JP6472419B2 - 芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、農薬および高機能材料の原料として有用な芳香族化合物の製造方法に関する。
芳香族アミンやアニリドは、農薬および高機能材料の原料として使用されている(たとえば、特許文献1および2参照)。芳香族アミンの合成法としては、シクロヘキセンを出発原料として無水酢酸と塩化アセチルまたは臭化水素とを反応させ加水分解を行う方法(特許文献3)、パラジウム触媒を用いたSemmler−Wolff反応(非特許文献1)や無水酢酸及びヨウ化ナトリウムを用いたSemmler−Wolff反応(特許文献4、非特許文献2および非特許文献3)が知られている。
特開2004−307412号公報 特開2004−307413号公報 特表2009−514867号公報 特表2012−532186号公報
J.Am.Chem.Soc.2013,135,p.13664−13667 Org.Process Res.Dev.2012,16,p.1746−1753 Tetrahedron Letters.2014,vol.55,p.3348−3350
特許文献4等に記載されたSemmler−Wolff反応では、収率が必ずしも十分ではないという問題があり、工業的に利用するには改善の必要があった。
そこで本発明は、特定の芳香族化合物を高収率で得ることができ、工業的に利用可能な芳香族化合物の製造方法を提供する。
特許文献4、非特許文献2および非特許文献3の反応では、オキシムの2段階のアシル化と脱離反応が進行するが、NaIを用いることで、高活性なアシル化剤(Ac−I)が生成し、2回目のアシル化が加速されると考えられていた。一方、本発明者は、ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物を触媒として用いることで、反応が効率的に進行し生成物の収率が高まることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物は、酸化還元触媒(レドックス触媒)として機能していると推定される。
すなわち、本発明は、ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物の存在下で、
一般式(1)
Figure 0006472419
(式中、R1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、
1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子または酸素原子であり、Z1、Z2およびZ3で構成される環は芳香環であり、
nは0〜3の整数であり、
nが2以上の場合、複数存在するR1は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
mは1または2の整数であり、
mが2の場合、複数存在するZ3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい)
で表されるオキシム化合物と、
アシル化剤と、を反応させ、
一般式(2)
Figure 0006472419
(式中、R1、Z1、Z2、Z3、nおよびmは、前記と同じ意味であり、R2はアシル基である)
で表される芳香族化合物を得る芳香化反応を含む、芳香族化合物の製造方法。
上記アシル化剤は、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物であることが好ましく、無水酢酸であることがより好ましい。
上記アシル化剤の使用量は、上記オキシム化合物に対し1〜10倍モルであることが好ましい。
上記ハイドロキノン化合物は、C1-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物であることが好ましく、第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物であることがより好ましい。
上記ハイドロキノン化合物は、2,5‐ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノンまたは2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンであることが好ましく、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンであることが好ましい。
上記パラジウム化合物は、Pd(OAc)2、Pd2(dba)3、Pd(acac)2またはPd/Cであることが好ましく、Pd(OAc)2であることがより好ましい。
上記パラジウム化合物と、ハイドロキノン化合物との使用量の比率は、モル比で1:1〜1:50であることが好ましい。
上記芳香化反応の反応溶媒は、芳香族炭化水素であることが好ましく、トルエン、キシレンまたはエチルベンゼンであることがより好ましい。
上記一般式(1)で表されるオキシム化合物が、一般式(3)
Figure 0006472419
(式中、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基である)で表されるオキシム化合物であり、
上記一般式(2)で表される芳香族化合物が、一般式(4)
Figure 0006472419
(式中、R3およびR4は、上記と同じ意味であり、R2はアシル基である)で表される芳香族化合物であることが好ましい。
本発明の製造方法は、特定の芳香族化合物を高収率で得ることができ、芳香族化合物の工業的製造に好適である。また、本発明の製造方法で得られる芳香族化合物は、農薬および高機能材料の原料として有用である。
本発明について以下に詳述する。
本発明において、特に断らない限り、%は質量%である。
本発明において、特に断らない限り、各用語は、次の意味を有する。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。
1-6アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、2−ペンチル、3−ペンチルおよびヘキシル基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキル基を意味する。
3-8シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基などのC3-8シクロアルキル基を意味する。
1-6アルコキシC1-6アルキル基とは、メトキシメチル、メトキシエチルおよび1−エトキシエチル基などのC1-6アルキルオキシC1-6アルキル基を意味する。
アルC1-6アルキル基とは、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピルおよびナフチルメチル基などのアルC1-6アルキル基(アリールC1-6アルキル基)を意味する。
1-6アルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキルオキシ基を意味する。
アリール基とは、フェニル、ナフチル基などを意味する。
ヘテロアリール基とは、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジル基、ピロール基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基およびキノリル基などのヘテロ原子を有するアリール基を意味する。
アシル基とは、ホルミル基、C2-6アルカノイル基、アロイル基または複素環式カルボニル基を意味する。C2-6アルカノイル基とは、アセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリルおよびピバロイル基などの直鎖状または分枝鎖状のC2-6アルカノイル基を意味する。
第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基とは、1,1,3,3−テトラメチルブチル、炭素原子に結合するt−アミルおよび炭素原子に結合するt−ブチルなどの第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を意味する。
1-12アルキル基とは、上記C1-6アルキル基および第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基のほか、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、n−ウンデカニル基、n−ドデカニル基などの直鎖状または分枝鎖状のC1-6アルキル基を意味する。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物の存在下で、
一般式(1)
Figure 0006472419
(式中、R1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、
1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子または酸素原子であり、Z1、Z2およびZ3で構成される環は芳香環であり、
nは0〜3の整数であり、
nが2以上の場合、複数存在するR1は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
mは1または2の整数であり、
mが2の場合、複数存在するZ3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい)
で表されるオキシム化合物と、
アシル化剤と、を反応させ、
一般式(2)
Figure 0006472419
(式中、R1、Z1、Z2、Z3、nおよびmは、上記と同じ意味であり、R2はアシル基である)
で表される芳香族化合物を得る芳香化反応を含む。
上記ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物は、レドックス触媒として機能することで芳香化反応が円滑に進行し、高収率が得られると、本発明者は推測する。
上記ハイドロキノン化合物は、ベンゼン環に水酸基が2つ結合した構造を有する化合物であり、置換基を有してもよい。C1-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物が好ましい。ハイドロキノン化合物が有するC1-12アルキル基の数は、1〜4の整数であり、1〜3の整数が好ましく、1〜2の整数がより好ましく、2の整数が更に好ましい。
1-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物としては、C1-2アルキル基を有するハイドロキノン化合物または第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物が挙げられるが、第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物が好ましい。第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基としては、第4級炭素原子を含むC3-8アルキル基が好ましく、1,1,3,3−テトラメチルブチル、t−アミル基またはt−ブチル基がさらに好ましい。
このようなハイドロキノン化合物としては、2,5‐ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノンまたは2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンが好ましく、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンが特に好ましい。
ハイドロキノン化合物が第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有する場合、出発原料のオキシム化合物とハイドロキノン化合物の反応による副生成物を抑制することができ、更に本発明にかかるパラジウム化合物と併用することにより、さらなる収率および生産性の向上を図ることができる。
ここで、C1-2アルキル基を有するハイドロキノン化合物としては、メチル基を有するハイドロキノン化合物がある。ハイドロキノン化合物が有するメチル基の数は、1〜4の整数であり、1〜3の整数が好ましく、2の整数がより好ましい。C1-2アルキル基を有するハイドロキノン化合物としては、メチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノンまたはトリメチルハイドロキノンがあるが、2,6−ジメチルハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノンまたは2,3‐ジメチルハイドロキノンが好ましく、2,6−ジメチルハイドロキノンが特に好ましい。
上記ハイドロキノン化合物の使用量は、出発原料であるオキシム化合物に対して、0.1〜50mol%が好ましく、1〜40mol%がより好ましく、10〜30mol%がさらに好ましい。
上記パラジウム化合物は、レドックス触媒として、機能するものであれば、特に制限はなく、公知のパラジウム化合物を使用することができる。Pd(OAc)2(酢酸パラジウム(II))、Pd2(dba)3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0))、Pd(acac)2(ビス(2,4−ペンタンジオナト)パラジウム(II))またはPd/C(パラジウム炭素)が好ましく、Pd(OAc)2が特に好ましい。
パラジウム化合物の使用量は、出発原料であるオキシム化合物に対して、0.01〜20mol%が好ましく、0.01〜10mol%がより好ましく、0.01〜5mol%がさらに好ましい。本発明では、ハイドロキノン化合物と併用することで、より少ないパラジウム化合物の使用量で、芳香化反応を進めることができ、工業的製造においてコストダウンを図ることもできる。
また、パラジウム化合物と、ハイドロキノン化合物との使用量の比率は、モル比で1:1〜1:50が好ましく、1:5〜1:30がより好ましい。このような使用量の比率を満たす場合には、反応における酸化還元反応が最適化され、収率の向上に寄与し、パラジウム化合物の使用量を減らすことができることから工業的製造においてコストダウンを図ることもできる。
パラジウム化合物と、ハイドロキノン化合物との組み合わせとしては、第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物とPd(OAc)2の組み合わせが好ましく、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンとPd(OAc)2の組み合わせが特に好ましい。酸化還元反応は、酸化と還元のどちらかが強すぎても反応が円滑に進まないが、このように組み合わせた場合には酸化と還元のバランスがとれ、反応が効率的に進行すると本発明者は推測する。
次に、上記一般式(1)で表されるオキシム化合物および一般式(2)で表される芳香族化合物について説明する。
一般式(1)で表されるオキシム化合物において、上記R1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基であることが好ましく、C1-6アルコキシC1-6アルキル基またはアルC1-6アルキル基であることが特に好ましい。C1-6アルコキシC1-6アルキル基としては、C1-3アルコキシC1-3アルキル基が好ましく、メトキシエチル基が特に好ましい。アルC1-6アルキル基としては、アルC1-3アルキル基が好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
上記Z1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子であることが好ましい。
上記nは、1〜3の整数であることが好ましく、1であることがより好ましい。
上記mは、1であることが好ましい。
得られる一般式(2)で表される芳香族化合物において、R1、Z1、Z2、Z3、nおよびmの好適な範囲は、上記一般式(1)で表されるオキシム化合物と同じである。また、上記R2は、C2-6アルカノイル基であることが好ましく、アセチル基であることが特に好ましい。
本発明の製造方法においては、一般式(2)で表される芳香族化合物が、インダゾール、ベンズイミダゾール、インドール、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、ベンゾフランまたはイソベンゾフランである場合でも、効率的にこれらの芳香族化合物を合成できるため、有用である。これらの芳香族化合物の中でも、インダゾール、ベンズイミダゾール、インドールまたはイソインドールの製造に好適である。
本発明の製造方法においては、一般式(1)で表されるオキシム化合物が、一般式(3)
Figure 0006472419
(式中、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基である)で表されるオキシム化合物であり、
一般式(2)で表される芳香族化合物が、一般式(4)
Figure 0006472419
(式中、R3およびR4は、上記と同じ意味であり、R2はアシル基である)で表される芳香族化合物であることが好ましい。
上記一般式(3)で表されるオキシム化合物において、上記R3は、水素原子であることが好ましい。上記R4は、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ基であることが好ましく、C1-6アルコキシC1-6アルキル基またはアルC1-6アルキル基であることが特に好ましい。C1-6アルコキシC1-6アルキル基としては、C1-3アルコキシC1-3アルキル基が好ましく、メトキシエチル基が特に好ましい。アルC1-6アルキル基としては、アルC1-3アルキル基が好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
得られる一般式(4)で表される芳香族化合物において、R3およびR4の好適な範囲は、上記一般式(3)で表されるオキシム化合物と同じである。また、上記R2は、C2-6アルカノイル基であることが好ましく、アセチル基であることが特に好ましい。
また、一般式(3)で表されるオキシム化合物が、一般式(5)
Figure 0006472419
で表されるオキシム化合物であり、一般式(4)で表される芳香族化合物が、一般式(6)
Figure 0006472419
で表される芳香族化合物であることが好ましい。上記式中、R3およびR4は、上記と同じ意味であり、R2はアシル基であり、それらの好適な範囲は、一般式(3)で表されるオキシム化合物および一般式(4)で表される芳香族化合物と同様である。
また、一般式(3)で表されるオキシム化合物が、一般式(7)
Figure 0006472419
で表されるオキシム化合物であり、一般式(4)で表される芳香族化合物が、一般式(8)
Figure 0006472419
で表される芳香族化合物であることが好ましい。上記式中、R3およびR4は、上記と同じ意味であり、R2はアシル基であり、それらの好適な範囲は、一般式(3)で表されるオキシム化合物および一般式(4)で表される芳香族化合物と同様である。
次に、上記アシル化剤について説明する。
上記アシル化剤は、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物が好ましい。アシル化剤としては、たとえば、無水酢酸、塩化アセチル、無水トリフルオロ酢酸、無水クロロ酢酸、塩化クロロアセチル、無水ジクロロ酢酸、無水トリクロロ酢酸が挙げられ、無水酢酸が特に好ましい。アシル化剤の使用量は、オキシム化合物に対して、1〜10倍モルであり、好ましくは1〜5倍モルであり、より好ましくは1.5〜4倍モルである。
以下、上記芳香化反応におけるその他の条件について説明する。
上記芳香化反応における溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されない。たとえば、芳香族炭化水素が挙げられ、トルエン、キシレンまたはエチルベンゼンが好ましい。これらの溶媒は単独でも混合して使用してもよい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、オキシム化合物に対して、1〜500倍量(v/w)であればよい。
芳香化反応は、適当な温度(たとえば、0〜200℃)で一定時間(たとえば、10分間〜12時間)、反応混合物を攪拌することによって行う。反応温度は、好ましくは50〜150℃であり、より好ましくは90〜140℃であり、さらに好ましくは110〜130℃である。反応時間は、好ましくは10分間〜7時間であり、より好ましくは10分間〜5時間、さらに好ましくは30分間〜3時間である。
本発明によれば、低温かつ短時間で芳香化反応が進行し、目的物を高収率で得られることから、工業的製造に好適である。
得られた上記一般式(2)、(4)、(6)または(8)で表される芳香族化合物は、さらに、塩酸、臭化水素および硫酸などの鉱酸と反応させて塩としてもよい。
次に、製造原料である上記オキシム化合物の製造法について説明する。
オキシム化合物は、公知文献に記載の方法に基づいて合成することができる。たとえば、Tetrahedron Lett.,2014,55,3348−3350に記載の方法により合成することができる。
一般式(5)で表されるオキシム化合物のうち、R3が水素原子であるものは、たとえば、シクロヘキサン−1,3−ジオンを出発物質として、以下の反応で製造することができる。
Figure 0006472419
式中、R4は、上記と同様な意味を有しその好適な範囲は上記と同様であり、Meはメチル基である。
以下、本発明を実施例、比較例および参考例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
中圧分取カラムクロマトグラフィーは、Smart FLASH EPCLC−W−Prep 2XY(山善株式会社)を使用した。
溶離液における混合比は、容量比である。たとえば、「酢酸エチル/ヘキサン= 1:1→酢酸エチル/ヘキサン4:1」は、50質量%酢酸エチル/50質量%ヘキサンの溶離液を最終的に80質量%酢酸エチル/20質量%ヘキサンの溶離液へ変化させたことを意味する。
1H−NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチルシランを用い、Bruker AV400N(Bruker社)を用いて測定し、全δ値をppmで示した。
高速液体クロマトグラフ質量分析は、AQUITY UPLC H−ClassSystem(Waters社)を用いて測定した。以下、UPLC−MSと略す。
各実施例において各略号は、以下の意味を有する。
Me:メチル
Ac:アセチル
Ph:フェニル
Bn:ベンジル
参考例1
Tetrahedron Lett.,2014,55,3348−3350を参考にし、下記反応により1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシムを得た。1H-NMRの結果を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)σ値:1H-NMRを測定した結果、E体/Z体の比は70:30であった。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
1.88-2.06(2H,m),2.44-2.50(1.4H,m),2.59(0.6H,t,J=6.0Hz),2.63(1.4H,t,J=6.0Hz),2.71(0.6H,t,J=6.0Hz),5.28(0.6H,s),5.31(1.4H,s),7.12(2H,d,J=8.0Hz),7.25-7.36(3H,m),7.69(1H,s),7.78(0.3H,s),8.27(0.7H,s)
Figure 0006472419
実施例1(Pd(OAc)2-DTBHQ法)
参考例1で得られた1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシム241mg、キシレン2mL、酢酸パラジウム4.4mg、2,5-di-tert-ブチルハイドロキノン44mg、および無水酢酸189μLを混合し、120℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、反応液を中圧分取カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン= 1:1→酢酸エチル/ヘキサン4:1)で精製し、下記反応式の無色油状物のN-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミド150mgを得た。生成物の収率は57%であった。生成物の1H-NMRを以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
2.22(3H,s),5.53(2H,s),7.06-7.37(7H,m),(7.66, 1H,d, J = 7.6 Hz),8.00(s,1H),8.08(s,1H)
Figure 0006472419
実施例2(Pd(OAc)2-DMHQ法)
参考例1で得られた1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシム 241mg、キシレン2mL、酢酸パラジウム4.4mg、2,6-ジメチルハイドロキノン27.6mg、および無水酢酸 189μLを混合し120℃で2時間攪拌した。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は45%であった。
実施例3(Pd2dba3-DTBHQ法)
参考例1で得られた1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシム241mgにキシレン2 mL、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム・クロロホルム錯体10mg、2,5-ジ-tert-ブチルハイドロキノン44mg、および無水酢酸189μLを混合し120℃で2時間攪拌した。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は54%であった。
実施例4(Pd(OAc)2-2,5-di-tAmHQ法)
参考例1で得られた1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシム241mgにキシレン2mL、酢酸パラジウム4.4mg、2,5-ジ-tert-アミルハイドロキノン50.1mg、および無水酢酸 189μLを混合し120℃で2時間攪拌した。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は58%であった。
実施例5(Pd(OAc)2-2,5-ビス(1,1,3,3-テトラメチルブチル)HQ法)
参考例1で得られた1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシム241mgにキシレン2mL、酢酸パラジウム4.4mg、2,5-ビス(1,1,3,3-テトラメチルブチル)ハイドロキノン66.9mg、および無水酢酸 189μLを混合し120℃で2時間攪拌した。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は51%であった。
比較例1
実施例1において、酢酸パラジウムおよび2,5-di-tert-ブチルハイドロキノンを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は1%であった。
比較例2
実施例1において、酢酸パラジウムおよび2,5-di-tert-ブチルハイドロキノンを使用せずに、ヨウ化ナトリウム75mgを使用したこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は24%であった。
比較例3
実施例1において、酢酸パラジウムを使用しなかったこと以外は、実施例1と同様の反応を行った。反応混合物をUPLC-MSで分析したところ、N-(1-ベンジル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドの生成を確認し、内部標準(4-エチルビフェニル)との比較により生成率は9%であった。
実施例6
オキシム化合物として1-ベンジル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-5(4H)-オンオキシムを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、下記反応式の無色油状物のN-(1-ベンジル-1H-インダゾール-5-イル)アセトアミドを得た。生成物の収率は43%であった。生成物の1H-NMRを以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
2.19(3H,s),5.57(2H,s),7.15(1H,s),7.17(1H,d,J=1.2Hz),7.24-7.34(5H,m),7.35(1H,s),7.97(1H,d,J=1.2Hz),7.99(1H,s)
Figure 0006472419
実施例7
オキシム化合物として1-t-ブチル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシムを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、下記反応式の無色油状物のN-(1-(t-ブチル) -1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドを得た。生成物の収率は52%であった。生成物の1H-NMRを以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
1.77(9H,s),2.28(3H,s),7.28(1H,t,J=6.0Hz),7.46(1H,d,J=6.0Hz),7.67(1H,s),7.72(1H,d,J=6.0Hz),7.95(1H,s)
Figure 0006472419
実施例8
オキシム化合物として1-イソプロピル-6,7-ジヒドロ-1H-インダゾール-4(5H)-オンオキシムを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、下記反応式の無色油状物のN-(1-イソプロピル-1H-インダゾール-4-イル)アセトアミドを得た。生成物の収率は87%であった。生成物の1H-NMRを以下に示す。
1H-NMR(CDCl3)δ値:
1.59(6H,d,J=6.8Hz),2.29(3H,s),4.83(1H,m),7.21(1H,d,J=7.8Hz),7.33(1H,t,J=7.8Hz),7.62(1H,s),7.71(1H,d,J=7.8Hz),8.01(1H,s)
Figure 0006472419
本発明の製造方法は、特定の芳香族化合物を高収率で得ることができ、芳香族化合物の工業的製造に有用である。

Claims (14)

  1. ハイドロキノン化合物およびパラジウム化合物の存在下で、
    一般式(1)
    Figure 0006472419
    (式中、R1は、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、
    1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子または酸素原子であり、Z1、Z2およびZ3で構成される環は芳香環であり、
    nは0〜3の整数であり、
    nが2以上の場合、複数存在するR1は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
    mは1または2の整数であり、
    mが2の場合、複数存在するZ3は、それぞれ同一でも異なっていてもよい)
    で表されるオキシム化合物と、
    アシル化剤と、を反応させ、
    一般式(2)
    Figure 0006472419
    (式中、R1、Z1、Z2、Z3、nおよびmは、前記と同じ意味であり、R2はアシル基である)
    で表される芳香族化合物を得る芳香化反応を含む、芳香族化合物の製造方法。
  2. 前記アシル化剤が、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物である、請求項1に記載の芳香族化合物の製造方法。
  3. 前記アシル化剤が、無水酢酸である、請求項2に記載の芳香族化合物の製造方法。
  4. 前記アシル化剤の使用量が、前記オキシム化合物に対し1〜10倍モルである、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  5. 前記ハイドロキノン化合物が、C1-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物である、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  6. 前記ハイドロキノン化合物が、第4級炭素原子を含むC4-12アルキル基を有するハイドロキノン化合物である、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  7. 前記ハイドロキノン化合物が、2,5‐ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノンまたは2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンである、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  8. 前記ハイドロキノン化合物が、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンである、請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  9. 前記パラジウム化合物が、酢酸パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)パラジウム(II)またはパラジウム炭素である請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  10. 前記パラジウム化合物が、酢酸パラジウム(II)である請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  11. 前記パラジウム化合物と、ハイドロキノン化合物との使用量の比率が、モル比で1:1〜1:50である、請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  12. 前記芳香化反応の反応溶媒が、芳香族炭化水素である、請求項1〜11のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
  13. 前記芳香族炭化水素が、トルエン、キシレンまたはエチルベンゼンである、請求項12に記載の芳香族化合物の製造方法。
  14. 前記一般式(1)で表されるオキシム化合物が、一般式(3)
    Figure 0006472419
    (式中、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6アルコキシC1-6アルキル基、アルC1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基である)で表されるオキシム化合物であり、
    前記一般式(2)で表される芳香族化合物が、一般式(4)
    Figure 0006472419
    (式中、R3およびR4は、前記と同じ意味であり、R2はアシル基である)で表される芳香族化合物である、請求項1〜13のうちいずれか一項に記載の芳香族化合物の製造方法。
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