JP6484688B1 - 車両用電波透過部品を有するレーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減できる車両用電波透過部品を得る。
【解決手段】オーナメント10は、車体に設けられたレーダアンテナ82の前方に設けられ、かつ幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面20を有する意匠部14を備えている。幅方向における意匠部14の厚さは、レーダアンテナ82と意匠部14との前後方向の距離をL、レーダアンテナ82における電波の最大出射角度をθmaxとすると、レーダアンテナ82の幅方向における端部から内側にL×tanθmaxの位置に極大値を有し、レーダアンテナ82の幅方向中央の位置に極小値を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車の車体に装着される車両用電波透過部品を有するレーダに関する。
特許文献1には、車両の周囲の障害物を検知するレーダを保護するレドームとしての車両用電波透過部品が開示されている。この車両用電波透過部品は車両の表面に露出する透明部材と、透明部材の後面の一部に配置される装飾部と、透明部材の後面を覆って透明部材と装飾部を保持するベース部材と、を備えている。ここで、当該車両用電波透過部品は、装飾部の意匠性を向上させることが求められ、かつレーダの前面を覆うことから電波に対する透過性が求められている。
特開2016−182866号公報
ここで、車両に搭載された検知用のレーダから出射される電波は、所定の角度範囲を有している。そして、特許文献1の車両用電波透過部品において、電波が透過する層の厚さが一定の場合、正面方向に入射される電波の透過性が高くても、斜め方向に入射される電波の透過性が低い場合がある。
本発明は、上記事実を考慮して、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減できる車両用電波透過部品を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様の車両用電波透過部品を有するレーダは、車体に設けられたレーダアンテナと、前記レーダアンテナの前方に設けられ、かつ幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面を有する意匠部を備え、平断面視において、前記意匠部の厚さは、前記レーダアンテナと前記意匠部との前後方向の距離をL、前記レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、前記レーダアンテナの前記幅方向における端部から内側にL×tanθmaxの位置に極大値を有し、前記レーダアンテナの前記幅方向中央の位置に極小値を有している。
第1の態様は、幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面を有する意匠部を備えた車両用電波透過部品に適用される。この車両用電波透過部品は、車体に設けられたレーダアンテナの前方に設けられており、レーダアンテナから所定の角度範囲に渡り出射される電波が入射される。ここで、平断面視において、意匠部の厚さは、レーダアンテナと意匠部との前後方向の距離をL、レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、次のように設定されている。すなわち、レーダアンテナの幅方向における左右の端部から内側にL×tanθmaxの位置にそれぞれ極大値を有し、レーダアンテナの幅方向中央の位置に極小値を有している。第1の態様によれば、幅方向において、電波の入射角度の変化に応じて厚さを設定することにより、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減させることができる。
本発明の第2の態様の車両用電波透過部品を有するレーダは、車体に設けられたレーダアンテナと、前記レーダアンテナの前方に設けられ、かつ幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面を有する意匠部を備え、平断面視において、前記意匠部の厚さは、前記レーダアンテナと前記意匠部との前後方向の距離をL、前記レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、前記レーダアンテナの前記幅方向における端部から内側にL×tanθmaxの位置と前記幅方向中央との間に極大値を有し、前記レーダアンテナの前記幅方向中央の位置に極小値を有している。
第2の態様の車両用電波透過部品は、第1の態様と同様に車体に設けられたレーダアンテナの前方に設けられており、レーダアンテナから所定の角度範囲に渡り出射される電波が入射される。ここで、平断面視において、意匠部の厚さは、レーダアンテナと意匠部との前後方向の距離をL、レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、次のように設定されている。すなわち、レーダアンテナの幅方向における左右の端部から内側にL×tanθmaxの位置と幅方向中央との間にそれぞれ極大値を有し、レーダアンテナの幅方向中央の位置に極小値を有している。第2の態様によれば、幅方向において、電波の入射角度の変化に応じて厚さを設定することにより、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減させることができる。また、幅方向の厚さの変化を緩和させることで、意匠部において他の部分とは異なる電波の屈折や反射が生じることが抑制される。
本発明の第3の態様の車両用電波透過部品を有するレーダでは、側断面視において、前記意匠部の厚さは、前記意匠部における電波の入射角度が大きい程厚く、前記入射角度が小さい程薄い。
第3の態様は、側断面視における意匠部の厚さを規定したものである。第3の態様によれば、高さ方向において、電波の入射角度の変化に応じて厚さを設定することにより、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減させることができる。
以上、本発明の車両用電波透過部品によれば、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減することができる。
第1の実施形態のオーナメントの正面図である。 第1の実施形態のオーナメントの側面断面図(図1のA−A断面図)である。 第1の実施形態のオーナメントの平面断面図(図1のB−B断面図)である。 オーナメントとレーダアンテナにおける電波の出射角度との関係を説明する図(平面断面図)である。 反射波と透過波の位相差を説明する図である。 意匠部の厚さと電波の減衰量との関係を示す図である。 第1及び第2の実施形態のオーナメントの幅方向の厚さを説明する図である。 第2の実施形態及び比較例のオーナメントについて、レーダアンテナにおける電波の出射角度に対する電波の減衰量を示す図である。
次に、本発明の各実施形態について説明する。なお、車両用電波透過部品であるオーナメント10は、車両に取付けられた状態における車両前方側を表側とし、車両後方側を裏側とする。また、オーナメント10の前後方向については、車両前後方向と一致する。さらに、各図において、矢印Fは表側を示し、矢印Uは上側を示し、矢印Wは幅方向を示すこととする。
<第1の実施形態>
図1〜図3に第1の実施形態のオーナメント10を示す。図示しないが、オーナメント10は、車両のフロントグリルにおける中央部に設けられた開口部に対して固定されている。オーナメント10の車両後方側には、車両の周囲の障害物を検知するミリ波レーダ装置80(図2及び3参照)が設けられている。このミリ波レーダ装置80は、レーダアンテナ82から車両前方に向けて電波(ミリ波)を出射し、障害物によって反射された電波を受信するものである。すなわち、オーナメント10は電波の経路上に配置されている。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態のオーナメント10は正面視において横長楕円形状である。このオーナメント10は、意匠面20を有する表層部12が光の透過性を有しており、中心部には製造元や車種等のエンブレム(図1では、丸枠内に「R」の文字)が表示されている。
図2は、オーナメント10の側面断面図である。図2に示されるように、オーナメント10は、側面視において上下中央が表側に突出する円弧状に形成されている。つまり、意匠面20は上下方向において表側に凸となる湾曲状に形成されている。このオーナメント10は、表側から表層部12、裏層部16の順に配置されている。オーナメント10は、意匠面20の上下中央部分が上方を向くように傾斜した状態で車体に対して固定されている。
図3は、オーナメント10の平面断面図である。図3に示されるように、オーナメント10は、平面視において幅方向中央が表側に突出する円弧状に形成されている。つまり、意匠面20は、幅方向において表側に凸となる湾曲状に形成されている。また、オーナメント10は、幅方向において、意匠面20の幅方向中央がレーダアンテナ82と平行となるように設置されており、オーナメント10の幅方向中央の位置とレーダアンテナ82の幅方向中央の位置とは一致している。
表層部12は電波透過性が高く、かつ透明な樹脂から形成されている。また、図2及び図3に示されるように、表層部12は表側の面が意匠面20を構成している。この意匠面20は、円滑な面であって光沢を有している。ここで、本実施形態の表層部12を構成する樹脂は、ポリカーボネート(PC)樹脂である。なお、表層部12はポリメタクリル酸メチル(PMMA)に代表されるアクリル樹脂で形成してもよい。表層部12の裏側の面には表側に向けて凹む凹部22が形成されている。また、凹部22の底部には着色による加飾が施された加飾層24が形成されている。
裏層部16は、表層部12の裏側に隣接して設けられ、正面視において表層部12と同形状の板状部40と、板状部40の外縁部から裏側に突出形成された複数の取付部44とを有している。ここで、本実施形態のオーナメント10では表層部12と板状部40の組合せである意匠部14においてレーダアンテナ82から出射された電波が透過する。取付部44は、板状部40の下端側に設けられたボスである柱状部44Aと、板状部40の上端側に設けられた爪部44B(図2参照)と、板状部40の幅方向両端に設けられ位置決めピン44C(図3参照)と、を有している。これらの取付部44は、車両のフロントグリルに対してオーナメント10を固定する機能を有している。裏層部16は、表層部12に対して着色等の加飾が施された後、射出成形により形成される。この裏層部16は、表層部12の凹部22に入り込んで密着している。
裏層部16は、非透明であって、耐衝撃性、車体への取付けに耐得る強度、耐薬品性等を有する樹脂から形成されている。具体的に本実施形態の裏層部16を構成する樹脂は、AES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)である。なお、裏層部16はABS樹脂で形成してもよい。なお、本実施形態では、材質の異なる表層部12と裏層部16との境界部において電波の反射や屈折を避けるべく、表層部12と裏層部16との誘電率を近づけている。
以上のように構成される本実施形態のオーナメント10は、射出成形により形成される。具体的には、まず、射出成形装置において対向する射出成形型によってポリカーボネート樹脂製の表層部12を形成する。そして、表層部12の裏側の面に形成された凹部22の底部に着色が施される。次に、射出成形装置において表層部12が固定された射出成形型と、裏層部16を形成する射出成形型とを組合せる。そして、表層部12が固定された射出成形型とは反対の射出成形型の内部にAES樹脂を射出する。これにより、表層部12と一体化した裏層部16が成形される。
以上のように形成されたオーナメント10は、射出成形装置から取出され、射出成形時に生じたバリを切除し、さらにアニーリング(応力除去焼きなまし)が行われる。そして、オーナメント10は完成する。
(意匠部の厚さについて)
本実施形態の意匠部14は、ミリ波レーダ装置80のレーダアンテナ82から出射された電波が透過する部位とされている。ここで、表層部12と板状部40との組合せである意匠部14では、幅方向における厚さが、場所によって変化している。なお、以下、意匠部14における「厚さ」は、意匠面20に対する法線方向の厚さを指すものとする。幅方向における意匠部14の厚さは、レーダアンテナ82と意匠部14との前後方向の距離をL、レーダアンテナ82における電波の最大出射角度をθmaxとすると、次のように設定されている。すなわち、図3に示されるように、レーダアンテナ82の幅方向における左右の端部から内側にL×tanθmaxの位置(X点)にそれぞれ極大値を有し、レーダアンテナ82の幅方向中央の位置(O点)に極小値を有している。
図4に示されるように、意匠部14のX点は、レーダアンテナ82の幅方向の端部から最大出射角度θmaxの向きに出射された電波が到達する位置とされている。したがって、X点よりも幅方向外側においては、最大出射角度θmaxよりも小さい出射角度の電波しか到達しない。つまり、X点はレーダアンテナ82から最大出射角度θmaxの範囲に出射される電波が到達する位置の内、最も幅方向外側に存在する位置となる。なお、本実施形態の意匠部14は、平面視において幅方向中央が表側に突出する円弧状に形成されている。そのため、意匠部14における電波の入射角度は、O点よりもX点の方が大きい。
ここで、幅方向における意匠部14の厚さは次のようにして求められている。まず、図5に示されるように、意匠部14の厚みをd、意匠部14における電波の入射角度をθ、意匠部14の内部における反射角度をθとすると、反射波と透過波の経路差による位相差は次式で表される。
(位相差)=n×2d/cosθ−2d×tanθ×sinθ・・・(式1)
ただし、n=(ε)1/2=sinθ/sinθ、ε:比誘電率である。
ここで、上記式1により求められる位相差が、波長の整数倍となる時に電波の減衰量は極小となることが知られている。したがって、意匠部14上のある点における最適な厚みは入射角度θ、及び屈折率nによって異なる。そして、図4に示されるように、意匠部14においては一の方向のみならず、所定の角度範囲において電波が入射されるため、ある入射角度における厚さの最適値を求めると、他の入射角度においては電波の減衰量が悪化する場合がある。
そこで、本実施形態では、幅方向の複数の点において、入射角度が最小の場合から最大の場合に至るまでの間で、電波の減衰量が予め設定した要求レベルを満たす厚さをシミュレーションにより求めた。図6に示されるように、例えば、ある点における意匠部14の厚さは、入射角度が最小の場合の減衰量と、入射角度が最大の場合の減衰量が等しくなる時(交点P参照)の厚さを採用することができる。また例えば、ある点における意匠部14の厚さは、入射角度が最小の場合の減衰量と要求レベルの減衰量との交点Q1の厚さ、及び入射角度が最大の場合の減衰量と要求レベルの減衰量との交点Q2の厚さの中間点(点R参照)を採用することができる。なお、降雨時等の水濡れにより意匠部14を構成する材料が吸湿状態になると、乾燥状態に比べて電波の減衰量が増加する。そのため、上記のシミュレーションに際しては、意匠部14を構成する材料が吸湿した状態における減衰量に基づいて行うとよい。
続いて、シミュレーションに基づいて、幅方向の複数の点における最適な厚みをグラフ化したものを図7の実線に示す。図7に示されるように、本実施形態では、幅方向における、厚さの極小値は、意匠部14の幅方向中央(O点)であって、レーダアンテナ82の幅方向中央と一致する。また、厚さの極大値は、レーダアンテナ82の幅方向における左右の端部から内側にL×tanθmaxの位置(X点)に設けられている。なお、本実施形態の意匠部14は、平面視において幅方向中央が表側に突出する円弧状に形成されている。そのため、レーダアンテナ82と意匠部14との前後方向の距離Lは、幅方向外側に向かうにつれて短くなるが、意匠部14の曲率が大きい場合、幅方向の何れの位置においても距離Lに近似することができる。
以上のように形成される、本実施形態のオーナメント10によれば、幅方向において、電波の入射角度の変化に応じて厚さを設定することにより、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減させることができる。これにより、ミリ波レーダ装置80において広範囲の対象物の検出が可能となる。また、本実施形態によれば、多くの車種に対応可能なレドームとしてのオーナメントを提供することができる。
また、本実施形態では、意匠部14の厚さは、上下方向において、意匠部14における電波の入射角度が大きい程厚く、入射角度が小さい程薄くなるように設定している。上述のように、本実施形態のオーナメント10は、意匠面20の上下中央部分が上方を向くように傾斜している(図2参照)。すなわち、本実施形態の意匠部14は、上方側の入射角度が大きく、下方側の入射角度が小さくなるように車体に対して固定されている。ここで、図6に示されるように、入射角度が増加すれば最適な厚さは増加することから、本実施形態のオーナメント10は、上方側が下方側よりも厚く、下方側が上方側よりも薄くなるように形成されている。このように、本実施形態では、高さ方向における意匠部14の厚さを電波の入射範囲の変化に応じて設定することにより、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減させることができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態のオーナメント10は、第1の実施形態と構成は同様であるが、幅方向における意匠部14の厚さが第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。
本実施形態では、幅方向における意匠部14の厚さは、レーダアンテナ82と意匠部14との前後方向の距離をL、レーダアンテナ82における電波の最大出射角度をθmaxとすると、次のように設定されている。すなわち、図7に示されるように、レーダアンテナ82の幅方向における左右の端部から内側にL×tanθmaxの位置(X点)と幅方向中央(O点)との間(Y点)にそれぞれ極大値を有し、レーダアンテナ82の幅方向中央の位置(O点)に極小値を有している。
第1の実施形態において説示のとおり、意匠部14の幅方向の複数の点において、シミュレーションにより、入射角度が最小の場合から最大の場合に至るまでの間で電波の減衰量が予め設定した要求レベルを満たす厚さを求めると、図7の実線のとおりとなる。ここで、図7の実線に示されるように、幅方向において厚さが急激に変化すると(X点参照)、当該変化部分において他の部分とは異なる電波の屈折や反射が生じ、ミリ波レーダ装置80において障害物の方向を推定する際に誤差が生じる。
そこで、第2の実施形態では、電波の減衰量が予め設定した要求レベルを満たす範囲内において、幅方向の厚さの変化を緩和させた。詳しくは、シミュレーションにより求められた厚さのグラフ(図7の実線参照)において、O点とX点との中間点から幅方向外側の範囲に対して区間平均を適用して厚さの変化を緩和させた(図7の破線参照)。これにより、本実施形態の厚さの極大値は、L×tanθmaxの位置(X点)と幅方向中央(O点)との間(Y点)に存在している。
次に、本実施形態において、極大値がL×tanθmaxの位置(図7のX点)よりも幅方向内側(図7のY点)に移動させても第1の実施形態と同様の効果を有することについて比較例を用いて説明する。ここで、図8は、第2の実施形態及び比較例のオーナメントについて、レーダアンテナ82における電波の出射角度に対する電波の減衰量を示すグラフである。図8は、意匠部14の幅方向中央の点(O点)において、電波の出射角度を0度から30度まで変化させた際の減衰量をグラフ化したものである。図8における比較例は電波が透過する意匠部の厚さを一定として場合の例である。図8に示されるように、比較例1では、出射角度が15度付近に減衰量の極小値があるが、出射角度が15度を超えると減衰率は急激に悪化する。また、比較例2では、出射角度が0度、すなわち、幅方向中央に減衰量の極小値があり、出射角度が15度付近までは減衰量の低下は少ない。しかし、出射角度が15度を超えると減衰率は急激に悪化する。さらに、比較例3では、出射角度が0度、すなわち、幅方向中央に減衰量の極小値があり、出射角度が大きくなるにつれて、減衰量は徐々に悪化する。
これに対して本実施形態では、出射角度が変化しても減衰量が殆ど変化しない。すなわち、本実施形態によれば、何れの方向から電波が入射されても減衰量を低減することができる。また、本実施形態では、幅方向の厚さの変化を緩和させることで、意匠部14において他の部分とは異なる電波の屈折や反射が生じることが抑制される。これにより、ミリ波レーダ装置80において障害物の方向を推定する際の誤差を抑制することができる。
<補足>
第1及び第2の実施形態のオーナメント10では以下の変形を加えてもよい。
各実施形態では、裏層部16をポリカーボネートとAESとの混合樹脂から形成してもよい。裏層部16をポリカーボネートとAESとの混合樹脂とすることで次の効果を得ることができる。すなわち、ポリカーボネート製の表層部12に対して誘電率を近づけることができる。また、取付部44において、耐衝撃性、強度、耐薬品性を確保することができる。さらに、吸水時における電波透過性の悪化を抑制することができる。以上のことから、変形例1によれば、表層部12及び裏層部16の境界部における電波の反射や屈折を抑制することができる。また、材質の異なる樹脂が重畳する場合と比べて、降雨時等における電波透過性の悪化を抑制することができる。
また各実施形態では、意匠面20に対して表層部12よりも吸水性の低い材質によるコーティング(ハードコート)層を設けてもよい。ここで、コーティング層としては、シリコン系やフッ素系の材料が好適である。表層部12をポリカーボネート樹脂で形成する場合、傷の防止や紫外線による変質を抑制すべく、コーティングを施す必要があるが、アクリル系のコーティングを施した場合、吸水しやすく、また一度吸水すると乾燥するまでに時間を要するため、電波透過性能が悪化するおそれがある。
これに対して、アクリル系よりも吸水性の低いシリコン系やフッ素系の材料からなるコーティング層を設けることにより、表層部12の吸水を抑制することができる。また、長期間の浸水により表層部12が吸水しても、乾燥状態に置けば短期間で水分を抜くことができる。以上のことから、シリコン系やフッ素系のコーティング層によれば、降雨時等における電波透過性能の悪化を抑制することができる。
なお、各実施形態のオーナメント10は、車両前方のフロントグリルに装着するものであるが、これに限らず、車両後方のトランクやバックドアに備えられたミリ波レーダ装置の前方(車両後方)側に装着してもよい。
10 オーナメント(車両用電波透過部品)
14 意匠部
20 意匠面
82 レーダアンテナ

Claims (3)

  1. 車体に設けられたレーダアンテナと、
    前記レーダアンテナの前方に設けられ、かつ幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面を有する意匠部を備え、
    平断面視において、前記意匠部の厚さは、前記レーダアンテナと前記意匠部との前後方向の距離をL、前記レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、前記レーダアンテナの前記幅方向における端部から内側にL×tanθmaxの位置に極大値を有し、前記レーダアンテナの前記幅方向中央の位置に極小値を有する車両用電波透過部品を有するレーダ
  2. 車体に設けられたレーダアンテナと、
    前記レーダアンテナの前方に設けられ、かつ幅方向において前方に凸となる湾曲状の意匠面を有する意匠部を備え、
    平断面視において、前記意匠部の厚さは、前記レーダアンテナと前記意匠部との前後方向の距離をL、前記レーダアンテナにおける電波の最大出射角度をθmaxとすると、前記レーダアンテナの前記幅方向における端部から内側にL×tanθmaxの位置と前記幅方向中央との間に極大値を有し、前記レーダアンテナの前記幅方向中央の位置に極小値を有する車両用電波透過部品を有するレーダ
  3. 側断面視において、前記意匠部の厚さは、前記意匠部における電波の入射角度が大きい程厚く、前記入射角度が小さい程薄い請求項1又は2に記載の車両用電波透過部品を有するレーダ
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