JP2013150990A - 薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法 - Google Patents

薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材質予測モデルの精度が良好でない場合でも、煩雑な装置を追加せずに安定した材質を提供できる薄板用熱間圧延機の制御装置を提供する。
【解決手段】複数段の圧延機を設置した仕上げ圧延機を備え、仕上げ圧延機で圧延した圧延材を冷却するランアウトテーブルを備え、ランアウトテーブルで冷却した圧延材を巻き取る巻き取り装置を備えて薄板用熱間圧延機を構成し、圧延スケジュールに基づいて薄板用熱間圧延機を制御する薄板用熱間圧延機の制御装置に、仕上げ圧延機の前記複数段の圧延機のうち、後段の少なくとも1段の圧延機による圧延材の変形抵抗を算出する変形抵抗算出部と、変形抵抗算出部で算出した変形抵抗に基づいてランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度の補正値を算出する冷却速度補正部と、冷却速度補正部で演算した冷却速度の補正値を用いてランアウトテーブルによる圧延材の冷却を制御する冷却制御部を備えた構成した。
【選択図】図9

Description

本発明は、圧延薄板鋼板の材質のバラツキを低減できる薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法に関するものである。
薄板用熱間圧延機は、高温に熱せられた鋼材をその最初の厚みの数百分の一の厚みまで引き伸ばす。鋼材の長さも圧延により増加する。例えば、熱間圧延開始時に1200℃に熱せられた厚み250mmの鋼材は、熱間圧延終了時には厚み1.0mmまで引き伸ばされる。
圧延開始時に1mだった鋼材の長さは、圧延終了時には250mになる。全長さに渡る圧延材の材質バラツキを低減することは熱間圧延機の制御において重要な課題である。
従来、圧延材の材質のバラツキを低減するために、圧延材の材質予測制御が行われた。この材質予測制御では、圧延開始前に圧延する鋼材の化学組成と、鋼材の材質保証値と、材質予測モデルを用いて予定プロセス条件を算出して、圧延プロセス条件を設定する。
そして圧延中には、実績プロセス条件を取得して、材質予測モデルから材質を改めて予測する。予測された材質が材質保証値外である場合は、圧延プロセス条件を再度算出して圧延機の制御を設定し直す。
特許2509481号公報には、典型的な材質予測制御技術の一例が開示されている。
材質予測制御における一つの課題は材質予測モデルの精度である。材質予測モデルの精度が不十分な場合は圧延材の材質を保証できない恐れがある。
再公表特許WO2006/040823号公報には、材質予測モデルの精度が十分に良好でない場合でも、圧延材の材質を目標値に一致させることを目的とした技術が開示されている。
特許文献2の技術では、圧延ライン中に設けた材質センサにより圧延材の材質を測定して、該測定値を基に圧延プロセス条件および材質予測モデルを修正する。
材質センサとしては非接触、非破壊のものが望ましいとして、レーザ超音波装置による結晶粒径の検出を開示している。また、他の材質センサの例として、電磁超音波装置、磁束検出器を列挙している。
しかし、熱間圧延中の鋼材上には酸化膜(スケール)と水、潤滑油などが不規則に存在し、また鋼材の周辺には水蒸気が発生している。
従って、上記各種非接触センサにより測定した材質測定値には誤差が含まれる。材質測定値の誤差を低減するためには、鋼材上およびその周辺の状態を一定に保つ設備が必要である。このような設備は不可能ではないが、煩雑であり実用性に課題が残る。
特許2509481号公報 再公表特許WO2006/040823号公報
特許一郎著 「ハンドスキャナのいろいろ」特許出版 2003年
特許2509481号公報に開示された技術による材質予測制御の一つの課題は、材質予測モデルの精度である。材質予測モデルの精度が不十分な場合は圧延材の材質を保証できない恐れがある。
また、再公表特許WO2006/040823号公報に開示された技術では、各種非接触センサにより測定した材質測定値には誤差が含まれる。この材質測定値の誤差を低減するためには、鋼材上およびその周辺の状態を一定に保つ設備を設置する必要があるが、このような設備は煩雑であるだけでなく、設備が大型化するので実用性に課題がある。
本発明の目的は、材質予測モデルの精度が良好でない場合でも、煩雑な装置を追加せずに安定した材質を提供できる薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法を提供することにある。
本発明の薄板用熱間圧延機の制御装置は、上記課題を解決するために、圧延材の圧延を行なう複数段の圧延機を設置した仕上げ圧延機を備え、前記仕上げ圧延機で圧延した前記圧延材を冷却するランアウトテーブルを備え、前記ランアウトテーブルで冷却した圧延材を巻き取る巻き取り装置を備えて薄板用熱間圧延機を構成し、圧延スケジュールに基づいてこの薄板用熱間圧延機を制御する薄板用熱間圧延機の制御装置において、 前記制御装置に、仕上げ圧延機の前記複数段の圧延機のうち、後段の少なくとも1段の圧延機による圧延材の変形抵抗を算出する変形抵抗算出部と、前記変形抵抗算出部で算出した変形抵抗に基づいて前記ランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度の補正値を算出する冷却速度補正部と、前記冷却速度補正部で演算した冷却速度の補正値を用いて前記ランアウトテーブルによる圧延材の冷却を制御する冷却制御部を備えたことを特徴とする。
また本発明の薄板用熱間圧延機の制御方法は、上記課題を解決するために、仕上げ圧延機に設置した複数段の圧延機で圧延材の圧延を行ない、前記仕上げ圧延機で圧延した前記圧延材をランアウトテーブルで冷却した後に巻き取り装置で巻き取る熱間圧延機であって、圧延スケジュールに基づいてこの薄板用熱間圧延機を制御する薄板用熱間圧延機の制御方法において、仕上げ圧延機の前記複数段の圧延機のうち、後段の少なくとも1段の圧延機の圧延による圧延材の変形抵抗を算出し、この算出した変形抵抗に基づいてランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度の補正値を算出し、この算出した冷却速度の補正値を用いてランアウトテーブルによる圧延材の冷却速度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、材質予測モデルの精度が良好でない場合でも、煩雑な装置を追加せずに安定した材質の圧延材を提供できる薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が実現できる。
本発明の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が適用される薄板用熱間圧延機における熱間圧延工程の一例を示す概略構成図。 本発明の第1実施例の薄板用熱間圧延機における実績圧延条件の変動の影響を表した圧延条件の変動の一例を示すグラフ。 図2に示した圧延条件の下で製造された鋼板の材質のバラツキを示すヒストグラム。 本発明の第1実施例の薄板用熱間圧延機の各圧延段による圧延材の変形抵抗の統計分析結果を示すグラフ。 本発明の第1実施例の薄板用熱間圧延機の仕上げ圧延機の最終段による変形抵抗と圧延材の材質との相関の例を示す散布図。 本発明の第1実施例の薄板用熱間圧延機の粗圧延段および仕上げ前段による変形抵抗と圧延材の材質との相関の例を示す散布図。 仕上げ圧延の結合変形抵抗と圧延材の材質との相関の例を示す散布図。 仕上げ圧延の結合変形抵抗による材質の推定値と実際値とを比較したグラフ。 本発明の第1実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が適用された薄板用熱間圧延機の制御装置の構成を示す制御ブロック図。 本発明の第2実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が適用された薄板用熱間圧延機の制御装置の部分的な構成を示す制御ブロック図。
本発明の実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法について図面を引用して以下に説明する。
本発明の第1実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法について、薄板の熱間圧延工程を対象に図1を用いて説明する。
図1は、本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法である熱間圧延工程の一例を示す模式図である。
図1に示した薄板用熱間圧延機における熱間圧延工程において、スラブ状の圧延材は加熱炉100で圧延材全体が均一温度、例えば1200℃になるように加熱される。スラブ状の圧延材の板厚は例えば200mmである。
加熱炉100で均一に加熱された圧延材を圧延する薄板用熱間圧延機1は、上流側のスケールブレーカ(scale breaker)101から下流側の巻き取り装置107までの複数の装置から構成される。
スケールブレーカ101では水をスラブ表面に噴射して、スラブ表面に生成したスケールが除去される。
加熱炉100で均一に加熱されたスラブ状の圧延材は、前記スケールブレーカ101を経た後に、2段設置の圧延機R1、R2で構成される粗圧延機102を一回通過し、または複数回往復して、予め設定した圧延スケジュールに従って所定の板厚に圧延される。
ここで圧延スケジュールとは、各段に設置した圧延機の圧延ロールにおける圧延材の圧下率と温度、冷却装置における圧延材の所望温度履歴を含む圧延機の圧延条件の設定の一式である。
粗圧延機102で圧延されたスラブは、粗圧延機102の下流側に設置された中間冷却装置103によって該中間冷却装置103を通過しながら圧延スケジュールで決められた仕上げ圧延開始時温度となるように冷却される。
中間冷却装置103を経たスラブは、中間冷却装置103の下流側に設置されたスケールブレーカ104によってスラブ表面に生成したスケールが除去される。
スケールブレーカ104を通過してスケールが除去されたスラブは、スケールブレーカ104の下流側にタンデム状に圧延機を複数段、本実施例ではF1〜F5の5段設置して構成した仕上げ圧延機105に導入される。
仕上げ圧延機105はタンデムに連続して設置された複数段(5段)の圧延機から構成されている。スラブは仕上げ圧延機105の各段の圧延機を通過しながら圧延スケジュールに従って順次圧延されて、例えば2mmの厚さの薄鋼板に仕上げられる。
そして仕上げ圧延機105で圧延された薄鋼板は、仕上げ圧延機105の下流側に設置されたランアウトテーブル(run-out table)106の中で所定の冷却速度で冷却されながら移動し、前記ランアウトテーブル106の下流側に設置された巻き取り装置107によってコイル状に巻き取られる。
次に本実施例の薄板用熱間圧延機1における実績圧延条件の変動の影響を示す。図2は、前記薄板用熱間圧延機1を構成する粗圧延機102である2段の粗圧延機R1、R2と、仕上げ圧延機105である5段の仕上げ圧延F1〜F5における圧延条件(温度(℃)及び圧下率)の変動の一例を示したグラフであり、図2の上段に圧延条件(温度(℃))の変動を、図2の下段に圧延条件(圧下率)の変動を夫々示している。
この圧延条件の変動の影響を調べるために、圧延材の温度は各圧延機R1〜R2、及びF1〜F5での設定温度に対して最大±50℃の範囲内で変動させ、また、圧下率は各圧延機R1〜R2、及びF1〜F5の設定値に対して最大±5%の範囲内で変動させた。ただし、最終圧延後の板厚が所定値に保たれるため、圧延ラインを通じての全体圧下率は一定である。
図3は、本実施例の薄板用熱間圧延機1を構成する粗圧延機102の粗圧延R1、R2と、仕上げ圧延機105の仕上げ圧延F1〜F5において、図2に示した圧延条件の下で製造された鋼板の材質である降伏強度(MPa)及び引張強度(MPa)のバラツキを示したもので、図3の上段に降伏強度(MPa)のバラツキを、図3の下段に引張強度(MPa)のバラツキを夫々示している。
図3に示したように圧延条件が変動した結果、本実施例の熱間圧延機1における実績圧延条件の変動として、降伏強度には最大で40MPaのバラツキが、引張強度には最大20MPaのバラツキが、各々、発生している。
薄板用熱間圧延機1の各圧延段で取得可能な温度、圧下率、変形抵抗(Deformation Resistance)などのデータを統計分析して、温度と圧下率の分析結果を図2に、変形抵抗の分析結果を図4にそれぞれ示す。
図4に示した変形抵抗の統計分析結果は、変形抵抗の変動が圧延の後段ほど大きくなることを示している。図4に示した変形抵抗の変動の傾向は、図2に示した温度と圧下率の変動では見られない特徴的な傾向である。
変形抵抗は圧延材を圧延機の圧延ロールで塑性変形させる際の平均降伏強度または平均降伏応力である。降伏強度は圧延材の微細組織、例えば、転位密度、結晶粒径、固溶元素の量、析出物の量、相変態組織間の比率などによって決まることが知られている。
従って、図4に示したように、変形抵抗の変動が圧延後段ほど増大しているということは、薄板用熱間圧延機1を構成する複数段の圧延機のうち、圧延機の後段ほど圧延材の微細組織のバラツキが大きくなることを意味する。
粗圧延機102におけるR1段の圧延条件の変動は、R1段で圧延を受けてR2段に入る圧延材の微細組織にバラツキを与える。R2段の圧延条件の変動は、圧延材の微細組織のバラツキを更に増大させる。このようにして、圧延材の微細組織のバラツキは圧延後段ほど大きくなる。そして圧延材の微細組織のバラツキとして蓄積された圧延条件の変動は、変形抵抗の変動として現れる。
変形抵抗と圧延材の微細組織間の上記の関連は、変形抵抗を圧延材の材質として捉えて圧延材の材質制御に使える可能性を示す。変形抵抗を圧延材の材質制御に使える可能性を確認するため、変形抵抗と圧延材の材質との相関を調査した。
図5に本実施例の薄板用熱間圧延機1における仕上げ圧延機105を構成するF1〜F5段の圧延機のうち、最終段であるF5段の圧延による圧延材の変形抵抗と圧延材の材質との相関の一例の散布図を示す。
図5の散布図に示したように横軸に示したF5段の圧延による圧延材の変形抵抗(MPa)に対して、縦軸に示した降伏強度(MPa)および引張強度(MPa)はそれぞれ明らかな相関を示している。
図5の散布図中に示した実線は、変形抵抗と降伏強度および引張強度の関係を回帰分析した結果を示す。また圧延後段の圧延による圧延材の変形抵抗ほど、降伏強度および引張強度と強い相関を示している。
図6に本実施例の薄板用熱間圧延機1における粗圧延機102のR1段と、仕上げ圧延機105のF1段及びF3段の圧延における圧延材の変形抵抗と降伏強度との関係の一例を散布図として、図6の上段、中段、下段にそれぞれ示した。
薄板用熱間圧延機1を構成する複数段の圧延機のうち、圧延後段における圧延による圧延材の変形抵抗ほど、降伏強度と強い相関を有することは、図5の散布図に示したF5段の圧延による圧延材の変形抵抗と降伏強度及び引張強度との関係の相関状況、並びに、図6の散布図に示した薄板用熱間圧延機1の各段の圧延における圧延材の変形抵抗と、降伏強度との関係の相関状況から明らかである。
薄板用熱間圧延機1の圧延制御に熱間圧延機を構成する複数段の圧延機の圧延による圧延材の変形抵抗を組み合わせて用いることで、薄板用熱間圧延機1の圧延による圧延材の材質と変形抵抗との相関をより強くすることも可能である。例えば、下記の数式(1)は圧延材の材質を仕上げ圧延機105の各段の圧延による圧延材の変形抵抗を線形結合した結合変形抵抗Xの関数で表している。
Figure 2013150990
この数式(1)において、YSpは推定降伏強度(Yield Strength)、TSpは推定引張強度(Tensile Strength)、DRFnは仕上げ圧延機の圧延n段の圧延機における変形抵抗(Deformation Resistance)、aFnは結合変形抵抗Xにおける仕上げ圧延機の圧延n段の圧延機における変形抵抗DRFnへの寄与比、Nは仕上げ圧延機を構成する圧延機の圧延段数である。
仕上げ圧延機105のF3〜F5段によって圧延した圧延材の変形抵抗を、線形結合した結合変形抵抗Xの関数で表した数式(1)を利用した薄板用熱間圧延機1の圧延制御の一例を図7に示す。
図7では、仕上げ圧延機105のF3〜F5段によって圧延した圧延材の変形抵抗を平均した結合変形抵抗Xに対する降伏強度および引張強度の相関の散布図を、図7の上段と下段にそれぞれ示している。
図7に示した相関の散布図において、上記数式(1)の係数はaF1=aF2=0、aF3=aF4=aF5=1/3である。
図7中に示した実線は、結合変形抵抗Xと降伏強度および引張強度の関係を2次関数f(X)=a+bX+cXとg(X)=a’+b’X+c’Xに回帰分析した結果を示す。
図8は図7中に実線で表示した2次回帰関数f(X)とg(X)による推定値と、実際の降伏強度および引張強度とを比較したグラフであり、図8の上段に推定降伏強度(MPa)に対する実際値の降伏強度(MPa)を、図8の下段に推定引張強度(MPa)に対する実際値の引張強度(MPa)をそれぞれ示している。
前記各推定値とその実際値とが完全に一致する場合には、図8中の破線上にデータ点が位置することになる。図8に示したデータ点は破線周りの数MPa範囲に分布しており、結合変形抵抗を用いて推定した降伏強度と引張強度が実際値と良好に一致していることを示している。
前述したように、薄板用熱間圧延機における仕上げ圧延機105の仕上げ圧延段の変形抵抗が圧延材の材質と強い相関を示すことから、この変形抵抗を圧延材の材質制御に用いる。
材質制御の方法として、本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法においては、ランアウトテーブル106中の圧延材の冷却速度をフィードフォワード制御する制御に適用した。
ところで、鉄鋼材において冷却速度を速くするほど強度が増加することは公知である。従来は鋼材の材質バラツキを低減するために、ランアウトテーブル106の入口温度と出口温度を一定に保つ制御が行われていた。
本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法では、圧延条件の変動により発生する圧延材の材質のバラツキを低減するために、熱間圧延機を構成する仕上げ圧延機105の圧延段によって圧延した圧延材の変形抵抗実測値を用いて、ランアウトテーブル106中の冷却材の冷却速度を制御する。
この変形抵抗を圧延材の材質制御に用いる上での一つの課題は、圧延材の変形抵抗の測定である。変形抵抗kは、数式(2)に記載したように、圧延荷重Pと比例することが知られている。
Figure 2013150990
この数式(2)において、Qは圧延の幾何学的条件により決まる圧下力関数、Lは圧延機のロール半径と圧下量により決まる投影接触長、bは圧延前後の圧延材の平均板幅である。投影接触長Lは数式(3)により求まる。
Figure 2013150990
この数式(3)において、Rは圧延機で用いる圧延ロールの半径、Δhはロール入口板厚と出口板厚の差として定義される圧延機の圧下量である。
圧下力関数Qは、例えば数式(4)に示す志田の式を用いて計算できる。
Figure 2013150990
この数式(4)において、hinは入口板厚である。
数式(3)及び数式(4)から明らかなように、圧延荷重Pから変形抵抗kを求めるためには、圧下量Δhが必要である。
圧延荷重Pは圧延機の圧延ロールに荷重計(load cell)を設けて測定できる。荷重計は圧延材の板厚制御のために従来から実質的に全ての圧延機の圧延ロールに設けられており、従って、圧延荷重Pは装置を追加することなく測定できる。
このように、圧延荷重Pを板厚以外の制御に用いる試みは従来からあった。例えば、特開平2−170924号と特許第3979023号は、冷間圧延の最終端で熱処理の後に行われる調質圧延において、調質圧延機の圧延荷重Pを用いて前段の熱処理温度を制御する技術を開示している。
また、特開平10−43808号と特開2006−55887号は、熱間薄板圧延において圧延荷重Pを仕上げ圧延中の圧延材温度制御に用いる技術を開示している。
圧延荷重Pから圧延機によって圧延した圧延材の変形抵抗kを求めるために必要な圧下量Δhは、自動板厚制御(Automatic Gage Control)によって圧延中に変化し続ける。従って、薄板の熱間圧延で圧延機の変形抵抗kを制御に用いることは困難である。
板厚計を各圧延機の圧延ロールの前後に配置すれば圧化率Δhを測定できるが、板厚計の追加は費用と維持保守の負担を増大させるため現実的には困難である。
特開昭56−6716号は、熱間薄板圧延において粗圧延機における最終段の圧延機によって圧延した圧延材の変形抵抗を用いて圧延材の平均温度を推定し、熱間薄板圧延の仕上げ圧延機における圧延中の圧延材温度を制御する技術を開示している。しかし、粗圧延では自動板厚制御を実施しない場合があり、特開昭56−6716号に開示の技術も自動板厚制御による投影接触長の変化は考慮していない。
特開平4−327304号は、厚板の熱間圧延において圧延材の変形抵抗kを材質制御に用いる技術を開示している。しかし、厚板の熱間圧延では典型的に1段の圧延機を用いて、この1段の圧延機に圧延材を往復させて圧延するため、前記圧延機の圧延ロールの前後に板厚計を配置すれば自動板厚制御中でも容易に圧下量Δhを決定できる。
次に本願発明の第1実施例による薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法について、図9に示した薄板用熱間圧延機の制御装置の制御ブロック図を用いて説明する。
図9に示した本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置の制御ブロック図において、薄板用熱間圧延機1を制御する熱間圧延機の制御装置2は、圧延スケジュールを設定する圧延スケジュール設定部20と、前記圧延スケジュール設定部20で設定された各圧延スケジュールに基づいて薄板用熱間圧延機1を制御する圧延機制御部201と、前記薄板用熱間圧延機1の仕上げ圧延機105を構成するF1段〜F5段の各圧延機の圧下率を制御する自動板厚制御部202と、前記薄板用熱間圧延機1のランアウトテーブル106の圧延材の冷却速度を制御する冷却制御部215と、前記仕上げ圧延機105に設置された圧延機の荷重計211から検出された圧延荷重の検出値から圧延材の変形抵抗を演算する変形抵抗算出部213と、この変形抵抗算出部213で算出した変形抵抗に基づいて前記冷却制御部215における冷却速度を補正する冷却速度補正部214をそれぞれ備えている。
そして、前記圧延スケジュール設定部20では、圧延材の圧延を開始する前に、薄板用熱間圧延機1を構成する粗圧延機102のR1段、R2段、及び仕上げ圧延機105のF1段〜F5段の各圧延段における圧延材の圧下率と温度、冷却装置103における圧延材の所望温度履歴を含む圧延機設定一式、即ち圧延スケジュールを決定して、圧延機制御部201に出力する。
ここで温度履歴とは、圧延材の一つまたは複数の箇所、例えば圧延方向の先端部(head)と中央部(center)と終端部(tail)が、各々時間経過とともに経験する温度T(t)である。この温度履歴設定点は圧延材の圧延方向に沿って圧延材上に一定間隔で、例えば5m間隔で設けられる。
圧延機制御部201では、前記圧延スケジュール設定部20で決定して入力した圧延スケジュールに基づいて、薄板用熱間圧延機1を構成する粗圧延機102のR1段、R2段、及び仕上げ圧延機105のF1段〜F5段の各圧延段で圧延される圧延材の温度履歴設定点を、圧延方向に沿って圧延材上に一定間隔(例えば5m間隔)で設定する。
薄板用熱間圧延機1の仕上げ圧延機105を構成するF1段〜F5段の各圧延機に設置された圧延ロールには荷重計211がそれぞれ設けられている。そして各荷重計211で検出した圧延荷重の検出値は自動板厚制御部202に入力される。
前記自動板厚制御部202は、荷重計211で検出された圧延荷重の検出値に基づいて仕上げ圧延機105のF1段〜F5段の各圧延機におけるロールの上下位置の補正量を決定し、仕上げ圧延機105のF1段〜F5段の各圧延機の圧延ロールを駆動する駆動部に出力する。尚、前記圧延ロールの駆動部は本願発明の主体ではないため図9では図示を省略した。
仕上げ圧延機105の最終段(例えばF5段)に設置された圧延機の荷重計211から検出された圧延荷重の検出値は、変形抵抗算出部213にも入力される。
更に、仕上げ圧延機105の最終段(F5段)に設置された圧延機の入口と出口には板厚計212をそれぞれ設け、最終段(F5段)の圧延機の入口と出口の各板厚計212で検出した圧延材の板厚の検出値が変形抵抗算出部213に入力される。
前記変形抵抗演算部213は、前記数式(1)、数式(2)、数式(3)及び数式(4)を演算する各演算器をそれぞれ備えており、この変形抵抗演算部213に備えた前記各演算器に荷重計211で検出した圧延機の圧延荷重、及び板厚計212で検出した最終段の圧延機の入口と出口の圧延材の板厚を入力して、仕上げ圧延機105の最終段(F5段)に設置された圧延機における変形抵抗を圧延材の上記温度履歴設定点ごとに求めるように構成されている。
この時、圧延荷重および板厚の入力間隔が演算した変形抵抗の出力間隔より短いため、複数の圧延荷重および板厚の値に対してデータ処理を施して前記変形抵抗を求めることで、演算する変形抵抗値の精度を向上することができる。
データ処理の方法は周知のディジタルフィルタ処理が最も簡便でよいが、例えばアナログ積分回路などを用いてもよい。なお、圧延荷重および板厚の入力ごとに変形抵抗を算出して、複数の変形抵抗値にデータ処理を施して圧延材の温度履歴設定点に対する一つの変形抵抗値を出力してもよい。
前記変形抵抗演算部213で算出された圧延材の温度履歴設定点nに対応する変形抵抗knは、冷却速度補正部214に入力される。
前記冷却速度補正部214には、下記する数式(5)を演算する演算器が設置されており、この演算器によって数式(5)に基づいて前記変形抵抗knから前記温度履歴設定点nに対する冷却速度補正値ΔCrnを算出する。
Figure 2013150990
この数式(5)において、gは制御ゲインであり、Sは材質の代表値として例えば降伏強度または引張強度である。また、kSETは、圧延スケジュール設定部20で設定した圧延スケジュール設定値から予測した圧延された圧延材の変形抵抗である。この変形抵抗kSETの予測には材質予測モデルを用いればよい。
圧延スケジュール設定値から圧延材の変形抵抗kSETを予測する材質予測モデルは、例えば、J. Yanagimoto et al., Transactions of the ASME, Vol. 120, pp. 316-322 (1998)に開示されている。
変形抵抗kSETの予測には従来実績データベースを用いてもよい。また、従来実績データベースと材質予測モデルを組み合わせて変形抵抗kSETを予測してもよい。
前記数式(5)の右辺の分母であるΔS/ΔCr、及び数式(5)の右辺の分子であるΔS/Δkの決定にも、同じく、材質予測モデルを用いる方法と、従来実績データベースを用いる方法と、従来実績データベースと材質予測モデルを組み合わせて用いる方法の何れを利用してもよい。更に、後述の材質検査結果を用いてもよい。
前記冷却速度補正部214は、圧延材の温度履歴設定点nに対する冷却速度補正値ΔCrnを演算して冷却制御部215に出力する。
前記冷却制御部215は、圧延スケジュール設定部20で設定した圧延スケジュールから、設定された圧延材の該温度履歴点nの冷却速度Crnに前記前記冷却速度補正部214で演算した冷却速度補正値ΔCrnを加算した値に基づいて、ランアウトテーブル106中に配置された冷却ノズル群216を制御する。
ランアウトテーブル106中に配置された冷却ノズル群216は圧延方向に沿って配置された複数の冷却ノズルから構成されており、前記冷却制御部215はこの冷却ノズル群216の各冷却ノズルの開度を調整して、圧延材の冷却速度および温度履歴を制御する。
ランアウトテーブル106の中には一つまたは複数のランアウトテーブル温度計217が設けてあり、前記ランアウトテーブル温度計217により圧延材の温度を測定して、前記冷却制御部215に出力している。
前記ランアウトテーブル温度計217には駆動部が設けられており、ランアウトテーブル温度計217の温度測定位置を最適制御するように構成されている。
更に、前記ランアウトテーブル106の前後には、仕上げ後段温度計218と巻き取り前段温度計219がそれぞれ設けられており、前記仕上げ後段温度計218及び巻き取り前段温度計219で測定した温度は冷却制御部215に出力するように構成されている。
前記冷却制御部215では、前記ランアウトテーブル温度計217、仕上げ後段温度計218及び巻き取り前段温度計219で測定した温度を用いて、圧延材の冷却速度が冷却速度Crn+冷却速度補正値ΔCrnとなるように、ランアウトテーブル106中に配置された冷却ノズル群216の冷却ノズルによる冷却水量をフィードバック制御するように構成されている。
圧延材の冷却速度を補正するためには、ランアウトテーブル106に設置した冷却ノズル群216の冷却ノズルによる冷却水量の制御の他に、ランアウトテーブル106に設けられた圧延材移送部220を制御して圧延材を移送する速度を変えるようにしてもよい。
例えば、温度履歴設定点nの圧延材の冷却速度を上げるためには、該設定点が冷却ノズル群216の冷却ノズルの中で冷却水量の少ない冷却ノズル群216の冷却ノズルの下を通過する時に、圧延材の移送速度を遅くなるように圧延材移送部220を制御すればよい。
前記圧延材移送部220により圧延材の移送速度を制御して圧延材の冷却速度を補正するこの方法は、冷却ノズル群216の冷却ノズルによる冷却水量の設定に依存するため、冷却ノズル群216の冷却ノズルの冷却水量の設定と併用して圧延材の冷却速度補正能力を向上するために用いることが好ましい。
ランアウトテーブル106と巻き取り装置107の間には圧延材の材質を検査する材質検査装置221を設けてもよい。
材質検査装置221としては、公知の超音波式粒径測定装置、電磁超音波装置、磁束検出器、インデンタなどを用いることができる。前記材質検査装置221は前記温度履歴設定点ごとに圧延材の材質を検査して、前記材質検査装置221で検査した圧延材の検査結果を冷却速度補正部214に出力する。
前記冷却速度補正部214には、数式(5)を演算する演算器が設置されているだけでなく、後述する数式(8)を演算する演算器が設置されており、前記材質検査装置221で検査した圧延材の材質検査結果を用いて、前記数式(5)の右辺に記載された分母のΔS/ΔCr、及び分子のΔS/Δkのデータを修正・更新することで、圧延材の材質のバラツキをより低減することができる。
前記ランアウトテーブル106で冷却された後の圧延材は、温度が略600℃まで低下しているため、ランアウトテーブル106の後に設けられる材質検査装置221は冷却前に設ける場合より耐熱性の面で有利である。
また、その分、材質検査装置221を圧延材に近接して配置することができるため、材質測定精度の面でも有利である。更に、圧延材の板厚も数mmまで薄くなっているため、圧延材の厚み方向への測定精度の面でも有利である。
前記した材質検査装置221を巻き取り装置107の前側に設けることで、圧延材の全長さに渡って設けた温度履歴設定点ごとの圧延材の材質を前記材質検査装置221によって容易に検査することができる。
前述した本願発明の第1実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置では、上記したごとく仕上げ圧延機105の最終段(F5)の圧延機による圧延材の変形抵抗を精度よく算出して、ランアウトテーブル106の冷却ノズルの開度をフィードフォワード制御することにより、材質予測モデルの精度が十分良好でない場合でも、煩雑な装置を追加することなく安定した材質の圧延材を提供することができる。
よって本実施例によれば、材質予測モデルの精度が良好でない場合でも、煩雑な装置を追加せずに安定した材質の圧延材を提供できる薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が実現できる。
次に本発明の第2実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法について、図10を用いて説明する。
図10に示した本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法の構成は、図9に示した第1実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ以下に説明する。
本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法では、数式(1)に示した仕上げ圧延機の複数段の圧延機で圧延された圧延材の変形抵抗を組合せた結合変形抵抗Xと材質の相関関係を利用している。
仕上げ圧延機105の複数段の圧延機による圧延材の変形抵抗を算出するためには各段の圧延機での圧下量Δhを求める必要があるが、各段の圧延機の間に板厚計212をそれぞれ設置すると費用と維持保守の負担が増えるため好ましくない。
そこで本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置では、自動板厚制御部202のデータを用いることで、仕上げ圧延機105の複数段の圧延機の間に板厚計を追加して設置することなく各段の圧延機の圧下量Δhおよび圧延材の変形抵抗kを算出するように構成している。
即ち、仕上げ圧延機105のn段の圧延機の圧延ロールにおいて、圧延材のない時の圧延機の上下ロール間のギャップをHnとする。圧延時に圧延材がこの上下ロール間に入ると、圧延材からの反力により上下ロール間のギャップはHn’ > Hnに変化する。この時、圧延ロールの変形は弾性変形であるため、圧延荷重Pnと上下ロール間のギャップHn’は、数式(6)に示す比例関係を持つ。
Figure 2013150990
この数式(6)において、比例係数Knはロールの剛性を表す係数であり、ロール毎に解析的にまたは実験的に同定される定数である。
熱間圧延において圧延材は圧延段で完全塑性変形すると仮定できるため、n段の圧延機の圧延ロールの出口における圧延材の板厚hnは、Hn’と一致する。
従って、n段ロールの出口板厚hnは数式(6)により、圧延荷重Pnと、圧延材のない時のロールギャップHnと、ロールの剛性係数Knを用いて算出できる。この算出結果を利用して、N段からなる仕上げ圧延機105の各段の圧延機における圧下量Δhを求めると、数式(7)に示した如くになる。
Figure 2013150990
仕上げ圧延機105において、各段の圧延機の上下ロール間に圧延材のない時のロールギャップH1〜HNと、圧延ロールの剛性係数K1〜KNは、前述のごとく予め解析的にまたは実験的に決まった定数である。
従って、仕上げ圧延機105の各段の圧延機にそれぞれ設置した荷重計211で測定した圧延加重P1〜PNを数式(7)に代入することで、各段の圧延機の間に板厚計212をそれぞれ設置することなく、初段を除く2段からN段までの各段の圧延機における圧下量Δh2〜ΔhNを求めることが出来る。
前記数式(6)を演算する演算器及び前記数式(7)を演算する演算器は、結合変形抵抗算出部230に備えられた変形抵抗演算器231にそれぞれ設けられている。
変形抵抗演算器231に設けた演算器による数式(7)の演算によって得られたこれらの圧下量Δh2〜ΔhNと、荷重計211で測定した圧延荷重P2〜PNを、結合変形抵抗算出部230に備えられた結合変形抵抗計算部233に設置された前記数式(2)〜数式(4)を演算する演算器にそれぞれ代入して演算することで、前記結合変形抵抗計算部233では仕上げ圧延機105の初段を除く2段からN段までの各段の圧延機による圧延材の変形抵抗k2〜kNを算出することができる。
そして、前記結合変形抵抗計算部233で演算した仕上げ圧延機105の初段を除く2段からN段までの各段の圧延機による圧延材の変形抵抗k2〜kNを、前記結合変形抵抗計算部233に設けた数式(1)を演算する演算器に適用して、初段の変形抵抗の重みaF1を0にしてXを求める。
図10に示した本実施例の薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法では、仕上げ圧延機105のF1段〜F5段の圧延機の各ロールには荷重計211が設けられている。これらの各圧延機のロールに設置した各荷重計211で測定された各段の圧延荷重P1〜PNは自動板厚制御部202および結合変形抵抗算出部230にそれぞれ入力される。
結合変形抵抗算出部230には、同時並列動作する一つまたは複数の変形抵抗演算器231と、前記仕上げ圧延機105を構成する圧延機の段数よりも1個少ない数と一致する数の遅延器232を備えている。
数式(6)及び数式(7)を演算する各演算器を備えた変形抵抗演算器231の数は仕上げ圧延機105の圧延機の段数と一致することが典型的であるが、変形抵抗演算器231を構成するプロセッサの性能によっては変形抵抗演算器の数が前記仕上げ圧延機105を構成する圧延機の段数よりも1個少ないこともある。以下では、変形抵抗演算器の数がロールの数と一致する典型的な構成を例に説明する。
仕上げ圧延機のF1段〜F5段の圧延段から構成された図10に示した仕上げ圧延機105では、第1変形抵抗演算器231は、荷重計211で測定されて遅延器232を経由したF1段の圧延機による圧延荷重P1と、遅延器232を経由しないF2段の圧延機による圧延荷重Pの入力を受けて、第1変形抵抗演算器231に設けた数式(7)を演算する演算器を利用して圧下量Δh2を算出し、算出した圧下量Δh2と、測定された圧延荷重P2を結合変形抵抗計算部233に設けた数式(2)〜数式(4)をそれぞれ演算する各演算器に代入して圧延材の前記温度履歴設定点ごとに圧延材の変形抵抗k2を算出する。
遅延器232の遅延時間は、F1段の圧延機のロールからF2段の圧延機のロールまでの圧延材移動時間と略等しく設定される。この時、圧延荷重の入力間隔が変形抵抗の出力間隔より短いため、複数の圧延荷重および板厚の値に対してデータ処理を施して変形抵抗を求めることで、変形抵抗値の精度を向上する。
データ処理の方法は周知のディジタルフィルタ処理が最も簡便でよいが、例えばアナログ積分回路などを用いてもよい。なお、圧延荷重の入力ごとに圧延材の変形抵抗を算出して、複数の変形抵抗値にデータ処理を施し温度履歴設定点に対する一つの変形抵抗値を出力してもよい。第2〜4変形抵抗演算器も、同様の動作により圧延荷重P2〜PNの入力から温度履歴設定点ごとの圧延材の変形抵抗k3〜kNを算出する。
各変形抵抗演算器231で算出された変形抵抗k1〜kNは、結合変形抵抗計算部233に入力される。結合変形抵抗計算部233では、数式(1)の演算を行う演算器を用いて、前記変形抵抗演算器231で算出された変形抵抗k2〜kNに基づいて圧延材の温度履歴設定点ごとの結合変形抵抗Xを計算する。この時、重みaF1は0とする。重みaF2〜aF5は、例えば、全て1/4にする。
重みaF2〜aF5の設定方法はこの例の他にも種々考えられ、例えば圧延荷重P2〜PNの標準偏差に比例させることもできる。温度履歴設定点ごとに算出された結合変形抵抗Xmは、結合変形抵抗計算部233から冷却速度補正部214に出力される。
冷却速度補正部214は、変形抵抗kの代わりに結合変形抵抗Xを用いる以外は、第1実施例における冷却速度補正部214の場合と同じである。即ち、圧延材の温度履歴設定点mに対する結合変形抵抗Xmを用いて、冷却速度の補正値を前記冷却速度補正部214に設けた下記する数式(8)の演算を行う演算器で演算して算出し、この算出値に基づいてランアウトテーブル106による圧延材の冷却を制御する。
Figure 2013150990
前記冷却速度補正部214に設けた演算器で演算する数式(8)において、eは制御ゲインであり、Sは材質の代表値として、例えば降伏強度または引張強度である。XSETは圧延スケジュール設定値から予測した前記結合変形抵抗計算部233に設置した数式(1)の演算を行う演算器による仕上げ圧延機の各段の圧延機による圧延材の変形抵抗の組合せ値である。XSETの予測には材質予測モデルを用いればよい。
圧延スケジュール設定値から仕上げ圧延機の各段の圧延機による圧延材の変形抵抗を予測する材質予測モデルは、例えば、J. Yanagimoto et al., Transactions of the ASME, Vol. 120, pp. 316-322 (1998)に開示されている。
XSETの予測にはまた従来実績データベースを用いてもよい。または、従来実績データベースと材質予測モデルを組み合わせてXSETを予測してもよい。
ΔS/ΔXおよびΔS/ΔCrの決定にも、同じく、材質予測モデルを用いる方法と、従来実績データベースを用いる方法と、従来実績データベースと材質予測モデルを組み合わせて用いる方法の何れを利用してもよい。
本願発明の第2実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法では、上記のごとく仕上げ圧延機105の各段での圧延材の変形抵抗、およびこれらの変形抵抗を組み合わせた結合変形抵抗を精度よく算出して、この算出した結合変形抵抗に基づいてランアウトテーブル106の冷却ノズルの開度をフィードフォワード制御することにより、材質予測モデルの精度が十分良好でない場合でも、煩雑な装置を追加することなく安定した材質を提供できる。
本願発明の第2実施例である薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法では、薄板用熱間圧延機の制御を向上させることが可能となる。
また、本願発明の第2実施例によれば、第1実施例では必要であった仕上げ圧延機の圧延段の間に設置する板厚計が不要となる。
本実施例によれば、材質予測モデルの精度が良好でない場合でも、煩雑な装置を追加せずに安定した材質の圧延材を提供できる薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法が実現できる。
本発明は薄板用熱間圧延機の制御装置および薄板用熱間圧延機の制御方法に適用可能である。
1:薄板用熱間圧延機、2:熱間圧延機の制御装置、20:圧延スケジュール設定部、100:加熱炉、101:スケールブレーカ、102:粗圧延機、103:中間冷却装置、104:スケールブレーカ、105:仕上げ圧延機、106:ランアウトテーブル、107:巻き取り装置、201:圧延機制御部、202:自動板厚制御部、211:荷重計、212:板厚計、213:変形抵抗算出部、214:冷却速度補正部、215:冷却制御部、216:冷却ノズル群、217:ランアウトテーブル温度計、218:仕上げ後段温度計、219:巻き取り前段温度計、220:圧延材移送部、221:材質検査装置、230:結合変形抵抗算出部、231:変形抵抗演算器、232:遅延器、233:結合変形抵抗計算部。

Claims (10)

  1. 圧延材の圧延を行なう複数段の圧延機を設置した仕上げ圧延機を備え、前記仕上げ圧延機で圧延した前記圧延材を冷却するランアウトテーブルを備え、前記ランアウトテーブルで冷却した圧延材を巻き取る巻き取り装置を備えて薄板用熱間圧延機を構成し、圧延スケジュールに基づいてこの薄板用熱間圧延機を制御する薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    前記制御装置に、仕上げ圧延機の前記複数段の圧延機のうち、後段の少なくとも1段の圧延機による圧延材の変形抵抗を算出する変形抵抗算出部と、前記変形抵抗算出部で算出した変形抵抗に基づいて前記ランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度の補正値を算出する冷却速度補正部と、前記冷却速度補正部で演算した冷却速度の補正値を用いて前記ランアウトテーブルによる圧延材の冷却を制御する冷却制御部を備えたことを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    仕上げ圧延機の最終段ロールの入口と出口に圧延材の板厚を測定する板厚計を設置して、前記両板厚計で計測した圧延材の板厚値に基づいて前記変形抵抗算出部で圧延材の変形抵抗を算出することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  3. 請求項1に記載の薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    仕上げ圧延機の複数段の圧延機のロールに圧延荷重を測定する荷重計をそれぞれ設け、前記荷重計で測定した少なくても一つの圧延荷重値に基づいて前記変形抵抗算出部で圧延材の変形抵抗を算出することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    上記冷却制御部はランアウトテーブルに設けられた冷却ノズル群による冷却水量を制御することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    上記冷却制御部はランアウトテーブルで圧延材を移送する圧延材移送部の移送速度を制御することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  6. 請求項2又は請求項3に記載の薄板用熱間圧延機の制御装置において、
    ランアウトテーブルと巻き取り装置の間に圧延材の材質を検査する材質検査装置を設置して、前記材質検査装置で検査した圧延材の材質検査値を前記冷却速度補正部に入力して前記ランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度を制御することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御装置。
  7. 仕上げ圧延機に設置した複数段の圧延機で圧延材の圧延を行ない、前記仕上げ圧延機で圧延した前記圧延材をランアウトテーブルで冷却した後に巻き取り装置で巻き取る熱間圧延機であって、圧延スケジュールに基づいてこの薄板用熱間圧延機を制御する薄板用熱間圧延機の制御方法において、
    仕上げ圧延機の前記複数段の圧延機のうち、後段の少なくとも1段の圧延機の圧延による圧延材の変形抵抗を算出し、この算出した変形抵抗に基づいてランアウトテーブルで圧延材を冷却する冷却速度の補正値を算出し、この算出した冷却速度の補正値を用いてランアウトテーブルによる圧延材の冷却速度を制御することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御方法。
  8. 請求項7に記載の薄板用熱間圧延機の制御方法において、
    前記ランアウトテーブルによる冷却の制御は、該ランアウトテーブルに設けられた冷却ノズル群の冷却水量を制御することによって行われることを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御方法。
  9. 請求項8に記載の薄板用熱間圧延機の制御方法において、
    前記ランアウトテーブルによる冷却の制御は、該ランアウトテーブルによる圧延材の移送速度を制御することにより行われることを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御方法。
  10. 請求項7に記載の薄板用熱間圧延機の制御方法において、
    前記ランアウトテーブルと前記巻き取り装置の間で圧延材の材質検査を行い、この圧延材の材質検査結果を用いて前記冷却速度補正量を修正して制御することを特徴とする薄板用熱間圧延機の制御方法。
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