以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。本実施形態の遊技機では、従来(旧規則)の第一種パチンコ機に相当する遊技が複数混在する。具体的に本実施形態の遊技機は、従来(旧規則)の第一種パチンコ機に相当する第1及び第2の遊技を並行して実行し、第1の遊技における第1の特別遊技と、第2の遊技における第2の特別遊技とが同時に実行されないように排他制御を実行する。
以下の説明では、このような1種1種パチンコ機を遊技機の一例として挙げて、その構成及び動作の一例を詳細に説明する。
(遊技機100)
図1は、本実施形態の遊技機の外観構成の一例を示す正面図である。前述したように、本実施形態の遊技機100は、従来の(旧規則でいうところの)第一種パチンコ機の特徴を複数混在させたような構成を有する。
図1において、遊技機(パチンコ機)100は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機枠とを備えて構成される。
遊技盤には、普通図柄作動ゲート68、普通電動役物65、センター飾り部品64、第1及び第2の特別図柄表示装置70、71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、右打ち表示灯95、外レール54、及び内レール56等が遊技部品として設けられている。内レール56と外レール54は、発射された遊技球を、遊技領域52へ案内するためのものである。
また、遊技盤には、一般入賞口72、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、第1及び第2の大入賞口91、92、及びアウト口58が形成されている。尚、本実施形態では、普通電動役物65が開放することによってのみ第3の始動入賞口67に遊技球が入賞されるようにしている。
ここで、本実施形態では、遊技者から見て相対的に右側の遊技領域に遊技球を発射させることにより、第2の大入賞口92、第2、第3の始動入賞口63、67に遊技球が入賞し易くなるように配置されている(特に、第2の大入賞口92、第3の始動入賞口67については、所謂右打ちをすることにより、遊技球が格段に入賞し易くなるように配置されている)。一方、第1の大入賞口91、第1の指導入賞口62については、遊技者から見て相対的に左側の遊技領域に遊技球を発射させた方が、右側の遊技領域に遊技球を発射させた場合よりも、遊技球が入賞し易くなるように配置されている。
この他、遊技盤には、図示しない複数の釘や風車等も設けられている。釘や風車は、遊技領域52の所定の位置に設けられており、例えば、遊技領域52に入って図1の上から下に向けて移動する遊技球の動きを不規則にしたり、一般入賞口72、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、及び第1及び第2の大入賞口91、92への遊技球の入賞や、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過を調整したりする。
第1の特別図柄表示装置70は、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、第1の特別図柄を表示する7セグメントLEDを備えている。ここで、第1の特別図柄とは、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞を契機として行われる抽選の結果に応じて、「大当たり」を発生させるか否かを示すための図柄である。
また、センター飾り部品64には、第1の特別図柄保留ランプ20が設けられている。第1の特別図柄保留ランプ20は、例えば、遊技球の第1及び第3の始動入賞口62、67への入賞数を表示する4つのLEDを備えている。第1の特別図柄保留ランプ20が備える4つのLEDは、第1又は第3の始動入賞口62、67に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、第1又は第3の特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、第1の特別図柄保留ランプ20が備える4つのLEDの発光数により、遊技球の第1及び第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。このように、本実施形態では、遊技球の第1及び第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値を4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に第1又は第3の始動入賞口62、67に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
本実施形態では、遊技球の第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づいて、第1の特別図柄表示装置70が備える7セグメントLEDを発光させて、「大当たり」に対応する第1の特別図柄である「3」、「7」の何れかと、「ハズレ」に対応する第1の特別図柄である「−」とを変動表示させた後に、これら第1の特別図柄のうちの1つを停止表示させるようにしている。
ここで、第1の特別図柄を変動表示させる時間は、第1の特別図柄を変動表示させる前に定められ、定められた時間の間、第1の特別図柄を変動表示させた後、前述した第1の特別図柄のうちの1つを停止表示させる。そして、「大当たり」に対応する第1の特別図柄が停止表示されると、第1の作動条件が成立し、第1の大入賞口91が開放して第1の特別遊技に移行する。以下の説明では、第1の特別図柄を変動表示させる時間を、必要に応じて第1の特別図柄変動表示時間と称する。
第2の特別図柄表示装置71も、第1の特別図柄表示装置70と同様に、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、第2の特別図柄を表示するランプを備えている。ここで、第2の特別図柄とは、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞を契機として行われる抽選の結果に応じて、「大当たり」を発生させるか否かを示すための図柄である。
また、センター飾り部品64には、第2の特別図柄保留ランプ21が設けられている。第1の特別図柄保留ランプ21は、例えば、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞数を表示する4つのLEDを備えている。第2の特別図柄保留ランプ21が備える4つのLEDは、第2の始動入賞口63に遊技球が入賞する度に順次発光し、また、第2の特別図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、第2の特別図柄保留ランプ21が備える4つのLEDの発光数により、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数を遊技者に報知する。このように、本実施形態では、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の保留数の上限値を4つとしている。そして、この保留数が4つである場合に第2の始動入賞口63に遊技球が入賞した場合には、その遊技球の入賞に基づく抽選を行わずに、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に対応する数の賞球のみを行うようにしている。
本実施形態では、遊技球の第2の始動入賞口63への入賞に基づいて、第2の特別図柄表示装置71が備えるランプを発光させて、「大当たり」に対応する第2の特別図柄である「○」と、「ハズレ」に対応する第2の特別図柄である「×」とを交互に点灯(変動表示)させた後に、これら第2の特別図柄の何れかの点灯を継続(停止表示)させるようにしている。すなわち、「○」が停止表示することは「大当たり」を意味し、「×」が停止表示することは「ハズレ」を意味する。
ここで、第2の特別図柄を変動表示させる時間は、第1の特別図柄と同様に、第2の特別図柄を変動表示させる前に定められ、定められた時間の間、第2の特別図柄を変動表示させた後、前述した第2の特別図柄のうちの1つを停止表示させる。そして、「大当たり」に対応する第2の特別図柄が停止表示されると、第2の作動条件が成立し、第2の大入賞口92が開放して第2の特別遊技に移行する。以下の説明では、第2の特別図柄を変動表示させる時間を、必要に応じて第2の特別図柄変動表示時間と称する。
以上のようにして、第1の特別図柄を用いて行われる第1の遊技と、第2の特別図柄を用いて行われる第2の遊技とを並行して行うに際し、本実施形態では、以下のようにして第1の特別遊技と第2の特別遊技とが同時に実行されないようにしている。
すなわち、第1の特別図柄を変動表示させている間に、第2の特別遊技に遊技が移行すると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、第2の特別遊技が終了すると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開し、定められた第1の特別図柄変動表示時間が経過するまで第1の特別図柄を変動表示させる。このようにすることによって、第2の特別遊技が実行されている間に第1の特別図柄が停止表示されることが防止され、第1の特別遊技が実行されるのを防止できる。
同様に、第2の特別図柄を変動表示させている間に、第1の特別遊技に遊技が移行すると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を中断し、その後、第1の特別遊技が終了すると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を再開して、第2の特別図柄を変動表示させる。このようにすることによって、第1の特別遊技が実行されている間に第2の特別図柄が停止表示されることが防止され、第2の特別遊技が実行されるのを防止できる。
演出表示装置60は、遊技者に視認されやすいように、遊技領域52のほぼ中央位置に設けられており、例えば、装飾図柄等の演出画像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
演出表示装置60の表示画面には、第1の遊技に対応する第1の表示領域194と第2の遊技に対応する第2の表示領域195とが設定されている。第1の表示領域194には、第1の特別図柄に連動する第1の装飾図柄を含む演出画像が表示される。一方、第2の表示領域195には、第2の特別図柄に連動する第2の装飾図柄を含む演出画像が表示される。
第1の装飾図柄は、第1の特別図柄で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。第2の装飾図柄は、第2の特別図柄で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2の遊技に対応する。
本実施形態では、第1及び第2の表示領域194、195の夫々において、横一列に表示される3つの図柄を、第1、第2の装飾図柄として表示する。具体的に説明すると、装飾図柄として、例えば「0」〜「9」、及び「A」〜「F」を、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」の順番で、図1の上から下に向けて変動表示させた後に、「0」〜「9」、及び「A」〜「F」の何れか1つを停止表示させるようにしている。そして、第1又は第2の表示領域194、195に、特定の装飾図柄の組み合わせが停止表示した場合に、「大当たり」としている。一方、第1又は第2の表示領域194、195に停止表示された装飾図柄の組み合わせが、前記特定の装飾図柄の組み合わせの何れにも該当しない場合には、「ハズレ」としている。
尚、本実施形態では、第1の特別図柄表示装置70に停止表示される第1の特別図柄と、第1の表示領域194に停止表示される装飾図柄とが意味する内容を一致させるようにしている。同様に、第2の特別図柄表示装置71に停止表示される第2の特別図柄と、第2の表示領域195に停止表示される装飾図柄とが意味する内容を一致させるようにしている。例えば、第1の特別図柄表示装置70に停止表示される特別図柄が「大当たり」を示すものであるならば、第1の表示領域194に停止表示される装飾図柄も「大当たり」を示すものになるようにしている(すなわち、前記特定の装飾図柄の組み合わせになるようにしている)。
以上のように、本実施形態では、特別図柄と装飾図柄とを連動して表示させるようにして、遊技の結果を表示する際に、矛盾が生じないようにしている。
また、演出表示装置60は、装飾図柄だけでなく、装飾図柄の背景となる背景画像や、大当たりの期待感を遊技者に与えるようにするためのキャラクタ画像等の付随画像も演出画像として表示する。付随画像としては静止画像及び動画像の一方、または双方(例えば、静止した背景画像内でキャラクタ画像が変動する場合等)が表示可能である。具体的に、演出表示装置60は、装飾図柄(横一列に表示された3つの図柄)を変動表示させるとともに、背景画像やキャラクタ画像(双方の場合もある)等の付随画像を表示させる。その後、変動表示させた3つの図柄のうち、左右の2つの図柄を同じ図柄として停止表示させて、所謂リーチ状態を形成し、リーチ状態時のために用意された付随画像に表示を切り換えて、「大当たり」への期待感を遊技者に与えた後に、変動中の残りの真ん中の図柄を停止表示させる。このように、演出表示装置60は、「大当たり」への期待感を遊技者に与えられるように、様々な表示(演出)を行う。
更に、本実施形態の演出表示装置60は、遊技機100における遊技の状態に応じて、遊技領域52のうち、遊技者から見て右側の領域に遊技球を発射させた方が有利であるのか、それとも左側の領域に遊技球を発射させた方が有利であるのかを、付随画像として表示させるようにしている。
尚、第1及び第2の特別図柄は、必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施形態では、第1及び第2の特別図柄表示装置70、71にて目立たない大きさで第1及び第2の特別図柄を表示させるようにした。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60に表示させてもよい。
演出表示装置60の右側方には、普通電動役物65が設けられている。この普通電動役物65が開放すると、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞可能になる。普通電動役物65は、コップ型の第2の始動入賞口63のすぐ下に設けられている。普通電動役物65が閉鎖しているときは、その入口が第2の始動入賞口63によって遮蔽されている。従って、普通電動役物65が閉鎖しているときには遊技球は普通電動役物65内に入らない。普通電動役物65が開放状態となったときにはじめて遊技球が普通電動役物65内に入る(すなわち第3の始動入賞口67に入賞する)。
普通図柄作動ゲート68は、演出表示装置60の右上方に設けられており、例えば、普通図柄作動ゲート68内を遊技球が上から下へ向けて通過することが可能なように構成されている。
普通図柄表示装置59は、センター飾り部品64に取り付けられており、例えば、普通図柄を表示する7セグメントLEDを備えている。ここで、普通図柄とは、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過を契機として行われる抽選の結果に応じて、普通電動役物65を開放させるか否かを示すための図柄である。
また、センター飾り部品64には、普通図柄保留ランプ22が設けられている。普通図柄保留ランプ22は、例えば、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過数を表示する4つのLEDを備えている。
普通図柄表示装置59は、遊技球の普通図柄作動ゲート68への通過に基づいて、7セグメントLEDを発光させて、普通図柄として例えば「7」及び「−」を交互に変動表示させた後に、「7」又は「−」の何れかを停止表示させる。そして、「7」が停止表示された場合に、「当たり」とし、普通電動役物65が開放する。一方、「−」が停止表示された場合には、「ハズレ」とし、普通電動役物65が開放しない。
また、普通図柄保留ランプ22は、普通図柄作動ゲート68を遊技球が通過する度に、4つのLEDを順次発光し、また、普通図柄の変動表示を開始する際に順次消灯する。すなわち、普通図柄保留ランプ22は、4つのLEDの発光数により、普通図柄作動ゲート68の通過数を遊技者に報知する。
第1の大入賞口91は、第1の始動入賞口62の下方に形成されている。この第1の大入賞口91は、第1の特別図柄及び第1の装飾図柄が「大当たり」に対応する図柄となり、第1の特別遊技に移行した場合に、約30秒間開放し単位遊技を実行する。本実施形態では、第1の特別遊技において、15回の単位遊技が実行されるようにしている。
第2の大入賞口92は、普通電動役物65(第3の始動入賞口67)の下方に形成されている。この第2の大入賞口92は、第2の特別図柄及び第2の装飾図柄が「大当たり」に対応する図柄となり、第2の特別遊技に移行した場合に、約30秒間開放し単位遊技を実行する。本実施形態では、第2の特別遊技においても、第1の特別遊技と同様に、15回の単位遊技が実行されるようにしている。
また、本実施形態では、「大当たり」した場合の他に、所謂「突然確変」や「突然時短」となった場合にも、特別遊技に遊技が移行する。この特別遊技に移行した場合には、第1又は第2の大入賞口91、92が開放し、2回の単位遊技が行われる。尚、以下の説明では、「突然確変」や「突然時短」となった場合に第1の大入賞口91が開放することにより行われる特別遊技を第3の特別遊技と称し、第2の大入賞口92が開放することにより行われる特別遊技を第4の特別遊技と称する。
更に、本実施形態では、「小当たり」した場合にも、第1又は第2の大入賞口91、92が開放する。ただし、「小当たり」した場合には、特別遊技を実行するという扱いではなく、通常遊技や時短中に第1又は第2の大入賞口91、92が開放するという扱いとなる。更に、本実施形態では、「小当たり」したときの第1又は第2の大入賞口91、92の開閉動作と、第3及び第4の特別遊技における第1又は第2の大入賞口91、92の開閉動作とを同じにしている。
この第1又は第2の大入賞口91、92の開閉動作の具体例を説明すると、「小当たり」したときには、第1又は第2の大入賞口91、92を0.5秒間開放した後、第1又は第2の大入賞口91、92を閉鎖させ、その状態を0.1秒間維持する。その後、第1又は第2の大入賞口91、92を0.5秒間再度開放した後、第1又は第2の大入賞口91、92を閉鎖させる。
一方、「突然確変」や「突然時短」となって第3又は第4の特別遊技に移行すると、第1又は第2の大入賞口91、92を0.5秒間開放した後、第1又は第2の大入賞口91、92を閉鎖させて、第1回目の単位遊技を行う。そして、第1又は第2の大入賞口91、92を閉鎖させた状態を0.1秒間維持した後、第1又は第2の大入賞口91、92を0.5秒間再度開放した後、第1又は第2の大入賞口91、92を閉鎖させて、第2回目の単位遊技を行う。
そして、本実施形態では、前述したように第1の特別遊技と第2の特別遊技とが同時に実行されないようにすることに加えて、第1、第2の特別遊技と、第3、第4の特別遊技及び「小当たり」に基づく遊技とが同時に実行されないようにもしている。
すなわち、第1の特別図柄を変動表示させている間に、「小当たり」したり、第3、第4の特別遊技に遊技が移行したりすると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、「小当たり」に基づく遊技、第3、第4の特別遊技が終了すると、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開し、定められた第1の特別図柄変動表示時間が経過するまで第1の特別図柄を変動表示させる。
同様に、第2の特別図柄を変動表示させている間に、「小当たり」したり、第3、第4の特別遊技に遊技が移行したりすると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、「小当たり」に基づく遊技、第3、第4の特別遊技が終了すると、第2の特別図柄変動表示時間の計測を再開し、定められた第2の特別図柄変動表示時間が経過するまで第2の特別図柄を変動表示させる。
第1の大入賞口91の右側方には、右打ち表示灯95が設けられている。右打ち表示灯95は、遊技機100における遊技の状態に応じて、遊技領域52のうち、遊技者から見て右側の領域に遊技球を発射させた方が有利である場合に点灯するLEDを備えている。 センター飾り部品64は、半透明の部分を含む成形品であり、演出表示装置60の周囲に設けられている。このセンター飾り部品64は、演出表示装置60を保護したり、遊技機100を装飾したりする等の役割を果たす。
一般入賞口72は、遊技領域52の左下部に設けられており、この一般入賞口72に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
また、遊技領域52の周縁部には、遊技の状態に応じて点灯する遊技効果ランプ等の電飾部品90が設けられている。本実施形態では、この電飾部品90を使用して、遊技機100の状態が異常であることを報知するようにしている。
アウト口58は、遊技領域52の最下部に設けられており、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、一般入賞口72、及び第1〜第2の大入賞口91、92の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する。尚、回収された遊技球は、遊技機100の外部に放出される。
遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、及び球皿ユニット97を備えている。
外枠11は、開口部分を有し、遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、ヒンジ機構等により、外枠11へ開閉自在となるように取り付けられる。
また、前枠12は、遊技球を発射させるための機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構や、遊技球を誘導又は回収するための機構等を有する。
透明板13は、遊技盤を保護するためのものであり、例えば透明なガラス板である。遊技者は、この透明板13を介して、遊技盤の遊技領域52を透視しながら遊技を行う。
扉14は、透明板13を支持するためのものであり、ヒンジ機構等により、前枠12へ開閉自在となるように取り付けられる。
球皿ユニット97は、前枠12の下方に設けられており、遊技球(貸球及び賞球)を一定量貯留する上球皿15及び下球皿16、遊技球を貯留するための機構、遊技球を発射させるための機構に遊技球を送り出すための機構、貯留中の遊技球を出球収容箱(いわゆるドル箱)に抜き出すための球抜き機構、発射ハンドル17、操作スイッチ82、及びスピーカ18等を有する。
操作スイッチ82は、例えば、演出表示装置60に表示される演出画像に基づく操作を遊技者が行うためのものである。
発射ハンドル17は、遊技球を遊技領域52に向けて発射させる際に遊技者により操作される。遊技者が発射ハンドル17を回動操作すると、回動角度に応じた速度で、遊技球が、内レール56及び外レール54により案内されて遊技領域52に向けて発射される。本実施形態では、遊技機100の状態が異常である場合には、発射ハンドル17が操作されても、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないようにするための制御が行われるようにしている。
(規定遊技の概要)
ここで、遊技機100における規定遊技の概要について説明する。
まず、貸し出された遊技球(貸球)が上球皿15に置かれた状態で、遊技者が、発射ハンドル17を、図1に向かって時計回りの方向に回すと、遊技球が、遊技領域52に向けて発射される。遊技領域52に入った遊技球は、遊技領域52に形成されている釘や風車等に衝突して、不規則な動きをしながら、遊技領域52内を上から下に向けて移動する。
そして、遊技球が、第1の始動入賞口62に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出されると共に、第1の特別図柄表示装置70に表示される第1の特別図柄と、演出表示装置60の第1の表示領域194に表示される第1の装飾図柄とが変動表示を開始する。その後、第1の特別図柄表示装置70に所定の特別図柄が停止表示すると共に、演出表示装置60の第1の表示領域194に所定の装飾図柄の組み合わせ(例えば同じ装飾図柄)が停止表示すると、「大当たり」となり、通常遊技から第1の特別遊技に遊技が移行する。
第1の特別遊技では、第1の大入賞口91が開放する。この開放した第1の大入賞口91に遊技球が入賞する度に、所定数の賞球(本実施形態では15個の賞球)が払い出される。そして、本実施形態では、第1の大入賞口91が約30秒開放するか、又は第1の大入賞口91に特定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するかの何れかの状態になると、第1の大入賞口91が閉鎖する。本実施形態では、このような単位遊技が、15回行われるようにしている。
また、遊技球が、第2の始動入賞口62に入賞すると、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出されると共に、第2の特別図柄表示装置71に表示される第2の特別図柄と、演出表示装置60の第2の表示領域195に表示される第2の装飾図柄とが変動表示を開始する。その後、第2の特別図柄表示装置71に所定の特別図柄が停止表示すると共に、演出表示装置60の第2の表示領域195に所定の装飾図柄の組み合わせ(例えば同じ装飾図柄)が停止表示すると、「大当たり」となり、通常遊技から第2の特別遊技に遊技が移行する。第2の特別遊技では、第1の特別遊技と同様にして、第2の大入賞口92が開閉動作する。
以上のように、第1の特別遊技や第2の特別遊技が実行されると、短期間で多量の賞球が払い出され、遊技者に大きなメリットを与えることができる。
また、前述したように、第1の特別図柄(第2の特別図柄)を変動表示させている間に、第2の特別遊技(第1の特別図柄)に移行し、第2の作動条件(第1の作動条件)が成立すると、第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の計測を中断する。これにより、第2の特別遊技(第1の特別遊技)が実行されている間に、第1の特別遊技(第2の特別遊技)が実行されるのを防止することができる。そして、第2の作動条件(第1の作動条件)が解除されると第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の計測を再開し、第1の特別図柄変動表示時間(第2の特別図柄変動表示時間)の残りの時間、第1の特別図柄(第2の特別図柄)を変動表示させた後、停止表示させる。
また、遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過すると、普通図柄表示装置59(7セグメントLED)が普通図柄の変動表示を開始する。その後、普通図柄表示装置59に所定の普通図柄(本実施形態では「7」)が停止表示すると、普通電動役物65が開閉動作を行う。普通電動役物65が開放すると、遊技球が第3の始動入賞口67に入賞することが可能になる。
ところで、本実施形態では、前述した第1及び第2の特別遊技の実行後に、「確変モード」及び「時短モード」の何れかのモードに移行するようにしている。
ここで、「確変モード」とは、「通常モード」よりも「大当たり」になる確率が高くなる状態を形成するようにするモードである。また、この「確変モード」では、次の第1又は第2の特別遊技が開始するまでの間、普通電動役物65の動作を「通常モード」のときと異ならせて、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を形成するようにしている。ここで、「通常モード」とは「確変モード」でも「時短モード」でもない通常の遊技状態を言う。
一方、「時短モード」とは、所定の回数(例えば100回)の特別図柄変動に関する遊技が実行されるまで、普通電動役物65の動作を「通常モード」のときと異ならせて、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を形成し、前記所定の回数の遊技が実行されると「通常モード」に戻るモードをいう。
また、これら「確変モード」及び「時短モード」では、特別図柄及び装飾図柄の変動表示時間が「通常モード」よりも短くなるようにしている。
以上のように、「確変モード」に移行した場合には、次の第1又は第2の特別遊技が開始するまで、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。また、「時短モード」に移行した場合でも、暫くの間は、持ち球を可及的に減らさないようにすることができる。
また、前述したように本実施形態では、第1又は第2の特別遊技を実行した後以外にも、「確変モード」や「時短モード」に突然移行するようにしている。具体的に説明すると、まず、「通常モード」や「時短モード」中に「確変モード」に突然移行するようにしている。本実施形態では、このような遊技形態を「突然確変」と称する。尚、本実施形態では、「確変モード」中に「突然確変」となることもある。
また、「通常モード」や「確変モード」中に「時短モード」に突然移行するようにもしている。本実施形態では、このような遊技形態を「突然時短」と称する。尚、本実施形態では、「時短モード」中に「突然時短」となることもある。
前述したように、「突然確変」や「突然時短」になった場合には、第3又は第4の特別遊技を実行してから、「確変モード」や「時短モード」での遊技を行うようにする。
また、本実施形態では、「確変モード」及び「時短モード」において「大当たり」して第1又は第2の特別遊技に移行した場合には、その第1又は第2の特別遊技を実行しているときの普通電動役物65の動作を「通常モード」のときの動作に戻すようにする。すなわち、第1又は第2の特別遊技の実行中は、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を解除するようにする。
一方、「確変モード」及び「時短モード」において「突然確変」や「突然時短」になって第3又は第4の特別遊技に移行した場合には、その第3又は第4の特別遊技を実行しているときの普通電動役物65の動作を「通常モード」のときの動作に戻さないようにする。すなわち、第3又は第4の特別遊技の実行中も、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を継続するようにする。
また、前述したように本実施形態では、「小当たり」した場合にも、第3及び第4の特別遊技と同様の態様で、第1又は第2の大入賞口91、92が動作する。
更に、前述したように本実施形態では、第1、第2の特別図柄の変動表示を一時的に中断することによって、第1、第2の特別遊技と、第3、第4の特別遊技及び「小当たり」に基づく遊技とが同時に実行されないようにしている。
尚、本実施形態では、「大当たり」した場合には、特別図柄や装飾図柄によって「大当たり」したことが遊技者に報知された後に第1又は第2の大入賞口91、92が動作するが、「突然確変」、「突然時短」、及び「小当たり」になったときには、そのことを特別図柄や装飾図柄によって報知せずに、第1又は第2の大入賞口91、92が動作するようにしている。ただし、「突然確変」、「突然時短」、及び「小当たり」になったときにも、そのことを特別図柄や装飾図柄で報知するようにしてもよい。
また、遊技球が、一般入賞口72に入賞した場合には、所定数の賞球(本実施形態では4個の賞球)が上球皿15又は下球皿16に払い出される。また、遊技球が何れの入賞口にも入賞しなかった場合には、遊技球は、アウト口58に流入する。
(システム構成)
次に、遊技機100の内部構成等のシステム構成について説明する。図2は、遊技機100のシステム構成の一例を示すブロック図である。
遊技機100の筐体内部には、メイン制御基板201、並びにこのメイン制御基板201に接続されたサブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、受電基板207、及び電飾基板208等が配置されている。
(メイン制御基板201)
メイン制御基板201には、メインCPU201a、ROM201b、RAM201c、及びインターフェース回路(I/F回路)201dが設けられており、これらはバス201eを介して互いに接続されている。
メインCPU201aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU201aは、ROM201bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいて遊技機100全体の制御を行う。
ROM201bには、メインCPU201aが、後述する図9〜図14に示す処理、及びその他の遊技の制御を行うのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM201cは、メインCPU201aが各種の制御を行うときのワークエリア等として用いられ、データ等を一時的に記憶する。
I/F回路201dは、メイン制御基板201と、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行う。ただし、メイン制御基板201とサブ制御基板202との間では、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。即ち、一方向の送信のみが可能となっている。
また、I/F回路201dは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりメイン制御基板201は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
(サブ制御基板202)
サブ制御基板202には、サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、ビデオRAM202f、音源回路202g、アンプ202h、及びインターフェース回路(I/F回路)202iが設けられている。サブCPU202a、ROM202b、RAM202c、画像制御プロセッサ202d、音源回路202g、及びI/F回路202iは、バス202jを介して互いに接続されている。また、画像データROM202e及びビデオRAM202fは、画像制御プロセッサ202dに接続されており、アンプ202hは、音源回路202gに接続されている。更に、I/F回路202iには、受電基板207、電飾基板208、及び操作スイッチ82が接続されている。
サブCPU202aは、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU202aは、ROM202bに記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板202全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行う。
ROM202bには、サブCPU202aが、後述する図15に示す処理、及びその他の遊技中の演出を実行するのに必要なプログラムや、種々のデータが記憶されている。また、RAM202cは、サブCPU202aが各種の制御を行うときのワークエリア等として用いられ、データ等を一時的に記憶する。
尚、ROM202b及びRAM202cとしては、それぞれメイン制御基板201に設けられたROM201b及びRAM201cと同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いるのが好ましい。
I/F回路202iは、メイン制御基板201からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。また、I/F回路202iは、操作スイッチ82の操作を検出し、その検出信号をサブCPU202aに送信する。これにより、サブCPU202aは、操作スイッチ82の操作内容等を認識することができる。
演出表示装置60は、液晶ディスプレイを備えて構成され、画像制御プロセッサ202dに接続されている。画像データROM202eには、演出表示装置60に表示されるキャラクタ、文字、及び背景等の画像データが記憶されている。
また、ビデオRAM202fは、演出表示装置60に表示しようとする画像を、画像制御プロセッサ202dが作成するときに用いられるメモリである。画像データROM202eから読み出された画像データは、ビデオRAM202fに展開され、展開された画像データに基づく画像が、演出表示装置60に表示される。尚、液晶ディスプレイの代わりに、例えばプラズマディスプレイ等を用いて演出表示装置60を構成するようにしてもよい。
音源回路202gは、遊技の演出に応じた音声信号を生成するためのものであり、アンプ202hに接続されている。音源回路202gで生成された音声信号に基づく音声は、アンプ202hで増幅され、スピーカ18から出力される。
更に、本実施形態では、演出用周辺機器として、スピーカ18の他に、遊技の状態に応じて点灯又は消灯する電飾部品90が設けられている。電飾部品90としては、例えば、リーチ状態が形成された場合に点灯する電飾部品(LED)、特別遊技の実行中に点灯する電飾部品(LED)、賞球時に点灯する電飾部品(LED)等が挙げられる。
尚、これらの演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出の出力を行うものであり、サブ制御基板202によってのみ制御され、メイン制御基板201によっては制御されない。
また、前述したように、メイン制御基板201からサブ制御基板202への信号の送信は行われるが、サブ制御基板202からメイン制御基板201への信号の送信は行われない。また、I/F回路202iは、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から、受電基板207を介して所定の電力の供給を受ける。この電力によりサブ制御基板202は後述する各種の処理を行うことが可能になる。
(電飾基板208)
電飾基板208には、前述した電飾部品90が接続されており、遊技機100の筐体内部に配置されている電源装置209から供給された電力を、電飾部品90に出力する。これにより、電飾部品90は、点灯又は消灯を行う。
(入賞口基板203)
入賞口基板203には、第1〜第3の始動入賞口62、63、67への遊技球の入賞を検出する第1〜第3の始動入賞口スイッチ74、75、77と、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過を検出する普通図柄作動ゲートスイッチ69と、一般入賞口72への遊技球の入賞を検出する一般入賞口スイッチ73と、第1、第2の大入賞口91、92への遊技球の入賞を検出する第1、第2の大入賞口スイッチ78、79とが接続されている。
入賞口基板203は、これら第1〜第3の始動入賞口スイッチ74、75、77、普通図柄作動ゲートスイッチ69、一般入賞口スイッチ73、及び第1、第2の大入賞口スイッチ78、79から送信された信号に基づいて、遊技球がどの領域を通過したのかを識別し、識別した結果を示す遊技球通過信号をメイン制御基板201に送信する。
更に、入賞口基板203には、普通電動役物65を動作させるための普通電動役物ソレノイド76と、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための第1、第2の大入賞口ソレノイド80、81とが接続されている。
入賞口基板203は、メイン制御基板201から普通電動役物開放指示信号を入力すると、普通電動役物65を駆動させるための電流を普通電動役物ソレノイド76に出力する。これにより、普通電動役物65が開閉動作を行う。
また、入賞口基板203は、メイン制御基板201から、第1、第2の大入賞口開放指示信号を入力すると、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための電流を、第1、第2の大入賞口ソレノイド80、81に出力する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。一方、メイン制御基板201から、第1、第2の大入賞口閉鎖指示信号を入力すると、第1、第2の大入賞口91、92を開放させるための電流の出力を中止する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。
(LED駆動基板204)
LED駆動基板204には、第1、第2の特別図柄表示装置70、71、普通図柄表示装置59、第1、第2の特別図柄保留ランプ20、21、及び普通図柄保留ランプ22が接続されている。
LED駆動基板204は、メイン制御基板201から、第1、第2の特別図柄表示指示信号を入力すると、その第1、第2の特別図柄表示指示信号に基づいて、第1、第2の特別図柄表示装置70、71と、第1、第2の特別図柄保留ランプ20、21におけるLEDの発光を制御する。また、LED駆動基板204は、メイン制御基板201から普通図柄表示指示信号を入力すると、その普通図柄表示指示信号に基づいて、普通図柄表示装置59と、普通図柄保留ランプ22におけるLEDの発光を制御する。
(発射制御基板205)
発射制御基板205には、遊技球を遊技領域52中に発射するための発射ハンドル17に接続されている。発射制御基板205は、発射ハンドル17が遊技者により操作されたことを検出し、検出した結果を示す発射操作検出信号をメイン制御基板201に送信する。これにより、メイン制御基板201は、発射ハンドル17が操作されたことを認識する。
そして、メイン制御基板201は、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していない場合に発射許可信号を発射制御基板205に送信する。そうすると、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されるように発射ハンドル17を制御する。
一方、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。また、遊技機100の状態が異常である場合にも、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないように発射ハンドル17を制御する。
(払出制御基板206)
払出制御基板206は、メイン制御基板201から送信された賞球数信号を受信すると、その賞球数信号に応じた数の賞球(遊技球)が、上球皿15又は下球皿16に払い出されるように、遊技機100の内部に配設されている払出装置218を制御する。これにより、払出装置218は、入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出す。また、払出制御基板206は、払出装置218から入賞に応じた賞球(遊技球)を払い出せない場合には、払出不能信号をメイン制御基板201に送信する。
尚、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、及び払出制御基板206は、受電基板207を介して電源装置209から供給された電力に基づいて動作する。
(受電基板207)
受電基板207は、遊技機100の内部に配置されている電源スイッチ219がオンされると、電源装置209から電力の供給を受け、その電力を、前述したように、メイン制御基板201、サブ制御基板202、入賞口基板203、LED駆動基板204、発射制御基板205、払出制御基板206、及び電飾基板208に分配する。
次に、メイン制御基板201の機能的な構成について説明する。図3は、メイン制御基板201の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(入賞判定部301)
入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が何れの領域を通過したのかを判定する。具体的に説明すると、入賞判定部301は、前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67、普通図柄作動ゲート68、一般入賞口72、及び第1〜第2の大入賞口91、92の何れを通過したのかを判定する。
入賞判定部301は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(払出指示部303)
払出指示部303は、入賞判定部301により判定された結果に基づいて、賞球数を示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。具体的に説明すると、本実施形態では、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67を通過したと(遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞したと)入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信するようにしている。
また、遊技球が、一般入賞口72に入賞したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。更に、遊技球が、第1、第2の大入賞口91、92に入賞したと入賞判定部301が判定すると、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。
これにより、払出制御基板206は、前記賞球数信号に示されている賞球数に応じた払い出しがなされるように、払出装置218を制御する。
払出指示部303は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。尚、賞球数は前述したものに限定されるものではない。
尚、本実施形態では、遊技球が、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞した場合の賞球数を同じにしているが、第1〜第3の始動入賞口62、63、67へ入賞した場合の賞球数を異ならせて、遊技の趣向性を向上させるようにしてもよい。同様に、第1、第2の大入賞口91、92に入賞した場合の賞球数を異ならせるようにしてもよい。
(第1、第2の特別図柄抽選部304a、304b)
第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、遊技球が、第1又は第3、第2の始動入賞口62、67、63へ入賞したと、入賞判定部301が判定すると、例えば「0」〜「65535」までの範囲の乱数、すなわち、第1、第2の特別図柄の当否、突然確変の当否、突然時短の当否、及び小当たりの当否に係る乱数(以下の説明では、この乱数を、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数と称する)を発生して取得する。更に第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数の取得と同時に、例えば「0」〜「255」までの範囲の2種類の乱数、すなわち第1、第2の特別図柄決定用の乱数、及び第1、第2の特別図柄変動パターン決定用の乱数を発生して取得する。以下、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数、第1、第2の特別図柄決定用の乱数及び特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と称する。そして、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、例えばRAM202c内の第1、第2の乱数記憶領域に、「一組の乱数」が一つも記憶されていない場合には、その取得した「一組の乱数」を、第1、第2の当選判定部305a、305bに出力する。
一方、前記乱数記憶領域に、「一組の乱数」が記憶されている場合、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、取得した「一組の乱数」を、前記第1、第2の乱数記憶領域に記憶させる。本実施形態では、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bで取得した「一組の乱数」を、前記第1、第2の乱数記憶領域に、夫々4個(合計8個)まで記憶でき、且つこの「一組の乱数」の記憶順が識別できるようにしている。そして、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、前記第1、第2の乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を、当選判定部305に出力するとともに、出力した「一組の乱数」を前記第1、第2の乱数記憶領域から削除する。
第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
(第1、第2の当選判定部305a、305b)
第1、第2の当選判定部305a、305bは、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにより出力された「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄の当否に係る乱数の値に基づいて、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bによる抽選の結果が、「大当たり」、「突然確変」、「突然時短」、「小当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。続いて、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」に該当する場合には、「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄決定用の乱数の値が、「確変モード」へ移行することを示す当選領域に属するのか、それとも「時短モード」へ移行することを示す当選領域に属するのかに基づいて、特別遊技を実行した後に「確変モード」及び「時短モード」の何れのモード(遊技状態)に移行するのかを判断する。
第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」に該当する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2のボーナスフラグをオンする。このとき、フラグ記憶部302に記憶されている確変フラグ及び時短フラグがオンされている場合には、確変フラグ及び時短フラグをオフする。これにより、「大当たり」に基づく第1又は第2の特別遊技を実行しているときの普通電動役物65の動作が、「通常モード」時の状態に戻る。そして、第1、第2の当選判定部305a、305bは、第1、第2の特別遊技が終了すると、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2のボーナスフラグをオフすると共に、「確変モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグをオンし、「時短モード」に移行する場合には、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の時短フラグをオンする。
尚、本実施形態では、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「大当たり」、「突然確変」、「突然時短」、「小当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかを、同じ抽選テーブルを用いて判定するようにしている。更に第1、第2の当選判定部305a、305bは、「確変モード」及び「時短モード」の何れのモード(遊技状態)に移行するのかについても、同じ抽選テーブルを用いて判定するようにしている。本実施形態では、このようにして、第1の遊技における当選確率と、第2の遊技における当選確率とが同じになるようにしている。
更に、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「一組の乱数」のうち、第1、第2の特別図柄変動パターン決定用の乱数の値に基づいて、特別図柄の変動パターンが何れに該当するのかを判定する。特別図柄の変動パターンの特別図柄変動表示時間としては、例えば5秒、10秒、20秒、29秒が規定されている。各変動パターンは、「ハズレ」に相当する「−」または「当たり」に相当する「3」、「7」が予め規定された確率にそれぞれ規定されている。
また、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合と、その他の場合(「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合)とで異なる抽選テーブルを用いて、前述した「大当たり」、「突然確変」、「突然時短」、「小当たり」及び「ハズレ」の何れに該当するのかの判定を行うようにしている。
具体的に説明すると、本実施形態では、「確変モード」に移行している場合に使用する確変用抽選テーブルと、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合に使用する通常用抽選テーブルとの2つの抽選テーブルが設けられている。
そして、「確変モード」に移行している場合の方が、「時短モード」に移行している場合、及び「通常モード」で遊技を行っている場合よりも、「大当たり」になる確率が高くなるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。また、「突然確変」、「突然時短」、「小当たり」及び「ハズレ」に該当する確率がそれぞれ異なるように、前記2つの抽選テーブルの内容が設定されている。
「小当たり」に該当する場合、第1、第2の当選判定部305a、305bは、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の小当たりフラグをオンする。これにより、「小当たり」に基づく遊技が実行される。具体的に説明すると、「小当たり」に応じた態様で第1、第2の大入賞口91、92が開閉する。この第1、第2の大入賞口91、92の開閉が終了すると、第1、第2の当選判定部305a、305bは、記憶部302に記憶されている第1、第2の小当たりフラグをオフする。
「突然確変」に該当する場合、第1、第2の当選判定部305a、305bは、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の突確・突時フラグをオンする。これにより第3、第4の特別遊技が実行される。第3、第4の特別遊技が実行された後、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグがオフされている場合には、その第1、第2の確変フラグをオンすると共に、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の時短フラグがオンされている場合には、その第1、第2の時短フラグをオフする。
「突然時短」に該当する場合、第1、第2の当選判定部305a、305bは、「突然確変」に該当する場合と同様に、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の突確・突時フラグをオンし、第3、第4の特別遊技が実行されるようにする。そして、第3、第4の特別遊技が実行された後、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の時短フラグがオフされている場合には、その第1、第2の時短フラグをオンすると共に、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグがオンされている場合には、その第1、第2の確変フラグをオフする。
以上のように本実施形態では、「大当たり」して第1、第2の特別遊技が実行されているときには確変フラグ及び時短フラグをオフして、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を解除する。一方、「突然確変」、「突然時短」となり第3、第4の特別遊技が実行されているときには確変フラグ及び時短フラグをオフしない。すなわち、「確変モード」及び「時短モード」で遊技を行っているときに「突然確変」や「突然時短」となり第3、第4の特別遊技が実行される場合には、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態を解除しない。
尚、第1、第2の当選判定部305a、305bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。また、フラグ記憶部302は、メイン制御基板201に設けられているRAM201cを用いることにより実現される。
(第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306b、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314b)
第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、第1、第2の特別図柄変動表示時間を決定すると共に、第1、第2の当選判定部305a、305bにより判定された結果に基づいて、第1、第2の特別図柄表示装置70、71に停止表示させる第1、第2の特別図柄を決定する。
本実施形態では、確変フラグ又は時短フラグがオンされている場合の方が(前記「確率変動モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、そうでない場合よりも(前記「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、第1、第2の特別図柄変動時間を格段に短くするようにしている。
また、本実施形態では、第1の当選判定部305aによる判定の結果、「大当たり」に該当し、「確変モード」に移行する場合には、「7」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。一方、「大当たり」に該当し、「時短モード」に移行する場合には、「3」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。また、第1の当選判定部305aによる判定の結果、「ハズレ」に該当した場合には、「−」を、第1の特別図柄表示装置70に停止表示させる第1の特別図柄として決定する。
一方、第2の当選判定部305bによる判定の結果、「大当たり」に該当した場合には、「確変モード」に移行するか、又は「時短モード」に移行するかに関わらず、「○」を、第2の特別図柄表示装置71に停止表示させる第2の特別図柄として決定する。また、第2の当選判定部305bによる判定の結果、「ハズレ」に該当した場合には、「×」を、第2の特別図柄表示装置71に停止表示させる第2の特別図柄として決定する。
そして、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、このようにして決定した停止図柄や、第1、第2の特別図柄変動表示時間等に基づく表示パターンを形成し、この表示パターンを示す前記特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1、第2の特別図柄表示装置70、71が備えるLEDは、前記特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
また、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、形成した表示パターンに含まれる第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を開始する。
第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、以上のようにして第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bが、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を行っている間、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ、突確・突時フラグ、又は小当たりフラグ」がオンされたか否かを判定する。この判定の結果、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ、突確・突時フラグ、又は小当たりフラグ」がオンされた場合、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の中断を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。その後、フラグ記憶部302に記憶されている「第2、第1のボーナスフラグ、突確・突時フラグ、又は小当たりフラグ」がオフされると、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bにより形成された表示パターンに含まれる第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測を終了すると、第1、第2の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bに指示する。これにより、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306bは、前述したようにして形成した表示パターンに基づいて第1、第2の特別図柄を停止表示するための第1、第2の特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。そして、第1、第2の特別図柄表示装置70、71は、第1、第2の特別図柄停止表示指示信号に基づいて、第1、第2の特別図柄を停止表示する。
また、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数として第1の特別図柄保留ランプ20に表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。また、第2の特別図柄表示指示部306bは、第2の乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、第2の始動入賞口63への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数として第2の特別図柄保留ランプ20、21に表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。
これにより、始動入賞口への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数が、第1、第2の特別図柄保留ランプ20、21が備えるLEDにより表示される。
尚、第1、第2の特別図柄表示指示部306a、306b、及び第1、第2の特別図柄表示時間計測部314a、314bは、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(大入賞口開放指示部307)
大入賞口開放指示部307は、第1、第2の当選判定部305a、305bにより、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bによる抽選の結果が「大当たり」に該当すると判定され、フラグ記憶部302内の第1、第2のボーナスフラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。この大入賞口開放指示信号には、開放する大入賞口を特定する情報と、開放する大入賞口の開放態様を特定する情報とが少なくとも含まれている。この大入賞口開放指示信号を入賞口基板203が受信することにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。
その後、例えば10個の遊技球が、第1、第2の大入賞口91、92を通過したと判断するか、又は第1、第2の大入賞口91、92が開放されてから約30秒が経過したと判断すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、開放している第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。
大入賞口開放指示部307は、以上のようにして第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖されると、大入賞口開放指示部307は、第1、第2の大入賞口91、92が15回開放されたか否かを判定する。すなわち、第1、第2の特別遊技における全ての単位遊技が消化したか否かを判定する。
この判定の結果、第1、第2の特別遊技における全ての単位遊技が消化していない場合には、大入賞口開放指示部307は、前記大入賞口開放指示信号を入賞口基板203に送信して、次の単位遊技に移行させ、前述したようにして第1、第2の大入賞口91、92を開閉させるための動作を全ての単位遊技が消化するまで繰り返し行う。
一方、特別遊技の全ての単位遊技が消化した場合には、特別遊技が終了したので、第1、第2の大入賞口91、92を開放させない。
また、大入賞口開放指示部307は、当選判定部305において「突然確変」及び「突然時短」に該当すると判定され、フラグ記憶部302内の突確・突時フラグがオンされると、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。こうして第1、第2の大入賞口91、92が0.5秒間開放すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、開放している第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。このような第1、第2の大入賞口91、92の開閉動作により、第3、第4の特別遊技における第1回目の単位遊技が行われる。
その後、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を再度送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が0.5秒間再度開放する。こうして第1、第2の大入賞口91、92が開放すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。このような第1、第2の大入賞口91、92の開閉動作により、第3、第4の特別遊技における第2回目の単位遊技が行われる。
更に、大入賞口開放指示部307は、当選判定部305において「小当たり」に該当すると判定された場合には、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が開放する。第1、第2の大入賞口91、92が0.5秒間開放すると、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。そして、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、前記大入賞口開放指示信号を再度送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が0.5秒間再度開放する。そして、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、第1、第2の大入賞口91、92が閉鎖する。以上のように、「小当たり」した場合も、第3、第4の特別遊技と同じように、第1、第2の大入賞口91、92が0.5秒間、2回開放する動作が行われる。
大入賞口開放指示部307は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(時短動作計数部308)
時短動作計数部308は、「時短モード」における遊技回数を計数し、「時短モード」が終了したか否かを判定する。ここで、遊技回数とは、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにおける抽選結果の出力回数をいう。
具体的に時短動作計数部308は、フラグ記憶部302を参照し、第1、第2の時短フラグがオンのときに、第1、第2の特別図柄抽選部304a、304bにおける抽選結果が出力されると、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する。そして、加算値が規定値と一致するか否かを判定する。この判定の結果、これらが一致する場合には、現在の遊技で「時短モード」が終了であるので、時短動作計数部308は、フラグ記憶部302に記憶されている時短フラグをオフする。尚、前記において、規定値とは、「時短モード」における遊技回数の規定値をいい、その値は、例えば「100」である。
また、時短動作計数部308は、以上のようにして計数を行っている最中に、「大当たり」して、第1、第2のボーナスフラグがオンされると、その計数を中止すると共に、計数値をリセットする。「時短モード」中に「大当たり」になったということであるので、現在の遊技が、「時短モード」における何遊技目に該当するのかを計数する必要がないからである。
尚、時短動作計数部308は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(普通図柄抽選部309)
普通図柄抽選部309は、遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過したと、入賞判定部301が判定すると、所定の範囲の乱数を発生させて取得する。そして、普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されていない場合には(すなわち、普通図柄の抽選結果を保留する必要がない場合には)、その取得した乱数を、当選判定部310に出力する。
一方、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が、3つ以下の場合には、その取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。このように、本実施形態では、この普通図柄抽選部309で取得した乱数を、前記普通図柄用乱数記憶領域に、最大4個まで記憶でき、且つこの乱数の記憶順を識別できるようにしている。そして、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を、当選判定部310に出力するとともに、出力した乱数を前記普通図柄用乱数記憶領域から削除する。
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(当選判定部310)
当選判定部310は、普通図柄抽選部309より出力された乱数の値に基づいて、普通図柄抽選部309による抽選の結果が「当たり」又は「ハズレ」の何れに該当するのかを判定する。この判定は、例えば、抽選テーブルを用いて行うようにする。
本実施形態では、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、「当たり」になる確率が格段に高くなるように、当選判定部310で使用される各抽選テーブルの内容が設定されている。これにより、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の普通図柄の当選確率が高くなる。したがって、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が、それらがオンされていない場合よりも、普通電動役物65の開放頻度が高くなり、可及的に持ち球を減らさずに、遊技を進行させることができるようになる。尚、以下の説明では、必要に応じて、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合に当選判定部310が使用する抽選テーブルを時短用抽選テーブルと称し、第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされていない場合に当選判定部310が使用する抽選テーブルを通常用抽選テーブルと称する。
普通図柄抽選部309は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b、及びRAM201cを用いることにより実現される。
(普通図柄表示指示部311)
普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態に基づいて、普通図柄変動表示時間を決定すると共に、当選判定部310により判定された抽選結果に基づいて、普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄を決定する。
本実施形態では、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、前記普通図柄変動表示時間を格段に短くするようにしている。
また、当選判定部310の判定の結果、「当たり」に該当する場合には、例えば「7」を普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄として決定する。一方、「ハズレ」に該当した場合には、例えば「−」を普通図柄表示装置59に停止表示させる普通図柄として決定するようにしている。
そして、普通図柄表示指示部311は、決定した普通図柄や普通図柄変動表示時間等に基づく表示パターンを形成し、この表示パターンを示す普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59が備えるLEDは、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った発光動作を行う。
また、普通図柄表示指示部311は、乱数記憶領域に記憶されている乱数の数を、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数として普通図柄保留ランプ22に表示させるための保留数表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数が、普通図柄保留ランプ22が備えるLEDにより表示される。
尚、普通図柄表示指示部311は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(普通電動役物駆動指示部312)
普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、当選判定部310により判定された抽選結果等に基づいて、普通電動役物65の動作態様を決定し、決定した動作態様を示す普通電動役物開放指示信号を送信する。
具体的に、本実施形態では、普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、及び第1、第2の時短フラグの状態に応じて普通電動役物65の動作態様を異ならせるようにしている。
すなわち、フラグ記憶部302に記憶されている第1、第2の確変フラグ、又は第1、第2の時短フラグがオンされている場合の方が(例えば「確変モード」又は「時短モード」に移行している場合の方が)、それらがオンされていない場合よりも(例えば「通常モード」で遊技を行っている場合よりも)、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞し易くなるように普通電動役物65の動作態様を決定するようにしている。
そして、普通電動役物駆動指示部312は、決定した動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。
尚、普通電動役物駆動指示部312は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(遊技状態判別部315)
遊技状態判別部315は、入賞判定部301により入賞したと判定された入賞口、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、払出制御基板206における賞球の払い出し制御の状態、及び各種ソレノイド76、80、81への電流の供給状態等に基づいて、遊技機100の現在の状態を判別する。具体的に説明すると、遊技状態判別部315は、遊技機100の現在の状態が正常であるか、異常であるかを判別する。ここで、遊技機100の状態が異常である場合とは、遊技機100の故障等、遊技機100自体の原因により遊技機100の状態が異常である場合の他、遊技機100に対して不正な操作が行われることにより遊技機100の状態が異常である場合等、遊技機100の正常な状態(遊技機100が正規の動作を行っている状態)を除く全ての状態をいう。
そして、遊技状態判別部315は、遊技機100の状態が正常であると判別した場合、遊技機100の現在の遊技状態を、予め定められた遊技状態の中から判別する。具体的に説明すると、現在の遊技が、通常遊技及び特別遊技の何れであるかを判別したり、通常遊技である場合には、通常モード、時短モード、及び確変モードの何れであるかを判別したりする。また、遊技状態判別部315は、遊技球の第1〜第3の始動入賞口62、63、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数や、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数を判別する。更に、遊技状態判別部315は、普通電動役物65や、第1、第2の大入賞口91、92の状態を判別する。
遊技状態判別部315は、遊技機100の状態が異常であると判別した場合、遊技機100の現在の異常な状態を、予め定められた異常な状態の中から判別する。具体的に説明すると、例えば、第1、第2の大入賞口91、92が開放していないのに、第1、第2の大入賞口91、92に遊技球が入賞したことを判別したり、普通電動役物65が動作していないのに、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞したことを判別したり、入賞口62、63、67、72、91、92に遊技球が入賞したのに、遊技球が払い出されなかったりしたこと等を判別する。
ただし、遊技状態判別部315が判別する遊技機100の状態は、前述したものに限定されない。
尚、遊技状態判別部315は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(遊技状態数値化部316)
遊技状態数値化部316は、遊技状態判別部315で判別された遊技機100の状態を数値化する(数値に変換する)。
遊技状態数値化部316は、遊技機100の状態と、その遊技機100の状態に対応する数値(ポイント)とが対応付けられた遊技状態数値化テーブルを予め記憶している。図4は、遊技機100の状態が正常である場合に使用される遊技状態数値化テーブルの記憶内容の一例を示す図である。また、図5は、遊技機100の状態が異常である場合に使用される遊技状態数値化テーブルの記憶内容の一例を示す図である。図4、図5に示すように、遊技状態数値化テーブル400、500では、遊技者から見て相対的に左側の遊技領域(以下、必要に応じて左領域と称する)と、相対的に右側の遊技領域(以下、必要に応じて右領域と称する)との何れかに対して、遊技状態に応じた数値(ポイント)が予め登録されている。
また、遊技状態数値化部316は、このような遊技状態数値化テーブル400、500の記憶内容に基づいて遊技機100の現在の状態を数値化するための制御内容判定テーブルを予め記憶している。図6、図7は、制御内容判定テーブルの一例を示す図である。図6、図7に示すように、制御内容判定テーブル600では、遊技機100の現在の状態から変換した数値(ポイント)と、左領域及び右領域とが対応付けられている。遊技状態数値化部316は、遊技状態判別部315で判別された遊技機100の状態に応じた数値(ポイント)を遊技状態数値化テーブル400、500から読み出し、読み出した数値を、制御内容判定テーブル600に付与することにより(一時的に記憶することにより)、遊技機100の遊技状態を数値に変換する。
具体的に図6では、遊技機100の状態が正常である場合に制御内容判定テーブル600に付与される数値の一例を示し、図7では、遊技機100の状態が正常である場合に制御内容判定テーブル600に付与される数値の一例を示している。
まず、図6を参照しながら、遊技機100の状態が正常である場合に制御内容判定テーブル600に付与される数値の一例を説明する。
例えば、遊技機100の現在の遊技が、第1の特別遊技である場合、遊技状態数値化部316は、図6(a)に示すように、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「10」ポイントを付与し、右領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
また、遊技機100の現在の遊技が、時短中の遊技であり、小当たりしていない場合には、図6(b)に示すように、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」ポイントを付与し、左領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
また、遊技状態数値化部316は、遊技機100の現在の遊技が、時短中の遊技であり、第1の特別図柄に基づく小当たりとなった場合には、図6(c)に示すように、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「10」ポイントを付与し、右領域に対して「8」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
更に、遊技状態数値化部316は、遊技機100の現在の遊技が、通常遊技であり、その通常遊技において、第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数が「4」、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数が「0」である場合には、図6(d)に示すように、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して、「5」と「8」とを加算(演算)した「13」ポイントを付与し、左領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
尚、遊技状態数値化テーブル400に記憶される遊技機100の状態や数値(ポイント)は、図4に示したものに限定されるものではない。
次に、図7を参照しながら、遊技機100の状態が異常である場合に制御内容判定テーブル600に付与される数値の一例を説明する。
例えば、遊技機100の現在の状態が「時短モード」であるときに、第2の大入賞口92が開放していないのにも拘らず、第2の大入賞口92に遊技球が入賞した場合、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」ポイントを付与すると判別すると共に、遊技状態数値化テーブル500に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「30000」ポイントを付与すると判別する。よって、遊技状態数値化部316は、図7(a)に示すように、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」と「30000」とを加算(演算)した「30008」ポイントを付与し、左領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
尚、第2の大入賞口92が開放していないのにも拘らず、第2の大入賞口92に遊技球が入賞したことは、例えば次のようにして判別することができる。すなわち、入賞口基板203から第2の大入賞口ソレノイド81に電流を流していないのにも拘らず、入賞判定部301により遊技球が第2の大入賞口92に入賞したと判定された(第2の大入賞口92を通過したことを示す遊技球通過信号が入賞口基板203から送信された)ことにより識別することができる。
また、遊技機100の現在の状態が「時短モード」であるときに、普通電動役物65が開放(動作)していないのにも拘らず、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞した場合、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」ポイントを付与すると判別すると共に、遊技状態数値化テーブル500に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「10000」ポイントを付与すると判別する。よって、遊技状態数値化部316は、図7(b)に示すように、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」と「10000」とを加算(演算)した「10008」ポイントを付与し、左領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
尚、普通電動役物65が開放(動作)していないのにも拘らず、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞したことは、例えば次のようにして判別することができる。すなわち、入賞口基板203から普通電動役物ソレノイド76に電流を流していないのにも拘らず、入賞判定部301により遊技球が第3の始動入賞口67に入賞したと判定された(第3の始動入賞口67を通過したことを示す遊技球通過信号が入賞口基板203から送信された)ことにより識別することができる。
また、遊技機100の現在の状態が「時短モード」であるときに、第1の大入賞口91が開放していないのにも拘らず、第1の大入賞口91に遊技球が入賞した場合、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」ポイントを付与すると判別すると共に、遊技状態数値化テーブル500に基づいて、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「20000」ポイントを付与すると判別する。よって、遊技状態数値化部316は、図7(c)に示すように、制御内容判定テーブル600の右領域に対して「8」を付与すると共に、左領域に対して「20000」を付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
尚、第1の大入賞口91が開放していないのにも拘らず、第1の大入賞口91に遊技球が入賞したことは、例えば次のようにして判別することができる。すなわち、入賞口基板203から第1の大入賞口ソレノイド80に電流を流していないのにも拘らず、入賞判定部301により遊技球が第1の大入賞口91に入賞したと判定された(第1の大入賞口91を通過したことを示す遊技球通過信号が入賞口基板203から送信された)ことにより識別することができる。
更に、遊技機100の現在の遊技が、第1の特別遊技であるときに、一般入賞口72に遊技球が入賞していないのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかった場合、遊技状態数値化部316は、遊技状態数値化テーブル400に基づいて、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「10」ポイントを付与すると判別すると共に、遊技状態数値化テーブル500に基づいて、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「40000」ポイントを付与すると判別する。よって、遊技状態数値化部316は、図7(d)に示すように、制御内容判定テーブル600の左領域に対して「10」と「40000」とを加算(演算)した「40010」ポイントを付与し、右領域に対して「0」ポイントを付与して遊技機100の現在の状態を数値に変換する。
尚、一般入賞口72に遊技球が入賞していないのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかったことは、例えば次のようにして判別することができる。すなわち、入賞判定部301により遊技球が一般入賞口72に入賞したと判定された(一般入賞口72を通過したことを示す遊技球通過信号が入賞口基板203から送信された)のにも拘らず、払い出し装置218から遊技球が払い出されない(払出不能信号が払出制御基板206から送信された)ことにより識別することができる。
尚、遊技状態数値化テーブル500に記憶される遊技機100の状態や数値(ポイント)は、図5に示したものに限定されるものではない。
以上のように本実施形態では、遊技機100の状態が正常である場合に使用される遊技状態数値化テーブル400と、遊技機100の状態が異常である場合に使用される遊技状態数値化テーブル500とを個別に設け、それらに登録されている数値を演算した結果を、制御内容判定テーブル600に付与するようにしている。また、図4及び図5に示すように、本実施形態では、遊技機100の状態が異常である場合には、遊技機100の状態が正常である場合よりも、大きな桁の数値が付与されるようにして、遊技機100の状態が正常である場合に付与される数値と、遊技機100の状態が異常である場合に付与される数値とが区別されるようにしている。すなわち、図4〜図6に示した例では、制御内容判定テーブル600に付与されている数値の最上位の桁を参照するだけで、遊技機100の状態が異常であるか否かを判別でき、更に、制御内容判定テーブル600に付与されている数値の一万の位以上の最上位の値を参照するだけで、遊技機100がどのような異常状態であるかを判別できるようにしている。
尚、遊技状態数値化部316は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a、ROM201b及びRAM201cを用いることにより実現される。また、遊技状態数値化テーブル400、500は、ROM201bを用いることにより実現される。また、制御内容判定テーブル600は、RAM201cを用いることにより実現される。
(制御内容判別部317)
制御内容判別部317は、遊技状態数値化部316によって制御内容判定テーブル600に付与(一時的に記憶)された数値(ポイント)に基づいて、遊技機100の制御内容を判別する。前述したように、制御内容判別部317は、制御内容判定テーブル600に付与されている数値の桁を参照して、遊技機100の状態が異常であるか否かを判別する。この判別の結果、遊技機100の状態が異常である場合、制御内容判別部317は、制御内容判定テーブル600に付与されている数値の最上位(例えば一万の位)の値を参照して、遊技機100がどのような異常状態であるかを判別する。また、制御内容判別部317は、判別した結果に応じて、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成して、発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないように発射ハンドル17を制御する。
例えば、制御内容判定テーブル600に付与されている値が、20000台、30000台である場合、制御内容判別部317は、第1、第2の大入賞口91、92が開放していないのにも拘らず、第1、第2の大入賞口91、92に遊技球が入賞したと判別する。このように、第1、第2の大入賞口91、92に対して不正な入賞があった場合、制御内容判別部317は、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成して、発射制御基板205に送信する。
また、制御内容判定テーブル600に付与されている値が、10000台である場合、制御内容判別部317は、普通電動役物65が開放していないのにも拘らず、第3の始動入賞口65に遊技球が入賞したと判別する。このように、第3の始動入賞口65に対して不正な入賞があった場合にも、制御内容判別部317は、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成して、発射制御基板205に送信する。
更に、制御内容判定テーブル600に付与されている値が、40000台である場合、制御内容判別部317は、一般入賞口72等の入賞口に遊技球が入賞したのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかったと判別する。このように、遊技機100自体の異常(故障)があった場合、制御内容判別部317は、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成しない。
以上のように、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成するか否かは、遊技機100の異常の内容に応じて、予め定められている。
一方、遊技機100の状態が正常である場合、制御内容判別部317は、遊技領域52のうち、遊技者から見て相対的に右側の領域(右領域)に遊技球を発射させるべきか、相対的に左側の領域(左領域)に遊技球を発射させるべきかを判別する。具体的に、制御内容判別部317は、制御内容判定テーブル600の左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きい場合には、左領域に遊技球を発射させるべきであると判別し、そうでない場合には、右領域に遊技球を発射させるべきであると判別する。
この判別の結果、右領域に遊技球を発射させるべきである場合、制御内容判別部317は、右打ち表示灯点灯指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、右打ち表示灯95が点灯し、遊技者は、所謂右打ちするのがよいと判断することができる。一方、左領域に遊技球を発射させるべきであると判別した場合、制御内容判別部317は、右打ち表示灯消灯指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、右打ち表示灯95が消灯し、遊技者は、所謂右打ちをしないのがよいと判断することができる。
例えば、第1の特別遊技を行っている場合には、左領域に遊技球を発射させた方が、第1の大入賞口91に遊技球が入賞し易くなるので、図6(a)に示したように、左領域に対して付与される数値(ポイント)が、右領域に対して付与される数値(ポイント)よりも大きくなるようにしている。
また、時短中は、右領域に遊技球を発射させた方が、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞し易くなるので、原則としては、図6(b)に示したように、右領域に対して付与される数値(ポイント)が、左領域に対して付与される数値(ポイント)よりも大きくなるようにしている。ただし、時短中であっても、第1の特別図柄に基づく小当たりとなった場合には、第1の大入賞口91に遊技球を入賞させた方が、遊技者にとって有利である。よって、このような場合には、図6(c)に示したように、第1の大入賞口91に遊技球が入賞し易くなるように、左領域に対して付与される数値(ポイント)が、右領域に対して付与される数値(ポイント)よりも大きくなるようにしている。
ただし、図7に示したように、制御内容判定テーブル600に付与されている数値(ポイント)が、10000以上である場合には、右領域及び左領域に対して付与される数値(ポイント)の大小に拘らず、右打ち表示灯点灯指示信号又は右打ち表示灯消灯指示信号をLED駆動基板204にせずに、前述したように、制御内容判定テーブル600に付与されている数値(ポイント)に応じて、発射不許可信号を生成して、発射制御基板205に送信する。
尚、制御内容判別部317は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
(演出コマンド生成部313)
演出コマンド生成部313は、入賞判定部301で判定された結果と、当選判定部305で判定された結果と、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態と、特別図柄表示指示部306で決定された特別図柄変動表示時間と、時短動作計数部308で計数された遊技回数(「時短モード」における遊技回数)と、制御内容判別部317で判別された結果等に基づいて、現在の遊技機100の状態に応じた演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。
演出コマンド生成部313は、メイン制御基板201に設けられているメインCPU201a及びROM201bを用いることにより実現される。
次に、サブ制御基板202の機能的な構成について説明する。図8は、サブ制御基板202の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。
(演出コマンド解析部701)
演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201(演出コマンド生成部313)から送信された演出コマンドを解析し、解析した結果を、装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。例えば、メイン制御基板201から、第1、第2の当選判定部305a、305bによる当否抽選に当選したか否か(「大当たり」であるか否か)の結果と、第1、第2の特別図柄変動時間とを示す演出コマンドが入力されると、当該遊技で「大当たり」したか否かということと、第1、第2の特別図柄変動表示時間とを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、「大当たり」した場合、演出コマンド解析部701は、「大当たり」して第1、第2の特別遊技を実行した後、「確変モード」及び「時短モード」の何れに移行するかを示す演出コマンドにより、「確変モード」及び「時短モード」の何れに移行するのかを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、メイン制御基板201から、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態を含む演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、そのフラグの状態に基づいて、当該遊技が、第1〜第4特別遊技及び通常遊技(特別遊技以外の遊技)の何れであるのかということと、小当たりしたか否かと、当該遊技の状態が「確変モード」及び「時短モード」の何れかであるのかを判断し、判断した結果を装飾図柄決定部702、装飾図柄パターン決定部703、画像生成部705、及び音声生成部706に出力する。
また、メイン制御基板201から、遊技球を発射させるべき領域(左領域又は右領域)に関する演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、その領域を画像生成部705に出力する。
更に、メイン制御基板201から、遊技機100の状態が異常であることに関する演出コマンドが入力されると、演出コマンド解析部701は、その演出コマンドの内容に応じて(遊技機100がどのような異常であるかに応じて)、点灯する電飾部品90とその電飾部品90における点灯パターンとを決定し、決定した内容を示すランプ制御信号を電飾基板90に送信する。これにより、遊技機100の異常の内容に応じて、電飾部品90が点灯する。尚、電飾部品90を点灯するか否かと、点灯する電飾部品90の点灯パターンは、遊技機100の異常の内容に応じて、予め定められている。
尚、演出コマンド解析部701が行う処理はこれらに限定されるものではなく、演出コマンドの内容に応じた処理が適宜実行されることになる。
また、演出コマンド解析部701は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、及びRAM202cを用いることにより実現される。
(装飾図柄決定部702)
装飾図柄決定部702は、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果に基づいて、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせを決定する。本実施形態では、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「大当たり」を示すものであり、且つ「確変モード」に移行するものである場合には、「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「CCC」、「EEE」のうちの何れか1つの組み合わせを、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
また、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「大当たり」を示すものであり、且つ「時短モード」に移行するものである場合には、「000」、「222」、「444」、「666」、「888」、「BBB」、「DDD」、「FFF」のうちの何れか1つの組み合わせを、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
更に、演出コマンド解析部701から出力された抽選結果が、「ハズレ」を示すものである場合には、3つの装飾図柄が同じにならない組み合わせを演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせとして決定する。
尚、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせの決定は、例えば抽選により行うようにすればよい。
また、装飾図柄決定部702は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a及びROM202bを用いることにより実現される。
(装飾図柄パターン決定部703)
装飾図柄パターン決定部703は、装飾図柄決定部702により、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせが決定されると、演出コマンドに含まれている第1、第2の特別図柄変動表示時間と同じ時間だけ変動表示する装飾図柄の変動パターンを、予め設定されている装飾図柄変動パターン704の中から選択する。これら装飾図柄変動パターンには、第1、第2の装飾図柄を変動表示させる時間(第1、第2の装飾図柄変動表示時間)や、同じ装飾図柄を2つ停止表示させた後に、残りの1つを停止表示させるようにすること(いわゆるリーチ状態を形成すること)や、特異な演出表示を行った後に、第1、第2の装飾図柄を停止表示させること(いわゆる発展系の演出を形成すること)等が設定されている。
尚、装飾図柄変動パターン704に設定される内容はこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、装飾図柄パターン決定部703は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a及びROM202bを用いることにより実現され、装飾図柄変動パターン704は、サブ制御基板202に設けられているROM202bを用いることにより実現される。
(画像生成部705)
画像生成部705は、装飾図柄決定部702で決定された装飾図柄の組み合わせや、装飾図柄パターン決定部703で決定された装飾図柄変動パターンや、演出コマンド解析部701から出力された情報等に基づいて、演出表示装置60に表示させるための画像データを生成する。
例えば、演出表示装置60に停止表示させる第1、第2の装飾図柄の組み合わせが装飾図柄決定部702で決定され、且つ装飾図柄変動パターンが装飾図柄パターン決定部703で決定された場合には、画像生成部705は、これらの決定内容に応じた装飾図柄が表示されるような画像データを形成する。
また、遊技球を発射させるべき領域(左領域又は右領域)が、演出コマンド解析部701によって指定された場合には、前述したような画像データの代わりに、又は前述したような画像データの中に、その領域に遊技球を発射させるべきことを遊技者に報知するための画像データを生成する。これにより、演出表示装置60は、例えば、右打ちすると有利であることを示す文字情報、又は右打ちすると不利になることを示す文字情報を演出画像として表示する。前述した右打ち表示灯95は、LEDの点消灯によって、右打ちをすべきか否かを遊技者に報知するようにしている。このため、右打ち表示灯95の表示では、遊技者は、右打ちをすべきか否かを判断することが困難になる虞がある。そこで、本実施形態では、演出表示装置60によっても、右打ちをすべきか否かを遊技者に報知することにより、右打ちをすべきか否かの判断を遊技者に容易に行わせるようにしている。ただし、右打ち表示灯95による表示と、演出表示装置60による表示との双方を必ずしも行う必要はなく、何れか一方による表示のみを行うようにしてもよい。また、遊技者から見て右側の領域に遊技球を発射させた方が有利であるのか、それとも左側の領域に遊技球を発射させた方が有利であるのかを示す演出画像は、文字情報に限定されるものではない。例えば、右打ちすると有利になることを示唆する画像、又は右打ちすると不利になることを示唆する画像や、入賞させるべき入賞口の周囲(例えば普通電動役物)の画像を表示するようにしてもよい。
尚、画像生成部705で生成される画像データはこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、画像生成部705は、サブ制御基板202に設けられている画像制御プロセッサ202d、画像データROM202e、及びビデオRAM202fを用いることにより実現される。
(音声生成部706)
音声生成部706は、演出コマンド解析部701から出力された情報に基づいて、音声データを生成して、スピーカ18に出力する。例えば、演出コマンド解析部701から、特別図柄の抽選結果を示す情報が出力された場合には、その抽選結果に応じた音声が、装飾図柄パターン決定部703により決定された装飾図柄変動パターン704に合わせて放音されるような音声データを生成して、スピーカ18に出力する。また、演出コマンド解析部701から、遊技機100の状態が異常であることを示す情報が出力された場合には、その異常の内容に応じた音(例えば音声やブザー音)が放音されるような音データを生成して、スピーカ18に出力する。尚、スピーカ18から音を放音するか否かと、放音するスピーカ18における発音パターンは、遊技機100の異常の内容に応じて、予め定められている。
尚、音声生成部706で生成される音データ(音声データ)はこれらに限定されるものではないということは言うまでもない。
また、音声生成部706は、サブ制御基板202に設けられているサブCPU202a、ROM202b、RAM202c、及び音源回路202gを用いることにより実現される。
尚、メイン制御基板201及びサブ制御基板202に、前述した機能以外の機能が設けられていてもよい。
次に、図9〜図15のフローチャートを参照しながら、以上のようにして構成された本実施形態の遊技機100における処理動作の一例について説明する。
図9は、メイン制御基板201における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図9のステップS1において、メイン制御基板201は、遊技球発射処理を行う。この遊技球発射処理の具体例を説明すると、まず、メイン制御基板201は、発射ハンドル17が遊技者により操作されたことを示す前記発射操作検出信号が、発射制御基板205から送信された後に、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留しているか否かを判定する。
この判定の結果、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していない場合には、メイン制御基板201は、発射許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域52に向けて発射されたことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が遊技領域52中に発射されるとともに、遊技中の演出が開始する。
一方、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留している場合には、メイン制御基板201は、発射不許可信号を発射制御基板205に送信するとともに、遊技球が遊技領域52中に発射できないことを示す演出コマンドを生成し、サブ制御基板202に送信する。この場合には、遊技者が発射ハンドル17を操作しても、遊技球が遊技領域52に向けて発射されない。また、上球皿15及び下球皿16に遊技球が一定量以上貯留していることを、電飾部品90を点灯させることで遊技者に報知する。
次に、ステップS2において、メイン制御基板201は、一般入賞処理を行う。この一般入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、一般入賞口72に入賞した場合に行われる処理である。一般入賞処理の詳細については、図10を用いて後述する。
次に、ステップS3において、メイン制御基板201は、普通図柄作動ゲート通過処理を行う。この普通図柄作動ゲート通過処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、普通図柄作動ゲート68を通過した場合に行われる処理である。普通図柄作動ゲート通過処理については、図11−1及び図11−2を用いて後述する。
次に、ステップS4において、メイン制御基板201は、第1の始動入賞処理を行う。この第1の始動入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞した場合に行われる処理である。第1の始動入賞処理の詳細については、図12−1〜図12−3を用いて後述する。
次に、ステップS5において、メイン制御基板201は、第2の始動入賞処理を行う。この第2の始動入賞処理は、遊技領域52中に発射された遊技球が、第2の始動入賞口63に入賞した場合に行われる処理である。
次に、ステップS6において、メイン制御基板201は、第1の特別遊技実行処理を行う。この第1の特別遊技実行処理は、第1の特別図柄表示装置70及び演出表示装置60の第1の表示領域194に所定の図柄が停止表示されて「大当たり」となり、第1の特別遊技に移行した場合と、「小当たり」となった場合と、「突然確変」や「突然時短」になり、第3の特別遊技に移行した場合に行われる処理である。第1の特別遊技実行処理の詳細については、図13を用いて後述する。
次に、ステップS7において、メイン制御基板201は、第2の特別遊技実行処理を行う。この第2の特別遊技実行処理は、第2の特別図柄表示装置71及び演出表示装置60の第2の表示領域195に所定の図柄が停止表示されて「大当たり」となり、第2の特別遊技に移行した場合と、「小当たり」となった場合と、「突然確変」や「突然時短」になり、第4の特別遊技に移行した場合に行われる処理である。
次に、ステップS8において、メイン制御基板201は、遊技状態数値化処理を行う。この遊技状態数値化処理は、遊技機100の現在の状態を数値に変換し、変換した数値に応じて、遊技機100を制御する処理である。遊技状態数値化処理の詳細については、図14を用いて後述する。
以上のように、メイン制御基板201では、遊技球発射処理、一般入賞処理、普通図柄作動ゲート通過処理、第1及び第2の始動入賞処理、第1及び第2の特別遊技実行処理、及び遊技状態数値化処理を繰り返し行うが、以下の図10〜図14に示すように、本実施形態では、遊技の状態に応じて、不必要な処理を省略しながら、各処理を繰り返し実行するようにしている。また、本実施形態では、4m[sec]毎に割り込み信号を発生させて、図9のフローチャートによる処理を実行している。
(一般入賞処理)
次に、図10のフローチャートを参照しながら、図9のステップS2における一般入賞処理の詳細について説明する。
図10のステップS11において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が一般入賞口72に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が一般入賞口72に入賞した場合には、ステップS12に進み、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が上球皿15又は下球皿16に払い出される。また、演出コマンド生成部313は、一般入賞口72に入賞したことを示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、電飾部品90を点灯させる等して、一般入賞口72に入賞したことを遊技者に報知する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、遊技球が一般入賞口72に入賞していない場合には、ステップS12の処理を行う必要がないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
(普通図柄作動ゲート通過処理)
次に、図11−1、図11−2のフローチャートを参照しながら、図9のステップS3における普通図柄作動ゲート通過処理の詳細について説明する。
図11−1のステップS21において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された前記遊技球通過信号に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過したか否かを判定する、この判定の結果、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過した場合には、ステップS22に進み、普通図柄抽選部309は、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち乱数の取得を行う)。
次に、ステップS23において、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS24に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS25に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させて、図9に示したメインフローチャートに戻る。
尚、ステップS24において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、ステップS23において、普通図柄が変動表示中でないと判定された場合には、ステップS26に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されている場合には、ステップS27に進み、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つ以下である場合には、ステップS28に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄の抽選結果(ステップS22で取得した乱数)を、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS29において、普通図柄抽選部309は、前記普通図柄用乱数記憶領域に最も早く記憶された乱数を読み出して、ステップS30に進む。
一方、ステップS26において、乱数が記憶されていないと判定した場合には、ステップS27〜S29を省略してステップS30に進む。
また、ステップS27において、前記普通図柄用乱数記憶領域に記憶されている乱数の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS22で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく普通図柄の表示も行うことができないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
以上のようにして、普通図柄の抽選結果(乱数)が得られると、ステップS30に進み、普通図柄抽選部309は、得られた乱数を当選判定部310に出力する。
次に、ステップS31において、当選判定部310は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグまたは確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグまたは確変フラグがオンされている場合には、ステップS32に進み、当選判定部310は、時短用抽選テーブルを読み出す。
一方、時短フラグ及び確変フラグのいずれもオンされていないと判定した場合には、ステップS33に進み、当選判定部310は、通常用抽選テーブルを抽出する。
以上のように、ステップS33で抽選テーブルを選択すると、図11−2のステップS34に進み、当選判定部310は、ステップS30で普通図柄抽選部309から出力された抽選の結果(乱数)が、選択した抽選テーブルにおいて「当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、普通図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
この判定の結果、普通図柄の抽選に当選した場合には、ステップS35に進み、普通図柄表示指示部311と普通電動役物駆動指示部312は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、ステップS36に進む。ステップS36において、普通図柄表示指示部311は、時短用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S35の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS37において、普通電動役物駆動指示部312は、時短用のデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。尚、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置59に普通図柄が停止表示した後に送信される。
また、ステップS35において、時短フラグ及び確変フラグのいずれもオンでないと判定された場合には、ステップS38に進み、普通図柄表示指示部311は、通常用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「当たり」であることを示す「7」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S35の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS39において、普通電動役物駆動指示部312は、通常用のデフォルトの動作態様を示す前記普通電動役物開放信号を、入賞口基板203に送信する。これにより、普通電動役物65は、前記普通電動役物開放信号に示されている動作態様で動作を行う。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。尚、前記普通電動役物開放信号は、普通図柄表示装置59に普通図柄が停止表示した後に送信される。
ステップS34において、普通図柄の抽選に当選していないと判定された場合には、ステップS40に進み、普通図柄表示指示部311は、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグ又は確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、時短フラグ又は確変フラグがオンされている場合には、ステップS41に進み、普通図柄表示指示部311は、時短用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S40の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS40において、時短フラグ及び確変フラグがいずれもオンでないと判定された場合には、ステップS42に進み、普通図柄表示指示部311は、通常用のデフォルトの普通図柄変動表示時間の間、普通図柄を変動表示させた後、「ハズレ」であることを示す「−」を停止表示させるような表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す前記普通図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、普通図柄表示装置59は、前記普通図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。また、演出コマンド生成部313は、ステップS34、S40の判定結果に基づく演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
図11−1のステップS21において、遊技球が普通図柄作動ゲート68を通過していないと判定された場合には、ステップS43に進み、普通図柄抽選部309は、RAM201c内に設けられている前記普通図柄用乱数記憶領域に、乱数が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、乱数が記憶されていない場合には、ステップS44以降の処理を行う必要がないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、乱数が記憶されている場合には、ステップS44に進み、普通図柄抽選部309は、普通図柄が変動表示中か否かを判定する。この判定の結果、普通図柄が変動表示中の場合には、ステップS29以降の処理を行う必要がないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、普通図柄が変動表示中でない場合には、前述したステップS29に進む。
(第1の始動入賞処理)
次に、図12−1〜図12−3のフローチャートを参照しながら、図9のステップS4における第1始動入賞処理の詳細について説明する。
図12−1のステップS51において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された遊技球通過信号に基づいて、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞したか否かを判定する。この判定の結果、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞していない場合には、後述するステップS99に進む。一方、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞した場合には、ステップS52に進む。ステップS52において、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球(遊技球が)が、上球皿15又は下球皿16に払い出される。
次に、ステップS53において、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第2のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第2のボーナスフラグがオンされている場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが不可能であると判断し、後述するステップS55に進む。一方、第2のボーナスフラグがオンされていない場合には、ステップS54に進む。ステップS54において、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、突確・突時フラグ又は小当たりフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、突確・突時フラグ及び小当たりフラグの何れもがオンされていない場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが可能であると判定し、後述する図12−2のステップS62に進む。
一方、突確・突時フラグ又は小当たりフラグがオンされている場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが不可能であると判定し、ステップS55に進む。ステップS55において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されている場合には、後述するステップS60に進む。
一方、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されていない場合には、ステップS56に進む。ステップS56において、第1の特別図柄抽選部304aは、乱数を発生させて抽選を行う(すなわち第1の特別図柄の当否に係る乱数の取得を行う)。このとき同時に、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄決定用の乱数及び第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数の取得を行う。前述したように、第1の特別図柄の当否に係る乱数、第1の特別図柄決定用の乱数及び第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数からなる3個の乱数を「一組の乱数」と言う。
次に、ステップS57において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、「一組の乱数」が記憶されている場合には、ステップS58に進む。ステップS58において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS59に進み、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS56で取得した「一組の乱数」)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS57において、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されていないと判定された場合には、「一組の乱数」の数を判別する必要はないので、ステップS58を省略してステップS59に進む。
また、ステップS58において、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下でない場合には、ステップS56で取得した「一組の乱数」を記憶させることができないので、ステップS59を省略して図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS55において、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されていると判定された場合には、ステップS60に進む。ステップS60において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の中断を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断する。
次に、ステップS61において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測の中断したことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。これにより、サブ制御基板202は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が中断されたことを知ることができる。そして、前述したステップS56に進み、第1又は第3の始動入賞口62、67への遊技球の入賞に基づく抽選を行う。
ステップS53において、第2のボーナスフラグがオンされていないと判定された場合には、図12−2のステップS62に進む。ステップS62において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断しているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断している場合には、後述するステップS94に進む。
一方、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していない場合には、ステップS63に進み、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の当否に係る乱数と、第1の特別図柄決定用の乱数と、第1の特別図柄変動パターン決定用の乱数との取得を行う(「一組の乱数」の取得を行う)。
次に、ステップS64において、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグがオフされているか否かを判定する。この判定の結果、第1のボーナスフラグがオフされていない(オンされている)場合には、第1の特別遊技の実行中であるので、ステップS65に進む。ステップS65において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS63で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく第1の特別図柄の表示も行うこともできないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS66に進む。ステップS66おいて、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS63で取得した「一組の乱数」)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS64において、第1のボーナスフラグがオフされていると判定された場合には、ステップS67に進む。ステップS67において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄が変動表示中の場合には、後述するステップS96に進む。一方、第1の特別図柄が変動表示中でない場合には、ステップS68に進む。ステップS68において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に「一組の乱数」が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、「一組の乱数」が記憶されている場合には、ステップS69に進む。ステップS69において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。
この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS63で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別通図柄の表示も行うこともできないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている乱数の一組の数が3つ以下である場合には、ステップS70に進む。ステップS70において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の特別図柄の抽選結果(ステップS63で取得した乱数)を、第1の乱数記憶領域に記憶させる。
次に、ステップS71において、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に最も早く記憶された「一組の乱数」を読み出して、図12−3のステップS72に進む。
尚、ステップS68において、「一組の乱数」が記憶されていないと判定した場合には、ステップS69〜S71を省略して図12−3のステップS72に進む。
ステップS72に進むと、第1の特別図柄抽選部304aは、得られた「一組の乱数」を当選判定部305に出力する。
次に、ステップS73において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグがオンされている場合には、第1の遊技の状態が「確変モード」であると判断して、ステップS74に進み、第1の当選判定部305aは、「確変モード」である場合に使用するデフォルトの確変用抽選テーブルを抽出する。そして、後述するステップS81に進む。
一方、第1の確変フラグがオンされていない場合には、ステップS75に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグがオンされている場合には、ステップS76に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、時短回数に1を加算する。すなわち、現在の遊技が「時短モード」における何遊技目に該当するのか(「時短モード」における遊技回数)を計数する。そして、演出コマンド生成部313は、この「時短モード」における遊技回数を示す演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS77において、第1の当選判定部305aは、「時短モード」である場合に使用するデフォルトの通常用抽選テーブルを抽出する。
次に、ステップS78において、第1の当選判定部305aは、時短動作計数部308の計数値を参照することにより、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了したか否かを判定する。この判定の結果、規定の遊技回数を消化して「時短モード」が終了した場合には、ステップS79に進み、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグをオフする。そして、後述するステップS81に進む。
一方、ステップS78において、規定の遊技回数を消化していないと判定した場合には、「時短モード」が継続中であるので、ステップS79の処理を省略して後述するステップS81に進む。
また、ステップS75において、第1の時短フラグがオンされていないと判定した場合には、「通常モード」での遊技中であるので、ステップS80に進み、第1の当選判定部305aは、「通常モード」での遊技中に使用するデフォルトの通常用抽選テーブルを抽出する。
以上のように、ステップS74、S77、S80で抽選テーブルを抽出すると、ステップS81に進み、第1の当選判定部305aは、ステップS72で特別図柄抽選部304から出力された抽選の結果(第1の特別図柄の当否に係る乱数)が、抽出した抽選テーブルにおいて「大当たり」に該当するのか否かを判定する。すなわち、第1の特別図柄の抽選に当選したか否かを判定する。
この判定の結果、第1の特別図柄の抽選に当選していない場合には、このステップS82〜S84の処理を省略して後述するステップS85に進む。
一方、第1の特別図柄の抽選に当選した場合には、ステップS82に進み、第1の当選判定部305aは、特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを更に判定すると共に、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグをオンする。
次に、ステップS83において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされている場合には、ステップS84に進む。ステップS84に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、オンされている第1の確変フラグ及び第1の時短フラグをオフする。一方、第1の確変フラグ又は第1の時短フラグがオンされていない場合には、第1の確変フラグ及び第1の時短フラグをオフする必要はないので、ステップS84を省略してステップS85に進む。以上のステップS84により、第1の確変フラグ及び第1の時短フラグがオフされ、第1の特別遊技を実行しているときに、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞しやすい状態が解除される。
ステップS85に進むと、第1の当選判定部305aは、ステップS72で第1の特別図柄抽選部304aから出力された抽選の結果が、「突然確変」又は「突然時短」の当選領域に該当するか否かを判定する。すなわち、「突然確変」又は「突然時短」になったか否かを判定する。この判定の結果、「突然確変」又は「突然時短」になった場合には、ステップS86に進む。ステップS86に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の突確・突時フラグをオンする。
一方、ステップS85において、「突然確変」又は「突然時短」になっていない場合には、突確・突時フラグをオンする必要はないので、ステップS86を省略してステップS87に進む。
ステップS87に進むと、第1の当選判定部305aは、ステップS72で第1の特別図柄抽選部304aから出力された抽選の結果が、「小当たり」の当選領域に該当するか否かを判定する。すなわち、「小当たり」になったか否かを判定する。この判定の結果、「小当たり」になった場合には、ステップS88に進む。ステップS88に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302に記憶されている小当たりフラグをオンする。
一方、ステップS87において、「小当たり」でないと判定された場合には、「小当たり」に基づく第1の大入賞口91の開放を行う必要はないので、ステップS88を省略してステップS89に進む。
ステップS89に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされている場合には、ステップS90に進む。ステップS90に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS81、S89による判定結果に基づいて、時短、確変モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す第1の特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。そして、後述するステップS92に進む。
一方、第1の時短フラグ又は第1の確変フラグがオンされていない場合には、ステップS91に進み、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS81、S89による判定結果に基づいて、通常モード用の表示パターンを形成し、形成した表示パターンを示す第1の特別図柄表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄表示指示信号に示されている表示パターンに従った表示動作を行う。
そして、ステップS92に進むと、演出コマンド生成部313は、ステップS81、S85、S87、S89による判定結果に基づいて、現在の遊技の状態に応じた演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。
次に、ステップS93において、払出指示部303は、賞球数が「4」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、4個の賞球が球皿128aに払い出される。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
図12−2のステップS62において、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していると判定された場合には、ステップS94に進む。ステップS94において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
次に、ステップS95において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開されたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、前述したステップS63に進む。
図12−2のステップS67において、第1の特別図柄が変動表示中であると判定された場合には、ステップS96に進む。ステップS96に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS90、S91で形成された表示パターンに含まれる第1の特別図柄変動表示時間の計測が、第1の特別図柄表示時間計測部314aによって終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了した場合には、ステップS97に進む。ステップS97において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を終了する。
次に、ステップS98において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄を停止表示するための特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄を停止表示する。そして、前述したステップS65に進む。
ステップS96において、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了していない場合には、第1の特別図柄を停止表示させる必要はないので、ステップS97〜S98を省略して、前述したステップS65に進む。
図12−1のステップS51において、遊技球が、第1又は第3の始動入賞口62、67に入賞していないと判定された場合には、ステップS99に進む。ステップS99において、第1の特別図柄表示指示部306aは、ステップS90、S91で形成された表示パターンに含まれる第1の特別図柄変動表示時間の計測が、第1の特別図柄表示時間計測部314aによって終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了した場合には、ステップS100に進む。ステップS100において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の終了を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を終了する。
次に、ステップS101において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄を停止表示するための第1の特別図柄停止表示指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、第1の特別図柄表示装置70は、第1の特別図柄を停止表示する。そして、後述するステップS102に進む。
ステップS99において、第1の特別図柄変動表示時間の計測が終了していない場合には、第1の特別図柄を停止表示させる必要はないので、ステップS100〜S101を省略して、ステップS102に進む。
以上のようにしてステップS102に進むと、第1の特別図柄表示指示部306aは、フラグ記憶部302を参照して、第2のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第2のボーナスフラグがオンされている場合には、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第2のボーナスフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技に遊技を移行させることが可能であると判定し、ステップS103に進む。
ステップS103において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断しているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断している場合には、ステップS104に進む。ステップS104において、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測の再開を、第1の特別図柄表示時間計測部314aに指示する。これにより、第1の特別図柄表示時間計測部314aは、第1の特別図柄変動表示時間の計測を再開する。
次に、ステップS105において、演出コマンド生成部313は、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開されたことを含む演出コマンドを生成してサブ制御基板202に送信する。そして、後述するステップS106に進む。
ステップS103において、第1の特別図柄表示時間計測部314aが第1の特別図柄変動表示時間の計測を中断していない場合には、第1の特別図柄変動表示時間の計測が再開する必要はないので、ステップS104〜S105を省略してステップS106に進む。
以上のようにしてステップS106に進むと、第1の特別図柄抽選部304aは、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下であるか否かを判定する。この判定の結果、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つを超えていると判定した場合には、ステップS63で取得した乱数を保留することも、その乱数に基づく特別通図柄の表示も行うこともできないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、第1の乱数記憶領域に記憶されている「一組の乱数」の数が3つ以下である場合には、ステップS107に進む。ステップS107おいて、第1の特別図柄表示指示部306aは、第1の特別図柄表示時間計測部314aが、第1の特別図柄変動表示時間の計測を行っているか否かを判定して、第1の特別図柄表示装置70に第1の特別図柄が変動表示されているか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別図柄が変動表示されている場合には、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の特別図柄が変動表示されていない場合には、前述した図12−2のステップS71に進む。
尚、図9のステップS5の第2の始動入賞処理は、第2の特別図柄を用いて行う第2の遊技について、図12−1〜図12−3と同様の処理を行うことにより実現されるので、その詳細な説明を省略する。
(第1の特別遊技実行処理)
次に、図13のフローチャートを参照しながら、図9のステップS6における第1の特別遊技実行処理の詳細について説明する。
図13のステップS111において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1のボーナスフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技を実行しないので(「大当たり」していないので)、後述するステップS126に進む。
一方、第1のボーナスフラグがオンされている場合には、ステップS112に進む。ステップS112に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、第1の大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が開放され、15ラウンドからなる第1の特別遊技のうちの1ラウンド(単位遊技)が開始する。
次に、ステップS113において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された遊技球通過信号に基づいて、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したか否かを判定する。
この判定の結果、遊技球が第1の大入賞口91に入賞した場合には、ステップS114に進む。ステップS114に進むと、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が上球皿15又は下球皿16に払い出される。
次に、ステップS115において、演出コマンド生成部313は、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す映像が、演出表示装置60に表示される。そして、ステップS116に進む。
尚、ステップS113において、遊技球が第1の大入賞口91に入賞していないと判定された場合には、ステップS114〜S115の処理を省略してステップS116に進む。
ステップS116に進むと、大入賞口開放指示部307は、第1の大入賞口91が開放してから所定時間(約30秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過している場合には、単位遊技の終了であるので、ステップS117に進む。ステップS117に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に第1の大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が閉鎖される。
次に、ステップS118において、大入賞口開放指示部307は、第1の特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、第1の特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、第1の特別遊技が終了した場合には、ステップS119に進む。ステップS119に進むと、演出コマンド生成部313は、第1の特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、第1の特別遊技の終了を示す映像が、演出表示装置60に表示される。
そして、ステップS120において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1のボーナスフラグをオフする。
次に、ステップS121において、第1の当選判定部305aは、第1の特別遊技後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを判定する。この判定の結果、第1の特別遊技後に「確変モード」に移行する場合には、ステップS122に進む。ステップS122に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグをオンして、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の特別遊技後に「時短モード」に移行する場合には、ステップS123に進む。ステップS123に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグをオンして、図9に示したメインフローチャートに戻る。以上のステップS122、S123により、第1の特別遊技を実行した後に、「確変モード」又は「時短モード」で遊技が行われる。
ステップS116において、第1の大入賞口91が開放されてから所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS124に進む。ステップS124に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞判定部301から送信された遊技球通過信号に基づいて、10個以上の遊技球が第1の大入賞口91を通過したか否かを判定する。この判定の結果、第1の大入賞口91を通過した遊技球が10個以上である場合には、単位遊技の終了であるので、前述したステップS117に進み、第1の大入賞口91を閉鎖させる。
一方、第1の大入賞口91を通過した遊技球が10個以上でない場合には、単位遊技が継続中であるので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
また、ステップS118において、第1の特別遊技における全ての単位遊技が終了していないと判定された場合には、次の単位遊技に進むので、ステップS125に進む。ステップS125に進むと、演出コマンド生成部313は、次の単位遊技に進むことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、次の単位遊技に進んだことを示す映像が、演出表示装置60に表示される。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS111において、第1のボーナスフラグがオンされていないと判定された場合には、ステップS126に進む。ステップS126に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の突確・突時フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の突確・突時フラグがオンされていない場合には、後述するステップS126に進む。
一方、第1の突確・突時フラグがオンされている場合には、ステップS127に進む。ステップS127に進むと、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に、第1の大入賞口開放指示信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が開放され、2ラウンドからなる第3の特別遊技のうちの1ラウンド(単位遊技)が開始する。
次に、ステップS128において、入賞判定部301は、入賞口基板203から送信された遊技球通過信号に基づいて、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したか否かを判定する。
この判定の結果、遊技球が第1の大入賞口91に入賞した場合には、ステップS129に進む。ステップS129に進むと、演出コマンド生成部313は、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、遊技球が第1の大入賞口91に入賞したことを示す映像が、演出表示装置60に表示される。また、払出指示部303は、賞球数が「15」であることを示す賞球数信号を払出制御基板206に送信する。これにより、15個の賞球が上球皿15又は下球皿16に払い出される。そして、ステップS130に進む。
尚、遊技球が第1の大入賞口91に入賞を通過していない場合には、ステップS129を省略してステップS130に進む。
ステップS130に進むと、大入賞口開放指示部307は、第1の大入賞口91が開放してから所定時間(0.5秒)が経過したか否かを判定する。この判定の結果、所定時間が経過していない場合には、第3の特別遊技における単位遊技が継続中であるので、図9に示したメインフローチャートに戻る。
一方、所定時間が経過している場合には、単位遊技の終了であるので、ステップS131に進む。ステップS131において「、大入賞口開放指示部307は、入賞口基板203に第1の大入賞口閉鎖信号を送信する。これにより、第1の大入賞口91が閉鎖される。
次に、ステップS132において、大入賞口開放指示部307は、第3の特別遊技における全ての単位遊技(すなわち、第3の特別遊技)が終了したか否かを判定する。この判定の結果、第3の特別遊技が終了した場合には、ステップS133に進む。ステップS133において、演出コマンド生成部313は、第3の特別遊技の終了を示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。これにより、第3の特別遊技の終了を示す映像が、演出表示装置60に表示される。
次に、ステップS134において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の突確・突時フラグをオフする。
次に、ステップS135において、第1の当選判定部305aは、第3の特別遊技を実行した後に「確変モード」又は「時短モード」の何れに移行するかを判定する。この判定の結果、第3の特別遊技を実行した後に「確変モード」に移行する場合には、ステップS136に進む。ステップS136において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグがオンされている場合には、ステップS137に進む。ステップS137において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、時短フラグをオフする。そして、ステップS138に進む。一方、第1の時短フラグがオンされていない場合には(第1の時短フラグがオフされている場合には)、第1の時短フラグをオフする必要はないので、ステップS137を省略してステップS138に進む。
ステップS138に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグがオフされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグがオフされている場合には、ステップS139に進む。ステップS139において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグをオンする。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の確変フラグがオフされていない場合には(第1の確変フラグがオンされている場合には)、第1の確変フラグをオンする必要はないので、ステップS139を省略して図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS135において、第3の特別遊技を実行した後に「時短モード」に移行すると判定された場合には、ステップS140に進む。ステップS140に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の確変フラグがオンされている場合には、ステップS141に進む。ステップS141に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の確変フラグをオフする。そして、ステップS142に進む。一方、第1の確変フラグがオンされていない場合には(第1の確変フラグがオフされている場合には)、第1の確変フラグをオフする必要はないので、ステップS141を省略してステップS142に進む。
ステップS142に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグがオフされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の時短フラグがオフされている場合には、ステップS143に進む。ステップS143に進むと、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の時短フラグをオンする。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の時短フラグがオフされていない場合には(第1の時短フラグがオンされている場合には)、第1の時短フラグをオンする必要はないので、ステップS143を省略して図9に示したメインフローチャートに戻る。
以上のステップS135〜S143により、第3の特別遊技を実行した後に、「確変モード」又は「時短モード」で遊技が行われる。
尚、ステップS132において、第3の特別遊技が終了していないと判定された場合には、第3の特別遊技を継続するので(第1の突確・突時フラグをオフしないので)、ステップS133〜S143を省略して、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS126において、第1の突確・突時フラグがオンされていないと判定された場合には、ステップS144に進む。ステップS144において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の小当たりフラグがオンされているか否かを判定する。この判定の結果、第1の小当たりフラグがオンされていない場合には、第1の特別遊技、第3の特別遊技、及び小当たりに基づく遊技の何れも実行しないので、図9に示したメインフローチャートに戻る。一方、第1の小当たりフラグがオンされている場合には、ステップS145に進む。ステップS145に進むと、第1の当選判定部305aは、「小当たり」に応じた第1の大入賞口91の開閉指示を大入賞口開放指示部307に対して行う。これにより、第1の大入賞口91が0.5秒間、2回開放する動作が行われる。次に、ステップS146において、第1の当選判定部305aは、フラグ記憶部302を参照して、第1の小当たりフラグをオフし、図9に示したメインフローチャートに戻る。
尚、図9のステップS7の第2の特別遊技実行処理は、第2の特別図柄を用いて行う第2の遊技について、図13と同様の処理を行うことにより実現されるので、その詳細な説明を省略する。
(遊技状態数値化処理)
次に、図14のフローチャートを参照しながら、図9のステップS8における遊技状態数値化処理の詳細について説明する。
図14のステップS151において、遊技状態判別部315は、入賞判定部301により入賞したと判定された入賞口、フラグ記憶部302に記憶されているフラグの状態、払出制御基板206における賞球の払い出し制御の状態、及び各種ソレノイド76、80、81への電流の供給状態等に基づいて、遊技機100の現在の状態を判別する。
図4に示した遊技状態数値化テーブル400のようにして、判別対象の遊技機100の状態が設定されている場合、遊技状態判別部315は、フラグ記憶部302に記憶された第1、第2のボーナスフラグ、第1、第2の時短フラグ、及び第1、第2の小当たりフラグの状態を判別する。また、遊技状態判別部315は、第1又は第3の始動入賞口62、67への入賞に基づく抽選結果の現在の保留数、及び普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選結果の現在の保留数を判別する。更に、遊技状態判別部315は、例えば、普通図柄作動ゲート68への遊技球の通過に基づく抽選に当選してからの時間等に基づいて、普通電動役物65の動作状態を判別する。
また、図5に示した遊技状態数値化テーブル500のようにして、判別対象の遊技機100の状態が設定されている場合、遊技状態判別部315は、電流が供給されたソレノイド、入賞があった入賞口、遊技球の払い出しの有無を判別する。
次に、ステップS152において、遊技状態数値化部316は、遊技状態判別部315で判別された遊技機100の状態に応じた数値(ポイント)を遊技状態数値化テーブル400、500から読み出し、読み出した数値を、制御内容判定テーブル600に付与することにより、遊技機100の状態を数値に変換する(図6、図7を参照)。
次に、ステップS153において、制御内容判別部317は、ステップS152で制御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)の一万の位以上の最上位の桁の値が1以上であるか否かを判別することによって、遊技機100の状態が異常であるか否かを判定する。この判定の結果、遊技機100の状態が異常でない(正常である)場合には、後述するステップS158に進む。
一方、遊技機100の状態が異常である場合には、ステップS154に進む。ステップS154において、制御内容判別部317は、ステップS152で制御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)の一万の位以上の最上位の桁の値を参照することによって、遊技機100がどのような異常状態であるかを判別する。前述したように、図5に示した例では、御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)の一万の位の値が「1」、「2」、「3」である場合、制御内容判別部317は、夫々、普通電動役物65、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92が開放していないのにも拘らず、第3の始動入賞口65、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92に遊技球が入賞したと判別する。また、御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)の一万の位の値が「4」である場合、一般入賞口72等に遊技球が入賞したのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかったと判別する。
次に、ステップS155において、制御内容判別部317は、ステップS154で判別した「遊技機100の異常の状態」に基づいて、遊技球の発射を阻止するか否かを判定する。図5に示した例では、普通電動役物65、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92が開放していないのにも拘らず、第3の始動入賞口65、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92に遊技球が入賞した場合に、遊技球の発射を阻止すると判定する。一方、一般入賞口72等の入賞口に遊技球が入賞したのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかった場合には、遊技球の発射を阻止しないと判定する。
この判定の結果、遊技球の発射を阻止する場合には、ステップS156に進む。ステップS156において、制御内容判別部317は、遊技球の発射を阻止するための発射不許可信号を生成して、発射制御基板205に送信する。これにより、発射制御基板205は、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないように発射ハンドル17を制御する。そして、ステップS157に進む。
一方、技球の発射を阻止しない場合には、ステップS156を省略してステップS157に進む。
ステップS157に進むと、演出コマンド生成部313は、遊技機100の状態が異常であることと、遊技機100がどのような異常であるのかと、を含む演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS153において、遊技機100の状態が異常でない(正常である)と判定された場合には、ステップS158に進む。ステップS158において、制御内容判別部317は、ステップS152で制御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)に基づいて、左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きいか否かを判定する。
この判定の結果、左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きい場合には、ステップS159に進み、そうでない場合には、後述するステップS162に進む。
ステップS159に進むと、制御内容判別部317は、右打ち表示灯95が点灯しているか否かを判定する。この判定の結果、右打ち表示灯95が点灯している場合には、ステップS160に進む。ステップS160において、制御内容判別部317は、右打ち表示灯消灯指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、右打ち表示灯95が消灯する。そして、ステップS161に進む。
一方、右打ち表示灯95が点灯していない場合には、右打ち表示灯95を消灯させるための処理を行う必要はないので、ステップS160を省略してステップS161に進む。
ステップS151に進むと、演出コマンド生成部313は、遊技球を発射させるべき領域が左領域であることを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
ステップS158において、左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きくないと判定された場合には、ステップS162に進む。ステップS162において、制御内容判別部317は、右打ち表示灯95が消灯しているか否かを判定する。この判定の結果、右打ち表示灯95が消灯している場合には、ステップS163に進む。ステップS163において、制御内容判別部317は、右打ち表示灯点灯指示信号をLED駆動基板204に送信する。これにより、右打ち表示灯95が点灯する。そして、ステップS164に進む。
一方、右打ち表示灯95が消灯していない場合には、右打ち表示灯95の点灯させるための処理を行う必要はないので、ステップS163を省略してステップS164に進む。
ステップS164に進むと、演出コマンド生成部313は、遊技球を発射させるべき領域が右領域であることを示す演出コマンドを生成して、サブ制御基板202に送信する。そして、図9に示したメインフローチャートに戻る。
尚、演出コマンド生成部313が生成する演出コマンドの内容や、演出コマンドを送信するタイミングは、図10〜図14のフローチャートに示したものに限定されない。
図15は、サブ制御基板202における処理動作の一例を示すメインフローチャートである。
図15のステップS201において、演出コマンド解析部701は、メイン制御基板201から、演出コマンドを受信したか否かを判定する。この判定の結果、演出コマンドを受信していない場合には、ステップS208に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
一方、演出コマンドを受信した場合には、ステップS202に進む。ステップS202において、演出コマンド解析部701は、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、遊技機100の状態が異常であることを示す演出コマンドが含まれているか否かを判定することにより、遊技機100の状態が異常であるか否かを判定する。この判定の結果、遊技機100の状態が異常でない(正常である)場合には、後述するステップS204に進む。
一方、遊技機100の状態が異常である場合には、ステップS202に進む。ステップS202に進むと、遊技機100の異常の内容に応じた報知を行う。具体的に本実施形態では、演出コマンド解析部701は、その演出コマンドの内容に応じて(遊技機100がどのような異常であるかに応じて)、点灯する電飾部品90とその電飾部品90における点灯パターンとを決定し、決定した内容を示すランプ制御信号を電飾基板90に送信する。これにより、遊技機100の異常の内容に応じて、電飾部品90が点灯する。また、音声生成部706は、遊技機100の異常の内容に応じた音(例えば音声やブザー音)が放音されるような音データを生成して、スピーカ18に出力する。これにより、遊技機100の異常の内容に応じて、スピーカ18から音が放音される。そして、ステップS208に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
ステップS202において、遊技機100の状態が異常でない(正常である)と判定された場合には、ステップS204に進む。ステップS204において、演出コマンド解析部701は、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、遊技球を発射させるべき領域に関する演出コマンド(遊技球を発射させるべき領域が右領域であることを示す演出コマンド)が含まれているか否かを判定することにより、遊技者に右打ちを促すか否かを判定する。
この判定の結果、遊技者に右打ちを促す場合には、ステップS205に進む。ステップS205において、画像生成部705は、右領域に遊技球を発射させるべきことを遊技者に報知するための画像データを生成する。これにより、演出表示装置60は、例えば、右打ちすると有利であることを示す文字情報を演出画像として表示する。そして、ステップS208に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
ステップS204において、遊技者に右打ちを促さないと判定された場合には、ステップ206に進む。ステップS206において、演出コマンド解析部701は、ステップS201で受信したと判定された演出コマンドに、遊技球を発射させるべき領域に関する演出コマンド(遊技球を発射させるべき領域が左領域であることを示す演出コマンド)が含まれているか否かを判定することにより、遊技者に左打ちを促すか否かを判定する。
この判定の結果、遊技者に左打ちを促す場合には、ステップS207に進む。ステップS207において、画像生成部705は、左領域に遊技球を発射させるべきことを遊技者に報知するための画像データを生成する。これにより、演出表示装置60は、例えば、右打ちすると不利になることを示す文字情報を演出画像として表示する。そして、ステップS208に進み、その他の処理が行われた後、ステップS201に戻る。
以上のように本実施形態では、遊技機100の現在の状態のうち、遊技状態数値化テーブル400、500で設定されている状態を判別し、判別した状態に応じた数値(ポイント)を遊技状態数値化テーブル400、500から読み出し、読み出した数値を、制御内容判定テーブル600に付与することにより、遊技機100の状態を数値に変換する。そして、制御内容判定テーブル600の一万の位以上の最上位の桁の値を参照することにより、遊技機100の状態が異常であるか否かと、遊技機100の異常の内容とを判断し、遊技機100の状態が異常である場合には、その異常の内容に応じて、遊技機100を制御する。すなわち、遊技機100の状態が異常である場合には、制御内容判定テーブル600の一万の位以上の桁の値に基づいて、遊技機100を制御する。したがって、遊技機の状態が異常であることを、例えば多数のフラグを参照しなくても、数値を参照することにより迅速に判断することが可能になる。よって、遊技機の状態が異常である場合に行う制御のために使用するワークメモリの容量を低減することが可能になる。
また、本実施形態では、遊技機100の状態が異常である場合には、遊技機100の状態が正常である場合よりも、少なくとも1つ以上大きな桁の数値が付与されるようにして、遊技機100の状態が正常である場合に付与される数値と、遊技機100の状態が異常である場合に付与される数値とが区別されるようにした。すなわち、遊技機100の状態が正常である場合に使用される遊技状態数値化テーブル400に登録されている数値をどのように加算しても、その加算した数値が、遊技機100の状態が異常である場合に使用される遊技状態数値化テーブル500に登録されている数値よりも、少なくとも1桁小さい数値になるようにした。このようにすることにより、制御内容判定テーブル600に付与される数値の最上位の桁を参照するだけで、遊技機100の状態が異常か否かを判定することができ、更に遊技機100の状態が異常である場合には、その異常の内容も判定することができる。よって、遊技機100の異常な状態を、より確実に且つ容易に判断することができる。
また、本実施形態では、遊技機100の状態が正常である場合には、制御内容判定テーブル600の左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きいか否かを判定する。この判定の結果、制御内容判定テーブル600の左領域に対して付与された数値(ポイント)が、右領域に対して付与された数値(ポイント)よりも大きい場合には、左領域に遊技球を発射させるべきであると判定し、そうでない場合には、右領域に遊技球を発射させるべきであると判定する。
よって、遊技機100の異常な状態だけでなく、正常な状態に応じても、遊技機100を制御することができる。また、遊技状態数値化テーブル400における数値(ポイント)の割り振りを変更することにより、遊技球を発射すべき領域を報知するための条件(報知内容)を変更することが可能になり、プログラムの条件分岐を大幅に変更することなく、遊技球を発射すべき領域を報知するための条件(報知内容)を変更することが可能になる。
また、制御内容判定テーブル600の右領域に付与された数値と左領域に付与された数値とを比較するだけで、遊技球を発射すべき領域を判別できるので、遊技球を発射すべき領域をより容易に決定することができる。そして、制御内容判定テーブル600において、同一の領域に複数の数値を付与する場合には、それら複数の数値を加算(演算)した結果を付与する。したがって、遊技機100の状態が複雑であっても、報知内容を容易に決定することができる。
尚、本実施形態では、遊技機100の状態が異常である場合には、発射ハンドル17が操作されても、遊技球が遊技領域52に向けて発射されないようにした。しかしながら、必ずしも遊技球が遊技領域52に向けて発射されないようにする必要はない。本実施形態で説明した例では、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92、普通電動役物65が開放していないのにも拘らず、第1の大入賞口91、第2の大入賞口92、第3の始動入賞口65に遊技球が入賞した場合には、そのことを報知するだけにしてもよい。
また、本実施形態では、電飾部品90及びスピーカ18を用いて、遊技機100の異常を報知するようにしたが、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、店員の呼び出しランプを、遊技機100の異常に応じて点灯させるための制御を遊技機100が行うようにしてもよい。また、遊技店で管理されるホールコンピュータにエラー情報を送信するための制御を遊技機100が行うようにしてもよい。
また、遊技機100の異常な状態を数値に変換し、変換した数値に基づいて遊技機100を制御するようにしていれば、遊技機100の状態が異常である場合に行う制御の内容は、必ずしも前述したものに限定されない。例えば、不正な入賞があった場合には、遊技球を払い出さないようにしてもよい。
また、本実施形態では、ステップS154において、制御内容判別部317が、制御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)の一万の位の値を参照することによって、遊技機100がどのような異常状態であるかを判別するようにしたが、制御内容判定テーブル600に付与された数値(ポイント)を参照すれば、ステップS155〜S157の処理を行うことができるので、ステップS154を省略してもよい。この場合、ステップS155の判定は、制御内容判定テーブル600に付与された数値の最上位の桁の値に基づいて行うことができる。
また、本実施形態では、遊技機100の異常な状態が、複数同時(短期間内)に存在しないことを前提に、図5に示したようにして、遊技状態数値化テーブル500に登録する数値(ポイント)を決定するようにした。しかしながら、遊技機100の異常な状態が、複数同時(短期間内)に存在することを想定する場合に、図5に示したようにして、遊技状態数値化テーブル500に数値(ポイント)を登録すると次のような不都合が生じる虞がある。すなわち、例えば、図5に示した例では、一般入賞口72に遊技球が入賞していないのにも拘らず、遊技球の払い出しが行われなかった場合に、「40000」が得られる。また、普通電動役物65が開放(動作)していないのにも拘らず、第3の始動入賞口67に遊技球が入賞したことと、第2の大入賞口92が開放していないのにも拘らず、第2の大入賞口92に遊技球が入賞したこととが同時(短時間内)に行われた場合にも「40000(=10000+30000)」が得られる。よって、図5に示したようにして数値(ポイント)を登録すると、遊技機100がこれらの何れの状態であるのかを把握することができず、遊技機100の異常な状態を正確に把握することができなくなる虞がある。
そこで、遊技機100の異常な状態が、複数同時(短期間内)に存在することを想定する場合には、次のようにして、遊技状態数値化テーブル500に登録する数値(ポイント)を決定するのが好ましい。すなわち、遊技状態数値化テーブル500に登録されている数値をどのように加算しても、その加算した値を参照すれば、遊技機100の異常な状態を個別に特定できるように、遊技状態数値化テーブル500に登録されている数値を決定するのが好ましい。そして、このようにした場合も、遊技状態数値化テーブル400に登録されている数値をどのように加算しても、その加算した数値が、遊技機100の状態が異常である場合に使用され遊技状態数値化テーブル500に登録されている数値よりも、少なくとも1桁小さい数値になるようにするのが好ましい。以上のようにすれば、制御内容判定テーブル600に付与される数値の所定の桁(例えば最上位から2桁)を参照するだけで、遊技機100の状態が異常か否かを判定することができ、更に遊技機100の異常な状態が複数であっても、その複数の異常の内容も判定することができる。
また、遊技状態数値化テーブル400及び遊技状態数値化テーブル500における右領域及び左領域毎に、数値(ポイント)を加算する場合には、右領域の数値(ポイント)のみを加算すると共に、左領域の数値(ポイント)のみを加算し、加算した数値(ポイント)と、その数値が右領域及び左領域の何れの数値(ポイント)かということに基づいて、遊技機100の状態を判定してもよい。このようにした場合には、右領域の数値(ポイント)の加算値と、左領域の数値(ポイント)の加算値とが同じであっても、遊技機100の状態を判定できるので、登録する数値(ポイント)をより柔軟に決定することができる。
また、本実施形態では、遊技機100の状態が正常である場合には、遊技球を発射すべき領域を報知するための制御を行う場合を例に挙げて説明したが、遊技機100の状態を数値に変換し、変換した数値に基づいて遊技機100を制御するようにしていれば、必ずしも遊技球を発射すべき領域を報知するための制御を行う必要はない。
また、本実施形態では、前述した1種1種パチンコ機を例に挙げて説明したが、遊技状態を数値に変換し、変換した数値に基づいて遊技機を制御するようにしていれば、どのようなパチンコ機であっても、本実施形態の動作を適用することができる。
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又はかかるプログラムを伝送する伝送媒体も本発明の実施の形態として適用することができる。また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施の形態として適用することができる。上記のプログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
また、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。