JP6467152B2 - 操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船舶の機敏かつ安定した操縦性能を発揮しつつ、船舶の推進性能を向上し、洋上航行中の燃料消費量の低減化によるCO2排出指標(Energy Efficiency Design Index[EEDI])の基準に適合する舵板の鉛直面射影形状を門形状(ゲート形状)とする操舵装置に関し、水上船舶に好適なものである。
国際海運CO2排出削減のための改正等を盛り込んだ「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律」が平成25年1月から施行され、CO2排出削減の具体的目標が設定されるなど燃料費の削減のみならず、環境政策目標も掲げられ、目標年次を区切り、順次現行から総量20%(2030年)の国際海運CO2排出数値削減目標が設定されている。この幾分かは推進効率の向上で実現されることが期待されている。その実現手段として、非特許文献1「船舶からのCO2 削減技術開発事業支援対象案件一覧(22件)」表に記載されているように、ディーゼル機関についてはその効率向上と熱回収、船体については推進効率の高い船型、プロペラ効率の向上、流体摩擦抵抗の低減等のテーマ検討がなされているが、本発明は、これらからは示唆されていない、舵の配置とその回転を担う操舵装置に係わる技術という課題に着目し、この政策目標へアプローチするものである。
船舶は装備している舵により自由な方向への航行を可能としている。そもそもその起源をさかのぼれば、化石燃料を動力源とする以前、帆船の時代には、船は、その向かう目的地の方向に無関係に吹く風をエネルギー源とし航海していた。帆船は船の受ける風力を船体と舵とが一体となって船の推進力に変換する。すなわち、帆船の舵は単に船の進行方向を変える操船ばかりでなく、帆と共に船を動かす推進機であり、風上方向にも進行することを可能とする作用を提供する。舵のない帆船は風に流されるだけであって、帆船は舵の作用で所定の方向に進むことができるのである。この点、船を熱機関でプロペラを回転さて遠航している今日の船の舵は、帆船の舵とはその機能・作用が大きく変容している。このプロペラ推進機構により、真追手で一定の強さの風を受けて走行する状況と同じ状態で走ることが可能となった。
こうして、海洋を航行しているプロペラ船は、目的地に向かい直進することとなった。殆どの時間は直進で足りるのである。
プロペラ船が直進する時、操舵の用はないのであるから大きな舵は不要である。プロペラ船では、帆船と異なり舵は前進のための推進力を担うわけではないからである。ただ、旋回性能を得るためにも、尚、大きな舵を備えざるを得ないのが現状である。
輸送力の増強に貢献する幅広船のように、進路を安定に保つという保針性能が劣るものもあり、直進時に舵が全く不要であるかというとそういう訳でもない。進路不安定により操船が困難になる船型もあり、そうなると保針性能のために舵面積を増大せざるを得ない場合もある(非特許文献2)。
ところが、大きな舵では、翼性能を表す舵長の縦横比が大きくならざるを得ず、そうすると翼まわりでは、正圧域から負圧域への渦の回り込みにより旋回時の舵の翼性能が劣ってくるし、巡航時共々乱流の発生から翼抗力が増すし、そもそも面積の増加により推進抵抗が増大するという弊害を生ずる。
このような舵の推進抵抗という弊害を鑑みると、本来、舵は、プロペラスクリューの後流の位置にあるのは好ましくはないのである。何となれば、推進抵抗は流速の二乗に比例して大きくなるという性質があり、舵がプロペラスクリューの後流の位置に設けてあるとプロペラスクリューの排出流速の加速により推進抵抗が大きくなってしまうからである。
推進機構に目を転ずると、商用の水上船舶では、化石燃料を動力源とするプロペラ推進機構を持つが、コストと量産性及び貨物積載スペースの確保の要請から1軸1舵の推進・操舵機構を取るのが一般である。1軸・1舵の構成では、機敏な操舵能力を重視すれば、舵はプロペラの後流に配置せざるを得ない。
こうして、通常の船舶によく見られるようプロペラの直後に舵が備えられるのであるが、舵は、船速よりも流速の速いプロペラの水流の抵抗体として作用するため、直進時には推進性能を阻害する要因となる。船が直進する時には、プロペラの後方には何もない方がよいのである。
そうすると、1軸1舵の推進操舵構成を離れてみることが必要なことがわかる。例えば、可変ピッチプロペラを持つツインスクリュー船、すなわち2軸の推進機構を備える船舶は、原理的には、そのピッチの変更、プロペラ回転数の変更、片プロペラの逆転等により操船も可能であるが、実際には、保針性能の点、精密な操船のためプロペラの後方に舵が設けられている。
他にも、ジェット推進船では船尾に水の噴出する方向を決める装置を備え、プロペラの後方に舵がなくとも操船が可能である。この場合も、舵を持たない構成も可となることから、舵の抵抗体を排除することができるが、船舶の巡航速度25ノット以下ではプロペラスクリュー推進効率に比して、ウォータジェットの推進効率は甚だ低いという難点がある。
このように2軸推進やジェット推進により舵を廃することが可能に見えるが、実際には、上述のとおり、進路を安定に保つという保針性能の点で、直進時に舵が全く不要であるかというとそういう訳でもない。ノズルの枢動により操船に比較的優れるジェット推進船でも針路安定性改善のため、スケグを設ける必要があるという(非特許文献3)。
制動能力に着眼し、1軸推進2舵操船の操舵機構を提案している商用技術も見受けられる(非特許文献4,5)。この提案のように緊急時の急停止には、舵が船体に対して直角になるように、すなわち舵角が90度となるまで舵を回転させることが好ましい。1軸2舵であれば、2枚の舵が連動し強力な制動機能を発揮できることが知られており、シリング舵による1軸2舵システムも実用化されているが、この提案では常時プロペラの後流に舵を配置することとされている。すなわち、2枚の舵は、プロペラの後流に配置され、プロペラの水流の抵抗体として作用し、遠航推進性能を阻害する点で先の技術と大きな変わりはない。
船舶の旋回には、プロペラ水流を進行方向に対して偏向させるため、舵はより大きな舵角を取れることが好ましいが、従来技術では、油圧シリンダによる往復動を回転運動に転換させようとする場合、十分な動力の伝達を図り、船尾の限られたスペースでは、左右35°の総舵角70°が限界であったが、近年改良が施され、140度までの範囲での操舵駆動装置も使用されている。従って、従来からの油圧シリンダ機構による動力機構を使用する駆動機構を採用する操舵装置構成では、舵角範囲を140度の範囲に限って駆動機構を構成し、信頼性と経済性を確保するのが好ましい。
一方、プロペラ後流に舵が存在しないものとして、プロペラ周囲に円筒形状の枢動プロペラノズル、特にコルトノズルを配置し、当該ノズルが枢動することにより、操縦機能を提供し、舵を不要とする操舵装置が開示されている(特許文献2)。古くから存するコルトノズルを改良したものである。コルトノズルは、ノズル内の流れにより、推力を発生させるものであるが、元々コルトノズル自体には操舵機能は具備してなく、もっぱら推力を発生させることを目的とする。円筒形状のノズルの存在で流体抵抗が増すため巡航船には適さず、専ら高いプロペラ推力を要するタグボートや漁船であって、低速度の船舶に採用されている技術である。ノズル枢動による限られた範囲の操舵にしか適さないため、燃料消費量低減を実現する高い推進性能並びに高い旋回性能を目的とするものではない。
尤も他の船舶の中にも巡視船等急速停止が求められる特殊船舶があり、このような小回りの効く用途の船舶にコルトノズルは有効であるようにも思われるが、コルトノズルは、本来、巡視船等の特殊艦艇に求められる急速停止をする機能に欠けるという難点がある。具体的には、急減速する能力に欠ける、減速時からプロペラ逆転に至るまでのプロペラ遊転を止めるに時間を要する、という難点があった。
さらに、非特許文献6には、コルトノズルをプロペラ周囲に配置し、コルトノズルを舵のように回転させることで船尾に配置する舵の代替とする機構が掲載されている。しかしながら、そもそもコルトノズルは、円筒形状のノズルの存在で進行方向へは流体抵抗が増すため巡航船舶には適さず、円筒形状のため左右に振っても流体は円筒の上下方向に逃げるため、必要とする旋回舵力を得るに不十分である。このような特性からコルトノズルは、専ら高いプロペラ推力を要するタグボートや漁船であって、低速度の船舶に採用されている技術のため、燃料消費量低減を実現する高い推進性能を追求しようとする本発明の課題と目的を異にするものである
ところで、艦尾の積載スペースを拡充するためにプロペラと船尾舵の占める長さを短縮することを目的として、2枚の舵をプロペラの両脇に配置する船舶が提案されている(特許文献3)。しかしながら、特許文献3の図8に示す構成では、操舵範囲に限界があり、舵板の抗力・揚力による操舵には従来技術程度しか望めず、プロペラ後流の偏向流を作り出すことに難があって、高い旋回性能を得ることはできないと考えられる。
特許文献3の図9と図12には、2枚の舵で挟むのではなく、円筒形状の舵として、コルトノズルを回転自在に配置する構成も提案されている。この円筒形状の主舵はコルトノズルとは異なり、ノズルは形成されていないが円筒形状のため舵板に比べて水は上下に逃げるため、高い旋回性能に必要とされる舵力発生に不十分であると考えられる。
特許文献4には、対向する2枚舵により高い旋回性能と推進効率を達成する提案が記載されているが、プロペラの後流に配置することに変わりなく、性能の向上には、上記で議論した限界がある。
特開昭50−55094号公報 特表2013−520346号公報 特開2010−13087号公報 特開2012−131475号公報
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji06_hh_000061.html 「船舶からのCO2削減技術開発支援事業の評価について」,添付資料「船舶からのCO2削減技術開発支援事業の評価について」プレスリリース,国土交通省海事局安全・環境政策課,平成25年3月29日 ある進路不安定船におけるスケグ及び舵数の効果について、川野浩一、日本造船学会論文集第126号。167ページ〜172ページ。 スケグによる高速船の針路安定性改善、安川他、日本船舶海洋工学会 日本船舶海洋工学会論文集 (3), 125-131, 2006-06 。 新・舵取機械・舵システムの新しい概念―シリングラダ―、ロータリーベーン舵取機、ベクツィン・ラダーシステム(2)日本マリンエンジニアリング学会誌、第45巻 第3号 P97−104 新・舵取機械・舵システムの新しい概念―シリングラダ―、ロータリーベーン舵取機、ベクツィン・ラダーシステム(1)日本マリンエンジニアリング学会誌、第45巻 第2号 P93−99 http://www.ship-doctor.com/menu1/menu1_18.html
以上に示されるように、1軸推進1舵構成のもとで数々の推進性能向上を目的として工夫が重ねられてはいるが、同構成の制約条件の下での最適化にとどまる。2軸推進構成のもとで旋回性能を確保する工夫もあるが機関の重畳というコスト面で問題がある。舵形状の工夫により旋回性能を確保しつつ、形状変更から生ずる性能減を補完する工夫もされているが、巡航推進性能の向上には、追加の形状は、直進時には寧ろ抵抗の増加でしかない。船尾の専用舵を不要とするコルトノズルは、そもそも推進効率性能の点で問題があるし、急停止する機能に欠ける。ただ単に舵をプロペラの両脇に配置するだけでは、従来よりも高い推進性能は得られるとしても、高い操縦性能を追求するには不十分である。本発明は、化石燃料の利用による高速水流を提供できるプロペラ船舶の時代の優れた操縦性能と優れた推進機能を備える舵を提供する、新しい舵である。
新しい舵には、推進性能の向上による化石燃料消費量及びCO2発生量の削減、高い操作性能確保が求められる。
そうすると巡航直進時には、推進性能の向上を主眼として、舵はプロペラ後流に配置されていないことが好ましく、変針時には、舵はプロペラ後流に配置され、かつ、制動時には、舵は船体と大きな舵角で操舵できること、望ましくは90度の舵角を実現する操舵機構が望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、巡航直進時のプロペラの推進効率を高めるために巡航直進時には、舵がプロペラ後流に位置することなく、かつ、幅広船にも適合する針路安定能力を備え、変針時にはプロペラ後流を針路と逆方向に偏向させ、緊急制動時には、船体と90度又はこれに近い舵角による緊急制動を可能とし、機敏な操舵旋回性能を確保する操舵装置を提供することを目的とする。
この課題を解決した本発明は以下のとおりである。
舵軸を回転させる駆動機構を有する操舵装置であって、該舵軸は、スクリュー軸両脇の上方でプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、各々の舵軸に舵板が上部で連結され、
巡航直進の保針操船の場合には、両舵板は、プロペラ両脇側方に保持され、
針路を変える変針操船の場合には、少なくとも一方の舵板は、舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回可能であり、選択的にもう一方の舵板は、舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側に旋回可能であることを特徴とする操舵装置。
舵軸がスクリュー軸上方両脇にプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、舵軸は、舵板を上部で連結し、巡航直進時に舵板をプロペラ側方に保持する。
巡航直進時には、2枚の舵はプロペラの両脇に船軸と平行に配置される。プロペラ水流を邪魔することはないため、従来技術のプロペラ後流配置の2舵のものに比べて、翼まわりの流れから受ける翼抗力が下がり、より高い推進性能を提供できる。舵は巡航直進時にはプロペラの両脇に2枚配置され、1枚舵構成に比して2枚舵構成のうちの1枚は、1枚舵で同じ舵性能を与える舵面積より小さな面積で同じ舵高さとすれば、すなわち、船軸方向の翼弦長を1枚舵による場合より小さくすれば、アスペクト比を大きくすることにより、かつ小さな翼により翼厚を薄くスリムにできるから、舵翼端からのまわり込みによる揚力の低下、抗力の増加を抑え、小さな舵で推進性能と操縦性能を満たし、1枚舵で同じ舵性能を与えるものよりも幅狭の舵とし、より小さな流体粘性抵抗を受ける薄肉の舵面とし、巡航時に高い推進効率が得られることを可能とする。逆に言えば、巡航時に高い推進効率が得られる程、翼弦長を幅狭かつ薄肉の翼にするのが好ましい。翼弦長を小さくできれば、翼厚さも薄肉化でき、これらが相乗効果を上げスリムな翼形状により、翼端の渦発生状況及び抗力低下の効果を得ることができ、操舵に十二分な舵面積を保持しつつ、推進効率を増加させることを可能とする。
直進から暴風、波浪、海流等により左右にぶれる場合を考えてみると、従来の1軸1舵であれば、船軸中心線と一致する軸線上に舵板は配置されているので、船尾を中心に左右に振れた場合には、舵軸に一致する線上に配置される舵板では矯正作用は小さい。したがって、場合により、舵板の舵角を微妙にアクティブに制御する必要も生ずる。
それに対して本発明に係る操舵装置では、巡航時には、プロペラの両脇側方に舵板は配置され、船軸中心線から離れた位置にある。そうすると、直進から何らかの擾乱により左右にぶれる場合でも、舵板の舵角をアクティブに制御せずとも船軸中心線から離隔した位置にある分だけモーメントの作用で本来進路への矯正作用、すなわち保針性能が向上する。
プロペラの両脇側方に舵板は配置され、船軸中心線から離れた位置にある巡航時の舵板は、いわば、非特許文献2に記載されているようなスケグの役割を提供するのである。そうすると、船体設計にも相互依存するが、本発明によれば、航行が不安定となり易いと云う幅広船でも、巡航安定性を満たす舵板をより小さな舵板面積で提供することができ、より小さな流体粘性抵抗を受ける大きさとし、巡航時に高い推進効率が得られるという効果がある。
舵軸をスクリュー軸上方両脇にプロペラよりも船首寄り前方に配置するのは、以下の理由による。
変針時には、舵板はプロペラ側方からプロペラ上流側に旋回し、船速と海流速との速度差から生ずる舵力を受け船舶の旋回能力を得るが、舵板の前方への旋回時には、舵板が船体に近寄るため、舵板と船体との隙間を流れる水との直接の相互干渉、船尾近傍の複雑な流れ場、プロペラ入口流との相互干渉及び船体近傍に生ずる伴流による影響を少なからず受け、所要の操舵能力を発揮できない。舵板はプロペラ側方からプロペラ上流側に船軸と45°旋回させたときに、少なくとも舵板はプロペラの回転半径よりも距離をおいて船体から離隔していることが好ましい。そうすると巡航時には、舵板は、プロペラ両脇側方に保持されているのであるから、舵軸がプロペラ先端とプロペラ中心の間に配置されると、舵板をプロペラ側方からプロペラ上流側まで45°旋回させたときには、舵板の船首側翼先端と船体軸との距離は、プロペラの回転半径よりも小さくなり、船体に近寄りすぎる。となれば、舵板位置は、船体に近寄るため、船尾近傍の船体との相互干渉及び船尾近傍に生ずる伴流による影響を少なからず受け、舵は複雑な船尾近傍流れ場の水流を受けて十分な舵力を発生させるを得ず、この舵板が与える船舶の旋回力は思いのほか、小さいものとなるばかりでなく、操船の状況判断にも難を生ずる場合もあり得る。
こうして、舵軸はプロペラ回転面近傍に配置されるのではなく、スクリュー軸上方の両脇にプロペラよりも船首寄り前方に舵軸が配置され、旋回中心をプロペラ回転面よりも船首寄り前方に位置させ、舵板の旋回半径をより大きくする。船体から離隔した位置に舵板を進行方向に、例えば、45°の舵角で舵取りをする。舵軸を船軸からプロペラ半径の二分の一離隔させ、プロペラ半径の二分の一離隔する前方に配置し、片方の舵を船首側へ45°の舵取りをすれば舵板の船首側翼先端と船体軸との距離は、プロペラ半径の1.7倍となり、伴流から離れ船速からかなり落ちた流れ場に舵翼を置くことが可能となり、十分に旋回する作用力を受けることができる。
このように舵軸をスクリュー軸上方両脇にプロペラよりも船首寄り前方に配置するとき、一方の舵板をプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回すれば、プロペラ後流の流れを船舶変針方向の反対方向に偏向させその反作用を舵力とする。この場合には、側方に位置する時の舵板は、後流側に旋回するに十分な隙間をプロペラとの間に確保するように設計すべきであることは勿論であるが、この巡航時の舵板とプロペラとの隙間は離れすぎるとプロペラの後流排出を整流化する作用が不十分となり、プロペラから生ずる後流が周囲に拡散させない隙間とすることが好ましい。
以上に示されるように、舵軸を回転させる駆動機構を有する操舵装置は、舵軸、舵板の位置関係について以下を構成し、課題を解決する。
舵軸の位置を、スクリュー軸上方の両脇にプロペラよりも船首寄り前方に配置し、
1)巡航直進時には、舵板をプロペラ両脇側方に各1枚保持し、
・高アスペクト比の翼により、推進抵抗を低減し推進効率を向上させ、
・スケグと同等の作用により、保針性能を向上させる。
−舵板は、プロペラ側方に船軸中心に線対称に離隔して配置され、
−相互にスタビライザーとして機能し、高い保針性能を提供する。
2)変針時には、
(a)一方の舵板を、舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラよりも上流に旋回し、
舵板の旋回半径を確保し、十分に船体及びプロペラと離隔した位置に舵板は配置され、前方への舵板旋回時にも、
−船体と舵板との間の流れとの直接の相互干渉、
−プロペラ入口流との相互干渉及び、
−船尾近傍の複雑な流れ場並びに船舷近傍に生ずる伴流による影響、
を排し、船速で走行する舵板へ緩流速である水から受ける反力を舵力とし、船軸から離隔したモーメント作用も合わせて高い旋回性能を提供する。
(b)もう一方の舵板は、舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回し、大きな舵角によりプロペラ後流を大きな舵角沿いに偏向させ、反力による舵力で高い旋回性能を提供する(プロペラ作用と一体となった運動量理論による力学的解釈)。
前記2枚の舵板は直進時にはプロペラの両脇に配置され、2枚の舵板によりプロペラを挟むように構成する空間の船の進行方向前端面がプロペラの軸方向前端面で構成される水流入面よりも船首方向に突出させた位置となる長さに2枚の舵板は構成され、プロペラ水流の整流作用を呈することを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
2枚の舵は、その相互作用によりプロペラに流入する水の流れを整流してプロペラの推進効率を高める機能を提供する。単にプロペラ水流から発生する舵部抵抗力を排除するために舵をプロペラから離れた前方に位置させる方式では、このような整流作用は得られない。
2枚の舵板は、直進時にはプロペラの両脇に配置され、これらがプロペラを挟むように構成する空間の船の進行方向前端面がプロペラの軸方向前端面で構成される水流入面よりも、船首方向に突出させた位置となる長さに舵板は構成される。このような構成では、船首方向に突出させた2枚の舵板に挟み込まれる領域により、プロペラへの水流入口の乱れを抑え、入口部での整流効果を与え、プロペラ回転面で2枚の舵に挟み込まれる領域では、水の流れが拘束され、プロペラ後流を整流化し後流の流速を速め、旋回性能を上げるという効果がある。積荷スペースを増加させる都合上、肥大船だと船尾形状を肥大させ、プロペラ上流からの水の流れを船尾船体の流線形状で形成させることができないため、本発明に係る2枚の舵の整流作用の効果が大きくなる。
2枚の舵板は、直進時にはプロペラの両脇に配置され、2枚の舵板によりプロペラを挟むように構成する空間の船尾方向後端面がプロペラの軸方向後端面で構成される水流出面よりも、船尾方向に突出させた位置となる長さに2枚の舵板を構成できる。
2枚の舵板は、直進時にプロペラの両脇に配置されたとき、これらがプロペラを挟むように構成する空間の船の進行方向後端面がプロペラの軸方向の回転後端面で構成される水流出面よりも、船尾方向に突出させた位置となるよう舵板長さは構成され、プロペラ排出側の水の流れを整流し、推進効率を高めるという効果を発揮するとともに後流の流速を速め、旋回性能を上げるという効果がある。
2枚の舵板は、双方が同時にプロペラを挟んで対向しながら同じ回転方向に旋回し、同時に互いに反対向きに旋回可能である
舵軸は、スクリュー軸両脇の上方でプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、自在に運動できるが、巡航直進時又は変針時に2枚の舵板は、双方が同時にプロペラを挟んで対向しながら同じ回転方向に旋回すれば、操船が簡易になりわかりやすい。従来の操舵装置でも機械的に運動を拘束し、二つの舵が同じ操舵角で操舵されるように構成もされているのが通常であったが、本発明に係る操舵装置では、制動時にも舵を制動に効かせるところにも特徴があり、この場合には、同時に互いに反対向きに前方へ旋回させ、ゲートを開門するように動作させ、舵板を船舷に突出させれば左右への船首の振れを発生させることを避けつつ、急制動をかけることができ、その後互いに反対向きに後方へ同時に旋回させ、ゲートを閉じるようにプロペラ後流を閉塞させれば、プロペラの遊転を減速させることができ、この場合もこのような対称的な舵の動きをさせることで、左右への揺れ発生を抑えることができる。
舵軸が独立に回転自在に支持され、舵板は自在に旋回できるのであるが、各々が各舵軸まわりを完全独立に運動するよりも、双方が同時にプロペラを挟んで対向しながら同じ回転方向に旋回すれば旋回効果も倍加するし、操船が簡易になりわかりやすく運航状態も安定する。双方が同時にプロペラを挟んで対向しながら同じ回転方向に同じ舵角で旋回することが好ましい。この場合には、双方が同時にプロペラを挟んで対向し、同方向にプロペラのまわりを旋回することにより、スラスターに近い偏向水流を発生させる等高い旋回性能を提供できる。制動時には、舵板を同時に互いに反対向きに前方へ旋回させ、ゲートを開門するように動作させ、舵板を船舷横方向に突出させるという急制動をかける際にも、二つの舵板を互いに船軸に線対称に運転させれば、回避動作の要否は別として、急制動時も直進を保て運航を安定させることができる。
さらに、後流出口を閉塞させるように、プロペラ後端と舵板を近接させれば、プロペラの遊転も減速させることができるが、この場合も、同時に互いに反対向きに船軸に線対称に後方へ旋回させ、ゲートを閉じるようにプロペラ後流を閉塞させれば、プロペラの遊転を同時に同様の作用力で減速させることができ、船体が左右への揺れを防止し、運航を安定させることができる。なお。この制動作用をより効果的に働かせるためには、制動時の2枚の舵板とプロペラの後端との距離は小さい方がよい。
舵軸を2つとし2枚の舵板に専属の舵軸を設けているため、プロペラまわりに舵板を旋回させるとき2枚の舵板とプロペラの後端との距離を近接させる自由度の高い設計が可能となり、制動能力を高める効果を発揮する。
変針操船の場合には、舵板のプロペラ側方からプロペラ後流側への旋回は、船軸に対して舵角45°まで後方側へ旋回可能であり、舵板のプロペラ側方からプロペラ上流側への旋回は、船軸に対して舵角−45°まで前方側へ旋回可能である。
変針時の舵板のプロペラ側方からプロペラ後流側までの旋回は、船軸に対して舵角45°を超えて後方側へ及んだり、−45°を超えて前方側へ及んだりすると水流の反転成分が台頭してくるだけ、変針時の推進性能の点で不適当である。
減速急停止時には、両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側へ船軸に線対称に−45°を超えて旋回可能である。
制動時の一つの段階に巡航時の速い船速から減速する初動段階がある。この段階では、水流への抵抗を作り出し、推進抵抗を上げる方策を取ることが重要である。推進抵抗は、速度の二乗に比例して効くため、高速運航時に特に有効だからである。この減速急停止時の初期段階では、本発明に係る操舵装置では、両方の舵板を観音開きの扉を開くように両側へ開き、流体抗力を高めて制動力を発揮する。巡航時には、舵は船軸と平行に位置されるから、これを舵角45°以上に舵取りすると、水流を止めたり、反転させる成分が支配的となるため、制動力の効き方が45°以下と異なる作用の仕方となる。
減速急停止時には、船軸に線対称に操舵しないと、制動時に大きな舵力が発生するので、いわゆるブレーキの片効となれば、船首が大きく振れ危険な事態も発生しかねぬ程、不安定な操船を招きかねない。本発明に係る操舵装置では、各舵板が連結されている舵軸は各々が自在に回転するので、このような舵板の動きをさせることができる。場合により、変針時のように二つの舵板を同じ時計回りに旋回させてもよいし、本請求項に記載のように制動時には、一方の舵は反対向きに船軸に旋回させて、両者は、互いに線対称の位置にあるよう操舵させ、両舵板に同じ舵力が発生するように所定の効果を発揮させることができる新しい舵なのである。本発明に係る操舵装置の駆動機構は、各舵板は独立自在に旋回させることができるので、舵板をプロペラまわりに旋回回動して所定の舵角を取ることで、舵を船舶の制動にも自在に利用できるという効果を得る。舵角45°を超えると反流により左右の操舵力のみならず、停止力も船体に作用するようになり、減速時、停止運航時には好適である。舵角45°を超えれば、制止力が発生するので好ましい。舵角45°を超え、船軸と舵板が90°を成すに至れば、制止力は最大化され、より好適である。
停船時プロペラを逆回転する時には、両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側へ船軸に線対称に、双方の舵板によりプロペラ後流出口が閉門されるまで旋回可能である。
船を停止するためプロペラを逆転させる時は、早くプロペラの遊転を止めるため、両方の舵板をゲートを閉じるように後端へ旋回し、プロペラ後流出口を閉塞する。各舵板が連結されている舵軸は各々が自在に回転する。舵板は、場合により、同じ時計回りに旋回させてもよいし、互いに反対向きに船軸に線対称に旋回させて、所定の効果を発揮させることができる新しい舵である。この場合の操舵の目的は、急停止の必要な場面で、プロペラ駆動をリセットした後にプロペラが惰性で回っている時間を短縮し、早くプロペラの逆転開始を可能とすることである。
操舵装置の駆動機構は、各舵板は独立自在に旋回させることができるので、舵板をプロペラまわりに旋回回動して所定の舵角を取ることで、舵を船舶の制動にも自在に利用できるという効果を得る。両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側へ船軸に線対称に、双方の舵板によりプロペラ後流口が閉門されるまで旋回可能とする。すなわち、2枚の舵板がプロペラ後流の仮想的な排出口をいわば門を閉じるように閉塞すれば、2枚の舵板とプロペラとの間の水の粘性及び生成される乱流渦によりプロペラの回転エネルギーが散逸され、早く停止する作用を与え、迅速な逆転操船に移ることを可能とする。
減速急停止時には、両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側へ船軸に線対称に舵角±90°に旋回可能である。
プロペラ側方からプロペラ上流側へ船軸に±90°に旋回すると、舵板は船軸と直交し
制動力が最大化されるという効果が得られる。
前記舵板は、板状のものであって、鉛直面への射影形状が両開き門形状に形成することができる。
舵板は舵軸に連結されるが、舵板を溶接・プレス加工・鍛造加工等で一体に形成するとその構造が単純となり、強度及び経済性の面で有利な効果を与える。舵板をゲート型(門型)の各左右門扉の形状に一体成形されるものは、中でも簡単な構成であって、強度及び経済性の面で最も有利な効果を与える。
前記舵板幅は、プロペラ後流に1枚舵板を配置した場合に割当てられる舵板幅の50%より大であることができる。
舵は巡航直進時にはプロペラの両脇に2枚配置され、1枚舵構成に比して2枚舵構成のうちの1枚は、1枚舵で同じ舵性能を与える舵面積よりも小さくすることができるはずである。同じ舵高さとすれば、すなわち、概念的に船軸方向の舵幅、翼で云えば翼弦長を1枚舵による場合よりも小さくでき、この場合には翼のアスペクト比がより大きくなっている。アスペクト比が大きい翼は、翼端からのまわり込みによる揚力の低下、抗力の増加を抑えるため、小さな舵で要求仕様を満たし、1枚舵で同じ舵性能を与えるものに比して、幅狭の小さな舵とし、より小さな流体粘性抵抗を受けるに過ぎない舵面とし、巡航時に高い推進効率が得られるものとする。逆に言えば、巡航時に高い推進効率が得られる程、幅狭にすべきである。幅狭にするとしても、幅狭にし全体として小型化されているため、粘性抵抗も渦のまわり込みによる揚力の低下も減ぜられるから、翼厚を薄肉とすれば、1枚舵で同じ舵性能を与えるものの舵面積と同一、すなわち、翼弦長で云えば半分の長さにまで小さくする要はなく、50%よりも大きくし旋回性能を向上させるのが好ましい。
舵板幅は、プロペラ後流に1枚舵板を配置した場合に割当てられる舵板幅の70%であることができる。
舵は巡航直進時にはプロペラの両脇に2枚配置され、1枚舵構成に比して2枚舵構成のうちの1枚は、1枚舵で同じ舵性能を与える舵面積よりも小さくすることができるはずである。同じ舵高さとすれば、すなわち、概念的に船軸方向の舵幅、翼で云えば翼弦長を1枚舵による場合よりも小さくでき、この場合には翼のアスペクト比がより大きくなっている。アスペクト比が大きい翼は、翼端からのまわり込みによる揚力の低下、抗力の増加を抑えるため、小さな舵で要求仕様を満たし、1枚舵で同じ舵性能を与えるものに比して、幅狭の小さな舵とし、より小さな流体粘性抵抗を受けるに過ぎない舵面とし、巡航時に高い推進効率が得られるものとする。逆に言えば、巡航時に高い推進効率が得られる程、幅狭にすべきである。幅狭にするとしても、幅狭にし全体として小型化されているため、粘性抵抗も渦のまわり込みによる揚力の低下も減ぜられるから、翼厚を薄肉とすれば、1枚舵で同じ舵性能を与えるものの舵面積と同一、すなわち、翼弦長で云えば半分の長さにまで小さくする要はなく、50%よりも大きくし旋回性能を向上させるのが好ましいが、この数値は、具体的には70%がより好ましい。旋回性能を向上させつつ推進性能を向上させることが可能だからである。
舵軸の回転により旋回される前記舵板の旋回の操舵角中央点と操舵桿中立点とが異なる態様がある。
従来の操舵装置駆動機構では、最大舵角は140°(面舵取舵で70°ずつ)である。ここで、前記巡航直進の保針操船時の船軸を基準とする舵角は0°であり、ここから従来技術による油圧シリンダ・ロッド機構とリンク機構により実現可能な舵旋回範囲は70°であるから、この最大限を従来の操舵機構で実現すれば、操舵角中央点から基準とするその最大角はその両側に70°である。操舵角中央点を舵輪ステアリング中立点、操舵桿中立点に一致させれば、船軸から70°ずつ両側へ舵を旋回させることとなる。ここで中立点とは、舵に何らの作用を働かせないときに舵輪又は舵操縦桿が取る位置を云う。すなわち直進時に舵板が取る位置に対応する舵輪又は操縦桿のステアリング角である。
第一に後流側への旋回であれば、プロペラ遊転を停止させる動作時の使用で最大舵角となり、理想的にはこの舵角は、90°が望ましい。プロペラ後流出口に最も近接する構成だからである。
第二に上流側への旋回であれば、舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側への旋回舵角の最大値とするのは、急制動時であって、こちらも理想的には、90°の舵角が望ましい。進行方向へ垂直に面する抵抗体として舵板が働き、水中下での流体抗力が最大化されるからである。
舵角0°から70°の旋回限度でもほぼ進行方向に垂直な抵抗面を船舷に突出させることができ、減速させるに十分とも云え、このような構成をとれば、船軸基準の舵角範囲は上流側と後流側旋回合わせても140°に収まって、従来油圧シリンダ技術を用いた駆動装置の舵角可能範囲限界が、140°に止まっても本発明に係る操舵装置を従来の駆動機構で構成可能となるという現実的利益が得られる。ここで140°というのは、最大限であって、その数%の範囲で考えれば、例えば、5%程度の範囲を設ければ、133°まで、すなわち、各66.5°〜70°の範囲も好適である。
しかしながら、船舶の制動時の減速性能を重視すれば、プロペラ側方からプロペラ上流側への操舵でプロペラ側方からプロペラ上流側への操舵最大値を船軸からの舵角で90°とするのが好ましい。従来技術の140°を舵角最大限度とする駆動機構を用いる場合であっても、この角度までプロペラ上流側へ旋回させるには、舵輪ステアリング中央点での駆動機構としての舵軸舵角は、20°とすればよい。一方、ここから反対方向への操舵であるプロペラ後流側への操舵角を起算すれば、この場合の遊転抑止操作時の船軸起点の舵角は最大限でも残余の50°となり、二つの舵板をプロペラの遊転を防止する閉塞領域を構成するには、2枚の舵板が40°の角度で向き合いプロペラ後流領域を閉門させることとなる。この場合には、舵板を長くするか、舵軸の配置をより前方へ設定するのが好ましい。したがって、駆動装置の舵角可能範囲限界である140°の範囲内で、船舶の制動時の減速性能を重視すれば、上流側へシフトして舵輪ステアリング中立点、操舵桿中立点での舵角を正(プロペラ上流側へ先の例では20°とする)にするのが好ましく、船舶の制動時のプロペラの遊転の早期停止性能を重視すれば、後流側へシフトして舵輪ステアリング中立点での舵角を負(後流側へ)にするのが好ましく、両者の中庸であれば、先に記述したように舵輪ステアリング中立点、操舵桿中立点での舵角を0°とするのが好ましい。
従来は、舵輪又は舵操縦桿の中立点、すなわち、直進時の舵板位置を示す舵輪ステアリング中立点と舵輪(舵操縦桿)ステアリング中央値とは一致し、共に舵輪又は舵操縦桿の操作できる中央値と舵角はゼロと両者が一致するが、本発明に係る操舵機構では、必ずしも一致させる必要はなく、重視する性能により、片側へシフトさせることを特徴とする。この特徴が発揮されるとき、操舵角中央点と操舵桿中立点とが異なり、シフトさせる側の性能を重視し、高い操舵性能を発揮させるのである。どちらを重視させるかは、船舶の使用目的、使用態様及び全体設計の依存するものであるが、このような性能を発揮できるのは、本発明に係る操舵装置ならではのことである。
このことは、舵角の最大値±70°とされる場合には、舵輪ステアリング角については、従来の操舵装置では、面舵一杯又は取舵一杯に操作することに相当する操作が、本発明に係る操舵装置では、急減速操作となる点異なることからも、本発明に係る操舵と従来の操舵装置の操舵との差異が明らかに異なり、本請求項に係る操舵設計については、従来、示唆も課題も認識されていないものである。
前記駆動機構は、その動力源が二本の油圧シリンダ・ロッド機構と、
各油圧シリンダにより水平往復駆動されるロッド軸と、
各ロッド軸の往復動を前記舵軸の回転揺動に変換する舵柄と、
前記舵軸に連結固定される前記舵柄を該ロッド軸に回転自在に連結する連結ピンと、
舵柄の操縦角を測定するポインター及びスケールと、
で構成されるリンク機構は、該油圧シリンダ・ロッド機構の一端が水平面上で枢動自在に船体と連結固定され、両枢動連結点の離隔距離よりも両連結ピンの離隔距離が大きい一組の油圧駆動機構ユニットを構成し、
前記駆動機構は、二組の該油圧駆動機構ユニットを備えて各独立に各舵軸を回転駆動するものであって、
該ロッド軸で駆動される該舵柄の操舵中立点は操舵角0°と規定され、
面舵変針時には、上方から見て、左舷若しくは右舷の舵のうち少なくともいずれか一方の舵を舵柄操縦角の中立点から反時計回りに旋回させ、
又は、
取舵変針時には、上方から見て、左舷若しくは右舷の舵のうち少なくともいずれか一方の舵を舵柄操縦角の中立点から時計回りに旋回させ、
又は、
制動急減速時には、上方から見て、左舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から時計回りに45°以上旋回させ、同時に右舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から反時計回りに45°以上旋回させ、
又は、
プロペラ遊転抑止時には、上方から見て、左舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から反時計回りに旋回させ、同時に右舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から時計回りに旋回させることが可能であることを特徴とする請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の操舵装置。
舵軸に舵板が回転自在に支持されているとしても、油圧シリンダ機構では、直線往復運動を回転運動に変換するに、70°の駆動は可能であっても、それ以上の舵角を得ることは難しかったが、油圧シリンダ機構を構成する二つの油圧シリンダを交差するよう角度を持たせてリンク機構を構成すれば、140°まで舵角を受持たすことが可能である。そうであれば、既存の駆動機構を活用できるという信頼性を確保できるメリットは洋上で独立航行する船舶で大きく、この範囲内で旋回し効能を発揮する操舵機構は本願発明の駆動装置として好ましい。
従来、140°の舵角を実現する油圧駆動装置は、二つの油圧シリンダを組として一つの舵を面舵一杯から取舵一杯までの回転範囲を作動域とするのに対し、本願発明に係る駆動装置のように一つの舵の作動範囲が面舵一杯から取舵一杯までの回転範囲を作動領域とするのではなく、左舷側の舵であれば、通常の面舵変針時には、舵角0°からプロペラ後流側へ45°まで上方から見て(以下、本段落内で同じ)反時計まわりに旋回させ、通常の取舵変針時には、舵角0°からプロペラ上流側へ45°まで時計まわりに旋回させ、急停止時の急減速には、プロペラ上流側へ45°以上最大回転角まで反時計まわりに旋回させ、右舷の舵と共同して船を減速させ、急停止時のプロペラ遊転停止にはプロペラ後流側へ最大角反時計まわりに旋回させ、右舷の舵と共同してプロペラ後流域を閉塞するという動作をする。
右舷側の舵であれば、通常の取舵変針時には、舵角0°からプロペラ後流側へ45°まで時計まわりに旋回させ、面舵変針時には、舵角0°からプロペラ上流側へ45°まで反時計まわりに旋回させ、急停止時の急減速には、プロペラ上流側へ45°以上最大回転各まで反時計まわりに旋回させ、左舷の舵と共同して減速させ、急停止時のプロペラ遊転停止にはプロペラ後流側へ45°以上反時計まわりに旋回させ、左舷の舵と共同してプロペラ後流域を閉塞するという動作をする機構を備えることを特徴とする操舵装置を提供する。なお、上記で通常の変針時の旋回は45°までとするが、45°を超える舵角では、減速となる抵抗が大きくなるためであり、緊急時の変針時には状況により、45°を超える舵角を取ることは云うまでもない。
一つの前記舵板の操舵可能最大舵角を133°〜140°とすることができる。
巡航直進の保針操船時の船軸を基準とする舵角は0°であり、ここから従来技術による油圧シリンダ・ロッド機構とリンク機構により実現可能な舵旋回範囲は140°であるから、この最大限を従来の操舵機構で実現すれば、舵輪ステアリング中立点を基準とするその最大角は±70°である。これは、後流側への旋回であれば、プロペラ遊転を停止させる動作時の使用で最大舵角となる。理想的にはこの舵角は、90°が望ましいのであるが、このように舵角を船軸基準で70°の舵角とすれば、油圧操舵装置の中立点からの最大回転角70°により、油圧駆動機構の舵輪ステアリング中立点は舵角0°の箇所である。二つの相対面する舵板が各々舵角70°及び−70°と、門を閉門するようにプロペラ後流直後を閉塞すれば、遊転を停止させるに十分な狭い閉塞領域を形成できる。このように従来の駆動機構を装備するとき、舵輪ステアリング中立点で舵角は0°とすれば理解し易く好適である。
舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側への旋回舵角の最大値70°とするのは、急制動時であって、こちらも理想的には、90°の舵角が望ましいが、70°でもほぼ進行方向に垂直な抵抗面を船舷に突出させることができ、減速させるに十分である。プロペラ上流側への旋回舵角の最大値70°とされる場合には、舵輪ステアリングについては、従来の機構と操船方法では、面舵一杯又は取舵一杯に操作することに相当する。
このような構成をとれば、船軸基準の舵角範囲は140°に収まり、従来油圧シリンダ技術を用いた駆動装置の舵角可能範囲限界は、140°であるから本発明に係る操舵装置を従来からの駆動機構で構成可能となる。ここで140°というのは、最大限であって、その数%の範囲で考えれば、例えば、5%程度の範囲を設ければ、133°まで、すなわち、各66.5°〜70°の範囲も好適である。
舵軸を回転制御する操舵桿中立点からの回転角と船軸基準の舵角を一致させることができる。
舵輪ステアリング中立点からの回転角と船軸基準の舵角を一致させると舵角0°と舵輪ステアリングの中立点、操舵桿中立点から直進を連想させ人の直感に作用し易く、操作の正確性を向上させる効果を与える。従来の操舵装置駆動機構では、最大舵角は140°(面舵取舵で70°ずつ)である。ここで、前記巡航直進の保針操船時の船軸を基準とする舵角は0°であり、ここから従来技術による油圧シリンダ・ロッド機構とリンク機構により実現可能な舵旋回範囲は140°であるから、この最大限を従来の操舵機構で実現すれば、操舵角中央点から基準とするその最大角はその両側に70°である。操舵角中央点を舵輪ステアリング中立点に一致させれば、船軸から70°ずつ両側へ舵を旋回させることとなる。ここで中立点とは、舵に何らの作用を働かせないときに舵輪又は舵操縦桿が取る位置を云う。すなわち直進時に舵板が取る位置に対応する舵輪又は操縦桿のステアリング角である。後流側への旋回であれば、プロペラ遊転を停止させる動作時の使用で最大舵角となり、理想的にはこの舵角は、90°が望ましい。油圧操舵装置の中立点に操舵角中央点を一致させれば、最大回転角70°により、油圧駆動機構の舵輪ステアリング中立点つまり舵角0°から70°まで舵板は閉じる動作をするように形成されていれば、二つの舵軸に連結されている相対面する舵板が各々舵角70°及び−70°と、門扉を閉門するようにプロペラ後流直後を閉塞すれば、遊転を停止させるに十分な狭い閉塞領域を形成できる。このように、舵輪ステアリング中立点からの回転角と船軸基準の舵角を一致させると舵角0°と舵輪ステアリングの中立から直進を連想させ人の直感に作用し易く、操作の正確性を向上させるも効果を与え好ましい。
本操舵装置は、大きな舵角と旋回自在な舵板の動きを実現する駆動機構を備え、変針時には、舵板の旋回半径を確保し、舵を前方へ旋回させても船体との直接の相互干渉、プロペラ入口流との相互干渉及び船尾近傍に生ずる複雑な流れ場による悪影響を排し、船速が提供する強い舵力と長いアーム長から生ずる大きなモーメント力により高い旋回性能を提供するとともに、一方の舵板は、これに連結される一方の舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回し、大きな舵角によりプロペラ後流を大きく偏向させ、プロペラ水流がもたらす運動量理論による舵力発生で高い旋回性能を提供する。巡航直進時には、舵板をプロペラ両脇側方に各1枚保持し、高アスペクト比の舵翼板により、推進抵抗を低減し推進効率を向上させ、スケグと同等の作用により、保針性能を向上させる。舵板は、プロペラ側方に船軸中心に線対称に離隔して配置され、相互にスタビライザーとして機能し、2枚構成のスケグのように高い保針性能及び変針安定性能を提供する操舵装置が提供されるという優れた効果を奏し、両舵を船軸に線対称に旋回し、急停止時に舵板を開門するように、あるいは閉門するように自在に制御し、緊急時の制動力を向上させた新しい舵機能を提供する。
本発明の一実施の形態が適用される船舶の船尾側面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の正面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の操舵時の平面模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の直進時の平面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の取舵変針時の平面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の急制動開始時の平面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の制動逆転開始時の平面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の駆動機構模式斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の駆動機構のうち油圧駆動機構部分の上面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の油圧駆動機構二つで構成する駆動機構の側面図の模式図である。 本発明の一実施の形態に係る操舵装置の舵板とプロペラの配置を表す模式図である。 直進時の舵とプロペラの上面図の模式図である。
以下に本発明の実施形態による操舵装置について説明する。図1は、同実施の形態による操舵装置を装備した船舶の船尾側面図(船内は駆動機構側面を示す断面図)、図2は、同操舵装置の正面図、図3は、同操舵装置の操舵時の平面模式図、図4は、本発明の一実施の形態に係る操舵装置の直進時の平面図の模式図、図5は、同操舵装置の取舵変針時の平面図、図6は、同操舵装置の急制動開始時の平面図、図7は、制動逆転開始時の平面図、図8は、同操舵装置の駆動機構斜視図、図9は油圧駆動機構の上面図、図10は油圧駆動機構ユニットの側面図、図11は、駆動機構の上面図、図12は、直進時の舵とプロペラの上面図の各模式図である。
本発明の実施形態による操舵装置は、船体10の船尾管11の後端11aに取り付けられるプロペラ20と、2枚の舵板30と、舵板30に連結されている舵軸40を駆動する駆動機構とを備えている。舵軸40はプロペラの船首寄り前方に配置され舵板30の上部は舵軸40に連結され、船尾11側から見ると左右に開平する門形状を呈し、舵板の翼部分30はプロペラ20の両脇から前後して後流側及び上流側に、舵軸40まわりを旋回可能に構成されている。
図3は、本発明の一実施の形態に係る操舵装置の操舵時の平面模式図である。本実施態様で示される機構により、図3に示されるように操舵時には、舵軸40の回転に連れて、舵板30はプロペラの周りを図3に示すように旋回する。舵板30が板面上の軸中心で回転するよりも図3に示すようにプロペラまわりを旋回することにより、プロペラ後流の偏向流の偏向角を増すことができ、旋回性能を向上させている。
2枚の舵板30は、直進時にはプロペラ20の両脇に配置される。2枚の舵板30は、図4に示されているように水平面断面形状を翼形状と形成され、2枚の舵板の前端はプロペラ回転面の形成する面よりも前方に突出している。この突出長さは船体10と干渉しない範囲で前方に伸長することができるが、その長さは、船体形10の造る波や経済的船速に依存し、2枚の舵板30の間に流れ込む水の整流作用と船板30の翼まわりの乱流発生状況、水粘性抵抗等の使用態様にも依存し、これらの制約条件のもとに最適化すればよい。2枚の舵板30は翼形状でなく平板とすることもでき、この場合には、舵板30の低い流体抵抗と船尾近傍の渦の抑制の整流効果を狙うこととなる。
舵板30は、上部で舵軸40に連結され、舵軸40は船体10の船底部分に回転自在に支持されている。操舵時には、舵軸40の回転に連れて、舵板30はプロペラの周りを図4から図5に示すように旋回する。舵板30が板面上の鉛直軸中心まわりで回転するよりも、図4から図5に示すようにプロペラまわりを旋回することにより、図5の矢印で示すようにプロペラ後流の偏向流の偏向角を増すことができ、旋回性能を向上させている。
門形状は、簡易な構造であり加工し易いという利点がある。
2枚の舵板30は、翼形状とし、巡航直進時の舵板まわりの渦の発生を抑制する形状としている。具体的には舵板30は、前方厚みを後方厚みに対して厚くし、船体10の船尾近傍の流れに対して抵抗が少ない最適な舵板形状とし、乱流を生じにくい翼形状とし、1枚舵に比べて薄肉とし、抗力を低減させている。
巡航時の舵板の水流からの抗力を低減するためには、翼形状とするだけでなく、舵板の翼弦長を狭めることが重要である。舵板の性質として、舵板面積は舵の操縦能力を比例向上させるがその増大化は流体抗力を増加させることが知られる。本発明に係る2枚の舵板構成により舵板翼弦長を狭めるとき、当然に各舵板面積は1枚舵の場合よりも小さくできるがどの程度まで小さくするかが問題となる。本発明に係る舵板では、翼弦長を狭め、三次元翼としての翼端の負圧から発生する渦のまわり込み効果による揚力の減少、すなわち舵力の減少は、舵板翼弦長の減少による高アスペクト比翼とすること、舵板面積の低下によりより薄いスリムな舵板構成とすることによって翼全体の抗力の影響を小さくすることもできると考えられる。二次元翼として見た場合にも、翼弦長の減少により助走区間の層流域が翼弦に占める割合が高くなり、運転条件によっては下流の乱流が抑制されるので全体して抗力を低減できるメリットが生ずる。
こうして、本発明に係る2枚の舵板構成により舵板翼弦長を狭めるとき、翼弦長の減少は巡航直進時の舵板の抗力を低減させるメリットがあり、高アスペクト比と舵板の薄型化による推進性能向上を受け、旋回能力にも配慮し、舵板面積を1枚舵の場合の50%より大とし、70%とすることが好ましい。他の設計因子との関連を考慮すると5%の幅をもたせ65%〜75%とすることが好ましい。
駆動機構により舵軸40を回転するにあたり、図1及び図8に示す駆動機構では、動力源を油圧シリンダとし、油圧シリンダ・ロッド機構により往復動を生成し、リンク機構により往復運動を回転揺動運動へ変換する。各舵軸には、独立の油圧シリンダ・ロッド機構とリンク機構を配置し、各々の駆動軸を自在に回転させている。
取舵変針時には、図5に示すように船首から見て左の舵はプロペラ後流に旋回されプロペラで加速された後流を図の右側に誘導し、運動量理論が示すように舵板はその反力としての推力を受け取舵方向の転舵作用を受ける。同時に船首から見て右の舵はプロペラ上流側へ旋回されて、舷の伴流へ突き出すように操舵され、伴流から舵力を受ける。一方の舵はプロペラが生み出す後流の方向を変えることで後出する流体の反作用として推力を受け舵力とし、もう一方の舵は伴流の方向を転換する作用により舵力を受ける構造としている
本実施態様で45°の舵角で右の舵をプロペラ上流側へ旋回するとき、舵軸を船軸からプロペラ半径の二分の一離隔させ、プロペラ半径の二分の一離隔する前方に配置されているので、45°の舵取りをすれば舵板の船首側翼先端と船体軸との距離は、図5の右の舵板で示されるようにプロペラ半径の1.7倍となり、船形全体設計にも依存するが、舵板を外側へ突き出すように配置することとなることが期待され、船弦の伴流との作用から十分に旋回する作用力を受けることができるものと考えられる。十分に側方に伸び船舷へ突出させた舵板からは強いモーメント力が船体に作用し、船の変針を促す
舵板30,30を旋回させれば、2枚の舵を図6及び図7に示すように配置させ、緊急時に急制動させることもできる。
なお、このように大きな舵角を与える舵軸の回転駆動には、本実施態様が示す油圧シリンダ・ロッド機構とリンク機構によってもよく、その他、油圧モータ駆動による構成によってもいずれの構成でもよい。
舵板の閉じ方、開き方は図示のとおりであって、船舶を急停止するときには、図6に示すように、急制動開始時には船速が速いという性質を活用しで舵を前方両側へ開き船速流で移動する舵板翼を伴流又は静止水に直交させ抵抗体として作用させ、舵板、すなわち船体速度と流体速度の速度差の二乗に比例する流体からの抗力を受ける。流体の静止水域まで舵板が延びれば、船速の二乗に比例する抗力を受け、船速は急減速する。船速が低下し図6に示す舵板30で生ずる制動力が低減されてしまう域まで減速すれば、プロペラ20の遊転を抑えるため、図7に示すように舵板30を後流側で閉じ、遊転を迅速に停止させ早期のプロペラスクリュー逆転開始を可能とする。図6の舵板の旋回配置と図7の舵板の旋回配置への変更は制動時の状況に依存し、臨機応変に舵板を操縦する必要があるが、図8の実施態様に示される本発明に係る操舵機構が備える駆動機構は、各動力機構と動力伝達機構の制御により、各舵軸が独立に回転駆動することができるため、非常事態下でも柔軟に船舶を操縦可能としている。
図8の実施形態に係る操舵装置の駆動機構斜視図に示す駆動機構により、2軸が各々独立に駆動され、動力の垂直水平変換ができれば、図4から図7の旋回が自在に可能となるので、巡航直進時には、舵板30がプロペラ後流に位置することなく、プロペラの両脇に位置して高い推進効率を与える効果がある。緊急制動時には、プロペラ上流に旋回し船体10と90度の舵角を与えて高い制動力を得たり、プロペラ後流を閉塞するように旋回し、プロペラの遊転を抑制したり、プロペラ20の水流を船舶の旋回のために自在に偏向整流させ、旋回性能を確保したり、自在の舵板の旋回操作を可能とする操舵装置が提供される。
図8に示す本発明の係る実施の一態様である駆動機構は、動力源を油圧シリンダ100とし、油圧により往復動する油圧シリンダ100により水平往復駆動される二つのロッド軸101は、図示する舵軸40と連結されるリンク機構により、往復直線運動を舵軸40の回転運動に変換する。
油圧シリンダ100により水平往復駆動される二つのロッド軸101と該油圧シリンダ100に駆動されるロッド軸101に連結される舵柄102と、前記舵軸40に連結される前記舵柄102をロッド軸に回転自在に連結する連結ピン104から成るリンク機構は、該ロッド軸の延長線が水平面上に交差する位置に配置され、油圧シリンダの他端は船体に枢動自在に連結固定されている。
従来、面舵一杯でも舵角35°が限度であった油圧シリンダ・ピストン駆動系では、面舵取舵で合わせて70°の舵角限度であるが、二つのシリンダ機構を交差使用することで140°の舵角を実現することができる。図8に示す実施形態では、各舵軸に二つの油圧シリンダ・ピストン機構を配置し、各舵軸に140°までの舵角を与える機構を配している。この場合にあっては、主舵取舵一杯で140°をすべて割当てるのではなく、制動舵のため前方へ70°と90°近くを割り当てる点が従来の操舵機構と異なる点である。
図8に示す本発明の係る実施の一態様である駆動機構は、二つの油圧駆動機構ユニット200を各舵軸に配し、動力源である油圧シリンダ100が油圧により往復動すると油圧シリンダ100により水平往復駆動されるロッド101は、舵柄102と連結ピン104により、往復直線運動を舵軸40の回転運動に変換する。油圧シリンダ100は、船体に枢動自在に固定されており、ロッド101の前後伸縮による連結ピン104まわりの回転にはシリンダ100・ロッド101の機構全体が枢動連結点を支点に枢動し、変形に追従し、ずれを吸収させている。
巡航直進の保針操船の場合に舵板30が船軸と平行に配置されるとき、複数二つの油圧シリンダの各シリンダ軸力が合成する力線方向が操舵可能舵角範囲の二分の一の角度をなす位置に構成され、各舵板30は、巡航直進の保針操船の配置からプロペラ後流方向に旋回可能であり、各舵板は、巡航直進の保針操船の配置から船首方向にマイナス角度旋回可能とするよう、各独立に自在に回転可能に構成されている。
図9には、本発明の一実施態様に係る油圧駆動機構ユニット200の上面模式図を、図10には、同側面模式図を示す。油圧駆動機構ユニット200には、二つの油圧シリンダ100が配され、油圧シリンダ100は架台107に枢動自在に連接され、ロッド101は図示しない油圧ポンプ機構から高圧ホース105,160を介して供給される油圧により往復駆動される。ロッド101の先端には連結ピン104を介して舵柄102は舵軸40に連結固定されており、これを回転揺動させ、操舵角中央点まわりを左右70°ずつ回転運動させる。操舵角は、ポインター103により測定されているが、ポインター103は、電気的信号により測定させるものでもよく、操舵角がモニターされ図示しない操縦装置に図示される。
図11には、本発明の一実施態様に係る駆動機構上面模式図を示す。二つの油圧駆動機構ユニット200が、操舵角中央点を中立点である舵角0°に合わせて配置され、操舵角中央点を中心に左右70°回転するとこれに連結されている舵軸40が回転し、舵板30を中立点から左右70°ずつの範囲で旋回させている。
図12に示すのは、直進時の本発明に係る操舵装置の舵板の配置をプロペラとの位置関係で示すための平面図である。すなわち、2枚の舵板がプロペラを挟むように構成する空間の船の進行方向の前端面23がプロペラの軸方向の前端面21で構成される水流入面よりも、船首方向に突出させた位置となる長さに構成され、この突出長さは図12の記号Aで示す長さとなる。このような構成では、船首方向に突出させた2枚の舵板に挟み込まれる領域により、プロペラへの水流入口の乱れを抑え、入口部での整流効果を与え、プロペラ回転面で2枚の舵に挟み込まれる領域では、水の流れが拘束され、プロペラ後流を整流化し後流の流速を速め、旋回性能を上げるという効果がある。図12のAで示す突出長さは、長くすることで整流効果は増すが、長くすると流体粘性抵抗が増すため、整流作用による推進性能を高める作用と流体粘性抵抗による負の作用とのバランスでその突出長さは最適設計される。幅広船の場合には、船尾形状と突出部の長さにより、整流作用をさらに最適化することができる。船尾部形状に脹らみを有する肥大船で、船尾まわりの水流の乱れによる推進性能の低下が発生する場合でも、本発明の最適設計により推進性能の向上が見込める。
図12には、前記2枚の舵板がプロペラ20を挟むように構成する空間の船尾方向の後端面24がプロペラの軸方向の後端面22で構成される水流出面よりも、船尾方向に突出させた位置となるよう舵板長さは構成されていることを示す。この突出長さは、図12の記号Bで示す長さとなる。このような構成では、プロペラ排出側の水の流れを整流し、推進効率を高めるという効果を発揮すると同時に、旋回操舵時には、プロペラ後流の偏向性を高め、より高い旋回性能を提供するという効果が得られる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明は、水上船舶、特に肥大船の操舵部分に適用可能なものである。この他、優れた急停止能力を必要とする、巡視艇等の特殊艦艇への適用も有望である。
10 船体
11 船尾管
20 プロペラ
21 プロペラ前端面
22 プロペラ後端面
23 2枚の舵板がはさむ空間前端面
24 2枚の舵板がはさむ空間後端面
30 舵板
40 舵軸
100 油圧シリンダ
101 ロッド
102 舵柄
103 ポインター
104 連結ピン
105 高圧ホース
106 高圧ホース
107 架台
200 油圧駆動機構ユニット
201 駆動機構

Claims (7)

  1. 舵軸を回転させる駆動機構を有する操舵装置であって、
    前記舵軸は、スクリュー軸両脇の上方でプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、各々の舵軸に対応する舵板が上部で連結され、
    各舵板がプロペラ両脇側方に保持される、巡航直進の保針操船状態と、
    一方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回し、他方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側に旋回し、針路を変える変針操船状態と、に選択可能であり、
    減速急停止時に、両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側へ船軸に線対称に−45°を超えて旋回可能に構成されている、
    ことを特徴とする操舵装置。
  2. 舵軸を回転させる駆動機構を有する操舵装置であって、
    前記舵軸は、スクリュー軸両脇の上方でプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、各々の舵軸に対応する舵板が上部で連結され、
    各舵板がプロペラ両脇側方に保持される、巡航直進の保針操船状態と、
    一方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回し、他方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側に旋回し、針路を変える変針操船状態と、に選択可能であり、
    減速急停止時に、両方の舵板を各舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側へ船軸に線対称に舵角±90°に旋回可能に構成されている、
    ことを特徴とする操舵装置。
  3. 舵軸を回転させる駆動機構を有する操舵装置であって、
    該舵軸は、スクリュー軸両脇の上方でプロペラよりも船首寄り前方に回転自在に2軸配置され、各々の舵軸に対応する舵板が上部で連結され、
    各舵板がプロペラ両脇側方に保持される、巡航直進の保針操船状態と、
    一方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ後流側に旋回し、他方の舵板が舵軸の回転によりプロペラ側方からプロペラ上流側に旋回し、針路を変える変針操船状態と、に選択可能であり、
    前記舵軸の回転により旋回される前記舵板の旋回の操舵角中央点と操舵桿中立点とが異なる、
    ことを特徴とする操舵装置。
  4. 前記巡航直進の保針操船状態における、2枚の舵板によりプロペラを挟むように構成する空間の船の進行方向前端面がプロペラの軸方向前端面で構成される水流入面よりも船首方向に突出させた位置となる長さに2枚の舵板は構成されている、請求項1に記載の操舵装置。
  5. 前記巡航直進の保針操船状態における、2枚の舵板によりプロペラを挟むように構成する空間の船尾方向後端面がプロペラの軸方向後端面で構成される水流出面よりも、船尾方向に突出させた位置となる長さに2枚の舵板は構成されている、請求項1に記載の操舵装置。
  6. 前記駆動機構は、その動力源が二本の油圧シリンダ・ロッド機構と、
    各油圧シリンダにより水平往復駆動されるロッド軸と、
    各ロッド軸の往復動を前記舵軸の回転揺動に変換する舵柄と、
    前記舵軸に連結固定される前記舵柄を該ロッド軸に回転自在に連結する連結ピンと、
    舵柄の操縦角を測定するポインター及びスケールと、
    で構成されるリンク機構は、該油圧シリンダ・ロッド機構の一端が水平面上で枢動自在に船体と連結固定され、両枢動連結点の離隔距離よりも両連結ピンの離隔距離が大きい一組の油圧駆動機構ユニットを構成し、
    前記駆動機構は、二組の該油圧駆動機構ユニットを備えて各独立に各舵軸を回転駆動するものであって、
    前記ロッド軸で駆動される前記舵柄の操舵中立点は操舵角0°と規定され、
    (1)面舵変針時には、上方から見て、左舷若しくは右舷の舵のうち少なくともいずれか一方の舵を舵柄操縦角の中立点から反時計回りに旋回させ、
    (2)取舵変針時には、上方から見て、左舷若しくは右舷の舵のうち少なくともいずれか一方の舵を舵柄操縦角の中立点から時計回りに旋回させ、
    (3)制動急減速時には、上方から見て、左舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から時計回りに45°以上旋回させ、同時に右舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から反時計回りに45°以上旋回させ、
    (4)プロペラ遊転抑止時には、上方から見て、左舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から反時計回りに旋回させ、同時に右舷の舵は、舵柄操縦角の中立点から時計回りに旋回させ、
    ることの少なくとも一つが可能である請求項1〜のいずれか1項に記載の操舵装置。
  7. 一つの前記舵板の操舵可能最大舵角を133°〜140°とした請求項に記載の操舵装置。
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