JP3589226B2 - 被圧延材の蛇行制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて圧延する場合の被圧延材の蛇行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の圧延機を備えるタンデム圧延設備での圧延作業においては、被圧延材が圧延機の胴長方向中心から作業側又は駆動側に移動する「蛇行」と呼ばれる現象が発生し、この蛇行の程度が大きくなると、圧延設備のサイドガイドに被圧延材が衝突して尾端部のエッジが折れ込み、その状態で圧延されるために「絞り込み」と称される圧延トラブルが生じることがある。
【0003】
なお、圧延ロール(作業ロールと補助ロール)のロール端にロール駆動用のモータが取り付けられている側を「駆動側」、その反対側を「作業側」と称することが一般に行われており、ここでもその一般呼称を用いることにする。
【0004】
特開平6−182417号公報には、圧延機の作業側と駆動側の圧延荷重差及び、作業側と駆動側の圧下位置制御出力信号から蛇行現象を予測する物理モデルによって被圧延材の蛇行量を推定し、前記の蛇行量推定値に基づいて作業側と駆動側の圧下位置を修正して蛇行の発生を抑制する「圧延材の蛇行制御装置」が開示されている。
【0005】
上記公報で提案された技術の場合、蛇行量の推定精度が蛇行現象を予測する物理モデルの精度に依存してしまう。したがって、圧延機の剛性や圧延ロールの摩耗、熱膨張プロフィルなどの不確定要素が複雑に絡む蛇行現象を精度良く予測するための物理モデルの開発が必要であるため、必ずしも現実的とはいえない。
【0006】
特開昭63−20110号公報には、被圧延材の作業側と駆動側の幅端部位置(以下、エッジ位置という)を直接検出して蛇行量を求め、この蛇行量に基づいて圧延機の作業側と駆動側の圧下位置を修正して蛇行の発生を抑制する「蛇行制御装置」が提案されている。
【0007】
上記公報で開示された技術の場合、前記特開平6−182417号公報で提案された技術のような高精度化することの難しい物理モデルを用いる必要はなく、しかも、圧延機入側に蛇行量を直接検出する検出器(すなわち、蛇行測定計)を設置しているため、蛇行量の検出精度は高い。しかし、被圧延材の尾端部が前記圧延機入側の蛇行測定計を通過した後は蛇行制御を行うことができないため、絞り込みの発生を防止する上で重要な被圧延材最尾端部での蛇行抑制効果が低下してしまう。
【0008】
特開平2−20608号公報には、連続圧延機列の各圧延機の入側及び出側に蛇行測定計を設置し、各圧延機における出側と入側の蛇行量の差を蛇行量偏差として算出し、その蛇行量偏差が所定値を超えた圧延機のうちで圧延最上流側にある圧延機について蛇行量偏差が0(ゼロ)となるように、前記圧延機の作業側(操作側)と駆動側の圧下量差を調整して蛇行の発生を抑制する「圧延材の蛇行制御方法」が開示されている。
【0009】
上記公報で提案された技術の場合、各圧延機の入側及び出側に蛇行測定計を設置しているため、被圧延材の最尾端部が圧延機入側の蛇行測定計を通過するまでは蛇行制御を行うことができる。しかし、被圧延材の最尾端部が圧延機入側の蛇行測定計を通過した後は入側の蛇行量測定ができず、蛇行量偏差が算出不能となり、したがって、被圧延材最尾端部の蛇行制御をすることができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みなされたもので、その目的は、複数の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて圧延するに際して、被圧延材の最尾端部まで蛇行を抑制することができる被圧延材の蛇行制御方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記(1)に示す被圧延材の蛇行制御方法にある。
【0012】
(1)n台の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて圧延する場合の被圧延材の蛇行制御方法であって、前記タンデム圧延設備のm台目の圧延機の入側及び出側にそれぞれ被圧延材の作業側と駆動側のエッジ位置を検出して被圧延材の蛇行量を測定する蛇行測定計を設置し、被圧延材の最尾端部が前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計の位置又はその蛇行測定計よりも圧延上流側にある場合には、前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計の測定値に基づいて圧延機の作業側と駆動側の圧下位置を修正し、被圧延材の最尾端部が前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計よりも圧延下流側にある場合には、出側に設けた蛇行測定計の測定値に基づいて圧延機の作業側と駆動側の圧下位置を修正することを特徴とする被圧延材の蛇行制御方法。
【0013】
ここで、nは3以上の整数、mは1以上でn以下の整数である。
【0014】
なお、以下の説明において、圧延機の入側に設けた蛇行測定計を「入側蛇行計」といい、圧延機の出側に設けた蛇行測定計を「出側蛇行計」という。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明について詳しく説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る被圧延材の蛇行制御方法を説明する図で、被圧延材1を圧延するタンデム圧延設備のm台目の圧延機3の入側及び出側にそれぞれ、被圧延材1の作業側と駆動側のエッジ位置を検出する入側蛇行計4と出側蛇行計5が設置されている。なお、同図において圧延方向は、被圧延材1の下側の矢印で示す方向である。
【0017】
ここで、入側蛇行計4及び出側蛇行計5は、例えば、図2に示すように、CCDカメラのような光学式センサにより被圧延材1を2次元の画像として測定し、上記の測定画像から被圧延材1のエッジ位置を検出することで蛇行量を求めるものとすればよい。なお、図2中の「被圧延材中心」とは被圧延材の幅方向中央を指し、「圧延機中心」とは図1におけるm台目の圧延機3の胴長方向中心を圧延方向に延長したものを指す。
【0018】
前記「圧延機中心」とカメラの視野中心とが一致するようにカメラを被圧延材1の上方に設置しておけば、図2に示すカメラの視野において、被圧延材1の作業側と駆動側のエッジ位置であるlwとldに関し、これらの差の絶対値の「1/2」が蛇行量となる。なお、同図においては被圧延材1が作業側に移動した場合(つまり、lw<ldの場合)を示した。
【0019】
以下、図1において被圧延材1の最尾端部が前記m台目の圧延機3の1つ上流側にある圧延機2(以下、単に上流側圧延機2という)を通過した後、圧延機3及びその1つ下流側にある圧延機(以下、下流側圧延機という。図示せず)でタンデム圧延中の場合を例に説明する。
【0020】
上記の場合、m台目の圧延機3の入側では、上流側圧延機2による拘束が働かないため、被圧延材1は自由に回転運動ができる。以下、この場合の被圧延材1の運動を、図6を用いて考察する。なお、この図6は、水平面内にx軸、y軸をとって、y軸を圧延機3直下(図では「ミル直下」と記載)の変形域、つまり圧延機3のロール軸直下の変形域に一致させ、原点を圧延機の胴長方向中心にとったものである。
【0021】
上述した上流側圧延機2による拘束が働かない場合には、圧延機3の作業側と駆動側の圧下位置差(すなわち、レベリング)の設定不良や、被圧延材1の圧延機3での入側における作業側と駆動側の板厚差(すなわち、ウェッジ)などの非対称圧延要因によって、作業側と駆動側で被圧延材1の速度差が発生し、このために被圧延材1は回転運動をする。なお、被圧延材1の運動は水平面内の剛体運動と考えられるから、上記圧延機3直下での被圧延材1の送り方向が圧延ロールの周方向と一致するとした場合、時刻τ=0における被圧延材1の板幅b方向中心線上の点(x0、y0)の時刻τ=tでの位置(x、y)は、y0=f0(x0)、ω1 を回転角速度、v1 を被圧延材1の時間変化を無視したx軸方向の移送速度として、下記の式▲1▼及び▲2▼で表される。
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】
【0024】
前記の式▲1▼及び▲2▼から、圧延機3直下での蛇行量yC(t)と圧延機3から距離Lだけ上流側に設置された入側蛇行計4の位置における蛇行量yS(t)は、それぞれ式▲3▼及び▲4▼で与えられる。
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】
【0027】
式▲3▼及び▲4▼をラプラス変換すると、下記の式▲5▼及び▲6▼が得られる。
【0028】
【数5】
【0029】
【数6】
【0030】
YS(s)からYC(s)までの応答は、式▲5▼及び▲6▼の右辺第1項を比較すると、F0(s)成分に関して無駄時間L/v1 (入側蛇行計4から圧延機3迄の移送時間)だけ遅れる応答であり、右辺第2項を比較すると、Ω(s)成分に関して時定数L/v1 の一次遅れ応答であることがわかる。
【0031】
したがって、入側蛇行計4で圧延機3における蛇行量を事前に検出することが可能であり、入側蛇行計4の測定結果に基づいて圧延機3の蛇行制御を行うことが被圧延材1の蛇行抑制に有効である。
【0032】
一方、前記m台目の圧延機3の出側では、圧延機3と下流側圧延機との間で被圧延材1は拘束されており、回転運動が制約される。したがって、出側蛇行計5を用いても圧延機3直下での蛇行量を、圧延機3から出側蛇行計5までの移送時間分だけ遅れて測定することができる。ここで、m=nの場合には、圧延機3の出側では、圧延機3とその下流側に設置した巻取機(図示せず)との間で被圧延材1は拘束されることになり、回転運動が制約される。
【0033】
なお、タンデム圧延設備における蛇行現象は、非常に短い時間で進行するので蛇行量の検出遅れはできる限り排除する必要があり、更に、蛇行現象による絞り込みは被圧延材1の最尾端部で発生する可能性が高いので、被圧延材1の最尾端部まで蛇行制御を行うことが重要となるが、これらを達成するためには、図1における切り替え制御器8を図3に示すようにして接点位置8aと8bに切り替えればよい。
【0034】
すなわち、任意の制御開始タイミング、例えば、上流側の拘束がなくなる被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2を通過した直後、制御を開始するために切り替え制御器8の接点を8a側に接続し、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置又はそれよりも上流側にある間、つまり、被圧延材1の蛇行量を入側蛇行計4で測定できる間、前記の接点8a側への接続状態を維持する。このとき、入側蛇行量制御装置6で、入側蛇行計4による蛇行量測定値yinに基づく下記の式▲7▼で与えられる操作量Srinを計算し、切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正すれば、圧延機3を蛇行変化に対し遅れを生じることなく制御することが可能である。
【0035】
例えば、入側蛇行計4により被圧延材1が作業側に蛇行していることを検出した場合には、圧延機3の圧下装置3bは蛇行量に相当する量だけ作業側の圧下位置を相対的に閉じる(つまり、ロールギャップを小さくする)ように修正すればよい。
【0036】
Srin=Kin×yin・・・▲7▼、
ここで、上記のSrinは作業側と駆動側の圧下位置の差、すなわち、レベリングの目標値である。又、Kinは蛇行量に対するレベリングの影響係数と制御ゲインとを含む係数であり、被圧延材1の材質や寸法等によって設定される値である。
【0037】
なお、上流側圧延機2が存在しない(つまりm=1の場合)には、同様に任意のタイミングで、制御を開始するために切り替え制御器8の接点を8a側に接続し、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置又はそれよりも上流側にある間、つまり、被圧延材1の蛇行量を入側蛇行計4で測定できる間、前記の接点8a側への接続状態を維持する。このとき、入側蛇行量制御装置6で、入側蛇行計4による蛇行量測定値yinに基づく上記の式▲7▼で与えられる操作量Srinを計算し、切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正すれば、圧延機3を蛇行変化に対し遅れを生じることなく制御することが可能である。
【0038】
次に、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4よりも下流側に移動した場合、すなわち、被圧延材1の蛇行量を入側蛇行計4で測定できなくなった場合、切り替え制御器8の接点を8a側から8b側に接続し、この接点接続状態を被圧延材1の最尾端部が圧延機3を通過するまで維持する。このとき、出側蛇行量制御装置7で、出側蛇行計5による蛇行量測定値youに基づく下記式▲8▼で与えられる操作量Srouを計算し、切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正すれば、圧延機3を蛇行変化に対し遅れを生じることなく制御することが可能である。
【0039】
Srou=Kou×you・・・▲8▼、
ここで、上記▲8▼式におけるSrouも作業側と駆動側の圧下位置の差(レベリング)の目標値である。又、Kouは前記Kin同様、蛇行量に対するレベリングの影響係数と制御ゲインとを含む係数であり、被圧延材1の材質や寸法等によって設定される値である。
【0040】
最後に、被圧延材1の最尾端部が圧延機3を通過した後は、切り替え制御器8の接点を中立位置に戻して制御を終了すればよい。なお、前記の中立位置とは接点8a、8bのいずれにも接触していない状態をいう。
【0041】
上記のようにすることで、被圧延材1の最尾端部まで蛇行制御を行うことが可能であり、被圧延材の最尾端部まで蛇行を抑制することができる。
【0042】
次に、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
【0043】
【実施例】
7台の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて、JIS G 3131に記載のSPHCを素材鋼とする厚さが28mmで幅が1265mmの被圧延材を、厚さが1.2mmで幅が1250mmに仕上げた。なお、上記圧延においては、タンデム圧延設備の6台目の圧延機の入側での寸法として厚さが2.0mmで幅が1255mmの被圧延材を、出側寸法として厚さが1.5mmで幅が1252mmに圧延した。ここで、前記6台目の圧延機の入側での寸法とは、その1台上流側の圧延機で圧延された寸法である。
【0044】
ここで、前記6台目の圧延機の作業側と駆動側の圧下位置の差であるレベリングの修正は、下記(イ)と(ロ)の2種類の方法で行った。(イ)に記載した方法は、本発明に係る被圧延材の蛇行制御方法であり、(ロ)に記載した方法は、比較例としての従来技術に基づく被圧延材の蛇行制御方法である。
【0045】
なお、本実施例においては、(イ)と(ロ)のいずれの方法の場合にも、被圧延材1は作業側に移動する蛇行現象が生じた。
【0046】
(イ)「図1に示すように、上記6台目の圧延機3の入側及び出側にそれぞれ入側蛇行計4及び出側蛇行計5を設け、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2を通過した直後、切り替え制御器8の接点を8a側に接続し、この状態を被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置に来るまで保持した。この際、入側蛇行計4による蛇行量測定値yinに基づく前記式▲7▼で与えられる操作量Srinは、Kinを50μm/mmとして切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正した。
次いで、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4よりも下流側に移動した直後、切り替え制御器8の接点を8a側から8b側に接続し、この状態を被圧延材1の最尾端部が6台目目の圧延機3を通過するまで維持した。この際、出側蛇行計5による蛇行量測定値youに基づく前記式▲8▼で与えられる操作量Srouは、Kouを20μm/mmとして切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正した。」
(ロ)「図1に示す6台目の圧延機3の入側及び出側に設けた入側蛇行計4及び出側蛇行計5による測定値のうち、入側蛇行計4の測定値だけを用いて圧延機3のレベリングの修正を行った。すなわち、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2を通過した直後、切り替え制御器8の接点を8a側に接続し、この状態を被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置に来るまで保持した。この際、入側蛇行計4による蛇行量測定値yinに基づく前記式▲7▼で与えられる操作量Srinは、Kinを50μm/mmとして切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正した。
【0047】
次いで、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4よりも下流側に移動した直後から被圧延材1の最尾端部が前記6台目の圧延機3を通過するまでの間も、上記の被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置にある場合の操作量Srinの値を継続して切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正した。つまり、この比較例の方法の場合には、前記(イ)の場合とは異なり、出側蛇行計5による蛇行量測定値youに基づく前記式▲8▼で与えられる操作量Srouを用いなかった。」
図4及び図5に、それぞれ前記(イ)と(ロ)の方法で蛇行制御した場合の結果をまとめて示す。
【0048】
図4の(a)は、蛇行量と時間との関係、つまり、蛇行量の時間変化を示す図である。
【0049】
この図4(a)には、入側蛇行計4での測定値と出側蛇行計5での測定値をそれぞれ「入側蛇行計測定値」、「出側蛇行計測定値」として細い実線で表示した。又、前記の「入側蛇行計測定値」と「出側蛇行計測定値」から求められる圧延機3直下の蛇行量であるyC(t)を「圧延機直下蛇行量」として太い実線で示した。なお、図4(a)には、全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量を細い破線を用いて、それぞれ前記した「入側蛇行計測定値」、「出側蛇行計測定値」及び「圧延機直下蛇行量」の線の隣に示した。図4(a)の時間軸における△印は、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2、入側蛇行計4及び6台目の圧延機3を通過するタイミングであり、同図にはそれぞれ、「上流側圧延機抜け」、「入側蛇行計抜け」及び「当該圧延機抜け」として表示した。
【0050】
ここで、上記の全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量は次のようにして求めることができる。
【0051】
先ず、圧延機3直下での蛇行量yC(t)と入側蛇行計4の位置における蛇行量yS(t)は、それぞれ前記の式▲3▼及び▲4▼で与えられる。
【0052】
一方、被圧延材1の剛体運動の回転角速度ω1 は、被圧延材1の板幅b、x軸方向の移送速度v1 及び圧延機3のウェッジ比率変化△ψと下記式▲9▼の関係にあることが知られている。
【0053】
ω1 =(ζv1 /b)△ψ・・・▲9▼、
ここで、ζは定数である。
【0054】
上記のウェッジ比率変化△ψは、圧延機3の入側と出側のウェッジ比率(つまり、ウェッジと板厚との比)の変化で定義されるものであり、Hdfとhdfを圧延機3の入側ウェッジと出側ウェッジ、Hとhを圧延機3の入側と出側での板厚とすると、下記(10)式で表される。
【0055】
△ψ=(hdf/h)−(Hdf/H)・・・(10)。
【0056】
なお、圧延機出側のウェッジhdfは、圧延機3のレベリングSaを操作することによって変化するため、下記(11)式が成り立つ。
【0057】
hdf(t)=Ksh×Sa(t)・・・(11)、
但し、hdf(t)とSa(t)は、時刻τ=tにおける圧延機3の出側でのウェッジとレベリングであり、Kshはレベリングに対する出側ウェッジへの影響係数である。Kshはテストによって求めることができるものであり、理論的に求めることも可能である。
【0058】
式▲3▼、▲9▼、(10)及び(11)から、圧延機3直下の蛇行量は下記の(12)式で表すことができる。
【0059】
【数7】
【0060】
ここで、蛇行制御を行った場合、すなわち、圧延機のレベリングSa(t)を変化させた場合の蛇行量yC(t)が既知であるので、この量からレベリングSa(t)の影響である下記(13)式を差し引くことで、蛇行制御を行わなかった場合の蛇行量を予想することができる。
【0061】
【数8】
【0062】
同様に、式▲4▼、▲9▼、(10)及び(11)から、入側蛇行計4の位置における蛇行量は下記(14)式で表すことができる。
【0063】
【数9】
【0064】
蛇行制御を行った場合、すなわち、圧延機のレベリングSa(t)を変化させた場合の蛇行量yS(t)が既知であるので、この量からレベリングSa(t)の影響である下記(15)式を差し引けば、蛇行制御を行行わなかった場合の蛇行量を予想することができる。
【0065】
【数10】
【0066】
図4の(b)は、6台目の圧延機の作業側と駆動側の圧下位置の差であるレベリングの修正量、つまり、式▲7▼及び▲8▼におけるSrin、Srouの値と時間との関係をまとめて示す図である。既に述べたように、(イ)の方法で蛇行制御した場合、被圧延材1は作業側に移動して蛇行したので、上記「レベリング修正量」は圧延機の作業側の圧下位置を相対的に閉じた(つまり、ロールギャップを小さくした)ことを示す。これを図では「作業側閉」と表示した。
【0067】
上記図4(b)の時間軸における△印は、既に述べた図4(a)の場合と同様に、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2、入側蛇行計4及び6台目の圧延機3を通過するタイミングを意味し、図ではそれぞれ、「上流側圧延機抜け」、「入側蛇行計抜け」及び「当該圧延機抜け」として表示した。
【0068】
図5の(a)は、前記図4(a)と同様に、蛇行量の時間変化を示す図である。この図5(a)の場合にも、入側蛇行計4での測定値と出側蛇行計5での測定値をそれぞれ「入側蛇行計測定値」、「出側蛇行計測定値」として細い実線で表示した。又、前記の「入側蛇行計測定値」から求められる圧延機3直下の蛇行量であるyC(t)を「圧延機直下蛇行量」として太い実線で示した。なお、この図5(a)にも、全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量を細い破線を用いて、それぞれ「入側蛇行計測定値」、「出側蛇行計測定値」及び「圧延機直下蛇行量」の線の隣に示した。上記の全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量は既に述べた方法によって求めたものである。この図5(a)の時間軸における△印も、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2、入側蛇行計4及び6台目の圧延機3を通過するタイミングであり、同図にはそれぞれ、「上流側圧延機抜け」、「入側蛇行計抜け」及び「当該圧延機抜け」として表示した。
【0069】
図5の(b)は、6台目の圧延機の作業側と駆動側の圧下位置の差であるレベリングの修正量、つまり、式▲7▼におけるSrinの値と時間との関係を示す図である。既に述べたように、(ロ)の方法で蛇行制御した場合にも、被圧延材1は作業側に移動して蛇行したので、上記「レベリング修正量」は圧延機の作業側の圧下位置を相対的に閉じた(つまり、ロールギャップを小さくした)ことを示す。これを図では「作業側閉」と表示した。
【0070】
上記図5(b)の時間軸における△印も、被圧延材1の最尾端部が上流側圧延機2、入側蛇行計4及び6台目の圧延機3を通過するタイミングを意味し、図ではそれぞれ、「上流側圧延機抜け」、「入側蛇行計抜け」及び「当該圧延機抜け」として表示した。
【0071】
なお、既に述べたように、前記(ロ)の方法での蛇行制御は、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4よりも下流側に移動した直後から被圧延材1の最尾端部が前記6台目の圧延機3を通過するまでの間は、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4の位置にある場合の上記式▲7▼におけるSrの値を継続して切り替え制御器8から圧延機3の圧下装置3bに出力し、作業側と駆動側の圧下位置を修正した。このため、図5(b)の時間軸で「入側蛇行計抜け」から「当該圧延機抜け」までについての「レベリング修正量」は一定の値になっている。
図4(a)から、被圧延材1の最尾端部が入側蛇行計4を通過した後も出側蛇行計5での測定値に基づく蛇行制御を行ってレベリング修正する本発明に係る前記(イ)に記載した方法の場合、被圧延材最尾端部の「圧延機直下蛇行量」は、全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量である90mmから35mmに低下し、55mmの蛇行抑制効果が得られている。
【0072】
これに対し、図5(a)の比較例に係る前記(ロ)に記載した方法の場合、被圧延材最尾端部の「圧延機直下蛇行量」は、全く蛇行制御を行わなかった場合の予想蛇行量である90mmから60mmへ低下するだけ、蛇行抑制効果は30mmしかなく、本発明に係る方法に比べて蛇行抑制効果に劣っている。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて圧延する際に、被圧延材の最尾端部まで蛇行制御することが可能なため、効果的に被圧延材最尾端部までの蛇行を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る被圧延材の蛇行制御方法を説明する図である。
【図2】入側蛇行計及び出側蛇行計により蛇行量を求める方法の一例を示す図で、CCDカメラで被圧延材を2次元の画像として測定し、上記の測定画像から被圧延材のエッジ位置を検出することで蛇行量を求める場合を示す図である。
【図3】被圧延材の最尾端部まで蛇行制御を行うための切り替え制御器の接点位置切り替え方法を説明する図である。
【図4】実施例における本発明に係る被圧延材の蛇行制御方法による結果を整理した図で、(a)は蛇行量と時間との関係、(b)はレベリング修正量と時間との関係を示す図である。
【図5】実施例における比較例に係る被圧延材の蛇行制御方法による結果を整理した図で、(a)は蛇行量と時間との関係、(b)はレベリング修正量と時間との関係を示す図である。
【図6】被圧延材の回転運動を説明するための座標系と変形域との関係を示す図で、圧延機による蛇行現象の解説図である。
【符号の説明】
1:被圧延材、
2:上流側圧延機、
3:m台目の圧延機、
3b:m台目の圧延機の圧下装置、
4:入側蛇行計、
5:出側蛇行計、
6:入側蛇行量制御装置、
7:出側蛇行量制御装置、
8:切り替え制御器、
8a、8b:切り替え制御器の接点。
Claims (1)
- n台の圧延機を備えるタンデム圧延設備を用いて圧延する場合の被圧延材の蛇行制御方法であって、前記タンデム圧延設備のm台目の圧延機の入側及び出側にそれぞれ被圧延材の作業側と駆動側の幅端部位置を検出して被圧延材の蛇行量を測定する蛇行測定計を設置し、被圧延材の最尾端部が前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計の位置又はその蛇行測定計よりも圧延上流側にある場合には、前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計の測定値に基づいて圧延機の作業側と駆動側の圧下位置を修正し、被圧延材の最尾端部が前記圧延機の入側に設けた蛇行測定計よりも圧延下流側にある場合には、出側に設けた蛇行測定計の測定値に基づいて圧延機の作業側と駆動側の圧下位置を修正することを特徴とする被圧延材の蛇行制御方法。
ここで、nは3以上の整数、mは1以上でn以下の整数である。
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