JP6467454B2 - 運転技量判定装置及び運転技量判定方法 - Google Patents

運転技量判定装置及び運転技量判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の運転者の運転技量を判定する運転技量判定装置及び運転技量判定方法に関する。
近年、運転者の運転技量を判定する手段の開発が進められている。特許文献1には、運転者の操作に関わる情報により、運転の品質を評価する装置が開示されている。
運転品質を評価する情報の一つとして、停車時のクラッチを切るタイミングで技量判定を行うことは知られている。例えば、車両を停車させる前に、早めにクラッチが切られていれば、エンジンブレーキの作用が消滅する運転であると判断し、運転品質を減点するものとしている。すなわち、特許文献1の運転品質の評価は、クラッチの操作によって、経済的な運転であるか否かの判断をする。
一方、自動二輪車の技量判定については、例えば特許文献2に記載された運転技量評価方法は、ロール角、ヨー角等、良く知られた車両の状態量で、運転者の技量を判定するようにしている。
特開2006−171437号公報 国際公開第2015/050037号
ところで、自動二輪車の場合、クラッチを断接するクラッチレバーの操作は、特に自動二輪車の愛好者にとって、運転者の走りの熟練者と初心者で違いがあると言われている。
特許文献1記載の技術は、経済的な運転判定ではあるが、自動二輪車の運転者の運転技量の判定に転用できるものではない。一方、特許文献2記載の技術は、自動二輪車の状態量から間接的に運転技量を推し量るものではあるが、クラッチレバーの操作のような、運転者の熟練度を直接的に把握できるものではない。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、運転者の直接的な操作に基づいて、運転者の運転技量(熟練度を含む)を直接的に把握することができる運転技量判定装置及び運転技量判定方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の特徴を有する。
第1の特徴;車両(10)の運転者の運転技量を判定する運転技量判定装置(200)であって、前記運転者のクラッチ操作状態を検知するクラッチ操作状態検知装置(L、SEL、224)と、前記運転者のスロットル操作状態を検知するスロットル操作状態検知装置(103、130、226)とを有することを特徴とする。
第2の特徴;少なくとも前記車両(10)のエンジン回転数の変化の状況と前記運転者によるクラッチ操作のタイミングの情報により、前記運転者の運転技量を判定する。
第3の特徴;少なくとも前記運転者による変速機(1)のシフトダウン操作中における前記運転者のクラッチ操作とスロットル操作とから、前記運転者の運転技量を判定する。
第4の特徴;少なくとも前記シフトダウン操作中のブリッピング操作によるエンジン回転数の上昇と、前記クラッチ操作によるクラッチの断接タイミングとから、前記運転者の運転技量を判定する。
第5の特徴;前記運転技量判定装置(200)は、前記車両(10)に設置された自動変速制御装置(120)に組み込まれ、前記運転者の選択指示により作動する。
第6の特徴;前記自動変速制御装置(120)は、前記運転者により、自動変速モードと、手動変速モードを選択できるものであり、前記運転技量判定装置(200)は、前記手動変速モードの選択時に、前記運転者の選択指示により作動する。
第7の特徴;前記運転技量判定装置(200)の作動に基づく変速制御は、前記運転者の運転操作に基づく制御であって、前記自動変速制御装置(120)による自動変速制御で行われる制御の少なくとも一部の制御が実行されない制御であり、前記運転者の運転技量の判定は、前記自動変速制御装置(120)が導き出す指令と、前記運転者の運転操作に基づく制御による指令とを所定の走行条件で比較することにより、前記運転者の運転技量を判定する。
第8の特徴;前記運転者の運転技量の判定結果を前記運転者へ通知する手段(232)を有する。
第9の特徴;前記判定結果は、前記運転者による変速時の車体の挙動により、前記運転者に通知する。
第10の特徴;車両の運転者の運転技量を判定する運転技量判定方法であって、前記運転者のクラッチ操作状態を検知するステップと、前記運転者のスロットル操作状態を検知するステップとを有する。
第1の特徴によれば、運転者の直接的な操作で、運転者の運転技量を判定することができる。
第2の特徴によれば、運転者の運転技量に差がでやすいエンジン回転数の変化に対するクラッチ操作のタイミングから、運転技量を直接的に判定することができる。
第3の特徴によれば、運転者の運転技量に差がでやすいシフトダウン操作中のクラッチ操作とスロットル操作から、運転技量を直接的に判定することができる。
第4の特徴によれば、運転者の運転技量に差がでやすいシフトダウン操作中のブリッピング操作とシフトダウン操作から、運転者の運転技量を直接的に判定することができる。
第5の特徴によれば、自動変速制御装置に用いられるセンサ等を有効に用いて、運転者の運転技量を判定することができる。
第6の特徴によれば、手動変速モードを選択できる自動変速制御装置に用いられるセンサ等を有効に用いて、手動変速モードで運転者の運転技量を判定することができる。
第7の特徴によれば、自動変速制御装置に用いられる変速制御のプログラムやセンサ等を有効に用いて、運転者の運転技量を判定することができる。
第8の特徴によれば、運転技量の判定結果を適切に運転者に知らせることができる。
第9の特徴によれば、運転技量の判定結果を車体の挙動を用いて体感的に運転者に知らせることができる。
第10の特徴によれば、運転者の直接的な操作で、運転者の運転技量を判断することができる。
本実施の形態に係る運転技量判定装置が搭載された鞍乗り型車両(以下、車両を記す)の左側面図である。 車両の動力源としてのエンジンの右側面図である。 自動・手動変速機及びその周辺装置のシステム構成図である。 自動・手動変速機の拡大断面図である。 変速機構の拡大断面図である。 シフトドラムのガイド溝の形状を示す展開図である。 シフトドラムによって規定されるシフトポジションの一覧である。 クラッチレバーの操作量とクラッチ操作量センサの出力信号との関係を示すグラフである。 AMT制御ユニットの構成を示すブロック図である。 図10Aはコンフォートモードにおけるクラッチの油圧制御の一例を示すグラフであり、図10Bはダイレクトモードにおけるクラッチの油圧制御の一例を示すグラフである。 本実施の形態に係る運転技量判定装置の構成を示すブロック図である。 図12Aはランク「達人」の表示例を示す説明図であり、図12Bはランク「3」の表示例を示す説明図であり、図12Cはアイコン「!」の表示例を示す説明図である。 携帯情報端末のディスプレイに判定結果を表示した例を示す説明図である。 2速から1速にシフトダウンする際の基準となるクラッチレバーの操作タイミングの一例を示すタイムチャートである。 コンフォートモードの場合のクラッチレバーの操作タイミングの一例を示すタイムチャートである。 エンジン回転数が十分に上がっていない状態で、クラッチレバーの戻しを行った場合を示すタイムチャートである。 運転者によるブリッピングの際のスロットル開度が開き過ぎであって、しかも、クラッチレバーのリリースが、基準よりも遅い場合を示すタイムチャートである。 クラッチのリリースがきわめて遅く、半クラッチが続く場合を示すタイムチャートである。 コンフォートモード処理の一例を示すフローチャートである。 ダイレクトモードで運転技量判定を実行したときの処理動作を示すフローチャートである。 運転技量判定による判定結果の表示処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る運転技量判定装置及び運転技量判定方法の実施の形態例を図1〜図21を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る運転技量判定装置を搭載した鞍乗り型車両(以下、単に車両10と記す)の左側面図である。図2は、車両10の動力源としてのエンジン100の右側面図である。車両10の車体フレーム14は、左右一対のメインパイプ36を有し、メインパイプ36の車体前方側にはヘッドパイプ15が設けられている。前輪WFを回転自在に軸支すると共に操向ハンドル18を支持する左右一対のフロントフォーク17は、このヘッドパイプ15に対して回動可能に支持されている。
メインパイプ36の下方に懸架されるエンジン100は、所定の挟み角をなして前後シリンダを配置したV型4気筒式とされる。シリンダブロック40内を摺動するピストン41や動弁機構等は、4つの気筒において同様の構成を有している。クランクケース46には、ピストン41を支持するコンロッド41a(図2参照)を回転自在に軸支するクランク軸105、変速機を構成する複数の歯車対が取り付けられた主軸(メインシャフト)13(図2参照)及びカウンタ軸(カウンタシャフト)9が収納されている。
前後シリンダブロックの間には、燃料タンク19の下部に配設されたエアクリーナボックスを通過した新気を各気筒の吸気ポートに導入するエアファンネル42が配置されている。各エアファンネル42には、それぞれ燃料噴射弁が取り付けられている。シート53の下方には、排気管59によって車体後方に導かれた燃焼ガスを排出するマフラ54が配設されている。
メインパイプ36の後方下部には、ショックユニット37によって吊り下げられると共に後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム38が揺動自在に軸支されている。スイングアーム38の内部には、カウンタ軸9から出力されるエンジン100の回転駆動力を後輪WRに伝達するドライブシャフト58が配設されている。後輪WRの車軸近傍には、後輪WRの回転速度を検知する車速センサSEVが設けられている。
操向ハンドル18の車幅方向左側には、エンジン100と後輪WRとの間の駆動力伝達を断接するためのクラッチ手動操作手段としてのクラッチレバーLが取り付けられており、車幅方向左側の足乗せステップの近傍には、変速機TMのシフトチェンジを行うシフト手動手段としてのシフトペダルPが取り付けられている。
図2に示すように、エンジン100を構成する前側バンクBF及び後側バンクBRは、シリンダブロック40の上側に取り付けられて動弁機構を収納するシリンダヘッド44と、該シリンダヘッド44の上端を覆うヘッドカバー45とからなる。ピストン41は、シリンダブロック40に形成されたシリンダ43の内周部を摺動動作する。クランクケース46は、シリンダブロック40と一体成型された上側ケース半体46aと、オイルパン47が取り付けられる下側ケース半体46bとから構成されている。
冷却水を圧送するためのウォータポンプ49は、主軸13に形成されたスプロケット13aに巻き掛けられた無端状のチェーン48によって回転駆動される。クランクケース46の車幅方向右側の側面には、クラッチカバー50が取り付けられている。
本実施の形態に係るエンジン100は、変速機との間で回転駆動力の断接を行う油圧クラッチに、第1クラッチ及び第2クラッチからなるツインクラッチ式を適用している。ツインクラッチTCLに供給する油圧はアクチュエータで制御可能とされ、エンジン100の右側部には、両クラッチを制御するアクチュエータとしての第1バルブ107a及び第2バルブ107bが取り付けられている。ツインクラッチTCLは、エンジン回転数Neや車速等に応じた自動制御及びクラッチレバーLの操作による乗員の駆動指令の組み合わせによって断接駆動される。
図3は、自動変速機としての自動・手動変速機(以下、AMT)1及びその周辺装置のシステム構成図である。AMT1は、主軸(メインシャフト)上に配設された2つのクラッチによってエンジン100の回転駆動力を断接するツインクラッチ式自動変速装置である。クランクケース46に収納されるAMT1は、クラッチ用油圧装置110及びAMT制御ユニット120によって駆動制御される。AMT制御ユニット120には、第1バルブ107a及び第2バルブ107bからなるクラッチアクチュエータとしてのバルブ107を駆動制御するクラッチ制御手段が含まれる。また、エンジン100は、スロットルバルブを開閉するスロットルバルブモータ104が備えられたスロットル・バイ・ワイヤ形式のスロットルボディ102を有している。
AMT1は、前進6段の変速機TM、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2からなるツインクラッチTCL、シフトドラム30、該シフトドラム30を回動させるシフトモータ(シフトアクチュエータ)21を備えている。シフトモータ21は、エンジン回転数Neや車速等に応じた自動制御及びシフトペダルPの操作による乗員の駆動指令の組み合わせによって回動駆動される。
変速機TMを構成する多数のギヤは、主軸13及びカウンタ軸9にそれぞれ結合又は遊嵌されている。主軸13は、内主軸7と外主軸6とからなり、内主軸7は第1クラッチCL1と結合され、外主軸6は第2クラッチCL2と結合されている。主軸13及びカウンタ軸9には、それぞれ主軸13及びカウンタ軸9の軸方向に変位自在な変速ギヤが設けられており、これら変速ギヤ及びシフトドラム30に形成された複数のガイド溝に、それぞれシフトフォーク71,72,81,82(図5参照)の端部が係合されている。
エンジン100のクランク軸105には、プライマリ駆動ギヤ106が結合されており、このプライマリ駆動ギヤ106はプライマリ従動ギヤ3に噛み合わされている。プライマリ従動ギヤ3は、第1クラッチCL1を介して内主軸7に連結されると共に、第2クラッチCL2を介して外主軸6に連結される。また、AMT1は、カウンタ軸9上の所定の変速ギヤの回転速度を計測することで、内主軸7及び外主軸6の回転速度をそれぞれ検知する内主軸回転数(回転速度)センサ131及び外主軸回転数(回転速度)センサ132を備えている。
内主軸回転数センサ131は、内主軸7に回転不能に取り付けられた変速ギヤに噛合されると共に、カウンタ軸9に対して回転自在、且つ、摺動不能に取り付けられた被動側の変速ギヤC3の回転速度を検知する。また、外主軸回転数センサ132は、外主軸6に回転不能に取り付けられた変速ギヤに噛合されると共に、カウンタ軸9に対して回転自在、且つ、摺動不能に取り付けられた被動側の変速ギヤC4の回転速度を検知する。
カウンタ軸9の端部には傘歯車56が結合されており、この傘歯車56が、ドライブシャフト58に結合されている傘歯車57と噛合することで、カウンタ軸9の回転駆動力が後輪WRに伝達される。また、AMT1内には、プライマリ従動ギヤ3の外周に対向配置されたエンジン回転数センサ130と、シフトドラム30の回動位置に基づいて変速機TMのギヤ段位を検知するギヤポジションセンサ134と、シフトモータ21によって駆動されるシフタ25の回動位置を検知するシフタセンサ27と、シフトドラム30がニュートラル位置にあることを検知するニュートラルスイッチ133が設けられている。スロットルボディ102には、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ103が設けられている。
クラッチ用油圧装置110は、エンジン100の潤滑油と、ツインクラッチTCLを駆動する作動油とを兼用する構成を有している。クラッチ用油圧装置110は、オイルタンク114と、このオイルタンク114内のオイル(作動油)を第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2に給送するための管路108とを備えている。管路108上には、油圧供給源としての油圧ポンプ109、クラッチアクチュエータとしてのバルブ(電磁制御弁)107が設けられており、管路108に連結される戻り管路112上には、バルブ107に供給する油圧を一定値に保つためのレギュレータ111が配置されている。バルブ107は、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2に個別に油圧をかけることができる第1バルブ107a及び第2バルブ107bとからなり、それぞれにオイルの戻り管路113が設けられている。
第1バルブ107aと第1クラッチCL1とを連結している管路には、この管路に生じる油圧、すなわち、第1クラッチCL1に生じる油圧を計測する第1油圧センサ63が設けられている。同様に、第2バルブ107bと第2クラッチCL2とを連結している管路には、第2クラッチCL2に生じる油圧を計測する第2油圧センサ64が設けられている。さらに、油圧ポンプ109とバルブ107とを連結する管路108には、主油圧センサ65及び油温検知手段としての油温センサが設けられている。
AMT制御ユニット120には、変速機TMを自動変速モードで処理を行う自動変速モード処理部ATと、変速機TMを手動変速モードで処理を行う手動変速モード処理部MTと、自動変速モードと手動変速モードとの切り換えを行う変速モード切替スイッチ116と、シフトアップ(UP)又はシフトダウン(DN)の変速指示を行うシフト手動手段としてのシフトスイッチ115と、ニュートラル(N)とドライブ(D)との切り替えを行うニュートラルセレクトスイッチ117と、クラッチ操作の制御モードを切り替えるクラッチ制御モード切替スイッチ118とが接続されている。手動変速モードでは、運転者がクラッチレバーLを操作して動力を断接することができる手動クラッチ操作モードと、クラッチレバーLを操作せずに、後述するシフトペダルPやシフトスイッチ115でシフト操作を手動(足による操作を含む)で行うと、自動的にクラッチの断接がなされる自動クラッチ制御モードを有している。クラッチ制御モード切替スイッチ118は、押している間のみオフ→オンとなる押圧式スイッチであり、所定の条件下において、前記クラッチ制御を自動的に行う自動クラッチ制御モードとクラッチレバーLの操作に応じてクラッチを駆動する手動クラッチ制御モードとの切り替えを任意に行うことができる。また、クラッチ制御モード切替スイッチ118は、ダイレクト切替ボタン119を有する。このダイレクト切替ボタン119については後述する。なお、各スイッチ及びダイレクト切替ボタン119は、操向ハンドル18のハンドルスイッチに設けられている。
なお、シフトペダルPは、シフトドラム30との機械的な接続はなく、シフトペダル操作量センサSEPを介してAMT制御ユニット120に電気的に接続されている。すなわち、シフトペダルPは、シフトスイッチ115と同様にAMT制御ユニット120に対して変速要求信号を発信するスイッチとして機能する。また、クラッチレバーLは、ツインクラッチTCLとの機械的な接続はなく、クラッチレバー操作量センサSELを介してAMT制御ユニット120に電気的に接続されている。すなわち、クラッチレバーLは、クラッチ作動要求信号を発信するスイッチとして機能し、クラッチレバーLの操作量に応じた信号がAMT制御ユニット120に入力するようになっている。
AMT制御ユニット120は、中央演算処理装置(CPU)を備え、上述の各センサやスイッチの出力信号に応じてバルブ(クラッチアクチュエータ)107及びシフトモータ(シフトアクチュエータ)21を制御し、AMT1の変速段位を自動的又は半自動的に切り換える。ATモードの選択時には、車速、エンジン回転数Ne、スロットル開度等の情報に応じて変速段位を自動的に切り換え、一方、MTモードの選択時には、シフトスイッチ115又はシフトペダルPの操作に応じて、変速機TMをシフトアップ又はシフトダウンさせる。なお、MTモード選択時でも、エンジン100の過回転やストール等を防止するための補助的な自動変速制御が実行可能に構成されている。
クラッチ用油圧装置110は、油圧ポンプ109によってバルブ107に油圧が印加されており、この油圧が上限値を超えないようにレギュレータ111で制御されている。AMT制御ユニット120からの指示でバルブ107が開かれると、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2に油圧が印加されて、プライマリ従動ギヤ3が、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2を介して内主軸7又は外主軸6と連結される。すなわち、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2は、共にノーマリオープン式の油圧クラッチであり、バルブ107が閉じられて油圧の印加が停止されると、内蔵されている戻りバネ(図示せず)によって、内主軸7及び外主軸6との連結を断つ方向へ付勢されることとなる。
バルブ107は、管路108と両クラッチとを連結する管路を開閉することで両クラッチを駆動する。このバルブ107は、AMT制御ユニット120が駆動信号を調整することで、管路の全閉状態から全開状態に至るまでの時間等を任意に変更できるように構成されている。
シフトモータ21は、AMT制御ユニット120からの指示に従ってシフトドラム30を回動させる。シフトドラム30が回動すると、シフトドラム30の外周に形成されたガイド溝の形状に従ってシフトフォーク71,72,81,82がシフトドラム30の軸方向に変位する。この変位に伴ってカウンタ軸9及び主軸13上のギヤの噛み合わせが変わる。
本実施の形態に係るAMT1では、第1クラッチCL1と結合される内主軸7が奇数段ギヤ(1,3,5速)を支持し、第2クラッチCL2と結合される外主軸6が偶数段ギヤ(2,4,6速)を支持するように構成されている。従って、例えば、奇数段ギヤで走行している間は、第1クラッチCL1への油圧供給が継続されて接続状態が保たれている。そして、シフトチェンジの際には、シフトチェンジ前後の変速ギヤが噛み合った状態でクラッチの持ち替え動作を行うことで、駆動力を伝達する変速ギヤが切り替わることとなる。
図4は、変速機TMの拡大断面図である。前記と同一符号は同一又は同等部分を示す。エンジン100のクランク軸105の回転駆動力は、プライマリ駆動ギヤ106を介して、プライマリ従動ギヤ3に伝達される。プライマリ従動ギヤ3は衝撃吸収機構5を有する。上記回転駆動力は、ツインクラッチTCLから、主軸13(外主軸6及び内主軸7)に伝達する。内主軸7は外主軸6に回動自在に軸支されている。そして、上記回転駆動力は、主軸13とカウンタ軸9との間に設けられる6対の歯車対を介してカウンタ軸9に出力される。カウンタ軸9には、傘歯車56が取り付けられている。傘歯車56に伝達された上記回転駆動力は、傘歯車57と噛合されることでその回転方向が車体後方側に屈曲されてドライブシャフト58に伝達される。
変速機TMは、主軸13及びカウンタ軸9の間に6対の変速歯車対を有する。変速機TMは、各軸の軸方向に摺動可能に取り付けられた摺動可能ギヤの位置と、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2の断接状態との組み合わせによって、どの歯車対を介して回転駆動力を出力するかを選択することができる。ツインクラッチTCLは、プライマリ従動ギヤ3と一体的に回動するクラッチケース4の内部に配設されている。第1クラッチCL1は、内主軸7に回転不能に取り付けられている。第2クラッチCL2は、外主軸6に回転不能に取り付けられている。クラッチケース4と両クラッチとの間には、クラッチケース4に回転不能に支持された4枚の駆動摩擦板と、両クラッチに回転不能に支持された4枚の被動摩擦板とからなるクラッチ板12が配設されている。
第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2は、油圧ポンプ109(図3参照)からの油圧が供給されると、クラッチ板12に摩擦力を生じて接続状態に切り替わるように構成されている。クランクケース46に取り付けられるクラッチカバー50の壁面には、内主軸7の内部に二重管状の2本の油圧経路を形成する分配器8が埋設されている。そして、第1バルブ107aによって分配器8に油圧が供給され、内主軸7に形成された油路A1に油圧が供給される。これによって、ばね等の弾性部材11の弾発力に抗してピストンB1が図示左方に摺動して第1クラッチCL1が接続状態に切り替わる。一方、油路A2に油圧が供給されると、ピストンB2が図示左方に摺動して第2クラッチCL2が接続状態に切り替わる。両クラッチCL1,CL2のピストンB1,B2は、油圧が印加されなくなると、弾性部材11の弾発力によって初期位置に戻るように構成されている。
上記したような構成により、プライマリ従動ギヤ3の回転駆動力は、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2に油圧が供給されない限りクラッチケース4を回転させるのみである。しかし、油圧が供給されることにより、外主軸6又は内主軸7をクラッチケース4と一体的に回転駆動させることとなる。この場合、供給油圧の大きさを調整することによって、任意の半クラッチ状態を得ることができる。
第1クラッチCL1に接続される内主軸7は、奇数変速段(1,3,5速)の駆動ギヤM1,M3,M5を支持している。第1速駆動ギヤM1は、内主軸7に一体的に形成されている。第3速駆動ギヤM3は、スプライン噛合によって軸方向に摺動可能に、且つ、周方向に回転不能に取り付けられている。第5速駆動ギヤM5は、軸方向に摺動不能に、且つ、周方向に回転可能に取り付けられている。
一方、第2クラッチCL2に接続される外主軸6は、偶数変速段(2,4,6速)の駆動ギヤM2,M4,M6を支持している。第2速駆動ギヤM2は、外主軸6に一体的に形成されている。第4速駆動ギヤM4は、スプライン噛合によって軸方向に摺動可能かつ周方向に回転不能に取り付けられている。第6速駆動ギヤM6は、軸方向に摺動不能に、且つ、周方向に回転可能に取り付けられている。
また、カウンタ軸9は、駆動ギヤM1〜M6に噛合する被動ギヤC1〜C6を支持している。第1〜4速の被動ギヤC1〜C4は、軸方向に摺動不能に、且つ、周方向に回転可能に取り付けられている。第5,6速の被動ギヤC5,C6は、軸方向に摺動可能に、且つ、周方向に回転不能に取り付けられている。
上記した歯車列のうち、駆動ギヤM3,M4及び被動ギヤC5,C6、すなわち、軸方向に摺動可能な「摺動可能ギヤ」は、後述するシフトフォークの動作に伴って摺動されるように構成されている。各摺動可能ギヤには、それぞれシフトフォークの爪部が係合する係合溝51,52,61,62が形成されている。なお、上述したように、内主軸回転数センサ131(図3参照)は、第3速被動ギヤC3の回転速度を検知する。主軸回転数センサ132は、第4速被動ギヤC4の回転速度を検知する。
また、上記した摺動可能ギヤ以外の変速ギヤ(駆動ギヤM1,M2,M5,M6及び被動ギヤC1〜C4)は、軸方向に摺動不能な「摺動不能ギヤ」である。これら摺動不能ギヤは、隣接する摺動可能ギヤとの間で回転駆動力の断接を行うように構成されている。上記した構成により、ツインクラッチ式変速装置1は、摺動可能ギヤの位置及び両クラッチCL1,CL2の断接状態の組み合わせによって、回転駆動力を伝達する1つの歯車対を任意に選択することができる。
本実施の形態では、摺動可能ギヤと摺動不能ギヤとの間における回転駆動力の伝達にドグクラッチ機構を適用している。ドグクラッチ機構は、ドグ歯55とドグ孔35とからなる凹凸形状が噛み合うことで、ロスの少ない回転駆動力伝達を可能とする。本実施の形態では、例えば、第6速被動ギヤC6に形成された4本のドグ歯55が、第2速被動ギヤC2に形成された4つのドグ孔35に噛み合うように構成されている。
図5は、変速機構20の拡大断面図である。また、図6はシフトドラム30のガイド溝の形状を示す展開図である。変速機構20は、上述した4つの摺動可能ギヤを駆動するため、2本のガイド軸31,32に摺動可能に取り付けられた4つのシフトフォーク71,72,81,82を備える。4つのシフトフォークには、摺動可能ギヤと係合するガイド爪(71a,72a,81a,82a)と、シフトドラム30に形成されたガイド溝と係合する円筒凸部(71b,72b,81b,82b)とが設けられている。
ガイド軸31には、第3速駆動ギヤM3に係合するシフトフォーク71と、第4速駆動ギヤM4に係合するシフトフォーク72とが取り付けられている。また、他方側のガイド軸32には、第5速被動ギヤC5に係合するシフトフォーク81と、第6速被動ギヤC6に係合するシフトフォーク82とが取り付けられている。
ガイド軸31,32と平行に配設されるシフトドラム30の表面には、ガイド溝SM1,SM2と、ガイド溝SC1,SC2とが形成されている。ガイド溝SM1,SM2は、主軸側のシフトフォーク71,72が係合する。ガイド溝SC1,SC2は、カウンタ軸側のシフトフォーク81,82が係合する。これにより、摺動可能ギヤM3,M4,C5,C6は、シフトドラム30の回動動作に伴って、4本のガイド溝の形状に沿って駆動される。
シフトドラム30は、シフトモータ21によって所定の位置に回転駆動される。シフトモータ21の回転駆動力は、回転軸22に固定された第1ギヤ23、該第1ギヤ23に噛合する第2ギヤ24を介して、中空円筒状のシフトドラム30を支持するシフトドラム軸29に伝達される。シフトドラム軸29は、ロストモーション機構101を介してシフトドラム30に連結されている。
ロストモーション機構101は、シフトドラム軸29とシフトドラム30とをねじりコイルばね125を介して連結することで、シフトモータ21に過剰な負荷が発生しないようにする機構である。例えばドグクラッチが噛み合わずにシフトドラム30が予定通りに回動できない場合でも、シフトモータ21の動きをねじりコイルばね125で一時的に吸収する。
ロストモーション機構101は、シフトドラム軸29の端部に取り付けられた駆動ロータ127と、シフトドラム30の端部に取り付けられた従動ロータ126と、駆動ロータ127と従動ロータ126とを連結するねじりコイルばね125とから構成されている。これにより、シフトモータ21の動きが一時的に吸収された状態でシフトドラム30が回動可能な状態になると、ねじりコイルばね125の弾発力によってシフトドラム30が所定位置まで回動する。
ギヤポジションセンサ134(図3参照)は、シフトドラム30の実際の回転角度を検知するため、シフトドラム30又は従動ロータ126の回転角度を検知するように配設されている。シフタセンサ27は、シフトドラム軸29に固定されたシフタ25に埋設されたピン26で回動されるカム28の位置に基づいて、シフトモータ21の所定位置にあるか否かを検知することができる。
図6の展開図を参照して、シフトドラム30の回動位置と4本のシフトフォークとの位置関係について説明する。
ガイド軸31,32は、シフトドラム30の回転軸を基準として周方向に約90°離れた位置に配設されている。例えばシフトドラム30の回動位置がニュートラル(N)にある場合、シフトフォーク81,82が図示左方の表示「C N−N」の位置にある。シフトフォーク71,72は図示右方の表示「M N−N」の位置にある。
この図では、ニュートラル時の各シフトフォークの円筒凸部(71b,72b,81b,82b)の位置を破線円で示している。また、図示左方の表示「C N−N」から以下に続く所定回動位置及び図示右方の表示「M N−N」から以下に続く所定回動位置は、それぞれ30度間隔で設けられている。なお、この図では、所定回動角度のうち、後述する「ニュートラル待ち(N待ち)」位置を四角で囲って示している。
各ガイド溝によって決定されるシフトフォークの摺動位置は、主軸側のガイド溝SM1,SM2が、「左位置」又は「右位置」の2ポジションである。カウンタ軸側のガイド溝SC1,SC2では、「左位置」又は「中位置」又は「右位置」の3ポジションである。
シフトドラム30がニュートラル位置にあるときの各シフトフォークは、それぞれ、シフトフォーク81:中位置、シフトフォーク82:中位置、シフトフォーク71:右位置、シフトフォーク72:左位置にある。これは、各シフトフォークで駆動される4つの摺動可能ギヤが、隣接する摺動不能ギヤといずれも噛合していない状態である。従って、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2が接続されても、プライマリ従動ギヤ3の回転駆動力がカウンタ軸9に伝達されることはない。
次に、上記したニュートラル位置から、シフトドラム30を1速ギヤに対応する位置(「C 1−N」及び「M 1−N」)に回動させると、シフトフォーク81が中位置から左位置に切り替わることで、第5速被動ギヤC5が中位置から左位置に切り替わる。これにより、第5速被動ギヤC5が、第1速被動ギヤC1とドグクラッチで噛合して、回転駆動力を伝達できる状態となる。この状態において、第1クラッチCL1を接続状態に切り換えると、内主軸7→第1速駆動ギヤM1→第1速被動ギヤC1→第5速被動ギヤC5→カウンタ軸9、の順に回転駆動力が伝達されることとなる。
そして、1速ギヤへの変速完了後、2速への変速指令が入力されると、シフトドラム30が30度だけシフトアップ方向に自動的に回動される。この回動動作は、2速への変速指令が出された際に、ツインクラッチTCLの接続状態の切り換えのみで変速を完了させるための「アップ側予備変速」と呼ぶ。このアップ側予備変速により、2本のガイド軸は、図示左右の表示「C 1−2」及び「M 1−2」の位置に移動する。
このアップ側予備変速に伴うガイド溝の変化は、ガイド溝SC2が中位置から右位置に切り替わるのみである。これにより、シフトフォーク82が右位置に移動して、第6速被動ギヤC6が第2速被動ギヤC2とドグクラッチで噛合する。このアップ側予備変速が完了した時点では、第2クラッチCL2は遮断状態にあるので、外主軸6は、内主軸7との間に満たされた潤滑油の粘性によって従動的に回転されることとなる。
上記したアップ側予備変速によって、2速ギヤを介して回転駆動力を伝達する準備が整う。この状態で2速への変速指令が出されると、第1クラッチCL1が遮断されると共に第2クラッチCL2が接続状態に切り換えられる。このクラッチの持ち替え動作により、回転駆動力が途切れることなく、直ちに2速ギヤへの変速動作が完了する。
続いて、1速から2速への変速動作完了後、3速への変速指令が入力されると、2速から3速への変速動作をクラッチの持ち替えのみで完了させるためのアップ側予備変速が実行される。この2速から3速へのアップ側予備変速では、カウンタ軸側のガイド軸が、図示左側の表示「C 1−2」から「C 3−2」の位置に移動すると共に、主軸側のガイド軸が、図示右側の表示「M 1−2」から「M 3−2」の位置に移動する。これに伴うガイド溝の変化は、ガイド溝SC1が左位置から右位置に切り替わるのみである。これにより、シフトフォーク81が左位置から右位置に移動して、第5速被動ギヤC5と第3速被動ギヤC3とがドグクラッチで噛合する。
2速から3速へのアップ側予備変速が完了すると、ツインクラッチTCLの接続状態を第2クラッチCLから第1クラッチCLに切り換える動作が行われる。すなわち、クラッチの持ち替え動作を行うのみで2速から3速への変速動作が完了する状態となる。このアップ側予備変速は、以降、5速ギヤの選択時まで同様に実行される。
上記した2速から3速へのアップ側予備変速時において、ガイド溝SC1は、図示左側の表示「C N−2」で中位置、すなわち、ドグクラッチによる噛合が行われない位置を通過する。シフトドラム30は、ギヤポジションセンサ134でその回動位置が検知され、シフトモータ21によってその回動速度を微調整することができる。これにより、例えば図示左側の表示「C 1−2」から「C N−2」までの回動速度と、「C N−2」から「C 3−2」までの回動速度とを異ならせることができる。また、「C N−2」の位置で所定時間停止する「ニュートラル待ち」を行うことが可能である。なお、上述した表示「C 1−2」から「C N−2」までの回動速度は、被動ギヤC1,C5間でドグクラッチの噛合状態を解除する際の速度である。「C N−2」から「C 3−2」までの回動速度は、被動ギヤC5,C3間でドグクラッチを噛合させる際の速度である。上記したようなAMT1の構成によれば、例えば、2速ギヤで走行中には、シフトドラム30の回動位置を「1−2」、「N−2」、「3−2」の間で任意に変更することができる。
この「ニュートラル待ち」の位置で一時停止させるニュートラル待ち制御を所定のタイミングで実行すると、ドグクラッチの断接時に生じやすい変速ショックを低減することが可能となる。なお、シフトドラム30の駆動タイミングや駆動速度は、変速時の変速段数やエンジン回転数等に応じても適宜調整することができる。
なお、シフトドラム30が「ニュートラル待ち」の位置にあるときは、奇数段側又は偶数段側の1つの変速ギヤ対がニュートラル状態にある。例えば、「C N−2」の位置では、被動ギヤC2,C6間のドグクラッチが噛合している一方、被動ギヤC5は、被動ギヤC1,C3のいずれにも噛み合わないニュートラル状態にある。従って、第1クラッチCL1が接続状態に切り換えられたとしても、内主軸7が回転させられるだけで、カウンタ軸9への回転駆動力の伝達に影響は生じない。
図7は、シフトドラム30によって規定されるシフトポジションの一覧である。シフトドラム30は、1回のシフト送り動作で、例えば、N−Nから1−Nへと1段階ずつ変化する。奇数段側及び偶数段側のいずれも、各ギヤ段の間に「N」で表示されるニュートラル待ち位置を有する。例えば、「1−N」では、奇数段側ギヤが1速接続可能状態であるのに対し、偶数段側ギヤはクラッチを接続しても駆動力が伝達されないニュートラル状態となっている。これに対し、「1−2」等のニュートラル待ちのないポジションでは、第1クラッチCL1又は第2クラッチCL2のいずれか一方を接続して駆動力伝達が行われる。
図8は、クラッチレバーLの操作量とクラッチレバー操作量センサSELの出力信号との関係を示すグラフである。クラッチレバーL(図1参照)は、クラッチレバーLが開放されたクラッチ接続状態から、乗員が操作する量に応じてクラッチを切断側に駆動する。クラッチレバーLは、乗員が手を離すと初期位置に戻る。クラッチレバーLの操作としては、例えばクラッチレバーLを握り込む等が挙げられる。
クラッチレバー操作量センサSELは、クラッチレバーLを完全に握り込んだ状態をゼロとし、クラッチレバーLのリリースに応じて出力電圧(vcltlevin)が増大するように設定されている。クラッチレバーLのリリースとは、クラッチレバーLの握り込みを徐々に開放する動作をいう。本実施の形態では、この出力電圧のうち、握り始めに存在するレバー遊び分と、握り込んだレバーがゴム等で形成されるハンドルグリップに当接することを考慮した突き当て余裕分とを除いた範囲を、有効電圧の範囲に設定している。
より詳しくは、クラッチレバーLの握り込み状態から突き当て余裕分が終わるまでリリースした操作量S1から、レバー遊び分が始まる操作量S2までの間を、有効電圧の下限値E1〜上限値E2の範囲に対応するように設定し、この下限値E1〜上限値E2の範囲を、手動操作クラッチ容量演算値(tqcltmt)の最小値(ゼロ)〜最大値(MAX)の範囲に比例関係で対応させている。これにより、機械的ながたつき(backlash)やセンサの検知ばらつき等の影響を低減し、手動操作によって要求されるクラッチ駆動量の信頼性を高めることができる。
図9は、AMT制御ユニット120の構成を示すブロック図である。前記と同一符号は、同一又は同等部分を示す。AMT制御ユニット120の変速制御部180には、自動変速モード処理部AT、手動変速モード処理部MT、変速マップM、目標ギヤポジション判定部181、停車時クラッチオフ/発進要求判定部182、マニュアル操作クラッチ判定部183、自動変速時接続側クラッチ判定部184、マニュアル操作クラッチ容量演算部185、クラッチ制御モード判定部186、シフトモータ駆動出力演算部187及びクラッチ容量出力値演算部188が含まれる。
また、変速制御部180には、クラッチレバーLの操作量を検知するクラッチレバー操作量センサSEL、ギヤポジションセンサ134、エンジン回転数センサ130、スロットル開度センサ103、車速センサSEV、変速モード切替SW(スイッチ)116、クラッチ制御モード切替SW(スイッチ)118、シフトペダルPの操作量を検知するシフトペダル操作量センサSEP、シフトSW(スイッチ)115、主油圧センサ65、第1油圧センサ63、第2油圧センサ64、第3油圧センサ66からの各出力信号が入力される。
変速制御部180は、クラッチ制御モード及び変速モードを共に自動制御としたときには、主に、エンジン回転数センサ130、スロットル開度センサ103、ギヤポジションセンサ134及び車速センサSEVの出力信号に基づき、3次元マップ等からなる変速マップMに従って、シフトアクチュエータ制御部190及びクラッチアクチュエータ制御部191に駆動信号を伝達する。
一方、本実施の形態に係るAMT制御ユニット120は、手動操作手段としてのクラッチレバーLの操作、シフトスイッチ115又はシフトペダルPの操作に応じて、ツインクラッチTCL及びシフトドラム30を駆動する手動操作を実行可能に構成されている。この手動操作は、変速モード切替スイッチ116及びクラッチ制御モード切替スイッチ118によって手動モードが選択されている場合のほか、自動制御中に手動操作手段が操作された場合には手動操作手段の操作を優先させることも可能とされる。なお、AMT制御ユニット120は、スロットルバルブモータ104及び燃料噴射装置の制御も行っており、例えば、シフトダウン時にエンジン回転数Neを合わせるための自動ブリッピング(空ぶかし)制御等も実行する。
本実施の形態に係るAMT制御ユニット120の手動クラッチ操作モードでは、コンフォートモードと、ダイレクトモードを選択することができる。ダイレクトモードへの切り替えは、図3に示すダイレクト切替ボタン119を操作することで行われる。また、ダイレクト切替ボタン119を長押しすることで、後述する運転技量判定が開始される。運転技量判定が開始されることで、ディスプレイ218(図11等参照)の表示が変わる。
コンフォートモードでは、手動変速モードにおいて自動クラッチ制御モードによって行われる制御のうち、変速ショック軽減等の補助的な自動制御が行われる。すなわち、図10Aに示すように、コンフォートモードでは、手動クラッチの操作で、一点鎖線Laに示すように、クラッチレバーLのリリースが早くても、実線Lbに示すように、クラッチの油圧はエンジン回転数Neの上昇に合わせて徐々に油圧を上げてクラッチをつなぎ、車両10がスムーズに発進するように、クラッチ操作をアシストする。
一方、ダイレクトモードでは、運転者のクラッチレバーLの操作をより優先させ、一定程度の変速ショックを許容するように、補助的な自動制御の実行を抑制する。例えば図10Bの実線Lcに示すように、クラッチレバーLの操作どおりに油圧を上げ、クラッチを繋ぐ。例えば発進のときにクラッチのつなぎかたが早すぎると、エンジン100が停止したり、発進がスムーズにいかなかったりするが、それを許容する。
図10A及び図10Bの油圧線図の右側のへこみDは、運転者が、定常走行でシフトチェンジすることなく、クラッチレバーLを少し握った際に生じる。この場合、コンフォートモードでは、クラッチの油圧を低減させないが(図10A参照)、ダイレクトモードでは、運転者の操作どおりにクラッチの油圧を変化させる(図10B参照)。また、コンフォートモードで実行されるシフトダウンの際の自動ブリッピング制御は、ダイレクトモードでは実行されない。
なお、ダイレクトモードであっても、エンストしそうなときには、その直前で、クラッチを切り、エンジン100の回転を回復させると共に、警告を表示することなど、限界事象の手前で、セーフティモードに移行するものとしてもよい。セーフティモードに入る事象としては、エンストのほか、半クラッチを長時間続けるような場合等が挙げられる。
そして、このダイレクトモードにおいては、さらに運転者の選択により、運転技量判定装置200(図11参照)を用いて、クラッチレバー操作とスロットル操作を基に運転者の技量判定を行うことができる。この運転技量判定装置200は、図示しないが、例えばAMT制御ユニット120に組み込まれる。
次に、本実施の形態に係る運転技量判定装置200について、図11〜図21を参照しながら説明する。なお、図11において、AMT制御ユニット120は主要な機能部のみを示す。
運転技量判定装置200は、図11に示すように、当該運転技量判定装置200を起動/停止するON/OFFスイッチ202と、シフトダウン判定部204と、エンジン回転数判定部206と、上述したクラッチレバー操作量センサSEL及びスロットル開度センサ103(図9参照)と、エンジン回転数センサ130(図9参照)と、スロットル操作判定部207と、クラッチ断接判定部208と、コンフォートモード指令部210と、ダイレクトモード処理部212と、メモリ214と、運転技量判定部216と、ディスプレイ218とを有する。
シフトダウン判定部204は、目標ギヤポジション判定部181(図9参照)からの目標ギヤポジション、あるいはシフトペダル操作量センサSEPの出力に基づいてシフトダウンを判定する。エンジン回転数判定部206は、エンジン回転数センサ130(図9参照)からのエンジン回転数Neに基づいてエンジン回転数Neの上昇を判定する。クラッチ断接判定部208は、クラッチレバー操作量センサSEL(図9参照)からの出力信号に基づいて、クラッチの断接時点を判定する。スロットル操作判定部207は、スロットル開度センサ103の出力に基づいて、ブリッピング操作等のスロットル操作を判定する。
コンフォートモード指令部210は、手動変速モード処理部MT及びマニュアル操作クラッチ容量演算部185(図9参照)に対してコンフォートモード処理を行うための指令信号を出力する。手動変速モード処理部MTは、コンフォートモード指令部210からの指令信号の入力に基づいて、コンフォートモード処理を行う。すなわち、エンジン回転数Neの上昇に基づいて、予め設定されたコンフォートモードのための容量値のデータ列を変速マップM(図9参照)から時系列に読み出すと共に、クラッチレバーLの操作量に基づいて、マニュアル操作クラッチ容量演算部185で、コンフォートモードの演算処理によって目標容量を算定し、クラッチアクチュエータ制御部191(図9参照)に出力する。
ダイレクトモード処理部212は、クラッチ接続状態判定部220と、接続タイミング記録部222と、容量値記録部224と、エンジン回転数記録部226とを有する。
クラッチ接続状態判定部220は、クラッチレバー操作量センサSEL(図9参照)からの出力、あるいは、マニュアル操作クラッチ容量演算部185(図9参照)からの容量値に基づいて、あるいは、第1油圧センサ63及び第2油圧センサ64からの出力信号に基づいて、クラッチの接続完了や半クラッチ等のクラッチ接続状態を判別する。
接続タイミング記録部222は、エンジン回転数Neが増加した時点を基準として、クラッチの接続開始時点(容量値の増加開始時点)とクラッチの接続完了時点(容量値の最大値到達時点)を記録する。
容量値記録部224は、クラッチの接続開始時点からクラッチの接続完了時点までの容量値の変化をメモリ214に時系列に記録する。
エンジン回転数記録部226は、クラッチの接続開始時点からクラッチの接続完了時点までのエンジン回転数Neの変化をメモリ214に時系列に記録する。
運転技量判定部216は、容量値変動照合部230と、判定結果表示処理部232とを有する。
容量値変動照合部230は、変速マップM(図9参照)に記録されたコンフォートモードに対応する容量値の時系列データと、メモリ214に記録された容量値の時系列データ(運転者の手動操作による容量値の時系列データ)とを照合して、合致率を出力する。
判定結果表示処理部232は、少なくとも固定データ描画処理と、容量値変動描画処理と、回転数変動描画処理と、ランク描画処理と、画像メモリ234に描画された画像をディスプレイ218に表示するという処理を行う。
固定データ描画処理は、例えば図12A〜図12Cに示すように、固定データ(クラッチレバーを示す図240、エンジン100の回転を示す図242、クラッチの切断前後における理想的な容量値の変動を示す線図244、クラッチの切断前後における理想的なエンジン回転数Neの変動を示す線図246、ランクの表示枠248等)を画像メモリ234に描画する。
容量値変動描画処理は、メモリ214に記録された容量値の時系列データを線図250として画像メモリ234に描画する。
回転数変動描画処理は、メモリ214に記録されたエンジン回転数Neの時系列データを線図252として画像メモリ234に描画する。
ランク描画処理は、メモリ214に記録されたランクに対応する文字やアイコンあるいは数字254を画像メモリ234に描画する。
そして、判定結果表示処理部232は、画像メモリ234に描画された線図や文字等をディスプレイ218に表示する。この表示の際に、容量値やエンジン回転数Neを示す線図が軌跡を残して左から右に流れるようにアニメーション表示してもよい。もちろん、容量値やエンジン回転数Neを示す線図をそれぞれ色分け表示してもよい。この場合、容量値の変動の理想ラインを他の容量値の変動を示す線図の色とは別の色で表示してもよい。
この場合、ランクの判定結果は、例えば5段階等の階層で示される。最上位ランクの「5」の場合には、図12Aに示すように、運転者に敬意を表す意味で、ランクを示す数字ではなく、例えば「達人」の文字を表示してもよい。この場合、ディスプレイ全体を青系の色で光らせてもよい。ランクが「1」〜「4」の場合には、図12Bに示すように、「ランク」の文字の下にランクを示す数字を表示してもよい。また、運転者に対するエラーメッセージやコーチングのためのメッセージ等を表示する場合は、図12Cに示すように、例えば運転者に対する注意喚起の意味を含めてアイコン「!」を例えば赤系の色等で点滅表示してもよい。
また、画像メモリ234に描画された画像データを、図13に示すように、運転者の携帯情報端末260に転送して、該携帯情報端末260のディスプレイ262に表示させるようにしてもよい。
次に、運転技量判定装置200の処理動作について図14〜図18のタイムチャートを参照ながら説明する。
一例として、手動モードで走行中に、2速から1速にシフトダウンする場合を想定する。
図14のタイムチャートは、2速から1速にシフトダウンする際の基準となるクラッチレバーLの操作タイミングを示す。
この操作タイミングは、エンジン100の回転数Neが上昇を開始した時点t1から所定時間Taが経過した時点t2で、1速から2速にシフトした後のクラッチレバーLの戻しを行った例を示す。このタイミングの遷移がダイレクトモードのときの技量判定の基準となり、これに近いクラッチレバーLの操作をする運転者を、技量の高い運転者として判断する。
図15のタイムチャートは、コンフォートモードの場合のクラッチレバーLの操作タイミングを示す。コンフォートモードでは、エンジン回転数Neの上昇を待って、途中で半クラッチを効率良く使いながらクラッチを繋いでいく。
この図15に示す操作タイミングは、シフトダウン時において、クラッチ接続前のエンジン回転数Neの上昇(ブリッピング)が十分でない状態で、クラッチレバーLを戻した例である。
コンフォートモードでは、エンジン回転数Neが上昇を開始した時点t1から所定時間Taが経過しない時点t3で、クラッチレバーLの戻しを行った場合であっても、図14の基準と同様に、所定の時点t2で、2速から1速にシフトした後のクラッチレバーLの戻しを行う。
図16〜図18のタイムチャートは、それぞれダイレクトモードの場合のクラッチレバーLの操作タイミングを示す。
図16は、エンジン回転数Neが十分に上がっていない状態、すなわち、基準の時点t2よりも早いタイミング(時点t3)で、クラッチレバーLの戻しを行った場合を示す。ダイレクトモードでは、コンフォートモードと異なり、運転者によるクラッチレバーLの操作をそのまま反映させる。そのため、エンジン回転数Neが十分に上がっていない状態でも、クラッチを接続する。この場合、スロットルが開くことによるエンジン回転上昇(ブリッピング)が十分でない状態で、クラッチが繋がるため、後輪WRから回されて、エンジン回転数Neが急上昇すると共に、エンジンブレーキがかかるようになる。すなわち、車速Vが一瞬低下し、車体の動きがスムーズでなくなる。運転者は、この車体の挙動で、クラッチのつなぎ方がベストでなかったことを知る。
図17は、運転者によるブリッピングの際のスロットル開度が開き過ぎであって、しかも、クラッチレバーLのリリース(接続)が、基準よりも遅い場合を示す。ダイレクトモードでは、上述したように、運転者によるクラッチレバーLの操作をそのまま反映させる。そのため、エンジン回転数Neが上がるが、クラッチが滑り、車速Vが上がらない状態となる。すなわち、エンジン回転数Neの上昇に対して車速Vが上がらず、運転者はいわゆるエンジン100の上ずり感や半クラッチによる音、振動を感じることになる。
図18は、上述した図17の例よりも、クラッチのリリースがきわめて遅く、半クラッチが続く場合を示す。この場合は、クラッチを保護する状況であると判断し、クラッチを保護する制御を行う。すなわち、半クラッチ状態が所定時間Tbを超えると、例えばTBW(スロットル・バイ・ワイヤ)で適切なエンジン回転数Neで、クラッチを繋ぐ。この場合は、ディスプレイ218等で、ワーニングを運転者に通知する。
次に、手動クラッチ操作モードで選択できるコンフォートモードとダイレクトモード及び運転技量判定装置200の処理動作について図19〜図21のフローチャートを参照ながら説明する。なお、手動クラッチ操作モード選択時、ダイレクト切替ボタン119(図3参照)を押すと、コンフォートモードからダイレクトモードに切り替わる。また、ダイレクト切替ボタン119を長押しすることで、ダイレクトモードで運転技量判定を実行する。
最初に、手動変速モード処理部MTで実施されるコンフォートモード処理について図19を参照しながら説明する。
図19の処理フローは、クラッチ接続状態判定部220により、運転者がクラッチレバーL等によって手動でクラッチの接続を切ったと判定することによって開始される。そして、ステップS1において、シフトダウン判定部204は、シフトダウンへの変速要求があるか否かを判別する。この判別は、例えば図14に示すように、目標ギヤポジションが例えば「2」から「1」に切り替わったかどうかで行われる。
シフトダウンの変速要求があった場合は、次のステップS2に進み、エンジン回転数判定部206は、運転者によるスロットル開度の増加に伴い、エンジン回転数Neが上昇を開始したか否かを判別する。エンジン回転数Neが上昇を開始しない場合は、ステップS3に進み、運転者によるクラッチレバーLの接続操作が開始されたか否かを判別する。接続操作が開始された場合、ステップS4に進み、ディスプレイ218に、クラッチレバーLを切断した状態で、スロットルをTBWを用いて自動的に操作することを示すガイダンス(メッセージ)を表示する。その後、ステップS2に戻り、ステップS2以降の処理を繰り返す。
上記ステップS2において、エンジン回転数Neが上昇を開始したと判別された場合は(ステップS2:YES)、次のステップS5に進み、コンフォートモード指令部210は、手動変速モード処理部MT(図9参照)に対してコンフォートモード処理を行うための指令信号を出力する。
ステップS6において、手動変速モード処理部MT及びマニュアル操作クラッチ容量演算部185は、コンフォートモード指令部210からの指令信号の入力に基づいて、コンフォートモード処理を行う。すなわち、エンジン回転数Neの上昇に基づいて、予め設定されたコンフォートモードのための容量値のデータ列を変速マップM(図9参照)から時系列に読み出すと共に、クラッチレバーLの操作量に基づいて、マニュアル操作クラッチ容量演算部185で目標容量を算定してクラッチアクチュエータ制御部191(図9参照)に出力する。そして、クラッチが接続完了した段階で、このコンフォートモード処理が終了する。
次に、手動変速モード処理部MTで実施されるダイレクトモードと、運転技量判定の処理について図20及び図21を参照しながら説明する。
図20の処理フローは、図19と同様に、クラッチ接続状態判定部220により、運転者がクラッチの接続を切ったと判定されることによって開始される。そして、ステップS101において、シフトダウン判定部204は、シフトダウンへの変速要求があるか否かを判別する。この判別は、例えば図14に示すように、目標ギヤポジションが例えば「2」から「1」に切り替わったかどうかで行われる。
シフトダウンの変速要求があった場合は(ステップS101:YES)、次のステップS102に進み、エンジン回転数判定部206は、運転者によるスロットル開度の増加に伴い、エンジン回転数Neが上昇を開始したか否かを判別する。エンジン回転数Neが上昇を開始した場合は(ステップS102:YES)、ステップS103に進み、クラッチ接続状態判定部220は、クラッチレバーLのリリース(接続)が開始されるのを待つ。クラッチレバーLのリリースが開始された段階で(ステップS103:YES)、次のステップS104に進み、接続タイミング記録部222は、クラッチレバーLのリリース開始時点をメモリ214に記録する。
その後、ステップS105において、クラッチ接続状態判定部220は、クラッチレバーLのリリース開始時点から所定時間Tb(>>Ta)内であるか否かを判別する。所定時間Tb内であれば(ステップS105:YES)、ステップS106に進み、容量値記録部224及びエンジン回転数記録部226は、現在の容量値とエンジン回転数Neをメモリ214にそれぞれ時系列に記録する。
次いで、ステップS107において、クラッチ接続状態判定部220は、クラッチレバーLの操作によるクラッチの接続が完了したか否かを判別する。この判別は、例えば容量値が上限値に達したかどうかで行われる。クラッチの接続が完了していなければ(ステップS107:NO)、上記ステップS105に進み、該ステップS105以降の処理を繰り返す。
そして、クラッチレバーLの操作によるクラッチの接続が完了した段階で(ステップS107:YES)、次のステップS108に進み、接続タイミング記録部222は、クラッチの接続完了時点をメモリ214に記録する。
その後、図21のステップS109において、容量値変動照合部230は、メモリ214に記録した容量値変動の時系列データと、変速マップMに登録された基準、並びに、コンフォートモードであればマニュアル操作クラッチ容量演算部185が導き出す容量値変動の時系列データとを照合する。
照合の結果、合致率が例えば90%以上の場合、ステップS110に進み、判定結果表示処理部232は、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、例えばランクに対応する文字等として「達人」を表示し、さらに、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数変動を表示する。
同様に、合致率が例えば80%以上90%未満の場合、ステップS111に進み、判定結果表示処理部232は、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、例えばランクに対応する文字等として「4」を表示し、さらに、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数変動を表示する。
同様に、合致率が例えば70%以上80%未満の場合、ステップS112に進み、判定結果表示処理部232は、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、例えばランクに対応する文字等として「3」を表示し、さらに、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数Neを表示する。
同様に、合致率が例えば60%以上70%未満の場合、ステップS113に進み、判定結果表示処理部232は、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、例えばランクに対応する文字等として「2」を表示し、さらに、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数Neを表示する。
同様に、合致率が例えば60%未満の場合、ステップS114に進み、判定結果表示処理部232は、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、例えばランクに対応する文字等として「1」を表示し、さらに、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数Neを表示する。
一方、図20の上記ステップS102において、エンジン回転数Neが上昇を開始していないと判別した場合は、ステップS114に進み、容量値が増加しているか否かを判別する。容量値が増加していれば、ステップS115に進み、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、アイコン「!」を表示し、さらに、ブリッピング操作をコーチングするメッセージを表示する。
他方、図20の上記ステップS105において、所定時間を経過したと判別された場合は、ステップS116に進み、TBW(スロットル・バイ・ワイヤ)でエンジン回転数Neを自動で調整し、その後、ステップS117において、クラッチを強制的に接続する。
さらに、ステップS118において、ディスプレイ218に固定データを表示すると共に、アイコン「!」を表示し、例えば強制接続したことを示すメッセージを表示する。この場合、クラッチレバーLのリリースのタイミングをコーチングするメッセージを表示してもよい。このとき、メモリ214に時系列に記録された容量値変動とエンジン回転数Neを表示してもよい。
上述の例では、5段階評価したが、それ以上の段階に評価してもよい。その場合、メモリ214に記録したクラッチ接続開始時点及びクラッチ接続完了時点とそれぞれの基準とを比較して評価の段階を増やしてもよい。
このように、本実施の形態は、車両10の運転者の運転技量を判定する運転技量判定装置200であって、運転者のクラッチ操作状態を検知するクラッチ操作状態検知装置(クラッチレバーL、クラッチレバー操作量センサSEL、容量値記録部224)、運転者のスロットル操作状態を検知するスロットル操作状態検知装置(スロットル開度センサ103、エンジン回転数センサ130、エンジン回転数記録部226)とを有する。
これにより、運転者の直接的な操作で、運転者の運転技量、例えばブリッピング操作等の運転技量を容易に判定することができる。
本実施の形態において、少なくとも車両10のエンジン回転数Neの変化の状況と運転者によるクラッチ操作のタイミングの情報により、運転者の運転技量を判定する。これにより、運転者の運転技量に差がでやすいエンジン回転数Neの変化に対するクラッチ操作のタイミングから、運転技量を直接的に判定することができる。
本実施の形態において、少なくとも運転者による変速機1のシフトダウン操作中における運転者のクラッチ操作とスロットル操作とから、運転者の運転技量を判定する。これにより、運転者の運転技量に差がでやすいシフトダウン操作中のクラッチ操作とスロットル操作から、運転技量を直接的に判定することができる。
本実施の形態において、少なくともシフトダウン操作中のブリッピング操作によるエンジン回転数Neの上昇と、クラッチ操作によるクラッチの断接タイミングとから、運転者の運転技量を判定する。これにより、シフトダウン操作中のブリッピング操作とシフトダウン操作から、運転者の運転技量を直接的に判定することができる。
本実施の形態において、運転技量判定装置200は、車両10に設置された自動変速制御装置に組み込まれ、運転者の選択指示により作動する。これにより、自動変速制御装置に用いられるセンサ等を有効に用いて、運転者の運転技量を判定することができる。
本実施の形態において、自動変速制御装置120は、運転者により、自動変速モードと、手動変速モードを選択でき、またさらに、手動変速モードでは、手動クラッチ操作モードを選択できるものであり、運転技量判定装置200は、手動クラッチ操作モードの選択時に、運転者の選択指示により作動する。これにより、手動クラッチ操作モードを選択できる自動変速制御装置に用いられるセンサ等を有効に用いて、手動クラッチ操作モードで運転者の運転技量を判定することができる。
本実施の形態において、技量判定時に行う変速制御は、自動変速制御装置120による自動変速制御の一部(例えばコンフォートモードでは実行される、クラッチの接続タイミングの修正や、自動ブリッピング制御等)をさせない制御(例えばダイレクトモード)を行うものであって、運転技量判定装置200は、所定の条件下で前述の一部の制御が行われる制御(例えばコンフォートモード)が導き出す指令と、その一部が行われない制御であって運転者の運転操作に基づく制御(前記ダイレクトモード)が出す指令とを比較することにより、運転者の運転技量を判定する。これにより、自動変速装置1に用いられる変速制御のプログラムやセンサ等を有効に用いて、運転者の運転技量を判定することができる。
本実施の形態において、運転者の運転技量の判定結果を運転者へ通知する手段(判定結果表示処理部232)を有する。これにより、運転技量の判定結果を適切に運転者に知らせることができる。
本実施の形態において、判定結果は、運転者による変速時の車体の挙動により、運転者に通知する。これにより、運転技量の判定結果を車体の挙動を用いて体感的に運転者に知らせることができる。
また、本実施の形態に係る運転技量判定方法は、運転者のクラッチ操作状態を検知するステップと、運転者のスロットル操作状態を検知するステップとを有する。これにより、運転者の直接的な操作で、運転者の運転技量を判断することができる。
本発明は上記した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
すなわち、技量判定はシフトダウン時以外であってもよい。例えば、発進時やシフトアップの際に運転者の技量判定を行ってもよい。
上述の例では、運転技量判定装置200を自動変速制御装置120を有する車両10に適用した例を示したが、各種センサ、演算装置を具備すればよいため、自動変速制御装置120を搭載しない車両に適用してもよい。
運転者の変速のタイミングがずれていたときの挙動を、より拡大する方向で、変速制御させるものであってもよい。
上述したダイレクトモードでは、クラッチ保護のためのクラッチの自動接続を行うようにしたが、その他、回転が小さいときにクラッチをつなぐことによる、変速時のエンジンストップを回避するために、クラッチを自動的に切断する等、極限事象での自動的な介入を許容してもよい(セーフティモード)。
もちろん、車両は上述のようなセーフティモードがないものであってもよい。例えばエンストも許容し、運転者の経験値を積むものであってもよい。
コンフォートモードで技量判定を行うものであってもよい。この場合、運転者は体感的には感じられないが、ディスプレイでクラッチレバー操作のタイミングを知ることができる。
また、車体挙動の体感は、クラッチ油圧の制御により、軽微な車体挙動を発生させて運転者に体感させる等、ハプティックデバイスを用いるものであってもよい。
運転者に対するコーチングのためのメッセージやランク等を表示する際に、音声出力を伴ってもよい。
10…車両 103…スロットル開度センサ
120…AMT制御ユニット 130…エンジン回転数センサ
180…変速制御部 181…目標ギヤポジション判定部
183…手動操作クラッチ判定部
185…手動操作クラッチ容量演算部 188…クラッチ容量出力値演算部
200…運転技量判定装置 210…コンフォートモード指令部
212…ダイレクトモード処理部 216…運転技量判定部
218…ディスプレイ 224…容量値記録部
226…エンジン回転数記録部 230…容量値変動照合部
232…判定結果表示処理部 AT…自動変速処理部
D…へこみ L…クラッチレバー
M…変速マップ MT…手動変速処理部
SEL…クラッチレバー操作量センサ SEV…車速センサ
TCL…ツインクラッチ TM…変速機

Claims (7)

  1. 操向ハンドルの車幅方向左側に、エンジンと後輪との間の駆動力伝達を断接するためのクラッチレバーを有する鞍乗り型車両(10)の運転者の運転技量を判定する運転技量判定装置(200)であって、
    前記運転者のクラッチ操作状態を検知するクラッチ操作状態検知装置(L、SEL、224)と、
    前記運転者のスロットル操作状態を検知するスロットル操作状態検知装置(103、130、226)とを有し、
    少なくとも前記運転者による変速機(1)のシフトダウン操作中におけるブリッピング操作によるエンジン回転数の上昇と、クラッチ接続に向けてクラッチ操作を開始するタイミングと、前記クラッチ操作によってクラッチが接続されたタイミングとに基づいて、前記運転者の運転技量を判定することを特徴とする運転技量判定装置。
  2. 請求項1記載の運転技量判定装置において、
    前記運転技量判定装置(200)は、前記鞍乗り型車両(10)に設置された自動変速制御装置(120)に組み込まれ、前記運転者の選択指示により作動することを特徴とする運転技量判定装置。
  3. 請求項記載の運転技量判定装置において、
    前記自動変速制御装置(120)は、前記運転者により、自動変速モードと、手動変速モードを選択できるものであり、
    前記運転技量判定装置(200)は、前記手動変速モードの選択時に、前記運転者の選択指示により作動することを特徴とする運転技量判定装置。
  4. 請求項記載の運転技量判定装置において、
    前記運転技量判定装置(200)の作動に基づく変速制御は、前記運転者の運転操作に基づく制御であって、前記自動変速制御装置(120)による自動変速制御で行われる制御の少なくとも一部の制御が実行されない制御であり、
    前記運転者の運転技量の判定は、前記自動変速制御装置(120)が導き出す指令と、前記運転者の運転操作に基づく制御による指令とを所定の走行条件で比較することにより、前記運転者の運転技量を判定することを特徴とする運転技量判定装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の運転技量判定装置において、
    前記運転者の運転技量の判定結果を前記運転者へ通知する手段(232)を有することを特徴とする運転技量判定装置。
  6. 請求項記載の運転技量判定装置において、
    前記判定結果は、前記運転者による変速時の車体の挙動により、前記運転者に通知することを特徴とする運転技量判定装置。
  7. 操向ハンドルの車幅方向左側に、エンジンと後輪との間の駆動力伝達を断接するためのクラッチレバーを有する鞍乗り型車両の運転者の運転技量を判定する運転技量判定方法であって、
    前記運転者のクラッチ操作状態を検知するステップと、
    前記運転者のスロットル操作状態を検知するステップとを有し、
    少なくとも前記運転者による変速機(1)のシフトダウン操作中におけるブリッピング操作によるエンジン回転数の上昇と、クラッチ接続に向けてクラッチ操作を開始するタイミングと、前記クラッチ操作によってクラッチが接続されたタイミングとに基づいて、前記運転者の運転技量を判定することを特徴とする運転技量判定方法。
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