JP4788425B2 - 半導体用接着剤、これを用いた半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体用接着剤、これを用いた半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDFInfo
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Description
印刷後の接着剤を加熱することによりタックをなくす手法では、溶剤を揮発させたり、樹脂成分の一部をB−ステージ化する際の加熱工程にどうしても時間がかかってしまい、半導体装置製造工程がより長くかかってしまうという課題があった。
本発明者らは上記事情に鑑み、鋭意検討の結果、接着剤にラジカル重合性モノマーと熱硬化性樹脂を配合、光照射によりB−ステージ化することのできる接着剤を用いることにより、タックフリーになるまでの時間を大幅に短縮できることを見出した。
一官能ラジカル重合性モノマーと、多官能ラジカル重合性モノマーとを含むアクリル化合物と、光照射によりラジカルを発生する化合物と、エポキシ樹脂とを含み、かつ、前記アクリル化合物と前記エポキシ樹脂の全量に対する前記アクリル化合物の割合が、50重量%以上85重量%以下である半導体用接着剤であって、
当該半導体用接着剤を印刷法によって塗布した直後に、照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を、20秒間照射した後の状態において、
(i)25℃における表面タック値が16gf/mm2以下であり、かつ、
(ii)室温から10℃/分の昇温速度で昇温したときの70℃以上180℃以下の範囲における最低溶融粘度が0.1Pa・s以上1300Pa・s以下、
である半導体用接着剤が提供される。
本発明では、短時間の光照射後に半導体用接着剤の表面タック力が小さくなるために、短時間でB−ステージ化が可能となり、取扱い性が向上する。また、光照射後に、加熱することにより溶融粘度が一定値以下になるので、B−ステージ化後に容易に接着機能を発揮することができる。
半導体チップと、前記半導体チップを搭載する基板と、これら二つを固定している接着部材とで構成される半導体装置であって、
前記接着部材が、上述したいずれかの半導体用接着剤を硬化させたものである半導体装置が提供される。
本発明では、一官能ラジカル重合性モノマーと、多官能ラジカル重合性モノマーとを含むアクリル化合物と、光照射によりラジカルを発生する化合物と、エポキシ樹脂とを含み、一定のパラメータを具備する半導体用接着剤を用いて半導体装置を組み立てるため、接着安定性に優れる半導体装置が得られる。
基板を準備する工程と、
前記基板に上述したいずれかの半導体用接着剤を印刷により塗布する工程と、
前記半導体用接着剤を塗布した基板に光照射して前記半導体用接着剤をB−ステージ化する工程と、
前記B−ステージ化した基板に半導体チップを搭載して加熱圧着により接着する工程と、
を含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明では、ラジカル重合性モノマーと、光照射によりラジカルを発生する化合物と、熱硬化性樹脂とを含み、一定のパラメータを具備する半導体用接着剤を用いて半導体装置を組み立てるため、組み立て工程における部品取扱い性が向上する。
ウエハーを準備する工程と、
前記ウエハーに上述したいずれかの半導体用接着剤を印刷により塗布する工程と、
前記半導体用接着剤を塗布したウエハーに光照射して前記半導体用接着剤をB−ステージ化する工程と、
前記光照射後のウエハーをダイシングにより半導体チップに個片化する工程と、
前記半導体チップを基板に搭載して加熱圧着により接着する工程と、
を含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明では、ラジカル重合性モノマーと、光照射によりラジカルを発生する化合物と、熱硬化性樹脂とを含み、一定のパラメータを具備する半導体用接着剤を用いて半導体装置を組み立てるため、組み立て工程における部品取扱い性が向上する。
接着剤を(1)印刷等により層状に形成し、次に(2)光照射により接着剤をB−ステージ化する工程において、表面タック値が小さいほど、短時間の光照射で表面のタックがなくなり、取扱い性が向上することを意味する。
「照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を、20秒間照射した後の状態の、25℃における表面タック値が16gf/mm2以下」を満たすことで、短時間で接着剤のタックを低減できる(短時間でBステージ化が可能となる。)。これにより、製造工程に滞留が生じ、基板もしくは半導体チップ上に接着剤を塗布した状態で保管しなければならない事態が発生しても、20秒という極短時間の処理で、素早く保管可能な状態にすることができる。
本発明では、半導体用接着剤にラジカル重合性モノマーと、光照射によりラジカルを発生する化合物と、熱硬化性樹脂とが含まれているので、紫外線を照射した場合に光照射によりラジカルを発生する化合物がラジカルを発生させてラジカル重合性モノマーが重合し、接着剤の表面タック力が低下する。
タック値は、好ましくは12gf/mm2以下、さらに好ましくは6gf/mm2以下である。この値は低ければ低いほどよい。タック値が上限値以下になると、接着剤のタック力(ベタつき)が弱くなり、実プロセス上問題がない程度に保管時の取り扱い性が向上する。なお、タック値は0であってもよい。タック値が0であればベタつきが全くなく、取り扱い性に特に優れる。
本発明では、半導体用接着剤にラジカル重合性モノマーと、光照射によりラジカルを発生する化合物と、熱硬化性樹脂とが含まれているので、光照射をすることによってラジカル重合性モノマーが重合し、B−ステージ化する。次の工程である加熱圧着による接着は、未反応の熱硬化性樹脂成分が反応することによって行われる。ここで、ラジカル重合性モノマーが重合して、B−ステージ化した後に、更に加熱によって溶融粘度が一定範囲に入ることが、接着剤として機能するために必要である。
本発明で用いられるラジカル重合性モノマーの具体例としては、シクロへキシルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコールアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、トリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチレングリコールアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ベヘニルアクリレート、イソボロニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、オクトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、イソステアリルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ラウリルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどの1官能アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなど多官能アクリレート、シクロへキシルメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレートグリシジルエーテル、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルフタル酸、2−メタイソステアリルメタクリレートクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコールメタクリレート、ステアリルメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどの1官能メタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどの多官能メタクリレートなどが挙げられる。
光照射によりラジカルを発生する化合物の具体例としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルフィニルサルファイド、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセチルなどが挙げられる。
本発明の光照射によりラジカルを発生する化合物の好ましい添加量は、ラジカル重合性モノマー100重量部に対して、0.5重量部〜20重量部が好ましく、さらに好ましくは3重量部〜15重量部がよい。添加量が7重量部〜12重量部であるとラジカル発生量がもっとも好ましい。
熱硬化性樹脂の具体例としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ザイロック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、やフェノキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独で用いることも、2種類以上を混合して用いることもできる。
本発明においては、熱硬化性樹脂としてジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を、硬化剤としてフェノール性水酸基を有する化合物を用いることが好ましい。
一官能ラジカル重合性モノマーとして好ましくは、アクリロイル基を有するものがよい。これは、光重合反応性が高いためである。さらに好ましくは、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレートなどのようにアクリロイル基を有し、かつ、水酸基を有するものがよい。これは水酸基の水素結合により接着剤自体のじん性や、被着体との接着性が高くなるためである。また、前記ラジカル重合性モノマーに対して、一官能ラジカル重合性モノマーの比率が、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上99重量%以下である。多官能ラジカル重合モノマーだけであると、光照射によりラジカル重合し接着剤はBステージ化されるものの、光ラジカル重合による架橋が相対的に密となる。このため、光重合後の熱圧着のときに、接着剤が流動し難くなる可能性がある。また、一官能ラジカルモノマーだけであると、光照射によりラジカル重合し接着剤はBステージ化されるものの、光ラジカル重合による架橋がないため、光重合後の熱圧着のときに、接着剤が流動しすぎ、本来、接着剤を塗布すべきでない部分にまで、接着剤が存在することとなる恐れがある。さらに、信頼性も低下する可能性がある。
また、カップリング剤としてはシラン系カップリング剤が好ましい。例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
本発明の半導体用接着剤は、例えば、カップや、シリンジ等の容器で供給されることがある。本発明の半導体用接着剤を、例えば、シリンジで供給する場合には、粘度が1Pa・s以上になると、シリンジの圧力をかけない状態で接着剤が漏れるといった問題が少なくなる。また、粘度が200Pa・s以下になると、シリンジから接着剤を出す際に、適度な圧力で接着剤を出すことができ、出す時の時間も短縮できる。さらに印刷時に接着剤表面にスジ、泡等が入ることも少なくなり、作業性に優れる。このような利点は、シリンジやカップで接着剤を供給する場合以外にもあてはまる。好ましい粘度は、10Pa・s以上100Pa・s以下である。
本発明の半導体用接着剤は、たとえば、まず(1)印刷等により層状に形成され、次に(2)光照射によりB−ステージ化され、続いて(3)加熱圧着により被着体に接着される、という工程によって使用される。本パラメータを満たす半導体用接着剤を用いると、(1)の印刷等による層形成時に作業性が向上する。なお、25℃は層形成時の温度(室温)を想定したものである。
上記粘度は、たとえば、半導体用接着剤中の液状成分の分子量や粘度、液状成分と固形成分の配合比を調整することによって達成できる。
本発明の半導体用接着剤は、たとえば、まず(1)印刷等により層状に形成され、次に(2)光照射によりB−ステージ化され、続いて(3)加熱圧着により被着体に接着される、という工程によって使用される。チキソ比が下限値以上である半導体用接着剤を用いると、(1)の印刷等による層形成後に、長時間静置しておいても接着剤が流動しにくい。チキソ比は、1.8以上がこのましく、さらに2.0以上が好ましい。
上記チキソ比は、例えば、ナノシリカなどの微粉末フィラーを添加することにより達成できる。
また、接着剤を半導体ウエハー上に塗布する方法でも半導体装置を製造することが可能である。
上記半導体用接着剤は、半導体ウエハー上に印刷法によって塗布・光照射されBステージ化することができる。これにより、短時間で接着剤をBステージ化でき、製造工程に滞留が発生した場合でも、接着剤付基板の保管を容易にすることができる。次にBステージ化された接着剤を有する半導体ウエハーをダイシングし、半導体チップに個片化する。次に、ガラス不織布等にポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂等のプラスチックを含浸・硬化させ、その表面には銅などにより回路が形成され、さらにはその上にソルダーレジスト層が形成されたリジッド回路基板、または、ポリイミド系樹脂等のプラスチックフィルム上に銅などにより回路が形成され、さらにはその上にソルダーレジスト層が形成されたフレキシブル回路基板などの上に、個片化した半導体チップを接着剤層が回路基板に接するようにのせ、加熱圧着することにより、半導体チップと基板を接合する。その後、接着剤を硬化させる工程により、半導体チップが基板に搭載される。この接着剤の硬化は、実装組立工程での問題がない場合は、封止材の後硬化工程の際に併せて行ってもよい。
ラジカル重合性モノマーとして1官能のブレンマー70PEP−350B(日本油脂(株)製)10.00重量部、多官能のNKエステル3G(新中村化学工業(株)製)0.20重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)5.20重量部、硬化剤にフェノール樹脂PR−HF−3(住友ベークライト(株)製)2.21重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)0.91重量部を攪拌し溶解させ、さらに充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)1.19重量部、熱硬化触媒として2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート0.06重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表1に示す。
ブレンマー70PEP-350B:ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート
CHDMMA:1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート
NKエステルA-BPE-10:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート
NKエステル3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
HP-7200:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
NC-3000P:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂
N-685:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
PR-HF-3:フェノールノボラック
イルガキュア651:2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン
アエロシ゛ル R805:ナノシリカ(平均粒径12nm)
SG−80HDR:アクリル酸エステル共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体)
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)、多官能のラジカル重合性モノマーとしてNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂NC−3000P(日本化薬(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合及び実験結果を表1に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)、多官能のラジカル重合性モノマーとしてNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合及び実験結果を表1に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)19.00重量部、多官能のNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)1.00重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)10.19重量部、硬化剤にフェノール樹脂PR−HF−3(住友ベークライト(株)製)4.34重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)1.80重量部を攪拌し溶解させ、さらに充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)2.30重量部、熱硬化触媒として2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート0.10重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表1に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)18.00重量部、多官能のNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)2.00重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)10.19重量部、硬化剤にフェノール樹脂PR−HF−3(住友ベークライト(株)製)4.34重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ製)1.80重量部を攪拌し溶解させ、さらに充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)2.30重量部、熱硬化触媒として2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート0.10重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表1に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)19.00重量部、多官能のNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)1.00重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)5.10重量部、硬化剤にフェノール樹脂PR−HF−3(住友ベークライト(株)製)2.18重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ製)1.80重量部を攪拌し溶解させ、さらに充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)2.30重量部、熱硬化触媒として2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート0.10重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表1に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてCHDMMA(日本化成(株)製)10.00重量部、多官能のNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)10.00重量部、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂HP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)22.92重量部、硬化剤にフェノール樹脂PR−HF−3(住友ベークライト(株)製)9.78重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ製)1.80重量部を攪拌し溶解させ、熱硬化触媒として2−(トリフェニルホスホニオ)フェノラート0.10重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表2に示す。
1官能のラジカル重合性モノマーとしてブレンマー(日本油脂(株)製)10.00重量部、充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)2.30重量部を用いた以外は、比較例2と同様に実験を行った。配合及び実験結果を表1に示す。
ラジカル重合性モノマーとして多官能のNKエステルA−BPE―10(新中村化学工業(株)製)50.00重量部、光反応開始材として光照射によりラジカルを発生する化合物イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ製)4.50重量部を攪拌し溶解させ、充填材としてシリカ微粒子パウダー・アエロジルR805(日本アエロジル(株)製)3.50重量部を添加し、混練することにより接着剤を作製した。配合及び実験結果を表2に示す。
ラジカル重合性モノマーとして多官能のNKエステル3G(新中村化学工業(株)製)を用いた以外は、比較例3と同様に実験を行った。配合及び実験結果を表2に示す。
エポキシ樹脂としてN−685(大日本インキ化学工業(株)製)100.00重量部、硬化剤としてジアミノジフェニルスルホン29.20重量部アクリル酸エステル共重合体SG−80HDR(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)60.00重量部を、溶剤γ―ブチルラクトン150重量部に溶解し、接着剤を作製した。配合及び実験結果を表2に示す。
各実施例および比較例に記載の接着剤を、ソルダーレジストPSR−4000AUS−308(太陽インキ製造株式会社製)が塗布されたビスマレイミド−トリアジン基板(回路段差5−10μm)に、印刷機(VE−500、東レエンジニアリング製、)を用いて、スキージスピード1.5mm/s、スキージ角度45度、印刷圧0.2MPaの条件で接着剤を5mm×5mm×厚み100μmに配置するように印刷した。その後、超高圧水銀ランプ(IML−5000、オーク製作所製)を使用し、照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を20秒間照射し、接着剤をBステージ化した。つぎに、半導体チップ(5mm×5mm×200μm)を機能面が接着剤に接するように、位置あわせしてのせ、
130℃、3N、5秒間圧着して、100℃で1時間、その後、150℃で1時間熱処理を行い、接着剤を半硬化させた後、樹脂で封止し、175℃2時間熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて20個の半導体装置を得た。
ソルダーレジストPSR−4000AUS−308(太陽インキ製造株式会社製)が塗布された有機基板に、印刷機(VE−500、東レエンジニアリング製)を用いて、スキージスピード1.5mm/s、スキージ角度45度、印刷圧0.2MPaの条件で接着剤を膜厚100μmになるように印刷した。その後、超高圧水銀ランプ(IML−5000、オーク製作所製)を使用し、照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を20秒間照射し、評価用サンプルを作製した。本評価サンプルを、タック測定機(TACKINESS TESTER、RHESCA製)を用いて、プローブ直径5mm、接触速度30mm/分、接触荷重100gf、接触時間3秒、試験速度600mm/分の条件で、タック力(gf)を測定した。このタック力(gf)をプローブの断面積(19.63mm2)で割ることにより、タック値(gf/mm2)を求めた。
照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を20秒間照射した厚み100umの接着剤を用意し、(株)HAAKE社製 レオストレスRS−150を用い、昇温速度10℃/分で、周波数1Hzのずりせん断を与えて測定した。
光照射前の粘度は、E型粘度計を用いて、25℃、回転数2.5rpmで測定した。
また、光照射前のチキソ比は、E型粘度計を用いて、25℃、回転数0.5rpmで測定した粘度を、25℃、回転数2.5rpmで測定した粘度で割ることにより求めた。
印刷性の評価は、ソルダーレジストPSR−4000AUS−308(太陽インキ製造株式会社製)が塗布された有機基板に、印刷機(VE−500、東レエンジニアリング製、)を用いて、スキージスピード1.5mm/s、スキージ角度45度、印刷圧0.2MPaの条件で、各実施例および比較例に記載の接着剤を膜厚100μmになるように印刷し評価した。各符号は、以下の通りである。
○:接着表面にスジがなく、印刷後、光照射することなく、25℃で、30分放置しても、印刷パターン形状を維持している。(接着剤端部にダレが生じていない)
△:接着表面にスジがないが、印刷後、光照射することなく、25℃で、30分放置すると、接着剤端部にダレが生じる。
×: 接着表面にスジが発生する。
各実施例および比較例に記載の接着剤を上記のように印刷した後、照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を20秒、40秒、60秒、80秒間照射した。その後、それぞれの接着剤を、上記の表面タック値の求め方に準じて、タック値を求めた。タック値が一定となり始める照射時間をB-ステージ化に要する時間とした。
マウント性は、各実施例および比較例で得られる樹脂封止前の半導体装置を、走査型超音波探傷機(SAT)により、接着剤と半導体チップ界面の剥離を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:剥離部が存在する半導体装置が0個
○:剥離部が存在する半導体装置が1−3個
△:剥離部が存在する半導体装置が4−10個
×:剥離部が存在する半導体装置が11−20個
信頼性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置10個を30℃/60%RH/168時間吸湿処理をした後、240℃のIRリフローを3回行い走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
Claims (8)
- 一官能ラジカル重合性モノマーと、多官能ラジカル重合性モノマーとを含むアクリル化合物と、光照射によりラジカルを発生する化合物と、エポキシ樹脂とを含み、かつ、前記アクリル化合物と前記エポキシ樹脂の全量に対する前記アクリル化合物の割合が、50重量%以上85重量%以下である半導体用接着剤であって、
当該半導体用接着剤を印刷法によって塗布した直後に、照度75mW/cm2、波長365nmの紫外光を20秒間照射した後の状態において、
(i)25℃における表面タック値が16gf/mm2以下であり、かつ、
(ii)室温から10℃/分の昇温速度で昇温したときの70℃以上180℃以下の範囲における最低溶融粘度が0.1Pa・s以上1300Pa・s以下、
である半導体用接着剤。 - 光照射前の状態において、E型粘度計を用いて、回転数2.5rpm、温度25℃で測定したときの粘度が、1Pa・s以上200Pa・s以下である請求項1記載の半導体用接着剤。
- 光照射前の状態において、E型粘度計を用いて、温度25℃、回転数0.5rpmで測定したときの粘度を、温度25℃、回転数2.5rpmで測定したときの粘度で割ったときの比率が1.6以上である請求項1又は2のいずれかに記載の半導体用接着剤。
- 前記一官能ラジカル重合性モノマーが、前記アクリル化合物に対して、80重量%以上99重量%以下含まれている請求項3に記載の半導体用接着剤。
- 前記光照射によりラジカルを発生する化合物が、前記アクリル化合物100重量部に対して0.5重量部〜20重量部である請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体用接着剤。
- 半導体チップと、前記半導体チップを搭載する基板と、これらを固定している接着部材とで構成される半導体装置であって、
前記接着部材が、請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体用接着剤を硬化させたものである半導体装置。 - 基板を準備する工程と、
前記基板に請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体用接着剤を印刷により塗布する工程と、
前記半導体用接着剤を塗布した基板に光照射して前記半導体用接着剤をB−ステージ化する工程と、
前記B−ステージ化した基板に半導体チップを搭載して加熱圧着により接着する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - ウエハーを準備する工程と、
前記ウエハーに請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体用接着剤を印刷により塗布する工程と、
前記半導体用接着剤を塗布したウエハーに光照射して前記半導体用接着剤をB−ステージ化する工程と、
前記光照射後のウエハーをダイシングにより半導体チップに個片化する工程と、
前記半導体チップを基板に搭載して加熱圧着により接着する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
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