JP6464041B2 - 風路切換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通風路を切り換える風路切換装置に関する。
近年、浴室暖房乾燥機においては、温風を浴室内に送るために設けられている送風ファンを換気用のファンとしても利用することが行われている。この場合、浴室暖房乾燥機には、暖房用通風路と換気用通風路とを切り換えるための風路切換装置が設けられる。
この種の風路切換装置は、ファンにより強制的に空気流が形成される元通風路の下流端が暖房用通風路と換気用通風路とに分岐する分岐位置にダンパを備えている。ダンパは、浴室暖房を行う場合には換気用通風路を閉じ、浴室からの換気を行う場合には暖房用通風路を閉じるように回動する。
ダンパは、その一側端縁に軸線が位置する回動軸により回動自在とされている。ダンパの回動は、モータ等(駆動手段)により駆動される(例えば特許文献1参照)。
特開2007−107848号
ところで、暖房用通風路と換気用通風路とは互いに異なる方向に延びるが、元通風路における空気の流動方向に対して換気用通風路が略直線上に沿って延びる場合には、暖房用通風路は、元通風路における空気の流動方向に対して交差方向に屈曲して延びる。
このため、従来では、図3Aに示すように、換気用通風路21を閉塞したときに元通風路22からの空気の流れが暖房用通風路23に向かって滑らかに屈曲するように、ダンパ24を湾曲板状に形成することが行われる。
しかし、元通風路22から暖房用通風路23に向かう空気流に適した形状のダンパ24を採用すると、図3Bに示すように、換気のために暖房用通風路23を閉塞したとき、ダンパ24の隆起する面(元通風路22から暖房用通風路23に空気流を案内する面の裏側面)が換気用通風路21の一部となる。このため、元通風路22とダンパ24との接続部分に大きな段差による窪み25が形成されて空気流が乱れる。この空気流の乱れの影響により、換気用通風路21における空気流の通過抵抗が増加して比較的大きな空気の流動音が生じるだけでなく、窪み25で負圧となった場合には空気流がダンパ24を引き上げるように作用してダンパ24にバタつきが生じることもあり、換気の際に異音や騒音が生じる不都合があった。
上記の点に鑑み、本発明は、分岐位置での異音や騒音の発生を低減することができる風路切換装置を提案することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、 ファンにより強制的に空気流が形成される元通風路の下流端が第1の通風路と第2の通風路とに分岐する分岐位置に設けられて、前記元通風路からの空気流を前記第1の通風路と前記第2の通風路とに切り換えて案内する風路切換装置において、前記第1の通風路と前記第2の通風路との下流側境界に配置した回動軸により前記分岐位置に回動自在に支持されたダンパと、該ダンパの回動を駆動する駆動手段とを備え、前記ダンパは、前記第2の通風路を閉塞したときに前記元通風路の内壁面と前記第1の通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続させて該第1の通風路に空気流を案内する第1案内面と、前記第1の通風路を閉塞したときに前記元通風路の内壁面と前記第2の通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続させて該第2の通風路に空気流を案内する第2案内面とを備え、前記ダンパの前記第1案内面と前記第2案内面とは、前記回動軸と反対側の端部同士が互いに離間する形状に形成されており、前記ダンパは、更に、前記回動軸による回動方向への変形を防止すべく、前記第1案内面と前記第2案内面との少なくとも一方に突出して前記回動軸の軸線に交差する方向に延びる補強片を備えることを特徴とする。
本発明の風路切換装置のダンパは、互いに表裏関係となる第1案内面と第2案内面とを備えている。第1案内面は、ダンパが第2の通風路を閉塞したときに元通風路からの空気流を第1の通風路に向かって案内する。第2案内面は、ダンパが第1の通風路を閉塞したときに元通風路からの空気流を第2の通風路に向かって案内する。
ダンパの第1案内面と第2案内面とは、回動軸と反対側の端部同士が互いに離間する形状に形成されている。これにより、第1案内面が元通風路の内壁面と第1の通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続するように形成されていても、第2案内面を元通風路の内壁面と第2通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続させる形状に形成することができる。よって、本発明によれば、ダンパが第2の通風路を閉塞したときの第1の通風路への空気の流れと、ダンパが第1の通風路を閉塞したときの第2の通風路への空気の流れとが、何れの場合であっても、円滑に行われるので、分岐位置での異音や騒音の発生を低減することができる。
更に、ダンパに上記構成による補強片を設けることで、ダンパの変形に伴うバタつきが防止でき、異音や騒音の発生を一層確実に低減することができる。
本発明の一実施形態である風路切換装置の概略構成を示す図。 本実施形態におけるダンパの第1案内面の平面図。 従来の風路切換装置の概略構成を示す図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1A及び図1Bに示すように、本発明による風路切換装置1は浴室暖房乾燥機2に組み込まれている。
浴室暖房乾燥機2の構成を説明する。図1A及び図1Bに示すように、浴室暖房乾燥機2は、浴室の天井3に埋め込むようにして取り付けられた機体4を備え、機体4の下面が天井3に形成した開口5を通して浴室に臨んでいる。
機体4の下面には、吸込み口6と吹出し口7とが共に下向きに形成されている。吹出し口7は横長矩形状に形成されており、吹出し口7には吹出し口7に対応する形状のルーバー8が設けられている。
機体4内には、ファン9を収容した元通風路10と、元通風路10に連通する暖房用通風路11(第1の通風路)及び換気用通風路12(第2の通風路)とが形成されている。暖房用通風路11と換気用通風路12は、元通風路10の下流端から二股に分岐して夫々異なる方向の下流に延びている。
元通風路10の上流端は吸込み口6となっている。暖房用通風路11の下流端は、吹出し口7となっている。換気用通風路12の下流端は、排出口13となっている。排出口13は、屋外で開放する図外のダクトに接続される。
吹出し口7の上流側の近傍には、加熱手段14が設けられている。加熱手段14は、図外の熱源機から供給される温水を流す放熱器で構成されている。
ファン9は吸込み口6から元通風路10に浴室内の空気を強制的に吸込んで暖房用通風路11や換気用通風路12に向かう気流を生成する。
暖房用通風路11と換気用通風路12との分岐位置には、本発明による風路切換装置1が設けられている。
風路切換装置1の構成を説明する。図1A及び図1Bに示すように、風路切換装置1は、暖房用通風路11と換気用通風路12との分岐位置に設けられ、ダンパ15と、ダンパ15を回動自在とする回動軸16と、ダンパ15の回動を駆動するモータ17(駆動手段)とを備えている。
ダンパ15は、図1A及び図1Bに示すように、第1案内面18と、第1案内面18の裏側となる第2案内面19とを備えている。
ダンパ15は、図1Aに示すように、換気用通風路12を閉塞したとき、第1案内面18が暖房用通風路11の一部となって元通風路10から暖房用通風路11に向かう空気流を案内する。暖房用通風路11における空気流の案内方向は、元通風路10における空気流の案内方向に対して下方に屈曲している。しかし、このとき、第1案内面18の上流側端縁が、元通風路10の下流側端縁に段差なく当接して元通風路10の内壁面に連続し、更に、滑らかに湾曲して暖房用通風路11の内壁面に連続しているため、元通風路10からの空気流は、暖房用通風路11に向かって円滑に案内される。これにより、元通風路10から暖房用通風路11に向かう空気流の影響による音の発生が極めて小さい。
また、ダンパ15は、図1Bに示すように、暖房用通風路11を閉塞したとき、第2案内面19が換気用通風路12の一部となって換気用通風路12に向かう空気流を案内する。ダンパ15の第2案内面19は、第1案内面18の裏側に位置しているが、回動軸16と反対側の端部が第1案内面18の端部から離間する形状となっているので、第1案内面18の形状に殆ど影響を受けることがない。これにより、第2案内面19の上流側端縁が、元通風路10の内壁面と換気用通風路12の内壁面とを段差なく滑らかに連続させることができ、元通風路10から換気用通風路12に向かう空気流の影響による音の発生が極めて小さい。
また、ダンパ15の第1案内面18には、図1A及び図2に示すように、複数の補強片20が設けられている。各補強片20は、夫々が回動軸16の軸線に交差する方向に延びている。各補強片20の配列方向は、回動軸16の軸線に沿っており、互いに所定の間隔を存して配列されている。
複数の補強片20が設けられていることにより、ダンパ15の撓み等の変形を確実に防止することができる。しかも、各補強片20が暖房用通風路11に向かう空気流を阻害することもない。よって、空気流を案内しているときにダンパ15から発する異音や騒音を抑えることができる。なお、図示しないが、第2案内面19に補強片を設けてもよい。
以上のように、本実施形態の風路切換装置1によれば、第1案内面18と、一端が第1案内面18から離間する第2案内面19とを備えるダンパ15により、換気用通風路12を閉塞して元通風路10から暖房用通風路11への空気流の案内が円滑に行えるだけでなく、暖房用通風路11を閉塞して元通風路10から換気用通風路12への空気流の案内も円滑に行って空気流に伴う異音や騒音の発生を確実に低減することができる。
なお、本実施形態として浴室暖房乾燥機2に組み込まれた風路切換装置1について説明したが、上記構成の風路切換装置1は、浴室暖房乾燥機2以外の機器類にも組み込むことが可能であり、上記構成のダンパ15によって同様の効果を得ることができる。
1…風路切換装置、9…ファン、10…元通風路、11…暖房用通風路(第1の通風路)、12…換気用通風路(第2の通風路)、15…ダンパ、16…回動軸、17…モータ(駆動手段)、18…第1案内面、19…第2案内面、20…補強片。

Claims (1)

  1. ファンにより強制的に空気流が形成される元通風路の下流端が第1の通風路と第2の通風路とに分岐する分岐位置に設けられて、前記元通風路からの空気流を前記第1の通風路と前記第2の通風路とに切り換えて案内する風路切換装置において、
    前記第1の通風路と前記第2の通風路との下流側境界に配置した回動軸により前記分岐位置に回動自在に支持されたダンパと、該ダンパの回動を駆動する駆動手段とを備え、
    前記ダンパは、前記第2の通風路を閉塞したときに前記元通風路の内壁面と前記第1の通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続させて該第1の通風路に空気流を案内する第1案内面と、前記第1の通風路を閉塞したときに前記元通風路の内壁面と前記第2の通風路の内壁面とを段差なく滑らかに連続させて該第2の通風路に空気流を案内する第2案内面とを備え、
    前記ダンパの前記第1案内面と前記第2案内面とは、前記回動軸と反対側の端部同士が互いに離間する形状に形成されており、
    前記ダンパは、更に、前記回動軸による回動方向への変形を防止すべく、前記第1案内面と前記第2案内面との少なくとも一方に突出して前記回動軸の軸線に交差する方向に延びる補強片を備えることを特徴とする風路切換装置。
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