JP2018134661A - 圧延機の板厚制御装置および該方法ならびに圧延機 - Google Patents

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裕之 片山
隆広 清水
Takahiro Shimizu
隆広 清水
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祐紀 松谷
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【課題】圧延材が一対のロールによって形成されるギャップを通過する前に測定された圧延材の板厚を基にして、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を制御する場合に、板厚の精度をさらに改善する。【解決手段】制御部(板厚制御部21)は、ギャップ(ロールギャップRG)より上流にある第1位置で測定された圧延材WKの板厚を基にして、ギャップの修正量を算出し、この修正量を示す信号(指令信号CS)を、ギャップ修正装置(圧下装置13)へ出力する。第1判定部(タイミングずれ判定部24)は、制御部が上記信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する。第1判定部がそのタイミングにずれが発生していないと判定したとき、制御部は、制御ゲインを調節して圧延材WKの板厚を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、圧延機によって圧延材が圧延されるときに、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚(圧延材の厚み)を制御する技術に関する。
圧延機は、一般に、ロールギャップを有する一対のワークロールと、ロールギャップを修正する圧下装置と、を備え、圧延材がロールギャップを通過するときに、一対のワークロールによって圧延材を押圧して薄く延ばす機械である。
圧延機が圧延材を圧延するとき、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を目標値にする制御がされる。このような制御の1つとして、フィードフォワード板厚制御が知られている。
例えば、特許文献1は、制御利得値を調節するタイプのフィードフォワード板厚制御を開示している。特許文献2は、圧下装置へ指令信号を出力するタイミングを調節するタイプのフィードフォワード板厚制御を開示している。
特開平1−157710号公報 特開2012−135777号公報
本発明者は、フィードフォワード板厚制御において、制御ゲイン(制御利得値)と圧下装置へ指令信号を出力するタイミングとの両方に着目すれば、板厚の精度をさらに改善できることを見出した。このことは、圧延材がロールギャップを通過する前に測定された圧延材の板厚を基にして、ロールギャップを修正する板厚制御について言えることである。このような板厚制御として、フィードフォワード板厚制御以外に、例えば、マスフロー板厚制御がある。
本発明の目的は、圧延材が一対のロールによって形成されるギャップを通過する前に測定された圧延材の板厚を基にして、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を制御する場合に、板厚の精度をさらに改善できる、圧延機の板厚制御装置および該方法ならびに圧延機を提供することである。
本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置は、ギャップを形成して配置され、圧延材が前記ギャップを通過するときに前記圧延材を押圧して圧延する一対のロールと、前記ギャップの修正量を示す信号に基づいて、前記一対のロールの少なくとも一方を移動させて前記ギャップを修正するギャップ修正装置と、を備える圧延機に適用され、前記圧延材の長手方向において前記圧延材の板厚を制御する板厚制御装置であって、前記ギャップより上流にある第1位置で測定された前記圧延材の板厚を基にして、前記修正量を算出し、前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力する制御部と、前記制御部が前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する第1判定部と、を備え、前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していないと判定したとき、前記制御部は、制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する。
ギャップの修正量を示す信号は、一般に指令信号と称され、ギャップ修正装置は、一般に圧下装置と称される。制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生している場合、ギャップ修正装置がギャップを修正するタイミングにずれが発生するので、圧延材の板厚の精度が低下する。このような場合、制御部が制御ゲインを調節するだけでは、板厚の精度の改善が十分でない可能性がある。そこで、まず、第1判定部は、制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する。第1判定部がタイミングにずれが発生していないと判定したとき、制御部は、制御ゲインを調節して圧延材の板厚を制御する。従って、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置によれば、圧延材が一対のロールによって形成されるギャップを通過する前に測定された圧延材の板厚を基にして、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を制御する場合に、板厚の精度をさらに改善することができる。
上記構成において、前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していると判定したとき、前記制御部は、前記タイミングを修正して前記圧延材の板厚を制御する。
制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生している場合、制御部は、制御ゲインを調節しなくても、そのタイミングを修正することにより、板厚の精度を改善できる可能性がある。
上記構成において、前記第1位置で測定された前記圧延材の板厚の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差と前記圧延材の長手方向の位置との関係を示す第1データを生成する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記圧延材の板厚の偏差の周期的な変化を示す第2データを生成する第2生成部と、前記ギャップより下流にある第2位置で測定された前記圧延材の板厚の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差と前記圧延材の長手方向の位置との関係を示す第3データを生成する第3生成部と、前記第3データを基にして、前記圧延材の板厚の偏差の周期的な変化を示す第4データを生成する第4生成部と、をさらに備え、前記第1判定部は、前記第2データと前記第4データとにおいて、前記圧延材の長手方向の同一位置について位置を揃えて、前記第2データの波形と前記第4データの波形とを比較し、前記第2データの波形と前記第4データの波形との位相差が第1しきい値を超えているとき、前記タイミングにずれが発生していると判定し、前記位相差が前記第1しきい値以下のとき、前記タイミングにずれが発生していないと判定する。
この構成は、第1判定部が、制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する手法の一例である。第2データは、例えば、第1データをフーリエ変換して得られた基本周波数を示すデータ(波形データ)でもよいし、第1データを構成する偏差の中央値を示すデータ(波形データ)でもよいし、第1データを移動平均して得られたデータ(波形データ)でもよい。第4データは、例えば、第3データをフーリエ変換して得られた基本周波数を示すデータ(波形データ)でもよいし、第3データを構成する偏差の中央値を示すデータ(波形データ)でもよいし、第3データを移動平均して得られたデータ(波形データ)でもよい。
上記構成において、前記ギャップを通過した前記圧延材の板厚の偏差が第2しきい値を超えているか否かを判定する第2判定部をさらに備え、前記第2判定部が前記圧延材の板厚の偏差が前記第2しきい値を超えていると判定したとき、前記第1判定部は、前記タイミングにずれが発生しているか否かを判定する。
この構成は、ギャップを通過した圧延材(すなわち、圧延後の圧延材)の板厚の偏差が第2しきい値を超えているとき、板厚の精度を改善する必要があると判定する。これにより、第1判定部は、制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する。
上記構成において、前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していると判定したことにより、前記制御部が前記タイミングを修正して前記圧延材の板厚を制御した後、前記第2判定部が前記ギャップを通過した前記圧延材の板厚の偏差が前記第2しきい値を超えていると判定したとき、前記制御部は、前記制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する。
ギャップを通過した圧延材(すなわち、圧延後の圧延材)の板厚の偏差が第2しきい値を超え、かつ、制御部がギャップの修正量を示す信号をギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているとき、まず、制御部は、そのタイミングを修正して圧延材の板厚を制御する。これでも、ギャップを通過した圧延材(すなわち、圧延後の圧延材)の板厚の偏差が第2しきい値を超える場合、制御部は、制御ゲインを調節して圧延材の板厚を制御する。
本発明の第2局面に係る圧延機の板厚制御方法は、ギャップを形成して配置され、圧延材が前記ギャップを通過するときに前記圧延材を押圧して圧延する一対のロールと、前記ギャップの修正量を示す信号に基づいて、前記一対のロールの少なくとも一方を移動させて前記ギャップを修正するギャップ修正装置と、を備える圧延機に適用され、前記圧延材の長手方向において前記圧延材の板厚を制御する板厚制御方法であって、前記ギャップより上流にある第1位置で測定された前記圧延材の板厚を基にして、前記修正量を算出し、前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力する制御ステップと、前記制御ステップが前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する第1判定ステップと、を備え、前記第1判定ステップが前記タイミングにずれが発生していないと判定したとき、前記制御ステップは、制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する。
本発明の第2局面に係る圧延機の板厚制御方法は、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置を方法の観点から規定しており、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置と同様の作用効果を有する。
本発明の第3局面に係る圧延機は、上記圧延機の板厚制御装置を備える圧延機である。
本発明の第3局面に係る圧延機は、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置を圧延機の観点から規定しており、本発明の第1局面に係る圧延機の板厚制御装置と同様の作用効果を有する。
本発明によれば、圧延材が一対のロールによって形成されるギャップを通過する前に測定された圧延材の板厚を基にして、圧延材の長手方向において、圧延材の板厚を制御する場合に、板厚の精度をさらに改善することができる。
実施形態における圧延システムの構成を示すブロック図である。 板厚制御部の構成を示すブロック図である。 入側板厚の偏差データの一例を示すグラフである。 出側板厚の偏差データの一例を示すグラフである。 測定情報の一例を示すテーブルである。 入側板厚の偏差に関する波形データの一例を示すグラフである。 出側板厚の偏差に関する波形データの一例を示すグラフである。 入側板厚の偏差に関する波形データと出側板厚の偏差に関する波形データとの比較を説明する説明図である。 出側板厚の偏差に関する波形データと制御ゲインの変化との関係を示すグラフである。 実施形態における圧延システムの動作を説明するフローチャートである。 フィードフォワード板厚制御の原理を説明する説明図である。 圧延材の一部の平面および側面を示す模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し(例えば、ワークロール101)、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す(例えば、ワークロール101−1)。
図11は、フィードフォワード板厚制御の原理を説明する説明図である。ワークロール101−1とワークロール101−2との間には、所定のギャップが設けられている。このギャップは、ロールギャップRGと称される。圧延材WKは、ロールギャップRGに向けて矢印D1方向(図11の紙面上から見て、左から右へ向かう方向)に送られ、ロールギャップRGを通過する際に、一対のワークロール101(一対のロールの一例)によって押圧されて薄く延ばされる。ロールギャップRGは、圧下装置103(ギャップ修正装置の一例)によって修正される。板厚制御部104(制御部の一例)は、ロールギャップRGの修正量を算出し、指令信号CSを圧下装置103へ出力する。指令信号CSは、ロールギャップRGの修正量を示す信号である。圧下装置103は、指令信号CSに基づいてロールギャップRGを修正する。
ロールギャップRG(ロールギャップ位置P0)より上流にある測定位置P1(第1位置の一例)には、厚み計102が配置されている。厚み計102は、測定位置P1を通過している圧延材WKの板厚(圧延材WKの厚み)を、所定の時間間隔(例えば、1msec間隔)で測定する。これにより、圧延材WKの長手方向に沿って、圧延材WKの板厚が測定される。
この測定について詳しく説明する。図12は、圧延材WKの一部の平面および側面を示す模式図である。図12の上側が圧延材WKの平面を示しており、下側が圧延材WKの長手方向に沿った側面を示している。図11および図12を参照して、圧延材WKは、矢印D1方向に送られており、厚み計102は、圧延材WKの長手方向D3に沿って、圧延材WKの板厚Thを逐次測定する。圧延材WKの長手方向D3に沿って、多数の測定点pがある。測定点pは、厚み計102によって、圧延材WKの板厚Thが測定された圧延材WK上の位置を示している。測定点pを図示する必要のために、測定点pを黒点で示しているが、実際には、このような黒点は圧延材WK上に存在しない。
フィードフォワード板厚制御は、ロールギャップRGより上流にある測定位置P1で測定された板厚Thの偏差を基にして、ロールギャップRGの修正量を算出する。フィードフォワード板厚制御は、例えば、下記式1を用いて、ロールギャップRGの修正量を算出する。
△S=C×(m/M)×ΔH・・・式1
ΔSは、ロールギャップRGの修正量である。Cは、制御ゲインである。mは、圧延材WKの塑性定数である。Mは、圧延機のミル定数である。ΔHは、入側板厚の偏差である。入側板厚とは、ここでは、厚み計102で測定された圧延材WKの板厚である。
ロールギャップRGの修正量は、各測定点pに対して算出される。例えば、連続する3つの測定点pを、m−1番目の測定点p、m番目の測定点p、m+1番目の測定点pとする。m−1番目の測定点pに対する修正量、m番目の測定点pに対する修正量、m+1番目の測定点pに対する修正量が、それぞれ算出される。
ある測定点pに対する修正量は、その測定点pの直前の測定点pが、ロールギャップRGを通過するときのロールギャップRGの大きさを基準とする。例えば、m番目の測定点pに対する修正量は、m−1番目の測定点pがロールギャップRGを通過するときのロールギャップRGの大きさを基準とする。従って、m番目の測定点pがロールギャップRGを通過するときのロールギャップRGの大きさは、m−1番目の測定点pがロールギャップRGを通過するときのロールギャップRGの大きさに、m番目の測定点pに対する修正量に基づくロールギャップRGの大きさを加えた値である。各測定点pに対して修正量が算出されるので、各測定点pに対してロールギャップRGの大きさが設定されることになる。
板厚制御部104が指令信号CSを圧下装置103へ出力するタイミングにずれが発生しているとき、圧下装置103がロールギャップRGを修正するタイミングにずれが発生する。これにより、ある測定点pに対して設定されたロールギャップRGの大きさでない状態で、その測定点pがロールギャップRGを通過して圧延されることが発生する。例えば、m番目の測定点pがロールギャップRGを通過するときのロールギャップRGの大きさが、m−1番目の測定点pに対して設定された値であったり、m+1番目の測定点pに対して設定された値であったりすることが発生する。従って、板厚制御部104が指令信号CSを圧下装置103へ出力するタイミングにずれが発生している場合、圧延材WKの板厚Thの精度が低下する。
板厚Thの偏差が所定範囲内でない場合、板厚Thの精度を改善するために、制御ゲインが調節される。しかし、板厚制御部104が指令信号CSを圧下装置103へ出力するタイミングにずれが発生している場合、制御ゲインの調節だけでは、板厚Thの精度の改善が十分でない可能性がある。このことは、圧延材WKがロールギャップRGを通過する前に測定された圧延材WKの板厚Thを基にして、ロールギャップRGを修正する板厚制御について言えることである。このような板厚制御として、フィードフォワード板厚制御以外に、例えば、マスフロー板厚制御がある。
以上に基づいて、本発明者は、実施形態を創作した。
図1は、実施形態における圧延システム100の構成を示すブロック図である。圧延システム100は、冷間圧延のシステムであるが、これに限定されることはなく、熱間圧延のシステムでもよい。圧延機として、タンデム型とリバース型とがある。タンデム型は、タンデムに配置された複数の圧延機で順番に圧延材を圧延する。リバース型は、2つのリールによって圧延材を1回以上往復させて、1台の圧延機で圧延材を圧延する。実施形態では、リバース型を例にして説明する。
実施形態における圧延システム100は、圧延対象である圧延材WKを自動的に所定の目標の厚み(板厚)となるように圧延するシステムであり、例えば、図1に示すように、圧延機1と、第1速度計4と、第1厚み計5と、第2速度計6と、第2厚み計7と、第1デフレクタロール8と、第2デフレクタロール9とを備え、例えば第1リールR1および第2リールR2に巻回された帯状の圧延材WKを、第1リールR1および第2リールR2間に配設された圧延機1によって圧延する。この圧延システム100によって製造される圧延製品の板厚は、任意であって良いが、近年の薄物化に鑑み、好適には、例えば数百ミクロンメートル以下である。
圧延機1は、一対のワークロール11(一対のロールの一例)と、一対のバックアップロール12と、圧下装置13(ギャップ修正装置の一例)と、板厚制御装置2と、を備える。
ワークロール11−1は、圧延材WKを上側から押圧する。ワークロール11−2は、圧延材WKを下側から押圧する。ワークロール11−1とワークロール11−2との間には、ロールギャップRGが形成されている。圧延材WKは、ロールギャップRGに向けて、矢印D1方向(図1の紙面上から見て、左から右へ向かう方向)、または、矢印D1方向と逆方向である矢印D2方向に送られ、ロールギャップRGを通過する際に、一対のワークロール11によって押圧されて薄く延ばされる。このように、圧延材WKは、ロールギャップRGの位置であるロールギャップ位置P0で圧延される。
バックアップロール12−1は、ワークロール11−1の弾性変形等を抑制するために、ワークロール11−1を支持する。バックアップロール12−2は、ワークロール11−2の弾性変形等を抑制するために、ワークロール11−2を支持する。なお、図1に示す例では、1つのワークロール11は、1つのバックアップロール12によって支持されるが、複数のバックアップロール12によって支持されても良い。すなわち、圧延機1は、縦型ミルやクラスタ型ミル等の複数段型圧延機であっても良い。
圧下装置13(ギャップ修正装置の一例)は、板厚制御装置2の制御に従って、一対のワークロール11のうちの一方を他方に対して近接移動または離間移動することによって、ロールギャップRGを修正しながら、一対のワークロール11を圧下する装置である。圧下装置13は、板厚制御装置2が出力する指令信号CS(ロールギャップRGの修正量を示す信号の一例)に基づいて、ロールギャップRGを修正する。圧下装置13は、実施形態では、高応答性の観点から、例えば、油圧圧下装置である。
第1デフレクタロール8は、圧延機1と第1リールR1との間に配置されており、所定の軸回りに回転可能な円柱状の部材である。第2デフレクタロール9は、圧延機1と第2リールR2との間に配置されており、所定の軸回りに回転可能な円柱状の部材である。
圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合、第1リールR1、第2リールR2、第1デフレクタロール8および第2デフレクタロール9は、以下のように機能する。第1リールR1は、入側リールとなり、巻回された圧延材WKを圧延機1へ供給する。第1デフレクタロール8は、第1リールR1から引き出された圧延材WKの方向を水平方向に変更する。第2デフレクタロール9は、圧延機1から送られてきた水平方向の圧延材WKを第2リールR2の方向に変更する。第2リールR2は、出側リールとなり、圧延機1で圧延された圧延材WKを巻き取って収容する。
圧延材WKが矢印D2方向に送られている場合、第1リールR1、第2リールR2、第1デフレクタロール8および第2デフレクタロール9は、以下のように機能する。第2リールR2は、入側リールとなり、巻回された圧延材WKを圧延機1へ供給する。第2デフレクタロール9は、第2リールR2から引き出された圧延材WKの方向を水平方向に変更する。第1デフレクタロール8は、圧延機1から送られてきた水平方向の圧延材WKを第1リールR1の方向に変更する。第1リールR1は、出側リールとなり、圧延機1で圧延された圧延材WKを巻き取って収容する。
第1速度計4は、圧延機1と第1デフレクタロール8と間における圧延材WKの移動速度を測定する装置である。第1速度計4は、その測定した圧延材WKの移動速度を示す速度情報VIを後述する板厚制御部21および偏差データ生成部22へ出力する。第1速度計4は、実施形態では、例えば、第1デフレクタロール8の回転速度を測定するパルスジェネレータである。
第2速度計6は、圧延機1と第2デフレクタロール9と間における圧延材WKの移動速度を測定する装置である。第2速度計6は、その測定した圧延材WKの移動速度を示す速度情報VIを板厚制御部21および偏差データ生成部22へ出力する。第2速度計6は、実施形態では、例えば、第2デフレクタロール9の回転速度を測定するパルスジェネレータである。
なお、第1速度計4および第2速度計6は、それぞれ、パルスジェネレータに限定されるものではなく、他の速度計であっても良い。例えば、第1速度計4は、圧延機1と第1デフレクタロール8と間に配設されたレーザドップラ速度計等であっても良く、第2速度計6は、圧延機1と第2デフレクタロール9と間に配設されたレーザドップラ速度計等であっても良い。
第1厚み計5は、圧延機1と第1デフレクタロール8との間における圧延材WKの板厚を測定する。第1厚み計5は、その測定した圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを板厚制御部21および偏差データ生成部22へ出力する。第1厚み計5は、実施形態では、例えば、圧延機1と第1デフレクタロール8と間に配置されたX線透過型厚み計である。
第2厚み計7は、圧延機1と第2デフレクタロール9との間における圧延材WKの板厚を測定する。第2厚み計7は、その測定した圧延材WKの板厚を示す厚み情報TIを板厚制御部21および偏差データ生成部22へ出力する。第2厚み計7は、実施形態では、例えば、圧延機1と第2デフレクタロール9と間に配設されたX線透過型厚み計である。
第1厚み計5および第2厚み計7は、それぞれ、X線透過型厚み計に限定されるものではなく、他の厚み計であっても良い。例えば、第1厚み計5および第2厚み計7は、それぞれ、レーザ型厚み計や接触式厚み計等であっても良い。
板厚制御装置2は、圧延材WKの板厚制御を実行する。板厚制御装置2は、ハードウェア(CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等)、及び、ソフトウェア等によって実現されるマイクロコンピュータである。
板厚制御装置2は、機能ブロックとして、板厚制御部21と、偏差データ生成部22と、波形データ生成部23と、タイミングずれ判定部24と、偏差監視部25と、を備える。
圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合(すなわち、第1リールR1から圧延材WKが圧延機1に送られ、圧延機1で圧延された圧延材WKが第2リールR2で巻き取られている)、第1速度計4が測定した圧延材WKの速度が入側板速度であり、第1厚み計5が測定した圧延材WKの板厚が入側板厚であり、第2速度計6が測定した圧延材WKの速度が出側板速度であり、第2厚み計7が測定した圧延材WKの板厚が出側板厚である。
圧延材WKが矢印D2方向に送られている場合(すなわち、第2リールR2から圧延材WKが圧延機1に送られ、圧延機1で圧延された圧延材WKが第1リールR1で巻き取られている)、第1速度計4が測定した圧延材WKの速度が出側板速度であり、第1厚み計5が測定した圧延材WKの板厚が出側板厚であり、第2速度計6が測定した圧延材WKの速度が入側板速度であり、第2厚み計7が測定した圧延材WKの板厚が入側板厚である。
板厚制御部21(制御部の一例)は、フィードフォワード板厚制御を実行する。フィードフォワード板厚制御は、入側板厚を測定し、入側板厚の偏差を基にして、ロールギャップRGを修正することにより、圧延材WKの長手方向において、圧延材WKの板厚を制御する。
図2は、板厚制御部21の構成を示すブロック図である。板厚制御部21は、偏差演算部211と、トラッキングレジスタ212と、修正量演算部213と、指令信号生成部214と、を備える。圧延材WKは、矢印D1方向に送られているとする。
第1厚み計5は、測定位置P1を通過している圧延材WKの板厚(入側板厚)を、所定の時間間隔(例えば、1msec間隔)で測定し、測定した板厚を示す厚み情報TIを出力する。
板厚制御部21に、第1厚み計5が出力した厚み情報TIが入力される。偏差演算部211は、圧延材WKの板厚の目標値を予め記憶しており、以下の式2を用いて、圧延材WKの長手方向に沿って並ぶ測定点pの入側板厚の偏差を算出する。図2には、測定点pのうち、m−1番目の測定点p、m番目の測定点p、m+1番目の測定点p、m+n−k番目の測定点pが示されている。
ΔH=H−目標値・・・式2
ΔHは、入側板厚の偏差である。Hは、第1厚み計5が出力した厚み情報TIが示す板厚である(入側板厚)。なお、圧延材WKが図1に示す矢印D2方向に送られている場合、Hは、第2厚み計7が出力した厚み情報TIが示す板厚である。
トラッキングレジスタ212は、偏差演算部211が算出した入側板厚の偏差を記憶する。トラッキングレジスタ212は、第1厚み計5が、ある測定点pの入側板厚を測定したとき、その測定点pの入側板厚の偏差を、その測定点pがロールギャップRGに到達するまで記憶する。例えば、トラッキングレジスタ212は、第1厚み計5が、m番目の測定点pの入側板厚を測定したとき、m番目の測定点pの入側板厚の偏差を、m番目の測定点pがロールギャップRGに到達するまで記憶する。
修正量演算部213は、上述した式1を用いて、ロールギャップRGの修正量ΔSを演算する。
指令信号生成部214は、指令信号CSを生成する。指令信号CSは、修正量演算部213が演算した修正量ΔSを示す信号である。板厚制御部21は、指令信号CSを圧下装置13へ出力する。
以上説明したように、板厚制御部21は、ロールギャップRGより上流にある測定位置P1(第1位置の一例)で測定された圧延材WKの板厚を基にして、修正量ΔSを算出し、修正量ΔSを示す信号を圧下装置13へ出力する。
ある測定点pが、ロールギャップRG(言い換えれば、ロールギャップ位置P0)に到達したときに、板厚制御部21が、その測定点pに対する修正量ΔSを示す指令信号CSを圧下装置13へ出力しても遅い。なぜならば、圧下装置13に指令信号CSが入力されてから圧下装置13がロールギャップRGを修正するまでに所定時間を要するからである。この所定時間を遅れ時間とする。板厚制御部21は、遅れ時間を考慮して、指令信号CSを出力する。以下詳しく説明する。
n=L1÷Ls・・・式3
L1は、ロールギャップRGから測定位置P1までの距離である。Lsは、圧延材WKのサンプリング長さである。Lsは、言い換えれば、隣り合う測定点pの距離である。なお、圧延材WKが図1に示す矢印D2方向に送られている場合、L1の替わりにL2が用いられる。L2は、ロールギャップRGから測定位置P2までの距離である。
nは、第1厚み計5が、ある測定点pの入側板厚を測定してから、その測定点pが、ロールギャップRGに到達するまでに、板厚制御部21が実行するサンプリング回数である。これは、第1厚み計5が、その測定点pの入側板厚を測定してから、その測定点pがロールギャップRGに到達するまでに、第1厚み計5が入側板厚をn回測定することを意味する(n個の測定点pの入側板厚が測定される)。
従って、ある測定点pがロールギャップRGに到達したとき、第1厚み計5は、その測定点pからn番目後の測定点pの入側板厚を測定することになる。例えば、m番目の測定点pがロールギャップRGに到達したとき、第1厚み計5は、m+n番目の測定点p(不図示)の入側板厚を測定する。なお、圧延材WKが図1に矢印D2方向に送られている場合、nは、第2厚み計7が、ある測定点pの入側板厚を測定してから、その測定点pが、ロールギャップRGに到達するまでに、板厚制御部21が実行するサンプリング回数である。
k=(V×T)÷Ls・・・式4
Tは、上述した遅れ時間である。Vは、第1速度計4が出力した速度情報VIが示す圧延材WKの移動速度である(入側板速度)。kは、遅れ時間中に板厚制御部21が実行するサンプリング回数である。なお、圧延材WKが図1に示す矢印D2方向に送られている場合、Vは、第2速度計6が出力した速度情報VIが示す圧延材WKの移動速度である。
板厚制御部21は、kを考慮して、指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを決定する。例えば、板厚制御部21は、m番目の測定点pに対する修正量ΔSを示す指令信号CSを出力するタイミングを、第1厚み計5が、m+n番目の測定点p(不図示)の入側板厚を測定するときでなく、第1厚み計5が、m+n−k番目の測定点pの入側板厚を測定するときとする。これにより、圧下装置13は、m番目の測定点pがロールギャップRGに到達したときに、ロールギャップRGを、m番目の測定点pに対して設定された値にすることができる。
板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生すると、圧下装置13がロールギャップRGを修正するタイミングにずれが発生する。これにより、板厚の精度が低下する。
板厚制御部21は、指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを修正することができる。板厚制御部21は、指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを早くしたい場合、n−kの値を小さく設定する。板厚制御部21は、指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを遅くしたい場合、n−kの値を大きく設定する。
図1を参照して、偏差データ生成部22(第1生成部の一例、第3生成部の一例)は、入側板厚の偏差データDD1および出側板厚の偏差データDD2を生成する。入側板厚の偏差データDD1(第1データの一例)は、圧延材WKの長手方向に沿って測定された圧延材WKの入側板厚の偏差と、圧延材WKの長手方向の位置との関係を示すデータである。出側板厚の偏差データDD2(第3データの一例)は、圧延材WKの長手方向に沿って測定された圧延材WKの出側板厚の偏差と、圧延材WKの長手方向の位置との関係を示すデータである。
圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合、偏差データ生成部22は、ロールギャップRGより上流にある測定位置P1(第1位置)で測定された圧延材WKの板厚の偏差(入側板厚の偏差)を用いて、入側板厚の偏差データDD1を生成し、ロールギャップRGより下流にある測定位置P2(第2位置)で測定された圧延材WKの板厚の偏差(出側板厚の偏差)を用いて、出側板厚の偏差データDD2を生成する。
圧延材WKが矢印D2方向に送られている場合、偏差データ生成部22は、ロールギャップRGより上流にある測定位置P2(第1位置)で測定された圧延材WKの板厚の偏差(入側板厚の偏差)を用いて、入側板厚の偏差データDD1を生成し、ロールギャップRGより下流にある測定位置P1(第2位置)で測定された圧延材WKの板厚の偏差(出側板厚の偏差)を用いて、出側板厚の偏差データDD2を生成する。
図3は、入側板厚の偏差データDD1の一例を示すグラフであり、グラフの縦軸は、入側板厚の偏差を示し、グラフの横軸は、圧延材WKの長手方向の位置(各測定点pの位置)を示す。入側板厚の偏差データDD1は、各測定点pの入側板厚の偏差を順番に並べたデータである。
図4は、出側板厚の偏差データDD2の一例を示すグラフであり、グラフの縦軸は、出側板厚の偏差を示し、グラフの横軸は、圧延材WKの長手方向の位置(各測定点pの位置)を示す。出側板厚の偏差データDD2は、各測定点pの出側板厚の偏差を順番に並べたデータである。
図1を参照して、圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合を例にして、偏差データ生成部22について詳しく説明する。偏差データ生成部22には、第1厚み計5が出力した厚み情報TIが入力される。偏差データ生成部22は、圧延材WKの板厚の目標値を予め記憶しており、上記式2を用いて、各測定点pの入側板厚の偏差を算出する。偏差データ生成部22には、第2厚み計7が出力した厚み情報TIが入力される。偏差データ生成部22は、以下の式5を用いて、各測定点pの出側板厚の偏差を算出する。
Δh=h−目標値・・・式5
Δhは、出側板厚の偏差である。hは、第2厚み計7が出力した厚み情報TIが示す板厚である(出側板厚)。
入側板厚の偏差データDD1と出側板厚の偏差データDD2とにおいて、各測定点pは、次のようにして特定される。図2を参照して、測定位置P1において、例えば、時刻t1,t2,t3,・・・で、入側板厚が測定された圧延材WKの測定点pを、m−1番目の測定点p、m番目の測定点p、m+1番目の測定点p、・・・とする。m−1番目の測定点pが測定位置P1から測定位置P2に到達するのに要する時間は、測定位置P1からロールギャップRGまでの距離(距離L1)と、第1速度計4が測定した圧延材WKの移動速度と、ロールギャップRGから測定位置P2までの距離(距離L2)と、第2速度計6が測定した圧延材WKの移動速度とから特定できる(他の測定点pについても同様)。第1速度計4が出力した速度情報VI、および、第2速度計6が出力した速度情報VIが、図1に示す偏差データ生成部22に入力されるのは、偏差データ生成部22がそれらの移動速度を取得するためである。
従って、測定位置P2において、偏差データ生成部22が、m−1番目の測定点p、m番目の測定点p、m+1番目の測定点p、・・・を特定し、第2厚み計7を用いて、これらの測定点pの出側板厚を測定することができる。
偏差データ生成部22は、各測定点p、入側板厚の偏差、および、出側板厚の偏差を含む測定情報を生成し、記憶する。図5は、測定情報の一例を示すテーブルである。測定情報は、入側に関する測定情報と出側に関する測定情報とにより構成される。入側に関する測定情報は、測定時刻、測定点pの位置、および、入側板厚の偏差により構成される。出側に関する測定情報は、測定時刻、測定点pの位置、および、出側板厚の偏差により構成される。例えば、m番目の測定点pについて説明すると、偏差データ生成部22は、時刻t2で入側板厚が測定された圧延材WKの測定点pを、m番目の測定点pとする。m番目の測定点pの入側板厚の偏差は、例えば、0.07である。m番目の測定点pの出側板厚が測定された時刻は、t2+Δtである。m番目の測定点pの出側板厚の偏差は、例えば、0.04である。
偏差データ生成部22は、測定点pの位置と入側板厚の偏差とを用いて、入側板厚の偏差データDD1を生成し、測定点pの位置と出側板厚の偏差とを用いて、出側板厚の偏差データDD2を生成する。
図1を参照して、波形データ生成部23(第2生成部の一例)は、入側板厚の偏差データDD1(第1データの一例)をフーリエ変換し、基本周波数の波形データを生成する。以下、この波形データを入側板厚の偏差に関する波形データWD1と称する。波形データ生成部23(第4生成部の一例)は、出側板厚の偏差データDD2(第3データの一例)をフーリエ変換し、基本周波数の波形データを生成する。以下、この波形データを出側板厚の偏差に関する波形データWD2と称する。図6は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の一例を示すグラフである。このグラフの縦軸、横軸は、それぞれ、図3に示すグラフの縦軸、横軸と同じである。図7は、出側板厚の偏差に関する波形データWD2の一例を示すグラフである。このグラフの縦軸、横軸は、それぞれ、図4に示すグラフの縦軸、横軸と同じである。
入側板厚の偏差に関する波形データWD1は、第2データの一例である。第2データは、入側板厚の偏差データDD1を構成する偏差の周期的な変化を示すデータである。第2データは、入側板厚の偏差に関する波形データWD1に限らず、入側板厚の偏差データDD1を構成する偏差の中央値を示すデータ(波形データ)でもよいし、入側板厚の偏差データDD1を移動平均して得られたデータ(波形データ)でもよい。
出側板厚の偏差に関する波形データWD2は、第4データの一例である。第4データは、出側板厚の偏差データDD2を構成する偏差の周期的な変化を示すデータである。第4データは、出側板厚の偏差に関する波形データWD2に限らず、出側板厚の偏差データDD2を構成する偏差の中央値を示すデータ(波形データ)でもよいし、出側板厚の偏差データDD2を移動平均して得られたデータ(波形データ)でもよい。
図1を参照して、タイミングずれ判定部24(第1判定部の一例)は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1と出側板厚の偏差に関する波形データWD2とを比較して、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する。圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合を例にして、タイミングずれ判定部24について説明する。
タイミングずれ判定部24は、測定位置P2で圧延材WKの板厚(出側板厚)の測定がされる毎に、今回板厚が測定された測定点pから所定個数前までの測定点pについて、入側板厚の偏差に関する波形データWD1と出側板厚の偏差に関する波形データWD2とを比較する。例えば、タイミングずれ判定部24は、測定位置P2でm番目の測定点p(図2)の板厚が測定されたとき、m番目の測定点pから所定個数前までの測定点pについて、入側板厚の偏差に関する波形データWD1と出側板厚の偏差に関する波形データWD2とを比較する。
この比較ついて、以下詳しく説明する。図8は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1と出側板厚の偏差に関する波形データWD2との比較を説明する説明図である。図8には、5個のグラフ(入側板厚の偏差に関する波形データWD1のグラフ、出側板厚の偏差に関する波形データWD2−1〜WD−4のグラフ)が示されている。入側板厚の偏差に関する波形データWD1のグラフの縦軸、横軸は、それぞれ、図3に示すグラフの縦軸、横軸と同じである。出側板厚の偏差に関する波形データWD2−1〜WD−4のグラフの縦軸、横軸は、それぞれ、図4に示すグラフの縦軸、横軸と同じである。5個のグラフの横軸において、圧延材WKの長手方向の同一位置は、揃えられている(すなわち、同じ測定点pの位置が揃えられている)。
出側板厚の偏差に関する波形データWD2−1の波形は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の波形と位相差を有さない。これは、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングが合っていることを意味する。波形データWD2−1の波形の振幅は、しきい値th(第2しきい値の一例)以下である。これは、板厚が目標値に近く、制御ゲインの調節が不要であることを意味する。
出側板厚の偏差に関する波形データWD2−2の波形は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の波形と位相差を有さない。波形データWD2−2の波形の振幅は、しきい値thを超えている。これは、板厚が目標値と離れており、制御ゲインの調節が必要であることを意味する。
制御ゲインの調節について説明する。図9は、出側板厚の偏差に関する波形データWD2と制御ゲインの変化との関係を示すグラフである。グラフの縦軸、横軸は、それぞれ、図4に示すグラフの縦軸、横軸と同じである。制御ゲインが、例えば、0.5のとき、波形データWD2−5が得られたとする。制御ゲインを0.6にすると、波形データWD2−6が得られ、制御ゲインを0.7にすると、波形データWD2−7が得られ、制御ゲインを0.8にすると、波形データWD2−8が得られたとする。波形データWD2−6は、波形データWD2−5と比べて、波形の振幅が小さく、波形データWD2−7は、波形データWD2−6と比べて、波形の振幅が小さい。波形データWD2−8は、波形データWD2−5〜WD2−7と逆相である。以上から、板厚制御部21が、制御ゲインを大きく設定すると、波形の振幅を小さくできるが、制御ゲインの設定が大きくなりすぎると、波形が逆相になる。
図8を参照して、出側板厚の偏差に関する波形データWD2−3の波形は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の波形と逆相である(位相差が180度である)。これは、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングは合っているが、制御ゲインが大きすぎることを意味する。出側板厚の偏差に関する波形データWD2−3の波形は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の波形と比べて、振幅が大きい。従って、板厚制御部21が、制御ゲインを小さく設定すれば、波形データWD2−3の波形の振幅を小さくすることができる。
出側板厚の偏差に関する波形データWD2−4の波形は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1の波形と位相差PDを有する。位相差PDが予め定められた第1しきい値を超えている場合、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生しているとする。
タイミングずれ判定部24は、入側板厚の偏差に関する波形データWD1(第2データの一例)と出側板厚の偏差に関する波形データWD2(第4データの一例)とにおいて、図8で説明したように、圧延材WKの長手方向の同一位置について位置を揃えて、これらの波形を比較する。タイミングずれ判定部24は、これらの波形の位相差PDが第1しきい値を超えているとき、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生していると判定し、位相差PDが第1しきい値以下のとき、そのタイミングにずれが発生していないと判定する。
タイミングずれ判定部24がそのタイミングにずれが発生していないと判定したとき、板厚制御部21は、制御ゲインを調節して圧延材WKの板厚を制御する。これは、出側板厚の偏差に関する波形データWD2が、例えば、波形データWD2−2の場合に該当する。
タイミングずれ判定部24がそのタイミングにずれが発生していると判定したとき、板厚制御部21は、そのタイミングを修正して圧延材WKの板厚を制御する。これは、出側板厚の偏差に関する波形データWD2が、例えば、波形データWD2−4の場合に該当する。波形データWD2−4の波形は、波形データWD1の波形と比べて位相が遅れている。板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを現在より早くすれば、位相差PDをなくすことができる。位相差PDをなくしても、波形データWD2−4の波形がしきい値th(第2しきい値の一例)を超えている場合、板厚制御部21が、制御ゲインを大きく設定すれば、波形データWD2−4の波形を、しきい値th以下にすることができる。
図1を参照して、偏差監視部25(第2判定部の一例)は、出側板厚の偏差データDD2を監視し、出側板厚の偏差データDD2が示す偏差が、図8に示すしきい値th(第2しきい値の一例)を超えているか否かを判定する。このように、偏差監視部25は、ロールギャップRGを通過した圧延材WKの板厚の偏差が、第2しきい値を超えているか否かを判定する。
実施形態における圧延システム100の動作について、圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合を例にして説明する。図10は、その動作を説明するフローチャートである。図1および図10を参照して、圧延材WKは、第1リールR1から圧延機1に供給され、ロールギャップ位置P0で圧延されて、第2リールR2に巻き取られている。板厚制御部21は、フィードフォワード板厚制御をしている。
第1速度計4、第1厚み計5は、それぞれ、圧延機1に送られる圧延材WKの移動速度(入側板速度)、板厚(入側板厚)を所定の時間間隔で測定し、第2速度計6、第2厚み計7は、それぞれ、圧延機1から出てきた圧延材WKの移動速度(出側板速度)、板厚(出側板厚)を上記時間間隔で測定する(ステップS1)。
板厚制御部21は、第1速度計4が測定した圧延材WKの移動速度(入側板速度)を示す速度情報VI、および、第1厚み計5が測定した圧延材WKの板厚(入側板厚)を示す厚み情報TIを受け付る。板厚制御部21は、厚み情報TIを基にして、ロールギャップRGの修正量ΔSを算出する(ステップS2)。修正量ΔSは、式1を用いて算出される。上述したように、板厚制御部21は、式4に示すkを考慮して、指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを決定する。板厚制御部21が受け付けた速度情報VIは、kの算出に用いられる。
板厚制御部21は、修正量ΔSを示す指令信号CSを圧下装置13へ出力する。圧下装置13は、その修正量ΔSに従って、ロールギャップRGを修正する(ステップS3)。
偏差データ生成部22は、ステップS1で測定された入側板厚および入側板速度を用いて、入側板厚の偏差データDD1を生成し、ステップS1で測定された出側板厚および出側板速度を用いて、出側板厚の偏差データDD2を生成する(ステップS4)。
波形データ生成部23は、入側板厚の偏差データDD1を用いて、入側板厚の偏差に関する波形データWD1を生成し、出側板厚の偏差データDD2を用いて、出側板厚の偏差に関する波形データWD2を生成 する(ステップS5)。
偏差監視部25は、ステップS4で生成された出側板厚の偏差データDD2を監視し、出側板厚の偏差が、予め定められたしきい値(以下、第2しきい値)を超えているか否かを判定する(ステップS6)。第2しきい値は、例えば、図8に示すしきい値thである。
偏差監視部25が、出側板厚の偏差が第2しきい値以下と判定したとき(ステップS6でNo)、板厚の精度の改善は不要である。圧延システム100は、ステップS1の処理に戻る。
偏差監視部25が、出側板厚の偏差が第2しきい値を超えていると判定したとき(ステップS6でYes)、板厚の精度の改善が必要となる。そこで、まず、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングについて、ずれがあるか否かが判定される。
詳しく説明すると、タイミングずれ判定部24は、今回、出側板厚の偏差が第2しきい値を超えたと判定された測定点pから所定個数前までの測定点pについて、入側板厚の偏差に関する波形データWD1と出側板厚の偏差に関する波形データWD2とを比較する。タイミングずれ判定部24は、これらの波形の位相差PD(図8)が予め定められたしきい値(以下、第1しきい値)を超えているか否かを判定する(ステップS7)。
タイミングずれ判定部24は、位相差PDが第1しきい値以下と判定したとき(ステップS7でNo)、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生していないと判定する(ステップS8)。そこで、板厚制御部21は、板厚の精度を改善するために、制御ゲインを調節する(ステップS9)。そして、圧延システム100は、ステップS1の処理に戻る。
タイミングずれ判定部24は、位相差PDが第1しきい値を超えている判定したとき(ステップS7でYes)、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生している判定する(ステップS10)。そこで、板厚制御部21は、板厚の精度を改善するために、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングを修正する(ステップS11)。そして、圧延システム100は、ステップS1の処理に戻る。
なお、タイミングの修正後(ステップS11)、タイミングずれ判定部24が、再び、出側板厚の偏差が第2しきい値を超えていると判定する場合がある(ステップS6でYes)。この場合、すでにタイミングが修正されているので、タイミングずれ判定部24は、位相差PDが第1しきい値以下と判定し(ステップS7でNo)、タイミングにずれが発生していないと判定する(ステップS8)。板厚制御部21は、板厚の精度を改善するために、制御ゲインを調節する(ステップS9)。すなわち、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生しているとき(ステップS10)、まず、板厚制御部21は、そのタイミングを修正して圧延材の板厚を制御する(ステップS11)。これでも、板厚の偏差が第2しきい値を超える場合(ステップS6でYes)、板厚制御部21は、制御ゲインを調節して圧延材の板厚を制御する(ステップS9)。
実施形態の主な効果を説明する。図1を参照して、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生している場合、圧下装置13がロールギャップRGを修正するタイミングにずれが発生するので、圧延材WKの板厚の精度が低下する。このような場合、板厚制御部21が制御ゲインを調節するだけでは、板厚の精度の改善が十分でない可能性がある。そこで、まず、タイミングずれ判定部24は、板厚制御部21が指令信号CSを圧下装置13へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する(図10のステップS7)。タイミングずれ判定部24がタイミングにずれが発生していないと判定したとき(ステップS7でNo、ステップS8)、板厚制御部21は、制御ゲインを調節して圧延材WKの板厚を制御する(ステップS9)。従って、実施形態によれば、板厚の精度をさらに改善することができる。
実施形態について、フィードフォワード板厚制御を例にして説明したが、マスフロー板厚制御の実施形態でもよい。図1を参照して、マスフロー板厚制御について説明する。マスフロー板厚制御は、入側板速度、出側板速度および入側板厚に基づいて、出側板厚の推定値を求め、出側板厚の偏差がゼロとなるように、ロールギャップRGを修正する板厚制御方式である。
マスフロー板厚制御は、入側板巾W1に対する出側板巾W2の広がりが無視できる板厚、すなわち、W1=W2が成り立つ板厚において好適に利用できる。マスフロー板厚制御は、一般に、式6を用いて制御をする。
△S=C×{(M+m)/M}×{H×(V1/V2)−h0}・・・式6
ΔSは、ロールギャップRGの修正量である。Cは、制御ゲインである。Mは、圧延機1のミル定数である。mは、圧延材WKの塑性定数である。Hは、入側板厚である。V1は、入側板速度である。V2は、出側板速度である。h0は、出側板厚の設定値(目標値)である。
圧延材WKが矢印D1方向に送られている場合、板厚制御部21は、第1速度計4が出力した速度情報VI(入側板速度V1)、第1厚み計5が出力した厚み情報T1(入側板厚H)、および、第2速度計6が出力した速度情報VI(出側板速度V2)を基にして、ΔSを算出する。
圧延材WKが矢印D2方向に送られている場合、板厚制御部21は、第1速度計4が出力した速度情報VI(出側板速度)、第2厚み計7が出力した厚み情報T1(入側板厚)、および、第2速度計6が出力した速度情報VI(入側板速度)を基にして、ΔSを算出する。
1 圧延機
4 第1速度計
5 第1厚み計
6 第2速度計
7 第2厚み計
8 第1デフレクタロール
9 第2デフレクタロール
11−1,11−2 ワークロール
12−1,12−2 バックアップロール
100 圧延システム
212 トラッキングレジスタ
CS 指令信号
DD1 入側板厚の偏差データ
DD2 出側板厚の偏差データ
P0 ロールギャップ位置
P1,P2 測定位置
PD 位相差
p 圧延材の板厚の測定点
R1 第1リール
R2 第2リール
RG ロールギャップ
Th 圧延材の板厚
TI 圧延材の厚みを示す厚み情報
VI 圧延材の移動速度を示す速度情報
WD1 入側板厚の偏差に関する波形データ
WD2 出側板厚の偏差に関する波形データ
WK 圧延材

Claims (7)

  1. ギャップを形成して配置され、圧延材が前記ギャップを通過するときに前記圧延材を押圧して圧延する一対のロールと、前記ギャップの修正量を示す信号に基づいて、前記一対のロールの少なくとも一方を移動させて前記ギャップを修正するギャップ修正装置と、を備える圧延機に適用され、前記圧延材の長手方向において前記圧延材の板厚を制御する板厚制御装置であって、
    前記ギャップより上流にある第1位置で測定された前記圧延材の板厚を基にして、前記修正量を算出し、前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力する制御部と、
    前記制御部が前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する第1判定部と、を備え、
    前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していないと判定したとき、前記制御部は、制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する、圧延機の板厚制御装置。
  2. 前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していると判定したとき、前記制御部は、前記タイミングを修正して前記圧延材の板厚を制御する、請求項1に記載の圧延機の板厚制御装置。
  3. 前記第1位置で測定された前記圧延材の板厚の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差と前記圧延材の長手方向の位置との関係を示す第1データを生成する第1生成部と、
    前記第1データを基にして、前記圧延材の板厚の偏差の周期的な変化を示す第2データを生成する第2生成部と、
    前記ギャップより下流にある第2位置で測定された前記圧延材の板厚の偏差を用いて、前記圧延材の長手方向に沿って測定された前記圧延材の板厚の偏差と前記圧延材の長手方向の位置との関係を示す第3データを生成する第3生成部と、
    前記第3データを基にして、前記圧延材の板厚の偏差の周期的な変化を示す第4データを生成する第4生成部と、をさらに備え、
    前記第1判定部は、前記第2データと前記第4データとにおいて、前記圧延材の長手方向の同一位置について位置を揃えて、前記第2データの波形と前記第4データの波形とを比較し、前記第2データの波形と前記第4データの波形との位相差が第1しきい値を超えているとき、前記タイミングにずれが発生していると判定し、前記位相差が前記第1しきい値以下のとき、前記タイミングにずれが発生していないと判定する、請求項1又は2に記載の圧延機の板厚制御装置。
  4. 前記ギャップを通過した前記圧延材の板厚の偏差が第2しきい値を超えているか否かを判定する第2判定部をさらに備え、
    前記第2判定部が前記圧延材の板厚の偏差が前記第2しきい値を超えていると判定したとき、前記第1判定部は、前記タイミングにずれが発生しているか否かを判定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧延機の板厚制御装置。
  5. 前記第1判定部が前記タイミングにずれが発生していると判定したことにより、前記制御部が前記タイミングを修正して前記圧延材の板厚を制御した後、前記第2判定部が前記ギャップを通過した前記圧延材の板厚の偏差が前記第2しきい値を超えていると判定したとき、前記制御部は、前記制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する、請求項4に記載の圧延機の板厚制御装置。
  6. ギャップを形成して配置され、圧延材が前記ギャップを通過するときに前記圧延材を押圧して圧延する一対のロールと、前記ギャップの修正量を示す信号に基づいて、前記一対のロールの少なくとも一方を移動させて前記ギャップを修正するギャップ修正装置と、を備える圧延機に適用され、前記圧延材の長手方向において前記圧延材の板厚を制御する板厚制御方法であって、
    前記ギャップより上流にある第1位置で測定された前記圧延材の板厚を基にして、前記修正量を算出し、前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力する制御ステップと、
    前記制御ステップが前記信号を前記ギャップ修正装置へ出力するタイミングにずれが発生しているか否かを判定する第1判定ステップと、を備え、
    前記第1判定ステップが前記タイミングにずれが発生していないと判定したとき、前記制御ステップは、制御ゲインを調節して前記圧延材の板厚を制御する、圧延機の板厚制御方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧延機の板厚制御装置を備える圧延機。
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