JP6464993B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇降路内を走行するエレベータのかごの位置を検出する装置に係り、特に昇降路上下端部におけるかごの位置を検出する装置、例えばETS(終端階強制減速装置)に関するものである。
昇降路内を走行するエレベータのかごの位置を検出する装置として、昇降路内に多数の位置センサを配置し、かごには前記位置センサを操作するカムを設置した構成のもの(特許文献1参照)がある。この装置は、かごが位置センサの箇所を通過する度に、カムが位置センサをオン・オフすることによって、かごの位置を検出するものである。
しかしこの装置だと、位置センサの数が多くなり、位置センサの配線ケーブルも増加してしまう。
そこで、かごに光電センサを設け、昇降路には前記光電センサの光軸を遮断する遮蔽板(プレート)を配置したもの(例えば特願2015−019169号参照)が考えられている。
この装置を図により説明する。図1は昇降路内のプレートの配置を示す図、図2はかご天井部の要部を示す図、図3はプレートの詳細説明図、図4はかごの位置を判定するための表、図5は動作を示すフローチャート、図6は各プレートの位置関係説明図である。
図において、1はかご2が昇降する昇降路、A1〜A6は昇降路1に配置されたA相プレート、同様にB1〜B6はB相プレート、Z1〜Z6はZ相プレートである。
4はかご2の上部に設置された光電センサであり、A相プレートA1〜A6用の光電センサ4a,B相プレートB1〜B6用の光電センサ4b,Z相プレートZ1〜Z6用の光電センサ4zを備えている。5はかご2の昇降を案内する一対のガイドレールである。
図3に示すように、A相,B相プレートには空隙部Gが空けられ、その上下はプレート本体である遮蔽部Sとなっている。遮蔽部Sは光電センサ4の光軸を遮断し、空隙部Gは光電センサ4の光軸が通過可能であり、両者は上下方向に交互に並んでおり、遮蔽部Sと空隙部Gの長さLは同一になっている。
図1に示すように、昇降路1の上部には、上から順に、空隙部Gが3個のプレートA1、空隙部Gが2個のプレートA2、空隙部Gが1個のプレートA3が配置されている。
一方、昇降路1の下部には、上から順に、空隙部Gが2個のプレートA4、空隙部Gが3個のプレートA5、空隙部Gが4個のプレートA6が配置されている。このように、昇降路1の上下端部に近いほど空隙部Gの数の多いプレートが配置されるとともに、上部よりも下部のプレートの方が、空隙部Gが1個多くなっている。
B相プレートB1〜B6も、A相プレートA1〜A6と同様に構成され、配置されているが、昇降路1の上部では、A相プレートA1〜A6よりも、L/2だけ下げて配置され、昇降路1の下部では、A相プレートA1〜A6よりも、3L/2だけ上げて配置されている。
Z相プレートZ1〜Z6は空隙のないプレートで、対応するA相,B相プレートより長くなっており、その上端は対応するA相,B相プレートより上方まで伸び、その下端は対応するA相,B相プレートより下方まで伸びている。
光電センサ4は遮蔽部Sの上端又は下端(エッジ)を検出するとパルス信号を発生し、このパルス信号を使ってかご位置検出を行う。
また、Z相プレートZ1〜Z6の上下端部を基準にして、昇降路1を多数の区間に区切っている。
図1,図4に示すように、プレートZ1の上端から昇降路1の上端までを区間1、プレートZ1の上端からプレートZ2の上端までを区間2、以下同様にして、プレートZ6の上端から昇降路1の下端までを区間7としている。また、プレートZ1の下端から昇降路1の上端までを区間11、プレートZ1の下端からプレートZ2の下端までを区間12、以下同様にして、プレートZ6の下端から昇降路1の下端までを区間17としている。
これらの区間はかご2の進行方向も示している。即ち、各Z相プレートを通過したかご2が区間1〜6に達したと判断されたときにはかご2は上昇中であり、また各Z相プレートを通過したかご2が区間12〜17に達したと判断されたときにはかご2は下降中である。
ここで、各Z相プレートの上下間の距離をD[m]とすると、距離Dは数式(1)を満足する。
また、遮蔽部Sと空隙部Gの長さL [m]は、数式(2)となる。
次に、図5のフローチャートについて説明する。
まず、光電センサ4が、A相,B相,Z相の何れかのプレートのエッジを検出してパルス信号(A,B又はZ)を発すると、信号処理部(図示省略)でそのパルス信号を受信する(ステップS1)。
次にステップS2で、光電センサ4からの信号A,Bによりパルスエッジ数Pを増減する。尚、Pの初期値は0である。このステップにおいて、条件1-1及び条件1-2を満足するかどうかを検討する。
図5の条件1-1の式において、上の行は、A相プレートの何れかにおいて、遮蔽部Sが検出された(信号Aの立ち上がり)とき、B相プレートでは遮蔽部Sが検出されている状態を示している。
また下の行は、A相プレートの何れかにおいて、遮蔽部Sの検出が終了した(信号Aの立ち下がり)とき、B相プレートでは遮蔽部Sが検出されていない状態を示している。この2つの状態の何れかが満足されれば、パルスエッジ数PをP+1に増加させる。
図5の条件1-2の式において、上の行は、A相プレートの何れかにおいて、遮蔽部Sが検出された(信号Aの立ち上がり)とき、B相プレートでは遮蔽部Sが検出されていない状態を示している。
また下の行は、A相プレートの何れかにおいて、遮蔽部Sの検出が終了した(信号Aの立ち下がり)とき、B相プレートでは遮蔽部Sが検出されている状態を示している。この2つの状態の何れかが満足されれば、パルスエッジ数PをP―1に減少させる。
また、条件1-1,1-2の何れも満足しないときには、パルスエッジ数Pはそのままで(ELSE)、次のステップS3に進む。
ステップS3では、光電センサ4からの信号A,B,Zにより、プレート配置区間の判断を行う。このステップにおいて、条件2-1及び条件2-2を満足するかどうかを検討する。
図5の条件2-1の式において、光電センサ4が信号Zを検出している状態(X==1)で、信号Aが検出され、信号Bが検出されないとき、つまり信号Aが先に検出されたとき、「最初に受信した信号をAと識別」し、「Type=A」と判定し、Xを0に戻す。
図5の条件2-2の式において、光電センサ4が信号Zを検出している状態(X==1)で、信号Bが検出され、信号Aが検出されないとき、つまり信号Bが先に検出されたとき、「最初に受信した信号をBと識別」し、「Type=B」と判定し、Xを0に戻す。
また、条件2-1,2-2の何れも満足しないときには、そのままで(ELSE)、次のステップS4に進む。
ステップS4では、光電センサ4からの信号Zの判断を行う。このステップにおいて、条件3-1〜条件3-3を満足するかどうかを検討する。
図5の条件3-1の式において、光電センサ4が信号Zを検出した(信号Zの立ち上がり)とき、「X=1」とする。
また、条件3-2の式において、光電センサ4が信号Zの検出を終了した(信号Zの立ち下がり)とき、かごの位置を決定する。このかごの位置とは、図4の区間1〜6及び区間12〜17の何れにかご2が存在するかである。その後、パルスエッジ数Pをリセット(P=0)するとともに、「X=0」とする。
条件3-3の式では、かご2がZ相プレートを検出せず、かつ信号Zが立ち下がりでないことを示している。この条件3-3を満足するときには、パルスエッジ数Pをリセット(P=0)するとともに、「X=0」とする。
また、条件3-1〜条件3-3の何れも満足しないときには、そのままで(ELSE)、次のステップS5に進む。
ステップS5では、かご2がどの区間にあるかを出力する。
次に、具体的な例によって、図5のフローチャートを説明する。
図6は、図1のプレートA3,B3,Z3部分の詳細図であり、ここをかご2が上昇する場合について説明する。
かご2がプレートZ3の下方にある場合、信号A,B,Zは発せらないので、ステップS1は未実行のため、P、X、Typeは初期状態となっている。即ち、P=0、X=0、Type=不明となっている。
かご2が上昇してa1に達すると、信号Zが立ち上がりTrueとなるが、信号A,BはFalseのままなので、ステップS2,S3はともにELSEとなる。ステップS4では、条件3-1を満足するので、X=1となる。
従って。P=0、X=1、Typeは不明となる。
かご2が上昇してa2に達すると、信号Bが立ち上がりTrueとなるが、信号AはFalseのままなので、ステップS2はELSEとなる。ステップS3は条件2-2を満足するので、Type=B,X=0となる。また信号ZはTrueを維持しているのでステップS4はELSEとなる。
従って、P=0,X=0,Type=Bとなる。
これ以降、信号Zが立ち下がるまで、即ちかご2がa10に達するまで、信号ZはTrueを維持しているので、ステップS4はELSEである。そのためX=0も維持されるので、ステップS3もELSEとなる。
従って、かご2がa10に達するまで、X=0,Type=Bを維持する。
かご2が上昇してa3に達すると、信号Aが立ち上がりTrueとなり、信号BはTrueのままなので、ステップS2は条件1-1を満足し、P=1となる。
従って、P=1,X=0,Type=Bとなる。
かご2が上昇してa4に達すると、信号Bが立ち下がってFalseとなり、信号AはTrueを維持するので、ステップS2はELSEである。
従って、P=1,X=0,Type=Bのままである。
かご2が上昇してa5に達すると、信号Aが立ち下がってFalseとなり、信号BはFalseを維持するので、ステップS2は条件1-1を満足し、P=2となる。
従って、P=2,X=0,Type=Bとなる。
かご2が上昇してa6に達すると、信号Bが立ち上がってTrueとなり、信号AはFalseを維持するので、ステップS2はELSEである。
従って、P=2,X=0,Type=Bのままである。
かご2が上昇してa7に達すると、信号Aが立ち上がってTrueとなり、信号BはTrueを維持するので、ステップS2は条件1-1を満足し、P=3となる。
従って、P=3,X=0,Type=Bとなる。
かご2が上昇してa8に達すると、信号Bが立ち下がってFalseとなり、信号AはTrueを維持するので、ステップS2はELSEである。
従って、P=3,X=0,Type=Bのままである。
かご2が上昇してa9に達すると、信号Aが立ち下がってFalseとなり、信号BはFalseを維持するので、ステップS2は条件1-1を満足し、P=4となる。
従って、P=4,X=0,Type=Bとなる。
かご2が上昇してa10に達すると、信号Zが立ち下がりFalseとなるが、信号A,BはFalseのままなので、ステップS2,S3はともにELSEとなる。ステップS4では、条件3-2を満足するので、かご2の位置を決定する。このとき、
P=4,Type=Bなので、図4より、かご2は区間3にあり上昇していることがわかる。
その後、パルスエッジ数をリセットして、P=0,X=0として、かご位置区間を「区間3」として出力する。
上記のように、かご2の位置及び運転方向を検出することができる。
また、図6において、かご2が下降する場合には、上記と同様の方法でa10からa1へ移動し、詳細な説明は省略するが、P=―4,Type=Aとなる。そのため、図4より、かご2は区間14にあり下降していることがわかる。
同様にして、他の上部のプレートA1,A2,B1,B2,Z1,Z2の箇所についてもかご2の位置及び運転方向を検出することができる。
更に、昇降路1の下部に配置されたプレートについても、詳細な説明は省略するが、上記と同様にして、かご2の位置及び運転方向を検出することができる。
例えば、かご2が図1のプレートA4,B4,Z4部分を上昇する場合は、詳細な説明は省略するが、P=4,Type=Aとなり、図4より、かご2は区間4にあり上昇していることがわかる。
また、かご2が図1のプレートA4,B4,Z4部分を下降する場合は、詳細な説明は省略するが、P=―4,Type=Bとなり、図4より、かご2は区間15にあり下降していることがわかる。
同様にして、他の下部のプレートA5,A6,B5,B6,Z5,Z6の箇所についてもかご2の位置及び運転方向を検出することができる。
次にかご2がプレート位置(Z相プレートの範囲内)で停止した場合は、Z相プレートのZ信号は立ち下がりを検出しないので、図5の条件3-2が満足されないため、かご位置は決定されず、前回の区間と同じとなる。また図5のフローチャートは途中で実行停止した状態となる。従って、図1を見ても分かるように、かご2の上昇時は(区間1〜6)はZ相プレートの上端が区間の境界であり、かご2の下降時(区間12〜17)はZ相プレートの下端が区間の境界となっている。
そして、かご2がプレート位置で停止した後、同じ方向に運転する場合は、図5のフローチャートが続行されるので、既に説明した動作と同じになる。
また、かご2がプレート位置で停止した後、逆方向に運転する場合は、プレート位置に停止するまでに実行されたA相,B相プレートの立ち上がりは立ち下がりとして実行され、また、A相,B相プレートの立ち下がりは立ち上がりとして実行されるため、パルスエッジ数Pは0となる。従って、図4により、かご2の位置は前回区間と同じと判断され、次のZ相プレートを通過することにより、本来の区間に訂正される。
尚、前記の説明では、A相,B相プレートは空隙部Gを1〜3、又は2〜4個備えた3種類としているが、3箇所に限ることはない。また、A相,B相プレートのうち最も空隙部が少ないプレートは、空隙部Gを0個とすることもできる。
また、前記の説明では、昇降路1の上部のA相,B相プレートより、昇降路1の下方のA相,B相プレートのほうが空隙部Gの数が多いが、逆に昇降路1の上部のA相,B相プレートの空隙部Gを、昇降路1の下方のA相,B相プレートの空隙部Gよりも多くすることもできる。更に昇降路1の下端部側又は上端部側のみにプレートを配置することもできる。また、空隙部Gと遮蔽部Sの高さLは、エッジが確実に検出できれば同一でなくてもよい。
特許第5355597号公報
前記の先行技術では、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサ4a、4b、4zが故障すると、かご2の位置及び運転方向の検出ができなくなってしまう。
本発明は、前記光電センサ4a、4b、4zの故障判断を行なって、各光電センサの故障を検出し、上記の課題を解決することを目的とするものである。
本発明は、エレベータのかごに設置された第1〜第3の光電センサと、前記各光電センサに対応するように昇降路に設置された第1〜第3のプレートとを有し、前記第1のプレート及び第2のプレートは、前記光電センサからの光軸が通過する空隙部と、前記光電センサからの光軸を遮蔽する遮蔽部とが、昇降路の上下方向に交互に配置された構成であって、空隙部の数が異なる複数種類からなっており、前記第3のプレートは空隙部のない構成であり、前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出している間、前記第1及び第2の光電センサは前記第1のプレート及び第2のプレートの検出が可能な構成となっているものにおいて、 前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出していないと判断されている状態のときに、前記第1又は第2の光電センサが前記第1のプレート又は第2のプレートを検出したとき、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したと判断する手段を備えたことを特徴とするものである。
また本発明は、前記かごの速度が所定速度以下の場合、又は保守点検時には、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したと判断する前記手段が、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したとの判断を行なわないことを特徴とするものである。
更に本発明は、エレベータのかごに設置された第1〜第3の光電センサと、前記各光電センサに対応するように昇降路に設置された第1〜第3のプレートとを有し、前記第1のプレート及び第2のプレートは、前記光電センサからの光軸が通過する空隙部と、前記光電センサからの光軸を遮蔽する遮蔽部とが、昇降路の上下方向に交互に配置された構成であって、空隙部の数が異なる複数種類からなっており、前記第3のプレートは空隙部のない構成であり、前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出している間、前記第1及び第2の光電センサは前記第1のプレート及び第2のプレートの検出が可能な構成となっているものにおいて、前記第1及び第2の光電センサが前記第1のプレート及び第2のプレートの遮蔽部の上端又は下端(エッジ)を検出することによって発生するパルス信号を計測することによってパルスエッジ数を演算する手段を有し、前記第3の光電センサが前記第3のプレートの検出状態から非検出状態に変化したとき、前記パルスエッジ数が0であって、かつ、前記かごの速度が所定速度以上の場合、前記第1及び第2の光電センサの何れかが故障していると判断する手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサの故障を検出することができる。
従来の昇降路内のプレートの配置を示す図である。 従来のかご天井部の要部を示す図である。 従来のプレートの詳細説明図である。 従来のかごの位置を判定するための表である。 従来の動作を示すフローチャートある。 従来の各プレートの位置関係説明図である。
本発明の第1の実施の形態について説明する。
この実施の形態では、信号Zがオフ(信号Zが立ち下がりを維持している状態)のとき、信号A又は信号Bがオンになる(信号A、Bの立ち上がり)と、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサ4a、4b、4zの何れかが故障していると判断するものである。
図1、図6に示すように、Z相プレートZ3等は対応するA相プレートA3等及びB相プレートB3等より長くなっており、その上端は対応するA相,B相プレートより上方まで伸び、その下端は対応するA相,B相プレートより下方まで伸びている。そのため、信号Zがオフのときには、信号A,Bもオフでなければならない。
従って、信号Zがオフのときに、信号A又は信号Bがオンになると、A相プレート用の光電センサ4a又はB相プレート用の光電センサ4bが故障していると判断できる。
また、A相プレート用の光電センサ4a又はB相プレート用の光電センサ4bが正常で、Z相プレート用の光電センサ4zが故障していることもあり得る。つまり、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサ4a、4b、4zの何れか少なくともひとつが故障していると判断できる。
尚、保守点検時に、かご2の上に乗った作業員が、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサ4a、4b、4zを反応させることもあるので、かご2の速度が所定速度以下(保守運転速度以下)の場合や、保守点検時には、前記の故障判断を行なわないように設定してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
この実施の形態では、Z相プレート用の光電センサ4zが正常である場合に、信号Zがオンからオフになったとき(かご2の位置がZ相プレートから外れたとき)、パルスエッジ数Pが0であって、かご2の速度が所定値以上の場合、A相又はB相のプレート用の光電センサ4a又は4bの何れかが故障していると判断するものである。
このパルスエッジ数Pのカウントのタイミングは、図5のフローチャートでいえば、ステップS4の条件3-2を満足し、「かご位置を決定する。」の後で、「パルスエッジ数をリセットする。」の前である。
既に説明したように、パルスエッジ数Pが0になるのは、かご2がプレート位置(Z相プレートの範囲内)で停止した後、逆方向に運転する場合である。この場合、プレート位置に停止するまでに実行されたA相,B相プレートの立ち上がりは立ち下がりとして実行され、また、A相,B相プレートの立ち下がりは立ち上がりとして実行されるため、パルスエッジ数Pは0となる。
このとき、かご2はプレート位置から運転を始めるため、かご2がZ相プレートから外れたときのかご2の速度はまだ低い。
従って、パルスエッジ数Pが0であって、かご2の速度が所定速度より低い場合は、A相及びB相のプレート用の光電センサ4a及び4bは正常であると判断できる。
しかし、パルスエッジ数Pが0であって、かご2の速度が所定速度以上の場合は、A相又はB相のプレート用の光電センサ4a又は4bの何れかが、A相又はB相のプレートの遮蔽部Sの上端又は下端(エッジ)を正確に検出していないと考えられるため、A相又はB相のプレート用の光電センサ4a又は4bの何れかが故障していると判断できる。
このときのかご2の所定速度は、かご2が、Z相プレートZ1〜Z6のうち最も長いZ相プレートの一端から運転を開始して、そのZ相プレートの他端を通過するときの速度と同じ又は少し高い速度に設定される。
以上のように、各実施の形態によれば、A相,B相,Z相の各プレート用の光電センサ4a、4b、4zの故障を検出することができる。
1 昇降路
2 かご
4 光電センサ
4a A相プレート用光電センサ
4b B相プレート用光電センサ
4z Z相プレート用光電センサ
5 ガイドレール
A1〜A6 A相プレート
B1〜B6 B相プレート
G 空隙部
S 遮蔽部
Z1〜Z6 Z相プレート

Claims (3)

  1. エレベータのかごに設置された第1〜第3の光電センサと、前記各光電センサに対応するように昇降路に設置された第1〜第3のプレートとを有し、
    前記第1のプレート及び第2のプレートは、前記光電センサからの光軸が通過する空隙部と、前記光電センサからの光軸を遮蔽する遮蔽部とが、昇降路の上下方向に交互に配置された構成であって、空隙部の数が異なる複数種類からなっており、
    前記第3のプレートは空隙部のない構成であり、
    前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出している間、前記第1及び第2の光電センサは前記第1のプレート及び第2のプレートの検出が可能な構成となっているものにおいて、
    前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出していないと判断されている状態のときに、前記第1又は第2の光電センサが前記第1のプレート又は第2のプレートを検出したとき、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したと判断する手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
  2. 前記かごの速度が所定速度以下の場合、又は保守点検時には、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したと判断する前記手段が、前記第1〜第3の光電センサの何れかが故障したとの判断を行なわないことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
  3. エレベータのかごに設置された第1〜第3の光電センサと、前記各光電センサに対応するように昇降路に設置された第1〜第3のプレートとを有し、
    前記第1のプレート及び第2のプレートは、前記光電センサからの光軸が通過する空隙部と、前記光電センサからの光軸を遮蔽する遮蔽部とが、昇降路の上下方向に交互に配置された構成であって、空隙部の数が異なる複数種類からなっており、
    前記第3のプレートは空隙部のない構成であり、
    前記第3の光電センサが前記第3のプレートを検出している間、前記第1及び第2の光電センサは前記第1のプレート及び第2のプレートの検出が可能な構成となっているものにおいて、
    前記第1及び第2の光電センサが前記第1のプレート及び第2のプレートの遮蔽部の上端又は下端(エッジ)を検出することによって発生するパルス信号を計測することによってパルスエッジ数を演算する手段を有し、
    前記第3の光電センサが前記第3のプレートの検出状態から非検出状態に変化したとき、前記パルスエッジ数が0であって、
    かつ、前記かごの速度が所定速度以上の場合、前記第1及び第2の光電センサの何れかが故障していると判断する手段を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
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