JP6470189B2 - 半導体光触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体から構成されて光触媒機能を有する半導体光触媒に関する。
光触媒を用いた技術が多数開発されている。例えば、酸化電極と還元電極とを用いる技術がある(非特許文献1参照)。例えば、図4に示すように、酸化槽301と還元槽302と、酸化槽301に収容された酸またはアルカリの水溶液303と、還元槽302に収容された塩の水溶液304と、水溶液303および水溶液304の間でプロトンを移動させるプロトン膜305と、水溶液303に浸漬された酸化電極306と、水溶液304に浸漬された還元電極307と、酸化電極306および還元電極307を接続する導線308とを用いて水の電気分解を行う。
水溶液303は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、塩酸であり、水溶液304は、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液である。酸化電極306は、例えば、窒化物半導体,酸化チタン、またはアモルファスシリコンから構成され、還元電極307は、例えば、ニッケル、鉄、金、白金、銀、銅、インジウム、チタン、またはこれらの合金や金属化合物から構成されている。
酸化槽301と還元槽302との間にプロトン膜305が配置され、水溶液303で生成したプロトンが、プロトン膜305を介して水溶液304へ拡散していく。プロトン膜305は例えば、ナフィオン(登録商標)である。ナフィオン(登録商標)は、炭素−フッ素からなる疎水性テトラフルオロエチレン骨格とスルホン酸基を持つパーフルオロ側鎖から構成されたパーフルオロカーボン材料である。
酸化電極306と還元電極307とは、導線308で電気的に接続されており、酸化電極306から還元電極307へ電子が移動可能とされている。光源310は、例えば、キセノンランプ、水銀ランプ、ハロゲンランプ、疑似太陽光源、太陽光またはこれらの組み合わせである。酸化電極306を構成する材料の吸収可能な波長の光が照射される。例えば、窒化ガリウムで構成される酸化電極306では、365nm以下の波長の光が吸収可能である。
S. Yotsuhashi et al. , "CO2 Conversion with Light and Water by GaN Photoelectrode", Japanese Journal of Applied Physics, vol.51, 02BP07, 2012. S. Y. Reece et al. , "Wireless Solar Water Splitting Using Silicon-Based Semiconductors and Earth-Abundant Catalysts", Science, vol.334, pp.645-648, 2011.
しかしながら、上述した技術では、構成要素が多く、反応系が複雑なことから、より簡易な反応系および小型化が課題である。これに対し、より簡便な構成で小型が可能な技術として、配線構造を必要とせずに1つの光触媒で構成する技術がある(非特許文献2参照)。
例えば、図5に示すように、光触媒槽401に収容された酸やアルカリなどの水溶液402と、水溶液402に浸漬した光触媒403とを備える。光触媒403は、窒化物半導体、酸化チタン、またはアモルファスシリコンなどから構成されている。なお、光触媒403の表面には、例えば水の分解反応を促進する金属助触媒が担持されている。光源410からの光が光触媒403に照射されると、水素および酸素が生成される。
この構成は、前述した光触媒の反応系に比べて簡易であり、系の低コスト化および小型化が可能である点で期待されている。しかしながら、この反応系では、光エネルギー変換効率が低いという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、簡素な構成で光触媒反応の効率をより向上させることを目的とする。
本発明に係る半導体光触媒は、基板の主表面上に形成され、Gaを含むn型の窒化物半導体からなり、主表面を(0001)面とした第1半導体層と、第1半導体層の主表面上に接触して形成されGaを含む窒化物半導体からなり、主表面を(0001)面とした第2半導体層と、第2半導体層の主表面上にショットキー接合して形成された第1金属層と第1半導体層にオーミック接合して形成された第2金属層とを備える。
上記半導体光触媒において、第2半導体層は、基板平面方向の格子定数が第1半導体層より小さい。
上記半導体光触媒において、第1金属層、第2半導体層、第2金属層、および第2半導体層と第1金属層との接触領域は、露出する部分を備える。
上記半導体光触媒において、第1金属層は、複数の島部から構成されている。
以上説明したように、本発明によれば、n型の化合物半導体からなる第1半導体層の主表面上に接触して化合物半導体からなる第2半導体層を形成したので、簡素な構成で光触媒反応の効率をより向上させることができるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態における半導体光触媒の構成を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態における半導体光触媒の一部構成を示す平面図である。 図3は、半導体光電極が用いられる実験装置の構成を示す構成図である。 図4は、酸化電極と還元電極とを用いる光触媒技術の構成を示す構成図である。 図5は、1つの光触媒を用いる光触媒技術の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における半導体光触媒の構成を示す断面図である。また、図2は、実施の形態における半導体光触媒の一部構成を示す平面図である。
この半導体光触媒は、n型とされた第1半導体層101、および第1半導体層101の主表面上に接触して形成された第2半導体層102を備える。また、第2半導体層102の主表面上にショットキー接合(接触)して形成された第1金属層103、および第1半導体層101にオーミック接合(接触)して形成された第2金属層104を備える。なお、第2金属層104は、第2半導体層102にオーミック接合していてもよい。
第1半導体層101および第2半導体層102は、III−V族化合物半導体から構成すればよい。例えば、第1半導体層101は、n型のGaNから構成し、第2半導体層102は、AlGaNから構成すればよい。この場合、主表面の面方位を(0001)面としたサファイアからなる基板111の上に、例えば公知の有機金属気相成長法により、シリコンをドープしてn型としたGaNをエピタキシャル成長させて第1半導体層101とすればよい。また、有機金属気相成長法によりAl0.05Ga0.95Nをエピタキシャル成長させて第2半導体層102とすればよい。
ここで、第2金属層104、第2半導体層102、第1金属層103、および第2半導体層102と第1金属層103との接触領域は、露出する部分を備えていることが重要となる。従って、基板111の上に成長させた第1半導体層101の上に第2半導体層102を積層して構成する場合、第2金属層104は、第1半導体層101の側面にオーミック接合させて形成すればよい。
上述した実施の形態における半導体光触媒によれば、第1半導体層101をn型としていることで、光を受けたことにより発生した正孔は、第2半導体層102の主表面側に移動し、ショットキー接合する第1金属層103に到達して捕集される。また、光を受けたことにより発生した電子は、第1半導体層101の側に移動して第2金属層104に到達して捕集される。
上述した状態において、図3に示すように、実施の形態における半導体光触媒100が、光触媒槽201に収容された電解質の水溶液202中に配置(浸漬)されていれば、正孔が捕集された第1金属層103において、酸化反応が発生し、電子が捕集されている第2金属層104で還元反応が発生する。この結果、水が電気分解できる(水の酸化反応による酸素生成、水の酸化により生じたプロトンの還元による水素生成)。
第1金属層103、第2半導体層102、第2金属層104、および第2半導体層102と第1金属層103との接触領域は、露出する部分を備えているので、これらは水溶液202に接触することになり、上述した反応が起こる状態とされている。なお、光は、光が透過する光触媒槽201の外部に配置した光源204から照射すればよい。
また、第1金属層103の金属種や、光触媒槽201内部の雰囲気を変えることで、二酸化炭素の還元反応による一酸化炭素、ギ散、メタノール、メタンの炭化水素類の生成、または、窒素の還元反応によるアンモニアの生成も可能である。
実施の形態によれば、n型とした第1半導体層101と、第2半導体層102とを積層することで、光反応により生成した電子および正孔を分離させ、ショットキー接合する第1金属層103で分離した正孔を捕集し、オーミック接合する第2金属層104で電子を捕集するようにしたので、上述した触媒反応の効率をより向上させることができる。また、実施の形態によれば、1つの溶液、1つの半導体光触媒で構成できるので、複雑な構成とする必要がない。
また、第1金属層103は、例えば複数の島部131から構成して第2半導体層102の上に形成するとよい。例えば、図2の平面図に示すように、平面視で直径10μmの円形とされた複数の島部131を、中心間の距離を110μmとして正方配列された状態とすればよい。このように構成することで、第2半導体層102、第1金属層103、および第2半導体層102と第1金属層103との接触領域を、より広い面積で露出させることができる。また、各島部131を規則的に配列させることで、局所的な正孔の捕集による、例えば材料を劣化させる目的外の反応が抑制できるようになる。
また、上述したように、第1半導体層101をn型のGaNから構成し、第2半導体層102をAlGaNから構成し、第2半導体層102が、第1半導体層101より格子定数が小さい状態とすると、これら材料間の格子定数差により発生するピエゾ電解により、上述した電子および正孔の移動がより効率的に起こるようになる。また、主表面を(0001)面とした窒化物半導体から各半導体層を構成することで、各半導体層において発生する自然分極により電界が発生した状態となり、上述した電子および正孔の移動を、更に効率的に起こさせることができる。
例えば、n型のGaNなどの窒化物半導体から構成した第1半導体層101の主表面をV族極性(N極性)とし、AlGaNなどの窒化物半導体から構成した第2半導体層102の主表面はIII族極性(Ga極性)とすることで、各半導体層において発生する自然分極による電界で、第1半導体層101と第2半導体層102との界面側に発生した電子を移動させ、第2半導体層102においては、主表面側に発生した正孔を移動させることができる。
次に、実施例を用いてより詳細に説明する。
[実施例]
はじめに、実施例における半導体光触媒の作製について説明する。まず、主表面を(0001)面としたサファイア基板を用意する。次に、サファイア基板の上に、よく知られた有機金属気相成長法によりシリコンをドープしたGaNをエピタキシャル成長させ、引き続いて、Al0.05Ga0.95Nをエピタキシャル成長させる。例えば、アンモニアを窒素原料とし、トリエチルガリウムをGa原料とし、トリメチルアルミニウムをAl原料とすればよい。また、n型とするためのシリコンは、SiCl4を原料とすればよい。
以上のことにより、サファイア基板の上に、厚さ2μmのn−GaNからなる第1半導体層を形成し、第1半導体層の上に、厚さ100nmのAl0.05Ga0.95Nからなる第2半導体層を形成した。第1半導体層は、キャリア密度を3×1018cm-3とした。第2半導体層の層厚100nmは、第2半導体層における主表面方向からの、第2半導体層で吸収される波長の光の侵入長さと同程度となる。なお、第2半導体層で吸収されない波長の光が第1半導体層で効率よく吸収されるように、第1半導体層の層厚を2μmとしている。
なお、n−GaNからなる第1半導体層は、基板平面方向の格子定数が0.3189nmである。また、Al0.05Ga0.95Nからなる第2半導体層は、基板平面方向の格子定数が0.3185nmである。この場合、第2半導体層は、第1半導体層より格子定数が小さいものとなる。
次に、第1半導体層および第2半導体層の積層構造側面に、第2金属層を形成した。例えば、まず、厚さ25nmのチタン層を堆積し、続いて厚さ50nmのアルミニウム層を堆積し、続いて厚さ25nmのチタン層を堆積し、続いて厚さ100nmの白金層を堆積し、これら積層構造により第2金属層とした。第2金属層の最表面は白金層となる。各層は、例えば真空蒸着法により形成(堆積)すればよい。なお、白金の代わりに、金、銀、銅、ニッケル、タングステン、タンタル、パラジウム、ルテニウムを用いてもよい。
以上にようにして、第1半導体層および第2半導体層の積層構造側面に第2金属層を形成した後、窒素雰囲気において、800℃・30秒の条件で加熱処理を実施し、第2金属層と、第1半導体層,第2半導体層との間にオーミック接合を形成させた。なお、この熱処理は、各半導体層の組成が変化しない条件であれば、大気,不活性ガス,酸素ガス,水素ガス,真空減圧下などの雰囲気で実施してもよい。
次に、第2半導体層の主表面上に、白金から構成した複数の島部を形成して第1金属層とした。例えば、公知のフォトリソグラフィ技術により島部に開口部を有するレジストパターンを形成し、このレジストパターンの上から真空蒸着法により白金を堆積する。厚さ100nm程度に形成する。この後、レジストパターンを除去(リフトオフ)することで、開口部に堆積された白金が残り、島部となる。各島部は、直径10μmの平面視円形とし、また、基板平面方向における各島部の中心間の距離は、110μmとした。また、複数の島部は、正方配列させた。形成された島部は、第2半導体層とショットキー接合した状態となる。
次に、上述したことにより作製した積層構造を切断することで半導体光触媒チップを形成した。チップは、光触媒機能が発現される実効的な面積が1cm2となるサイズに形成した。
上述した実施例における実施例試料に対し、比較のための比較試料を作製した。まず、主表面を(0001)面としたサファイア基板の上に、有機金属気相成長法によりシリコンをドープしたGaNをエピタキシャル成長させ、サファイア基板の上に、厚さ2μmのn−GaN層を形成した。
次に、n−GaN層の側面に、第2金属層を形成した。まず、厚さ25nmのチタン層を堆積し、続いて厚さ50nmのアルミニウム層を堆積し、続いて厚さ25nmのチタン層を堆積し、続いて厚さ100nmの白金層を堆積し、これら積層構造により第2金属層とした。以上ようにして、n−GaN層の側面に第2金属層を形成した後、窒素雰囲気において、800℃・30秒の条件で加熱処理を実施し、第2金属層とn−GaN層との間にオーミック接合を形成させた。
次に、n−GaN層の主表面上に、白金から構成した複数の島部を形成し、ショットキー接合した第1金属層とした。各島部は、前述した実施例試料と同様の構成とした。上述したことにより作製した積層構造を切断することで比較試料1のチップを形成した。チップは、光触媒機能が発現される実効的な面積が1cm2となるサイズに形成した。
比較試料1は、第2半導体層がない点で、実施例試料と異なっている。
また、実施例試料と層構成および材料構成は同一とし、各金属層を形成しない比較試料2を作製した。比較試料2は、各金属層がなく、オーミック接合を得るためなどの加熱処理における熱履歴がないなどの点で、実施例試料と異なっている。
また、実施例試料と層構成および材料構成は同一とし、実施例試料と同じ第1金属層は形成し、一方で、第2金属層は形成しない構成の比較試料3のチップを形成した。チップは、光触媒機能が発現される実効的な面積が1cm2となるサイズに形成した。比較試料3は、第2金属層がなく、熱履歴が異なる点で、実施例試料と異なっている。
また、比較試料2と層構成および材料構成は同一とし、各金属層を形成しない比較試料4を作製した。チップは、光触媒機能が発現される実効的な面積が1cm2となるサイズに形成した。比較試料4は、各金属層がなく、熱履歴が異なる点で、比較試料2と異なっている。
また、比較試料2と層構成および材料構成は同一とし、一方で、第2金属層は形成しない構成の比較試料5のチップを形成した。チップは、光触媒機能が発現される実効的な面積が1cm2となるサイズに形成した。比較試料5は、第2金属層がなく、熱履歴が異なる点で、比較試料2と異なっている。
[酸化還元反応試験]
次に、実施例試料,比較試料1,比較試料2,比較試料3,比較試料4,比較試料5を用いた酸化還元反応試験の結果について説明する。この試験では、図3を用いて説明した光触媒槽201をセルとして用い、水溶液202として濃度1mol/リットルの水酸化カリウム水溶液(125mリットル)を用いた。半導体光触媒100として実施例試料,比較試料1,比較試料2,比較試料3,比較試料4,比較試料5を用いた。
試験においては、水溶液202に窒素ガスを200mリットル/minで30分間バブリングして脱泡・置換した後、光触媒槽201を、シリコーンとフッ素樹脂との2層構造のセプタムで密閉した。光触媒槽201内の圧力は大気圧とした。また、光源204として、300Wの高圧キセノンランプ(400nm以上をカット、照度5mW/cm2)を用いた。光源204からの光は、光触媒槽201の外側から、半導体光触媒100に均一に照射した。また、水溶液202の攪拌は、光触媒槽201の底部中心に配置した攪拌子205を、図示しないスターラを用いて250rpmの回転速度で回転させて実施した。
任意の時間が経過した時点で、光触媒槽201内のガスをセプタム部分からシリンジで採取し、ガスクロマトグラフ質量分析計にて反応生成物を分析した。この分析では、水素と酸素が生成していることが確認された。
また、実施例試料,比較試料1,比較試料2,比較試料3,比較試料4,比較試料5における、光照射時間に対する水素ガスの生成量を以下の表1に示す。水素ガスの生成量は、チップの面積で規格化して示した。
表1に示すように、実施例試料は、比較試料2,比較試料3に比較して、水素生成量が多いことが確認された。また、第1金属層のみを形成した比較試料3に対し、実施例糸量は約4倍の生成量を示した。この結果は、表1に示すように、比較試料1および比較試料4比較試料5においても同様であった。試料における第2半導体層の表面から光の侵入領域において生成した正孔が、近傍の第1金属層において酸化反応に寄与し、高いキャリア密度をもつn−GaNからなる第1半導体層と第2金属層との界面にて、還元反応が促進しているためと考えられる。
以上に説明したように、本発明によれば、n型の化合物半導体からなる第1半導体層の主表面上に接触して化合物半導体からなる第2半導体層を形成したので、簡素な構成で光触媒反応の効率をより向上させることができるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、第1金属層を複数の島部から構成するようにしたが、これに限るものではない。
例えば、第1金属層は、第2半導体層まで貫通する複数の貫通孔を備える構成としてもよい。この構成としても、第1金属層と第2金属層との接触領域をより広い面積として露出した状態とすることができる。また、この場合においても、複数の貫通孔を、正方配列させるなど、各々の間隔を均等にして配置するとよい。
また、第2金属層は、第1半導体層の側部に形成したが、これに限るものではない。例えば、第1半導体層の上に、第1半導体層より平面視で小さい面積として第2半導体層を形成することで、第2半導体層の側方に第1半導体層の一部の主表面が露出した状態とすることができる。この領域に第2金属層を形成してもよい。また、第1半導体層の裏面に第2金属層を形成してもよい。この場合、第2金属層を複数の島部から構成してもよく、第2金属層に複数の貫通孔を形成する構成としてもよい。
101…第1半導体層、102…第2半導体層、103…第1金属層、104…第2金属層、131…島部。

Claims (3)

  1. 基板の主表面上に形成され、Gaを含むn型の窒化物半導体からなり、主表面を(0001)面とした第1半導体層と、
    前記第1半導体層の主表面上に接触して形成され、基板平面方向の格子定数が前記第1半導体層より小さいGaを含む窒化物半導体からなり、主表面を(0001)面とした第2半導体層と、
    前記第2半導体層の主表面上にショットキー接合して形成された第1金属層と、
    前記第1半導体層にオーミック接触して形成された第2金属層と
    を備えることを特徴とする半導体光触媒。
  2. 請求項1記載の半導体光触媒において、
    前記第1金属層、前記第2半導体層、前記第2金属層、および前記第2半導体層と前記第1金属層との接触領域は、露出する部分を備えることを特徴とする半導体光触媒。
  3. 請求項記載の半導体光触媒において、
    前記第1金属層は、複数の島部から構成されていることを特徴とする半導体光触媒。
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