JP6460786B2 - カメラ用シャッタ及びカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気回路を画定するヨーク(鉄芯)及び励磁用のコイルを備えた電磁石を用いたカメラ用シャッタ及びカメラに関し、特に、省スペース化、省電力化、小型化等が求められるデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の光学機器に適用される電磁石、それを用いたカメラ用シャッタ及びカメラに関する。
従来のカメラ用シャッタとしては、開口部を有するシャッタ地板、開口部を開閉するべく地板に可動に配置された先羽根及び後羽根(羽根部材)、先羽根及び後羽根をそれぞれ駆動するべく(駆動バネにより)一方向に付勢された先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材、先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材を付勢力に抗しつつシャッタ動作開始前のセット位置にセットするセットレバー、セット位置にセットされた先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材(の鉄片)をそれぞれ吸着保持する二つの電磁石を備え、電磁石が、磁気回路を画定する略U字状のヨーク(鉄芯)及びヨークに巻回された励磁用のコイルから構成され、コイルへの通電により磁力を発生させて先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材(の鉄片)をそれぞれ吸着保持し、コイルへの通電を断つことにより、先羽根及び後羽根に(駆動バネの付勢力により)シャッタ動作を行わせるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このカメラ用シャッタにおいて、シャッタ速度を速くしようとする(シャッタ動作を速くする)場合、より強力な付勢力を及ぼす駆動バネが必要になると共に、駆動バネの付勢力に抗して先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材をセット位置に吸着保持するべくより強力な電磁石が必要になる。
そこで、電磁石の強力化を図るべく、ヨーク(の磁気回路断面積)の大型化、コイルの巻き数の増加等を行うと、電磁石の大型化すなわち配置スペースの増大を招き、又、起磁力の増加による消費電力の増加等を招く。
一方、他のカメラ用シャッタとしては、上記のカメラ用シャッタと同様に、開口部を有する基板(シャッタ地板)、先幕及び後幕(羽根部材)、先幕駆動レバー及び後幕駆動レバー(先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材)、セット部材(セットレバー)、二つの電磁石を備え、一方の電磁石が上記同様の構成からなり、他方の電磁石が、磁気回路を画定するヨーク(鉄芯)、励磁用のコイル、ヨークに固定された永久磁石から構成されて、コイルへの非通電状態で永久磁石による磁力を発生させて後幕駆動レバー(の可動鉄片)を吸着保持し、コイルへの通電により永久磁石による磁力を弱めて(磁極を相殺して)吸着状態を解除するようにした自己保持型ソレノイドとして形成されたものが知られている(例えば、特許文献2を参照)
しかしながら、この自己保持ソレノイドとして形成された電磁石では、永久磁石による磁力だけが吸着保持力として利用され、又、コイルへの通電による電磁石としての起磁力が永久磁石の磁力を相殺するために利用されるものであるため、強力な駆動バネの付勢力に打ち勝つには、より強力な磁力を生じるべく永久磁石の大型化を招き、それ故に、強力な永久磁石の磁力を相殺するには電磁石の強力化(ヨークの大型化、コイルの巻き数の増加等)を招く。
特開平9−133944号公報 特開2012−118143号公報
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を図りつつ、例えばシャッタ速度の高速化等に対応する所望の磁力(吸着保持力)を発生させることのできる電磁石を用いたカメラ用シャッタ及びカメラを提供することにある。
本発明のカメラ用シャッタは、開口部を有する地板と、開口部を開閉するべく地板に可動に配置された羽根部材と、羽根部材を駆動するべく一方向に付勢された駆動部材と、駆動部材を付勢力に抗しつつシャッタ動作開始前のセット位置に吸着保持するべく磁気回路の一部を形成するヨーク及びヨークの周りに巻回された励磁用のコイルを含む電磁石と、を備えたカメラ用シャッタであって、上記電磁石は、コイルの通電により生じる起磁力を補助するべく磁気回路内に配置された永久磁石を含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、駆動部材が(駆動バネ等の)付勢力に抗してシャッタ動作開始前のセット位置に位置付けられると、電磁石(のコイル)が通電されて駆動部材が吸着保持されると共に羽根部材がシャッタ動作開始前の状態に保持され、所望のタイミングで電磁石(のコイル)が非通電とされると、電磁石による吸着保持が解除されて、駆動部材(及び羽根部材)は付勢力によりシャッタ動作を行って撮影動作が完了する。
ここでは、電磁石として、コイルの通電により生じる起磁力を補助するべく磁気回路内に配置された永久磁石を含む電磁石を採用するため、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、シャッタ速度を速くすることができる。
すなわち、コイルに通電して電磁石として使用する場合に、永久磁石が通電により生じる起磁力を補助するように作用する、すなわち、コイルへの通電により生じる磁力線と同じ向きに永久磁石が及ぼす磁力線が方向付けられて作用するため、全体としての磁力線(磁束密度)が増加し、ヨーク(弱磁性材料等により形成されて磁気回路を画定する部材)の大型化、コイル巻き線の増加、及び通電量の増加を招くことなく、強力な電磁石を得ることができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタにおいて、ヨークは、略U字状に形成されて、一方の磁極を生じる一方側磁極部と、他方の磁極を生じる他方側磁極部と、一方側磁極部及び他方側磁極部を接続する屈曲部を含み、永久磁石は、屈曲部に配置されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、略U字状をなすヨークの一方側磁極部の端部及び他方側磁極部の端部が、駆動部材を吸着保持する部分として作用し、両者の中間領域である屈曲部に永久磁石が配置されるため、一方側磁極部及び他方側磁極部に対して、永久磁石が及ぼす磁力(磁力線)を均等に発生させることができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタにおいて、永久磁石は、屈曲部により画定される磁気回路の断面を占有するように埋設されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、ヨークの屈曲部に磁気回路の断面を占有するように永久磁石を埋設することで、一方側磁極部の磁気回路の断面に対応するように永久磁石の一方の磁極(N極又はS極)を対向させ、他方側磁極部の磁気回路の断面に対応するように永久磁石の他方の磁極(S極又はN極)を対向させて、永久磁石が及ぼす磁力線を効率よく(漏れなく)磁気回路に導くことができ、それ故に、電磁石の起磁力を補助する永久磁石の小型化を達成しつつ、電磁石全体としての小型化を達成することができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタにおいて、電磁石のコイルは、駆動部材を吸着保持する際に永久磁石が発生する磁力線と同じ向きの磁力線を生じるように正通電され、駆動部材の吸着保持を解除する際に非通電にされる、構成を採用することができる。
この構成によれば、駆動部材がシャッタ動作前のセット位置にセットされても、コイルに通電しない場合は、駆動部材を磁気的吸引力により吸着せず(そのような永久磁石の大きさとする)、コイルに通電する(所定の電量を流す)と、駆動部材を吸着保持することができ、一方、コイルの通電を断つと、(その際の逆起電力により永久磁石の磁力も弱められて)駆動部材を吸着状態から解放することができ、円滑なシャッタ動作を行わせることができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタにおいて、電磁石のコイルは、駆動部材を吸着保持する際に永久磁石が発生する磁力線と同じ向きの磁力線を生じるように正通電され、駆動部材の吸着保持を解除する際に永久磁石が発生する磁力線と逆向きの磁力線を生じるように逆通電にされる、構成を採用することができる。
この構成によれば、駆動部材がシャッタ動作開始前のセット位置にセットされても、コイルに通電しない場合は、駆動部材を磁気的吸引力により吸着せず(そのような永久磁石の大きさとする)、コイルに通電する(所定の電量を流す)と、駆動部材を吸着保持することができ、一方、コイルに逆通電する(所定の逆向きの電量を流す)と、永久磁石の磁力を相殺してより確実に駆動部材を吸着状態から解放することができ、より円滑なシャッタ動作を行わせることができる。
本発明のカメラは、上記に記載のいずれかの構成をなすカメラ用シャッタを備えた、ことを特徴としている。
この構成によれば、羽根部材を駆動する駆動部材を吸着保持する電磁石として、上記のように、コイルの通電により生じる起磁力を補助するべく磁気回路内に配置された永久磁石を含む電磁石を採用するため、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、シャッタ速度の高速化を達成できるカメラを得ることができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタによれば、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、例えばシャッタ速度の高速化等に対応する所望の磁力(吸着保持力)を発生させることのできる電磁石を備えたカメラ用シャッタ及びカメラを得ることができる。
本発明に係るカメラ用シャッタの一実施形態を示すものであり、羽根部材(先羽根及び後羽根)がシャッタ動作(露光動作)を完了した状態を示す平面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタの一実施形態を示すものであり、駆動部材(先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材)及び羽根部材(先羽根及び後羽根)がチャージされてシャッタ動作(露光動作)開始前のセット位置にセットされた状態を示す平面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタに含まれる駆動部材(先羽根駆動部材、後羽根駆動部材)、電磁石等を部分的に示す部分側面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタに含まれる電磁石を示す断面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタに含まれる電磁石が正通電されて、発生した起磁力が駆動部材(先羽根駆動部材、後羽根駆動部材)を吸着保持した状態を示す断面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタに含まれる電磁石が非通電とされて、駆動部材(先羽根駆動部材、後羽根駆動部材)を吸着保持する起磁力が消滅した状態を示す断面図である。 本発明に係るカメラ用シャッタに含まれる電磁石が逆通電とされて、逆向きの起磁力が永久磁石の磁力を相殺した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この実施形態に係るカメラ用シャッタ(フォーカルプレンシャッタ)は、図1及び図2に示すように、略矩形の地板10、地板10に平行に配置して固定された支持板20、地板10に対して移動自在に設けられた羽根部材としての先羽根30及び後羽根40、先羽根30を駆動するべく一方向に回転付勢された駆動部材としての先羽根駆動部材50、後羽根40を駆動するべく一方向に回転付勢された駆動部材としての後羽根駆動部材60、先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60をシャッタ動作開始前のセット位置にセットするセット部材(不図示)、セット位置にセットされた先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60を吸着して保持する二つの電磁石70,70等を備えている。
地板10は、図1及び図2に示すように、略矩形の平板状に形成されており、略矩形をなす露光用の開口部10a、円弧部分及び半円部分が連続する長孔10b及び長孔10c、先羽根30を回動自在に支持するべく立設された支持軸10d,10e、後羽根40を回動自在に支持するべく立設された支持軸10f,10g、先羽根駆動部材50を回動自在に支持する支持軸10h、後羽根駆動部材60を回動自在に支持する支持軸10i、セット部材を回動自在に支持するべく立設された支持軸(不図示)等を備えている。
尚、地板10には、先羽根30を収容する羽根室を画定する中間板(不図示)、後羽根40を収容する羽根室を画定する裏板(不図示)が所定の間隔をおいて固定されている。
支持板20は、二つの電磁石70,70を保持すると共に支持軸10h,10i等の先端部を嵌合させて支持するように形成されている。
先羽根30は、図1及び図2に示すように、4枚の羽根本体31,32,33,34、羽根本体31,32,33,34を連結する2つのアーム35,36により構成されている。
アーム35は、支持軸10dにより回動自在に支持されると共に、その一部が先羽根駆動部材50の駆動ピン50aに連結されている。
アーム36は、支持軸10eにより回動自在に支持されている。
そして、アーム35が、図1に示すように、先羽根駆動部材50により図中の上方に向けて(時計回りに)駆動されることにより、4枚の羽根本体31,32,33、34が重なり合って開口部10aを開放し、一方、図2に示すように、先羽根駆動部材50により図中の下方に向けて(反時計回りに)駆動されることにより、4枚の羽根本体31,32,33,34が展開して開口部10aを閉鎖するようになっている。
後羽根40は、図1及び図2に示すように、4枚の羽根本体41,42,43,44、羽根本体41,42,43,44を連結する2つのアーム45,46により構成されている。
アーム45は、支持軸10fにより回動自在に支持されると共に、その一部が後羽根駆動部材60の駆動ピン60aに連結されている。
アーム46は、支持軸10gにより回動自在に支持されている。
そして、アーム45が、図1に示すように、後羽根駆動部材60により図中の上方に向けて(時計回りに)駆動されることにより、4枚の羽根本体41,42,43,44が展開して開口部10aを閉鎖し、一方、図2に示すように、後羽根駆動部材60により図中の下方に向けて(反時計回りに)駆動されることにより、4枚の羽根本体41,42,43,44が重なり合って開口部10aを開放するようになっている。
先羽根駆動部材50は、図1ないし図3に示すように、アーム35が連結される駆動ピン50a、セット部材が係合して反時計回りに回転力が及ぼされる係合部50b、電磁石70により吸着される被吸着部50c、支持軸10hを嵌合させる円筒部50d等を備えており、支持軸10hの周りに配置された捩りコイルバネ等の駆動バネ51により、図1及び図2中において時計回りに回転付勢されると共に、支持軸10hにより回動自在に支持されている。
後羽根駆動部材60は、図1ないし図3に示すように、アーム45が連結される駆動ピン60a、セット部材が係合して反時計回りに回転力が及ぼされる係合部60b、電磁石70により吸着される被吸着部60c、支持軸10iを嵌合させる円筒部60d等を備えており、支持軸10iの周りに配置された捩りコイルバネ等の駆動バネ61により、図1及び図2中において時計回りに回転付勢されると共に、支持軸10iにより回動自在に支持されている。
電磁石70は、図4に示すように、支持板20に保持されており、磁気回路の一部を画定するヨーク71、ヨーク71に嵌合されたボビン72、ボビン72の周りに巻回された励磁用のコイル73、コイル73の通電により生じる起磁力を補助するべく磁気回路内に配置された永久磁石74等を備えている。
ヨーク71は、図4に示すように、略U字状に形成されて、一方の磁極(N極又はS極)を生じる一方側磁極部71a、他方の磁極(S極又はN極)を生じる他方側磁極部71b、一方側磁極部71a及び他方側磁極部71bを接続する屈曲部71cを含むように、鉄等の弱磁性材料により形成されている。
一方側磁極部71a及び他方側磁極部71bは、矩形断面をなすと共に直線上に伸長するように形成されている。ここでは、一方側磁極部71aの端部71a´及び他方側磁極部71bの端部71b´が、被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着保持する吸着部として作用する。
屈曲部71cは、一方側磁極部71aと他方側磁極部71bを一体的に接続する領域であり、矩形断面をなすと共に、その中央においてその断面を略占有するように矩形状に形成されて永久磁石74を嵌合して埋設し得る嵌合孔71dを備えている。
嵌合孔71dは、図4に示すように、ヨーク71の中心線CL上に対称的に位置するように形成されている。
ボビン72は、図4に示すように、ヨーク71の一方側磁極部71aに嵌め込まれて固定されると共に、二つの接続端子を支持板20側に向けて突出させるように埋設して保持するように形成されている。
コイル73は、図4に示すように、ボビン72の周りに巻回されており、その両端部が二つの接続端子に電気的に接続されている。
永久磁石74は、図4に示すように、略直方体状に形成され、ヨーク71の中心線CLを通る嵌合孔71dに嵌合して埋設され、ここでは、N極が一方側磁極部71aに対向すると共にS極が他方側磁極部71bに対向するように配置されている。ここで、永久磁石74は、コイル73に通電しない非通電の状態で、それが及ぼす磁力だけでは吸着部71a´,71b´を介して被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着保持できない程度の磁力を発生する大きさに形成されている。
ここでは、永久磁石74が屈曲部71cに配置されているため、略U字状をなすヨーク71の一方側磁極部71aの端部71a´及び他方側磁極部71bの端部71b´が、被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着保持する部分として作用し、又、両者の中間領域である屈曲部71cに永久磁石74が配置されるため、一方側磁極部71a及び他方側磁極部71bに対して、永久磁石74が及ぼす磁力(磁力線)を対称的に発生させることができる。
また、永久磁石74が屈曲部71cにより画定される磁気回路の断面を占有するように埋設されているため、一方側磁極部71aの磁気回路の断面に対応するように永久磁石74の一方の磁極(N極又はS極)を対向させ、他方側磁極部71bの磁気回路の断面に対応するように永久磁石74の他方の磁極(S極又はN極)を対向させて、永久磁石74が及ぼす磁力線を効率よく(漏れなく)磁気回路に導くことができ、それ故に、電磁石70の起磁力を補助する永久磁石74の小型化を達成しつつ、電磁石70全体としての小型化を達成することができる。
上記構成をなす電磁石70によれば、図5ないし図7に示すように、コイル73に通電して電磁石70として使用する場合に、永久磁石74が通電により生じる起磁力を補助するように作用する、すなわち、コイル73への通電により生じる磁力線と同じ向きに永久磁石74が及ぼす磁力線が方向付けられて作用するため、全体としての磁力線(磁束密度)が増加し、ヨーク71(弱磁性材料等により形成されて磁気回路を画定する部材)の大型化、コイル73の巻き線の増加、及び通電量の増加を招くことなく、強力な電磁石を得ることができる。
したがって、コイル73に通電しない場合は、被吸着部50c,60c(被吸着体)を磁気的吸引力により吸着せず、コイル73に通電する(所定の電量を流す)と、被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着保持することができ、一方、コイル73の通電を断つと、(その際の逆起電力により永久磁石74の磁力も弱められて)被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着状態から解放することができ、又、コイル73に逆通電する(所定の逆向きの電量を流す)と、永久磁石74の磁力を相殺してより確実に被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着状態から解放することができるようになっている。
また、上記構成において、先羽根駆動部材50は、支持軸10hにより回動自在に支持されると共に駆動バネ51により時計回りに回転付勢され、駆動ピン50aが長孔10bに挿入されて先羽根30のアーム35に連結されており、休止状態で駆動バネ51により時計回りに回転させられて先羽根30を開放位置に移動させ、一方、セット部材により反時計回りに回転させられて先羽根30を閉鎖位置に移動させ、電磁石70の通電により被吸着部50cが吸着されてシャッタ動作開始前のセット位置に保持され、電磁石70を非通電とすることにより起磁力による吸着が解除されて、駆動バネ51の付勢力により時計回りに回転させられて先羽根30を開放位置に移動させるようになっている。
一方、後羽根駆動部材60は、支持軸10iにより回動自在に支持されると共に駆動バネ61により時計回りに回転付勢され、駆動ピン60aが長孔10cに挿入されて後羽根40のアーム45に連結されており、休止状態で駆動バネ61により時計回りに回転させられて後羽根40を閉鎖位置に移動させ、一方、セット部材により反時計回りに回転させられて後羽根40を開放位置に移動させ、電磁石70の通電により被吸着部60cが吸着されてシャッタ動作開始前のセット位置に保持され、電磁石70を非通電とすることにより起磁力による吸着が解除されて、駆動バネ61の付勢力により時計回りに回転させられて後羽根40を閉鎖位置に移動させるようになっている。
次に、このカメラ用シャッタ(フォーカルプレンシャッタ)の動作について、図1、図2、図5ないし図7を参照しつつ説明する。
先ず、シャッタ動作完了後の休止状態においては、図1に示すように、先羽根駆動部材50は駆動バネ51の付勢力により時計回りに回転して駆動ピン50aが長孔10bの端部に設けられた緩衝ゴムに当接して停止し、先羽根30は開口部10aを開放した位置に位置し、又、後羽根駆動部材60は駆動バネ61の付勢力により時計回りに回転して駆動ピン60aが長孔10cの端部に設けられた緩衝ゴムに当接して停止し、後羽根40は開口部10aを閉鎖した位置に位置している。
ここで、レリーズ動作等により、シャッタ動作の準備指令が発せられると、セット部材(不図示)が時計回りに回転して、図2に示すように、先羽根駆動部材50を反時計回りに回転させてシャッタ動作開始前のセット位置(先羽根30が開口部10aを閉鎖した状態)に位置付け、かつ、後羽根駆動部材60を反時計回りに回転させてシャッタ動作開始前のセット位置(後羽根40が開口部10aを開放した状態)に位置付け、続いて、電磁石70,70が正通電されると、被吸着部50c,60cを吸着して先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60を時計回りに回転付勢する駆動バネ51,61の付勢力に抗してセット位置に保持する。そして、セット部材が反時計回りに回転して、先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60の時計回りの回転を規制する状態が解除される。
このとき、電磁石70の永久磁石74は、図5に示すように、コイル73への通電により生じる起磁力を補助するように作用する、すなわち、コイル73への正通電により生じる磁力線と同じ向きに永久磁石74が及ぼす磁力線が方向付けられて作用するため、全体としての磁力線(磁束密度)が増加し、ヨーク71の大型化、コイル73の巻き線の増加、及び通電量の増加を招くことなく、強力な磁気的吸引力(磁力)を得ることができ、それ故に、駆動バネ51,61の付勢力が大きい場合であってもそれに対抗して被吸着部50c,60cを確実に吸着保持することができる。
続いて、所望のタイミングで、先羽根駆動部材50に対応する電磁石70の通電が断たれる(コイル73が非通電とされる)と、図6に示すように、(その際の逆起電力により永久磁石74の磁力も弱められる作用も加わって)被吸着部50cを吸着保持する状態が解除され、先羽根駆動部材50が駆動バネ51の付勢力により時計回りに回転して先羽根30が開口部10aを開放し、その後の所定のタイミングにおいて、後羽根駆動部材60に対応する電磁石70の通電が断たれる(コイル73が非通電とされる)と、図6に示すように、(その際の逆起電力により永久磁石74の磁力も弱められる作用も加わって)被吸着部60cを吸着保持する状態が解除され、後羽根駆動部材60が駆動バネ61の付勢力により時計回りに回転して後羽根40が開口部10aを閉鎖し、図1に示すように、先羽根30及び後羽根40により、開口部10aの開閉動作が行われて、シャッタ動作が完了する。
尚、電磁石70による吸着保持を解除する際に、図7に示すように、コイル73に逆通電する(所定の逆向きの電量を流す)と、永久磁石74の磁力を相殺してより確実に被吸着部50c,60c(被吸着体)を吸着状態から解放することができる。
上記構成をなすカメラ用シャッタによれば、電磁石として、上記のように、コイル73の通電により生じる起磁力を補助するべく磁気回路内に配置された永久磁石74を含む電磁石70を採用するため、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、シャッタ速度を速くすることができる。
また、上記構成をなすカメラ用シャッタを備えたカメラ、例えば、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等によれば、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、シャッタ速度の高速化を行うことができる。
上記実施形態においては、羽根部材として先羽根30及び後羽根40を含み、駆動部材として先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60を含む構成において、先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60を吸着保持する電磁石として、本発明に係る電磁石70を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、先羽根駆動部材50又は後羽根駆動部材60の一方に対応させて本発明の電磁石70を採用してもよい。
また、羽根部材として、先羽根30及び後羽根40の二つの羽根部材を備えた構成を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、一つの羽根部材及び一つの駆動部材を備え、単に開口部を開放した状態から閉鎖した状態に移動することでシャッタ動作を行う構成において、駆動部材を吸着保持する電磁石として、本発明の電磁石70を採用してもよい。
以上述べたように、本発明のカメラ用シャッタは、構造の簡素化、小型化、省スペース化、省電力化等を達成しつつ、所望の磁力(吸着保持力)を発生する電磁石を備えるため、小型化、省スペース化、省電力化、シャッタ速度の高速化等が求められるデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の種々のカメラに適用できるのは勿論のこと、その他の光学機器等においても有用である。
10 地板
10a 開口部
30 先羽根(羽根部材)
40 後羽根(羽根部材)
50 先羽根駆動部材(駆動部材)
51 駆動バネ
50c 被吸着部
60 後羽根駆動部材(駆動部材)
60c 被吸着部
61 駆動バネ
70 電磁石
71 ヨーク
71a 一方側磁極部
71a´ 端部
71b 他方側磁極部
71b´ 端部
71c 屈曲部
71d 嵌合孔
72 ボビン
73 コイル
74 永久磁石

Claims (6)

  1. 開口部を有する地板と、前記開口部を開閉するべく前記地板に可動に配置された羽根部材と、前記羽根部材を駆動するべく一方向に付勢された駆動部材と、前記駆動部材を付勢力に抗しつつシャッタ動作開始前のセット位置に吸着保持するべく磁気回路の一部を形成するヨーク及び前記ヨークの周りに巻回された励磁用のコイルを含む電磁石と、を備えたカメラ用シャッタであって、
    前記電磁石は、前記コイルの通電により生じる起磁力を補助するべく、前記ヨーク内で発生する磁界に沿って磁極が配置されるよう前記ヨークに埋設された永久磁石を含む、
    ことを特徴とするカメラ用シャッタ。
  2. 前記ヨークは、略U字状に形成されて、一方の磁極を生じる一方側磁極部と、他方の磁極を生じる他方側磁極部と、前記一方側磁極部及び他方側磁極部を接続する屈曲部と、を含み、
    前記永久磁石は、前記屈曲部に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用シャッタ。
  3. 前記永久磁石は、前記屈曲部により画定される磁気回路の断面を占有するように埋設されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載のカメラ用シャッタ。
  4. 前記電磁石のコイルは、前記駆動部材を吸着保持する際に前記永久磁石が発生する磁力線と同じ向きの磁力線を生じるように正通電され、前記駆動部材の吸着保持を解除する際に非通電にされる、
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載のカメラ用シャッタ。
  5. 前記電磁石のコイルは、前記駆動部材を吸着保持する際に前記永久磁石が発生する磁力線と同じ向きの磁力線を生じるように正通電され、前記駆動部材の吸着保持を解除する際に前記永久磁石が発生する磁力線と逆向きの磁力線を生じるように逆通電にされる、
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載のカメラ用シャッタ。
  6. 請求項1ないし5いずれか一つに記載のカメラ用シャッタを備えた、
    ことを特徴とするカメラ。
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