JP6482748B2 - 接着部材及び電子部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、接着部材及び接着部材を用いた電子部品の製造方法に関する。
電子部品の製造に用いられる接着部材は、被着体の凹凸に追従する性能を有することが求められており、このため、接着部材の流動性を向上させる必要があった。ところが、接着部材の流動性を高めると、接着の際に横方向へのはみ出しが大きくなってしまう。そこで、被着体の凹凸に追従することと、接着した際に接着部材が横方向にはみ出さないこととの両立を図った接着部材が、例えば特許文献1で提案されている。
特開2001−220571号公報
特許文献1で提案されている接着部材では、被着体の凹凸への追従性の改善と接着部材の横方向へのはみ出し抑止との両立を図っているが、被着体の凹凸への追従性の更なる向上が望まれていた。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、接着部材の横方向へのはみ出しを抑止しつつ、被着体の凹凸への追従性を更に向上させた接着部材、及び、当該接着部材を用いた電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る接着部材は、熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着部材であって、硬化又は半硬化している硬化部を一部に有している。
この接着部材は、熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着部材中に、硬化又は半硬化している硬化部を一部に有している。この場合、硬化部がダムのように機能するため、接着部材の流動性が高い場合であっても、接着部材の横方向へのはみ出しが抑制される。従って、この接着部材によれば、接着部材の横方向へのはみ出しを抑止しつつ、被着体の凹凸への追従性を更に向上させることが可能となる。一方、部分的に未硬化の樹脂も存在することになるため、凹凸への追従性も十分に確保することができる。これにより、接着部材を貼り付ける被着体を汚染することなく、十分な接着信頼性を確保することができる。
接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下であってもよい。また、接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上10000Pa・s以下であってもよい。なお、接着部材の接着温度としては、例えば、100℃以上170℃以下が例示される。
接着部材は、粒子を更に含んでもよい。また、エネルギー線硬化性樹脂が紫外線硬化性樹脂であってもよい。更に、接着部材の形状がフィルム状であってもよい。
また、上記課題の解決のため、本発明に係る電子部品の製造方法は、基材上に熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着部材を塗布する接着部材形成工程と、基材上に塗布された接着部材の一部を硬化又は半硬化させる部分反応工程と、部分的に硬化又は半硬化した接着部材を介して第一の被着体と第二の被着体とを接着する接着工程と、接着工程で第一及び第二の被着体を接着させた接着部材の全体を加熱により硬化させる加熱硬化工程と、を含んでいる。
この電子部品の製造方法では、熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着部材の一部を硬化又は半硬化させ、部分的に硬化又は半硬化した接着部材を用いて被着体を接着するようにしている。この場合、部分的に硬化又は半硬化された部分がダムのように機能するため、接着部材の流動性が高い場合であっても、接着部材の横方向へのはみ出しが抑制される。従って、この電子部品の製造方法によれば、接着部材の横方向へのはみ出しを抑止しつつ、被着体の凹凸への追従性を更に向上させて電子部品を製造することが可能となる。
電子部品の製造方法において、接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下であってもよい。また、接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上10000Pa・s以下であってもよい。なお、接着部材の接着温度としては、例えば、100℃以上170℃以下が例示される。接着部材が粒子を更に含んでもよい。
本発明によれば、接着部材の横方向へのはみ出しを抑止しつつ、被着体の凹凸への追従性を更に向上させた接着部材、及び、当該接着部材を用いた電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明に係る接着部材の例を示す模式的な平面図である。 本発明に係る接着部材の別の例を示す模式的な平面図である。 本発明に係る接着部材の更に別の例を示す模式的な平面図である。 本発明に係る接着部材が粒子を含む場合の例を示す模式的な平面図である。 本発明に係る接着部材の例を示す模式的な平面図である。 接着部材に硬化部を形成するためのマスクを示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図中、同一又は同等の構成要素については同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
まず、本実施形態に係る接着部材について説明する。接着部材10は、熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含んで構成された接着部材であり、例えば、半導体チップ(第一の被着体)と配線基板(第二の被着体)とを接着して電子部品を製造するために用いられる。接着部材10に用いられる熱硬化性樹脂及びエネルギー線硬化性樹脂としては、特に制限はないが、接着性及び流動性が高い点で、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を、エネルギー線硬化性樹脂としてアクリル樹脂を用いることができる。他の樹脂を用いてもよい。
接着部材10は、上記接着を行う際の温度(例えば100℃〜170℃)における接着部材10の溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下であり、特に好ましくは100Pa・s以上10000Pa/s以下であり、比較的、流動性の高い材料となっている。接着部材10は、このように接着時の流動性が高いことにより、被着体の凹凸への追従性が高められている。
また、接着部材10は、図1の(a)に示されるように、平面形状が略矩形のフィルム状の部材から構成されており、含有するエネルギー線硬化性樹脂を紫外線などのエネルギー線によって直線状に硬化又は半硬化させた硬化部10aを一部に有している。各硬化部10aの幅は、例えば、5μm〜1mm程度である。硬化部10aは、接着のために昇温されて流動性が高められた接着部材10が横方向に流れないように堰き止めるためのダムの機能を奏する。
一方、図1の(a)に示されるように、硬化部10aを接着部材10全体ではなく一部のみに形成しているため、硬化部10a以外の箇所で接着部材10の流動性をある程度維持させるようになっている。本実施形態における半硬化とは、反応率が3〜70%であることを意味する。接着部材10の半硬化状態は、好ましくは5〜50%であり、より好ましくは10〜35%である。
接着部材10を部分的に反応させる際には、エネルギー線を接着部材10に対して照射することで部分的に反応させて硬化又は半硬化させる。この方法によれば、様々なパターンで接着部材を部分的に反応させた接着部材を得ることができる。具体的には、例えば、紫外線を照射することでエネルギー線硬化性樹脂の1つである紫外線硬化性樹脂を反応させ、これにより、接着部材10を部分的に硬化又は半硬化させることができる。ここでの反応としては、例えば、付加反応、重合反応、転位反応、環化反応又は2量化反応などを例示することができる。速硬化性の観点からは付加反応であることが好ましい。
部分的に接着部材10を反応させるためのエネルギー線照射は、例えば、電離性放射線又は非電離性放射線の照射が挙げられ、具体的には、ArF、KrF等のエキシマレーザー光、電子線極端紫外線,真空紫外光、X線、イオンビーム、又は、i線やg線等の紫外線の照射が挙げられる。紫外線照射の場合、光照射を空気下、窒素下または真空下で行なうことができる。
このようなダム機能を備えた接着部材の例としては、図1の(a)に示される接着部材10に限られるわけではなく、例えば、図1の(b)に示されるように、格子状の硬化部11a,11bを有する接着部材11でもよく、また、図1の(c)に示されるように、縞状(同心円状)の硬化部12aを有する接着部材12でもよい。また、図1の(d)に示されるように、硬化部13a,13bが点線状になるようにしてもよいし、線がギザギザ状になるようにしてもよい。
また、図1の(a)〜(d)に示される接着部材10〜13の硬化部10a〜13aのように間隔が均一である必要は必ずしもなく、例えば、図2の(a)〜(d)に示される接着部材14〜17の硬化部14a、15a,15b,16a,17a,17bのように、その間隔が不均一となるようにしてもよい。このように間隔がランダムになるように形成することで、更に、パターンのピッチとダム部が同周期になることがなくなり、流動性等に周期的なむらが出にくくなる。
また、図3の(a)及び(b)に示されるように、6角形などの多角形又は無定型の硬化部18a,19aを有する接着部材18,19を形成してもよい。また、図5に示されるように、フィルム状の接着部材23の外形に沿うように縁状の部分のみを硬化反応をさせて硬化部23aを形成するようにしてもよい。この場合、横方向への接着部材23のはみ出しを十分に抑制することができる。
さらに、異方性導電フィルムなどの導電性粒子などを分散して含むようにした接着部材では、貼り付け時に接着部材が横方向へ流れることで導電性粒子が流動し、電気接続が取れなくなる場合がある。しかし、本実施形態に係る接着部材20では、図4の(a)及び(b)に示されるように、硬化部20a,21aにより、接着部材20,21の横方向への流れを抑制することができるため、導電性粒子20c,21cの流動を抑制することができ、その結果、接続した際の電気接続信頼性を向上させることができる。
また、接続部材が導電性粒子等の粒子を含む場合、図4の(c)に示されるように、接着部材22に、点線格子状の硬化部22a,22bを設けることで、樹脂の流動を有る程度維持しながら、導電性粒子22cの移動を妨げることができる。従来は、異方導電フィルムのような粒子を分散したフィルムにおいては、圧着時に粒子が横方向に流れて接続部に止まる粒子数が少なくなるため、導通すべき箇所が導通できないなどの現象が起こることがあった。これに対し、上述した接着部材20〜22によれば、硬化部20a〜22aにより、横方向の樹脂の流動を妨げることができ、その結果、圧着時に粒子(導電性粒子20c〜22c)が横方向に流れることを抑制でき、接続部の導通を確実にすることができる。
また、通常、横方向に流れた結果、上下電極間の接続に関与しない粒子が多く発生するため、過剰な粒子を添加することが行われているが、これら接着部材20〜22では横方向の流動が抑制されるため、添加する粒子数を大幅に低減できる。特に、図4の(c)に示されるように、点線状の硬化部22a,22bを設けることにより、樹脂の流動性を高めつつ、粒子の点線間のすり抜けを防止して、粒子の流動を制御することができる。なお、図4の(c)に示す場合において、上記粒子の直径に比べて、点線の通過可能な箇所の大きさ(点線間の長さ)が0.01〜1倍である時、特に上述の効果が大きくなる傾向にあり、好ましい。
続いて、接着部材10に含まれる樹脂等の構成成分について、より具体的に説明する。他の接着部材11〜23でも同様である。
(熱硬化性樹脂)
接着部材10に含まれる熱硬化性樹脂として、接着性及び流動性の観点から、上述したように、例えば、エポキシ樹脂を用いることができる。接着部材1に用いられるエポキシ樹脂は、硬化して接着作用を呈する樹脂であれば特に限定されないが、1分子中にエポキシ基を2個以上含有する二官能以上のエポキシ樹脂で、重量平均分子量が5000未満のエポキシ樹脂が好ましく、3000未満のエポキシ樹脂がより好ましい。二官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型又はビスフェノールF型エポキシ樹脂などが例示される。これらは、油化シェルエポキシ株式会社から、商品名:エピコート807、エピコート827、エピコート828として、ダウケミカル日本株式会社から、商品名:D.E.R.330、D.E.R.331、D.E.R.361として、又は、東都化成株式会社から、商品名:YD8125、YDF8170として、市販されている。中でも、流動性が高い観点から、ビスフェノールA型又はビスフェノールF型のエポキシ樹脂であることが好ましい。
また、接着部材10に含まれるエポキシ樹脂には、1分子中にエポキシ基を3個以上含有する三官能以上の多官能エポキシ樹脂を併せて用いることもでき、この場合は、二官能エポキシ樹脂50〜100重量%と三官能以上の多官能エポキシ0〜50重量%の混合物を用いることが好ましい。特に、ガラス転移温度(以下「Tg」と記す)を高温化するためには、二官能エポキシ樹脂50〜90重量%とともに、三官能以上の多官能エポキシ樹脂を10〜50重量%用いることが好ましい。三官能以上の多官能エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが例示される。フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、日本化薬株式会社から、商品名:EPPN−201として、市販されている。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、住友化学工業株式会社から、商品名:ESCN−190、ESCN−195として、日本化薬株式会社から、商品名:EOCN1012、EOCN1025、EOCN1027として、又は、東都化成株式会社から、商品名:YDCN701、YDCN702、YDCN703、YDCN704として、市販されている。
接着部材10に用いられるエポキシ樹脂は、硬化剤を併せて使用してもよい。これにはエポキシ樹脂の硬化剤として通常用いられているものを使用することができる。例えば、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三フッ化ホウ素又はフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有する化合物であるビスフェノールA、ビスフェノールF又はビスフェノールSなどが挙げられる。特に、フェノール樹脂であるフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂などが吸湿時の耐電食性に優れるので好ましい。フェノールノボラック樹脂は、大日本インキ化学工業株式会社から、商品名:プライオーフェンLF2882、バーカムTD−2090、バーカムTD−2131として、市販されている。変性フェノールノボラック樹脂は、大日本インキ化学工業株式会社から、商品名:プライオーフェンVH4150、プライオーフェンVH4170として、市販されている。ビスフェノールノボラック樹脂は、大日本インキ化学工業株式会社から、商品名:フェノライトLF2882、フェノライトLF2822として、市販されている。
エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、硬化剤のエポキシ基との反応基が0.6〜1.4当量使用することが好ましく、0.8〜1.2当量使用することがより好ましい。硬化剤の使用量がこの範囲にあると、耐熱性を維持できる。
エポキシ樹脂の硬化剤とともに、硬化促進剤を用いてもよい。硬化促進剤としては、各種イミダゾール類を使用することができる。イミダゾールとしては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテートなどが挙げられる。イミダゾール類は、四国化成工業株式会社から、2E4MZ、2PZ−CN、および2PZ−CNSが市販されている。
接着部材10の可使時間が長くなる点で、潜在性硬化促進剤を用いることが好ましい。潜在性硬化促進剤の代表例としては、ジシアンジミド、アジピン酸ジヒドラジドなどのジヒドラジド化合物、グアナミン酸、メラミン酸、エポキシ化合物とイミダゾールの化合物との付加化合物、エポキシ化合物とジアルキルアミン類との付加化合物、アミンとチオ尿素との付加化合物、又は、アミンとイソシアネートとの付加化合物が挙げられる。
上述した硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜15重量部である。硬化促進剤の配合量がこの範囲にあると、硬化速度が確保でき、また可使時間も保たれるからである。
(エネルギー線硬化性樹脂)
接着部材10に含まれるエネルギー線硬化性樹脂として、接着性及び流動性の観点から、上述したように、例えば、アクリル樹脂を用いることができる。接着部材10に用いられるアクリル樹脂としては、特に光で重合する不飽和モノマーが好ましく、光重合性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、又は、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタアクリル酸のいずれかを意味し、以下、(メタ)は同じ意味を有するものとする。
光重合性不飽和モノマーの添加量は、アクリル樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、0.1〜50重量部であることが好ましい。この範囲にあると、光照射により樹脂は適度に硬化し、硬化しすぎることがない。また回路充填性が十分に保たれ、樹脂が回路に充填したのちにも、浸みだしが小さく抑えられる。
(その他の成分)
接着部材10は、光硬化開始剤を含有してもよい。光硬化開始剤としては、使用する露光機の紫外線に吸収波長を有する化合物を使用することが好ましい。具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4ビスジメチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、メチルベンゾイルホルメート、3,3,4,4−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどが例示される。これらは、チバガイギー株式会社から、商品名:イルガキュア651、イルガキュア369、イルガキュア819として、市販されている。
光硬化開始剤の添加量は、アクリル樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部である。この範囲にあると、光重合性不飽和モノマーの場合と同様に、光照射により樹脂は適度に硬化し、硬化しすぎることがない。また回路充填性が十分に保たれ、樹脂が回路に充填したのちにも、浸みだしが小さく抑えられる。
接着部材10は、上述した材料に加えて、フィルムの取扱い性付与、接着性向上、粘度調整又はフィルム平滑性の向上などを目的に高分子量成分を加えてもよく、この高分子量成分は、官能基を含み、重量平均分子量が10万以上で、Tgが−50〜0℃のものである。エポキシ基、カルボキシル基又は水酸基などを架橋点として含むゴムを用いることができ、たとえば官能基を含有した、NBRやアクリルゴムが挙げられる。ここで、アクリルゴムとはアクリル酸エステルを主成分とするゴムであり、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。
このようなゴムとしては、たとえば、グリシジル基含有(メタ)アクリル反復単位を0.5〜6.0重量%含み、Tgが−50℃以上で、かつ重量平均分子量が10万以上のエポキシ基含有アクリル共重合体が挙げられる。このゴムとしては、例えば、帝国化学産業株式会社から市販されている商品名:HTR−860P3DR(C)を使用することができ、このゴムは、グリシジルメタクリレートを3重量%含有する。
共重合体中のグリシジル基含有(メタ)アクリル反復単位以外の反復単位として、エチルもしくはブチル(メタ)アクリル反復単位、またはこれらの混合物であることができる。混合物における各組成の混合比は、共重合体のTgを考慮して決定する。共重合体のTgは−50〜0℃であることが必要である。Tgがこの範囲にあると、Bステージ状態での接着フィルムのタック性が適性範囲に収まり、取扱性が良好に維持できるとともに、室温での可撓性が十分にあるので、フィルムの取り扱いに際して破断しにくくなる。重合方法は、パール重合または溶液重合などが挙げられ、これらにより得ることができる。
高分子量成分の重量平均分子量は、10万以上が必要である。重量平均分子量が10万以上であると、シート状またはフィルム状での強度や可撓性が高く、タック性の増大を防止できる。しかし、分子量が大きくなるにつれて、フロー性が小さくなり、配線の回路充填性が低下してくるので、高分子量成分の重量平均分子量は、200万以下であることが好ましい。なお、本実施形態において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものである。
上記高分子量成分の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、10〜300重量部である。高分子量成分の配合量がこの範囲にあると、弾性率が低減し、成形時のフロー性も付与されるとともに、フィルムを貼り付ける際の貼付荷重が小さい場合であっても、流動性および回路充填性が十分に保たれる。より好ましくは、高分子量成分の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100重量部に対して、40〜80重量部である。
接着部材10には、異種材料間の界面結合をよくするために、カップリング剤を配合してもよい。カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤が挙げられ、その中でもシランカップリング剤を配合することが好ましい。カップリング剤の配合量は、添加による効果や耐熱性およびコストから、エポキシ樹脂および樹脂硬化剤の総量100重量部に対し、0.1〜10重量部を配合するのが好ましい。
シラン系カップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、又は、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらのシラン系カップリング剤は、日本ユニカー株式会社から、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとして商品名:NUC A−187、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランとして商品名:NUC A−189、γ−アミノプロピルトリエトキシシランとして商品名:NUC A−1100、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランとして商品名:NUC A−1160、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランとして商品名:NUC A−1120が、各々市販されている。
さらに、接着部材10には、接着部材の取扱性の向上、熱伝導性の向上、溶融粘度の調整、または、チクソトロピック性の付与などを目的として、無機フィラーを配合してもよい。無機フィラーとしては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ、または、アンチモン酸化物などが挙げられる。
熱伝導性の向上を目的とする場合は、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ、又は、非晶性シリカなどを配合することが好ましい。溶融粘度の調整又はチクソトロピック性の付与の目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、結晶性シリカ、又は、非晶性シリカなどを配合することが好ましい。また、耐湿性を向上させるためには、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、又は、アンチモン酸化物を配合することが好ましい。
上述した無機フィラーの配合量は、エポキシ樹脂、樹脂硬化剤および高分子成分の合計100体積部に対して、1〜20体積部が好ましい。フィラー配合量がこの範囲にあると、配合の効果が得られるとともに、フィラー配合にともなう接着部材の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存による電気特性の低下などの問題を回避できる。
乾燥後の接着部材10の硬化度は、示差走査型熱容量測定装置(DSC:Differential Scanning Calorimeter、デュポン社製912型DSC)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した場合、硬化度0〜40%、すなわち全硬化発熱量の0〜40%の発熱を終えた状態、であることが好ましい。
接着部材10は、硬化部10aを形成するための紫外線照射とは別に、片面に光照射して、光照射した面(接着部材10の表面)の流動性を低くしておいてもよい。なお、接着部材10の各面の流動性を個別に測定することは難しいが、タック強度でそれぞれの面の流動性を代表させることができる。タック強度は、JISZ0237−1991に準じたプローブタックテスタ(株式会社レスカ製タックテスタ)を用い、プローブ径5.1mm、接触早さ2mm/秒、引き剥がし速さ10mm/秒、接触荷重100gf/cm、接触時間1秒で評価する。接着フィルムの光照射した面のタック強度は、光照射しないもう一方の面のタック強度の0.01〜0.95倍が好ましく、0.01〜0.5倍がより好ましい。
また、接着部材10は、接着剤成分をキャリアフィルム上に形成させて得ることができる。たとえば、接着剤を構成する各成分を溶剤に溶解または分散させてワニスとし、このワニスをキャリアフィルム上に塗布後、加熱して、溶剤を除去することにより、接着剤層をキャリアフィルム上に形成することができる。キャリアフィルムとしては、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、又は、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルムを使用することができる。
キャリアフィルムとしては、市販の製品を利用でき、例えば、ポリイミドフィルムは、東レ・デュポン株式会社から商品名:カプトンとして、鐘淵化学工業株式会社から商品名:アピカルとして、市販されている。またポリエチレンテレフタレートフィルムは、東レ・デュポン株式会社から商品名:ルミラーとして、帝人株式会社から商品名:ピューレックスとして、市販されている。
ワニス化するための溶剤は、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、ブチルセルソルブ、メタノール、エタノール、又は、2−メトキシエタノールなどを用いることができる。また、塗膜性を向上するなどの目的で、高沸点溶剤を加えても良い。高沸点溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、又は、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
ワニスの製造は、無機フィラーの分散を考慮して、らいかい機、3本ロール若しくはビーズミルなどを用いて、又はこれらを組み合わせて行なうことができる。フィラーと低分子量物をあらかじめ混合した後、高分子量物を配合することにより、混合に要する時間を短縮することも可能になる。また、ワニスとした後、真空脱気によりワニス中の気泡を除去することが好ましい。接着剤層(接着部材10)の厚みは、10〜200μmが好ましいが、これに限定されるものではない。接着部材10の厚みがこの範囲にあると、応力緩和効果が保たれ、コスト競争力にも優れる。
続いて、上述した接着部材を用いて電子部品を製造する方法について説明する。ここでは、図1の(b)に示すような格子状の接着部材11を例にとって説明する。
<プロセスの説明>
まず、熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを溶剤に溶解または分散させてワニスとし、このワニスをキャリアフィルム(基材)上に塗布後、加熱して溶剤を除去することにより、接着部材11をキャリアフィルム上に形成する(接着部材形成工程)。
続いて、例えば、図1の(b)に示されるように、接着部材11の一部のエネルギー線硬化性樹脂を硬化反応させて、格子状の硬化部11a,11bを形成する(部分反応工程)。これにより、横方向への樹脂の流れを防止しながら、被着体の凹凸への追従性が改善される。部分的に樹脂を硬化反応させるには、所定位置に紫外線を例えば5秒〜30秒程度照射する。具体的には、図6に示されるように、格子状の空隙34が形成されたフォトマスク30を用いて、必要な部分に紫外線を照射する。なお、フォトマスク30の遮光部32に対応する接着部材11は硬化しないので、凹凸への追従性を十分に確保することができる。
また、紫外線等のエネルギー線の照射の際に、上述したようにフォトマスク30を用いるのではなく、集光した紫外線を照射する直描方式などにより接着部材の必要な箇所のみを硬化又は半硬化させるようにしてもよい。このような場合、図3の(b)に示すような硬化部19aも容易に形成することが可能である。
続いて、硬化部11a,11bが接着部材11に形成されると、硬化部11a,11bを有する接着部材11を介して、半導体チップ(第一の被着体)と回路付き基板又は回路付きフィルム(第二の被着体)とを接着する(接着工程)。この接着の際には、半導体チップと回路付き基板又は回路付きフィルムとを加熱圧着するが(加熱硬化工程)、加熱圧着の条件としては、配線板の回路に空隙を残存させないように埋め込み、十分な接着性を発現する程度の温度、荷重、時間で貼りつければよい。半導体チップの破損を起こし難くする観点から、荷重は196kPa以下であることが好ましく、98kPa以下がより好ましい。
この加熱圧着により、接着部材11は、半導体チップと回路付き基板又は回路付きフィルムとを接着させた上で硬化する。なお、接着部材11は、この接着の際の加熱により、その溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下であり、特に好ましくは100Pa・s以上10000Pa/s以下となり、流動性が高められているが、硬化部11a,11bが存在することにより、横方向へはみ出すことが抑止される。また、接着部材が導電性の粒子等を含む場合でも同様に電子部品を製造することができる。
このような製造方法によって製造される電子部品(半導体装置)の構造としては、半導体チップの電極と配線基板とがワイヤボンディングで接続されている構造、半導体チップの電極と配線基板とがテープオートメーテッドボンディング(TAB)のインナーリードボンディングで接続されている構造などがある。
以上のように、本実施形態に係る接着部材10〜23によれば、硬化部10a〜23aがダムのように機能するため、接着部材10〜23の溶融粘度が例えば100Pa・s以上100000Pa・s以下のように高い場合であっても、接着部材10〜23の横方向へのはみ出しが抑制される。従って、この接着部材10〜23によれば、接着部材10〜23の横方向へのはみ出しを抑止しつつ、被着体の凹凸への追従性を更に向上させることが可能となる。しかも、部分的に未硬化の樹脂も存在することになるため、凹凸への追従性も十分に確保することができる。これにより、接着部材10〜23を貼り付ける被着体を汚染することなく、十分な接着信頼性を確保して、電子部品を製造することが可能である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
接着部材を作製するための各材料を以下の通り準備した。
<接着剤ワニス>
エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量175、東都化成株式会社製、商品名:YD−8125)45重量部とクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703)15重量部、エポキシ樹脂の硬化剤として、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:プライオーフェンLF2882)40重量部、エポキシ基含有アクリル共重合体として、エポキシ基含有アクリルゴム(分子量100万、グリシジルメタクリレート3重量%、Tg−7℃、帝国化学産業株式会社製、商品名:HTR−860P−3DR(C))75重量部、光硬化開始剤(チバガイギー株式会社製、商品名:イルガキュア651)0.3重量部、多不飽和アクリレートとして、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、商品名:DPCA)4重量部、硬化促進剤(四国化成工業株式会社製、商品名:2PZ−CN)0.5重量部からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えて撹拌混合し、真空脱気して接着剤ワニスを得た。
<接着部材>
この接着剤ワニスを、厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、膜厚が80μmの塗膜とし、フィルム状の接着部材を作製した。なおこの状態での接着部材の硬化度は、DSC(デュポン社製912型DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で測定したところ、全硬化発熱量の20%の発熱を終えた状態であった。残存溶媒量は、1.4重量%であった。
<硬化部の作製>
次に、図6に示すマスクを作成し、露光機で、上記の接着部材の片面に、300mJ/cmの紫外線を15秒程度照射した。これにより格子状に部分的に硬化した硬化部を有する接着部材を得ることができた。
<半導体装置の作製>
得られた接着部材を用いて、5mm角の半導体チップと厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用いた配線基板とを、表1に示した温度(180℃及び200℃)及び圧力(共に65kPa)の条件で5秒間加熱圧着し、その後、170℃で1時間加熱して接着部材の接着剤構成成分を熱硬化させて貼り合せた半導体装置サンプル(片面にはんだボールを形成)を作製した。このとき、実施例1、2については、接着部材のうち光照射した面が回路付き基板に接するようにした。また比較例1は、同じ材料構成の接着部材に対して光照射せずに貼り付け温度180℃で同様の加熱圧着を行った。
<埋め込み性の評価>
貼り付けた半導体装置サンプルについて超音波顕微鏡を用いて観察し、接着部材の部分に直径500μmの円の内部に収まらないサイズの空隙が1個以上あるものを不良、0個以下のものを良好と判定した。
<樹脂浸み出し性の評価>
半導体装置サンプルの半導体チップの端部からはみ出した樹脂の最大長さを測定した。その長さが200μm以上のものを不良、200μm未満のものを良好とした。
<耐リフロークラック性の評価>
半導体装置サンプルの表面の最高温度が265℃でこの温度を20秒間保持するように温度設定したIRリフロー炉にサンプルを通し、室温で放置することにより冷却する処理を2回繰り返したサンプル中のクラックを目視と超音波顕微鏡で観察した。クラックの発生していないものを良好とし、発生していたものを不良とした。
<耐温度サイクル性の評価>
半導体装置サンプルを−55℃雰囲気に30分間放置し、その後125℃の雰囲気に30分間放置する工程を1サイクルとして、1000サイクル後において超音波顕微鏡を用いて剥離やクラック等の破壊が発生していないものを良好、発生したものを不良とした。
<耐湿性の評価>
半導体装置サンプルを温度121℃、湿度100%、2気圧の雰囲気(プレッシャークッカーテスト:PCT処理)で72時間処理後に剥離を観察することにより行った。接着フィルムの剥離の認められなかったものを良好とし、剥離のあったものを不良とした。
<発砲の評価>
貼り付けた半導体装置サンプルについて超音波顕微鏡を用いて観察し、接着剤部分に直径200μmの円の内部に収まらないサイズの空隙が10個以上あるものを不良、9個以下のものを良好と判定した。
<可使時間の評価>
フィルムを5℃で1か月保持した後、上記の諸特性がすべて良好のものを良好、一個以上の不良があるものを不良とした。
実施例1,2及び比較例1の比較結果は、以下の表1に示すとおりとなった。
Figure 0006482748
表1に示す結果から明らかなように、実施例1,2の接着部材を使用して作製した半導体装置は、樹脂浸み出し性、耐熱性、耐湿性及び可使時間が、比較例1に比べて、著しく向上した。
10〜23…接着部材、10a〜23a…硬化部、20c〜22c…導電性粒子。

Claims (7)

  1. 熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着部材であって、硬化又は半硬化している硬化部を一部に有し、
    前記接着部材が半導体チップと配線基板との接着に用いられ、
    それぞれが幅5μm〜1mmの線状を含む前記硬化部が前記接着部材の平面方向の内側から外側に向かって多段に設けられ、
    前記エネルギー線硬化性樹脂は、アクリル樹脂を含み、
    前記接着部材の厚さが10μm以上200μm以下であり、
    前記接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下である、接着部材。
  2. 粒子を更に含む、請求項1に記載の接着部材。
  3. 形状がフィルム状である、請求項1又は2に記載の接着部材。
  4. 前記硬化部は、複数の直線を含む形状、格子状、同心状、又は複数の多角形を隣接配置した形状である、請求項1〜のいずれか一項に記載の接着部材。
  5. 熱硬化性樹脂とエネルギー線硬化性樹脂とを含む接着剤成分を基材上に塗布して接着部材を形成する接着部材形成工程と、
    前記接着部材の一部を硬化又は半硬化させてそれぞれが幅5μm〜1mmの線状を含む硬化部を形成する部分反応工程と、
    部分的に硬化又は半硬化した厚さ10μm以上200μm以下である前記接着部材を介して第一の被着体と第二の被着体とを接着する接着工程と、
    前記接着工程で前記第一及び第二の被着体を接着させた前記接着部材の全体を加熱により硬化させる加熱硬化工程と、を含み、
    前記第一の被着体が半導体チップであり、前記第二の被着体が配線基板であり、
    前記硬化部が前記接着部材の平面方向の内側から外側に向かって多段に設けられ、
    前記エネルギー線硬化性樹脂は、アクリル樹脂を含み、
    前記接着部材の接着温度での溶融粘度が100Pa・s以上100000Pa・s以下である、電子部品の製造方法。
  6. 前記接着部材が粒子を更に含む、請求項に記載の電子部品の製造方法。
  7. 前記硬化部は、複数の直線を含む形状、格子状、同心状、又は複数の多角形を隣接配置した形状である、請求項5又は6に記載の電子部品の製造方法。
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