JP5418191B2 - 板厚制御装置、圧下パターン決定装置、板厚制御方法及び圧下パターン決定方法 - Google Patents
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ΔSS1(t)=ΔSS2(t) if|ΔHS1(t’)−ΔHS2(t’)|≦ε for all t’≦t ・・・(式7)
前記式7において、ΔSS1(t)及びΔSS2(t)は、それぞれ、S1番目及びS2番目の前記圧下パターンを示し、ΔHS1(t’)及びΔHS2(t’)は、全ての時刻t’における前記入側外乱の値を示し、εは定数である。
まず、本発明の好適な実施の形態について説明する前に、その前提となる本発明の基盤技術の内容について説明する。
初めに、図1を参照しながら、本発明に係る板厚制御装置により出側板厚が制御される鉄鋼材料やアルミ材料などの金属板材を圧延する圧延機の構成について説明する。図1は、金属板材を所定厚みに圧延する圧延機の構成の一例を示す説明図である。
次に、図2を参照しながら、本発明の基盤技術において、図1に示したような圧延機2を用いて、被圧延材1の出側板厚を制御する方法について説明する。図2は、ミルストレッチ曲線と塑性曲線との関係を示すグラフである。
h’=S+α×P/M ・・・(式1)
ΔS=−(Q+M)/M×Δh ・・・(式2)
ΔS=−C×(Q/M)×ΔH ・・・(式3)
そこで、以下に説明する本発明の一実施形態に係る板厚制御装置及び板厚制御方法においては、圧延機入側に板厚や温度等を検出可能なセンサ等の検出器を設置し、この検出器により検出された入側板厚外乱ΔHや入側温度外乱等の入側外乱の現在値だけでなく、将来発生し得る入側外乱の発生パターンと発生頻度をも用いて、出側板厚偏差が最も小さくなる確率が高くなるように、すなわち、複数の発生パターンごとの発生頻度と出側板厚偏差の予測値とから算出される評価値(例えば、出側板厚偏差の期待値)を最小化するように圧下位置を修正するように圧下装置を制御することとしている。
まず、図4を参照しながら、本実施形態に係る板厚制御装置及び板厚制御方法の基本となる考え方について説明する。図4は、被圧延材の入側板厚外乱の発生パターンの例を示す説明図である。
初めに、図5を参照しながら、本実施形態に係る板厚制御装置の構成について詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る板厚制御装置の構成の一例を示す説明図である。
入側外乱の発生パターンΔH(t)は、過去に発生した入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて複数設定された入側外乱の値の経時変化のパターン(時間tの関数)である。上述したように、入側外乱はランダムに発生するわけではなく、典型的に(高頻度で)発生する発生パターンがいくつかあることが多い。そこで、本実施形態では、入側外乱の過去の発生傾向から予測される入側外乱の典型的な経時変化のパターン、すなわち、過去に発生した入側外乱の多数の経時変化のパターンのうち、所定の頻度以上で発生しているもの(典型的なパターン)を、入側外乱の発生パターンとして複数設定し、被圧延材1の出側板厚制御の前に、予め記憶部11に記憶させている。
発生パターンは、上述したように、過去に発生した入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて設定されるものであるが、この設定の仕方については、例えば、圧延機2の入側に設けられた検出器6(板厚計)で検出された多数の実績データに基づいて、発生頻度の高い複数の発生パターンを、クラスタ分析手法(例えば、K−means等)やウェーブレット解析手法等を用いて演算により求めてもよい。あるいは、圧延機2を長年操作しているオペレータの経験に基づいて、発生頻度が高いと考えられる特定のパターンを複数発生パターンとして定めてもよい。具体的には、例えば、入側板厚外乱の過去の発生傾向から、概ね図4に示した(a)〜(d)の発生パターンが高頻度で発生することがわかっている場合には、発生パターンはそれらの4パターンとすることができる。
圧下パターンΔS(t)は、上述したようにして設定された発生パターンごとに決定された圧下位置の修正量の経時変化のパターン(時間tの関数)である。より具体的には、記憶部11に記憶されている入側板厚外乱の発生パターンΔHS(0)、ΔHS(1)、ΔHS(2)、ΔHS(3)、…ΔHS(T)に対応した圧下パターンΔSS(0)、ΔSS(1)、ΔSS(2)、ΔSS(3)、…ΔSS(T)を決定しておき、被圧延材1の出側板厚制御の前に、予め記憶部11に記憶させている。
本実施形態に係る圧下パターンの決定は、圧下パターン決定部21により、発生パターンと当該発生パターンの発生頻度とを用いて算出される出側板厚偏差の期待値が最小となるように決定される。すなわち、圧下パターン決定部21は、複数の発生パターンと当該発生パターンごとの発生頻度とを用いて(記憶部11に記憶されている各発生パターンの発生頻度を求め、求めた発生頻度を用いて)、圧延機2の出側板厚偏差の期待値が最小となるように、発生パターンごとの圧下パターンを決定する。
Li,S=Σt≦T{|ΔH1 i(t)−ΔHS(t)|} ・・・(式4)
Δh(t+1)=a×Δh(t)+b×ΔS(t−τ)+c×ΔH(t)
・・・(式5)
Δh1(t+1)=a×Δh1(t)+b×ΔS1(t−τ)+c×ΔH1(t)
・・・(式5’a)
Δh2(t+1)=a×Δh2(t)+b×ΔS2(t−τ)+c×ΔH2(t)
・・・(式5’b)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ΔhN(t+1)=a×ΔhN(t)+b×ΔSN(t−τ)+c×ΔHN(t)
・・・(式5’N)
E=ΣS≦NpSΣt≦T|ΔhS(t)|/T ・・・(式6)
ΔSS1(t)=ΔSS2(t) if|ΔHS1(t’)−ΔHS2(t’)|≦ε for all t’≦t ・・・(式7)
時間波形データは、被圧延材1の板厚の制御開始時点から現在時点までにおける入側外乱の実測値の経時変化の波形を示すデータである。この時間波形データは、本実施形態では、検出器6が保有しているデータである。すなわち、本実施形態では、検出器(板厚計)6が、被圧延材1の入側板厚の設定値に関するデータを保有しており、被圧延材1の出側板厚の制御開始後に検出した被圧延材1の入側板厚の実測値と、保有している入側板厚外乱の設定値とを用いて、入側板厚外乱の値の実測値を算出している。さらに、検出器6は、算出された各時間t(t=0,1,2,3・・・T)における入側板厚外乱の値の実測値の経時変化を波形データとして保有することができる。
以上、板厚制御装置のオフラインにおいて実現される機能について詳細に説明したが、引き続き、図5を参照しながら、被圧延材1の出側板厚のオンラインでの制御に関わる機能について説明する。
LS(t)=Σt’≦t|ΔH(t’)−ΔHS(t’)| ・・・(式8)
ΔSL≦ΔSS(t)≦ΔSH ・・・(式9)
E=ΣS≦NpSΣt≦T{|ΔhS(t)|+W×|ΔSS(t)|}/T
・・・(式10)
次に、図9及び図10を参照しながら、上述した板厚制御装置10を用いた本実施形態に係る板厚制御方法について説明する。図9は、本実施形態に係る板厚制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。また、図10は、本実施形態に係る圧下パターン決定方法の処理の流れを示すフローチャートである。
(1)圧下パターン決定ステップ(S10)
(2)時間波形データ取得ステップ(S101)
(3)発生パターン特定ステップ(S103)
(4)圧下パターン選択ステップ(S105)
(5)圧下位置制御ステップ(S107)
圧下パターン決定ステップS10は、オンラインでの被圧延材1の出側板厚の制御の開始前に、オフラインで行われる処理である。ただし、圧下パターン決定ステップS10は、必ずしも、時間波形データ取得ステップS101の前に行われる必要はなく、少なくとも圧下パターン選択ステップS105の前に行われていればよい。具体的には、圧下パターン決定ステップS10では、圧下パターン決定部21が、記憶部11に記憶されている複数の発生パターンと当該発生パターンごとの発生頻度とを用いて、出側板厚偏差の期待値が最小となるように、発生パターンごとに圧下パターンを決定する。
時間波形データ取得ステップS101は、時間波形データ取得部13が、制御開始時点(時間t=0)から現在時点(時間t=tn)までにおける入側外乱の時間波形データΔH(0)〜ΔH(tn)を、記憶部11から抽出または検出器6から直接取得する。この入側外乱の時間波形データは、制御開始時点から現在時点まで、検出器6により制御周期ごとに検出された値に基づいて作成されたデータである。
発生パターン特定ステップS103では、発生パターン特定部15が、時間波形データ取得ステップS101で取得された時間波形データに基づいて、記憶部11に記憶されている複数の入側外乱の発生パターンΔHS(t)の中から、取得された時間波形データΔH(0)〜ΔH(tn)に対応する入側外乱の時間波形と最も類似した波形を有する発生パターンを特定する。
圧下パターン選択ステップS105では、圧下パターン選択部17が、記憶部11に記憶されている複数の発生パターンΔHS(t)ごとの発生頻度pSを用いて算出された出側板厚偏差の期待値Eが最小となるように発生パターンΔHS(t)ごとに決定された圧下パターンΔSS(t)の中から、発生パターン特定ステップS103で特定された発生パターンに対応する圧下パターンを選択する。
圧下位置制御ステップS107では、圧下位置制御部19が、圧下パターン選択ステップS105で選択された圧下パターンによる現在時点における圧下位置の修正量ΔSS(tn)に基づいて、現在時点における圧下位置を修正量ΔSS(tn)だけ修正するように、圧下装置5を制御する。
以上説明したように、本発明の基盤技術であるフィードフォワードAGCでは、被圧延材の出側板厚を制御する際に、入側板厚外乱の現在値しか用いていない。一方、本実施形態に係る板厚制御装置及び板厚制御方法では、入側板厚外乱の将来の発生パターンと発生頻度をも用い、最も出側板厚偏差が小さくなる確率が高くなるように、例えば、出側板厚偏差の期待値を最小化するように、圧下位置を修正することとしている。このため、出側板厚偏差が抑制され、圧延機2により圧延された被圧延材1の出側板厚が、出側板厚公差から外れる頻度が少なくなり、歩留りを向上させることが可能となる。
過去の入側板厚外乱の発生傾向から、クラスタ分析手法を用いて入側板厚外乱の発生パターンを図11の(a)〜(i)の9パターンとした(発生パターン数N=9)。時間ステップを0.3秒とし、鋼板の先端部のみに本実施例の板厚制御装置を用いることとし、制御終了時刻Tを10(=3秒)とした。なお、図12に、図11の(a)〜(i)の発生パターンを重ねて描画したものを示す。これら9つの発生パターンΔHS(0)〜ΔHS(10)(S=1〜9)を板厚制御装置に設定した(板厚制御装置の記憶装置に記憶させた)。なお、図12に示した例では、全ての発生パターンの時間0の値をゼロとしているが、ゼロ以外の値としても構わない。
まず、過去の実績データにより予め得られていた180個の入側板厚外乱の時間波形を、式4で定義される類似度に基づき、最も類似している発生パターンに振り分け、各発生パターンの発生回数と発生頻度を算出したところ、下記表1のようになった。ここで、発生頻度は、入側板厚外乱の時間波形の過去の実績データ数180で除した値である。
Δh(t+1)=0.5×Δh(t)+ΔS(t−2)+ΔH(t)
・・・(式11)
Δh1(t+1)=0.5×Δh1(t)+ΔS1(t−2)+ΔH1(t)
・・・(式11’a)
Δh2(t+1)=0.5×Δh2(t)+ΔS2(t−2)+ΔH2(t)
・・・(式11’b)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Δh9(t+1)=0.5×Δh9(t)+ΔS9(t−2)+ΔH9(t)
・・・(式11’i)
E=0.167×(|Δh1(0)|+・・・+|Δh1(10)|)
+0.222×(|Δh2(0)|+・・・+|Δh2(10)|)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
+0.056×(|Δh9(0)|+・・・+|Δh9(10)|)
・・・(式12)
ΔS1(0)=ΔS2(0)=・・・=ΔS9(0) ・・・(式13a)
ΔS1(1)=ΔS2(1)=ΔS3(1)=ΔS4(1) ・・・(式13b)
ΔS1(2)=ΔS2(2)=ΔS3(2)=ΔS4(2) ・・・(式13c)
ΔS1(3)=ΔS2(3)=ΔS3(3) ・・・(式13d)
ΔS1(4)=ΔS2(4) ・・・(式13e)
ΔS6(1)=ΔS7(1)=ΔS8(1)=ΔS9(1) ・・・(式13f)
ΔS6(2)=ΔS7(2)=ΔS8(2)=ΔS9(2) ・・・(式13g)
ΔS6(3)=ΔS7(3)=ΔS8(3) ・・・(式13h)
ΔS6(4)=ΔS7(4) ・・・(式13i)
上述したようにして発生パターンと圧下パターンが設定された板厚制御装置を用いて、鋼板の出側板厚制御を100回行った結果を図14に示す(100回の出側板厚偏差のチャートを重ねて描画している)。一方、比較例として、板厚計で検出された入側板厚外乱ΔH(t)のみを用いて、同様に、板厚制御を100回行った場合の結果を図15に示す。この比較例における板厚制御装置は、特許文献1に記載されているようなフィードフォワードAGCであり、上記式3のC×(Q/M)が1.0の場合(下記式12を参照)の制御装置である。
ΔS(t)=−1.0×ΔH(t) ・・・(式12)
EAV=Σi≦RΣt≦T|Δhi(t)|/(R×T) ・・・(式13)
2 圧延機
3 ワークロール
4 バックアップロール
5 圧下装置
6 検出器
10 板厚制御装置
11 記憶部
13 時間波形データ取得部
15 発生パターン特定部
17 圧下パターン選択部
19 圧下位置制御部
21 圧下パターン決定部
211 発生頻度算出部
213 圧下パターン算出部
ΔHS(t) 入側板厚外乱の発生パターン
ΔSS(t) 圧下パターン
Claims (10)
- 圧延機により圧延される板状の被圧延材の寸法、材質及び温度のうちの少なくともいずれか1つの前記圧延機の入側における検出値と予め定められた基準値との偏差である入側外乱の値に基づいて、前記圧延機による圧下位置を修正することで、前記圧延機の出側における前記被圧延材の板厚を制御する板厚制御装置であって、
過去に発生した前記入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて複数設定された前記入側外乱の値の経時変化のパターンである発生パターンの中から、前記被圧延材の前記出側の板厚の制御開始時点から現在時点までにおける前記入側外乱の実測値の経時変化の波形を示す入側外乱の時間波形と最も類似した波形を有する前記発生パターンを特定する発生パターン特定部と、
複数の前記発生パターンごとの発生頻度と前記圧延機の出側の板厚偏差の予測値とから算出される評価値が最小となるように前記発生パターンごとに決定された前記圧下位置の修正量の経時変化のパターンである圧下パターンの中から、前記発生パターン特定部により特定された前記発生パターンに対応する前記圧下パターンを選択する圧下パターン選択部と、
前記圧下パターン選択部により選択された前記圧下パターンによる現在時点における圧下位置の修正量に基づいて、現在時点における前記圧下位置を制御する圧下位置制御部と、
を備えることを特徴とする、板厚制御装置。 - 前記評価値は、前記出側の板厚偏差の期待値であり、
複数の前記発生パターンと当該発生パターンごとの発生頻度とを用いて、前記出側の板厚偏差の期待値が最小となるように、前記発生パターンごとに前記圧下パターンを決定する圧下パターン決定部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の板厚制御装置。 - 前記圧下パターン決定部は、
過去に発生した複数の前記入側外乱の時間波形に基づいて、前記発生パターンごとの発生頻度を算出する発生頻度算出部と、
前記発生パターンと、前記発生頻度算出部により算出された前記発生頻度と、前記出側の板厚偏差の予測値とに基づいて、前記出側の板厚偏差の期待値が最小となる前記発生パターンごとの前記圧下パターンを算出する圧下パターン算出部と、
を有することを特徴とする、請求項2に記載の板厚制御装置。 - 前記圧下パターン算出部は、前記出側の板厚偏差、前記圧下位置の修正量及び前記入側外乱の過去の実績値を用いて、前記圧下パターンの算出に用いる前記出側の板厚偏差を予測することを特徴とする、請求項3に記載の板厚制御装置。
- 前記圧下パターン算出部は、t’≦tの全ての時刻t’で、2つの前記発生パターンにおける前記入側外乱の値がほぼ等しい場合に、下記式7の制約条件を加えて前記圧下パターンを算出することを特徴とする、請求項4に記載の板厚制御装置。
ΔSS1(t)=ΔSS2(t) if|ΔHS1(t’)−ΔHS2(t’)|≦ε for all t’≦t ・・・(式7)
前記式7において、ΔSS1(t)及びΔSS2(t)は、それぞれ、S1番目及びS2番目の前記圧下パターンを示し、ΔHS1(t’)及びΔHS2(t’)は、全ての時刻t’における前記入側外乱の値を示し、εは定数である。 - 前記圧下パターン算出部は、前記評価値として、前記出側の板厚偏差の期待値に代えて、前記出側の板厚偏差と、重み付けされた前記圧下位置の修正量との和の期待値を用いることを特徴とする、請求項3に記載の板厚制御装置。
- 圧延機により圧延される板状の被圧延材の寸法、材質及び温度のうちの少なくともいずれか1つの前記圧延機の入側における検出値と予め定められた基準値との偏差である入側外乱の過去の発生時における前記入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて複数設定された前記入側外乱の値の経時変化のパターンである発生パターンごとに、前記圧延機による圧下位置の修正量の経時変化のパターンである圧下パターンを決定する圧下パターン決定装置であって、
過去に発生した複数の前記入側外乱の時間波形に基づいて、前記発生パターンごとの発生頻度を算出する発生頻度算出部と、
前記発生パターンと、前記発生頻度算出部により算出された前記発生頻度と、前記出側の板厚偏差の予測値とに基づいて、前記出側の板厚偏差の期待値が最小となる前記発生パターンごとの前記圧下パターンを算出する圧下パターン算出部と、
を備えることを特徴とする、圧下パターン決定装置。 - 圧延機により圧延される板状の被圧延材の寸法、材質及び温度のうちの少なくともいずれか1つの前記圧延機の入側における検出値と予め定められた基準値との偏差である入側外乱の値に基づいて、前記圧延機による圧下位置を修正することで、前記圧延機の出側における前記被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法であって、
前記被圧延材の板厚の制御開始時点から現在時点までにおける前記入側外乱の実測値の経時変化を示す入側外乱の時間波形データを取得する時間波形データ取得ステップと、
取得された前記時間波形データに基づいて、過去に発生した前記入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて複数設定された前記入側外乱の値の経時変化のパターンである発生パターンの中から、前記時間波形データに対応する前記入側外乱の時間波形と最も類似した波形を有する前記発生パターンを特定する発生パターン特定ステップと、
複数の前記発生パターンごとの発生頻度と前記圧延機の出側の板厚偏差の予測値とから算出される評価値が最小となるように前記発生パターンごとに決定された前記圧下位置の修正量の経時変化のパターンである圧下パターンの中から、前記発生パターン特定ステップで特定された前記発生パターンに対応する前記圧下パターンを選択する圧下パターン選択ステップと、
前記圧下パターン選択ステップで選択された前記圧下パターンによる現在時点における修正量に基づいて、現在時点における前記圧下位置を制御する圧下位置制御ステップと、
を含むことを特徴とする、板厚制御方法。 - 前記圧下パターン選択ステップよりも前に、前記評価値として、前記出側の板厚偏差の期待値を用い、複数の前記発生パターンと当該発生パターンごとの発生頻度とに基づいて、前記出側の板厚偏差の期待値が最小となるように、前記発生パターンごとに前記圧下パターンを決定する圧下パターン決定ステップをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の板厚制御方法。
- 圧延機により圧延される板状の被圧延材の寸法、材質及び温度のうちの少なくともいずれか1つの前記圧延機の入側における検出値と予め定められた基準値との偏差である入側外乱の過去の発生時における前記入側外乱の値の経時変化の実測値に基づいて複数設定された前記入側外乱の値の経時変化のパターンである発生パターンごとに、前記圧延機による圧下位置の修正量の経時変化のパターンである圧下パターンを決定する圧下パターン決定方法であって、
過去に発生した複数の前記入側外乱の時間波形に基づいて、前記発生パターンごとの発生頻度を算出する発生頻度算出ステップと、
前記発生パターンと、前記発生頻度算出部により算出された前記発生頻度と、前記出側の板厚偏差の予測値とに基づいて、前記出側の板厚偏差の期待値が最小となる前記発生パターンごとの前記圧下パターンを算出する圧下パターン算出ステップと、
を含むことを特徴とする、圧下パターン決定方法。
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