JP6094494B2 - 圧延材の板厚制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、圧延材の板厚制御装置に関する。
圧延材の板厚は、板厚目標値と圧延材の板厚フィードバック値との偏差に基づいて制御される。
圧延材の板厚制御方法として、モニタAGCが提案されている。モニタAGCにおいては、圧延材の板厚フィードバック値は、圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値である。このため、圧延材の板厚を誤差なく制御することができる。
しかしながら、圧延機の出側において、板厚計は圧延機の直下に設置されない。このため、板厚計までの移送遅れにより、むだ時間が生じる。この場合、板厚制御のゲインを大きくすると、板厚制御が不安定となる。このため、板厚制御の高速応答を見込むことができない。
これに対し、特許文献1においては、マスフローAGCが提案されている。マスフローAGCにおいては、圧延材の板厚フィードバック値は、圧延機の入側における圧延材の速度の実測値と圧延材の出側における圧延材の速度の実測値と圧延材の入側における圧延材の板厚の実測値とに基づいて推定される。このため、むだ時間は原理的に生じない。
特開2009−160623号公報
しかしながら、圧延材の板厚の推定値は、圧延機の入側における圧延材の速度の実測値と圧延材の出側における圧延材の速度の実測値と圧延材の入側における圧延材の板厚の実測値とに基づく。このため、圧延材の板厚の推定値は少なからず誤差を含む。
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、圧延材の板厚制御に関し、定常的な精度と高速応答とを両立させることができる圧延材の板厚制御装置を提供することである。
この発明に係る圧延材の板厚制御装置は、圧延機による圧延材の板厚目標値と当該圧延材の板厚フィードバック値との偏差に基づいて当該圧延機の入側に設けられた圧延機の上ワークロールの速度の変化量と下ワークロールの速度の変化量とを算出する板厚制御部と、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値に対応した信号の周波数が予め設定された境界周波数よりも低い周波数の領域においては、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値を前記板厚フィードバック値として前記板厚制御部に出力し、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値に対応した信号の周波数が前記境界周波数よりも高い周波数の領域においては、前記圧延機の入側における圧延材の速度の実測値と前記圧延機の出側における圧延材の速度の実測値と前記圧延材の入側における圧延材の板厚の実測値とを用いたマスフロー一定則によって前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値を算出し、前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値を前記板厚フィードバック値として前記板厚制御部に出力する切替部と、を備えた。

この発明によれば、低周波領域と高周波領域とで、板厚フィードバック値が切り替わる。このため、定常的な精度と高速応答とを両立させることができる。
この発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの構成図である。 この発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの要部構成図である。 この発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。 図3を等価変換した制御ブロック線図である。 図4を簡略化した制御ブロック線図である。 図5を等価変換した制御ブロック線図である。 図6を等価変換した制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムのむだ時間による不確かさのゲインと重み関数のゲインとのボード線図である。 モニタAGCによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。 マスフローACGによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態2における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの構成図である。 この発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの要部構成図である。 この発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。 図15を等価変換した制御ブロック線図である。 この発明の実施の形態4における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの構成図である。
図1において、圧延機1は、上ワークロール2、下ワークロール3、駆動装置4、圧下装置5を備える。
上ワークロール2と下ワークロール3とは、鉛直方向に並ぶ。例えば、駆動装置4は、モータとドライブ装置とからなる。駆動装置4の出力部は、上ワークロール2の入力部と下ワークロール3の入力部とに接続される。圧下装置5は、上ワークロール2の上方に設けられる。
入側板速度計6は、圧延機1の入側に設けられる。入側板厚計7は、入側板速度計6の入側に設けられる。出側板厚計8は、圧延機1の出側に設けられる。出側板速度計9は、出側板厚計8の出側に設けられる。
板厚制御装置10は、PLC等からなる。
板厚制御装置10の第1入力部は、入側板速度計6の出力部に接続される。板厚制御装置10の第2入力部は、入側板厚計7の出力部に接続される。板厚制御装置10の第3入力部は、出側板厚計8の出力部に接続される。板厚制御装置10の第4入力部は、出側板速度計9の出力部に接続される。
板厚制御装置10の第1出力部は、駆動装置4の入力部に接続される。板厚制御装置10の第2出力部は、圧下装置5の入力部に接続される。
板厚制御システムにおいて、上ワークロール2と下ワークロール3とは、圧延材11を挟み込む。入側板速度計6は、圧延機1の入側においてレーザ等を用いて圧延材11の送り速度を実測する。入側板厚計7は、圧延機1の入側においてX線、γ線等を用いて圧延材11の板厚を実測する。出側板厚計8は、圧延機1の出側においてX線、γ線等を用いて圧延材11の板厚を実測する。出側板速度計9は、圧延機1の出側においてレーザ等を用いて圧延材11の送り速度を実測する。
板厚制御装置10は、入側板速度計6、入側板厚計7、出側板厚計8、出側板速度計9から入力される実測値に基づいて、駆動装置4と圧下装置5とを制御する。当該制御により、圧延材11の板厚は、目標の板厚となる。
次に、図2を用いて、板厚制御装置10の入出力の関係を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの要部構成図である。
入側板速度計6は、圧延材11の送り速度の実測値vin resを出力する。入側板厚計7は、圧延材11の板厚の実測値hin_MN resを出力する。出側板厚計8は、圧延材11の板厚の実測値hout_MN resを出力する。出側板速度計9は、圧延材11の送り速度の実測値vout resを出力する。
板厚制御装置10は、実測値vin res、実測値hin_MN res、実測値hout_MN res、実測値vout resに基づいて角速度基準値ωroll refを算出する。駆動装置4は、角速度基準値ωroll refに基づいて上ワークロール2と下ワークロール3とを回転させる。
板厚制御装置10は、実測値vin res、実測値hin_MN res、実測値hout_MN res、実測値vout resに基づいてロールギャップ変化量基準値ΔSrefを算出する。圧下装置5は、ロールギャップ変化量基準値ΔSrefに基づいて上ワークロール2と下ワークロール3との間の距離を変化させる。
次に、図3を用いて、板厚制御システムの制御ブロックを説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。図3において、sはラプラス演算子である。
板厚制御器12は、PI制御器である。板厚制御器12の伝達係数は、Cで表される。板厚制御器12の出力部は、油圧圧下位置制御系13の入力部に接続される。油圧圧下位置制御系は、圧下装置5のサーボ弁、油圧配管系を含む。油圧圧下位置制御系13の伝達関数は、Gで表される。油圧圧下位置制御系13の出力部は、第1変換ブロック14の入力部に接続される。第1変換ブロック14の出力部は、第2変換ブロック15の入力部に接続される。
板厚制御器12は、板厚制御部として、圧延機1による圧延材11の板厚目標値hcmdと圧延材11の板厚フィードバック値との偏差に基づいてロールギャップ変化量基準値ΔSrefを算出する。この際、板厚制御器12は、閉方向を負としてロールギャップ変化量基準値ΔSrefを算出する。
油圧圧下位置制御系13は、ロールギャップ変化量基準値ΔSrefに基づいて上ワークロール2と下ワークロール3との間の距離を変化させる。
第1変換ブロック14は、上ワークロール2と下ワークロール3との間の距離の変化量ΔSを圧延荷重の変化量ΔPに変換する。圧延荷重の変化量ΔPは、次の(1)式で表される。
Figure 0006094494
(1)式において、Mは圧延荷重によるミル伸びを表すミル定数(kN/mm)である。Qは圧延荷重による厚み変化を表す塑性係数(kN/mm)である。
第2変換ブロック15は、圧延荷重の変化量ΔPをミル伸びの変化量ΔP/Mに変換する。
圧延機1の出側において、圧延材11の板厚の変化量Δhoutは、次の(2)式で表される。
Figure 0006094494
圧延直後において、圧延材11の板厚は、変化量Δhoutを積算した値と圧延機1の入側における板厚hinとの和分で表される。この際、圧延機1の出側において、圧延材11の板厚の実測値hout_MN resは、移送遅れによるむだ時間Tを経て検出される。
マスフロー板厚hout_MF resは、マスフロー一定則に基づいて次の(3)式で表される。
Figure 0006094494
マスフロー板厚hout_MF resは、実測値vin resとの誤差と実測値vout resの誤差とによる外乱dを含む。マスフロー板厚hout_MF resは、全周波数領域において板厚制御器12にフィードバックされる。
フィードバックブロック16は、実測値hout_MN resとマスフロー板厚hout_MF resの差分を演算することによりマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。当該推定誤差値は、むだ時間Tの影響を受けた実測値hout_MN resを含む。
むだ時間Tによるゲインは、次の(4)式で表される。
Figure 0006094494
むだ時間Tによる位相遅れは、次の(5)式で表される。
Figure 0006094494
(5)式に示すように、むだ時間Tによる位相遅れは周波数に比例する。このため、むだ時間Tによる位相遅れは、高周波領域において大きくなる。むだ時間Tによる位相遅れは、低周波領域で小さくなる。
フィードバックブロック16において、ローパスフィルタ17は、低周波領域に対してのみマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を板厚制御器12にフィードバックする。例えば、周波数が0に近い定常状態においては、次の(6)式が成立する。
Figure 0006094494
このため、定常状態において、ローパスフィルタ17は、ほぼ同位相の推定誤差値を板厚制御器12にフィードバックする。
次に、図4を用いて、板厚フィードバック値を説明する。
図4は図3を等価変換した制御ブロック線図である。
図4において、板厚制御装置10は、切替部として、H∞制御における周波数成形に基づいて板厚フィードバック値を切り替える。具体的には、低周波領域において、ローパスフィルタ17がむだ時間Tの影響を受けた実測値hout_MN resを板厚制御器12にフィードバックする。高周波領域において、ハイパスフィルタ18がむだ時間Tの影響を受けないマスフロー板厚hout_MF resを板厚制御器12にフィードバックする。
このため、低周波領域において、板厚制御装置10は、定常的な精度を持つフィードバック板厚制御を実現する。高周波領域において、板厚制御装置10は、高速で応答するフィードバック板厚制御を実現する。
次に、図5から図8を用いて、ローパスフィルタ17の設計手順を説明する。
図5は図4を簡略化した制御ブロック線図である。図6は図5を等価変換した制御ブロック線図である。図7は図6を等価変換した制御ブロック線図である。図8はこの発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムのむだ時間による不確かさのゲインと重み関数のゲインとのボード線図である。
図5において、統合ブロック19は、板厚制御器12と制御対象とをまとめて表現したブロックである。統合ブロック19の伝達関数は、次の(7)式で表される。
Figure 0006094494
図6において、モデルブロック20は、むだ時間Tの影響を乗法的な変動モデルとして表すブロックである。
図7において、誤差ブロック21は、むだ時間Tによる不確かさを表すブロックである。重み関数W(s)は、むだ時間Tによる不確かさに対して設定される。
むだ時間Tは、圧延機1と出側板厚計8との距離LMNと圧延ラインの速度vlineとに基づいて次の(8)式で表される。
Figure 0006094494
例えば、距離LMNが1500(mm)であり、圧延ラインの速度vlineが500(mpm)である場合、むだ時間Tは、180(ms)となる。
図8に示すように、重み関数W(s)は、全周波数領域においてむだ時間Tによる不確かさに覆い被さるように設定される。
この際、ロバスト安定条件は、小ゲイン定理に基づく安定化理論により決定される。安定化理論によれば、図7の開ループ伝達関数のゲインの最大値(H∞ノルム)が全周波数領域において1より小さい場合、圧延材11の板厚偏差は、フィードバックループを周回する度に0に収束する。具体的には、ロバスト安定条件は、次の(9)式で表される。
Figure 0006094494
ローパスフィルタ17の伝達関数GLPF(s)は、(9)式を満たすように設定される。具体的には、ローパスフィルタ17のカットオフ周波数が境界周波数として(9)式を満たすように設定される。この際、ローパスフィルタ17の次数は任意である。
定常状態において、圧延材11の板厚偏差は、カットオフ周波数が上がるほど0に早く収束する。これに対し、圧延材11の板厚偏差は、カットオフ周波数が上がるほど不安定となる。このため、カットオフ周波数は、圧延材11の板厚偏差の0への収束の早さと圧延材11の板厚偏差の安定性との双方を考慮して(9)式を満たす範囲で調整される。
次に、図9から図11を用いて、板厚制御システムの有効性を説明する。
図9はモニタAGCによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。図10はマスフローACGによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。図11はこの発明の実施の形態1における圧延材の板厚制御システムによる板厚応答のシミュレーション結果を示す図である。
本シミュレーションにおいては、圧延機1の入側において、圧延材11の板厚は2.0(mm)に設定される。時刻0.2(s)において、圧延材の11の目標の板厚は1.0(mm)にステップ的に設定される。破線は板厚目標値hcmdである。実線は圧延機1の出側における圧延材11の板厚の応答値である。
図9において、むだ時間Tは、圧延材11の板厚制御の安定性を劣化させる。その結果、アンダーシュートが生じる。具体的には、圧延機1の出側において、圧延材11の板厚の応答値は板厚目標値hcmdを通り過ぎる。その結果、圧延材11の板厚偏差が減衰するまでに、2.0(s)程の時間がかかる。
図10において、むだ時間Tは発生しない。その結果、アンダーシュートが生じない。具体的には、圧延機1の出側において、圧延材11の板厚の応答値は板厚目標値hcmdを通り過ぎない。その結果、圧延材11の板厚の応答は良好となる。しかしながら、マスフロー板厚hout_MF resの推定誤差により、圧延材11の板厚偏差は定常的に発生する。
図11において、マスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値は、ローパスフィルタ17を通過する。このため、マスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値は、板厚制御器12にゆっくりとフィードバックされる。その結果、圧延機1の出側において、圧延材11の板厚の応答値は、安定性を保ったまま板厚目標値hcmdに収束する。
以上で説明した実施の形態1によれば、低周波領域と高周波領域とで、板厚フィードバック値が切り替わる。このため、圧延材11の板厚制御に関し、定常的な精度と高速応答とを両立させることができる。
また、板厚フィードバック値の切り替えは、ローパスフィルタ17を用いて実現される。このため、圧延材11の板厚制御に関し、定常的な精度と高速応答とを安価な回路で容易に両立させることができる。
実施の形態2.
図12はこの発明の実施の形態2における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。
実施の形態2の板厚制御装置10は、実施の形態1の板厚制御装置10に予測ブロック22を付加したものである。予測ブロック22は、(3)式を用いてむだ時間Tを予測する。予測ブロック22は、むだ時間Tの分だけマスフロー板厚hout_MF resの位相を遅らせる。その結果、フィードバックブロック16は、位相差のないマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。
以上で説明した実施の形態2によれば、フィードバックブロック16は、位相差のないマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。このため、圧延材11の板厚制御に関し、定常的な精度をより高めることができる。
実施の形態3.
図13はこの発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの構成図である。
実施の形態1の板厚制御装置10は、1つの圧延機1に対して適用される。一方、実施の形態3の板厚制御装置10は、2つの圧延機1に対して適用される。実施の形態3において、板厚制御装置10は、入側の圧延機1のロール周速度を変化させることにより入側の圧延機1と出側の圧延機1との間における圧延材11の張力を制御する。当該制御により、圧延材11の板厚は、目標の板厚となる。
次に、図14を用いて、板厚制御システムの入出力の関係を説明する。
図14はこの発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの要部構成図である。
板厚制御装置10は、実測値vin res、実測値hin_MN res、実測値hout_MN res、実測値vout resに基づいて入側の圧延機1の角速度変化量基準値Δωroll_f refを算出する。入側の駆動装置4は、角速度変化量基準値Δωroll_f refに基づいて上ワークロール2の回転速度と下ワークロール3の回転速度とを変化させる。
次に、図15を用いて、角速度変化量基準値Δωroll_f refの演算ブロックを説明する。
図15はこの発明の実施の形態3における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。
板厚制御器23は、PI制御器である。板厚制御通話の伝達係数は、Cで表される。板厚制御器23は、圧延機1による圧延材11の板厚目標値hcmdと圧延材11の板厚フィードバック値との偏差に基づいて入側の圧延機1の角速度変化量基準値Δωroll_f refを算出する。
マスフロー板厚hout_MF resは、全周波数領域において板厚制御器23にフィードバックされる。
フィードバックブロック24は、実測値hout_MN resとマスフロー板厚hout_MF resの差分を演算することによりマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。
フィードバックブロック24において、ローパスフィルタ25は、低周波領域に対してのみマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を板厚制御器23にフィードバックする。
次に、図16を用いて、板厚フィードバック値を説明する。
図16は図15を等価変換した制御ブロック線図である。
低周波領域において、ローパスフィルタ25がむだ時間Tの影響を受けた実測値hout_MN resを板厚制御器23にフィードバックする。高周波領域において、ハイパスフィルタ26がむだ時間Tの影響を受けないマスフロー板厚hout_MF resを板厚制御器23にフィードバックする。
以上で説明した実施の形態3によれば、低周波領域と高周波領域とで、板厚フィードバック値が切り替わる。このため、圧延材11の板厚制御に関し、定常的な精度と高速応答とを両立させることができる。
実施の形態4.
図17はこの発明の実施の形態4における圧延材の板厚制御システムの制御ブロック線図である。
実施の形態4の板厚制御装置10は、実施の形態3の板厚制御装置10に予測ブロック27を付加したものである。予測ブロック27は、(3)式を用いてむだ時間Tを予測する。予測ブロック22は、むだ時間Tの分だけマスフロー板厚hout_MF resの位相を遅らせる。その結果、フィードバックブロック24は、位相差のないマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。
以上で説明した実施の形態4によれば、フィードバックブロック24は、位相差のないマスフロー板厚hout_MF resの推定誤差値を算出する。このため、圧延材11の板厚制御に関し、定常的な精度をより高めることができる。
1 圧延機、 2 上ワークロール、 3 下ワークロール、 4 駆動装置、 5 圧下装置、 6 入側板速度計、 7 入側板厚計、 8 出側板厚計、 9 出側板速度計、 10 板厚制御装置、 11 圧延材、 12 板厚制御器、 13 油圧圧下位置制御系、 14 第1変換ブロック、 15 第2変換ブロック、 16 フィードバックブロック、 17 ローパスフィルタ、 18 ハイパスフィルタ、 19 統合ブロック、20 モデルブロック、 21 誤差ブロック、 22 予測ブロック、 23 板厚制御器、 24 フィードバックブロック、 25 ローパスフィルタ、 26 ハイパスフィルタ、 27 予測ブロック

Claims (3)

  1. 圧延機による圧延材の板厚目標値と当該圧延材の板厚フィードバック値との偏差に基づいて当該圧延機の入側に設けられた圧延機の上ワークロールの速度の変化量と下ワークロールの速度の変化量とを算出する板厚制御部と、
    前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値に対応した信号の周波数が予め設定された境界周波数よりも低い周波数の領域においては、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値を前記板厚フィードバック値として前記板厚制御部に出力し、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値に対応した信号の周波数が前記境界周波数よりも高い周波数の領域においては、前記圧延機の入側における圧延材の速度の実測値と前記圧延機の出側における圧延材の速度の実測値と前記圧延材の入側における圧延材の板厚の実測値とを用いたマスフロー一定則によって前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値を算出し、前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値を前記板厚フィードバック値として前記板厚制御部に出力する切替部と、
    を備えた圧延材の板厚制御装置。
  2. 前記切替部は、前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値を前記板厚制御部に出力し、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値と前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値との偏差にローパスフィルタを介した値を前記板厚制御部に出力する請求項1に記載の圧延材の板厚制御装置。
  3. 前記切替部は、前記圧延機の出側における圧延材の板厚が実測されるまでのむだ時間を予測し、前記圧延材の出側における圧延材の板厚の推定値の位相を当該むだ時間の分だけ遅らせ、前記圧延機の出側における圧延材の板厚の実測値と位相を遅らせた推定値との偏差にローパスフィルタを介した値を前記板厚制御部に出力する請求項2に記載の圧延材の板厚制御装置。
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