JP4250012B2 - 芳香族アミン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香族アミン化合物の製造方法に関する、さらに詳しくは、2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物とアミン化合物を、塩基、遷移金属化合物およびリン配位子の存在下に反応させる芳香族アミン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族アミン化合物は、染料、ファインケミカル、医薬品、および農業用製品の中間体、あるいは各種の機能材料として使用されてきた。
芳香族アミン化合物の合成は従来、アミン化合物と、芳香族ヨウ化物を用いウルマン(Ullmann)反応により行われてきた(非特許文献1、特許文献1および特許文献2)。
しかしながら、これらの合成方法では反応原料として高価なヨウ化物を用いなければならず、応用性が乏しいばかりでなく、反応収率も充分なものとは言えなかった。また、生成する芳香族アミン化合物の着色が激しいことから、反応混合物からの芳香族アミン化合物の単離、精製が非常に煩雑であるという問題があった。さらには、150℃以上の高温と長い反応時間を必要とし、更に銅紛を大量に使用するため、大量の銅を含む廃液が生成し、環境上の問題もあった。
【0003】
また、最近、Stephen L.Buchwaldらにより芳香族ハロゲン化物とアミン化合物から芳香族アミン化合物を製造する方法が報告された(非特許文献2)。この方法は芳香族臭化物を原料とし、塩基としてナトリウム-tert-ブトキシドを用い、ビス(ジベンジリデンアセトン)−ビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウムまたはジクロロ−ビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム等のトリ−o−トリルホスフィンを配位子とする触媒を使用して芳香族アミン化合物を製造する方法である。また、類似の芳香族アミン化合物の製造方法がjohn F.Hattwigらによって報告されている(非特許文献3)。
さらには、非特許文献4には、BINAP〔2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル〕を配位子として使用したパラジウム触媒を使用した反応例が記載されている。
これらのリン配位子を有するパラジウム触媒を用いた反応は、ウルマン反応と比較すると、比較的温和な条件で、芳香族アミン化合物を製造することができる。しかしながら、目的とする芳香族アミン化合物の収率が低い点や、分離困難な副生成物が生成する等まだ改良の余地があった。
一方、特許文献3には、トリアルキルホスフィンとパラジウム化合物からなる触媒および塩基の存在下で、1級アミン化合物と2種類の異なる芳香族ハライド化合物とを反応させる3級芳香族アミン化合物の製造方法が開示されている。また、特許文献4にはトリ(tert-ブチル)ホスフィンとパラジウム化合物を必須成分とする触媒と塩基の存在下、ハロゲン化フルオレン化合物と、2級芳香族アミンを反応させる芳香族アミン化合物の製造方法が開示されている。これらのトリ(tert-ブチル)ホスフィン等のトリアルキルホスフィンを配位子として使用した触媒を用いた芳香族アミン化合物の製造方法は、前述のトリ−o−トリルホスフィンやBINAPを使用した芳香族アミン化合物の製造方法と比較すると、より温和な条件下、より高収率で芳香族アミン化合物を製造することができるという利点を有している。しかしながら、これらの製造方法においても、分離困難な副生成物の生成が問題となる場合があった。また、特に2官能以上の芳香族アミン化合物を製造する際には、モノアミノ化された化合物(以下、モノ置換体と略記する)が副生成物として生成するという問題点があった。
Stephen L.Buchwaldらによる特許文献5には、少なくとも一つの芳香族基を有するリン配位子を用いた芳香族アミン化合物の製造方法が開示されており、ビフェニル基等を有する新規なリン配位子が提案されている。しかしながら、これらのリン配位子を使用した触媒を用いて芳香族アミン化合物を製造した場合も、まだ、分離困難な副生成物が生成するという問題点があり、この方法によっても、2官能以上の芳香族アミン化合物を製造する際にモノ置換体が副生するという問題があった。
すなわち、従来より種々の芳香族アミン化合物の製造方法が提案されているが、まだ、高純度の芳香族アミン化合物を製造するにはいくつかの問題が残されており、より高純度な芳香族アミン化合物を製造することができる芳香族アミン化合物の製造方法が望まれていた。
【0004】
【非特許文献1】
Chem.lett.p1145〜1148(1989)
【非特許文献2】
Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,34,No.12,1348(1995)
【非特許文献3】
Tetrahedron letters,Vol36,No21,3609(1995)
【非特許文献4】
J.Org.Chem.,65,1144(2000)
【特許文献1】
米国特許4764625号明細書
【特許文献2】
特開平8−48974号公報
【特許文献3】
特開平10−310561号公報
【特許文献4】
特開平11−322679号公報
【特許文献5】
特表2000−559117号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高純度の芳香族アミン化合物を収率良く、また副生物の生成を削減しつつ製造できる方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、芳香族アミン化合物の製造方法に関して、鋭意検討した結果本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
▲1▼:2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物とアミン化合物を、塩基、遷移金属化合物およびリン配位子の存在下に反応させる芳香族アミン化合物の製造方法において、リン配位子として下記一般式(1)で表されるリン化合物を使用することを特徴とする芳香族アミン化合物の製造方法、
【0007】
【化4】
【0008】
〔式中、R1、R2、R3およびR4は直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、Zは連結基を表す〕
▲2▼:R1、R2、R3およびR4がiso-プロピル基、sec−ブチル基、tert-ブチル基、シクロヘキシル基およびシクロペンチル基より選ばれる基である▲1▼記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
▲3▼:Zが、直鎖、分岐または環状のアルキレン基、あるいは、芳香族環を含有するアルキレン基である▲1▼または▲2▼記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
▲4▼:塩基が、金属アルコキシドである▲1▼〜▲3▼のいずれかに記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
▲5▼:遷移金属化合物が、パラジウム化合物である▲1▼〜▲4▼のいずれかに記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
▲6▼:2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物が、下記一般式(2)で表される芳香族化合物である▲1▼〜▲5▼のいずれかに記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
【0009】
【化5】
【0010】
〔式中、Ar1はn価の芳香族残基を表し、Xはハロゲン原子または−SO3−R(Rは1価の芳香族基あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す)を表し、nは2以上4以下の整数を表す〕
▲7▼:Xが塩素原子、臭素原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である▲6▼記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
▲8▼:アミン化合物が下記一般式(3)で表されるアミン化合物である▲1▼〜▲7▼のいずれかに記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
【0011】
【化6】
【0012】
〔式中、R11およびR12は水素原子、1価の芳香族残基、あるいは、直鎖、分岐または環状のアルキル基(但し、R11およびR12が同時に水素原子である場合を除く)を表し、R11とR12は互いに結合して環構造を形成していても良い〕
▲9▼:R11およびR12の少なくとも一つが縮合炭化水素環よりなる1価の芳香族残基である▲8▼記載の芳香族アミン化合物の製造方法、
に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
本発明は、2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物とアミン化合物を、塩基、遷移金属化合物およびリン配位子の存在下に反応させる芳香族アミン化合物の製造方法において、リン配位子として下記一般式(1)で表されるリン化合物を使用することを特徴とする芳香族アミン化合物の製造方法に関するものである。
【0014】
【化7】
【0015】
〔式中、R1、R2、R3およびR4は直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、Zは連結基を表す〕
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用する2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、一般式(2)で表される芳香族化合物である。
【0016】
【化8】
【0017】
〔式中、Ar1はn価の芳香族残基を表し、Xはハロゲン原子または−SO3−R(Rは1価の芳香族残基あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す)を表し、nは2以上4以下の整数を表す〕
一般式(2)において、Ar1はn価の芳香族残基を表し、好ましくは、炭素数3〜40のn価の芳香族残基を表し、より好ましくは、炭素数4〜35のn価の芳香族残基を表す。
【0018】
Ar1の具体例としては、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、アントラセン−9,10−ジイル基、フェナントレン−9,10−ジイル基、キノリン−2,6−ジイル基、ピレン−1,2−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,4−ジイル基、ピリジン−2,3−ジイル基、ピリミジン−2,4−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,4−ジイル基、チオフェン−2,3−ジイル基、ベンゾチオフェン−2,3−ジイル基、ベンゾチオフェン−2,5−ジイル基、ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル基、ベンゾチアゾール−2,5−ジイル基、ベンゾイミダゾール−2,5−ジイル基、2−メチル−1,3−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、2−メチル−1,5−フェニレン基、2−メチル−1,6−フェニレン基、3−メチル−1,5−フェニレン基、3−メチル−1,6−フェニレン基、2−エチル−1,3−フェニレン基、2−エチル−1,4−フェニレン基、2−エチル−1,5−フェニレン基、2−エチル−1,6−フェニレン基、3−エチル−1,5−フェニレン基、3−エチル−1,6−フェニレン基、2−n−プロピル−1,3−フェニレン基、2−n−プロピル−1,4−フェニレン基、2−n−プロピル−1,5−フェニレン基、2−n−プロピル−1,6−フェニレン基、3−n−プロピル−1,5−フェニレン基、3−n−プロピル−1,6−フェニレン基、2−iso−プロピル−1,3−フェニレン基、2−iso−プロピル−1,4−フェニレン基、2−iso-プロピル−1,5−フェニレン基、2−iso-プロピル−1,6−フェニレン基、3−iso-プロピル−1,5−フェニレン基、3−iso-プロピル−1,6−フェニレン基、2−n−ブチル−1,3−フェニレン基、2−n−ブチル−1,4−フェニレン基、2−n−ブチル−1,5−フェニレン基、2−n−ブチル−1,6−フェニレン基、3−n−ブチル−1,5−フェニレン基、3−n−ブチル−1,6−フェニレン基、2−iso-ブチル−1,3−フェニレン基、2−tert-ブチル−1,4−フェニレン基、2−sec-ブチル−1,5−フェニレン基、2−tert-ブチル−1,6−フェニレン基、3−sec-ブチル−1,5−フェニレン基、3−iso-ブチル−1,6−フェニレン基、2−n−ペンチル−1,3−フェニレン基、2−iso-ペンチル−1,4−フェニレン基、2−tert-ペンチル−1,5−フェニレン基、2−iso-ペンチル−1,6−フェニレン基、3−n−ペンチル−1,5−フェニレン基、3−neo-ペンチル−1,6−フェニレン基、2−n−ヘキシル−1,3−フェニレン基、2−(2’−エチルブチル)−1,4−フェニレン基、2−n−ヘキシル−1,5−フェニレン基、2−(2’−エチルブチル)−1,6−フェニレン基、3−n−ヘキシル−1,5−フェニレン基、3−(2’−エチルブチル)−1,6−フェニレン基、2−n−ヘプチル−1,3−フェニレン基、2−n−ヘプチル−1,4−フェニレン基、2−n−オクチル−1,5−フェニレン基、2−n−オクチル−1,6−フェニレン基、3−(2’−エチルヘキシル)−1,5−フェニレン基、3−tert-オクチル−1,6−フェニレン基、2−n−デシル−1,3−フェニレン基、2−n−デシル−1,4−フェニレン基、2−n−ドデシル−1,5−フェニレン基、2−n−ドデシル−1,6−フェニレン基、3−n−テトラデシル−1,5−フェニレン基、3−n−テトラデシル−1,6−フェニレン基、2−シクロペンチル−1,3−フェニレン基、2−シクロペンチル−1,4−フェニレン基、2−シクロヘキシル−1,5−フェニレン基、2−シクロヘキシル−1,6−フェニレン基、3−シクロヘキシル−1,5−フェニレン基、3−シクロヘキシル−1,6−フェニレン基、2−シクロヘキシル−1,3−フェニレン基、2−(4’−メチルシクロヘキシル)−1,4−フェニレン基、2−(4’−tert-ブチルシクロヘキシル)−1,5−フェニレン基、2−(4’−tert-ブチルシクロヘキシル)−1,6−フェニレン基、3−シクロヘプチル−1,5−フェニレン基、3−シクロヘプチル−1,6−フェニレン基、
2,3−ジメチル−1,4−フェニレン基、2,3−ジメチル−1,5−フェニレン基、2,3−ジメチル−1,6−フェニレン基、2,4−ジメチル−1,3−フェニレン基、2,4−ジメチル−1,5−フェニレン基、2,4−ジメチル−1,6−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,3−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,5−フェニレン基、2,3−ジエチル−1,4−フェニレン基、2,3−ジエチル−1,5−フェニレン基、2,3−ジ-iso−プロピル−1,6−フェニレン基、2,4−ジ−iso−ブチル−1,3−フェニレン基、2,4−ジシクロヘキシル−1,5−フェニレン基、2,4−ジシクロペンチル−1,6−フェニレン基、2,5−ジ−tert-ブチル−1,3−フェニレン基、2,5−ジ-tert-ブチル−1,4−フェニレン基、2−tert-ブチル−5−メチル−1,5−フェニレン基、
2−メトキシ−1,3−フェニレン基、2−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−メトキシ−1,5−フェニレン基、2−メトキシ−1,6−フェニレン基、3−メトキシ−1,5−フェニレン基、3−メトキシ−1,6−フェニレン基、2−エトキシ−1,3−フェニレン基、2−エトキシ−1,4−フェニレン基、2−エトキシ−1,5−フェニレン基、2−エトキシ−1,6−フェニレン基、3−エトキシ−1,5−フェニレン基、3−エトキシ−1,6−フェニレン基、2−n−プロピルオキシ−1,3−フェニレン基、2−n−プロピルオキシ−1,4−フェニレン基、2−n−プロピルオキシ−1,5−フェニレン基、2−n−プロピルオキシ−1,6−フェニレン基、3−n−プロピルオキシ−1,5−フェニレン基、3−n−プロピルオキシ−1,6−フェニレン基、2−iso−プロピルオキシ−1,3−フェニレン基、2−iso-プロピルオキシ−1,4−フェニレン基、2−iso−プロピルオキシ−1,5−フェニレン基、2−isoプロピルオキシ−1,6−フェニレン基、3−iso-プロピルオキシ−1,5−フェニレン基、3−iso-プロピルオキシ−1,6−フェニレン基、2−n−ブチルオキシ−1,3−フェニレン基、2−n−ブチルオキシ−1,4−フェニレン基、2−sec-ブチルオキシ−1,5−フェニレン基、2−sec-ブチルオキシ−1,6−フェニレン基、3−sec-ブチルオキシ−1,5−フェニレン基、3−sec-ブチルオキシ−1,6−フェニレン基、2−n−ペンチルオキシ−1,3−フェニレン基、2−iso-ペンチルオキシ−1,4−フェニレン基、2−neo-ペンチルオキシ−1,5−フェニレン基、2−iso-ペンチルオキシ−1,6−フェニレン基、3−neo-ペンチルオキシ−1,5−フェニレン基、3−iso-ペンチルオキシ−1,6−フェニレン基、2−n−ヘキシルオキシ−1,3−フェニレン基、2−n−ヘキシルオキシ−1,4−フェニレン基、2−(2’−エチルブチルオキシ)−1,5−フェニレン基、2−(2’−エチルブチルオキシ)−1,6−フェニレン基、3−n−ヘキシルオキシ−1,5−フェニレン基、3−(2’−エチルブチルオキシ)−1,6−フェニレン基、2−n−オクチルオキシ−1,3−フェニレン基、2−n−オクチルオキシ−1,4−フェニレン基、2−n−オクチルオキシ−1,5−フェニレン基、2−n−デシルオキシ−1,6−フェニレン基、3−n−ウンデシルオキシ−1,5−フェニレン基、3−ドデシルオキシ−1,6−フェニレン基、2−シクロヘキシルオキシ−1,3−フェニレン基、2−シクロヘキシルオキシ−1,4−フェニレン基、2−シクロヘキシルオキシ−1,5−フェニレン基、2−シクロヘキシルオキシ−1,6−フェニレン基、3−シクロヘキシルオキシ−1,5−フェニレン基、3−シクロヘキシルオキシ−1,6−フェニレン基、
2−メトキシ−1,3−ナフチレン基、2−メトキシ−1,4−ナフチレン基、2−メトキシ−1,6−ナフチレン基、2−エトキシ−1,6−ナフチレン基、2−n−ブチルオキシ−1,6−ナフチレン基、1−メトキシ−2,6−ナフチレン基、
2,3−ジメトキシ−1,4−フェニレン基、2,3−ジメトキシ−1,5−フェニレン基、2,3−ジメトキシ−1,6−フェニレン基、2,4−ジメトキシ−1,3−フェニレン基、2,4−ジメトキシ−1,5−フェニレン基、2,4−ジメトキシ−1,6−フェニレン基、2,5−ジメトキシ−1,3−フェニレン基、2,5−ジメトキシ−1,4−フェニレン基、2,5−ジメトキシ−1,5−フェニレン基、
2―メチル−3−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−メチル3−メトキシ−1,5−フェニレン基、2―メチル−3−エトキシ−1,6−フェニレン基、2−メチル−4−n−プロピルオキシ−1,3−フェニレン基、2−メチル−4−メトキシ−1,5−フェニレン基、2−エチル−4−n−ブチルオキシ−1,6−フェニレン基、2−メチル−5−n−ヘキシル−1,3−フェニレン基、2−エチル−5−iso-プロピルオキシ−1,4−フェニレン基、2−メチル−5−sec-ブチル−1,5−フェニレン基、2−フェニル−1,3−フェニレン基、2−フェニル−1,4−フェニレン基、2−フェニル−1,5−フェニレン基、2−フェニル−1,6−フェニレン基、3−フェニル−1,5−フェニレン基、3−フェニル−1,6−フェニレン基、2−(3’−メチルフェニル)−1,3−フェニレン基、2−(4’−メトキシフェニル)−1,4−フェニレン基、2−(4’−n−ブチルオキシフェニル)−1,5−フェニレン基、2−(2’−メトキシフェニル)−1,6−フェニレン基、3−(2’−メチルフェニル)−1,5−フェニレン基、3−(4’−tert-ブチルフェニル)−1,6−フェニレン基、
【0019】
ジベンゾフラン−3,6−ジイル基、ジベンゾチオフェン−3,6−ジイル基、N−メチルカルバゾール−2,7−ジイル基、N−メチルカルバゾール−3,6−ジイル基、N−エチルカルバゾール−2,7−ジイル基、N−エチルカルバゾール−3,6−ジイル基、N−フェニルカルバゾール−2,7−ジイル基、N−フェニルカルバゾール−3,6−ジイル基、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジイル基、1,1’−ビフェニル−4,3’−ジイル基、1,1’−ビフェニル−3,3’−ジイル基、1,1’−ビフェニル−4,2’−ジイル基、1,1’−ビフェニル−3,2’−ジイル基、1,1’−ビフェニル−3,3−ジイル基、1,1’−ビフェニル−2,2−ジイル基、1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル基、1,1’−ビナフチル−4,4’−ジイル基、2,2’−ビナフチル−6,6’−ジイル基、9H−フルオレン−2,7−ジイル基、9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル基、9,9−ジエチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル基、9,9−ジシクロペンチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル基、9,9−ジシクロヘキシル−9H−フルオレン−2,7−ジイル基、9,9−ジベンジル−9H−フルオレン−2,7−ジイル基、
フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジフェニルフェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、4’,4”−p−ターフェニレン基、
N,N−ジメチルアミノベンゼン−3,5−ジイル基、N,N−ジフェニルアミノベンゼン−3,5−ジイル基、N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノベンゼン−3,5−ジイル基、
1,3,5−トリス(4’−フェニレン)ベンゼン、1,1,4,4−テトラキス(4’−フェニレン)シクロヘキサン、9,9,9’,9’−スピロビ−9H−フルオレン−2,7,2’,7’−テトライル基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(2)で表される芳香族化合物において、Xはハロゲン原子または−SO3−Rを表す。
ここでRは1価の芳香族残基あるいは、ハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。Rの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル等の置換または未置換の1価の芳香族残基、およびメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso-プロピル基、n−ブチル基、iso―ブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等のハロゲン原子で置換されたアルキル基を挙げることができる。
一般式(2)で表される芳香族化合物において、Xは、好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表し、より好ましくは、塩素原子、臭素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す。
一般式(2)で表される芳香族化合物において、nは2以上4以下の整数を表す。nは好ましくは、2または3を表し、より好ましくは、2を表す。
【0020】
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用するアミン化合物としては特に限定されるものでは無いが、好ましくは一般式(3)で表されるアミン化合物である。
【0021】
【化9】
【0022】
〔式中、R11およびR12は水素原子、1価の芳香族残基、あるいは、直鎖、分岐または環状のアルキル基(但し、R11とR12が同時に水素原子である場合を除く)を表し、R11とR12は互いに結合して環構造を形成していても良い〕
一般式(3)において、R11およびR12は、水素原子、1価の芳香族残基、あるいは、直鎖、分岐または環状のアルキル基(但し、R11とR12が同じに水素原子である場合を除く)を表す。R11およびR12の具体例としては、水素原子、
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、9−メチル−10−アントラセニル基、9−フェニル−10−アントラセニル基、1−フェナントレニル基、2−フェナントレニル基、3−フェナントレニル基、4−フェナントレニル基、9−フェナントレニル基、9−メチル−10−フェナントレニル基、9−フェニル−10−フェナントレニル基、1−メチル−9−フェナントレニル基、1−フェニル−9−フェナントレニル基、2−メチル−9−フェナントレニル基、2−フェニル−9−フェナントレニル基、1,8−ジメチル−9−フェナントレニル基、1,8−ジフェニル−9−フェナントレニル基、2,7−ジメチル−9−フェナントレニル基、2,7−ジフェニル−9−フェナントレニル基、2,7,9−トリメチル−10−フェナントレニル基、2,7,9−トリフェニル−10−フェナントレニル基、
4−キノリニル基、1−ピレニル基、4−ピリジニル基、3−ピリジニル基、2−ピリジニル基、3−フラニル基、2−フラニル基、3−チエニル基、2−チエニル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾイミダゾリル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−sec−ブチルフェニル基、2−sec−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、2−tertブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、2−ネオペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−(2’−エチルブチル)フェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−(2’−エチルヘキシル)フェニル基、4−tert−オクチルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−シクロペンチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−(4’−メチルシクロヘキシル)フェニル基、4−(4’−tert−ブチルシクロヘキシル)フェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、4−エチル−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2,5−ジイソプロピルフェニル基、2,6−ジイソブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、4,6−ジ−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、5−tert−ブチル−2−メチルフェニル基、4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、3−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、3−イソプロポキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、2−sec−ブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、2−イソペンチルオキシフェニル基、4−ネオペンチルオキシフェニル基、2−ネペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)フェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−シクロヘキシルオキシフェニル基、2−メトキシ−1−ナフチル基、4−メトキシ−1−ナフチル基、4−n−ブトキシ−1−ナフチル基、5−エトキシ−1−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、6−エトキシ−2−ナフチル基、6−n−ブトキシ−2−ナフチル基、6−n−ヘキシルオキシ−2−ナフチル基、7−メトキシ−2−ナフチル基、7−n−ブトキシ−2−ナフチル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、3−エチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、3,5−ジ−n−ブトキシフェニル基、2−メトキシ−4−エトキシフェニル基、2−メトキシ−6−エトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(3’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、4−(4’−n−ブトキシフェニル)フェニル基、2−(2’−メトキシフェニル)フェニル基、3−メチル−4−フェニルフェニル基、3−メトキシ−4−フェニルフェニル基、
4−N,N−ジメチルアミノフェニル基、4−N,N−ジエチルアミノフェニル基、4−N,N−ジフェニルアミノフェニル基、4−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノフェニル基、
4−(4’−N,N−ジメチル−アミノフェニル)フェニル基、4−〔4’−N−フェニル−N−(1”−ナフチル)−アミノフェニル〕フェニル基、4−〔4’−N,N−ジ(1”−ナフチル)−アミノフェニル〕フェニル基、
ジベンゾチオフェン−3−イル基、3−N,N−ジフェニル−アミノージベンゾチオフェン−6−イル基、3−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)−アミノージベンゾチオフェン−6−イル基、3−N,N−ジ(1’−ナフチル)−アミノージベンゾチオフェン−6−イル基、
N−メチルカルバゾール−2−イル基、N−メチルカルバゾール−3−イル基、N−エチルカルバゾール−2−イル基、N−エチルカルバゾール−3−イル基、N−フェニルカルバゾール−2−イル基、N−フェニルカルバゾール−3−イル基、2−N,N−ジフェニルアミノ−N’−フェニルカルバゾール−7−イル基、2−N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ−N’−フェニルカルバゾール−7−イル基、2−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ−N’−フェニルカルバゾール−7−イル基、2−N,N−ジフェニルアミノ−N’−エチルカルバゾール−7−イル基、2−N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ−N’−エチルカルバゾール−7−イル基、2−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ−N’−エチルカルバゾール−7−イル基、3−N,N−ジフェニルアミノ−N’−エチルカルバゾール−6−イル基、3−N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ−N’−エチルカルバゾール−6−イル基、3−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ−N’−エチルカルバゾール−6−イル基、3−N,N−ジフェニルアミノ−N’−フェニルカルバゾール−6−イル基、3−N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ−N’−フェニルカルバゾール−6−イル基、3−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ−N’−フェニルカルバゾール−6−イル基、
9H−フルオレン−2−イル基、9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−ヘキシル−9H−フルオレン−2−イル基、9,9−ジ−n−オクチル−9H−フルオレン−2−イル基、
2−N,N−ジフェニル−アミノ−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェニル−N−(1’−ナフチル)−アミノ−9H−フルオレン−7−イル基、2−N,N−ジ(1’−ナフチル)−アミノ−9H−フルオレン−7−イル基、2−N,N−ジフェニル−アミノ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェニル−N−(1’−ナフチル−アミノ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N,N−ジ(1’−ナフチル)−アミノ−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−カルバゾリル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−カルバゾリル−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−カルバゾリル−9,9−ジ−n−ヘキシル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノチアジニル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノチアジニル−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノチアジニル−9,9−ジ−n−ブチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノキサジニル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノキサジニル−9,9−ジメチル−9H−フルオレン−7−イル基、2−N−フェノキサジニル−9,9−ジベンジル−9H−フルオレン−7−イル基等の1価の芳香族残基、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso-プロピル基、n−ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso-ペンチル基、neo-ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−n−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、1−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、1−ヘプチルオクチル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、1−オクチルノニル基、n−オクタデシル基、1−ノニルデシル基、1−デシルウンデシル基、n−エイコシル基、n−ドコシル基、n−テトラコシル基、シクロヘキシルメチル基、(1−iso-プロピルシクロヘキシル)メチル基、2−シクロヘキシルエチル基、ボルネル基、iso-ボルネル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルナンメチル基、1−ビシクロ〔2.2.2〕オクチル基、1−アダマンチル基、3−ノルアダマンチル基、1−アダマンチルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、2,6−ジ-iso-プロピルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、3−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−フェニルシクロヘキシル基、2−フェニルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基、シクロテトラデシル基、
【0023】
メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−デシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロピルオキシエチル基、2−iso-プロピルオキシエチル基、2−n−ブチルオキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−iso-プロピルオキシプロピル基、3−(n−ブチルオキシ)プロピル基、3−(n−ペンチルオキシ)プロピル基、3−(n−ヘキシルオキシ)プロピル基、3−(2’−エチルブチルオキシ)プロピル基、3−(n−オクチルオキシ)プロピル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−(n−デシルオキシ)プロピル基、3−(n−ドデシルオキシ)プロピル基、3−(n−テトラデシルオキシ)プロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロピルオキシブチル基、4−iso-プロピルオキシブチル基、4−n−ブチルオキシブチル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−プロピルオキシペンチル基、6−エトキシヘキシル基、6−iso−プロピルオキシヘキシル基、6−n−ブチルオキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−エトキシヘプチル基、7−iso-プロピルオキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、10−メトキシデシル基、10−n−ブチルオキシデシル基、12−エトキシドデシル基、12−iso-プロピルオキシドデシル基、テトラヒドロフルフリル基、
【0024】
2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ブトキシエトキシ)エチル基、3−(2’−エトキシエトキシ)プロピル基、2−アリルオキシエチル基、2−(4’−ペンテニルオキシ)エチル基、3−アリルオキシプロピル基、3−(2’−ヘキセニルオキシ)プロピル基、3−(2’−ヘプテニルオキシ)プロピル基、3−(1’−シクロヘキセニルオキシ)プロピル基、4−アリルオキシブチル基、
【0025】
ベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(2’−メチルベンジルオキシ)エチル基、3−ベンジルオキシプロピル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、2−(ベンジルオキシメトキシ)エチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシメトキシ)エチル基、
【0026】
フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、3−メチルフェニルオキシメチル基、2−メチルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、2−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−(2’−ナフチルオキシ)エチル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(2’−ナフチルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−(2’−エチルフェニルオキシ)ブチル基、5−(4’−tert−ブチルフェニルオキシ)ペンチル基、8−フェニルオキシオクチル基、10−フェニルオキシデシル基、2−(2’−フェニルオキシエトキシ)エチル基、3−(2’−フェニルオキシエトキシ)プロピル基、4−(2’−フェニルオキシエトキシ)ブチル基、
【0027】
n−ブチルチオメチル基、n−ヘキシルチオメチル基、2−メチルチオエチル基、2−エチルチオエチル基、2−n−ブチルチオエチル基、2−n−ヘキシルチオエチル基、2−n−オクチルチオエチル基、2−n−デシルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、3−エチルチオプロピル基、3−n−ブチルチオプロピル基、4−エチルチオブチル基、4−n−プロピルチオブチル基、4−n−ブチルチオブチル基、5−エチルチオペンチル基、6−メチルチオヘキシル基、6−エチルチオヘキシル基、6−n−ブチルチオヘキシル基、8−メチルチオオクチル基、2−(2’−メトキシエチルチオ)エチル基、4−(3’−エトキシプロピルチオ)ブチル基、2−(2’−エチルチオエチルチオ)エチル基、2−アリルチオエチル基、2−ベンジルチオエチル基、3−(4’−メチルベンジルチオ)プロピル基、4−ベンジルチオブチル基、2−(2’−ベンジルオキシエチルチオ)エチル基、3−(3’−ベンジルチオプロピルチオ)プロピル基、
2−フェニルチオエチル基、2−(4’−メトキシフェニルチオ)エチル基、2−(2’−フェニルオキシエチルチオ)エチル基、3−(2’−フェニルチオエチルチオ)プロピル基、
【0028】
2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、5−ヒドロキシヘプチル基、8−ヒドロキシオクチル基、10−ヒドロキシデシル基、12−ヒドロキシドデシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
R11およびR12は好ましくは、水素原子、炭素数3〜40の1価の芳香族残基、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、より好ましくは、水素原子、炭素数6〜35の1価の芳香族残基、炭素数1〜12の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。
R11およびR12の組み合わせは、
[1]:R11が水素原子、R12が1価の芳香族残基、
[2]:R11およびR12が1価の芳香族残基、
[3]:R11が直鎖、分岐または環状のアルキル基、R12が1価の芳香族残基、
[4]:R11およびR12が直鎖、分岐または環状のアルキル基、
[5]:R11が水素原子、R12が直鎖、分岐または環状のアルキル基
等を挙げることができ、好ましくは、[1]、[2]または[3]であり、より好ましくは、[1]または[2]である。
また、R11およびR12は互いに結合して環構造を形成していても良い。
【0030】
一般式(3)で表されるアミン化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、
アニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、4−フェニルアニリン、3−フェニルアニリン、2−フェニルアニリン、9−アミノアントラセン、9−アミノフェナントレン、1−アミノピレン、2−アミノピレン、4−メチルアニリン、3−メチルアニリン、2−メチルアニリン、4−メトキシアニリン、3−メトキシアニリン、2−メトキシアニリン、4−シクロヘキシルアニリン、4−シクロペンチルアニリン等の[1]で表されるアミン化合物、
N,N−ジフェニルアミン、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミン、N−フェニル−N−(2−ナフチル)アミン、N,N−ジ(1−ナフチル)アミン、N,N−ジ(2−ナフチル)アミン、N,N−ジ(4−フェニルフェニル)アミン、N,N−ジ(2−フェニルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(9−アントラセニル)アミン、N−フェニル−N−(2−アントラセニル)アミン、N−フェニル−N−(4−フェニルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(2−フェニルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(4−シクロヘキシルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(2−ピリジル)アミン、N−フェニル−N−(3−ピレニル)アミン、N,N−ジ(4−メチルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(3−メチルフェニル)アミン、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミン、N,N−ジ(3,4−ジメチルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(3,4−ジメチルフェニル)アミン、N−フェニル−N−(9−フェナンスリル)アミン、N−(1−ナフチル)−N−(9’−フェナンスリル)アミン、N−フェニル−N−(1−ピレニル)アミン、N−(1−ナフチル)−N−(1’−ピレニル)アミン、N−(1−ナフチル)−N−(9’−アントラセニル)アミン、N−(1−ナフチル)−N−(4’−フェニルフェニル)アミン、N−(1−ナフチル)−N−(2’−フェニルフェニル)アミン、N−(4−フェニルフェニル)−N−(9’−アントラセニル)アミン、N−(4−フェニルフェニル)−N−(9’−フェナントレニル)アミン、N−フェニル−N−(9−フェナントレニル)アミン、N−フェニル−N−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)アミン等の[2]で表されるアミン化合物、
N−メチル−N−フェニルアミン、N−エチルーN−フェニルアミン、N−n−プロピル−N−フェニルアミン、N−iso-プロピル−N−フェニルアミン、N−n−ブチル−N−フェニルアミン、N−iso-ブチル−N−フェニルアミン、N−sec−ブチル−N−フェニルアミン、N−tert-ブチル−N−フェニルアミン、N−n−ペンチル−N−フェニルアミン、N−iso-ペンチル−N−フェニルアミン、N−tert-ペンチル−N−フェニルアミン、N−neo-ペンチル−N−フェニルアミン、N−n−ヘキシル−N−フェニルアミン、N−(2−エチルブチル)−N−フェニルアミン、N−シクロペンチル−N−フェニルアミン、N−シクロヘキシル−N−フェニルアミン、
N−メチル−N−(1−ナフチル)アミン、N−メチル−N−(2−ナフチル)アミン、N−エチル−N−(2−ナフチル)アミン、N−エチル−N−(2−ナフチル)アミン、N−n−プロピル−N−(1−ナフチル)アミン、N−n−プロピル−N−(2−ナフチル)アミン、N−n−ブチル−N−(1−ナフチル)アミン、N−n−ブチル−N−(2−ナフチル)アミン、N−シクロペンチル−N−(1−ナフチル)アミン、N−シクロペンチル−N−(2−ナフチル)アミン、N−シクロヘキシル−N−(1−ナフチル)アミン、N−シクロヘキシル−N−(2−ナフチル)アミン等の[3]で表されるアミン化合、
N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジ−n−プロピルアミン、N,N−ジ-iso-プロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチルアミン、N,N−ジ-iso-ブチルアミン、N,N−ジ-tert-ブチルアミン、N,N−ジメトキシエトキシアミン、N,N−ジシクロペンチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−N−エチルアミン、N−メチル−n−プロピルアミン、N−メチル−N−n−ブチルアミン、N−メチル−N−iso−ブチルアミン、N−メチル−N−sec-ブチルアミン、N−メチル−N−シクロヘキシルアミン、N−エチル−N−シクロヘキシルアミン等の[4]で表されるアミン化合物、
メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、iso-プロピルアミン、n−ブチルアミン、iso-ブチルアミン、sec-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、iso-ペンチルアミン、sec-ペンチルアミン、tert-ペンチルアミン、neo-ペンチルアミン等の[5]で表されるアミン化合物、
さらには、R11とR12が互いに連結して環構造を形成した、カルバゾール、10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン、ジベンゾ[b,f]アゼピン、フェノチアジン、フェノキサジン、2−トリフルオロメチルフェノチアジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン等を挙げることができる。
本発明の製造方法において、アミン化合物が[1]および[5]のタイプの場合は、一般式(3)で表されるアミン化合物は、一般式(2)で表される芳香族化合物に対して、0.1〜0.5等量、好ましくは、0.2〜0.5等量使用する。
また、アミン化合物が[2]、[3]および[4]のタイプの場合は、一般式(3)で表されるアミン化合物は、一般式(2)で表される芳香族化合物に対して0.5〜2等量、好ましくは0.8〜1.5等量使用する。
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において、アミン化合物が一般式(3)で表される場合、R11およびR12の少なくとも一つが縮合炭化水素環よりなる1価の芳香族残基であることが好ましい。本発明の芳香族アミン化合物の製造方法においては、このような縮合炭化水素環より誘導される不純物の精製を抑制することができる製造方法である。
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用する塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸カリウム等の無機塩基、ナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウム(2,4,6−トリ-tert-ブチルフェノラート)、カリウム(2,4,6−トリ-tert-ブチルフェノラート)等の金属アルコキシド等を挙げることができる。好ましくは、金属アルコキシドを挙げることができ、より好ましくはナトリウム-tert-ブトキシド、カリウム-tert-ブトキシド等のアルコキシ基の炭素数が1〜6のアルカリ金属アルコキシドを挙げることができる。
塩基の使用量は特に制限されるものではないが、アミン化合物に対して、アミン化合物が前述の[1]または[5]である場合、通常、1.5〜3.0等量であり、好ましくは、2.0〜2.5等量使用し、
アミン化合物が前述の[2]、[3]または[4]である場合、通常、0.5〜3等量であり、好ましくは、0.8〜2等量使用する。
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用する遷移金属化合物としては、好ましくは、10族から選択される金属原子を有する化合物であり、より好ましくはパラジウム原子を有する化合物(以下、単にパラジウム化合物と略記する)である。
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用するパラジウム化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、塩化パラジウム(PdCl2)、臭化パラジム(PdBr2)、ヨウ化パラジウム(PdI2)、酢酸パラジム(Pd(OCOCH3)2)、Pd(CH2COCH2COCH3)2、K2PdCl4、K2PdCl6、K2Pd(NO3)4、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(エチレン)パラジウム(PdCl2(C2H4)2)、Pd(π−C5H5)2等の有機配位子錯体、
PdCl2(NH3)2、PdCl2[N(C2H5)3]2、Pd(NO3)2(NH3)6などのN−配位錯体、
Pd[P(CH3)3]4、Pd[P(C2H5)3]4、Pd[P(n−C3H7)3]4、Pd[P(iso-C3H7)3]4、Pd[P(n−C4H9)3]4、Pd[P(tert-C4H9)3]4、Pd[P(Cyc-C6H11)3]4、Pd[P(C6H5)3]4、Pd[P(o-CH3−C6H4)3]4、PdCO2[P(C6H5)3]4、Pd(C2H4)[P(C6H5)3]2、PdCl2[P(C6H5)3]2、PdCl2[P(n−C4H9)3]2、PdCl2[P(tert-C4H9)3]2、PdBr2[P(C6H5)3]2、PdBr2[P(n−C4H9)3]2、PdBr2[P(tert−C4H9)3]2、PdCl2[P(OCH3)3]2、PdBr2[P(OCH3)3]2、PdI2[P(OCH3)3]2、PdCl(C6H5)[P(C6H5)3]2のごとき、三価のホスフィン化合物を配位子とするパラジウム化合物などを挙げることができる。
本発明の芳香族アミン化合物の製造方法において使用するリン配位子としては、一般式(1)で表されるリン化合物を挙げることができる。
【0031】
【化10】
【0032】
〔式中、R1、R2、R3およびR4は直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、Zは連結基を表す〕
一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4は直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、より好ましくは、炭素数2〜8の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。
R1、R2,R3およびR4の具体例としては、例えば、R11およびR12の具体例として挙げた、直鎖、分岐または環状のアルキル基を挙げることができる。
R1、R2、R3およびR4はそれぞれが同一であっても、異なっていてもく、好ましくは、R1、R2、R3およびR4が同一の基である。
R1、R2、R3およびR4は、好ましくは、iso-プロピル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロヘキシル基およびシクロペンチルより選ばれる基であり、より好ましくは、tert-ブチル基およびシクロヘキシル基より選ばれる基である。一般式(1)において、Zは連結基を表し、好ましくは、直鎖、分岐または環状のアルキレン基、あるいは芳香族環を含有するアルキレン基を表し、より好ましくは、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキレン基、あるいは、p−キシリレン基、m−キシリレン基、o−キシリレン基を表し、さらに好ましくは、炭素数2〜8の直鎖、分岐または環状のアルキレン基、あるいは、m−キシリレン基を表す。
一般式(1)における、Zの具体例としては、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,7−ヘプチレン基、1,8−オクチレン基、1,9−ノニレン基、1,10−デシレン基、1,2−プロピレン基、2,3−ブチレン基、2,5−ヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、p−キシリレン基、m−キシリレン基、o−キシリレン基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)で表されるリン化合物の具体例としては、例えば、1,2−ビス(ジーtert-ブチルホスフィノ)エタン、1,4−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、(2R,3R)−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、(2S,3S)−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン、ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)メタン、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン、1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)エタン、1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、ビス(ジメチルホスフィノ)メタン、1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プロパンを挙げることができる。
一般式(1)で表されるリン化合物の好ましい具体例としては、一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4がtert-ブチル基およびシクロヘキシル基である、1,2−ビス(ジーtert-ブチルホスフィノ)エタン、1,4−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、(2R,3R)−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、(2S,3S)−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン、ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)メタン、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)を挙げることができる。
【0033】
本発明の製造方法において、遷移金属化合物と、一般式(1)で表されるリン化合物の比は、遷移金属化合物が、パラジウム化合物である場合、パラジウム原子とリン原子比に換算して、1:0.001〜1:20、好ましくは1:0.01〜1:4である。
また、遷移金属化合物の使用量はいわゆる触媒量で良く、2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物に対して、20モル%以下であり、好ましくは5モル%以下であるり、より好ましくは、3モル%以下である。
【0034】
また、本発明の製造方法において、一般式(1)で表されるリン化合物は一種のみを使用してもよく、また、複数併用してもよい。さらには、遷移金属化合物は一種のみを使用してもよく複数併用してもよい。
好ましい、パラジウム化合物と、一般式(1)で表されるリン化合物との組み合わせとしては、例えば、酢酸パラジウム/1,2−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)エタン、酢酸パラジウム/1,3−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)プロパン、酢酸パラジウム/1,3−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、酢酸パラジウム/1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム/1,4−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ブタン、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム/1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/1,3−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)プロパン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/1,4−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ブタン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/1,3−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム/1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタンを挙げることができる。
【0035】
また、本発明の製造方法においては、所望により有機溶媒を使用することができる。所望により使用する有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、混合キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素溶媒、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒等を上げることができ、これらは単独で使用してもよく、また、複数併用してもよい。
好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒またはエーテル系溶媒であり、より好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒を挙げることができる。
本発明の製造方法において、所望により使用する有機溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、好ましくは、2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物に対して濃度が0.1M〜5Mとなる量であり、より好ましくは、濃度が0.25M〜2Mとなる量である。
本発明の製造方法の反応条件は、通常、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム)気流下で実施する。また、反応温度は室温又はそれ以下の温度から所望により使用する有機溶媒の沸点以下の温度が好ましく、室温から150℃以下がより好ましい。
また、反応は、常圧で実施してもよく、また、必要に応じ、減圧または加圧条件下で実施することも可能である。好ましくは、常圧で実施する。
反応の進行は、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等の通常の方法で追跡することができる。反応終了後、溶媒を留去し、生成物はクロマトグラフィー法、再結晶法等の通常の方法で単離生成する、生成物の構造は、元素分析、MS(FD−MS)分析、IR分析、1H−NMR、13C−NMR等により同定することができる。
本発明の製造方法で製造された芳香族アミン化合物は、通常、水洗等の処理をした後、有機溶媒等を除去(必要に応じ、常圧または減圧下で)し、その後、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製方法により精製することができる。また、その後、減圧下に、溶媒、低揮発成分等を除き、高真空下で昇華精製することも好ましい。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1:1,4−ジクロロベンゼン7.35g(0.050mol)、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミン23.21g(0.106mol)、tert−ブトキシナトリウム11.40g(0.119mol)および混合キシレン150mlよりなる混合物に、アルゴン気流下で、酢酸パラジウム112mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して1.0mol%)および1,2−ビス(tert-ブチルホスフィノ)エタン287mgを添加した。反応混合物を30分かけて120℃まで昇温した後、6時間同温度で加熱攪拌した。
反応混合物を室温まで冷却した後、N,N’−ジフェニルーN,N’−(1’−ナフチル)−1,4−ジアミノベンゼン(芳香族アミン化合物)を含有する反応混合物を得た。該反応混合物に関し、高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行った。結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0037】
実施例2:実施例1において、1,4−ジクロロベンゼン7.35g(0.050mol)を使用する代わりに、2,7−ジヨード−9,9−ジメチル−9H−フルオレン22.30g(0.050mol)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成物分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0038】
実施例3:実施例1において、1,4−ジクロロベンゼン7.35g(0.050mol)およびN−フェニル−N−(1−ナフチル)アミン23.91g(0.106mol)を使用する代わりに、2,7−ジブロモ−9,9−ジシクロヘキシル−9H−フルオレン24.40g(0.050mol)およびN−フェニル−N−(9−フェナントレニル)アミン28.52g(0.106mol)を使用した以外は実施例1に記載の従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0039】
実施例4:実施例1において、1,4−ジクロロベンゼン7.35g(0.050mol)およびN−フェニル−N−(1−ナフチル)アミン23.21g(0.106mol)を使用する代わりに、9,10−ジブロモアントラセン16.8g(0.050mol)およびN−フェニル−N−(4’−フェニルフェニル)アミン25.97g(0.106mol)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0040】
実施例5:実施例1において、1,4−ジクロロベンゼン7.35g(0.050mol)を使用する代わりに、4,4’−ビス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−1,1’−ビフェニル22.50g(0.050mol)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。
さらに該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表―1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0041】
実施例6:実施例1において、1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン287mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用する代わりに、1,3−ビス(ジ−tert-ブチルホスフィノ)プロパン332mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに、該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0042】
実施例7:実施例1において、酢酸パラジウム112mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して1.0mol%)および1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン287mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用する代わりに、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム458mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して1.0mol%)および1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン422mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに、該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0043】
比較例1:実施例1において、1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン287mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用する代わりに、トリ(tert-ブチル)ホスフィン202mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用した以外は実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに、該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0044】
比較例2:実施例1において、1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン287mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用する代わりに、2−(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル298mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに、該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを用いた単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、精製して取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0045】
比較例3:実施例1において、1,2−ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン287mg(1,4−ジクロロベンゼンに対して2.0mol%)を使用する代わりに、トリ(o−トリル)ホスフィン304mg(1,4−ジクロロベンゼンに対し2.0mol%)を使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、芳香族アミン化合物を含有する反応混合物を得た。さらに、該反応混合物を高速液体クロマトグラフィーを使用した単純面積法により組成分析を行い、結果を表−1にまとめた。また、反応混合物をセライトろ過し、ろ液より減圧下に溶媒を留去した後の残渣を表−2に示した再結晶溶媒により1回再結晶し、取り出した芳香族アミン化合物の純度(単純面積法)を表−2にまとめた。
【0046】
【表1】
【0047】
尚、表中、「未反応芳香族化合物」は、未反応の2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物を表し、「未反応アミン化合物」は未反応のアミン化合物を表し、「目的物」は目的とする芳香族アミン化合物を表し、「モノ置換体」は1つの脱離基がアミン化合物で置換された芳香族化合物を表し、「UNK−1」、「UNK−2」および「UNK−3」はそれぞれ、未同定の不純物のうち、含有量の多いものから順に番号付けを行った。尚、単位はすべて(%)である。また、「n.d.」は検出限界以下であることを示す。
表−1から明らかなように、実施例1と比較例1、2、3を比較すると本発明の芳香族アミン化合物の製造方法では、従来の触媒系を使用した芳香族アミン化合物の製造方法と比較して、反応成績がよく、さらに、モノ置換体や未同定の不純物等の不純物の生成も抑制されていることが判る。
【0048】
【表2】
【0049】
また、表−2から明らかなように、本発明の芳香族アミン化合物の製造方法によれば、再結晶法等の簡単な精製法を1回行うだけで、高純度の芳香族アミン化合物を製造することが可能になることが判る。
【0050】
【発明の効果】
本発明の製造方法により、医薬・農薬や電子材料等の原料として有用なアミン化合物を、2つ以上の脱離基を有する芳香族化合物およびアミン化合物から、効率的かつ安全に製造でき、且つ、不純物の生成も少ないことから、その分離精製も非常に容易に行うことができるようになる。
Claims (5)
- 下記一般式(2)で表される脱離基Xを2〜4個有する芳香族化合物と、下記一般式(3)で表されるアミン化合物を、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸カリウム、およびアルカリ金属アルコキシドからなる群から選ばれる塩基、
塩化パラジウム(PdCl2)、臭化パラジウム(PdBr2)、ヨウ化パラジウム(PdI2)、酢酸パラジウム(Pd(OCOCH3)2)、Pd(CH3COCHCOCH3)2、K2PdCl4、K2PdCl6、K2Pd(NO3)4、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(エチレン)パラジウム(PdCl 2 (C 2 H 4 ) 2 )、Pd(π−C 5 H 5 ) 2 、PdCl 2 (NH 3 ) 2 、PdCl 2 [N(C 2 H 5 ) 3 ] 2 、Pd(NO 3 ) 2 (NH 3 ) 6 、Pd[P(CH 3 ) 3 ] 4 、Pd[P(C 2 H 5 ) 3 ] 4 、Pd[P(n−C 3 H 7 ) 3 ] 4 、Pd[P(iso−C 3 H 7 ) 3 ] 4 、Pd[P(n−C 4 H 9 ) 3 ] 4 、Pd[P(tert−C 4 H 9 ) 3 ] 4 、Pd[P(Cyc−C 6 H 11 ) 3 ] 4 、Pd[P(C 6 H 5 ) 3 ] 4 、Pd[P(o−CH 3 −C 6 H 4 ) 3 ] 4 、PdCO 2 [P(C 6 H 5 ) 3 ] 4 、Pd(C 2 H 4 )[P(C 6 H 5 ) 3 ] 2 、PdCl 2 [P(C 6 H 5 ) 3 ] 2 、PdCl 2 [P(n−C 4 H 9 ) 3 ] 2 、PdCl 2 [P(tert−C 4 H 9 ) 3 ] 2 、PdBr 2 [P(C 6 H 5 ) 3 ] 2 、PdBr 2 [P(n−C 4 H 9 ) 3 ] 2 、PdBr 2 [P(tert−C 4 H 9 ) 3 ] 2 、PdCl 2 [P(OCH 3 ) 3 ] 2 、PdBr 2 [P(OCH 3 ) 3 ] 2 、PdI 2 [P(OCH 3 ) 3 ] 2 、またはPdCl(C 6 H 5 )[P(C 6 H 5 ) 3 ] 2 から選ばれるパラジウム化合物、および
リン配位子の存在下に反応させる芳香族アミン化合物の製造方法において、
リン配位子として下記一般式(1)で表されるリン化合物を使用することを特徴とする芳香族アミン化合物の製造方法。
R1、R2、R3およびR4は直鎖、分岐または環状のアルキル基を表し、
Zは、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキレン基を表す〕
Ar 1 は、炭素数3〜40のn価の芳香族残基を表し、
Xはハロゲン原子または−SO 3 −R(Rは1価の芳香族基あるいはハロゲン原子で置換されていてもよい直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す)を表し、
nは2以上4以下の整数を表す〕
R11およびR12が示すアルキル基は、無置換か、あるいはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、プロポキシ基、ペンチルオキシ基、エチルブチルオキシ基、ヘプチルオキシ基、エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、ブトキシエトキシ基、アリルオキシ基、ペンテニルオキシ基、アリルオキシ基、ヘキセニルオキシ基、ヘプテニルオキシ基、シクロヘキセニルオキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ベンジルオキシメトキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルオキシエトキシ基、ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、プロピルチオ基、メトキシエチルチオ基、エトキシプロピルチオ基、アリルチオ基、ベンジルチオ基、フェニルチオ基、ヒドロキシ基などで置換されていてもよく、
また、R11とR12が炭素数3〜40の一価の芳香族残基である場合、R11とR12は互いに結合してカルバゾール環、アゼピン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、モルホリン環、ピペラジン環、ピペリジン環を形成していてもよい〕 - R1、R2、R3およびR4がiso−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基およびシクロペンチル基より選ばれる基である請求項1記載の芳香族アミン化合物の製造方法。
- 前記塩基が、アルカリ金属アルコキシドである請求項1または2に記載の芳香族アミン化合物の製造方法。
- Xが塩素原子、臭素原子またはトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である請求項1記載の芳香族アミン化合物の製造方法。
- R11およびR12の少なくとも一つを、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基およびフルオレニル基からなる群から選ばれる縮合炭化水素環よりなる1価の芳香族残基とする、請求項1記載の芳香族アミン化合物の製造方法。
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