JP6457748B2 - 麺類 - Google Patents

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本発明は、もち種穀粉を含有する麺類に関する。
麺類の製造方法としては、機械製麺法が広く採用されているが、機械製麺法では、手延べ麺類と比較して、一般に、滑らかさ、弾力性、歯切れ感等の食感、光沢や透明感等の外観、茹で延びの遅さ、麺のほぐれ等の点において十分に満足しうる麺類が得られていない。このような機械製麺法の欠点を解消するために、2種類以上の麺帯を複合一体化して、麺類を二層以上の多層麺とすることが提案されている。
例えば特許文献1には、粘弾性、腰、粘着性及び滑らかさを兼ね備えた三層生麺類の製造方法として、外層用麺生地及び内層用麺生地それぞれにアルギン酸及び/又はアルギン酸塩を配合し、且つ両麺生地に対しα化処理及び酸液処理を行う工程を有する製造方法が記載されている。
また特許文献2には、中力粉等の小麦粉と塩水とを練り込んで製造された、地域の農産物を含まない層と、地域の農産物を含む層とをそれぞれ少なくとも1つ備える多層麺が記載されており、この地域の農産物として、よもぎ、ブルーベリー、ラベンダー、柿の葉、そば等が例示されている。
特許文献1及び2には、麺類の原料粉としてもち種穀粉を用いることは記載されていない。
特開平6−276973号公報 実用新案登録第3141443号公報
本発明の課題は、風味と食感に優れた麺類に関する。
本発明は、もち種穀粉を含有する麺類である。
本発明の麺類は、好ましくは多層構造を有し、該多層構造は、もち種穀粉を含有し、且つうるち種穀粉を含有しないか又はもち種穀粉よりも少量のうるち種穀粉を含有する第1の層と、うるち種穀粉を含有し、且つもち種穀粉を含有しないか又はうるち種穀粉よりも少量のもち種穀粉を含有する第2の層とを含んで構成される。
本発明によれば、風味と食感に優れた麺類が提供される。本発明の麺類は、生麺の状態のものを茹で調理した直後の風味と食感に優れるだけでなく、冷凍保存した場合でもその優れた特性は失われず、冷凍保存されていた本発明の麺類を流水解凍してそのまま食べても、良好な風味と食感が得られる。
本発明の麺類は、もち種穀粉を含有する。一般に、穀粉の給源となる大麦等の穀類は、もち種とうるち種とに大別でき、通常麺原料における原料穀粉として用いられるのは、うるち種の穀類から得られたうるち種穀粉のみであるところ、本発明では、もち種の穀類から得られたもち種穀粉を原料穀粉として用いる。本発明者らの知見によれば、原料穀粉としてもち種穀粉を用いた麺類は、原料穀粉としてうるち種穀粉のみを用いた従来の麺類に比して、茹で直後の風味及び食感に優れ、また、冷凍保存した場合に風味や食感が低下し難いという特徴を有しており、本発明の麺類は斯かる知見に基づいてなされたものである。尚、本発明で用いる穀粉の給源となる「穀類」には、もち種であるかうるち種であるかを問わず、大麦、小麦、米等の主穀の他、雑穀に分類されるものも含まれる。
一般に、植物学上同種に分類される穀類(例えば大麦)由来の穀粉において、もち種穀粉は、うるち種穀粉に比べてアミロペクチンの含有量が多い。
例えば、もち種大麦粉におけるアミロペクチンの含有量は、通常90質量%以上、より具体的には95〜100質量%程度であるのに対し、うるち種大麦粉におけるアミロペクチンの含有量は、通常75質量%以下、より具体的には70〜75質量%程度である。
また、もち種米粉におけるアミロペクチンの含有量は、通常100質量%であるのに対し、うるち種米粉におけるアミロペクチンの含有量は、通常85質量%以下、より具体的には73〜83質量%程度である。
もち種穀粉における穀粉の植物学上の種類は特に制限されず、本発明で用いるもち種穀粉としては、例えば、もち種大麦粉、もち種小麦粉、もち種米粉、もち種雑穀粉等が挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明で用いるもち種穀粉は、加熱処理、湿熱処理等の加工処理が施されていても良い。これらのもち種穀粉の中でも、特にもち種大麦粉(加工処理が施されていないもの)は、麺類の風味及び食感の向上効果に優れるため、本発明で好ましく用いられる。
本発明の麺類は、もち種穀粉を含有していれば良く、もち種穀粉に加えてさらに、うるち種穀粉を含有していても良い。麺類の原料としてもち種穀粉とうるち種穀粉とを併用することによって、もち種穀粉のみを用いた場合に比べて、麺線の粘弾性、腰、粘着性及び滑らかさ等の諸特性のより一層の向上が期待できる。本発明では、うるち種穀粉における穀粉の植物学上の種類は特に制限されず、うるち種穀粉としては、例えば、うるち種大麦粉、うるち種小麦粉、うるち種米粉、うるち種雑穀粉等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明で用いるうるち種穀粉は、加熱、湿熱処理等の加工処理が施されていても良い。これらのうるち種穀粉の中でも、特にうるち種大麦粉(加工処理が施されていないもの)は、麺類の風味及び食感の向上効果に優れるため、本発明で好ましく用いられる。
もち種穀粉とうるち種穀粉とを併用する場合、両穀粉の種類は同じでも良く、異なっていても良い。例えば、麺類の製造に用いる原料穀粉としてもち種大麦粉を用いる場合、これと併用するうるち種穀粉としては、同じ大麦粉であるうるち種大麦粉を用いても良く、あるいはうるち種大麦粉以外の他のうるち種穀粉(例えばうるち種小麦粉)を用いても良い。
本発明の麺類は、1枚の麺帯から得られる単層構造の麺線からなる単層麺であっても良いが、もち種穀粉を用いるメリットを最大限活かす観点から、2枚以上の麺帯から得られる多層構造の麺線からなる多層麺が特に好ましい。本発明の麺類が多層構造を有する多層麺である場合、その多層構造の一例として、もち種穀粉を含有し且つ、うるち種穀粉を含有しないか又はもち種穀粉よりも少量のうるち種穀粉を含有する第1の層と、うるち種穀粉を含有し、且つもち種穀粉を含有しないか又はうるち種穀粉よりも少量のもち種穀粉を含有する第2の層とを含んで構成されるものが挙げられる。特に好ましい多層構造は、もち種穀粉を含有し且つうるち種穀粉を含有しない第1の層と、うるち種穀粉を含有し且つもち種穀粉を含有しない第2の層とを含んで構成されるものである。
本発明の多層麺には、第1の層及び第2の層をそれぞれ1層ずつ含む積層二層構造の二層麺と、三層以上の層からなる多層構造の多層麺とが含まれる。後者の多層麺は、麺線の表面を形成する外層と、該外層よりも内側に存する内層とを含んで構成される。本発明の多層麺の多層構造の一例として、内層の両面側それぞれに外層が積層された積層構造が挙げられる。斯かる積層構造の多層麺における内層は、単一の層であっても良く、組成が互いに同一又は異なる複数の層の積層構造であっても良い。積層構造の多層麺の典型例は、2層の外層の間に1層の内層が介在配置された積層三層構造であるが、本発明の多層麺はこれに限定されず、四層以上が積層された積層多層構造であっても良い。
本発明の多層麺は、外層が内層を同心状に覆う同心状構造を有していても良い。斯かる同心状構造の多層麺における内層は、単一の層であっても良く、相対的に外側に位置する層が相対的に内側に位置する層を覆う同心状構造であっても良い。同心状構造の多層麺の典型例は、外層及び内層がそれぞれ単一の層である同心状二層構造であるが、本発明の多層麺はこれに限定されず、三層以上が同心状に積層された同心状多層構造であっても良い。
本発明の多層麺が積層二層構造を有している場合、その麺線は第1の層(もち種穀粉を含有し且つうるち種穀粉を含有しない層)と第2の層(うるち種穀粉を含有し且つもち種穀粉を含有しない層)との積層二層構造を有し、両層共に麺線の表面を形成する。
本発明の多層麺が三層以上の層からなる多層構造(積層多層構造又は同心状多層構造)を有している場合、その多層麺の麺線の表面を形成する外層は、第1の層でも良く、第2の層でも良い。外層が第1の層の場合、内層は第2の層を含んで構成され、外層が第2の層の場合、内層は第1の層を含んで構成される。例えば、本発明の多層麺が積層三層構造又は同心状二層構造を有している場合、両外層が何れも第1の層、両外層に挟まれた1層の内層が第2の層でも良く、この形態とは逆に、両外層が何れも第2の層、内層が第1の層でも良い。
本発明の多層麺が積層三層構造又は同心状二層構造を有している場合、三層全体の厚みは1〜3mmであることが好ましく、また、各層の厚みの比は、粘弾性のバランスを良好にし、且つ食感を向上させる観点から、好ましくは外層/内層/外層=2/1/2〜1/6/1、更に好ましくは外層/内層/外層=2/1/2〜1/4/1である。また、本発明の多層麺が積層三層構造又は同心状二層構造を有している場合において、2層の外層の厚みは、互いに異なっていても良いが、同程度の厚みであることが好ましい。
本発明の麺類が単層麺の場合、その単層構造の麺線は、もち種穀粉を含有し且つうるち種穀粉を含有しなくても良いが、風味と食感の向上の観点から、うるち種穀粉及びもち種穀粉の両方を含有していることが好ましい。その場合、単層麺を製造するための単層用原料穀粉において、うるち種穀粉としてうるち種大麦粉を用い、もち種穀粉としてもち種大麦粉を用いることが好ましい。また、単層用原料穀粉において、うるち種穀粉ともち種穀粉との含有質量比(うるち種穀粉/もち種穀粉)は、好ましくは95〜5/5〜95、さらに好ましくは90〜80/10〜20である。
本発明の麺類が多層麺の場合、その多層構造の麺線を構成する第1の層におけるもち種穀粉の含有量は、第1の層用原料穀粉に対して、好ましくは5〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。即ち、第1の層は、もち種穀粉の含有量が前記範囲に調整された第1の層用原料穀粉を用いて製造されたものであることが好ましい。第1の層用原料穀粉におけるもち種穀粉の含有量が少なすぎると、もち種穀粉を用いる意義に乏しく、該含有量が多すぎると、麺のほぐれが悪くなり、また弾力性が劣るおそれがある。
また、第1の層にもち種穀粉に加えてさらにうるち種穀粉を含有させる場合、第1の層におけるうるち種穀粉の含有量は、前述したように、もち種穀粉のそれよりも少なければ良いが、第1の層用原料穀粉に対して、好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは1〜40質量%である。
また、本発明の麺類が多層麺の場合、その多層構造の麺線を構成する第2の層におけるうるち種穀粉の含有量は、第2の層用原料穀粉に対して、好ましくは5〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。即ち、第2の層は、うるち種穀粉の含有量が前記範囲に調整された第2の層用原料穀粉を用いて製造されたものであることが好ましい。第2の層用原料穀粉におけるうるち種穀粉の含有量が少なすぎると、うるち種穀粉を用いる意義に乏しく、該含有量が多すぎると、粘性が劣るおそれがある。
また、第2の層にうるち種穀粉に加えてさらにもち種穀粉を含有させる場合、第2の層におけるもち種穀粉の含有量は、前述したように、うるち種穀粉のそれよりも少なければ良いが、第2の層用原料穀粉に対して、好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは1〜40質量%である。
本発明の麺類、より具体的には、本発明の麺類を製造するのに用いる麺原料は、前記原料穀粉(単層用原料穀粉、第1の層用原料穀粉、第2の層用原料穀粉)以外の他の成分を含有していても良い。この他の成分としては、例えば、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉、及びこれらにα化、アセチル化、エーテル化、エステル化、酸化処理、架橋処理等の処理を施した加工澱粉;小麦グルテン、大豆蛋白質、卵黄粉、卵白粉、全卵粉、脱脂粉乳等の蛋白質素材;動植物油脂、粉末油脂等の油脂類;食物繊維、膨張剤、増粘剤、乳化剤、かんすい、食塩、糖類、甘味料、香辛料、調味料、ビタミン類、ミネラル類、色素、香料、デキストリン、アルコール、酵素剤等が挙げられ、麺類の用途等に応じてこれらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の麺類は、常法に従って製造することができ、例えば、原料穀粉を含む麺原料に水を添加し混捏して麺生地を得、該麺生地を麺線に加工することによって製造できる。麺原料への加水量は特に制限されないが、通常、麺原料100質量部に対し、好ましくは30〜50質量部、更に好ましくは33〜45質量部である。
本発明の麺類が多層麺の場合、その多層麺の製造方法の一例として、第1の層用原料穀粉を含む麺原料に水を添加し混捏して第1の層用麺生地を得ると共に、第2の層用原料穀粉を含む麺原料に水を添加し混捏して第2の層用麺生地を得、両麺生地を重ね合わせ、圧延して多層構造の麺帯を作製し、該麺帯を麺線に加工する工程を有する製造方法が挙げられる。この製造方法は、特に積層多層構造の多層麺の製造に有効である。
本発明の麺類は、麺の種類が制限されるものではないが、パスタ、中華麺、うどん、そばであることが好ましい。また、本発明の麺類は、生麺の他、茹で麺、蒸し麺、冷凍麺、乾麺、半生麺、即席麺(ノンフライ即席麺、フライ即席麺)等にも適用可能である。
本発明を具体的に説明するために実施例及び比較例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって制限されるものではない。尚、実施例1A及び11Bは参考例である。
〔単層麺の製造例:実施例1A〜7A 及び比較例1A〕
下記表1に示す配合の麺原料(原料穀粉)100質量部に水を加え、製麺用ミキサーを用いて、常法により高速(90rpm)1分後、低速(50rpm)で10分間混捏し、ITALPAST社製パスタ成型機MAC30を用いて減圧状態で麺帯状に押し出した後ロール圧延して、4mm厚のシート状麺生地を作製した。麺原料として用いたうるち種大麦粉、もち種大麦粉及び強力粉は、何れも市販品であり、また、麺原料として用いた強力粉は、もち種でない小麦粉である。
前記麺生地をロール圧延し、最終麺帯厚を1.5mmとした後、#20角の切り刃で麺線に切り出し、単層構造の生麺を製造した。
また、こうして製造した単層構造の生麺の一部を、−40℃にて30分間急速冷凍して冷凍生麺を得、該冷凍生麺を冷凍庫にて−30℃で冷凍保管した。
〔多層麺の製造例:実施例1B〜11B及び比較例1B〕
下記表2に示す配合の麺原料(原料穀粉)100質量部に水を加え、製麺用ミキサーを用いて、常法により高速(90rpm)1分後、低速(50rpm)で10分間混捏し、ITALPAST社製パスタ成型機MAC30を用いて各々減圧状態で麺帯状に押し出した後ロール圧延して、2mm厚の外層用又は内層用シート状麺生地を作製した。各々のシート状麺生地を外層/内層/外層の三層に重ねてロール圧延し1.5mm麺帯とした後、#20角の切り刃で厚の麺線とし、積層三層構造の生麺を製造した。
また、こうして製造した積層三層構造の生麺の一部を、−40℃にて30分間急速冷凍して冷凍生麺を得、該冷凍生麺を冷凍庫にて−30℃で冷凍保管した。
〔評価試験〕
評価対象の生麺100gを熱湯で80秒間茹でた後、その茹でた生麺を、そのまま及び冷たいめんつゆに付けて、風味及び食感をそれぞれ下記評価基準によりパネラー10人に評価をしてもらった。食感については、麺線の粘弾性、腰、粘着性及び滑らかさを総合的に評価した。
また、評価対象の冷凍生麺100gを水の入ったボールの中で上から水道水を流水しながら解凍し、この流水解凍直後の生麺について、前記と同様に風味及び食感をそれぞれ評価した。
以上の結果(パネラー10人の平均点)を下記表1及び表2に示す。
(風味の評価基準)
5点:小麦と大麦の風味を大変感じることができ、極めて良好。
4点:小麦と大麦の風味を感じることができ、良好。
3点:小麦と大麦の風味をやや感じることができる。
2点:小麦と大麦の風味をほぼ感じることができず、不良。
1点:小麦と大麦の風味を全く感じることができず、極めて不良。
(食感の評価基準)
5点:麺線の表面が滑らかで粘弾性があり、極めて良好。
4点:麺線の表面がやや滑らかで粘弾性もやや良く、良好。
3点:標準的な滑らかさと粘弾性がる食感。
2点:麺線の表面がややざらつき、粘弾性もやや悪く、やや不良。
1点:麺線の表面がさらつき、粘弾性も無く、不良。
Figure 0006457748
Figure 0006457748
表1には単層麺の評価結果が示されている。単層麺の場合、原料穀粉としてもち種大麦粉のみを用いた実施例1Aとうるち種大麦粉のみを用いた比較例1Aとで、風味及び食感の評価結果を単純に比べた場合、それらに実質的な差異は認められなかったが、茹で直後と流水解凍直後とにおける風味及び食感の差に注目すると、実施例1Aでは、風味の評価点の差が0.2(=4.0−3.8)、食感の評価点の差が0.1(=3.2−3.1)であるのに対し、比較例1Aでは、風味の評価点の差が0.5(=4.2−3.7)、食感の評価点の差が0.3(=3.6−3.3)であり、実施例1Aの方が明らかに冷凍保存による品質劣化の防止効果に優れていた。一方、原料穀粉としてもち種大麦粉及びうるち種大麦粉の両方を用いた実施例2A〜7Aは、茹で直後及び流水解凍直後の何れにおいても、実施例1A及び比較例1Aに比して風味及び食感が向上しており、且つ実施例1Aで見られた、冷凍保存による品質劣化の防止効果も認められた。
表2には積層三層構造の多層麺の評価結果が示されている。多層麺の場合、原料穀粉として強力粉以外に、もち種大麦粉のみを用いた実施例11Bとうるち種大麦粉のみを用いた比較例1Bとで、風味及び食感の評価結果に実質的な差異は認められなかったが、外層及び内層の何れにも原料穀粉としてもち種大麦粉及びうるち種大麦粉の両方を含有させた実施例1B〜10Bは、茹で直後及び流水解凍直後の何れにおいても、実施例11B及び比較例1Bに比して風味及び食感が向上していた。また、実施例1B〜5Bは、前記第1の層(もち種大麦粉を含有し且つうるち種大麦粉を含有しない層)が内層、前記第2の層(うるち種大麦粉を含有し且つもち種大麦粉を含有しない層)が外層の麺類であり、実施例6B〜10Bは、前記第1の層が外層、前記第2の層が内層の麺類であるが、どちらの麺類も評価結果は実質的に同レベルで良好であった。
以上の結果から、風味と食感に優れ、且つ冷凍保存による品質劣化を起こし難い麺類を得るためには、もち種穀粉を用いることが有効であることがわかる。特に、単層麺の場合は、原料穀粉としてもち種大麦粉及びうるち種大麦粉の両方を用いることが好ましい。また、多層麺(積層三層構造)の場合は、前述した、第1の層と第2の層とを含んで構成される多層構造が好ましい。

Claims (6)

  1. もち種大麦粉及びうるち種大麦粉を含有する麺類。
  2. 単層構造を有し、うるち種大麦粉ともち種大麦粉との含有質量比が、うるち種大麦粉/もち種大麦粉として95〜5/5〜95である請求項1に記載の麺類。
  3. 多層構造を有し、該多層構造は、もち種大麦粉を含有し、且つうるち種穀粉を含有しないか又はもち種大麦粉よりも少量のうるち種穀粉を含有する第1の層と、うるち種大麦粉を含有し、且つもち種穀粉を含有しないか又はうるち種大麦粉よりも少量のもち種穀粉を含有する第2の層とを含んで構成される請求項1に記載の麺類。
  4. 多層構造を有し、該多層構造は、もち種大麦粉を含有し、且つうるち種大麦粉を含有しないか又はもち種大麦粉よりも少量のうるち種大麦粉を含有する第1の層と、うるち種大麦粉を含有し、且つもち種大麦粉を含有しないか又はうるち種大麦粉よりも少量のもち種大麦粉を含有する第2の層とを含んで構成される請求項1に記載の麺類。
  5. 前記第1の層は、もち種大麦粉を5〜95質量%含有する第1の層用原料穀粉を用いて製造されたものであり、前記第2の層は、うるち種大麦粉を5〜95質量%含有する第2の層用原料穀粉を用いて製造されたものである請求項3又は4に記載の麺類。
  6. さらに、うるち種小麦粉を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の麺類。
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