JPH09500071A - 一部沈水型プロペラ - Google Patents

一部沈水型プロペラ

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JPH09500071A JP7504501A JP50450195A JPH09500071A JP H09500071 A JPH09500071 A JP H09500071A JP 7504501 A JP7504501 A JP 7504501A JP 50450195 A JP50450195 A JP 50450195A JP H09500071 A JPH09500071 A JP H09500071A
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ペトロヴィッチ スリンコ,ペートル
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Abstract

(57)【要約】 このプロペラは、途中または切り替え時の双方で、船体に対する位置を変えることができるようになっているプロペラシャフトを含む。このプロペラシャフトは、水中に進入する際に、その面を船の長手方向の中心面に対して垂直に位置させるようにした構造のプロペラブレードを支持している。本発明によれば、プロペラブレードは、長手方向の中心面に対する位置、またはミッドシップ部分の面に対する位置、またはその双方の面に対する位置を同時に変えることができる。よって速度、操縦性、効率、および安全性を増すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 一部沈水型プロペラ 技術分野 本発明は、一部沈水型プロペラに関し、より詳細には、船体に対して移動自在 に取り付けられたプロペラに関する。 背景技術 当技術分野では、一部沈水型プロペラ(ソ連特許第535186号)が知られている 。このプロペラは、水平面において、船の長手方向軸線に対して、約45度に位 置する軸に取り付けられた螺旋クラウン部分を備える、船舶搭載スパイラルブレ ードを含んでいる。 しかし、このプロペラは、船の高い推進速度、効率および操縦性に対して不十 分である。 また、船の長手方向の中心面に対して、所定の角度で配置されたプロペラシャ フトと、このプロペラシャフトに取り付けられたプロペラブレードを含む、一部 沈水型プロペラ(ウクライナ国特許1831号)も知られている。 けん引力を増すために、従来のプロペラは、船の長手方向の中心面に対して、 34<α<70度の角度をもって、プロペラシャフトに設けられた少なくとも2 つのプロペラスクリューを含んでいる。このプロペラシャフトは、プロペラブレ ードを有し、このプロペラブレードは、シャフト上で回転している時に正面が沈 没している際に、船の長手方向の中心面と垂直にその正面を位置決めし、各ブレ ードの正面が、水に軸方向の運動を与え、反作用スラスト力を維持するような形 状となっている。 しかし、このようなプロペラは、経済的なメリットが低く、その推進特性も高 くない。 発明の開示 本発明は、船体とプロペラとの機械的接続を変えることにより、推進特性を高 めた、一部沈水型プロペラを提供することを目的とするものである。 この目的は、本発明によると、船の長手方向の中心面に対して、傾斜して配置 されたプロペラシャフトと、水中に沈んでいる時、その駆動面が船の長手方向の 中心面とほぼ垂直に位置するようになっているプロペラシャフトに取り付けられ た一部沈水型プロペラブレードとを含む一部沈水型プロペラにおいて、プロペラ ブレードが、船の長手方向の中心面または船のミッドシップ(船体中央部)面に 対する位置を変えうるようにして、プロペラシャフトに取り付けられていること を特徴とする、一部沈水型プロペラによって解決される。 プロペラブレードとプロペラシャフトとのこのような接続は、プロペラの推進 特性、例えば前進速度、操縦性のみならず、緊急時の安全性および経済性を配慮 したものである。 本発明のプロペラでは、船の長手方向の中心面、および基準面に対して種々の 角度を有するプロペラシャフトの位置と、前記面に対して同時に移動できるブレ ードの各種の位置とを組み合わせることにより、プロペラブレードを、任意の態 様で位置決めできる。 プロペラブレードは、プロペラシャフト軸線に対する垂線に対し、±30度内 に調節できるようにプロペラシャフトに取り付けることができ、またプロペラブ レードは、その最初の位置において、プロペラブレード軸に対する垂線に対して ±30度内に位置決めすることもできる。 船の長手方向の中心面に対し、プロペラシャフトの位置を0〜90度の範囲に わたって変えることにより、プロペラブレードの位置を変えることが実際的であ ることが多い。 基準平面に対して0〜30度の角度で移動できるようにして、プロペラシャフ トにプロペラブレードを取り付けることにより、プロペラブレードの間隔を変え ることができる。 本発明の一実施例では、基準面に対する垂線である軸線を中心として回転可能 なプロペラシャフトに取り付けられたプロペラブレードを含んでいると有利であ る。 本発明による新規なプロペラのプロペラシャフト、およびこのシャフトに取り 付けられたプロペラブレードは、3つの自由度のために(任意の引っ張り力、前 進速度、種々の操縦性等にて、船体の後方または船体の前方に)位置決めするこ とができ、緊急時には、プロペラシャフトの回転方向および速度を変えることな く、前方、側方または後方へ移動できるように、水の反発力を最も有効に利用で きる。 従来のプロペラと比較し、各種の船舶、例えば自己推進型エアポートやオフシ ョアプラットフォーム等において、より高い効率、速度、安全性および操縦性が 得られる。これらの特性は、船の長手方向の中心面に対して、0〜90度の範囲 内で、船首側プロペラシャフトまたは船尾側プロペラシャフトを位置決めできる 場合に、エアリフト船内の最も外側で感じられる。 図面の説明 図1は、4ブレード位置可変一部沈水型プロペラの側面図である。 図2は、図1の一部沈水型プロペラの正面図である。 図3は、4ブレード2位置部分沈水型プロペラの側面図である。 図4は、4ブレード2位置部分沈水型プロペラの正面図である。 図5は、バンド形状タイプの2ブレード位置可変部分沈水型プロペラの側面図 である。 図6は、2ブレードバンド形状プロペラの平面図である。 図7は、自己推進オフショアプラットフォームのコーナーに設けられた4ブレ ードバンド形状プロペラの配列を示す底面図である。 図8は、図7のプラットフォームの側面図である。 図9は、回転自在かつ傾斜可能なブレードを有する、4つの2ブレード位置可 変プロペラが設けられた排水型船舶の船首および船尾の側面図である。 図10は、図9の排水型船舶の底面図である。 図11は、ハイドロフォイル船の船尾に設けられた2つの新月型2ブレード位 置可変プロペラの配置を示す底面図である。 図12は、図11の船舶の船尾の図である。 図13は、寸法を変更できる4ブレード位置可変プロペラを有する4エンジン および2エンジン転換式飛行機の左側部および右側部の正面図である。 図14は、プロペラの種々の配置を示す、図13に示された転換式飛行機の底 面図である。 図15は、水中に沈没した従来のパドルの水平面における投影図である。 図16は、互いに所定の角度に位置決めされた2つの従来のスクリュー羽根の 略図である。 図17は、ミッドシップ部分の平面に対して、0〜90度の範囲の角度で互い に平行に水中で移動する、本発明のプロペラブレードの一例の略図である。 図18は、本発明のプロペラの引っ張り力と、ミッドシップ部分の面に対する ブレードの運動方向との関係をパーセントで示すグラフである。 図19は、船舶の各種の移動時における本発明のプロペラの水中におけるブレ ードの位置の略図である。 図20は、船の船尾または船首が左側に変位する際のブレードの回転の略図で ある。 発明を実施するための最良の態様 水または空気のダイナミック動作によって支持されるようになっている船に搭 載して使用するための、本発明の位置可変4ブレードプロペラは、ケーシング3 内に設けた減速ギアユニットとブレードの回転を調節するための機構と共に配置 された、プロペラシャフトにおける流線形をしたハブ2に取り付けられた、回転 自在なプロペラブレード1(図1)を含んでいる。 ケーシング3の上部および中空の入れ子式支持体4は、ケーシング3を0から 90度の範囲で、ライン5に沿って双方向に回転できるよう、回転自在に接続さ れている。 入れ子式支持体4は、ハウジング6内に配置されており、ハウジング6の上方 部分は、ラグ8によって船の船体7に枢着されており、一方、ハウジング6の中 間部分はハウジング6を傾斜させるための機構9に枢着されている。 構造および形状を変えて、これらプロペラブレードを、種々のタイプの船に装 備することができる。 ブレードは、ある時には、ブレード10(図2)のようなエアフォイルタイプ のものとし、ある時には、図2に点線で示すブレード11のような従来のスクリ ュープロペラタイプのものとすることができる。 大容量のエアクッションビークルでは、プロペラシャフトに、2組以上のプロ ペラブレード12を隔置した2位置以上のプロペラ(図3および図4)を使用す ることができる。プロペラブレード12は、入れ子式支持体13のような何らか の機構により、水中の任意の深さまで沈み、かつライン14に沿って回転自在に 調節することができる。 位置可変、2以上のブレードを有するプロペラ(図5および図6)は、あたか も数個のブレードを並置し、かつロッド17によってプロペラシャフト16から 離して設けられているバンド15のような形状であってもよい。 この位置可変プロペラ(図7および図8)は、オフショアプラットフォームに 取り付けることができる。 このプロペラは、全天候型自己推進式エアポート、浮きドック、スーパーパワ ータグ、浮き発電所等に用いることができる。 図9および図10は、4つの単一位置2ブレード型プロペラ2が装備された排 水型船21の船首19および船尾を示す。プロペラ2は、ブレードを回転して調 節するための公知の機構23によって、回転されかつ調節されるブレード22を 有している。 かかるプロペラ装置は、スーパータンカー、トロール船等に用いることができ る。 幅の狭い船体を有する船、例えばハイドロフォイル船では、図1(底面図)お よび図12(背面図)に示す2つの同心状で、かつ反対向に回転するプロペラを 用いることができる。これらのプロペラは、新月形のブレード24と、このブレ ード24を回転させ、かつ調節するための機構25と、船がハイドロフォイル2 7により水中から上に出ている時、ブレード24を水中の最適位置に位置させる のに有効な、プロペラを上下させる機構26とを有している。 プロペラの上方には、安全エプロンプレート28が設けられている。 本発明のプロペラは、エアフォイルタイプ(図13(正面図)および図14( 底面図))とすることができる。 Kのようなプロペラは、例えばツインモータ構造29、4モータ構造30およ びマルチ構造の飛行機で使用でき、これら飛行機のいずれも従来の翼31および 後退可能な翼32を有する。 プロペラブレード33は、プロペラシャフトの回転可能なハブ34に取り付け られ、ハブは、転換式飛行機がスタートし、滑空し、エアクッション支持体上で 走行し、または離陸するのに適した位置まで、上下動させるための機構35によ って調節することができる。 水中で移動するプロペラブレードによって生じる有効引っ張り力は、ミッドシ ップ部分の面からのブレードの運動方向の傾斜角に応じて決まる。 点線矢印42の方向に移動する各プロペラブレード41(図15)を個々に検 討すれば、矢印43によって示される力により、水の質量を矢印42の方向に加 速する。 プロペラがその軸線上で回転する場合、水中にある時の共通点46から発散す る2つのプロペラブレード44および45(図16)の動作は実線の矢印47お よび48によって示す通りである。これらの矢印は、水の加速度の方向および力 を示している。(最終的にこの加速力は、プロペラを全体に引っ張る力となる) 。 一方、矢印49および50は、水を渦巻き運動させ、かつ噴出させる、水の加 速力とは別の力とその方向を示している。すなわち、矢印49および50によっ て示される力は、水をまわりに噴出させ、渦巻き運動させることにより生じる損 失を引き起こす。このような水の噴出、および渦巻き運動は、従来のスクリュー プロペラではかなり大きかったが、本発明のプロペラでは事実上存在しない。 本発明のプロペラのブレードの水中における運動方向は、ミッドシップ部分の 面に対して0〜90度(図17)の範囲で変わるので、船体に対しても、この運 動方向は変わる。 ブレードが、位置51から(ミッドシップ部分の面内の)位置52に変化する 際には、引っ張り力はない。このような引っ張り力は、ブレードが位置51から 回転位置53〜58へ変化するまで発生しない。 本発明の一実施例では、この引っ張り力は、15、30、45、60、75お よび90度の回転位置において、それぞれ、係船柱の引っ張り力の47、37、 68、91、99、81%であった。上記のデータは、ミッドシップ部分の面に 対するブレードの運動方向に対する係船柱の引っ張り力のグラフでプロットした 実験により得られたものである(図18)。 本発明のプロペラの特徴は、ブレードをそれ自身の軸を中心に回転した時、 「アクティブラダー」として使用するのに適していることである。 推進力の側方成分、および船尾または船首を変位させる力は、プロペラブレー ドの位置が異なるにつれて変化する(図19)。しかしこれは、ブレードが反時 計回り方向に回転し、船首の右側プロペラおよび船尾の左側プロペラのブレード が、第2象限から第4象限へと、すなわち位置Iから位置Vまで、点線に沿って 移動した場合のことである。 ブレードが、図面で見て0〜90度の範囲内で、反時計回りに回転すると、船 尾または船首は、右から左へ変位する。 ブレードが、図20で見て時計回り方向に回転すると、まず推進力が減少して (位置II)消失する(位置III)が、ブレードのある位置(位置IV)で制 動力が発生し、反対の側方成分が生じる。作動中、プロペラシャフトは、任意の 長手方向の中心面に対して傾斜し、例えば45度に位置するが、プロペラブレー ドはその高さの3分の2が水中に沈み、始動の準備のために、位置51へ来る( 図17)。 プロペラシャフトが位置55に向かって回転し始めると、水は、実線の矢印の 方向に加速され、推進力が発生する。プロペラブレードは、水中で移動しながら 反作用スラスト力を維持し、圧力ヘッドに沿って摺動する。 プロペラブレードがプロペラシャフト上で回転する間、水中に沈んでいる時に 限り、説明したように移動するが、水中の内外に進む際には傾斜しているので、 ブレードは、回転の第1段階の間で、水を下方に部分的にポンピングし、回転の 第2段階で、水を上昇させる。しかし、常時別のブレードが水中を移動するため に、水の隆起はない。しかもブレードは、スリップするかのごとく上昇する。 プロペラシャフトが、水平線に対して所定の角度、例えば±30度(図1)に 位置している状態でプロペラが回転すると、上方への力または下方への力が誘導 され、ミッドシップ部分の面に対するいずれかの側で、ブレードを位置IからV (図19)まで調節し、船を、船首または船尾方向のいずれかにターンさせる推 進力が生じる。 プロペラシャフトに取り付けられているプロペラブレードが多くなればなるほ ど(図3および図4)、またバンド状のプロペラ(図5および図6)が長くなれ ばなるほど、推進力が大きくなり、他は同じである。本発明のプロペラは、転換 式飛行機でも同様に作動する(図13および図14)。 滑空中の加速時、およびエアクッション支持体上での走行時、プロペラシャフ トは転換式飛行機の対称面に対してある傾斜角度となり、ブレードは、前方また は後方の位置から見て点線で示す楕円を描く(図13)。 加速後の離陸前において、ツインモータ構造のプロペラシャフトは、対称面と 平行な位置まで接近するが、プロペラブレードは、横方向の垂直面に接近する。 プロペラシャフトが対称面と平行に位置し、モータの回転速度が急激に増加する (プロペラの前進が減少する際に加速しようとする傾向が低下する)のは、ツイ ンモータ転換式飛行機が離陸する時である。 4エンジン型転換式飛行機は、2つの内側プロペラが水中で作動しており(図 13)、他方、2つの別のプロペラは既に水中から出て、空気の反作用スラスト 力を維持している状態でも離陸できる。 バンド型プロペラは、ブレードプロペラを例として、上に説明したのと同じよ うに作動する。このバンド型プロペラは、ブレード間に間隙がなく、プロペラシ ャフトが点線矢印で示すように回転する際(図5)、水は、実線の矢印で示され る方向に加速され、反対方向への船の運動を誘導するという点で異なっているに すぎない。 オフショアプラットフォーム(図7および図8)上で使用されるバンド型プロ ペラは、任意の操縦(前進、後退または任意の側方運動および回転運動)を実行 可能にするものである。 産業上の利用性 本発明のプロペラは、オフショアプラットフォーム(浮き発電所)のみならず 、排水型の高速(毎時200〜400km)航海用および河川船舶で使用できる 。 またこのプロペラは、船外モータ、エアクッションビークル、および転換式飛 行機でも使用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.船の長手方向の中心面に対して傾斜させて配置されたプロペラシャフトと 、水中に沈んでいる時、その駆動面が船の長手方向の中心面と垂直に位置するよ うになっている、プロペラシャフトに取り付けられた、一部沈水型プロペラブレ ードとを含む一部沈水型プロペラにおいて、 プロペラブレードが、船の長手方向の中心面または船のミッドシップ平面に対 する位置を変えるようにして、プロペラシャフトに取り付けられていることを特 徴とする一部沈水型プロペラ。 2.プロペラシャフトの軸線に対する垂直線に対して、傾斜を±30度内に調 節できるよう、前記プロペラブレードがプロペラシャフトに取り付けられている ことを特徴とする請求項1記載のプロペラ。 3.プロペラシャフトの軸線に対する垂直線に対して、±30度内の傾斜とな るようにした軸線を中心として回転できるよう、前記プロペラブレードが、プロ ペラシャフトに取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のプロペラ。 4.船の長手方向の中心面に対して、0度〜90度の角度に移動自在のプロペ ラシャフトに、前記プロペラブレードが取り付けられていることを特徴とする請 求項1記載のプロペラ。 5.ミッドシップブレードの平面に対して、0度〜30度の角度に移動自在の プロペラシャフトに、前記プロペラブレードが取り付けられていることを特徴と する請求項1記載のプロペラ。 6.ミッドシップ部分の平面に対して垂直な軸線を中心として回転自在のプロ ペラシャフトに、前記プロペラブレードが取り付けられていることを特徴とする 請求項1記載のプロペラ。
JP7504501A 1993-03-15 1994-07-14 一部沈水型プロペラ Pending JPH09500071A (ja)

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