JP6480087B1 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

半導体装置の製造方法は、乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液を作製する溶解工程と、水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、混合液を含んだ半導体不純物液体ソースを作製する混合工程と、混合工程の後、水溶液を含んだ半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布して、半導体基板上に拡散源被膜を形成する塗布工程と、塗布工程の後、第1の雰囲気中において、半導体基板を第1の温度で加熱処理して、拡散源被膜中の少なくとも有機溶剤を焼成する焼成工程と、焼成工程の後、第2の雰囲気中において、半導体基板を第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、拡散源被膜に含まれるアルミニウムを半導体基板に拡散させて、半導体基板に拡散層を形成する拡散工程と、を備える。

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する発明である。
従来、半導体基板上にP型不純物としてアルミニウム化合物とボロン化合物を含む拡散源被膜を形成し、この拡散源被膜が形成された半導体基板を加熱することにより、当該半導体基板にP型拡散層を形成する半導体装置の製造方法がある(特開2000−286205、参照)。
特に、P型の低い濃度で深い拡散層を得る為には、拡散係数の大きいアルミニウムが適している。
そして、このような従来の半導体装置の製造方法における拡散方法では、アルミニウム化合物とボロン化合物を溶剤に溶かし、ウェーハ表面に塗布する方法やボロン及びアルミニウム粉末を有機バインダでフィルム状にしたフィルムとシリコンウェーハに密着させて拡散するものがある。
しかし、これらの従来の半導体装置の製造方法では、窒素等の非酸化性に限定された雰囲気においてアルミニウムとボロンを同時に拡散するものとなり、アルミニウムの単独拡散が難しくなる。
なお、アルミニウム化合物としては、塩化アルミニウム、アルミニウムエトキシド、ステアリン酸アルミニウム等があるが、単独では、アルミニウムが半導体基板に拡散されない。
すなわち、従来の半導体装置の製造方法では、拡散工程における雰囲気の媒体種が限定的になり、且つ、アルミニウムの半導体基板への拡散の制御性が低下する問題がある。
そこで、本発明は、拡散工程における雰囲気の媒体種の選択肢を広げつつ、アルミニウムの半導体基板への拡散の制御性を向上することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る実施形態に従った半導体装置の製造方法は、
乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液を作製する溶解工程と、
前記水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、前記混合液を含んだ半導体不純物液体ソースを作製する混合工程と、
前記混合工程の後、前記水溶液を含んだ前記半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布して、前記半導体基板上に拡散源被膜を形成する塗布工程と、
前記塗布工程の後、第1の雰囲気中において、前記半導体基板を第1の温度で加熱処理して、前記拡散源被膜中の少なくとも前記有機溶剤を焼成する焼成工程と、
前記焼成工程の後、第2の雰囲気中において、前記半導体基板を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、前記拡散源被膜に含まれるアルミニウムを前記半導体基板に拡散させて、半導体基板に拡散層を形成する拡散工程と、を備える
ことを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記有機溶剤は、前記乳酸アルミニウムを溶解しない特性を有することを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記有機溶剤は、エタノール、アセトン、プロパノール、又は、エチルアルコールの何れかである
ことを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記焼成工程の前記第1の雰囲気は、酸化性雰囲気であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記拡散工程の前記第2の雰囲気は、前記酸化性雰囲気であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記酸化性雰囲気は、酸素を含む雰囲気であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記塗布工程は、スピンコート法により前記半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布する
ことを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記焼成工程の前記第1の温度は、400℃〜600℃の範囲であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記拡散工程の前記第2の温度は、1000℃〜1300℃の範囲であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記半導体基板は、N型シリコンウェーハであることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記拡散工程の後、前記半導体基板上に残存する膜を剥離液により剥離する剥離工程をさらに備えることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記剥離液は、フッ酸であることを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記半導体不純物液体ソースは、前記有機溶剤に溶解し且つ前記半導体不純物液体ソースに粘性を付与する増粘剤と、複数の無機粉末と、をさらに含むものであり、
前記焼成工程において、2つの前記半導体基板の前記拡散源被膜が接触するように前記2つの前記半導体基板を対向させた状態で、前記第1の雰囲気中において、前記2つの前記半導体基板を前記第1の温度で加熱処理し、
前記拡散工程において、前記第2の雰囲気中において、前記2つの前記半導体基板を前記第2の温度で加熱処理し、
前記無機粉末は、前記2つの前記半導体基板を積層する際に、前記増粘剤によって前記半導体基板の面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔が調整されて、前記2つの前記半導体基板同士の間隔の面方向における分布を調整する特性を有し、
前記無機粉末は、不純物を前記第1の温度よりも高い温度である不純物の拡散供給源が生成される前記第2の温度に加熱した後、前記第2の温度での加熱によって接合された前記2つの前記半導体基板を前記剥離液に晒す際に、前記2つの前記半導体基板同士の間隔を維持していることで、前記2つの半導体基板間に前記剥離液を浸透させる特性を有し、
前記剥離工程において、対向する前記2つの前記半導体基板が分離する
ことを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記増粘剤は、主成分として、セルロース、セルロースの誘導体、又は、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する
ことを特徴とする。
前記半導体装置の製造方法において、
前記塗布工程と前記焼成工程の間に、前記第1の温度よりも低い第3の温度で前記半導体基板を加熱処理して、前記拡散源被膜中の少なくとも前記有機溶剤及び前記水を蒸発させるようにプリベークする
ことを特徴とする。
本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法は、乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液を作製する溶解工程と、水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、混合液を含んだ半導体不純物液体ソースを作製する混合工程と、混合工程の後、水溶液を含んだ半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布して、半導体基板上に拡散源被膜を形成する塗布工程と、塗布工程の後、第1の雰囲気中において、半導体基板を第1の温度で加熱処理して、拡散源被膜中の少なくとも有機溶剤を焼成する焼成工程と、焼成工程の後、第2の雰囲気中において、半導体基板を第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、拡散源被膜に含まれるアルミニウムを半導体基板に拡散させて、半導体基板に拡散層を形成する拡散工程と、を備える。
そして、拡散工程において、アルミニウム化合物である乳酸アルミニウムのアルミニウムは、半導体基板に単独で拡散される特性を有する。
そして、当該乳酸アルミニウムは、有機溶剤(エタノール)に溶解しないが、予め水と混合しておくことで、有機溶剤(エタノール)との混合液を含んだ半導体不純物液体ソースを形成することができる。
このように、本発明の半導体装置の製造方法では、拡散工程において、アルミニウム化合物として乳酸アルミニウムを用いて拡散源被膜を形成することで、非酸化性に限定されない雰囲気(酸化性雰囲気)においてアルミニウムが単独で拡散されることとなる。
すなわち、本発明の半導体装置の製造方法によれば、拡散工程における雰囲気の媒体種の選択肢を広げつつ、アルミニウムの半導体基板への拡散の制御性を向上することができる。
図1は、本発明の半導体装置の製造方法の半導体不純物液体ソースの構成例を示す図である。 図2は、実施例1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す図である。 図3は、図2に続く、実施例1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す図である。 図4は、図2に続く、実施例1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す図である。 図5は、図2に続く、実施例1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す図である。 図6は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法を示すフローチャートである。 図7は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法において、P型の半導体不純物液体ソースの製造方法を説明するための説明図である。 図8は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法において、N型の半導体不純物液体ソースの製造方法を説明するための説明図である。 図9は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。 図10は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、滴下工程を示す概略断面図である。 図11は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図10に続く塗布工程を示す概略断面図である。 図12は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図11に続く乾燥工程を示す概略断面図である。 図13は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図12に続く積層工程を示す概略断面図である。 図14は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図13に続く焼成工程を示す概略断面図である。 図15は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、拡散プロセスでの温度遷移を示すグラフである。 図16は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図14に続くデポジション工程を示す概略断面図である。 図17は、実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図16に続く拡散工程を示す概略断面図である。 図18は、実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図17に続く浸漬工程を示す概略断面図である。 図19は、変形例に係る半導体不純物液体ソースの製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の半導体装置の製造方法の半導体不純物液体ソースの構成例を示す図である。また、図2ないし図5は、実施例1に係る半導体装置の製造方法の工程を示す図である。
第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、図2ないし図5に示すように、「溶解工程」、「混合工程」、「塗布工程」、「焼成工程」、「拡散工程」及び「剥離工程」をこの順序で実施する。以下、実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に説明する。
溶解工程
先ず、乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液Aを作製する(図1)。
ここでは、半導体基板XにP型の不純物を拡散させるP型の半導体不純物液体ソースとして、不純物の含む化合物としては、乳酸アルミニウムを用いる。
なお、水溶液Aにおける、乳酸アルミニウムと水の割合は、例えば、乳酸アルミニウム:水=8:100程度に設定される。
混合工程
次に、水溶液Aと有機溶剤と混合した混合液を作製し、混合液を含んだ半導体不純物液体ソースZを作製する(図1、混合工程)。
なお、既述の有機溶剤は、少なくとも、乳酸アルミニウムを溶解しない特性を有する。
より具体的には、この有機溶剤は、例えば、エタノール、アセトン、プロパノール、又は、エチルアルコールの何れかである。
以上のようにして、この混合工程において、水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、混合液を含んだ半導体不純物液体ソースZを作製する。
塗布工程
次に、上記混合工程の後、この塗布工程において、水溶液Aを含んだ半導体不純物液体ソースZを半導体基板X上に塗布して、半導体基板X上に拡散源被膜Sを形成する(図2、塗布工程)。
なお、この塗布工程においては、スピンコート法により半導体不純物液体ソースを半導体基板X上に塗布する。
なお、半導体基板Xは、例えば、N型シリコンウェーハである。
焼成工程
次に、塗布工程の後、第1の雰囲気中において、半導体基板Xを第1の温度で加熱処理して、拡散源被膜Sa中の少なくとも有機溶剤を焼成する(図3、焼成工程)。
なお、この焼成工程の既述の第1の雰囲気は、酸化性雰囲気である。
より具体的には、酸化性雰囲気は、酸素を含む雰囲気である。
また、この焼成工程の第1の温度は、例えば、400℃〜600℃の範囲である。
なお、必要に応じて、既述の塗布工程とこの焼成工程の間に、上記第1の温度よりも低い第3の温度で半導体基板Xを加熱処理して、拡散源被膜Sa中の少なくとも有機溶剤及び水を蒸発させるようにプリベークするようにしてもよい。有機溶剤がエタノール以外の溶剤の場合は特に有効である。
拡散工程
次に、焼成工程の後、第2の雰囲気中において、半導体基板Xを第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、拡散源被膜Saに含まれるアルミニウムを半導体基板Xに拡散させて、半導体基板Xに拡散層Yを形成する(図4、拡散工程)。
なお、この拡散工程の既述の第2の雰囲気は、酸化性雰囲気である。
また、この拡散工程の既述の第2の温度は、例えば、1000℃〜1300℃の範囲である。
剥離工程
次に、上記拡散工程の後、半導体基板X上に残存する膜Sbを剥離液により剥離する(図5、剥離工程)。
なお、既述の剥離液は、例えば、フッ酸である。
(複数の半導体基板を積層して同時に処理する例)
ここで、上記実施例1の半導体装置の製造方法において、例えば、複数(2つ以上)の半導体基板Xを積層して同時に処理するようにしてもよい。
この場合、半導体不純物液体ソースZは、有機溶剤に溶解し且つ半導体不純物液体ソースZに粘性を付与する増粘剤と、複数の無機粉末(例えば、Siを含む粉末)と、をさらに含むようにする。なお、この増粘剤は、例えば、主成分として、セルロース、セルロースの誘導体、又は、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する。
そして、既述の焼成工程において、2つの半導体基板Xの拡散源被膜が接触するように2つの半導体基板Xを対向させた状態で、該第1の雰囲気中(例えば、酸化性雰囲気)において、2つの半導体基板Xを第1の温度(例えば、400℃〜600℃)で加熱処理する。
さらに、既述の拡散工程において、該第2の雰囲気(例えば、酸化性雰囲気)中において、2つの半導体基板Xを第2の温度(例えば、1000℃〜1300℃)で加熱処理する。
ここで、無機粉末は、2つの半導体基板Xを積層する際に、既述の増粘剤によって半導体基板Xの面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔が調整されて、2つの半導体基板X同士の間隔の面方向における分布を調整する特性を有する。
さらに、当該無機粉末は、不純物を既述の第1の温度よりも高い温度である不純物の拡散供給源が生成される既述の第2の温度に加熱した後、当該第2の温度での加熱によって接合された2つの半導体基板Xを既述の剥離液に晒す際に、2つの半導体基板X同士の間隔を維持していることで、2つの半導体基板X間に当該剥離液を浸透させる特性を有する。
そして、既述の剥離工程において、対向する2つの半導体基板Xが分離するものである。
以上のようにして、制御性よくアルミニウムが拡散された半導体装置を製造することができる。
ここで、既述のように、拡散工程において、アルミニウム化合物である乳酸アルミニウムのアルミニウムは、半導体基板Xに単独で拡散される特性を有する。
そして、当該乳酸アルミニウムは、有機溶剤(エタノール)に溶解しないが、予め水と混合しておくことで、有機溶剤(エタノール)との混合液を含んだ半導体不純物液体ソースZを形成することができる。
このように、既述の拡散工程において、アルミニウム化合物として乳酸アルミニウムを用いて拡散源被膜Saを形成することで、非酸化性に限定されない雰囲気(酸化性雰囲気)においてアルミニウムが単独で拡散されることとなる。
すなわち、拡散工程における雰囲気の媒体種の選択肢を広げつつ、アルミニウムの半導体基板Xへの拡散の制御性を向上することができる。
以上のように、本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法は、乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液Aを作製する溶解工程と、水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、混合液を含んだ半導体不純物液体ソースZを作製する混合工程と、混合工程の後、水溶液を含んだ半導体不純物液体ソースZを半導体基板X上に塗布して、半導体基板X上に拡散源被膜Sを形成する塗布工程と、塗布工程の後、第1の雰囲気中において、半導体基板Xを第1の温度で加熱処理して、拡散源被膜Sa中の少なくとも有機溶剤を焼成する焼成工程と、焼成工程の後、第2の雰囲気中において、半導体基板Xを第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、拡散源被膜に含まれるアルミニウムを半導体基板に拡散させて、半導体基板Xに拡散層Yを形成する拡散工程と、を備える。
そして、拡散工程において、アルミニウム化合物である乳酸アルミニウムのアルミニウムは、半導体基板に単独で拡散される特性を有する。
そして、当該乳酸アルミニウムは、有機溶剤(エタノール)に溶解しないが、予め水と混合しておくことで、有機溶剤(エタノール)との混合液を含んだ半導体不純物液体ソースZを形成することができる。
このように、本発明の半導体装置の製造方法では、拡散工程において、アルミニウム化合物として乳酸アルミニウムを用いて拡散源被膜を形成することで、非酸化性に限定されない雰囲気(酸化性雰囲気)においてアルミニウムが単独で拡散されることとなる。
すなわち、本発明の半導体装置の製造方法によれば、拡散工程における雰囲気の媒体種の選択肢を広げつつ、アルミニウムの半導体基板への拡散の制御性を向上することができる。
既述の実施例1では、1つの半導体基板にP型の不純物であるアルミニウムを拡散させる場合について説明した。しかしながら、既述のように、半導体基板を積層させることで、複数(2つ以上)の半導体基板にP型の不純物であるアルミニウムを拡散させる場合についても適用可能である。
そこで、本実施例2では、半導体基板を積層させることで、複数の半導体基板に所望の不純物を拡散させる場合について、詳細に説明する。なお、本実施例2では、実施例1の拡散工程を、デポジション工程及び拡散工程として、説明する。
(半導体不純物液体ソース)
まず、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースについて説明する。
本実施例2に係る半導体不純物液体ソースは、積層された複数の半導体基板間に塗布された状態で加熱されることで、複数の半導体基板に不純物を拡散させるものである。このように、積層状態の複数の半導体基板に不純物を拡散させることで、複数の半導体基板に対して不純物を同時に拡散させることができるので、不純物の拡散を効率的に行うことができる。
半導体不純物液体ソースは、不純物を含む化合物(水溶液)と、化合物を溶解する有機溶剤と、有機溶剤に溶解し、半導体不純物液体ソースに粘性を付与する増粘剤と、不純物よりも大きい直径を有する無機粉末と、が混合して含有されている。半導体不純物液体ソースは、更に水を含有していてもよい。
半導体基板にP型の不純物を拡散させるP型の半導体不純物液体ソースの場合、不純物の含む化合物としては、例えば、ほう酸、乳酸アルミニウム等を好適に用いることができる。
半導体基板にN型の不純物を拡散させるN型の半導体不純物液体ソースの場合、不純物の含む化合物としては、例えば、ピロりん酸等を好適に用いることができる。
有機溶剤は、不純物を含む化合物を溶解する特性を有する。このような特性を有する有機溶剤としては、例えば、主成分として、エタノール、アセトン又はプロパノール等を含有する有機溶剤を好適に用いることができる。
増粘剤は、有機溶剤に溶解し、半導体不純物液体ソースに粘性を付与する特性を有する。また、増粘剤は、半導体不純物液体ソースを半導体基板の塗布面に塗布する際に、半導体不純物液体ソースに付与する粘性によって、塗布面に沿った面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔を調整して塗布面上への不純物の分布を調整する特性を有する。さらに、増粘剤は、半導体不純物液体ソースを乾燥させる第1の温度に加熱されることで、有機溶剤の蒸発にともなって隣り合う無機粉末同士の間に析出して塗布面上への不純物の分布を維持する特性を有する。
このような特性を有する増粘剤としては、例えば、主成分として、セルロースまたはその誘導体を含有する増粘剤を好適に用いることができる。増粘剤は、より好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する。
無機粉末は、複数の半導体基板を積層する際に、増粘剤によって面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔が調整されていることで、複数の半導体基板同士の間隔の面方向における分布を調整する特性を有する。
また、無機粉末は、不純物を第1の温度よりも高い温度である不純物の拡散供給源が生成される第2の温度に加熱した後、第2の温度での加熱によって接合された複数の半導体基板を剥離液に晒す際に、複数の半導体基板同士の間隔を維持していることで、複数の半導体基板間に剥離液を浸透させる特性を有する。
このような特性を有する無機粉末としては、例えば、主成分として、Si、SiO、SiCおよびSiからなる群から選択される少なくとも1つの物質を含有する無機粉末を好適に用いることができる。
また、無機粉末を介して接合された半導体基板同士を剥離する特性を有する剥離液としては、例えば、フッ酸等を好適に用いることができる。
(半導体不純物液体ソースの製造方法)
次に、既述した半導体不純物液体ソースを製造するための製造方法について説明する。図6は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法を示すフローチャートである。また、図7は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法において、P型の半導体不純物液体ソースの製造方法を説明するための説明図である。
図6に示すように、先ず、不純物を含む化合物(水溶液)と、当該化合物を溶解する有機溶剤と、有機溶剤に溶解(溶解工程)し、半導体不純物液体ソースに粘性を付与する増粘剤と、を混合した混合液を生成(混合工程)する(ステップS1)。
そして、図7に示すように、P型の半導体不純物液体ソースの混合液を生成する場合、例えば、粉末の乳酸アルミニウムを水に混合させ、乳酸アルミニウムが水に溶解するまで湯煎することで、乳酸アルミニウム液を生成する。このとき、図7に示すように、撹拌しながら湯煎することで、乳酸アルミニウムの溶解時間を短縮させることができる。乳酸アルミニウムは、有機溶剤よりも水に溶解し易い。溶解し易い水に乳酸アルミニウムを溶解させた後に有機溶剤と混合することで、混合液を適切に生成することができる。
また、図7に示すように、粉末のほう酸をエタノールに混合させ、ほう酸がエタノールに溶解するまで湯煎することで、ほう酸液を生成する。このとき、図7に示すように、撹拌しながら湯煎することで、ほう酸の溶解時間を短縮させることができる。
そして、図7に示すように、乳酸アルミニウム液と、ほう酸液と、有機溶剤と、増粘剤とを混合することで、混合液を生成する。
図8は、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースの製造方法において、N型の半導体不純物液体ソースの製造方法を説明するための説明図である。
図8に示すように、N型の半導体不純物液体ソースの混合液を生成する場合、例えば、ピロりん酸と、有機溶剤と、増粘剤とを混合することで、混合液を生成する。
混合液を生成した後、図6に示すように、混合液の粘性を安定させるために混合液を予め決められた時間所定の雰囲気下で保持する(ステップS2)。
混合液を保持した後、混合液に、不純物よりも大きい直径を有する無機粉末を混合する(ステップS3)。以上のようにして、半導体不純物液体ソースを得ることができる。
(半導体装置の製造方法)
次に、既述した半導体不純物液体ソースを用いた半導体装置の製造方法について説明する。
図9は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図10は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、滴下工程を示す概略断面図である。
先ず、図9に示すように、半導体基板上に半導体不純物液体ソースを滴下する(ステップS11)。例えば、図10に示すように、塗布コータヘッド3上に半導体基板2を載置し、載置された半導体基板2に対して、上方からノズル4によって半導体基板2の塗布面2a上にP型半導体不純物液体ソース1−Pを滴下する。そして、図10に示すように、P型半導体不純物液体ソース1−Pは、P型不純物11−Pと、有機溶剤12と、増粘剤13と、無機粉末14とが混合して含有されている。なお、P型半導体不純物液体ソース1−Pは、更に、水やエタノールも含有していてもよい。半導体基板2は、例えば、シリコン単結晶基板である。半導体基板2は、不純物が拡散されていてもよい。
図11は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図10に続く塗布工程を示す概略断面図である。
半導体不純物液体ソースを滴下した後、図9に示すように、滴下された半導体不純物液体ソースを半導体基板に塗布する(ステップS12)。例えば、図11に示すように、塗布コータヘッド3を回転方向rに回転させることで、塗布コータヘッド3上に載置された半導体基板2とともに、半導体基板2の塗布面2a上のP型半導体不純物液体ソース1−Pを回転させる。回転によってP型半導体不純物液体ソース1−Pに遠心力が作用することで、P型半導体不純物液体ソース1−Pは、塗布面2aの中心側から周辺側に向かって流動して、塗布面2a全体に塗布される。
このとき、増粘剤13によってP型半導体不純物液体ソース1−Pに付与されている粘性によって、半導体基板2の周辺側への無機粉末14の移動速度を調整することができる。これにより、塗布面2aに沿った面方向dにおいて隣り合う無機粉末14同士の間隔iを調整することができる。無機粉末14同士の間隔iを調整することで、塗布面2a上へのP型不純物11−Pの分布を調整することができる。例えば、隣り合う無機粉末14同士の間隔iを均一に調整することで、塗布面2a上へのP型不純物11−Pの分布を均一に調整することができる。
図12は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図11に続く乾燥工程を示す概略断面図である。
半導体不純物液体ソースを塗布した後、図9に示すように、半導体基板に塗布された半導体不純物液体ソースを乾燥させる(ステップS13)。例えば、図12に示すように、発熱体が内蔵されたベーク板5上に、P型半導体不純物液体ソース1−Pが塗布された半導体基板2を載置し、ベーク板5を乾燥温度(第1の温度)まで加熱する。これにより、有機溶剤および水は概ね蒸発する。一方、図12に示すように、増粘剤13は、析出(すなわち、固化)して残存している。増粘剤13が析出していることで、隣り合う無機粉末14間の間隔iを増粘剤13によって安定的に維持することができる。これにより、塗布面2a上へのP型不純物11−Pの分布を維持することができる。
半導体不純物液体ソースを乾燥させた後、同様の工程(ステップS11〜S13)を、半導体基板2の塗布面2aの反対側の表面を新たな塗布面として、不純物の導電型が異なる半導体不純物液体ソースを用いて行う。
これにより、半導体基板2上に無機粉末14及びP型不純物11−Pを含む拡散源被膜を形成することができる。
図13は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図12に続く積層工程を示す概略断面図である。
半導体基板の表裏の塗布面の半導体不純物液体ソースを乾燥させた後、図9に示すように、複数の半導体基板を積層する(ステップS14)。例えば、図13に示すように、複数の半導体基板2を、同じ導電型の半導体不純物液体ソースの塗布面同士を向かい合わせるように積層させる。なお、図13において、符号11−Nは、N型不純物である。
ここで、もし、隣り合う無機粉末14同士の間隔が調整されていない場合、無機粉末14の分布が偏ることで、局所的に半導体基板2間に無機粉末14が存在しない箇所が生じ得る。この場合、無機粉末14が局所的に存在しない箇所では、積層される半導体基板2の重力によって半導体基板2間の間隔が狭められてしまう。これにより、半導体基板2同士の間隔が面方向において不均一となり、半導体基板2間の不純物の配置状態も面方向において不均一となる。この結果、不純物の拡散の均一性を維持することが困難となる。
これに対して、本実施形態では、増粘剤13によって面方向dにおいて隣り合う無機粉末14同士の間隔が調整されていることで、無機粉末14は、複数の半導体基板2同士の間隔の面方向における分布を調整することができる。例えば、無機粉末14は、半導体基板2同士の間隔の面方向dにおける分布を均一になるように調整することができる。
このように、半導体基板2同士の間隔の面方向における均一性を高めることができるので、半導体基板2間の不純物の配置状態の面方向における均一性を高めることができる。この結果、不純物の拡散の均一性を高めることができる。
次に、図14は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図13に続く焼成工程を示す概略断面図である。また、図15は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、拡散プロセスでの温度遷移を示すグラフである。
半導体基板を積層させた後、既述の図9に示すように、不要な物質を除去する焼成工程を実施する(ステップS15)。例えば、図14に示すように、積層された半導体基板2を焼成温度で加熱して増粘剤13を除去する。より詳しくは、図15に示すように、積層された半導体基板2を、一定の焼成温度Taで一定時間t1加熱して増粘剤13を除去する。このとき、P型半導体不純物液体ソース1−Pの塗布の際に増粘剤13によって無機粉末14間の間隔iが調整されているので、半導体基板2の表面上にP型不純物11−Pをできるだけ均一に配置することができる。
ここで、図16は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図14に続くデポジション工程を示す概略断面図である。
焼成の後、図9に示すように、不純物をガラス化して拡散供給源を生成するデポジション工程を実施する(ステップS16)。
そして、例えば、図16に示すように、P型不純物11−Pをデポジション温度(例えば、実施例1の第2の温度に含まれる温度)に加熱することで、P型不純物11−Pをガラス化して拡散供給源にする。より詳しくは、図15に示すように、P型不純物11−Pを、焼成温度Taよりも高温の一定のデポジション温度Tbで、焼成時間t1よりも長い時間t2加熱することで、P型不純物11−Pを拡散供給源にする。このとき、P型不純物11−Pは、浅い位置までは拡散される。
ここで、P型半導体不純物液体ソース1−Pの塗布の際に、増粘剤13によって隣り合う無機粉末14間の間隔iが調整されているので、半導体基板2の表面上にP型不純物11−Pをできるだけ均一に配置することができる。これにより、P型不純物11−Pをできるだけ均一に拡散させることができる。このことは、N型不純物11−Nについても同様である。
また、このとき、上下の半導体基板2同士がブロック状態となって接合される。
ここで、図17は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図16に続く拡散工程を示す概略断面図である。
デポジション工程を実施した後、図9に示すように、所望の深さまで不純物を拡散させる拡散工程を実施する(ステップS17)。例えば、図17に示すように、P型不純物11−Pを拡散温度(例えば、実施例1の第2の温度に含まれる温度)に加熱することで、P型不純物11−Pを所望の深さまで拡散させる。より詳しくは、図15に示すように、P型不純物11−Pを、デポジション温度Tbよりも高温の一定の拡散温度Tcで、デポジション時間t2よりも長い時間t3加熱することで、P型不純物11−Pを所望の深さまで拡散させる。N型不純物11−Nについても同様に拡散が行われる。
図18は、本実施例2に係る半導体装置の製造方法において、図17に続く浸漬工程を示す概略断面図である。
拡散工程を実施した後、図9、図18に示すように、当該剥離工程において、積層された半導体基板2を剥離液6に浸漬させる(ステップS18)。このとき、図18に示すように、無機粉末14によって半導体基板2同士の間隔が維持されているため、剥離液6は、最外周の無機粉末14の箇所から中心側に向かって容易に浸透することができる。
これにより、半導体基板2同士の剥離が促進されて剥離時間を短縮することができる。
剥離液への浸漬の後、図9に示すように、半導体基板2を洗浄、乾燥させて積層状態から剥離する(ステップS19)。
以下、本実施例2によってもたらされる作用について説明する。
上述したように、本実施例2に係る半導体不純物液体ソースは、不純物を含む化合物と、化合物を溶解する有機溶剤と、有機溶剤に溶解し、半導体不純物液体ソースに粘性を付与する増粘剤と、不純物よりも大きい直径を有する無機粉末と、が混合して含有されている。
増粘剤は、半導体不純物液体ソースを半導体基板の塗布面に塗布する際に、半導体不純物液体ソースに付与する粘性によって、塗布面に沿った面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔を調整して塗布面上への不純物の分布を調整し、半導体不純物液体ソースを乾燥させる第1の温度に加熱されることで、有機溶剤の蒸発にともなって隣り合う無機粉末同士の間に析出して塗布面上への不純物の分布を維持する特性を有する。
無機粉末は、複数の半導体基板を積層する際に、増粘剤によって面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔が調整されていることで、複数の半導体基板同士の間隔の面方向における分布を調整し、不純物を第1の温度よりも高い温度である不純物の拡散供給源が生成される第2の温度に加熱した後、第2の温度での加熱によって接合された複数の半導体基板を剥離液に晒す際に、複数の半導体基板同士の間隔を維持していることで、複数の半導体基板間に剥離液を浸透させる特性を有する。
このように、本発明によれば、半導体不純物液体ソースを塗布する際に、増粘剤の粘性によって塗布面上への不純物の分布を調整し、半導体不純物液体ソースを第1の温度で乾燥させる際に、増粘剤が隣り合う無機粉末同士の間に析出して塗布面上への不純物の分布を維持し、複数の半導体基板を積層する際に、増粘剤の粘性で面方向の間隔が調整されている無機粉末によって、半導体基板同士の間隔の面方向における分布を調整し、複数の半導体基板を剥離液に晒す際に、無機粉末で維持された半導体基板同士の間隔を介して剥離液を浸透させることができる。
これにより、不純物の拡散の均一性を確保しつつ半導体基板の剥離の所要時間を短縮して半導体装置の製造効率を向上させることができる。
また、ドーパントフィルムでは、大量の有機系バインダによるガスが急激に発生して異常燃焼が生じないように、一定温度でドーパントフィルムをプリベークする必要があるところ、半導体不純物液体ソースでは、異常燃焼が生じない有機溶剤を用いているため、焼成の前のプリベークは不要である。これにより、工程数を抑えて製造効率を更に向上させることができる。
(変形例)
上述した以外にも、本発明には、種々の変形例を適用することができる。
図19は、変形例に係る半導体不純物液体ソースの製造方法を示すフローチャートである。例えば、図19に示すように、半導体不純物液体ソースを製造する際に、混合液を保持する前に撹拌してもよい(ステップS4)。混合液を撹拌することで、増粘剤の粘度を更に安定させることができる。増粘剤の粘度を安定させることで、半導体装置の製造の際に、より効果的に不純物の拡散の均一性を確保することができる。
また、半導体不純物液体ソース全体に対する無機粉末の質量濃度(wt%)は、半導体不純物液体ソース全体に対する増粘剤の質量濃度(wt%)よりも低くてもよい。
ここで、無機粉末の質量濃度が増粘剤の質量濃度よりも高いと、増粘剤が粘性を適切に発揮できず半導体不純物液体ソースが伸びにくくなるため、所望の粘度を得ようとして増粘剤の材料の選定等を行ったとしても、増粘剤の粘度を正確に調整することが困難である。
これに対して、無機粉末の質量濃度が増粘剤の質量濃度よりも低ければ、増粘剤が粘性を適切に発揮できるので、所望の粘度を得ようとして増粘剤の材料の選定等を行うことで、増粘剤の粘度を正確に調整することができる。
また、半導体不純物液体ソース全体に対する無機粉末の質量濃度は、半導体不純物液体ソース全体に対する有機溶剤の質量濃度よりも低くてもよい。
ここで、無機粉末の質量濃度が有機溶剤の質量濃度よりも高いと、半導体不純物液体ソースの流動性が著しく損なわれた状態になるので、流動体に粘性を付与する増粘剤が加わっても、粘性を付与すべき流動体(有機溶剤)が少な過ぎるので、増粘剤が適切に粘性を発揮できない。
このため、所望の粘度を得ようとして増粘剤の材料の選定等を行ったとしても、増粘剤の粘度を正確に調整することは困難である。これに対して、無機粉末の質量濃度が有機溶剤の質量濃度よりも低ければ、粘性を付与する十分な有機溶剤を確保することができるので、増粘剤が粘性を適切に発揮できる。このため、所望の粘度を得ようとして増粘剤の材料の選定等を行うことで、増粘剤の粘度を正確に調整することができる。
なお、既述の実施例1、実施例2、及び変形例に係る半導体装置の製造方法に係る発明は、それぞれ組み合わせるようにして、実施するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Z 半導体不純物液体ソース
X 半導体基板
A 水溶液
S 拡散源被膜
Sa 拡散源被膜
Y 拡散層
1−P P型半導体不純物液体ソース
1−N N型半導体不純物液体ソース
11−P P型不純物
11−N N型不純物
12 有機溶剤
13 増粘剤
14 無機粉末

Claims (15)

  1. 乳酸アルミニウムを水に溶かして水溶液を作製する溶解工程と、
    前記水溶液と有機溶剤と混合した混合液を作製し、前記混合液を含んだ半導体不純物液体ソースを作製する混合工程と、
    前記混合工程の後、前記水溶液を含んだ前記半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布して、前記半導体基板上に拡散源被膜を形成する塗布工程と、
    前記塗布工程の後、第1の雰囲気中において、前記半導体基板を第1の温度で加熱処理して、前記拡散源被膜中の少なくとも前記有機溶剤を焼成する焼成工程と、
    前記焼成工程の後、第2の雰囲気中において、前記半導体基板を前記第1の温度より高い第2の温度で加熱処理して、前記拡散源被膜に含まれるアルミニウムを前記半導体基板に拡散させて、半導体基板に拡散層を形成する拡散工程と、を備える
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記有機溶剤は、前記乳酸アルミニウムを溶解しない特性を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記有機溶剤は、エタノール、アセトン、プロパノール、又は、エチルアルコールの何れかである
    ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記焼成工程の前記第1の雰囲気は、酸化性雰囲気であることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記拡散工程の前記第2の雰囲気は、前記酸化性雰囲気であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記酸化性雰囲気は、酸素を含む雰囲気であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記塗布工程は、スピンコート法により前記半導体不純物液体ソースを半導体基板上に塗布する
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記焼成工程の前記第1の温度は、400℃〜600℃の範囲であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記拡散工程の前記第2の温度は、1000℃〜1300℃の範囲であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体基板は、N型シリコンウェーハであることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記拡散工程の後、前記半導体基板上に残存する膜を剥離液により剥離する剥離工程をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記剥離液は、フッ酸であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記半導体不純物液体ソースは、前記有機溶剤に溶解し且つ前記半導体不純物液体ソースに粘性を付与する増粘剤と、複数の無機粉末と、をさらに含むものであり、
    前記焼成工程において、2つの前記半導体基板の前記拡散源被膜が接触するように前記2つの前記半導体基板を対向させた状態で、前記第1の雰囲気中において、前記2つの前記半導体基板を前記第1の温度で加熱処理し、
    前記拡散工程において、前記第2の雰囲気中において、前記2つの前記半導体基板を前記第2の温度で加熱処理し、
    前記無機粉末は、前記2つの前記半導体基板を積層する際に、前記増粘剤によって前記半導体基板の面方向において隣り合う無機粉末同士の間隔が調整されて、前記2つの前記半導体基板同士の間隔の面方向における分布を調整する特性を有し、
    前記無機粉末は、不純物を前記第1の温度よりも高い温度である不純物の拡散供給源が生成される前記第2の温度に加熱した後、前記第2の温度での加熱によって接合された前記2つの前記半導体基板を前記剥離液に晒す際に、前記2つの前記半導体基板同士の間隔を維持していることで、前記2つの半導体基板間に前記剥離液を浸透させる特性を有し、
    前記剥離工程において、対向する前記2つの前記半導体基板が分離する
    ことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記増粘剤は、主成分として、セルロース、セルロースの誘導体、又は、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する
    ことを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記塗布工程と前記焼成工程の間に、前記第1の温度よりも低い第3の温度で前記半導体基板を加熱処理して、前記拡散源被膜中の少なくとも前記有機溶剤及び前記水を蒸発させるようにプリベークする
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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