JP2019107984A - 操舵装置及び船舶 - Google Patents
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Abstract
Description
ここに、転舵角幅を特許文献1の図7の左右合計でΘラジアンとすれば、舵軸に作用するトルクTは、ひとつの油圧シリンダ力Fに対し、フォークの動径をRとして、
T=FRsin{(π−Θ)/2}・・・(1)
である。
レシプロ型内燃機関のピストンクランク機構に類似させ、次式2に示すクランク角θは式(2)によってあらわすことができる。
θ={(π−Θ)/2}・・・(2)
式(2)からわかるように、転舵角幅が70°をはるかに超え、例えば、140°となれば油圧シリンダ力は、従来比2.5倍の性能強化を要する。通常、ラプソンスライド型に用いる油圧シリンダは単動タイプであり、これに適用する油圧シリンダは大型化する。
使用可能な油圧に限度があることから、シリンダの大口径化を図れば高コストに繋がるし、特許文献1図6に示されるように、高出力化による付帯設備の大型化、あるいは、長ストロークによる設置面積の増加は、特に小型船で問題となる。
また、式(2)から明らかなように、ラプソンスライド型の場合に、広い舵角を実現しようとすると、動径R(特許文献1図6では動径30)を小とするか、油圧シリンダのストロークSを長くするか、少なくともいずれかを要する。そして、ストック中心軸線を中心として両端の最大舵角近傍では、操舵トルクは舵角範囲で最低となる。
また、最大舵角付近では、不用意に舵板が回転する、水流に負けてしまい舵の制御を失うという安全性の課題も見出された。
舵板を回動する駆動手段を備えた操舵装置であって、
前記駆動手段を、舵板を支持する上下方向に延在する舵軸と、舵軸と一体にこの径方向に延在する連結アームと、連結アームの先端部に上下方向に延在する支軸と、支軸にロッド先端部を回転自在に固定した一対の油圧シリンダで構成し、
前記舵板が最大舵角姿勢状態時に、いずれか一方の前記油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿うように油圧シリンダが設けられることを特徴とする操舵装置。
舵板を舵角の全域である略140°の範囲で操船に十分な操舵力を発揮できる。従来の操舵装置に用いる程度のサイズの油圧シリンダを利用できる。また、船尾の限られた機械スペースに収納可能である。さらに、油圧による動力伝達機構の採用は動力伝達は液体により摺動部位が限定され、小型の油圧シリンダの採用は、油圧ポンプの能力も減じられ、総じて、騒音舵板の回動時に発生する騒音・振動を従来並みに抑制することができる。
そして、このような伝統的な油圧シリンダの採用により従来と同レベルの耐久性及び信頼性を確保する。以下、詳細に説明する。
油圧シリンダは1舵軸あたり二本構成であって、従来、舵トルクが最小となる最大舵角時において、1対の油圧シリンダのうち、いずれか一方の油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿うように油圧シリンダが設けられるから、この場合において、油圧シリンダの往復動力線と、連結アームとは直交し、トルク生成は最大値を与え得る。油圧シリンダが同一の推力で運転されると生成舵トルクは最大舵角姿勢状態時に最大となる。このように、従来とは異なり、クランク角が最低となる最大舵角時でのトルク生成に最大値を与え得る。
油圧シリンダ1本あたりの能力を抑えることは、汎用部品を用いて油圧回路を構成可能とすることになり、製造コスト上も、設置スペースの節約により船舶の積載能力上も有利であって、499トン以下の小型船においても有効である。
前記舵板が右側舵角姿勢状態において、前記1対の油圧シリンダにおける右舷側に配置された第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられ、
前記舵板が左側舵角姿勢状態において、前記1対の油圧シリンダにおける左舷側に配置された第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられる請求項1記載の操舵装置。
舵板を舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘ってスムーズに回動することができる。舵板が右側舵角姿勢状態において前記1対の油圧シリンダにおける右舷側に配置された第1油圧シリンダが最大トルクを生成可能であり、第1油圧シリンダが主シリンダとして作用し、左側舵角姿勢状態において、油圧シリンダにおける左舷側に配置された第2油圧シリンダが最大トルクを生成可能であり、第2油圧シリンダが主シリンダとして作用する。すなわち、したがって、互いに一方の最大舵角時には、一方の油圧シリンダが主シリンダとして作用し、他方の油圧シリンダは補助油圧シリンダとして作用する。このように、舵中立から幅広い舵角を取る条件下でも、トルク生成を二つの油圧シリンダで平準化し、左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘ってスムーズに回動することができる。油圧シリンダ1本あたりの所要能力を抑える効果をする。また、推力制御もより簡便に行える効果も与える。
従来は、クランク角が最低となる左右最大舵角時には舵トルクは最低であったが、本発明では、クランク角が最低となる左右最大舵角時の舵トルクは、少なくとも1つの油圧シリンダは最大舵トルクを生成する。
前記舵板が中立姿勢状態から左側舵角姿勢状態の間に、前記第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿い、前記第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差し、
前記舵板が中立姿勢状態から右側舵角姿勢状態の間に、前記第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿い、前記第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差する請求項1又は2記載の操舵装置。
舵板を舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘ってスムーズに、且つ、確実に回動することができる。
第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿うとき、クランク角はゼロとなり、油圧シリンダ推力は舵トルク生成に貢献せず、この近傍で舵は第1油圧シリンダの推力制御に関し無制御状態になる。この場合でも、第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差し、第2油圧シリンダの推力は舵トルク生成に有効に働き、この近傍で舵は第2油圧シリンダの推力制御に関し制御可能な状態にできる。総じて、舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘って舵板は油圧シリンダ推力コントロール下にある。
第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿うとき、クランク角はゼロとなり、油圧シリンダ推力は舵トルク生成に貢献せず、この近傍で舵は第2油圧シリンダの推力制御に関し無制御状態になる。この場合でも、第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差し、第1油圧シリンダの推力は舵トルク生成に有効に働き、この近傍で舵は第1油圧シリンダの推力制御に関し制御可能な状態にできる。総じて、舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘って舵板は油圧シリンダ推力コントロール下にある。
前記舵板が左側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加し、前記舵板が右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加する構成とした請求項2又は3記載の操舵装置。
油圧シリンダの油圧制御をより簡易に行うことができる。
左右最大舵角付近では、船軸に対する偏角が大きいため、水流から舵へ当たる流体力が最も大きくなる。従来のラプソンスライド型にしろ、トランクピストン型にしろ、従来のシリンダ方式では、最大舵角でクランク角が最小となり、最も舵力を要するにも拘わらず、生成する舵トルクは最小値をとり、原理的に舵力が最も小さくなるという不都合があった。逆に言えば、従来の操舵装置のシリンダ配置では左右最大舵角付近で僅かなロッド変位で舵角が大きく変化する。すなわち、従来の操舵装置のシリンダ配置では、微妙な推力制御をすべき左右最大舵角付近での油圧制御をより精緻に行う必要がある。もしも左右最大舵角付近で同一の推力を働かせたならば舵軸の回転トルクに谷が発生する場合、そのトルクに谷の前後を横切るとき、その近傍では、微妙な推力制御、微妙なロッド変位制御を要し、油圧シリンダの油圧制御を複雑化せざるを得ない。あるいは、左右最大舵角付近で同一の推力を働かせたならば舵軸の回転トルクに山が発生すると、そのトルクに山の前後を横切るとき動作は不安定となり、その近傍では、微妙な推力制御、微妙なロッド変位制御を要し、油圧シリンダの油圧制御を複雑化せざるを得ない。
これに対し、本発明では、左右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加するから、油圧シリンダの油圧制御をより簡易に行うことができる。
ここで、左右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調減少する構成は、左右側舵角姿勢状態で最大舵トルクを与えず、操舵性能として本構成に比べ劣る。
以上のように、舵板が左側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加し、前記舵板が右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加する構成は、とりわけ好ましい。
前記連結アームの先端部に上下方向に延在する2本の支軸を設け、前記油圧シリンダのロッド先端部をそれぞれ別の前記支軸に回転自在に固定した請求項1〜4のいずれか1項に記載の操舵装置。
舵板を舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘って、より確実に回動するにあたり、高さ方向に省スペースとなる。
このように、連結アームにロッド先端部をそれぞれ別の前記支軸に回転自在に固定すれば、二つの油圧シリンダの設置高さに差を設ける必要がなく、油圧シリンダの収納高さを抑えることができる効果を与えより好適である。
請求項1〜5に記載された操舵装置を、スクリュー軸の左右方向の両側部にそれぞれ配置し、前記舵軸の軸心視において、前記舵板を、前記スクリュー軸の固定されたプロペラの側方から後方に移動可能な構成にした2舵用の船舶。
スクリュー軸の左右方向の両側部に舵板を配置する2舵を有する船舶(ゲートラダー付き船舶)では、2枚の舵板をプロペラの側方からプロペラ後方まで移動すると、緊急停止を要する場合、プロペラ後方に発生するプロペラ後流をプロペラの真後ろでほぼ遮蔽する動きをするため、制止力を大とする効果を発揮するため、略140°以上の舵角範囲にわたり舵板を制御する必要性が高く、本発明の適用対象として好適である。
図1〜4に示した第1実施形態の操舵装置の構成について説明する。
操舵装置は、舵板30と、舵板30の上面に連結された上下方向に延在する舵軸20と、舵軸20の上部から径方向に延在する連結アーム50と、連結アーム50の先端部に設けられた上下方向に延在する支軸60と、右舷側に配置された油圧シリンダ(請求項における「第1油圧シリンダ」)100と、左舷側に配置された油圧シリンダ(請求項における「第2油圧シリンダ」)110とから形成されている。また、舵軸20は、船体(図示省略)の下部に回転自在に支持されている。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部品、部材には同一符号を付して説明を省略する。図5〜8に示すように、第2実施形態は、プロペラ40を後端部に支持するスクリュー軸70の左側と右側にそれぞれ駆動手段を設けている。
次に、第2実施形態の変形例について説明する。なお、第2実施形態と同一部品、部材には同一符号を付して説明を省略する。図11,12に示すように、第2実施形態の変形例は、油圧シリンダ100のロッド先端部を回転自在に支持する支軸61と、油圧シリンダ110のロッド先端部を回転自在に支持する支軸62を別体として形成している。これにより、油圧シリンダ100,110を配置に左右で段差を設ける必要がないという設置スペース上の利点があり、好ましい。少なくとも段差解消の特別な機構を不要とし製造コスト・保守コストを下げる利点があり好ましい。
30 舵板
40 プロペラ
50 連結アーム
60 支軸
61 支軸
62 支軸
70 スクリュー軸
100 油圧シリンダ(第1油圧シリンダ)
110 油圧シリンダ(第2油圧シリンダ)
T 接線
ここに、転舵角幅を特許文献1の図7の左右合計でΘラジアンとすれば、舵軸に作用するトルクTは、ひとつの油圧シリンダ力Fに対し、フォークの動径をRとして、
T=FRsin{(π−Θ)/2}・・・(1)
である。
レシプロ型内燃機関のピストンクランク機構に類似させ、次式2に示すクランク角θは式(2)によってあらわすことができる。
θ={(π−Θ)/2}・・・(2)
式(2)からわかるように、転舵角幅が70°をはるかに超え、例えば、140°となれば油圧シリンダ力は、従来比2.5倍の性能強化を要する。通常、ラプソンスライド型に用いる油圧シリンダは単動タイプであり、これに適用する油圧シリンダは大型化する。
使用可能な油圧に限度があることから、シリンダの大口径化を図れば高コストに繋がるし、特許文献1図6に示されるように、高出力化による付帯設備の大型化、あるいは、長ストロークによる設置面積の増加は、特に小型船で問題となる。
また、式(2)から明らかなように、ラプソンスライド型の場合に、広い舵角を実現しようとすると、動径R(特許文献1図6では動径30)を小とするか、油圧シリンダのストロークSを長くするか、少なくともいずれかを要する。そして、ストック中心軸線を中心として両端の最大舵角近傍では、操舵トルクは舵角範囲で最低となる。
また、最大舵角付近では、不用意に舵板が回転する、水流に負けてしまい舵の制御を失うという安全性の課題も見出された。
舵板を回動する駆動手段を備えた操舵装置であって、
前記舵板を、スクリュー軸の左側に設けられる左舵板と、該スクリュー軸の右側に設けられる右舵板で形成し、
前記左舵板を駆動する左駆動手段を、前記左舵板を支持する上下方向に延在する左舵軸と、該左舵軸の径方向に延在する左連結アームと、該左連結アームの先端部に上下方向に延在する左支軸と、該左支軸にロッド先端部を回転自在に固定した第1左油圧シリンダと第2左油圧シリンダで構成し、
前記右舵板を駆動する右駆動手段を、前記右舵板を支持する上下方向に延在する右舵軸と、該右舵軸の径方向に延在する右連結アームと、該右連結アームの先端部に上下方向に延在する右支軸と、該右支軸にロッド先端部を回転自在に固定した第1右油圧シリンダと第2右油圧シリンダで構成し、
前記左舵軸の軸心視において、左側最大舵角姿勢時には、前記左舵軸を時計方向にα度回転し、右側最大舵角姿勢時には、前記左舵軸を反時計方向にβ度回転し、
前記右舵軸の軸心視において、左側最大舵角姿勢時には、前記右舵軸を時計方向にβ度回転し、右側最大舵角姿勢時には、前記右舵軸を反時計方向にα度回転し、
前記左側最大舵角姿勢時には、前記第2左油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記左舵軸を中心として回動する左支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられ、前記第1右油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記右舵軸を中心として回動する右支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられ、
前記右側最大舵角姿勢時には、前記第1左油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記左舵軸を中心として回動する左支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられ、前記第2右油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記右舵軸を中心として回動する右支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられることを特徴とする操舵装置
油圧シリンダは1舵軸あたり二本構成であって、従来、舵トルクが最小となる最大舵角時において、1対の油圧シリンダのうち、いずれか一方の油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿うように油圧シリンダが設けられるから、この場合において、油圧シリンダの往復動力線と、連結アームとは直交し、トルク生成は最大値を与え得る。油圧シリンダが同一の推力で運転されると生成舵トルクは最大舵角姿勢状態時に最大となる。このように、従来とは異なり、クランク角が最低となる最大舵角時でのトルク生成に最大値を与え得る。
前記左側最大舵角姿勢状態の直前において、前記左舵軸と右舵軸の回転トルクが単調増加し、前記右側最大舵角姿勢状態の直前において、前記左舵軸と右舵軸の回転トルクが単調増加する構成とした請求項1記載の操舵装置。
左右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加するから、油圧シリンダの油圧制御をより簡易に行うことができる。
前記α度が30度であり、前記β度が110度であり、
前記左舵板が中立姿勢状態時には、前記第1左油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記左舵軸と左支軸の中心を結ぶ仮想線に沿って設け、
前記右舵板が中立姿勢状態時には、前記第1右油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記右舵軸と右支軸の中心を結ぶ仮想線に沿って設けた請求項1又は2記載の操舵装置。
<請求項4に係る発明>
前記左連結アームの先端部に上下方向に延在する2本の左支軸を近接して設け、前記第1左油圧シリンダと第2左油圧シリンダのロッド先端部をそれぞれ別の前記左支軸に回転自在に固定し、
前記右連結アームの先端部に上下方向に延在する2本の右支軸を近接して設け、前記第1右油圧シリンダと第2右油圧シリンダのロッド先端部をそれぞれ別の前記右支軸に回転自在に固定した請求項1〜3のいずれか1項に記載の操舵装置。
舵板を舵角の全域である左側舵角姿勢状態から右側舵角姿勢状態の全域に亘って、より確実に回動するにあたり、高さ方向に省スペースとなる。
このように、連結アームにロッド先端部をそれぞれ別の前記支軸に回転自在に固定すれば、二つの油圧シリンダの設置高さに差を設ける必要がなく、油圧シリンダの収納高さを抑えることができる効果を与えより好適である。
図1〜4に示した第1実施形態の操舵装置の構成について説明する。
操舵装置は、舵板30と、舵板30の上面に連結された上下方向に延在する舵軸20と、舵軸20の上部から径方向に延在する連結アーム50と、連結アーム50の先端部に設けられた上下方向に延在する支軸60と、右舷側に配置された油圧シリンダ100と、左舷側に配置された油圧シリンダ110とから形成されている。また、舵軸20は、船体(図示省略)の下部に回転自在に支持されている。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部品、部材には同一符号を付して説明を省略する。図5〜8に示すように、第2実施形態は、プロペラ40を後端部に支持するスクリュー軸70の左側と右側にそれぞれ駆動手段を設けている。
次に、第2実施形態の変形例について説明する。なお、第2実施形態と同一部品、部材には同一符号を付して説明を省略する。図11,12に示すように、第2実施形態の変形例は、油圧シリンダ100のロッド先端部を回転自在に支持する支軸61と、油圧シリンダ110のロッド先端部を回転自在に支持する支軸62を別体として形成している。これにより、油圧シリンダ100,110を配置に左右で段差を設ける必要がないという設置スペース上の利点があり、好ましい。少なくとも段差解消の特別な機構を不要とし製造コスト・保守コストを下げる利点があり好ましい。
20A 舵軸(右舵軸)
20B 舵軸(左舵軸)
30 舵板
30A 舵板(右舵板)
30B 舵板(左舵板)
40 プロペラ
50 連結アーム
50A 連結アーム(右連結アーム)
50B 連結アーム(左連結アーム)
60 支軸
60A 支軸(右支軸)
60B 支軸(左支軸)
61 支軸
62 支軸
70 スクリュー軸
100 油圧シリンダ
100A 油圧シリンダ(第1右油圧シリンダ)
100B 油圧シリンダ(第1左油圧シリンダ)
110 油圧シリンダ
110A 油圧シリンダ(第2右油圧シリンダ)
110B 油圧シリンダ(第2左油圧シリンダ)
T 接線
Claims (6)
- 舵板を回動する駆動手段を備えた操舵装置であって、
前記駆動手段を、舵板を支持する上下方向に延在する舵軸と、舵軸の径方向に延在する連結アームと、連結アームの先端部に上下方向に延在する支軸と、支軸にロッド先端部を回転自在に固定した一対の油圧シリンダで構成し、
前記舵板が最大舵角姿勢状態時に、いずれか一方の前記油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられることを特徴とする操舵装置。 - 前記舵板が左側舵角姿勢状態において、前記油圧シリンダにおける右側に配置された第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられ、
前記舵板が右側舵角姿勢状態において、前記油圧シリンダにおける左側に配置された第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、舵軸を中心として回動する支軸の回転軌跡の接線に沿って設けられる請求項1記載の操舵装置。 - 前記舵板が中立姿勢状態から左側舵角姿勢状態の間に、前記第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿い、前記第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差し、
前記舵板が中立姿勢状態から右側舵角姿勢状態の間に、前記第2油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線に沿い、前記第1油圧シリンダの長手方向の軸心が、前記舵軸と支軸の中心を結ぶ仮想線と所定の交差角度を有して交差する請求項1又は2記載の操舵装置。 - 前記舵板が左側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加し、前記舵板が右側舵角姿勢状態の直前において、前記舵軸の回転トルクが単調増加する構成とした請求項2又は3記載の操舵装置。
- 前記連結アームの先端部に上下方向に延在する2本の支軸を設け、前記油圧シリンダのロッド先端部をそれぞれ別の前記支軸に回転自在に固定した請求項1〜4のいずれか1項に記載の操舵装置。
- 請求項1〜5に記載された操舵装置を、スクリュー軸の左右方向の両側部にそれぞれ配置し、前記舵軸の軸心視において、前記舵板を、前記スクリュー軸の固定されたプロペラの側方から後方に移動可能な構成にした2舵用の船舶。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021106268A1 (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 株式会社ケイセブン | 操舵装置 |
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---|---|---|---|---|
EP4116186A4 (en) * | 2020-03-02 | 2023-08-30 | Tokyo Keiki Inc. | STEERING DEVICE |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021106268A1 (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 株式会社ケイセブン | 操舵装置 |
JP2021084472A (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 株式会社ケイセブン | 操舵装置 |
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