JP6464919B2 - 分光フィルタおよび分光測定装置 - Google Patents
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Description
0.98<{(dL780/dL380)/(dB780/dB380)}×[(nL780/nL380)/{(nB780/nB380)0.4}]<1.17
である。
図1は、本実施形態の分光測定装置1の概略の構成を示す断面図である。分光測定装置1は、分光フィルタ10と、受光部20とを有している。分光フィルタ10は、一方向において透過波長が連続的に変化するリニアバリアブルフィルタ(LVF)であり、バンドパスフィルタBP、ショートパスフィルタSPおよびロングパスフィルタLPを有している。
本実施形態では、分光フィルタ10を、ロングパスフィルタLP、ショートパスフィルタSP、バンドパスフィルタBPの3層を用いて構成することにより、ロングパスフィルタLPおよびショートパスフィルタSPの重ね合わせの位置精度を緩和することができる。以下、この点について、まず説明する。
図7は、3層構成の分光フィルタにおける、各フィルタの理想的な分光特性を模式的に示している。膜厚が変化する一方向の各位置において所望の透過特性を出すためには、バンドパスフィルタBP、ショートパスフィルタSP、ロングパスフィルタLPの各遮断波長の関係性(遮断波長の波長差)が上記一方向の各位置でほぼ一定であることが理想的である。すなわち、バンドパスフィルタBP、ショートパスフィルタSP、ロングパスフィルタLPのいずれにおいても、膜厚(位置)が変化するにつれて遮断波長は単調に変化(シフト)するが、膜厚変化に対する遮断波長のシフト量を、3種のフィルタ間で同じにすることが理想的である。
本実施形態の分光フィルタ10において、膜厚が変化する一方向で、可視光(例えば波長380〜780nmの光)が透過する全ての位置において、遮断波長WB1と遮断波長WLとの波長差(以下、ΔWとも記載する)は、13nm以上42nm以下であることが望ましい。
次に、本実施形態の分光フィルタ10において、上記したΔWの範囲を実現するための具体的な条件について検討する。
0.98<{(dL780/dL380)/(dB780/dB380)}×[(nL780/nL380)/{(nB780/nB380)0.4}]<1.17 ・・・(1)
である。
(dL780/dL380)/(dB780/dB380)=E
(nL780/nL380)/{(nB780/nB380)0.4}=M
E×M=F
とすると、条件式(1)は、以下の条件式(1’)のように簡略化することもできる。
0.98≦F≦1.17 ・・・(1’)
1.03<{(dL780/dL380)/(dB780/dB380)}×[(nL780/nL380)/{(nB780/nB380)0.4}]<1.1 ・・・(2)
である。
1.03≦F≦1.1 ・・・(2’)
次に、ロングパスフィルタLP、ショートパスフィルタSPおよびバンドパスフィルタBPを用いた3層構成の分光フィルタを複数設計し、各分光フィルタの特性について調べた結果について説明する。なお、設計した複数の分光フィルタのうちで代表的なものを、実施例1〜5および比較例1〜2とする。
実施例1では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表18に示す値となるように、BP1、LP1、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。実施例1の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図22〜図24に示す。なお、表18では、参考のため、バンドパスフィルタBPの上記各透過位置での長波長側の遮断波長WB2についても併せて示す(以下の表でも同様とする)。
実施例2では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表19に示す値となるように、BP2、LP2、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。実施例2の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図25〜図27に示す。
実施例3では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表20に示す値となるように、BP2、LP4、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。実施例3の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図28〜図30に示す。
実施例4では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表21に示す値となるように、BP3、LP2、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。実施例4の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図31〜図33に示す。
実施例5では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表22に示す値となるように、BP5、LP5、SP5の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。実施例5の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図34〜図36に示す。なお、実施例5のBP5、LP5、SP5では、複数の高屈折率材料H1・H3のうち、層数および総膜厚がともに大きい高屈折率材料H1が主屈折率材料となる。
比較例1では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表23に示す値となるように、BP1、LP1、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。比較例1の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図37〜図39に示す。
比較例2では、波長1、波長3、波長5の各透過位置において、バンドパスフィルタBPの短波長側の遮断波長WB1、ロングパスフィルタLPの遮断波長WL、ショートパスフィルタSPの遮断波長WSが、それぞれ表24に示す値となるように、BP1、LP1、SP1の各層の膜厚勾配を調整して分光フィルタを設計した。比較例2の分光フィルタにおいて、波長1、波長3、波長5の各透過位置での分光特性を図40〜図42に示す。
10 分光フィルタ
11 基板
12 基板
13 基板
21 受光素子
31 接着剤
32 接着剤
LP ロングパスフィルタ
SP ショートパスフィルタ
BP バンドパスフィルタ
Claims (7)
- 一方向に向かうにつれて膜厚が単調に増加し、遮断波長WLよりも長い波長域の光を透過させるとともに、前記膜厚が増加するにつれて前記遮断波長WLが単調に長くなるロングパスフィルタと、
一方向に向かうにつれて膜厚が単調に増加し、遮断波長WSよりも短い波長域の光を透過させるとともに、前記膜厚が増加するにつれて前記遮断波長WSが単調に長くなるショートパスフィルタと、
一方向に向かうにつれて膜厚が単調に増加し、短波長側の遮断波長WB1と長波長側の遮断波長WB2との間の波長域の光を透過させるとともに、前記膜厚が増加するにつれて、前記遮断波長WB1および前記遮断波長WB2が単調に長くなるバンドパスフィルタとを備え、
前記ロングパスフィルタと、前記ショートパスフィルタと、前記バンドパスフィルタとは、膜厚が単調に増加する前記一方向が互いに一致するように重ね合わされており、
前記ロングパスフィルタの膜厚勾配は、前記バンドパスフィルタの膜厚勾配よりも大きく、
前記一方向の各位置では、前記遮断波長WLが前記遮断波長WB1よりも短く、前記遮断波長WSが前記遮断波長WB2よりも長いことによって、前記遮断波長WB1と前記遮断波長WB2との間の波長域の光を透過させることを特徴とする分光フィルタ。 - 前記一方向で可視光が透過する全ての位置において、前記遮断波長WB1と前記遮断波長WLとの差は、13nm以上42nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の分光フィルタ。
- 前記ロングパスフィルタおよび前記バンドパスフィルタは、第1屈折率材料からなる層と、該第1屈折率材料よりも屈折率の高い少なくとも1つの第2屈折率材料からなる層とを積層した多層膜で構成されており、
前記少なくとも1つの第2屈折率材料の中で、層数および総膜厚の少なくともいずれかが最大となる材料を、主屈折率材料とすると、
前記ロングパスフィルタにおいて、
前記主屈折率材料の波長380nmにおける屈折率を、nL380とし、
前記主屈折率材料の波長780nmにおける屈折率を、nL780とし、
波長780nmの光を透過させる透過部の膜厚を、dL780とし、
波長380nmの光を透過させる透過部の膜厚を、dL380とし、
前記バンドパスフィルタにおいて、
前記主屈折率材料の波長380nmにおける屈折率を、nB380とし、
前記主屈折率材料の波長780nmにおける屈折率を、nB780とし、
波長780nmの光を透過させる透過部の膜厚を、dB780とし、
波長380nmの光を透過させる透過部の膜厚を、dB380としたとき、
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の分光フィルタ;
0.98<{(dL780/dL380)/(dB780/dB380)}×[(nL780/nL380)/{(nB780/nB380)0.4}]<1.17
である。 - 前記バンドパスフィルタおよび前記ショートパスフィルタは、同じ基板の表裏にそれぞれ成膜されており、
前記ロングパスフィルタは、別の基板に成膜されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の分光フィルタ。 - 前記バンドパスフィルタ、前記ショートパスフィルタおよび前記ロングパスフィルタは、それぞれ別々の基板に成膜されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の分光フィルタ。
- 前記各基板は、接着剤を介して貼り合わされていることを特徴とする請求項4または5に記載の分光フィルタ。
- 請求項1から6のいずれかに記載の分光フィルタと、
前記分光フィルタを透過した光を受光する受光素子とを備え、
前記受光素子は、前記分光フィルタの前記一方向に沿って並べて配置されていることを特徴とする分光測定装置。
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