JP6478890B2 - 蛇行制御装置、圧延システムおよび蛇行制御方法 - Google Patents

蛇行制御装置、圧延システムおよび蛇行制御方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、熱間連続圧延および冷間連続圧延を含む連続圧延機における蛇行制御装置、圧延システムおよび蛇行制御方法に関する。
圧延材を圧延中に、ドライブサイドとワークサイドとの間で、板厚、圧延荷重、あるいはロールギャップなど1つまたは複数の因子に差が生じた場合、蛇行現象を生ずることがある。蛇行現象とは、圧延材の幅方向の中心が圧延機のロール中心からドライブサイド側またはワークサイド側に移動してしまう現象である。蛇行が進行すると、板破断を生じたり、圧延材が圧延機の入側の鋼板ガイドと接触し座屈して折れ込んだ状態で圧延される絞り込みを生じたり、製造設備を傷つけたりすることが連鎖的に発生することがある。そのため、蛇行現象の発生は、鋼材の歩留まり悪化や生産性の低下、操業の安定性阻害などの問題に発展する。
圧延機の入側および出側において、ドライブサイドとワークサイドとの速度差を計測し、この速度差にもとづく圧延荷重差を解消するようにフィードバック制御を行う方法が知られている。しかしながら、このようなフィードバック制御では、蛇行の発生を検出した後に蛇行制御を開始するので、圧延材の後方、つまり、蛇行が発生した位置よりも後に圧延が行われる位置以外では蛇行抑制の効果が見込めない。
特開昭60−227912号公報 特開平8−39123号公報
実施形態は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、圧延材の前方を含めたすべての範囲において蛇行を修正する蛇行制御装置、圧延システムおよび蛇行制御方法を提供することを目的とする。
実施形態に係る蛇行制御装置は、圧延材の幅方向の一方の端部側における前記圧延材の第1搬送速度と、前記圧延材の幅方向の他方の端部側における前記圧延材の第2搬送速度との速度差にもとづいて、前記圧延材の回転角速度を算出する回転角速度算出手段と、前記回転角速度にもとづいて、前記一方の端部側において前記圧延材を噛み込むロールギャップと前記他方の端部において前記圧延材を噛み込むロールギャップとのロールギャップ差を設定するロールギャップ量修正手段と、を備える。前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材が圧延機に噛み込まれる前に計測される。前記ロールギャップ差は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に設定される。前記回転角速度算出部は、前記第1搬送速度と前記第2搬送速度とを入力して前記速度差を出力する減算器と、前記速度差を入力して前記回転角速度を出力する第1演算部と、を含む。前記ロールギャップ量修正部は、前記回転角速度を入力して、前記一方の端部側における前記圧延材の張力と、前記他方の端部側における前記圧延材の張力との張力差を出力する第2演算部と、前記張力差を入力して、前記一方の端部側の圧延荷重と、前記他方の端部側の圧延荷重との荷重差を出力する第3演算部と、前記荷重差を入力して、前記ロールギャップ差に応じた信号を出力する第4演算部と、を含む。
本実施形態では、圧延材が圧延機に噛み込まれる前にドライブサイドおよびワークサイドの搬送速度を計測し、搬送速度の速度差から圧延材の回転角速度を計算する。そして、ロールギャップに圧延材が噛み込まれる前にロールギャップを修正して、回転角速度を相殺することができるので、圧延材の搬送方向の前方を含めてすべての範囲において蛇行が抑制される。
図1(a)は、第1の実施形態に係る蛇行制御装置を例示するブロック図である。図1(b)は、蛇行制御装置のレーザ速度計の位置を例示する平面図である。 第1の実施形態の蛇行制御装置を例示するブロック図である。 図1(a)のA−A’線からの模式的な矢視断面図である。 比較例の蛇行制御装置を例示するブロック図である。 第2の実施形態に係る蛇行制御装置を例示するブロック図である。 図5のB−B’線からの模式的な矢視断面図である。 第2の実施形態の蛇行制御装置を例示するブロック図である。 第3の実施形態の蛇行制御装置を例示するブロック図である。 図8のC−C’線からの模式的な矢視断面図である。 第3の実施形態の蛇行制御装置の一部を例示するブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
本実施形態の蛇行制御装置10の構成について説明する。
図1(a)は、本実施形態に係る蛇行制御装置を例示するブロック図である。図1(b)は、蛇行制御装置のレーザ速度計の位置を例示する平面図である。
図2は、本実施形態の蛇行制御装置をより詳細に例示するブロック図である。
図3は、図1(a)のA−A’線からの矢視断面図である。
図1(a)に示すように、本実施形態の蛇行制御装置10は、回転角速度演算部14と、ロールギャップ修正量演算部16と、を備える。蛇行制御装置10は、レーザ速度計12a,12bおよび圧下装置36a,36bに接続されている。蛇行制御装置10は、レーザ速度計12a,12bから被圧延材1の搬送速度に関するデータを受信して、圧下装置36a,36bに対して圧下量を調整する信号を送出する。
図1(b)に示すように、レーザ速度計12a,12bは、圧延機30の入側で、圧延材1のドライブサイドDSおよびワークサイドWSにそれぞれ配置されている。レーザ速度計12a,12bは、圧延材1のドライブサイドDSおよびワークサイドWSのそれぞれの搬送速度VD,VWを計測する。レーザ速度計12a,12bは、たとえばレーザドップラ速度計であり、送出されたレーザ光と、搬送されている圧延材1から反射されてくる反射光との波長の差を測定して圧延材の搬送速度を計測する。ドライブサイドDSは、圧延機30の駆動装置が配置される側であり、この例では、圧延材1の搬送方向に向いて左側がドライブサイドDSである。ワークサイドWSは、ドライブサイドDSに対向する側である。この例では、ワークサイドWSは、圧延材1の搬送方向に向いて右側である。また、圧延機の入側とは、圧延材1が圧延機30に進入する側をいい、圧延機の出側とは、圧延機30に噛み込まれた圧延材1が圧延機30から排出される側をいうものとする。
レーザ速度計12a,12bは、圧延材1の先端が圧延機30に最初に噛み込まれる位置からx1[m]だけ離れた圧延機30の入側に配置されている。
回転角速度演算部14は、ドライブサイドDSのレーザ速度計12aおよびワークサイドWSのレーザ速度計12bに接続されている。回転角速度演算部14は、レーザ速度計12a,12bから、圧延材1のドライブサイドDSの搬送速度VDおよびワークサイドWSの搬送速度VWをそれぞれ取得する。回転角速度演算部14は、以下の式(1)によって圧延材1の回転角速度ω[rad/s]を計算して結果を出力する。
Figure 0006478890
ここで、Vdf=VD−VWであり、B[mm]は、圧延材1の搬送方向に垂直な方向の長さ、すなわち圧延材1の幅を表す。
式(1)より明らかなように、速度差Vdf[m/s]が正の値のときに、回転角速度ω[rad/s]は、正の値となり、速度差Vdf[m/s]が負の値のときには、回転角速度ω[rad/s]は、負の値となる。つまり、圧延材1は、ドライブサイドDS側の搬送速度VDがワークサイドWS側の搬送速度VWよりも速い場合には、時計まわりに回転する方向に蛇行する。ワークサイドWSの搬送速度VWがドライブサイドDSの搬送速度VDよりも速い場合には、圧延材1は、反時計まわりに回転する方向に蛇行する。
ロールギャップ修正量演算部16は、回転角速度演算部14の出力に接続されている。ロールギャップ修正量演算部16は、回転角速度演算部14によって計算された圧延材1の回転角速度ω[rad/s]を用いて、ロールギャップ修正量ΔS[mm]を求める。ロールギャップ修正量ΔS[mm]は、上下のワークロール32a,32bの間の間隙であるロールギャップの値について、修正前のロールギャップに対して、修正すべきワークサイドWSとドライブサイドDSのロールギャップの差として設定される。なお、この例では、修正前のワークサイドWSにおけるロールギャップを基準として、ドライブサイドDSにおけるロールギャップを広げる方向に修正する場合を正とし、ドライブサイドDSにおけるロールギャップを狭める方向を負と表すこととしている。
ロールギャップ修正量演算部16は、圧延材1の回転角速度ω[rad/s]から、式(2)によって、圧延材1のドライブサイドDSとワークサイドWSとの間の張力差tdf[MPa]を計算する。
Figure 0006478890
式(2)においては、張力差tdf[MPa]は、ω[rad/s]が正の値のときに、正の値をとり、ω[rad/s]が負の値のときには負の値となる。回転角速度ω[rad/s]が正の値の場合に、つまり、圧延材1が時計まわりの方向に蛇行するときには、ドライブサイドDSの張力は、ワークサイドWSの張力よりも大きい。回転角速度ω[rad/s]が負の値の場合に、つまり、圧延材1が反時計まわりの方向に蛇行するときには、ワークサイドWSの張力は、ドライブサイドDSの張力よりも大きい。なお、ドライブサイドDS側の張力およびワークサイド側の張力とは、圧延材1の搬送方向に沿った張力である。
ロールギャップ修正量演算部16は、式(3)を用いて、圧延材1のドライブサイドDSとワークサイドWSとの間の張力差tdf[MPa]から、ドライブサイドDSの圧延荷重とワークサイドWSの圧延荷重との間の圧延荷重差Pdf[kN]を計算する。
Figure 0006478890
ここで、H[mm]は、圧延材1の入側の板厚であり、h[mm]は、圧延材1の出側の板厚を表す。
式(3)においては、圧延荷重差Pdf[kN]は、張力差tdf[MPa]が正の値のときに、負の値をとり、張力差tdf[MPa]が負の値のときには正の値となる。つまり、回転角速度ω[rad/s]が正の値の場合には、ワークサイドWSの圧延荷重は、ドライブサイドDSの圧延荷重よりも大きい。回転角速度ω[rad/s]の負の値の場合には、ドライブサイドDSの圧延荷重は、ワークサイドWSの圧延荷重よりも大きい。
ロールギャップ修正量演算部16は、上述の圧延荷重差Pdf[kN]を用いて、式(4)からロールギャップ修正量ΔS[mm]を計算する。
Figure 0006478890
ここで、M[kN/mm]は、ミル定数である。ミル定数とは、圧下装置やハウジングの変形を含めた、圧延機全体の垂直方向の変形量に対する圧延荷重の比であり、圧延機ごとにあらかじめ設定されている。
式(4)に示すように、圧延荷重差Pdf[kN]が正の値のときに、ロールギャップ修正量ΔS[mm]は、正の値をとり、圧延荷重差Pdf[kN]が負の値のときには、ロールギャップ修正量ΔS[mm]は、負の値をとる。この例では、ワークサイドWS側のロールギャップを基準にして、ドライブサイドDS側のロールギャップが広がる方向に修正される場合を正とし、ドライブサイドDS側のロールギャップが狭まる方向に修正される場合を負とする。つまり、ロールギャップ修正量ΔS[mm]が正の場合には、ドライブサイドDSにおいて、下側のワークロール32bが上側のワークロール32aから離れる方向にロールギャップが修正される。ロールギャップ修正量ΔS[mm]が負の場合には、ドライブサイドDSにおいて、下側のワークロール32bが上側のワークロール32aに近づく方向にロールギャップが修正される。
上述において、式(2)における関数gは、あらかじめ収集されたデータω,B,tdfにもとづいて、多変量解析等の解析手段を用いて、回転角速度ωおよび圧延材1の幅Bを独立変数とし、tdfを従属変数とすることによって算出される。式(3)についても同様に、あらかじめ収集されたtdf,H,h,Pdfにもとづいて、tdf,H,hを独立変数とし、Pdfを従属変数とする関数hが算出される。これらの回帰式の各係数は、たとえば蛇行制御装置10に接続された記憶部18に格納されている。
図2に示すように、本実施形態の蛇行制御装置10では、回転角速度演算部14は、減算器15aと、第1演算部15bとを有する。減算器15aは、レーザ速度計12a,12bに接続されている。減算器15aの加算入力には、圧延材1のドライブサイドDSの搬送速度VDが入力され、減算器15aの減算入力には、圧延材1のワークサイドWSの搬送速度VWが入力されている。減算器15aは、搬送速度VD,VWの速度差Vdfを計算して出力する。第1演算部15bには、減算器15aから速度差Vdfを入力して、式(1)を用いて圧延材1の回転角速度ωを計算し出力する。
ロールギャップ修正量演算部16は、第2演算部17aと、第3演算部17bと、第4演算部17cと、を有する。第2演算部17aは、回転角速度演算部14から回転角速度ωを入力し、式(2)を用いてドライブサイドDSとワークサイドWSとの間の張力差tdfを計算し出力する。第3演算部17bは、第2演算部17aから張力差tdfを入力し、式(3)を用いてドライブサイドDSとワークサイドWSとの間の圧延荷重差Pdfを計算し出力する。第4演算部17cは、第3演算部17bから圧延荷重差Pdfを入力し、式(4)を用いてロールギャップ修正量ΔSを計算し出力する。図2のように、式(2)の適用にあたっては、圧延材1の幅Bを一定であるとして、変数に含めずに簡易的な算出式としてもよい。また、式(3)の適用にあっては、圧延材1の板厚についても一定であるとして、変数に含めずに簡易的な算出式とすることもできる。なお、回転角速度演算部14およびロールギャップ修正量演算部16は、上述の構成に限られない。
本実施形態の蛇行制御装置10は、圧延機30とともに用いられて、連続圧延システム100を構成する。そこで、図1にもどって圧延機30の構成について以下説明する。圧延機30は、ワークロール32a,32bと、バックアップロール34a,34bと、圧下装置36a,36bと、ロードセル38a,38bと、を含む。ワークロール32a,32bは、回転軸がほぼ平行になるように、もっとも近い距離の外周同士の距離であるロールギャップだけ離間して配置されている。バックアップロール34aは、ワークロール32aの上方に、ワークロール32aの外周に接するように配置されている。バックアップロール34bは、ワークロール32bの下方に、ワークロール32bの外周に接するように配置されている。バックアップロール34a,34bは、圧延材1をロールギャップに噛み込んだときの、圧延材1に対する圧下量を実現するために設けられている。ワークロール32a,32bおよびバックアップロール34a,34bは、圧延材1をロールギャップに噛み込んで、設定された搬送速度で搬送するように、それぞれ電動機により駆動される。圧延機30では、下側のバックアップロール34bの回転軸方向の両側に圧下装置36a,36bが設けられている。圧下装置36a,36bと下側のバックアップロール34bの両端との間には、それぞれロードセル38a,38bが設けられている。圧下装置36a,36bは、下側のバックアップロール34bを介してワークロール32aを支持して、所定のロールギャップを維持する。また、圧下装置36a,36bは、蛇行制御装置10の出力に応じたロールギャップになるように圧下量を設定する。ワークロール32a,32b、バックアップロール34a,34bは、ロールチョックに固定され、圧下装置とともに十分な強度を有するハウジング(図示せず)に収納されている。
このように、蛇行制御装置10は、搬送速度VD,VWの速度差Vdfにもとづいて、圧延機30のロールギャップを修正することによって、圧延材1の蛇行を修正するように制御する。
本実施形態の蛇行制御装置10の動作について説明する。
本実施形態の蛇行制御装置10では、回転角速度演算部14によって、レーザ速度計12a,12bで計測された搬送速度VD,VWにもとづいて、式(1)を用いて圧延材1の回転角速度ωが計算される。
次に、ロールギャップ修正量演算部16によって、回転角速度ωにもとづいて、式(2)〜式(4)を用いてロールギャップ修正量ΔSが計算される。
たとえばドライブサイドDSの搬送速度VDがワークサイドWSの搬送速度よりも速い場合には、回転角速度ωの方向は、時計まわり(正の値)となる。この場合には、ドライブサイドDSの張力がワークサイドWSの張力よりも大きくなっている(tdf>0)。また、この張力差tdf[MPa]によって、ドライブサイドDSの圧力荷重は、ワークサイドWSの圧力荷重よりも小さくなる(Pdf<0)。これらの関係は、式(2)および式(3)から定量的に表される。
ここで、ミル定数M[kN/mm]は、圧延機30の変形量に対する圧延荷重の比として定義される。つまり、ミル定数は、圧延機30の変形量に対する修正前のロールギャップのドライブサイドDS側とワークサイドWS側との寸法差と考えることができる。したがって、M=Pdf/ΔSであり、これから式(4)を得ることができる。つまり、ロールギャップ修正量ΔSは、圧延材1の蛇行の原因となる修正前のロールギャップの寸法差を相殺するように、ロールギャップ修正量演算部16において式(4)を用いて計算される。
圧延材1の回転角速度ωの方向が時計まわり(正の値)のときには、ロールギャップ修正量演算部16において計算されるロールギャップ修正量ΔS[mm]は、負の値となる。つまり、ロールギャップは、ワークサイドWSの側のロールギャップに対して、ドライブサイドDSの側のロールギャップをΔS[mm]だけ狭める方向に修正される。あるいは、図3に示すように、ドライブサイドDS側の圧下装置36aの圧下量を(1/2)ΔS[mm]だけ狭めるように修正し、ワークサイドWS側の圧下装置36bの圧下量を(1/2)ΔS[mm]だけ広げるように修正するようにしてもよい。
ドライブサイドDSの搬送速度VDが、ワークサイドWSの搬送速度VWよりも遅いときには、圧延材1の回転角速度ωが負の値となり、圧延材1が反時計まわりに蛇行するため、ロールギャップ修正量ΔSは正の値となる。そのような場合には、ワークサイドWS側のロールギャップに対して、ドライブサイドDS側のロールギャップを広げるように修正する。
なお、上述では、蛇行制御装置10がレーザ速度計12a,12bから搬送速度VD,VWに関するデータを受信し、圧下装置36a,36bに制御のための信号を出力するまでの応答時間を無視している。また、圧下装置36a,36bについては、蛇行制御装置10から制御信号を受信してから、その信号に応じたロールギャップに設定されるまでの応答時間を無視している。これら応答時間の合計の遅れ時間τを考慮する場合には、圧延材1の先端がロールギャップに噛み込む前までに、圧下装置36a,36bの設定を完了させればよい。したがって、レーザ速度計12a,12bと圧延材1の先端の最初の噛み込みまでの距離x1は、圧延材1の搬送速度VDまたはVWのいずれか速い方の値に、遅れ時間τを乗じた値よりも大きく設定すればよい。
本実施形態の蛇行制御装置10の作用および効果について、比較例の蛇行制御装置110と比較しつつ説明する。
図4は、比較例の蛇行制御装置を例示するブロック図である。
図4に示すように、比較例の蛇行制御装置110は、第1の実施形態の蛇行制御装置10が用いられるものと同じレーザ速度計12a,12bおよび圧延機30とともに用いられる。同一の構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
比較例の蛇行制御装置110は、蛇行量演算部114と、ロールギャップ修正量演算部116と、を備えている。蛇行量演算部114は、ドライブサイドDSの圧延材1の搬送速度VD、ワークサイドWSの圧延材1の搬送速度VW、およびドライブサイドDS側とワークサイドWS側の圧延荷重差にもとづいて、圧延材1の蛇行量を計算する。ロールギャップ修正量演算部116は、計算された蛇行量をフィードバックし、修正前のドライブサイドDS側とワークサイドWS側の圧延荷重差を相殺するように圧下装置36a,36bを介してDS側およびWS側の圧延荷重を制御する。このように、比較例の蛇行制御装置110では、蛇行が発生した後にワークロール32b両端の圧延荷重差を制御するので、圧延材1の後方以外では蛇行を抑制することが困難である。
本実施形態の蛇行制御装置10は、圧延機30の入側に配置されたレーザ速度計12a,12bによって計測された搬送速度VD,VWにもとづいて圧延材1の蛇行量(回転角速度ωの大きさ)および蛇行の方向(回転角速度ωの符号)を計算する回転角速度演算部14を備えている。そのため、回転角速度演算部14は、圧延材1が圧延機30に噛み込まれる前に圧延材1の蛇行量および蛇行の方向を計算することができる。蛇行制御装置10は、この回転角速度ωにもとづいて、張力差tdf、圧力荷重差Pdfを、圧延材1が圧延機30に噛み込まれる前にあらかじめ計算するロールギャップ修正量演算部16を備えている。ロールギャップ修正量演算部16は、圧延材1が圧延機30に噛み込まれる前に、圧力荷重差Pdfを相殺するように、ロールギャップ修正量ΔSを計算することができる。つまり、蛇行制御装置10は、回転角速度ωによって表される蛇行量および蛇行の方向を相殺するように、ロールギャップ修正量ΔSを用いて、ロールギャップを修正するので、フィードフォワード的に蛇行修正を行うことができる。したがって、本実施形態の蛇行制御装置10では、圧延材1の後方に限らず、搬送方向の前後のすべてにおいて、蛇行修正を行うことができる。このように、広い範囲で蛇行制御を行うことができる本実施形態の蛇行制御装置10を連続圧延システム100に用いることによって、鋼材の板破断や絞り込み等の製造不具合を低減することができるので、鋼材の歩留まりを向上させ、鉄鋼プラントの生産性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態に係る蛇行制御装置を例示するブロック図である。
図6は、図5のB−B’線からの模式的な矢視断面図である。
図7は、本実施形態の蛇行制御装置を例示するブロック図である。
ドライブサイドDSの搬送速度VDおよびワークサイドWSの搬送速度VWの計測には、レーザ速度計に限らず、他の速度計測手段を用いることができる。本実施形態の蛇行制御装置10aでは、複数の回転速度計を用いて、圧延材1の速度を計測する。
本実施形態の蛇行制御装置10aは、第1の実施形態の蛇行制御装置10とは異なる搬送速度計測手段からの速度信号を受信する。蛇行制御装置10aは、回転角速度演算部14aを有している。蛇行制御装置10aは、他の構成要素については、第1の実施形態の蛇行制御装置10と同一であり、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、蛇行制御装置10aは、回転角速度演算部14aと、ロールギャップ修正量演算部16と、を備える。蛇行制御装置10aの入力には、回転速度検出ロール50の出力が接続され、蛇行制御装置10aの出力には、圧下装置36a,36bが接続されている。
図6に示すように、回転速度検出ロール50は、同一の回転軸に設けられた同一径の複数のフリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nを有する。複数のフリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nは、図示しない他の搬送用ローラとともに圧延材1が搬送される搬送路であるパスラインを形成し、圧延材1を載置して搬送する。つまり、フリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nは、それぞれの上端部において、圧延材1の下面に接触することによって、圧延材1の搬送速度に応じた回転数で回転する。フリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nは、圧延材1の搬送方向に垂直な方向つまり、幅方向に沿って配置されているので、圧延材1の幅方向に沿った位置における搬送速度に応じた回転数でそれぞれ回転する。複数のフリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nは、それぞれ回転数検出部52a,52b,…,52k,52m,52nを有している。回転数検出部52a,52b,…,52k,52m,52nは、それぞれのフリーロール51a,51b,…,51k,51m,51nの回転数を検出し、出力する。回転数検出部52a,52b,…,52k,52m,52nは、たとえば光電式のロータリエンコーダ等である。回転速度検出部には、その他、磁気を応用したエンコーダや機械式のエンコーダ等を用いてもよい。
図7に示すように、回転角速度演算部14aは、両端速度検出部15cと、速度計算部15d,15eと、減算器15aと、第1演算部15bと、を有する。両端速度検出部15cは、回転数検出部52a,52b,…,52nの出力にそれぞれ接続されている。両端速度検出部15cは、回転数検出部52a,52b,…,52nが出力する各フリーロール51a,51b,…,51nの回転数から、圧延材1のドライブサイドDS側の回転数およびワークサイドWS側の回転数を検出して出力する。
圧延時には、異なる幅を有する圧延材1が搬送される場合があり、あるいは、圧延材1の蛇行によって、圧延材1の幅方向の中心がいつも一定の位置にあるとは限らない。そのため、どのフリーロール51a,51b,…,51nによって、ドライブサイドDSの回転速度およびワークサイドWSの回転速度を検出しているかを検出する必要がある。回転数検出部52a,52b,…,52nによって検出された各フリーロール51a,51b,…,51nの回転数の各データは、両端速度検出部15cに入力される。たとえば、図6のような位置に圧延材1が配置されている場合に、ドライブサイドDSの搬送速度VDがワークサイドWSの搬送速度VWよりも速いときには、以下のように動作する。すなわち、フリーロール51a,51nには、圧延材1が接触していないので、フリーロール51a,51nは、回転しない。フリーロール51b,51c,…,51k,51mは、圧延材1の下面に接触しており、圧延材1の幅方向の位置に応じた回転数で回転している。この場合には、フリーロール51bの回転数がもっとも大きく、フリーロール51mの回転数がもっとも小さい。両端速度検出部15cは、フリーロールの回転数のデータをドライブサイドDSのフリーロールから順にレジスタに保管しておき、それぞれの大小関係を比較することによって、圧延材1に接触して回転しているフリーロールであるか否かを検出することができる。このようにして、両端速度検出部15cは、ドライブサイドDSの回転数NDおよびワークサイドWSの回転数NWを出力することができる。
速度計算部15dは、ドライブサイドDSの回転数NDおよびフリーロールの直径dを入力して、ドライブサイドDSの搬送速度VDを計算して出力する。速度計算部15eは、ワークサイドWSの回転数NWおよびフリーロールの直径を入力して、ワークサイドWSの搬送速度VWを計算して出力する。速度計算部15dおよび15eは、以下の式(5a)および式(5b)にしたがってドライブサイドDSの搬送速度VDおよびワークサイドWSの搬送速度VWをそれぞれ計算する。
Figure 0006478890
本実施形態の蛇行制御装置10aの作用および効果について説明する。
本実施形態の蛇行制御装置10aでは、第1の実施形態の蛇行制御装置10と同様の作用および効果を有し、さらに以下の作用および効果を有する。すなわち、蛇行制御装置10aでは、回転速度検出ロール50から圧延材1の搬送速度に関するデータを取得する。回転速度検出ロール50は、圧延材1と接することによって圧延材1の搬送速度に応じた回転数を検出する複数のフリーロール51a,51b,…,51nおよび回転数検出部52a,52b,…,51nを有している。そのため、鉄鋼プラント等の熱間圧延システムのようにスチームや振動の発生等によって、レーザ速度計を用いた速度検出が困難な環境においても正確に搬送速度を計測することができる。したがって、本実施形態の蛇行制御装置10aを用いた連続圧延システム100aによって、鉄鋼プラント等のような過酷な環境下においても、高い信頼性で搬送速度検出をすることができ、蛇行制御の精度を向上させることができる。
なお、上述の実施形態の蛇行制御装置10aでは、回転速度検出ロール50は、同一回転軸に複数のフリーロール51a,51b,…,51nを有するものとして説明したが、複数のフリーロール51a,51b,…,51nは、圧延材1の両端の搬送速度を計測することができれば、異なる回転軸に設けられていてもかまわない。フリーロールごとに回転数から搬送速度を計算することができるので、それぞれのフリーロールの径が異なっていてもかまわない。また、回転速度検出ロール50は、圧延材1の先端が圧延機30に最初に噛み込む位置から入側に距離x2だけ離れた位置に配置される。第1の実施形態の蛇行制御装置10の場合と同様に、距離x2は、圧延材1の搬送速度VDまたはVWのいずれか速い方の値に、応答時間および設定応答時間の和である遅れ時間τを乗じた値よりも大きく設定すればよい。
(第3の実施形態)
図8は、本実施形態の蛇行制御装置を例示するブロック図である。
図9は、図8のC−C’線からの模式的な矢視断面図である。
図10は、本実施形態の蛇行制御装置の一部を例示するブロック図である。
本実施形態の蛇行制御装置10bは、第2の実施形態の蛇行制御装置10aにステアリング装置60a,60bをさらに備えるようにしたものである。他の構成要素は、同一であり、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、蛇行制御装置10bは、回転角速度演算部14aと、傾斜修正量演算部16aと、を備える。蛇行制御装置10bの入力には、回転速度検出ロール50が接続され、蛇行制御装置10bの出力には、ステアリング装置60a,60bが接続されている。
図9に示すように、ステアリング装置60a,60bは、回転速度検出ロール50の回転軸の両端を支持するように設けられている。ステアリング装置60aは、回転軸のドライブサイドDSの側を、支持部材61aを介して支持し、ステアリング装置60bは、回転軸のワークサイドWSの側を、支持部材61bを介して支持している。支持部材61a,61bは、ステアリング装置60a,60bの油圧駆動によって、図の矢印の方向にそれぞれ摺動伸縮する。支持部材61a,61bが摺動伸縮する方向は、たとえば鉛直方向に沿う方向である。ステアリング装置60a,60bは、傾斜修正量演算部16aからの信号を入力して、支持部材61a,61bをそれぞれ介して回転速度検出ロール50の傾斜を調整する。なお、支持部材61a,61bが摺動伸縮する方向については、鉛直方向から搬送方向に向かう角度をなす方向としてもよい。
ドライブサイドDSの搬送速度VDが、ワークサイドWSの搬送速度よりも速く、圧延材1が時計まわりの方向に蛇行している(または蛇行しようとしている)場合には、圧延材1は、ドライブサイドDSからワークサイドWSへ滑り落ちようとしている。そのため、ステアリング装置60a,60bは、これを打ち消すように、ドライブサイドDS側に対してワークサイドWS側を高くして傾斜を修正する。ワークサイドWSの搬送速度VWが、ドライブサイドDSの搬送速度VDよりも速く、圧延材1が反時計まわりの方向に蛇行している(または蛇行しようとしている)場合には、圧延材1は、ワークサイドWSからドライブサイドDSへ滑り落ちようとしている。そのため、ステアリング装置60a,60bは、これを打ち消すように、ワークサイドWS側に対してドライブサイドDS側を高くして傾斜を修正する。
図10に示すように、本実施形態の蛇行制御装置10bは、回転角速度演算部14aと、傾斜修正量演算部16aと、を備える。回転角速度演算部14aは、第2の実施形態の蛇行制御装置10aの回転角速度演算部14aと同一である。傾斜修正量演算部16aは、第2演算部17aと、比例制御部17dと、積分制御部17eと、加算器17fと、を含む。比例制御部17dおよび積分制御部17eは、並列に接続されており、第2演算部17aに縦続接続されている。比例制御部17dの出力および積分制御部17eの出力は、加算器17fに入力され、加算されて出力される。傾斜修正量演算部16aは、回転角速度演算部14aで計算された圧延材1の回転角速度ωを入力し、第2演算部17aによってドライブサイドDSとワークサイドWSとの間の張力差tdfを計算する。そして、比例制御部17d、積分制御部17eおよび加算器17fによって、張力差tdfを解消するように、PI制御を用いて回転速度検出ロール50の傾きを表す傾斜修正量ΔLsを計算して出力する。出力された傾斜修正量ΔLsは、ステアリング装置60a,60bに入力される。ここで、傾斜修正量ΔLsは、ワークサイドWSに対するドライブサイドDSの鉛直方向の高さに関する変数として設定されている。
傾斜修正量ΔLsは、以下の式(6)によって計算される。
Figure 0006478890
Kpは、比例係数であり、Kiは、積分係数である。式(6)は、ラプラス変換された方程式として表されている。
比例制御部17dは、式(6)の第1項の計算を実行する。積分制御部17eは、式(6)の第2稿の計算を実行する。加算器17fによって、比例制御部17dと積分制御部17eとの出力が加算されて傾斜修正量ΔLsとして出力される。
本実施形態の蛇行制御装置10bの作用および効果について説明する。
本実施形態の蛇行制御装置10bでは、上述した他の実施形態の蛇行制御装置の場合に加えて以下の作用および効果を有する。すなわち、蛇行制御装置10bでは、傾斜修正量演算部16aから出力される信号によって、ステアリング装置60a,60bを駆動する。ステアリング装置60a,60bは、圧延機30の入側に配置されており、圧延材1に対して傾斜修正を行うので、圧延材1が圧延機30に噛み込まれる前に蛇行修正を行うことができる。つまり、本実施形態の蛇行制御装置10bでは、あらかじめ傾斜修正を行うことによって、フィードフォワード的に蛇行修正を行うことができる。したがって、蛇行発生に対して、早い段階で蛇行修正を行うことができるので、より効果的に圧延材1の蛇行制御を行うことができ、圧延プラントの操業の安定性を向上させることができる。
本実施形態の蛇行制御装置10bでは、回転速度検出ロール50の傾斜角度を調整するので、駆動対象が軽量であり、圧下装置36a,36bによってロールギャップの修正を行う場合よりも応答速度の向上が見込まれる。また、駆動装置としてのステアリング装置60a,60bをより低コストで実現することができる。したがって、蛇行制御装置10bを用いた連続圧延システム100bによって、より低コストで、鉄鋼プラントの生産性の向上をはかることができる。
なお、上述の実施形態では、ドライブサイドDS側の張力とワークサイドWS側の張力との張力差tdfを独立変数として設定したが、回転角速度ωを独立変数に設定して、回転角速度ωがゼロになるように設定してもよい。また、回転速度検出ロール50は、圧延材1の先端が圧延機30に最初に噛み込む位置から距離x3だけ入側に離れた位置に配置される。上述の実施形態の蛇行制御装置10,10aの場合と同様に、距離x3は、圧延材1の搬送速度VDまたはVWのいずれか速い方の値に、制御応答時間および設定応答時間の和である遅れ時間τを乗じた値よりも大きく設定すればよい。
以上説明した実施形態によれば、圧延材の蛇行を検出し、フィードフォワード的に蛇行修正を行う蛇行制御装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 圧延材、10,10a,10b 蛇行制御装置、12a,12b レーザ速度計、14 回転角速度演算部、15a 減算器、15b 第1演算部、15c 両端速度検出部、15d,15e 速度計算部、16 ロールギャップ修正量演算部、16a 傾斜修正量演算部、17a 第2演算部、17b 第3演算部、17c 第4演算部、17d 比例制御部、17e 積分制御部、17f 加算器、18 記憶部、30 圧延機、32a,32b ワークロール、34a,34b バックアップロール、36a,36b 圧下装置、38a,38b ロードセル、50 回転速度検出ロール、51a〜51n フリーロール、52a〜52n 回転数検出部、60a,60b ステアリング装置、61a,61b 支持部材、100,100a,100b 連続圧延システム

Claims (8)

  1. 圧延材の幅方向の一方の端部側における前記圧延材の第1搬送速度と、前記圧延材の幅方向の他方の端部側における前記圧延材の第2搬送速度との速度差にもとづいて、前記圧延材の回転角速度を算出する回転角速度算出部と、
    前記回転角速度にもとづいて、前記一方の端部側において前記圧延材を噛み込むロールギャップと前記他方の端部において前記圧延材を噛み込むロールギャップとのロールギャップ差を設定するロールギャップ量修正部と、
    を備え、
    前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材が圧延機に噛み込まれる前に計測され、
    前記ロールギャップ差は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に設定され
    前記回転角速度算出部は、
    前記第1搬送速度と前記第2搬送速度とを入力して前記速度差を出力する減算器と、
    前記速度差を入力して前記回転角速度を出力する第1演算部と、
    を含み、
    前記ロールギャップ量修正部は、
    前記回転角速度を入力して、前記一方の端部側における前記圧延材の張力と、前記他方の端部側における前記圧延材の張力との張力差を出力する第2演算部と、
    前記張力差を入力して、前記一方の端部側の圧延荷重と、前記他方の端部側の圧延荷重との荷重差を出力する第3演算部と、
    前記荷重差を入力して、前記ロールギャップ差に応じた信号を出力する第4演算部と、
    を含む蛇行制御装置。
  2. 前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、レーザ速度計によって計測される請求項1記載の蛇行制御装置。
  3. 前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材の幅方向に平行な回転軸を有し、前記圧延材に接触して前記圧延材の移動に応じて回転する複数のフリーロールのそれぞれの回転数にもとづいて計算される請求項1記載の蛇行制御装置。
  4. 前記回転角速度算出部は、前記複数のフリーロールのうち最大の回転数および最小の回転数にもとづいて前記速度差を計算する請求項記載の蛇行制御装置。
  5. 圧延材の幅方向に平行な回転軸を有し、前記圧延材に接触して前記圧延材の移動とともに回転する複数のフリーロールのそれぞれの回転数にもとづいて前記圧延材の幅方向の一方の端部側における前記圧延材の第1搬送速度と、前記圧延材の幅方向の他方の端部側における前記圧延材の第2搬送速度とを計算し、前記第1搬送速度と前記第2搬送速度との前記圧延材を圧延機に噛み込む前の速度差にもとづいて前記圧延材の回転角速度を算出する回転角速度算出部と、
    前記回転角速度にもとづいて、前記回転軸の両端を支持するステアリング装置によって前記回転軸の両端を鉛直方向を含む方向に移動させて前記圧延材の幅方向の傾斜量を設定する傾斜量演算部と、
    を備え、
    前記それぞれの回転数は、前記圧延材が圧延機に噛み込まれる前に計測され、
    前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に計算され、
    前記傾斜量は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に設定される蛇行制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載の蛇行制御装置と、
    前記圧延材を圧延する圧延機と、
    を備えた圧延システム。
  7. 速度計測手段によって、圧延材の幅方向の一方の端部側における前記圧延材の第1搬送速度と前記圧延材の幅方向の他方の端部側における前記圧延材の第2搬送速度とをそれぞれ計測し、
    回転角速度算出手段によって、前記第1搬送速度および前記第2搬送速度の速度差にもとづいて前記圧延材の回転角速度を算出し、
    ロールギャップ量修正手段によって、前記回転角速度にもとづいて、前記一方の端部側において前記圧延材を噛み込むロールギャップと、前記他方の端部において前記圧延材を噛み込むロールギャップとのロールギャップ差を設定し、
    前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材が圧延機に噛み込まれる前に計測され、
    前記ロールギャップ差は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に設定され
    前記回転角速度算出手段は、
    前記第1搬送速度と前記第2搬送速度とを入力して前記速度差を出力する減算器と、
    前記速度差を入力して前記回転角速度を出力し、
    前記ロールギャップ量修正手段は、
    前記回転角速度を入力して、前記一方の端部側における前記圧延材の張力と、前記他方の端部側における前記圧延材の張力との張力差を出力し、
    前記張力差を入力して、前記一方の端部側の圧延荷重と、前記他方の端部側の圧延荷重との荷重差を出力し、
    前記荷重差を入力して、前記ロールギャップ差に応じた信号を出力する蛇行制御方法。
  8. 圧延材の幅方向に平行な回転軸を有し、前記圧延材に接触して前記圧延材の移動とともに回転する複数のフリーロールを含む回転数計測手段によって、前記複数のフリーロールのそれぞれの回転数を計測し、
    回転角速度算出手段によって、前記それぞれの回転数にもとづいて、前記圧延材の幅方向の一方の端部側における前記圧延材の第1搬送速度と前記圧延材の幅方向の他方の端部側における前記圧延材の第2搬送速度とを計算し、前記第1搬送速度および前記第2搬送速度の速度差にもとづいて前記圧延材の回転角速度を算出し、
    傾斜量演算手段によって、前記回転角速度にもとづいて、前記回転軸の両端を支持するステアリング装置によって前記回転軸の両端を鉛直方向を含む方向に移動させて前記圧延材の傾斜量を設定し、
    前記それぞれの回転数は、前記圧延材を圧延機に噛み込む前に計測され、
    前記第1搬送速度および前記第2搬送速度は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に計測された前記それぞれの回転数にもとづいて計算され、
    前記傾斜量は、前記圧延材が前記圧延機に噛み込まれる前に設定する蛇行制御方法。
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