JP5941784B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動領域に遊技球が進入すると大当たりの抽選が行われる遊技機に関する。
従来、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われる遊技機が知られている。こうした遊技機においては、遊技の進行にあたって、遊技者の有利度合いを異にする複数の遊技状態が設けられている。例えば、特許文献1に示される遊技機においては、大当たりの当選確率を異にする低確率遊技状態や高確率遊技状態、さらには、始動口への遊技球の入球容易性を異にする非時短遊技状態や時短遊技状態等、さまざまな遊技状態が設けられている。
また、近年では、遊技領域に複数の始動口が設けられ、遊技球が入球した始動口によって、大当たりの当選時に異なる種別の特別遊技が実行される遊技機が広く普及している。こうした遊技機では、例えば、初期状態において遊技者にとって不利となる始動口にのみ遊技球が入球可能となっており、所定の大当たりに当選した場合にのみ、遊技者にとって有利となる始動口に遊技球を入球させることができるように構成されている。
以上のように、始動口に応じて遊技者の有利度合いを異ならせたり、有利度合いを異にする複数の遊技状態を設けたりすることで、長時間の遊技によっても、遊技者に倦怠感が生じにくくなり、遊技の興趣を向上することができる。
特開2010−110467号公報
上記のように、有利度合いを異にする複数の遊技状態にて遊技が進行する遊技機においては、特別遊技の実行可否、すなわち、大当たりの当選可否とともに、特別遊技の終了後に設定される遊技状態が決定される。このとき、遊技者に有利な遊技状態に設定される確率が予め設定されており、抽選によって遊技者に有利な遊技状態が決定され続けることで、遊技者は長期間に亘って、有利な遊技状態で遊技を行うことが可能となっている(所謂「連荘状態」)。
しかしながら、上記のように連荘状態となっている間、遊技者は、常に、連荘状態が次の大当たりの当選によって終了してしまうかもしれないという不安感を抱くこととなる。つまり、仮に遊技者にとって有利な遊技状態に設定されたとしても、こうした有利な遊技状態がすぐに終了してしまうかもしれないという危機感ばかりが遊技者に強く働き、遊技の興趣が低下するといった課題がある。
そこで、例えば、所謂セットものと呼ばれる遊技機のように、所定回数の大当たりに当選するまで高確率遊技状態や時短遊技状態が継続するといった遊技機が広く採用されている。しかしながら、こうした遊技機においては、遊技者に有利な遊技状態に移行した際に、しばらくの間は安心して遊技を行うことができるものの、大当たりの当選回数が予め限られてしまうことから、大当たりに当選するたびに徐々に遊技の興趣が低下してしまうという課題がある。
そこで、本発明は、新規な遊技性を提供することにより、遊技の興趣を向上することができる遊技機の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技領域に設けられた始動領域に所定の頻度で遊技球が進入可能な非時短遊技状態、および、前記非時短遊技状態よりも前記始動領域への遊技球の進入容易性が高い時短遊技状態のいずれかの遊技状態に設定されるとともに、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、前記低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの遊技状態に設定され、当該設定されている遊技状態に対応する遊技進行条件にて遊技が進行する遊技機であって、発射強度を可変して前記遊技領域に遊技球を発射可能な発射手段と、前記遊技領域を流下する遊技球が進入可能に設けられ、前記始動領域を構成する第1始動領域と、前記第1始動領域に設けられ、当該第1始動領域への遊技球の進入を不可能もしくは困難とする閉状態、または、当該閉状態よりも当該第1始動領域への遊技球の進入が容易な開状態に変移する始動可変入賞装置と、遊技状態が前記非時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件にしたがって前記始動可変入賞装置を開状態に制御し、遊技状態が前記時短遊技状態に設定されている場合には、前記第1の条件よりも高頻度で前記始動可変入賞装置が開状態に変移する第2の条件にしたがって、前記始動可変入賞装置を開状態に制御する始動可変入賞装置制御手段と、前記遊技領域に設けられ、前記始動可変入賞装置が閉状態に制御されているときの第1始動領域よりも遊技球が容易に進入可能な、前記始動領域を構成する第2始動領域と、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開閉される特別遊技の実行可否が対応付けられた図柄を決定するための乱数を取得する乱数取得手段と、前記低確率遊技状態に設定されているときに予め設定された始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を予め設定された低確判定条件にしたがって判定することにより、前記特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄、もしくは、前記特別遊技の不実行が対応付けられたハズレ図柄を決定し、前記高確率遊技状態に設定されているときに前記始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記特定図柄が前記低確判定条件よりも高確率で決定される高確判定条件にしたがって判定することにより、前記特定図柄または前記ハズレ図柄を決定する図柄決定手段と、前記図柄決定手段によって前記特定図柄もしくは前記ハズレ図柄が決定された場合に、当該図柄が決定されたときの遊技状態、および、遊技球が進入した始動領域の種別に対応する変動時間決定条件にしたがって、前記図柄の変動表示の時間を決定する変動時間決定手段と、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第1変動表示手段と、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第2変動表示手段と、前記第1変動表示手段または前記第2変動表示手段によって前記特定図柄が停止表示されると、当該停止表示された特定図柄に対応する態様で前記大入賞口を開閉制御して前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記図柄決定手段によって前記特定図柄が決定されて前記特別遊技が実行された場合に、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態を判別するとともに、前記時短遊技状態との判別結果が連続して導出された回数である時短連続回数を計数する計数手段と、前記特別遊技の終了後の遊技状態を、予め設定された条件に基づいて、前記高確率遊技状態または前記低確率遊技状態に設定するとともに、当該特別遊技の実行契機となった特定図柄の種別、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態、および、前記時短連続回数に応じて、前記時短遊技状態または前記非時短遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記図柄決定手段は、前記特別遊技が実行されておらず、かつ、前記第1変動表示手段および前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、遊技状態が前記低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記非時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、前記遊技状態設定手段は、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記特定図柄が決定され、かつ、当該特別遊技の終了後の遊技状態として前記高確率遊技状態に設定する場合、前記時短連続回数が予め設定されたリミッタ回数に到達していなければ、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記時短遊技状態に設定し、前記時短連続回数が前記リミッタ回数に到達すると、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記非時短遊技状態に設定し、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて図柄を決定する場合の方が、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて図柄を決定するよりも、遊技者に有利な設定がなされていることを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、遊技領域に設けられた始動領域に所定の頻度で遊技球が進入可能な非時短遊技状態、および、前記非時短遊技状態よりも前記始動領域への遊技球の進入容易性が高い時短遊技状態のいずれかの遊技状態に設定されるとともに、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、前記低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの遊技状態に設定され、当該設定されている遊技状態に対応する遊技進行条件にて遊技が進行する遊技機であって、発射強度を可変して前記遊技領域に遊技球を発射可能な発射手段と、前記遊技領域を流下する遊技球が進入可能に設けられ、前記始動領域を構成する第1始動領域と、前記第1始動領域に設けられ、当該第1始動領域への遊技球の進入を不可能もしくは困難とする閉状態、または、当該閉状態よりも当該第1始動領域への遊技球の進入が容易な開状態に変移する始動可変入賞装置と、遊技状態が前記非時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件にしたがって前記始動可変入賞装置を開状態に制御し、遊技状態が前記時短遊技状態に設定されている場合には、前記第1の条件よりも高頻度で前記始動可変入賞装置が開状態に変移する第2の条件にしたがって、前記始動可変入賞装置を開状態に制御する始動可変入賞装置制御手段と、前記遊技領域に設けられ、前記始動可変入賞装置が閉状態に制御されているときの第1始動領域よりも遊技球が容易に進入可能な、前記始動領域を構成する第2始動領域と、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開閉される特別遊技の実行可否が対応付けられた図柄を決定するための乱数を取得する乱数取得手段と、前記低確率遊技状態に設定されているときに予め設定された始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を予め設定された低確判定条件にしたがって判定することにより、前記特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄、もしくは、前記特別遊技の不実行が対応付けられたハズレ図柄を決定し、前記高確率遊技状態に設定されているときに前記始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記特定図柄が前記低確判定条件よりも高確率で決定される高確判定条件にしたがって判定することにより、前記特定図柄または前記ハズレ図柄を決定する図柄決定手段と、前記図柄決定手段によって前記特定図柄もしくは前記ハズレ図柄が決定された場合に、当該図柄が決定されたときの遊技状態、および、遊技球が進入した始動領域の種別に対応する変動時間決定条件にしたがって、前記図柄の変動表示の時間を決定する変動時間決定手段と、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第1変動表示手段と、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第2変動表示手段と、前記第1変動表示手段または前記第2変動表示手段によって前記特定図柄が停止表示されると、当該停止表示された特定図柄に対応する態様で前記大入賞口を開閉制御して前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記大入賞口内に設けられ、前記特別遊技の実行中に当該大入賞口内に入球した遊技球が進入可能な確変領域と、前記図柄決定手段によって前記特定図柄が決定されて前記特別遊技が実行された場合に、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態を判別するとともに、前記時短遊技状態との判別結果が連続して導出された回数である時短連続回数を計数する計数手段と、前記特別遊技の実行中に前記確変領域に遊技球が進入した場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態を前記高確率遊技状態に設定し、前記特別遊技の実行中に前記確変領域に遊技球が進入しなかった場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態を前記低確率遊技状態に設定するとともに、当該特別遊技の実行契機となった特定図柄の種別、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態、および、前記時短連続回数に応じて、前記時短遊技状態または前記非時短遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、前記図柄決定手段は、前記特別遊技が実行されておらず、かつ、前記第1変動表示手段および前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、遊技状態が前記低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記非時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、前記特別遊技は、前記確変領域への遊技球の進入が可能な第1特別遊技と、前記確変領域への遊技球の進入が不可能、もしくは、前記第1特別遊技よりも前記確変領域への遊技球の進入が困難な第2特別遊技とに分類され、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記図柄決定手段によって決定され得る前記特定図柄には、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄と、前記第2特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄との双方が含まれ、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記図柄決定手段によって決定され得る前記特定図柄には、いずれも前記第1特別遊技の実行が対応付けられており、前記遊技状態設定手段は、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄が決定され、かつ、当該第1特別遊技中に前記確変領域に遊技球が進入した場合において、前記時短連続回数が予め設定されたリミッタ回数に到達していなければ、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記時短遊技状態に設定し、前記時短連続回数が前記リミッタ回数に到達すると、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記非時短遊技状態に設定し、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄が決定され、かつ、当該第1特別遊技中に前記確変領域に遊技球が進入した場合において、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態に設定するとともに、所定の確率で前記時短遊技状態に設定することを特徴とする。
また、前記確変領域への遊技球の進入を可能とする状態と、前記確変領域への遊技球の進入を不可能とする状態とに可動する可動部材を備え、前記特別遊技実行手段は、前記第1特別遊技および前記第2特別遊技の実行中に、前記大入賞口を開閉制御するとともに、前記可動部材を可動制御してなり、前記第1特別遊技においては、前記確変領域への遊技球の進入が可能となるように、前記大入賞口の開閉および前記可動部材の可動を制御し、前記第2特別遊技においては、前記確変領域への遊技球の進入が不可能となるように、前記大入賞口の開閉および前記可動部材の可動を制御するとよい。
また、前記大入賞口は、第1大入賞口および第2大入賞口の少なくとも2つ設けられており、前記確変領域は、前記第1大入賞口に設けられ、前記特別遊技実行手段は、前記第1特別遊技を、前記第1大入賞口で実行するか、もしくは、前記第1大入賞口と前記第2大入賞口との双方で実行し、前記第2特別遊技を、前記第2大入賞口で実行するとよい。
また、前記第1始動領域は、前記遊技領域に複数設けられており、前記複数の第1始動領域には、前記始動可変入賞装置が配されたものと配されていないものとが、それぞれ少なくとも1つ含まれているとよい。
また、前記遊技領域は、前記発射手段の発射強度に応じて、遊技球の進入頻度を異にする第1遊技領域および第2遊技領域を有し、前記始動可変入賞装置が配されていない第1始動領域は、前記第1遊技領域に進入した遊技球のみが進入可能であるか、もしくは、前記第1遊技領域に進入した遊技球の方が、前記第2遊技領域に進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配され、前記始動可変入賞装置が配された第1始動領域、および、前記第2始動領域は、前記第2遊技領域に進入した遊技球のみが進入可能であるか、もしくは、前記第2遊技領域に進入した遊技球の方が、前記第1遊技領域に進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配されているとよい。
本発明によれば、新規な遊技性を提供することにより、遊技の興趣を向上することができる。
扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 第1アタッカー装置を説明するための図である。 遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。 大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 当たり図柄決定乱数判定テーブルを説明する図である。 作動テーブルを説明する図である。 第1大入賞口の開放パターンおよび可動部材による確変領域の開閉パターンを説明する図である。 遊技状態設定テーブルを説明する図である。 変動パターン選択テーブルを説明する図である。 当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 (a)は普通図柄変動パターン決定テーブルを説明する図であり、(b)は第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。 主制御基板におけるメイン処理を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における第2始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板におけるゲート検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における確変領域検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動開始処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動停止処理を説明する図である。 主制御基板における停止後処理を示す図である。 主制御基板における特別電動役物制御処理を示す図である。 主制御基板における特別遊技終了処理を示す図である。 主制御基板における普図普電処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動開始処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動停止処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄停止後処理を示す図である。 主制御基板における普通電動役物制御処理を示す図である。 遊技の進行の一例を説明する図である。 設定される遊技状態を説明する図である。 遊技状態の変移を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
図2は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域16は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20、21(第1始動領域)、第2始動口22(第2始動領域)が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、21、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20、21または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後、遊技進行条件が規定された遊技状態をいずれの遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20、21または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
ここで、一方の第1始動口20は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域16bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域16aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。この一方の第1始動口20は、可動片20bを有する始動可変入賞装置によって構成されており、第1始動口20への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。具体的には、第1始動口20は、可動片20bが開閉可能に設けられており、この可動片20bが閉状態にあるときには、第1始動口20への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片20bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片20bが開状態になると、当該可動片20bが遊技球を第1始動口20に導く受け皿として機能し、第1始動口20への遊技球の入球が容易となる。
これに対して、他方の第1始動口21は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の略中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第1遊技領域16aに進入した遊技球の方が、第2遊技領域16bに進入した遊技球よりも入球しやすい位置に配置されている。また、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域16bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域16aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。
上記他方の第1始動口21および第2始動口22は、いずれも所謂、固定始動口と呼ばれるものであり、常に遊技球の入球が可能に構成されている。このとき、遊技球の転動態様や釘等の配置によって入球頻度は変化するものの、第2始動口22は、第1始動口21よりも容易に遊技球が入球可能とすることが望ましい。本実施形態では、第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射した場合、発射した遊技球数と、第1始動口21に遊技球が入球して払い出される賞球数との比が、100:20程度となるように設定されている。一方、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射した場合、発射した遊技球数と、第2始動口22に遊技球が入球して払い出される賞球数との比が、100:80程度となるように設定されている。
なお、第1始動口21には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、また、第1始動口20および第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよい。したがって、第1始動口20、21や第2始動口22の配置は一例にすぎず、具体的な盤面構成は特に限定されるものではない。
さらに、遊技領域16の下部には、第1アタッカー装置26および第2アタッカー装置28が設けられている。第1アタッカー装置26は、遊技球が入球可能な第1大入賞口26bと、この第1大入賞口26bを開閉する開閉扉26dと、を備えており、通常、開閉扉26dが第1大入賞口26bを閉鎖して、第1大入賞口26bへの遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技の実行中に開閉扉26dが開放されると、開閉扉26dが受け皿として機能し、第1大入賞口26bへの遊技球の入球が可能となる。
また、第2アタッカー装置28は、第1アタッカー装置26と同様に、遊技球が入球可能な第2大入賞口28bと、この第2大入賞口28bを開閉する開閉扉28dと、を備えており、通常、開閉扉28dが第2大入賞口28bを閉鎖して、第2大入賞口28bへの遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、特別遊技の実行中に開閉扉28dが開放されると、開閉扉28dが受け皿として機能し、第2大入賞口28bへの遊技球の入球が可能となる。このようにして第1大入賞口26bや第2大入賞口28bに遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出されることとなる。
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、21、第2始動口22、第1大入賞口26b、第2大入賞口28bのいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置50と、可動装置からなる演出役物装置52とが設けられている。演出表示装置50は、画像を表示する演出表示部50a(画像表示部)を備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。
また、演出表示部50aよりも前面には、演出役物装置52が設けられている。この演出役物装置52は、遊技の進行中に可動することで、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
また、遊技盤8には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置54が設けられている。さらに、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置56が設けられている。そして、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置58が設けられている。
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
図3は、第1アタッカー装置26を説明するための図である。上記したように、遊技領域16には、第1アタッカー装置26と第2アタッカー装置28とが設けられているが、このうち、第1アタッカー装置26には、第1大入賞口26bの内部に確変領域27bが設けられている。
図3(a)に示すように、第1アタッカー装置26における第1大入賞口26bの内部には、導出路26cが設けられており、第1大入賞口26bは、当該第1大入賞口26bに入球した遊技球が、導出路26cに導かれるように傾斜している。そして、導出路26cには、遊技球が通過可能な孔からなる確変領域27bおよび非確変領域27cが設けられており、第1大入賞口26bに入球した遊技球が、確変領域27bおよび非確変領域27cのいずれかを通過して、遊技盤8の背面側に排出されるように構成されている。
そして、第1アタッカー装置26には、確変領域27bおよび非確変領域27cを開閉する可動部材29が設けられている。この可動部材29は、その可動(スライド)によって、確変領域27bへの遊技球の進入を可能とする状態と、確変領域27bへの遊技球の進入を不可能とする状態とに切り換える。より詳細には、可動部材29が、図3(b)に示す位置に変位すると、非確変領域27cが可動部材29によって塞がれ、遊技球は確変領域27bを通過可能となる。一方、可動部材29が、図3(c)に示す位置に変位すると、確変領域27bが可動部材29によって塞がれ、遊技球は非確変領域27cを通過可能となる。詳しくは後述するが、特別遊技の実行中に確変領域27bに遊技球が進入した場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定され、特別遊技の実行中に確変領域27bに遊技球が進入しなかった場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されることとなる。
(制御手段の内部構成)
図4は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板100は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板100は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100cを備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板100には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、一方の第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、他方の第1始動口21に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ21a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、第1大入賞口26bに遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ26a、確変領域27bを遊技球が通過したことを検出する確変領域検出スイッチ27a、第2大入賞口28bに遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板100に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板100には、第1始動口20を開閉する可動片20bを作動する始動口開閉ソレノイド20cと、第1大入賞口26bを開閉する開閉扉26dを作動する第1大入賞口開閉ソレノイド26cと、第2大入賞口28bを開閉する開閉扉28dを作動する第2大入賞口開閉ソレノイド28cと、第1アタッカー装置26の第1大入賞口26b内に設けられた可動部材29を可動する可動部材駆動ソレノイド29cと、が接続されている。
さらに、主制御基板100には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板100によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20、21または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板100のメインROM100bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板100には、払出制御基板120および副制御基板200が接続されている。
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板100に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には遊技情報出力端子板110が接続されており、主制御基板100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板110を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ121が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ121を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ122によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ123が接続されている。この皿満タン検出スイッチ123は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ123から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板100に送信する。
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12aと、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム12bと、が接続されている。そして、タッチセンサ12aおよび操作ボリューム12bから信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド131を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板200は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cを備えており、主制御基板100に対して、当該主制御基板100から副制御基板200への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU200aは、主制御基板100から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板210または電飾制御基板220に送信する。このとき、サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板210は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板210のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置58から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板220は、副制御基板200から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置52を可動したり演出照明装置54を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置56が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ56aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板200に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板100に出力する。
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM100bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では約1/399.6)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では約1/95)設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片20bが開状態になりにくく、第1始動口20に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片20bが開状態になりやすく、第1始動口20に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20、21または第2始動口22に入球すると、特別遊技の実行可否の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、第1大入賞口26bや第2大入賞口28bが開放される特別遊技が実行される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20、21に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM100cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20、21に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよび、特1保留および特2保留を総称して単に保留とよぶ。
この保留記憶領域は、第1保留記憶領域および第2保留記憶領域が設けられており、特1保留領域および第2保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口20、21に遊技球が入球すると、特1保留を、第1保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。具体的には、第1始動口20、21に遊技球が入球したとき、第1保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも特1保留が記憶されていない場合には、第1保留記憶領域の第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口20、21に遊技球が入球した場合には当該特1保留を第2記憶部に記憶し、第1記憶部および第2記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口20、21に遊技球が入球した場合には当該特1保留を第3記憶部に記憶し、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口20、21に遊技球が入球した場合には当該特1保留を第4記憶部に記憶する。なお、第1記憶部〜第4記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口20、21に遊技球が入球した場合には、当該入球によって特1保留が記憶されることはない。
同様に、第2始動口22に遊技球が入球すると、特2保留を、第2保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。具体的には、第2始動口22に遊技球が入球したとき、第2保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも特2保留が記憶されていない場合には、第2保留記憶領域の第1記憶部に特2保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部に特2保留が記憶されている状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には当該特2保留を第2記憶部に記憶し、第1記憶部および第2記憶部に特2保留が記憶されている状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には当該特2保留を第3記憶部に記憶し、第1記憶部〜第3記憶部に特2保留が記憶されている状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には当該特2保留を第4記憶部に記憶する。なお、第1記憶部〜第4記憶部に特2保留が記憶されている状態で、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、当該入球によって特2保留が記憶されることはない。
図5は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20、21または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を行うときに設定されている遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大当たりの抽選が行われる。
低確率遊技状態に設定されているときに大当たりの抽選を開始する場合には、図5(a)に示す大当たり決定乱数判定テーブル1が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル1によれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
一方、高確率遊技状態に設定されているときに大当たりの抽選を開始する場合には、図5(b)に示す大当たり決定乱数判定テーブル2が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル2によれば、大当たり決定乱数が10001〜10690であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/95となる。このように、高確率遊技状態においては、低確率遊技状態よりも、大当たりの当選確率が高く設定されている。
図6は、当たり図柄決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20、21または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大当たりの抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄決定乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図6(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1が選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図6(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2が選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄(特定図柄)とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図6(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜49であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が50〜98であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が99であれば特別図柄Cが決定される。
また、図6(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄D、Eの2種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜24であれば特別図柄Dが決定され、当たり図柄乱数が25〜99であれば特別図柄Eが決定される。
なお、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、特別図柄種別の抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、特別図柄種別の抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図7は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための作動テーブルを説明する図である。特別遊技においては、第1大入賞口26bまたは第2大入賞口28bが開放されるラウンド遊技が複数回実行されるが、作動テーブルにおいては、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bのいずれを開放するか、また、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの開放時間、開放回数等が規定されている。
大当たりの抽選によって、特別図柄Aが決定されると、図7(a)に示すように作動テーブル1を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル1によれば、まず、第1大入賞口26bが0.1秒開放すること、または、第1大入賞口26bに7個の遊技球が入球する(カウントC=7)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が1回実行される。そして、1回目のラウンド遊技が終了すると、2〜10回目のラウンド遊技として、第2大入賞口28bが29.0秒開放すること、または、第2大入賞口28bに7個の遊技球が入球する(カウントC=7)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が実行される。なお、各ラウンド遊技間のインターバル時間、すなわち、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの閉鎖時間は、2.0秒に設定されている。
また、大当たりの抽選によって、特別図柄B、C、D、Eが決定されると、図7(b)に示すように作動テーブル2を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル2によれば、まず、第1大入賞口26bが29.0秒開放すること、または、第1大入賞口26bに7個の遊技球が入球する(カウントC=7)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が1回実行される。そして、1回目のラウンド遊技が終了すると、2〜10回目のラウンド遊技として、第2大入賞口28bが29.0秒開放すること、または、第2大入賞口28bに7個の遊技球が入球する(カウントC=7)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が実行される。なお、各ラウンド遊技間のインターバル時間、すなわち、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの閉鎖時間は、2.0秒に設定されている。
なお、ここでは、大当たりの抽選によって特別図柄A、B、C、D、Eが決定された場合には、全て10回のラウンド遊技が実行されることとしたが、特別図柄D、Eが決定された場合に、特別図柄A、B、Cが決定された場合よりも、多量の賞球を獲得することができるように設定してもよいし、また、例えば、特別図柄D、Eのいずれか一方が決定された場合の獲得可能賞球数を多くするようにしてもよい。詳しくは後述するが、本実施形態においては、特2保留に基づいて大当たりの抽選を行う場合の方が、特1保留に基づいて大当たりの抽選を行う場合よりも、遊技者に有利なように設定がなされる。したがって、特2保留の方が、特1保留よりも有利な設定の一例として、特2保留に基づいて大当たりの抽選を行う場合の方が、特1保留に基づいて大当たりの抽選を行う場合よりも、高確率で多量の賞球を獲得可能としたり、あるいは、必ず、特1保留よりも特2保留の方が多量の賞球を獲得することができるように設定したりすることが考えられる。
また、いずれの特別遊技においても、1回目のラウンド遊技が、第1アタッカー装置26によって実行され、2回目以降のラウンド遊技が、第2アタッカー装置28によって実行される。ここで、第1アタッカー装置26には、確変領域27bが設けられており、第1大入賞口26bに入球した遊技球が確変領域27bに進入すると、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態に設定される。したがって、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定させるためには、1回目のラウンド遊技中に、少なくとも1個の遊技球を第1大入賞口26bに入球させなければならない。
このとき、特別図柄B、C、D、Eが決定されて特別遊技が実行された場合には、1回目のラウンド遊技において、第1大入賞口26bが最長で29.0秒開放されるので、確実に第1大入賞口26bに遊技球を入球させることが可能となっている。しかしながら、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合には、1回目のラウンド遊技において、第1大入賞口26bが最長で0.1秒しか開放されないため、第1大入賞口26bに遊技球を入球させることが極めて困難となっている。
また、1回目のラウンド遊技中においては、確変領域27bへの遊技球の進入可否を左右する可動部材29が可動する。このとき、第1アタッカー装置26の開閉扉26dおよび可動部材29は、特別図柄B、C、D、Eが決定されて特別遊技が実行された場合には、確変領域27bに遊技球が進入可能となるように制御され、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合には、確変領域27bに遊技球が進入不可能となるように制御される。
図8は、第1大入賞口26bの開放パターンおよび可動部材29による確変領域27bの開閉パターンを説明する図である。この図に示すように、可動部材29は、第1大入賞口26bの開放と同時に、確変領域27bを一瞬(0.1秒程度)開放した後、しばらくの間(例えば、1秒程度)、確変領域27bを閉鎖状態に維持し、その後、再び確変領域27bを開放した状態に維持する。そして、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合には、当該特別遊技の開始時に0.1秒のみ第1大入賞口26bが開放される。この間に、仮に第1大入賞口26bに遊技球が入球したとしても、当該遊技球が確変領域27bに到達するまでには所定の時間を要する。そのため、第1大入賞口26bに入球した遊技球が確変領域27bに到達したときには、必ず、確変領域27bが閉鎖されており、その結果、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合に、確変領域27bに遊技球が進入することはない。
なお、遊技球が第1大入賞口26bに噛みこんでしまったり、あるいは、何らかの理由で第1大入賞口26b内に長時間に亘って遊技球が滞留してしまったりする等、不測の事態が生じた場合には、特別図柄Aが決定された場合であっても、特別遊技中に確変領域27bに遊技球が進入する可能性がある。したがって、本明細書においては、理解を容易にするために、「必ず」、「確実に」という文言を用いて説明しているが、これは、遊技機1の状態が、遊技を進行するにあたって適切な状態に置かれており、かつ、不測の事態が生じていないことを前提とするものであり、物理的な100%を意味するものではない。
これに対して、特別図柄B、C、D、Eが決定されて特別遊技が実行された場合には、第1大入賞口26bが最長で29.0秒開放される。したがって、第1大入賞口26bの開放と同時に第1大入賞口26bに入球した1〜2個程度の遊技球は、確変領域27bを通過することができない可能性はあるが、その後に第1大入賞口26bに入球した遊技球は、確実に確変領域27bを通過することができる。
つまり、特別図柄B、C、D、Eが決定されて特別遊技が実行された場合には、第1大入賞口26bに遊技球を入球させる限り、確実に、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されることとなるが、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合には、特別遊技の終了後に、必ず、低確率遊技状態に設定されることとなる。
ここで、図6で説明したとおり、第2始動口22に遊技球が入球して大当たりに当選した場合には、特別図柄D、Eのいずれかが決定されるため、大当たりに当選すれば、必ず、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されることとなる。これに対して、第1始動口20、21に遊技球が入球して大当たりに当選した場合には、特別図柄A、B、Cのいずれかが決定されるため、大当たりに当選した場合に、50%の確率で、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定されることとなる。
つまり、確変領域27bへの遊技球の進入が可能な特別遊技を第1特別遊技とし、確変領域27bへの遊技球の進入が不可能、もしくは、第1特別遊技よりも確変領域27bへの遊技球の進入が困難な特別遊技を第2特別遊技とする。この場合、第2始動口22への遊技球の入球によって取得された乱数に基づいて決定され得る大当たり図柄には、いずれも第1特別遊技の実行が対応付けられており、第1始動口20、21への遊技球の入球によって取得された乱数に基づいて決定され得る大当たり図柄には、第2特別遊技の実行が対応付けられた大当たり図柄が少なくとも含まれていることとなる。
図9は、特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技が終了すると、図9(a)に示す遊技状態設定テーブル1を参照して、確変領域27bを遊技球が通過したか否かに応じて、遊技状態の設定が行われる。そして、確変領域27bを遊技球が通過した場合には、以後の遊技状態が高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続期間を示す高確回数が10000回に設定される。この高確回数は、大当たりの抽選が何回行われるまで高確率遊技状態を継続するのかを示すものであり、ここでは、大当たりの抽選が10000回行われると(確定すると)、遊技状態が高確率遊技状態から低確率遊技状態に移行することとなる。なお、確変領域27bを遊技球が通過しなかった場合には、以後の遊技状態が低確率遊技状態に設定されることとなる。
そして、特別遊技の終了後には、上記の高確率遊技状態または低確率遊技状態の設定とともに、図9(b)に示す遊技状態設定テーブル2を参照して、時短遊技状態または非時短遊技状態の設定が行われる。この時短遊技状態または非時短遊技状態は、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別、大当たり当選時の遊技状態、リミッタ回数の到達有無に応じて、図示のとおりに設定される。
なお、リミッタ回数というのは、時短遊技状態において大当たり図柄が決定された連続回数(時短連続回数)の上限を示すものである。具体的には、非時短遊技状態において大当たりに当選するとともに、特別遊技の終了後に時短遊技状態に設定されると、まず、時短連続回数が「1」となる。そして、当該時短遊技状態に設定されている間に、大当たりに当選すると、時短連続回数が「1」から「2」に更新される。このようにして、時短連続回数が、例えば「3」等の予め設定されたリミッタ回数に到達すると、大当たり当選時の遊技状態や大当たり図柄の種別を問わず、必ず、非時短遊技状態に設定されることとなる。つまり、リミッタ回数は、特別遊技の前後で、時短遊技状態が継続される上限数を規定するものと言える。
例えば、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合であって、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、時短連続回数がリミッタ回数に到達していなければ、特別遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、当該時短遊技状態の継続回数を示す時短回数が30回に設定される。なお、この時短回数は、大当たりの抽選が何回行われるまで時短遊技状態を継続するのかを示すものであり、ここでは、大当たりの抽選が30回行われると(確定すると)、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に移行することとなる。また、特別図柄Aが決定されて特別遊技が実行された場合であって、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であり、かつ、時短連続回数がリミッタ回数に到達していなければ、特別遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。
また、例えば、特別図柄Bが決定されて特別遊技が実行された場合には、大当たり当選時の遊技状態を問わず、時短連続回数がリミッタ回数に到達していない限りにおいて、特別遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、時短回数が10000回に設定される。一方、図9(b)からも明らかなように、時短連続回数がリミッタ回数に到達した場合には、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に拘わらず、必ず、特別遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。
図10は、変動パターン選択テーブルを説明する図である。上記のように、大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、変動パターン選択テーブルを参照して、0〜99の範囲から取得した変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動表示の時間が決定される。このとき、特別図柄が決定されたときの遊技状態が、非時短遊技状態であって、かつ、低確率遊技状態であれば、図10(a)に示す変動パターン選択テーブル1を参照して変動パターンが決定される。また、特別図柄が決定されたときの遊技状態が、非時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態であれば、図10(b)に示す変動パターン選択テーブル2を参照して変動パターンが決定され、特別図柄が決定されたときの遊技状態が、時短遊技状態であって、かつ、低確率遊技状態であれば、図10(c)に示す変動パターン選択テーブル3を参照して変動パターンが決定され、特別図柄が決定されたときの遊技状態が、時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態であれば、図10(d)に示す変動パターン選択テーブル4を参照して変動パターンが決定される。これらの変動パターン選択テーブルによれば、始動口種別、決定された特別図柄の種別ごとに、変動パターンの選択比率が設定されている。
具体的には、変動パターン選択テーブル1によれば、第1始動口20、21に遊技球が入球して特別図柄Aが決定された場合、変動パターン乱数が0〜19であれば変動パターン1(4秒)が決定され、変動パターン乱数が20〜89であれば変動パターン2(60秒)が決定され、変動パターン乱数が90〜99であれば変動パターン3(180秒)が決定される。また、第1始動口20、21に遊技球が入球して特別図柄B、Cが決定された場合、変動パターン乱数が0〜9であれば変動パターン1(4秒)が決定され、変動パターン乱数が10〜49であれば変動パターン2(60秒)が決定され、変動パターン乱数が50〜99であれば変動パターン3(180秒)が決定される。また、第1始動口20、21に遊技球が入球してハズレ図柄が決定された場合、変動パターン乱数が0〜94であれば変動パターン4(4秒)が決定され、変動パターン乱数が95〜99であれば変動パターン5(60秒)が決定される。
これに対して、変動パターン選択テーブル1によれば、第2始動口22に遊技球が入球した場合には、特別図柄の種別、および、変動パターン乱数を問わず、必ず、変動パターンX(14時間)が決定される。
詳しくは後述するが、本実施形態では、特別遊技が実行されておらず、かつ、第1特別図柄表示器80および第2特別図柄表示器82による特別図柄の変動表示が行われていない場合に、特1保留および特2保留に基づいて大当たりの抽選が可能となる。
また、第1特別図柄表示器80による特別図柄の変動表示中であって、第2特別図柄表示器82による特別図柄の変動表示が行われていない場合に、特2保留に基づいて大当たりの抽選が可能となる。同様に、第2特別図柄表示器82による特別図柄の変動表示中であって、第1特別図柄表示器80による特別図柄の変動表示が行われていない場合に、特1保留に基づいて大当たりの抽選が可能となる。
つまり、本実施形態では、第1特別図柄表示器80による特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器82による特別図柄の変動表示とが同時に行われる。そして、第1特別図柄表示器80による特別図柄の変動表示が終了したときに、特1保留が記憶されていれば、次なる特別図柄の変動表示が第1特別図柄表示器80において開始され、第2特別図柄表示器82による特別図柄の変動表示が終了したときに、特2保留が記憶されていれば、次なる特別図柄の変動表示が第2特別図柄表示器82において開始されることとなる。
したがって、上記のように、変動パターンXが決定されると、特別図柄の変動表示の時間が14時間に設定されることから、以後、14時間に亘って、特2保留に基づく大当たりの抽選が行われなくなる。このように、遊技状態が非時短遊技状態であって、かつ、低確率遊技状態に設定されている場合に、第1始動口20、21および第2始動口22の双方に遊技球を入球させたとしても、実質的には、特1保留によってのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。
一方、図10(b)に示す変動パターン選択テーブル2によれば、第1始動口20、21に遊技球が入球した場合には、特別図柄の種別、および、変動パターン乱数を問わず、必ず、変動パターンX(14時間)が決定される。これに対して、第2始動口22に遊技球が入球して特別図柄Dが決定された場合には、必ず、変動パターン11(30秒)が決定され、特別図柄Eが決定された場合には、必ず、変動パターン12(60秒)が決定される。また、第2始動口22に遊技球が入球してハズレ図柄が決定された場合、変動パターン乱数が0〜89であれば変動パターン13(0.5秒)が決定され、変動パターン乱数が90〜99であれば変動パターン14(30秒)が決定される。
したがって、遊技状態が非時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態に設定されている場合に、第1始動口20、21および第2始動口22の双方に遊技球を入球させたとしても、実質的には、特2保留によってのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。
同様に、変動パターン選択テーブル3を参照して変動パターンが決定される遊技状態、すなわち、時短遊技状態であって、かつ、低確率遊技状態に設定されている場合や、変動パターン選択テーブル4を参照して変動パターンが決定される遊技状態、すなわち、時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態に設定されている場合には、実質的には、特1保留によってのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。
このことからも明らかなように、本実施形態では、第1特別図柄表示器80および第2特別図柄表示器82において、同時に特別図柄の変動表示が行われるものの、実質的には、特1保留および特2保留のいずれか一方においてのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。ここでは、非時短遊技状態であって、かつ、高確率遊技状態に設定されている場合には、実質的に、特2保留による大当たりの抽選のみが行われることとなり、その他の遊技状態に設定されている場合には、実質的に、特1保留による大当たりの抽選のみが行われることとなる。本実施形態では、図10に示すように変動パターン(変動時間)を決定することで、特有の遊技性がもたらされることとなるが、その詳細については後述する。
図11は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第1始動口20の可動片20bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜65535の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM100cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(当たり決定乱数)を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図11(a)に示す当たり決定乱数柄判定テーブル1が参照される。この当たり決定乱数判定テーブル1によれば、当たり決定乱数が0であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が1〜65535であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/65536となる。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図11(b)に示す当たり決定乱数判定テーブル2が参照される。この当たり決定乱数判定テーブル2によれば、当たり決定乱数が0〜65300であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が65301〜65535であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は約1/1.004となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
図12(a)は、普通図柄変動パターン決定テーブルを説明する図であり、図12(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第1始動口20の可動片20bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて図12(b)に示すように通電制御される。
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第1始動口20の可動片20bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド20cが1.7秒×3回=5.1秒通電され、第1始動口20の可動片20bが合計で5.1秒開放する。
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第1始動口20に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第1始動口20が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
なお、上記のとおり、非時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件にしたがって第1始動口20(始動可変入賞装置)が開状態に制御され、時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件よりも有利な第2の条件にしたがって第1始動口20(始動可変入賞装置)が開状態に制御される。ここで、第1始動口20(始動可変入賞装置)を開状態に制御する条件は、当たり図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第1始動口20(可動片20b)の開放時間の3つの要素によって規定される。
本実施形態では、当たり図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第1始動口20(可動片20b)の開放時間の全てにおいて、第1の条件よりも第2の条件の方が有利に設定しているが、両条件はこれに限るものではない。いずれにしても、上記の3つの要素を適宜組み合わせることにより、時短遊技状態において第1始動口20を開状態に制御する条件である第2の条件が、非時短遊技状態において第1始動口20を開状態に制御する第1の条件よりも、総合的に有利であればよい。したがって、上記3つの要素の1つまたは2つにおいて、第1の条件の方が、第2の条件よりも、有利に設定されていても構わない。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図13を用いて、主制御基板100のメイン処理を説明する。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU100aにシステムリセットが発生し、メインCPU100aは、以下のメイン処理を行う。
(ステップS1)
メインCPU100aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM100cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板200に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
(ステップS2)
次に、メインCPU100aは、変動パターン乱数を更新する。
(ステップS3)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数値に更新されることとなる。このステップS3の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS2とステップS3との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
(ステップS100)
まず、メインCPU100aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板100のタイマ割込処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS200)
次に、メインCPU100aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、いずれも一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
(ステップS300)
次に、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20a、21a、第2始動口検出スイッチ22a、確変領域検出スイッチ27aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
(ステップS400)
次に、メインCPU100aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
(ステップS500)
次に、メインCPU100aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
(ステップS600)
次に、メインCPU100aは、一般入賞口18、第1始動口20、21、第2始動口22、第1大入賞口26b、第2大入賞口28bに遊技球が入球したか否かを確認する。具体的には、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、21a、第2始動口検出スイッチ22a、第1大入賞口検出スイッチ26a、第2大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、それぞれの検出信号に対応する賞球カウンタを更新するとともに、検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。なお、払出制御基板120において賞球の払い出しが行われると、その賞球ごとに主制御基板100にコマンドが送信され、当該コマンドを受信すると、賞球カウンタが0になるまで賞球カウンタを減算する。
(ステップS700)
次に、メインCPU100aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88、90の表示データを作成する処理を行う。
(ステップS800)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM100cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信する出力制御処理を行う。
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
図15は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS330)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20a、21aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20、21に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図16を用いて後述する。
(ステップS340)
次に、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図17を用いて後述する。
(ステップS350)
次に、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定して、普通図柄の抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図18を用いて後述する。
(ステップS360)
次に、メインCPU100aは、確変領域検出スイッチ27aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球が確変領域27bに進入したか否かを判定して、特別遊技を実行するための所定のフラグをセットする。詳しくは、図19を用いて後述する。
図16は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS330−1)
まず、メインCPU100aは、第1始動口検出スイッチ20a、21aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20a、21aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20a、21aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−2)
次に、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている特1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−3に処理を移し、特1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS330−3)
上記ステップS330−2において、特1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、特1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな特1保留数(X1)として記憶する。
(ステップS330−4)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数を取得して、第1保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
(ステップS330−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS330−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4およびステップS330−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS330−7)
次に、メインCPU100aは、特1保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットし、当該第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
図17は、上記ステップS340の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS340−1)
まず、メインCPU100aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS340−2に処理を移し、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS340−2)
次に、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている特2保留数(X2)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特2保留数(X2)<4と判定した場合にはステップS340−3に処理を移し、特2保留数(X2)≧4と判定した場合には第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS340−3)
上記ステップS340−2において、特2保留数(X2)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、特2保留数(X2)に「1」加算した値を新たな特2保留数(X2)として記憶する。
(ステップS340−4)
次に、メインCPU100aは、大当たり決定乱数を取得して、第2保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
(ステップS340−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS340−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS2で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4およびステップS340−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
(ステップS340−7)
次に、メインCPU100aは、特2保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットし、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
図18は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS350−1)
まず、メインCPU100aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS350−4)
次に、メインCPU100aは、現在の当たり決定乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、当たり決定乱数が取得されると、第1記憶部から順に当たり決定乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した当たり決定乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
図19は、上記ステップS360の確変領域検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
(ステップS360−1)
まず、メインCPU100aは、確変領域検出スイッチ27aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、確変領域検出スイッチ27aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS360−2に処理を移し、確変領域検出スイッチ27aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該確変領域検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS360−2)
上記ステップS360−1において、確変領域検出スイッチ27aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU100aは、有効期間フラグがオンしているか否かを判定する。その結果、有効期間フラグがオンしていると判定した場合にはステップS360−3に処理を移し、有効期間フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS360−4に処理を移す。
なお、詳しくは後述するが、この有効期間フラグは、有効期間内に確変領域27bに遊技球が進入したか否かを判断するためのものであり、本実施形態においては、特別遊技の開始時にオンされ(図25のステップS450−2)、特別遊技の終了時(エンディング終了時)にオフされる(図25のステップS450−11)。
(ステップS360−3)
上記ステップS360−2において、有効期間フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、確変領域進入フラグをオンして当該確変領域検出スイッチ入力処理を終了する。この確変領域進入フラグは、特別遊技中において、確変領域27bに有効に遊技球が進入したことを示すものである。
(ステップS360−4)
一方、上記ステップS360−2において、有効期間フラグはオンしていないと判定した場合には、メインCPU100aは、エラー処理を実行して当該確変領域検出スイッチ入力処理を終了する。なお、ここでは、エラーコマンドが副制御基板200に送信され、当該エラーコマンドに基づいてエラーの報知がなされることとなる。
次に、図20〜図26を用いて、主制御基板100において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
図20は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS410)
まず、メインCPU100aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動処理の実行を示すデータ「00」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「01」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「02」と、が設けられている。
そして、メインCPU100aは、上記ステップS410でロードした特図特電データの値に基づいて、特別図柄変動処理(ステップS415)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理(ステップS460)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図21は、上記ステップS415の特別図柄変動処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動処理は、上記ステップS415において、特図特電データ=00であると判定した場合に実行される。
(ステップS420)
上記ステップS415において、ロードした特図特電データが「00」であると判定した場合には、まず、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理を実行する。この特別図柄変動開始処理については、図22を用いて後述する。
(ステップS430)
次に、メインCPU100aは、特別図柄の変動表示を停止するための特別図柄変動停止処理を実行する。この特別図柄変動停止処理については、図23を用いて後述する。
(ステップS440)
次に、メインCPU100aは、停止後処理を実行する。この停止後処理については、図24を用いて後述する。
図22は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
(ステップS420−1)
メインCPU100aは、第1保留記憶領域に特1保留が記憶されているかを判定する。その結果、特1保留が記憶されている(特1保留数(X1)≧1)と判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特1保留は記憶されていない(特1保留数(X1<1)と判定した場合にはステップS420−10に処理を移す。
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、第1保留記憶領域に特1保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、特1保留に基づいて決定された特別図柄(以下、「第1特別図柄」とよぶ)の変動表示中であるかを判定する。その結果、第1特別図柄の変動表示中であると判定した場合にはステップS420−10に処理を移し、第1特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合にはステップS420−3に処理を移す。
(ステップS420−3)
上記ステップS420−2において、第1特別図柄は変動表示中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、第1保留記憶領域に記憶されている特1保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に上書きするとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、特1保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された特1保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、特1保留数(X1)から「1」減算した値を新たな特1保留数(X1)として記憶する。
(ステップS420−4)
次に、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態に基づいて、大当たり決定乱数判定テーブル(図5参照)をセットし、当該テーブルと、上記ステップS420−3において処理領域に上書きされた大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選を行う。この大当たりの抽選によって「ハズレ」の抽選結果が導出された場合には、特別図柄Xに対応するデータ(情報)を、メインRAM100cの第1特別図柄バッファに記憶する。また、大当たりの抽選によって「大当たり」の抽選結果が導出された場合には、さらに、現在設定されている遊技状態に基づいて、当たり図柄決定乱数判定テーブル(図6(a)参照)をセットし、当該テーブルと、上記ステップS420−3において処理領域に上書きされた当たり図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータ(情報)を、メインRAM100cの第1特別図柄バッファに記憶する。
(ステップS420−5)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−4で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に伝送されることとなる。
(ステップS420−6)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択テーブル(図10参照)のうち、現在設定されている遊技状態に対応するテーブルをセットする。そして、セットしたテーブルと、上記ステップS420−3において処理領域に上書きされた変動パターン乱数とに基づいて、変動パターンを決定する。
(ステップS420−7)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、特1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示されることとなる。なお、ここで制御される点滅表示とは、第1特別図柄表示器80において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第1特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御される。
(ステップS420−8)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−6で決定した変動パターンに対応する変動時間(特1変動時間)を変動時間カウンタにセットする。ここでセットされた変動時間は、上記ステップS100のタイマ更新処理で0になるまで減算されることとなる。
(ステップS420−9)
次に、メインCPU100aは、高確回数、時短回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU100aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた高確回数記憶領域に記憶されている高確回数から「1」減算した値を新たな高確回数として記憶する。また、メインCPU100aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているか否かを判定する。時短遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM100cに設けられた時短回数記憶領域に記憶されている時短回数から「1」減算した値を新たな時短回数として記憶する。なお、高確回数および時短回数を更新した結果、高確回数=0となった場合には、同時に高確遊技フラグをオフするとともに、時短回数=0となった場合には、同時に時短遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、高確遊技フラグおよび時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS420−10に処理を移す。
(ステップS420−10)
当該ステップS420−10において、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に特2保留が記憶されているかを判定する。その結果、特2保留が記憶されている(特2保留数(X2)≧1)と判定した場合にはステップS420−11に処理を移し、特2保留は記憶されていない(特2保留数(X2)<1)と判定した場合には当該特別図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS420−11)
上記ステップS420−10において、第2保留記憶領域に特2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU100aは、特2保留に基づいて決定された特別図柄(以下、「第2特別図柄」とよぶ)の変動表示中であるかを判定する。その結果、第2特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合にはステップS420−12に処理を移し、第2特別図柄の変動表示中であると判定した場合には当該特別図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS420−12)
上記ステップS420−11において、第2特別図柄は変動表示中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、第2保留記憶領域に記憶されている特2保留をシフトする処理を行う。具体的には、第2保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に上書きするとともに、第2記憶部に記憶されている各乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に各乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、特2保留は、留保された順に処理領域に書き込まれることとなる。したがって、記憶部に記憶された特2保留は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、大当たりの抽選を行う際の判定に用いられることとなる。また、このとき、特2保留数(X2)から「1」減算した値を新たな特2保留数(X2)として記憶する。
(ステップS420−13)
次に、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態に基づいて、大当たり決定乱数判定テーブル(図5参照)をセットし、当該テーブルと、上記ステップS420−12において処理領域に上書きされた大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選を行う。この大当たりの抽選によって「ハズレ」の抽選結果が導出された場合には、特別図柄Yに対応するデータ(情報)を、メインRAM100cの第2特別図柄バッファに記憶する。また、大当たりの抽選によって「大当たり」の抽選結果が導出された場合には、さらに、現在設定されている遊技状態に基づいて、当たり図柄決定乱数判定テーブル(図6(b)参照)をセットし、当該テーブルと、上記ステップS420−12において処理領域に上書きされた当たり図柄乱数とに基づいて、大当たり図柄の種別を決定する。そして、決定した特別図柄に対応するデータ(情報)を、メインRAM100cの第2特別図柄バッファに記憶する。
(ステップS420−14)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−13で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板200に伝送されることとなる。
(ステップS420−15)
次に、メインCPU100aは、変動パターン選択テーブル(図10参照)のうち、現在設定されている遊技状態に対応するテーブルをセットする。そして、セットしたテーブルと、上記ステップS420−12において処理領域に上書きされた変動パターン乱数とに基づいて、変動パターンを決定する。
(ステップS420−16)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、特2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示されることとなる。なお、ここで制御される点滅表示とは、第2特別図柄表示器82において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
(ステップS420−17)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−15で決定した変動パターンに対応する変動時間(特2変動時間)を変動時間カウンタにセットする。ここでセットされた変動時間は、上記ステップS100のタイマ更新処理で0になるまで減算されることとなる。
(ステップS420−18)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS420−9と同様に、高確回数および時短回数の更新処理を行い、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
図23は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
(ステップS430−1)
メインCPU100aは、第1特別図柄表示器80において特別図柄が変動表示中であるか、すなわち、第1特別図柄の変動表示中であるかを判定する。その結果、第1特別図柄が変動表示中であると判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、第1特別図柄は変動表示中ではないと判定した場合にはステップS430−6に処理を移す。
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、第1特別図柄が変動表示中であると判定した場合には、メインCPU100aは、特1変動時間(ステップS420−8でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、特1変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−3に処理を移し、特1変動時間は経過していないと判定した場合にはステップS430−6に処理を移す。
(ステップS430−3)
上記ステップS430−2において、特1変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−4で決定され、第1特別図柄バッファに記憶された第1特別図柄を、第1特別図柄表示器80に停止表示するための停止表示データをセットする。これにより、第1特別図柄表示器80に第1特別図柄が停止表示され、遊技者にいずれの遊技利益が付与されるかが報知されることとなる。
(ステップS430−4)
次に、メインCPU100aは、第1特別図柄が確定したことを示す特1図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS430−5)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして第1特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに第1特別図柄を停止表示する時間(特1停止表示時間)をセットする。なお、ここでセットされた特1停止表示時間は、上記ステップS100のタイマ更新処理において「0」になるまで減算されることとなる。
(ステップS430−6)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄表示器82において特別図柄が変動表示中であるか、すなわち、第2特別図柄の変動表示中であるかを判定する。その結果、第2特別図柄が変動表示中であると判定した場合にはステップS430−7に処理を移し、第2特別図柄は変動表示中ではないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS430−7)
上記ステップS430−6において、第2特別図柄が変動表示中であると判定した場合には、メインCPU100aは、特2変動時間(ステップS420−17でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、特2変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−8に処理を移し、特2変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS430−8)
上記ステップS430−7において、特2変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS420−13で決定され、第2特別図柄バッファに記憶された第2特別図柄を、第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。これにより、第2特別図柄表示器82に第2特別図柄が停止表示され、遊技者にいずれの遊技利益が付与されるかが報知されることとなる。
(ステップS430−9)
次に、メインCPU100aは、第2特別図柄が確定したことを示す特2図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS430−10)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして第2特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに第2特別図柄を停止表示する時間(特2停止表示時間)をセットする。なお、ここでセットされた特2停止表示時間は、上記ステップS100のタイマ更新処理において「0」になるまで減算されることとなる。
図24は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。
(ステップS440−1)
メインCPU100aは、特1停止表示時間(ステップS430−5でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、特1停止表示時間が経過したと判定した場合にはステップS440−2に処理を移し、特1停止表示時間が経過していないと判定した場合にはステップS440−3に処理を移す。
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、特1停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示された第1特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示された第1特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−5に処理を移し、停止表示された第1特別図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−3に処理を移す。
(ステップS440−3)
上記ステップS440−1において、特1停止表示時間は経過していないと判定した場合、または、上記ステップS440−2において、停止表示された第1特別図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、特2停止表示時間(ステップS430−10でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、特2停止表示時間が経過したと判定した場合にはステップS440−4に処理を移し、特2停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了する。
(ステップS440−4)
上記ステップS440−3において、特2停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示された第2特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示された第2特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−5に処理を移し、停止表示された第2特別図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には当該停止後処理を終了する。
(ステップS440−5)
上記ステップS440−2またはステップS440−4において、停止表示された第1特別図柄または第2特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、当該停止表示された特別図柄とは他方の特別図柄が変動表示中であるかを判定する。具体的には、停止表示された第1特別図柄が大当たり図柄であった場合には、第2特別図柄が変動表示中であるかを判定し、停止表示された第2特別図柄が大当たり図柄であった場合には、第1特別図柄が変動表示中であるかを判定する。つまり、ここでは、大当たり図柄が停止表示された場合に、さらに変動表示中の特別図柄があるかを判定することとなる。その結果、変動表示中の特別図柄があると判定した場合にはステップS440−6に処理を移し、変動表示中の特別図柄はないと判定した場合にはステップS440−7に処理を移す。
(ステップS440−6)
上記ステップS440−5において、変動表示中の特別図柄があると判定した場合には、メインCPU100aは、図柄強制停止処理を実行する。具体的には、第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄表示器80に大当たり図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄バッファに記憶されている第2特別図柄を、残り変動時間とは無関係に第2特別図柄表示器82に停止表示させる。また、第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄表示器82に大当たり図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄バッファに記憶されている第1特別図柄を、残り変動時間とは無関係に第1特別図柄表示器80に停止表示させる。なお、強制的に停止表示させる特別図柄が大当たり図柄であった場合には、特別図柄を大当たり図柄からハズレ図柄に書き換える処理がなされることとなる。したがって、ここで強制的に停止表示される特別図柄は、必ず、ハズレ図柄となる。
(ステップS440−7)
当該ステップS440−7において、メインCPU100aは、現在の遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。つまり、ここでは、大当たり当選時の遊技状態を遊技状態バッファに記憶することとなる。
(ステップS440−8)
次に、メインCPU100aは、現在設定されている遊技状態をリセットする。具体的には、高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンされている場合には、当該フラグをオフし、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンされている場合には、当該フラグをオフする。これにより、遊技状態は、初期状態、すなわち、低確率遊技状態であって、かつ、非時短遊技状態に設定されることとなる。
(ステップS440−9)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
図25は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。この特別電動役物制御処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=01であると判定した場合に実行される。
(ステップS450−1)
メインCPU100aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理が実行済みであるかを判定する。その結果、オープニング開始処理が実行済みであると判定した場合にはステップS450−4に処理を移し、オープニング開始処理は実行済みではないと判定した場合にはステップS450−2に処理を移す。
(ステップS450−2)
上記ステップS450−1において、オープニング開始処理は実行済みではないと判定した場合には、メインCPU100aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理を行う。具体的には、オープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。また、メインCPU100aは、有効期間フラグをオンにする。
(ステップS450−3)
次に、メインCPU100aは、オープニング時間を計時すべく、オープニング時間計時タイマをセットする。なお、ここでセットされたカウンタ値は、上記ステップS100のタイマ更新処理で減算される。
(ステップS450−4)
一方、上記ステップS450−1において、オープニング開始処理は実行済みであると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS450−3でオープニング時間計時タイマにセットされたオープニング時間が経過したかを判定する。その結果、オープニング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−5に処理を移し、オープニング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−5)
上記ステップS450−4において、オープニング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、エンディング開始処理が実行済みであるかを判定する。その結果、エンディング開始処理が実行済みであると判定した場合にはステップS450−10に処理を移し、エンディング開始処理は実行済みではないと判定した場合にはステップS450−6に処理を移す。
(ステップS450−6)
上記ステップS450−5において、エンディング開始処理は実行済みではないと判定した場合には、メインCPU100aは、大入賞口開閉処理を行う。ここでは、特別図柄バッファに記憶されている特別図柄の種別に応じて作動テーブル(図7参照)をセットするとともに、当該セットしたテーブルを参照して、第1大入賞口開閉ソレノイド26cおよび第2大入賞口開閉ソレノイド28cの通電制御を行う。また、メインCPU100aは、1回目のラウンド遊技の開始時には、不図示の可動部材制御テーブルをセットするとともに、当該テーブルを参照して、可動部材29の通電制御を行う。
(ステップS450−7)
次に、メインCPU100aは、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの全開閉が終了したかを判定する。その結果、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの全ての開閉が終了したと判定した場合にはステップS450−8に処理を移し、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの全ての開閉が終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−8)
上記ステップS450−7において、第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bの全開閉が終了したと判定した場合には、メインCPU100aは、エンディング開始処理を実行する。具体的には、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(ステップS450−9)
次に、メインCPU100aは、エンディング時間を計時すべく、エンディング時間計時タイマをセットする。なお、ここでセットされたカウンタ値は、上記ステップS100のタイマ更新処理で減算される。
(ステップS450−10)
一方、上記ステップS450−5において、エンディング開始処理は実行済みであると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS450−9でエンディング時間計時タイマにセットされたエンディング時間が経過したかを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−11に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
(ステップS450−11)
上記ステップS450−10において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、有効期間フラグをオフする。これにより、以後、確変領域27bに遊技球が進入したとしても、当該遊技球の進入は無効なものとして扱われることとなる。
(ステップS450−12)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
図26は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。この特別遊技終了処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=02であると判定した場合に実行される。
(ステップS460−1)
まず、メインCPU100aは、確変領域進入フラグがオンしているか否かを判定する。その結果、確変領域進入フラグがオンしていると判定した場合にはステップS460−2に処理を移し、確変領域進入フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS460−5に処理を移す。
(ステップS460−2)
上記ステップS460−1において、確変領域進入フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU100aは、高確遊技フラグをオンする。これにより、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されることとなる。
(ステップS460−3)
次に、メインCPU100aは、メインRAM100cの高確回数記憶領域に高確回数として10000を記憶する。
(ステップS460−4)
次に、メインCPU100aは、確変領域進入フラグをオフする。
(ステップS460−5)
当該ステップS460−5において、メインCPU100aは、大当たり当選時の遊技状態を確認すべく、遊技状態バッファを確認する。
(ステップS460−6)
次に、メインCPU100aは、図9(b)に示す遊技状態設定テーブル2を参照し、特別図柄バッファに記憶された大当たり図柄と、上記ステップS460−5で確認した遊技状態バッファに記憶された遊技状態とに基づいて、時短遊技状態設定処理を行う。つまり、ここでは、大当たり当選時の遊技状態と、大当たり図柄の種別とに基づいて、時短遊技状態もしくは非時短遊技状態の設定と、時短遊技状態に設定する場合には時短回数の設定とが行われることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、大当たり当選時の遊技状態と、大当たり図柄の種別とによっては、時短回数が10000回に設定される場合がある。ただし、この時短回数10000回は、高確率遊技状態に設定されていることを前提とするものである。したがって、大当たり当選時の遊技状態と、大当たり図柄の種別との組み合わせが、本来、時短回数として10000回を設定するものであったとしても、上記ステップS460−2において高確遊技フラグがオンされなかった場合(高確領域進入フラグがオンにならなかった場合)には、時短回数が100回に設定される。こうした場合としては、例えば、確変領域27bに遊技球を進入させることができる状態であったにも拘わらず、遊技球を発射しなかった等の理由で、確変領域27bに遊技球が進入しなかった場合が考えられる。
また、大当たり図柄の種別が特別図柄Aであった場合には、本来的には、確変領域27bに遊技球が進入することがないように設計されている。しかしながら、第1大入賞口26bの0.1秒の開放中に、当該第1大入賞口26bに遊技球が入球するとともに、この遊技球が何らかの理由で第1大入賞口26b内に滞留した結果、確変領域27bに進入する可能性もある。図9(b)に示す遊技状態設定テーブル2によれば、特別図柄Aが決定されると、時短回数として0回もしくは30回を設定するようになっているが、上記の理由により、確変領域27bに遊技球が進入した場合には、時短回数が10000回に設定されるようにしている。
このようにすることで、特別遊技の終了後に、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される場合には、必ず、高確回数および時短回数がいずれも10000回に設定されることとなり、不測の事態に対応するための専用の演出等を設ける必要がない。
(ステップS460−7)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS460−6において、時短遊技状態に設定したか否かを判定する。その結果、時短遊技状態に設定したと判定した場合にはステップS460−8に処理を移し、時短遊技状態に設定していない(非時短遊技状態に設定した)と判定した場合にはステップS460−9に処理を移す。
(ステップS460−8)
上記ステップS460−7において、時短遊技状態に設定したと判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている時短連続回数(z)に「1」を加算した値を新たな時短連続回数として記憶する。
(ステップS460−9)
一方、上記ステップS460−7において、時短遊技状態に設定していないと判定した場合には、メインCPU100aは、メインRAM100cに記憶されている時短連続回数(z)を「0」にする(リセットする)。
以上のように、上記のステップS460−5〜ステップS460−9に示す処理により、特別遊技の実行前後で時短遊技状態が継続する回数である時短連続回数(z)が計数されるとともに、この時短連続回数(z)に基づいて時短遊技状態または非時短遊技状態の設定がなされることとなる。これにより、例えば、時短連続回数(z)の上限数を規定するリミッタ回数が、予め「3」に設定されているとすると、特別遊技の終了後に時短遊技状態を続けて3回まで設定可能となり、4回目の特別遊技の終了後には、必ず、非時短遊技状態に設定されることとなる。
(ステップS460−10)
次に、メインCPU100aは、特図特電処理において特別図柄変動処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
次に、図27〜図31を用いて、主制御基板100において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
図27は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
(ステップS510)
まず、メインCPU100aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
次に、メインCPU100aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
図28は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU100aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
(ステップS520−4)
次に、メインCPU100aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ番号(序数)の小さい記憶部にシフトさせる。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普通図柄保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
(ステップS520−5)
次に、メインCPU100aは、処理領域に複写された当たり決定乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、図11(a)に示す当たり決定乱数判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、図11(b)に示す当たり決定乱数判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。
(ステップS520−6)
次に、メインCPU100aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU100aは、当たり図柄データをメインRAM100cの所定の領域にセットする。
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU100aは、ハズレ図柄データをメインRAM100cの所定の領域にセットする。
(ステップS520−9)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、図12(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
(ステップS520−10)
次に、メインCPU100aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
(ステップS520−11)
次に、メインCPU100aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
(ステップS520−12)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
図29は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU100aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。これにより、普通図柄表示器88において、普通図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS530−4)
次に、メインCPU100aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
(ステップS530−5)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
図30は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
(ステップS540−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
図31は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
(ステップS550−1)
まず、メインCPU100aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU100aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド20cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU100aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
(ステップS550−4)
次に、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド20cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて開放テーブルをセットする。これにより、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド20cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データがセットされる。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=3回、1回の開放時間=1.7秒となる通電制御データがセットされる。
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU100aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU100aは、始動口開閉ソレノイド20cの通電を停止する処理を行う。
(ステップS550−7)
次に、メインCPU100aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
次に、本実施形態の遊技機1によって実現される遊技性について、図32〜図34を用いて説明する。
図32は、遊技の進行の一例を説明する図であり、図33は、設定される遊技状態を説明する図である。遊技機1の初期状態は、通常遊技状態(低確率遊技状態であって、かつ、非時短遊技状態)に設定されている。通常遊技状態では、第1始動口20、21または第2始動口22に遊技球を入球させると、大当たりの抽選が行われる。また、大当たりの抽選が行われると、遊技球が入球した始動口の種別、および、当該大当たりの抽選で決定された特別図柄の種別に基づいて、特別図柄の変動パターンが決定され、当該決定された変動パターンに対応する時間に亘って、特別図柄の変動表示が行われる。そして、特別図柄の変動表示が終了するとともに、大当たりの抽選によって決定された特別図柄が停止表示されると、大当たりの抽選の抽選結果が確定する。
このとき、通常遊技状態においては、第1始動口20、21に遊技球を入球させた場合、特別図柄の変動表示の時間は、4秒、60秒、180秒のいずれかの時間に決定され、第2始動口22に遊技球を入球させた場合、特別図柄の変動表示の時間は、必ず、14時間に決定される(図10(a)参照)。通常遊技状態においては、第1始動口21および第2始動口22のいずれにも遊技球を入球させることが可能であるが、第2始動口22に遊技球が入球したとしても、大当たりの抽選の抽選結果が確定するまで14時間を要することとなる。このことからも明らかなように、通常遊技状態では、第2始動口22に遊技球を入球させても、大当たりの抽選の抽選結果が確定することが実質的にない。また、非時短遊技状態においては、第1始動口20に遊技球を入球させることは殆ど不可能である。したがって、遊技者は、図32(a)に示すように、第1始動口21に遊技球を入球させるべく、第1遊技領域16aに向けて遊技球を発射させることとなる。
そして、第1始動口21に遊技球が入球すると、特1保留が最大で4つ記憶されるとともに、記憶された特1保留が順次読み出されて、大当たりの抽選が行われる。この大当たりの抽選によって大当たりに当選すると、特別遊技が実行されて第1大入賞口26bおよび第2大入賞口28bが開放される。したがって、遊技者は、図32(b)に示すように、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させることとなる。
ここで、特1保留によって大当たりに当選した場合には、図33に示すように、大当たり図柄として、特別図柄A、B、Cのいずれかが決定される。このとき、特別図柄Aが決定されて実行される特別遊技(第2特別遊技)は、1回目のラウンド遊技が第1アタッカー装置26によって行われるものの、確変領域27bに遊技球が進入することがないように第1大入賞口26bが開放される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態(時短回数は30回)に設定されることとなる。
また、特別図柄B、Cが決定されて実行される特別遊技(第1特別遊技)は、1回目のラウンド遊技が第1アタッカー装置26によって行われ、遊技球を第2遊技領域16bに向けて発射する限りにおいて、確変領域27bに遊技球を進入させることができる。そして、特別図柄Bが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態(時短回数は10000回)に設定され、特別図柄Cが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、非時短遊技状態に設定されることとなる。
上記のように、通常遊技状態において、特別図柄A、Bが決定され、特別遊技の終了後に時短遊技状態に設定されると、第1始動口20が高頻度で開状態になることから、遊技者は、図32(c)に示すように、第1始動口20に遊技球を入球させるべく、引き続き、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させることとなる。
このように、第1始動口20に遊技球を入球させるべく、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させると、第2始動口22にも遊技球が入球することとなるが、第2始動口22に遊技球が入球しても、変動時間が14時間に決定される。したがって、時短遊技状態においては、実質的には、第1始動口20への遊技球の入球によってのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。
そして、時短遊技状態において特1保留によって大当たりに当選した場合には、再度、大当たり図柄として、特別図柄A、B、Cのいずれかが決定されることとなり、図32(d)に示すように、第1アタッカー装置26(第1大入賞口26b)および第2アタッカー装置28(第2大入賞口28b)に向けて遊技球を発射させる。なお、通常遊技状態において大当たりに当選したときに、特別図柄Aが決定され、特別遊技の終了後に低確率遊技状態および時短遊技状態に設定された場合に、30回の大当たりの抽選で大当たりに当選しなかった場合には、非時短遊技状態に設定されることとなり、再度、図32(a)に示すように、第1始動口21に遊技球を入球させて遊技を行うこととなる。
また、通常遊技状態において大当たりに当選し、特別図柄A、Bが決定されて時短遊技状態に設定された後に、当該時短遊技状態中に大当たりに当選して特別図柄B、Cが決定されると、特別遊技の実行前後で、高確率遊技状態および時短遊技状態が継続して設定される。このように、時短遊技状態に設定されている間に、特別図柄B、Cが複数回連続して決定された結果、時短連続回数がリミッタ回数に到達したとする。
例えば、通常遊技状態において特別図柄Bが決定され、まず、時短連続回数が「1」と計数されるとともに、特別遊技の終了後に、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されたとする。そして、この状態で特別図柄B、Cが決定されると、時短連続回数が「2」となり、特別遊技の終了後に、再度、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される。さらに、この状態で特別図柄B、Cが決定されると、時短連続回数が「3」となり、特別遊技の終了後に、再度、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される。このとき、リミッタ回数が「3」に設定されているとすると、次に大当たりに当選して特別図柄B、Cが決定されたときに、時短連続回数がリミッタ回数に到達していることから、図33(b)に示すように、特別遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されることとなる。
このように、高確率遊技状態および非時短遊技状態では、第1始動口20、21に遊技球が入球しても、変動時間が14時間に決定される。したがって、高確率遊技状態および非時短遊技状態においては、実質的には、第2始動口22への遊技球の入球によってのみ、大当たりの抽選が行われることとなる。また、上記したとおり、第2始動口22には、常時、容易に遊技球が入球するように構成されていることから、遊技者は、図32(e)に示すように、第2始動口22に遊技球を入球させるべく、第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させることとなる。なお、この状態では、発射した遊技球数と、第2始動口22に遊技球が入球して払い出される賞球数との比が、100:80程度となるように設定されていることから、遊技者は、遊技球の費消を低減しながら、次なる大当たりを狙うことが可能となっている。
ここで、図33(a)に示すように、特2保留によって大当たりに当選した場合には、特別図柄D、Eのいずれかが決定される。特別図柄D、Eが決定された場合には、特別遊技中に第2遊技領域16bに向けて遊技球を発射させる限りにおいて、当該特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態となる。そして、特別図柄Eが決定された場合には、特別遊技の終了後に、非時短遊技状態に設定されることから、再度、高確率遊技状態および非時短遊技状態という、特2保留による大当たりの抽選が可能な状態が継続する。一方、特別図柄Dが決定された場合には、特別遊技の終了後に、時短遊技状態に設定されることから、高確率遊技状態および時短遊技状態に移行し、特1保留による大当たりを狙うこととなる。
このように、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定された場合には、高確回数が10000回に設定されていることから、実質的に次回大当たりの当選が確約されているといえる。そして、この状態では、特2保留による大当たりの抽選により、特別図柄D、Eのいずれかが決定されるが、特別図柄D、Eが決定された場合には、特別遊技の終了後に再度、高確率遊技状態に設定される。つまり、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されると、以後、2回以上の大当たりが確定した状態と言うことができる。
本実施形態では、通常遊技状態において特別図柄Cが決定された場合に、特別遊技の終了後の遊技状態として、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されるが、その確率は、大当たり当選時の1%と極めて低く、基本的には、特1保留によって、連荘状態が所定回数継続することを条件として、2回以上の大当たりが実質的に保証された状態に移行することとなる。
高確率遊技状態および非時短遊技状態以外の遊技状態では、特1保留による大当たりの抽選が行われ、この場合には、特別図柄Aが含まれていることから、以後の遊技状態が低確率遊技状態に移行する可能性がある。このように、連荘状態がいつ終了するかわからないといった緊張感がある中で、所定回数、連荘状態が継続すると、その特典として、2回以上の大当たりが保証された状態となる。
図34は、遊技状態の変移を説明する図である。上記の遊技状態の変移を纏めると、図34に示す通りとなる。通常遊技状態では、特1保留による大当たりの抽選のみが実質的に行われ、大当たり当選時に、特別図柄Aが50%、特別図柄Bが49%、特別図柄Cが1%の確率で決定される。特別図柄Aが決定された場合には、低確率遊技状態および時短遊技状態(時短回数は30回)に設定され、特別図柄Bが決定された場合には、高確率遊技状態(高確回数は10000回)および時短遊技状態(時短回数は10000回)に設定され、特別図柄Cが決定された場合には、高確率遊技状態(高確回数は10000回)および非時短遊技状態に設定される。
特別図柄Aが決定されて、低確率遊技状態および時短遊技状態に設定された後、30回の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選できなければ、再度、通常遊技状態から遊技を行うこととなる。一方、低確率遊技状態および時短遊技状態では、特1保留による大当たりの抽選のみが実質的に行われるが、この状態で、30回以内の大当たりの抽選によって「大当たり」に当選した場合には、高確率遊技状態(高確回数は10000回)および時短遊技状態(時短回数は10000回)に設定される。
高確率遊技状態および時短遊技状態では、特別図柄Aが50%、特別図柄B、Cが併せて50%の確率で決定される。この状態で、特別図柄Aが決定された場合には、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定される。一方で、特別図柄B、Cが決定された場合には、時短連続回数がリミッタ回数に到達したか否かが判定され、時短連続回数がリミッタ回数に到達するまでは、高確率遊技状態および時短遊技状態が繰り返し設定される。そして、時短連続回数がリミッタ回数に到達すると、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定される。
高確率遊技状態および非時短遊技状態では、特2保留による大当たりの抽選のみが実質的に行われ、大当たり当選時に、特別図柄Dが25%、特別図柄Eが75%の確率で決定される。そして、高確率遊技状態および非時短遊技状態において、特別図柄Dが決定された場合には、再度、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、特別図柄Eが決定された場合には、特別遊技の実行前後で、高確率遊技状態および非時短遊技状態が継続することとなる。
以上の遊技性により、連荘状態が所定回数継続すると、遊技者に有利な状態(高確率遊技状態および非時短遊技状態)に移行する、つまり、2回以上の大当たりの当選が実質的に保証された状態になるといった特典が付与される。これにより、連荘状態において、有利な状態がすぐに終了してしまうかもしれないといった危機感ばかりではなく、特典に対する期待感をも遊技者に付与されることとなり、遊技の興趣を向上することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記実施形態では、1回目のラウンド遊技が第1アタッカー装置26で実行され、2回目以降のラウンド遊技が第2アタッカー装置28で実行されることとしたが、いずれのアタッカー装置で特別遊技を実行するかは適宜設定可能である。また、上記実施形態では、第1アタッカー装置26および第2アタッカー装置28の2つのアタッカー装置が設けられているが、アタッカー装置は1つでもよい。この場合であっても、可動部材29の可動態様と、アタッカー装置の開閉態様とによって、特別図柄の種別に応じて、確変領域27bに遊技球を進入可能としたり、確変領域27bに遊技球を進入不可能としたりすることができる。
また、上記実施形態では、確変領域27bへの遊技球の進入が可能な第1特別遊技と、確変領域27bへの遊技球の進入が不可能、もしくは、第1特別遊技よりも確変領域27bへの遊技球の進入が困難な第2特別遊技とのいずれにおいても、第1アタッカー装置26および第2アタッカー装置28の双方を利用することとした。しかしながら、例えば、第1特別遊技を、第1アタッカー装置26のみで実行し、第2特別遊技を第2アタッカー装置28のみで実行してもよいし、第1特別遊技を、第1アタッカー装置26と第2アタッカー装置28の双方で実行し、第2特別遊技を第2アタッカー装置28のみで実行してもよい。
また、上記実施形態において、特別図柄の変動表示の時間を決定するための変動時間決定条件が、遊技状態に応じて変動パターン選択テーブルによって規定されている。この変動パターン選択テーブルによって決定される変動パターンの種類や決定比率等、変動時間決定条件は一例に過ぎず、適宜設定可能である。いずれにしても、遊技状態が低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が高確率遊技状態であって、かつ、時短遊技状態に設定されているときの変動時間決定条件は、特2保留に基づいて少なくともハズレ図柄が決定された場合に、特1保留に基づいてハズレ図柄が決定された場合よりも、特別図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されていればよい。また、遊技状態が高確率遊技状態であって、かつ、非時短遊技状態に設定されているときの変動時間決定条件は、特1保留に基づいて少なくともハズレ図柄が決定された場合に、特2保留に基づいてハズレ図柄が決定された場合よりも、特別図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されていればよい。
したがって、例えば、上記実施形態では、低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が高確率遊技状態であって、かつ、時短遊技状態に設定されているときの特2保留に基づく特別図柄の変動表示の時間を14時間としたが、この時間は、例えば、30分や1時間程度であっても構わない。同様に、遊技状態が高確率遊技状態であって、かつ、非時短遊技状態に設定されているときの特1保留に基づく特別図柄の変動表示の時間も、30分や1時間程度としてもよい。
また、上記実施形態における当たり図柄決定乱数判定テーブルによって決定される特別図柄の種別や決定比率は一例に過ぎず、適宜設定可能である。いずれにしても、特2保留に基づいて決定され得る大当たり図柄には、いずれも第1特別遊技の実行が対応付けられており、特1保留に基づいて決定され得る大当たり図柄には、第2特別遊技の実行が対応付けられた大当たり図柄が少なくとも含まれていればよい。
また、上記実施形態では、大当たりの抽選によって決定される特別図柄の種別が、大当たり図柄とハズレ図柄とに大別される場合について説明したが、これに加えて、所謂「小当たり」図柄を設けてもよい。具体的には、第1大入賞口26bまたは第2大入賞口28bが開放される小当たり遊技(特別遊技)の実行が対応付けられた小当たり図柄を設け、大当たりの抽選によって所定の確率で小当たり図柄が決定されるようにする。そして、小当たり図柄が決定された場合には、小当たり遊技を実行するようにしてもよい。ただし、この場合には、小当たり遊技中に、仮に、確変領域27bに遊技球が進入したとしても、遊技状態が移行しないように処理を行う必要がある。
また、上記実施形態では、2つの第1始動口20、21を設けることとしたが、第1始動口20のみを設けてもよい。つまり、遊技領域16には、開状態および閉状態に変移する第1始動口が少なくとも1つ設けられていればよい。ただし、第1始動口20を1つのみ設ける場合には、閉状態においても、一定の頻度で遊技球が入球するように設計する必要がある。
また、上記実施形態では、確変領域27bに遊技球が進入したことを条件として、特別遊技の終了後の遊技状態を高確率遊技状態に設定し、これによって、上記の遊技性を実現することとした。しかしながら、特別遊技の終了後の遊技状態を、高確率遊技状態に設定する条件はこれに限らず、予め設定された条件に基づいて、高確率遊技状態および低確率遊技状態の設定を行うものであればよい。したがって、大当たり当選時の遊技状態に応じて、特別遊技の終了後に設定する遊技状態を、特別図柄の種別ごとに予め対応付けておき、大当たり当選時の遊技状態および特別図柄の種別等に基づいて、高確率遊技状態または低確率遊技状態に設定することとしてもよい。この場合には、上記実施形態のように、確変領域27bへの遊技球の進入可否を設定する必要がなく、したがって、特別遊技の実行態様を自由に設計することができる。いずれにしても、上記の遊技性を担保することができれば、高確率遊技状態または低確率遊技状態に設定するための、予め設定された条件は特に限定されるものではない。
また、上記実施形態における遊技状態の設定は一例に過ぎず、上記と同様の遊技性を担保可能な範囲において、適宜設定可能である。
なお、上記実施形態における操作ハンドル12、タッチセンサ12a、操作ボリューム12b、発射用ソレノイド131によって本発明の発射手段が構成される。
また、上記実施形態における可動片20bおよび始動口開閉ソレノイド20cによって本発明の始動可変入賞装置が構成される。
また、上記実施形態において、図27に示す処理を実行するメインCPU100aが、本発明の始動可変入賞装置制御手段に相当する。
また、上記実施形態における図16および図17の処理を実行するメインCPU100aが本発明の乱数取得手段に相当する。
また、上記実施形態における図22のステップS420−4およびステップS420−13の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の図柄決定手段に相当する。なお、図5(a)に示す大当たり決定乱数判定テーブル1によって本発明の低確判定条件が規定され、図5(b)に示す大当たり決定乱数判定テーブル2によって本発明の高確判定条件が規定される。
また、上記実施形態における図22のステップS420−6およびステップS420−15の処理を実行するメインCPU100aが本発明の変動時間決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図22のステップS420−7および図23のステップS430−3の処理を実行するメインCPU100aが本発明の第1変動表示手段に相当する。
また、上記実施形態において、図22のステップS420−16および図23のステップS430−8の処理を実行するメインCPU100aが本発明の第2変動表示手段に相当する。
また、上記実施形態における図25の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の特別遊技実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図26のステップS460−8およびステップS460−9の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の計数手段に相当する。
また、上記実施形態において、図26のステップS460−6の処理を実行するメインCPU100aが、本発明の遊技状態設定手段に相当する。
1 遊技機
8 遊技盤
12 操作ハンドル
12a タッチセンサ
12b 操作ボリューム
16 遊技領域
16a 第1遊技領域
16b 第2遊技領域
20 第1始動口(第1始動領域)
20b 可動片
20c 始動口開閉ソレノイド
21 第1始動口(第1始動領域)
22 第2始動口(第2始動領域)
26 第1アタッカー装置
27b 確変領域
28 第2アタッカー装置
29 可動部材
100 主制御基板
100a メインCPU
100b メインROM
100c メインRAM
130 発射制御基板
131 発射用ソレノイド

Claims (6)

  1. 遊技領域に設けられた始動領域に所定の頻度で遊技球が進入可能な非時短遊技状態、および、前記非時短遊技状態よりも前記始動領域への遊技球の進入容易性が高い時短遊技状態のいずれかの遊技状態に設定されるとともに、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、前記低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの遊技状態に設定され、当該設定されている遊技状態に対応する遊技進行条件にて遊技が進行する遊技機であって、
    発射強度を可変して前記遊技領域に遊技球を発射可能な発射手段と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が進入可能に設けられ、前記始動領域を構成する第1始動領域と、
    前記第1始動領域に設けられ、当該第1始動領域への遊技球の進入を不可能もしくは困難とする閉状態、または、当該閉状態よりも当該第1始動領域への遊技球の進入が容易な開状態に変移する始動可変入賞装置と、
    遊技状態が前記非時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件にしたがって前記始動可変入賞装置を開状態に制御し、遊技状態が前記時短遊技状態に設定されている場合には、前記第1の条件よりも高頻度で前記始動可変入賞装置が開状態に変移する第2の条件にしたがって、前記始動可変入賞装置を開状態に制御する始動可変入賞装置制御手段と、
    前記遊技領域に設けられ、前記始動可変入賞装置が閉状態に制御されているときの第1始動領域よりも遊技球が容易に進入可能な、前記始動領域を構成する第2始動領域と、
    前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開閉される特別遊技の実行可否が対応付けられた図柄を決定するための乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記低確率遊技状態に設定されているときに予め設定された始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を予め設定された低確判定条件にしたがって判定することにより、前記特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄、もしくは、前記特別遊技の不実行が対応付けられたハズレ図柄を決定し、前記高確率遊技状態に設定されているときに前記始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記特定図柄が前記低確判定条件よりも高確率で決定される高確判定条件にしたがって判定することにより、前記特定図柄または前記ハズレ図柄を決定する図柄決定手段と、
    前記図柄決定手段によって前記特定図柄もしくは前記ハズレ図柄が決定された場合に、当該図柄が決定されたときの遊技状態、および、遊技球が進入した始動領域の種別に対応する変動時間決定条件にしたがって、前記図柄の変動表示の時間を決定する変動時間決定手段と、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第1変動表示手段と、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第2変動表示手段と、
    前記第1変動表示手段または前記第2変動表示手段によって前記特定図柄が停止表示されると、当該停止表示された特定図柄に対応する態様で前記大入賞口を開閉制御して前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記図柄決定手段によって前記特定図柄が決定されて前記特別遊技が実行された場合に、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態を判別するとともに、前記時短遊技状態との判別結果が連続して導出された回数である時短連続回数を計数する計数手段と、
    前記特別遊技の終了後の遊技状態を、予め設定された条件に基づいて、前記高確率遊技状態または前記低確率遊技状態に設定するとともに、当該特別遊技の実行契機となった特定図柄の種別、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態、および、前記時短連続回数に応じて、前記時短遊技状態または前記非時短遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、
    前記図柄決定手段は、
    前記特別遊技が実行されておらず、かつ、前記第1変動表示手段および前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    前記第1変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    前記第2変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    遊技状態が前記低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、
    遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記非時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、
    前記遊技状態設定手段は、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記特定図柄が決定され、かつ、当該特別遊技の終了後の遊技状態として前記高確率遊技状態に設定する場合、前記時短連続回数が予め設定されたリミッタ回数に到達していなければ、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記時短遊技状態に設定し、前記時短連続回数が前記リミッタ回数に到達すると、当該特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記非時短遊技状態に設定し、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて図柄を決定する場合の方が、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて図柄を決定するよりも、遊技者に有利な設定がなされていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技領域に設けられた始動領域に所定の頻度で遊技球が進入可能な非時短遊技状態、および、前記非時短遊技状態よりも前記始動領域への遊技球の進入容易性が高い時短遊技状態のいずれかの遊技状態に設定されるとともに、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される特別遊技の実行が所定の確率で決定される低確率遊技状態、および、前記低確率遊技状態よりも前記特別遊技の実行が高確率で決定される高確率遊技状態のいずれかの遊技状態に設定され、当該設定されている遊技状態に対応する遊技進行条件にて遊技が進行する遊技機であって、
    発射強度を可変して前記遊技領域に遊技球を発射可能な発射手段と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が進入可能に設けられ、前記始動領域を構成する第1始動領域と、
    前記第1始動領域に設けられ、当該第1始動領域への遊技球の進入を不可能もしくは困難とする閉状態、または、当該閉状態よりも当該第1始動領域への遊技球の進入が容易な開状態に変移する始動可変入賞装置と、
    遊技状態が前記非時短遊技状態に設定されている場合には、第1の条件にしたがって前記始動可変入賞装置を開状態に制御し、遊技状態が前記時短遊技状態に設定されている場合には、前記第1の条件よりも高頻度で前記始動可変入賞装置が開状態に変移する第2の条件にしたがって、前記始動可変入賞装置を開状態に制御する始動可変入賞装置制御手段と、
    前記遊技領域に設けられ、前記始動可変入賞装置が閉状態に制御されているときの第1始動領域よりも遊技球が容易に進入可能な、前記始動領域を構成する第2始動領域と、
    前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開閉される特別遊技の実行可否が対応付けられた図柄を決定するための乱数を取得する乱数取得手段と、
    前記低確率遊技状態に設定されているときに予め設定された始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を予め設定された低確判定条件にしたがって判定することにより、前記特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄、もしくは、前記特別遊技の不実行が対応付けられたハズレ図柄を決定し、前記高確率遊技状態に設定されているときに前記始動条件が成立すると、前記乱数取得手段によって取得された乱数を、前記特定図柄が前記低確判定条件よりも高確率で決定される高確判定条件にしたがって判定することにより、前記特定図柄または前記ハズレ図柄を決定する図柄決定手段と、
    前記図柄決定手段によって前記特定図柄もしくは前記ハズレ図柄が決定された場合に、当該図柄が決定されたときの遊技状態、および、遊技球が進入した始動領域の種別に対応する変動時間決定条件にしたがって、前記図柄の変動表示の時間を決定する変動時間決定手段と、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第1変動表示手段と、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて決定された図柄の変動表示の時間が決定されると、図柄の変動表示を開始するとともに、当該変動表示の時間が経過すると、前記図柄決定手段によって決定された図柄を停止表示させる第2変動表示手段と、
    前記第1変動表示手段または前記第2変動表示手段によって前記特定図柄が停止表示されると、当該停止表示された特定図柄に対応する態様で前記大入賞口を開閉制御して前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記大入賞口内に設けられ、前記特別遊技の実行中に当該大入賞口内に入球した遊技球が進入可能な確変領域と、
    前記図柄決定手段によって前記特定図柄が決定されて前記特別遊技が実行された場合に、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態を判別するとともに、前記時短遊技状態との判別結果が連続して導出された回数である時短連続回数を計数する計数手段と、
    前記特別遊技の実行中に前記確変領域に遊技球が進入した場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態を前記高確率遊技状態に設定し、前記特別遊技の実行中に前記確変領域に遊技球が進入しなかった場合には、当該特別遊技の終了後の遊技状態を前記低確率遊技状態に設定するとともに、当該特別遊技の実行契機となった特定図柄の種別、当該特定図柄が決定されたときの遊技状態、および、前記時短連続回数に応じて、前記時短遊技状態または前記非時短遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、
    前記図柄決定手段は、
    前記特別遊技が実行されておらず、かつ、前記第1変動表示手段および前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    前記第1変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第2変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    前記第2変動表示手段による図柄の変動表示中であって、前記第1変動表示手段による図柄の変動表示が行われていない場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記図柄を決定可能であり、
    遊技状態が前記低確率遊技状態に設定されているとき、および、遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、
    遊技状態が前記高確率遊技状態であって、かつ、前記非時短遊技状態に設定されているときの前記変動時間決定条件は、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、少なくとも前記ハズレ図柄が決定された場合に、前記第2始動領域への遊技球の進入に基づいて前記ハズレ図柄が決定された場合よりも、前記図柄の変動表示の時間が長時間となるように設定されており、
    前記特別遊技は、
    前記確変領域への遊技球の進入が可能な第1特別遊技と、前記確変領域への遊技球の進入が不可能、もしくは、前記第1特別遊技よりも前記確変領域への遊技球の進入が困難な第2特別遊技とに分類され、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記図柄決定手段によって決定され得る前記特定図柄には、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄と、前記第2特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄との双方が含まれ、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記図柄決定手段によって決定され得る前記特定図柄には、いずれも前記第1特別遊技の実行が対応付けられており、
    前記遊技状態設定手段は、
    前記第1始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄が決定され、かつ、当該第1特別遊技中に前記確変領域に遊技球が進入した場合において、前記時短連続回数が予め設定されたリミッタ回数に到達していなければ、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記時短遊技状態に設定し、前記時短連続回数が前記リミッタ回数に到達すると、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態および前記非時短遊技状態に設定し、
    前記第2始動領域への遊技球の進入によって取得された乱数に基づいて、前記第1特別遊技の実行が対応付けられた特定図柄が決定され、かつ、当該第1特別遊技中に前記確変領域に遊技球が進入した場合において、当該第1特別遊技の終了後の遊技状態として、前記高確率遊技状態に設定するとともに、所定の確率で前記時短遊技状態に設定することを特徴とする遊技機。
  3. 前記確変領域への遊技球の進入を可能とする状態と、前記確変領域への遊技球の進入を不可能とする状態とに可動する可動部材を備え、
    前記特別遊技実行手段は、
    前記第1特別遊技および前記第2特別遊技の実行中に、前記大入賞口を開閉制御するとともに、前記可動部材を可動制御してなり、
    前記第1特別遊技においては、前記確変領域への遊技球の進入が可能となるように、前記大入賞口の開閉および前記可動部材の可動を制御し、前記第2特別遊技においては、前記確変領域への遊技球の進入が不可能となるように、前記大入賞口の開閉および前記可動部材の可動を制御することを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 前記大入賞口は、第1大入賞口および第2大入賞口の少なくとも2つ設けられており、前記確変領域は、前記第1大入賞口に設けられ、
    前記特別遊技実行手段は、
    前記第1特別遊技を、前記第1大入賞口で実行するか、もしくは、前記第1大入賞口と前記第2大入賞口との双方で実行し、
    前記第2特別遊技を、前記第2大入賞口で実行することを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記第1始動領域は、前記遊技領域に複数設けられており、
    前記複数の第1始動領域には、前記始動可変入賞装置が配されたものと配されていないものとが、それぞれ少なくとも1つ含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記遊技領域は、
    前記発射手段の発射強度に応じて、遊技球の進入頻度を異にする第1遊技領域および第2遊技領域を有し、
    前記始動可変入賞装置が配されていない第1始動領域は、
    前記第1遊技領域に進入した遊技球のみが進入可能であるか、もしくは、前記第1遊技領域に進入した遊技球の方が、前記第2遊技領域に進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配され、
    前記始動可変入賞装置が配された第1始動領域、および、前記第2始動領域は、
    前記第2遊技領域に進入した遊技球のみが進入可能であるか、もしくは、前記第2遊技領域に進入した遊技球の方が、前記第1遊技領域に進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配されていることを特徴とする請求項5記載の遊技機。
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