JP5958009B2 - ボイラシステム - Google Patents
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Description
なお、制御対象ボイラと予備ボイラとの区別は、固定されているものではなく、適宜変更することができる。
図1に示すように、本実施形態のボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、ボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気集合部としての蒸気ヘッダ6と、蒸気圧測定手段としての蒸気圧センサ7と、台数制御手段としての台数制御装置3と、報知部15と、を備える。
ボイラ群2は、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御時においては、この蒸気消費量に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。
1)燃焼停止状態(燃焼停止位置:0%)
2)低燃焼状態(低燃焼位置:50%)
3)高燃焼状態(高燃焼位置:100%)
の3段階の燃焼状態(燃焼位置、負荷率)に制御可能とされるいわゆる3位置制御とされている。この場合、高燃焼状態の燃焼量を1.0と捉えれば、各ボイラ20の燃焼量は0.5刻みで変更することができることになる。
台数制御装置3の制御部4は、信号線16を介して、各ボイラ20に電気的に接続されている。台数制御装置3の制御部4は、燃焼指示信号を出力して、各ボイラ20の台数制御を行う。なお、各ボイラ20にローカル制御(後述)が行われる場合には、台数制御装置3による台数制御は行われない。
そして、台数制御装置3の制御部4は、測定蒸気圧に基づいて当該蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kwに収まるように、ボイラ群2のうち制御対象のボイラ20の燃焼量を制御する(燃焼パターンを選択する)。
また、上限閾値Ku、下限閾値Kd、蒸気圧制御範囲Kw、蒸気圧帯Kr(後述)等の符号には、説明の便宜上、添字「1」、「2」を付すこともある。
予備ボイラ20Bは、後で詳述するように、制御対象に一時的に追加される(制御対象ボイラ20Aに一時的に変更される)ことができる。予備ボイラ20Bから一時的に変更された制御対象ボイラ20Aを、(当初から制御対象であるボイラ20と区別して、)「追加ボイラ20C」ともいう。
図2に示すように、ボイラ20の1号機〜3号機が制御対象ボイラ20Aである場合には、上限閾値Ku1及び下限閾値Kd1を有する蒸気圧制御範囲Kw1を7つの蒸気圧帯Kr1に等分して区分し、蒸気圧帯Kr1ごとに、対応する燃焼パターンを設定しておき、言い換えると燃焼状態(燃焼位置)を設定しておき、蒸気圧がどの蒸気圧帯Kr1に対応するかによって燃焼量を決定する。燃焼パターンは、7つの蒸気圧帯Kr1に対応して、7つ設定される。
このように、台数制御装置3の制御部4は、各ボイラ20の燃焼量を制御し、ボイラ群2の台数制御を行うようになっている。
台数制御装置3の制御部4は、予備ボイラ20Bが存在するか否かについて及びその台数について、判定できる。制御部4は、測定蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kw1の下限閾値Kd1以下であるか否かについて判定できる。制御部4は計時をすることができる。制御部4は、測定蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kw1の下限閾値Kd1以下の状態が所定時間継続しているか否かについて判定できる。制御部4は、測定蒸気圧が、蒸気圧制御範囲Kw1の下限閾値Kd1よりも更に低い限界下限閾値Kt1以下であるか否かについて判定できる。制御部4は、追加する予備ボイラ20Bを決定できる。制御部4は、決定した予備ボイラ20Bを1台、制御対象に追加できる。
限界下限閾値Kt1は、適宜設定されるが、例えば、下限閾値Kd1よりも0〜1MPa低い値である。
制御対象に追加する予備ボイラ20Bの台数は、1台ずつでもよく、複数台ずつでもよく、全台でもよい。本実施形態においては、後述するように、予備ボイラ20Bを1台ずつ制御対象に追加する。
制御対象から外す追加ボイラ20Cの台数は、1台ずつでもよく、複数台ずつでもよく、全台でもよい。本実施形態においては、後述するように、追加ボイラ20Cを1台ずつ制御対象から外す。
台数制御装置3の制御部4は、予備ボイラ20Bが制御対象に一時的に追加された場合に、制御対象ボイラ20A(追加ボイラ20C)が一時的に追加されたことの報知を行うように、報知部15を制御する。
処理をステップST1へ戻す理由は、ステップST2〜ステップST4を実行している間に測定蒸気圧が増加し、ステップST1においてNO判定(追加台数制御を行う必要性が無いと判定)がされる場合があるためである。
ステップST21の後、又はステップST12においてNO判定が得られた後、ステップST22において、予備ボイラ20Bの追加が完了することになる。
ステップST22の後、予備ボイラ20Bを制御対象ボイラ20Aに一時的に追加した追加台数制御に移行する。
本実施形態のボイラシステム1においては、予備ボイラ20Bが存在し且つ測定蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kwの下限閾値Kdを下回る場合において、台数制御装置3は、当該蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kwの下限閾値Kdを下回る状態が所定時間継続したとき、又は、当該蒸気圧が蒸気圧制御範囲Kwの下限閾値Kdよりも更に低い限界下限閾値Ktを下回ったときに、制御対象ではない1台又は複数台のボイラ20を制御対象に一時的に追加する。
例えば、前記実施形態においては、台数制御装置3は、制御対象ではないボイラ20を制御対象に一時的に追加する場合に、蒸気圧制御範囲Kwの上限閾値Ku及び下限閾値Kdを変更することなく、制御対象に追加したボイラ20の台数分、蒸気圧帯Krの区分数を増加させているが、これに制限されない。台数制御装置3は、制御対象ではないボイラ20を制御対象に一時的に追加する場合に、蒸気圧制御範囲Kwの上限閾値Ku及び/又は下限閾値Kdを変更して、制御対象に追加したボイラ20の台数分、蒸気圧帯Krの区分数を増加させてもよい。
2 ボイラ群
3 台数制御装置(台数制御手段)
6 蒸気ヘッダ(蒸気集合部)
7 蒸気圧センサ(蒸気圧測定手段)
18 蒸気使用設備(負荷機器)
20 ボイラ
Claims (6)
- 複数台のボイラからなり、負荷機器に蒸気を供給するボイラ群と、
前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気集合部と、
前記蒸気集合部の内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
前記蒸気圧測定手段によって測定された蒸気圧に基づいて、当該蒸気圧が所定の蒸気圧制御範囲に収まるように、前記ボイラ群のうち制御対象の前記ボイラの燃焼量を制御する台数制御手段と、
を備え、
前記ボイラ群のうち制御対象ではない前記ボイラが複数台存在し且つ前記蒸気圧測定手段により測定される蒸気圧が前記蒸気圧制御範囲の下限閾値を下回る場合において、前記台数制御手段は、当該蒸気圧が前記蒸気圧制御範囲の下限閾値を下回る状態が所定時間継続したとき、又は、当該蒸気圧が前記蒸気圧制御範囲の下限閾値よりも更に低い限界下限閾値を下回ったときに、前記ボイラ群のうち制御対象の前記ボイラによって生成可能な蒸気の総蒸発量である制御ボイラ総蒸発量が、負荷機器からの要求負荷に応じた目標蒸発量になるまで、制御対象ではない1台又は複数台の前記ボイラを1台又は複数台ずつ制御対象に一時的に追加する
ボイラシステム。 - 前記複数台のボイラには、それぞれ優先順位が設定されており、
前記台数制御手段は、制御対象ではない前記ボイラを制御対象に一時的に追加する場合に、優先順位の高い当該ボイラから順に制御対象に追加する
請求項1に記載のボイラシステム。 - 前記蒸気圧制御範囲は、複数の蒸気圧帯に区分されており、
前記台数制御手段は、制御対象ではない1台又は複数台の前記ボイラを制御対象に一時的に追加する場合に、前記蒸気圧制御範囲の上限閾値及び下限閾値を変更することなく、制御対象に追加した前記ボイラの台数分、前記蒸気圧帯の区分数を増加させる
請求項1又は2に記載のボイラシステム。 - 所定の追加解除条件が満たされた場合には、前記台数制御手段は、制御対象に一時的に追加した前記ボイラを制御対象から外す
請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。 - 前記蒸気圧制御範囲は、複数の蒸気圧帯に区分されており、
前記追加解除条件は、前記蒸気圧測定手段によって測定された蒸気圧が、前記ボイラの燃焼を1台のみ停止させる前記蒸気圧帯に入ったときである
請求項4に記載のボイラシステム。 - 前記台数制御手段は、制御対象ではない複数台の前記ボイラを制御対象に一時的に追加した場合において前記追加解除条件が満たされたときには、制御対象に一時的に追加した複数台の前記ボイラを全台同時に又は1台ずつ徐々に制御対象から外す
請求項4又は5に記載のボイラシステム。
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