JP5617323B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、前面に遊技領域が形成された遊技盤を有しているものがある。遊技領域には遊技球が入球可能な入球部が設けられており、当該入球部への入球が発生した場合には、例えば大当たり当否抽選や遊技球の払い出し等の特典が遊技者に対して付与される。
この種の遊技機においては、入球部を入球可能な第1状態と同第1状態よりも入球が困難又は入球が不可となる第2状態とに切替可能とすることで、遊技球の入球確率を遊技状況等に応じて変化させることを可能とし、遊技機における興趣向上を図ったものが提案されている。例えば、開位置と閉位置とに変位可能に設けられた羽根部材や扉部材等を用いて、開位置においては入球部への誘導を積極的に許容するとともに閉位置においては入球部への入球を許容しない構成とすることで、上記切替を実現している遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−050284号公報
しかしながら、上述した羽根部材や扉部材等の可動部材を用いた切替式の入球部においては、同可動部材が遊技球を入球部へ誘導する機能と、同入球部への入球を妨げる機能とを併有するため以下の不都合が生じ得る。可動部材が開位置及び閉位置の間で移動している最中すなわち誘導を積極的に許容しているわけではない期間にて入球が発生し得ると想定され、遊技球の誘導を積極的に許容する期間と誘導を許容しない期間とを明確に定めることが難しくなると懸念される。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、第1状態及び第2状態に切替可能な入球部を有する遊技機であって、同入球部における切替機能を好適に発揮させることができる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、
前面に遊技領域が形成されている遊技盤と、
前記遊技領域に設けられ、同遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は不可となる第2状態に切替可能な入球部と
を備え、
前記入球部は、
遊技球の通過を許容する大きさに形成された入口部と、
前記入口部から遊技機前方へ突出し前記遊技領域を流下している遊技球を当該入口部へ誘導する誘導位置、及び同誘導位置に位置している場合よりも前記入口部からの突出が抑えられた非誘導位置の両位置に変位可能に設けられた第1可動部材と、
前記第1可動部材に対して前記入口部における遊技球の通過領域を挟んだ反対側に配設され、前記入口部への遊技球の流入を許容する許容位置、及び同許容位置よりも前記第1可動部材に近い位置であって同入口部を通じた遊技球の流入を規制する規制位置に変位可能に設けられた第2可動部材と、
前記第1可動部材を前記非誘導位置から前記誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置に変位させることにより前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行い、前記第1可動部材を前記誘導位置から前記非誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置に変位させることにより前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う切替手段と
を有し、
前記切替手段は、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う場合には前記第1可動部材が前記誘導位置に配された状態にて前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置へ変位させるとともに、前記第2状態から前記第1状態への切替を行う場合には前記第1可動部材が前記誘導位置に配された状態にて前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置へ変位させることを特徴とする。
第1状態及び第2状態に切替可能な入球部を有する遊技機であって、同入球部における切替機能を好適に発揮させることができる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を分解して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 内枠の構成を示す背面図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 主制御装置ユニットを取り外した状態を示す遊技盤の背面図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 (a)右側作動入球部の正面図、(b)右側作動入球部を正面側から見た斜視図である。 図9(a)のA−A線部分断面図である。 右側作動入球部を正面側から見た分解斜視図である。 右側作動入球部を背面側から見た分解斜視図である。 (a)可変入球機構の側面図、(b)図10の部分拡大図である。 (a)可変入球機構を正面側から見た分解斜視図、(b)可変入球機構を背面側から見た分解斜視図である。 可変入球機構の動作を概略的に示す動作説明図である。 右側可変入球部の遊技球の受け入れの様子を示す概略図である。 遊技球と可変入球機構との関係を示す概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動入球部用の入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける通常処理を示すフローチャートである。 電役サポート処理を示すフローチャートである。 電役駆動制御処理を示すフローチャートである。 異常監視処理を示すフローチャートである。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としていもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、通路形成ユニットが取り付けられている。通路形成ユニットは、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とが形成されている。通路形成ユニットにおいて、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。図3は内枠13の正面図である。なお、図3においては図2と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース70は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース70との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている(図1参照)。幕板は、樹脂ベース70(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース70が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と樹脂ベース70との間に若干のクリアランスを設けてもよい。
樹脂ベース70の前面における回動基端側(図3の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース70の前面における回動先端側(図3の右側)には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具63(図2参照)を挿入するための挿入孔73がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている(図2参照)。したがって、鉤金具63が挿入孔73を介して施錠装置75(詳しくは前扉用鉤受け部材76)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
図3に示すように、樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部には略楕円形状の窓孔74が形成され、樹脂ベース70に装着された遊技盤80によって同窓孔74が後方から塞がれている。遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔74を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入球部82,83、作動入球部84,85、スルーゲート86、主表示ユニット87及び可変表示ユニット88等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入球部82,83及び作動入球部84,85に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口89が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入球部82,83、作動入球部84,85、スルーゲート86への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘90が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘90や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット88は遊技盤80の中央に配されており、同可変表示ユニット88の周辺に作動入球部84,85等が配設されている。作動入球部84,85は、可変表示ユニット88の下方に配設された下側の作動入球部84(以下便宜上、下側作動入球部84と称する)と、同可変表示ユニット88の右方に配設された右側の作動入球部85(以下便宜上、右側作動入球部85と称する)とによって構成されており、特に右側作動入球部(抽選契機入球部)85には、可動式の入球補助装置(入球補助手段)又は入球規制装置(入球規制手段)としての電動役物が設けられている。電動役物は右側作動入球部85への入球が可能又は容易となる状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる状態(非補助状態)とに切替可能となっている。右側作動入球部85に関しての詳細は後述する。
この右側作動入球部85の上方に上記スルーゲート86が配置されており、遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物が所定時間だけ開状態となる。
なお、下側作動入球部84への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、右側作動入球部85への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、下側作動入球部84に対する右側作動入球部85の有利性を高める上では、下側作動入球部84に係る払出個数よりも右側作動入球部85に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入球部(特別入球装置又は特別入球手段)82,83についても、下側作動入球部84及び右側作動入球部85と同様に、可変表示ユニット88の下方及び右方に個別に配置されている。以下便宜上、可変表示ユニット88の下方(詳しくは下側作動入球部84の下方)に配置された可変入球部82を「下側可変入球部82」と称し、可変表示ユニット88の右方(詳しくは右側作動入球部85の下方)に配置された可変入球部83を「右側可変入球部83」と称する。
下側可変入球部82は、遊技盤80の背面側へと通じる大入賞口82aを備えているとともに、当該大入賞口82aを開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉82bを備えている。開閉扉82bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉82bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入球駆動部82c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉82bは閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける下側可変入球部82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限とした開閉扉82bの開放が繰り返されるように設定されているものがある。
右側可変入球部83は、下側可変入球部82と同様に、遊技盤80の背面側へと通じる右側大入賞口83aと、当該右側大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉83bとを備えている。開閉扉83bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉83bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入球駆動部83c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては、開閉扉83bは閉状態のまま維持され、右側作動入球部85への入球に基づく内部抽選において後述する特別当たりに当選した場合に抽選結果確定モードに切り替えられるようになっている。
ここで、抽選結果確定モードとは、右側作動入球部85における抽選結果(特別当たり)が有効となって右側可変入球部83が開閉実行モードへ移行されるか、つまり開閉実行モードへの移行が確定されるか、それとも抽選結果が無効となり開閉実行モードへの移行が回避されるかを抽選するモードである。抽選結果確定モードにおける右側可変入球部83の開放態様としては、後述する右作動口用表示部に特別当たりを示す絵柄が表示されたタイミングから所定期間(例えば3sec)が経過するまで開閉扉83bが開放されるように設定されている。
次に、可変表示ユニット88について説明する。可変表示ユニット88には、作動入球部84,85への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置96が設けられている。また、可変表示ユニット88には、図柄表示装置96を囲むようにしてセンターフレーム97が配設されている。センターフレーム97の下部には、下側作動入球部84に対応する下側作動入球部用保留ランプ部98と、右側作動入球部85に対応する右側作動入球部用保留ランプ部99とが設けられている。本実施の形態においては、遊技球が各作動入球部84,85を通過した回数はそれぞれ最大4回まで保留される構成となっているが、保留ランプ部98,99の点灯によって各作動入球部84,85に対応する保留個数が個別に表示されるようになっている。
図柄表示装置96は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置96には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動入球部84,85は、可変表示ユニット88寄りとなる位置に配置されている。作動入球部84,85への入賞をトリガとして大当たりが発生し得るため、遊技者は各作動入球部84,85に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置96に注目するものと考えられる。各作動入球部84,85を可変表示ユニット88寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット88周辺に集中させるための工夫である。
可変表示ユニット88を挟んで右側可変入球部83とは反対側には、上記主表示ユニット87が配されている。主表示ユニット87は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤80の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット87の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、さらに後側のガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット87の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
主表示ユニット87においてガラスユニット22と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、下側作動入球部84への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部DLと、右側作動入球部85への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部DRとを有してなる。
下作動口用表示部DLでは、下側作動入球部84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動入球部84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動入球部84への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部DRでは、右側作動入球部85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右側作動入球部85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右側作動入球部85への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モード又は抽選結果確定モードに移行される。
ここで、いずれかの作動入球部84,85への入賞に基づいて、対応する表示部DL,DRにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動入球部84,85への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには両表示部DL,DR以外に、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右側作動入球部85に設けられた上記電動役物が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部DHが設けられている。
これら各表示部DL,DR,DS,DHについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部DL,DR,DS,DHの前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。なお、これら各表示部DL,DR,DS,DHにおける表示態様については後述する。
再び図3を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に固定されることで、樹脂ベース70に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
同図3に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニットに一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース70において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニットに設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図5に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図5は内枠13の背面図である。
樹脂ベース70の背面における回動基端側(図5の右側)には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース70に対して遊技盤80が取り付けられている。ここで、図6及び図7を参照して遊技盤80の背面の構成を説明する。図6は遊技盤80を遊技機後方から見た斜視図、図7は遊技盤80から主制御装置ユニットを取り外した状態を示す背面図である。
図6に示すように、遊技盤80の中央に配置される可変表示ユニット88には、センターフレーム97を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から上述した図柄表示装置96が取り付けられるとともに、その図柄表示装置96を駆動するための表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。これら図柄表示装置96及び表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
図7に示すように、可変表示ユニット88の下方には一般入賞口81や作動入球部84,85等を介して遊技盤80の背面側に移動した遊技球を回収する集合板ユニット150が設けられている。集合板ユニット150は遊技盤80に固定されており、同集合板ユニット150には当該集合板ユニット150を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が搭載されている(図6参照)。なお、主制御装置ユニット160の搭載対象は、集合板ユニット150に限定されるものではない。例えば、主制御装置ユニット160を遊技盤80に搭載することも可能である。
主制御装置ユニット160は、合成樹脂製を用いて形成された無色透明な取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。取付台161は、集合板ユニット150によって回動可能に支持されており、取付台161ごと主制御装置ユニット160を回動させることで同取付台161から主制御装置162を取り外すことなく目視による確認作業が可能となっている。
主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部164は、基板ボックス163の長辺部に5つ設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部164を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、5つの封印部164のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
次に、図2及び図8に基づき裏パックユニット15について説明する。図8は裏パックユニット15の正面図である。
既に説明したように内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。図8に示すように、裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも上記可変表示ユニット88を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具215が設けられており、当該締結具215を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている(図2参照)。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
図8に示すように、制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
ここで、上記集合板ユニット150とそれに関連する構成とについて補足説明する。集合板ユニット150は、上述した一般入賞口81等を介して遊技盤80の背面側に誘導された遊技球を回収する集合板151を備えている。集合板151は、光透過性を有する(具体的には無色透明な)合成樹脂材料によって形成されており、遊技球の流下経路の目視による確認が容易化されている。これにより、仮に集合板151にて球詰まり等が発生した場合であっても、そのような不都合がどの箇所で生じているかを容易に把握することが可能となっている。
図7に示すように、集合板151は、遊技球を回収する機能が付与された本体部と遊技盤80に対する取付部とが一体成形されてなり、全体として遊技盤80の左右両端部に跨って延びる横長状をなしている。取付部は、遊技盤80の背面に対して平行な板状をなしており、同取付部が遊技盤80に面当りした状態でネジ止めされることにより、集合板151と遊技盤80とが一体化されている。
集合板151の本体部には遊技盤80の背面に向けて起立する一対の壁部が設けられており、これら各壁部によって遊技球を回収する回収通路が区画形成されている。回収通路は、一般入賞口81、作動入球部84,85及び可変入球部82,83等の各入球部に対応して複数設けられている。それら各入球部に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下部に集められる。
遊技盤80の下方には上述した排出通路盤203(図2参照)が配置されており、回収通路によって遊技盤80の下部に集められた遊技球は排出通路に導出され、その後パチンコ機10の外部に排出される、詳しくは島設備に返却される。なお、上述したアウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球は同アウト口89を介して排出通路内に導出され、パチンコ機10の外部に排出される。
各回収通路のうち一般入賞口81及び下側作動入球部84に対応する回収通路の途中位置には、遊技球の通過を検知する検知センサが設けられている。各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口81等の入球部への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各検知センサは、遊技盤80の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置162)に電気的に接続されており、それら検知センサにて生成された検知信号が同主制御装置162に対して出力される構成となっている。
<右側作動入球部85>
本実施の形態においては、上述した右側作動入球部85に関して特徴的な構成を有している。そこで以下、図9〜図12に基づき右側作動入球部85について詳しく説明する。図9(a)は図4における右側作動入球部85及びその周辺部位を拡大して示す部分拡大図、図9(b)は右側作動入球部85を正面側から見た斜視図、図10は図9(a)のA−A線部分断面図、図11は右側作動入球部85を正面側から見た分解斜視図、図12は右側作動入球部85を背面側から見た分解斜視図である。なお、図10においては便宜上、遊技盤80を2点鎖線によって表している。
図9(a)に示すように遊技盤80において可変表示ユニット88の右側となる部位には上述した開口部92が形成されている。開口部92は遊技盤80の厚さ方向に貫通しており、この開口部92に対して遊技機前方から右側作動入球部85が嵌まっている。このようにして右側作動入球部85が配置された状態では、当該右側作動入球部85の外郭を形成するハウジング300によって同開口部92が覆われている。
ハウジング300は遊技盤80に対する取付部としてのベース部310を有しており、当該ベース部310が同遊技盤80に対してネジ止めされることで右側作動入球部85が当該遊技盤80に一体化されている。
ベース部310は遊技盤80の前面と対向する略平板状をなしており、その中央部分には、遊技盤80の厚さ方向に貫通するようにして開口(以下、右側作動口311と称する)が形成されている。右側作動口311は縦長の略矩形状をなしており、遊技球の通過を許容する大きさを有している。
図9(b)に示すように、ベース部310の前方には遊技機正面視にて右側作動口311と重なるようにして(右側作動口311を遊技機前方から覆うようにして)カバー部材350が設けられている。カバー部材350は、ベース部310及び右側作動口311に対して隙間を隔てて対向する略矩形板状の対向部351と同対向部351からベース部310側へ起立する脚部352とを有しており、これら脚部352がベース部310に対して固定されることで、ハウジング300に対して一体化されている。
図9(a)に示すように、脚部352はベース部310の各コーナ部分に配設されている。脚部352の起立量は対向部351とベース部310及び右側作動口311との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように設定されており、対向部351及びベース部310間の遊技球の通過が許容されている(図10参照)。
ここで、脚部352の構成及び配置に関して補足説明する。脚部352は、正面視にて右側作動口311の外側となる位置(詳しくは右側作動口311の4隅に隣接する位置)に配されており、右側作動口311よりも上側に配された左右一対の上側脚部352Uと、同右側作動口311よりも下側に配された左右一対の下側脚部352Lとによって構成されている。上側脚部352Uは、遊技球の直径寸法よりも僅かに大きな隙間を隔てて対峙しており、これら両上側脚部352Uの間を通過した遊技球が右側作動口311へ向けて落下する構成となっている。つまり、上側脚部352Uには、右側作動口311へ向けた遊技球の落下経路を規定する機能が付与されている。
下側脚部352Lは、上側脚部352Uの下方に配置されており、上側脚部35Lと下側脚部352Lとの間を遊技球が通過可能となるように形成されている。上側脚部352Uの間を通過した遊技球は、右側作動口311の前方を素通りした場合には、下側脚部352Lの間を通過して上記右側可変入球部83へ向けて落下することとなる(図4参照)。
カバー部材350は、透明性を有する合成樹脂材料によって形成されており、対向部351を通じた右側作動口311の視認性と、ベース部310及び対向部351の間を通過する遊技球の視認性とが確保されている。つまり、遊技領域PEを流下する遊技球が右側作動口311に流入するか否かを遊技機前方から目視にて確認可能となっている。
図10に示すように、ハウジング300には、中空の略箱状をなす本体部315が設けられている。本体部315の内部には、右側作動口311に連なるとともに当該右側作動口311から流入した遊技球を遊技盤80の背面側へ(詳しくは集合板151の回収通路)へ案内する案内通路316が設けられている。案内通路316は、右側作動口311に連通するとともに遊技機後方へ下る(前後に延びる)上流側通路317と、当該上流側通路317の下流側の端部から下方に延びる下流側通路318とによって構成されている。
上流側通路317及び下流側通路318は、遊技球1個分の通路幅となるように形成されており、それら各通路317,318における同一箇所を複数の遊技球が同時に通過しない構成となっている。
下流側通路318には、右側作動口311へ流入した遊技球を検知する球検知センサ360(詳しくは磁気センサ)が遊技球の流下経路上に検知領域が存在するようにして配設されている。球検知センサ360は主制御装置162に対して電気的に接続されており、当該検知センサ360からの検知信号(検知情報)が同主制御装置162に出力される。この検知信号に基づいて、主制御装置162にて右側作動口311への入賞の有無等を把握することが可能となっている。
右側作動口311から流入した遊技球は上流側通路317を経由して下流側通路318に到達し、下流側通路318に到達した遊技球は当該下流側通路318に沿って落下する。そして、球検知センサ360の通過部361を通過した後、出口部としての下側開口部325を通じてハウジング300(右側作動入球部85)外へ排出され、最終的に遊技ホール等の島設備に返却される。
本実施の形態におけるハウジング300は、図11及び図12に示すように、上記ベース部310を有する前側構成体301及び当該前側構成体301と対を成す後側構成体302とが組み合わされてなり、ハウジング300の内部領域において検知センサ305の収容領域よりも上側となる領域は、右側作動入球部85における遊技球の受入を可能となる受入状態と遊技球の受入を不可とする非受入状態とに切替可能な電動役物としての可変入球機構400の収容領域となっている。
このように、遊技球の入球及び同遊技球の検知に関する構成をハウジング300内に収容することで、それら各種構成の露出を抑え同構成に対するハウジング300外からのアクセスを抑制している。これにより、右側作動入球部85における防犯機能の向上が図られている。
<可変入球機構400>
以下、図9〜図12に加えて図13及び図14を参照し、ハウジング300内に収容された可変入球機構400について説明する。図13(a)は可変入球機構400及びそれに付随する構成の側面図、図13(b)は図10の部分拡大図、図14(a)は可変入球機構400及びそれに付随する構成を正面側から見た分解斜視図、図14(b)は可変入球機構400及びそれに付随する構成を背面側から見た分解斜視図である。なお、図13(b)においては便宜上、可変入球機構400の周辺部品等を2点鎖線によって表している。
可変入球機構400は、右側作動口311の前方を通過する(落下する)遊技球を当該右側作動口311へ誘導する誘導状態と、同誘導を行わない非誘導状態とに切替可能に設けられた誘導部材410を有している。図13(a)に示すように誘導部材410は前後方向に延びる略長板状をなしており、上記上流側通路317の底面部を形成する板状部321から起立して設けられた左右一対の起立部322上に載置されている(図13(b)参照)。
誘導部材410には、上流側通路317において板状部321及び起立部322によって区画された領域と連通するようにして連通口411が形成されている。連通口411は、上流側通路317に沿って延びており、上流側通路317から下流側通路318への遊技球の移動を妨げない構成となっている。このようにして連通口411が形成されることで、誘導部材410は中央に開口を有する略枠状をなす構成となっている。
図13(b)に示すように、ハウジング300の本体部315には、起立部322に載っている誘導部材410の左右両端部(両長辺部)に1対1で対応させて溝部326が形成されており、同溝部326によって誘導部材410の移動方向が前後方向となるように規定されている。また、誘導部材410を下方から受ける溝部326の下面(起立部322の上面)及び溝部326の上面は平坦となっており、同誘導部材410の前後方向への移動に際にて高さ位置の変更や姿勢の変更が生じないように形成されている。これにより、誘導部材410が前後方向に移動する際には同誘導部材410と起立部322との距離が変化することを回避している。
誘導部材410は、その後端部が本体部315の奥壁部327と当接するようにして配置されており、同奥壁部327によってそれ以上の後方への移動が阻止されている。以下便宜上、誘導部材410において奥壁部327と当接する最後位置を当該誘導部材410の初期位置と称する。
図12に示すように、誘導部材410の後端部には遊技機後方へ凸となる突起412が形成されており、当該突起412の先端部分が奥壁部327に形成されたスリット327aを通じて本体部315(ハウジング300)外に突出している。本体部315には、突起412が予め定められた位置に存在しているか否かに基づいて誘導部材410の位置を検知する位置検知センサ370(詳しくは光学センサ)が搭載されている。
位置検知センサ370は、主制御装置162に対して電気的に接続されており、上記突起412を検知することにより誘導部材410が初期位置に配置されている旨の検知信号(検知情報)を同主制御装置162に出力する。主制御装置162においては、位置検知センサ370からの検知信号に基づいて誘導部材410の動作の有無等を把握可能となっている。
再び図13(b)を参照して説明すれば、誘導部材410の前側の端部、すなわち連通口411よりも前側となる部位には、遊技球を上流側通路317(詳しくは連通口411)へ誘導する誘導部413が形成されている。誘導部413は、誘導部材410が初期位置に配置されている状態、詳しくは当該誘導部材410が奥壁部327に当接している状態では、右側作動口311からの突出が回避されるようにして形成されている。より詳しくは、誘導部413は、ベース部310の前面を含んだ仮想平面と同一の仮想平面上に当該誘導部413の前端縁が位置するようにして形成されている。
誘導部413の上面は遊技機後方へ下り傾斜している。このため、当該上面に載った遊技球は、その傾斜に沿って移動することで上流側通路317の奥側(連通口411側)へ移動することとなる。以下便宜上、誘導傾斜面414と称する。
誘導部材410が初期位置から前方に移動することで、誘導部413が右側作動口311から突出し、同突出する位置から後方へ移動することで誘導部413の右側作動口311からの突出が抑えられる。
誘導部材410の前方への移動に伴って誘導部413が右側作動口311から突出し、その突出量が予め定められた規定量に達すると、誘導部材410による右側作動口311への誘導機能が有効化される。具体的には、右側作動口311の前方を通過する遊技球が誘導傾斜面414に当接した場合に同遊技球が右側作動口311へ誘導されることとなる。一方、誘導部413の突出量が上記規定量に達していない場合、例えば誘導部材410が初期位置に配置され同誘導部413が右側作動口311から突出していない場合には、右側作動口311の前方を落下する遊技球については、当該右側作動口311を素通りし、同右側作動口311への流入が回避されることとなる。
誘導部材410に対して上流側通路317における遊技球の通過領域を隔てて対峙する位置、詳しくは右側作動口311における上側縁部寄りとなる位置には、上記誘導部材410とともに可変入球機構400を構成し、当該右側作動口311を通じた遊技球の流入を阻止する阻止状態と遊技球の流入を許容する許容状態とに切替可能な阻止部材420が配設されている。
阻止部材420には、誘導部413の上方に位置するとともに同誘導部413に対して隙間を隔てて対向する対向板部421と同対向板部421から後方に延出するアーム部422とが設けられている。アーム部422の先端に形成された軸部423がハウジング300(本体部315の側壁部328)に形成された軸受け孔328aに嵌まることで阻止部材420が同ハウジング300に対して一体化されている。
軸受け孔328aの中心軸線CL1は、上流側通路317の通路方向と交差する方向(左右方向)に延びている。阻止部材420は、この中心軸線CL1を中心として、誘導部材410に近づく側及び同誘導部材410から遠ざかる側に回動可能となっている。
ハウジング300の側壁部328には、対向板部421に対して下方から当接することで阻止部材420の誘導部413側への回動を阻止するストッパ部329が設けられている。ストッパ部329に対して対向板部421が載っており、少なくとも阻止部材420の自重によって当該阻止部材420のストッパ部329からの浮き上がりが抑えられている。
対向板部421における前側の端部(回動先端側の端部)には、誘導部413側へ凸となる爪部424が形成されている。爪部424の起立量は、上述の如く対向板部421がストッパ部329に当接している状態では、当該爪部424の先端と誘導部413(詳しくは誘導傾斜面414)との隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように設定されており、誘導部材410と阻止部材420との間を遊技球が通過不能となっている。
また、爪部424は、阻止部材420の動作範囲の全域にて右側作動口311からの突出が回避されており、当該右側作動口311の前方を通過する遊技球との干渉が抑制されている。
ここで、図14を参照して誘導部材410の誘導部413及び阻止部材420の爪部424について補足説明する。
誘導部413(誘導傾斜面414)は、カバー部材350の対向部351に向けて(遊技機前方に向けて)凸となっており、その横幅が対向部351側に向けて徐々に小さくなる先細り状をなしている。誘導部413の先端部は右側作動口311における左右方向の中央に位置しており、当該先端部に対して左右にずれた位置に向けて落下した遊技球の誘導機能が発揮されにくくなっている。このため、誘導部413に向けて落下する遊技球は、先端部から遠い位置に落下することで右側作動口311へと誘導されにくくなり、過度に多くの遊技球が右側作動口311に流入することが抑制されている。また、同時に複数の遊技球が誘導部413上に載ることを抑制し、同誘導部413に生じる負荷の低減が図られている。更には、誘導部材410が非誘導位置へと移動する際には、右側作動口311から突出量の減少に対して突出している部位の面積の減少度合いを高めることができ、誘導機能を好適に低下させることが可能となっている。
阻止部材420の爪部424については、誘導部413に向けて凸となっており、同誘導部413に向けて横幅が小さくなる先細り状をなしている。爪部424の先端は、誘導部413と同様に右側作動口311における左右方向の中央に位置しており、右側作動口311へと誘導されている遊技球に対して爪部424が当たった際には、同遊技球が左右に押されやすくなっている。上述の如く誘導部413については右側作動口311の中央寄りとなる位置を移動する遊技球に対して中央から離れた位置を移動する遊技球を誘導する機能が抑えられており、同爪部424が阻止位置へ移動した際に当該爪部424によって左右に押された遊技球は誘導部413から転落しやすくなっている。これにより、誘導部413上に複数の遊技球が載って阻止部材420や誘導部材410に生じる負荷が大きくなることを好適に回避できる構成が実現されている。
本実施の形態においては、可変入球機構400が、当該可変入球機構400を構成する誘導部材410及び阻止部材420を1の駆動部500からの動力に基づいて動作させる動力伝達手段(詳しくはリンク機構)を有している。以下、図10,図13及び図14を参照して駆動部500及び動力伝達手段について説明する。
<駆動部500及び動力伝達手段に関する構成>
図10に示すように、駆動部500は、上記主制御装置162に対して電気的に接続された動力発生源としてのソレノイド501と、同ソレノイド501を収容するケース体502とを有している。駆動部500は、ハウジング300の後方(詳しくは阻止部材420の後方)に配置されており、ハウジング300の奥壁部327に対してケース体502が固定されることでハウジング300と一体化されている。
ソレノイド501は、前後方向にスライド移動可能な軸体503を有している。軸体503はソレノイド501に内蔵された付勢手段としてのバネ部材によって遊技機前方に付勢されている。つまり、軸体503は、通常時においてはバネ部材により最前位置にて待機した状態となっている。主制御装置162から駆動信号が入力された場合には、ソレノイド501が非励磁状態から励磁状態に切り替ることにより、上記バネ部材による付勢力に抗して軸体503が遊技機後方にスライド移動する。これにより、軸体503の位置が一時的に最前位置から最後位置へと変化することとなる。
ソレノイド501及びケース体502は、ハウジング300(詳しくは奥壁部327)の背面側に配されており、軸体503の先端部が奥壁部327に形成された挿通孔327aを通じてハウジング300内に挿入されている。軸体503においてハウジング300内に挿入されている部分には、上記リンク機構を構成する第1リンク部材450が連結されている。
具体的には、軸体503の先端には第1リンク部材450との連結部としての駆動部側係合部504が設けられている。一方、第1リンク部材450は、軸体503のスライド方向と同一方向に延びる本体部451と、当該本体部451の後端部に設けられたリンク側係合部452とを有し、同リンク側係合部452と駆動部側係合部504とが係合している。これにより、軸体503に追従した第1リンク部材450のスライド移動が実現されている。なお、奥壁部327の挿通孔327bはケース体502によって遊技機後方から覆われており、同挿通孔327bを通じたハウジング300の内部領域へのアクセスが駆動部500によって妨げられている。
図10に示すように、ハウジング300において板状部321の上方となる位置には、第1リンク部材450(詳しくはリンク側係合部452)が載置される載置部331が設けられている。載置部331は、軸体503の移動方向と同一方向に延びており、軸体503に追従した第1リンク部材450の移動範囲の全域にて同第1リンク部材450との当接が維持されるにようにして形成されている。当該載置部331上を第1リンク部材450が摺動することで、第1リンク部材450の重量負荷が駆動部500に集中することを回避している。
また、載置部331の上方にはハウジング300の天壁部332が位置しており、当該天壁部332と載置部331とによって第1リンク部材450が上下に挟まれた状態となっている。また第1リンク部材450はハウジング300の両側壁部328によって左右に挟まれており、これら載置部331,天壁部332,側壁部328によって軸体503の移動方向と交差する方向への移動が規制されている。
<誘導部材410を駆動させる構成>
図13に示すように、第1リンク部材450と上記誘導部材410との間(詳しくは載置部331の前方)には、当該第1リンク部材450とともに上記リンク機構を構成する第2リンク部材470が配されている。駆動部500から第1リンク部材450に伝達された動力は、第1リンク部材450→第2リンク部材470→誘導部材410の順に伝達される。
具体的には、第2リンク部材470は、第1リンク部材450のスライド方向と直交する方向(詳しくは左右方向)に延びる略円柱状の柱状部471を有し(図14参照)、当該柱状部471の両端に設けられた軸部472がハウジング300(詳しくは側壁部328)に形成された軸受け孔328b(図12参照)に嵌まることで同ハウジング300に対して一体化されている。
軸受け孔328bの中心軸線CL2は、上流側通路317の通路方向と交差する方向(左右方向)に延びている。第2リンク部材470は、この中心軸線CL2を中心として回動可能となっている。
本実施の形態においては、誘導部材410及び阻止部材420を通路領域を挟んで並設するとともにこれら両部材410,420を1の駆動部500によって駆動する構成を採用し、上述したリンク部材450,470については駆動機構全体の簡素化及び小型化並びに防犯性を考慮してハウジング300内に収容している。
誘導部材410及び阻止部材420に跨るようにして配置された第2リンク部材470については、案内通路316(上流側通路317)の通路領域に位置している。誘導部材410と阻止部材420との間を遊技球が通過する構成においては、同遊技球と第2リンク部材470とが干渉することは、球詰まりや動作不良等の要因となるため好ましくない。
この点、第2リンク部材470は誘導部材410の誘導部413よりも通路奥側(遊技機後方)且上側となる位置に配置されており、同第2リンク部材470(詳しくは柱状部471)柱状部471と誘導部材410が初期位置に配置された状態での誘導部413及び板状部321との間には遊技球の通過を許容する大きさの隙間が形成されている。更には、誘導部413の上面と板状部321の上面とは、前者が上位、後者が下位となる段状をなしている。このため、誘導部413を通り過ぎた遊技球は板状部321へと落下し、第2リンク部材470へ向けての移動が回避される。これより、上流側通路317を流下する遊技球と同第2リンク部材470(詳しくは柱状部471)との干渉が好適に回避されている。
第1リンク部材450の本体部451には、当該第1リンク部材450に連動するようにして第2リンク部材470を動作させるための操作手段として第1操作部455及び第2操作部456が設けられており、第2リンク部材470の柱状部471にはこれら第1操作部455及び第2操作部456に対して1対1で対応する第1操作受け部475と第2操作受け部476とが形成されている。
第1操作受け部475は、第1リンク部材450側(詳しくは上側)に凸となる突起状をなしている(図14(b)参照)。これに対して、第1操作部455は第2リンク部材470側(下方)に開放された凹状をなしており、当該凹状部分に第1操作受け部475の先端部分が挿入されている。詳しくは、第1操作部455を構成する後側の壁面部(以下便宜上、後側壁面部455Rと称する)と同第1操作部455を構成する前側の壁面部(以下便宜上、前側壁面部455Fと称する)との間に第1操作受け部475の先端部分が挿入されている。
第1操作部455の前側壁面部455Fが第1リンク部材450の後退に伴って第1操作受け部475を遊技機前方から押した場合には、第2リンク部材470が上記中心軸線CL2を中心として第1の方向へ回動することとなる。一方、第1操作部455の後側壁面部455Rが、第1リンク部材450の前進に伴って第1操作受け部475を遊技機後方から押した場合には、第2リンク部材470が中心軸線CL2を中心として第1の方向とは逆方向となる第2の方向へ回動することとなる。
ここで、第1操作部455は第1リンク部材450のスライド方向と同じ方向に延びており(図14(a)参照)、第1リンク部材450が初期位置に配置されている状態においては第1操作部455の後側壁面部455Rと第1操作受け部475とが当接している一方で、第1操作部455の前側壁面部455Fと第1操作受け部475とが隙間を隔てて対峙している。このような隙間を設定することにより、第1リンク部材450のスライド方向と同じ方向における第1操作部455と第1操作受け部475との相対変位を許容し、第1リンク部材450の動作期間と第2リンク部材470の動作期間とに差違を生じさせている。つまり、第1リンク部材450及び第2リンク部材470の動作態様として、両リンク部材450,470が連動する動作態様と、両リンク部材450,470が連動しない動作態様とが設けられている。
図14に示すように、第2操作受け部476は、第1操作受け部475に対して柱状部471の長手方向(左右方向)にずらして配されているとともに、第1操作受け部475と同様に第1リンク部材450側(詳しくは上側)へ凸となる突起状をなしている。一方、第1リンク部材450の第2操作部456は本体部451の側面から突出しているとともに第1リンク部材450のスライド方向と同じ方向に延びる突条をなしており、当該第2操作部456の下面456aに対して第2操作受け部476が下方から当接した状態となっている。
図13(a)に示すように、第1操作部455の後側壁面部455Rと第1操作受け部475とが当接している状態での同第1操作受け部475と前側壁面部455Fとの前後方向における隙間寸法は、第2操作受け部476と第2操作部456との前後方向における掛かり代よりも大きく設定されている。このため、第1リンク部材450が初期位置から後退すると、先ず第2操作受け部476と第2操作部456とが前後方向に離間し、その後、第1操作部455の前側壁面部475Fが当接することとなる。つまり、第2リンク部材470が回動を開始するタイミングにおいては、第2操作部456と第2操作受け部476との当接(引っ掛かり)が解除され、同第2リンク部材470の回動が許容される。
そして、第2リンク部材470の回動に伴って第2操作受け部476が第2操作部456の移動経路上へと移動する。これにより、第1リンク部材450が初期位置へと復帰する際には、同第2操作受け部476が第2操作部456によって遊技機前方へ押されることで第2リンク部材470が第2の方向へ回動することとなる。
つまり、第1リンク部材450が後退する際には、第1操作部455によって第1操作受け部475が押されることで同第1リンク部材450と第2リンク部材470とが連動し、第1リンク部材450が前進する際には第2操作部456によって第2操作受け部476が押されることで同第1リンク部材450と第2リンク部材470とが連動する。
第2リンク部材470の柱状部471には上記各操作受け部475,476とは反対側(誘導部材410側)に突出する軸受け部473が設けられており、誘導部材410には当該軸受け部473に対応する軸部417が設けられている(図14(b)参照)。軸受け部473は柱状部471の中心軸線における放射方向に開放された略U字状をなしており、軸受け部473を構成する1組のアーム部によって軸部417が前後に挟まれた状態となっている。このようにして、軸受け部473と軸部417とを組み合わせることにより、第2リンク部材470の回動中心軸線CL2から軸部417までの距離の変化が許容され、第2リンク部材470の回動に応じた誘導部材410がスライド移動が許容されている。
第2リンク部材470が第1の方向へ回動した場合には(第1リンク部材450が後退した場合には)、軸受け部473によって軸部417が遊技機前方に押され、第2リンク部材470の回動に応じて誘導部材410が前進することとなる。一方、第2リンク部材470が第2の方向へ回動した場合には(第1リンク部材450が前進した場合には)、軸受け部473によって軸部417が遊技機後方に押され、第2リンク部材470の回動に応じて誘導部材410が後退することとなる。
<阻止部材420を駆動させる構成>
第2リンク部材470は、柱状部471から阻止部材420の爪部424側(前側)に突出する突出部479を有している(図14(a)参照)。突出部479は、阻止部材420のアーム部422の下方に位置しており、同アーム部422に対して隙間を隔てて対峙している。
第2リンク部材470が上記第1の方向に回動すると、突出部479がアーム部422に対して下側から当接し、同突出部479によってアーム部422が上方に持ち上げられることとなる。これにより、ストッパ部329によって支えられていた阻止部材420が自重に抗して回動し、爪部424が誘導部材410(詳しくは誘導部413)から遠ざかる側へ移動する。
このような爪部424の移動に伴って同爪部424と誘導部413との隙間が遊技球の直径寸法よりも大きくなることにより、誘導部413と爪部424との間を遊技球が通過可能となる。
また、遊技球の通過を許容している状態にて第2リンク部材470が第2の方向に回動すると突出部479が下方へと移動し、同突出部479の移動に寄りかかるようにして阻止部材420が回動する。そして、対向板部421がストッパ部329に対して当接することで、寄りかかりの対象がストッパ部329に移り、突出部479に追従した動作が停止する。これにより、ストッパ部329に載った初期位置にて待機することとなる。
<誘導部材410及び阻止部材420の初期位置からの移動を規制する構成>
本実施の形態における動力伝達手段においては、誘導部材410及び阻止部材420が初期位置に配置されている状態にて、リンク部材450,470を介在しないそれら誘導部材410等の移動を規制する機能が付与されている。以下、図13を参照して、同規制機能に関する構成について説明する。
図13(a)を参照して説明したように、第1リンク部材450が初期位置に配置されている状態では、第2リンク部材470の第2操作受け部476の先端部が第1リンク部材450の第2操作部456に対して下方から当接している。このため、誘導部材410が右側作動口311を通じて初期位置から遊技機前方に引っ張られる等した場合であっても、第2操作受け部476の移動が第2操作部456によって妨げられ、第2リンク部材470の回動が第1リンク部材450によって阻止されることとなる。このため、第2リンク部材470に追従した移動が許容されているとともに同第2リンク部材470とは独立した移動が不可となっている誘導部材410については、スライド移動が規制されることとなる。
次に、図13(b)を参照して、阻止部材420の初期位置からの移動を規制する構成について説明する。
第1リンク部材450は、当該第1リンク部材450が初期位置に配置されている状態では、同第1リンク部材450の本体部451が阻止部材420のアーム部422間に位置するようにして配置されている。本体部451には、本体部451から遊技機前方に延出する延出部461が形成されている。延出部461は、当該延出部461の下面461aが阻止部材420の対向板部421に対して遊技機上方から僅かな隙間を隔てて対向するようにして形成されている。なお、延出部461を下面461aが対向板部421に対して当接するように形成してもよい。
延出部461の下面461aは、遊技機下方を向く平面状をなしており、対向板部421に対して面接触している。つまり、対向板部421については上記ストッパ部329と延出部461とによって上下に挟まれた状態となっている。これにより、阻止部材420の初期位置からの回動が規制されている。なお、延出部461の下面461aによって対向板部421の上方への浮き上がりが阻止されている点に着目すれば、当該下面461aを「ストッパ部461a」と称することも可能である。
ここで、延出部461の構成について補足説明する。延出部461の先端部分には、遊技機における斜め前方を向くとともに遊技機前方から後方へ向けて下り傾斜する傾斜面461bが形成されている。このようにして傾斜面461bを設けることにより、右側作動口311への遊技球の流入を許容する位置に配された状態(解除状態)から同右側作動口311への遊技球の流入を許容する位置に配された状態(阻止状態)への移行時における第1リンク部材450と阻止部材420との引っ掛かりを抑え、第1リンク部材450の初期位置への復帰が妨げられることを回避している。
阻止部材420の初期位置への復帰については、同阻止部材420の自重に依存する構成を採用したが、この場合、遊技球からの反力が阻止部材420の自重負荷に勝ることにより同阻止部材420の初期位置への復帰が妨げられる可能性が生じる。ここで、阻止部材420が初期位置に復帰していない場合には、同阻止部材420の対向板部421の後端縁に対して第1リンク部材450の傾斜面461bが当接することとなる。この際、ソレノイド501からの動力(バネ部材からの付勢力)は第1リンク部材450(傾斜面461b)を通じて阻止部材420に対して作用することとなる。これにより、対向板部421が傾斜面461bによって押し下げられ、自重及びソレノイド501からの動力(付勢力)によって爪部424に当接している遊技球に対する押圧力を高めることができる。これにより、遊技球の前方又は後方への移動を促し、阻止部材420の初期位置への復帰をサポートすることができる。
<可変入球機構400の動作>
ここで、図15に基づき駆動部500(ソレノイド501)における励磁状態/非励磁状態の切り替えに伴う可変入球機構400の動作について説明する。図15(1)群は可変入球機構400の内部構造を示す概略図、図15(2)群は可変入球機構400を側方から見た概略図である。右側作動入球部85の非受入状態から受入状態への移行時には、可変入球機構400が図15(a)→図15(b)→図15(c)→図15(d)の順に動作する。
駆動部500に駆動信号が出力されていない場合には、図15(a)に示すように、ソレノイド501の軸体503がバネ部材の付勢力によって最大突出位置にて待機した状態となっている。係る状態では、誘導部材410が非誘導位置(初期位置)にて待機しているとともに、阻止部材420が阻止位置(初期位置)にて待機している。なお、両部材410,420が初期位置に配置されているとともに各リンク部材450,470が初期位置に配置されている初期状態においては、誘導部材410や阻止部材420を直接触る等して移動させようとしても、そのような行為が両リンク部材450,470によって妨げられることとなる。
主制御装置162から駆動部500に駆動信号が出力されると、同駆動部500のソレノイド501が非励磁状態から励磁状態に切り替る。これにより、図15(a)→図15(b)に示すように、ソレノイド501の軸体503が付勢力に抗して後方へスライド移動する。この軸体503の動きに追従して、第1リンク部材450が後方へスライド移動する。この際、第2操作部456が第2操作受け部476に対して摺動することにより、第2操作受け部476が第2操作部456に対して下方から当接した状態のまま維持される。これにより、第2操作受け部476の上方への移動が第2操作部456によって妨げられ、第2リンク部材470が初期位置に待機したままとなる。つまり、第1リンク部材450が第2リンク部材470とは独立して(単独で)移動することとなる。
このような第1リンク部材450単独での移動は、当該第1リンク部材450及び第2リンク部材470による誘導部材410及び阻止部材420の移動規制が解除されるまで継続される。具体的には、図15(b)に示すように第1リンク部材450における延出部461の下面461aが阻止部材420の対向板部421の後方(詳しくは対向板部421に対して当接しない位置)に移動し(図15(b1)参照)、第1リンク部材450における第2操作部456が第2リンク部材470の第2操作受け部476の後方(詳しくは第2操作部456の下面456aが第2操作受け部476に対して当接しない位置)に移動するまで(図15(b2)参照)継続される。
その後、誘導部材410と阻止部材420との移動規制が解除されるのに併せて、第1操作部455の前側壁面部455aが第2リンク部材470の第1操作受け部475に対して遊技機前方から当接する。
図15(b)に示す状態から軸体503が更に後方へ移動すると、当該軸体503に追従する第1リンク部材450の第1操作部455(詳しくは前側壁面部455a)によって第2リンク部材470の第1操作受け部475が後方に押されることとなる。これにより、第2リンク部材470と第1リンク部材450とが連動し、第1リンク部材450の後方への移動に併せて第2リンク部材470が上記第1の方向へ回動する。
第2リンク部材470が回動すると、当該第2リンク部材470の軸受け部473によって誘導部材410の軸部417が第1リンク部材450の移動方向とは反対側(遊技機前方)へ押される。これにより、誘導部材410が遊技機前方へとスライド移動することとなる。また、第2リンク部材470の回動によって、第2操作受け部476が第2操作部456の移動経路上へと移動し、第2操作部456に対して前方から対峙した状態となる。
図15(c)に示すように、誘導部材410の最後位置からの移動量が第1の所定の値に達し、同誘導部材410が非誘導状態から誘導状態に切り替った後のタイミングにて、第2リンク部材470の突出部479が阻止部材420のアーム部422に対して下方から当接する。アーム部422に突出部479が当接したタイミングにおいては、阻止部材420は初期位置にて待機しており、すなわち阻止部材420の爪部424と誘導部材410の誘導部413との隙間が遊技球の直径寸法よりも小さいまま維持されており、それら爪部424及び誘導部413の間を遊技球が通過することが不可となっている。
図15(c)→図15(d)に示すように、軸体503が更に後方へ移動すると、それに追従して第1リンク部材450が後方へ移動する。第2リンク部材470は、第1リンク部材450に連動して回動し、これにより誘導部材410の前方への移動が継続されるとともに第2リンク部材470の突出部479によって阻止部材420のアーム部422が上方へ押される。これにより、阻止部材420が回動中心軸線CL1を中心にして回動し、同阻止部材420の回動によって爪部424が誘導部413から遠ざかる側(詳しくは遊技機上方)へと移動する。また、第2リンク部材470の回動に伴って、第2操作受け部476が第2操作部456に添うようにして後方へと移動する。
軸体503の移動量が第2の所定値に達すると、阻止部材420の爪部424と誘導部材410の誘導部413との隙間が遊技球の直径寸法よりも大きくなり、当該隙間を通じた遊技球の移動が許容されることとなる。つまり、阻止部材420が許容状態に切り替り、誘導部材410によって誘導された遊技球と阻止部材420の爪部424との干渉が回避され、同遊技球の右側作動口311への流入が許容されることとなる。
その後、図15(d)に示すように、軸体503の後方への移動量が最大になると、当該軸体503の移動が停止し、それに追従する第1リンク部材450及び第2リンク部材470の動きも停止する。そして、これら両リンク部材450,470が停止することで、誘導部材410及び阻止部材420の動きも停止することとなる。なお、第1リンク部材450の動きが停止した状態では、第2操作受け部476が第2操作部456に対して遊技機前方から僅かな隙間を隔てて対峙している。この隙間については、第1操作部455の後側壁面部455Rと第1操作受け部475との前後隙よりも小さくなっている。
次に、遊技球を受け入れる受入状態から非受入状態へと移行する場合の可変入球機構400の動作について説明する。右側作動入球部85の受入状態から非受入状態への移行時には、可変入球機構400が図15(d)→図15(c)→図15(b)→図15(a)の順に動作する。
図15(d)に示すように駆動部500が動作している場合には、ソレノイド501の軸体503がバネ部材の付勢力に抗して最後位置にて待機した状態となっている。この場合、両リンク部材450,470によって、阻止部材420が許容状態のまま維持されているとともに誘導部材410は誘導状態のまま維持されている。
図15(d)に示す状態にて、主制御装置162から駆動部500への駆動信号の出力が停止されると、同駆動部500のソレノイド501が励磁状態から非励磁状態に切り替る。これにより、ソレノイド501の軸体503がバネ部材の付勢力によって遊技機前方へスライド移動する。この軸体503の動きに追従して、第1リンク部材450が遊技機前方へスライド移動する。
図15(d)→図15(c)に示すように、第1リンク部材450が遊技機前方へ移動する際には、第1リンク部材450の第2操作部456が第1リンク部材450の第2操作受け部476に対して遊技機後方から当接する。第2操作受け部476が第2操作部456によって押されると、第2リンク部材470が上記第2の方向へ回動する。なお、この際、第1操作部455の後側壁面部455Rと第1操作受け部475との間には、所定の隙間が確保されており、第2操作部456と第2操作受け部476との動きを妨げない構成となっている。
第2リンク部材470が第2の方向に回動すると、当該第2リンク部材470の軸受け部473によって誘導部材410の軸部417が後側へ向けて押され、誘導部材410が遊技機後方へスライド移動する。また、第2リンク部材470が第2の方向に回動すると、阻止部材420のアーム部422を支えている突出部479が下方へ移動し、それに追従するようにして阻止部材420が自重により回動する。
図15(c)に示すように、軸体503の最後位置からの移動量が予め定められた所定量に達すると、阻止部材420がストッパ部329に対して当接し、当該阻止部材420の支持対象が第2リンク部材470からストッパ部329へ移る。これにより、阻止部材420の爪部424と誘導部材410の誘導部413との隙間は遊技球の直径寸法よりも小さくなり、当該隙間を通じた遊技球の移動が不可となる。
このように、阻止部材420が許容状態から阻止状態に切り替った状態であっても、誘導部材410については未だ誘導状態のまま維持されている。言い換えれば、阻止部材420は、誘導部材410が誘導状態となっている間に(すなわち非誘導状態に切り替る前に)許容状態から阻止状態に切り替ることとなる。
図15(c)→図15(b)に示すように、誘導部材410の後退に連動した阻止部材420の回動が停止した後は、軸体503の遊技機前方への移動に合わせて第1リンク部材450が前進し、同第1リンク部材450の動きに追従して第2リンク部材470が第2の方向へ回動する。これにより、誘導部材410が遊技機後方へとスライド移動する。この際、阻止部材420は自重によって初期位置に待機したままとなり、これと独立して誘導部材410が移動することとなる。
その後、図15(b)に示すように、誘導部材410が初期位置に復帰すると、第2リンク部材470の第2操作受け部476が第1リンク部材450の第2操作部456の移動経路上から離れ、第2操作部456による第2操作受け部476の押圧が不可となる。
図15(b)→図15(a)に示すように、誘導部材410及び阻止部材420が初期位置に復帰した後、更に軸体503が遊技機前方へスライド移動すると、当該軸体503に追従して第1リンク部材450が遊技機前方へとスライド移動する。この際、第1操作部455(詳しくは前側壁面部455F)と第1操作受け部475との間には、当該第1操作部455の前方への移動を許容する隙間が形成されており、同第1操作部455が、移動している間は、第2リンク部材470の動きが停止することとなる。
そして、図15(a)に示すように、第1リンク部材450が初期位置に復帰すると、第1リンク部材450の延出部461が阻止部材420の対向板部421に対して上方から当接した状態となり、すなわち阻止部材420がストッパ部329と延出部461とによって上下に挟まれた状態となり、同阻止部材420の上下動が規制される。
また、第2操作部456の下面456aに対して第2操作受け部476の先端部が当接することにより、第2リンク部材470の第1の方向への回動が規制される。初期位置に復帰した誘導部材410については、後方の移動が規制されており、上述の如く第2リンク部材470の回動が規制されることで、実質的に誘導部材410の前後動が規制されることとなる。
<右側作動入球部85における遊技球の受入態様>
ここで、図16に基づき可変入球機構400の動作に基づいた右側作動入球部85における遊技球の受入態様について説明する。図16は右側作動入球部85における遊技球の受入態様を示す概略図である。右側作動入球部85が非受入状態→受入状態→非受入状態の順に切り替る場合には、当該右側作動入球部85の状態が図16(a)→図16(b)→図16(c)→図16(b)→図16(c)の順に変化する。なお、図16においては右側作動入球部85へ到達した遊技球を2点鎖線によって例示している。
図16(a)に示すように右側作動入球部85が非受入状態となっている場合には、誘導部材410が阻止位置(初期位置)に待機しているとともに阻止部材420が非誘導位置(初期位置)にて待機している。誘導部材410の誘導部413と阻止部材420の爪部424とは隙間を隔てて上下に対峙しているが、同隙間が遊技球の直径寸法よりも小さく設定されているため、右側作動口311への遊技球の流入が不可となっている。誘導部413と爪部424とを当接させるのではなく両者の間に隙間を設ける構成とすることにより、非受入状態及び受入状態の切り替えの迅速化を図っている。
また、誘導部材410については右側作動口311からの突出が回避されている。このため、カバー部材350の上側脚部352Uの間を通過した遊技球は、当該カバー部材350の対向部351と右側作動口311との間を素通りし、同カバー部材350の下側脚部352Lの間を通って右側可変入球部83へ流下することとなる。
右側作動入球部85が非受入状態から受入状態へ切り替る場合には、図16(b)に示す状態を経過することとなる。具体的には、先ず誘導部材410が右側作動口311から上記対向部351側へ突出し、その突出量が遊技球の半径寸法よりも大きくなるとともに誘導部材410と対向部351との隙間寸法が遊技球の半径寸法よりも小さくなる。これにより、カバー部材350の上側脚部352Uの間を通過した遊技球が誘導部材410によって右側作動口311側へ誘導されることとなる。
しかしながら、右側作動入球部85の受入状態への切り替えが完了していない状態、すなわち阻止部材420が未だ阻止位置にて待機している状態では、誘導部材410によって右側作動口311側へ誘導された遊技球の同右側作動口311への流入が妨げられることとなる。右側作動口311への流入が妨げられた遊技球は、誘導部材410上にて停留するか、誘導部材410の左右に振り分けられ上側脚部352Uと下側脚部352Lとの間を通過して遊技領域PEの下流側へ流下することとなる。
その後、図16(c)に示すように、阻止部材420が阻止位置から許容位置に変位すると、右側作動入球部85が受入状態(誘導部材410:受入状態,阻止部材420:許容状態)となり、上側脚部352Uの間を通過して誘導部材410上に落下した遊技球は、誘導傾斜面414に沿うようにして右側作動口311へと誘導され、同右側作動口311を通じて案内通路316へ流入する。
右側作動入球部85が受入状態となった後、予め定められた期間が経過すると、右側作動入球部85が非受入状態に復帰する。具体的には、図16(b)に示すように、先ず阻止部材420が許容位置から阻止位置へと移動し、右側作動口311への流入が不可となる。この時点では、誘導部材410は未だ誘導状態に維持されているが、同誘導部材410によって誘導された遊技球は、阻止部材420(詳しくは爪部424)に対して当接することで右側作動口311への流入が妨げられることとなる。
阻止部材420が阻止位置に復帰した後は、図16(a)に示すように誘導部材410が初期位置へと移動し、同誘導部材410の右側作動口311からの突出が回避されることとなる。これにより、誘導部材410と遊技球との干渉が抑制され、カバー部材350の上側脚部352Uの間を通過した遊技球は、当該カバー部材350の対向部351と右側作動口311との間を素通りし、同カバー部材350の下側脚部352Lの間を通って右側可変入球部83へ流下することとなる。
以上詳述したように、遊技球と接触する可動部材として誘導部材410及び阻止部材420を有する構成においては、それら誘導部材410及び阻止部材420の動作によって球噛みが発生し得る。仮にこのような球噛みが発生すると、可変入球機構400の機能が損なわれたり、右側作動入球部85への入球確率が変わったりすると想定される。右側作動入球部85が利益に関連する部位である点に鑑みれば、上記球噛みの発生は遊技者や遊技ホールが損失を被る要因となり得るため好ましくない。そこで、本実施の形態においては、上記球噛みの発生を抑えるための各種工夫が施されている。
<誘導部材410及び阻止部材420の動作タイミング>
ここで、図16(d)を参照し、右側作動入球部85の受入状態と非受入状態との切り替えに伴う誘導部材410及び阻止部材420の動作タイミングについて説明する。図16(d)は各部材410,420の動作タイミングを示すタイミングチャートである。なお、本実施の形態における誘導部材410の誘導位置及び阻止部材420の阻止位置については若干の幅(変位を許容する余裕代)が設定されており、これら誘導位置及び阻止位置をドットハッチングによって表示している。
右側作動入球部85を非受入状態から受入状態に切り替る場合には、t1のタイミングにて主制御装置162から駆動部500(詳しくはソレノイド501)に駆動信号が出力される。これにより、駆動部500が励磁状態となり軸体503が上記付勢部材の付勢力に抗して遊技機前方への移動を開始する。
その後、t2のタイミングにて誘導部材410及び阻止部材420の移動規制が解除されると、誘導部材410が非誘導位置から誘導位置に向けて移動を開始する。そしてt2のタイミングから所定期間が経過したt3のタイミングにて誘導部材410が誘導位置(上側のドットハッチング部分参照)へ到達する。
誘導部材410が誘導位置へ到達した後のt4のタイミングでは、阻止部材420が阻止位置から許容位置へ向けての移動を開始する。このタイミングにおいても、誘導部材410の移動は継続されており、右側作動口311からの突出量を更に増大させることで誘導機能の強化が図られている。
既に説明したように、阻止部材420については、遊技球との掛かり代を確保し、遊技球の流入を好適に阻止するため、阻止位置に僅かながら幅が設定されている。続くt5のタイミングでは阻止部材420が阻止位置から離れることで上述した掛かり代が0となり、非受入状態から受入状態への移行期間となる。その後、t6のタイミングにて許容位置へ到達する。そして、このt6のタイミングにて誘導部材410及び阻止部材420の移動が停止することとなる。つまり、誘導部材410の右側作動口311からの突出量が最大となり(誘導機能が好適に発揮される状態となり)、阻止部材420と誘導部材410との隙間が最も拡がった状態となる(遊技球と阻止部材420との干渉が好適に回避された状態となる)。これにより、受入状態への切り替えが完了する。
ここで、阻止部材420が阻止位置から許容位置へ到達するのに要する期間については誘導部材410が誘導位置に到達する期間(更には誘導位置に滞在する期間)よりも短く設定されているとともに、阻止部材420が阻止位置から許容位置へ到達するのに要する移動量については誘導部材410が誘導位置に到達するのに要する移動量よりも小さく設定されている。これにより、誘導部材410と比較して阻止部材420の切り替えの迅速化が図られており、誘導部材410による誘導機能を強化しつつ、誘導を積極的に許容する期間外での入球の発生を好適に回避することが可能となっている。
t6のタイミングから予め設定された期間が経過したt7のタイミングでは、主制御装置162から駆動部500への駆動信号の出力が停止し、駆動部500が非励磁状態となる。これにより、軸体503が付勢部材の付勢力によって遊技機前方への移動を開始する。これに伴って、誘導部材410が非誘導位置へ向けての移動を開始するとともに阻止部材420が許容位置へ向けての移動を開始することとなる。
その後、t8のタイミングにて阻止部材420が阻止位置に到達する。このタイミングにおいては、誘導部材410は右側作動口311からの突出量は減少しているものの未だ誘導位置に存在している。つまり、誘導部材410の非誘導位置への復帰に先んじて阻止部材420が阻止位置へと復帰する。
阻止部材420は、t7のタイミングから予め設定された期間が経過したt9のタイミングにて初期位置に到達し、その移動を停止する。そして、続くt10のタイミングにて誘導部材410が誘導位置から離脱する。
その後、t11のタイミングにて誘導部材410が初期位置に到達することで、同誘導部材410が停止する。このように、両部材410,420の動きが止まった後(初期位置に復帰した後)であっても、上記軸体503の動作は継続され、続くt12のタイミングにて各部材410,420の初期位置かの移動が規制された状態となる。
受入状態から非受入状態への切替時には、誘導部材410による誘導が積極的に許容されている間に阻止部材410が許容位置から阻止位置へと移動することとなる。
<右側作動入球部85と遊技球との関係>
以下、図17を参照し、右側作動入球部85と遊技球との関係について説明する。図17は右側作動入球部85と遊技球との関係を示す概略図である。なお、図17においては右側作動入球部85へ到達した遊技球を2点鎖線によって例示している。
図17(a1)に示すように、阻止部材420が阻止状態且つ誘導部材410が誘導状態となっている場合には、上側脚部352U間を通過した遊技球は誘導部材410の誘導傾斜面414へと落下する。誘導傾斜面414に載った遊技球は、当該誘導傾斜面414に沿って右側作動口311へと誘導され、阻止部材420の爪部424に対して遊技機前方から当接することで、それ以上の右側作動口311側への移動が妨げられることとなる。つまり、誘導傾斜面414によって下側から支えられた状態で右側作動口311の手前側にて停留することとなる。
その後、右側作動入球部85の切替動作が進むと、図17(a1)→図17(a2)に示すように右側作動口311からの誘導部材410の突出量が減少する。誘導傾斜面414の傾斜角度は小さく抑えられているとともに爪部424の下方を誘導傾斜面414が通過する構成となっているため、誘導部材410のスライド移動に伴う爪部424の先端部分と、誘導傾斜面414との距離の変化(減少)が生じにくくなっている。このため、誘導部材410の後退によって誘導傾斜面414と爪部424との間に遊技球が噛み込むといった不都合が生じにくくなっている。
また、少なくとも誘導傾斜面414が右側作動口311から突出している状態では、阻止部材420の回動が許容されており、誘導傾斜面414と爪部424との隙間が僅かに変化した場合には、誘導傾斜面414によって上側に押された遊技球により爪部424が上方に押される。この際、爪部424が上方に変位可能ある。特に爪部424の変位量は、誘導傾斜面414と爪部424との隙間の僅かな変化を許容するように設定されており、同隙間の変化によって球噛みが発生することを好適に回避することが可能となっている。
そして図17(a2)に示すように、上記突出量が遊技球の半径寸法よりも小さくなった後は、遊技球を誘導傾斜面414によって支えることが困難となり、同遊技球が誘導傾斜面414から脱落する。
なお、誘導傾斜面414はおいては特にその前側の端部(先端)が先細り状をなしており、突出量の減少によって右側作動口311外に突出している領域(遊技球を支持可能な領域)が一気に小さくなる構成となっている。このため、上記先端に対して左右にずれた位置に載っている遊技球は、誘導部材410の後退によって脱落しやすくなる。
次に図17(b),(c)を参照して、誘導傾斜面414によって遊技球を誘導している最中に阻止部材420の許容状態から非許容状態への切り替えが行われた場合について説明する。先ず、図17(b)に基づいて、遊技球が誘導傾斜面414上に載っている状態にて阻止部材420の爪部424が遊技球に当接した場合について説明する。
誘導部材410が誘導状態となっている場合には、上側脚部352U間を通過した遊技球は誘導部材410の誘導傾斜面414へと落下する。誘導傾斜面414に載った遊技球は、当該誘導傾斜面414に沿って右側作動口311へと誘導される。この際、阻止部材420が許容状態から阻止状態に切り替えられると、図17(b1)に示すように誘導傾斜面414に載っている遊技球に対して阻止部材420の爪部424が当接する。これにより、遊技球が誘導傾斜面414と爪部424とによって挟まれた状態となる。
ここで、誘導部材410が誘導状態且つ阻止部材420が阻止状態となっている場合には、爪部424が誘導部413(詳しくは誘導傾斜面414)よりも後方に位置している。このため、爪部424と遊技球との接触点は誘導傾斜面414と遊技球との接触点よりも上側且つ傾斜下流側(誘導先側)となる。
阻止部材420の動きが止まっている状態でも、駆動部500の軸体503に追従した各リンク部材450,470の移動は担保されるため、誘導部材410の後退が許容される。阻止部材420の動きが遊技球によって妨げられている状態にて誘導部材410が後退すると、遊技球が誘導部材410に追従して移動しようとするが、同遊技球の動きは阻止部材420によって妨げられることとなる。つまり、遊技球は爪部424と誘導傾斜面414とで挟まれた位置に停留することとなる。
その後、右側作動入球部85の切替動作が進むと、図17(b1)→図17(b2)に示すように右側作動口311からの誘導部材410の突出量が減少する。そして図17(b2)に示すように、上記突出量が遊技球の半径寸法よりも小さくなった後は、遊技球を誘導傾斜面414によって支えることが困難となり、同遊技球が誘導傾斜面414から脱落する。これにより、球噛みが解消されることとなる。
次に、図17(c)に基づいて、遊技球の一部が連通口411に入っている状態にて阻止部材420の爪部424が遊技球に当接した場合について説明する。
誘導部材410が誘導状態となっている場合には、上側脚部352U間を通過した遊技球は誘導部材410の誘導傾斜面414へと落下する。誘導傾斜面414に載った遊技球は、当該誘導傾斜面414に沿って右側作動口311へと誘導され、右側作動口311を通じて誘導部材410の連通口411へ流入する。このように遊技球が連通口411へ入りかけている際に、阻止部材420が許容状態から阻止状態に切り替えられると、図17(b1)に示すように誘導傾斜面414に当接している遊技球に対して阻止部材420の爪部424が当接する。これにより、遊技球が誘導傾斜面414と爪部424とによって挟まれた状態となる。
ここで、阻止部材420の許容状態から阻止状態への切り替えは、誘導部材410が誘導状態である場合に実行される。このため、上述したように遊技球に対して爪部424が当接する状況下においては、誘導傾斜面414よりも阻止部材420の爪部424が後方に位置することとなる。更には、遊技球と爪部424及び誘導傾斜面414との各接触点が当該遊技球における同一の半球面上(案内通路316における手前側の半球面上)に集まることとなる。
故に、図17(c1)→図17(c2)に示すように、阻止部材420と誘導傾斜面414と当接している遊技球は、阻止部材420によって下側(連通口411側)へ押されるとともに、誘導部413(誘導傾斜面414)によって案内通路316の奥側(連通口側)へ押されることとなる。これにより、遊技球は右側作動口311を通過して案内通路316の奥側へ移動し、上記球噛みが解消されることとなる。
ここで、仮に遊技球と誘導傾斜面414及び爪部424との各接触点と遊技球の中心点とが一直線上に並んだ場合について捕捉説明する。各接触点と中心点とが同一直線上に並んでいる場合には、誘導傾斜面414の後退に伴う遊技球の回転を妨げる抗力が発生しにくくなり、遊技球が誘導傾斜面414に追従して移動することで、遊技球と爪部424及び誘導傾斜面414との各接触点が当該遊技球における同一の半球面上に集まることとなる。
遊技球と誘導傾斜面414との接触点が右側作動口311よりも前側に位置する場合には右側作動口311へ流入することなく落下し、遊技球と誘導傾斜面414との接触点が右側作動口311よりも後側に位置する場合には右側作動口311へ押し込まれることとなる。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図18のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置242及び各種検知センサ(例えば球検知センサ360や位置検知センサ370)などが接続されている。この場合に、停電監視基板605には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、センサ群の一部として、一般入賞口81,下側可変入球部82,右側可変入球部83,下側作動入球部84,右側作動入球部85及びスルーゲート86などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、下側作動入球部84及び右側作動入球部85への入賞に基づいて大当たりや特別当たりの発生抽選を実行するとともに、スルーゲート86への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置242及び音声ランプ制御装置143(詳しくは音声ランプ制御基板651)が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入球部82,83への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下側作動入球部84への入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右側作動入球部85への入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、下側可変入球部82の可変入球駆動部82c、右側可変入球部83の可変入球駆動部83c、右側作動入球部85における電動役物用の駆動部500、及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては下側可変入球部82の開閉扉82bが開閉されるように、MPU602において可変入球駆動部82cの駆動制御が実行される。また、右側作動入球部85における可変入球機構400(電動役物)の開放状態当選となった場合には、可変入球機構400が受入状態となるように、MPU602において駆動部500の駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU602において主表示部Dの発光制御が実行される。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた各種ランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置725を制御するものである。
表示制御装置725では、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置96の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容を決定する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たりや特別当たりの発生抽選、主表示部Dの表示の設定(すなわち各種発光部DL,DR,DS,DHにおける発光態様の設定)、図柄表示装置96の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図19に示すように、大当たりや特別当たりの発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、後述する高頻度サポートモードの有無を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示部Dの下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DR並びに図柄表示装置96における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、右側作動入球部85の電動役物を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物用カウンタC3を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。RAM604には、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア632が設けられている。そして、この保留球格納エリア632に、下側作動入球部84又は右側作動入球部85への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下側作動入球部84又は右側作動入球部85に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下側作動入球部84に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右側作動入球部85に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。当否テーブルとしては、各作動入球部84,85に個別に対応させて2種類設定されている。つまり、下側作動入球部84への入賞が発生した場合に参照される下作動口用の当否テーブル(下作動口用当否情報群)と、右側作動入球部85への入賞が発生した場合に参照される右作動口用の当否テーブル(右作動口用当否情報群)とが設定されている。
上記抽選に際して下作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。つまり「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち、「7」及び「307」が大当たり結果に対応しており、それ以外が外れ結果に対応している。
一方、上記抽選に際して右作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状況下では、上記下作動口用の当否テーブルと同様に、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。また、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「51〜60」,「151〜160」,・・・,「551〜560」が特別当たり結果に対応しており、それ以外が外れ結果に対応している。
ここで、大当たり結果と特別当たり結果と違いについて説明する。各作動入球部84,85への入賞に基づいた抽選により大当たり結果となった場合には、下側可変入球部82が開閉実行モードへ移行される。一方、同抽選により特別当たり結果となった場合には、直ちに下側可変入球部82が開閉実行モードへ移行されるのではなく、もう一度別の抽選を行う権利が付与されることとなり、その抽選に当選することで上記大当たり結果の場合と同様に下側可変入球部82が開閉実行モードへ移行されることとなる。
具体的には、特別当たり結果となった場合には、先ず右側可変入球部83が開状態に移行される。その際、右側大入賞口83aに入賞した遊技球が複数の分岐通路のうち特定の分岐通路に流入することで当たりが確定し、下側可変入球部82が開閉実行モードに移行される。言い換えれば、特別当たりに当選した場合には、特定の分岐通路への入球を契機として大当たりと同様の結果が遊技者に対して付与される。なお、特定の分岐通路への入球によって当たりが確定する点に着目すれば、同分岐通路を「有利入球部」と称することも可能である。
次に当たり種別カウンタC2について説明する。当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が下側作動入球部84又は右側作動入球部85に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下側作動入球部84に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右側作動入球部85に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア622に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について説明する。振分テーブルとしては、各作動入球部84,85に個別に対応させて2種類設定されている。つまり、下側作動入球部84への入賞が発生した場合に参照される下作動口用の振分テーブル(下作動口用振分情報群)と、右側作動入球部85への入賞が発生した場合に参照される右作動口用の振分テーブル(右作動口用振分情報群)とが個別に設定されている。これら振分テーブルを参照して、開閉実行モード終了後の右側作動入球部85の電動役物におけるサポートモードの振分が行われる。
右側作動入球部85の電動役物におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右側作動入球部85の電動役物が単位時間当たりに受入状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物用カウンタC3を用いた電動役物用抽選における電役受入状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役受入状態当選となった際に電動役物が受入状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の受入時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役受入状態当選となり電動役物の受入状態が複数回発生する場合において、1回の受入状態が終了してから次の受入状態が開始されるまでの待ち時間は、1回の受入時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物用抽選が行われてから次の電動役物用抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側作動入球部85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右側作動入球部85よりも下側作動入球部84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下側作動入球部84よりも右側作動入球部85への入賞が発生する確率が高くなる。そして、右側作動入球部85への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役受入状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物用抽選における電役受入状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、受入状態への切替回数を多くする、受入時間を長くする、1回の電動役物用抽選が行われてから次の電動役物用抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、スルーゲート用表示部DSにおける1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
本パチンコ機10では、大当たり結果又は特別当たり結果となった場合の低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードへの振分態様は、下側作動入球部84への入賞に基づいて当たり当選となった場合と、右側作動入球部85への入賞に基づいて当たり当選となった場合とで異なっている。
具体的には、上記振分に際して下作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜14」の15個である。一方、上記振分に際して右作動口用の振分テーブルが参照されることとなる遊技状況下では、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜24」の25個である。つまり、下側作動入球部84への入賞により大当たりに当選した場合には1/2の確率で高頻度サポートモードに振り分けられ、右側作動入球部85への入賞により大当たり又は特別当たりに当選した場合には、5/6の確率で高頻度サポートモードに振り分けられることとなる。
なお、当否抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、さらにサポートモードの変更は発生しない。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87の下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示時間と、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置96による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物用カウンタC3は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物用カウンタC3は定期的に更新され、スルーゲート86に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア633に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物用カウンタC3の値によって右側作動入球部85の電動役物を受入状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C3=0〜199であれば、電動役物を受入状態に制御し、C3=200〜249であれば、電動役物を受入状態に制御しない。
既に説明したように、MPU602では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623が用いられる。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリア624が用いられる。
<主制御基板601のMPU602にて実行される各種処理について>
次に、主制御基板601のMPU602により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU602の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への電断信号の入力により起動され、RAM604の各種フラグ格納エリアにおける電断フラグ格納エリア(電断情報記憶手段)に電断フラグ(電断情報)を格納するNMI割込み処理が実行されるが、同処理についての詳細な説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種検知センサの状態を読み込むと共に、同検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及び電動役物用カウンタC3の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及び電動役物用カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート86への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。
スルー用の入賞処理では、遊技球がスルーゲート86に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート86に入賞したと判定した場合には、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
スルーゲート86に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又は役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物用カウンタC3の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球がスルーゲート86に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4である場合には、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。そして、更新した電動役物用カウンタC3の値をRAM604の電役保留エリア633の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
なお、スルー用の入賞処理では、保留数用表示部DHを点灯させるための処理を実行する。役物保留記憶数SNに応じて保留数用表示部DHに対応する発光体が順次点灯されるようになっている。
その後、ステップS105にて、作動入球部84,85への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
以下、図21フローチャートを参照して作動入球部用の入賞処理について説明する。
作動入球部用の入賞処理においては、先ずステップS201にてRAM604の各種カウンタエリア634に格納されている第1タイマカウンタTC1の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。第1タイマカウンタTC1は、右側作動入球部85への入賞を有効とするか否かの判定する際に参照されるカウンタである。
ステップS201にて否定判定をした場合、すなわち第1タイマカウンタTC1の値が「0」である場合には、ステップS202に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に切替フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS202にて肯定判定をした場合、すなわち切替フラグが格納されている場合には、ステップS203に進み、上記第1タイマカウンタTC1の設定処理を実行する。ここで、切替フラグは、後述する電役サポート処理にて駆動部500への駆動信号が出力される際に格納されるフラグである。
第1タイマカウンタTC1の設定値に関しては、上述した高頻度サポートモードに対応した切替であるか否かによって異なる。具体的には、上述の如く駆動信号が出力される期間は、低頻度サポートモード時よりも高頻度サポートモード時のほうが長くなるように設定されており、これに対応させて高頻度サポートモード時に第1タイマカウンタTC1にセットされる値は低頻度サポートモード時に第1タイマカウンタTC1にセットされる値よりも大きく設定されている。詳しくは高頻度サポートモードに対応した切替フラグが格納されている場合には「1000」がセットされ、低頻度サポートモードに対応した切替フラグが格納されている場合には「300」がセットされる。
一方、ステップS201にて肯定判定をした場合には、ステップS204に進み第1タイマカウンタTC1の値を「1」減算する。ステップS204にて減算処理を実行した後、ステップS203にて第1タイマカウンタTC1の設定処理を実行した後、又はステップS202にて否定判定をした場合には、ステップS205に進む。
ステップS205では、遊技球が下側作動入球部84に入球(始動入賞)したか否かを下側作動入球部84に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が下側作動入球部84に入賞したと判定すると、ステップS206では、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS207では、下側作動入球部84に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。その後、ステップS208にて当たり乱数カウンタC1及び当たり種別カウンタC2の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS205にて遊技球が下側作動入球部84に入賞していないと判定した場合にはステップS209に進み、遊技球が右側作動入球部85に入球(始動入賞)したか否かを右側作動入球部85に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップS209にて否定判定をした場合、すなわち下側作動入球部84及び右側作動入球部85の何れにも遊技球が入球していないと判定した場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ステップS209にて肯定判定をした場合、すなわち遊技球が右側作動入球部85に入賞したと判定した場合には、ステップS210に進み、第1タイマカウンタTC1の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。
ステップS210にて肯定判定をした場合には、ステップS211にて払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS212では、右側作動入球部85に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。その後、ステップS208にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS202,S207にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS301)にて払出制御装置242に対して送信される。
一方、ステップS209にて肯定判定し且つステップS210にて否定判定した場合には、右側作動入球部85が非受入状態となっており実質的に入球が発生しないはずのタイミングにて入球が発生したことを意味する。つまり、係る入賞は正規のものである可能性が低いと想定される。そこで、ステップS213においては、音声ランプ制御装置143にて異常発生を示す報知を実行するための異常報知用コマンドを設定するとともに、外部端子板681を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して異常が発生した旨の情報を出力するための報知フラグを格納する。異常報知用コマンドが格納されている場合には、同異常放置用コマンドが後述する通常処理の外部出力処理(ステップS301)にて音声ランプ制御装置143に送信される。また、報知フラグが格納されている場合には、同外部出力処理にてホールコンピュータに対して異常発生を示す旨の信号が出力される。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図22のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、当該通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S307の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS309,S310のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS301では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、所定の演出用コマンドや各種異常報知用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置143に対して送信する。
次に、ステップS302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS303では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たりや特別当たりの当たり判定、図柄表示装置96による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側の各表示部DL,DRの表示制御などを行う。
その後、ステップS304では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モードや高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS305では、右側作動入球部85に設けられた電動役物を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物を開状態とするか否かの判定、スルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
次に、ステップS306では、位置検知センサ370からの検知信号に基づいて遊技機に異常が発生していないかの異常監視処理を実行する。この異常監視処理に関しての詳細な説明は後述する。
その後、ステップS307では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS308にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS309では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。また、ステップS310では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS301〜S307の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理におけるステップS305の電役サポート用処理を図23及び図24のフローチャートを参照して説明する。
図23に示すように、電役サポート用処理では先ずステップS401にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、右側作動入球部85の電動役物を受入状態とする場合に格納され、非受入状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS402に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物を受入状態とするか否かの抽選において受入状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS403に進み、RAM604に設けられた第2タイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS404にて、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS405にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で主表示ユニット87のスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS406にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS407にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS408にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS409にて抽選処理を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物用カウンタC3の値が0〜190であった場合に当選となる。また、これと同時に第2タイマカウンタTC2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2タイマカウンタTC2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS410では、ステップS409の抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS411の処理を実行することなくステップS412に進み、サポート当選である場合には、ステップS411にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM604に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS412に進む。
ステップS412では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS413にて高頻度サポートフラグを消去する。続くステップS414では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報である低頻度サポートコマンド(低頻度サポート設定情報)を、音声ランプ制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS414にて設定された低頻度サポートコマンドは、外部出力処理(ステップS301)にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143は低頻度サポートコマンドをそのまま表示制御装置725に送信する。表示制御装置725では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS415にて抽選処理を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物用カウンタC3の値が0〜190であった場合に当選となる。また、これと同時に第2タイマカウンタTC2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS416では、ステップS415の抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS417にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS402にて肯定判定をし、ステップS418に進み、第2タイマカウンタTC2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合には、ステップS419にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。続くステップS420では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS421に進み、右側作動入球部85の電動役物を駆動制御するための電役駆動制御処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役駆動制御処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
<電役駆動制御処理>
先ず、ステップS501にて右側作動入球部85の電動役物が受入状態となっているか否かを判定する。電動役物が受入状態であるか否かは、電動役物用の駆動部500(詳しくはソレノイド501)が駆動状態であるか否かで判定する。電動役物が受入状態となっている場合にはステップS502に進み、第2タイマカウンタTC2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマカウンタTC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役駆動制御処理を終了する。第2タイマカウンタTC2の値が「0」である場合にはステップS503に進み、電動役物を非受入状態に制御する非受入状態移行処理を行い、第2タイマカウンタTC2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS504では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS505にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役駆動制御処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、ステップS506にてサポート中フラグを消去した後に、本電役駆動制御処理を終了する。
一方、電動役物受け例状態となっていない場合にはステップS501にて否定判定をし、ステップS507に進む。ステップS507では、第2タイマカウンタTC2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマカウンタTC2が「0」でない場合には、そのまま本電役駆動制御処理を終了する。第2タイマカウンタTC2が「0」である場合には、ステップS508にて、電動役物を受入状態に制御する受入状態移行処理を実行する。受入状態移行処理においては、駆動部500に対して駆動信号の出力を開始するとともに、RAM604の各種フラグ格納エリア635に受入状態への移行が開始された旨を示す上記切替フラグを格納する。
その後、ステップS509にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS510にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS511にて第2タイマカウンタTC2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役駆動制御処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS512にて第2タイマカウンタTC2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役駆動制御処理を終了する。
次に、図25のフローチャートを参照して、通常処理のステップS306における異常監視処理について説明する。
<異常監視処理>
異常監視処理においては、右側作動入球部85における受入状態と非受入状態との切り替えが正常に行われたかを監視し、仮に正常に行われていない場合にはその旨の報知を実行するための報知処理を実行し、また仮に同非受入状態への復帰が正常に完了していない場合には同第2状態への復帰を促すための各種処理を実行する。
具体的には、図25に示すように、先ずステップS601にて右側作動入球部85への入球を有効とする期間(以下便宜上、入球有効期間と称する)中であるか否かを判定する。具体的には、上記タイマ割込み処理における作動入球部用の入賞処理(ステップS105)で用いた第1タイマカウンタTC1の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。ステップS601にて肯定判定をした場合にはステップS602に進む。
ステップS602では、誘導部材410が初期位置から移動しているか否かを判定する。具体的には、上記位置検知センサ370からの検知信号(検知情報)に基づいて、誘導部材410が初期位置に存在しているか否か、言い換えれば誘導位置に移動しているか否かを判定する。
ステップS602にて肯定判定をした場合には、ステップS603に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に誘導部材410が初期位置から移動した旨(言い換えれば誘導位置へ移動した旨)を示す移動検知フラグを格納する。ステップS603の処理を実行した後、又はステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS604に進む。
ステップS604では、右側作動入球部85への入球を有効とする期間の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS604にて否定判定をした場合、すなわち上記入球有効期間中である場合には、そのまま本異常監視処理を終了する。一方、ステップS604にて肯定判定をした場合には、ステップS605に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア635に上記移動検知フラグが格納されているか否かを判定する。つまり、入球有効期間中に誘導部材410が誘導位置へ移動したか否かを判定する。
ステップS605において肯定判定をした場合には、ステップS606にて移動検知フラグを消去して本異常判定処理を終了する。一方、移動検知フラグが格納されていない場合には、上記入球有効期間中に誘導部材410の移動が正常に行われなかったこととなる。つまり、球噛みの発生,可変入球機構400の誤動作,駆動部500の故障等の不具合によって誘導部材410の移動が妨げられた可能性があることとなる。そこで、ステップS605にて否定判定をした場合には、ステップS607にて異常報知処理を実行した後、本異常監視処理を終了する。
ステップS607の異常報知処理においては、音声ランプ制御装置143に異常報知を実行させるための異常報知用コマンドをセットするとともに、右側作動入球部85(詳しくは電動役物)に異常が発生した可能性がある旨の情報を外部端子板681を通じてホールコンピュータに出力するための異常報知用フラグをセットする。
ステップS607にてセットされた異常報知用コマンドは通常処理におけるステップS301の外部出力処理にて音声ランプ制御装置143に送信され、音声ランプ制御装置143においては同異常報知用コマンドを受信したことにもとづいてスピーカ部29から警告音(例えば「係員を呼んでください」)を出力するとともにエラー表示ランプ部27を点灯させる。また、ステップS607にて異常報知用フラグがセットされている場合には、通常処理におけるステップS301の外部出力処理にてホールコンピュータに対して右側作動入球部85に異常が発生した可能性がある旨の情報が出力される。
一方、ステップS601にて否定判定をした場合、すなわち上記入球有効期間中でない場合には、ステップS608に進み、リトライ処理が実行中であるか否かを判定する。リトライ処理についての詳細は後述する。ステップS608にて肯定判定をした場合には、そのまま本異常監視処理を終了する。一方、ステップS608にて否定判定をした場合には、ステップS609に進み、誘導部材410が初期位置にて待機中であるか否かを判定する。具体的には、上記位置検知センサ370からの検知信号(検知情報)に基づいて誘導部材410が初期位置に復帰しているか否かを判定する。
ステップS609にて肯定判定をした場合には、そのまま本異常監視処理を終了する。一方、ステップS609にて否定判定をした場合には、入球有効期間でないにも関わらず誘導部材410が初期位置に復帰していないこととなり、続くステップS610にてリトライ処理を実行した後、本異常監視処理を終了する。
ステップS610のリトライ処理においては、駆動部500に駆動信号を出力して、ソレノイド501を励磁させることで一時的に可変入球機構400を動作させる。具体的には、誘導部材410を誘導位置に向けて(遊技機前方へ向けて)移動させるとともに、阻止部材420を許容位置に向けて(誘導部材410から遠ざかる側に)移動させる。これにより、誘導部材410と阻止部材420との隙間が、一時的に遊技球の通過を許容するように拡張される。
リトライ処理にて出力される駆動信号については、誘導部材410を初期位置から最大突出位置へ移動させるために必要十分となるようにしてROM603に予め記憶されている。このため、誘導位置へ到達した直後には駆動信号の出力が停止され、駆動信号の出力停止後には上記バネ部材の付勢力によって誘導部材410が初期位置へと移動する。ここで、ステップS608においては、ステップS610における駆動信号の出力開始タイミングから誘導部材410の初期位置への復帰に必要となると想定される期間が予め定められており、この期間の経過を期間計測用のタイマカウンタを用いて監視することでリトライ処理を実行中であるか否かを判定する。
ここで、主制御装置162のMPU602においては検知センサ370からの検知情報に基づいて、右側作動入球部85への入球が許容されている期間外にて同右側作動入球部85への入球を監視する処理が設定されている。右側作動入球部85については、上述の如く開状態となる期間が決まっており、同期間に基づいて設定された入球有効期間以外にて入球が発生した場合には、入球に基づく特典(遊技球の払出や上記当否抽選)が無効となり、更には期間外に入球が発生した旨を報知する報知処理が実行される構成となっている。
この報知処理においては、音声ランプ制御装置143に異常報知を実行させるための異常報知用コマンドをセットするとともに、右側作動入球部85(詳しくは電動役物)に異常が発生した可能性がある旨の情報を外部端子板681を通じてホールコンピュータに出力するための異常報知用フラグをセットする。この異常報知用コマンドは通常処理におけるステップS301の外部出力処理にて音声ランプ制御装置143に送信され、音声ランプ制御装置143においては同異常報知用コマンドを受信したことにもとづいてスピーカ部29から警告音(例えば「係員を呼んでください」)を出力するとともにエラー表示ランプ部27を点灯させる。また、ステップS607にて異常報知用フラグがセットされている場合には、通常処理におけるステップS301の外部出力処理にてホールコンピュータに対して入球異常が発生した可能性がある旨の情報が出力される。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
右側作動入球部85が前後にスライド移動可能な誘導部材410を有し、同誘導部材410が右側作動口311から突出することで、当該右側作動口311への遊技球の入球を可とする構成とした。こらにより、例えば入賞口を挟んだ左右両側に遊技盤80の前面に沿って開閉可能な可動部材(例えば羽根部材)を配する構成と比較して、可動部材の動作領域を好適に縮小することができる。これにより、遊技領域PEにおける右側作動入球部85の占有領域の減縮を図り、同遊技領域PEに配設された他の遊技部品(例えば可変表示ユニット88)と当該遊技領域PEにて好適に共存させることが可能となっている。
特に本実施の形態に示すように、遊技領域PEの中央に可変表示ユニット88を配設し、遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路を大別して右側迂回経路及び左側迂回経路に2分する構成においては、同可変表示ユニット88の側方に作動入球部85を配設することで、遊技球の流下経路の確保と可変表示ユニット88の大型化との両立が困難になりやすい。この点、上記右側作動入球部85においてはその占有領域を減縮するとともに、右側作動口311の前方の遊技球の通過を許容する構成とすることで、上記位置に右側作動入球部85を配設したとしても、遊技球の流下経路の確保と可変表示ユニット88の大型化とを好適に両立することが可能となっている。
右側作動入球部85については、誘導部材410の上方に配設された阻止部材420を有しており、これら両部材410,420の隙間を小さくしたり大きくしたりすることで右側作動口411への遊技球の流入の可否を切り替える構成となっている。ここで、誘導部材410の誘導部413と阻止部材420の爪部424との隙間は、右側作動入球部85が非受入状態となっている場合でも完全に消失するわけではなく、同隙間が遊技球の直径寸法よりも僅かに小さくなる程度(詳しくは遊技球の半径寸法<隙間寸法<遊技球の直径寸法)となるように設定した。これにより、例えば非受入状態にて誘導部413と爪部424とを当接させる構成と比較して、右側作動入球部85の状態切替を行う際の両部材410,420の動作ストロークを小さくし、同状態切替の迅速化に貢献することが可能となっている。
誘導部材410により遊技球の誘導を行っている状態において阻止部材420により遊技球の流入を許容するか否かを定める構成とすることにより、誘導部材410による遊技球の誘導を積極的に許容する期間の明確化を実現している。例えば、上述した羽根部材等の可動部材に代表されるように同一の可動部材が遊技球を入球部(入口部)へ誘導する機能と同入球部への入球を妨げる機能とを併有する構成と比較して、可動部材(誘導部材410)が誘導位置から非誘導位置へ移動している最中(すなわち誘導を積極的に許容しているわけではない期間中)に入球が発生することを抑制し、右側作動入球部85における切替機能を好適に発揮させることができる。
誘導部材410における誘導/非誘導の各機能を好適に発揮させようとすれば、誘導位置及び非誘導位置間での変位量(右側作動口311からの突出量)をある程度大きくすることが好ましい。しかしながら、このような対応を行った場合には、誘導機能及び非誘導機能を好適に発揮させることができる反面、両位置間での変位期間が間延びすると想定される。故に、誘導部材410が誘導位置及び非誘導位置の間を移動する期間(すなわち、遊技球の誘導を積極的に誘導しているわけではない期間)が長くなり、遊技球の誘導を積極的に許容する期間の明確化が困難になり得る。この点、本特徴によれば、遊技球の入球の可否決定を誘導部材410とは別に動作する阻止部材420に委ねることにより、上記切替期間中にて偶発的な誘導が発生したとしてもそれによる入球の発生を抑制することができ、右側作動入球部85における切替機能を好適に発揮させることができる。
誘導部材410によって右側作動口411に誘導される遊技球は、当該誘導部材410の誘導部413(詳しくは誘導傾斜面414)に沿って移動する。誘導部413に沿って移動する遊技球は、同誘導傾斜面414に対して載った状態となりやすく、左右位置と比較して上下位置が定まりやすい。ここで、阻止部材420を誘導部材410の上方に配置し、爪部424が誘導部413に対して近づく側と遠ざかる側とに変位可能となるようにして回動する構成とすることで、阻止機能の安定化を図っている。
阻止部材420についてはその動作範囲の全域にて右側作動口311からの突出が抑えられており、右側作動入球部85が受入状態から非受入状態に切り替る際には誘導部材410が許容位置にある状態にて許容位置から阻止位置へと変位する構成とした。例えば、誘導部材410を先に誘導位置から非誘導位置に変位させた後、阻止部材420を許容位置から阻止位置に変位させる構成と比較して、受入状態から非受入状態への切替途中にて入球しかかった遊技球が誘導部材410の誘導部413によって押される等して同右側作動口411へ入球することを好適に抑制することができる。これにより、本来右側作動口411へ入球すべきでない遊技球が同右側作動口411へ入球することを抑え、入球確率が本来の設計を上回る等して遊技ホール側に不利益が生じるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
上述の如く切替式(可変式)の入球部を有する構成においては、可動部材等の動きに起因した遊技球の噛み込み等により入球部の状態切替が妨げられる可能性がある。これは、本来入球するはずでない遊技球の入球を発生させ、遊技ホールに対して不利益を生じさせる要因となり得るため好ましくない。
この点、本実施の形態によれば、誘導部材410の非誘導位置への復帰タイミングと阻止部材420の阻止位置への復帰タイミングとをずらすとともに、一方の復帰が完了した後も他方の変位が継続される構成とした。これにより、仮に上述したような遊技球の噛み込みが発生した場合であっても、復帰が完了していない他方の動作によって当該球噛みの解消を図ることができる。
特に、誘導部材410の非誘導位置への変位に先行させて阻止部材420を阻止位置に変位させておくことにより、例えば誘導部材410が非誘導位置に復帰した状態にて阻止部材420が阻止位置に復帰する構成と比較して遊技球の噛み込みを解消する機能を一連の切替動作の中に組み込むことができ、実用上好ましい構成を実現できる。
つまり、阻止部材420が誘導部413に近づく側に移動する構成においては、同阻止部材420の爪部424と誘導部413との間に遊技球が噛み込むと阻止部材420の動作が誘導部材410によって妨げられやすくなると想定される。一方、誘導部材410に関しては、遊技球を下側から支えており当該誘導部材410が後方へ移動した際には、同遊技球が誘導傾斜面414に沿って摺動することとなる。これにより、上記阻止部材420と比較して噛み込み中の遊技球によって同誘導部材410の動作が妨げられることを抑制することができる。故に、仮に上述したような遊技球の噛み込みが発生した場合であっても、誘導部材410の動作によって同球噛みを解消させることが可能となる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、「第1可動部材」としての誘導部材410と「第2可動部材」としての阻止部材420とを1の駆動部500からの動力を用いて動作させる構成とした。つまり、誘導部材410及び阻止部材420において駆動部500を共用とする構成とした。これを変更し、誘導部材410用の駆動部と阻止部材420用の駆動部とを個別に設けてもよい。
係る変更を行った場合には、「駆動機構」としての可変入球機構400を簡素化することが可能となる。しかしながら、「入球部」としての右側作動入球部85に関しては遊技者に対する特典付与に直接的に関係する部位であり、主制御装置162によってその動作が管理されている。ここで、上記可変入球機構400によって実現されていた各部材410,420の動きを複数の駆動部を用いて実現使用とすれば、電気的構成が複雑化するだけでなく主制御装置162における制御負荷が増大すると想定される。故に、望ましくは駆動部を共用化し駆動機構によって各部材410,420の動きを規定する構成を採用するとよい。
(2)上記実施の形態では、「第1可動部材」としての誘導部材410が前後にスライド移動する構成とし、「第2可動部材」としての阻止部材420が誘導部材410に近づく側及び遠ざかる側に回動する構成としたが、各可動部材の動作態様はこれに限定されるものではない。
少なくとも誘導部材410は「入口部」としての右側作動口311からの突出量を増減できる構成であればよく、その動作態様をスライド式から回動式に変更することも可能である。また、阻止部材420については誘導部材410に対して近づく側及び遠ざかる側へ移動することで同誘導部材410との隙間を拡大/縮小することができる構成であれば足り、その動作態様を回動式からスライド式することも可能である。
なお、上記実施の形態においては右側作動入球部85が非受入状態となっている場合に、誘導部材410(詳しくは誘導部413)と阻止部材420(詳しくは爪部424)との隙間を遊技球の直径寸法以下となるように設定することで、右側作動口311からの遊技球の流入を不可としたが、これを変更し、右側作動入球部85が非受入状態となっている場合に、誘導部材410(詳しくは誘導部413)と阻止部材420(詳しくは爪部424)とが当接する構成とし、両部材410,420間の隙間をなくす構成とすることも可能である。但し、このような変更を行った場合には、両部材410,420の位置の切り替えに要する期間が間延びしやすくなり、右側作動入球部85の状態切替の迅速化が難しくなると想定される。故に、上記実施の形態に示したように両部材410,420間の隙間を右側作動入球部85の状態切替に応じて増減させ、非受入状態においても両部材410,420の間に隙間を残存させる構成とすることが好ましい。
(3)上記実施の形態では、誘導部材410及び阻止部材420を上下に並設したが、これら両部材410,420は案内通路316における遊技球の通過領域を挟んで配置されていればよく。例えば、両部材410,420を左右に配置することも可能である。但し、誘導部材410においては右側作動口311へ遊技球を誘導する機能を有している必要があり、係る機能を発揮させる上では誘導部材410が遊技球を下側から支えることが可能な面等を有する構成とすることが好ましい。
このように、誘導部材410が遊技球を下側から支える面を有する構成においては、必然的に遊技球の位置が同支持面に接触するため、左右位置に比較して上下位置における遊技球の位置のばらつきが小さくなる。故に、上述の如く阻止部材420を誘導部材410よりも上側に配置する構成とすることで、阻止機能の安定化に貢献することができる。
(4)上記実施の形態では、誘導部材410が非誘導位置に配置された状態では、誘導部材410(誘導部413)の先端部が阻止部材420の位置に関わらず同阻止部材420の爪部424よりも前方に位置し、遊技機前後方向における同爪部424と誘導部413の先端部との距離寸法が遊技球の半径寸法よりも小さくなるように構成した。これを変更し、誘導部材410が非誘導位置に配置された状態では、誘導部413が阻止部材420の位置に関わらず同阻止部材420の爪部424よりも後方に位置する構成とすることも可能である。係る構成によれば、誘導部材410が非誘導位置(詳しくは初期位置)に復帰した際に、誘導部413上に載っていた遊技球が爪部424によって遊技機前方に押され、同誘導部413から脱落することとなり、球噛みの解消に貢献することができる。但し、このような構成を採用した場合、上記実施の形態と比較して誘導部材410のスライドストロークが増大し、同誘導部材410の切り替えの迅速化が難しくなりやすいと想定される。故に、望ましくは上記実施の形態に示した構成を採用するとよい。
(5)上記実施の形態では、誘導部材410が初期位置に復帰するまでは、誘導部材410が初期位置へ向けて移動している最中での阻止部材420の反転動作を許容する構成としたが、これに限定されるものではない。誘導部材410と阻止部材420との動きを完全に同期させて、誘導部材410が初期位置へ向けて移動している最中での阻止部材420の反転動作を不可とする構成としてもよい。
但し、このような構成を採用した場合には、上記構成を比較して球噛みによって誘導部材410の初期位置への復帰が妨げられやすくなると想定される。これは、右側作動入球部85への入球規制機能を低下させる要因となり得るため好ましくない。また、例えば阻止部材420を反転不可とし、その代わりに誘導部材410を反転可能とすることも可能ではあるが、遊技球が誘導部材410によって右側作動口311へ誘導される点に鑑みれば、誘導部材410の動きを優先させて、右側作動口311への誘導を回避することで受入を不可とするほうが効率的である。
(6)上記実施の形態では、誘導部材410が誘導状態且つ阻止部材420が阻止状態となっている状況下においては、阻止部材420における「当接部」としての爪部424が誘導部材410における誘導部413(詳しくは誘導傾斜面414)よりも後方(案内通路316の奥側)に位置する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば誘導部413の直上に爪部424が位置する構成とすることも可能である。
但し、阻止部材420を阻止状態に切り替える際に球噛みの抑制を念頭に置けば、誘導部413と爪部424との前後位置はずらすことが好ましく。更に、誘導部材410が誘導状態である状況下にて、阻止部材420の阻止状態への切り替えを行う点に着目すれば、上記実施の形態に示したように誘導部413の後方に爪部424が位置する構成とすることが好ましい。
(7)上記実施の形態では、阻止部材420が自重によって阻止位置へ移動する構成(阻止部材420が自重によって阻止位置へ向けて付勢されている構成)を採用したが、これを変更し、阻止部材420を阻止位置へ向けて付勢する付勢部材を設け、同付勢部材の付勢力によって阻止位置へ移動する構成を採用してもよい。
(8)上記実施の形態では、誘導部材410が非誘導位置(詳しくは初期位置)に到達した後、第1リンク部材450の延出部461が阻止部材420に向けて移動する構成を採用することによって、仮に球噛み等によって阻止位置への移動が妨げられている場合には、同阻止部材420が延出部461により阻止位置へ向けて押圧される構成としたが、係る構成は必須のものではなく、省略することも可能である。但し、阻止部材420が初期位置へ復帰していない場合には、遊技球が入球すべきでないタイミングにて右側作動口311へ流入するといった不都合が生じ得る。故に、望ましくは、駆動部500にて発生する動力によって阻止部材420の初期位置への復帰を促すとよい。
(9)上記実施の形態では、誘導部413の後方に連通口411を設け、誘導部材410が誘導状態である場合には、同連通口411の上方に阻止部材420の爪部424が位置する構成としたが、この連通口411を省略することも可能である。
但し、爪部424に押された遊技球が連通口411へと押されることで、球噛みを抑制し得る点に着目すれば、同連通口411を採用することは右側作動入球部85の機能担保の面で有利であると想定される。
(10)上記実施の形態では、誘導位置に所定の幅を設定し、誘導部材410が誘導位置から脱するのに要する期間よりも、阻止部材420が阻止位置から許容位置へと移動する期間のほうが短くなるように設定した。誘導位置から脱する場合の誘導部材410の変位量よりも、阻止位置から許容位置へと移動する場合の阻止部材420の移動量よりも小さくなるように設定することで、上記期間の差を設けたが、これに限定されるものではない。例えば阻止部材420の移動量を誘導部材410の移動量と同等とするとともに、同阻止部材420の移動速度を誘導部材410の移動速度よりも速く設定することで、上記期間の差を設けてもよい。
但し、このような変更を行った場合には、阻止部材420の動作領域を確保することに起因して、右側作動入球部85が大型化すると想定される。これは、遊技領域PEにおける周辺部品(例えば可変表示ユニット88)との共存を困難なものとする要因となり得るため好ましくない。故に、望ましくは上記実施の形態に示したように、阻止部材420の上記移動量を誘導部材410の上記移動量よりも小さく設定する構成を採用するとよい。
(11)上記実施の形態では、受入状態から非受入状態への切替時と非受入状態から受入状態への切替時の両方にて、誘導部材410による遊技球の誘導を積極的に許容している間に阻止部材420を阻止位置及び許容位置へ移動させる構成を採用したが、これに限定されるものではない。上記両切替のうち一方にて、導部材410による遊技球の誘導を積極的に許容している間に阻止部材420を阻止位置及び許容位置へ移動させる構成を採用すればよい。遊技球の噛み込み等の不都合を抑制する点に鑑みれば、受入状態から非受入状態への切替時を適用対象とすることが好ましい。
但し、遊技球の誘導を積極的に許容している期間の開始タイミング及び終了タイミングの両方を明確にすることで、同期間外での偶発的な入球を好適に回避できる点に鑑みれば、上記実施の形態に示したように、受入状態から非受入状態への切替時と非受入状態から受入状態への切替時の両方にて、誘導部材410による遊技球の誘導を積極的に許容している間に阻止部材420を阻止位置及び許容位置へ移動させる構成とすることが望ましい。
(12)上記実施の形態では、誘導部材410及び阻止部材420が初期位置に配置されている場合には駆動部500が駆動することなくそれら各部材410,420の初期位置から移動することを規制する構成としたが、これに限定されるものではなく、同機能を省略することも可能である。しかしながら、非受入状態にて誘導部材410や阻止部材420に不正なアクセスがなされ、それら各部材410,420を押したり引っ張ったりすることで右側作動入球部85を強制的に受入状態に切り替えられるといった不正行為が行われる可能性を考慮すれば、少なくとも両部材410,420が初期位置に復帰した場合には、同部材410,420がリンク部材450,470を介することなく動かないように規制することが好ましい。
(13)上記実施の形態では、入球有効期間を設定し、同入球有効期間外での入球に関しては賞球等の特典の付与を行わない構成としたが、この入球有効期間を省略することも可能である。但し、入球有効期間外においては入球が発生する可能性がほぼゼロとなるように設定されており、このような期間にて発生する入球は正常でない可能性が高い。故に、入球有効期間外での特典付与規制を行わない構成を採用する場合であっても、上記実施の形態に示した異常監視処理(詳しくはステップS601〜S607)の処理は残存させることが好ましい。
(14)上記実施の形態では、可変表示ユニット88の側方に配設された右側作動入球部85が可変入球機構400を有する構成としたが、同可変入球機構に相当する構成を他の入球部(例えば下側作動入球部84,下側可変入球部82,右側可変入球部83)に適用することも可能である。
(15)上記実施の形態では、誘導部材410の位置を検知する位置検知センサ370からの検知信号に基づいて右側作動入球部85が非受入状態に復帰しているか否かを判定する構成としたが、より正確を期すには、阻止部材420の位置を検知する位置検知センサを別途設けてもよい。なお、誘導部材410の位置を検知する検知センサ370に代えて阻止部材420の位置を検知する検知センサを設けてもよいし、上記各検知センサに代えて第1リンク部材450の位置を検知する検知センサを設け、当該検知センサからの検知信号に基づいて右側作動入球部85が非受入状態に復帰しているか否かを判定する構成とすることも可能である。
(16)上記実施の形態では、右側作動入球部85の非受入状態への復帰が完了しているはずのタイミングにて同復帰が完了していない場合には、リトライ処理を実行する構成としたが、これに限定されるものではなく、当該リトライ処理を省略することも可能である。
また、リトライ処理においては、誘導部材410及び阻止部材420の両者を移動させる(誘導位置及び阻止位置に各々移動させる)構成としたが、それら両部材のうち一方のみを移動させる構成としてもよい。例えば、上記変形例(1)との組み合わせ(駆動部を複数有する構成)においては、先ず阻止部材420を初期位置に復帰させ、それでも右側作動入球部85が非受入状態に復帰できない場合には、阻止部材420及び誘導部材410を移動させる構成とするとよい。
(17)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80)と、
前記遊技領域に設けられ、同遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は不可となる第2状態に切替可能な入球部(右側作動入球部85)と
を備え、
前記入球部は、
遊技球の通過を許容する大きさに形成された入口部(右側作動口311)と、
前記入口部から遊技機前方へ突出し前記遊技領域を流下している遊技球を当該入口部へ誘導する誘導位置、及び同誘導位置に位置している場合よりも前記入口部からの突出が抑えられた非誘導位置の両位置に変位可能に設けられた第1可動部材(誘導部材410)と、
前記第1可動部材に対して前記入口部における遊技球の通過領域を挟んだ反対側に配設され、前記入口部への遊技球の流入を許容する許容位置、及び同許容位置よりも前記第1可動部材に近い位置であって同入口部を通じた遊技球の流入を規制する規制位置に変位可能に設けられた第2可動部材(阻止部材420)と、
前記第1可動部材を前記非誘導位置から前記誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置に変位させることにより前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行い、前記第1可動部材を前記誘導位置から前記非誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置に変位させることにより前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う切替手段(可変入球機構400、駆動部500、主制御装置162等)と
を有し、
前記切替手段は、前記第1可動部材による誘導を許容している状態において前記第2可動部材を前記許容位置及び前記規制位置の一方から他方へ変位させることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、第1可動部材による誘導を許容している状態において第2可動部材により遊技球の流入を許容するか否かを定める構成とすることにより、第1可動部材による遊技球の誘導を積極的に許容する期間を明確に定めやすくすることができる。例えば、1の可動部材が遊技球を入球部(入口部)へ誘導する機能と同入球部への入球を妨げる機能とを併有する構成と比較して、可動部材(第1可動部材)が誘導位置から非誘導位置へ移動している最中(すなわち誘導を積極的に許容しているわけではない期間中)に入球が発生することを抑制し、入球部における切替機能を好適に発揮させることができる。
なお、「誘導位置」とは、遊技球を入口部へと誘導可能な位置を示し、例えば第1可動部材における入口部からの遊技機前方への突出量が遊技球の半径寸法と同一又は同半径寸法よりも大きくなる位置を含む。また、「非誘導位置」とは、遊技球を入口部へと誘導が不可となる位置を示し、例えば入口部からの突出が回避された位置を含む。
特徴2.前記切替手段は、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う場合に、前記第1可動部材による誘導を許容している状態において前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置へ変位させることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
特徴2によれば、第1可動部材による誘導を許容している状態にて第2可動部材を許容位置から規制位置へ変位させることで、誘導機能を好適に発揮させている状態のまま遊技球の流入を規制することが可能となる。これにより、第2状態への切り替えを行う場合に誘導を積極的に許容していないはずの期間中にて入球が発生することを好適に抑制することができる。
また、仮に第2可動部材が阻止位置へ変位した際に遊技球の噛み込みが発生した場合でも、噛み込み発生後のタイミングにおいて第1可動部材の変位が継続される。このように、第1可動部材を変位させることで、当該第1可動部材に当接している遊技球の移動を促し、上記球噛みの解消を図ることができる。
特徴3.前記切替手段は、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う場合には前記第1可動部材による誘導を許容している状態において前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置へ変位させるとともに、前記第2状態から前記第1状態への切替を行う場合には前記第1可動部材による誘導を許容している状態において前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置へ変位させることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
特徴3によれば、特徴2に示した効果に加え以下の効果が期待できる。第1可動部材による誘導を許容している状態にて第2可動部材を規制位置から許容位置へ変位させることにより、第1状態への切り替えを行う場合に誘導を積極的に許容していないはずの期間中にて入球が発生することを好適に抑制することができる。このように、遊技球の誘導を積極的に許容する期間の始まりと終わりとを明確化することにより、特徴1に示した効果を好適に享受することができる。
特徴4.前記切替手段は、
駆動力を発生させる駆動部(駆動部500)と、
前記駆動部からの駆動力によって動作することにより、前記第1可動部材及び前記第2可動部材を変位させる駆動機構(可変入球機構400のリンク部材450,470等)と
を有し、
前記駆動機構には、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う場合に、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の変位開始タイミングを揃える一方でそれら第1可動部材及び第2可動部材の変位終了タイミングをずらすようにして両可動部材を変位させるとともに、前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行う場合に、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の変位開始タイミングをずらす一方でそれら第1可動部材及び第2可動部材の変位終了タイミングを揃えるようにして両可動部材を変位させるリンク部(リンク部材450,470)が設けられていることを特徴とする特徴3に記載の遊技機。
特徴3に示したように、第1状態から第2状態への切替時及び第2状態から第1状態への切替時の両方にて第1可動部材による誘導を許容している状態での第2可動部材の切り替えを行う場合には、本特徴に示すように駆動部からの駆動力をリンク部によって伝達する過程で変位開始タイミング及び変位終了タイミングを揃えたりずらしたりするとよい。これにより、特徴3に示した構成を容易に実現することができる。
なお、例えば第1可動部材が誘導位置及び非誘導位置間を往復動する構成とするとともに第2可動部材が許容位置及び規制位置間を往復動する構成を採用すれば、第1状態から第2状態への切り替え時の各可動部材の変位態様と第2状態から第1状態への切り替え時の各可動部材の変位態様とを真逆の関係とすることができる。これにより、リンク部を用いた上記構成の実現を更に容易なものとすることができる。
特徴5.前記切替手段は、前記第2可動部材が前記許容位置及び前記規制位置間を変位する場合の変位期間が、前記第1可動部材が前記誘導位置から前記非誘導位置に変位する場合の変位期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴1乃至特徴4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴5に示す構成を採用すれば、第1可動部材によって遊技球の誘導を積極的に許容する期間にて第2可動部材を許容位置又は規制位置に変位させることが可能となる。これにより、例えば第1可動部材の変位開始前又は変位終了後に第2可動部材を変位させる構成と比較して、第1状態及び第2状態の切り替えの迅速化に貢献することができる。
なお、例えば第2可動部材の上記変位期間を第1可動部材が誘導位置から同誘導位置とは異なる位置へ変位する場合の変位期間よりも短くするとよい。
特徴6.前記切替手段は、前記許容位置及び前記規制位置間を変位する場合の前記第2可動部材の変位量が、前記誘導位置及び前記非誘導位置間を変位する場合の前記第1可動部材の変位量よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴5に記載の遊技機。
特徴5に示した構成を実現するには、本特徴に示すように第2可動部材の変位量を第1可動部材の変位量よりも小さく設定するとよい。例えば各可動部材の変位速度の差に依存して特徴5に示した構成を実現する場合と比較して、入球部及びそれに不随する構成の小型化に貢献することができる。これにより、遊技領域における入球部の配置自由度の向上の貢献することができる。
特徴7.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80)と、
前記遊技領域に設けられ、同遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は不可となる第2状態に切替可能な入球部(右側作動入球部85)と
を備え、
前記入球部は、
遊技球の通過を許容する大きさに形成された入口部(右側作動口311)と、
前記入口部から遊技機前方へ突出し前記遊技領域を流下している遊技球を当該入口部へ誘導する誘導位置、及び同誘導位置に位置している場合よりも前記入口部からの突出が抑えられた非誘導位置の両位置に変位可能に設けられた第1可動部材(誘導部材410)と、
前記第1可動部材に対して前記入口部における遊技球の通過領域を挟んだ反対側に配設され、前記入口部への遊技球の流入を許容する許容位置、及び同許容位置よりも前記第1可動部材に近い位置であって同入口部を通じた遊技球の流入を規制する規制位置に変位可能に設けられた第2可動部材(阻止部材420)と、
前記第1可動部材を前記非誘導位置から前記誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置に変位させることにより前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行い、前記第1可動部材を前記誘導位置から前記非誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置に変位させることにより前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う切替手段(可変入球機構400、駆動部500、主制御装置162等)と
を備え、
前記切替手段は、前記第2可動部材が前記許容位置及び前記規制位置間を変位する場合の変位期間が、前記第1可動部材が前記誘導位置及び前記非誘導位置間を変位する場合の変位期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴7によれば、第1状態及び第2状態の切り替えを行う場合の第2可動部材の変位期間を第1可動部材の変位期間よりも短くすることにより、第1状態と第2状態との切り替えの迅速化を図りつつ遊技球の受入を積極的に許容する期間とそうでない期間とを第2可動部材によって明確に定めることが可能となる。これにより、第1可動部材の変位量を大きくする等して誘導機能の向上を図りつつ、設計意図に反した入球が発生することを好適に抑制することが可能となる。
特徴8.前記第1可動部材は、
前記誘導位置に配置されている状態にて前記入口部から突出している部分に設けられ、前記入口部の奥側へ遊技球を誘導する誘導部(誘導傾斜面414)と、
前記誘導部よりも奥側に位置し、同誘導部を通じて流入した遊技球が通過する球通路(案内通路316)を形成する第1通路形成部(連通口411等)と
を有し、
前記第2可動部材には、前記第1通路形成部に対して遊技球の通過領域を挟んで対峙し、同第1通路形成部とともに前記球通路を形成する第2通路形成部(対向板部421等)が設けられており、
さらに、前記第2可動部材は、前記第1可動部材に対して近づく側及び遠ざかる側に変位して同第1可動部材との相対距離を変更することで、それら両可動部材間の遊技球の通過を規制又は許容し、
前記第1可動部材は、前記第1通路形成部及び前記第2通路形成部との距離を狭めないようにして前記誘導位置から前記非誘導位置へ変位することを特徴とする特徴2乃至特徴6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴8によれば、遊技球の噛み込みが発生している場合に第1可動部材の非誘導位置への変位によって噛み込みが酷くなることを抑制し、同遊技球によって同第1可動部材の非誘導位置への変位(復帰)が妨げられることを抑制できる。これにより、第1可動部材が誘導位置にて足止めされ、本来入口部に誘導されるはずのない遊技球が同入口部へと誘導されることを抑制することができる。
特徴9.前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、前記第1可動部材が前記第2可動部材よりも下側となるようにして上下に並設されており、
前記第1通路形成部は、前記誘導部よりも奥側に達した遊技球の下方への移動を許容するように構成されていることを特徴とする特徴8に記載の遊技機。
特徴9によれば、遊技球の前面側に第2可動部材が当たった場合には同遊技球が後方(案内通路の奥側)へ押されることとなる。ここで、誘導部よりも当該案内通路における奥側に達した遊技球の下方への移動を許容することにより、同第2可動部材の変位方向(押圧方向)への遊技球の移動を促すことができ、仮に規制位置への移動が遊技球によって妨げられた場合であっても、同状態の早期解消に貢献し、規制機能が有効化されない状態が続くことを好適に抑制できる。
特徴10.前記第2可動部材は、前記誘導部に載っている遊技球に対して前記入口部の奥側から当接することで前記両可動部材間を通じた入球を妨げる当接部(爪部424)を有し、
前記当接部は、少なくとも前記第1可動部材が前記誘導位置に位置している状態においては、前記第1通路形成部の上方であって且つ前記誘導部よりも奥側に位置するように構成されており、
前記誘導部は、前記第2状態となっている場合には、当該誘導部が前記当接部の後方に位置するように、又は前記当接部に対して遊技機前方への突出量が遊技球の半径寸法よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴9に記載の遊技機。
特徴10によれば、第2状態への切り替えに伴って第1可動部材が非誘導位置へ変位すると、当接部によって流入が規制されている遊技球は誘導部上にて待機することができなくなり、同誘導部から遊技領域側へ脱落することとなる。これにより、仮に第1可動部材(詳しくは誘導部)と第2可動部材(詳しくは当接部)との間にて遊技球の噛み込みが発生したとしても、第1可動部材の変位によって同噛み込みを好適に解消することができる。
特徴11.前記第2可動部材は、前記規制位置へ向けて変位している場合において、その変位とは逆側への外力が加えられた場合に、前記許容位置側への戻りが許容されていることを特徴とする特徴8乃至特徴10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴8に示したように第2可動部材と第1可動部材との相対距離の変化により遊技球の流入を規制する構成においては、第1可動部材と第2可動部材との間に遊技球が噛み込むことにより第1可動部材の誘導機能が無効化されないままとなることは、流入すべきでない遊技球の流入が発生する要因となり得るため好ましくない。
この点、本特徴に示すように第2可動部材が第1可動部材とは反対側への移動が許容されていれば、第1可動部材の変位に伴って押圧された遊技球を第2可動部材とともに第1可動部材から離れる側へ変位させることができ、噛み込み中の遊技球によって第1可動部材の変位が妨げられることを抑制することができる。これにより、上記不都合の発生を抑えることができる。
特徴12.前記第2可動部材は、前記許容位置側への戻り量が前記第1可動部材及び同第2可動部材の間を遊技球が通過可能となるように設定されていることを特徴とする特徴11に記載の遊技機。
特徴12よれば、遊技球の噛み込みが発生した状態であっても、第1可動部材の変位が妨げられることを好適に回避することができ、特徴11に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴13.前記切替手段は、
駆動力を発生させる駆動部(駆動部500)と、
前記駆動部からの駆動力によって動作することにより、前記第1可動部材及び前記第2可動部材を変位させる駆動機構(可変入球機構400のリンク部材450,470等)と
を有し、
前記駆動機構は、前記第1可動部材が前記非誘導位置に到達した状態にて、前記第2可動部材を前記規制位置に向けて押圧可能な押圧部(延出部461)を有していることを特徴とする特徴11又は特徴12に記載の遊技機。
特徴11等に示した構成によれば、第1可動部材の非誘導位置への変位(復帰)を円滑に行うことができる反面、球噛みが解消されないままとなる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、第1可動部材が非誘導位置に到達した状態にて第2可動部材を押圧することにより、遊技球の移動を促すことができる。これにより、遊技球が入口部にて留まることを好適に回避することができる。
また、特徴11等に示したように第2可動部材の変位を許容する構成においては、第1可動部材の変位を円滑化することができる反面、第2状態における第2可動部材の規制機能が低下しやすい。そこで、第1可動部材が非誘導位置に到達した状態にて、第2可動部材を規制位置へ向けて押圧する構成とすれば、特徴5等に示し効果を発揮させつつ、それに起因した第2可動部材の規制機能の低下を好適に抑制することができる。
なお、特徴4との組み合わせにおいては、同特徴4に示した「駆動部」及び「駆動機構」を本特徴に示す「駆動部」及び「駆動機構」と同一のものとしてもよい。
特徴14.前記第2可動部材が前記規制位置に到達した状態で、前記許容位置への変位を阻止する阻止部(延出部461の下面461a)を備えていることを特徴とする特徴11乃至特徴13のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴11等に示した構成においては、独立して変位可能な第1可動部材及び第2可動部材を採用したことで、球噛み発生時の第1可動部材の非誘導位置への変位(復帰)を円滑に行うことができる。しかしながら、少なくとも第1可動部材による誘導を許容している状態では、同第1可動部材の変位とは独立して第2可動部材の規制位置からの変位を許容したため、同第2可動部材の規制機能が低下しやすいと想定される。そこで、第1可動部材が非誘導位置へ復帰した状態では阻止部によって第2可動部材の変位を止めることにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特徴15.前記切替手段を駆動制御する制御手段(主制御装置162のMPU602において電役サポート処理を実行する機能)と、
前記制御手段による前記入球部の切替期間に基づいて設定された期間であって、前記入球部への入球が発生し得る期間として設定された特定期間内での入球に応じて特典を付与する特典付与手段(主制御装置162のMPU602において賞球設定処理S211を実行する機能)と、
前記特定期間外にて入球が発生した場合に特定の処理を実行する特定処理実行手段(主制御装置162のMPU602において異常報知処理S607を実行する機能)と、
前記制御手段による前記第1状態への切り替えが終了した後に、前記入球部が前記第2状態に復帰しているかを監視する監視手段(主制御装置162のMPU602において監視処理を実行する機能)と、
前記監視手段によって前記第2状態への復帰が確認されなかった場合に、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の少なくともいずれかを変位前の位置に向けて戻す手段(主制御装置162のMPU602においてリトライ処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする特徴8乃至特徴14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴15によれば、入球部への入球が発生し得る期間にて入球が発生した場合には特典が付与され、それ以外の期間にて入球が発生した場合には例えば異常報知や遊技停止等の各種特定処理が実行される。このように構成とすることで、遊技機における信頼性や防犯性の向上に貢献することができる。
また、仮に球噛み等が発生して、入球部が第2状態に復帰していないことが把握された場合には、両可動部材の少なくとも一方を変位前の位置(例えば誘導位置や許容位置)へ戻すことで球噛みを解消し、第2状態への復帰を促すことができる。
ここで、上述した特定期間は、防犯性向上の点からなるべく短く設定することが好ましい。但し、噛み込みが発生し得る構成においては第1可動部材を変位前の位置に向けて戻すことにより噛み込みを解除できるが、これに合わせて上記特定期間を長く設定しないと得られると思っていた特典が得られなかったり異常報知等の特定処理が過度に実行されたりすることで、遊技者等に不快感を与えやすくなると想定される。更には、可動部材の戻りによって、遊技球の通過を妨げる機能が一時的に低下することは、本来発生すべきでない入球を生じさせる要因となり得る。故に、このように防犯機能の向上を図った場合には、遊技球の噛み込みの発生頻度をできるだけ低減することが好ましい。そこで、係る構成に特徴1等に示した構成を適用すれば、上記不都合の発生を抑え、実用上好ましい構成を実現することができる。
特徴16.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80)と、
前記遊技領域に設けられ、同遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は不可となる第2状態に切替可能な入球部(右側作動入球部85)と
を備え、
前記入球部は、
遊技球の通過を許容する大きさに形成された入口部(右側作動口311)と、
前記入口部から遊技機前方へ突出し前記遊技領域を流下している遊技球を当該入口部へ誘導する誘導位置、及び同誘導位置に位置している場合よりも前記入口部からの突出が抑えられた非誘導位置の両位置に変位可能に設けられた第1可動部材(誘導部材410)と、
前記第1可動部材に対して前記入口部における遊技球の通過領域を挟んだ反対側に配設され、前記入口部への遊技球の流入を許容する許容位置、及び同許容位置よりも前記第1可動部材に近い位置であって同入口部を通じた遊技球の流入を規制する規制位置に変位可能に設けられた第2可動部材(阻止部材420)と、
前記第1可動部材を前記非誘導位置から前記誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置に変位させることにより前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行い、前記第1可動部材を前記誘導位置から前記非誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置に変位させることにより前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う切替手段(可変入球機構400や駆動部500等)と
を有し、
前記第2可動部材は、前記規制位置へ向けて変位している場合において、その変位とは逆側への外力が加えられた場合に、前記許容位置への戻りが許容されていることを特徴とする遊技機。
特徴16によれば、第1可動部材と第2可動部材の間に到達した遊技球によって第2可動部材の阻止位置への移動が妨げられた場合であっても、第2可動部材が許容位置側へ変位することにより、球噛み等に起因した各可動部材の機能低下を好適に抑制することができる。
特に、本特徴に対して特徴1に示した技術的思想を適用する場合には、第2可動部材が阻止位置へ向けて変位した後も第1可動部材が変位する。この場合、仮に、球噛みがきつくなれば、各可動部材の変形や破損の要因となり得る。この点、本特徴に示す構成によれば、第2可動部材の戻りを許容することにより、そのような不都合の発生を好適に抑制することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘90等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤、85…入球部としての右側作動入球部、162…切替手段を構成する主制御装置、311…入口部としての右側作動口、316…球通路としての案内通路、400…切替手段を構成する可変入球機構、410…第1可動部材としての誘導部材、411…第1通路形成部としての連通口、414…誘導部としての誘導傾斜面、420…第2可動部材としての阻止部材、421…第2通路形成部としての対向板部、424…当接部としての爪部、450…駆動機構を構成する第1リンク部材、461…押圧部としての延出部、461a…阻止部としての下面、470…駆動機構を構成する第2リンク部材、500…駆動部、602…MPU、PE…遊技領域。

Claims (1)

  1. 前面に遊技領域が形成されている遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、同遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は不可となる第2状態に切替可能な入球部と
    を備え、
    前記入球部は、
    遊技球の通過を許容する大きさに形成された入口部と、
    前記入口部から遊技機前方へ突出し前記遊技領域を流下している遊技球を当該入口部へ誘導する誘導位置、及び同誘導位置に位置している場合よりも前記入口部からの突出が抑えられた非誘導位置の両位置に変位可能に設けられた第1可動部材と、
    前記第1可動部材に対して前記入口部における遊技球の通過領域を挟んだ反対側に配設され、前記入口部への遊技球の流入を許容する許容位置、及び同許容位置よりも前記第1可動部材に近い位置であって同入口部を通じた遊技球の流入を規制する規制位置に変位可能に設けられた第2可動部材と、
    前記第1可動部材を前記非誘導位置から前記誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置に変位させることにより前記第2状態から前記第1状態への切り替えを行い、前記第1可動部材を前記誘導位置から前記非誘導位置に変位させるとともに前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置に変位させることにより前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う切替手段と
    を有し、
    前記切替手段は、前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行う場合には前記第1可動部材が前記誘導位置に配された状態にて前記第2可動部材を前記許容位置から前記規制位置へ変位させるとともに、前記第2状態から前記第1状態への切替を行う場合には前記第1可動部材が前記誘導位置に配された状態にて前記第2可動部材を前記規制位置から前記許容位置へ変位させることを特徴とする遊技機。
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