JP6467904B2 - ボイラシステム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、ボイラシステム1(ボイラ群2)が5台のボイラ20を備えており、最大燃焼台数が3台に設定されていれば、5台のボイラ20のうち、優先順位の高い3台のボイラが制御対象ボイラとして設定され、優先順位の低い2台のボイラが予備ボイラとして設定されるボイラシステム1が記載されている。そして、この特許文献1で提案されたボイラの制御方法では、3台の制御対象ボイラのみ燃焼させて、残り2台の予備ボイラを燃焼させないように、ボイラの燃焼制御を行っている。
まず、本発明の第1実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。
ボイラシステム1を構成する複数のボイラ20は、複数の段階的な燃焼位置を有する段階値制御ボイラ又は連続制御ボイラにより構成することができる。
なお、燃焼量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、連続制御ボイラの出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
ここで、単位蒸気量Uは、連続制御ボイラの最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステムにおける出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、連続制御ボイラの最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
ローカル制御部22は、蒸気消費量に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される制御信号又は運転者の手動操作により入力された制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータ等が挙げられる。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
制御対象ボイラ設定部41は、例えば、優先順位に基づいてボイラ群2から、予め設定された最大燃焼台数又は予め設定された最大使用蒸気量を満足する最少台数のボイラ20を、制御部4による燃焼制御対象(制御対象ボイラ)として設定する。なお、最大燃焼台数又は最大使用蒸気量を満足する最少台数から外れたボイラ20は、予備ボイラとして設定される。以下、制御対象ボイラ設定部41により制御対象として設定されたボイラを「設定上の制御対象ボイラ」ともいう。また、制御対象ボイラ設定部41により制御対象から外れたボイラを「設定上の予備ボイラ」ともいう。
例えば、図2A又は図2Bを参照すると、最大燃焼台数を3台とした場合、1号機〜3号機を設定上の制御対象ボイラとし、残りの4号機及び5号機が設定上の予備ボイラとされる。
第1状態検出部42は、すべての制御対象ボイラ20が、それぞれ予め設定された第1燃焼率(例えば、最大燃焼率)以上で燃焼し、かつその燃焼状態でヘッダ圧力値PVが下降する状態が予め設定された第1時間継続する状態(以下「第1状態」ともいう)にあることを検出する。
予備ボイラ燃焼台数制御部43は、第1状態検出部42により第1状態を検出する毎に(すなわち、すべての制御対象ボイラ20が、それぞれ予め設定された第1燃焼率以上で燃焼し、かつその燃焼状態でヘッダ圧力値PVが下降する状態が予め設定された第1時間継続する状態にある場合)、例えば、優先順位に基づいて、制御対象ボイラ設定部41により制御対象ボイラとして設定されなかった予備ボイラ20の中から1台の予備ボイラを制御対象に追加する。
このように、予備ボイラ燃焼台数制御部43により、制御対象に追加された(設定上の)予備ボイラを含めた制御対象ボイラを、制御上の制御対象ボイラという。すなわち、制御上の制御対象ボイラは、設定上の制御対象ボイラと制御対象に追加された、設定上の予備ボイラとから構成される。
なお、1台の(設定上の)予備ボイラを制御対象に追加した後に、第1状態検出部42により第1状態を検出した場合、燃焼制御対象に追加されていない別の予備ボイラがあるときは、当該別の予備ボイラ20の中からさらに1台の予備ボイラを制御対象に追加する。
例えば、図2A又は図2Bにおいて、1号機〜3号機を制御対象ボイラとして設定し、残りの4号機及び5号機が予備ボイラとして設定されている場合に、1号機〜3号機が、それぞれ予め設定された第1燃焼率以上で燃焼し、かつその燃焼状態でヘッダ圧力値が下降する状態が予め設定された第1時間継続するときに、4号機を制御対象に追加する。
こうすることで、例えば急激な負荷変動や一時的な必要蒸気量の増加により最大燃焼台数分の燃焼量を上回る蒸気負荷が発生した場合に、予備ボイラを制御対象に追加することで、ヘッダ圧力の大幅な低下を抑止することができる。
また、ヘッダ圧力値が下降する状態が予め設定された第1時間継続することを条件としていることから、ボイラシステム1において、一時的に第1燃焼率以上の燃焼状態となった場合に予備ボイラを制御対象に追加することがなく、予備ボイラを無駄に起動することを抑制することができる。
なお、予備ボイラ燃焼台数制御部43が、制御対象に追加した予備ボイラを一定の条件下で制御対象から外す場合の処理については後述する。
ボイラシステム1の運転が開始され、ボイラ群2の台数制御が始動する場合、ヘッダ圧力が大幅に低い状態から台数制御が開始されるため、制御部4は、制御対象ボイラ設定部41により制御対象ボイラとして設定されたすべての制御対象ボイラ20を、最大燃焼状態(第1燃焼率以上の燃焼状態)で燃焼させることが発生する。
このため、ボイラシステム1の運転が開始され、ボイラ群2の台数制御が始動した後、ヘッダ圧力値PVが所定の圧力値(第1圧力値P1)に到達するまでは、予備ボイラ燃焼台数制御部43の機能の作動をキャンセルし、予備ボイラを制御対象に追加しないようにすることが好ましい。
こうすることで、ボイラシステム1の運転直後に、例えば制御対象ボイラ20を全台最大燃焼で燃焼させて、立ち上げがより早くなるようにする場合に、予備ボイラ燃焼台数制御部43が、予備ボイラを制御対象に追加することがなく、予備ボイラを無駄に起動することを抑制することができる。
最初に、必要蒸気量算出部45について説明する。必要蒸気量算出部45は、ヘッダ圧力値PVに基づいて必要蒸気量MVを算出する。
ボイラシステム1の複数のボイラ20が段階値制御ボイラの場合、ヘッダ圧力値PVが予め設定された設定圧力範囲に収まるように、制御対象の段階値制御ボイラの燃焼量を制御し、ヘッダ圧力値PVによって必要蒸気量が一意的に定まる、比例分配制御方式を採用することができる。
より具体的には、必要蒸気量算出部45は、制御周期毎に、ヘッダ圧力値PVの圧力偏差PD1(設定圧力範囲の上限圧力値Pmaxとヘッダ圧力値PVとの差分)を、設定圧力範囲の上限圧力値Pmaxと下限圧力値Pminとの差分である制御幅P1で除算した比率PR1に基づいて、要求負荷に応じたボイラで発生すべき蒸気量(以下、「必要蒸気量MVn」ともいう)を式1により算出する。
必要蒸気量MVn=最大蒸気量JG×PR1 ・・・・・・・(式1)
ここで、最大蒸気量JGとは、ボイラシステム1の制御上の制御対象ボイラを構成するボイラ20それぞれに予め設定された最大燃焼率で燃焼した場合における蒸気量(最大蒸気量)の合計である。
なお、比例分配制御方式による燃焼制御は、ボイラシステム1の複数のボイラ20が連続制御ボイラの場合においても適用することができる。
ボイラシステム1の複数のボイラ20が連続制御ボイラの場合、ヘッダ圧力値PVが予め設定された目標圧力値SVに一致するように、制御対象の連続制御ボイラの燃焼量を制御し、ヘッダ圧力によって必要蒸気量が一意的に定まる、PI制御又はPID制御を採用することができる。
MVn=MVn−1+ΔMVn ・・・・・・・・・・・・・・・(式2)
(式2)において、MVn:現時点の必要蒸気量(今回必要蒸気量)、MVn−1:前回の制御周期時点の必要蒸気量(前回必要蒸気量)、ΔMVn:前回から今回までの必要蒸気量変化分である。ここで、添字nは、繰り返し演算の演算回数(n回目:n=1,2,…,Nの正の整数値)を示す。
速度形演算は、制御周期毎に前回から今回までの必要蒸気量変化分ΔMVnのみを計算し、これに前回必要蒸気量MVn−1を加算して、今回必要蒸気量MVnを計算する方法である。
これに対して、制御周期毎に今回必要蒸気量MVnを直接計算するPID制御アルゴリズムは、位置形演算と言う。
ΔMVn=ΔPn+ΔIn+ΔDn ・・・・・・・(式3)
(式3)において、ΔPn:P制御出力(変化分)、ΔIn:I制御出力(変化分)、ΔDn:D制御出力(変化分)であり、それぞれ下記の(式4)〜(式6)により求められる。
ΔPn=KP×(en−en−1) ・・・・・・・・・・・・・・(式4)
ΔIn=KP×(Δt/TI)×en ・・・・・・・・ (式5)
ΔDn=KP×(TD/Δt)×(en−2en−1+en−2) ・・・(式6)
(式4)〜(式6)において、Δt:制御周期、KP:比例ゲイン、TI:積分時間、TD:微分時間、en:現時点の偏差量、en−1:前回の制御周期時点の偏差量、en−2:前々回の制御周期時点の偏差量である。
現時点の偏差量enは、目標圧力値SVと、蒸気圧センサ7で測定されたヘッダ圧力値PVとの差であって、下記の(式7)により求められる。
en=SV−PV ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式7)
そして、必要蒸気量算出部45は、(式2)のように、前回必要蒸気量MVn−1に必要蒸気量変化分ΔMVnを加算して、今回必要蒸気量MVnを計算することができる。
次に、減缶基準蒸気量算出部46について説明する。
減缶基準蒸気量算出部46は、全ての制御対象ボイラから一台の減缶対象ボイラを除いた燃焼継続対象ボイラが全て第1燃焼率以下の予め設定された第2燃焼率で燃焼した場合における蒸気量の合計(以下、「減缶基準蒸気量」ともいう)を算出する。
減缶対象ボイラとは、予備ボイラを制御対象に追加した後に、制御上の制御対象ボイラの台数が設定上の制御対象ボイラ台数を上回る場合に、一定の条件下で制御対象から外す対象とするボイラを意味する。
次に、第2状態検出部47について説明する。
予備ボイラ燃焼台数制御部43により制御対象ボイラとして予備ボイラを制御対象に追加した場合において、第2状態検出部47は、必要蒸気量算出部45により算出される必要蒸気量(MV)と、減缶基準蒸気量算出部46により算出される減缶基準蒸気量と、の比較を行い、必要蒸気量(MV)が減缶基準蒸気量を下回る状態が予め設定された第2時間継続する状態(「第2状態」ともいう)にあることを検出する。
予備ボイラ燃焼台数制御部43が、制御対象に追加した予備ボイラを一定の条件下で制御対象から外す場合の処理について説明する。
予備ボイラ燃焼台数制御部43は、制御対象ボイラとして予備ボイラを制御対象に追加した場合において、第2状態検出部47により第2状態を検出した場合、制御上の制御対象から、当該制御上の制御対象ボイラ20のうち最も優先順位の低いボイラ20を減缶対象ボイラとすることができる。
なお、制御上の制御対象ボイラ20から外された減缶対象ボイラ20は、制御対象から外された後、通常の燃焼量増減判断において、減少判断が行われた際に燃焼停止する。
なお、制御対象ボイラ設定部41により設定された制御対象ボイラの台数は減少しない。
この時点で、必要蒸気量(MV)は27900kg/h、また最も優先順位の低いボイラ4号機を減缶対象ボイラとした場合、減缶基準蒸気量は、1号機から3号機が全て第2燃焼率(100%)で燃焼した場合における蒸気量の合計である21000kg/hとなる。
図6の(A)又は図7の(A)に示すように、制御部4(制御対象ボイラ設定部41)は、最大燃焼台数3台に対応して、1号機〜3号機を制御対象ボイラとして、4号機及び5号機を予備ボイラとする。その後、制御部4(第1燃焼制御部45)は、ヘッダ圧力値PVに基づいて1号機〜3号機の燃焼状態を制御する。
その後、図6の(D)又は図7の(D)に示すように、ヘッダ圧力値PVに基づいて算出される必要蒸気量MVが減缶基準蒸気量を下回る状態が予め設定された第2時間継続する状態(第2状態)にあることを検出すると、図6の(E)又は図7の(E)に示すように、減缶対象ボイラとされた予備ボイラ4号機を制御対象から外す。この際、図6の(E)に示すように、仮想ボイラ単位の優先順位は変更される。
制御対象から外された4号機(減缶対象ボイラ)は、その後、通常の燃焼量増減判断において、減少判断が行われたときに燃焼停止する。
これにより、例えば急激な負荷変動や一時的な必要蒸気量の増加により最大燃焼台数分(3台分)の燃焼量を上回る蒸気負荷が発生した場合に、予備ボイラ(4号機及び/又は5号機)を起動することで、ヘッダ圧力の大幅な低下を抑止することができる。
これにより、ボイラシステム1の運転直後に、例えば制御対象ボイラ20(例えば1号機〜3号機の3台)を全台最大燃焼で燃焼させて、立ち上げがより早くなるようにする場合に、予備ボイラ燃焼台数制御部43が、予備ボイラ(例えば、4号機及び/又は5号機)を制御対象に追加することがなく、予備ボイラを無駄に起動することを抑制することができる。
そうすることで、制御部4は、通常時は予め設定された最大燃焼台数又は予め設定された最大使用蒸気量を満足する最少台数のボイラ20(例えば3台)により台数制御を行い、非常時(例えば、最大燃焼台数分の最大燃焼量を超える急激な負荷の増大時)には、予備ボイラを燃焼制御対象(制御対象ボイラ)とする運用にすることができ、ヘッダ圧力の大幅な低下を抑止することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るボイラシステム1について、図8及び図9を参照しながら説明する。
第2実施形態のボイラシステム1の複数のボイラ20は段階値制御ボイラであり、ヘッダ圧力値PVが予め設定された設定圧力範囲に収まるように、制御対象の段階値制御ボイラの燃焼量を制御し、ヘッダ圧力値PVによって必要蒸気量MVが一意的に定まる、いわゆる比例分配制御方式を採用する。
第2実施形態は、第1実施形態における予備ボイラ燃焼台数制御部43が、制御対象に追加した予備ボイラを一定の条件下で制御対象から外す場合の処理が異なる。このため、第2実施形態における予備ボイラ燃焼台数制御部を43Aとして表す。
なお、第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第1実施形態とは異なり、予備ボイラ燃焼台数制御部43Aは、予備ボイラ20を制御対象に追加した場合において、ヘッダ圧力値PVが予め設定された第2圧力値P2を上回る状態が予め設定された第3時間継続するときは、制御上の制御対象から、例えば、当該制御上の制御対象ボイラ20のうち最も優先順位の低い予備ボイラ20を外すように制御する。
この場合、段階値制御ボイラにおける燃焼位置(燃焼量)の違い(低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置等)をそれぞれ独立したボイラとみなして、制御対象ボイラ設定部41により設定される最大使用蒸気量を満足する最小台数として、仮想ボイラを1台として数えて、設定することができる。
例えば、制御対象ボイラ設定部41は、4位置ボイラにおける仮想ボイラである低燃焼量ボイラ、(中燃焼量−低燃焼量)ボイラを制御対象ボイラとして設定し、仮想ボイラである(高燃焼量−中燃焼量)ボイラを予備ボイラとすることができる。この場合、予備ボイラ燃焼台数制御部43は、仮想ボイラの優先順位に基づいて、予備ボイラとされた仮想ボイラである(高燃焼量−中燃焼量)ボイラを制御対象に追加することができる。
2 ボイラ群
20 ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
4A 制御部
41 制御対象ボイラ設定部
42 第1状態検出部
43 予備ボイラ燃焼台数制御部
43A 予備ボイラ燃焼台数制御部
44 予備ボイラ燃焼台数制御停止部
45 必要蒸気量算出部
46 減缶基準蒸気量算出部
47 第2状態検出部
48 第3状態検出部
5 記憶部
6 蒸気ヘッダ
7 蒸気圧センサ
Claims (5)
- 複数のボイラからなるボイラ群と、
前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧であるヘッダ圧力値を測定する蒸気圧測定手段と、
前記ヘッダ圧力値に基づいて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、
を備えるボイラシステムであって、
前記制御部は、
前記ボイラ群のうち、予め設定された台数のボイラを、前記制御部による制御対象である制御対象ボイラに設定する制御対象ボイラ設定部と、
前記制御対象ボイラ設定部により設定された前記制御対象ボイラごとに、予め最大燃焼率に限定されない第1燃焼率が設定され、前記制御対象ボイラのそれぞれが、それぞれに対して予め設定された前記第1燃焼率以上で燃焼している状態であって、かつ前記ヘッダ圧力値が単に所定の閾値以下である状態ではなく、前記ヘッダ圧力値が下降する状態が予め設定された第1時間継続する第1状態を検出する第1状態検出部と、
前記第1状態検出部により前記第1状態を検出した場合、前記制御対象ボイラ設定部により制御対象ボイラとして設定されなかった予備ボイラを1台、制御対象に追加する予備ボイラ燃焼台数制御部と、
を備える、ボイラシステム。 - 前記制御部は、
前記ボイラシステムの運転が開始された後、前記ヘッダ圧力値が予め設定した第1圧力値に到達するまでは、前記予備ボイラ燃焼台数制御部の機能をキャンセルする予備ボイラ燃焼台数制御停止部をさらに備える、請求項1に記載のボイラシステム。 - 前記制御部は、さらに、
ヘッダ圧力値に基づいて必要蒸気量を算出する必要蒸気量算出部と、
全ての制御対象ボイラのうちの一台の減缶対象ボイラを除いた燃焼継続対象ボイラが全て前記第1燃焼率以下の予め設定された第2燃焼率で燃焼した場合における蒸気量の合計である減缶基準蒸気量を算出する減缶基準蒸気量算出部と、
前記制御対象ボイラ設定部により制御対象ボイラとして設定されなかった予備ボイラを制御対象に追加した場合において、前記必要蒸気量が、前記減缶基準蒸気量を下回った状態が、予め設定された第2時間継続する第2状態を検出する第2状態検出部と、を備え、
前記予備ボイラ燃焼台数制御部は、前記第2状態検出部により前記第2状態を検出した場合、前記減缶対象ボイラを制御対象から外す、請求項1又は請求項2に記載のボイラシステム。 - 前記制御部は、前記ヘッダ圧力値が予め設定された設定圧力範囲におさまるように、前記制御対象ボイラの燃焼状態を制御し、
前記制御部は、さらに前記制御対象ボイラ設定部により制御対象ボイラとして設定されなかった予備ボイラを制御対象に追加した場合において、前記ヘッダ圧力値が予め設定された第2圧力値を上回る状態が予め設定した第3時間継続する第3状態を検出する第3状態検出部を備え
前記予備ボイラ燃焼台数制御部は、前記第3状態検出部により前記第3状態を検出した場合、予備ボイラ1台を制御対象から外す、請求項1又は請求項2に記載のボイラシステム。 - 前記第2圧力値は、前記設定圧力範囲の下限値を上回り、かつ上限値以下である、請求項4に記載のボイラシステム。
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