(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した第1の実施形態を図1〜図24にしたがって説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視可能な状態で保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行うランプ・LED16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、各種表示器が配設されるセンター役物20が配設されている。図2に示すように、センター役物20の略中央には、液晶式の表示部として演出表示装置Hが設けられている。そして、演出表示装置Hの中央には第1演出表示領域(表示部)21が形成されているとともに、演出表示装置Hの右下方には第2演出表示領域(表示部)22が形成されている。本実施形態では、第2演出表示領域22に比べて第1演出表示領域21の表示領域の方が大きく形成されている。また、センター役物20の下側左寄りの位置には、1列の図柄を表示可能な表示領域を有する第1特別図柄表示装置23が設けられているとともに、センター役物20の下側右寄りの位置には、1列の図柄を表示可能な表示領域を有する第2特別図柄表示装置24が設けられている。
第1演出表示領域21、第2演出表示領域22、第1特別図柄表示装置23、及び第2特別図柄表示装置24では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(特別図柄及び飾り図柄)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われるようになっている。そして、第1演出表示領域21及び第2演出表示領域22で行われる図柄変動ゲームでは、何れも3列の飾り図柄による図柄組み合わせが表示されるようになっている。また、第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームでは、1列の特別図柄が表示されるとともに、第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームでは、1列の特別図柄が表示されるようになっている。なお、特別図柄は内部抽選(大当り抽選)の結果を表示するために用いられる報知用の図柄であり、飾り図柄は表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
そして、本実施形態においては、演出表示装置Hの第1演出表示領域21と第1特別図柄表示装置23が連動して図柄変動ゲームが行われるとともに、演出表示装置Hの第2演出表示領域22と第2特別図柄表示装置24が連動して図柄変動ゲームが行われるようになっている。以下、第1演出表示領域21と第1特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2演出表示領域22と第2特別図柄表示装置24で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す。また、本実施形態においては、第1特別図柄表示装置23で表示される特別図柄を第1特別図柄とも言い、第2特別図柄表示装置24で表示される特別図柄を第2特別図柄とも言う。第1の変動ゲームでは、第1演出表示領域21と第1特別図柄表示装置23において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄と3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。また、第2の変動ゲームでは、第2演出表示領域22と第2特別図柄表示装置24において図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が同時に開始し、1列の特別図柄による図柄組み合わせと3列の飾り図柄による図柄組み合わせが同時に確定停止表示されるようになっている。
また、本実施形態では、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24に比べて演出表示装置Hの表示領域の方が大きく形成されている。このため、遊技者は、第1の変動ゲームが行われる場合には第1演出表示領域21に表示される表示内容を視認し、第2の変動ゲームが行われる場合には第2演出表示領域22に表示される表示内容を視認することとなる。そして、遊技者は、第1演出表示領域21又は第2演出表示領域22に最終的に確定停止表示された飾り図柄の図柄組み合わせ(図柄変動ゲームの表示結果)から大当り、又ははずれを認識している。第1演出表示領域21又は第2演出表示領域22に確定停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが表示された場合、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。なお、第1演出表示領域21に大当りの図柄組み合わせが表示される場合には第1特別図柄表示装置23にも大当りを示す特別図柄が表示されるとともに、第2演出表示領域22に大当りの図柄組み合わせが表示される場合には第2特別図柄表示装置24にも大当りを示す特別図柄が表示される。以下、大当りの図柄組み合わせを「大当り図柄」とも言う。なお、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ機10では、内部抽選の結果である大当りか否かは特別図柄によって定められており、その結果を演出用の飾り図柄で導出して遊技者に認識させるようにしている。
一方、第1演出表示領域21又は第2演出表示領域22に最終的に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。なお、第1演出表示領域21にはずれの図柄組み合わせが表示される場合には第1特別図柄表示装置23にもはずれを示す特別図柄が表示されるとともに、第2演出表示領域22にはずれの図柄組み合わせが表示される場合には第2特別図柄表示装置24にもはずれを示す特別図柄が表示される。
また、第1演出表示領域21又は第2演出表示領域22には、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示される。そして、遊技者は、左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせからリーチを認識できる。以下、リーチを形成し得るはずれの図柄組み合わせを「はずれリーチ図柄」とも言い、リーチを形成し得ないはずれの図柄組み合わせを単に「はずれ図柄」とも言う。なお、リーチは、飾り図柄による組み合わせで形成され、特別図柄にはリーチを示す図柄の設定はされていない。このため、第1演出表示領域21でリーチが形成される場合であっても第1特別図柄表示装置23では図柄の変動が継続されるとともに、第2演出表示領域22でリーチが形成される場合であっても第2特別図柄表示装置24では図柄の変動が継続される。すなわち、第1特別図柄表示装置23及び第2特別図柄表示装置24では、図柄変動ゲームの終了時のみに特別図柄が停止表示されるようになっている。
また、図1及び図2に示すように、センター役物20の下方には、第1普通電動役物ソレノイド(ソレノイド、モータなど)SOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う第1開閉羽根25aを備えた第1始動入賞口(始動口装置、第1の始動口装置)25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、センター役物20の右方には、第2普通電動役物ソレノイド(アクチュエータ、モータなど)SOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う第2開閉羽根26aを備えた第2始動入賞口(始動口装置、第2の始動口装置)26が第1始動入賞口25とは各別に配設されている。第2始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得る。図2では、開状態とされた第1開閉羽根25a及び第2開閉羽根26aを実線で示し、閉状態とされた第1開閉羽根25a及び第2開閉羽根26aを2点破線で示している。第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26は、第1開閉羽根25a及び第2開閉羽根26aが開状態において閉状態に比較して遊技球が入球し易い状態とされる。
本実施形態のパチンコ機10において、第1始動入賞口25と第2始動入賞口26が、遊技盤13の遊技領域13aに離間されて配設されている。遊技球は、遊技領域13aに発射された強度によって遊技領域13aの流下経路が異なるようになっている。そして、第1始動入賞口25に向けて遊技球を発射させる強度と、第2始動入賞口26に向けて遊技球を発射させる強度が異なるようになっている。このため、第1始動入賞口25に向けて遊技領域13aに遊技球を発射させる場合には、第2始動入賞口26に発射された遊技球が入球し難くなるように離間して配設されている。一方、第2始動入賞口26に向けて遊技領域13aに遊技球を発射させる場合には、第1始動入賞口25に発射された遊技球が入球し難いようになっている。また、遊技領域13aの異なる位置に図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る始動入賞口が複数設けられていることとなる。
また、図1に示すように、第1始動入賞口25の下方には、大入賞口ソレノイド(アクチュエータ、モータなど)SOL3(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉27を備えた大入賞口装置28が配設されている。大入賞口装置28の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3に示す)が設けられている。そして、大当り遊技状態が生起されると、大入賞口扉27の開動作によって大入賞口装置28が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、図2に示すように、センター役物20において第1特別図柄表示装置23の左側には、第1特別図柄保留表示装置29が配設されている。第1特別図柄保留表示装置29は、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(RAM40c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特別図柄始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1特別図柄保留表示装置29の表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。図柄変動ゲームが保留されているとは、図柄変動ゲームの始動条件が保留されていることを意味し、図柄変動ゲームの開始が保留されていることとなる。第1特別図柄始動保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、第1の変動ゲーム中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特別図柄始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第1特別図柄保留表示装置29は、保留1ランプ29a、保留2ランプ29b、保留3ランプ29c及び保留4ランプ29dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ29aのみが点灯している場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図2に示すように、センター役物20において第2特別図柄表示装置24の右側には、第2特別図柄保留表示装置30が配設されている。第2特別図柄保留表示装置30は、第2始動入賞口26に入球し、始動保留球となって機内部(RAM40c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特別図柄始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2特別図柄保留表示装置30の表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特別図柄始動保留記憶数は、第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、第2の変動ゲーム中に第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると第2特別図柄始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第2特別図柄保留表示装置30は、保留1ランプ30a、保留2ランプ30b、保留3ランプ30c及び保留4ランプ30dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ30aと保留2ランプ30bとが点灯している場合には2回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図1に示すように、センター役物20の斜め左下方及び右下方には、第1普通図柄表示装置31及び第2普通図柄表示装置32が配設されている。各普通図柄表示装置31,32では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるとともに、当該表示演出に関連して、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われるようになっている。本実施形態の普図ゲームでは、1列の普通図柄が表示されるようになっている。また、本実施形態では、普通図柄の種類を、当り図柄「○」とはずれ図柄「×」の2種類としており、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)とは異なる種類の図柄とされている。そして、遊技者は、各普通図柄表示装置31,32に最終的に確定停止表示された普通図柄が当り図柄[○]の場合には当りを認識できるとともに、はずれ図柄[×]の場合にははずれを認識できる。第1普通図柄表示装置31で行われる普図ゲームは、第1始動入賞口25の第1開閉羽根25aを開動作させるか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。また、第2普通図柄表示装置32で行われる普図ゲームは、第2始動入賞口26の第2開閉羽根26aを開動作させるか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。
また、図1に示すように、センター役物20の左方及び右方には、第1作動ゲート33及び第2作動ゲート34が配設されている。各作動ゲート33,34の奥方には、通過(入球)した遊技球を検知する第1作動ゲートスイッチSE4及び第2作動ゲートスイッチSE5(図3に示す)がそれぞれに設けられている。各作動ゲート33,34は、遊技球の通過(入球)を契機に、複数種類の図柄(普通図柄)を変動させて表示する普通図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。
また、第1普通図柄表示装置31及び第2普通図柄表示装置32の下方には、第1普通図柄保留表示装置35及び第2普通図柄保留表示装置36が配設されている。各保留表示装置35,36は、各作動ゲート33,34を通過し、始動保留球となって機内部(RAM40c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普通保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、各普通図柄保留表示装置35,36の表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普通保留記憶数は、各作動ゲート33,34を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)され、普図ゲーム中に作動ゲートを遊技球が通過すると普通保留記憶数はさらに加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。
また、本実施形態のパチンコ機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動し、各開閉羽根25a,26aを開動作させるか否か(各始動入賞口25,26に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出する普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮される確変状態(確率変動遊技)を付与する機能である。また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)が行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態では、確変状態を予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。また、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当り(特定大当り)となり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない大当りが非確変大当り(非特定大当り)となる。
確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、確変状態が付与されると、1回の普通図柄変動ゲームの時間(普通図柄が変動を開始していから確定表示される迄の時間)が短縮される。そして、本実施形態では、遊技球が第1作動ゲート33を通過することを契機に行われる普通図柄変動ゲームの時間は、10秒(確変状態が付与されていないとき)から1秒(確変状態が付与されているとき)に短縮される。また、遊技球が第2作動ゲート34を通過することを契機に行われる普通図柄変動ゲームの時間は、15秒(確変状態が付与されていないとき)から1.1秒(確変状態が付与されているとき)に短縮される。さらに、各作動ゲート33,34の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動するようなっている。そして、各始動入賞口25,26の各開閉羽根25a,26aは、確変状態が付与されている場合と、確変状態が付与されていない場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、各開閉羽根25a,26aは、確変状態が付与されている場合、確変状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するようになっている。
そして、本実施形態において確変状態が付与されていない場合の大当りの抽選確率は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームでともに低確率となっている。一方で確変状態が付与されている場合の大当りの抽選確率は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームでともに高確率に変動されるようになっている。すなわち、大当りの抽選は、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに拘らず同一の状態(確変状態である高確率及び通常状態である低確率)に依存して行われるようになっている。したがって、大当り抽選は、当該大当り抽選の開始時の遊技状態に依存して行われ、一方の変動ゲーム(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)の大当り抽選が低確率で行われた場合には該変動ゲーム中に行われる他方の変動ゲームの大当り抽選も低確率で行われ、一方の変動ゲームの大当り抽選が高確率で行われた場合には該変動ゲーム中に行われる他方の変動ゲームの大当り抽選も高確率で行われる。このため、本実施形態では、第1の変動ゲーム(一方の変動ゲーム)に関わる大当り抽選が高確率で行われている場合には、該大当り抽選の結果が非確変大当りであったとしても、該非確変大当りに伴う第1の変動ゲームが終了するまでの間は、第2の変動ゲーム(他方の変動ゲーム)に関わる大当り抽選も高確率で行われるように構成されている。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に従って説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板37が装着されている。主制御基板37は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号を出力する。また、機裏側には、統括制御基板38と、演出表示制御基板39と、ランプ・音声制御基板40とが装着されている。統括制御基板38は、主制御基板37が出力した制御信号に基づき、演出表示制御基板39とランプ・音声制御基板40とを統括的に制御する。演出表示制御基板39は、主制御基板37と統括制御基板38が出力した制御信号に基づき、第1演出表示領域21及び第2演出表示領域22の表示態様をそれぞれ各別に制御する。ランプ・音声制御基板40は、主制御基板37と統括制御基板38が出力した制御信号に基づき、ランプ・LED16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)と、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)とを制御する。なお、本実施形態では、統括CPU38aの出力する制御コマンドに基づき各種演出は、演出表示制御基板39による演出表示装置Hでの表示演出だけでなく、ランプ・音声制御基板40によるランプ・LED16やスピーカ17での発光演出や音声演出も表示演出に同調して行われるようになっている。
以下、主制御基板37、統括制御基板38及び演出表示制御基板39の具体的な構成を説明する。
主制御基板37には、メインCPU37aと、ROM37bと、RAM37cとが設けられている。メインCPU37aには、ROM37bと、RAM37cと、第1始動口スイッチSE1と、第2始動口スイッチSE2と、カウントスイッチSE3と、第1作動ゲートスイッチSE4と、第2作動ゲートスイッチSE5とが接続されている。また、メインCPU37aには、第1特別図柄表示装置23と、第2特別図柄表示装置24と、第1特別図柄保留表示装置29と、第2特別図柄保留表示装置30と、第1普通図柄表示装置31と、第2普通図柄表示装置32と、第1普通図柄保留表示装置35と、第2普通図柄保留表示装置36とが接続されている。また、メインCPU37aには、第1普通電動役物ソレノイドSOL1と、第2普通電動役物ソレノイドSOL2と、大入賞口ソレノイドSOL3とが接続されている。
メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数、第1大当り図柄決定用乱数、第2大当り判定用乱数、第2大当り図柄決定用乱数、第1リーチ判定用乱数、第2リーチ判定用乱数、第1変動パターン振分用乱数、第1当り判定用乱数、第2当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU37aは、更新後の値をRAM37cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。なお、第1大当り図柄決定用乱数は、大当りの場合に第1特別図柄表示装置23に確定停止表示させる特別図柄を決定する際に用いる乱数であるとともに、第2大当り図柄決定用乱数は、大当りの場合に第2特別図柄表示装置24に確定停止表示させる特別図柄を決定する際に用いる乱数である。なお、本実施形態では、第1大当り図柄決定用乱数及び第2大当り図柄決定用乱数を特別図柄の大当り図柄として決定するようになっている。
ROM37bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラム(図4〜図15のフローチャートで示す各種処理の内容を含む)や、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)が開始してから該ゲームが終了する迄の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。そして、変動パターンには、該変動パターン毎に遊技演出の演出時間(変動時間)が定められている。
本実施形態において変動パターンは、第1特別図柄表示装置23及び第1演出表示領域21で行われる第1の変動ゲーム用の変動パターン(以下、「第1変動パターン」と示す)と第2特別図柄表示装置24及び第2演出表示領域22で行われる第2の変動ゲーム用の変動パターン(以下、「第2変動パターン」と示す)に分類されている。そして、これらの第1変動パターンと第2変動パターンは、さらに大当り演出用、はずれリーチ演出用、及びはずれ演出用に夫々分類されている。大当り演出は、図柄変動ゲームが、最終的に大当りの組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ状態を経て、最終的にはずれの組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、第1演出表示領域21及び第2演出表示領域22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチが形成されてから、大当りの組み合わせ、又ははずれの組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
そして、ROM37bには、図19に示すように、大当り用の第1変動パターンとして変動P1−1、変動P1−2、変動P1−3、変動P1−4及び変動P1−5が記憶されている。また、ROM37bには、はずれリーチ演出用の第1変動パターンとして変動P1−6、変動P1−7及び変動P1−8が記憶され、さらにはずれ用の第1変動パターンとして変動P1−9及び変動P1−10が記憶されている。そして、変動P1−1には変動時間として19000ms、変動P1−2には変動時間として45000ms、変動P1−3には変動時間として50000ms、変動P1−4には変動時間として70000ms、変動P1−5には変動時間として7000msが夫々定められている。また、変動P1−6には変動時間として18500ms、変動P1−7には変動時間として44500ms、変動P1−8には変動時間として6500ms、変動P1−9には変動時間として10000ms、変動P1−10には変動時間として3000msが夫々定められている。本実施形態では、大当り用の変動パターンの中で長い変動時間が定められている変動P1−3及び変動P1−4が特定の変動パターンとなる。
また、ROM37bには、図20に示すように、大当り用の第2変動パターンとして変動P2−1、変動P2−2、変動P2−3、変動P2−4、変動P2−5及び変動P2−6が記憶されている。また、ROM37bには、はずれリーチ演出用の第2変動パターンとして変動P2−7、変動P2−8及び変動P2−9が記憶され、さらにはずれ用の第2変動パターンとして変動P2−10、変動P2−11及び変動P2−12が記憶されている。そして、変動P2−1には変動時間として40000ms、変動P2−2には変動時間として25000ms、変動P2−3には変動時間として80000ms、変動P2−4には変動時間として81000ms、変動P2−5には変動時間として500ms、変動P2−6には変動時間として5000msが夫々定められている。また、変動P2−7には変動時間として35000ms、変動P2−8には変動時間として20000ms、変動P2−9には変動時間として73000ms、変動P2−10には変動時間として120000ms、変動P2−11には変動時間として6000ms、変動P2−12には変動時間として700msが夫々定められている。本実施形態では、特定の変動パターン(変動P1−3、変動P1−4)よりも長い変動時間が定められているとともに、確変大当り時に選択される変動P2−3、変動P2−4及び変動P2−9が特別変動パターンとなる。なお、本実施形態では、はずれリーチ演出用の変動パターンでは、第2演出表示領域22において最終的にリーチ状態を形成したはずれの図柄組み合わせが停止表示されるようになっている。
また、ROM37bには、第1大当り判定値が記憶されている。第1大当り判定値は、第1始動入賞口25への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第1大当り判定時に用いる判定値であり、第1大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜616(全617通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第1大当り判定値として2個の値(本実施形態では「3」、「7」の2個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第1大当り判定値として13個の値(本実施形態では「3」、「7」、「19」・・・などの13個)が記憶されている。このため、通常状態時に第1始動入賞口25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は308.5分の1(2/617)となっている。一方で確変状態時に第1始動入賞口25に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は47.5分の1(13/617)となっている。
また、ROM37bには、第1大当り図柄判定値が記憶されている。第1大当り図柄判定値は、第1大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)に、第1の変動ゲームの大当り表示結果の種類の決定時に用いる判定値であり、第1大当り図柄決定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「9」(全10通りの整数))の中から定められている。そして、特定大当り図柄(特定図柄)を決定する第1大当り図柄判定値として5個の値(本実施形態では「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の5個)が記憶されている。また、非特定大当り図柄(非特定図柄)を決定する第1大当り図柄判定値として5個の値(本実施形態では「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の5個)が記憶されている。このため、大当り時に当該大当りが確変大当りとなる割合が1/2と設定され、非確変大当りとなる割合が1/2と設定されている。なお、本実施形態では、通常状態時及び確変状態時の両状態における大当りにおいて確変大当りとなる割合(非確変大当りとなる割合)は変動しないようになっている。
また、ROM37bには、第1リーチ判定値が記憶されている。第1リーチ判定値は、第1大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)に、第1の変動ゲームでリーチ演出を行うか否かを判定する第1リーチ判定時に用いる判定値であり、第1リーチ判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「49」(全50通りの整数))の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第1リーチ判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第1リーチ判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。このため、通常状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち10分の1となっている。一方で確変状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち50分の1となっている。
また、ROM37bには、第1当り判定値が記憶されている。第1当り判定値は、第1作動ゲート33の遊技球の通過を契機に行われる当り抽選の抽選結果が当りか否かを判定する当り判定時に用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜106(全107通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第1当り判定値として1個の値(本実施形態では「1」の1個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第1当り判定値として106個の値(本実施形態では「1〜106」の106個)が記憶されている。このため、通常状態時に第1作動ゲート33を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は107分の1となっている。一方で確変状態時に第1作動ゲート33を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は1.01分の1(106/107)となっている。
また、ROM37bには、第2大当り判定値が記憶されている。第2大当り判定値は、第2始動入賞口26への遊技球の入球を契機に行われる大当り抽選の抽選結果が大当りか否かを判定する第2大当り判定時に用いる判定値であり、第2大当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜498(全499通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2大当り判定値として1個の値(本実施形態では「11」の1個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる高確率用の第2大当り判定値として10個の値(本実施形態では「11」、「13」、「19」・・・などの10個)が記憶されている。このため、通常状態時に第2始動入賞口26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は499分の1となっている。一方で確変状態時に第2始動入賞口26に遊技球が入球した場合の大当り抽選において、大当りとなる確率(大当り当選確率)は49.9分の1(10/499)となっている。
また、ROM37bには、第2大当り図柄判定値が記憶されている。第2大当り図柄判定値は、第2大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)に、第2の変動ゲームの大当り表示結果の種類の決定時に用いる判定値であり、第2大当り図柄決定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「9」(全10通りの整数))の中から定められている。そして、特定大当り図柄を決定する第2大当り図柄判定値として5個の値(本実施形態では「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の5個)が記憶されている。また、非特定大当り図柄を決定する第2大当り図柄判定値として5個の値(本実施形態では「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の5個)が記憶されている。このため、大当り時に当該大当りが確変大当りとなる割合が1/2と設定され、非確変大当りとなる割合が1/2と設定されている。なお、本実施形態では、通常状態時及び確変状態時の両状態における大当りにおいて確変大当りとなる割合(非確変大当りとなる割合)は変動しないようになっている。さらに、第1大当り図柄判定値及び第2大当り図柄判定値により決定される確変大当りの割合は同割合に設定されている。
また、ROM37bには、第2リーチ判定値が記憶されている。第2リーチ判定値は、第2大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)に、第2の変動ゲームでリーチ演出を行うか否かを判定する第2リーチ判定時に用いる判定値であり、第2リーチ判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0」〜「49」(全50通りの整数))の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2リーチ判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第2リーチ判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。このため、通常状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち10分の1となっている。一方で確変状態時にはずれリーチ演出が出現する確率は、はずれ演出のうち50分の1となっている。
また、ROM37bには、第2当り判定値が記憶されている。第2当り判定値は、第2作動ゲート34の遊技球の通過を契機に行われる当り抽選の抽選結果が当りか否かを判定する当り判定時に用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜996(全997通りの整数)」)の中から定められている。そして、通常状態時に用いられる低確率用の第2当り判定値として1個の値(本実施形態では「1」の1個)が記憶されている。また、確変状態時に用いられる第2当り判定値として996個の値(本実施形態では「1〜996」の996個)が記憶されている。このため、通常状態時に第2作動ゲート34を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は997分の1となっている。一方で確変状態時に第2作動ゲート34を遊技球が通過した場合の当り抽選において、当りとなる確率(当り当選確率)は1.001分の1(996/997)となっている。また、RAM37cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(各種フラグ、各種保留記憶数、変動タイマの値、カウント値など)が記憶(設定)されるようになっている。
本実施形態のパチンコ機10では、第1大当り判定で大当りとなる確率は、確変状態時及び通常状態時の両状態において第2大当り判定で大当りとなる確率よりも高く設定されている。また、第1作動ゲート33の通過に伴う普図ゲームは、第2作動ゲート34の通過に伴う普図ゲームに比較して当該ゲームの結果が導出されるまでの時間が短く設定されている。さらに、第1作動ゲート33の通過に伴う普図ゲームに当選した場合の開閉羽根25aの開動作時間は、第2作動ゲート34の通過に伴う普図ゲームに当選した場合の開閉羽根26aの開動作時間より長く設定されている。このため、第1始動入賞口25の方が第2始動入賞口26に比較して遊技球を入球し易いように設定されている。また、各大当り判定で大当りが決定された場合において、当該大当りを特定大当り又は非特定大当りになる確率は同一に設定されている。
次に、図3に基づき統括制御基板38について説明する。
統括制御基板38には、統括CPU38aと、ROM38bと、RAM38cとが設けられている。また、統括CPU38aは、演出内容振分用乱数、図柄決定用乱数、エンディング演出決定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM38cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM38bには、演出表示制御基板39、ランプ・音声制御基板40を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、ROM38bには、図柄変動ゲームの演出の演出内容を決定するための各種乱数に対応した判定値が記憶されている。また、RAM38cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値、変動タイマなど)が記憶(設定)されるようになっている。
本実施形態のパチンコ機10では、確変状態の第1の変動ゲームにおいて当該第1の変動ゲームが非特定大当りとなることを遊技者に報知する報知演出が行われるようになっている。すなわち、遊技者には確変状態の第1の変動ゲームでは当該ゲームの結果が非特定大当りの場合には予め報知されるようになっている。さらに、確変状態で行われる第1の変動ゲームにおいては、当該第1の変動ゲームの変動時間の残り時間を遊技者に前記報知演出の実行後に報知するカウント演出が行われるようになっている。そして、報知演出として報知演出H1及び報知演出H2の2種類が用意され、カウント演出としてカウント演出E1、カウント演出E2及びカウント演出E3が用意されている。
報知演出H1は、第1の変動ゲームの変動開始と同時に報知演出を行う内容となっている。報知演出H2は、第1の変動ゲームの変動中(本実施形態では変動開始から7秒(7000ms)経過時)に報知演出を行う内容となっている。また、報知演出H1,H2は、第1演出表示領域21(演出表示装置H)上にて「「チャレンジタイム開始、第2始動入賞口を狙ってね」などの表示演出で実行されるようになっている。また、本実施形態では、第1の変動ゲームの変動開始時、又は第1の変動ゲームの開始から当該第1の変動ゲームで決定され得る変動P1−5に定められている変動時間である7000ms経過時に前記報知演出を実行するようになっている。
また、カウント演出E1,E2,E3では、第1の変動ゲームの変動開始から10秒(10000ms)の経過時から該変動ゲームの残り時間をカウントするようになっている。そして、カウント演出毎にカウントする変動時間の残り時間が異なるようになっている。カウント演出E1では、第1の変動ゲームの開始、10秒後から40秒の間、カウント演出を実行する内容となっている。カウント演出E2では、第1の変動ゲームの開始、10秒後から60秒の間カウント演出を実行する内容となっている。また、カウント演出E3では、第1の変動ゲームの開始、10秒後から40秒の間カウント演出を実行し、当該カウント演出の終了直後に20秒の間カウント演出を継続させる内容となっている。すなわち、カウント演出E3では、合計60秒の間カウント演出を実行する内容となっている。
そして、本実施形態では、ROM38bに報知演出の演出内容を決定するための第1演出内容判定値と、カウント演出の演出内容を決定するための第2演出内容判定値とが記憶されている。第1演出内容判定値は、第1演出内容振分用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜9(全10通りの整数)」)の中から定められている。報知演出H1に対応する第1演出内容判定値として1個の値(本実施形態では「0」の1個)が記憶されている。報知演出H2に対応する第2演出内容判定値として9個の値(本実施形態では「1〜9」の9個)が記憶されている。また、第2演出内容判定値は、第2演出内容振分用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜9(全10通りの整数)」)の中から定められている。そして、第1変動パターンとして変動P1−3が決定されている場合にカウント演出E1に対応する第2演出内容判定値として10個の値の全てが記憶されている。また、第1変動パターンとして変動P1−4が決定されている場合にカウント演出E2に対応する第2演出内容判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶され、カウント演出E3に対応する第2演出内容判定値として5個の値(本実施形態では「5〜9」の5個)が記憶されている。
本実施形態のパチンコ機10では、第1の変動ゲームにおいて非確変大当りとなる場合、該第1の変動ゲームの終了後の大当り遊技のエンディング演出中に該第1の変動ゲーム実行中に実行されている第2の変動ゲームの大当り結果(大当り判定の結果)とその種類(確変大当りであるか否か)を報知する特別エンディング演出が行われるようになっている。そして、大当り遊技におけるオープニング演出として、特別エンディング演出が実行される場合には特別オープニング演出が実行され、特別エンディング演出が実行されない場合には通常オープニング演出が実行されるようになっている。そして、特別オープニング演出は、「エンディング演出で何かあるよ」などの表示演出で実行されるようになっており、大当り遊技のエンディング演出として特別エンディング演出を行うことを遊技者に報知するようになっている。また、特別エンディング演出の演出内容として演出内容3−1、演出内容3−2、演出内容3−3、演出内容3−4、演出内容3−5、演出内容3−6及び演出内容3−7の7種類が用意されている。
演出内容3−1では、「はずれ」と報知する第2の変動ゲームの結果がはずれであることを示す内容となっている。演出内容3−2では、「通常大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が非確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−3は、始めに「はずれ」と報知した後、「通常大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が非確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−4では、「特定大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−5では、始めに「はずれ」と報知した後、「特定大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−6では、「はずれ」と報知した後、「通常大当り」と報知し、再び「特定大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−7では、「通常大当り」と報知した後、「特定大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−1〜3−7に基づくエンディング演出は、第1演出表示領域21(演出表示装置H)上にて実行されるようになっている。
そして、本実施形態では、特別エンディング演出によって第2の変動ゲームの大当り結果を報知する場合、その演出内容を決定するためのエンディング演出内容判定値がROM38bに記憶されている。エンディング演出内容判定値は、エンディング演出決定用乱数の取り得る値(本実施形態では「0〜9(全10通りの整数)」)の中から定められている。そして、第2変動パターンとして変動P2−9が決定されている場合に演出内容3−1に対応するエンディング演出内容判定値として10個の全てが記憶されている。また、第2変動パターンとして変動P2−3が決定されている場合に演出内容3−2に対応するエンディング演出内容判定値として5個の値(本実施形態では「0〜4」の5個)が記憶され、演出内容3−3に対応するエンディング演出内容判定値として5個の値(本実施形態では「5〜9」の5個)が記憶されている。また、第2変動パターンとして変動P2−4が決定されている場合に演出内容3−4に対応するエンディング演出内容判定値として2個の値(本実施形態では「0,1」の2個)が記憶され、演出内容3−5に対応するエンディング演出内容判定値として2個の値(本実施形態では「2,3」の2個)が記憶され、演出内容3−6に対応するエンディング演出内容判定値として3個の値(本実施形態では「4〜6」の3個)が記憶され、演出内容3−7に対応するエンディング演出内容判定値として3個の値(本実施形態では「7から9」の3個)が記憶されている。
次に、図3に基づき演出表示制御基板39について説明する。
演出表示制御基板39には、サブCPU39aと、ROM39bと、RAM39cとが設けられている。また、演出表示制御基板39には、第1演出表示領域21及び第2演出表示領域22からなる演出表示装置Hが接続されている。また、ROM39bには、演出表示装置Hの各第1演出表示領域21及び第2演出表示領域22の表示内容を格別に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。また、ROM39bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM39cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。また、RAM39cには、変動タイマの値が記憶され、図柄変動ゲームの経過を計時するようになっている。変動タイマは、各変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間に対応しており、各変動ゲームの開始から終了までの時間を示すデータである。また、ランプ・音声制御基板40にも変動タイマの値が記憶されるようになっており、図柄変動ゲームの経過を計時するようになっている。
以下、主制御基板37(メインCPU37a)、統括制御基板38(統括CPU38a、演出表示制御基板39(サブCPU39a)が実行する制御内容を説明する。
最初に主制御基板37にて実行される制御内容について説明する。
主制御基板37のメインCPU37aは、所定の周期毎(本実施形態では4ms毎)にタイマ割込み処理(図示しない)を実行する。タイマ割込み処理において、メインCPU37aは、特別図柄入力処理(図4)、特別図柄ゲーム処理(図5)、第1特別図柄変動開始処理(図6)、第1特別図柄大当り設定処理(図7)、第1特別図柄はずれ設定処理(図8)、第1特別図柄変動中・変動終了処理(図9,10)、第2特別図柄変動開始処理(図11)、第2特別図柄大当り設定処理(図12)、第2特別図柄はずれ設定処理(図13)、第2特別図柄変動中・変動終了処理(図14,15)などの各種処理を実行する。
最初に、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)の特別図柄ゲームの開始に係る特別図柄入力処理を図4に従って説明する。
メインCPU37aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1においてメインCPU37aは、第1始動口スイッチSE1が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS5へ移行する。一方、ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップ5へ移行する。
一方、ステップS2の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第1特別図柄始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特別図柄始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、メインCPU37aは、第1大当り判定用乱数の値と第1大当り図柄決定用乱数の値をRAM37cから読み出し、該値を第1特別図柄始動保留記憶数に対応付けられたRAM37cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。そして、メインCPU37aは、ステップS5に移行する。
ステップS1、ステップS2又はステップS4からステップS5に移行したメインCPU37aは、第2始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップS5においてメインCPU37aは、第2始動口スイッチSE2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、ステップS6の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第2特別図柄始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特別図柄始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、メインCPU37aは、第2大当り判定用乱数の値と第2大当り図柄決定用乱数の値をRAM37cから読み出し、該値を第2特別図柄始動保留記憶数に対応付けられたRAM37cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU37aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄ゲーム処理を図5に基づき説明する。
メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄処理フラグに「0(零)」が設定されているか否かを判定する(ステップS11)。第1特別図柄処理フラグは、第1特別図柄表示装置23及び第1演出表示領域21で第1の変動ゲームの変動状態を示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって第1の変動ゲームの非実行中に「0(零)」が設定され、第1の変動ゲームの実行中に「1」が設定され、第1の変動ゲームの実行終了時に「2」が設定される。ステップS11の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの非実行中であるためステップS12に移行し第1特別図柄変動開始処理(図6に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄変動開始処理(ステップS12)を終了すると、ステップS14に移行する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合(第1特別図柄処理フラグに「1」又は「2」が設定されている場合)、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの実行中又は終了時であるためステップS13に移行し第1特別図柄変動中・変動終了処理(図9に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄変動開始処理(ステップS13)を終了すると、ステップS14に移行する。
ステップS12又はステップS13からステップS14に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄処理フラグに「0(零)」が設定されているか否かを判定する。第2特別図柄処理フラグは、第2特別図柄表示装置24及び第2演出表示領域22で第2の変動ゲームの変動状態を示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって第2の変動ゲームの非実行中に「0(零)」が設定され、第2の変動ゲームの実行中に「1」が設定され、第2の変動ゲームの実行終了時に「2」が設定される。ステップS14の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの非実行中であるためステップS15に移行し第2特別図柄変動開始処理(図11に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄変動開始処理(ステップS15)を終了すると、特別図柄ゲーム処理を終了する。一方、ステップS14の判定結果が否定の場合(第2特別図柄処理フラグに「1」又は「2」が設定されている場合)、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの実行中又は終了時であるためステップS16に移行し第2特別図柄変動中・変動終了処理(図14に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理(ステップS16)を終了すると、特別図柄ゲーム処理を終了する。
次に、特別図柄ゲーム処理のステップS12で実行する第1特別図柄変動開始処理を図6に基づき説明する。
まず、第1特別図柄変動開始処理においてメインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグに「0(零)」が設定されているか否かを判定する(ステップS21)。システムフラグは、図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)の結果に基づく大当り遊技の実行中であるか否かを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって、大当り遊技の非実行中に「0(零)」が設定され、大当り遊技の実行中に「1」が設定される。ステップS21の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大当り遊技の実行中であるため第1特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合(システムフラグに「0(零)」が設定されている場合)、メインCPU37aは、大当り遊技の非実行中であるためRAM37cに記憶される第1特別図柄始動保留記憶数が「0(零)」でないか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22においてメインCPU37aは、第1の変動ゲームが保留されているか否かを判定している。ステップS22の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームが保留されていないため第1特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームが保留されており当該保留されているゲームを開始させるため、第1特別図柄始動保留記憶数を1減算(−1)し書き換える(ステップS23)。続いて、メインCPU37aは、特別図柄入力処理のステップS4で取得した第1大当り判定用乱数を所定の設定領域にセットし(ステップS24)、セットした第1大当り判定用乱数とROM37bに記憶される第1大当り判定値とが一致するか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25において、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」の場合には低確率用の第1大当り判定値を用いる一方で、確率変動フラグが「1」の場合には高確率用の第1大当り判定値を用いて判定を行うようになっている。
ステップS25の判定結果が肯定の場合(第1大当り判定用乱数と第1大当り判定値とが一致する場合)、メインCPU37aは、ステップS26に移行し第1特別図柄大当り設定処理(図7に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄大当り設定処理(ステップS26)を終了すると、第1特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップS25の判定結果が否定の場合(第1大当り判定用乱数と第1大当り判定値とが一致しない場合)、メインCPU37aは、ステップS27に移行し第1特別図柄はずれ設定処理(図8に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄はずれ設定処理(ステップS27)を終了すると、第1特別図柄変動開始処理を終了する。
次に、第1特別図柄変動開始処理のステップS26で実行する第1特別図柄大当り設定処理を図7に基づき説明する。
まず、第1特別図柄大当り設定処理においてメインCPU37aは、第1大当り判定によって大当りが決定されているためRAM37cの第1大当りフラグに「1」をセットする(ステップS31)。第1大当りフラグは、第1の変動ゲームにおいて大当り表示結果を導出するゲームを開始することを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって大当り表示結果を導出する第1の変動ゲームを実行する場合に「1」が設定される。続いて、メインCPU37aは、特別図柄入力処理のステップS4で取得した第1大当り図柄決定用乱数を読み出し、停止図柄(大当り図柄)を決定する(ステップS32)。ステップS32においてメインCPU37aは、第1大当り図柄決定用乱数とROM37bに記憶される第1大当り図柄判定値とを参照し、停止図柄とする特別図柄の種類を決定する。
続いて、停止図柄を決定したメインCPU37aは、該停止図柄が特定図柄(特定大当り図柄)であるか否かを判定する(ステップS33)。この判定結果が否定の場合(非特定図柄の場合)、メインCPU37aは、ステップS35に移行する。一方、ステップS33の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶される第1特定図柄予備フラグに「1」をセットし(ステップS34)、ステップS35に移行する。第1特定図柄予備フラグは、大当り遊技終了後の遊技状態として確変状態を付与するか否かを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって、大当り遊技終了後に遊技状態として確変状態を付与する場合に「1」が設定され、遊技状態として通常状態を付与する場合に「0(零)」が設定される。
ステップS35に移行したメインCPU37aは、第1変動パターン振分用乱数の値をRAM37cから読み出し、該値を第1変動パターン振分用乱数に対応付けられたRAM37cの所定の記憶領域に設定する(ステップS35)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1変動パターン振分用乱数と、確率変動フラグと、第1特定図柄予備フラグとに応じて第1特別図柄変動パターンを決定する(ステップS36)。確率変動フラグは、遊技状態が通常状態であるか確変状態であるかを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって、遊技状態が通常状態である場合には「0(零)」が設定され、確変状態である場合には「1」が設定される。
ステップS36においてメインCPU37aは、図19に示す大当り用変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第1特別図柄変動パターン(第1変動パターン)を決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」の場合において、第1特定図柄予備フラグに拘らず、第1変動パターンとして変動P1−1及び変動P1−2のいずれかを選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1特定図柄予備フラグが「0(零)」の場合において、第1変動パターンとして変動P1−3及び変動P1−4のいずれかを選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1特定図柄予備フラグが「1」の場合において、第1変動パターンとして変動P1−5を選択する。
続いて、ステップS36で変動パターンを決定したメインCPU37aは、決定した第1変動パターンに応じてRAM37cに第1変動タイマを設定する(ステップS37)。第1変動タイマは、第1の変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間に対応しており、第1の変動ゲームの開始から終了までの時間を示すデータである。そして、ステップS37においてメインCPU37aは、第1変動タイマにステップS36で変動P1−1を決定している場合には19000ms、変動P1−2を決定している場合には45000ms、変動P1−3を決定している場合には50000msを設定する。また、メインCPU37aは、変動P1−4を決定している場合には70000ms、変動P1−5を決定している場合には7000msを設定する。第1変動タイマを設定したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄処理フラグに「1」をセットする(ステップS38)。
続いて、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの第1特別図柄表示装置23の特別図柄による変動制御を開始するとともに、第1の変動ゲームの飾り図柄による変動制御の開始を指示する第1始動口用変動パターン指定コマンド及び停止図柄の種類を示す第1始動口用図柄番号指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS39)。第1始動口用変動パターン指定コマンドは、第1特定図柄大当り設定処理のステップS36で決定した第1変動パターンを指定するものである。第1始動口用図柄番号指定コマンドは、第1特別図柄大当り設定処理のステップS32で決定した停止図柄を指定するものである。なお、ステップS39でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄大当り設定処理を終了する。
次に、第1特別図柄変動開始処理のステップS27で実行する第1特別図柄はずれ設定処理を図8に基づき説明する。
まず、第1特別図柄はずれ設定処理においてメインCPU37aは、第1大当り判定によってはずれが決定されているためRAM37cに記憶されている第1大当りフラグに「0」を設定する(ステップS41)。続いて、メインCPU37aは、停止図柄(はずれ図柄)を決定する(ステップS42)。ステップS42においてメインCPU37aは、停止図柄とする特別図柄として「−」を決定する。
続いて、停止図柄を決定したメインCPU37aは、第1リーチ判定用乱数の値と、第1変動パターン振分用乱数の値をRAM37cから読み出し、これらの値を第1リーチ判定用乱数及び第1変動パターン振分用乱数に対応付けられたRAM37cの所定の領域に設定する(ステップS43)。各乱数値を取得したメインCPU37aは、第1リーチ判定用乱数と、第1変動パターン振分用乱数と、確率変動フラグに応じて第1特別図柄変動パターン(第1変動パターン)を決定する(ステップS44)。
ステップS44においてメインCPU37aは、第1リーチ判定用乱数が第1リーチ判定値に定めるリーチ演出の実行を決定する場合、図19に示すはずれリーチ演出用の変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第1変動パターンを決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」である場合において、第1変動パターンとして変動P1−6及び変動P1−7のいずれかを選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」である場合において、第1変動パターンとして変動P1−8を選択する。一方、メインCPU37aは、第1リーチ判定用乱数が第1リーチ判定値に定めるリーチ演出の実行を決定しない場合、図19に示すはずれ用変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第1変動パターンを決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」である場合において、第1変動パターンとして変動P1−9を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」である場合において、第1変動パターンとして変動P1−10を選択する。
続いて、ステップS44で変動パターンを決定したメインCPU37aは、決定した変動パターンに応じてRAM37cに第1変動タイマを設定(記憶)する(ステップS45)。そして、ステップS45においてメインCPU37aは、第1変動タイマにステップS44で変動P1−6を決定している場合には18500ms、変動P1−7を決定している場合には44500ms、変動P1−8を決定している場合には6500ms、変動P1−9を決定している場合には10000ms、変動P1−10を決定している場合には3000msを設定する。第1変動タイマを設定したメインCPU37aは、RAM37cに記憶される第1特別図柄処理フラグに「1」をセット(設定)する(ステップS46)。
続いて、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの第1特別図柄表示装置23の特別図柄による変動制御を開始するとともに、第1の変動ゲームの飾り図柄による変動制御の開始を指示する第1始動口用変動パターン指定コマンド及び停止図柄の種類を示す第1始動口用図柄番号指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS47)。なお、ステップS47でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄はずれ設定処理を終了する。
次に、特別図柄ゲーム処理のステップS13で実行する第1特別図柄変動中・変動終了処理を図9及び図10に基づき説明する。
まず、第1特別図柄変動中・変動終了処理においてメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特別図柄処理フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS51)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS52)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている中断フラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS53)。中断フラグは、大当り遊技の実行中である場合に図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)の変動を中断しているか否かを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって、図柄変動ゲームの非中断中に「0(零)」が設定され、中断中に「1」が設定される。
ステップS53の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームが中断されていないのでステップS57に移行する。一方、ステップS53の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームが中断されているためRAM37cに記憶されている中断フラグに「0(零)」を設定する(ステップS54)。ステップS54においてメインCPU37aは、ステップS52を肯定判定しているため中断フラグに「0(零)」を設定して第1の変動ゲームの中断を解除する。続いて、メインCPU37aは、ステップS54で中断フラグを解除したことを指示する第1始動口用演出図柄中断解除指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS55)。なお、ステップS55でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。メインCPU37aは、中断フラグの解除に伴い第1の変動ゲームの特別図柄の変動制御を再開する(ステップS56)。そして、メインCPU37aは、ステップS57に移行する。
ステップS53又はステップS56からステップS57に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1変動タイマの値をタイマ割り込み処理毎に減算する(ステップS58)。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1変動タイマの値が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS58)。この判定結果が否定の場合(第1変動タイマの値が「0(零)」でない場合)、メインCPU37aは、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS58の判定結果が肯定の場合(第1変動タイマの値が「0(零)」の場合)、メインCPU37aは、変動パターンに定める変動時間が経過したため第1の変動ゲームの終了を指示する第1始動口用演出図柄停止コマンドをRAM37cにセット(設定)するとともに、第1の変動ゲームの特別図柄の変動制御を停止(終了)する(ステップS59)。第1始動口用演出図柄停止コマンドは、変動している第1の変動ゲームの終了を指示するコマンドである。なお、ステップS59でRAM37cに設定された制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。続いて、メインCPU37aは、第1の変動ゲームを終了させるためRAM37cに記憶されている第1特別図柄処理フラグに「2」をセットし(ステップS60)、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS52の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている中断フラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS61)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大当り遊技中であって第1の変動ゲームの中断中であるため第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。一方、ステップS61の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの非中断であるため、RAM37cに記憶されている中断フラグに「1」をセット(設定)する(ステップS62)。ステップS62においてメインCPU37aは、ステップS52を否定判定しているため中断フラグに「1」を設定して第1の変動ゲームの変動を中断(一時停止)する。なお、本実施形態では、図柄変動ゲームを中断する場合、メインCPU37aによる図柄変動ゲームの変動時間に係る変動タイマの更新を中断することで変動を一時停止させることとしている。また、メインCPU37aは、図柄変動ゲームの中断中には、中断させる変動ゲームに対応する各特別図柄表示装置23,24にはずれ図柄「−」を一旦停止表示させるように各特別図柄表示装置23,24を制御する。一旦停止表示とは、該停止表示されている図柄が再度変動する可能性がある停止状態を示している。そして、メインCPU37aは、図柄変動ゲームの中断を解除する場合には、中断している変動ゲームに対応する各特別図柄表示装置23,24の一旦停止表示している特別図柄を再度変動させるように各特別図柄表示装置23,24を制御する。本実施形態において図柄変動ゲームの中断中に特別図柄表示装置23,24は、一旦停止表示の態様としてはずれ図柄「−」を点滅表示させるようになっている。
続いて、メインCPU37aは、ステップS62で中断フラグをセットしたことを指示する第1始動口用演出図柄中断指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS63)。第1始動口用演出図柄中断指定コマンドは、第1の変動ゲームの変動の中断を指示するコマンドである。なお、ステップS63でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。メインCPU37aは、中断フラグのセットに伴い第1の変動ゲームの特別図柄の変動制御を中断する(ステップS64)。その後、メインCPU37aは、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS51の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームの変動終了時であるため図10に示すステップS65に移行しRAM37cに記憶されているシステムフラグが「0(零)」であるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(大当り遊技中の場合)、メインCPU37aは、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS65の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1大当りフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS66)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第1特定図柄予備フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS67)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特定図柄フラグに「1」をセットするとともに、第1特定図柄予備フラグに「0(零)」をセットする(ステップS68)。特定図柄フラグは、大当りが特定図柄大当りであるか否かを示すとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを示すものである。なお、第1特定図柄予備フラグは、特定図柄フラグがセットされるまでの間、第1大当り抽選の結果を保持していることとなる。このため、メインCPU37aは、第1の変動ゲームでは第1特定図柄予備フラグにより大当り遊技後に確変状態を付与するか否かを把握し、大当り遊技では特定図柄フラグにより大当り遊技後に確変状態を付与するか否かを把握している。そして、メインCPU37aは、ステップS70に移行する。
一方、ステップS67の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特定図柄フラグに「0(零)」をセットする(ステップS69)。そして、メインCPU37aは、ステップS70に移行する。ステップS68又はステップS69からステップS70に移行したメインCPU37aは、大当り遊技を開始させるためRAM37cに記憶されている第1大当りフラグ、確率変動フラグ及び第1特別図柄処理フラグの各々に「0(零)」をセットするとともに、システムフラグに「1」をセットする。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS66の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第1の変動ゲームを終了させるためRAM37cに記憶されている第1特別図柄処理フラグに「0(零)」をセットする。そして、メインCPU37aは、第1特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
次に、特別図柄ゲーム処理のステップS15で実行する第2特別図柄変動開始処理を図11に基づき説明する。
まず、第2特別図柄変動開始処理においてメインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグに「0(零)」が設定されているか否かを判定する(ステップS81)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大当り遊技の実行中であるため第2特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、ステップS81の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、大当り遊技の非実行中であるためRAM37cに記憶される第2特別図柄始動保留記憶数が「0(零)」でないか否かを判定する(ステップS82)。ステップS82においてメインCPU37aは、第2の変動ゲームが保留されているか否かを判定している。ステップS82の判定結果が否定の場合(第2特別図柄始動保留記憶数が「0(零)」の場合)、メインCPU37aは、第2の変動ゲームが保留されていないため第2特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、ステップS82の判定結果が肯定の場合(第2特別図柄始動保留記憶数が「0(零)」でない場合)、メインCPU37aは、第2の変動ゲームが保留されており当該保留されているゲームを開始させるため、第2特別図柄始動保留記憶数を1減算(−1)し書き換える(ステップS83)。続いて、メインCPU37aは、特別図柄入力処理のステップS8で取得した第2大当り判定用乱数を所定の設定領域にセットし(ステップS84)、セットした第2大当り判定用乱数とROM37bに記憶される第2大当り判定値とが一致するか否かを判定する(ステップS85)。ステップS85においてメインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」の場合には低確率用の第2大当り判定値を用いるとともに、確率変動フラグが「1」の場合には高確率用の第2大当り判定値を用いて判定を行うようになっている。
そして、ステップS85の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、ステップS86に移行し第2特別図柄大当り設定処理(図12に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄大当り設定処理(ステップS86)を終了すると、第2特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップS85の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、ステップS87に移行し第2特別図柄はずれ設定処理(図13に示す)を実行する。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄はずれ設定処理(ステップS87)を終了すると、第2特別図柄変動開始処理を終了する。
次に、第2特別図柄変動開始処理のステップS86で実行する第2特別図柄大当り設定処理を図12に基づき説明する。
まず、第2特別図柄大当り設定処理においてメインCPU37aは、第2大当り判定によって大当りが決定されているためRAM37cの第2大当りフラグに「1」をセットする(ステップS91)。第2大当りフラグは、第2の変動ゲームにおいて大当り表示結果を導出するゲームを開始することを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって大当り表示結果を導出する第2の変動ゲームを実行する場合に「1」が設定される。続いて、メインCPU37aは、特別図柄入力処理のステップS8で取得した第2大当り図柄決定用乱数を読み出し、停止図柄(大当り図柄)を決定する(ステップS92)。ステップS92においてメインCPU37aは、第2大当り図柄決定用乱数とROM37bに記憶される第2大当り図柄判定値とを参照し、停止図柄とする特別図柄の種類を決定する。
続いて、停止図柄を決定したメインCPU37aは、該停止図柄が特定大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS93)。この判定結果が否定の場合(非特定図柄の場合)、メインCPU37aは、ステップS95に移行する。一方、ステップS93の判定結果が肯定の場合(特定図柄の場合)、メインCPU37aは、RAM37cに記憶される第2特定図柄予備フラグに「1」をセットし(ステップS94)、ステップS95に移行する。第2特定図柄予備フラグは、大当り遊技終了後の遊技状態として確変状態を付与するか否かを示すものである。そして、RAM37cにはメインCPU37aによって、大当り遊技終了後に遊技状態として確変状態を付与する場合に「1」が設定され、遊技状態として通常状態を付与する場合に「0(零)」が設定される。
ステップS93又はステップS94からステップS95に移行したメインCPU37aは、確率変動フラグと、第1大当りフラグと、第1特定図柄予備フラグと、第2特定図柄予備フラグとに応じて第2特別図柄変動パターンを決定する。ステップS95においてメインCPU37aは、図20に示す大当り用の第2変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第2特別図柄変動パターンを決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」である場合において、第1大当りフラグ、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターン(第2特別図柄変動パターン)として変動P2−1を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1大当りフラグが「0(零)」の場合において、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−2を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」及び第1大当りフラグが「1」であって、第1特定図柄予備フラグが「0(零)」及び第2特定図柄予備フラグが「0(零)」の場合において、第2変動パターンとして変動P2−3を選択し、第1特定図柄予備フラグが「0(零)」及び第2特定図柄フラグが「1」の場合において、第2変動パターンとして変動P2−4を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」及び第1大当りフラグが「1」であって、第1特定図柄予備フラグが「1」及び第2特定図柄予備フラグが「0(零)」の場合において、第2変動パターンとして変動P2−5を選択し、第1特定図柄予備フラグが「1」及び第2特定図柄フラグが「1」の場合において、第2変動パターンとして変動P2−6を選択する。
続いて、ステップS95で第2変動パターンを決定したメインCPU37aは、決定した変動パターンに応じてRAM37cに第2変動タイマを設定する(ステップS96)。第2変動タイマは、第2の変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間に対応しており、第2の変動ゲームの開始から終了までの時間を示すデータである。そして、ステップS37においてメインCPU37aは、第2変動タイマにステップS95で変動P2−1を決定している場合には40000ms、変動P2−2を決定している場合には25000ms、変動P2−3を決定している場合には80000msを設定するようになっている。また、メインCPU37aは、変動P2−4を決定している場合には81000ms、変動P2−5を決定している場合には500ms、変動P2−6を決定している場合には5000msを設定するようになっている。第2変動タイマを設定したメインCPU37aは、RAM37cに記憶される第2特別図柄処理フラグに「1」をセット(設定)する(ステップS97)。
続いて、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの第2特別図柄表示装置24の特別図柄による変動制御を開始するとともに、第2の変動ゲームの飾り図柄による変動制御の開始を指示する第2始動口用変動パターン指定コマンド及び停止図柄の種類を示す第2始動口用図柄番号指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS98)。第2始動口用変動パターン指定コマンドは、第2の変動ゲームの開始を指示するコマンドである。第2始動口用図柄番号指定コマンドは、第2特別図柄大当り設定処理のステップS92で決定した停止図柄を指定するものである。なお、ステップS98でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄大当り設定処理を終了する。
次に、第2特別図柄変動開始処理のステップS87で実行する第2特別図柄はずれ設定処理を図13に基づき説明する。
まず、第2特別図柄はずれ設定処理においてメインCPU37aは、第2大当り判定によってはずれが決定されている(大当りが決定されなかった)ためRAM37cに記憶されている第2大当りフラグに「0」を設定する(ステップS101)。続いて、メインCPU37aは、停止図柄(はずれ図柄)を決定する(ステップS102)。ステップS102においてメインCPU37aは、停止図柄とする特別図柄として「−」を決定する。
続いて、停止図柄を決定したメインCPU37aは、第2リーチ判定用乱数の値の値をRAM37cから読み出して取得し、該値を第2リーチ判定用乱数に対応付けられたRAM37cの所定の領域に設定する(ステップS103)。第2リーチ判定用乱数を取得したメインCPU37aは、該第2リーチ判定用乱数と、確率変動フラグと、第1大当りフラグ、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに応じて第2特別図柄変動パターン(第2変動パターン)を決定する(ステップS104)。
ステップS104においてメインCPU37aは、第2リーチ判定用乱数が第2リーチ判定値に定めるリーチ演出の実行を決定する値の場合、図20に示すはずれリーチ演出用の変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第2変動パターンを決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」である場合において、第2変動パターンとして変動P2−7を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1大当りフラグが「0(零)」の場合において、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−8を選択する。
また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1大当りフラグが「1」及び第1特定図柄予備フラグが「0(零)」の場合において、第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−9を選択し、第1大当りフラグが「1」及び第1特定図柄予備フラグが「1」の場合において、第2特定図柄フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−8を選択する。
一方、メインCPU37aは、第2リーチ判定用乱数が第2リーチ判定値に定めるリーチ演出の実行を決定する値でない場合、図20に示すはずれ用の変動パターンが振分けられたテーブルに従い、第2特別図柄変動パターンを決定する。そして、メインCPU37aは、確率変動フラグが「0(零)」の場合において、第1大当りフラグ、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−1を選択する。また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」であって、第1大当りフラグが「0(零)」、の場合において、第1特定図柄予備フラグ及び第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−11を選択する。
また、メインCPU37aは、確率変動フラグが「1」及び第1大当りフラグが「1」であって、第1特定図柄予備フラグが「0(零)」の場合において、第2特定図柄予備フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−12を選択し、第1特定図柄予備フラグが「1」の場合において、第2特定図柄フラグに拘らず第2変動パターンとして変動P2−11を選択する。
続いて、ステップS104で変動パターンを決定したメインCPU37aは、決定した変動パターンに応じてRAM37cに第2変動タイマを設定する(ステップS105)。そして、ステップS105においてメインCPU37aは、第2変動タイマにステップS104で変動P2−7を決定している場合には35000ms、変動P2−8を決定している場合には20000ms、変動P2−9を決定している場合には73000msを設定する。また、メインCPU37aは、変動P2−10を決定している場合には120000ms、変動P2−11を決定している場合には6000ms、変動P2−12を決定している場合には700msを設定する。第2変動タイマを設定したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄処理フラグに「1」をセット(設定)する(ステップS106)。
続いて、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの第2特別図柄表示装置24の特別図柄による変動制御を開始するとともに、第2の変動ゲームの飾り図柄による変動制御の開始を指示する第2始動口用変動パターン指定コマンド及び停止図柄の種類を示す第2始動口用図柄番号指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS107)。なお、ステップS107でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄はずれ設定処理を終了する。
次に、特別図柄ゲーム処理のステップS16で実行する第2特別図柄変動中・変動終了処理を図14及び図15に基づき説明する。
まず、第2特別図柄変動中・変動終了処理においてメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特別図柄処理フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS111)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されているシステムフラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS112)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている中断フラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS113)。
ステップS113の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第2の変動ゲームが中断されていないのでステップS117に移行する。一方、ステップS113の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第2の変動ゲームが中断されているためRAM37cに記憶されている中断フラグに「0(零)」を設定する(ステップS114)。ステップS114においてメインCPU37aは、ステップS112を肯定判定しているため中断フラグに「0(零)」を設定して第2の変動ゲームの中断を解除する。続いて、メインCPU37aは、ステップS114で中断フラグを解除したことを指示する第2始動口用演出図柄中断解除指定コマンドをRAM37cにセット(設定)する(ステップS115)。なお、ステップS115でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。メインCPU37aは、中断フラグの解除に伴い第2の変動ゲームの特別図柄の変動制御を再開する(ステップS116)。そして、メインCPU37aは、ステップS117に移行する。
ステップS113又はステップS116からステップS117に移行したメインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2変動タイマの値をタイマ割り込み処理毎に減算する。続いて、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2変動タイマの値が「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS118)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS118の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、変動パターンに定める変動時間が経過したため第2の変動ゲームの終了を指示する第2始動口用演出図柄停止コマンドをRAM37cにセット(設定)するとともに、第2の変動ゲームの特別図柄の変動制御を停止(終了)する(ステップS119)。続いて、メインCPU37aは、第2の変動ゲームを終了させるためRAM37cに記憶されている第2特別図柄処理フラグに「2」をセット(設定)する(ステップS120)。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS112の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている中断フラグが「0(零)」であるか否かを判定する(ステップS121)。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、大当り遊技中であって第2の変動ゲームが中断中であるため第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。一方、ステップS121の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、第2の変動ゲームが中断されていないため、RAM37cに記憶されている中断フラグに「1」をセット(設定)する(ステップS122)。ステップS122においてメインCPU37aは、ステップS112を否定判定しているため中断フラグに「1」を設定して第2の変動ゲームの変動を中断(一時停止)する。
続いて、メインCPU37aは、ステップS122で中断フラグをセットしたことを指示する第2始動口用演出図柄中断指定コマンドをRAM37cにセットする(ステップS123)。なお、ステップS123でRAM37cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、統括制御基板38に出力される。メインCPU37aは、中断フラグのセットに伴い第2の変動ゲームの特別図柄の変動制御を中断する(ステップS124)。そして、メインCPU37aは、第2特別変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS111の判定結果が否定の場合(第2特別図柄処理フラグが「2」の場合)、メインCPU37aは、第2の変動ゲームの変動終了時であるため図15に示すステップS125に移行しRAM37cに記憶されているシステムフラグが「0(零)」であるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS125の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2大当りフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS126)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている第2特定図柄予備フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS127)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、RAM37cに記憶されている特定図柄フラグに「1」をセット(設定)するとともに、第2特定図柄予備フラグに「0(零)」をセット(設定)する(ステップS128)。特定図柄フラグは、大当りが特定図柄大当りであるか否かを示すとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与するか否かを示すものである。なお、第2特定図柄予備フラグは、特定図柄フラグがセットされるまでの間、第2大当り抽選の結果を保持していることとなる。このため、メインCPU37aは、第2の変動ゲームでは第2特定図柄予備フラグにより大当り遊技後に確変状態を付与するか否かを把握し、大当り遊技では特定図柄フラグにより大当り遊技後に確変状態を付与するか否かを把握している。そして、メインCPU37aは、ステップS130に移行する。
一方、ステップS127の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、RAM37cにセットされている特定図柄フラグに「0(零)」をセットする(ステップS129)。そして、メインCPU37aは、ステップS130に移行する。ステップS128又はステップS129からステップS130に移行したメインCPU37aは、大当り遊技を開始させるためRAM37cに記憶されている第2大当りフラグ、確率変動フラグ及び第2特別図柄処理フラグの各々に「0(零)」をセットするとともに、システムフラグに「1」をセットする。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
一方、ステップS126の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、第2の変動ゲームを終了させるためRAM37cに記憶されている第2特別図柄処理フラグに「0(零)」をセットする。そして、メインCPU37aは、第2特別図柄変動中・変動終了処理を終了する。
次に、第1大当り判定及び第2大当り判定により大当りが決定されている場合、メインCPU37aが実行する大当り遊技中処理について説明する。
メインCPU37aは、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)の終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出の演出指示や大入賞口扉27の開閉動作の制御)を実行する。大当り遊技は、オープニング演出が開始してから、エンディング演出が終了する迄の間であり、オープニング演出が終了すると、予め定めた規定ラウンド数(例えば15回)を上限としてラウンド遊技が繰り返し行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置28が開放されてから閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置28は、規定入賞個数(例えば9個)の遊技球が入賞する迄の間、又は一定時間(例えば25000ms)が経過する迄の間、開放される。
まず、メインCPU37aは、大当り中処理においてオープニング演出の開始を指示するオープニング指定コマンドを統括制御基板38に出力する。また、メインCPU37aは、大当り中処理において各ラウンド遊技の開始時に、そのラウンド遊技の開始を指示するラウンド指定コマンドを統括制御基板38に出力すると共に、大入賞口扉27の開動作を指示する開信号を大入賞口ソレノイドSOL3に出力する。ラウンド遊技中、メインCPU37aは、カウントスイッチSE3からの検知信号を入力し、大入賞口装置28に入球した遊技球の計数処理を行う。そして、メインCPU37aは、各ラウンド遊技の終了時に、大入賞口扉27の閉動作を指示する閉信号を大入賞口ソレノイドSOL3に出力する。その後、メインCPU37aは、最終回のラウンド遊技の終了時に、エンディング演出の開始を指示するエンディング指定コマンドを統括制御基板38に出力する。
そして、メインCPU37aは、大当り遊技が終了(エンディング演出が終了)すると、RAM37cに記憶されている特定図柄フラグに基づき大当り遊技終了後の遊技状態を指示する状態指定コマンドを統括制御基板38に出力する。メインCPU37aは、特定図柄フラグが「1」である場合には、確変状態を開始させるため確率変動フラグに「1」をセットするとともに、確変状態の開始を指示する内容の状態指定コマンドを統括制御基板38に出力する。一方、メインCPU37aは、特定図柄フラグが「0(零)」である場合には、通常状態を開始させるため確率変動フラグに「0(零)」をセットするとともに、通常状態の開始を指示する内容の状態指定コマンドを統括制御基板38に出力する。また、メインCPU37aは、確変状態を終了させる場合には、確率変動フラグに「0(零)」を設定するとともに、確変状態の終了を指示する内容(通常状態の開始を指示する内容)の状態指定コマンドを統括制御基板38に出力する。なお、メインCPU37aは、確変状態の図柄変動ゲームにおいて所定回数(10000回)の図柄変動ゲームの終了、又は確変状態中の大当り遊技の開始に伴って確変状態を終了させる。状態指定コマンドは、遊技状態(確変状態及び通常状態)の移行契機を示すものであり、該コマンドには各遊技状態(確変状態及び通常状態)の開始及び終了が示されている。
次に、メインCPU37aが実行する普図ゲームに係る普図ゲーム処理について説明する。
まず、メインCPU37aは、第1作動ゲート33又は第2作動ゲート34を遊技球が通過し、第1作動ゲートスイッチSE4又は第2作動ゲートスイッチSE5からの検知信号を入力すると、RAM37cに記憶(設定)されている各普通図柄保留表示装置35,36の各普通保留記憶数が予め定められた上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定(上限数未満である)の場合、メインCPU37aは、普通保留記憶数を1加算(+1)し、書き換える。また、メインCPU37aは、各作動ゲートに対応する第1当り判定用乱数又は第2当り判定用乱数の値をRAM37cから読み出し、RAM37cの所定の格納領域にそれぞれ格納(記憶)する。なお、メインCPU37aは、保留中の図柄組み合わせゲームの開始時に普通保留記憶数を1減算(−1)し、書き換える。
そして、メインCPU37aは、各普図ゲームの開始直前に、RAM37cに記憶されている前記各当り判定用乱数の値とROM37bに記憶されている各当り用判定値とを比較する当り判定をそれぞれ実行する。メインCPU37aは、通常状態時にはそれぞれ低確率用の当り判定値を用いるとともに、確変状態時にはそれぞれ高確率用の当り判定値を用いて判定を行う。各当り判定の判定結果が肯定の場合、メインCPU37aは、各普通図柄表示装置31,32に「○」を表示させて普図ゲームを終了させ、その後、各開閉羽根25a,26aの開閉動作を指示する開閉信号を対応する各普通電動役物ソレノイドSOL1,SOL2に出力する。一方、各当り判定の判定結果が否定の場合、メインCPU37aは、各普通図柄表示装置31,32に「×」を表示させ、普図ゲームを終了させる。そして、各開閉羽根25a,26aの所定の開閉動作が終了する、又は普図ゲームが終了するとメインCPU37aは、次の普図ゲームの処理に移行する。
本実施形態では、大当り判定用乱数を取得し、取得した乱数と大当り判定値とを比較して大当り判定(大当り抽選)を行い、その結果に基づき特別図柄を決定するメインCPU37aが、乱数取得手段、大当り抽選手段及び図柄決定手段として機能する。また、変動パターンを記憶するROM37bが変動パターン記憶手段として機能し、変動パターンを選択するメインCPU37aが変動パターン選択手段として機能する。また、図柄変動ゲームの開始及び終了、中断及び再開の図柄変動ゲーム進行を制御するメインCPU37aが、ゲーム制御手段として機能する。
以下、統括制御基板38にて実行される制御内容について説明する。
統括制御基板38の統括CPU38aは、所定の周期毎(本実施形態では4ms毎)にタイマ割込み処理(図示しない)を実行する。タイマ割込み処理において、統括CPU38aは、第1始動口用図柄変動処理(図16)、第2始動口用図柄変動処理(図17)などの各種処理を実行する。
最初に、第1の変動ゲームの飾り図柄の変動制御に係る第1始動口用図柄変動処理を図16に従って説明する。
まず、統括CPU38aは、第1始動口用図柄変動ゲームにおいて、RAM38cに記憶されている第1変動中フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS201)。第1変動中フラグは、第1演出表示領域21で第1の変動ゲームが実行中であるか否かを示すものである。そして、RAM38cには統括CPU38aによって、第1の変動ゲームが非実行中には「0(零)」が設定され、第1の変動ゲームの実行中には「1」が設定され、第1の変動ゲームの中断中には「2」が設定される。ステップS201の判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS203に移行する。
一方、ステップS201の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第1変動中タイマの値を減算する(ステップS202)。第1変動中タイマは、第1の変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間に対応しており、第1の変動ゲームの開始から終了までの時間を示すデータである。なお、ステップS202において統括CPU38aは、制御周期である4ms毎に当該処理を実行するため、1回の処理で4msずつ減算することになる。そして、統括CPU38aは、ステップS203に移行する。
ステップS201又はステップS202からステップS203に移行した統括CPU38aは、第1始動口用変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、第1の変動ゲームを開始させないためステップS210に移行する。一方、ステップS203の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、ステップS203で入力した第1始動口用変動パターン指定コマンドをRAM38cにセット(設定)する(ステップS204)。なお、ステップS204でRAM38cにセットされた制御コマンドは、図示しないコマンド出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。続いて、統括CPU38aは、ステップS203で入力するコマンドに指定される変動パターンが特定の変動パターンである変動P1−3又は変動P1−4であるか否かを判定する(ステップS205)。この判定結果が否定の場合(特定の変動パターンでない場合)、統括CPU38aは、ステップS208に移行する。
一方、ステップS205の判定結果が肯定の場合(特定の変動パターンである場合)、統括CPU38aは、第1の変動ゲームで実行する報知演出と、カウント演出の内容を決定する(ステップS206)。ステップS206において、統括CPU38aは、RAM37cから第1演出内容振分用乱数及び第2演出内容振分用乱数を読み出し、RAM37cの所定の領域にセットする。そして、統括CPU38aは、取得した第1演出内容振分用乱数の値とROM38bに記憶されている第1演出内容判定値とを比較し、報知演出H1及び報知演出H2のいずれかを演出内容として決定する。また、ステップS206において統括CPU38aは、取得した第2演出内容振分用乱数の値とROM38bに記憶されている第2演出内容判定値とを比較し、カウント演出E1、カウント演出E2及びカウント演出E3のいずれかを演出内容として決定する。
演出内容を決定した統括CPU38aは、ステップS206で決定した演出内容を指定する演出内容指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS207)。演出内容指定コマンドは、ステップS206で決定した演出内容(報知演出及びカウント演出)を示すものである。なお、ステップS207でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。そして、統括CPU38aは、ステップS208に移行する。
ステップS205又はステップS207からステップS208に移行した統括CPU38aは、第1の変動ゲームを開始させるため第1変動中フラグに「1」をセットする。続いて、統括CPU38aは、ステップS203で指定される変動パターンに定められる変動時間をRAM38cに記憶されている第1変動中タイマにセットする(ステップS209)。ステップS209において統括CPU38aは、メインCPU37aが実行する処理のステップS37及びステップS45と同様にRAM38cに第1変動中タイマをセットする。そして、統括CPU38aは、ステップS210に移行する。
ステップS203又はステップS209からステップS210に移行する統括CPU38aは、第1始動口用図柄番号指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS213に移行する。一方、ステップS210の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、指定されている変動パターン、第1始動口用図柄番号指定コマンド及び図柄決定用乱数に基づいて第1始動口用演出図柄を決定する(ステップS211)。ステップS211において、統括CPU38aは、RAM38cから図柄決定用乱数を読み出し、第1始動口用図柄番号指定コマンドに指定される図柄が非特定大当り図柄を示す場合には、該図柄決定用乱数に基づき第1始動口用演出図柄として「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の中から決定する。また、統括CPU38aは、第1始動口用図柄番号指定コマンドに指定される図柄が特定大当り図柄を示す場合には、該図柄決定用乱数に基づき第1始動口用演出図柄として「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の中から決定する。また、統括CPU38aは、指定されている変動パターンがはずれリーチ演出用の変動パターンの場合にはリーチ状態を形成させる図柄(左図柄と右図柄)を決定するとともに、リーチ状態を形成する図柄とは異なる図柄を最終停止図柄(中図柄)として決定する。また、統括CPU38aは、指定されている変動パターンがはずれ演出用の変動パターンの場合には各図柄(左図柄、中図柄、右図柄)を図柄毎にリーチ状態を形成しないように決定する。
そして、第1始動口用演出図柄を決定した統括CPU38aは、ステップS211で決定した図柄の種類を指定する第1始動口用演出図柄番号指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS212)。なお、ステップS212でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39に出力される。そして、統括CPU38aは、ステップS213に移行する。
ステップS210又はステップS212からステップS213に移行した統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS216に移行する。一方、ステップS213の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄中断指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS214)。なお、ステップS214でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。そして、統括CPU38aは、第1変動中フラグに「2」をセットし(ステップS215)、ステップS216に移行する。
ステップS213又はステップS215からステップS216に移行する統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄中断解除指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS219に移行する。一方、ステップS216の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄中断解除指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS217)。なお、ステップS217でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。そして、統括CPU38aは、第1変動中フラグに「1」をセットし(ステップS218)、ステップS219に移行する。
ステップS216又はステップS218からステップS219に移行した統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、第1始動口用図柄変動処理を終了する。一方、ステップS219の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄停止指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS220)。なお、ステップS220でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39に出力される。そして、統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている第1変動中フラグに「0(零)」をセットし(ステップS221)、第1変動中タイマの値をクリアする(ステップS222)。そして、統括CPU38aは、第2始動口用図柄変動処理を終了する。
次に、第2の変動ゲームの飾り図柄の変動制御に係る第2始動口用図柄変動処理を図17に従って説明する。
まず、統括CPU38aは、第2始動口用図柄変動ゲームにおいて、RAM38cに記憶されている第2変動中フラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2変動中フラグは、第2演出表示領域22で第2の変動ゲームの状態(非実行中、実行中、中断中)を示すものである。そして、RAM38cには統括CPU38aによって、第2の変動ゲームの非実行中には「0(零)」が設定され、第1の変動ゲームの実行中には「1」が設定され、第1の変動ゲームの中断中には「2」が設定される。ステップS231の判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS233に移行する。
一方、ステップS231の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第2変動中タイマの値を減算する(ステップS232)。第2変動中タイマは、第2の変動ゲームで選択され得る各変動パターンに定める変動時間に対応しており、第2の変動ゲームの開始から終了までの時間を示すものである。なお、ステップS232において統括CPU38aは、制御周期である4ms毎に当該処理を実行するため、1回の処理で第2変動中タイマを4msずつ減算することになる。そして、統括CPU38aは、ステップS233に移行する。
ステップS231又はステップS232からステップS233に移行した統括CPU38aは、第2始動口用変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS240に移行する。一方、ステップS233の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、ステップS233で入力するコマンドに指定される変動パターンが特別変動パターンである変動P2−3、変動2−4又は変動2−9であるか否かを判定する(ステップS235)。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS238に移行する。
一方、ステップS235の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、特別変動パターンをRAM38cに記憶する(ステップS236)とともに、RAM38cに記憶されている特別変動パターンフラグに「1」をセットし(ステップS237)、ステップS238に移行する。
ステップS235又はステップS237からステップS238に移行した統括CPU38aは、第2の変動ゲームを開始させるため第2変動中フラグに「1」をセットする。続いて、統括CPU38aは、ステップS233で指定される変動パターンに定められる変動時間をRAM38cに記憶されている第2変動中タイマにセットする(ステップS239)。ステップS239において統括CPU38aは、メインCPU37aが実行する処理のステップS96及びステップS105と同様にRAM38cに第2変動中タイマをセットする。そして、統括CPU38aは、ステップS240に移行する。
ステップS233又はステップS239からステップS240に移行した統括CPU38aは、第2始動口用図柄番号指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS243に移行する。一方、ステップS240の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、指定されている変動パターン、第2始動口用図柄番号指定コマンド及び図柄決定用乱数に基づいて第2始動口用演出図柄を決定する(ステップS241)。ステップS241において、統括CPU38aは、RAM38cから図柄決定用乱数を読み出し、第2始動口用図柄番号指定コマンドに指定される図柄が非特定大当り図柄を示す場合には、該図柄決定用乱数に基づき第2始動口用演出図柄として「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の中から決定する。また、統括CPU38aは、第2始動口用図柄番号指定コマンドに指定される図柄が特定大当り図柄を示す場合には、該図柄決定用乱数に基づき第2始動口用演出図柄として「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の中から決定する。また、統括CPU38aは、指定されている変動パターンがはずれリーチ演出用の変動パターンの場合にはリーチ状態を形成させる図柄(左図柄と右図柄)を決定するとともに、リーチ状態を形成する図柄とは異なる図柄を最終停止図柄(中図柄)として決定する。また、統括CPU38aは、指定されている変動パターンがはずれ演出用の変動パターンの場合には各図柄(左図柄、中図柄、右図柄)を図柄毎にリーチ状態を形成しないように決定する。
そして、第2始動口用演出図柄を決定した統括CPU38aは、ステップS241で決定した図柄の種類を指定する第2始動口用演出図柄指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS242)。なお、ステップS242でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39に出力される。そして、統括CPU38aは、ステップS243に移行する。
ステップS240又はステップS242からステップS243に移行した統括CPU38aは、第2始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS246に移行する。一方、ステップS243の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第2始動口用演出図柄中断指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS244)。なお、ステップS244でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。そして、統括CPU38aは、第2変動中フラグに「2」をセットし(ステップS245)、ステップS246に移行する。
ステップS243又はステップS245からステップS246に移行した統括CPU38aは、第2始動口用演出図柄中断解除指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS249に移行する。一方、ステップS246の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第1始動口用演出図柄中断解除指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS247)。なお、ステップS247でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。そして、統括CPU38aは、第2変動中フラグに「1」をセットし(ステップS248)、ステップS249に移行する。
ステップS246又はステップS248からステップS249に移行した統括CPU38aは、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、第2始動口用図柄変動処理を終了する。一方、ステップS249の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS250)。なお、ステップS250でセットされた制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39に出力される。そして、統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている第2変動中フラグに「0(零)」をセットし(ステップS251)、第2変動中タイマの値をクリアする(ステップS252)。続いて、統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている特別変動パターンフラグに「0(零)」をセットするとともに、ステップS236で記憶した変動パターンの記憶をクリア(ステップS253)し、第2始動口用図柄変動処理を終了する。
次に、統括CPU38aが実行する大当り遊技に係る大当り処理について図18にしたがって説明する。
まず、大当り処理において統括CPU38aは、オープニング指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS261)。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS265に移行する。一方、ステップS261の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている特別変動パターンフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS262)。この判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、特別変動パターンの図柄変動ゲームに伴う大当り遊技を開始させるため、特別オープニング指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS263)、ステップS265に移行する。一方、ステップS262の判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、特別変動パターン以外の変動パターンの図柄変動ゲームに伴う大当り遊技を開始させるため、通常変動オープニング指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS264)、ステップS265に移行する。特別オープニング指定コマンドは、オープニング演出として特別オープニング演出の内容で行うことを指示するコマンドである。また、通常オープニング指定コマンドは、オープニング演出として通常オープニング演出の内容で行うことを指示するコマンドである。なお、ステップS263及びステップS264でセットされた制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。
ステップS261、ステップS263又はステップS264からステップS265に移行した統括CPU38aは、ラウンド指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS267に移行する。一方、ステップS265の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、入力するラウンド指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS266)、ステップS267に移行する。なお、ステップS266でセットした制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。
ステップS265又はステップS266からステップS267に移行した統括CPU38aは、エンディング指定コマンドを入力したか否かの判定をする。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS272に移行する。一方、ステップS267の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、RAM38cに記憶されている特別変動パターンフラグが「1」であるか否かを判定する(ステップS268)。この判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、エンディング報知演出を実行するため変動パターンとエンディング演出決定用乱数に基づいてエンディング報知演出の演出内容を決定する(ステップS269)。ステップS269でエンディング報知演出の演出内容を決定した統括CPU38aは、ステップS269の決定結果とともに、エンディング報知演出ありのエンディング演出の開始を指示する特別エンディング指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS270)、ステップS272に移行する。一方、ステップS268の判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、エンディング報知演出なしのエンディング演出の開始を指示する通常エンディング指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS271)、ステップS272に移行する。なお、ステップS270及びステップS271でセットされた制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39に出力される。
ステップS270又はステップS271からステップS272に移行する統括CPU38aは、状態指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、大当り処理を終了する。一方、ステップS272の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、状態指定コマンドをRAM38cにセットし(ステップS273)、大当り処理を終了する。なお、ステップS273でセットされた制御コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。
次に、演出表示制御基板39が実行する制御内容について説明する。
サブCPU39aは、統括CPU38aから出力された演出内容指定コマンドを入力すると、指定された演出内容に対応する演出実行データをROM39bから読み出し、該演出実行データに基づき第1演出表示領域21(演出表示装置H)の表示内容を制御する。そして、サブCPU39aは、演出内容指定コマンドに指定される演出内容に対応する報知演出及びカウント演出を第1演出表示領域21で実行させる。
また、サブCPU39aは、第1始動口用変動パターン指定コマンド、第1始動口用演出図柄指定コマンド及び状態指定コマンドを入力すると、第1始動口用変動パターン指定コマンドに指定される変動パターン及び状態指定コマンドに指定される状態に定める演出内容で第1の変動ゲームを開始させるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)の表示内容を制御する。また、サブCPU39aは、第1始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力すると、実行している第1の変動ゲームを終了させるとともに、第1始動口用演出図柄指定コマンドに指定される飾り図柄による図柄組み合わせを停止表示させるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)の表示内容を制御する。
また、サブCPU39aは、第1始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力すると、実行中の第1の変動ゲームの変動を中断させるように第1演出表示領域21の表示内容を制御する。第1の変動ゲームを中断させる場合、サブCPU39aは、予め定められた図柄組み合わせ(本実施形態では、はずれ図柄組み合わせ「012」)を一旦停止表示させるとともに、「中断中」という表示演出を行わせるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)を制御する(図23(i),(j)参照)。また、サブCPU39aは、第1始動口用演出図柄中断解除指定コマンドを入力すると、中断中の第1の変動ゲームの変動を再開させるように第1演出表示領域21の表示内容を制御する。第1の変動ゲームを再開(中断を解除)する場合、サブCPU39aは、一旦停止表示させていた各図柄を一斉に変動させ、第1始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力する直前まで第1演出表示領域21の各図柄を変動表示させるように制御する。そして、サブCPU39aは、第1始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力すると、左図柄、右図柄、中図柄の順にほぼ一斉に各図柄を停止表示させ、第1始動口用演出図柄指定コマンドに指定される図柄組み合わせを停止表示させるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)を制御する。なお、本実施形態において、サブCPU39aは、第1、第2始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力すると、変動タイマの計時を一旦中断しそれ以上更新しないように制御する。また、ランプ・音声制御基板40は、サブCPU39aと同様に第1、第2始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力すると、変動タイマの計時を一旦中断しそれ以上更新しないように制御する。
また、本実施形態において図柄変動ゲームの中断中の演出表示装置H(演出表示領域21)は、一旦停止表示としてはずれ図柄組み合わせ「012」を揺れ変動させるようになっている。本実施形態において揺れ変動とは、表示されている図柄を変動方向に従って小刻みに上下変動させる変動をいう。また、本実施形態においてサブCPU39aは、特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームを当該図柄変動ゲームの演出内容や各図柄の変動状態の変動態様から、いずれの特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームを実行しているかを遊技者に見た目上認識し得ないように演出表示装置Hを制御するようになっている。
また、サブCPU39aは、第2始動口用変動パターン指定コマンド、第2始動口用演出図柄指定コマンド及び状態指定コマンドを入力すると、第2始動口用変動パターン指定コマンドに指定される変動パターン及び状態指定コマンドに指定される状態に定める演出内容で第2の変動ゲームを開始させるように演出表示装置H(第2演出表示領域22)の表示内容を制御する。
また、サブCPU39aは、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力すると、実行している第2の変動ゲームを終了させるとともに、第2始動口用演出図柄指定コマンドに指定される飾り図柄による図柄組み合わせを停止表示させる。
また、サブCPU39aは、第2始動口用演出図柄中断指定コマンドを入力すると、実行中の第2の変動ゲームの変動を中断させるように第2演出表示領域22の表示内容を制御する。第2の変動ゲームを中断させる場合、サブCPU39aは、予め定められた図柄組み合わせ(本実施形態では、はずれ図柄)を一旦停止表示させるとともに、「中断中」という表示演出を行わせるように演出表示装置H(第2演出表示領域22)を制御する(図23(f)〜(h)参照)。また、サブCPU39aは、第2始動口用演出図柄中断解除指定コマンドを入力すると、中断中の第2の変動ゲームの変動を再開させるように第2演出表示領域22の表示内容を制御する。第2の変動ゲームを再開(中断を解除)する場合、サブCPU39aは、一旦停止表示させていた各図柄を一斉に変動させ、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力する直前まで第2演出表示領域22の各図柄を変動表示させるように制御する。そして、サブCPU39aは、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力すると、左図柄、右図柄、中図柄の順にほぼ一斉に各図柄を停止表示させ、第2始動口用演出図柄指定コマンドに指定される図柄組み合わせを停止表示させるように演出表示装置H(第2演出表示領域22)を制御する。
また、サブCPU39aは、演出内容指定コマンドに基づきカウント演出を実行させている場合、第1の変動ゲームの終了時(オープニング演出の開始時)に実行させているカウント演出を終了させるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)を制御する(図24(d),(e)参照)。また、サブCPU39aは、演出内容指定コマンドに基づきカウント演出を実行させている場合、特別変動パターンである(変動P2−3、2−4、2−9)を指定する第2始動口用変動パターン指定コマンドを入力するとカウント演出を終了させるとともに、「チャンス」などの表示演出を行わせるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)を制御する(図23(d)〜(f)参照)。そして、サブCPU39aは、カウント演出を終了させて「チャンス」などの表示演出を行わせることで大当りに当選しているかもしれないことを遊技者に報知するようになっている。また、サブCPU39aは、「チャンス」などの表示演出を第1の変動ゲームに基づく大当り遊技の終了時(エンディング演出の開始時に)終了させるように演出表示装置H(第1演出表示領域21)を制御する。なお、サブCPU39aは、演出表示装置H(第1演出表示領域21)で「チャンス」の表示演出中に大当り遊技が行われる場合には大当り遊技の演出とともに、「チャンス」の表示演出を同時に行わせるように演出表示装置Hを制御するようになっている。
また、サブCPU39aは、特別オープニング指定コマンドを入力すると、特別オープニング演出を開始させるように演出表示装置Hの第1演出表示領域21の表示内容を制御する(図23(g)参照)。また、サブCPU39aは、通常オープニング指定コマンドを入力すると、通常オープニング演出を開始させるように演出表示装置Hの対応する第1、第2演出表示領域21,22の表示内容を制御する(図23(j),図24(e)参照)。また、サブCPU39aは、ラウンド指定コマンドを入力すると、ラウンド指定コマンドに指定されるラウンド演出を開始させるように演出表示装置Hの対応する第1、第2演出表示領域21,22の表示内容を制御する。また、サブCPU39aは、特別エンディング指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指定される演出内容でエンディング演出を開始させるように演出表示装置Hの第1演出表示領域の表示内容を制御する(図23(h)参照)。また、サブCPU39aは、通常エンディング指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指定される演出内容でエンディング演出を開始させるように演出表示装置Hの対応する第1、第2演出表示領域21,22の表示内容を制御する(図24(f))。
本実施形態では、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中において、「チャンス」などの画像表示で第2の変動ゲームで大当り図柄が導出される旨(特別変動パターンが決定されたこと)を報知する第1の報知演出を実行する。また、本実施形態では、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後の大当り遊技中において、特別エンディング演出で特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームが大当りである場合には大当りの種類(確変大当りであるか非確変大当り)を報知するとともに、大当りであるかはずれであるかを報知する第2の報知演出及び第3の報知演出を実行する。
本実施形態では、各種表示演出を実行する演出表示装置Hが報知手段として機能する。また、各種表示演出に同調して発光演出や音声演出を実行するランプ・LED16及びスピーカ17も報知手段として機能する。
次に、メインCPU37a、統括CPU38a及びサブCPU39aの処理により図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)が行われる態様と、演出表示装置Hの表示態様について図21〜図24に基づき説明する。
図21及び図22は、図柄変動ゲームが行われる態様を示しており、図23及び図24は、演出表示装置Hの表示態様を示している。また、図21及び図23では、確変状態中に特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム中に報知演出H1及びカウント演出E1が行われるとともに、第2の変動ゲームとして特別変動パターンが決定される場合の態様を示している。また、図22及び図24では、確変状態中に特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム中に報知演出H1及びカウント演出E1が行われるとともに、第2の変動ゲームとして特別変動パターンが決定されなかった場合の態様を示している。また、図21(a)、図21(d)、図22(a)及び図22(d)において、各特別図柄処理フラグが設定されている(各変動ゲームが行われている)場合を「1」で表し、各特別図柄処理フラグが設定されていない(各変動ゲームが行われていない)場合を「0」で表している。また、図21(b)及び図22(b)において、システムフラグが設定されている(大当り遊技が行われている)場合を「1」で表し、システムフラグが設定されていない(大当り遊技が行われていない)場合を「0」で表している。また、図21(c)及び図22(c)において、確率変動フラグが設定されている(確変状態が付与されている)場合を「1」で表し、確率変動フラグが設定されていない(確変状態が付与されていない)場合を「0」で表している。また、図23及び図24において、特別図柄表示装置23,24で特別図柄が変動している状態を白抜きで示し、演出表示装置Hで飾り図柄が変動している状態を「↓」で示している。
図21(a)〜(d)に示すように、確変状態中に特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われていない場合は、第1の変動ゲームが行われているときには第1特別図柄処理フラグが「1」となっているとともに、第2特別図柄処理フラグが「0」となっている。また、図23(a)に示すように、第1特別図柄表示装置23及び第1演出表示領域21では第1の変動ゲームが実行され、第2特別図柄表示装置24及び第2演出表示領域22では第2の変動ゲームが実行されていない。なお、大当り遊技が開始されていないため、システムフラグは「0」となっている。また、確変状態であるため、確率変動フラグは「1」となっている。
そして、時点A1において、確変状態時に非確変大当りに当選し特定の変動パターンが決定される場合には、報知演出H1の実行により遊技者に第2始動入賞口26への遊技球の入賞が促され、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することで第2の変動ゲームが実行される状態となる。そして、第2始動入賞口26に遊技球が入賞することで、第2特別図柄処理フラグは「0」から「1」となる。また、第1特別図柄処理フラグは、特定の変動パターンに定める変動時間が終了するまで(時点A3に到達するまで)継続して「1」となっている。また、各特別図柄表示装置23,24では各特別図柄が変動し、第1演出表示領域21では「チャンレンジタイム開始、第2始動入賞口を狙ってね」が画像表示されるとともに第1、第2演出表示領域21,22で飾り図柄が変動している(図23(b))。なお、大当り遊技が開始されていないため、システムフラグは「0」となっている。また、第1の変動ゲームにおいて非確変大当りに当選しているが、該ゲームが終了するまでの間は確変状態が継続されるため、確率変動フラグは時点A3に到達するまで「1」となっている。すなわち、時点A3に到達するまでの間、遊技者には確変状態による第2の変動ゲームが付与されることとなる。
そして、時点A1〜時点A2aにおいて第2特別図柄始動保留記憶数が1以上である間、第2の変動ゲーム用の変動パターンに基づく第2の変動ゲームが行われる。また、第1演出表示領域21ではカウント演出E1が行われ、第1、第2演出表示領域21,22では各変動ゲームがそれぞれ行われる(図23(c)及び(d))。また、図23(d)に示すように、第2の変動ゲームが終了する毎に第2特図表示装置24では、はずれ図柄が停止表示されるとともに、第2演出表示領域22では、はずれの図柄組み合わせが停止表示される。
続いて、時点A2aにおいて、第2大当り判定で確変大当りに当選し特別変動パターンが決定されると、特別変動パターンに基づく第2の変動ゲームが開始される。また、第1演出表示領域21では、カウント演出E1を終了させ第2の変動ゲームとして特別変動パターンが決定されたことを示す「チャンス」が画像表示される(図23(e))。なお、大当り遊技が開始されていないため、システムフラグは「0」となっている。また、時点A3に到達していないため、確率変動フラグは「1」となっている。
そして、時点A1に開始された特定の変動パターンに定める変動時間が経過する時点A3において、該第1の変動ゲームの終了に伴い大当り遊技が開始される。第1の変動ゲームが終了されるため第1特別図柄処理フラグは「1」から「0」となり、大当り遊技が開始されるためシステムフラグは「0」から「1」になる。また、システムフラグと同時に中断フラグが設定されるため、実行中である特定の変動パターンに基づく第2の変動ゲームは中断状態へと移行する。また、大当り遊技が開始されるため、確変状態が終了され確率変動フラグは「1」から「0」となる。本実施形態では、中断フラグが設定された場合でも第2特別図柄処理フラグは「1」を継続的に保持する。なお、第1特別図柄処理フラグは、大当り遊技中に変動ゲームを行わないため「0」を維持する。また、大当り遊技中において、確率変動フラグは「0」を維持する。
そして、第1特別図柄表示装置23では非確変大当りを示す「2」が停止表示されるとともに、第1演出表示領域21では「222」の大当りの図柄組み合わせが停止表示される。さらに、続いて、第1演出表示領域21では特別オープニング演出が行われ「エンディング演出で何かあるよ」が画像表示される(図23(f),(g))。そして、第2特別図柄表示装置24では特別図柄が一旦停止表示(点滅)され、第2演出表示領域22では「中断中」の画像表示がされるとともに、予め定めるはずれの図柄組み合わせ「012」が一旦停止表示される(図23(f),(g))。
続いて、大当り遊技の終了時である時点A4において、該大当り遊技の終了に伴い第1演出表示領域21では特別エンディング演出が行われ「特定大当り」が画像表示される(図23(h))。また、時点A4において、第1特別図柄始動保留記憶数が1以上である場合には第1の変動ゲームが行われるとともに、中断されていた第2の変動ゲームが再開される。このため、第1特別図柄処理フラグが「0」から「1」になるとともに、システムフラグが「1」から「0」になる。また、非確変大当りに当選しており確変状態が付与されないため、確率変動フラグは「0」となっている。すなわち、時点A4以降、遊技者には非確変状態による各変動ゲームが付与されることとなる。
続いて、再開された第2の変動ゲームに定められる変動時間が経過する時点A5aにおいて、該第2の変動ゲームの終了に伴い大当り遊技が開始される。第2の変動ゲームが終了されるため第2特別図柄処理フラグは「1」から「0」となり、大当り遊技が開始されるためシステムフラグは「0」から「1」になる。また、システムフラグと同時に中断フラグが設定されるため、実行中である第1の変動ゲーム用の変動パターンに基づく第1の変動ゲームは中断状態へと移行する。また、大当り遊技が開始されるが確変状態でないため、確率変動フラグは「0」を維持する。なお、第2特別図柄処理フラグは、大当り遊技中に変動ゲームを行わないため「0」を維持する。また、大当り遊技中において、確率変動フラグは「0」を維持する。
そして、第2特別図柄表示装置24では確変大当りを示す「1」が停止表示されるとともに、第2演出表示領域22では「111」の大当りの図柄組み合わせが停止表示される。さらに続いて、第2演出表示領域22では通常オープニング演出が行われ「大当り」が画像表示される(図23(i),(j))。そして、第1特別図柄表示装置23では特別図柄が一旦停止表示(点滅)され、第1演出表示領域21では「中断中」の画像表示がされるとともに、予め定めるはずれの図柄組み合わせ「012」が一旦停止表示される(図23(i),(j))。
続いて、大当り遊技の終了時である時点A6において、該大当り遊技の終了に伴い第2演出表示領域22では通常エンディング演出が行われ「終了」が画像表示される。また、時点A6において、第2特別図柄始動保留記憶数が1以上である場合には第2の変動ゲームが行われるとともに、中断されていた第1の変動ゲームが再開される。このため、第2特別図柄処理フラグが「0」から「1」になり、システムフラグが「1」から「0」になる。また、確変大当りに当選していたため、確変状態が付与されるため、確率変動フラグは「0」から「1」となる。すなわち、時点A6以降、遊技者には再び確変状態による各変動ゲームが付与されることとなる。そして、第2演出表示領域22では通常エンディング演出が行われ「終了」が画像表示される。
図22(a)〜(d)に示すように、時点A1〜時点A2bにおいて第2特別図柄始動保留記憶数が1以上である間、第2の変動パターンに基づく第2の変動ゲームが行われる。また、第1演出表示領域21ではカウント演出E1が行われ、各第1、第2演出表示領域21,22では各変動ゲームがそれぞれ行われる(図24(a)〜(c))。
続いて、時点A1に開始された第1の変動ゲームに定める変動時間が経過する時点A3において、該第1の変動ゲームの終了に伴い大当り遊技が開始される。第1の変動ゲームが終了されるため第1特別図柄処理フラグは「1」から「0」となり、大当り遊技が開始されるためシステムフラグは「0」から「1」になる。また、システムフラグと同時に中断フラグが設定されるため、時点A2bで実行中の第2の変動ゲームは中断状態へと移行する。
そして、第1特別図柄表示装置23では非確変大当りを示す「2」が停止表示されるとともに、第1演出表示領域21では「222」の大当りの図柄組み合わせが停止表示される。さらに続いて、第1演出表示領域21では通常オープニング演出が行われ「大当り」が画像表示される(図24(d),(e))。そして、第2特別図柄表示装置24では特別図柄が一旦停止表示(点滅)され、第2演出表示領域22では「中断中」の画像表示がされるとともに、予め定めるはずれの図柄組み合わせ「012」が一旦停止表示される(図24(d),(e))。
続いて、大当り遊技の終了時である時点A4において、該大当り遊技の終了に伴い第1演出表示領域21では通常エンディング演出が行われ「終了」が画像表示される(図24(f))。また、第1特別図柄始動保留記憶数が1以上である場合には第1の変動ゲームが行われるとともに、中断されていた第2の変動ゲームが再開される。このため、第1特別図柄処理フラグが「0」から「1」になるとともに、システムフラグが「1」から「0」になる。また、非確変大当りに当選していたため、確変状態が付与されず、確率変動フラグは「0」となっている。
続いて、再開された第2の変動ゲームに定められる変動時間が経過する時点A5bにおいて、時点A3〜A4で中断されていた第2の変動ゲームは、特別変動パターンに基づく第2の変動ゲームでないため、はずれの図柄組み合わせが導出される。そして、変動ゲームが終了されるため第2特別図柄処理フラグは「1」から「0」となり、第2特別図柄始動保留記憶数が1以上である間、第2特図表示装置24及び第2演出表示領域22では第2の変動ゲーム用の変動パターンに基づく第2の変動ゲームが行われる(図24(g),(h))。
本実施形態のパチンコ機10において、第1特別図柄始動保留記憶数及び第2特別図柄始動保留記憶数が「0(零)」でない場合には、特別図柄ゲーム処理のステップS12により第1の変動ゲーム及びステップS15により第2の変動ゲームが同時に行わせることができるようになっている。このため、各演出表示領域21,22では、互いに図柄変動ゲーム(第1演出表示領域21では第1の変動ゲーム、第2演出表示領域22では第2の変動ゲーム)の進度に関係なく図柄変動ゲームが開始させるとともに、図柄変動ゲームの制御を行うことができるようになっている。
また、本実施形態では、特定の変動パターンである変動P1−3又は変動P1−4に基づき第1の変動ゲームが行われる場合には、確変状態時の特定大当りが決定されている場合に選択される変動パターンである変動P1−5に定める変動時間より長い変動時間が選択されるようになっている。このため、第2の変動ゲームを特定の変動パターンに定める変動時間の間(時点A1から時点A3の間)は実行させることが可能となる。さらに、特定の変動パターンは確変状態時にのみ選択されるため、確変状態での高確率用の大当り判定値により第2大当り判定が行われることとなる。すなわち、図21及び図22に示すように、確変状態中に特定の変動パターンが選択される場合(非特定大当りに当選する場合)には、非特定大当りの当選以降であっても、遊技者に確変状態で大当りを引き当てるチャンスを付与していることとなる。また、図21に示すように、特定大当りに当選する場合には、時点A3で一旦終了された確変状態が時点A6から再び開始され、再び確変状態を遊技者に付与することができる。また、第2の変動ゲームで特別変動パターンであって大当り用の変動パターンである変動P2−3又は変動P2−4が選択される場合には、必ず特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームよりも後にゲームが終了されるようになっている(時点A3よりも時点A5aの方が後に訪れる)。
また、図19及び図20に示すように、通常状態時のはずれ用の変動パターンである変動P1−9と変動P2−10を比較した場合、通常状態時には第1の変動ゲームの方が第2の変動ゲームに比較して図柄変動ゲームの消化に係る時間を減少させることができる。特に、図柄変動ゲームでは、はずれ用の変動パターンが選択されることが最も多いため第1の変動ゲームと第2の変動ゲームとの単位時間当たりに消化できる図柄変動ゲームの回数を比較した場合、変動ゲームの回数に差が生じ第1の変動ゲームの前記回数が増加することとなる。また、確変状態時のはずれ用の変動パターンである変動P1−10と変動P2−11を比較した場合にも単位時間当たりに消化できる図柄変動ゲームの回数に差が生じ第1の変動ゲームの前記回数が増加することとなる。
一方、確変状態時に第1変動パターンとして特定の変動パターンである変動P1−3又は変動P1−4が選択されている場合には、第2変動パターンとして変動P2−12が選択されるようになっている。このため、確変状態時に第1の変動ゲームで非特定大当りが決定されている場合には、はずれ用の変動パターンに基づく第2の変動ゲームの消化に係る時間を短縮され、単位時間当たりに消化できる図柄変動ゲームの回数を増加させるようになっている。
また、確変状態時(確率変動フラグが「0」)のはずれリーチ演出用の変動パターンにおいて、第1変動パターンである変動P1−7を除いて第1変動パターンは、第2変動パターンより短い変動時間が定められている。また、通常状態時(確率変動フラグが「1」)のはずれリーチ演出用の変動パターンにおいて、第1変動パターンは、第2変動パターンより短い変動時間が定められている。
また、本実施形態では、確変状態時に第1変動パターンとして特定大当りを示す変動P1−5に選択されている場合において(第1大当りフラグが「1」、第1特定図柄予備フラグが「1」)、第2特定図柄予備フラグが「0(零)」であるとき第2変動パターンとして変動P2−5が選択されるようになっている。すなわち、確変状態時に第1の変動ゲームとして特定大当りが決定された後、続いて第2の変動ゲームとして非特定大当りが決定されると、第1の変動ゲームに基づく確変状態は開始して直ぐに第2の変動ゲームの非特定大当りにより終了されてしまう。このため、変動P2−5の変動時間を変動P1−5に対して十分に短くして前記第1の変動ゲーム(特定大当りが決定されている)よりも前記第2の変動ゲーム(非特定大当りが決定されている)の方が早くゲームの結果が導出される(ゲームが終了される)ようになっている。
そして、大当り遊技において特別変動パターンである変動P2−3、変動P2−4、変動P2−9に基づく第2の変動ゲームが中断されていることを示す特別変動パターンフラグに「1」がセットされている場合には、特別オープニング演出を実行させるようにした。そして、特別オープニング演出が実行される場合には、特別変動パターンが内部的に決定されていたことを示していることとなる。また、特別オープニング演出が実行される場合には、エンディング演出として特別エンディング演出が実行され、第2の変動ゲームの第2大当り判定の結果を報知するようにしている。また、特別変動パターンは第2大当り判定の判定結果が大当りであって当該大当りが確変大当り又は非確変大当りのいずれの場合であっても決定され得る。また、第2大当り判定の判定結果がはずれの場合であっても決定され得る。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)確変状態時の第1の変動ゲームにおいて、非特定大当り図柄が導出される(非確変大当りが生起される)旨を該第1の変動ゲームで非特定大当り図柄が導出されるのに先立って報知演出H1又は報知演出H2を実行することで、遊技者にその旨を認識させることができる。このため、遊技者は、報知演出H1及び報知演出H2の実行に合わせて第1の変動ゲームが行われている第1演出表示領域21とは異なる第2演出表示領域22で第2の変動ゲームを実行させることが可能である。そして、遊技者は、確変状態の第1の変動ゲーム中に非確変大当りに当選したとしても、該第1の変動ゲームが終了するまでの間、確変状態で第2の変動ゲームに関わる大当り抽選を受けることができ、大当りへのチャンスを増加させることでトータル的な確変状態の突確率を高め得る。そして、非特定大当り図柄が導出される特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームの変動時間は、当該第1変動パターンとして選択され得る第1の変動ゲーム用の変動パターンに比較して長く構成した。このため、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームでは、第2演出表示領域22で第2の変動ゲームを実行させるチャンスを増加させることができる。さらに、第1演出表示領域21で特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われている場合、該第1演出表示領域21ではない第2演出表示領域22で特定大当り図柄を導出することが決定されるときには特定の変動パターンに比較して変動時間の長い特別変動パターンが選択されるようにした。このため、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームよりも先に特別変動パターンに基づく第2の変動ゲームが終了してしまう現象を防止することができる。すなわち、内部的に非特定大当りと、特定大当りとが決定されている場合において、非特定大当り図柄よりも先に特定大当り図柄が導出されることがなくなる。したがって、複数(本実施形態では2個)の演出表示領域にてそれぞれ図柄変動ゲームを実行させることが可能な遊技機において、遊技状態が確変状態となる確率を向上させることができる。
(2)第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26のいずれかを狙って遊技が行われる場合において、第1始動入賞口25に対応する第1の変動ゲームで非特定大当り図柄が導出される旨が報知されるときには、遊技者に第2始動入賞口26を狙って遊技を行うことを促すことができる。このため、非特定大当り図柄が導出される旨の報知時には、前記第2始動入賞口26に対し確変状態への突入確率を向上させる役割を担わせることができる。さらに、第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26のいずれか狙って遊技が行われる場合においては、遊技者に大当りとなる確率が高く設定されている第1始動入賞口25を狙って遊技を行わせることができる。すなわち、第1始動入賞口25に対応する第1の変動ゲームで非特定大当り図柄を導出する旨の報知が行われるまでの間、第2始動入賞口26を狙って遊技をするメリットが存在しないこととなる。換言すれば、報知演出H1又は報知演出H2が行われるまでの間は、第1始動入賞口25を狙って遊技を行うことで、遊技者にはメリットが存在することとなる。したがって、確変状態の突入率を向上させるために第2始動入賞口26を設けるとともに、当該第2始動入賞口26を狙うという新しい遊技性を遊技者に提供することができる。
(3)第1の始動口装置及び第2の始動口装置のいずれかを狙って遊技が行われる場合において、第1の始動口装置への入球に基づく図柄変動ゲームは、第2の始動口装置への入球に基づく図柄変動ゲームに比較して短い変動時間となる。このため、遊技者は第1の始動口装置へ遊技球を入球させ図柄変動ゲームを行わせることで単位時間当たりのゲーム回数を増加させることができる。さらに、単位時間当たりのゲーム回数の増加に伴い大当りの回数をも増加させることができる。
(4)第1演出表示領域21による第1の変動ゲームで非特定大当り図柄が導出される旨の報知は、特定の変動パターンである変動P1−3及び変動P1−4以外の変動パターンである変動P1−5に定める変動時間を含む複数種類(本実施形態では変動開始時である0秒と、変動P1−5に定める7秒)の報知タイミングで行われるようにした。このため、報知タイミングにバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)また、報知演出H1による特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームの変動開始からより早く報知を行うことで、遊技者により多くの確変状態への突入チャンスを与えることができる。さらに、報知タイミングにバリエーションを持たせることにより確変状態への突入率に変化を持たせることができ、遊技の興趣の向上に寄与する。
(6)特別変動パターンに基づく第2の変動ゲームが行われている間に、当該第2の変動ゲームの結果を報知するか否かを遊技者に報知する特別オープニング演出を実行するとともにその種類(非特定大当り、特定大当り、はずれ)を報知する特別エンディング演出を実行する(第2の報知演出及び第3の報知演出を実行する)ようにした。このため、特別オープニング演出及び特別エンディング演出を実行することで、遊技者に確変状態への突入率を向上させるゲーム性を訴えかけることができる。さらに、特別エンディング演出によって特定大当り図柄が導出されることが報知される場合には、遊技者に確変状態を引き戻したことを認識させることができる。
(7)また、特別オープニング演出の実行により、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム後に行われる大当り遊技中に次回の大当りになるかもしれないことが遊技者に報知される。このため、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム、すなわち、報知演出H1又は報知演出H2が実行されている場合には、遊技者に特別オープニング演出の実行に対して期待を抱かせることができる。
(8)また、特別オープニング演出が行われた場合には、引き続き次回の大当りが特定大当り図柄による大当りであるか否かが遊技者に報知される。このため、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム後に行われる大当り遊技中においては、遊技者に特別エンディング演出の内容(複数種類のいずれの演出内容が選択されるか)に関心を抱かせることができる。したがって、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームの開始から、当該ゲームの終了後に行われる大当り遊技の終了までに亘る遊技の興趣を向上させることができる。
(9)特別変動パターンは、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームが行われている場合において、その間に行う第2の変動ゲームの結果が如何なるときであっても選択され得るようにした。このため、特別変動パターンにより特定の変動パターンより長い変動時間の第2の変動ゲームが行われる場合でも大当りとならない場合を作り出すことができる。したがって、ゲームのバリエーションを増加させることで、遊技の興趣を向上させることができる。
(10)特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲームでは、カウント演出を行うようにした。このため、遊技者に確変状態に突入させるチャンスとともに、大当り自体に再度当選するチャンスが付与されていることとを認識させることができる。したがって、新しい遊技性を明確にすることでより遊技の興趣を向上させることができる。
(11)また、特定の変動パターン毎に報知態様を異ならせることで、カウント演出に対してもバリエーションを持たせることができる。このため、カウント演出を通じて第1の変動ゲームとともに第2の変動ゲームに対する遊技の興趣を向上させることができる。
(12)第1特別図柄変動中・変動終了処理(図9)及び第2特別図柄変動中・変動終了処理(図14)に示すように、大当り用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了時に中断フラグがセットされ、該大当り用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われていない図柄変動ゲームの変動が中断されるようになっている。このため、大当り用の変動パターンに基づく第1の変動ゲームに伴う大当り遊技が行われている場合、第2の変動ゲームが行われているときには当該第2の変動ゲームの変動が中断されるようになっている。また、大当り用の変動パターンに基づく第2の変動ゲームに伴う大当り遊技が行われている場合、第1の変動ゲームが行われているときには当該第1の変動ゲームの変動が中断されるようになっている。このため、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに伴う大当り遊技が同時に実行されることが防止されている。
(13)変動P2−12には、第2変動パターンとして2番目に短い変動時間が定められている。そして、変動P2−12は、特定の変動パターンである変動P1−3又は変動P1−4に基づく第1の変動ゲームの実行中に選択され得る。このため、特定の変動パターンに基づく第1の変動ゲーム中により多くの第2の変動ゲームを行われるとともに、より多くの大当り抽選を受けるチャンスが遊技者に付与される。このため、確変状態への突入率の上昇に寄与することができる。
(14)変動P2−5には、第2変動パターンとして最も短い変動時間が定められている。そして、変動P2−5が選択される場合には、第1の変動ゲームで特定大当りが決定しているとともに第2の変動ゲームでの非特定大当りが決定されている。このため、変動P2−5を変動P1−5に対して十分に短く設定したことで、特定大当りと非特定大当りとの当選順序を入れ替えることができる。こうすることで、確変状態への突入確率を上昇させるとともに、確変状態による遊技(高確率用の大当り判定値を用いた大当り抽選)をより多く遊技者に付与することができる。
(15)カウント演出中に特別変動パターンが決定される場合には、演出表示装置H(第1演出表示領域21)で「チャンス」などの表示演出(第1の報知演出)を行わせるようになっている。このため、カウント演出中に表示演出が切替わることで遊技者に大当りへの期待を抱かせることができる。すなわち、第1の変動ゲーム終了後の大当り遊技中だけでなく、該大当り遊技が開始される前にも遊技者に大当りへの期待を抱かせることができる。したがって、カウント演出中の興趣を向上させることができる。
(16)特別変動パターンである変動P2−3、変動P2−4及び変動P2−9の変動態様は、特別変動パターンの種類を遊技者が見た目上に認識し得ない同じ変動態様となるようにした。すなわち、複数種類の特別変動パターンの変動態様を同じ変動態様とすることで、特別変動パターンの変動態様から該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの結果を遊技者に推測し得ない構成とすることができる。このため、特別変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中は、いずれの種類の特別変動パターンが選択されていたとしても遊技者には、同じ期待を抱かせるとともに、常に大当りへの期待を抱かせることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図25などに基づき説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成(又は同一制御内容)は、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を簡略又は省略する。
本実施形態の主制御基板37に備えられるROM37bには、はずれリーチ演出用の変動パターンである変動P2−9の変動時間として78000msが定められている。そして、特別変動パターンである変動P2−3、変動P2−4及び変動P2−9の中で最も短い変動時間が定められている変動P2−9は、特定の変動パターンである変動P1−3及び変動P1−4のうち長い変動時間が定められている変動P1−4よりも8000ms長い変動時間が定められている。すなわち、変動P1−4と変動P2−9に基づく図柄変動ゲームがほぼ同時に開始された場合、変動P2−9の方が8000ms分だけ遅れて終了するようになっている。したがって、特定の変動パターンと特別変動パターンを比較した場合、いずれの変動パターン同士を比較したとしても、特定の変動パターンと特別変動パターンの変動時間の差には、少なくとも8000ms以上の差が生じるようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、特別変動パターンである変動P2−3、変動P2−4及び変動P2−9に基づく図柄変動ゲームにおいて、当該図柄変動ゲームの大当り判定の結果(大当りであるかはずれであるか)とともに、大当りの場合にはその種類(確変大当りであるか非確変大当りであるか)を報知する煽り演出(大当り図柄報知演出)が行われるようになっている。また、煽り演出の演出内容として演出内容3−1、演出内容3−2及び演出内容3−3の3種類が用意されている。
演出内容3−1では、「はずれ」と報知する第2の変動ゲームの結果がはずれであることを示す内容となっている。演出内容3−2では、「通常大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が非確変大当りであることを示す内容となっている。演出内容3−3では、「特定大当り」と報知する第2の変動ゲームの結果が確変大当りであることを示す内容となっている。
本実施形態では、第2変動パターンとして変動P2−9が決定されている場合に演出内容3−1が実行され、変動P2−3が決定されている場合に演出内容3−2が実行され、変動P2−4が決定されている場合に演出内容3−3が実行されるようになっている。すなわち、はずれリーチ演出用の変動パターンである変動P2−9では、図柄変動ゲームではずれとなることを報知するようになっている。また、大当り演出用の変動パターンであって非確変大当りが決定されている場合に選択され得る変動P2−3では、図柄変動ゲームで非確変大当りとなることを報知するようになっている。また、大当り演出用の変動パターンであって確変大当りが決定されている場合に選択され得る変動P2−4では、図柄変動ゲームで確変大当りとなることを報知するようになっている。一方、特別変動パターン以外の第2の変動ゲーム用の変動パターンには、煽り演出を行わせることは定めていない。
そして、各特別変動パターンには、図柄変動ゲームの演出として各変動パターンに対応付けされる煽り演出を所定のタイミングで実行することが定められている。具体的には、各特別変動パターンには、各変動パターンに定められる変動時間の残り時間が所定時間(本実施形態では、7秒(7000ms))となる場合に各演出内容の煽り演出を実行することが定められている。そして、各特別変動パターンには、変動時間の残り時間が所定時間となることを契機として、煽り演出を行わせ、図柄変動ゲームの終了時(変動時間の経過時)に煽り演出の演出結果の報知により大当りの結果を報知することが定められている。
次に、統括CPU38aが実行する大当り遊技に係る処理について図25にしたがって説明する。
まず、大当り処理において統括CPU38aは、オープニング指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS261)。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS265に移行する。一方、ステップS261の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、オープニング指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS262)。続いて、統括CPU38aは、ステップS265に移行する。
続いて、統括CPU38aは、ステップS265及びステップS266の処理を行う。そして、ステップS267において、統括CPU38aは、エンディング指定コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、統括CPU38aは、ステップS272に移行する。一方、ステップS267の判定結果が肯定の場合、統括CPU38aは、エンディング指定コマンドをRAM38cにセットする(ステップS265)。続いて、統括CPU38aは、ステップS272に移行する。続いて、統括CPU38aは、ステップS272及びステップS273の処理を行い、大当り処理を終了する。なお、大当り処理の各ステップでセットされたオープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド及びエンディング指定コマンドは、図示しない出力処理により順次、演出表示制御基板39及びランプ・音声制御基板40に出力される。
次に、演出表示制御基板39が実行する制御内容について説明する。
サブCPU39aは、第2始動口用変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指定される変動パターンが特別変動パターンである変動P2−3、変動2−4及び変動2−9である場合には、飾り図柄による変動態様が同じになるように第2演出表示領域22を制御する。具体的には、サブCPU39aは、各特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームを開始させると、第2演出表示領域22の各図柄を変動させる。そして、サブCPU39aは、各特別変動パターンに定める変動時間が経過する直前まで第2演出表示領域22の各図柄を変動表示させるように制御する。すなわち、各特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて、サブCPU39aは、各図柄の変動態様を遊技者に対して見た目上に同じになる変動態様で行うようになっている。そして、サブCPU39aは、第2始動口用演出図柄停止指定コマンドを入力すると(各特別変動パターンの変動時間の経過時)、左図柄、右図柄、中図柄の順にほぼ一斉に各図柄を停止表示させ、第2始動口用演出図柄指定コマンドに指定される図柄組み合わせを停止表示させるように第2演出表示領域22を制御する。
また、サブCPU39aは、各特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時、各変動パターンに定められる変動時間の残り時間を変動時間タイマにより計時するようになっている。そして、サブCPU39aは、各特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて、変動時間タイマの残り時間が7000ms(所定時間)となることを契機に、各特別変動パターンに対応する煽り演出を行わせるように第2演出表示領域22を制御する。したがって、サブCPU39aは、変動時間タイマにより煽り演出の実行タイミングを把握している。また、ランプ・音声制御基板40は、演出表示制御基板39(サブCPU39a)と同様にして変動時間タイマを設定し、該タイマにより煽り演出の実行タイミングを把握している。
また、サブCPU39aは、オープニング指定コマンドを入力すると、オープニング演出を開始させるように演出表示装置Hの対応する第1、第2演出表示領域21,22の表示内容を制御する。また、サブCPU39aは、エンディング指定コマンドを入力すると、エンディング演出を開始させるように演出表示装置Hの対応する第1、第2演出表示領域21,22の表示内容を制御する。
次に、メインCPU37a、統括CPU38a及びサブCPU39aの処理により図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲーム)が行われる態様について図21に基づき説明する。
図21(a)〜(d)に示すように、時点A1に開始された第1の変動ゲームに定める変動時間が経過する時点A3において、該第1の変動ゲームの終了に伴い大当り遊技が開始される。そして、第1演出表示領域21では、オープニング演出が行われ「大当り」が画像表示される。続いて、大当り遊技の終了時である時点A4において、該大当り遊技の終了に伴い中断されていた第2の変動ゲームが再開される。そして、第1演出表示領域21では、エンディング演出が行われ「終了」が画像表示される。
また、本実施形態において特別変動パターンに定める変動時間は、特定の変動パターンに定める変動時間に比べて少なくとも8000ms(8秒)分は長く定められている。このため、時点A4〜時点A5aには、少なくとも8000msの変動時間が残されている。したがって、本実施形態では、中断された後、再開後の特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて煽り演出が行われるようになっている。換言すれば、煽り演出は、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中に行われないようになっている。
そして、時点A4の経過後、サブCPU39aの変動時間タイマの残り時間が7000msとなった場合、第2演出表示領域22では煽り演出が行われる。そして、第2演出表示領域22では、「はずれ」、「通常大当り」、「特定大当り」の画像表示を順次表示させる表示演出が繰り返し行われ、最終的に変動時間タイマの残り時間が零になった場合(変動時間の経過時)、煽り演出の演出結果が報知され、各特別変動パターンに対応する結果が報知される。なお、ここでは、確変大当りに当選しているため第2演出表示領域22では、「確変大当り」が画像表示され、確変大当りとなることを報知する。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(5)及び(9)〜(16)同様の効果に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(17)第1演出表示領域21で行われる特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後の大当り遊技中には、第2演出表示領域22で図柄変動ゲームが行われている場合には該図柄変動ゲームを中断させるようにした。そして、再開後に該図柄変動ゲームが特別変動パターンである場合には該図柄変動ゲームに基づく第2の変動ゲームの結果が大当りであるかはずれであるかとともに、確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知する煽り演出を行わせるようにした。また、煽り演出は、中断が解除され再開された特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームでのみにおいて行われるようにした。このため、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始から、特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームで煽り演出が行われるまでの間に亘って、遊技者に大当りへの期待を抱かせることができる。したがって、大当り遊技に跨って複数の表示部での図柄変動ゲームの興趣を向上させることができる。
(18)煽り演出の実行タイミング及びその演出内容を特別変動パターンに予め定めた(組み込ませた)。このため、演出表示制御基板39(サブCPU39a)は、変動時間タイマにより変動時間の残り時間が所定時間(本実施形態では、7000ms)となる場合に煽り演出を行うようにした。すなわち、統括CPU38aは、煽り演出の実行に関して特別な処理を行う必要がない。また、ランプ・音声制御基板40の変動時間タイマにより煽り演出に対応する演出を行うようにした。したがって、統括CPU38aの制御負担を増加させることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
(19)特定の変動パターンに定める変動時間と、特別変動パターンに定める変動時間とに差を持たせ、各特別変動パターンの変動時間は、少なくとも煽り演出に必要な7000ms分だけ各特定の変動パターンの変動時間より長く定めた。このため、煽り演出は、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中に行われないようになるとともに、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後(大当り遊技終了後)に行われるようなる。したがって、遊技者の期待をより長く持続させることができるとともに、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中に煽り演出により「はずれ」が報知されることで、遊技者の遊技に対する継続意欲を低下させることを抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態は、特別変動パターンであってはずれリーチ演出用の変動パターンである変動P2−9は、第1の変動ゲーム用の変動パターンとして特定の変動パターンが選択されている場合に選択されないようしても良い。すなわち、特別変動パターンは、内部抽選で大当りが決定されている場合にのみ選択されるようになる。したがって、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて、大当りに当選することは特別変動パターンを選択することとなる。また、本別例では、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中に特別変動パターンが選択されたことが報知される(第1の報知演出が実行される)場合には、同時に第2の変動ゲームにおいて大当りに当選している旨が遊技者に報知されることとなる。
・第1の実施形態は、特別オープニング演出又は特別エンディング演出(第2の報知演出及び第3の報知演出)を行わないようにしても良い。また、特別オープニング演出及び特別エンディング演出を共に行わないようにしても良い。この構成であっても、大当り遊技の間は、中断されている第2の変動ゲームの結果に対する期待を遊技者に持続的に抱かせることができる。また、特別エンディング演出によって、大当りであるか否かのみを報知するようにしても良い。また、特別エンディング演出によって、大当りである場合にのみ確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知するようにしても良い。このため、変動P2−9が選択されている場合には、特別エンディング演出は行われない。
・上記各実施形態は、確変状態時の第1の変動ゲームにおける非特定大当りを報知する報知演出の演出内容は、1種類でも良い。また、前記報知演出の演出内容は、3種類以上用意しても良い。3種類以上用意する場合には、さらに遊技のバリエーションを増加させることができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
・上記各実施形態は、第1変動パターンに定める変動時間に比較して第2変動パターンに定める変動時間を全て長く設定しても良い。こうすることで、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの役割を明確化することができるとともに、第2始動入賞口26(第2の変動ゲーム)を設けたことによって、確変状態の突入確率を上昇させるために設けたという意味合いをさらに強調することができる。
・上記各実施形態は、第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26を遊技盤13上に離間して設けなくても良い。さらに、大当り判定で肯定判定される確率は、同一に設定しても良い。こうすることで、遊技者に狙いたい方の始動入賞口を狙わせて遊技を行わせることができる。また、大当り判定で肯定判定される確率は同一であるが、一方の始動入賞口を狙って遊技を行う場合には、他方の始動入賞口にも遊技球が入賞するが、他方の始動入賞口を狙って遊技を行う場合には一方の始動入賞口に遊技球が入賞し得ないような構成にしても良い。こうすることで、遊技者に普段は前記一方の始動入賞口を狙って遊技を行わせ、特定の変動パターンが選択される場合においてのみ他方の始動入賞口を狙って遊技を行わせることができる。
・上記各実施形態において各作動ゲートの通過に対する普図ゲームの仕様(変動時間、当り抽選の当選確率、開閉羽根の開閉時間など)は、例えば、同一の仕様にしても良い。
・上記各実施形態において、第1の変動ゲームでの大当り時の特定大当り割合と、第2の変動ゲームでの大当り時の特定大当り割合は、第1の変動ゲームでの特定大当り割合の方が高くなるようにしても良い。こうすることで、第1始動入賞口25を狙って遊技をするメリットをさらに大きくすることができる。
・上記各実施形態は、第1演出表示領域21と第2演出表示領域22とで実行される図柄変動ゲームを夫々入れ替えてもよい。
・上記各実施形態は、第1演出表示領域21と第2演出表示領域22とを別々の表示装置として設けても良い。
・上記各実施形態において確変状態は、各大当り判定で肯定判定される確率のみを向上するようにしても良い。すなわち、普図ゲームに係る当り判定で肯定判定される確率、普図ゲームの変動時間及び各開閉羽根の開閉時間は変動されないようにする。また、各大当り判定で肯定判定される確率を変動させず、普図ゲームに係る当り判定で肯定判定される確率を向上させる、普図ゲームの変動時間を短縮させる及び各開閉羽根の開閉時間を延長させる時短状態を付与する時短機能を搭載したパチンコ機に適用しても良い。
・上記各実施形態は、始動入賞口を3つ以上設けても良い。この場合、始動入賞口を3つ設け、始動入賞口の数に合わせて表示装置又は演出表示領域を設けるようにする。
・上記各実施形態は、特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム中に、特別変動パターンが決定されたことを示す第1の報知演出を行わないようにしても良い。
・上記各実施形態において、特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームの変動態様は、その演出内容や変動表示の態様が異なる内容となっていても良い。また、特別変動パターンに基づく図柄変動ゲームの変動態様としては、変動時間を同じにして特別変動パターンの種類の違いを遊技者に全く認識し得ないようにしても良い。
・上記各実施形態は、各種演出を前記発光演出のみや、前記音声演出のみで実行されるようにしても良い。本別例ではランプ・LED16やスピーカ17、そして、これらを制御するランプ・音声制御基板40が報知手段として機能する。
・第2の実施形態において、煽り演出の実行契機となる所定時間は、複数種類設けても良い。例えば、前記所定時間は、特別変動パターンが選択される度に抽選などに複数種類の中から決定されるようにしても良い。但し、所定時間は、特定の変動パターンのうち最も長い変動時間が定められる変動パターンと、特別変動パターンのうち最も短い変動時間が定められる変動パターンとの変動時間の差以上に定めるようにする。
・第2の実施形態は、煽り演出を行わせる場合、再開される第2の変動ゲームの残りの変動時間に応じて、煽り演出の実行契機となる所定時間を可変させるようにしても良い。こうすることで、煽り演出がいつ実行されるかを遊技者に期待させることができる。したがって、再開される第2の変動ゲームが終了されるまでのすべてにおいて、煽り演出への期待を遊技者に抱かせることができる。
・第2の実施形態において、煽り演出では大当りであるか否かのみを報知するようにしても良いし、大当りが確定している場合に大当りの種類(確変大当りであるか否か)のみを報知するようにしても良い。この場合、第2変動ゲーム用の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンであって、特別変動パターンである変動P2−3及び変動2−4にのみ煽り演出を実行するように変動パターンを構成する。
・第2の実施形態において、煽り演出の演出内容としては、第2演出表示領域22の第2の変動ゲームでリーチ状態を形成させてリーチ演出を実行させ、当該第2の変動ゲームの結果が大当りとなるかもしれないことを遊技者に報知するようにしても良い。そして、リーチ演出では、変動ゲームの結果が大当りとなること、及びリーチ状態が形成された図柄の種類により大当りの場合には確変大当りとなるか否かを報知することとなる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記報知手段による前記非特定大当り図柄が導出される旨の報知は、前記図柄変動ゲームの変動開始時から、前記大当り抽選に当選しない、又は前記大当り抽選に当選しかつ前記図柄決定手段が前記大当り図柄として前記特定大当り図柄を決定した場合に前記変動パターン選択手段が選択する変動パターンの変動時間が経過する迄の間に行うパターンを含む複数の報知タイミングで行われることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記報知手段は、前記特別変動パターンが選択された場合、前記特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが行われている間に、前記他の表示部で前記特別変動パターンに基づき行われる図柄変動ゲームにおいて前記大当り図柄が導出される旨を報知する第1の報知演出をさらに実行することを特徴とする請求項1〜請求項5及び技術的思想(イ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
H…演出表示装置、10…パチンコ機、13…遊技盤、13a…遊技領域、21…第1演出表示領域、22…第2演出表示領域、23…第1特別図柄表示装置、24…第2特別図柄表示装置、25…第1始動入賞口、26…第2始動入賞口、27…大入賞口扉、28…大入賞口装置、37…主制御基板、37a…メインCPU、37b…ROM、37c…RAM、38…統括制御基板、38a…統括CPU、38b…ROM、38c…RAM。