生するとともに当否抽選モードが高確率モードとなる第2高確率状態ST4が継続して設定されるため、上記のように本来の遊技内容で遊技が行われなかったとしてもある程度の利益を遊技者に付与することが可能となる。
第1高確率状態ST3と第2高確率状態ST4とで第1特別入球装置34のサポートモードが異なる。これにより、遊技領域PAにおける入球部の動作態様の相違を通じて、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のうちいずれの遊技状態に滞在しているのかを遊技者に認識させることが可能となる。
通常遊技状態ST1において第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われた結果が第1高確大当たり結果となった場合に、V入賞対応の開閉実行モードが発生し、その後に第1高確率状態ST3に移行し得る。この場合、当否抽選モードが低確率モードである遊技状態から、当否抽選モードが高確率モードである状態において大当たり結果を少なくとも2回発生させることが可能な遊技状態に移行することとなり、第1高確率状態ST3となる前に滞在していた遊技状態における遊技者の有利度と、その後の第1高確率状態ST3における遊技者の有利度とを顕著に相違させることが可能となる。よって、通常遊技状態ST1において第1高確率状態ST3が発生することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、このような状態の切り換えを、保留情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
また、通常遊技状態ST1においては、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては長期間選択態様で変動表示期間が選択されるのに対して第1特図側の保留情報を契機とした遊技回においては通常選択態様で変動表示期間が選択されるため、第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる前に第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなる事象の発生が制限される状態となる。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした場合と第2特図側の保留情報を契機とした場合とで大当たり結果の導出態様を相違させた構成であっても、通常遊技状態ST1においては第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり易くさせることが可能となり、通常遊技状態ST1の機能を発揮させることが可能となる。
第1高確率状態ST3以外の遊技状態として通常遊技状態ST1と第2高確率状態ST4とが存在している構成において、これら通常遊技状態ST1及び第2高確率状態ST4ではいずれも第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われるように遊技が行われることが通常の遊技内容となる。これにより、これら通常遊技状態ST1と第2高確率状態ST4とで通常の遊技内容において当否判定の対象となる保留情報の種類を相違させる構成に比べて、保留情報の種類を抑えることが可能となる。
また、第2高確率状態ST4の方が通常遊技状態ST1よりも、第1特図側の保留情報が取得される契機が発生し易いように構成されている。これにより、当否抽選モードが高確率モードとなるという点で通常遊技状態ST1よりも第2高確率状態ST4が有利となるだけではなく、第1特図側の保留情報が取得される契機が発生し易い点でも通常遊技状態ST1よりも第2高確率状態ST4が有利となるようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報を取得する契機となる始動入球部として、誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる第1特別入球装置34だけではなく、遊技球の入球を阻止する部材が不具備であり左側領域PA2を流下する遊技球が常時入球可能な第1通常入球装置33が設けられている。これにより、第2高確率状態ST4と通常遊技状態ST1とで通常の遊技内容にて当否判定の対象となる保留情報の種類を共通させながら、第2高確率状態ST4の方が通常遊技状態ST1よりも第1特図側の保留情報が取得される契機が発生し易い状況を、第1特別入球装置34の制御態様に関して複雑な制御を実行しなくても生じさせることが可能となる。
当否抽選モードが低確率モードとなる遊技状態として、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードとなる通常遊技状態ST1と、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードとなる低確率サポート状態ST2とが存在しており、第1高確率状態ST3において第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われて低確大当たり結果となった場合には、通常対応の開閉実行モードが終了した後に低確率サポート状態ST2となる。第1高確率状態ST3においては第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となることが通常の遊技内容であるため、第1特図側の保留情報を契機として低確大当たり結果となってしまうと、せっかく第1高確率状態ST3への移行が発生したにも関わらず遊技者は本来得られるはずであった利益を得られないことになってしまう。これに対して、第1高確率状態ST3において第1特図側の保留情報を契機として低確大当たり結果となった場合には開閉実行モードの終了後に通常遊技状態ST1ではなく低確率サポート状態ST2となることにより、第1高確率状態ST3における本来の利益を得ることができなかった遊技者に対して補填を行うことが可能となる。
短期間選択態様で遊技回の変動表示期間が選択される対象となる保留情報の種類が遊技状態ST1〜ST4に応じて切り換わる構成であることにより、優先対象となる遊技回の契機となる保留情報の種類が遊技状態ST1〜ST4に応じて切り換わることとなる。これにより、発射操作を行う際に入賞の発生を期待する対象の多様化が図られ、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、短期間選択態様で遊技回の変動表示期間が選択される対象となる保留情報の種類が遊技状態に応じて切り換わる構成であることにより、各遊技状態ST1〜ST4において優先対象ではない側の保留情報の取得が確実に阻止される構成としなくても、優先対象の保留情報を契機とした遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。よって、始動入球部についての設計の自由度を高めながら、いずれか一方の保留情報を契機とした遊技回を優先して消化させることが可能となる。さらにまた、遊技回の変動表示期間の選択態様を遊技状態ST1〜ST4に応じて切り換えるだけでよいため、処理構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のうち取得され易い保留情報を遊技状態ST1〜ST4に応じて切り換えることが可能であるとともに、取得され易い側の保留情報に対応する遊技回が短期間選択態様で変動表示期間が選択される遊技回となる。これにより、優先対象である側の保留情報は、遊技回の変動表示期間が短くなるだけではなく、優先対象ではない側の保留情報に比べて取得され易くなる。よって、優先対象である側の保留情報を契機とした遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。
短期間選択態様で変動表示期間が選択される側の遊技回は当否判定の結果が外れ結果となる場合だけではなく、大当たり結果となる場合であっても短い変動表示期間が選択される。これにより、優先対象となる側の遊技回を当否判定の結果に関係なく早期に終了させることが可能となる。
短期間選択態様で変動表示期間が選択される側の遊技回であって当否判定の結果が大当たり結果となる遊技回は、長期間選択態様で変動表示期間が選択される側の遊技回であって当否判定の結果が外れ結果となる遊技回よりも、短い変動表示期間が選択される。これにより、大当たり結果となる遊技回であっても優先対象となる側の遊技回を早期に終了させることが可能となり、優先対象となる側の遊技回の実行頻度を全体的に高めることが可能となる。
長期間選択態様で変動表示期間が選択される側の遊技回は当否判定の結果に関係なく同一の変動表示期間が選択される。これにより、優先対象ではない側の遊技回については当否判定の結果に関係なく実行頻度を低下させる構成において、長期間選択態様で変動表示期間を選択するための処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
短期間選択態様で遊技回の変動表示期間が選択される場合、通常選択態様において選択される最短の変動表示期間以下の変動表示期間が選択される。これにより、各遊技状態ST1〜ST4における優先対象の保留情報を契機とした遊技回の継続期間を顕著に短くすることが可能となる。
各遊技状態ST1〜ST4において優先対象ではない側の保留情報を契機とした遊技回においては長期間選択態様で変動表示期間が選択される。そして、長期間選択態様で遊技回の変動表示期間が選択される場合、通常選択態様において選択される最長の変動表示期間以上の変動表示期間が選択される。これにより、各遊技状態ST1〜ST4において優先対象である側の保留情報を契機とした遊技回の変動表示期間を、優先対象ではない側の保留情報を契機とした遊技回の変動表示期間に比べて顕著に短くすることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行期間と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行期間とが重複し得る。これにより、各遊技状態ST1〜ST4において優先対象ではない側の遊技回が開始されたとしても、優先対象である側の遊技回を開始させることが可能となり、優先対象である側の遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回においては第1特図表示部38aにて絵柄の変動表示が行われ、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては第2特図表示部38bにて絵柄の変動表示が行われる。これにより、いずれの保留情報を契機とした遊技回が実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が終了して開閉実行モードとなる場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、開閉実行モードの制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなる。これにより、処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
また、当該構成である場合、第1高確率状態ST3において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となり開閉実行モードとなった場合には、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の実行中であってもその遊技回が途中で停止されてしまうこととなるため、第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となる前に第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となるようにするための発射操作に対する遊技者の意識を高めることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が終了して開閉実行モードとなり他方の遊技回が途中であっても停止された場合、その途中で停止された側の遊技回は開閉実行モードの終了後に再開されないとともにその遊技回の開始契機となった保留情報はその後に当否判定の対象とはならない。これにより、開閉実行モードを跨いで遊技回が実行されることがないため、処理負荷の軽減が図られる。また、開閉実行モードとなる前の遊技状態ST1〜ST4と開閉実行モードが終了した後の遊技状態ST1〜ST4とが相違する場合であっても、遊技回を各遊技状態ST1〜ST4にて完結させることが可能となり、遊技状態ST1〜ST4に応じた遊技回の設計の自由度を高めることが可能となる。
図柄表示装置51の演出表示領域51fでは、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出が実行される。これにより、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得る構成であったとしても、優先対象である遊技回に対応する遊技回用演出を重点的に実行することが可能となり、優先対象である遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
また、遊技状態ST1〜ST4に応じて優先対象となる遊技回が切り換わる構成において、当該優先対象となる遊技回の切り換わりに応じて、演出表示領域51fにおいて遊技回用の演出が実行される対象の遊技回も切り換わる。これにより、各遊技状態ST1〜ST4において優先対象となる遊技回に対応する遊技回用の演出を重点的に実行することが可能となる。よって、優先対象となる遊技回が遊技状態ST1〜ST4に応じて切り換わる構成であったとしても、各遊技状態ST1〜ST4のそれぞれにおいて優先対象となる遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち優先対象ではない遊技回のみが実行されている状況であっても、図柄表示装置51の演出表示領域51fではその優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出が実行されない。これにより、優先対象ではない遊技回に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回においては図柄表示装置51の表示面の一部である第1特図対応装飾領域51aにて絵柄の変動表示が行われ、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては図柄表示装置51の表示面の一部である第2特図対応装飾領域51bにて絵柄の変動表示が行われる。そして、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回との両方が実行されている状況においては、第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bの両方において絵柄の変動表示が行われる。これにより、図柄表示装置51の演出表示領域51fでは優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出が実行される構成であったとしても、いずれの遊技回が実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者は図柄表示装置51を確認することで把握することが可能となる。
図柄表示装置51の表示面において第1特図対応装飾領域51aと第2特図対応装飾領域51bとはサイズ及び形状が同一となっており、これによりこれら特図対応装飾領域51a,51bのサイズ及び形状は同一であると遊技者に認識させることが可能となっている。これにより、遊技ホールの管理者にとっては第1特図対応装飾領域51aと第2特図対応装飾領域51bとを区別可能とさせながら、遊技者にとっては第1特図対応装飾領域51aと第2特図対応装飾領域51bとを区別させづらくさせることが可能となる。
図柄表示装置51の表示面には第1特図対応装飾領域51a及び第2特図対応装飾領域51bとサイズ及び形状が同一である普図対応装飾領域51cが設定され、当該普図対応装飾領域51cでは絵柄の変動表示が行われる。これにより、特図対応装飾領域51a,51bのうち優先対象ではない遊技回に対応する側において絵柄の変動表示が行われたとしても、遊技者はそれが優先対象ではない遊技回に対応していると把握しづらくなる。よって、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技ホールの管理者は表示面を確認することで把握可能としながら、当該遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となる。
また、普図対応装飾領域51cは、普図側の保留情報に対して実行された誘導用の当否判定の結果を報知するために利用される。これにより、当該誘導用の当否判定の結果を報知するための構成を利用して、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
第1特別入球装置34の非サポートモードにおいては当該第1特別入球装置34が誘導状態に切り換えられないため、普図側の保留情報が取得されていたとしても誘導用の当否判定は実行されない。この場合に、非サポートモードであっても普図対応装飾領域51cでは絵柄の変動表示が実行されるため、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となるという効果を非サポートモードにおいても奏することが可能となる。
また、非サポートモードであっても普図側の保留情報が取得されていることを契機として普図対応装飾領域51cにて絵柄の変動表示が行われるため、当該絵柄の変動表示が実行されるタイミングを不規則なものとすることが可能となる。よって、この点からも、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となるという効果を非サポートモードにおいても奏することが可能となる。
第1高確率状態ST3において遊技者が入賞を期待して発射操作を行う対象である第2通常入球装置35と、第2高確率状態ST4において遊技者が入賞を期待して発射操作を行う対象である第1特別入球装置34とはいずれも、遊技領域PAの右側領域PA3に設けられている。これにより、当否抽選モードが高確率モードである場合、遊技者は右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行えばよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。特に、発射操作装置28の回動操作量を最大回動量とすることで右側領域PA3を遊技球が流下することとなるため、当否抽選モードが高確率モードである場合には回動操作量を途中で調整することなく最大回動量に維持するだけでよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
特電入賞装置32も右側領域PA3に設けられている。これにより、当否抽選モードが高確率モードである場合だけではなく開閉実行モードにおいても遊技球の発射操作の態様を同一の態様とすればよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
第1特図側の保留情報を取得する契機となる始動入球部として、第1特別入球装置34とは別に第1通常入球装置33が設けられており、当該第1通常入球装置33は右側領域PA3を流下する遊技球が入球することはなく、左側領域PA2を流下する遊技球が入球可能となるように設けられている。そして、第1特別入球装置34は第2高確率状態ST4においては誘導状態に切り換えられるが、通常遊技状態ST1においては誘導状態に切り換えられない。これにより、通常遊技状態ST1と第2高確率状態ST4とで優先対象となる側の第1特図側の保留情報で共通するとしても、当該第1特図側の保留情報を取得させるための発射操作の態様を相違させることが可能となり、発射操作の態様の多様化を図ることが可能となる。
右側領域PA3に第1特別入球装置34と第2通常入球装置35とが設けられている構成において、誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる第1特別入球装置34が、遊技球の入球を阻止する部材が不具備となった第2通常入球装置35の上方に設けられている。これにより、第1特別入球装置34が誘導状態となっている場合には第2通常入球装置35に対する遊技球の入球の発生頻度が低下することとなる。よって、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35のうち一方のみが誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる構成とすることで構成の簡素化を図った構成において、第1特別入球装置34の制御状態に応じて当該第1特別入球装置34だけではなく第2通常入球装置35への入球頻度も変動させることが可能となる。
第1特別入球装置34は非誘導状態である場合、当該第1特別入球装置34の前方を縦方向に遊技球が通過可能な構成である。これにより、第1特別入球装置34の下方に第2通常入球装置35が配置されている構成であったとしても、第1特別入球装置34が非誘導状態である状況において第2通常入球装置35に向けて遊技球が流下することが邪魔されづらくなる。
スルーゲート36が右側領域PA3に設けられていることにより、遊技者は右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うだけで第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報の取得契機を生じさせることができるとともに、普図側の保留情報の取得契機も生じさせることが可能となる。特に、スルーゲート36は第1特別入球装置34の上方に設けられているため、スルーゲート36への入賞頻度が第1特別入球装置34の状態によって変動してしまわないようにすることが可能となる。
通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている場合、それに対して警告報知が実行される。これにより、通常遊技状態ST1においては右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではないことを遊技者に認識させることが可能となる。この場合に、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる操作量となっていることが検知された場合に上記警告報知が実行される構成であるため、右側領域PA3を遊技球が流下する態様で発射操作が行われた場合にはそれに対して早期に警告報知を実行することが可能となる。
また、発射操作装置28の回動操作量に対応する遊技球の発射強度を設定するための可変抵抗器28cを利用して、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる操作量となっていることが検知される構成であるため、構成の簡素化を図りながら、右側領域PA3を遊技球が流下する態様で発射操作が行われた場合にはそれに対して早期に警告報知を実行することが可能となる。
警告報知が実行されたにも関わらず、右側領域PA3を遊技球が流下することとなる発射操作の態様が継続されてスルーゲート36又は第2通常入球装置35への入賞が発生した場合には2段階目の警告報知が行われる。これにより、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該右側領域PA3を遊技球が流下する態様による発射操作が1段階目の警告報知の実行後にも継続された場合には、その状況に応じた警告報知を行うことが可能となる。
1段階目の警告報知は発射操作の態様が右側領域PA3を遊技球が流下する態様ではなくなったことが特定された場合に解除されるのに対して、2段階目の警告報知はそれだけでは解除されずに、発射操作の態様が右側領域PA3を遊技球が流下する態様ではなくなったことが特定されてから解除期間が経過した場合に解除される。これにより、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において遊技内容を理解していない遊技者が右側領域PA3を遊技球が流下する態様による発射操作をわずかな期間だけ行った場合には、その発射操作を止めるだけで警告報知の実行状態が解除されるようにしながら、上記発射操作の態様を意図的に長く行った場合にはその発射操作を止めるだけでは警告報知の実行状態が解除されないことでその行為に対して遊技ホールの管理者などが対処し易くなる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とが重複して実行されている状況において一方の遊技回が終了した場合における他方の遊技回の扱いが上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図46は、主側MPU82にて実行される本実施形態における特図確定中処理を示すフローチャートである。
ステップS2201〜ステップS2212では、上記第1の実施形態における特図確定中処理(図37)のステップS1501〜ステップS1512と同一の処理を実行する。今回の遊技回が大当たり結果又は小当たり結果でありステップS2212の処理を実行した後は、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値が「1」及び「2」のいずれかであるか否かを判定することで、当該逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中であるか否かを判定する(ステップS2213)。
上記逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中である場合(ステップS2213:YES)、当該逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける遊技回よりも先に開始されているか否かを判定する(ステップS2214)。具体的には、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況において他方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が開始される場合、上記一方の特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグに「1」をセットする。当該先開始フラグは第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのそれぞれに対して1対1で対応させて設けられている。先開始フラグに「1」がセットされた状態は、当該先開始フラグに対応する側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が終了される場合に「0」クリアされるとともに、当該先開始フラグに対応しない側の特図表示部38a,38bにおいて大当たり結果及び小当たり結果のいずれもが発生しない状況で遊技回が終了される場合にも「0」クリアされる。ステップS2214では、今回の制御対象とは異なる側の特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。そして、当該先開始フラグに「1」がセットされていない場合にはステップS2214にて否定判定をし、当該先開始フラグに「1」がセットされている場合にはステップS2214にて肯定判定をする。
ステップS2214にて否定判定をした場合、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回を終了させるべく強制終了処理を実行するとともに(ステップS2215)、当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bを「0」クリアし(ステップS2216)、さらに当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する強制終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2217)。これら強制終了を実行するための処理内容は、上記第1の実施形態と同様である。ステップS2215〜ステップS2217の処理が実行されることにより、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が外れ結果に対応する停止結果が表示された状態で終了されるとともに、当該特図表示部38a,38bに対応する図柄表示装置51における表示演出も終了する。そして、その強制終了の対象となった遊技回の開始契機の保留情報はそのまま消去される。ステップS2215〜ステップS2217の処理を実行した後は、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2218)。
ステップS2214にて肯定判定をした場合、今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける遊技回が逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が実行されている状況において開始され、今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける遊技回が逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回よりも先に終了したことを意味する。この場合、主側RAM84に設けられた今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止中フラグに「1」をセットする(ステップS2219)。停止中フラグは第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bに1対1で対応させて設けられている。停止中フラグは、その停止中フラグに対応する特図表示部38a,38bにおける遊技回を強制終了させるのではなく一旦停止している状況であることを主側MPU82にて特定するためのフラグである。
その後、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止発生コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2220)。音光側MPU93は、詳細は後述するように、停止発生コマンドを受信した場合、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において今回の停止対象となった特図表示部38a,38bの遊技回に対応する遊技回用の演出を実行している状況においてはその遊技回用の演出が無効化されないように一旦停止させるための制御を実行する。ステップS2219〜ステップS2220の処理を実行した後は、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2221)。ステップS2219〜ステップS2221の処理が実行される場合、今回の制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bだけではなく、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bも「0」クリアされない。つまり、逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値は、制御対象の特図表示部38a,38bにおいて今回の遊技回が終了した値の状態のまま保持される。
特図確定中処理において、ステップS2207にて否定判定をした場合、すなわち今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける今回の遊技回が外れ結果であった場合、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2222)。その後、今回の制御対象の特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS2223)。
図47は本実施形態における第1特図特電制御処理を示すフローチャートであり、図48は本実施形態における第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。
第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理のいずれにおいても、保留情報の取得処理を実行した後は(ステップS2301、ステップS2401)、主側RAM84の対応する停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS2302、ステップS2402)。停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS2302:NO、ステップS2402:NO)、第1特図特電制御処理においては上記第1の実施形態における第1特図特電制御処理(図22)のステップS407〜ステップS416と同様にステップS2303〜ステップS2312の処理を実行し、第2特図特電制御処理においては上記第1の実施形態における第2特図特電制御処理(図23)のステップS507〜ステップS516と同様にステップS2403〜ステップS2412の処理を実行する。
一方、主側RAM84の対応する停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS2302:YES、ステップS2402:YES)、第1特図特電制御処理においてはステップS2303〜ステップS2312の処理を実行することなくそのまま本第1特図特電制御処理を終了し、第2特図特電制御処理においてはステップS2403〜ステップS2412の処理を実行することなくそのまま本第2特図特電制御処理を終了する。これにより、停止中フラグに「1」がセットされている特図表示部38a,38bにおいては保留情報の取得処理(ステップS2301、ステップS2401)を除いて、特図特電制御処理の進行が停止される。また、停止中フラグに「1」がセットされている特図表示部38a,38bにおいては特図特電タイマカウンタの更新も停止される。
以上のような構成であることにより、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況で他方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が開始され、当該他方の特図表示部38a,38bにおいて先に遊技回が終了されるとともにその先に終了された遊技回の遊技結果が大当たり結果又は小当たり結果である場合、上記一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回の進行が停止される。この場合、当該一方の特図表示部38a,38bにおける表示状態は、上記他方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が終了したタイミングにおける表示状態で停止されその表示状態のまま保持される。このように表示状態が途中で停止されるとともにその途中で停止された表示状態が保持されることにより、上記一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止されている状況であることを遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態と同様に、開閉実行モードが実行されている状況においてはその開閉実行モードの契機が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれであったとしても、各特図表示部38a,38bにおいて遊技回の新たな開始は行われない。
図49は主側MPU82にて実行される本実施形態における特電終了処理を示すフローチャートである。
特電終了処理では、エンディング期間が経過している場合(ステップS2501:YES)、遊技状態移行処理を実行する(ステップS2502)。遊技状態移行処理の内容は、上記第1の実施形態における特電終了処理(図41)のステップS1902〜ステップS1911と同一である。その後、今回の制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS2503)。
その後、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止中フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS2504:YES)、その停止中フラグを「0」クリアする(ステップS2505)。当該停止中フラグが第1特図表示部38aに対応しているのであれば第1特図特電制御処理(図47)のステップS2302にて否定判定をすることとなり、当該停止中フラグが第2特図表示部38bに対応しているのであれば第2特図特電制御処理(図48)のステップS2402にて否定判定をすることとなる。また、停止中フラグが「0」クリアされることにより、更新の停止対象となっていた特図特電タイマカウンタの更新が再開される。これにより、遊技回の進行が一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回が、その一旦停止されたタイミングの状態から再開される。
この場合に、その一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回の開始契機となった保留情報に対して当否判定処理及び振分判定処理は再度実行されることはなく、当該遊技回の開始時に実行された当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果がそのまま再開後の遊技回において適用される。したがって、仮に遊技回の一旦停止の契機となった大当たり結果の発生によって当否抽選モードが高確率モードと低確率モードとの間で切り換わっていたとしても、現状の当否抽選モードではない側において実行された当否判定結果がそのまま保持される。このように遊技回の再開に際して当否判定処理及び振分判定処理を再度実行しないようにすることで、遊技回の再開時における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、遊技回の進行が一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回が再開されるとしても、その再開対象の遊技回の変動表示期間は当該遊技回の開始時に決定された変動表示期間のままであり、さらに一旦停止されたタイミングにおける残りの変動表示期間に亘って再開後の遊技回が実行される。これにより、変動表示期間を再度選択する処理及び変動表示期間を再度設定し直す処理が不要となり、遊技回の再開時における処理負荷を軽減することが可能となる。
ステップS2505の処理を実行した後は、停止解除コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2506)。音光側MPU93は、詳細は後述するように、停止解除コマンドを受信した場合、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において今回の停止対象となっている特図表示部の遊技回に対応する遊技回用の演出の進行を一旦停止している場合、その一旦停止している状態を解除するための制御を実行する。これにより、一旦停止したタイミングの状態から、その一旦停止対象となっていた遊技回用の演出が開始される。この再開された遊技回用の演出は、対応する遊技回の残りの変動表示期間に亘って行われる。
上記のように遊技回が一旦停止されて、開閉実行モードの終了後にその一旦停止されたタイミングの状態から遊技回が再開される構成の場合、遊技回の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である状況で上記第1の実施形態のように60分といった長い変動表示期間が選択されるとすると、例えば通常遊技状態ST1において第2特図表示部38bにて長期間選択態様で選択された変動表示期間による遊技回が実行されている状況で第1特図表示部38aにて遊技回が開始され、その第1特図表示部38aの遊技回において第1高確大当たり結果となった場合、開閉実行モードの終了後における第1高確率状態ST3では第2特図表示部38bにて長期間選択態様で選択された変動表示期間による遊技回が継続されてしまう。第1高確率状態ST3においては第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択が短期間選択態様で行われるのに対して、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択が長期間選択態様で行われるため、上記のように第2特図表示部38bにて長期間選択態様で選択された変動表示期間による遊技回が継続されると、遊技回の消化率が極端に低下してしまうこととなる。これに対して、本実施形態では、長期間選択態様により選択される変動表示期間が、図50の説明図に示すように、変動表示期間の選択態様が通常選択態様である場合において選択される最長の変動表示期間と同一の変動表示期間で一定となっている。
具体的には、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては、上記第1の実施形態と同様に、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が通常選択態様となっており、当該通常選択態様においては複数種類の変動表示期間のいずれかが選択される。その選択対象の複数種類の変動表示期間のうち3分が最長の変動表示期間となっており、変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である場合にはその3分の変動表示期間のみが選択される。
ここで、上記最長の変動表示期間である3分の変動表示期間は、大当たり結果となる遊技回においてのみ選択される。当該最長の変動表示期間が選択される場合、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいては大当たり結果の発生が確定するプレミアム演出が発生する。つまり、通常選択態様において選択される変動表示期間としてプレミアム演出を実行するための最長の変動表示期間が設定されている構成において、長期間選択態様により変動表示期間を選択する場合にはその最長の変動表示期間のみが選択される。
長期間選択態様により選択される変動表示期間が、通常選択態様である場合において選択される最長の変動表示期間と同一の変動表示期間であることにより、長期間選択態様で選択された変動表示期間で一方の特図表示部38a,38bにて遊技回が行われている状況で他方の特図表示部38a,38bにて遊技回が開始されるとともに、その他方の特図表示部38a,38bにて遊技回が終了して大当たり結果となることで上記一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止され、さらにその大当たり結果を契機とした開閉実行モードの終了後において一旦停止されていた遊技回が再開されたとしても、その再開された遊技回が極端に長い期間に亘って継続してしまうことを防止することが可能となる。よって、遊技回の消化率が極端に低下するという事象が発生することを防止しながら、遊技回を一旦停止させる構成を適用することが可能となる。
なお、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、及び第2高確率状態ST4において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合に、長期間選択態様で変動表示期間が選択される点は上記第1の実施形態と同様である。また、第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、及び第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合に、短期間選択態様で変動表示期間が選択される点も上記第1の実施形態と同様である。
図51(a)は、音光側MPU93にて実行される本実施形態におけるテーブル設定処理を示すフローチャートであり、図51(b)は、表示側MPU103にて実行される本実施形態におけるコマンド対応処理を示すフローチャートである。
音光側MPU93は、図51(a)に示すように、主側MPU82から停止発生コマンドを受信した場合(ステップS2601:YES)、途中停止用処理を実行する(ステップS2602)。途中停止用処理では、停止発生コマンドに対応する特図表示部38a,38bの遊技回に対応させて表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出を実行している状況であれば、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルにおいてどのデータを参照すべきかを特定するためのポインタ情報の更新が停止されるようにする。また、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルを音光側RAM95に記憶保持させた状態のままとするとともに、そのテーブルに対応するポインタ情報を現状のまま音光側RAM95に記憶保持させた状態とする。その後、停止発生コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2603)。当該停止発生コマンドには今回の停止対象となった特図表示部38a,38bを特定可能とする情報が含まれる。
表示側MPU103は、図51(b)に示すように、音光側MPU93から停止発生コマンドを受信した場合(ステップS2701:YES)、途中停止用処理を実行する(ステップS2702)。途中停止用処理では、停止発生コマンドに対応する特図表示部38a,38bの遊技回に対応させて図柄表示装置51にて実行している遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルにおいてどのデータを参照すべきかを特定するためのポインタ情報の更新が停止されるようにする。また、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルを表示側RAM105に記憶保持させた状態のままとするとともに、そのテーブルに対応するポインタ情報を現状のまま音光側RAM95に記憶保持させた状態とする。この場合、遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルとしては特図対応装飾領域51a,51bにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルが確実に存在するため、そのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報は記憶保持された状態となる。また、遊技回の今回の停止対象となる特図表示部38a,38bが長期間選択態様で変動表示期間が選択される側ではない場合、その特図表示部38a,38bにおける遊技回に対応させて図柄表示装置51の演出表示領域51fにおいても遊技回用の演出が実行される。この場合、特図対応装飾領域51a,51bにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報だけではなく、演出表示領域51fにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報も記憶保持された状態となる。
音光側MPU93は、図51(a)に示すように、主側MPU82から停止解除コマンドを受信した場合(ステップS2604:YES)、停止解除用処理を実行する(ステップS2605)。停止解除用処理では、表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報が一旦停止された状態で音光側RAM95に記憶保持されている場合、そのポインタ情報の更新が現状の情報から再度開始されるようにする。これにより、表示発光部64及びスピーカ部65における遊技回用の演出が一旦停止される直前の状態から再開される。
また、一旦停止する前の状態においてはその一旦停止の対象となっている特図表示部38a,38bの遊技回が表示発光部64及びスピーカ部65において遊技回用の演出の実行対象外であったにも関わらず、遊技状態ST1〜ST4の移行に伴いその遊技回が表示発光部64及びスピーカ部65において遊技回用の演出の実行対象に切り換わることが想定される。この場合、当該状況に対応するテーブルが音光側ROM94から音光側RAM95に読み出されることにより、そのような切り換わりが発生した場合には再開後の遊技回に対応させて遊技回用の演出が表示発光部64及びスピーカ部65にて実行される。例えば、比較的短い期間で完了する単位演出を実行するためのテーブルが読み出され、再開後の遊技回においては当該遊技回が終了するまで当該単位演出が繰り返される構成としてもよい。ステップS2605の処理を実行した後は、停止解除コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS2606)。
なお、テーブル設定処理では、その他の処理を実行する(ステップS2607)。その他の処理では、例えば主側MPU82から強制終了コマンドを受信している場合に、当該強制終了コマンドの受信に対応する処理を実行する。この処理内容は、上記第1の実施形態におけるテーブル設定処理(図30)のステップS1113及びステップS1114の処理と同一である。
表示側MPU103は、図51(b)に示すように、音光側MPU93から停止解除コマンドを受信している場合(ステップS2703:YES)、停止解除用処理を実行する(ステップS2704)。停止解除用処理では、図柄表示装置51にて遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報が一旦停止された状態で表示側RAM105に記憶保持されている場合、そのポインタ情報の更新が現状の情報から再度開始されるようにする。これにより、図柄表示装置51における遊技回用の演出が一旦停止される直前の状態から再開される。この場合、特図対応装飾領域51a,51bのうち一旦停止の対象となっている側において遊技回用の演出が再開されるとともに、演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が一旦停止の対象となっている場合には当該演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が再開される。
また、一旦停止する前の状態においてはその一旦停止の対象となっている特図表示部38a,38bの遊技回が演出表示領域51fにおける遊技回用の演出の実行対象外であったにも関わらず、遊技状態ST1〜ST4の移行に伴いその遊技回が演出表示領域51fにおける遊技回用の演出の実行対象に切り換わることが想定される。この場合、当該状況に対応するテーブルが表示側ROM104から表示側RAM105に読み出されることにより、そのような切り換わりが発生した場合には再開後の遊技回に対応させて遊技回用の演出が演出表示領域51fにて実行される。例えば、全図柄列Z1〜Z3において残りの変動表示期間の終了直前まで図柄の変動表示が行われ、変動表示期間が経過するタイミングよりも所定期間前のタイミングでその再開された遊技回の遊技結果に対応する停止結果が表示される構成としてもよい。
なお、コマンド対応処理では、その他の処理を実行する(ステップS2705)。その他の処理では、例えば音光側MPU93から強制終了コマンドを受信している場合、当該強制終了コマンドの受信に対応する処理を実行する。この処理内容は、上記第1の実施形態におけるコマンド対応処理(図32)のステップS1312の処理と同一である。
次に、特図表示部38a,38bにおいて遊技回が一旦停止される様子を、図52のタイムチャートを参照しながら説明する。図52(a)は第1特図表示部38aにおいて遊技回が実行されている期間を示し、図52(b)は第2特図表示部38bにおいて遊技回が実行されている期間を示し、図52(c)は開閉実行モードが実行されている期間を示し、図52(d)は遊技回が一旦停止されている期間を示す。
通常遊技状態ST1においてt1のタイミングで、図52(b)に示すように第2特図表示部38bにて遊技回が開始される。この場合、当該遊技回の変動表示期間は長期間選択態様により選択された変動表示期間となる。
その後、第2特図表示部38bにて遊技回が実行されている状況であるt2のタイミングで、図52(a)に示すように第1特図表示部38aにて遊技回が開始される。この場合、当該遊技回の変動表示期間は通常選択態様により選択された変動表示期間となる。
その後、第2特図表示部38bにて遊技回が未だ継続して実行されている状況であるt3のタイミングで、図52(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了される。この場合、当該第1特図表示部38aにおける遊技回の遊技結果が大当たり結果であることにより、t3のタイミングで、図52(c)に示すように開閉実行モードが開始される。また、第2特図表示部38bにおける遊技回は今回終了した第1特図表示部38aにおける遊技回よりも先に開始されているとともに、その後に開始された第1特図表示部38aにおける遊技回が先に停止され、さらにその遊技回の遊技結果が大当たり結果となっている。したがって、t3のタイミングで、図52(b)及び図52(d)に示すように、第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t4のタイミングで図52(c)に示すように開閉実行モードが終了することで、図52(d)に示すように遊技回が一旦停止された状態が解除され、図52(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が再開される。なお、t3のタイミングで発生した大当たり結果は第1高確大当たり結果であるため、t4のタイミングで遊技状態は第1高確率状態ST3となる。また、第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにおける遊技回が再開されているが、その再開対象の遊技回の変動表示期間は通常遊技状態ST1において選択されているため長期間選択態様により選択された変動表示期間のままである。
その後、第2特図表示部38bにて遊技回が実行されている状況であるt5のタイミングで、図52(a)に示すように第1特図表示部38aにて遊技回が開始される。この場合、当該遊技回の変動表示期間は長期間選択態様により選択された変動表示期間となる。
その後、第1特図表示部38aにて遊技回が実行されている状況であるt6のタイミングで、図52(b)に示すように、t4のタイミングで再開された第2特図表示部38bにおける遊技回の残りの変動表示期間が経過することで当該遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもないため、第1特図表示部38aにおける遊技回はそのまま継続される。
その後、第1特図表示部38aにて遊技回が実行されている状況であるt7のタイミングで、図52(b)に示すように、第2特図表示部38bにて遊技回が開始される。この場合、当該遊技回の変動表示期間は短期間選択態様により選択された変動表示期間となる。
その後、第1特図表示部38aにて遊技回が未だ継続して実行されている状況であるt8のタイミングで、図52(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了される。この場合、第2特図表示部38bにおける遊技回の遊技結果が大当たり結果であることにより、t8のタイミングで、図52(c)に示すように開閉実行モードが開始される。また、第1特図表示部38aにおける遊技回は今回終了した第2特図表示部38bにおける遊技回よりも先に開始されているとともに、その後に開始された第2特図表示部38bにおける遊技回が先に停止され、さらにその遊技回の遊技結果が大当たり結果となっている。したがって、t8のタイミングで、図52(a)及び図52(d)に示すように、第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t9のタイミングで図52(c)に示すように開閉実行モードが終了することで、図52(d)に示すように遊技回が一旦停止された状態が解除され、図52(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が再開される。なお、t8のタイミングで発生した大当たり結果は第2高確大当たり結果であるため、t9のタイミングで遊技状態は第2高確率状態ST4となる。また、第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにおける遊技回が再開されているが、その再開対象の遊技回の変動表示期間は第1高確率状態ST3において選択されているため長期間選択態様により選択された変動表示期間のままである。
その後、t10のタイミングで、図52(a)に示すように、t9のタイミングで再開された第1特図表示部38aにおける遊技回の残りの変動表示期間が経過することで当該遊技回が終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の両方が実行されている状況において一方の遊技回が終了して開閉実行モードとなったとしても、その一方の遊技回よりも他方の遊技回の方が先に開始されていた場合には、当該他方の遊技回は開閉実行モードの発生に際して一旦停止され、当該開閉実行モードが終了した後に再開される。これにより、後に開始された遊技回の内容によって先に開始された遊技回の内容が無効化されてしまわなようにすることが可能となる。
長期間選択態様で遊技回の変動表示期間が選択される場合であっても、その変動表示期間は通常選択態様で選択される最長の変動表示期間と同一となる。これにより、所定の保留情報を契機とした遊技回の変動表示期間の選択態様が開閉実行モードを挟んで長期間選択態様から短期間選択態様に変更される場合において、その所定の保留情報を契機とした遊技回であって長期間選択態様で変動表示期間が選択された遊技回が開閉実行モードの終了後に再開されたとしても、その遊技回が終了するまでに極端に長い期間を要することとなってしまわないようにすることが可能となる。よって、優先対象ではない遊技回が開閉実行モードを跨いで実行されるとともにその開閉実行モードの終了後に優先対象ではない側であった遊技回が優先対象となる側に切り換わる場合であっても、その開閉実行モードの終了後に再開された優先対象となる側の遊技回が極端に長い期間に亘って継続してしまわないようにすることが可能となる。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の両方が実行されている状況において一方の遊技回が終了して開閉実行モードとなった場合であって、その一方の遊技回の方が他方の遊技回よりも先に開始されている場合、他方の遊技回は停止されてそのまま無効化される。これにより、開閉実行モードを跨いで遊技回が実行される頻度を抑えることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とが重複して実行されている状況において一方の遊技回が終了した場合における他方の遊技回の扱いが上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図53は、主側MPU82にて実行される本実施形態における特図確定中処理を示すフローチャートである。
ステップS2801〜ステップS2812では、上記第1の実施形態における特図確定中処理(図37)のステップS1501〜ステップS1512と同一の処理を実行する。今回の遊技回が大当たり結果又は小当たり結果でありステップS2812の処理を実行した後は、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値が「1」及び「2」のいずれかであるか否かを判定することで、当該逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中であるか否かを判定する(ステップS2813)。
上記逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中である場合(ステップS2813:YES)、当該逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける遊技回よりも先に開始されているか否かを判定する(ステップS2814)。具体的には、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況において他方の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が開始される場合、上記一方の特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグに「1」をセットする。当該先開始フラグは第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのそれぞれに対して1対1で対応させて設けられている。先開始フラグに「1」がセットされた状態は、当該先開始フラグに対応する側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が終了される場合に「0」クリアされるとともに、当該先開始フラグに対応しない側の特図表示部38a,38bにおいて大当たり結果及び小当たり結果のいずれもが発生しない状況で遊技回が終了される場合にも「0」クリアされる。ステップS2814では、今回の制御対象とは異なる側の特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。そして、当該先開始フラグに「1」がセットされていない場合にはステップS2814にて否定判定をし、当該先開始フラグに「1」がセットされている場合にはステップS2814にて肯定判定をする。
ステップS2814にて肯定判定をした場合、今回の制御対象とは異なる側の特図表示部38a,38bにおいて実行中の遊技回の遊技結果が大当たり結果及び小当たり結果のいずれかに対応しているのか否かを判定する(ステップS2815)。具体的には、当該異なる側の特図表示部38a,38bにおける遊技回を開始する場合に実行した当否判定処理の結果を主側RAM84に記憶されている情報を参照することで特定する。
大当たり結果及び小当たり結果のいずれにも対応していない場合(ステップS2214:NO)、すなわち外れ結果である場合、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回を終了させるべく強制終了処理を実行するとともに(ステップS2816)、当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bを「0」クリアし(ステップS2817)、さらに当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する強制終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2818)。その後、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2819)。これらステップS2816〜ステップS2819の処理が実行された場合に、特図表示部38a,38bにおける遊技回が途中であっても終了される点、及び当該終了対象となった特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出が途中であっても終了される点は、上記第2の実施形態における特図確定中処理(図46)においてステップS2215〜ステップS2217の処理が実行された場合と同一である。
大当たり結果及び小当たり結果のいずれかに対応している場合(ステップS2214:YES)、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する主側RAM84の停止中フラグに「1」をセットし(ステップS2820)、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止発生コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2821)。その後、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2822)。これらステップS2820〜ステップS2822の処理が実行された場合に、特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止される点、及び当該一旦停止対象となった特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出が途中であっても一旦停止される点は、上記第2の実施形態における特図確定中処理(図46)においてステップS2219〜ステップS2221の処理が実行された場合と同一である。また、一旦停止された遊技回が再開される条件も上記第2の実施形態と同一である。
特図確定中処理において、ステップS2807にて否定判定をした場合、すなわち今回の制御対象の特図表示部38a,38bにおける今回の遊技回が外れ結果であった場合、各特図表示部38a,38bに対応する先開始フラグを共に「0」クリアする(ステップS2823)。その後、今回の制御対象の特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS2824)。
上記のように本実施形態では、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回の両方が実行されている状況において一方の遊技回が終了して開閉実行モードとなったとしても、他方の遊技回が大当たり結果又は小当たり結果に対応する遊技回である場合には一旦停止されて開閉実行モードの終了後に再開されることがある。これにより、大当たり結果又は小当たり結果となることの利益が無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
また、上記他方の遊技回が大当たり結果又は小当たり結果に対応しているとしても、当該他方の遊技回が上記一方の遊技回よりも先に開始されていないと、上記一方の遊技回を契機とした開閉実行モードの発生によって無効化される。これにより、大当たり結果又は小当たり結果という判定結果が後に開始された遊技回によって無効化されてしまうことを阻止しながら、先に開始された遊技回で開閉実行モードが発生しているにも関わらず開閉実行モードが発生する権利を有する遊技回が開閉実行モードを挟んで持ち越されてしまうことを阻止することが可能となる。
その一方、上記他方の遊技回が大当たり結果又は小当たり結果に対応していない場合には、当該他方の遊技回が上記一方の遊技回よりも先に開始されたか否かに関係なく、当該一方の遊技回を契機とした開閉実行モードの発生によって無効化される。これにより、開閉実行モードを跨いで遊技回が実行される頻度を抑えることが可能となる。
なお、上記第1の実施形態と同様に、開閉実行モードが実行されている状況においてはその開閉実行モードの契機が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれであったとしても、各特図表示部38a,38bにおいて遊技回の新たな開始は行われない。
次に、本実施形態における遊技回の変動表示期間の選択態様について、図54の説明図を参照しながら説明する。
通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2において第1特図表示部38aにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、通常選択態様で変動表示期間が選択される点は上記第1の実施形態と同様である。また、通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、並びに第2高確率状態ST4において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、長期間選択態様で変動表示期間が選択される点も上記第1の実施形態と同様である。また、第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、及び第2高確率状態ST4において第1特図表示部38aにおける遊技回の変動表示期間を選択する場合、短期間選択態様で変動表示期間が選択される点も上記第1の実施形態と同様である。
変動表示期間が通常選択態様で選択される場合には複数種類の変動表示期間のいずれかが選択されることとなるが、その選択対象の複数種類の変動表示期間のうち2分が最長の変動表示期間となっている。これに対して、長期間選択態様で変動表示期間が選択される場合、大当たり結果又は小当たり結果となる遊技回であれば、通常選択態様において選択される最長の変動表示期間である2分の変動表示期間のみが選択される。
このように長期間選択態様により変動表示期間が選択される遊技回であってもその遊技回が大当たり結果又は小当たり結果に対応している場合には、選択される変動表示期間が通常選択態様である場合において選択される最長の変動表示期間と同一の変動表示期間であることにより、長期間選択態様で選択された変動表示期間で一方の特図表示部38a,38bにて遊技回が行われている状況で他方の特図表示部38a,38bにて遊技回が開始されるとともに、その他方の特図表示部38a,38bにて遊技回が終了して大当たり結果となることで上記一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止され、さらにその大当たり結果を契機とした開閉実行モードの終了後において一旦停止されていた遊技回が再開されたとしても、その再開された遊技回が極端に長い期間に亘って継続してしまうことを防止することが可能となる。よって、遊技回の消化率が極端に低下するという事象が発生することを防止しながら、遊技回を一旦停止させる構成を適用することが可能となる。
その一方、長期間選択態様で変動表示期間が選択される場合、外れ結果となる遊技回であれば、上記第1の実施形態と同様に、通常選択態様において選択される最長の変動表示期間よりも長い変動表示期間である60分の変動表示期間のみが選択される。これにより、通常遊技状態ST1又は低確率サポート状態ST2の第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率、第1高確率状態ST3の第1特図表示部38aにおける遊技回の消化率、及び第2高確率状態ST4の第2特図表示部38bにおける遊技回の消化率を低くすることが可能となる。そして、このように遊技回の消化率を低くすることで、対応する各遊技状態ST1〜ST4において逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回の消化率を相対的に高くすることが可能となり、当該逆側の特図表示部38a,38bにて大当たり結果が先に生じやすくさせることが可能となる。
<第4の実施形態>
本実施形態では、第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とが重複して実行されている状況において一方の遊技回が終了した場合における他方の遊技回の扱いが上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図55は、本実施形態における特図確定中処理を示すフローチャートである。
ステップS2901〜ステップS2912では、上記第1の実施形態における特図確定中処理(図37)のステップS1501〜ステップS1512と同一の処理を実行する。また、今回の遊技回が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合には(ステップS2907:NO)、今回の制御対象の特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS2913)。
ステップS2912又はステップS2913の処理を実行した後は、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値が「1」及び「2」のいずれかであるか否かを判定することで、当該逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中であるか否かを判定する(ステップS2914)。当該逆側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回の実行中である場合(ステップS2914:YES)、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bにおける遊技回を終了させるべく強制終了処理を実行するとともに(ステップS2915)、当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bを「0」クリアし(ステップS2916)、さらに当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する強制終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS2917)。これらステップS2915〜ステップS2917の処理が実行された場合に、特図表示部38a,38bにおける遊技回が途中であっても終了される点、及び当該終了対象となった特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出が途中であっても終了される点は、上記第2の実施形態における特図確定中処理(図46)においてステップS2215〜ステップS2217の処理が実行された場合と同一である。
以上詳述した本実施形態によれば、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方にて遊技回が実行されている状況において一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が終了する場合、当該一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回の遊技結果、他方の特図表示部38a,38bにおける遊技回の遊技結果、及びこれら特図表示部38a,38bの遊技回の開始順序に関係なく、他方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が途中であっても終了される。これにより、一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が変動表示期間の経過に伴い終了した場合に他方の特図表示部38a,38bにおける遊技回も終了させる場合の処理構成を簡素化することが可能となる。
なお、上記第1の実施形態と同様に、開閉実行モードが実行されている状況においてはその開閉実行モードの契機が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれであったとしても、各特図表示部38a,38bにおいて遊技回の新たな開始は行われない。
<第5の実施形態>
上記第1の実施形態では第2特図表示部38bにおける遊技回の開始契機となる入賞を発生させる入球装置として、当該入球装置への遊技球の入球を阻止するための開閉部材といった部材が設けられておらず、入球装置の入口部が遊技領域PAに対して常時開放されている第2通常入球装置35が設けられている構成としたが、本実施形態では当該第2通常入球装置35に代えて、第2特別入球装置141が設けられている。以下、第2特別入球装置141について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。ちなみに、本実施形態では当否判定の結果として小当たり結果が存在していない。
図56は、本実施形態における遊技盤24の正面図である。
上記第1の実施形態と同様に、第1通常入球装置33は遊技領域PAの下側領域PA4に設けられており、特電入賞装置32、第1特別入球装置34及びスルーゲート36は遊技領域PAの右側領域PA3に設けられている。左側領域PA2を流下する遊技球は第1通常入球装置33への入賞が可能であって、特電入賞装置32、第1特別入球装置34及びスルーゲート36への入賞が不可である。右側領域PA3を流下する遊技球は特電入賞装置32、第1特別入球装置34及びスルーゲート36への入賞が可能であって、第1通常入球装置33への入賞は不可である。
第2特別入球装置141は右側領域PA3に設けられている。第2特別入球装置141は、遊技球の入球を阻止するための開閉部材が設けられており、入賞が可能な状態と入賞が不可な状態とが遊技状態ST1〜ST4に応じて変更される。第2特別入球装置141の具体的な構成は、第1特別入球装置34と同一である。つまり、第2特別入球装置141が図示しない誘導ユニットによって誘導状態となることにより当該第2特別入球装置141への入賞が可能となり、第2特別入球装置141が誘導ユニットによって非誘導状態となることにより当該第2特別入球装置141への入賞が不可となる。なお、第2特別入球装置141に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の個数は1個である。
第2特別入球装置141に対応させて右側領域PA3には第2スルーゲート142が設けられている。第2スルーゲート142の具体的な構成は、スルーゲート36と同一である。第2スルーゲート142への入賞が発生することで、上限記憶数(具体的には4個)を上限として第2普図側の保留情報が取得される。第2普図側の保留情報に対しては誘導用の当否判定処理が行われ、当該誘導用の当否判定処理において誘導実行状態に当選することで第2特別入球装置141が誘導状態となる。
第2スルーゲート142に対応させて遊技盤24には、第2普図表示部143が設けられている。第2特別入球装置141を誘導状態に切り換えることが可能な遊技状態において第2スルーゲート142への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PAにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた第2普図表示部143にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果が誘導実行状態の当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合に誘導実行状態へ移行する。誘導実行状態では、第2特別入球装置141が所定の態様で誘導状態となる。
第2普図表示部143は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第2普図表示部143にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
第2普図表示部143に隣接した位置には、第2普図保留表示部144が設けられている。遊技球が第2スルーゲート142に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2普図保留表示部144の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
なお、上記第1の実施形態では、図柄表示装置51には普図表示部39aに対応する普図対応装飾領域51cが2箇所に設定されている構成としたが、本実施形態では、その2箇所の普図対応装飾領域51cのうち一方が普図表示部39aに対応しており、他方が第2普図表示部143に対応している。
右側領域PA3においては、スルーゲート36の下方に第2スルーゲート142が設けられており、第2スルーゲート142の下方に第1特別入球装置34が設けられており、第1特別入球装置34の下方に第2特別入球装置141が設けられており、第2特別入球装置141の下方に特電入賞装置32が設けられている。スルーゲート36、第2スルーゲート142、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141は、遊技球の各入口部における横方向の中央が鉛直方向の同一直線上となるように配置されている。これにより、スルーゲート36を鉛直方向に通過した遊技球は第2スルーゲート142を確実に通過し、さらに第2スルーゲート142を通過した遊技球は、第1特別入球装置34が誘導状態であれば第2特別入球装置141の状態とは関係なく第1特別入球装置34に確実に入賞し、第1特別入球装置34が非誘導状態であって第2特別入球装置141が誘導状態であれば当該第2特別入球装置141に確実に入賞し、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の両方が非誘導状態であれば特電入賞装置32に向けて流下する。
第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が発生した場合には、第1特図側の保留情報が取得され、第2特別入球装置141への入賞が発生した場合には、第2特図側の保留情報が取得される。また、スルーゲート36への入賞が発生した場合には、第1普図側の保留情報が取得され、第2スルーゲート142への入賞が発生した場合には、第2普図側の保留情報が取得される。
図57は、それら保留情報を保留記憶するための構成を説明するための説明図である。図57に示すように、第1特図側の保留情報を保留記憶するために主側RAM84には第1特図保留エリア125が設けられており、第2特図側の保留情報を保留記憶するために主側RAM84には第2特図保留エリア126が設けられている。また、第1普図側の保留情報を保留記憶するために主側RAM84には普図保留エリア123が設けられており、第2普図側の保留情報を保留記憶するために主側RAM84には第2普図保留エリア145が設けられている。
第1特図保留エリア125は上記第1の実施形態と同様に、第1エリア125a、第2エリア125b、第3エリア125c及び第4エリア125dを備えており、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が第1特図側の保留情報として、いずれかのエリア125a〜125dに格納される。
第1エリア125a〜第4エリア125dには、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア125a→第2エリア125b→第3エリア125c→第4エリア125dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア125a〜125dが設けられていることにより、第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
第2特図保留エリア126は、第1エリア126a、第2エリア126b、第3エリア126c及び第4エリア126dを備えており、第2特別入球装置35への入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が第2特図側の保留情報として、いずれかのエリア126a〜126dに格納される。
第1エリア126a〜第4エリア126dには、第2特別入球装置141への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア126a→第2エリア126b→第3エリア126c→第4エリア126dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア126a〜126dが設けられていることにより、第2特別入球装置141への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。つまり、本実施形態では、第2特図側の保留情報の上限記憶数が第1特図側の保留情報の上限記憶数と同一となっている。
特図用の実行エリア127には、上記第1の実施形態と同様に、第1特図表示部38aにおける遊技回を開始する際に、第1特図保留エリア125の第1エリア125aに格納された保留情報を遊技回の実行対象として格納するための第1特図用の実行エリア127aが設けられている。また、特図用の実行エリア127には、第2特図表示部38bにおける遊技回を開始する際に、第2特図保留エリア126の第1エリア126aに格納された保留情報を遊技回の実行対象として格納するための第2特図用の実行エリア127bが設けられている。
上記のように第1特図用の実行エリア127aと第2特図用の実行エリア127bとが個別に設けられていることにより、上記第1の実施形態と同様に、第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とを重複して実行することが可能である。なお、第1特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となった場合における遊技結果の内容は上記第1の実施形態と同一であるとともに、第2特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となった場合における遊技結果の内容も上記第1の実施形態と同一である。
普図保留エリア123は上記第1の実施形態と同様に、第1エリア128a、第2エリア128b、第3エリア128c及び第4エリア128dを備えており、スルーゲート36への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が第1普図側の保留情報として、いずれかのエリア128a〜128dに格納される。
第1エリア128a〜第4エリア128dには、スルーゲート36への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア128a→第2エリア128b→第3エリア128c→第4エリア128dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア128a〜128dが設けられていることにより、スルーゲート36への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
第2普図保留エリア145は、第1エリア146a、第2エリア146b、第3エリア146c及び第4エリア146dを備えており、第2スルーゲート142への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が第2普図側の保留情報として、いずれかのエリア146a〜146dに格納される。
第1エリア146a〜第4エリア146dには、第2スルーゲート142への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア146a→第2エリア146b→第3エリア146c→第4エリア146dの順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア146a〜146dが設けられていることにより、第2スルーゲート142への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。つまり、第2普図側の保留情報の上限記憶数が第1普図側の保留情報の上限記憶数と同一となっている。
普図保留エリア123には、上記第1の実施形態と同様に、普図用の実行エリア129が設けられている。普図用の実行エリア129は、普図表示部39aにて変動表示を開始する際に誘導用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアであり、普図表示部39aの変動表示を開始する際には普図保留エリア123の第1エリア128aに格納された保留情報が普図用の実行エリア129に移動される。
第2普図保留エリア145には、第2普図用の実行エリア147が設けられている。第2普図用の実行エリア147は、第2普図表示部143にて変動表示を開始する際に誘導用の当否判定を行う対象の保留情報が格納されるエリアであり、第2普図表示部143の変動表示を開始する際には第2普図保留エリア145の第1エリア146aに格納された保留情報が第2普図用の実行エリア147に移動される。
上記のように普図用の実行エリア129と第2普図用の実行エリア147とが個別に設けられていることにより、普図表示部39aにおける絵柄の変動表示の実行回と第2普図表示部143における絵柄の変動表示の実行回とを重複して実行することが可能である。
次に、本実施形態における各遊技状態ST1〜ST4の内容について、図58の説明図を参照しながら説明する。
本実施形態では、第2特図側の保留情報を取得する契機を生じさせる入球装置として、誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる第2特別入球装置141が設けられていることに対応させて、サポートモードが2種類存在している。サポートモードの一方は上記第1の実施形態と同様に第1特別入球装置34のサポートモードであり、サポートモードの他方は第2特別入球装置141のサポートモードである。第1特別入球装置34のサポートモードの内容は上記第1の実施形態と同一である。
第2特別入球装置141のサポートモードとして、第2スルーゲート142への入賞が発生したとしても第2特別入球装置141が誘導状態とならない非サポートモードと、第2スルーゲート142への入賞が発生したことに基づいて第2特別入球装置141が誘導状態となるサポート発生モードとが設定されている。
非サポートモードでは、既に説明したとおり、第2普図側の保留情報の内容に関係なく第2特別入球装置141が誘導状態とならない。つまり、非サポートモードにおいては第2特別入球装置141への入賞が発生する機会が生じない。但し、非サポートモードであっても、第2スルーゲート142への入賞が発生した場合に第2普図側の保留情報が第2普図保留エリア145に格納されるとともに、第2普図表示部143において絵柄の変動表示が行われていない状況で普図側の保留情報が第2普図保留エリア145に記憶されている場合には、その普図側の保留情報が消化対象となり所定の期間(例えば28秒)に亘って第2普図表示部143にて絵柄の変動表示が行われる。
サポート発生モードでは、第2普図表示部143において絵柄の変動表示が行われていない状況で第2普図保留エリア145に第2普図側の保留情報が格納されている場合、当該第2普図側の保留情報を利用して誘導用の当否判定が実行される。この当否判定において誘導実行状態の当選となる確率は、所定の確率(例えば4/5)で一定となっている。誘導用の当否判定が実行された場合、その当否判定の結果が誘導実行状態の当選であるか否かに関係なく、所定の期間に亘って第2普図表示部143にて絵柄の変動表示が行われる。この変動表示期間は非サポートモードである場合において第2普図表示部143にて絵柄の変動表示が行われる場合における変動表示期間よりも短く設定されており、具体的には3秒となっている。また、サポート発生モードにおける第2普図表示部143の変動表示期間は、その変動表示の契機となった第2普図側の保留情報が誘導実行状態の当選となるか否かに関係なく一定となっている。
誘導実行状態の当選に対応する第2普図表示部143の絵柄の変動表示回が終了した場合、第2特別入球装置141が所定の態様で誘導実行状態となる。誘導実行状態は、第2特別入球装置141が誘導状態となった後に非誘導状態に復帰する誘導制御(又は開閉制御)が予め定められた回数行われた場合、又は予め定められた上限個数の遊技球が第2特別入球装置141の検知センサにて検知された場合に、終了する。これらの内容について具体的には、上記上限個数は10個で一定となっている。また、誘導制御の実行回数も複数回の所定回数、具体的には3回で一定となっている。各誘導制御の実行回において第2特別入球装置141が誘導状態に維持される上限期間は3秒で一定となっており、各誘導制御の実行回の間において第2特別入球装置141が非誘導状態に維持される期間は1秒で一定となっている。上記のように誘導制御が実行されることにより、サポート発生モードにおいては第2特別入球装置141への入賞が発生する機会が生じ、当該サポート発生モードにおいて右側領域PA3を流下するように発射操作が行われている場合には約90%の入球頻度で第2特別入球装置141への入賞が発生することとなる。
上記のように第1特別入球装置34のサポートモードだけではなく、第2特別入球装置141のサポートモードが設定されていることにより、各遊技状態ST1〜ST4の内容が上記第1の実施形態と相違している。各遊技状態ST1〜ST4の内容について以下に説明する。
通常遊技状態ST1は、図58に示すように、当否抽選モードが低確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードであり、第2特別入球装置141のサポートモードが非サポートモードである遊技状態である。このように第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の両方が非サポートモードであることにより、通常遊技状態ST1においては特図側の保留情報の取得を行わせることが可能な入球装置が第1通常入球装置33のみとなる。したがって、通常遊技状態ST1においては第1通常入球装置33への入賞の発生を狙って左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。
通常遊技状態ST1においては、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態と同様に通常選択態様となっている。一方、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態における短期間選択態様となっている。通常遊技状態ST1においては上記のとおり第2特別入球装置141が非サポートモードとなるため、通常遊技状態ST1において第2特図表示部38bにおける遊技回が実行される場合というのは、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で通常遊技状態ST1に移行した場合である。この場合に第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となっていることにより、その保留記憶されている第2特図側の保留情報を早期に消化させることが可能となる。そして、上記第1の実施形態と同様に、第1特図側の保留情報よりも第2特図側の保留情報の方が当否判定及び振分判定の結果が遊技者にとって有利であるため、第2特図側の保留情報を早期に消化させる構成とすることで、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で通常遊技状態ST1に移行した場合の有利度を高めることが可能となる。
低確率サポート状態ST2は、図58に示すように、当否抽選モードが低確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードであり、第2特別入球装置141のサポートモードが非サポートモードである遊技状態である。このように第1特別入球装置34がサポート発生モードであって第2特別入球装置141が非サポートモードであることにより、低確率サポート状態ST2においては特図側の保留情報の取得を行わせることが可能な入球装置が第1通常入球装置33及び第1特別入球装置34となる。この場合に、第1特別入球装置34がサポート発生モードである状況においては、第1特別入球装置34への入賞を狙った方が第1通常入球装置33への入賞を狙う場合よりも第1特図側の保留情報が取得され易くなる。したがって、低確率サポート状態ST2においては第1特別入球装置34への入賞の発生を狙って右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。なお、低確率サポート状態ST2においては上記のとおり第2特別入球装置141が非サポートモードであるため、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても第2特図側の保留情報が取得されることはない。
低確率サポート状態ST2においては、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態と同様に通常選択態様となっている。一方、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態における短期間選択態様となっている。低確率サポート状態ST2においては上記のとおり第2特別入球装置141が非サポートモードとなるため、低確率サポート状態ST2において第2特図表示部38bにおける遊技回が実行される場合というのは、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で低確率サポート状態ST2に移行した場合である。この場合に第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となっていることにより、その保留記憶されている第2特図側の保留情報を早期に消化させることが可能となる。そして、上記第1の実施形態と同様に、第1特図側の保留情報よりも第2特図側の保留情報の方が当否判定及び振分判定の結果が遊技者にとって有利であるため、第2特図側の保留情報を早期に消化させる構成とすることで、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で低確率サポート状態ST2に移行した場合の有利度を高めることが可能となる。
第1高確率状態ST3は、図58に示すように、当否抽選モードが高確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードが非サポートモードであり、第2特別入球装置141のサポートモードがサポート発生モードである遊技状態である。このように第1特別入球装置34が非サポートモードであって第2特別入球装置141のサポートモードがサポート発生モードであることにより、第1高確率状態ST3においては特図側の保留情報の取得を行わせることが可能な入球装置が第1通常入球装置33及び第2特別入球装置141となる。この場合に、上記第1の実施形態と同様に、第1特図側の保留情報よりも第2特図側の保留情報の方が当否判定及び振分判定の結果が遊技者にとって有利である。したがって、第1高確率状態ST3においては第2特別入球装置141への入賞の発生を狙って右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。なお、第1高確率状態ST3においては上記のとおり第1特別入球装置34が非サポートモードであるため、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても第1特図側の保留情報が取得されることはない。
第1高確率状態ST3においては、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態と同様に長期間選択態様となっており、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態と同様に短期間選択態様となっている。第1高確率状態ST3においては上記のとおり第1特別入球装置34が非サポートモードとなるため、左側領域PA2を遊技球が流下するような発射操作を敢えて行わないと、第1特図側の保留情報が新たに取得されることはない。しかしながら、第1特図側の保留情報が保留記憶された状態で第1高確率状態ST3に移行することが起こり得る。この場合に、上記第1の実施形態と同様に、第1特図側の保留情報よりも第2特図側の保留情報の方が当否判定及び振分判定の結果が遊技者にとって有利である。そうすると、第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bにおける遊技回にて大当たり結果となる前に第1特図表示部38aにおける遊技回にて大当たり結果となると、遊技者が不利益を被ったと感じてしまう可能性がある。
これに対して、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様であるのに対して、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である。そして、上記第1の実施形態と同様に、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bの両方において遊技回が重複して実行されている状況で一方の特図表示部38a,38bにおける遊技回が終了して大当たり結果となった場合には他方の遊技回が途中であっても終了されてその終了対象の遊技回の契機となった保留情報は無効化される。これにより、第1高確率状態ST3においては、第2特図表示部38bにおける遊技回にて大当たり結果となる前に第1特図表示部38aにおける遊技回にて大当たり結果が発生する可能性を低くすることが可能となる。
第2高確率状態ST4は、図58に示すように、当否抽選モードが高確率モードであり、第1特別入球装置34のサポートモードがサポート発生モードであり、第2特別入球装置141のサポートモードが非サポートモードである遊技状態である。このように第1特別入球装置34がサポート発生モードであって第2特別入球装置141が非サポートモードであることにより、第2高確率状態ST4においては特図側の保留情報の取得を行わせることが可能な入球装置が第1通常入球装置33及び第1特別入球装置34となる。この場合に、第1特別入球装置34がサポート発生モードである状況においては、第1特別入球装置34への入賞を狙った方が第1通常入球装置33への入賞を狙う場合よりも第1特図側の保留情報が取得され易くなる。したがって、第2高確率状態ST4においては第1特別入球装置34への入賞の発生を狙って右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うこととなる。なお、第2高確率状態ST4においては上記のとおり第2特別入球装置141が非サポートモードであるため、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行ったとしても第2特図側の保留情報が取得されることはない。
第2高確率状態ST4においては、第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様は上記第1の実施形態と同様に短期間選択態様となっている。また、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様も第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様と同様に短期間選択態様となっている。第2高確率状態ST4においては上記のとおり第2特別入球装置141が非サポートモードとなるため、第2高確率状態ST4において第2特図表示部38bにおける遊技回が実行される場合というのは、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で第2高確率状態ST4に移行した場合である。この場合に第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様となっていることにより、その保留記憶されている第2特図側の保留情報を早期に消化させることが可能となる。そして、上記第1の実施形態と同様に、第1特図側の保留情報よりも第2特図側の保留情報の方が当否判定及び振分判定の結果が遊技者にとって有利であるため、第2特図側の保留情報を早期に消化させる構成とすることで、第2特図側の保留情報が保留記憶された状態で第2高確率状態ST4に移行した場合の有利度を高めることが可能となる。
なお、第2高確率状態ST4において第2特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となった場合の有利度を高める上では、第2高確率状態ST4において第2特図側の保留情報が当否判定及び振分判定の対象となった場合の大当たり結果として第2高確大当たり結果のみではなく第1高確大当たり結果のみが存在している構成としてもよく、第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果の2種類のみが存在している構成としてもよく、このように第1高確大当たり結果及び第2高確大当たり結果の2種類のみが存在している構成において第1高確大当たり結果の選択率が第2高確大当たり結果の選択率よりも高い構成としてもよい。
図59は、主側MPU82にて実行される本実施形態におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理では、第1特図表示部38aにおける遊技回及び当該遊技回を契機とした開閉実行モードを制御するための処理として、上記第1の実施形態と同様に第1特図特電制御処理(ステップS3014)が実行される。第1特図特電制御処理の内容は上記第1の実施形態における第1特図特電制御処理(図22)と同一である。タイマ割込み処理では、第2特図表示部38bにおける遊技回及び当該遊技回を契機とした開閉実行モードを制御するための処理として、上記第1の実施形態と同様に第2特図特電制御処理(ステップS3015)が実行される。第2特図特電制御処理の内容は、第2特図側の保留情報の上限記憶数が1個ではなく4個である点で相違するものの、それ以外の内容については上記第1の実施形態における第2特図特電制御処理(図23)と同一である。
ちなみに、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおける遊技回用の演出の実行対象は、上記第1の実施形態と同様に、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4であれば第1特図表示部38aにおける遊技回であり、第1高確率状態ST3であれば第2特図表示部38bにおける遊技回である。但し、これに限定されることはなく、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4においては、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち先に開始された側の遊技回に対応させて演出表示領域51fにおける遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。また、当該構成においては、表示発光部64及びスピーカ部65における遊技回用の演出についても、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち先に開始された側の遊技回に対応させて実行される構成としてもよい。
タイマ割込み処理では、普図表示部39aにおける絵柄の変動表示回及び当該変動表示回を契機とした誘導実行状態を制御するための処理として、第1普通普電制御処理(ステップS3016)が実行される。第1普図普電制御処理の内容は、上記第1の実施形態における普図普電制御処理(図21)と同一である。タイマ割込み処理では、第2普図表示部143における絵柄の変動表示回及び当該変動表示回を契機とした誘導実行状態を制御するための処理として、第2普図普電制御処理(ステップS3017)が実行される。第2普図普電制御処理の内容は、制御対象が第2特別入球装置141及び第2普図表示部143である点で相違するものの、基本的な処理内容は上記第1の実施形態における普図普電制御処理(図21)と同一である。
タイマ割込み処理におけるステップS3001〜ステップS3013、及びステップS3018〜ステップS3021の処理内容についても、上記第1の実施形態におけるタイマ割込み処理(図20)のステップS201〜ステップS213、及びステップS217〜ステップS220の処理内容と同一である。
図60は、主側MPU82にて実行される本実施形態における特電終了処理を示すフローチャートである。
エンディング期間が経過している場合(ステップS3101:YES)、主側RAM84のV入賞フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS3102:YES)、主側RAM84の高確率フラグに「1」をセットすることで当否抽選モードを高確率モードに設定し(ステップS3103)、V入賞フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3102:NO)、高確率フラグを「0」クリアすることで当否抽選モードを低確率モードに設定する(ステップS3104)。
その後、今回の開閉実行モードが第1高確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS3105:YES)、主側RAM84に設けられた第1サポートフラグを「0」クリアすることで第1特別入球装置34のサポートモードを非サポートモードに設定するとともに、主側RAM84に設けられた第2サポートフラグに「1」をセットすることで第2特別入球装置141のサポートモードをサポート発生モードに設定する(ステップS3106)。また、今回の開閉実行モードが第2高確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS3107:YES)、主側RAM84の第1サポートフラグに「1」をセットすることで第1特別入球装置34のサポートモードをサポート発生モードとするとともに、主側RAM84の第2サポートフラグを「0」クリアすることで第2特別入球装置141のサポートモードを非サポートモードとする(ステップS3108)。また、今回の開閉実行モードが第1低確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS3109:YES)、主側RAM84の第1サポートフラグを「0」クリアすることで第1特別入球装置34のサポートモードを非サポートモードに設定するとともに、主側RAM84の第2サポートフラグを「0」クリアすることで第2特別入球装置141のサポートモードを非サポートモードに設定する(ステップS3110)。また、今回の開閉実行モードが第2低確大当たり結果を契機としている場合には(ステップS3111:YES)、主側RAM84の第1サポートフラグに「1」をセットすることで第1特別入球装置34のサポートモードをサポート発生モードとするとともに、主側RAM84の第2サポートフラグを「0」クリアすることで第2特別入球装置141のサポートモードを非サポートモードとする(ステップS3112)。その後、第1特別入球装置34のサポート発生モードの終了契機を設定するために主側RAM84の遊技回数カウンタに終了基準回数として「100」をセットする(ステップS3113)。遊技回数カウンタの値が更新される内容及び低確率モードにおいて遊技回数カウンタの値が「0」となった場合の処理内容は上記第1の実施形態と同一である。
その後、ボーナス終了コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS3114)。ボーナス終了コマンドには、今回の開閉実行モードの終了後における遊技状態が通常遊技状態ST1であるか否かを示す情報がセットされる。音光側MPU93ではボーナス終了コマンドを受信した場合、それに対応した報知が開始されるようにするための制御を実行する。
その後、今回の処理が第1特図特電制御処理に対応しているのであれば第1特図特電カウンタ84aの値を「0」クリアし、今回の処理が第2特図特電制御処理に対応しているのであれば第2特図特電カウンタ84bの値を「0」クリアする(ステップS3115)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1特図側の保留情報を取得する契機となる第1特別入球装置34だけではなく、第2特図側の保留情報を取得する契機となる第2特別入球装置141も、誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる。これにより、右側領域PA3に第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の両方が設けられている構成であったとしても、これら入球装置34,141への遊技球の入球頻度を各遊技状態ST1〜ST4に対応する入球頻度とすることが可能となる。
第1特別入球装置34が非誘導状態である場合には当該第1特別入球装置34の前方を遊技球が縦方向に通過可能であって、第2特別入球装置141が非誘導状態である場合には当該第2特別入球装置141の前方を遊技球が縦方向に通過可能である。これにより、誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる始動入球部が右側領域PA3に複数集約されている構成であっても、当該右側領域PA3における遊技球の流下態様が制限され過ぎないようにすることが可能となる。
第1特別入球装置34に対応させて普図側の保留情報が取得される契機となるスルーゲート36が設けられているとともに、第2特別入球装置141に対応させて普図側の保留情報が取得される契機となる第2スルーゲート142が設けられている構成において、これらスルーゲート36及び第2スルーゲート142は右側領域PA3に設けられている。これにより、遊技者は右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで、第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報の取得契機を生じさせることができるとともに、第1特別入球装置34を誘導状態に切り換える契機及び第2特別入球装置141を誘導状態に切り換える契機も生じさせることができる。
スルーゲート36の下方に第2スルーゲート142が設けられており、スルーゲート36を鉛直方向に通過した遊技球は第2スルーゲート142を確実に通過することとなる。これにより、右側領域PA3においてスルーゲート36及び第2スルーゲート142が占める範囲を狭くしながら、それらスルーゲート36の遊技球の入賞率と第2スルーゲート142の遊技球の入賞率とを同程度とすることが可能となる。
スルーゲート36及び第2スルーゲート142は右側領域PA3において第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の上方に設けられている。これにより、スルーゲート36及び第2スルーゲート142への入賞頻度が、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の状態によって変動してしまわないようにすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態では、第1特図表示部38aにおける遊技回と第2特図表示部38bにおける遊技回とが重複して実行されない構成となっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図61は、本実施形態における各遊技状態ST1〜ST4の内容を説明するための説明図である。
通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4における当否抽選モードの種類及びサポートモードの種類は、上記第1の実施形態と同一である。
通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が通常選択態様であり、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である。また、第1高確率状態ST3においては第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様であり、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様である。また、第2高確率状態ST4においては第1特図表示部38aにおける変動表示期間の選択態様が短期間選択態様であり、第2特図表示部38bにおける変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である。
通常選択態様及び短期間選択態様の内容は上記第1の実施形態と同一である。一方、長期間選択態様の内容は上記第1の実施形態と異なっており、具体的には、長期間選択態様では通常選択態様において選択される最長の変動表示期間のみが選択される。本実施形態の場合に、通常選択態様において選択される最長の変動表示期間が10分となっているため、長期間選択態様では10分の変動表示期間のみが選択される。但し、これに限定されることはなく、長期間選択態様においては通常選択態様において選択される最長の変動表示期間よりも長い変動表示期間が選択される構成としてもよい。
ここで、本実施形態では、各遊技状態ST1〜ST4のそれぞれに対応させて第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち優先変動の対象となる特図表示部38a,38bが設定されている。この優先変動の対象となる特図表示部38a,38bは、各遊技状態ST1〜ST4において変動表示期間の選択態様が長期間選択態様ではない側となっている。具体的には、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4においては優先変動の対象が第1特図表示部38aとなっており、第1高確率状態ST3においては優先変動の対象が第2特図表示部38bとなっている。
優先変動の対象である特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況においては優先変動の対象ではない特図表示部38a,38bにおいて遊技回が開始されることはない。また、優先変動の対象ではない特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況において優先変動の対象である特図表示部38a,38bにおいて遊技回を開始させることが可能な条件が成立した場合には、優先変動の対象ではない特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止されて、優先変動の対象である特図表示部38a,38bにおいて遊技回が開始される。この一旦停止された遊技回は、優先変動の対象である特図表示部38a,38bの遊技回が外れ結果である場合には当該遊技回が終了した場合に再開され、優先変動の対象である特図表示部38a,38bの遊技回が大当たり結果又は小当たり結果である場合には開閉実行モードが終了した場合に再開される。
なお、上記第1の実施形態と同様に、開閉実行モードが実行されている状況においてはその開閉実行モードの契機が第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれであったとしても、各特図表示部38a,38bにおいて遊技回の新たな開始は行われない。
図62は、主側MPU82にて実行される本実施形態における特図変動開始処理を示すフローチャートである。
今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値が3以上ではない場合であって(ステップS3201:NO)、当該逆側の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値が「1」又は「2」である場合(ステップS3202:YES)、主側RAM84に設けられた優先変動フラグの状態を確認することで、今回の制御対象の特図表示部38a,38bが現状の遊技状態ST1〜ST4との関係で優先変動の対象となっているか否かを判定する(ステップS3203)。優先変動フラグは、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうちいずれが優先変動の対象であるのかを主側MPU82にて特定するためのフラグである。通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4のいずれかであり、優先変動の対象が第1特図表示部38aである場合には優先変動フラグの値は「0」であり、第1高確率状態ST3であり、優先変動の対象が第2特図表示部38bである場合には優先変動フラグの値は「1」である。
今回の制御対象の特図表示部38a,38bが優先変動の対象ではない場合(ステップS3203:NO)、優先変動の対象側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されていることを意味するため、ステップS3206の変動開始用処理を実行することなく、そのまま本特図変動開始処理を終了する。これにより、優先変動の対象である側の特図表示部38a,38bにおいて遊技回が実行されている状況においては、優先変動の対象ではない側の特図表示部38a,38bにおいて新たな遊技回が開始されることが阻止される。
今回の制御対象の特図表示部38a,38bが優先変動の対象である場合(ステップS3203:YES)、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止中フラグに「1」をセットする(ステップS3204)。停止中フラグは、上記第2の実施形態と同様に、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bに1対1で対応させて設けられている。停止中フラグは、その停止中フラグに対応する特図表示部38a,38bにおける遊技回を一旦停止している状況であることを主側MPU82にて特定するためのフラグである。
停止中フラグに「1」がセットされた場合における第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理の処理内容について説明する。図63は本実施形態における第1特図特電制御処理を示すフローチャートであり、図64は本実施形態における第2特図特電制御処理を示すフローチャートである。
第1特図特電制御処理及び第2特図特電制御処理のいずれにおいても、保留情報の取得処理を実行した後は(ステップS3301、ステップS3401)、主側RAM84の対応する停止中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3302、ステップS3402)。停止中フラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3302:NO、ステップS3402:NO)、第1特図特電制御処理においては上記第1の実施形態における第1特図特電制御処理(図22)のステップS407〜ステップS416と同様にステップS3303〜ステップS3312の処理を実行し、第2特図特電制御処理においては上記第1の実施形態における第2特図特電制御処理(図23)のステップS507〜ステップS516と同様にステップS3403〜ステップS3412の処理を実行する。
一方、主側RAM84の対応する停止中フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3302:YES、ステップS3402:YES)、第1特図特電制御処理においてはステップS3303〜ステップS3312の処理を実行することなくそのまま本第1特図特電制御処理を終了し、第2特図特電制御処理においてはステップS3403〜ステップS3412の処理を実行することなくそのまま本第2特図特電制御処理を終了する。これにより、停止中フラグに「1」がセットされている特図表示部38a,38bにおいては保留情報の取得処理(ステップS3301、ステップS3401)を除いて、特図特電制御処理の進行が停止される。よって、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち優先変動の対象ではない側において遊技回が実行されている状況で優先変動の対象である側において遊技回が開始された場合、優先変動の対象ではない側における遊技回の進行が停止される。この場合、優先変動の対象ではない側の特図表示部38a,38bにおける表示状態は、優先変動の対象である側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が開始されたタイミングにおける表示状態で停止されその表示状態のまま保持される。このように表示状態が途中で停止されるとともにその途中で停止された表示状態が保持されることにより、優先変動の対象ではない側の特図表示部38a,38bにおける遊技回が一旦停止されている状況であることを遊技ホールの管理者などが把握することが可能となる。
特図変動開始処理(図62)の説明に戻り、ステップS3204の処理を実行した後は、今回の制御対象とは逆側の特図表示部38a,38bに対応する停止発生コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS3205)。音光側MPU93は、停止発生コマンドを受信した場合、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65において今回の停止対象となった特図表示部38a,38bの遊技回に対応する遊技回用の演出が無効化されないように一旦停止させるための制御を実行する。
ここで、本実施形態では、各遊技状態ST1〜ST4において優先変動の対象となっている特図表示部38a,38b及び優先変動の対象となっていない特図表示部38a,38bのいずれの遊技回が実行される場合であっても、図柄表示装置51の演出表示領域51f、表示発光部64及びスピーカ部65において遊技回用の演出が実行される。つまり、音光側MPU93は、変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合、今回の遊技回の開始対象が優先変動の対象となっている特図表示部38a,38bであるか否かに関係なく、今回の遊技回に対応する遊技回用の演出を表示発光部64及びスピーカ部65にて実行させるためのテーブルを音光側ROM94から音光側RAM95に読み出し、その読み出したテーブルに従った発光制御及び音出力制御を実行する。また、表示側MPU103は、変動パターンコマンドを受信した場合、今回の遊技回の開始対象が優先変動の対象となっている特図表示部38a,38bであるか否かに関係なく、今回の遊技回に対応する遊技回用の演出を特図対応装飾領域51a,51bにて実行させるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出すとともに、今回の遊技回に対応する遊技回用の演出を演出表示領域51fにて実行させるための表示パターンテーブルを表示側ROM104から表示側RAM105に読み出し、その読み出した表示パターンテーブルに従った表示制御を実行する。
上記構成において、図65(a)のフローチャートに示すように、音光側MPU93は主側MPU82から停止発生コマンドを受信した場合(ステップS3501:YES)、テーブル設定処理において、途中停止用処理を実行する(ステップS3502)。途中停止用処理では、停止発生コマンドに対応する特図表示部38a,38bの遊技回に対応させて表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出を実行している状況において、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルにおいてどのデータを参照すべきかを特定するためのポインタ情報の更新が停止されるようにする。また、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルを音光側RAM95に記憶保持させた状態のままとするとともに、そのテーブルに対応するポインタ情報を現状のまま音光側RAM95に記憶保持させた状態とする。その後、停止発生コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS33503)。当該停止発生コマンドには今回の停止対象となった特図表示部38a,38bを特定可能とする情報が含まれる。
表示側MPU103は、図65(b)のフローチャートに示すように、音光側MPU93から停止発生コマンドを受信した場合(ステップS3601:YES)、コマンド対応処理において、途中停止用処理を実行する(ステップS3602)。途中停止用処理では、停止発生コマンドに対応する特図表示部38a,38bの遊技回に対応させて図柄表示装置51にて実行している遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルにおいてどのデータを参照すべきかを特定するためのポインタ情報の更新が停止されるようにする。また、その遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルを表示側RAM105に記憶保持させた状態のままとするとともに、そのテーブルに対応するポインタ情報を現状のまま音光側RAM95に記憶保持させた状態とする。この場合、遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルとしては特図対応装飾領域51a,51bにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルと、図柄表示装置51の演出表示領域51fにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブルとが存在している。したがって、特図対応装飾領域51a,51bにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報が記憶保持された状態となるとともに、演出表示領域51fにおける遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報も記憶保持された状態となる。
その後、表示領域切換処理を実行する(ステップS3603)。表示領域切換処理の内容について、図66(a)及び図66(b)の説明図を参照しながら説明する。図66(a)及び図66(b)に示すように、図柄表示装置51には、上記第1の実施形態と同様に、第1特図対応装飾領域51aと、第2特図対応装飾領域51bと、普図対応装飾領域51cと、第1特図保留対応領域51dと、第2特図保留対応領域51eと、演出表示領域51fとが設定される。
この場合に、音光側MPU93から停止発生コマンドを受信して表示領域切換処理(ステップS3603)が表示側MPU103にて実行された場合、演出表示領域51f内に停止中領域151,152が設定され、当該停止中領域151,152において優先変動の対象となっていない側の特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出が一旦停止された状態で表示される。停止中領域151,152は第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合と、第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合とで異なる態様で設定される。具体的には、図66(a)は第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合における停止中領域151を示しており、図66(b)は第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合における停止中領域152を示している。図66(a)及び図66(b)に示すように、第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合と、第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止の対象となっている場合とで、停止中領域151,152の表示サイズは同一であるものの表示位置が異なっている。
演出表示領域51fにおいて停止中領域151,152以外の領域においては、優先変動の対象となっている特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出が実行されることとなる。この場合、演出表示領域51fにおいて停止中領域151,152以外の領域の範囲は、停止中領域151,152の範囲よりも広く設定されている。これにより、優先変動の対象となっている特図表示部38a,38bに対応する遊技回用の演出を広い範囲を利用して実行することが可能となる。なお、優先変動の対象となっている特図表示部38a,38bにおける遊技回において大当たり結果又は小当たり結果が発生した場合には、図柄表示装置51においては開閉実行モードに対応する演出が実行されるため当該開閉実行モードにおいて停止中領域151,152は表示されない状態となるが、開閉実行モードに対応する演出が実行されている状況であっても停止中領域151,152が表示される構成としてもよい。
特図変動開始処理(図62)の説明に戻り、ステップS3202にて否定判定をした場合、又はステップS3205の処理を実行した場合、変動開始用処理を実行する(ステップS3206)。変動開始用処理では、上記第1の実施形態における特図変動開始処理(図26)のステップS802〜ステップS816と同一の処理が実行される。
図67は、主側MPU82にて実行される本実施形態における特図確定中処理を示すフローチャートである。
ステップS3701〜ステップS3712では、上記第1の実施形態における特図確定中処理(図37)のステップS1501〜ステップS1512と同一の処理を実行する。今回の遊技回が大当たり結果及び小当たり結果のいずれでもない場合、すなわち今回の遊技回が外れ結果である場合(ステップS3707:NO)、主側RAM84のいずれかの停止中フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS3713:YES)、その「1」がセットされている停止中フラグを「0」クリアする(ステップS3714)。当該停止中フラグが第1特図表示部38aに対応しているのであれば第1特図特電制御処理(図63)のステップS3302にて否定判定をすることとなり、当該停止中フラグが第2特図表示部38bに対応しているのであれば第2特図特電制御処理(図64)のステップS3402にて否定判定をすることとなる。これにより、遊技回の進行が一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回が、その一旦停止されたタイミングの状態から再開される。
この場合に、その一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回の開始契機となった保留情報に対して当否判定処理及び振分判定処理は再度実行されることはなく、当該遊技回の開始時に実行されて当否判定処理の結果及び振分判定処理の結果がそのまま再開後の遊技回において適用される。したがって、仮に遊技回の一旦停止の契機となった遊技回において大当たり結果となりその大当たり結果の発生によって当否抽選モードが高確率モードと低確率モードとの間で切り換わっていたとしても、現状の当否抽選モードではない側において実行された当否判定結果がそのまま保持される。このように遊技回の再開に際して当否判定処理及び振分判定処理を再度実行しないようにすることで、遊技回の再開時における処理負荷を軽減することが可能となる。
また、遊技回の進行が一旦停止されていた特図表示部38a,38bにおける遊技回が再開されるとしても、その再開対象の遊技回の変動表示期間は当該遊技回の開始時に決定された変動表示期間のままであり、さらに一旦停止されたタイミングにおける残りの変動表示期間に亘って再開後の遊技回が実行される。これにより、変動表示期間を再度選択する処理及び変動表示期間を再度設定し直す処理が不要となり、遊技回の再開時における処理負荷を軽減することが可能となる。
ステップS3714の処理を実行した後は、停止解除コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS3715)。停止解除コマンドを受信した場合における音光側MPU93の処理内容については後に説明する。
ステップS3713にて否定判定をした場合、又はステップS3715の処理を実行した場合、今回の制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS3716)。
図68は主側MPU82にて実行される本実施形態における特電終了処理を示すフローチャートである。
特電終了処理では、エンディング期間が経過している場合(ステップS3801:YES)、遊技状態移行処理を実行する(ステップS3802)。遊技状態移行処理の内容は、上記第1の実施形態における特電終了処理(図41)のステップS1902〜ステップS1911と同一である。その後、今回の制御対象の特図表示部38a,38bに対応する特図特電カウンタ84a,84bの値を「0」クリアする(ステップS3803)。
その後、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が第1高確大当たり結果である場合(ステップS3804:YES)、主側RAM84の優先変動フラグに「1」をセットする(ステップS3805)。これにより、優先変動の対象が第2特図表示部38bとなる。一方、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が第1高確大当たり結果以外の大当たり結果である場合(ステップS3806:YES)、主側RAM84の優先変動フラグを「0」クリアする(ステップS3807)。これにより、優先変動の対象が第1特図表示部38aとなる。なお、今回の開閉実行モードが小当たり結果を契機としている場合には、優先変動フラグの状態は開閉実行モードが開始される前の状態に維持される。
その後、主側RAM84のいずれかの停止中フラグに「1」がセットされていることを条件として(ステップS3808:YES)、その「1」がセットされている停止中フラグを「0」クリアするとともに(ステップS3809)、停止解除コマンドを音光側MPU93に送信する(ステップS3810)。
音光側MPU93は、図65(a)に示すように、主側MPU82から停止解除コマンドを受信した場合(ステップS3504:YES)、テーブル設定処理において停止解除用処理を実行する(ステップS3505)。停止解除用処理では、表示発光部64及びスピーカ部65にて遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報が一旦停止された状態で音光側RAM95に記憶保持されている場合、そのポインタ情報の更新が現状の情報から再度開始されるようにする。これにより、表示発光部64及びスピーカ部65における遊技回用の演出が一旦停止される直前の状態から再開される。また、停止解除コマンドを表示側MPU103に送信する(ステップS3506)。なお、テーブル設定処理では、その他の処理を実行する(ステップS3507)。
表示側MPU103は、図65(b)に示すように、音光側MPU93から停止解除コマンドを受信した場合(ステップS3604:YES)、停止解除用処理を実行する(ステップS3605)。停止解除用処理では、図柄表示装置51にて遊技回用の演出を実行制御するためのテーブル及び当該テーブルに対応するポインタ情報が一旦停止された状態で表示側RAM105に記憶保持されている場合、そのポインタ情報の更新が現状の情報から再度開始されるようにする。これにより、図柄表示装置51における遊技回用の演出が一旦停止される直前の状態から再開される。この場合、特図対応装飾領域51a,51bのうち一旦停止の対象となっている側において遊技回用の演出が再開されるとともに、演出表示領域51fにおいて一旦停止の対象となっている遊技回用の演出が再開される。
その後、表示領域復帰処理を実行する(ステップS3606)。表示領域復帰処理では、図66(a)及び図66(b)に示すように図柄表示装置51の演出表示領域51fに停止中領域151,152が表示されている状態であれば、停止中領域151,152の表示を終了し、一旦停止の対象となっていた遊技回用の演出が演出表示領域51fの全体で表示されるようにする。なお、コマンド対応処理では、その他の処理を実行する(ステップS3607)。
次に、第1特図表示部38a及び第2特図表示部38bのうち一方の遊技回が優先変動の対象となる様子について、図69のタイムチャートを参照しながら説明する。図69(a)は第1特図表示部38aにて遊技回が実行される期間を示し、図69(b)は第2特図表示部38bにて遊技回が実行される期間を示し、図69(c)は開閉実行モードが実行される期間を示し、図69(d)は主側RAM84の優先変動フラグの状態を示し、図69(e)は遊技回が一旦停止されている期間を示す。
図69(d)に示すように優先変動フラグに「1」がセットされていない状況であるt1のタイミングで、図69(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。優先変動フラグに「1」がセットされていない状況においては優先変動の対象が第1特図表示部38aではあるが、第1特図表示部38aにおける遊技回が実行されていないため、第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。なお、現状の遊技状態は通常遊技状態ST1である。
その後、第2特図表示部38bにおける遊技回が実行されている状況であるt2のタイミングで、図69(a)に示すように現状の優先変動の対象である第1特図表示部38aにおける遊技回が開始される。この場合、当該t2のタイミングで、図69(b)及び図69(e)に示すように、第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t3のタイミングで、図69(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は外れ結果であるため、図69(c)に示すように開閉実行モードは開始されない。したがって、当該t3のタイミングで、図69(e)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態が解除されて、図69(b)に示すように第2特図表示部38bにおいて一旦停止された遊技回が再開される。
その後、第2特図表示部38bにおける遊技回が実行されている状況であるt4のタイミングで、図69(a)に示すように現状の優先変動の対象である第1特図表示部38aにおける遊技回が開始される。この場合、当該t4のタイミングで、図69(b)及び図69(e)に示すように、第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t5のタイミングで、図69(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は大当たり結果であるため、当該t5のタイミングで、図69(c)に示すように開閉実行モードが開始される。当該開閉実行モードにおいても第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態は維持される。
その後、t6のタイミングで、図69(c)に示すように開閉実行モードが終了する。この場合、今回の開閉実行モードを契機として、図69(d)に示すように優先変動フラグに「1」がセットされる。これにより、優先変動の対象が第1特図表示部38aから第2特図表示部38bに切り換わる。また、t6のタイミングで、図69(e)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が一旦停止された状態が解除されて、図69(b)に示すように第2特図表示部38bにおいて一旦停止された遊技回が再開される。なお、現状の遊技状態は第1高確率状態ST3である。
その後、t7のタイミングで、図69(b)に示すように、第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は外れ結果であるため、図69(c)に示すように開閉実行モードは開始されない。現状の優先変動の対象は第2特図表示部38bとなっているため、t6のタイミング以降であってt7のタイミングよりも前に第1特図側の保留情報が取得されているが、第2特図表示部38bにおける遊技回が実行されている状況においては第1特図表示部38aにおける遊技回が開始されない。t7のタイミングで第2特図表示部38bにおける遊技回が終了することで、図69(a)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が開始される。
その後、第1特図表示部38aにおける遊技回が実行されている状況であるt8のタイミングで、図69(b)に示すように現状の優先変動の対象である第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。この場合、当該t8のタイミングで、図69(a)及び図69(e)に示すように、第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t9のタイミングで、図69(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は外れ結果であるため、図69(c)に示すように開閉実行モードは開始されない。したがって、当該t9のタイミングで、図69(e)に示すように第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止された状態が解除されて、図69(a)に示すように第1特図表示部38aにおいて一旦停止された遊技回が再開される。
その後、第1特図表示部38aにおける遊技回が実行されている状況であるt10のタイミングで、図69(b)に示すように現状の優先変動の対象である第2特図表示部38bにおける遊技回が開始される。この場合、当該t10のタイミングで、図69(a)及び図69(e)に示すように、第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止された状態となる。
その後、t11のタイミングで、図69(b)に示すように第2特図表示部38bにおける遊技回が終了する。当該遊技回の遊技結果は大当たり結果であるため、当該t11のタイミングで、図69(c)に示すように開閉実行モードが開始される。当該開閉実行モードにおいても第1特図表示部38aにおける遊技回が一旦停止された状態は維持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち優先対象ではない遊技回が実行されている状況において優先対象である遊技回が開始される場合には、優先対象ではない遊技回が途中であっても一旦停止され、優先対象である遊技回が終了した場合又はその遊技回を契機として開閉実行モードが発生する場合にはその開閉実行モードが終了した場合に、一旦停止されていた遊技回が再開される。これにより、優先対象である遊技回が実行されている状況においては優先対象ではない遊技回の進行が停止されることとなり、優先対象である遊技回において大当たり結果となり開閉実行モードとなる前に優先対象ではない遊技回において大当たり結果となり開閉実行モードとなる事象を発生しづらくさせることが可能となる。
優先対象ではない遊技回が一旦停止されている状況においては、図柄表示装置51の演出表示領域51fに停止中領域151,152が表示され、当該停止中領域151,152において、一旦停止の対象となる遊技回に対応する遊技回用の演出が一旦停止された状態で表示される。これにより、図柄表示装置51を確認することで、遊技回が一旦停止されている状況であることを把握することが可能となる。
また、第1特図側の保留情報が契機となった遊技回が一旦停止の対象となっている場合と、第2特図側の保留情報が契機となった遊技回が一旦停止の対象となっている場合とで、図柄表示装置51の表示面における停止中領域151,152の表示位置が異なっている。これにより、一旦停止の対象となっている遊技回がいずれの保留情報を契機としているのかを容易に把握することが可能となる。
<第7の実施形態>
本実施形態では、遊技領域PAにおける特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の配置箇所が上記第1の実施形態と異なっている。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図70(a)は本実施形態における遊技盤24の正面図である。なお、図70(a)においては釘24bを省略している。
図70(a)に示すように、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35はいずれも遊技領域PAの下側領域PA4に配置されている。具体的には、可変表示ユニット37の横方向の中央の下方位置に第1通常入球装置33が設けられており、第1通常入球装置33の鉛直下方の位置に第1特別入球装置34が設けられており、第1特別入球装置34の鉛直下方の位置に第2通常入球装置35が設けられており、第2通常入球装置35の鉛直下方の位置に特電入賞装置32が設けられている。また、左側領域PA2及び右側領域PA3のそれぞれに1個ずつスルーゲート36が設けられている。なお、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の具体的な構成は上記第1の実施形態と同一である。
上記構成においては、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われている状況において、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の全ての入賞を狙うことが可能である。また、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている状況において、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の全ての入賞を狙うことが可能である。この場合、遊技状態ST1〜ST4に応じて遊技球が流下する領域を大きく変更させる必要が生じないため、発射操作の容易化を図ることが可能となる。
なお、図70(a)の構成において右側領域PA3にスルーゲート36が設けられていない構成としてもよく、さらに右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合には、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35のうち少なくとも一つの装置への入賞が不可となる又は入賞が発生しづらくなる構成としてもよい。この場合であっても、いずれの遊技状態ST1〜ST4であったとしても左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うことで、各装置32〜35への入賞を狙うことが可能となる。
また、図70(a)の構成において左側領域PA2にスルーゲート36が設けられていない構成としてもよく、さらに左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合には、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35のうち少なくとも一つの装置への入賞が不可となる又は入賞が発生しづらくなる構成としてもよい。この場合であっても、いずれの遊技状態ST1〜ST4であったとしても右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで、各装置32〜35への入賞を狙うことが可能となる。
第1通常入球装置33に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数は1個であってもよく複数個であってもよいが賞球個数を抑える上では1個であることが好ましい。また、第1特別入球装置34に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数は1個であってもよく複数個であってもよいが賞球個数を抑える上では1個であることが好ましい。また、第2通常入球装置35に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数は1個であってもよく複数個であってもよいが賞球個数を抑える上では1個であることが好ましい。また、賞球個数を抑える上では、第1通常入球装置33に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数、第1特別入球装置34に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数、及び第2通常入球装置35に1個の遊技球が入賞したことにより払い出される遊技球の個数は、いずれも1個であることが好ましい。
なお、図70(a)の構成では、第2通常入球装置35が第1特別入球装置34と特電入賞装置32との間に設けられている構成としたが、これに限定されることはなく、例えば図70(b)に示すように第1特別入球装置34の横方向に設けられている構成としてもよい。また、第2通常入球装置35が図70(b)に示す位置よりも左側領域PA2の上流側に配置されている構成としてもよく、図70(b)に示す位置よりも下方の位置に配置されている構成としてもよい。これらの場合であっても、左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行うことで、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の全ての入賞を狙うことが可能である。
また、第2特別入球装置35が図70(b)に示すように第1特別入球装置34の左方に設けられているのではなく、第1特別入球装置34の右方に設けられている構成としてもよく、第1特別入球装置34の右方の位置よりも右側領域PA3の上流側に配置されている構成としてもよく、第1特別入球装置34の右方の位置よりも下方の位置に配置されている構成としてもよい。これらの場合、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うことで、特電入賞装置32、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34、第2通常入球装置35及びスルーゲート36の全ての入賞を狙うことが可能である。
一方、第2通常入球装置35が右側領域PA3に設けられている構成において、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合には、特電入賞装置32、第1通常入球装置33及び第1特別入球装置34への入賞が発生しない構成としてもよい。この場合、特電入賞装置32、第1通常入球装置33及び第1特別入球装置34への入賞を狙う場合と、第2通常入球装置35への入賞を狙う場合とで発射操作の態様を変更する必要が生じる。
なお、図70(a)及び図70(b)のような構成に対して、上記第5の実施形態のように第2通常入球装置35に代えて第2特別入球装置141を設ける構成を適用してもよい。
<第8の実施形態>
本実施形態では、開閉実行モードにおけるパチンコ機10の動作態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態では図示は省略するが、遊技領域PAの右側領域PA3に上記第1の実施形態における特電入賞装置32とは別に特電入賞装置が設けられている。当該別の特電入賞装置は特電入賞装置32への入賞を狙って発射操作を行うことで、入賞が可能となる位置に設けられている。当該別の特電入賞装置には、遊技球が入球可能な大入賞口と、当該大入賞口を開閉するための開閉部材と、大入賞口への遊技球の入球が可能となる開放状態と大入賞口への遊技球の入球が不可となる閉鎖状態との間で開閉部材の位置を切り換えるための駆動部と、大入賞口に入球した遊技球を検知するための検知センサとが設けられているが、特電入賞装置32のように切換片57及びV入賞検知センサ59bは設けられていない。
上記別の特電入賞装置の上記駆動部は主側MPU82により駆動制御され、開閉実行モードにおいて当該駆動部に主側MPU82から駆動信号が出力されることにより上記別の特電入賞装置の大入賞口が開放状態となる。上記別の特電入賞装置の上記検知センサの検知結果は主側MPU82に入力されており、当該検知センサの検知結果に基づき上記別の特電入賞装置への入賞の発生を特定した場合には遊技球の払い出しが実行される。1個の遊技球が上記別の特電入賞装置に入賞した場合の遊技球の払出個数は任意であるが、特電入賞装置32に1個の遊技球が入賞した場合の遊技球の払出個数と同一の15個となっている。
遊技回の遊技結果が大当たり結果となった場合に発生する通常対応の開閉実行モード及びV入賞対応の開閉実行モードにおいては、特電入賞装置32だけではなく、上記別の特電入賞装置も開閉制御される。以下、図71のタイムチャートを参照しながら、通常対応の開閉実行モードにおける動作態様、及びV入賞対応の開閉実行モードにおける動作態様について説明する。なお、以下の説明では、上記別の特電入賞装置を第1特電入賞装置といい、当該第1特電入賞装置の大入賞口を第1大入賞口155aといい、特電入賞装置32を第2特電入賞装置32といい、第2特電入賞装置32の大入賞口32aを第2大入賞口32aという。
図71(a1)及び図71(a2)はラウンド遊技の実行期間を示し、図71(b1)及び図71(b2)は第1大入賞口155aの開放継続期間を示し、図71(c1)及び図71(c2)は第2大入賞口32aの開放継続期間を示し、図71(d1)及び図71(d2)は第2特電入賞装置32の切換片57がV誘導位置に配置されている期間を示す。
まずV入賞対応の開閉実行モードについて図71(A)を参照しながら説明する。t1のタイミング、t2のタイミング及びt3のタイミングのそれぞれで、図71(a1)に示すようにラウンド遊技が開始される。これらラウンド遊技を含めて1ラウンド目〜14ラウンド目までの各ラウンド遊技においては、図71(b1)に示すように、第1大入賞口155aが開放状態となる。
その後、t4のタイミングで、図71(a1)に示すように、最終のラウンド遊技である15ラウンド目のラウンド遊技が開始される。15ラウンド目のラウンド遊技においては、図71(b1)及び図71(c1)に示すように、開放対象は第1大入賞口155aではなく第2大入賞口32aとなる。
その後、t5のタイミングで、15ラウンド目において第2大入賞口32aの開放が開始されてから所定期間(例えば3秒)が経過することで、図71(d1)に示すように切換片57が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、t6のタイミングで、t5のタイミングからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過することにより、図71(d1)に示すように切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、V入賞対応の開閉実行モードにおいては15ラウンド目のラウンド遊技の開始時から長期間態様による第2大入賞口32aの開放が実行され、さらに遊技球の発射周期との関係で切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングは、15ラウンド目のラウンド遊技の開始前から第2大入賞口32aへの入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても第2大入賞口32aへの入賞個数がラウンド遊技の終了条件の上限個数に確実に達しないタイミングである。したがって、15ラウンド目において第2大入賞口32aへの入賞を狙って発射操作を継続させていれば、第2大入賞口32aに入賞した遊技球のいずれかが第2特電入賞装置32のV入賞通路領域56cに確実に誘導されてV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることとなる。そして、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより、開閉実行モードの終了後における当否抽選モードが高確率モードとなる。
その後、t7のタイミングで長期間態様に対応する開放継続期間が経過することで、図71(c1)に示すように第2大入賞口32aが閉鎖されて、図71(a1)に示すように15ラウンド目が終了する。
次に、通常対応の開閉実行モードについて図71(B)を参照しながら説明する。t11のタイミング、t12のタイミング及びt13のタイミングのそれぞれで、図71(a2)に示すようにラウンド遊技が開始される。これらラウンド遊技を含めて1ラウンド目〜14ラウンド目までの各ラウンド遊技においては、図71(b2)に示すように、第1大入賞口155aが開放状態となる。
その後、t14のタイミングで、図71(a2)に示すように、最終のラウンド遊技である15ラウンド目のラウンド遊技が開始される。15ラウンド目のラウンド遊技においては、図71(b2)及び図71(c2)に示すように、最初の開放回の開放対象は第1大入賞口155aではなく第2大入賞口32aとなる。この場合、通常対応の開閉実行モードであるため、当該第2大入賞口32aの開放回は短期間態様に対応している。そして、短期間態様による開放継続期間は、15ラウンド目において第2大入賞口32aの開放が開始されてから切換片57のV誘導位置への切換が行われるまでに要する期間よりも短い。したがって、図71(c2)及び図71(d2)に示すように、切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングであるt16のタイミングよりも前のタイミングであるt15のタイミングにおいて、第2大入賞口32aが閉鎖される。但し、第2大入賞口32aが閉鎖されたとしても15ラウンド目が終了することはなく継続される。
その後、15ラウンド目が継続されている状況であって第2大入賞口32aの閉鎖が継続されている状況であるt16のタイミングで、15ラウンド目において第2大入賞口32aの開放が開始されてから所定時間(例えば3秒)が経過することで、図71(d2)に示すように切換片57が退避位置からV誘導位置に切り換えられる。その後、1ラウンド目が継続されている状況であって第2大入賞口32aの閉鎖が継続されている状況であるt17のタイミングで、t16のタイミングからV誘導継続期間(例えば3秒)が経過することにより、図71(d2)に示すように切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられる。
この場合、15ラウンド目における第2大入賞口32aの開放態様が短期間態様であるため、第2大入賞口32aへの入賞が発生しない可能性が高い。また、仮に第2大入賞口32aへの入賞が発生するとしても、当該最初の開放回が終了するタイミングで第2大入賞口32aに入賞した遊技球が第2特電入賞装置32における分岐通路56においてV入賞通路領域56cへの分岐位置よりも下流側に到達するまでに要する最長期間は、当該第2大入賞口32aの開放回が終了してから切換片57がV誘導位置に切り換えられるタイミングまでの期間(t15のタイミング〜t16のタイミング)よりも短い。したがって、15ラウンド目において第2大入賞口32aへの入賞を狙って発射操作を継続させていたとしても、第2特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることはない。そして、V入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されないことにより、開閉実行モードの終了後における当否抽選モードが低確率モードとなる。
切換片57がV誘導位置から退避位置に切り換えられたタイミングであるt17のタイミングよりも後のタイミングであるt18のタイミングで、図71(b2)に示すように第1大入賞口155aが開放される。当該第1大入賞口155aの開放回は中期間態様に対応している。その後、t19のタイミングで中期間態様に対応する開放継続期間が経過することで、図71(b2)に示すように第1大入賞口155aが閉鎖されて、図71(a2)に示すように15ラウンド目が終了する。なお、第1大入賞口155aの開放態様が中期間態様である場合、当該中期間態様による開放期間において第1大入賞口155aへの入賞個数がラウンド遊技の終了条件となる上限個数に達し得る。
なお、切換片57がV誘導位置に配置されているV誘導継続期間は上記のものに限定されることはなく、例えば、図71(A)におけるt5のタイミング及び図71(B)におけるt16のタイミングから、そのラウンド遊技の終了タイミングである図71(A)におけるt7のタイミング及び図71(B)におけるt19のタイミングまでであってもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組合せて適用してもよく(例えば第2の実施形態及び第7の実施形態の組合せや、第3の実施形態、第5の実施形態及び第8の実施形態の組合せ)、上記各実施形態の構成を相互に組合せるとともにそれに対して以下の別形態の構成を個別に又は組合せて適用してもよい。
(1)第1高確大当たり結果となった場合にはV入賞対応の開閉実行モードが発生し、特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードとなる構成としたが、第1高確大当たり結果となった場合には開閉実行モードにおける遊技球の入賞態様に関係なく開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードとなる構成としてもよい。また、当該構成に加えて又は代えて、第2高確大当たり結果となった場合にはV入賞対応の開閉実行モードが発生し、特電入賞装置32のV入賞検知センサ59bにて遊技球が検知されることにより開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードとなる構成としたが、第2高確大当たり結果となった場合には開閉実行モードにおける遊技球の入賞態様に関係なく開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードとなる構成としてもよい。
(2)第1高確率状態ST3において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となった場合には第1高確大当たり結果又は第2高確大当たり結果のいずれかとなる構成に代えて、第1高確率状態ST3において第2特図側の保留情報を契機として大当たり結果となった場合には確実に第2高確大当たり結果となる構成としてもよい。この場合、第1高確率状態ST3に開閉実行モードを挟んで滞在し続けることはなく、第1高確率状態ST3において開閉実行モードが発生した場合にはその開閉実行モードの後には基本的に第2高確率状態ST4となる。これにより、開閉実行モードを挟んで高確率モードが継続する状況であっても、低確率モードへの移行と高確率モードの滞在との分岐が高頻度で発生することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、上記構成であっても、第2高確率状態ST4において第1特図側の保留情報を契機として大当たり結果となった場合には第1高確大当たり結果となり得る構成とすることにより、第1高確率状態ST3から第2高確率状態ST4に移行したとしても、当否抽選モードが低確率モードとなる遊技状態を間に挟むことなく第1高確率状態ST3に復帰する事象を生じさせることが可能となる。よって、開閉実行モードを挟んで高確率モードが継続する状況を生じさせることが可能となる。
(3)各遊技状態ST1〜ST4において第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のうち優先対象ではない側の保留情報を契機とした遊技回が実行されない構成としてもよい。例えば、優先対象ではない側の保留情報は、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35のうち対応する入球装置への遊技球の入球が発生したとしても取得されない構成としてもよく、優先対象ではない側の保留情報は取得されるが遊技回の開始対象となることはなく消去される構成としてもよく、優先対象ではない側の保留情報が取得されたとしても当否判定の実行対象(すなわち遊技回の開始対象)とはならない構成としてもよい。これらの場合、各遊技状態ST1〜ST4においては優先対象となる側の保留情報を契機とした遊技回のみが実行されることとなるため、例えば通常遊技状態ST1において第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて大当たり結果が発生することはなく、第1高確率状態ST3において第1特図側の保留情報を契機とした遊技回にて大当たり結果が発生することはない。
(4)開閉実行モードが発生した場合には、第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のうち少なくとも開閉実行モードの終了後の遊技状態ST1〜ST4において優先対象ではない側となる保留情報は消去される構成としてもよい。例えば、通常遊技状態ST1において第1特図側の保留情報が保留記憶されている状況で開閉実行モードが発生し当該開閉実行モードの終了後に第1高確率状態ST3に移行する場合にはその保留記憶されている第1特図側の保留情報が消去される構成としてもよい。これにより、各遊技状態ST1〜ST4において優先対象となる側の保留情報を契機とした遊技回にて大当たり結果が発生する前に、優先対象ではない側の保留情報を契機とした遊技回にて大当たり結果が発生する可能性を低減させることが可能となる。
また、開閉実行モードが発生した場合には、第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報の両方が消去される構成としてもよい。これにより、このような保留情報の消去を行う場合に開閉実行モードの終了後における遊技状態ST1〜ST4とは無関係に一定の消去処理を実行するだけでよいため、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
(5)特図側の保留情報が取得される契機となる入球装置の全てが、第1特別入球装置34のように誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる構成としてもよい。例えば、上記第5の実施形態において、第1通常入球装置33を第1特別入球装置34と同様に誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる構成とする。この場合、通常遊技状態ST1においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141のうち第1通常入球装置33のみがサポートモード発生モードとなり、第1高確率状態ST3においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141のうち第2特別入球装置141のみがサポートモード発生モードとなり、第2高確率状態ST4においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141のうち第1特別入球装置34のみがサポートモード発生モードとなる構成とする。なお、この場合、低確率サポート状態ST2は存在しない。かかる構成とすることにより、遊技状態ST1,ST3,ST4において優先対象となる側の特別情報のみが取得可能となるため、優先対象となる側の特別情報を契機とした遊技回において大当たり結果となる前に優先対象ではない側の特別情報を契機とした遊技回において大当たり結果となる可能性が低減される。また、上記構成であれば、通常遊技状態ST1と第2高確率状態ST4とで優先対象となる側の保留情報が第1特図側の保留情報で共通するもののサポート発生モードの対象となる入球装置の種類が相違する。これにより、サポート発生モードの対象となる入球装置の種類の相違を通じて、通常遊技状態ST1と第2高確率状態ST4とを遊技者に区別させることが可能となる。
また、例えば、上記第5の実施形態において、第1通常入球装置33を不具備とする構成としてもよい。そして、通常遊技状態ST1及び第2高確率状態ST4においては第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141のうち第1特別入球装置34のみがサポート発生モードとなり、第1高確率状態ST3においては第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141のうち第2特別入球装置141のみがサポート発生モードとなる構成とする。この場合であっても、遊技状態ST1,ST3,ST4において優先対象となる側の特別情報のみが取得可能となるため、優先対象となる側の特別情報を契機とした遊技回において大当たり結果となる前に優先対象ではない側の特別情報を契機とした遊技回において大当たり結果となる可能性が低減される。
(6)各遊技状態ST1〜ST4において変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる側である優先対象ではない遊技回が対応する特図表示部38a,38bにて実行される場合であっても、当該優先対象ではない遊技回に対応する演出が図柄表示装置51では一切行われない構成としてもよい。例えば、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4においては優先対象ではない側の遊技回である第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において、図柄表示装置51の第2特図対応装飾領域51bにて絵柄の変動表示が行われない又は第2特図対応装飾領域51bが表示されない構成とするとともに、第1高確率状態ST3においては優先対象ではない側の遊技回である第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において、図柄表示装置51の第1特図対応装飾領域51aにて絵柄の変動表示が行われない又は第1特図対応装飾領域51aが表示されない構成とする。これにより、優先対象ではない遊技回が実行されていることを、遊技ホールの管理者は把握可能としながら、遊技者に把握しづらくさせることが可能となる。
(7)各遊技状態ST1〜ST4において変動表示期間の選択態様が長期間選択態様となる側である特図側の保留情報については、その保留情報が保留記憶されている個数が図柄表示装置51にて表示されない構成としてもよい。例えば、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4においては図柄表示装置51の第2特図保留対応領域51eに保留表示画像を表示させない又は第2特図保留対応領域51eを非表示とすることにより、優先対象ではない側である第2特図側の保留情報が保留記憶されている個数が図柄表示装置51にて報知されないようにするとともに、第1高確率状態ST3においては図柄表示装置51の第1特図保留対応領域51dに保留表示画像を表示させない又は第1特図保留対応領域51dを非表示とすることにより、優先対象ではない側である第1特図側の保留情報が保留記憶されている個数が図柄表示装置51にて報知されないようにする。これにより、優先対象ではない側の特図側の保留情報が保留記憶されていることを遊技者に把握しづらくさせることが可能となり、結果的に優先対象ではない側の遊技回が実行される可能性があることを遊技者に把握しづらくさせることが可能となる。その一方、第1特図側の保留情報の個数を表示するための表示部として第1特図保留表示部38cが設けられているとともに、第2特図側の保留情報の個数を表示するための表示部として第2特図保留表示部38dが設けられている。これにより、優先対象である側及び優先対象ではない側のいずれであっても、遊技ホールの管理者は保留記憶されている保留情報の個数を把握することが可能となる。
(8)第2高確率状態ST4において第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において大当たり結果となった場合には100%の確率で第2高確大当たり結果となる構成に代えて、100%の確率で第1高確大当たり結果となる構成としてもよい。
また、第2高確率状態ST4において第2特図側の保留情報を契機とした最初の遊技回は長期間選択態様ではなく短期間選択態様又は通常選択態様で変動表示期間の選択が行われ、当該最初の遊技回において大当たり結果となる場合には100%の確率で第1高確大当たり結果となる構成としてもよい。この場合、第2高確率状態ST4に移行したとしても第2特図側の保留情報を契機とした最初の遊技回は、第1高確率状態ST3に復帰する期待度が高い遊技回となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。なお、第2高確率状態ST4においては第2特図側の保留情報を契機とした遊技回にて大当たり結果となる場合には常に第1高確大当たり結果となる構成としてもよく、第2高確率状態ST4においては第2特図側の保留情報を契機とした最初の遊技回で大当たり結果となる場合には常に第1高確大当たり結果となりそれ以降の第2特図側の保留情報を契機とした遊技回においては大当たり結果となる場合には第2高確大当たり結果となる構成としてもよい。
(9)第1特図側の保留情報を契機とした遊技回と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得る構成において、優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出だけではなく、長期間選択態様で変動表示期間が選択される優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出も図柄表示装置51の演出表示領域51fにて行われる構成としてもよい。但し、当該構成であっても、優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出に遊技者を注目させることが好ましいため、優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出が実行される表示範囲の方が、優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出が実行される表示範囲よりも広い範囲であることが好ましい。当該表示内容の具体的な内容としては、例えば図66(a)及び図66(b)のような表示内容が挙げられる。
(10)短期間選択態様で変動表示期間が選択される優先対象である遊技回が実行されている状況においては、長期間選択態様で変動表示期間が選択される優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出が図柄表示装置51の演出表示領域51fにて実行されない構成とする一方、優先対象である遊技回が実行されていない状況において優先対象ではない遊技回が実行されている場合には、当該優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出が演出表示領域51fにて実行される構成としてもよい。この場合、優先対象ではない遊技回に対応する遊技回用の演出として、優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出と同様に図柄の変動表示が行われる構成としてもよく、優先対象である遊技回に対応する遊技回用の演出とは異なる演出が実行される構成としてもよい。
(11)第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われて大当たり結果となる場合、100%の確率で高確大当たり結果となる構成に代えて、100%には達しないものの略100%の確率で高確大当たり結果となり残りは低確大当たり結果となる構成としてもよい。この場合に、略100%としては95%以上であって100%未満であればよく、好ましくは97%以上であって100%未満であり、より好ましくは99%以上であって100%未満である。
(12)上記各実施形態では第1高確率状態ST3に滞在している状況から通常遊技状態ST1に滞在している状況となる場合、基本的には開閉実行モードを間に挟むようにして第1高確率状態ST3→第2高確率状態ST4→通常遊技状態ST1という流れで遊技状態の移行が発生する構成とすることで、第1高確率状態ST3が発生した場合には基本的には当否抽選モードが高確率モードである状況で大当たり結果が少なくとも2回発生する構成としたが、これに代えて、開閉実行モードを間に挟むようにして第1高確率状態ST3→優先対象となる遊技回において100%又は略100%の確率で高確大当たり結果となる別の高確率状態→第2高確率状態ST4→通常遊技状態ST1という流れで遊技状態の移行が発生する構成とすることで、第1高確率状態ST3が発生した場合には基本的には当否抽選モードが高確率モードである状況で大当たり結果が少なくとも3回発生する構成としてもよい。この場合、第2通常入球装置35を第1特別入球装置34と同様に誘導状態と非誘導状態との間で切り換え可能な構成とし、第1高確率状態ST3においては第2通常入球装置35のサポートモードを非サポートモードとするとともに上記別の高確率状態においては第2通常入球装置35のサポートモードをサポート発生モードとすることにより、遊技領域に設けられた入球部の動作の態様によって第1高確率状態ST3と上記別の高確率状態とを遊技者に区別させることが可能となる。
また、上記構成において、通常遊技状態ST1において優先対象となる遊技回にて大当たり結果となった場合に導出される大当たり結果の種類として、開閉実行モード後に第1高確率状態ST3に設定される大当たり結果と、開閉実行モード後に上記別の高確率状態に設定される大当たり結果と、開閉実行モード後に第2高確率状態ST4に設定される大当たり結果とが存在している構成としてもよい。この場合、通常遊技状態ST1からの遊技状態の移行態様として、当否抽選モードが高確率モードである状況で発生する大当たり結果の期待回数が相違する複数種類の移行態様が存在することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1高確率状態ST3と第2高確率状態ST4との間に介在する上記別の高確率状態の数を増加させることにより、第1高確率状態ST3が発生した場合には基本的には当否抽選モードが高確率モードである状況で大当たり結果が少なくとも4回、又は5回以上発生する構成としてもよい。
(13)通常遊技状態ST1において優先対象となる遊技回である第1特図側の保留情報を契機とした遊技回における高確大当たり結果として、第1高確大当たり結果だけではなく第2高確大当たり結果も存在している構成としてもよい。この場合、通常遊技状態ST1からの遊技状態の移行態様として、当否抽選モードが高確率モードである状況で発生する大当たり結果の期待回数が相違する複数種類の移行態様が存在することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
(14)遊技回の変動表示期間の選択態様が短期間選択態様である場合、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果のそれぞれに1種類ずつ変動表示期間が設定されている構成としたが、これに限定されることはなく、小当たり結果及び大当たり結果の変動表示期間が同一である構成としてもよく、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果のいずれであっても同一の変動表示期間が選択される構成としてもよく、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果の一部に対しては複数種類の変動表示期間が設定されている構成としてもよく、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果のそれぞれに対して複数種類の変動表示期間が設定されている構成としてもよい。
(15)遊技回の変動表示期間の選択態様が短期間選択態様である場合、大当たり結果の場合に最も短い変動表示期間が選択され、小当たり結果の場合に次に短い変動表示期間が選択され、完全外れ結果の場合に次に短い変動表示期間が選択される構成としてもよい。
(16)遊技回の変動表示期間の選択態様が短期間選択態様である場合、通常選択態様により選択される最短の変動表示期間よりも短い変動表示期間が選択される構成に代えて、通常選択態様により選択される最短の変動表示期間と同一の変動表示期間が選択される構成としてもよい。
また、遊技回の変動表示期間の選択態様が短期間選択態様である場合、複数種類の変動表示期間の中から抽選により一の変動表示期間が選択される構成としてもよい。この場合であっても、その選択対象となる複数種類の変動表示期間のうち最長の変動表示期間が、通常選択態様において選択され得る最短の変動表示期間以下とすることが好ましい。
(17)遊技回の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である場合、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果のそれぞれに1種類ずつ変動表示期間が設定されている構成としてもよい。この場合、大当たり結果の場合に最も長い変動表示期間が選択される構成としてもよく、外れ結果の場合に最も長い変動表示期間が選択される構成としてもよい。また、遊技回の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である場合、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果の少なくとも一つの結果に対しては複数種類の変動表示期間が設定されている構成としてもよい。また、遊技回の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である場合、複数種類の変動表示期間から一の変動表示期間が選択されるとともに、完全外れ結果、小当たり結果及び大当たり結果のいずれであっても選択対象となる変動表示期間の種類及び各変動表示期間の選択確率が同一である構成としてもよい。
遊技回の変動表示期間の選択態様が長期間選択態様である場合には複数種類の変動表示期間の中から抽選により一の変動表示期間が選択される構成において、その選択対象となる複数種類の変動表示期間のうち最短の変動表示期間が、通常選択態様において選択され得る最長の変動表示期間以上とすることが好ましい。
(18)第1特別入球装置34が誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる構成に限定されることはなく、第1特別入球装置34も第1通常入球装置33及び第2通常入球装置35と同様に遊技球の入球を阻止する部材が設けられていない構成としてもよい。この場合、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35の全てが、遊技領域PAを流下する遊技球が常時入球可能な状態となる。当該構成において、第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35を遊技領域PAにおいて分散させて配置することにより、それぞれの入球装置33〜35への入賞を個別に狙うことが可能な構成としてもよい。
(19)上記第1の実施形態において右側領域PA3を流下する遊技球は第1通常入球装置33への入球が不可である構成に代えて、右側領域PA3を流下する遊技球であっても第1通常入球装置33への入球が発生し得る構成としてもよい。この場合、通常遊技状態ST1において右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われたとしても第1通常入球装置33への入賞が発生し得ることとなるため、通常遊技状態ST1において第1特図側の保留情報及び第2特図側の保留情報のうち第2特図側の保留情報が取得されることだけを狙って発射操作を行おうとしてもそれを不可とすることが可能となる。
(20)上記第1の実施形態においてスルーゲート36を通過した遊技球のみが第1特別入球装置34に入賞可能であって、第2通常入球装置35に入賞可能となるように、それらスルーゲート36、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35の位置関係が設定されている構成としてもよい。
(21)上記第1の実施形態において、第1特別入球装置34が誘導状態である場合には第2通常入球装置35への遊技球の入球が確実に不可となる構成としてもよく、第1特別入球装置34が誘導状態である場合には第2通常入球装置35への入賞頻度は低下するものの当該第2通常入球装置35への入賞が可能である構成としてもよい。
(22)第1特図側の保留情報を契機とした遊技回と第2特図側の保留情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得る構成において、一方の遊技回が大当たり結果となって終了した場合、他方の遊技回が途中であっても一旦停止され、開閉実行モードの終了後にはその一旦停止の対象となった遊技回が途中から再開されるのではなく、最初から開始される構成としてもよい。
また、当該構成に代えて、開閉実行モードの終了後にはその一旦停止対象の遊技回の実行契機となった特図側の保留情報が開閉実行モード後の遊技状態において再度、当否判定及び振分判定の対象となるとともに遊技状態に対応する態様で変動表示期間が選択され、それら判定結果及び変動表示期間に対応する遊技回が新たに実行される構成としてもよい。この場合、開閉実行モードの発生前は長期間選択態様による変動表示期間となる遊技回の実行の契機となった保留情報であっても、開閉実行モード後には短期間選択態様による変動表示期間となる遊技回の実行の契機となり得る。
(23)第1特別入球装置34への遊技球の入球が発生した場合には第1特図側の保留情報ではなく、第3特図側の保留情報が取得される構成としてもよい。この場合、第3特図側の保留情報が当否判定の対象となった場合に発生し得る大当たり結果の種類を、第1特図側の保留情報の場合及び第2特図側の保留情報の場合とは異ならせることにより、遊技状態の移行態様を多様化することが可能となる。
(24)長期間選択態様で変動表示期間が選択されることとなる優先対象ではない遊技回において大当たり結果が発生した場合には、それに対応する報知が実行される構成としてもよい。例えば、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65のいずれかにおいて当該報知が実行される構成としてもよく、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65の所定の組合せで当該報知が実行される構成としてもよい。また、これら構成に加えて又は代えて、当該報知に対応する外部出力が行われる構成としてもよい。これにより、優先対象ではない遊技回において大当たり結果が発生したことを遊技ホールの管理者などに報知することが可能となる。なお、上記報知を図柄表示装置51にて実行する構成としては、開閉実行モード中における図柄表示装置51の表示内容を、優先対象ではない遊技回において大当たり結果が発生したことに対応する内容とする構成が考えられる。
(25)第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が先に終了して開閉実行モードに移行した場合、他方の遊技回は強制終了や一旦停止されることはなく、その開閉実行モード中において継続して実行される構成としてもよい。この場合、当該開閉実行モード中に上記他方の遊技回が大当たり結果となって終了した場合、現状実行されている開閉実行モードをそのまま継続させて当該開閉実行モードが終了した後に、他方の遊技回の大当たり結果に対応する開閉実行モードが続けて実行される構成としてもよく、現状実行されている開閉実行モードを途中で終了させて、他方の遊技回の大当たり結果に対応する開閉実行モードを開始させる構成としてもよく、現状実行されている開閉実行モードをそのまま継続させて他方の遊技回の大当たり結果に対応する開閉実行モードを無効化させる構成としてもよい。
(26)長期間選択態様で変動表示期間が選択されることとなる優先対象ではない遊技回が実行されている場合、それに対応した外部出力が遊技ホールの管理コンピュータに対して行われる構成としてもよい。これにより、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技ホールの管理者に把握させることが可能となる。
(27)各遊技状態ST1〜ST4において優先対象ではない遊技回に対応する特図対応装飾領域51a,51bにおける絵柄の変動表示が、優先対象である遊技回と優先対象ではない遊技回とが重複して実行されている状況において実行され、優先対象である遊技回が実行されていない状況においては実行されない構成としてもよい。この場合、優先対象ではない遊技回に対応する特図対応装飾領域51a,51bにおいて絵柄の変動表示が実行されていることを遊技者に対して目立たせないようにしながら、優先対象である遊技回と優先対象ではない遊技回とが重複して実行されている状況であることを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
(28)長期間選択態様により変動表示期間が選択される場合、その選択態様の遊技回が大当たり結果に対応している場合には通常選択態様により選択される最長の変動表示期間よりも短い変動表示期間が選択される又は選択され易い構成としてもよい。
(29)通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量に対応している場合に第1報知状態に設定される構成に代えて、発射操作装置28の回動操作量が最大回動操作量に対応している場合に第1報知状態に設定される構成としてもよく、通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる操作量範囲において左側領域PA2を遊技球が流下することとなる回動操作量側の境界よりも所定量以上回動操作された側に設定された基準操作量以上となった場合に第1報知状態に設定される構成としてもよい。これにより、通常遊技状態ST1において左側領域PA2を遊技球が流下するように発射操作を行っていたにも関わらず操作量の微調整によって意図せず右側領域PA3を遊技球が流下することとなってしまった場合にまで、第1報知状態に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
(30)発射操作装置28の回動操作量に対応する発射強度を設定するための可変抵抗器28cを利用して、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量に対応していることを特定する構成に代えて、発射操作装置28の発射ハンドルの回動位置が右側領域PA3を遊技球が流下することに対応する回動位置、当該回動位置よりも最大回動操作量に対応する位置に近い側の回動位置、又は最大回動操作量に対応する回動位置となったことを検知するための検知センサを設け、当該検知センサの検知結果に基づいて、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量に対応していることを特定する構成としてもよい。
また、当該検知センサの検知結果が発射制御部78cに入力されるのではなく主側MPU82に入力される構成としてもよい。これにより、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となっていることを主側MPU82にて直接的に特定することが可能となる。なお、上記第1の実施形態において可変抵抗器28cの信号が発射制御部78cだけではなく主側MPU82にも入力されるようにしてもよく、この場合、発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となっていることを主側MPU82にて直接的に特定することが可能となる。
(31)低確率サポート状態ST2、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4において、発射操作装置28の回動操作量が左側領域PA2を遊技球が流下することとなる回動操作量に対応している場合、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作を行うべきことの報知が開始される構成としてもよい。これにより、例えば第1高確率状態ST3であるにも関わらず、第2通常入球装置35ではなく第1通常入球装置33への入賞を狙って発射操作が行われ続けてしまうことを阻止することが可能となる。
(32)第2報知状態が設定されている状況が解除される条件は、発射停止又は左側領域PA2を遊技球が流下する発射強度になってから解除期間が経過した場合に限定されることはなく、発射停止又は左側領域PA2を遊技球が流下する発射強度となり、さらに遊技機本体12又は前扉枠14を開放させることで操作可能となる操作手段を操作した場合としてもよい。
(33)遊技球発射機構27の発射レール27aから遊技領域PAまでの遊技球の発射経路上に遊技球を検知する検知センサを設け、通常遊技状態ST1において当該検知センサにて遊技球を検知しているとともに発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量である場合に報知が実行される構成としてもよい。この場合、実際には遊技球が発射されていない状況下において当該報知が実行されてしまわないようにすることが可能となる。
(34)通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となった場合には遊技球の発射周期がそれまでの発射周期よりも低下し、その状態で右側領域PA3のいずれかの入球部への遊技球の入球が発生した場合に遊技球の発射周期がさらに低下する又は発射停止状態となる構成としてもよい。また、通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となった場合には発射停止状態となり、その状態で右側領域PA3のいずれかの入球部への遊技球の入球が発生した場合に報知が実行される構成としてもよい。また、通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となった場合には報知が実行され、その状態で右側領域PA3のいずれかの入球部への遊技球の入球が発生した場合には発射停止状態となる構成としてもよい。また、通常遊技状態ST1において発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量となった場合には報知が実行され、その状態で右側領域PA3のいずれかの入球部への遊技球の入球が発生した場合には遊技の進行が停止される構成としてもよい。
(35)通常遊技状態ST1及び第1高確率状態ST3においては第1特別入球装置34のサポートモードが、当該第1特別入球装置34が誘導状態に切り換えられない非サポートモードとなる構成としたが、これに代えて、第1特別入球装置34が誘導状態に切り換えられ得るものの第1特別入球装置34が誘導状態となっている頻度が低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4よりも低くなる構成としてもよい。なお、このようにサポートモードとして高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとが存在している構成を、上記第5の実施形態における第1特別入球装置34に適用してもよく、上記第5の実施形態における第2特別入球装置141に適用してもよく、上記第5の実施形態における第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141の両方に適用してもよい。
(36)上記第1の実施形態及び上記第5の実施形態における第1特別入球装置34を誘導状態と非誘導状態との間で切り換えるための具体的な構成は任意であり、例えば左右一対のガイド片が開閉することで誘導状態と非誘導状態との間で切り換えられる構成としてもよい。これは上記第5の実施形態における第2特別入球装置141においても同様である。
(37)図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65のいずれか又は所定の組合せで、通常遊技状態ST1に滞在していることを明示する演出が実行される構成としてもよく、通常遊技状態ST1に滞在していることを明示する演出が実行されない構成としてもよい。また、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65のいずれか又は所定の組合せで、低確率サポート状態ST2に滞在していることを明示する演出が実行される構成としてもよく、低確率サポート状態ST2に滞在していることを明示する演出が実行されない構成としてもよい。また、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65のいずれか又は所定の組合せで、第1高確率状態ST3に滞在していることを明示する演出が実行される構成としてもよく、第1高確率状態ST3に滞在していることを明示する演出が実行されない構成としてもよい。また、図柄表示装置51、表示発光部64及びスピーカ部65のいずれか又は所定の組合せで、第2高確率状態ST4に滞在していることを明示する演出が実行される構成としてもよく、第2高確率状態ST4に滞在していることを明示する演出が実行されない構成としてもよい。
第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4においては当否抽選モードが高確率モードであることを示す演出が実行されるが、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれに対応しているのかを明示する演出は実行されない構成としてもよい。この場合であっても、第1特別入球装置34の動作態様を確認することで、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれに滞在しているのかを把握することが可能となる。
(38)第2,第3,第6の実施形態において、開閉実行モードの発生に伴い遊技回が一旦停止される場合、その一旦停止対象の特図表示部38a,38bにおける表示内容が、遊技回の変動表示期間が経過して当該遊技回の実行が完了する場合に特図表示部38a,38bに表示され得る表示内容とは異なる表示内容となる構成としてもよい。これにより、遊技ホールの管理者は特図表示部38a,38bにおける表示内容を確認することで、遊技回が一旦停止された状態であるか否かを把握することが可能となる。
(39)第6の実施形態において、第1特図表示部38aにおける遊技回及び第2特図表示部38bにおける遊技回のうち一方の遊技回が完了して開閉実行モードが発生した場合には、他方の遊技回が強制終了されてその遊技回は開閉実行モード後に再開されることなく無効化される構成としてもよい。この場合、優先変動の対象ではない遊技回における変動表示期間の設計の容易化が図られる。
(40)最終停止コマンドが存在していない構成としてもよい。この場合、遊技回の開始時に選択された変動表示期間と最終停止期間との合計分の継続期間が変動用コマンドにセットされる構成としてもよく、変動表示期間が変動用コマンドにセットされるとともに音光側MPU93において変動表示期間の計測を完了したことを契機として最終停止期間の計測を開始する構成としてもよい。
(41)遊技球の払出に対応する入賞が発生した場合に払い出される遊技球の個数は任意であり、第1通常入球装置33への入賞が発生した場合には複数個の遊技球が払い出される構成としてもよく、第1特別入球装置34への入賞が発生した場合には複数個の遊技球が払い出される構成としてもよく、第2通常入球装置35への入賞が発生した場合には複数個の遊技球が払い出される構成としてもよく、第2特別入球装置141への入賞が発生した場合には複数個の遊技球が払い出される構成としてもよい。
(42)右側領域PA3において第1特別入球装置34と第2通常入球装置35とが鉛直方向に並べて設けられている構成は必須ではなく、例えば第1特別入球装置34と第2通常入球装置35とが高さ位置が異なるように設けられているとともに横方向にずらして設けられている構成としてもよく、第1特別入球装置34と第2通常入球装置35とが同じ高さ位置において横方向にずらして設けられている構成としてもよい。
また、第1特別入球装置34が第2通常入球装置35の上方に設けられている構成は必須ではなく、第2通常入球装置35が第1特別入球装置34の上方に設けられている構成としてもよい。
(43)主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置91により表示制御装置101が制御される構成に代えて、主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置101が音声発光制御装置91を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置91と表示制御装置101とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置71に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置71に集約されていてもよい。また、主制御装置71から音声発光制御装置91に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置91から表示制御装置101に出力されるコマンドの構成も任意である。
(44)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置51に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組合せによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(45)上記実施形態では、特図表示部38a,38bにおいて各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、特図表示部38a,38bを不具備としてもよく、いずれの遊技結果であっても特図表示部38a,38bにおいて共通の停止結果が表示される構成としてもよく、特図表示部38a,38bにおいて停止結果がランダムに表示されることで、結果的に特図表示部38a,38bの表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。
(46)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
(47)第1高確率状態ST3である場合、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となる構成としてもよい。この場合、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち少なくとも一方では少なくとも遊技結果が外れ結果である場合に複数種類の変動表示期間の中から一の変動表示期間が選択される構成としてもよく、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち少なくとも一方では少なくとも遊技結果が外れ結果である場合に常に一の変動表示期間が選択される構成としてもよい。例えば、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回では複数種類の変動表示期間の中から抽選などにより一の変動表示期間が選択される構成において、その選択対象となる複数種類の変動表示期間の中に、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回において選択され得る変動表示期間よりも長い変動表示期間が含まれている構成としてもよい。この場合であっても、その長い変動表示期間の選択率を抑えることにより、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となるようにすることが可能となる。また、例えば第1特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回では複数種類の変動表示期間の中から抽選などにより一の変動表示期間が選択される構成において、その選択対象となる複数種類の変動表示期間の中に、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回において選択され得る変動表示期間よりも短い変動表示期間が含まれている構成としてもよい。この場合であっても、その短い変動表示期間の選択率を抑えることにより、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となるようにすることが可能となる。また、遊技結果が外れ結果である場合だけではなく遊技結果が大当たり結果及び小当たり結果である場合を含めた場合、すなわちいずれの遊技結果であったとしても、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となる構成としてもよい。
(48)上記(47)の構成に加えて又は代えて、通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2及び第2高確率状態ST4の少なくともいずれかである場合、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となる構成としてもよい。この場合、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち少なくとも一方では少なくとも遊技結果が外れ結果である場合に複数種類の変動表示期間の中から一の変動表示期間が選択される構成としてもよく、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち少なくとも一方では少なくとも遊技結果が外れ結果である場合に常に一の変動表示期間が選択される構成としてもよい。例えば、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回では複数種類の変動表示期間の中から抽選などにより一の変動表示期間が選択される構成において、その選択対象となる複数種類の変動表示期間の中に、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回において選択され得る変動表示期間よりも長い変動表示期間が含まれている構成としてもよい。この場合であっても、その長い変動表示期間の選択率を抑えることにより、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となるようにすることが可能となる。また、例えば第2特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回では複数種類の変動表示期間の中から抽選などにより一の変動表示期間が選択される構成において、その選択対象となる複数種類の変動表示期間の中に、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回であって遊技結果が外れ結果である遊技回において選択され得る変動表示期間よりも短い変動表示期間が含まれている構成としてもよい。この場合であっても、その短い変動表示期間の選択率を抑えることにより、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合で比較して、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となるようにすることが可能となる。また、遊技結果が外れ結果である場合だけではなく遊技結果が大当たり結果及び小当たり結果である場合を含めた場合、すなわちいずれの遊技結果であったとしても、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が、第2特図側の保留情報を契機とした遊技回において選択される変動表示期間の平均期間よりも短い期間となる構成としてもよい。
なお、上記(47)及び上記(48)の両方の構成を備えた場合、第1特図側の保留情報を契機とした遊技回及び第2特図側の保留情報を契機とした遊技回のうち、少なくとも遊技結果が外れ結果である場合において選択される変動表示期間の平均期間が短くなる側の遊技回が、遊技状態に応じて切り換わることとなる。
(49)長期間選択態様である場合に選択される変動表示期間は、既に説明した変動表示期間に限定されない。但し、長期間選択態様である場合に選択される変動表示期間をある程度長期間とする上では、少なくとも遊技結果が外れ結果である遊技回であって長期間選択態様で変動表示期間の選択が行われる遊技回において選択され得る変動表示期間の全て(又は最短の変動表示期間)が、通常選択態様で変動表示期間が選択される場合における最長の変動表示期間と、大当たり結果を契機とした開閉実行モードのオープニング期間と、大当たり結果を契機とした開閉実行モードにおいてオープニング期間が終了してからエンディング期間が開始されるまでに要する最長の期間(各ラウンドにおいて要する最長の継続期間の合計と、各ラウンド間の閉鎖継続期間の合計)と、大当たり結果を契機とした開閉実行モードのエンディング期間とを合計した期間(以下、特定合計期間という)以上の期間である構成としてもよく、遊技結果がいずれの遊技結果であったとしても長期間選択態様で選択される変動表示期間の全て(又は最短の変動表示期間)が上記特定合計期間以上の期間である構成としてもよく、少なくとも遊技結果が外れ結果である遊技回であって長期間選択態様で変動表示期間の選択が行われる遊技回において選択される変動表示期間の平均期間が上記特定合計期間以上の期間である構成としてもよく、遊技結果がいずれの遊技結果であったとしても長期間選択態様で選択される変動表示期間の平均期間が上記特定合計期間以上の期間である構成としてもよい。
(50)発射操作装置28の回動操作量が右側領域PA3を遊技球が流下することとなる回動操作量であったとしても、遊技領域PAの下側領域PA4における横方向の中央側に遊技球が到達し得る構成としてもよい。例えば、右側領域PA3を遊技球が流下するように発射操作が行われている場合であっても、第1通常入球装置33への遊技球の入球が発生し得る構成としてもよい。この場合、右側領域PA3を流下した遊技球が、下側領域PA4においては左側領域PA2を流下した遊技球が流下する領域と同一の領域を流下し得ることとなる。
(51)少なくとも第1高確率状態ST3においては第2特図側の保留情報に対して当否判定が行われた場合には小当たり結果となり得る構成とすることにより、第1高確率状態ST3においては遊技者の持ち球が減らない又は増える構成としてもよく、第1高確率状態ST3においては遊技者の持ち球がほぼ減らない構成としてもよく、第1高確率状態ST3においては通常遊技状態ST1よりも遊技者の持ち球の減少量が抑えられる構成としてもよい。
(52)第2高確率状態ST4においては第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われた場合に小当たり結果となり得るのに対して通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2においては第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われた場合に小当たり結果とならない構成としてもよく、第2高確率状態ST4において第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われた場合に小当たり結果となる確率が通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2において第1特図側の保留情報に対して当否判定が行われた場合に小当たり結果となる確率よりも高い構成としてもよい。これらのいずれかの構成を採用した場合において、第2高確率状態ST4においては遊技者の持ち球が減らない又は増える構成としてもよく、第2高確率状態ST4においては遊技者の持ち球がほぼ減らない構成としてもよく、第2高確率状態ST4においては通常遊技状態ST1よりも遊技者の持ち球の減少量が抑えられる構成としてもよい。
なお、上記(51)の構成及び上記(52)の構成の両方を備えた場合、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4においては、遊技者の持ち球が減らない若しくは増える状況、遊技者の持ち球がほぼ減らない状況、又は通常遊技状態ST1よりも遊技者の持ち球の減少量が抑えられる状況となる。当該構成においては、当否抽選モードとして低確率モードと高確率モードとが設定されておらず、上記第1の実施形態における通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2、第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4のいずれであっても大当たり結果となる確率が同一となる構成としてもよい。この場合であっても、通常遊技状態ST1に対する第1高確率状態ST3及び第2高確率状態ST4の有利性を高めることが可能となる。
(53)上記第1の実施形態において、スルーゲート36を通過した遊技球は確実に第1特別入球装置34における通路部48aの入口部48bに入球する構成としてもよく、排出通路43に入球することなく第1特別入球装置34における通路部48aを通過した遊技球は確実に第2通常入球装置35に入球する構成としてもよく、スルーゲート36を通過した遊技球は確実に第1特別入球装置34における通路部48aの入口部48bに入球する構成であって排出通路43に入球することなく第1特別入球装置34における通路部48aを通過した遊技球は確実に第2通常入球装置35に入球する構成としてもよい。これらの構成であっても第2通常入球装置35に1個の遊技球が入球した場合における遊技球の払出個数を1個とすることにより、開閉実行モードではない状況において遊技者に払い出される遊技球の個数を抑えながら、第1高確率状態ST3において第2通常入球装置35に遊技球が入球する確率を高くすることが可能となる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段(主側MPU82における高確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)と低確率付与判定手段(主側MPU82における低確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)とを備えている遊技機において、
前記付与判定手段は、前記付与対応結果として、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な低確対応結果(第1低確大当たり結果、第2低確大当たり結果)を導出可能であって、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な高確対応結果(第1高確大当たり結果、第2高確大当たり結果)を導出可能であり、
当該遊技機は、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、所定条件が成立して前記付与判定が行われ当該付与判定の結果が前記付与対応結果となる場合に前記高確対応結果となる確率が100%若しくは略100%となる状態である特定遊技状態(第1高確率状態ST3)に設定する特定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1907の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3106の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定遊技状態となることにより付与対応結果となる確率が高確率となるため、特定遊技状態が遊技者にとって有利な状態となる。さらにまた、特定遊技状態において付与対応結果となる場合、特典が付与された後において100%又は略100%の確率で、付与対応結果となる確率が再度高確率となる。これにより、特定遊技状態への移行が発生することによって、付与対応結果となる確率が高確率である状態において特典の付与が少なくとも2回発生する又はかなり高い頻度で少なくとも2回発生することとなる。よって、特定遊技状態への移行が発生するることに対する注目度を顕著に高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、「前記高確対応結果には少なくとも第1高確対応結果と第2高確対応結果とが含まれている」構成としてもよく、「前記特定遊技状態において発生する前記高確対応結果の種類が1種類である」構成としてもよい。
また、「前記高確対応結果となった場合、遊技者の遊技操作に基づき高確発生条件が成立し得る状態となり、当該高確発生条件が成立した場合に前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態となる」構成としてもよく、「前記高確率対応結果となった場合、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態が100%発生する」構成としてもよい。
特徴A2.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段(主側MPU82における高確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)と低確率付与判定手段(主側MPU82における低確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)とを備えている遊技機において、
前記付与判定手段は、前記付与対応結果として、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な低確対応結果(第1低確大当たり結果、第2低確大当たり結果)を導出可能であって、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な高確対応結果(第1高確大当たり結果、第2高確大当たり結果)を導出可能であり、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報(第2特図保留エリア126に格納される保留情報)に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果となる場合に前記高確対応結果となる確率が100%又は略100%となるようにするものであって、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報(第1特図保留エリア125に格納される保留情報)に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果として前記低確対応結果を導出する若しくは導出し得る又は前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われて前記付与対応結果となる場合よりも前記低確対応結果となる確率が高くなるようにするものであり、
当該遊技機は、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第1特別情報が取得されないようにしながら前記第2特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である特定遊技状態(第1高確率状態ST3)に設定する特定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1907の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3106の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、特定遊技状態となることにより付与対応結果となる確率が高確率となるため、特定遊技状態が遊技者にとって有利な状態となる。また、特定遊技状態において第2特別情報に対する付与判定の結果が付与対応結果となる場合、特典が付与された後において100%又は略100%の確率で、付与対応結果となる確率が再度高確率となる。これにより、特定遊技状態への移行が発生することによって、付与対応結果となる確率が高確率である状態において特典の付与を少なくとも2回発生させる又はかなり高い確率で少なくとも2回発生させることが可能となる。よって、特定遊技状態への移行が発生することに対する注目度を顕著に高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1特別情報に対して付与判定が行われて付与対応結果となった場合には低確対応結果となり得るのに対して、第2特別情報に対して付与判定が行われて付与対応結果となった場合には100%又は略100%の確率で高確対応結果となる。例えば、一の始動入球部への遊技球の入球を契機として取得される特別情報に対する付与判定の態様を、特定遊技状態において付与対応結果となる場合には100%又は略100%の確率で高確対応結果となるようにし、特定遊技状態ではない状態において付与対応結果となる場合には低確対応結果を導出し得る又は特定遊技状態である場合に比べて低確対応結果となる確率を高くする構成の場合、特定遊技状態ではない遊技状態において遊技領域における遊技球の流下態様を一定としながら遊技機内部に対して不正を施すことによって特定遊技状態のような挙動を行わせる構成が想定され、この場合、遊技領域における遊技球の流下態様が一定であることが通常の遊技態様であるため、目視によりその不正行為を発見することが行いづらい。これに対して、特定遊技状態における利益を享受するためには第2始動入球部への遊技球の入球を発生させる必要があり、第2始動入球部への遊技球の入球に基づき取得された第2特別情報に対して付与判定が行われる必要がある。これにより、特定遊技状態ではないにも関わらず特定遊技状態における利益を享受しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
さらにまた、特定遊技状態においては、第1特別情報が取得されないようにしながら第2特別情報が取得されるようにすることが可能な状態、又は第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象の発生が制限される状態となる。これにより、第1始動入球部及び第2始動入球部を設けるとともに第1特別情報を契機とした場合と第2特別情報を契機とした場合とで付与対応結果の導出態様を相違させた構成であっても、特定遊技状態においては第2特別情報を契機として付与対応結果となり易くさせることが可能となり、特定遊技状態において当該特定遊技状態の利益を生じさせることが可能となる。
なお、「前記高確対応結果には少なくとも第1高確対応結果と第2高確対応結果とが含まれている」構成としてもよく、「前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われることにより発生する前記高確対応結果の種類が1種類である」構成としてもよい。
また、「前記高確対応結果となった場合、遊技者の遊技操作に基づき高確発生条件が成立し得る状態となり、当該高確発生条件が成立した場合に前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態となる」構成としてもよく、「前記高確率対応結果となった場合、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態が100%発生する」構成としてもよい。
なお、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態」には、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を完全に禁止するための制御が実行される状態」が含まれるとともに、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象が発生し得るもののその事象がほぼ発生しないようにするための制御が実行される状態」が含まれる。これは以下の他の特徴においても同様である。
特徴A3.前記特定設定手段は、前記特定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記特定遊技状態に設定し得ることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、特定遊技状態において特典が付与された後であっても特定遊技状態に継続して滞在し得ることとなる。これにより、特定遊技状態においては特定遊技状態に継続して滞在することを遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A4.前記特定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合、前記特典が付与された後に、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である所定遊技状態(第2高確率状態ST4)に設定する所定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特定遊技状態において高確対応結果となった場合、特典が付与された後に所定遊技状態に設定され得る。所定遊技状態となった場合には、付与対応結果となる確率が高確率であるものの、第1特別情報を契機として付与対応結果となる又はなり易くなる。そして、第1特別情報を契機として付与対応結果となった場合には低確対応結果となる又はなり易い。これにより、特定遊技状態に移行した場合には付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させる又はかなり高い頻度で少なくとも2回発生させることが可能となる構成において、少なくとも2回発生させた後には付与対応結果となる確率が低確率である状態に移行し得る構成とすることが可能となる。これにより、遊技の射幸性が高くなり過ぎてしまわないようにすることが可能となる。また、このような状況の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
なお、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態」には、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を完全に禁止するための制御が実行される状態」が含まれるとともに、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象が発生し得るもののその事象がほぼ発生しないようにするための制御が実行される状態」が含まれる。これは以下の他の特徴においても同様である。
特徴A5.前記特定設定手段は、前記所定遊技状態において前記第1特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記特定遊技状態に設定し得ることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、所定遊技状態において第1特別情報を契機として特典が付与された後であっても特定遊技状態に設定され得る。これにより、所定遊技状態においては特定遊技状態に再度移行することを遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A6.前記所定設定手段は、前記所定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記所定遊技状態に設定することを特徴とする特徴A4又はA5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定遊技状態においては第1特別情報に対して付与判定が行われて付与対応結果となることが本来の遊技内容であるため、第2特別情報に対して付与判定が行われて高確対応結果となった場合には特典が付与された後に特定遊技状態ではなく所定遊技状態に設定されるようにすることで、そのような本来の遊技内容で遊技が行われなかった状況において遊技者に付与される利益の度合いを抑えることが可能となる。その一方、特典は付与されるとともに付与対応結果となる確率が高確率となる所定遊技状態が継続して設定されるため、上記のように本来の遊技内容で遊技が行われなかったとしてもある程度の利益を遊技者に付与することが可能となる。
特徴A7.前記特定遊技状態と前記所定遊技状態とで遊技領域に存在する入球部への入球頻度を相違させる手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特定遊技状態と所定遊技状態とで所定の入球部への入球頻度が相違することとなるため、遊技領域における態様の相違を通じて、いずれの遊技状態に滞在しているのかを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A8.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記特定遊技状態においては前記第1始動入球部よりも前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し易く、前記所定遊技状態においては前記第2始動入球部よりも前記第1始動入球部への遊技球の入球が発生し易いように、前記対象入球部の制御状態を前記特定遊技状態と前記所定遊技状態とで相違させることを特徴とする特徴A4乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち少なくとも一方は非受入状態と受入状態との間で切り換えられるため、特定遊技状態と所定遊技状態とで付与対応結果の契機となる特別情報の対象を切り換え易くなる。また、特定遊技状態と所定遊技状態とで対象入球部の状態が相違することとなるため、当該対象入球部の動作態様の相違を通じて、いずれの遊技状態に滞在しているのかを遊技者に認識させることが可能となる。
特徴A9.前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である低確率状態(通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2)に設定する低確設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1907の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1910〜ステップS1911の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3110の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3112〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備え、
前記特定設定手段は、前記低確率状態において前記第1特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記特定遊技状態に設定し得ることを特徴とする特徴A2乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、低確率状態において第1特別情報に対して付与判定が行われた結果が高確対応結果となった場合に、特典が付与された後に、特定遊技状態に移行し得る。この場合、付与対応結果となる確率が低確率である低確率状態から、付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させる又はかなり高い頻度で少なくとも2回発生させることが可能な状態である特定遊技状態に移行することとなり、特定遊技状態となる前に滞在していた遊技状態における遊技者の有利度と、その後の特定遊技状態における遊技者の有利度とを顕著に相違させることが可能となる。よって、低確率状態において特定遊技状態が発生することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、このような状態の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
なお、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態」には、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を完全に禁止するための制御が実行される状態」が含まれるとともに、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象が発生し得るもののその事象がほぼ発生しないようにするための制御が実行される状態」が含まれる。これは以下の他の特徴においても同様である。
特徴A10.前記特定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合、前記特典が付与された後に、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である所定遊技状態(第2高確率状態ST4)に設定する所定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)を備え、
前記所定遊技状態の方が前記低確率状態よりも、前記特別情報取得手段により前記第1特別情報が取得される契機が発生し易いように構成されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、特定遊技状態において高確対応結果となった場合、特典が付与された後に所定遊技状態に設定され得る。所定遊技状態となった場合には、付与対応結果となる確率が高確率であるものの、第1特別情報を契機として付与対応結果となる又はなり易くなる。そして、第1特別情報を契機として付与対応結果となった場合には低確対応結果となる又はなり易い。これにより、特定遊技状態に移行した場合には付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させる又はかなり高い頻度で少なくとも2回発生させることが可能となる構成において、少なくとも2回発生させた後には付与対応結果となる確率が低確率である状態に移行し得る構成とすることが可能となる。これにより、遊技の射幸性が高くなり過ぎてしまわないようにすることが可能となる。また、このような状況の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
また、特定遊技状態以外の遊技状態として低確率状態と所定遊技状態とが存在している構成において、これら低確率状態及び所定遊技状態ではいずれも第1特別情報に対して付与判定が行われるように遊技が行われることが通常の遊技内容となる。これにより、これら低確率状態と所定遊技状態とで通常の遊技内容において付与判定の対象となる特別情報の種類を相違させる構成に比べて、特別情報の種類を抑えることが可能となる。
また、所定遊技状態の方が低確率状態よりも、第1特別情報が取得される契機が発生し易いように構成されている。これにより、付与対応結果となる確率が高確率となるという点で低確率状態よりも所定遊技状態が有利となるだけではなく、第1特別情報が取得される契機が発生し易い点でも低確率状態よりも所定遊技状態が有利となるようにすることが可能となる。
特徴A11.遊技球が入球した場合に前記第1特別情報が取得される入球部として、前記第1始動入球部(第1特別入球装置34)とは別に第3始動入球部(第1通常入球装置33)を備えており、
前記第1始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記第3始動入球部は、遊技球の入球を阻止する部材が不具備となっており、
前記受入制御手段は、前記低確率状態において前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換えない、又は前記低確率状態において前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換える頻度を前記所定遊技状態の場合よりも低くすることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、所定遊技状態と低確率状態とで通常の遊技内容にて付与判定の対象となる特別情報の種類を共通させながら、所定遊技状態の方が低確率状態よりも第1特別情報が取得される契機が発生し易い状況を、受入制御手段の制御態様に関して複雑な制御を実行しなくても生じさせることが可能となる。
特徴A12.前記低確率状態として、第1低確率状態(通常遊技状態ST1)と、当該第1低確率状態よりも遊技者にとって有利な第2低確率状態(低確率サポート状態ST2)とが存在しており、
前記特定遊技状態において前記第1特別情報を契機として前記低確対応結果となった場合、前記特典が付与された後に前記第2低確率状態に設定する手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1910〜ステップS1911の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3112〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特定遊技状態においては第2特別情報を契機として付与対応結果となることが通常の遊技内容であるため、第1特別情報を契機として付与対応結果となりさらに付与対応結果となる確率が低確率である低確率状態に移行してしまうと、せっかく特定遊技状態への移行が発生したにも関わらず遊技者は本来得られるはずであった利益を得られないことになってしまう。これに対して、特徴A12によれば、特定遊技状態において第1特別情報を契機として低確対応結果となった場合には特典が付与された後に、第1低確率状態ではなく、当該第1低確率状態よりも遊技者にとって有利な第2低確率状態に移行する。これにより、上記のように特定遊技状態における本来の利益を得ることができなかった遊技者に対して、補填を行うことが可能となる。
特徴A13.遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)を備え、
前記特定遊技状態において、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して、前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにする短期間決定手段(主側MPU82における第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定遊技状態においては第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間が第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるため、特定遊技状態においては、第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象が発生しづらくなり、当該事象の発生を制限させることが可能となる。また、遊技回の継続期間を調整するだけで当該事象の発生を制限させる構成であるため、処理の複雑化を抑制しながら、上記事象の発生を制限させることが可能な構成とすることが可能となる。
特徴A14.所定状況において前記遊技回の継続期間を抽選により決定する期間決定手段(主側MPU82におけるステップS903の処理を実行する機能)を備え、
前記短期間決定手段は、前記特定遊技状態における前記第2特別情報を契機とした遊技回であって前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない遊技回の継続期間が前記期間決定手段により選択される最短の継続期間以下の期間となるようにすることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特定遊技状態における第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間を顕著に短くすることが可能となる。
特徴A15.前記特定遊技状態において前記第1特別情報を契機とした遊技回であって前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない遊技回の継続期間が前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間となるようにする長期間決定手段(主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、特定遊技状態における第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間を、特定遊技状態における第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも顕著に短くすることが可能となる。
特徴A16.前記特定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合、前記特典が付与された後に、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である所定遊技状態(第2高確率状態ST4)に設定する所定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)を備え、
前記短期間決定手段は、前記所定遊技状態において、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して、前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにすることを特徴とする特徴A13乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間と第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間との長短の関係を切り換えるだけで、特定遊技状態と所定遊技状態とで通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となる。これにより、遊技回の継続期間を調整するだけで付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となり、処理の複雑化を抑制しながら、付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となる。
特徴A17.前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である低確率状態(通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2)に設定する低確設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1907の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1910〜ステップS1911の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3110の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3112〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備え、
前記特定設定手段は、前記低確率状態において前記第1特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記特定遊技状態に設定し得る構成であり、
前記短期間決定手段は、前記低確率状態において、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して、前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにすることを特徴とする特徴A13乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、低確率状態において第1特別情報に対して付与判定が行われた結果が高確対応結果となった場合に、特典が付与された後に、特定遊技状態に移行し得る。この場合、付与対応結果となる確率が低確率である低確率状態から、付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させる又はかなり高い頻度で少なくとも2回発生させることが可能な状態である特定遊技状態に移行することとなり、特定遊技状態となる前に滞在していた遊技状態における遊技者の有利度と、その後の特定遊技状態における遊技者の有利度とを顕著に相違させることが可能となる。よって、低確率状態において特定遊技状態が発生することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、このような状態の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
この場合に、第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間と第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間との長短の関係を切り換えるだけで、特定遊技状態と低確率状態とで通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となる。これにより、遊技回の継続期間を調整するだけで付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となり、処理の複雑化を抑制しながら、付与判定の実行頻度が高い特別情報の種類を切り換えることが可能となる。
特徴A18.遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報を契機とした遊技回における前記遊技回用動作を実行する第1遊技回実行手段(第1特図表示部38a)と、
前記第2特別情報を契機とした遊技回における前記遊技回用動作を実行する第2遊技回実行手段(第2特図表示部38b)と、
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記第1遊技回実行手段において前記遊技回用動作が実行されている途中であっても前記第2遊技回実行手段における前記遊技回用動作を開始させる手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS801にて否定判定をするとともにステップS802にて肯定判定をする機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3202及びステップS3203にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1特別情報を契機とした遊技回においては第1遊技回実行手段にて遊技回用動作が行われ、第2特別情報を契機とした遊技回においては第2遊技回実行手段にて遊技回用動作が行われるため、いずれの特別情報を契機とした遊技回が実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。また、第1特別情報を契機とした遊技回用動作が実行されている途中であっても第2特別情報を契機とした遊技回用動作が開始される構成であるため、特定遊技状態において第2特別情報を契機とした遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。
特徴A19.前記遊技回制御手段は、前記第1遊技回実行手段において前記遊技回用動作が実行されている期間と、前記第2遊技回実行手段において前記遊技回用動作が実行されている期間とを重複させ得ることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、特定遊技状態において第2特別情報を契機とした遊技回用動作が開始されたとしても第1特別情報を契機とした遊技回用動作は進行することとなるため、第1特別情報を契機として付与対応結果となる前に第2特別情報を契機として付与対応結果とさせるようにするための遊技に対する遊技者の意識を高めることが可能となる。
特徴A20.前記遊技回制御手段は、前記第1遊技回実行手段における前記遊技回用動作及び前記第2遊技回実行手段における前記遊技回用動作の両方が行われている状況において、それら遊技回用動作のうち一方の遊技回用動作が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回用動作を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、一方の遊技回用動作が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回用動作が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回用動作の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。また、当該構成においては、特定遊技状態において第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される状態となった場合には、第2特別情報を契機とした遊技回用動作の実行中であってもその遊技回用動作が途中で停止されてしまうこととなるため、第1特別情報を契機として付与対応結果となる前に第2特別情報を契機として付与対応結果とさせるようにするための遊技に対する遊技者の意識を高めることが可能となる。
特徴A21.途中停止の対象となった前記他方の遊技回用動作がその後に再開されないようにする対象外設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS405及びステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2216の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2817の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2916の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A20に記載の遊技機。
特徴A21によれば、特典の付与を跨いで遊技回用動作が実行されることがないため、処理負荷の軽減が図られる。また、特典が付与される前の遊技状態と特典が付与された後の遊技状態とが相違する場合であっても、特典が付与される前の遊技状態において実行されていた遊技回用動作がそのまま特典が付与された後の遊技状態において実行されることがないため、遊技回用動作を各遊技状態にて完結させることが可能となり、遊技状態に応じた遊技回用動作の設計の自由度を高めることが可能となる。
特徴A22.前記途中停止手段は、前記他方の遊技回用動作の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回用動作をその後に再開させることを特徴とする特徴A20又はA21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、既に行われた付与判定において付与対応結果となっている場合にそれが無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴A23.前記途中停止手段は、前記他方の遊技回用動作が前記一方の遊技回用動作よりも先に開始されている場合であって、前記他方の遊技回用動作の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回用動作をその後に再開させることを特徴とする特徴A20乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、特典の付与の契機となった特別情報よりも先に遊技回の開始対象となりさらに付与判定の結果が付与対応結果であるにも関わらず、それがその後に開始された遊技回が先に終了して特典が付与されたことにより無効化されてしまうことを阻止することが可能となる。
特徴A24.前記特定遊技状態において、前記第1特別情報を契機とした遊技回であって前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる遊技回の継続期間が、前記第1特別情報を契機とした遊技回であって前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない遊技回の継続期間よりも短くなるようにする手段(第3の実施形態の主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A22又はA23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果とならない遊技回の継続期間が相対的に長い期間となることにより、特定遊技状態にて通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い特別情報を第2特別情報とすることが可能となる。一方、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果となる遊技回の継続期間が相対的に短い期間となる。これにより、特定遊技状態において付与対応結果に対応する第1特別情報を契機とした遊技回用動作が実行されている状況において第2特別情報を契機とした遊技回が完了して特典が付与され、その特典の付与後において、通常の遊技内容である場合には付与判定の実行頻度が高い特別情報が第1特別情報である遊技状態に移行したとしても、その移行後の遊技状態において再開された第1特別情報についての遊技回用動作が極端に長い期間に亘って継続してしまわなようにすることが可能となる。
特徴A25.演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置51)と、
当該演出実行手段において前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が実行されるようにする第1演出制御手段(表示側MPU103におけるステップS1304の処理を実行する機能)と、
前記演出実行手段において前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が実行されるようにする第2演出制御手段(表示側MPU103におけるステップS1306の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態において、前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出の実行を制限させて前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を実行させるための第2側優先制御、又は前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出よりも前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を遊技者に認識させ易くするための第2側優先制御を実行する優先制御手段(表示側MPU103におけるステップS1301〜ステップS1302及びステップS1307〜ステップS1308の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該優先制御手段は、前記特定遊技状態において少なくとも前記第1特別情報を契機とした遊技回と前記第2特別情報を契機とした遊技回との両方が実行されている場合に、前記第2側優先制御を実行することを特徴とする特徴A18乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A25によれば、特定遊技状態においては第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出よりも第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が優先して実行されることとなるため、特定遊技状態である場合には通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側である第2特別情報を契機とした遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A26.前記優先制御手段は、前記特定遊技状態において前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されていない状況であって前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されている状況である場合、前記演出実行手段に前記特定演出を実行させないようにすることを特徴とする特徴A25に記載の遊技機。
特徴A26によれば、特定遊技状態においては第1特別情報及び第2特別情報のうち第1特別情報を契機とした遊技回のみが実行されている状況であっても、演出実行手段ではその第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が実行されない。これにより、特定遊技状態である場合には通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が低い側である第1特別情報を契機とした遊技回に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
特徴A27.前記特定遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合、前記特典が付与された後に、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である所定遊技状態(第2高確率状態ST4)に設定する所定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)を備え、
前記優先制御手段は、前記所定遊技状態において、前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出の実行を制限させて前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を実行させるための第1側優先制御、又は前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出よりも前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を遊技者に認識させ易くするための第1側優先制御を実行することを特徴とする特徴A25又はA26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、特定遊技状態と所定遊技状態とで通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側の特別情報が切り換わる場合には、それに合わせて特定演出を優先して実行する対象の特別情報が切り換わる。これにより、特定遊技状態及び所定遊技状態のそれぞれにおいて、通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側となる特別情報の遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A28.前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第2特別情報が取得されないようにしながら前記第1特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である低確率状態(通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2)に設定する低確設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1907の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1910〜ステップS1911の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3110の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3112〜ステップS3113の処理を実行する機能)を備え、
前記特定設定手段は、前記低確率状態において前記第1特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記特定遊技状態に設定し得る構成であり、
前記優先制御手段は、前記低確率状態において、前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出の実行を制限させて前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を実行させるための第1側優先制御、又は前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出よりも前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出を遊技者に認識させ易くするための第1側優先制御を実行することを特徴とする特徴A25乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、特定遊技状態と低確率状態とで通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側の特別情報が切り換わる場合には、それに合わせて特定演出を優先して実行する対象の特別情報が切り換わる。これにより、特定遊技状態及び低確率状態のそれぞれにおいて、通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側となる特別情報の遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A29.前記演出実行手段は表示面を有しており、当該表示面における表示演出として前記特定演出が実行される構成であり、
前記表示面の一部の領域にて前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを報知する第1対応報知(第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示)が行われるようにする第1対応報知制御手段(表示側MPU103におけるステップS1303及びステップS1309の処理を実行する機能)と、
前記表示面の一部の領域にて前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを報知する第2対応報知(第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示)が行われるようにする第2対応報知制御手段(表示側MPU103におけるステップS1305及びステップS1310の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A25乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、第1特別情報を契機とした遊技回においては表示面の一部にて第1対応報知が行われ、第2特別情報を契機とした遊技回においては表示面の一部にて第2対応報知が行われる。これにより、通常の遊技内容において付与判定の実行頻度が高い側となる特別情報を優先するように特定演出が実行される構成において、その優先して実行されている特定演出がいずれの特別情報を契機とした遊技回に対応しているのかを遊技ホールの管理者に認識させ易くすることが可能となる。
特徴A30.前記特定遊技状態において少なくとも前記第1特別情報を契機とした遊技回と前記第2特別情報を契機とした遊技回との両方が実行されている場合、前記第1対応報知及び前記第2対応報知の両方が実行されることを特徴とする特徴A29に記載の遊技機。
特徴A30によれば、特定遊技状態において第2特別情報を契機とした遊技回を優先するように特定演出が実行される構成であっても、遊技ホールの管理者は表示面を確認することで第1特別情報を契機とした遊技回が実行されているか否かを把握することが可能となる。
特徴A31.前記第1対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第1表示領域(第1特図対応装飾領域51a)にて前記第1対応報知が行われるようにし、
前記第2対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第2表示領域(第2特図対応装飾領域51b)にて前記第2対応報知が行われるようにし、
当該遊技機は、
所定情報の取得条件が成立した場合に所定情報を取得する所定情報取得手段(主側MPU82におけるステップS300の処理を実行する機能)と、
前記所定情報が取得されている場合、前記表示面の一部である所定表示領域(普図対応装飾領域51c)にて所定の期間に亘って所定対応報知が行われるようにする所定報知制御手段(主側MPU82におけるステップS302〜ステップS320の処理を実行する機能)と、
前記所定対応報知の実行の契機となった前記所定情報が予め定められた情報に対応している場合、遊技者に利益が付与されるようにする利益付与手段(主側MPU82におけるステップS321の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A30に記載の遊技機。
特徴A31によれば、表示面には第1表示領域及び第2表示領域以外にも所定表示領域が設定されるため、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることに対応する第1対応報知が表示面にて実行されたとしても、遊技者はそれが第1特別情報を契機とした遊技回の実行に対応していると把握しづらくなる。よって、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを遊技ホールの管理者は表示面を確認することで把握可能としながら、当該遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となる。また、このような効果を、遊技者に利益が付与される可能性があることを報知するための構成を利用して生じさせることが可能となる。
特徴A32.前記利益付与手段は、前記特定遊技状態において前記利益を付与しない構成であり、
前記所定報知制御手段は、前記特定遊技状態であっても前記所定表示領域にて前記所定対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴A31に記載の遊技機。
特徴A32によれば、特定遊技状態においては所定情報を契機とした利益が付与されないにも関わらず所定表示領域にて所定対応報知が実行されるようにすることにより、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることに対応する第1対応報知が表示面にて実行されたとしても、遊技者はそれが第1特別情報を契機とした遊技回の実行に対応していると把握しづらくなる。
特徴A33.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記利益付与手段は、前記所定対応報知の実行の契機となった前記所定情報が前記予め定められた情報に対応している場合、前記利益の付与として、前記受入制御手段により前記対象入球部が前記受入状態に切り換えられるようにするものであって、前記特定遊技状態においては当該受入状態の切り換えが行われないようにするものであり、
前記所定報知制御手段は、前記特定遊技状態であっても前記所定表示領域にて前記所定対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴A31又はA32に記載の遊技機。
特徴A33によれば、対象入球部が受入状態となるか否かを報知するための所定対応報知を利用して、上記特徴A31にて説明したような優れた効果を生じさせることが可能となる。
特徴A34.前記第1対応報知制御手段は、前記特定遊技状態において前記第1対応報知が行われないようにすることを特徴とする特徴A29に記載の遊技機。
特徴A34によれば、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを表示面の内容からは把握しづらくさせることが可能となる。
特徴A35.取得されている前記第1特別情報の数を報知することが可能な第1特別情報数報知(第1特図保留対応領域51dにおける表示内容)が実行されるようにする第1特別情報数報知手段(表示側MPU103における第1特図保留対応領域51dの表示内容を制御する機能)と、
取得されている前記第2特別情報の数を報知することが可能な第2特別情報数報知(第2特図保留対応領域51eにおける表示内容)が実行されるようにする第2特別情報数報知手段(表示側MPU103における第2特図保留対応領域51eの表示内容を制御する機能)と、
を備え、
前記第1特別情報数報知手段は、前記特定遊技状態において前記第1特別情報数報知が実行されないようにすることを特徴とする特徴A2乃至A34のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A35によれば、特定遊技状態において第1特別情報を契機とした遊技回が実行される可能性があることを表示面の内容からは把握しづらくさせることが可能となる。
特徴A36.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、少なくとも前記特定遊技状態において前記第1始動入球部への遊技球の入球が不可又は発生しづらい発射状況であって前記第2始動入球部への遊技球の入球が可能又は発生し易い発射状況を生じさせることが可能なように設けられていることを特徴とする特徴A2乃至A35のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A36によれば、特定遊技状態においては第1特別情報が取得されないようにしながら第2特別情報が取得されるようにすることが可能となる。
特徴A37.前記第1始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記特定遊技状態において前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換えない、又は前記特定遊技状態において前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換える頻度を前記特定遊技状態とは異なる所定遊技状態の場合よりも低くすることを特徴とする特徴A36に記載の遊技機。
特徴A37によれば、特定遊技状態において第1特別情報が取得されない又は取得されにくくすることが可能となる。
特徴A38.遊技状態として、前記特定遊技状態とは異なる遊技状態(通常遊技状態ST1、低確率サポート状態ST2、第2高確率状態ST4)が存在しており、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、少なくとも前記異なる遊技状態において前記第2始動入球部への入球が不可であって前記第1始動入球部への遊技球の入球が可能となる遊技球の発射状況を生じさせることが可能なように設けられていることを特徴とする特徴A36又はA37に記載の遊技機。
特徴A38によれば、所定遊技状態においては第2特別情報を取得されないようにしながら第1特別情報が取得されるようにすることが可能となる。
特徴A39.前記発射操作の態様が所定態様である場合、前記遊技領域における遊技球の流下範囲が所定流下範囲を含む構成であり、
前記所定流下範囲に前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部が設けられていることを特徴とする特徴A2乃至A38のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A39によれば、第1始動入球部への遊技球の入球を狙う場合及び第2始動入球部への遊技球の入球を狙う場合のいずれであっても、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすればよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。当該構成であっても、特定遊技状態においては、第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象の発生が制限される又は当該事象の発生を制限させることが可能であるため、特定遊技状態における利益を遊技者に享受させることが可能となる。
特に、上記特徴A4に記載された構成を備えた場合、特定遊技状態及び所定遊技状態のいずれであっても遊技者は同一の発射操作の態様を維持すればよいため、付与対応結果となる確率が高確率となる遊技状態における発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
特徴A40.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU82における特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する球付与手段(払出装置76、払出制御装置77)と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特典の付与として、前記可変入球制御が実行される特別遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させ、
前記所定流下範囲に前記可変入球手段が設けられていることを特徴とする特徴A39に記載の遊技機。
特徴A40によれば、特別遊技状態においても遊技者は発射操作の態様を所定態様に維持させればよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
特徴A41.遊技球が入球した場合に前記第1特別情報が取得される入球部として、前記第1始動入球部(第1特別入球装置34)とは別に第3始動入球部(第1通常入球装置33)を備えており、
前記第3始動入球部は前記遊技領域において前記所定流下範囲とは異なる範囲に設けられていることを特徴とする特徴A39又はA40に記載の遊技機。
特徴A41によれば、第1特別情報を取得させるための発射操作の態様について、複数の態様を生じさせることが可能となる。
特に、上記特徴A4に記載された構成及び上記特徴A9に記載された構成を備えた場合、低確率状態においては第3始動入球部への遊技球の入球を狙って発射操作を行うことが通常の遊技内容とし、所定遊技状態においては第1始動入球部への遊技球の入球を狙って発射操作を行うことが通常の遊技内容とすることにより、付与対応結果となる確率が高確率となる遊技状態においては発射操作の態様を同一とさせることで当該状況における発射操作の態様の容易化を図りながら、付与対応結果となる確率が低確率となる遊技状態においては付与対応結果となる確率が高確率となる遊技状態とは異なる発射操作の態様となり発射操作の態様を多様化させることが可能となる。
特徴A42.前記所定流下範囲は、発射操作手段(発射操作装置28)が最大操作状態となるように操作されている場合における遊技球の流下範囲であることを特徴とする特徴A39乃至A41のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A42によれば、発射操作手段の操作状態を最大操作状態とすることで、すなわち発射操作手段の操作状態を微妙に調整しなくても、第1始動入球部への遊技球の入球を狙うことが可能であるとともに第2始動入球部への遊技球の入球を狙うことが可能である。
特徴A43.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A39乃至A42のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A43によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち少なくとも一方は受入状態と非受入状態との間で切り換えられるため、所定流下範囲に第1始動入球部及び第2始動入球部の両方が設けられている構成であったとしても、いずれか一方の遊技球の入球のみが発生する状況を生じさせることが可能となる。
特徴A44.前記対象入球部ではない側の入球部には、当該入球部への遊技球の入球を阻止する部材が設けられていない構成であり、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のうち前記対象入球部ではない側の入球部に対して前記対象入球部が上方の位置に設けられており、前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部ではない側の入球部への遊技球の入球が阻止される、又は前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部が前記非受入状態である場合に比べて前記対象入球部ではない側の入球部に遊技球が入球しづらくなることを特徴とする特徴A43に記載の遊技機。
特徴A44によれば、対象入球部が第1始動入球部及び第2始動入球部のうち対象入球部ではない側の入球部に対して上方の位置に設けられており、対象入球部が受入状態となっている場合には当該対象入球部の下方に位置している始動入球部に対する遊技球の入球の発生頻度が低下する。これにより、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち一方のみが受入状態と非受入状態との間で切り換えられることにより構成の簡素化を図った構成において、対象入球部の制御状態に応じて各始動入球部への入球頻度を相違させることが可能となる。
特徴A45.前記対象入球部は、前記非受入状態である場合、当該対象入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であることを特徴とする特徴A43又はA44に記載の遊技機。
特徴A45によれば、対象入球部が非受入状態である場合には、当該対象入球部の下方に存在する始動入球部に向けて遊技球が流下することが対象入球部により邪魔されづらくなる。これにより、対象入球部の下方に始動入球部を配置したとしても、当該下方に存在している始動入球部に遊技球が入球しづらくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴A46.前記遊技領域には遊技球が通過可能な通過部(第1の実施形態においてはスルーゲート36、第5の実施形態においてはスルーゲート36及び第2スルーゲート142)が設けられており、当該通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であり、
前記受入制御手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段(主側MPU82におけるステップS309の処理を実行する機能)を備え、
前記通過部は前記所定流下範囲に設けられていることを特徴とする特徴A43乃至A45のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A46によれば、対象入球部を受入状態とする契機を生じさせるための通過部も所定流下範囲に設けられているため、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすることにより、第1特別情報の取得契機及び第2特別情報の取得契機を生じさせることができるとともに、対象入球部を受入状態に切り換える契機も生じさせることができる。
特徴A47.前記通過部は前記対象入球部に対して上方の位置に設けられていることを特徴とする特徴A46に記載の遊技機。
特徴A47によれば、通過部を遊技球が通過する頻度が、対象入球部の状態によって変動しないようにすることが可能となる。
特徴A48.前記第1始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な第1受入制御手段(主側MPU82における第1普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第2始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な第2受入制御手段(主側MPU82における第2普図普電制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A39乃至A47のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A48によれば、第1始動入球部は受入状態と非受入状態との間で切り換えられるとともに、第2始動入球部は受入状態と非受入状態との間で切り換えられる。これにより、所定流下範囲に第1始動入球部及び第2始動入球部の両方が設けられている構成であったとしても、各始動入球部への遊技球の入球頻度を各遊技状態に対応する入球頻度とすることが可能となる。
特徴A49.前記第1始動入球部は、前記非受入状態である場合、当該第1始動入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であり、
前記第2始動入球部は、前記非受入状態である場合、当該第2始動入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であることを特徴とする特徴A48に記載の遊技機。
特徴A49によれば、受入状態と非受入状態との間で切り換えられる始動入球部が所定流下範囲に複数集約されている構成であっても、それら始動入球部において非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であるため、遊技球の流下態様が制限され過ぎないようにすることが可能となる。
特徴A50.前記遊技領域には遊技球が通過可能な第1通過部(スルーゲート36)及び第2通過部(第2スルーゲート142)が設けられており、前記第1通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であって、前記第2通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であり、
前記第1受入制御手段は、前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段を備え、
前記第2受入制御手段は、前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記第2始動入球部を前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段を備え、
前記第1通過部及び前記第2通過部は前記所定流下範囲に設けられていることを特徴とする特徴A49に記載の遊技機。
特徴A50によれば、第1始動入球部を受入状態とする契機を生じさせるための第1通過部及び第2始動入球部を受入状態とする契機を生じさせるための第2通過部も所定流下範囲に設けられているため、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすることにより、第1特別情報の取得契機及び第2特別情報の取得契機を生じさせることができるとともに、各始動入球部を受入状態に切り換える契機も生じさせることができる。
特徴A51.前記第1通過部及び前記第2通過部は、それら通過部のうち一方の通過部を通過した遊技球の方が当該一方の通過部を通過しなかった遊技球よりも他方の通過部を通過し易いように縦方向に設けられていることを特徴とする特徴A50に記載の遊技機。
特徴A51によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部だけではなく第1通過部及び第2通過部も所定流下範囲に集約させて設けられた構成において、所定流下範囲において第1通過部及び第2通過部が占める範囲を狭くしながら、それら第1通過部の遊技球の通過率と第2通過部の遊技球の通過率とを同程度とすることが可能となる。
特徴A52.前記第1通過部及び前記第2通過部は、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部に対して上方の位置に設けられていることを特徴とする特徴A50又はA51に記載の遊技機。
特徴A52によれば、各通過部を遊技球が通過する頻度が、各始動入球部の状態によって変動しないようにすることが可能となる。
特徴A53.前記発射操作の態様が所定態様である場合、前記遊技領域における遊技球の流下範囲が所定流下範囲を含む構成であり、
当該遊技機は、
前記発射操作を行うための発射操作手段(発射操作装置28)に対する発射操作の態様が、前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることを検知する操作態様検知手段(可変抵抗器28c)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されたことに基づいて、特別処理を実行する特別処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2005〜ステップS2007の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A52のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A53によれば、遊技球の流下範囲が所定流下範囲となる態様で発射操作が行われていることが検知された場合には特別処理が実行されるため、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合にはそれに対して特別処理が実行されるようにすることが可能となる。例えば、特定遊技状態において第2始動入球部ではなく第1始動入球部への遊技球の入球を狙って発射操作が行われた場合や、特定遊技状態ではない遊技状態において第2始動入球部への遊技球の入球を狙って発射操作が行われた場合に、それに対処するように遊技ホールの管理者に報知を行ったり、そのような発射操作を行うべきではないことの報知を遊技者に行ったりすることが可能となる。
この場合に、発射操作手段に対する発射操作の態様を直接的に検知する構成であるため、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われた場合にはそれに対して早期に特別処理を実行することが可能となる。
特徴A54.前記遊技領域に向けて発射される遊技球の発射強度を、前記発射操作手段に対する操作量に応じて調整する発射制御手段(発射制御部78c)を備え、
前記操作態様検知手段は、前記発射操作手段に対する操作量を検知する手段であることを特徴とする特徴A53に記載の遊技機。
特徴A54によれば、遊技球の発射強度を発射操作手段に対する操作量に対応させるための構成を利用して、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われていることを検知することが可能となる。
特徴A55.前記特別処理実行手段により前記特別処理が実行された後に、前記所定流下範囲に設けられている入球部への遊技球の入球が発生したことに基づいて、所定処理を実行する所定処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2014及びステップS2015の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A53又はA54に記載の遊技機。
特徴A55によれば、特別処理が実行されたにも関わらず、所定流下領域を流下する遊技球の発射操作の態様が継続されて当該所定流下領域に設けられている入球部への入球が発生した場合にはさらに所定処理が実行される。これにより、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作が特別処理の実行後にも継続された場合には、その状況に応じた動作を遊技機において行うことが可能となる。
特徴A56.前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合、前記特別処理を実行している状態を解除する特別処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2010〜ステップS2012の処理を実行する機能)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合であって所定解除条件が成立した場合、前記所定処理を実行している状態を解除する所定処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2017〜ステップS2019の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A55に記載の遊技機。
特徴A56によれば、特別処理の実行状態は発射操作の態様が所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが発射操作態様検知手段により検知されなくなった場合に解除されるのに対して、所定処理の実行状態はそれだけでは解除されずにさらに所定解除条件が成立する必要がある。これにより、遊技内容を理解していない遊技者が所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作をわずかな期間行った場合にはその発射操作を止めるだけで特別処理の実行状態が解除されるようにしながら、上記発射操作の態様が意図的に長く行われた場合にはその発射操作を止めるだけでは所定処理の実行状態が解除されないことでその行為に対して遊技ホールの管理者などが対処し易くなる。
特徴A57.遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記付与判定が行われるようにするための遊技が行われている状況であっても、遊技者が所持する遊技媒体が増加する、当該所持する遊技媒体が減少しない、当該所持する遊技媒体がほぼ減少しない、又は最も不利な遊技状態である場合よりも遊技者が所持する遊技媒体が減少しづらい状態であって、所定条件が成立して前記付与判定が行われ当該付与判定の結果が前記付与対応結果となった場合に前記特典が付与された後に、100%又は略100%の確率で、前記付与判定が行われるようにするための遊技が行われている状況であっても、遊技者が所持する遊技媒体が増加する、当該所持する遊技媒体が減少しない、当該所持する遊技媒体がほぼ減少しない、若しくは最も不利な遊技状態である場合よりも遊技者が所持する遊技媒体が減少しづらい状態となる又はとなるようにさせることが可能な状態である特定遊技状態(第1高確率状態ST3)に設定する特定設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1907の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3106の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A57によれば、特定遊技状態となることにより遊技者が所持する遊技媒体を増加させながら又は遊技媒体の減少を抑えながら特典が付与されるようにすることが可能となるため、特定遊技状態が遊技者にとって有利な状態となる。さらにまた、特定遊技状態において付与対応結果となる場合、特典が付与された後において100%又は略100%の確率で、遊技者が所持する遊技媒体を増加させながら又は遊技媒体の減少を抑えながら特典が付与されるようにすることが可能な状態となる。これにより、特定遊技状態への移行が発生することによって、遊技者が所持する遊技媒体を増加させながら又は遊技媒体の減少を抑えながら特典の付与を少なくとも2回発生させることが可能となる。よって、特定遊技状態への移行が発生することに対する注目度を顕著に高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特徴A1〜A57の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
当該遊技機は、
前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が他方の遊技回よりも、実行頻度を高くすることが可能な優先対象の遊技回又は優先して実行される優先対象の遊技回となるように設定する対象設定手段(主側MPU82におけるステップS901の処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち前記優先対象の遊技回となる側を遊技状態に応じて切り換える切換手段(主側MPU82における特電終了処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1特別情報を契機とした遊技回及び第2特別情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が他方の遊技回よりも、実行頻度が高くなる又は優先して実行される。これにより、第1特別情報の取得の契機となる第1始動入球部と第2特別情報の取得の契機となる第2始動入球部とが個別に設けられた構成において、優先対象の遊技回となる側への遊技球の入球を期待して発射操作が行われることとなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、優先対象の遊技回となる側が遊技状態に応じて切り換わる構成であるため、遊技球の入球を期待する側が遊技状態に応じて切り換わることとなり、発射操作を行う際に期待する対象の多様化が図られ、この点からも遊技の興趣向上が図られる。
さらにまた、優先対象の遊技回となる側が遊技状態に応じて切り換わる構成であることにより、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち入球が可能となる始動入球部を遊技状態に応じて切り換えなくてもいずれか一方の特別情報を契機とした遊技回を優先して消化させることが可能となる。よって、始動入球部についての設計の自由度を高めながら、いずれか一方の特別情報を契機とした遊技回を優先して消化させることが可能となる。
特徴B2.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われる継続期間を決定する決定手段(主側MPU82におけるステップS903〜ステップS905の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
当該遊技機は、
前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではない前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではない前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が他方の遊技回よりも、短い前記継続期間が選択される又は選択され易い短期間対象の遊技回となるようにする対象設定手段(主側MPU82におけるステップS901の処理を実行する機能)と、
前記短期間対象となる側の遊技回を遊技状態に応じて切り換える切換手段(主側MPU82における特電終了処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、付与対応結果ではない第1特別情報を契機とした遊技回及び付与対応結果ではない第2特別情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が他方の遊技回よりも短い継続期間が選択される又は選択され易いため、第1特別情報を契機とした遊技回及び第2特別情報を契機とした遊技回のうち一方の遊技回が他方の遊技回よりも実行頻度が高くなる。これにより、第1特別情報の取得の契機となる第1始動入球部と第2特別情報の取得の契機となる第2始動入球部とが個別に設けられた構成において、短期間対象の遊技回となる側への遊技球の入球を期待して発射操作が行われることとなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、短期間対象の遊技回となる側が遊技状態に応じて切り換わる構成であるため、遊技球の入球を期待する側が遊技状態に応じて切り換わることとなり、発射操作を行う際に期待する対象の多様化が図られ、この点からも遊技の興趣向上が図られる。
また、短期間対象の遊技回となる側が遊技状態に応じて切り換わる構成であることにより、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち入球が可能となる始動入球部を遊技状態に応じて切り換えなくてもいずれか一方の特別情報を契機とした遊技回を優先して消化させることが可能となる。よって、始動入球部についての設計の自由度を高めながら、いずれか一方の特別情報を契機とした遊技回を優先して消化させることが可能となる。
さらにまた、遊技回の継続期間の選択態様を遊技状態に応じて切り換えるだけでよいため、処理構成の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B3.特定遊技状態(第1高確率状態ST3)においては前記第2始動入球部の方が前記第1始動入球部よりも遊技球の入球が発生し易くし、所定遊技状態(第2高確率状態ST4)においては前記第1始動入球部の方が前記第2始動入球部よりも遊技球の入球が発生し易くすることが可能な構成(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)であり、
前記切換手段は、前記特定遊技状態においては前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではない前記第2特別情報を契機とした遊技回が前記短期間対象の遊技回となるようにし、前記所定遊技状態においては前記付与判定の結果が前記付与対応結果ではない前記第1特別情報を契機とした遊技回が前記短期間対象の遊技回となるようにすることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち遊技球の入球が発生し易い側が遊技状態に応じて切り換わるとともに、その遊技球の入球が発生し易い側に対応する遊技回が短期間対象の遊技回となる。これにより、短期間対象となる側は、遊技回の契機となる特別情報が取得され易いとともに、遊技回が優先して消化されることとなるため、当該短期間対象となる側の遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。
特徴B4.前記対象設定手段は、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応する側の特別情報を契機とした遊技回であって前記付与対応結果に対応する遊技回が、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応しない側の特別情報を契機とした遊技回であって前記付与対応結果に対応する遊技回よりも、短い前記継続期間が選択される又は選択され易くすることを特徴とする特徴B2又はB3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、短期間対象となる側の遊技回は付与判定の結果が付与対応結果ではない場合だけではなく、付与対応結果である場合であっても、短い継続期間が選択される又は選択され易い。これにより、短期間対象となる側の遊技回を付与判定の結果に関係なく早期に終了させることが可能となる。
特徴B5.前記対象設定手段は、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応する側の特別情報を契機とした遊技回であって前記付与対応結果に対応する遊技回が、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応しない側の特別情報を契機とした遊技回であって前記付与対応結果に対応しない遊技回よりも、短い前記継続期間が選択される又は選択され易くすることを特徴とする特徴B2乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、付与対応結果となる遊技回であっても短期間対象である側の遊技回を早期に終了させることが可能となり、短期間対象となる側の遊技回の実行頻度を全体的に高めることが可能となる。
特徴B6.前記決定手段は、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応しない側の特別情報を契機とした遊技回の前記継続期間を決定する場合、前記付与判定の結果が前記付与対応結果である場合及び前記付与対応結果ではない場合のいずれであっても同一の態様で前記継続期間を決定することを特徴とする特徴B2乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、短期間対象となる側ではない遊技回については付与判定の結果に関係なく実行頻度を低下させる構成において、当該遊技回の継続期間は付与判定の結果に関係なく同一の態様で決定されるため、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
特徴B7.前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間と、前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間とを重複させ得ることを特徴とする特徴B2乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、第1特別情報を契機とした遊技回と第2特別情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得るため、遊技回の全体的な実行頻度を高めることが可能となる。この場合に、上記特徴B2の構成を備え一方の遊技回が短期間対象となるため、各遊技回の実行期間が重複し得る構成であったとしても、一方の遊技回が優先して消化されるようにすることが可能となる。
特徴B8.前記遊技回制御手段は、
前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)と、
途中停止の対象となった前記他方の遊技回用動作がその後に再開されないようにする対象外設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS405及びステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2216の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2817の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2916の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
また、特典の付与を跨いで遊技回が実行されることがないため、処理負荷の軽減が図られる。また、特典が付与される前の遊技状態と特典が付与された後の遊技状態とが相違する場合であっても、特典が付与される前の遊技状態において実行されていた遊技回がそのまま特典が付与された後の遊技状態において実行されることがないため、遊技回を各遊技状態にて完結させることが可能となり、遊技状態に応じた遊技回の設計の自由度を高めることが可能となる。
さらにまた、特典の付与を契機としてそれまで実行されていた全ての遊技回が終了され、特典の付与を跨いで遊技回が実行されないことにより、各遊技状態における短期間対象となる側の継続期間の決定態様及び短期間対象とならない側の継続期間の決定態様について、設計の自由度が高められる。
特徴B9.前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備え、
当該途中停止手段は、前記他方の遊技回の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回をその後に再開させる構成であり、
前記決定手段は、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応しない側の特別情報を契機とした遊技回の前記継続期間を決定する場合、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる遊技回の継続期間が、前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない遊技回の継続期間よりも短くなるようにする手段(第3の実施形態の主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B9によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。また、既に行われた付与判定において付与対応結果となっている場合にそれが無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
また、短期間対象とならない側の遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果とならない遊技回の継続期間が相対的に長い期間となることにより、短期間対象となる側の遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。一方、短期間対象とならない側の遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果となる遊技回の継続期間が相対的に短い期間となる。これにより、短期間対象とならない側の遊技回であって付与対応結果となる遊技回が実行されている状況において短期間対象となる側の遊技回が終了して特典が付与され、その特典の付与後において、短期間対象となる側の遊技回が切り換えられたとしても、その切り換え後の遊技状態において再開された遊技回が極端に長い期間に亘って継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B10.前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備え、
当該途中停止手段は、前記他方の遊技回が前記一方の遊技回よりも先に開始されている場合であって、前記他方の遊技回の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回をその後に再開させる構成であり、
前記決定手段は、前記第1特別情報及び前記第2特別情報のうち前記短期間対象に対応しない側の特別情報を契機とした遊技回の前記継続期間を決定する場合、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる遊技回の継続期間が、前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない遊技回の継続期間よりも短くなるようにする手段(第3の実施形態の主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B10によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。また、特典の付与の契機となった特別情報よりも先に遊技回の開始対象となりさらに付与判定の結果が付与対応結果であるにも関わらず、それがその後に開始された遊技回が先に終了して特典が付与されたことにより無効化されてしまうことを阻止することが可能となる。
また、短期間対象とならない側の遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果とならない遊技回の継続期間が相対的に長い期間となることにより、短期間対象となる側の遊技回の実行頻度を高めることが可能となる。一方、短期間対象とならない側の遊技回であって付与判定の結果が付与対応結果となる遊技回の継続期間が相対的に短い期間となる。これにより、短期間対象とならない側の遊技回であって付与対応結果となる遊技回が実行されている状況において短期間対象となる側の遊技回が終了して特典が付与され、その特典の付与後において、短期間対象となる側の遊技回が切り換えられたとしても、その切り換え後の遊技状態において再開された遊技回が極端に長い期間に亘って継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B11.前記決定手段は、所定状況において前記遊技回の継続期間を抽選により決定する期間決定手段(主側MPU82におけるステップS903の処理を実行する機能)を備え、
前記決定手段は、前記短期間対象の遊技回の継続期間を、前記期間決定手段により選択される最短の継続期間以下の期間となるようにすることを特徴とする特徴B2乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、短期間対象となる側の遊技回の継続期間を顕著に短くすることが可能となる。
特徴B12.前記決定手段は、前記短期間対象の遊技回ではない側の遊技回の継続期間を、前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間となるようにすることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、短期間対象となる側の遊技回の継続期間を、短期間対象とならない側の遊技回の継続期間よりも顕著に短くすることが可能となる。
特徴B13.前記第2特別情報が付与判定の対象となった場合の方が、前記第1特別情報が付与判定の対象となった場合よりも遊技者にとって有利であることを特徴とする特徴B2乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、遊技者にとって有利である側の遊技回の実行頻度が高い状態と低い状態とを生じさせることが可能となる。
なお、特徴B1〜B13の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間と、前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間とを重複させ得る構成であり、
当該遊技機は、
演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置51)と、
当該演出実行手段において前記第1特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が実行されるようにする第1演出制御手段(表示側MPU103におけるステップS1304の処理を実行する機能)と、
前記演出実行手段において前記第2特別情報を契機とした遊技回に対応する特定演出が実行されるようにする第2演出制御手段(表示側MPU103におけるステップS1306の処理を実行する機能)と、
前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち優先対象ではない遊技回に対応する特定演出の実行を制限させて優先対象である遊技回に対応する特定演出を実行させる、又は前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち優先対象ではない遊技回に対応する特定演出よりも優先対象である遊技回に対応する特定演出を遊技者に認識させ易くする優先制御手段(表示側MPU103におけるステップS1301〜ステップS1302及びステップS1307〜ステップS1308の処理を実行する機能)と、
前記優先対象となる側の遊技回を遊技状態に応じて切り換える切換手段(主側MPU82における特電終了処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、、第1特別情報を契機とした遊技回と第2特別情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得るため、遊技回の全体的な実行頻度を高めることが可能となる。この場合に、第1特別情報を契機とした遊技回及び第2特別情報を契機とした遊技回のうち優先対象である遊技回に対応する特定演出が優先して実行される。これにより、第1特別情報を契機とした遊技回と第2特別情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得る構成であったとしても、優先されるべき遊技回に対応する特定演出を重点的に実行することが可能となり、優先されるべき遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
また、特定演出が優先して実行される側の遊技回が遊技状態に応じて切り換わる構成であることにより、第1特別情報を契機とした遊技回及び第2特別情報を契機とした遊技回のうち各遊技状態において優先されるべき遊技回に対応する特定演出を重点的に実行することが可能となる。よって、優先されるべき遊技回が遊技状態に応じて切り換わる構成であったとしても、各遊技状態のそれぞれにおいて優先されるべき遊技回に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴C2.前記優先制御手段は、前記優先対象である遊技回が実行されていない状況であって前記優先対象ではない遊技回が実行されている状況である場合、前記演出実行手段に前記特定演出を実行させないようにすることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、優先対象ではない遊技回のみが実行されている状況であっても、演出実行手段ではその優先対象ではない遊技回に対応する特定演出が実行されない。これにより、優先対象ではない遊技回に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
特徴C3.前記演出実行手段は表示面を有しており、当該表示面における表示演出として前記特定演出が実行される構成であり、
前記表示面の一部の領域にて前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを報知する第1対応報知(第1特図対応装飾領域51aにおける絵柄の変動表示)が行われるようにする第1対応報知制御手段(表示側MPU103におけるステップS1303及びステップS1309の処理を実行する機能)と、
前記表示面の一部の領域にて前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されていることを報知する第2対応報知(第2特図対応装飾領域51bにおける絵柄の変動表示)が行われるようにする第2対応報知制御手段(表示側MPU103におけるステップS1305及びステップS1310の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1特別情報を契機とした遊技回においては表示面の一部にて第1対応報知が行われ、第2特別情報を契機とした遊技回においては表示面の一部にて第2対応報知が行われる。これにより、優先対象である遊技回を優先するように特定演出が実行される構成において、その優先して実行されている特定演出がいずれの特別情報を契機とした遊技回に対応しているのかを遊技ホールの管理者に認識させ易くすることが可能となる。
特徴C4.前記第1対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第1表示領域(第1特図対応装飾領域51a)にて前記第1対応報知が行われるようにし、
前記第2対応報知制御手段は、前記表示面の一部であって表示領域のサイズ及び形状が前記第1表示領域と同一であると遊技者に認識させることが可能な第2表示領域(第2特図対応装飾領域51b)にて前記第2対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、遊技ホールの管理者にとっては第1対応報知と第2対応報知とを区別可能とさせながら、遊技者にとっては第1対応報知と第2対応報知とを区別させづらくさせることが可能となる。
特徴C5.少なくとも前記第1特別情報を契機とした遊技回と前記第2特別情報を契機とした遊技回との両方が実行されている場合、前記第1対応報知及び前記第2対応報知の両方が実行されることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、優先対象である遊技回を優先するように特定演出が実行される構成であっても、遊技ホールの管理者は表示面を確認することで、優先対象ではない遊技回が実行されているか否かを把握することが可能となる。
特徴C6.前記第1対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第1表示領域(第1特図対応装飾領域51a)にて前記第1対応報知が行われるようにし、
前記第2対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第2表示領域(第2特図対応装飾領域51b)にて前記第2対応報知が行われるようにし、
当該遊技機は、前記表示面の一部であって表示領域のサイズ及び形状が前記第1表示領域及び前記第2表示領域と同一であると遊技者に認識させることが可能な所定表示領域(普図対応装飾領域51c)にて所定の期間に亘って所定対応報知が行われるようにする所定報知制御手段(主側MPU82におけるステップS302〜ステップS320の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、表示面には第1表示領域及び第2表示領域以外にも所定表示領域が設定されるため、優先対象ではない遊技回が実行されていることに対応する対応報知が表示面にて実行されたとしても、遊技者はそれが優先対象ではない遊技回に対応していると把握しづらくなる。よって、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技ホールの管理者は表示面を確認することで把握可能としながら、当該遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となる。
特徴C7.前記第1対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第1表示領域(第1特図対応装飾領域51a)にて前記第1対応報知が行われるようにし、
前記第2対応報知制御手段は、前記表示面の一部である第2表示領域(第2特図対応装飾領域51b)にて前記第2対応報知が行われるようにし、
当該遊技機は、
所定情報の取得条件が成立した場合に所定情報を取得する所定情報取得手段(主側MPU82におけるステップS300の処理を実行する機能)と、
前記所定情報が取得されている場合、前記表示面の一部である所定表示領域(普図対応装飾領域51c)にて所定の期間に亘って所定対応報知が行われるようにする所定報知制御手段(主側MPU82におけるステップS302〜ステップS320の処理を実行する機能)と、
前記所定対応報知の実行の契機となった前記所定情報が予め定められた情報に対応している場合、遊技者に利益が付与されるようにする利益付与手段(主側MPU82におけるステップS321の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C7によれば、表示面には第1表示領域及び第2表示領域以外にも所定表示領域が設定されるため、優先対象ではない遊技回が実行されていることに対応する対応報知が表示面にて実行されたとしても、遊技者はそれが優先対象ではない遊技回に対応していると把握しづらくなる。よって、優先対象ではない遊技回が実行されていることを遊技ホールの管理者は表示面を確認することで把握可能としながら、当該遊技回が実行されていることを遊技者に対しては表示面を確認したとしても把握しづらくさせることが可能となる。また、このような効果を、遊技者に利益が付与される可能性があることを報知するための構成を利用して生じさせることが可能となる。
特徴C8.前記利益付与手段は、特定遊技状態(第1高確率状態ST3)において前記利益を付与しない構成であり、
前記所定報知制御手段は、前記特定遊技状態であっても前記所定表示領域にて前記所定対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、特定遊技状態においては所定情報を契機とした利益が付与されないにも関わらず所定表示領域にて所定対応報知が実行されるようにすることにより、特定遊技状態において優先対象ではない遊技回が実行されていることに対応する対応報知が表示面にて実行されたとしても、遊技者はそれが優先対象ではない遊技回の実行に対応していると把握しづらくなる。
特徴C9.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記利益付与手段は、前記所定対応報知の実行の契機となった前記所定情報が前記予め定められた情報に対応している場合、前記利益の付与として、前記受入制御手段により前記対象入球部が前記受入状態に切り換えられるようにするものであって、特定遊技状態においては当該受入状態の切り換えが行われないようにするものであり、
前記所定報知制御手段は、前記特定遊技状態であっても前記所定表示領域にて前記所定対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴C7又はC8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、対象入球部が受入状態となるか否かを報知するための所定対応報知を利用して、上記特徴C7にて説明したような優れた効果を生じさせることが可能となる。
特徴C10.前記第1対応報知及び前記第2対応報知のうち前記優先対象である遊技回に対応していない側の対応報知は実行されないことを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C10によれば、優先対象ではない遊技回が実行されていることを表示面の内容からは把握しづらくさせることが可能となる。
特徴C11.取得されている前記第1特別情報の数を報知することが可能な第1特別情報数報知(第1特図保留対応領域51dにおける表示内容)が実行されるようにする第1特別情報数報知手段(表示側MPU103における第1特図保留対応領域51dの表示内容を制御する機能)と、
取得されている前記第2特別情報の数を報知することが可能な第2特別情報数報知(第2特図保留対応領域51eにおける表示内容)が実行されるようにする第2特別情報数報知手段(表示側MPU103における第2特図保留対応領域51eの表示内容を制御する機能)と、
を備え、
前記第1特別情報数報知及び前記第2特別情報数報知のうち前記優先対象である遊技回に対応していない側の特別情報数報知は実行されないことを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、優先対象ではない遊技回が実行される可能性があることを表示面の内容からは把握しづらくさせることが可能となる。
特徴C12.前記第1特別情報を契機とした遊技回における前記遊技回用動作を実行する第1遊技回実行手段(第1特図表示部38a)と、
前記第2特別情報を契機とした遊技回における前記遊技回用動作を実行する第2遊技回実行手段(第2特図表示部38b)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、第1特別情報を契機とした遊技回においては第1遊技回実行手段にて遊技回用動作が行われ、第2特別情報を契機とした遊技回においては第2遊技回実行手段にて遊技回用動作が行われるため、いずれの特別情報を契機とした遊技回が実行されている状況であるのかを遊技ホールの管理者が把握し易くなる。
特徴C13.前記遊技回制御手段は、前記第1遊技回実行手段における前記遊技回用動作及び前記第2遊技回実行手段における前記遊技回用動作の両方が行われている状況において、それら遊技回用動作のうち一方の遊技回用動作が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回用動作を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、一方の遊技回用動作が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回用動作が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回用動作の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
特徴C14.途中停止の対象となった前記他方の遊技回用動作がその後に再開されないようにする対象外設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS405及びステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2216の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2817の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2916の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C13に記載の遊技機。
特徴C14によれば、特典の付与を跨いで遊技回用動作が実行されることがないため、処理負荷の軽減が図られる。また、特典が付与される前の遊技状態と特典が付与された後の遊技状態とが相違する場合であっても、特典が付与される前の遊技状態において実行されていた遊技回用動作がそのまま特典が付与された後の遊技状態において実行されることがないため、遊技回用動作を各遊技状態にて完結させることが可能となり、遊技状態に応じた遊技回用動作の設計の自由度を高めることが可能となる。
特徴C15.前記途中停止手段は、前記他方の遊技回用動作の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回用動作をその後に再開させることを特徴とする特徴C13又はC14に記載の遊技機。
特徴C15によれば、既に行われた付与判定において付与対応結果となっている場合にそれが無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴C16.前記途中停止手段は、前記他方の遊技回用動作が前記一方の遊技回用動作よりも先に開始されている場合であって、前記他方の遊技回用動作の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回用動作をその後に再開させることを特徴とする特徴C13乃至C15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C16によれば、特典の付与の契機となった特別情報よりも先に遊技回の開始対象となりさらに付与判定の結果が付与対応結果であるにも関わらず、それがその後に開始された遊技回が先に終了して特典が付与されたことにより無効化されてしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴C1〜C16の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群及び上記特徴C群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者により操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段が操作されたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
前記発射操作手段に対する操作量が所定操作量以上である場合には前記遊技領域における遊技球の流下範囲が所定流下範囲(右側領域PA3)を含み、前記発射操作手段に対する操作量が前記所定操作量よりも少ない特定操作量である場合には前記遊技領域における遊技球の流下範囲が特定流下範囲(左側領域PA2)を含み、
前記所定流下範囲に前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、第1始動入球部への遊技球の入球を狙う場合及び第2始動入球部への遊技球の入球を狙う場合のいずれであっても、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすればよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
特徴D2.開放状態と閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(特電入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主側MPU82における特電開始処理、特電開放中処理及び特電閉鎖中処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する球付与手段(払出装置76、払出制御装置77)と、
を備え、
前記特典付与手段は、前記特典の付与として、前記可変入球制御が実行される特別遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させ、
前記所定流下範囲に前記可変入球手段が設けられていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特別遊技状態においても遊技者は発射操作の態様を所定態様に維持させればよいため、発射操作の態様を容易化させることが可能となる。
特徴D3.遊技球が入球した場合に前記第1特別情報が取得される入球部として、前記第1始動入球部(第1特別入球装置34)とは別に第3始動入球部(第1通常入球装置33)を備えており、
前記第3始動入球部は前記遊技領域において前記所定流下範囲とは異なる範囲に設けられていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第1特別情報を取得させるための発射操作の態様について、複数の態様を生じさせることが可能となる。
特徴D4.前記所定流下範囲は、発射操作手段が最大操作状態となるように操作されている場合における遊技球の流下範囲であることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、発射操作手段の操作状態を最大操作状態とすることで、すなわち発射操作手段の操作状態を微妙に調整しなくても、第1始動入球部への遊技球の入球を狙うことが可能であるとともに第2始動入球部への遊技球の入球を狙うことが可能である。
特徴D5.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち少なくとも一方は受入状態と非受入状態との間で切り換えられるため、所定流下範囲に第1始動入球部及び第2始動入球部の両方が設けられている構成であったとしても、いずれか一方の遊技球の入球のみが発生する状況を生じさせることが可能となる。
特徴D6.前記対象入球部ではない側の入球部には、当該入球部への遊技球の入球を阻止する部材が設けられていない構成であり、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のうち前記対象入球部ではない側の入球部に対して前記対象入球部が上方の位置に設けられており、前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部ではない側の入球部への遊技球の入球が阻止される、又は前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部が前記非受入状態である場合に比べて前記対象入球部ではない側の入球部に遊技球が入球しづらくなることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、対象入球部が第1始動入球部及び第2始動入球部のうち対象入球部ではない側の入球部に対して上方の位置に設けられており、対象入球部が受入状態となっている場合には当該対象入球部の下方に位置している始動入球部に対する遊技球の入球の発生頻度が低下する。これにより、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち一方のみが受入状態と非受入状態との間で切り換えられることにより構成の簡素化を図った構成において、対象入球部の制御状態に応じて各始動入球部への入球頻度を相違させることが可能となる。
特徴D7.前記対象入球部は、前記非受入状態である場合、当該対象入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であることを特徴とする特徴D5又はD6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、対象入球部が非受入状態である場合には、当該対象入球部の下方に存在する始動入球部に向けて遊技球が流下することが対象入球部により邪魔されづらくなる。これにより、対象入球部の下方に始動入球部を配置したとしても、当該下方に存在している始動入球部に遊技球が入球しづらくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴D8.前記遊技領域には遊技球が通過可能な通過部(第1の実施形態においてはスルーゲート36、第5の実施形態においてはスルーゲート36及び第2スルーゲート142)が設けられており、当該通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であり、
前記受入制御手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段(主側MPU82におけるステップS309の処理を実行する機能)を備え、
前記通過部は前記所定流下範囲に設けられていることを特徴とする特徴D5乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D8によれば、象入球部を受入状態とする契機を生じさせるための通過部も所定流下範囲に設けられているため、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすることにより、第1特別情報の取得契機及び第2特別情報の取得契機を生じさせることができるとともに、対象入球部を受入状態に切り換える契機も生じさせることができる。
特徴D9.前記通過部は前記対象入球部に対して上方の位置に設けられていることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、通過部を遊技球が通過する頻度が、対象入球部の状態によって変動しないようにすることが可能となる。
特徴D10.前記第1始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な第1受入制御手段(主側MPU82における第1普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記第2始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な第2受入制御手段(主側MPU82における第2普図普電制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、第1始動入球部は受入状態と非受入状態との間で切り換えられるとともに、第2始動入球部は受入状態と非受入状態との間で切り換えられる。これにより、所定流下範囲に第1始動入球部及び第2始動入球部の両方が設けられている構成であったとしても、各始動入球部への遊技球の入球頻度を各遊技状態に対応する入球頻度とすることが可能となる。
特徴D11.前記第1始動入球部は、前記非受入状態である場合、当該第1始動入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であり、
前記第2始動入球部は、前記非受入状態である場合、当該第2始動入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、受入状態と非受入状態との間で切り換えられる始動入球部が所定流下範囲に複数集約されている構成であっても、それら始動入球部において非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であるため、遊技球の流下態様が制限され過ぎないようにすることが可能となる。
特徴D12.前記遊技領域には遊技球が通過可能な第1通過部(スルーゲート36)及び第2通過部(第2スルーゲート142)が設けられており、前記第1通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であって、前記第2通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であり、
前記第1受入制御手段は、前記第1通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記第1始動入球部を前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段を備え、
前記第2受入制御手段は、前記第2通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記第2始動入球部を前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段を備え、
前記第1通過部及び前記第2通過部は前記所定流下範囲に設けられていることを特徴とする特徴D11に記載の遊技機。
特徴D12によれば、第1始動入球部を受入状態とする契機を生じさせるための第1通過部及び第2始動入球部を受入状態とする契機を生じさせるための第2通過部も所定流下範囲に設けられているため、遊技者は発射操作の態様を所定態様とすることにより、第1特別情報の取得契機及び第2特別情報の取得契機を生じさせることができるとともに、各始動入球部が受入状態に切り換える契機も生じさせることができる。
特徴D13.前記第1通過部及び前記第2通過部は、それら通過部のうち一方の通過部を通過した遊技球の方が当該一方の通過部を通過しなかった遊技球よりも他方の通過部を通過し易いように縦方向に設けられていることを特徴とする特徴D12に記載の遊技機。
特徴D13によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部だけではなく第1通過部及び第2通過部も所定流下範囲に集約させて設けられた構成において、所定流下範囲において第1通過部及び第2通過部が占める範囲を狭くしながら、それら第1通過部の遊技球の通過率と第2通過部の遊技球の通過率とを同程度とすることが可能となる。
特徴D14.前記第1通過部及び前記第2通過部は、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部に対して上方の位置に設けられていることを特徴とする特徴D12又はD13に記載の遊技機。
特徴D14によれば、各通過部を遊技球が通過する頻度が、各始動入球部の状態によって変動しないようにすることが可能となる。
特徴D15.前記発射操作手段に対する発射操作の態様が、前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることを検知する操作態様検知手段(可変抵抗器28c)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されたことに基づいて、特別処理を実行する特別処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2005〜ステップS2007の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D15によれば、遊技球の流下範囲が所定流下範囲となる態様で発射操作が行われていることが検知された場合には特別処理が実行されるため、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合にはそれに対して特別処理が実行されるようにすることが可能となる。これにより、例えば、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合に、それに対処するように遊技ホールの管理者に報知を行ったり、そのような発射操作を行うべきではないことの報知を遊技者に行ったりすることが可能となる。
この場合に、発射操作手段に対する発射操作の態様を直接的に検知する構成であるため、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われた場合にはそれに対して早期に特別処理を実行することが可能となる。
特徴D16.前記遊技領域に向けて発射される遊技球の発射強度を、前記発射操作手段に対する操作量に応じて調整する発射制御手段(発射制御部78c)を備え、
前記操作態様検知手段は、前記発射操作手段に対する操作量を検知する手段であることを特徴とする特徴D15に記載の遊技機。
特徴D16によれば、遊技球の発射強度を発射操作手段に対する操作量に対応させるための構成を利用して、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われていることを検知することが可能となる。
特徴D17.前記特別処理実行手段により前記特別処理が実行された後に、前記所定流下範囲に設けられている入球部への遊技球の入球が発生したことに基づいて、所定処理を実行する所定処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2014及びステップS2015の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D15又はD16に記載の遊技機。
特徴D17によれば、特別処理が実行されたにも関わらず、所定流下領域を流下する遊技球の発射操作の態様が継続されて当該所定流下領域に設けられている入球部への入球が発生した場合にはさらに所定処理が実行される。これにより、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作が特別処理の実行後にも継続された場合には、その状況に応じた動作を遊技機において行うことが可能となる。
特徴D18.前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合、前記特別処理を実行している状態を解除する特別処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2010〜ステップS2012の処理を実行する機能)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合であって所定解除条件が成立した場合、前記所定処理を実行している状態を解除する所定処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2017〜ステップS2019の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D17に記載の遊技機。
特徴D18によれば、特別処理の実行状態は発射操作の態様が所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが発射操作態様検知手段により検知されなくなった場合に解除されるのに対して、所定処理の実行状態はそれだけでは解除されずにさらに所定解除条件が成立する必要がある。これにより、遊技内容を理解していない遊技者が当該所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作をわずかな期間だけ行った場合には、その発射操作を止めるだけで特別処理の実行状態が解除されるようにしながら、上記発射操作の態様が意図的に長く行われた場合にはその発射操作を止めるだけでは所定処理の実行状態が解除されないことでその行為に対して遊技ホールの管理者などが対処し易くなる。
なお、特徴D1〜D18の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者により操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段が操作されたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
当該遊技機は、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のうち前記対象入球部ではない側の入球部に対して前記対象入球部が上方の位置に設けられており、前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部ではない側の入球部への遊技球の入球が阻止される、又は前記対象入球部が前記受入状態である場合には前記対象入球部が前記非受入状態である場合に比べて前記対象入球部ではない側の入球部に遊技球が入球しづらくなることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち少なくとも一方は受入状態と非受入状態との間で切り換えられるため、いずれか一方の遊技球の入球のみが発生する状況を生じさせることが可能となる。
この場合に、対象入球部が第1始動入球部及び第2始動入球部のうち対象入球部ではない側の入球部に対して上方の位置に設けられており、対象入球部が受入状態となっている場合には当該対象入球部の下方に位置している始動入球部に対する遊技球の入球の発生頻度が低下する。これにより、対象入球部の制御状態に応じて各始動入球部への入球頻度を相違させることが可能となる。
特徴E2.前記対象入球部ではない側の入球部には、当該入球部への遊技球の入球を阻止する部材が設けられていないことを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、第1始動入球部及び第2始動入球部のうち一方のみが受入状態と非受入状態との間で切り換えられることにより構成の簡素化が図られる。この場合であっても、対象入球部が第1始動入球部及び第2始動入球部のうち対象入球部ではない側の入球部に対して上方の位置に設けられていることにより、対象入球部の制御状態に応じて各始動入球部への入球頻度を相違させることが可能となる。
特徴E3.前記対象入球部は、前記非受入状態である場合、当該対象入球部において当該非受入状態となっている箇所の前方を遊技球が通過可能な構成であることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、対象入球部が非受入状態である場合には、当該対象入球部の下方に存在する始動入球部に向けて遊技球が流下することが対象入球部により邪魔されづらくなる。これにより、対象入球部の下方に始動入球部を配置したとしても、当該下方に存在している始動入球部に遊技球が入球しづらくなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴E4.前記遊技領域には遊技球が通過可能な通過部(第1の実施形態においてはスルーゲート36、第5の実施形態においてはスルーゲート36及び第2スルーゲート142)が設けられており、当該通過部を通過した遊技球は前記遊技領域の流下を継続する構成であり、
前記受入制御手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記受入状態に切り換えるか否かを決定する手段(主側MPU82におけるステップS309の処理を実行する機能)を備え、
前記通過部は前記対象入球部に対して上方の位置に設けられていることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E4によれば、通過部を遊技球が通過する頻度が、対象入球部の状態によって変動しないようにすることが可能となる。
なお、特徴E1〜E4の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴D群及び上記特徴E群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技領域の構成を好適なものとする必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.遊技者により操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段が操作されたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
を備えている遊技機において、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が所定態様である場合、前記遊技領域における遊技球の流下範囲が所定流下範囲を含む構成であり、
当該遊技機は、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が、前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることを検知する操作態様検知手段(可変抵抗器28c)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されたことに基づいて、特別処理を実行する特別処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2005〜ステップS2007の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、遊技球の流下範囲が所定流下範囲となる態様で発射操作が行われていることが検知された場合には特別処理が実行されるため、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合にはそれに対して特別処理が実行されるようにすることが可能となる。これにより、例えば、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作が行われた場合に、それに対処するように遊技ホールの管理者に報知を行ったり、そのような発射操作を行うべきではないことの報知を遊技者に行ったりすることが可能となる。
この場合に、発射操作手段に対する発射操作の態様を直接的に検知する構成であるため、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われた場合にはそれに対して早期に特別処理を実行することが可能となる。
特徴F2.前記遊技領域に向けて発射される遊技球の発射強度を、前記発射操作手段に対する操作量に応じて調整する発射制御手段(発射制御部78c)を備え、
前記操作態様検知手段は、前記発射操作手段に対する操作量を検知する手段であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、遊技球の発射強度を発射操作手段に対する操作量に対応させるための構成を利用して、所定流下範囲を遊技球が流下する態様で発射操作が行われていることを検知することが可能となる。
特徴F3.前記特別処理実行手段により前記特別処理が実行された後に、前記所定流下範囲に設けられている入球部への遊技球の入球が発生したことに基づいて、所定処理を実行する所定処理実行手段(主側MPU82におけるステップS2014及びステップS2015の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特別処理が実行されたにも関わらず、所定流下領域を流下する遊技球の発射操作の態様が継続されて当該所定流下領域に設けられている入球部への入球が発生した場合にはさらに所定処理が実行される。これにより、所定流下範囲を遊技球が流下するように発射操作を行うべきではない状況において当該所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作が特別処理の実行後にも継続された場合には、その状況に応じた動作を遊技機において行うことが可能となる。
特徴F4.前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合、前記特別処理を実行している状態を解除する特別処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2010〜ステップS2012の処理を実行する機能)と、
前記発射操作手段に対する発射操作の態様が前記所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが前記操作態様検知手段により検知されなくなった場合であって所定解除条件が成立した場合、前記所定処理を実行している状態を解除する所定処理解除手段(主側MPU82におけるステップS2017〜ステップS2019の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、特別処理の実行状態は発射操作の態様が所定流下範囲を遊技球が流下する態様であることが発射操作態様検知手段により検知されなくなった場合に解除されるのに対して、所定処理の実行状態はそれだけでは解除されずにさらに所定解除条件が成立する必要がある。これにより、遊技内容を理解していない遊技者が当該所定流下範囲を遊技球が流下する態様による発射操作をわずかな期間だけ行った場合には、その発射操作を止めるだけで特別処理の実行状態が解除されるようにしながら、上記発射操作の態様が意図的に長く行われた場合にはその発射操作を止めるだけでは所定処理の実行状態が解除されないことでその行為に対して遊技ホールの管理者などが対処し易くなる。
なお、特徴F1〜F4の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技球の発射操作が適切に行われる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴G群>
特徴G1.遊技者により操作される発射操作手段(発射操作装置28)と、
当該発射操作手段が操作されたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部を遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態とそれよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(第1の実施形態においては主側MPU82における普図普電制御処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82における第1普図普電制御処理及び第2普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記特典が付与された後の遊技状態を特定遊技状態(第1高確率状態ST3)に設定する手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1907の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3106の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態にて前記付与対応結果となった場合に前記特典が付与された後の遊技状態を前記特定遊技状態とは異なる遊技状態に設定する手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御手段は、前記特定遊技状態である場合、前記受入状態に切り換えないことを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、始動入球部への遊技球の入球が可能となる遊技状態と、始動入球部への遊技球の入球が不可となる遊技状態とを明確に区別することが可能となり、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
特徴G2.取得条件が成立した場合に所定情報を取得する所定情報取得手段(主側MPU82におけるステップS300の処理を実行する機能)と、
前記所定情報が取得されている場合、前記表示面の一部である所定表示領域(普図対応装飾領域51c)にて所定の期間に亘って所定対応報知が行われるようにする所定報知制御手段(主側MPU82におけるステップS302〜ステップS320の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御手段は、前記特定遊技状態とは異なる遊技状態である場合、前記所定対応報知の実行の契機となった前記所定情報が予め定められた情報に対応していることに基づいて、前記始動入球部を前記受入状態に切り換えるものであり、
前記所定報知制御手段は、前記特定遊技状態であっても前記所定表示領域にて前記所定対応報知が行われるようにすることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、始動入球部が受入状態に制御されない特定遊技状態であっても所定対応報知が実行されることにより、始動入球部を受入状態に切り換える契機を生じさせるための構成に関して故障が発生していないことの簡易的な確認作業を特定遊技状態であっても行うことが可能となる。
なお、特徴G1〜G2の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われる継続期間を決定する決定手段(主側MPU82におけるステップS903〜ステップS905の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記決定手段は、
所定状況において遊技回の継続期間を抽選により決定する期間決定手段(主側MPU82におけるステップS903の処理を実行する機能)と、
特定遊技状態(第1高確率状態ST3)において前記付与判定の結果が前記付与対応結果に対応しない遊技回の継続期間を、前記期間決定手段により選択される最短の継続期間以下の期間となるようにする短期間決定手段(主側MPU82における第1高確率状態ST3において第2特図表示部38bに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、短期間対象となる遊技回の継続期間を顕著に短くすることが可能となり、遊技回の消化率が顕著に高くなる状態を生じさせることが可能となる。よって、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
特徴H2.前記短期間決定手段は、前記特定遊技状態において前記付与判定の結果が前記付与対応結果に対応する遊技回の継続期間を決定する場合であっても前記期間決定手段により選択される最短の継続期間以下の期間となる継続期間に決定することを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、短期間対象となる遊技回の継続期間を付与判定の結果に関係なく顕著に短くすることが可能となる。
特徴H3.前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
前記短期間設定手段は、前記特定遊技状態において、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち短期間対象の遊技回の前記継続期間を決定する場合、前記期間決定手段により選択される最短の継続期間以下の期間となる継続期間に決定することを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、特定遊技状態において短期間対象となる側の遊技回の継続期間を顕著に短くすることが可能となる。
特徴H4.前記決定手段は、前記特定遊技状態における前記短期間対象の遊技回ではない側の遊技回の継続期間を、前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間となるようにする長期間設定手段(主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
特徴H4によれば、短期間対象となる側の遊技回の継続期間を、短期間対象とならない側の遊技回の継続期間よりも顕著に短くすることが可能となる。
特徴H5.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われる継続期間を決定する決定手段(主側MPU82におけるステップS903〜ステップS905の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記決定手段は、
所定状況において前記遊技回の継続期間を抽選により決定する期間決定手段(主側MPU82におけるステップS903の処理を実行する機能)と、
特定遊技状態(第1高確率状態ST3)において前記付与判定の結果が前記付与対応結果に対応しない遊技回の継続期間を、前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間となるようにする長期間決定手段(主側MPU82における第1高確率状態ST3において第1特図表示部38aに対応する変動表示期間テーブルを利用してステップS904の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H5によれば、長期間対象となる遊技回の継続期間を顕著に長くすることが可能となり、遊技回の消化率が顕著に低くなる状態を生じさせることが可能となる。よって、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
特徴H6.前記長期間決定手段は、前記特定遊技状態において前記付与判定の結果が前記付与対応結果に対応する遊技回の継続期間を決定する場合であっても前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間に決定することを特徴とする特徴H5に記載の遊技機。
特徴H6によれば、長期間対象となる遊技回の継続期間を付与判定の結果に関係なく顕著に長くすることが可能となる。
特徴H7.前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
前記長期間設定手段は、前記特定遊技状態において、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回のうち長期間対象の遊技回の前記継続期間を、前記期間決定手段により選択される最長の継続期間以上の期間となるようにすることを特徴とする特徴H5又はH6に記載の遊技機。
特徴H7によれば、特定遊技状態において長期間対象となる側の遊技回の継続期間を顕著に長くすることが可能となる。
なお、特徴H1〜H7の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴I群>
特徴I1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行い、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う構成であり、
前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間と、前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間とを重複させ得ることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、第1特別情報を契機とした遊技回と第2特別情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得るため、遊技回の全体的な実行頻度を高めることが可能となる。よって、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
特徴I2.前記遊技回制御手段は、
前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)と、
途中停止の対象となった前記他方の遊技回用動作がその後に再開されないようにする対象外設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS405及びステップS505の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2216の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2817の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2916の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。
また、特典の付与を跨いで遊技回が実行されることがないため、処理負荷の軽減が図られる。また、特典が付与される前の遊技状態と特典が付与された後の遊技状態とが相違する場合であっても、特典が付与される前の遊技状態において実行されていた遊技回がそのまま特典が付与された後の遊技状態において実行されることがないため、遊技回を各遊技状態にて完結させることが可能となり、遊技状態に応じた遊技回の設計の自由度を高めることが可能となる。
特徴I3.前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備え、
当該途中停止手段は、前記他方の遊技回の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回をその後に再開させることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I3によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。また、既に行われた付与判定において付与対応結果となっている場合にそれが無効化されてしまわないようにすることが可能となる。
特徴I4.前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回及び前記第2特別情報を契機とした遊技回の両方が行われている状況において、それら遊技回のうち一方の遊技回が終了して前記特典が付与される場合、他方の遊技回を途中であっても停止させる途中停止手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS404及びステップS504の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2215及びステップS2219の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2816及びステップS2820の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2915の処理を実行する機能)を備え、
当該途中停止手段は、前記他方の遊技回が前記一方の遊技回よりも先に開始されている場合であって、前記他方の遊技回の実行契機となった前記特別情報が前記付与対応結果に対応している場合、当該他方の遊技回をその後に再開させることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I4によれば、一方の遊技回が終了して特典が付与される場合には、他方の遊技回が途中であっても停止されることにより、特典を付与するための制御を行っている状況において遊技回の制御を行う必要がなくなり処理負荷の軽減が図られるとともに、遊技内容の理解の容易化を図ることが可能となる。また、特典の付与の契機となった特別情報よりも先に遊技回の開始対象となりさらに付与判定の結果が付与対応結果であるにも関わらず、それがその後に開始された遊技回が先に終了して特典が付与されたことにより無効化されてしまうことを阻止することが可能となる。
なお、特徴I1〜I4の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴G群、上記特徴H群及び上記特徴I群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては斬新な遊技内容を提供する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴J群>
特徴J1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構27)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第1通常入球装置33、第1特別入球装置34及び第2特別入球装置141)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段(主側MPU82における第1特図側の保留情報の取得処理及び第2特図側の保留情報の取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主側MPU82におけるステップS804及びステップS806の処理を実行する機能)と、
前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モードへの移行)を付与する特典付与手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1503〜ステップS1506の処理を実行する機能、第2の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2203〜ステップS2206の処理を実行する機能、第3の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2803〜ステップS2806の処理を実行する機能、第4の実施形態においては主側MPU82におけるステップS2903〜ステップS2906の処理を実行する機能、第6の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3703〜ステップS3706の処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応する状態として当該遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記遊技回用動作が行われるようにする遊技回制御手段(主側MPU82における特図変動開始処理、特図変動中処理及び特図確定中処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われる継続期間を決定する決定手段(主側MPU82におけるステップS903〜ステップS905の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与判定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段(主側MPU82における高確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)と低確率付与判定手段(主側MPU82における低確当否テーブルを利用してステップS804の処理を実行する機能)とを備えている遊技機において、
前記付与判定手段は、前記付与対応結果として、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な低確対応結果(第1低確大当たり結果、第2低確大当たり結果)を導出可能であって、
前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な高確対応結果(第1高確大当たり結果、第2高確大当たり結果)を導出可能であり、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1通常入球装置33又は第1特別入球装置34)と第2始動入球部(第1の実施形態においては第2通常入球装置35、第5の実施形態においては第2特別入球装置141)とが設けられており、
前記付与判定手段は、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報(第2特図保留エリア126に格納される保留情報)に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果となる場合に前記高確対応結果となるようにするものであって、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報(第1特図保留エリア125に格納される保留情報)に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果として前記低確対応結果を導出し得るものであり、
前記遊技回制御手段は、前記第1特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間と、前記第2特別情報を契機とした遊技回が実行されている期間とを重複させ得る構成であり、
当該遊技機は、
前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにすることにより、前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が制限される状態である第1遊技状態(通常遊技状態ST1及び低確率サポート状態ST2)に設定する第1設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1907の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS1905及びステップS1910〜ステップS1911の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3110の処理を実行する機能、並びに主側MPU82におけるステップS3104及びステップS3112〜ステップS3113の処理を実行する機能)と、
前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにすることにより、前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が制限される状態である第2遊技状態(第1高確率状態ST3)に設定する第2設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1907の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3106の処理を実行する機能)と、
前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、少なくとも前記付与判定の結果が前記付与対応結果とならない場合で比較して前記第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間が前記第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも短くなるようにすることにより、前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が制限される状態である第3遊技状態(第2高確率状態ST4)に設定する第3設定手段(第1の実施形態においては主側MPU82におけるステップS1904及びステップS1909の処理を実行する機能、第5の実施形態においては主側MPU82におけるステップS3103及びステップS3108の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2設定手段は、前記第1遊技状態において前記第1特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記第2遊技状態に設定し得るものであり、
前記第3設定手段は、前記第2遊技状態において前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われた結果が前記高確対応結果となった場合に前記特典が付与された後に前記第3遊技状態に設定し得るものであることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、第2遊技状態となることにより付与対応結果となる確率が高確率となるため、第2遊技状態が遊技者にとって有利な状態となる。また、第2遊技状態において第2特別情報に対する付与判定の結果が付与対応結果となる場合、付与対応結果となる確率を再度高確率とさせることが可能である。これにより、第2遊技状態への移行が発生することによって、付与対応結果となる確率が高確率である状態において特典の付与を少なくとも2回発生させることが可能となる。よって、第2遊技状態への移行が発生することに対する注目度を顕著に高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1特別情報に対して付与判定が行われて付与対応結果となった場合には低確対応結果となり得るのに対して、第2特別情報に対して付与判定が行われて付与対応結果となった場合には100%の確率で高確対応結果となる。例えば、一の始動入球部への遊技球の入球を契機として取得される特別情報に対する付与判定の態様を、第2遊技状態において付与対応結果となる場合には100%の確率で高確対応結果となるようにし、第2遊技状態ではない状態において付与対応結果となる場合には低確対応結果を導出し得る構成の場合、第2遊技状態ではない遊技状態において遊技領域における遊技球の流下態様を一定としながら遊技機内部に対して不正を施すことによって第2遊技状態のような挙動を行わせる構成が想定され、この場合、遊技領域における遊技球の流下態様が一定であることが通常の遊技態様であるため、目視によりその不正行為を発見することが行いづらい。これに対して、第2遊技状態における利益を享受するためには第2始動入球部への遊技球の入球を発生させる必要があり、第2始動入球部への遊技球の入球に基づき取得された第2特別情報に対して付与判定が行われる必要がある。これにより、第2遊技状態ではないにも関わらず第2遊技状態における利益を享受しようとする行為を行いづらくさせることが可能となる。
また、第2遊技状態においては、第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象の発生が制限される状態となる。これにより、第1始動入球部及び第2始動入球部を設けるとともに第1特別情報を契機とした場合と第2特別情報を契機とした場合とで付与対応結果の導出態様を相違させた構成であっても、第2遊技状態においては第2特別情報を契機として付与対応結果となり易くさせることが可能となり、第2遊技状態において当該第2遊技状態の利益を生じさせることが可能となる。
また、第2遊技状態において高確対応結果となった場合、特典が付与された後に第3遊技状態に設定され得る。第3遊技状態となった場合には、付与対応結果となる確率が高確率であるものの、第1特別情報を契機として付与対応結果となる又はなり易くなる。そして、第1特別情報を契機として付与対応結果となった場合には低確対応結果となり得る。これにより、第2遊技状態に移行した場合には付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させることが可能となる構成において、少なくとも2回発生させた後には付与対応結果となる確率が低確率である状態に移行し得る構成とすることが可能となる。これにより、遊技の射幸性が高くなり過ぎてしまわないようにすることが可能となる。また、このような状況の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
また、第1遊技状態において第1特別情報に対して付与判定が行われた結果が高確対応結果となった場合に、特典が付与された後に、第2遊技状態に移行し得る。この場合、付与対応結果となる確率が低確率である第1遊技状態から、付与対応結果となる確率が高確率である状態にて特典の付与を少なくとも2回発生させることが可能な状態である第2遊技状態に移行することとなり、第2遊技状態となる前に滞在していた遊技状態における遊技者の有利度と、その後の第2遊技状態における遊技者の有利度とを顕著に相違させることが可能となる。よって、第1遊技状態において第2遊技状態が発生することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、このような状態の切り換えを、特別情報の取得の契機となる始動入球部の違いを通じて生じさせることが可能となる。
また、第1特別情報を契機とした遊技回と第2特別情報を契機とした遊技回とが重複して実行され得る構成であるとともに、第2遊技状態においては第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間が短くなるようにすることにより第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象の発生を制限し、第3遊技状態及び第1遊技状態においては第2特別情報を契機とした遊技回の継続期間よりも第1特別情報を契機とした遊技回の継続期間が短くなるようにすることにより第2特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される前に第1特別情報を契機として付与対応結果となり特典が付与される事象の発生を制限する構成である。これにより、遊技回の継続期間を調整するだけで上記各事象の発生が制限されることとなり、処理の複雑化を抑制しながら、上記各事象の発生を制限させることが可能な構成とすることが可能となる。
なお、「前記高確対応結果には少なくとも第1高確対応結果と第2高確対応結果とが含まれている」構成としてもよく、「前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われることにより発生する前記高確対応結果の種類が1種類である」構成としてもよい。
また、「前記高確対応結果となった場合、遊技者の遊技操作に基づき高確発生条件が成立し得る状態となり、当該高確発生条件が成立した場合に前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態となる」構成としてもよく、「前記高確率対応結果となった場合、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態が発生する」構成としてもよい。
また、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が制限される状態」には、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が完全に禁止される状態」が含まれるとともに、「前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象が発生し得るもののその事象がほぼ発生しない状態」が含まれる。
また、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が制限される状態」には、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生が完全に禁止される状態」が含まれるとともに、「前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象が発生し得るもののその事象がほぼ発生しない状態」が含まれる。
特徴J2.遊技者により操作される発射操作手段(発射操作装置28)を備えていることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、遊技者により遊技球の発射操作が行われる遊技機において上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴J1〜J2の構成に対して、特徴A1〜A57、特徴B1〜B13、特徴C1〜C16、特徴D1〜D18、特徴E1〜E4、特徴F1〜F4、特徴G1〜G2、特徴H1〜H7、特徴I1〜I4、特徴J1〜J2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴J群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
パチンコ機について具体的には、遊技領域に設けられた入球部に遊技球が入球したことに基づいて抽選が行われ、表示装置の表示面にて絵柄の変動表示が行われ、抽選にて当選結果となった場合には表示面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する構成が知られている。そして、特別遊技状態に移行した場合には、例えば遊技領域に設けられた入球装置の開閉が開始され、当該入球装置への入球に基づき遊技球が払い出されるようになっている。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る又は各特徴に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、27…遊技球発射機構、28…発射操作装置、28c…可変抵抗器、32…特電入賞装置、33…第1通常入球装置、34…第1特別入球装置、35…第2通常入球装置、36…スルーゲート、38a…第1特図表示部、38b…第2特図表示部、51…図柄表示装置、51a…第1特図対応装飾領域、51b…第2特図対応装飾領域、51c…普図対応装飾領域、51d…第1特図保留対応領域、51e…第2特図保留対応領域、76…払出装置、77…払出制御装置、78c…発射制御部、82…主側MPU、83…主側ROM、84…主側RAM、103…表示側MPU、125…第1特図保留エリア、126…第2特図保留エリア、141…第2特別入球装置、142…第2スルーゲート。

Claims (2)

  1. 遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部と、
    当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する特別情報取得手段と、
    前記特別情報が付与対応情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段と、
    前記付与判定の結果が、前記特別情報が前記付与対応情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    を備え、
    前記付与判定手段は、前記付与判定の結果が前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段と低確率付与判定手段とを備えている遊技機において、
    前記付与判定手段は、前記付与対応結果として、
    前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な低確対応結果を導出可能であって、
    前記特典付与手段により前記特典が付与された後における状態を、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態とすることが可能な高確対応結果を導出可能であり、
    前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、
    前記付与判定手段は、前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第2特別情報に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果となる場合に前記高確対応結果となる確率が100%又は略100%となるようにするものであって、前記第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて取得される第1特別情報に対して前記付与判定を行う場合、前記付与対応結果として前記低確対応結果を導出する若しくは導出し得る又は前記第2特別情報に対して前記付与判定が行われて前記付与対応結果となる場合よりも前記低確対応結果となる確率が高くなるようにするものであり、
    遊技機は、
    前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる状態であって、前記第1特別情報が取得されないようにしながら前記第2特別情報が取得されるようにすることが可能な状態又は前記第2特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される前に前記第1特別情報を契機として前記付与対応結果となり前記特典が付与される事象の発生を制限するための制御が実行される状態である特定遊技状態に設定する特定設定手段と、
    前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部のいずれかである対象入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、それよりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段と、
    を備え、
    当該受入制御手段の制御モードとして、前記対象入球部が前記受入状態となり得る又は前記受入状態となる頻度が高い第1モードと、前記対象入球部が前記受入状態とならない又は前記受入状態となる頻度が前記第1モードよりも低い第2モードとが存在しており、
    前記第1モードである状況であって前記対象入球部が設けられた所定領域を流下するように遊技球の発射が行われる状況において、前記所定領域を流下する遊技球の数をM1、当該遊技球のうち前記対象入球部に入球する遊技球の数をN1、及び前記対象入球部に1個の遊技球が入球した場合に払い出される遊技球の数をK1とした場合、
    N1/M1×K1<1(N1、M1及びK1はいずれも1以上の整数)
    となる構成であることを特徴とする遊技機。
  2. パチンコ機であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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