JP2008230379A - 一軸二舵船の操舵方法及び操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操舵手が違和感なく、容易かつ確実に操舵することのできる一軸二舵船の操舵方法及び操舵装置を提供する。
【解決手段】船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、操舵室の舵輪10の近傍に操舵レバー11を設け、舵輪10により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、操舵レバー11により舵のテイルインボード又はクラムシェル操舵を行うようにした。
【選択図】図1
【解決手段】船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、操舵室の舵輪10の近傍に操舵レバー11を設け、舵輪10により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、操舵レバー11により舵のテイルインボード又はクラムシェル操舵を行うようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、大型船の一軸二舵システムにおける二舵の操舵方法及び操舵装置に関するものである。
一軸二舵システム(プロペラ1基、舵2枚)は、従来小型船に適用され、操船性能の大幅な向上を実現している。
従来、一軸二舵システムが適用されていた小型船としては、内航船が多く、これらの小型船は、全航海時間の中で港内操船時間が占める割合が比較的長いことが特徴である。これらの小型船に二舵システムを採用し、また、ロータリーベーン型の操舵機を使用することで大舵角が実現できるために、こまめな前後左右の操船が可能になり、港内操船時間の大幅な短縮が可能になった。
従来、一軸二舵システムが適用されていた小型船としては、内航船が多く、これらの小型船は、全航海時間の中で港内操船時間が占める割合が比較的長いことが特徴である。これらの小型船に二舵システムを採用し、また、ロータリーベーン型の操舵機を使用することで大舵角が実現できるために、こまめな前後左右の操船が可能になり、港内操船時間の大幅な短縮が可能になった。
また、小型船であるため船体の慣性力も小さく、操舵に対する船体応答も一般に早かった。このような船体の応答性が高く、こまめに移動できる小型船においては、プロペラ出力を一定にしたままで、二舵の操舵だけで前後左右への船体移動を自由自在に行うことが可能である。
このような小型船の一軸二舵の操作装置としては、従来、ジョイスティックが用いられていた。ジョイスティックを倒す方向に船体が移動し、ジョイスティックを倒す角度でその方向の移動力を変化させることができる。
このような小型船の一軸二舵の操作装置としては、従来、ジョイスティックが用いられていた。ジョイスティックを倒す方向に船体が移動し、ジョイスティックを倒す角度でその方向の移動力を変化させることができる。
大型船用の一軸二舵システムに、一基の推進プロペラの後方に一対の高揚力舵を配設し、各高揚力舵が舵ブレードの頂端部と底端部にそれぞれ頂端板と底端板を有し、各舵ブレードの内舷側の面上で推進プロペラの軸心とほぼ同じ水準位置にほぼ前縁部から後方に向けて所定の翼弦長を有するフィンを設けた高揚力二枚舵システムにおいて、各舵ブレードの弦長を推進プロペラ直径の60〜45%にするように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
大型船(例えば、載貨重量10万t以上)は船体が大きく、慣性が大きいため、一般に港内ではタグボートが支援して離着桟する。このような大型船においては、二舵にしてもプロペラ出力を一定にしたまま、二舵の操舵だけで前後左右の船体移動を自由自在に行うことは困難である。それでも二舵にし、操舵機をロータリベーン型にして大舵角を実現することで、従来の一舵の場合より大きな横力を出すことができ、また停止性能(行き足を制御する能力)も向上するため、従来の一舵船の場合より操船能力が向上する。
また、大型外航船では、全航海時間に占める港内操船時間が短かく、航海時間の方がはるかに長い。このような、こまめな操船よりも航海を中心にした操船時間の方が長い船舶では、ジョイスティックではなく、従来の舵輪と同じ感覚で操舵できる方が違和感もなく、また、誤操作も少ないと考えられる。
特許文献1の一軸二舵システムは、大型船に対して高速力航行時のみならず、低速力航行時においてもすぐれた操縦性能を得ることができ、推進能力も従来の一枚舵システムの場合と同等あるいはそれ以上の性能を確保することができるが、大型船への適用はまだ実現していない。
また、特許文献1には、一軸二舵船の操舵方法及び操舵装置については、具体的に開示されていなかった。
また、特許文献1には、一軸二舵船の操舵方法及び操舵装置については、具体的に開示されていなかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、操舵手が違和感なく、容易かつ確実に操舵することのできる一軸二舵船の操舵方法及び操舵装置を提供することを目的とするものである。なお、本発明は、特許文献1の高揚力舵、頂端板、底端板、フィン等を必須要件とするものではない。
本発明に係る一軸二舵船の操舵方法は、船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、操舵室の舵輪の近傍に操舵レバーを設け、前記舵輪により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、前記操舵レバーにより前記舵のテイルインボード又はクラムシェル操舵を行うようにしたものである。
上記の操舵方法において、前記操舵レバーを操作することにより、前記舵の舵角状態に拘らず該舵をテイルインボード又はクラムシェル状態に転舵するようにした。
また、上記の舵がテイルインボード又はクラムシェル状態において、前記舵輪を回転することにより前記舵を同方向に転舵するようにした。
また、上記の舵がテイルインボード又はクラムシェル状態において、前記舵輪を回転することにより前記舵を同方向に転舵するようにした。
また、本発明に係る一軸二舵船の操舵装置は、船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、操舵室の舵輪の近傍に操舵レバーを設け、前記舵輪により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、前記操舵レバーにより前記舵のテイルインボード又はクラムシェルの操舵を行うように構成したものである。
上記の操舵レバーをガイドするガイド溝を設け、該ガイド溝に沿って前記操舵レバーを中立位置より一方の側に倒すと前記舵がテイルインボードに転舵され、他方の側に倒すと前記舵がクラムシェルに転舵されるように構成した。
上記の操舵レバーがテイルインボード又はクラムシェル位置にあるときに、前記舵輪を回転することにより前記舵が同方向に転舵されるように構成した。
また、上記の操舵レバーのガイド溝に沿って角度目盛を設けた。
また、上記の操舵レバーのガイド溝に沿って角度目盛を設けた。
本発明に係る一軸二舵船の操舵方法によれば、操舵室の舵輪の近傍に操舵レバーを設け、1人の操舵手によって、舵輪により当舵、旋回を操船し、操舵レバーによりテイルインボード及びクラムシェルの操舵を行うようにしたので、違和感なく容易かつ確実に操船することができ、誤操作を生ずることもない。
また、操舵レバーによるテイルインボード又はクラムシェル操舵と、舵輪による操舵とを組合わせることにより、行き足を抑える操船や停船、さらには横方向の移動や旋回を行うことができるので、特に大型船に実施して効果顕著である。
また、操舵レバーによるテイルインボード又はクラムシェル操舵と、舵輪による操舵とを組合わせることにより、行き足を抑える操船や停船、さらには横方向の移動や旋回を行うことができるので、特に大型船に実施して効果顕著である。
また、本発明に係る一軸二舵船の操舵装置によれば、上記の操舵方法の場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
図7は本発明の一実施の形態に係る一軸二舵システムの説明図である。
船尾1の船体の中心線上には一軸のプロペラ2が設けられており、プロペラ2の後方にはプロペラ2の軸心を挟んで両舷のラダーホーン3a,3bが設けられている。そして、ラダーホーン3a,3bに回動自在に支持された舵軸4(図2参照)にはそれぞれ舵5a,5bが取付けられている。なお、図示してないが、舵軸4の回動機構、この回動機構を制御する制御手段が設けられている。
船尾1の船体の中心線上には一軸のプロペラ2が設けられており、プロペラ2の後方にはプロペラ2の軸心を挟んで両舷のラダーホーン3a,3bが設けられている。そして、ラダーホーン3a,3bに回動自在に支持された舵軸4(図2参照)にはそれぞれ舵5a,5bが取付けられている。なお、図示してないが、舵軸4の回動機構、この回動機構を制御する制御手段が設けられている。
船体の操舵室のコンソールには、図1に示すように、操舵装置である舵輪10、及び舵輪10の近傍(1人の操舵手が操舵しうる位置)にハンドル12を有する操作レバー11が設けられている。この操作レバー11は、コンソールに設けたガイド溝13に沿って、前後方向のほぼ中央部の中立位置14を中心に前後方向に操作できるようになっており、この操作レバー11の位置は電気信号に変換され、操舵機へ送られる。
次に、上記のように構成した操舵装置と、左右の舵5a,5bとの作用の概要について説明する。
図2は船体が前進するときの舵5a,5bの状態を示す平面模式図と後面模式図で、左右の舵5a,5bはほぼ平行状態にあり、操作レバー11はガイド溝13の中立位置14に位置する。
船体を右又は左に移動又は旋回させる場合は、舵輪10を図1に示す矢印a方向(面舵)又はb方向(取り舵)に回転し、図3に示すように、舵5a,5bを平行して右又は左に転舵する。以上の操舵は従来と同様である。
図2は船体が前進するときの舵5a,5bの状態を示す平面模式図と後面模式図で、左右の舵5a,5bはほぼ平行状態にあり、操作レバー11はガイド溝13の中立位置14に位置する。
船体を右又は左に移動又は旋回させる場合は、舵輪10を図1に示す矢印a方向(面舵)又はb方向(取り舵)に回転し、図3に示すように、舵5a,5bを平行して右又は左に転舵する。以上の操舵は従来と同様である。
次に、二舵特有の操舵方法について説明する。
二舵特有の操舵方法には、図4に示すように、舵5a,5bの後端部を同じ角度で内側に転舵させる場合、すなわち、舵5a,5bをそれぞれ内側に角度δ1で転舵させる場合(以下、この操舵をテイルインボードという)と、図5に示すように、舵5a,5bの後端部を同じ角度で外側に転舵させる場合、すなわち、舵5a,5bをそれぞれ外側に角度δ2で転舵させる場合(以下、この操舵をクラムシェルという)とがある。
二舵特有の操舵方法には、図4に示すように、舵5a,5bの後端部を同じ角度で内側に転舵させる場合、すなわち、舵5a,5bをそれぞれ内側に角度δ1で転舵させる場合(以下、この操舵をテイルインボードという)と、図5に示すように、舵5a,5bの後端部を同じ角度で外側に転舵させる場合、すなわち、舵5a,5bをそれぞれ外側に角度δ2で転舵させる場合(以下、この操舵をクラムシェルという)とがある。
このようなテイルインボード又はクラムシェルを実行すると、船体を前進状態のままで、プロペラ2の後流によって生じる前進方向の推進力に対する抵抗を増大させることができるので、船体の行き足(前進力)を抑制することができる。一舵の場合は、舵を切って(舵抵抗を増大させて)行き足を抑えようとすると、同時に舵によって横力が発生して、船体が横に移動、旋回してしまうが、テイルインボード又はクラムシェル操舵によれば、このような問題は発生しない。なお、プロペラ2の回転数の変更は、一般船と同様にエンジンレバーの操作により行う。
上記のようなテイルインボード操舵を行う場合は、図1の操舵レバー11を、ガイド溝13に沿って、中立位置14から例えば、図の下方に動かせばよい。このとき、舵5a,5bの転舵角度δ1は操舵レバー11の位置によって設定することができ、操舵レバー11をガイド溝13の下端部に位置させたときに最大角度となる。
また、クラムシェル操舵を行う場合は、テイルインボード操作の場合と反対側(図の上方)に操舵レバー11を動かせばよく、このとき、舵5a,5bの回転角度δ2は操舵レバー11の位置によって設定することができ、操舵レバー11をガイド溝13の上端部に位置させたときに最大角度となる。なお、テイルインボード操舵を行うときに操舵レバー11を上方に動かし、クラムシェル操舵を行うときに操舵レバー11を下方に動かすようにしてもよい。また、ガイド溝13に沿って角度目盛15を設ければ、舵5a,5bの舵角度δ1,δ2の設定が容易である。
この場合、舵5a,5bの転舵には制限角度(最大角度)が存在する。テイルインボードでは、左右の舵5a,5bの後端部が、互いの舵後端、あるいは両舵5a,5bの間に設けられた水平フィン等(図示せず)の付加物に接触しない範囲の最大角度、あるいは、舵輪10の最大回転角度が制限角度となる。
また、クラムシェルでは、舵輪10の最大回転角度やラダーホーン付きの舵の場合は、図8に示すように、舵5a,5bがラダーホーン3a,3b後端部に接触しない範囲の最大角度が制限角度となる。本実施形態では、簡単なため、例として、面舵(+)、取舵(−)とも制限角度を60度とした。
また、クラムシェルでは、舵輪10の最大回転角度やラダーホーン付きの舵の場合は、図8に示すように、舵5a,5bがラダーホーン3a,3b後端部に接触しない範囲の最大角度が制限角度となる。本実施形態では、簡単なため、例として、面舵(+)、取舵(−)とも制限角度を60度とした。
次に、操作レバー11及び舵輪10の機能及び操作方法について詳述する。なお、操作レバー11によるテイルインボード、クラムシェルの一般的操舵、舵輪10による船体の当舵、旋回の通常の操舵については前述したので、説明の一部を省略する。
以下の説明では、舵5a,5bが船体とほぼ平行に前後方向にあるとき(図2の状態)の舵角をゼロとし、面舵方向の転舵(舵5a,5bの後端部が上からみて反時計回り方向に回動する場合)をプラス(+)、取り舵方向の転舵(舵5a,5bが上からみて時計回り方向に回動する場合)をマイナス(−)とする。
以下の説明では、舵5a,5bが船体とほぼ平行に前後方向にあるとき(図2の状態)の舵角をゼロとし、面舵方向の転舵(舵5a,5bの後端部が上からみて反時計回り方向に回動する場合)をプラス(+)、取り舵方向の転舵(舵5a,5bが上からみて時計回り方向に回動する場合)をマイナス(−)とする。
[操舵レバー11の機能及び操作方法]
操作レバー11が中立位置14にあるときは、舵5a,5bは図2に示すように、船体とほぼ平行に前後方向にあり、最も推進性能の良い(馬力の少ない)舵角である。この場合、舵角は0度〜±数度の範囲であり、この角度は、理論計算、模型試験、運転結果によって決定される。
操作レバー11が中立位置14にあるときは、舵5a,5bは図2に示すように、船体とほぼ平行に前後方向にあり、最も推進性能の良い(馬力の少ない)舵角である。この場合、舵角は0度〜±数度の範囲であり、この角度は、理論計算、模型試験、運転結果によって決定される。
この状態で、前述のように、操舵レバー11を操舵手からみて手前に引く(動かす)と、舵5a,5bはテイルインボード状態(図4)になる。このとき、操舵レバー11を手前に引くほどテイルインボード角度δ1が大きくなり、操舵レバー11をガイド溝13の一番手前まで引くと最大角度(制限角度)となる。これにより、プロペラ2の回転数が一定のままでも船体の行き足を抑えることができる。
また、操舵レバー11を中立位置14から前方に押す(動かす)と、舵5a,5bはクラムシェル状態(図5)になり、前方に押すほどクラムシェル角度δ2が大きくなり、操作レバー11がガイド溝13の前端部に達すると最大角度(制限角度)となる。この場合も、テイルインボードの場合と同様に、プロペラ2の回転数が一定のままでも、船体の行き足を抑えることができる。
この場合、操舵レバー11の操舵は、舵輪10の操舵(後述)より優先する。すなわち、舵輪操舵により左右の舵5a,5bがある角度になっている場合でも、操舵レバー11を操作することにより、テイルインボード又はクラムシェルに転舵することができる。
[舵輪10の機能及び操作方法]
舵輪10の操作により、前述のように左右の舵5a,5bに同一方向、同一角度の転舵を指示する。この場合、通常の一舵船と同様に舵輪10を時計回り方向に回せば面舵となり、反時計回り方向に回せば取り舵となる。
操舵にあたり、前述のように操舵レバー11の位置が舵輪10による指示よりも優先するので、そのときどきの操作レバー11の位置(テイルインボードの舵角δ1又はクラムシェルの舵角δ2)を基準に、そこから舵輪10を回した分だけ舵角をとる。
舵輪10の操作により、前述のように左右の舵5a,5bに同一方向、同一角度の転舵を指示する。この場合、通常の一舵船と同様に舵輪10を時計回り方向に回せば面舵となり、反時計回り方向に回せば取り舵となる。
操舵にあたり、前述のように操舵レバー11の位置が舵輪10による指示よりも優先するので、そのときどきの操作レバー11の位置(テイルインボードの舵角δ1又はクラムシェルの舵角δ2)を基準に、そこから舵輪10を回した分だけ舵角をとる。
いま、例えば、図6に示すように、テイルインボード状態において、舵5a,5bの角度δ1が±5度(右舵5bが−5度、左舵5aが+5度)で前進中に、舵輪10を矢印a方向(面舵方向)に30度分回すと、図6に破線で示すように、右舵5bは−5度から+25度に、左舵5aは+5度から+35度に転舵される。
また、テイルインボード時の舵5a,5bの角度δ1が±30度のとき、舵輪10を面舵方向に60度分回すと、右舵5bは−30度から+30度に、左舵5aは+30度から+90度になるが、制限角度+60度を超えるため、60度で停止する。こうして、右舵5bは+30度に、左舵5aは+60度に転舵される。
さらに、舵5a,5bの角度δ1が±30度のとき、舵輪10を面舵方向に90度分回すと、右舵5bは−30度から+60度(制限角度)となり、左舵5aは+30度から+120度になるが、制限角度を超えるため、+60度で停止する。
さらに、舵5a,5bの角度δ1が±30度のとき、舵輪10を面舵方向に90度分回すと、右舵5bは−30度から+60度(制限角度)となり、左舵5aは+30度から+120度になるが、制限角度を超えるため、+60度で停止する。
また、テイルインボード時の舵5a,5bの角度δ1が制限角度の±60度である場合、舵輪10を面舵方向に60度分回すと、右舵5bは−60度から+0度となり、左舵5aは+60度から+120度となって制限角度を超えるため、転舵することなくそのまま+60度に維持される。
さらに、上記の場合、舵輪10を面舵方向に120度分回すと、右舵5bは−60度から+60度となり、左舵5aは+60度から+180度となって制限角度を超えるため、転舵することなくそのまま+60度が維持される。
さらに、上記の場合、舵輪10を面舵方向に120度分回すと、右舵5bは−60度から+60度となり、左舵5aは+60度から+180度となって制限角度を超えるため、転舵することなくそのまま+60度が維持される。
上記の説明では、舵輪10を面舵方向に回して舵5a,5bを転舵させる場合を示したが、舵輪10を取り舵方向(図1の矢印b方向)に回した場合も、同様の作用により舵5a,5bを反対方向に転舵させることができる。
また、上記の説明では、舵5a,5bがテイルインボード状態のときの舵輪10の機能及び操作方法について述べたが、舵5a,5bがクラムシェル状態の場合も、上記に準じて舵輪10により左右の舵5a,5bの転舵を行うことができる。
また、上記の説明では、舵5a,5bがテイルインボード状態のときの舵輪10の機能及び操作方法について述べたが、舵5a,5bがクラムシェル状態の場合も、上記に準じて舵輪10により左右の舵5a,5bの転舵を行うことができる。
このように、船体の前進時に、舵輪10を回転して左右の舵5a,5bを転舵することにより、船体を横方向に移動させ、又は旋回させることができる。また、外乱等により船体に左右非対称力が働いている場合、この操舵によって当舵をとることにより、船首方向を維持することができる。
さらに、舵5a,5bがテイルインボード又はクラムシェル状態で、船体の行き足を抑えている場合においても、舵輪10を面舵方向又は取り舵方向に回転して、舵5a,5bを同方向に異なる角度で転舵させることにより、船体を横方向に移動させ、又は旋回させることができる。
さらに、舵5a,5bがテイルインボード又はクラムシェル状態で、船体の行き足を抑えている場合においても、舵輪10を面舵方向又は取り舵方向に回転して、舵5a,5bを同方向に異なる角度で転舵させることにより、船体を横方向に移動させ、又は旋回させることができる。
1 船尾、2 プロペラ、3a,3b ラダーホーン、4 舵軸、5a,5b 舵、10 舵輪、11 操作レバー、13 ガイド溝、14 中立位置、15 角度目盛。
Claims (7)
- 船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、
操舵室の舵輪の近傍に操舵レバーを設け、前記舵輪により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、前記操舵レバーにより前記舵のテイルインボード又はクラムシェル操舵を行うことを特徴とする一軸二舵船の操舵方法。 - 前記操舵レバーを操作することにより、前記舵の舵角状態に拘らず該舵をテイルインボード又はクラムシェル状態に転舵することを特徴とする請求項1記載の一軸二舵船の操舵方法。
- 前記舵がテイルインボード又はクラムシェル状態において、前記舵輪を回転することにより前記舵を同方向に転舵することを特徴とする請求項1記載の一軸二舵船の操舵方法。
- 船尾に設けた一軸のプロペラの後方に該プロペラの軸を挟んで両側に舵が設けられた一軸二舵船において、
操舵室の舵輪の近傍に操舵レバーを設け、前記舵輪により当舵及び旋回の操舵を行うと共に、前記操舵レバーにより前記舵のテイルインボード又はクラムシェルの操舵を行うように構成したことを特徴とする一軸二舵船の操舵装置。 - 前記操舵レバーをガイドするガイド溝を設け、該ガイド溝に沿って前記操舵レバーを中立位置より一方の側に倒すと前記舵がテイルインボードに転舵され、他方の側に倒すと前記舵がクラムシェルに転舵されるように構成したことを特徴とする請求項4記載の一軸二舵船の操舵装置。
- 前記操舵レバーがテイルインボード又はクラムシェル位置にあるときに、前記舵輪を回転することにより前記舵が同方向に転舵されるように構成したことを特徴とする請求項4又は5記載の一軸二舵船の操舵装置。
- 前記操舵レバーのガイド溝に沿って角度目盛を設けたことを特徴とする請求項5又は6記載の一軸二舵船の操舵装置。
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