JP6480930B2 - ステアリングホイールの振動低減構造 - Google Patents

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Description

本発明は自動車のステアリングホイールに関し、特に、ステアリングホイールの振動低減構造に関する。
近年の車両は、多くの場合、ステアリングホイールの乗員側の中央にフロントエアバッグが設けられている。フロントエアバッグは、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧で膨張展開し、前方向の衝突から乗員を受け止めて保護する。フロントエアバッグは、ガスを供給するインフレータと共にハウジングに収容され、一体のエアバッグモジュールとしてステアリングホイールに取り付けられる。このエアバッグモジュールは、ホーン操作の際に乗員が押すホーンスイッチとしても活用されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1のエアバッグモジュールは、ステアリングホイールの基部である芯金部材に簡単に取付けできるよう、スナップフィット構造を採用している。スナップフィット構造は一般には部材の弾性を利用して結合を行う構造のことである。特許文献4ではエアバッグモジュールはピンを有していて、エアバッグモジュールはピンを芯金部材に挿し込むだけで芯金部材の裏側のクリップ(棒状のスプリング)に連結させてこれに取り付けることが可能になっている。
上述したように、車両開発が進められるなか、ステアリングホイールに対してはさらなる操作性の向上が望まれている。例えば、ステアリングホイールには、走行中において振動が生じることがある。また、近年では、アイドリングストップ機能を有する自動車において、エンジン再始動時の振動が問題となっている。その振動対策として、ステアリングダンパと呼ばれる振動減衰機構が提案されている。ステアリングダンパは、ステアリングホイール内にダンパマスと呼ばれる錘(おもり)を搭載し、そのダンパマスを弾性体で支えることで振動を相殺する機構である。現在ではステアリングダンパは改良され、上述したエアバッグモジュールをダンパマスとして利用するモジュールダンパと呼ばれる機構も開発されている。ところで、ステアリングホイールの振動は、ステアリングホイールの回転軸(ステアリングコラム)に垂直は平面内での振動(XY振動)と、上述したようなステアリングホイールの回転方向に生じるシミー振動とが存在する。
上述したモジュールダンパ機構を採用することで、エアバッグモジュールを安全装置やホーンスイッチとしてだけでなく振動減衰機構としても活用可能になる。しかしながら、モジュールダンパ機構はエアバッグモジュールを芯金部材上に弾性的に取り付けることで実現され、そのようなモジュールダンパ機構と前述したスナップフィット構造との両立を図ることは容易ではない。また、回転方向のシミー振動を減衰させることは容易ではない。
特許文献2には、ゴム等の弾性部材を使用したダイナミックダンパ機構を使用してステアリングホイールの振動を吸収する構造が提案されている。特許文献2に開示の発明においては、エアバッグモジュールの重さを利用して、ゴムの弾性変形で振動を吸収している。しかしながら、大きなダイナミックダンパをステアリングホイールに装備するため、ステアリングホイール内部の空間設計に大きな制約が出てしまう。また、ホーンブラケットが必要になる等、構造も複雑なためコストの増大を招いていた。
車両に組み込まれるステアリングホイールの振動を効果的に低減するには、ステアリングホイールのリム部内側に、大きな(重量の重い)ダンパマスを設ける必要がある。ステアリングホイールのリム部内側の空間は、エアバッグ装置やホーン部品、ハーネス等が組み込まれるため、非常に狭くなっている。狭い空間にダンパマスを設ける場合、複数の小型のダンパマスを分散配置することが提案されている(特許文献3、4)。これにより、リム部内側の狭い空間に、必要重量のダンパマスを組み込むことができる。
特許文献3の「ステアリングホイールの制振装置」は、ステアリング軸方向に垂直な方向の振動のみならず、回転方向の振動(シミ−振動)を減衰させることでステアリングホイールの主な振動を低減している。
特許文献4の「防振装置」においては、ステアリングホイールの芯金またはロアカバーと一体に成形した容器状の保持部内に、隙間を有して質量体を収容し、スイッチ取り付け部材に一体に設けた蓋部材で覆ったインパクトダンパを、ボス部の左右位置に対称に配置している。既存部材を利用した簡易な構成で、ステアリングホイールの振動低減効果が容易に得られるとしている。
しかしながら、上記のような特許文献2乃至4に記載の振動低減構造では、限られたスペースで、回転方向の振動(シミ−振動)を含んだ種々の方向の振動を効果的に低減させることが困難であった。
特開2010−69934号公報 特開平4−202965号公報 特開2002−145075号公報 特開2002−323087号公報
本発明は、このような課題に鑑みて創作されたものであり、簡素な構造でありながらシミー振動を効果的に減衰可能なステアリングホイール装置を提供することを目的とする。
また、簡素且つコンパクトな構造でありながら、回転方向の振動(シミ−振動)とともに、回転方向以外の振動を効果的に低減可能なステアリングホイールを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る車両用のステアリングホイール装置は、ステアリングシャフトに連結される芯金部材と、エアバッグクッションおよびインフレータを収容し、前記芯金部材の上に配置されるエアバッグモジュールと、前記芯金部材と前記エアバッグモジュールとの間に配置され、ステアリングホイールの振動を減衰させるダンパユニットとを備える。前記エアバッグモジュールは振動減衰のための質量体として機能する。そして、前記ダンパユニットは、ステアリングホイールの回転中心から放射状に延びる線に沿って配置され、シミー振動を減衰させるシミー用緩衝部材を有する。
前記ダンパユニットは、その中心に、前記芯金部材に向かって延び、当該芯金部材に着脱可能に連結されるピンを備えることができる。そして、当該ダンパユニットは、前記芯金部材の上の複数箇所に設けられ、前記ダンパユニットの各々は、前記ピンを挟んで互いに離間した少なくとも2つの前記シミー用緩衝部材を備える構造とすることができる。このような構造により、シミー振動を効果的に減衰させることが可能となる。
前記ダンパユニットは、前記ピンの周囲を同心状に取り巻く径の異なる複数のリング部材を有し、隣り合う2つの前記リング部材によって、最も内側の最小環状空間から最も外側の最大環状空間が形成される構造を採用することができる。そして、 前記シミー用緩衝部材を、前記環状空間の1つの層の中に配置することができる。また、ステアリングホイールの回転軸に垂直な平面(XY平面)内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材を他の層の環状空間に配置することができる。このようなに、減衰しようとする振動の方向によって、使用する緩衝部材を異なる層の環状空間に配置することにより、緩衝部材が弾性変形して振動減衰機能を発揮する際に、互いに干渉することを抑制し、各緩衝部材の本来の機能を発揮しやすくできるという効果がある。
前記リング部材と、前記シミー用緩衝部材とを同一材料で一体成形することにより、構造の簡素化、製造コストの低減の他、リング部材自体も種々の方向に対する緩衝部材として機能し、全体としての振動減衰性能の向上が期待される。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様によれば、ボス部を介してステアリングコラムに連結される芯金を有するステアリングホイールにおいて、振動低減構造を備える。そして、振動低減構造は、質量体と;ステアリングホイールの回転方向の振動を低減すべく前記質量体に連結された複数の第1弾性部材と;前記回転方向以外の振動を低減すべく前記質量体に連結された複数の第2弾性部材とを有する。
上記のような構成によって、簡素且つコンパクトな構造でありながら、回転方向の振動(シミ−振動)とともに、回転方向以外の振動を効果的に低減可能となる。各振動モード(回転方向、非回転方向)に対して制振機能(弾性部材)の設定を独立させることにより、互いの影響を少なくして、精密な制振チューニングが可能となる。
ここで、本出願においては、 ステアリングコラムの回転軸をZ軸とし、当該Z軸に垂直な面をXY平面とする。なお、XY平面はリム部に平行な面であることが多い。「回転方向」とはリム部(把持部)がボスセンターを中心にXY平面内で回転する方向を意味する。回転方向の振動は、例えば、振動数20Hz前後の振動である。「回転方向以外の振動」とは、XY平面内の回転方向以外の振動に加え、Z軸方向の振動をも含み意味であり、例えば、振動数30〜50Hzの振動である。
前記第1弾性部材は、前記XY平面内において前記ボス部の中心に向かって放射方向に延び、または配列され、前記第2弾性部材は、前記質量体に対して、Z軸方向の前記芯金側に配置する構造とすることができる。このような構造により、本来の振動低減機能を維持しつつ、限られたスペースを有効に活用可能となる。より具体的には、第1弾性部材を、ボス部中心に向かって放射状に配置することで、回転方向の振動に対して第1の質量体を一定に動かすことができる。回転方向の振動発生時に、ボス部の中心を起点として、第1の質量体に対して第1弾性部材によって逆位相の力を加えることで、能動的に振動を打ち消すことができる。
前記第1弾性部材は、前記XY平面内において前記ボス部の中心に向かって放射方向に延びる複数の長尺状弾性材からなる構成とすることができる。ここで、前記第1弾性部材を構成する前記長尺状弾性材の各々を、前記質量体の前記芯金側に配置することができる。この場合、必要最小限の部品点数とすることができる。
あるいは、前記第1弾性部材は、前記XY平面内において前記ボス部の中心に向かって放射方向に配列された複数の弾性材のセットとすることができる。この場合、分割された質量体を配置するため、配置の自由度が構造する。例えば、複数の弾性材のセットは、各々2つの弾性材から構成し、これら2つの弾性材を、前記ボス部に向かう放射方向において、前記第1の質量体の前記ボス部側端面と、その反対側の端面に配置することができる。
前記質量体は、単一の質量体とすることができる。この場合、部品点数を最小限に抑えることができる。
あるいは、前記質量体は、前記第1弾性部材が連結される第1の質量体と、前記第2弾性部材が連結される第2質量体とすることができる。この場合、質量体の重さや配置の調整範囲が広がり、更に効果的に振動減衰を行うことが可能となる。例えば、前記第2質量体は、前記第1弾性部材と前記第2弾性部材との間に配置することができる。
前記XY平面内において、前記質量体は扇形とすることができる。また、前記振動低減構造は、前記ボス部を取り囲むことなくボス部から離れた位置に配置することができる。
本発明の第1実施例にかかるステアリングホイール装置の概要を例示した図である。 図1(b)のエアバッグモジュールの裏面を例示した図である。 図2のダンパユニットを単独で例示した図である。 図1(b)の芯金部材のボス領域を例示した図である。 図4(a)のカラー部材を拡大して各方向から例示する図である。 図4(a)の芯金部材の軸受孔における断面に対応した図である。 図3のダンパユニットの分解斜視図である。 図6とは別方向から見たダンパユニットの各断面図である。 図6のエアバッグモジュールを芯金部材に取り付ける過程を例示した図である。 図6のエアバッグモジュールを芯金部材に取り付ける過程を例示した図である。 図4(b)のスプリングの拡大部である。 本発明の特徴であるダンパユニットの一例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。 図12に示すダンパユニットの1つを拡大して示す説明図(平面図)であり、リング部材と各緩衝部材の配置を詳細に示す。 本発明の特徴であるダンパユニットの他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。 本発明の特徴であるダンパユニットの他の一例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。 本発明の特徴であるダンパユニットの他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。 本発明の特徴であるダンパユニットの更に他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。 図18、本発明の第2実施例に係る振動低減構造を適用可能なステアリングホイールの芯金の一部を示す平面図である。 図19(A)は、本発明の第2実施例に係る振動低減構造の構成を示す平面図である。図19(B)は、同図(A)のA1−A1方向の断面図である。 図20(A)は、本発明の第3実施例に係る振動低減構造の構成を示す平面図である。図20(B)は、同図(A)のA2−A2方向の断面図である。 図21(A)は、本発明の第4実施例に係る振動低減構造の構成を示す平面図である。図21(B)は、同図(A)のA3−A3方向の断面図である。 図22は、図21(A)に示す構造の裏面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例にかかるステアリングホイール装置(ステアリングホイール100)の概要を例示した図である。図1(a)では、ステアリングホイール100の全体を例示している。なお、図1(a)を含む以下の図面では、車両に取り付けられたステアリングホイール100がニュートラルな操舵位置となっている場合を想定し、各方向を例示している。例えば、Z軸は、不図示のステアリングコラム(ステアリングシャフト)の車両の前輪方向を下、ステアリングホイール100の方向を上としている。また、このZ軸に直交する平面においてアナログ12時間時計の12時の位置を車両前方側として、9時方向(左方向)から3時方向(右方向)をX軸、6時方向(後方向)から12時方向(前方向)をY軸としている。その他、乗員側から見た側を表側とし、その逆側を裏側として記載する。
ステアリングホイール100は、車両の運転席に設置されていて、不図示のステアリングコラムの内部を通っているステアリングシャフトと連結され、運転者の操作力をステアリングギア等へ伝達する。ステアリングホイール100の中央には、緊急時にフロントエアバッグとして機能するエアバッグモジュール102が取り付けられている。このエアバッグモジュール102は、通常時においては、ホーンを鳴らす際に乗員が押すホーンスイッチとしても機能する。
図1(b)は、図1(a)のステアリングホイール装置100の分解図である。図1(b)に例示するように、エアバッグモジュール102の乗員側は、意匠面として機能する樹脂製のカバー104で覆われている。カバー104の下には箱状のハウジング106が備えられていて、その内部には緊急時に膨張展開するエアバッグクッション(図示省略)が折りたたまれて収容される。ハウジング106内にはガス発生装置であるインフレータ108(図2参照)も備えられている。緊急時に車両のセンサから信号が送られると、インフレータ108からエアバッグクッションへガスが供給され、エアバッグクッションはカバーを開裂して車室空間へと膨張展開し、乗員を拘束する。
ステアリングホイール100の基礎部分は、金属製の芯金部材110で構成されている。芯金部材110はおおまかに、中央のボス領域112、乗員が把持する円形のリム114、そしてボス領域112とリム114をつなぐスポーク116a〜116cを含んで構成されている。ボス領域112には、ステアリングシャフトが連結されるシャフト孔118が設けられている。
本実施例のエアバッグモジュール102には、フロントエアバッグとしての機能のほかに、上述したようにホーンスイッチとしての機能、さらには振動を減衰するモジュールダンパ機構としての機能が備わっている。このホーンスイッチとしての機能およびモジュールダンパ機構を実現している構成要素について、以下に詳しく述べる。
図2は、図1(b)のエアバッグモジュール102の裏面を例示した図である。図2に例示するように、エアバッグモジュール102には独自の構成として、ハウジング106の裏面120に複数のダンパユニット124が備えられている。ダンパユニット124は、ハウジング106を芯金部材110(図1(b)参照)に弾性的に取り付ける部材であって、モジュールダンパ機構の中心をなしている。本実施例では、ダンパユニット124はハウジング106の裏面のX軸方向の両端側、およびY軸方向の後方側の計3箇所に設けられている。
なお本実施例におけるダンパユニット124の個数および配置は一例にすぎず、Y軸に対して左右対称の配置であれば、自由に個数および配置を定めてよい。例えば、ダンパユニット124のそれぞれは、Y軸(又はX軸)に対して左右対称に配置してもよい。また例えばダンパユニット124は、エアバッグモジュール102のX軸方向の中央において、Y軸方向の上部と下部の計2箇所に配置してもよい。その他、各ダンパユニット124は、配置されるすべてのダンパユニットの性能要件バランス(ダンピング性能・ホーンスイッチ性能)を考慮して、幾何学的かつ非対称に配置してもよい。
ダンパユニット124からは棒状のピン126がZ軸方向下側に位置する芯金部材110のボス領域112(図1(b)参照)に向かって突出している。このピン126は、芯金部材110のカラー部材134(図5(b)参照)を介して軸受孔128に挿し込まれ、芯金部材110の裏側に設置されている後述する棒状のスプリング130に連結される。このピン126とスプリング130との連結によって、エアバッグモジュール102は、芯金部材120に取り付けられる。
ピン126は、第1スプリング132およびカラー部材134(図1(b)参照)に通されて、芯金部材110へと挿入される。第1スプリング132は、コイル状であっていわゆるホーンスプリングとして機能し、エアバッグモジュール102と芯金部材110との間に設置されてこれらの間に間隙を確保する。そして、ホーン操作の際に乗員による押し下げから解放されたエアバッグモジュール102を、芯金部材110から離間させて元の位置に戻す。
図3は、図2のダンパユニット124を単独で例示した図である。図3(a)はダンパユニット124を図2と同じ方向から例示した図であり、図3(b)は図3(a)のダンパユニット124を反対側から例示した図である。図3(a)に例示するように、ダンパユニット124は外装として樹脂製のプロテクタ136を有している。プロテクタ136の下部(芯金部材110側)は開口していて、内部からピン126が芯金部材110(図1(b)参照)へ向かって延びている。
プロテクタ136は、大きく分けて、シェルピース138とキャップ140から構成されている。シェルピース138は大まかに管状になっていて、シェルピース138の下端側の開口からはピン126が外部へ露出している。シェルピース138には側面の一部に開口部143が設けられていて、開口部143からは内部の後述するダンパ178が確認できる。シェルピース138の上端側(エアバッグモジュール102(図2参照)の内部側)は、図3(b)のようにキャップ140によって覆われている。キャップ140はツメ142を有し、このツメ142でシェルピース138に連結される。なお、キャップ140およびシェルピース138は、例えばヒンジ等によって互いに部分的に連結された構成として一体的に成形してもよい(図示省略)。
図3(a)に例示するように、シェルピース138の下端部分144には2つのグリップ片146が突出している。このグリップ片146は、ダンパユニット124のハウジング106(図2参照)への取付けに利用される。ハウジング106の底板部分にはシェルピース138の下端部分144とグリップ片146とに対応した形状の挿入スロット148が開けられている。ダンパユニット124は、挿入スロット148に対してハウジング106の内側から下端部分144およびグリップ片146を挿入し、下端部分144を周方向へ回転させることでグリップ片146でハウジング106の底板部分を把持させて取り付ける。
グリップ片146の片側には、ホーン操作の際に使用される電気的な接点として、第1接点152が設けられている。第1接点152は銅製の金属端子等であり、例えばコの字形状などを有していて、グリップ片146に被せてかしめられている。他の例としては、例えばシェルピース138の製造時において金型内にあらかじめ第1接点152を入れて樹脂成形するインモールド成形で作製してもよい。
図4は、図1(b)の芯金部材110のボス領域112を例示した図である。図4(a)は芯金部材110をエアバッグモジュール102側から見て例示した図であり、図4(b)は図4(a)の芯金部材110の裏側を例示している。図4(a)に例示するように、芯金部材110には、ダンパユニット124のピン126が挿し込まれるカラー部材134が計3つ設けられている。これらカラー部材134は、ピン126(図2参照)を挿し込む各軸受孔に取り付けられている。
図5は、図4(a)のカラー部材134を拡大して各方向から例示する図である。図5(a)に例示するように、カラー部材134は、中央に孔が設けられていて、この孔に挿し込まれたピン126(図3(a)参照)の側面を支える。これによってカラー部材134は、ピン126の直立性を向上させてエアバッグモジュール102の姿勢を安定させる。カラー部材134上には、ホーン操作用の電気的な接点として、第2接点154が設けられている。第2接点154は例えば銅製の金属端子であり、ダンパユニット124の第1接点152(図3(a)参照)と接触し、ホーンを稼働させる。
図5(b)は、図5(a)のカラー部材134付近の分解図である。カラー部材134は樹脂製であって、芯金部材110の軸受孔128に配置される。第2接点154は、ピン(図3(a)参照)の周囲を取り巻く環状構造に形成されている。第2接点154は、環状構造の所定箇所に延長された領域が設けられていて、この延長された領域に端子部分156aが設けられている。端子部分156aは第1接点152との接触点であり、第1接点152の存在するエアバッグモジュール102側へ向かって突出して設けられている。
ホーン操作のとき、端子部分156aは、芯金部材110側におけるエアバッグモジュール102(図1(b)参照)側との接触点であり、支持点とも言い換えることができる。図4(a)に例示するように、本実施例ではエアバッグモジュール102が安定して各第2端子に接触可能できるよう、端子部分156a、156bはX軸方向の左右両端側、端子部分156cはY軸方向の下端側に設けている。これにより、各端子が芯金部材110の中心に対してバランスよく配置される。またこの位置に各端子部分156a〜156cを設けることで、各頂点が各カラー部材上に存在する三角形として、各ピンを内側に含む最も広い面積の三角形を描くことが可能になる。したがって、ホーン操作の際に各端子部分156a〜156cによってエアバッグモジュール102を広く好適に支えることができる。このようにして本実施例では、各端子にエアバッグモジュール102側の第1端子152それぞれを安定して接触させ、その際のエアバッグモジュール102の姿勢を安定させることも達成している。
図5(b)に例示するように、カラー部材134と芯金部材110との間には、コイル状の第2スプリング158が設けられる。第2スプリング158は、軸受孔128の周囲にてカラー部材134を芯金部材110上に支える。第1スプリング158を設置することで、ダンパユニット124が挿し込まれた際にカラー部材134を介してピン126を押し上げ、ピン126の直立性をさらに向上させることができる。
カラー部材134が備えられる軸受孔128の周囲には、リブ160が設けられている。このリブ160には、切欠部162が設けられている。図5(c)は、図5(b)のカラー部材134の裏側を例示した図である。カラー部材134の裏側には突出部164が設けられていて、突出部164を切欠部162にはめ込むことが可能になっている。この突出部164を切欠部162にはめ込むことで、カラー部材134はリブ160に対して回転不能になる。これによって、カラー部材134の芯金部材110上における姿勢を保持させることができる。
カラー部材134は、ピン126の側面に沿ってこれを支える筒状の内面部166を有しているが、内面部166の所定箇所には通気部167が設けられている。本実施例では、後述するように、ホーン操作の際にピン126がカラー部材134に対して動かない構成となっているため、カラー部材134の内面部166の内径はピン126の外径により近づけたタイト(tight)なサイズに設定可能である。そのような内面部166であれば、ピン126の直立性をより高めることができる。しかしながら、内面部166とピン126とが密着してしまうと、エアバッグモジュール102の芯金部材110からの取外し作業に手間がかかる場合がある。そこで、通気部167によって内面部166とピン126との気密性を下げることで、内面部166のピン126に対する摺動性を向上させることができる。
通気部167以外の構成、例えば内面部166に所定の表面処理(微細な凹凸処理など)を設けることによっても、内面部166とピン126との気密性を下げることが可能である。そのほか、ピン126の外周面におけるカラー部材134の内面部166に接触する箇所、またはカラー部材134の内面部166のいずれかにセレーションを設けることでも対応可能である。また、カラー部材134の所定箇所に切り欠き部や孔部を設けても同様の効果を得ることができる。
本実施例では、図4(b)に例示するように、各軸受孔の下方に棒状のスプリング130が設けられている。スプリング130は、ピン126を支えるバネ要素である。スプリング130は細長い金属製の棒を屈曲させた形状となっている。スプリング130は、リブ150等によって支えられて設置されているが、その一端は支えられることなく自由端130aとなっていて、たわむことができる。ピン126がこのスプリング130の自由端130aとかみ合うことで、エアバッグモジュール102は芯金部材上に着脱可能に取り付けられる。
以下、図6〜8を参照して、上記説明したダンパユニット124およびその周辺構造についてさらに詳しく説明する。図6は、図4(a)の芯金部材110の軸受孔128におけるA−A断面に対応した図である。この図6では、芯金部材110に連結されたダンパユニット124におけるX軸およびY軸を含んだ断面を例示している。図7は、図3のダンパユニット124の分解斜視図である。図8は、図6とは別方向から見たダンパユニット124の各断面図である。
図6に例示するように、ダンパユニット124のピン126が芯金部材110側のスプリング130に連結されることで、エアバッグモジュール102は芯金部材110に取り付けられる。このとき、ピン126は第1スプリング132の内側に通され、この第1スプリング132がエアバッグモジュール102と芯金部材110との間に配置される。エアバッグモジュール102は、第1スプリング132に支持されることでホーンスイッチとして機能することが可能になる。
ホーン操作を実現するために、ダンパユニット124周辺には2つの電気的な接点が設けられる。本実施例では、プロテクタ136のシェルピース138の下端部分144に第1接点152を設けている。第1接点152は、シェルピース138のグリップ片146に対し、コの字形状となってかしめられることで一体にユニット化されている。この第1接点152は、ホーン操作の際にエアバッグモジュール102と共に芯金部材110に対して移動する、いわゆる可動接点である。第1接点152に対応する第2接点154はカラー部材134上に設置され、第1接点152と接触することでホーンを稼動させる。なお、本実施例では第2接点154側に突起(図5(a)における端子部分156a)を設けているが、第1接点152側に突起を設けてもよい。いずれか一方に突起を設けることで、他方が平らな形状であっても好適に接続することが可能になる。
第2接点154は、ホーン操作時においては固定接点として機能するが、エアバッグモジュール102のスナップフィット構造を実現するために、芯金部材110側への移動が可能になっている。第2接点154を移動可能に支える移動要素として、本実施例ではカラー部材134およびカラー部材134を支える第2スプリング158を利用している。
カラー部材134は、軸受孔128の内側にて、ピン126の側面を支える。カラー部材134は大きく分けて、内面部166と天面部168とで構成されている。内面部166は、ピン126の周囲に沿って延びている筒状の部位である。天面部168は、内面部166におけるピン126の挿入方向の入口側の端部からピン126の径方向へ屈曲して延びている。この天面部168の上に、前述した第2接点154が設置される。
カラー部材134を設置することで、ピン126を芯金部材110単体の場合よりも高い位置で支えることが可能になり、ピン126の直立性をより高めることができる。例えば、本実施例では芯金部材110の軸受孔128の周囲にリブ160が設けられているが、このリブ160を省略してカラー部材134のみによって図6の高さでピン126を支持可能な構成とすることも可能である。
本実施例のピン126の側面には、プロテクタ136から露出した所定箇所に段差部170が設けられている。段差部170は、カラー部材134の天面部168と接触する部位である。段差部170に下方からカラー部材134が干渉することで、ピン126は上下方向においてもカラー部材134に支えられることになる。なお、第2接点154には、例えば金属製のピン126も経路に含めて電流を流すことができる。その場合、本実施例における第2接点154は、ピン126の段差部170とカラー部材の天面部168との間で、第2スプリング158の復元力によって積極的に挟み込まれている。したがって、第2接点154とピン126の接触圧は高められ、より好適に電流を流すことが可能になっている。なお、段差部170と同様の機能を有する部位として、例えば所定のフランジを設けることも可能である。
第2スプリング158は、カラー部材134の天面部168の内側と芯金部材110との間に設けられる。この第2スプリング158は、天面部168を介してピン126の段差部170を押し上げる。この際の圧力は、段差部170を介して相対的にピン126の引掛部172とスプリング130とに加えられ、これらをより強固に連結させる。
カラー部材134および第2スプリング158は、ピン126の直立性を保ってその振動を防ぎ、さらにはピン126を軸受孔128から脱落し難くしている。ピン126の直立性を高めることは、エアバッグモジュール102(図1(a)参照)の姿勢を安定させることにもつながる。このカラー部材134であれば、第2接点154を移動可能に支えることもできる。
カラー部材134の内面部の下端には、フック部174が設けられている。フック部174は先端がL字に屈曲していて、カラー部材134はこのフック部174を利用して軸受孔128付近の縁を把持して取り付けられる。内面部166における天面部168からフック部174までの長さは、芯金部材110の厚みよりも長い。したがって、カラー部材134は、軸受孔128の内側をピン126の軸方向に沿ってスライドすることができる。特にカラー部材134は、エアバッグモジュール102の芯金部材110への取付時において、ピン126の段差部170に押されることで第2スプリング158を圧縮しながら下方へスライドすることができる。
ここで、第2スプリング158の剛性は、ホーンスプリングとして機能する第1スプリング132よりも高く設定されている。ホーン操作の際には第2スプリング158は圧縮されず、第1スプリング132のみが圧縮されて第1接点152と第2接点154とが接触する。
ダンパユニット124の振動減衰機構について説明する。プロテクタ136内において、ピン126はスライダ176およびダンパ178を介してプロテクタ136に支えられている。スライダ176は、ピン126の周囲に摺動可能に設けられた部材である。ダンパ178は、スライダ176を介してピン126の周囲を取り巻く弾性を有する環状構造の部材であり、ピン126とプロテクタ136との間で振動を吸収する。
図7(a)に例示するダンパ178の素材には、合成樹脂、ラバー(合成ゴムや天然ゴム)等の弾性を有する樹脂材料が用いられている。ダンパ178は径方向の内側および外側にそれぞれ環状の部位を有している。ダンパ178の外周側には環状の外側リング部180が設けられている。そして、外側リング部180の内側には、同じく環状の内側リング部182が設けられている。これら外側リング部180および内側リング部182は、4つのブリッジ部184によって接続されている。このブリッジ部184を有する構成であれば、ブリッジ部184の設定を変更することで、その振動吸収性能を容易に変更することが可能になる。例えば、ブリッジ部184は、その幅の太さ、および形状を変更することが可能である。
図7(b)に例示するように、ダンパ178の外側リング部180は、シェルピース138の内径に応じたサイズに成型されている。シェルピース138の内側にはツメ186が設けられていて、外側リング部180はこのツメ186によって把持される。
スライダ176は、ダンパ178の内側リング部182に挿入される。スライダ176は樹脂製であって、プロテクタ136内にてピン126の周囲に摺動可能に設置される。ピン126は、このスライダ176を介してプロテクタ138内で支えられることで、軸方向に所定距離をスライド移動することが可能になる。スライダ176は内側リング部182に挿入される筒状部分188と、内側リング部182に干渉するフランジ部分190を含んでいる。
スライダ176は、プロテクタ136との間でダンパ178を押圧して把持する。したがって本実施例では、ダンパ178はスライダ176とプロテクタ136との間に圧入されて保持された状態となる。ピン126とダンパ178との間にスライダ176を介在させ、スライダ176とダンパ178との接触面積を増やすことで、ダンパ178による振動吸収効率はより向上する。またスライダ176によってダンパ178とピン126との接触を避けることで、ダンパ178の摩擦等を効率よく防ぐことが可能になる。
なお、上述したように、スライダ176はダンパ178をプロテクタ136との間に圧入する。その際、例えばスライダ176の筒状部分188を先端の径が細い先細り型にし、その筒状部分188の先端側からピン126の軸方向に沿って延びる複数のスリットを設けて、ピン126を挿入すると先細りの筒状部分188が周囲に広がってダンパ178の内側リング部182を押圧する構成としてもよい。この構成であると、先細り形状の筒状部分188によるダンパ178への挿入のしやすさと、筒状部分188によってダンパ178を押圧することによるダンパ178の確実な保持とが両立できる。
図6に例示するように、シェルピース138の下端部分144の内側は、ピン126の搖動可能範囲を規制する規制部145となっている。規制部145は、プロテクタ136の内側にてピン126に向かって延びていて、ダンパ178に支えられたピン126が過度に搖動した場合にピン126に干渉してその揺動可能範囲を規制する。規制部145は、エアバッグモジュール102の姿勢の安定化に資することができる。なお、規制部145は、下端部分144(図6中においてハウジング106にかみ合っている部分)の上下全体をピン126側へ延長させることで具現化してもよいし、この下端部分144の上下の一部の領域のみをピン126側へ延長させることで具現化してもよい。また、規制部145は、ピン126に干渉する構成としてもよいし、スライダ176に干渉する構成としてもよい。
図8(a)は図6のダンパユニット124のB−B断面図である。このB−B断面は、X軸およびY軸を含んだ断面である。図8(a)に例示するように、プロテクタ136のシェルピース138の内側にはダンパ178側に向かって突出する2つの突出部192が設けられている。そして、ダンパ178の外側リング部180には、プロテクタ136の突出部164とかみ合う溝部194が設けられている。これら構造によって、ダンパ178は、プロテクタ136内において回転することなくその姿勢を保持できる。その結果として、ダンパ178はステアリングホイール100に生じ得るX−Y平面方向の振動減衰を所望の値に制御することが可能になる。
上記説明した構成のダンパ178であれば、径方向にたわみやすく、振動をより吸収しやすくなる。また、振動によって内側リング部182が動いたとしても、内側リング部182はその周囲の外側リング部180とのみ接触するため、仮に内側リング部182が他の異なる材質の部材と接触した場合と比べて、異音の発生を抑えることができる。
図7を参照してピン126の構成について詳述する。ピン126は金属製であって、芯金部材110(図6参照)に挿し込まれることでスプリング130に着脱可能に連結される。本実施例のピン126は回転体構造を有している。
ピン126の先端196はテーパ形状に形成され、テーパ形状に近接してピン126の軸方向へ窪んだ引掛部172が形成されている。この引掛部172には、スプリング130がかみ合う。
図6に例示するように、ピン126のプロテクタ136側における端部の径方向の中央には、中空領域200が形成されている。中空領域200は、いわゆる肉抜き孔であって、ピン126の軽量化に資する。また、同じくこのピン126の端部には、フランジ部202が形成されている。フランジ部202の径は、シェルピース138の内径の最小部分、例えば本実施例では規制部145の内径よりも広く設定されている。この構成により、フランジ部202は、緊急時等の不測の場合、例えばエアバッグクッションの膨張展開時に想定よりも大きな圧力がダンパユニット124にかかった場合などにおいて、ピン126がプロテクタ136から抜け落ちることを防ぐ。
図7(b)に例示するように、ダンパ178にはブリッジ部184と外側リング部180との接続箇所付近に、計4つの緩衝部204が設けられている。図8(b)は、図7(b)ダンパ178の緩衝部204の位置におけるダンパユニット124の部分的な断面図である。この図8(b)の断面図は、図8(a)のダンパユニット124のC−C断面に対応していて、ブリッジ部184に沿って図6と同じくZ軸を含めて切断した断面として例示している。図8(b)に例示するように、緩衝部204は、ピン126のフランジ部202へ向かってスライダ176よりも突出している。本発明においては、図8(a)に示すブリッジ部184の構造及び配置に画期的な工夫が施される。詳細については、後に図12〜図17を参照して説明する。
上述したように、フランジ部202を設けることは、ピン126のプロテクタ136内からの脱落防止のために有益である。しかしながら、ピン126の周囲にスライダ176が摺動可能に設けられていた場合、スライダ176とフランジ部202とが接触して異音等を生じさせるおそれがある。そこで、樹脂製の柔軟なダンパ178から緩衝部204を突出させておくことで、フランジ部202をスライダ176に接触させた場合よりも柔軟に受け止めることを可能にしている。また、ダンパ178に緩衝部204を設けることで、別部品を新たに設ける場合よりも部品点数削減およびコスト軽減に資する。
ステアリングホイール100は、エアバッグモジュール102を1つの動作で簡単に芯金部材110のボス領域112上に取付け可能にするスナップフィット構造を採用している。以下、図9および図10を参照して、スナップフィット構造による取付け過程について説明する。
図9および図10は、図6のエアバッグモジュール102を芯金部材110に取り付ける過程を例示した図である。図9(a)に例示するように、軸受孔128の周囲に第2スプリング158を設置し、軸受孔128にカラー部材134を挿入する。このカラー部材134の天面部168には、第2接点154が設置してある。またカラー部材134の周囲の芯金部材110上に第1スプリング132を設置する。そして、エアバッグモジュール102に取り付けたダンパユニット124のピン126を、カラー部材134に挿し込む。
ピン126をカラー部材134に挿し込んでいくと、図9(b)に例示するようにピン126の先端196がスプリング130に接触する。このとき、ピン126はプロテクタ136内においてスライダ176に支えられているが、スライダ176はピン126の周囲を摺動可能になっている。したがって図9(b)の状態ではエアバッグモジュール102を押し込む荷重はピン126にはさほどかからず、図9(c)に例示するようにスライダ176を含むプロテクタ136がピン126に対して押し下がる。
本実施例では、簡単で円滑なホーン操作が実現できるよう、ホーン操作用の第1接点152と第2接点154との間の距離をより近接させた設定にしている。そのため、エアバッグモジュール102のピン126をカラー部材134に挿し込んでいくと、第1スプリング132が圧縮され、いずれ第1接点152と第2接点154とが接触する。このとき、第2接点154を支えるカラー部材134および第2スプリング158が移動要素として機能する。
ピン126は、スライダ176によって、プロテクタ136に対して軸方向に所定距離を移動できるようプロテクタ136に支えられている。記第1接点152と第2接点154との距離は、ピン126のプロテクタ136に対する移動可能範囲内に設定してある。したがって、第1接点152と第2接点154が接触した状態において、エアバッグモジュール102を押し下げる際の荷重はピン126にはかかりきっていない。
第1接点152と第2接点154とが接触してさらにエアバッグモジュール102が押し下げられると、ピン126のフランジ部202がプロテクタ136内にてキャップ140に接触する。これにより、ピン126にも下方への荷重がかけられる。
図9(d)に例示するように、ピン126がキャップ140に押されながら下方へ移動すると、ピン126の段差部170がカラー部材134と干渉し、カラー部材134が第2スプリング158を圧縮すると共に下方へ押し込まれる。そして、棒状のスプリング130がピン126の先端196のテーパ形状に沿って滑るようにたわみ、テーパ形状を乗り越えてピン126の引掛部172にはまる。これにより、ピン126がスプリング130に連結される。
この状態において作業員がエアバッグモジュール102から手を離すと、図10(a)に例示するように第2スプリング158の復元力によってカラー部材134が押し上げられる。このカラー部材134の動作にともなって、段差部170を介してピン126もスプリング130との連結状態における定位置まで引き上げられる。この第2スプリング158の復元力によって引掛部172とスプリング130とには相対的な圧力が加えられ、これらがより強固に連結し、ピン126の直立性も高められる。
そして図10(b)に例示するように、第1スプリング132の復元力によって、エアバッグモジュール102は芯金部材110から離間され、これにともなって第1接点152と第2接点154も離間する。これにより、エアバッグモジュール102の芯金部材110への取付けが完了する。
上記構成では、エアバッグモジュール102を芯金部材110に取り付ける際、ピン126と芯金部材110との連結が生じる前に第1接点152と第2接点154とが接触するものの、第2接点154が移動要素と共に移動するため、エアバッグモジュール102を芯金部材110側へさらに押し込むことができる。したがってエアバッグモジュール102は、ピン126を芯金部材に挿し込むだけの簡単なスナップフィットによって、ホーンスイッチとして機能可能な状態で芯金部材110に取り付けられる。
図10(b)の状態において、エアバッグモジュール102は、芯金部材110との間にダンパ178を介して支持された状態となる。この状態において、ダンパ178は、その弾性力によって、ステアリングシャフトから伝わる振動を芯金部材110とエアバッグモジュール102との間で吸収する。エアバッグモジュール102は、特に金属製の重量物であるインフレータ108(図2参照)を含んでいることもあり、主にダンパマス(錘)の役割を担って、振動減衰機構の一種であるモジュールダンパ機構として有効に機能する。これにより、ステアリングシャフトから伝わる振動は相殺され、乗員によるステアリングホイール100の操作性が向上する。
図10を参照して、ホーン操作時の動作についても説明する。図10(b)に例示する第1接点152と第2接点154とが離れたOFF状態において、乗員がエアバッグモジュール102を押すと、図10(a)に例示するように、第1スプリング132が圧縮され、ハウジング106は芯金部材110に向かって押し下げられる。このとき、ピン126とスライダ176とは摺動可能になっているため、ピン126には下方への荷重はかからない。
そして第1接点152と第2接点154とが接触して通電し、ON状態となってホーンが鳴る。その電気的な経路の例示としては、例えばハウジング106の底面の一部を金属製にして第1接点152と導通させて、第1接点152に車両側から電気が導かれたプラス電極を設定しておく。そして、第2接点154からピン126およびスプリング130を通じて接地させることで、第2接点154にマイナス電極を設定しておくことが可能である。なお、ハウジング106の一部を金属製にして通電させる場合、第1スプリング132等の金属部材とは絶縁させておくと好適である。
第2接点154は移動要素であるカラー部材134および第2スプリング158の上に設置されているが、第2スプリング158の剛性は第1スプリング132の剛性よりも高いため、第1スプリング132が圧縮されたとしても第2スプリング158は容易には圧縮しない。そして、乗員がエアバッグモジュール102を解放すると、第1スプリング132の復元力によってハウジング106は図10(b)の初期位置に押し戻され、これにともなって第1接点152と第2接点154とが離間してOFF状態となる。
ピン126はスプリング130と連結しているため、仮にホーン操作時にピン126が押し下がるとピン126と芯金部材110との連結箇所にも下方への荷重がかかるおそれがある。しかしながら、上記構成であれば、ホーン操作時に第1接点152と第2接点154とが接触する程度にエアバッグモジュール102を芯金部材110側へ押し下げたとしても、その移動量はピン126のプロテクタ136に対する移動可能範囲内、すなわちスライダ176の移動範囲内である。そのため、ホーン操作時において実際にはピン126とキャップ140は接触せず、ピン126は芯金部材110に対して移動することはない。したがって上記構成であれば、ホーン操作時にピン126と芯金部材110との連結箇所に荷重をかけることがなく、ピン126と芯金部材110が擦り合ったり衝突したりせず、削れ防止や異音防止の面で好適である。
エアバッグモジュール102を強く押し込めた場合に限っては、キャップ140とフランジ部202とが接触してピン126が下方へ押し下げられる場合もある。その場合を想定して、ピン126の先端196側の引掛部172には、ピン126の軸方向において棒状のスプリング130の直径以上の領域が確保されている。したがって、多少ピン126が押し下げられても、スプリング130のたわみは防がれる。
上記のように、本実施例におけるステアリングホイール100では、ダンパユニット124が、ホーン操作時の接点として、また、振動減衰機構においてエアバッグモジュール102を弾性的に支える要素(振動のダンピング)として、複数の機能を果たす。そのため、各機能ごとに別体の構造物を設ける場合よりも、簡潔な構成が達成されている。
なお、上述したダンパ178を中心とした振動減衰機構を省略したとしても、スナップフィット構造によるエアバッグモジュール102の容易な取付けは達成可能である。その場合、図6のダンパ178を省略して、例えばダンパ178の代わりに所定の剛体部材によってプロテクタ136にピン126を支えたり、またシェルピース138の内側を延長させてその部分でピン126を支えたりすることが可能である。これら所定の剛体部材またはプロテクタ136にピン126を支持させる場合においても、スライダ176をピン126の周囲に摺動可能に設置しておくと、ピン126の軸方向への移動をより円滑に行うことが可能になる。また、スライダ176をその径方向の外側へ延長して、シェルピース138に当接するようにしてもよい。また、シェルピース138にスライダ176の機能(ピン126を摺動可能に支える機能)を統合して単品パーツとしてもよい。なお、ここでいう剛体部材とは、ダンパ178より剛性の高い部材のことであり、ダンパ178程の振動減衰作用はないものを想定しているが、ある程度の弾性力は有していてもよい。
本実施例では、スナップフィット構造によって芯金部材110に取り付けたエアバッグモジュール102は、比較的簡単な作業で芯金部材110から取り外すこともできる。エアバッグモジュール102を取り外す場合、芯金部材110の裏側から所定の工具を使用してスプリング130をたわませ、スプリング130とピン126との連結を解除する。このとき、本実施例の芯金部材110には、作業の容易化に資する構造が設けられている。
図11は、図4(b)のスプリング130の拡大部である。図11に例示するように、芯金部材110上におけるスプリング130の自由端130aの近傍には、留め部206が設けられている。この留め部206には、ピン126との連結を解除したスプリング130を留めておくことが可能である。例えばエアバッグモジュール102を芯金部材110から取り外す作業中において、ピン126とのかみ合いから解除したスプリング130を留め部206に引っかけておく。これによって、エアバッグモジュール102の取外し作業をより円滑に行うことが可能になる。特に、本実施例では、カラー部材134をピン126に対してタイトに設計可能であるが、そのような構成であるとエアバッグモジュール102を傾かせることができず、三か所のピン126を同時に抜かないとエアバッグモジュール102を取り外せなくなってしまう。しかしながら、留め部206を設けることで、一か所ごとにスプリング130を解除して引っかけておくことで、エアバッグモジュール102を容易に取り外すことが可能になる。
図12は、本発明の特徴であるダンパユニットの一例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。なお、本実施例のダンパユニット324a,324b,324cは、図3、図8(a)等に示されたダンパユニット124に対応するものであるが、緩衝部材の配置及び構造を理解し易くすべく、それ以外の構造を省略している。図13は、図12に示すダンパユニットの1つ(324a)を拡大して示す説明図(平面図)であり、リング部材と各緩衝部材の配置を詳細に示す。なお、他のダンパユニット324b,324cについては、各緩衝部材の向き以外はダンパユニット324aと同様の構造であるため、詳細な図示を省略する。
ダンパユニット324a,324b,324cの各々は、ピン126の周囲を同心状に取り巻く径の異なる複数のリング部材を4本(306a,306b,306c,306d)備えている。そして、これら4本のリング部材(306a〜306d)によって3本の環状空間(308a,308b,308c)が形成される。なお、3つのダンパユニット324a,324b,324cは、緩衝部材の配置に関しては基本的に同様のコンセプトに基づいている。
図12及び図13に示すように、ダンパユニット324aは、ステアリングホイールの回転中心“O”(シャフト孔118の中心)から放射状に延びる線L0に沿って配置され、主にシミー振動を減衰させるシミー用緩衝部材300−S1,300−S2を備えている。シミー用緩衝部材300−S1,300−S2は、最も内側の環状空間308a内の対向する位置に配置される。また、主にX方向の振動を減衰させる緩衝部材300−X1,300−X2は、中間の環状空間308b内の対向する位置で、X軸に平行に配置される。更に、主にY方向の振動を減衰させる緩衝部材300−Y1,300−Y2は、最も外側の環状空間308c内の対向する位置で、Y軸に平行に配置される。なお、ダンパユニット324bにおいては、緩衝部材302−Y1,302−Y2についても、ボスセンターから放射方向に延びる線上に配置されるため、シミー用緩衝部材302−S1,302−S2と併せてシミー振動の減衰に寄与することになる。
本実施例においては、リング部材306a〜306dと緩衝部材(300−X1,300−X2、300−Y1,300−Y2,300−S1,300−S2)とを同一の弾性材料(樹脂、ゴム等)で一体成形することができる。なお、これらの緩衝部材及び、それを取り囲んで保持するリング部材の大きさや材質については適宜変更することができ、例えば、リング部材のみを金属等の他の材質で成形し、その隙間に緩衝部材を挟み込んで固定する構造とすることも可能である。
本実施例のように、減衰しようとする振動の方向によって、使用する緩衝部材を異なる層の環状空間に配置することにより、緩衝部材が弾性変形して振動減衰機能を発揮する際に、互いに干渉することを抑制し、各緩衝部材の本来の機能を発揮しやすくできるという効果がある。
図14は、本発明の特徴であるダンパユニットの他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。本実施例においても、使用されるダンパユニット424a,424b,424cは、図3、図8(a)等に示されたダンパユニット124に対応するものであるが、緩衝部材の配置及び構造を理解し易くすべく、それ以外の構造を省略している。
説明の便宜上、上述した図12に示す実施例との差異を中心に本実施例の説明をする。本実施例においては、リング部材が3本であり、その間に形成される環状空間は2本となる。ダンパユニット424aにおいて、ステアリングホイールの回転中心“O”(シャフト孔118の中心)から放射状に延びる線L0に沿って配置されるシミー用緩衝部材400−S1,400−S2が、内側の環状空間内の対向する位置に配置される。また、主にXY平面内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材402a,402b,402c,402dが、外側の環状空間内に十文字状に配置される。これらのXY振動用緩衝部材402a〜402dは、X軸とY軸から45°のライン上に配置される。緩衝部材402a〜402dをこのような位置に配置することにより、全ての緩衝部材402a〜402dがXY方向の振動減衰に対して均等に関与することになる。
本実施例は、リング部材によって形成される環状空間が2層であるが、シミー用緩衝部材(400−S1,400−S2)とXY振動用緩衝部材(402a〜402d)が異なる層に配置されているため、図12及び図13に示した実施例と同様に、緩衝部材が弾性変形して振動減衰機能を発揮する際に、互いに干渉することを抑制し、各緩衝部材の本来の機能を発揮しやすくできるというメリットがある。
ダンパユニット424bにおいて、ステアリングホイールの回転中心“O”(シャフト孔118の中心)から放射状に延びる線L0に沿って配置されるシミー用緩衝部材404−S1,404−S2が、内側の環状空間内の対向する位置に配置される。また、主にXY平面内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材406a,406b,406c,406dが、外側の環状空間内に十文字状に配置される。これらのXY振動用緩衝部材406a〜406dは、X軸とY軸から45°のライン上に配置される。
ダンパユニット424cにおいて、ステアリングホイールの回転中心“O”(シャフト孔118の中心)から放射状に延びる線L0に沿って配置されるシミー用緩衝部材408−S1,408−S2が、内側の環状空間内の対向する位置に配置される。また、主にXY平面内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材410a,410b,410c,410dが、外側の環状空間内に十文字状に配置される。これらのXY振動用緩衝部材410a〜410dは、X軸とY軸から45°のライン上に配置される。
なお、ダンパユニット424b,424cは、上述したダンパユニット424aと本質的に同一の機能を有し、同様の作用効果を発揮するものであり、重複した説明は省略する。
図15は、本発明の特徴であるダンパユニットの他の一例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。本実施例においても、使用されるダンパユニット524a,524b,524cは、図3、図8(a)等に示されたダンパユニット124に対応するものであるが、緩衝部材の配置及び構造を理解し易くすべく、それ以外の構造を省略している。
本実施例は、図12に示す実施例のアレンジであり、緩衝部材の一部を省略した構造であり、上述した図12に示す実施例との差異を中心に説明をする。図の右上に位置するダンパユニット524aでは、シミー用緩衝部材500S、主にX軸方向の振動を減衰させる緩衝部材502X、主にY軸方向の振動を減衰させる緩衝部材502Yは、各々1つ設けられている。図の左上に位置するダンパユニット524cは、ダンパユニット524aをY軸に沿って線対称に構成したものであり、シミー用緩衝部材508S、X軸方向の振動を減衰させる緩衝部材510X、Y軸方向の振動を減衰させる緩衝部材510Yが、各々1つ設けられている。
図の下方に位置するダンパユニット524bは、他のダンパユニット(524a、524c)と同様に、シミー用緩衝部材504S、主にY軸方向の振動を減衰させる緩衝部材506Yが、各々1つ設けられているが、主にX軸方向の振動を減衰させる緩衝部材506X1、506X2のみが、図12の実施例と同様に2カ所に設けられている。
本実施例においては、リング部材が4本であり、その間に形成される環状空間は3本となる。ダンパユニット524aにおいて、ステアリングホイールの回転中心“O”(シャフト孔118の中心)から放射状に延びる線L0に沿って配置されるシミー用緩衝部材(500S,504S,508S)が、最も内側の環状空間内に配置される。また、X方向の振動を減衰させる緩衝部材(502X,506X1,506X2,510X)が、中間の環状空間内に配置される。更に、Y方向の振動を減衰させる緩衝部材(502Y,506Y,510Y)が、最も外側の環状空間内に配置される。なお、ダンパユニット524bにおいては、緩衝部材506Yはボスセンターから放射方向に延びる線上に配置されるため、シミー用緩衝部材504Sと併せてシミー振動の減衰に寄与する。本実施例は、図12に示した実施例に比較して、緩衝部材の数を必要最小限にすることができ、構造の簡素化及びコストの低減を図ることが可能となる。
図16は、本発明の特徴であるダンパユニットの他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。本実施例においても、使用されるダンパユニット624a,624b,624cは、図3、図8(a)等に示されたダンパユニット124に対応するものであるが、緩衝部材の配置及び構造を理解し易くすべく、それ以外の構造を省略している。
本実施例は、図14に示す実施例のアレンジであり、緩衝部材及びリング部材のボス側の半分を省略した構造となっている。図の右上に位置するダンパユニット624aでは、シミー用緩衝部材600Sと、主にXY平面内の振動を減衰させる緩衝部材602a,602bが設けられている。図の下方に位置するダンパユニット624bは、シミー用緩衝部材604Sと、主にXY平面内の振動を減衰させる緩衝部材606a,606bが設けられている。また、図の左上に位置するダンパユニット624cでは、シミー用緩衝部材608Sと、主にXY平面内の振動を減衰させる緩衝部材610a,610bが設けられている。その他の構造については、図14に示す実施例と同一であり、重複した説明は省略する。
本実施例によれば、図14に示した実施例に比較して、緩衝部材の数を必要最小限にすることができ、構造の簡素化及びコストの低減を図ることが可能となる。
図17は、本発明の特徴であるダンパユニットの更に他の例を示す説明図であり、ダンパユニットにおける各緩衝部材の配置及び構造を示す。本実施例は、図12に示した実施例をアレンジしたものであり、大半の構造は共通である。相違点は、図の下方に示したダンパユニット324bが左方向にずれ、ユニットが角度θだけ回転していることである。ユニット324bを角度θだけ傾けているのは、シミー用緩衝部材302−S1をボスセンター(O)から放射方向に延びる線上に配置するためである。本実施例のように、実際のステアリングホイールの構造によって、何れかのダンパユニットを若干ずらして配置しても、概ね同様の効果を得ることができる。
次に、図18〜図22を参照して、本発明の第2実施例乃至第4実施例について詳細に説明する。図18は、本発明に係る振動低減構造(1010,1110,1210)を適用可能なステアリングホイールの芯金1001の一部を示す平面図である。本発明に係る振動低減構造(1010,1110,1210)は、例えば、ボス部を介してステアリングコラムに連結される芯金1001の空間1002に配置することができる。なお、図において、「C」はボスセンターを示す。
(第2実施例)
図19(A)は、本発明の第2実施例に係る振動低減構造1010の構成を示す平面図である。図19(B)は、同図(A)のA1−A1方向の断面図である。本実施例に係る振動低減構造は、第1の質量体1012と;ステアリングホイールの回転方向の振動を低減すべく第1の質量体1012に連結された複数の第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)と;回転方向以外の振動を低減すべく質量体1012に連結された複数の第2弾性部材(1020,1022,1024)とを有する。振動低減構造1010は、また、当該構造1010を芯金1001に対して固定するための、断面コの字型のブラケット1026を備えている。なお、第1及び第2の弾性部材としては、ゴム等の柔軟な部材を使用することができる。
図19において、ステアリングホイールのリムに平行な面をXY平面とし、当該XY平面と垂直な方向をZ軸方向とする。第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)は、2個ずつ3つのペアの弾性体(1014a,1014b)、(1016a,1016b)、(1018a,1018b)から構成され、各ペアの弾性体は、XY平面内においてボス部の中心Cに向かって放射方向に沿って配列される。その中で、第1弾性体1014b,1016b,1018bは、第1の質量体1012のボス部側端面(中心側)に配置され、第1弾性体1014a,1016a,1018aは、その反対側(外周側)の端面に配置される。
一方、第2弾性部材(1020,1022,1024)は、第1の質量体1012に対して、Z軸方向の芯金1001側(ブラケット1026側)に配置される。また、第2弾性体(1020,1022,1024)は、第1弾性体(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)とボス中心Cを結ぶ放射方向の線の上に重なるように配置される。
第1の質量体1012は、扇型の一部のような形状(円弧状)をなし、ブラケット1026の内部に収容される。ブラケット1026には、芯金1001に取り付けるための孔1028a、1028bが設けられている。本実施例においては、第1の質量体1012は中空構造となっているが、これに限定されるものでは無く、低減すべき振動数等に応じて適宜、重さ、大きさ、形状を変更可能である。
図19において、第1の質量体1012の形状や重さ、更に、第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)及び、第2弾性部材(1020,1022,1024)としては、矩形のゴムを採用しているが、材質、形状についても、これに限定されるものではなく、低減しようとする周波数によって適宜調整する。
上記のように、第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)を、ボスセンターCを中心に放射状に配置することにより、回転方向の振動に対して第1の質量体1012を一定に動かすことができ、当該方向の振動を有効に低減可能となる。すなわち、回転方向の振動発生時に、ボスセンターCを起点として、第1の質量体1012に対して第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)によって逆位相の力を加えることで、能動的に振動を打ち消している。
一方、第2弾性部材(1020,1022,1024)を設けることにより、第1弾性部材(1014a,1014b,1016a,1016b,1018a,1018b)による影響も含めて、回転方向以外の方向の振動を低減可能となる。第1の質量体1012の重量を利用して、第2弾性部材(1020,1022,1024)によって振動を制御する。
本実施例においては、各振動モード(回転方向、非回転方向)に対して制振機能(弾性部材)の設定を独立させることにより、互いの影響を少なくして、精密な制振チューニングを可能としている。
(第3実施例)
図20(A)は、本発明の第3実施例に係る振動低減構造の構成を示す平面図である。図20(B)は、同図(A)のA2−A2方向の断面図である。以下、本実施例について説明するが、上述した第2実施例と同一又は類似の部分については、便宜上重複した説明を省略する。本実施例に係る振動低減構造1110は、第1の質量体1112と;断面コの字状の第2の質量体1130と;ステアリングホイールの回転方向の振動を低減すべく第1の質量体1112に連結された複数の第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)と;回転方向以外の振動を低減すべく第2の質量体1130に連結された複数の第2弾性部材(1120,1122,1124)とを有する。振動低減構造1110は、また、当該構造1110を芯金1001に対して固定するための、断面L字型のブラケット1126を備えている。第1及び第2の弾性部材としては、ゴム等の柔軟な部材を使用することができる。
第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)は、2個ずつ3つのペアの弾性体(1114a,1114b)、(1116a,1116b)、(1118a,1118b)から構成され、各ペアの弾性体は、ボス部の中心Cに向かって放射方向に沿って配列される。第1の質量体1112と第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)とは、第2の質量体1130の内部に収容されるように配置され、第1の弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)が第1の質量体1112と第2の質量体1130との間に介在される。そして、第1弾性体1114b,1116b,1118bは、ボス中心Cに向かう放射方向において、第1の質量体1112のボス部側端面(中心側)に配置され、第1弾性体1114a,1116a,1118aは、その反対側(外周側)の端面に配置される。
第2弾性部材(1120,1122,1124)は、第1の質量体1112に対して、Z軸方向の芯金1001側(ブラケット1126側)に配置され、第2の質量体1130とブラケット1126との間に介在される。また、第2弾性体(1120,1122,1124)は、第1弾性体(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)とボス中心Cを結ぶ放射方向の線の上に重なるように配置される。
第2実施例と同様に、XY平面で観たときに(図20(A)参照)、第1の質量体1112及び、第2の質量体1130は、扇型の一部のような形状(円弧状)をなし、ブラケット1126の上に配置される。ブラケット1126には、芯金1001に取り付けるための孔1128a、1128bが設けられている。本実施例においては、低減すべき振動数等に応じて、第2実施例と同様に第1の質量体1112を中空構造とすることもできる。
本実施例においても、第1の質量体1112及び第2の質量体1130の形状や重さ、更に、第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)及び、第2弾性部材(1120,1122,1124)の、材質、形状については、低減しようとする周波数によって適宜調整する。
上記のように、第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)を、ボスセンターCを中心に放射状に配置することにより、回転方向の振動に対して第1の質量体1112を一定に動かすことができ、当該方向の振動を有効に低減可能となる。すなわち、回転方向の振動発生時に、ボスセンターCを起点として、第1の質量体1112に対して第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)によって逆位相の力を加えることで、能動的に振動を打ち消している。
一方、第2の質量体1130と第2弾性部材(1120,1122,1124)とを設けることにより、第1の質量体1112と第1弾性部材(1114a,1114b,1116a,1116b,1118a,1118b)による影響も含めて、回転方向以外の方向の振動を低減可能となる。第2の質量体1130の重量を利用して、第2弾性部材(1120,1122,1124)によって振動を制御する。
本実施例においては、各振動モード(回転方向、非回転方向)に対して制振機能(弾性部材)の設定を独立させることにより、互いの影響を少なくして、精密な制振チューニングを可能としている。
(第4実施例)
図21(A)は、本発明の第4実施例に係る振動低減構造の構成を示す平面図である。図21(B)は、同図(A)のA3−A3方向の断面図である。 図22は、図21(A)に示す構造の裏面図である。以下、本実施例について説明するが、上述した第2及び第3実施例と同一又は類似の部分については、便宜上重複した説明を省略する。
本実施例に係る振動低減構造1210は、円弧状の第1の質量体1212と;円弧状の第2の質量体1230と;ステアリングホイールの回転方向の振動を低減すべく第1の質量体1212の背面(芯金側の面)に連結された複数の第1弾性部材(1214,1216,1218)と;回転方向以外の振動を低減すべく第2の質量体1230の背面(芯金側の面)に連結された複数の第2弾性部材(1230,1232,1234)とを有する。振動低減構造1210は、また、当該構造1210を芯金1001に対して固定するための、断面コの字型のブラケット1226を備えている。第1及び第2の弾性部材としては、ゴム等の柔軟な部材を使用することができる。
図21(B)に示すように、第1の質量体1212、第1弾性部材(1214,1216,1218)、第2の質量体1230、第2弾性部材1222は、Z軸方向に沿って重ねて配置される。第1の質量体1212の放射方向の幅は第1弾性部材1216の幅よりも広く、第2の質量体1230の放射方向の幅は第2弾性部材(1214,1216,1218)の幅よりも広くなっている。別言すると、第1の質量体1212の幅の範囲に第1弾性部材1216が収まり、第2の質量体1230の幅の範囲に第2弾性部材(1214,1216,1218)が収まるように配置される。
本実施例においては、第1弾性部材(1214,1216,1218)は、XY平面内においてボス部の中心Cに向かって放射方向に延びる複数の長尺状弾性材として構成されている。
第1の質量体1212と、第1弾性部材(1214,1216,1218)と、第2の質量体1230と、第2弾性部材1222は、全てブラケット1226の内部に収容されるように重ねて配置される。第2弾性部材(1220,1222,1224)は、第2の質量体1230に対して、Z軸方向の芯金1001側(ブラケット1226側)に配置され、第2の質量体1230とブラケット1226との間に介在される。また、図22に示すように、第2弾性体(1220,1222,1224)は、第1弾性体(1214,1216,1218)とボス中心Cを結ぶ放射方向の線の上に重なるように配置される。
第2実施例と同様に、XY平面で観たときに(図21(A)参照)、第1の質量体1212及び、第2の質量体1230は、扇型の一部のような形状(円弧状)をなし、ブラケット1226の上に配置される。ブラケット1226には、芯金1001に取り付けるための孔1228a、1228bが設けられている。本実施例においては、低減すべき振動数等に応じて、第2実施例と同様に第1の質量体1212と第2の質量体1230の両方又は何れか一方を中空構造とすることもできる。
本実施例においても、第1の質量体1212及び第2の質量体1230の形状や重さ、更に、第1弾性部材(1214,1216,1218)及び、第2弾性部材(1220,1222,1224)の、材質、形状については、低減しようとする周波数によって適宜調整する。
上記のように、第1弾性部材(1214,1216,1218)を、ボスセンターCを中心に放射状に延びるように配置することにより、回転方向の振動に対して第1の質量体1212を一定に動かすことができ、当該方向の振動を有効に低減可能となる。すなわち、回転方向の振動発生時に、ボスセンターCを起点として、第1の質量体1212に対して第1弾性部材(1214,1216,1218)によって逆位相の力を加えることで、能動的に振動を打ち消している。
一方、第2の質量体1230と第2弾性部材(1220,1222,1224)とを設けることにより、第1の質量体1212と第1弾性部材(1214,1216,1218)による影響も含めて、回転方向以外の方向の振動を低減可能となる。第2の質量体1230の重量を利用して、第2弾性部材(1220,1222,1224)によって振動を制御する。
本実施例においては、各振動モード(回転方向、非回転方向)に対して制振機能(弾性部材)の設定を独立させることにより、互いの影響を少なくして、精密な制振チューニングを可能としている。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施例は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両の運転席に設けられるステアリングホイール装置に利用することができる。
100・・・ステアリングホイール
102・・・エアバッグモジュール
108・・・インフレータ
110・・・芯金部材
112・・・ボス領域
114・・・リム
124・・・ダンパユニット
126・・・ピン

Claims (8)

  1. 車両用のステアリングホイール装置において、
    ステアリングシャフトに連結される芯金部材と、
    エアバッグクッションおよびインフレータを収容し、前記芯金部材の上に配置されるエアバッグモジュールと、
    前記芯金部材と前記エアバッグモジュールとの間に配置され、ステアリングホイールの振動を減衰させるダンパユニットとを備え、
    前記エアバッグモジュールは振動減衰のための質量体として機能し、
    前記ダンパユニットは、ステアリングホイールの回転中心から放射状に延びる線に沿って、互いに離間して配置され、シミー振動を減衰させる少なくとも2つのシミー用緩衝部材と;その中心に、前記芯金部材に向かって延び、当該芯金部材に着脱可能に連結されるピンとを有し、
    前記少なくとも2つのシミー用緩衝部材は、前記ピンを挟んで互いに離間して配置されることを特徴とするステアリングホイール装置。
  2. 前記ダンパユニットは、前記ピンの周囲を同心状に取り巻く径の異なる複数のリング部材を有し、
    隣り合う2つの前記リング部材によって、環状空間が形成され、
    前記シミー用緩衝部材は、前記環状空間の1つの層の中に配置されることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール装置。
  3. 前記リング部材は、前記シミー用緩衝部材と同一材料で一体成形されることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール装置。
  4. 前記ダンパユニットは、前記シミー用緩衝部材に加えて、ステアリングホイールの回転軸に垂直な平面(XY平面)内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のステアリングホイール装置。
  5. 前記ダンパユニットは、前記シミー用緩衝部材に加えて、ステアリングホイールの回転軸に垂直な平面(XY平面)内の振動を減衰させるXY振動用緩衝部材を備え、
    前記XY振動用緩衝部材は、前記シミー用緩衝部材とは異なる層の前記環状空間中に配置されることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール装置。
  6. 車両の進行方向に対して垂直な車両の幅方向をX方向とし、前記車両の進行方向に平行な方向をY方向としたとき、
    前記ダンパユニットの各々について、前記XY振動用緩衝部材は、X方向に沿って2カ所、Y方向に沿って2カ所設けられることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール装置。
  7. 前記エアバッグモジュールに取付けられた複数のプロテクタと、
    前記ダンパユニットに設けられ、前記プロテクタに支えられて前記芯金部材に向かって延び、該芯金部材に挿し込まれることで該芯金部材に着脱可能に連結されるピンと、
    前記エアバッグモジュールと前記芯金部材との間に設置され、該エアバッグモジュールを該芯金部材から離間させる第1スプリングと、
    前記エアバッグモジュールまたは前記プロテクタに設けられた、ホーン稼働用の電気的な第1接点と、
    前記エアバッグモジュールと前記芯金部材との間に配置され、前記芯金部材に向かって移動可能な移動要素と、
    前記移動要素に設けられ、前記第1接点と接触することでホーンを稼動させる電気的な第2接点とを更に備え、
    前記ピンを前記芯金部材に挿し込む際、前記エアバッグモジュールを前記第1スプリングに抗して前記芯金部材に向かって移動させると、前記第1接点と前記第2接点とが接触して前記移動要素が前記芯金部材に向かって移動し、前記エアバッグモジュールが前記ピンを押して該芯金部材に挿し込み、該ピンと該芯金部材との前記着脱可能な連結が生じることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のステアリングホイール装置。
  8. 前記ダンパユニットの各々は、前記プロテクタ内に設けられ、
    前記ピンは、前記ダンパを介して前記プロテクタに支えられることを特徴とする請求項に記載のステアリングホイール装置。
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