JP6456289B2 - チョクラルスキー法による半導体単結晶の引き上げ及び該引き上げに適した石英ガラスるつぼ - Google Patents

チョクラルスキー法による半導体単結晶の引き上げ及び該引き上げに適した石英ガラスるつぼ Download PDF

Info

Publication number
JP6456289B2
JP6456289B2 JP2015533533A JP2015533533A JP6456289B2 JP 6456289 B2 JP6456289 B2 JP 6456289B2 JP 2015533533 A JP2015533533 A JP 2015533533A JP 2015533533 A JP2015533533 A JP 2015533533A JP 6456289 B2 JP6456289 B2 JP 6456289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crucible
quartz glass
contact zone
wall
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015533533A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015534537A (ja
JP2015534537A5 (ja
Inventor
ヒューナーマン ミヒャエル
ヒューナーマン ミヒャエル
カイザー トーマス
カイザー トーマス
レーマン ヴァルター
レーマン ヴァルター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Heraeus Quarzglas GmbH and Co KG
Original Assignee
Heraeus Quarzglas GmbH and Co KG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Heraeus Quarzglas GmbH and Co KG filed Critical Heraeus Quarzglas GmbH and Co KG
Publication of JP2015534537A publication Critical patent/JP2015534537A/ja
Publication of JP2015534537A5 publication Critical patent/JP2015534537A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456289B2 publication Critical patent/JP6456289B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/10Crucibles or containers for supporting the melt
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/02Elements
    • C30B29/06Silicon
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1024Apparatus for crystallization from liquid or supercritical state
    • Y10T117/1032Seed pulling

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

本発明は、チョクラルスキー法により半導体単結晶を引き上げるための方法であって、石英ガラスるつぼにおいて半導体溶融液が生成され、その半導体溶融液から半導体単結晶が引き上げられ、石英ガラスるつぼは内壁を有しており、また半導体溶融液は溶融液自由表面を有しており、内壁と溶融液自由表面とは、るつぼ内壁において放射状に周方向に延びている接触帯域、即ち、るつぼ内壁の全周にわたって延びている接触帯域の領域において相互に接触しており、また、それぞれが溶融雰囲気に接しており、接触帯域を起点にして、溶融液の複数の一次振動が惹起される、方法に関する。
更に本発明は、チョクラルスキー法により半導体単結晶を引き上げる際に使用するための石英ガラスるつぼに関する。
いわゆるチョクラルスキー法においては、シリコンのような半導体材料が石英ガラスるつぼにおいて溶融され、シリコン単結晶から成る種結晶が上から溶融液表面に接触され、それによって、結晶と溶融液との間に溶融液メニスカスが生じる。単結晶は、るつぼ及び/又は単結晶を回転させながら上方に向かってゆっくり引き上げられ、その際に、種結晶に半導体単結晶が成長する。この過程を以下では「開始プロセス」又は単に「開始」と称する。単結晶と半導体溶融液との間の凝固前面においては、液相と固相との間で種々の相互作用が生じるが、それらの相互作用は、溶融液の対流又は振動によって妨げられる。溶融液のそれらの運動は、液体内の温度勾配又は物質勾配によって、溶融液及び種結晶の回転によって、又は、種結晶の浸漬によって惹起されるか、又は増強されると考えられる。溶融液の振動は特に不利である。三つの相、即ち、半導体溶融液と、溶融雰囲気と、るつぼ内壁との間の化学ポテンシャルが周期的に変化すると、そのような振動が発生することが知られている。
その種の振動が及ぼす影響は半導体単結晶の品質にとどまらない。振動は結晶核生成を困難にし、また、結晶核生成に丸一日から数日掛かるようになるか、又は、それどころか結晶核生成が阻止される可能性があることから、そのような振動は特に開始プロセスにおいて不利となることは明らかである。このことは生産性を低下させ、更には、開始プロセスにおいて既に石英ガラスるつぼの寿命が尽きてしまうか、又は、転位が単結晶内に生じることも考えられる。転位が生じた場合には、凝固したシリコンの再溶融が必要になる。
チョクラルスキー法において使用される石英ガラスるつぼは、通常の場合、孔を含んでいる不透明の外面層の上に透明な内面層を有するように実施されている。透明な内面層は、結晶引き上げプロセスの際に、シリコン溶融液と接触しているので、機械的、化学的及び熱的な高い負荷に晒されている。シリコン溶融液による腐食作用を低減するために、またそれと共に、るつぼ内壁からの不純物の遊離を最小限にするために、内面層は可能な限り純粋で均質であり、また内面相に含まれる気泡も少ない。
合成により作成された石英ガラスから成る内面層は、溶融液に近い領域における低不純物濃度を保証し、またその限りにおいて、純粋で転位のない半導体単結晶の歩留まりに好適に作用する。しかしながら、合成石英ガラスから成る内面層を有するるつぼは、天然由来の珪砂から製作されている石英ガラスるつぼに比べて、溶融液表面の振動が生じやすい傾向にあることが分かった。
従って、溶融液表面の振動を回避するために、石英ガラスるつぼに変更を加える提案が多数なされている。実質的には、開始帯域の領域における表面構造又は化学組成の修正が行われる。
本明細書において「開始帯域」とは、結晶引き上げプロセスの開始時に、溶融液面の高さに位置しており、従って、結晶の引き上げ時に、溶融液の表面(溶融液面)と接触している、石英るつぼの全周にわたって延びている側壁領域であると解される。半導体材料を継続的に供給することによって溶融液面が一定の高さに維持される、連続的チョクラルスキー引き上げ法では、開始帯域が時間的に一定の溶融液面の高さにある。
開始帯域の領域における表面の修正
DE 199 17 288 C2には、相互に最大で5mmの間隔、有利には最大で0.1mmの間隔を有している複数の窪みによって開始帯域が粗面化されている、石英ガラスるつぼが開示されている。粗面化によって開始プロセスが簡略になり、また、溶融液面の揺れが減少されることから、種結晶が千切れることが回避される。
EP 1 045 046 A1による石英ガラスるつぼでは、開始帯域の領域における内壁が、複数の窪みを備えており、且つ、全周にわたって延びている環状面として形成されている。類似の教示はEP 2 410 081 A1に開示されている。そこでは、開始帯域内に複数の小さい凹部が設けられる。
WO 2011/158712 A1によれば、石英ガラスるつぼが半透明の基体層及び透明な内面層を有している。内面層は溶融液面の領域において、2〜9μmの範囲の粗さの粗い帯域を有している。
JP 2007-191393 Aにおいては、溶融液の振動を回避するために、石英ガラスるつぼ内壁の内側表面の粗さを介して、表面張力を最大で50mN/mに調整することが提案されている。
開始帯域の領域付近における粗面化された表面は、シリコン溶融液に対して、考えられるあらゆる接触角度を取ることができるので、それによって、石英ガラス表面の同相の濡れ性又は非濡れ性が妨げられ、その結果、振動の発生が抑制される。
JP 2004-250304 Aによる石英ガラスるつぼでは、シリコン溶融液の振動を抑制するために、開始帯域の高さにおいて全周にわたって延びている環状面が設けられており、この環状面には0.01〜0.2%の体積割合で気泡が含まれている。
溶融プロセスの開始時の溶融液の振動を回避するために、WO 2009/054529 A1では、るつぼの高さにわたって気泡濃度を変化させることが提案されている。従って、内面層の気泡含有量は、るつぼの下端領域から上端領域に向かって連続的に少なくとも0.0002%ずつ増加する。
石英ガラスるつぼの内面層の類似の修正は、JP 2004-250305 Aによっても提案されている。内面層は、開始帯域の領域に「帯状の」領域を含んでおり、この領域の表面は天然石英ガラスから形成されており、また0.005〜0.1%の気泡含有量を有している。またこの内面層は、帯状の領域よりも下方に位置する領域並びに底部では、合成石英ガラスから形成されている。
開始帯域の領域に複数の修正を施すことはEP 2 385 157 A1に開示されている。この文献によれば、石英ガラスるつぼは内側面に複数のマーキングを有しており、それらのマーキングによって溶融液の表面の位置の変化を特定することができる。開始帯域の領域においては、透明な内面層が天然石英ガラスから作成され、その一方で、るつぼの別の領域においては内面層が合成石英ガラスから形成されている。開始帯域は更に、気泡、又はスリットのような凹凸部を含むことができる。
開始帯域の領域における化学組成の修正
EP 1 532 297 A1からは、合成石英ガラスから成る透明な内面層を有しているが、開始帯域の高さでは、天然由来の石英ガラスから成る帯域が挿入されている、石英ガラスるつぼが公知である。この帯域は、少なくとも0.5×H〜0.8×H(Hは、底部最下端から側壁上端面までのるつぼの高さを表す)の領域に延在している。
WO 2001/92169 A1においては、るつぼの内面層の石英ガラスにヒドロキシル基を導入することが提案されている。これによって、内面層とシリコン溶融液との濡れ性が改善されるので、溶融液の表面における振動が回避される。ヒドロキシル基の導入は、加熱雰囲気内に水蒸気が導入されることによって内面層を形成している間に行われる。これによって有利には、内面層内に80〜350重量ppmのヒドロキシル基含有量が生じる。
WO 2004/097080 A1においては、るつぼの高さにわたって、るつぼの内面層の組成を変化させることによって、溶融液の振動を回避することが推奨されている。不透明な外面層を有している石英ガラスるつぼが天然石英粉末から製作され、その外面層に透明な内面層が設けられる。内面層は、0.4〜5mmの厚さを有しており、また、上方の部分においては天然SiO2材料から形成されており、底部領域においては合成SiO2材料から形成されている。
JP 2006-169084 Aにおいても、開始帯域の領域において、るつぼの内面層の組成を変化させることによって、溶融液の振動を回避することが推奨されている。石英ガラスるつぼは不透明の外面層及び透明な内面層を有している。上部の直線状の部分においては、内面層が二つの異なる成分から成る結合体として実施されている。第2の成分は第1の成分に点在して融着している。第1の成分は非晶石英ガラス粉末であり、また第2の成分は天然結晶石英砂である。
JP 2009-029652 Aによれば、シリコン単結晶を引き上げるための石英ガラスるつぼにおいて、溶融液の振動を回避するために、円筒状の側壁間の湾曲した領域における底部及び内面層が、少なくとも1mmの深さで、結晶性の出発材料を溶融したものから形成され、これに対して、内面層の上部の領域は、少なくとも1mmの深さで、非晶合成石英ガラス粉から形成される。
組み合わされた措置及び他の修正
JP 2011-037708 A1には、シリコン単結晶を引き上げるための石英ガラスるつぼの製造方法が開示されており、この製造方法においては、結晶の引き上げ時の溶融液の振動を回避するために、シリコン溶融液と、るつぼ内壁の石英ガラスとの間の表面張力が制御される。この制御は、表面粗さを調整することによって、また、1mmの厚さの層においてヒドロキシル基含有量及び不純物含有量を所定値に調整することによって行われる。
EP 1 024 118 A2においては、IR透過率を特定の値に調整することによって、溶融液の振動を回避することが提案されている。このために、構造上の欠陥がある半透明の外面層上に透明な内面層が形成される。IR透過率は、3〜30%の範囲にあり、また、表面の粗さと関連した、るつぼ内壁の内部における構造上の欠陥によって調整される。
WO 2001/92609 A2では、熱対流を減少させることによって、シリコン溶融液の振動を回避することが課題として挙げられている。この課題を解決するために、サンドウィッチ構造の層を備えている石英ガラスるつぼが提案されている。外面層は多数の孔を有する半透明層であり、天然石英原料から形成されている。中間層も同様に半透明であり、合成石英ガラスから形成されている。透明な内面層は気泡を実質的に含んでおらず、合成石英ガラスから形成されている。
WO 2004/076725 A1によれば、内面層が透明で孔を含んでおらず、且つ、外面層が孔を含んでいる形態の二層構造を有する石英ガラスるつぼが有用とされている。外面層は、最大で50ppmのヒドロキシル基含有量を達成するために、乾燥気体中に保持された石英ガラス粉から形成される。これによって、外面層は比較的高い粘性も示し、その結果、使用時の石英ガラスるつぼの変形が少なくなる。
JP 2004-292210 Aによれば、シリコン単結晶を引き上げる際に、下側の端部における温度を上縁部における温度よりも高くすることによって、石英ガラスるつぼが最適化される。この最適化を達成するために、結晶化促進剤が内面層に使用され、この結晶化促進剤は、るつぼの使用中に、結晶化速度が底部領域においては低くなっており、上側の領域においては高くなっているように、石英ガラスるつぼの高さにわたって調整される。これによって、溶融液の振動が低減される。
DE 10 2007 015 184 A1から公知の石英ガラスるつぼは不透明の外面層及び透明な内面層を有しており、この透明な内面層は、石英ガラスるつぼの開始帯域の領域ではその他の領域よりも厚くなっている。
EP 2 075 355 A1においては、シリコン引き上げプロセスの際に、るつぼ内壁においてブラウンリングの高い密度を達成し、それにより溶融液の振動を回避することが提案されている。
US 2007/0062442 A1には、シリコン溶融液の酸素含有量の制御が開示されている。一つの実施の形態においては、促進された溶融液対流によって非対称的な結晶の育成が達成されようとしている。これは例えば、シリコン溶融液の所定の領域に磁場を形成し、それによって、引き上げるべき単結晶の近傍に設けられているヒータのもとで溶融液対流を生じさせることによって達成される。
チョクラルスキー法における溶融液の振動、また特に開始プロセス中の溶融液の振動は、20年以上もの期間にわたりあらゆる提案がなされ、またあらゆる措置が講じられてきたにもかかわらず、今なお十分な解決手段が与えられていない技術的な問題である。
従って本発明が基礎とする課題は、溶融液の振動が低減されており、また特に開始プロセスが簡単且つ短時間である点で優れている、石英ガラスるつぼから半導体単結晶を引き上げるための方法を提供することである。
本発明が基礎とする別の課題は、溶融液の振動を確実に阻止するか、又は減少させ、それによって単結晶の引き上げプロセスを簡略にすることで、上記の引き上げ方法における使用に適したものとなっている石英ガラスるつぼを提供することである。
本発明によれば、方法に関する上記の課題は、冒頭で述べたような方法を基礎として、相互に異なる周波数を有している複数の一次振動が惹起されることによって解決される。
溶融液の振動の振幅はcmの範囲になる可能性がある。これを低減するための公知の措置では、るつぼ内壁の高さにわたる、特に、開始帯域の高さ領域における、一つ又は複数の特性の変化が達成使用としている。その際、石英ガラスるつぼの回転対称性は総じて維持されたままである。それに付随して、溶融液の振動の発生に決定的な影響を及ぼす特性の回転対称性の分布も維持され続けるので、その結果、るつぼの周方向において同一の周波数を有している複数の一次振動が重畳されて、溶融液の多かれ少なかれ干渉性で共振性の振動が生じる可能性がある。そのような振動が溶融るつぼの中央領域まで達すると、そこにおいて単結晶の千切れ又は単結晶の構造の変化が惹起される。
これに対し本発明においては、周方向に延びている接触帯域に沿って局所的に変化する周波数で複数の一次振動を生じさせることが初めて提案されている。接触帯域に沿って周波数が等しく、従って共振性である複数の一次振動の惹起が阻止されるか、又は、少なくとも重畳の際に固定の位相関係が生じることがない程度にまで、そのような一次振動の惹起が低減されることが重要である。
これによって、接触帯域の周長に沿って、溶融液の振動に決定的な影響を及ぼす少なくとも一つの特性、即ち一次振動の周波数に作用する特性における回転対称性が回避される。
回転対称性が回避されることによって、接触帯域の付近では、固定の位相関係を有している半導体溶融液の共振性の振動が発生しなくなる。換言すれば、周方向に延びている接触帯域の種々の個所において生じる一次振動は異なる周波数を示す。これによって、個々の一次振動間での建設的な干渉は生じないので、溶融るつぼの中央の領域における溶融液面は安定した状態に維持され、従って、種結晶が千切れる危険、又は単結晶の構造が損ねられる危険が低減される。
三つの相間の接触個所、つまり、固体(るつぼ内壁)と、液体(半導体溶融液)と、気体(溶融雰囲気)との間の接触個所、即ち放射状に周方向に延びている接触帯域において一次振動の周波数を変化させることが重要である。最大振動周波数と最小振動周波数の差が大きくなるほど、この効果はより顕著に表れるようになる。(最大振動周波数に関して)振動周波数が5%変化するだけで既に、溶融液の振動の沈静化は顕著なものとなる。
有利には、一次振動の周波数の変化は、るつぼ内壁、溶融雰囲気及び/又は半導体溶融液の物理的、化学的又は物質的な特性のうちの少なくとも一つを、放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化させることによって行われる。
その場合、接触帯域の周長における、溶融液の振動に決定的な影響を及ぼす、石英ガラスるつぼ自体の特性、若しくは、液体又は気体の媒体の特性のうちの少なくとも一つの特性の回転対称性の発生が回避される。これを達成するために、該当する特性が、半導体溶融液と石英ガラスるつぼと溶融雰囲気との間において、放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化される。回転対称性が回避されることによって、接触帯域の付近では、固定の位相関係を有する半導体溶融液の共振性の振動が発生しなくなる。
該当する特性は、三つの相間の接触個所、つまり、固体(るつぼ内壁)と、液体(半導体溶融液)と、気体(溶融雰囲気)との間の接触個所において、厳密に言えば、放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化される。この特性は、物理的、化学的又は物質的な性質を有しており、また上述の三つの相のうちの一つ又は複数の相に対応付けられている。通常の場合、決定的な影響を及ぼす特性が一つだけでも、放射状に局所的に変化すれば十分である。
石英ガラスるつぼ内壁の放射状の変化に関しては、例えば、石英ガラスるつぼの幾何学形状(曲率)、化学的な組成又は表面特性が考慮される。しかしながら本発明による方法は、溶融液の振動特性に作用するように他の二つの相の特性が放射状に変化される場合にも同様に効果を奏する。そのような特性として先ず、表面張力に影響を及ぼす特性、例えば溶融雰囲気の温度又は化学的な組成が挙げられる。
該当する特性が変化される長さセクションは、接触帯域の全周にわって、又はその一部にわたって延在している。最も簡単な場合、特性は第1の状態と第2の状態を取り、周方向に延びている接触帯域に沿った特性の変化は、第1の状態と第2の状態が交互に現れる変化である。
この方式では、該当する特性の発生の度合いが、第1の状態と第2の状態との間で少なくとも1回、有利には複数回変化されることによって、その該当する特性が局所的に変化することから、周方向に延びている接触帯域の回転対称性が回避される。特性の第1の状態は基本状態とみなされ、また第2の状態は基本状態とは異なる特徴を示す。基本状態の局所的な変化は、接触帯域の長さにわたって均一に分散しているが、しかしながら有利には不均一に分散している。
第1の状態と第2の状態の差が大きくなるほど、また変化した第2の状態に対応付けられている、接触帯域付近の長さの割合が大きくなるほど、該当する特性の変化が半導体溶融液の振動特性に及ぼす作用はより顕著になる。
この関係において、これは、特性が接触帯域の周長の少なくとも1/10、有利には少なくとも1/3にわたり第2の状態を取る場合に実証された。
上記の方式とは異なるが、同様に適している方式では、特性が同様に第1の状態及び第2の状態を取るが、周方向に延びている接触帯域に沿った特性の変化は、第1の状態から第2の状態への段階的又は漸次的な変化である。
この方式では、特性の発生の度合いが第1の状態と第2の状態との間で段階的又は漸次的に変化されることによって、該当する特性がゆっくりと変化することから、周方向に延びている接触帯域の回転対称性が回避される。
第1の状態と第2の状態の差が大きくなるほど、接触帯域付近の、特性が変化する長さの割合が大きくなるほど、該当する特性の変化が半導体溶融液の振動特性に及ぼす作用はより顕著になる。
この関係において、これは、特性の第1の状態から第2の状態へと段階的又は漸次的な変化が、接触帯域の周長の少なくとも1/10、有利には少なくとも1/3にわたる場合に実証された。
最も簡単な場合、周方向に延びている接触帯域に沿って変化する特性は、溶融雰囲気の化学的な組成及び/又は溶融雰囲気の温度である。
溶融雰囲気の組成及び温度は、接触帯域の領域における表面張力に決定的な影響を及ぼす、従って溶融液の振動特性にも決定的な影響を及ぼす、単結晶引き上げプロセスのパラメータである。従って、接触帯域付近におけるこのパラメータの放射状の変化によって、溶融液の振動に決定的な影響を及ぼす特性の回転対称性が回避される。化学的な組成の変化は、例えば、溶融るつぼ雰囲気の組成とは異なる組成を有している、接触帯域に局所的に影響を及ぼすガス流を介して行われる。温度の局所的な変化も同様に、溶融るつぼ雰囲気とは異なる温度を有しており、また有利には接触帯域の所定の区間に直接的に配向されているガス流によって調整することができる。
上記とは異なり、または上記に付加的に、周方向に延びている接触帯域に沿って変化する特性は、るつぼ内壁の内部構造、化学的な組成、表面特性及び/又は温度である。
るつぼ内壁の内部構造、化学的な組成、表面特性及び温度も、接触帯域の領域における表面張力に決定的な影響を及ぼす、従って溶融液の振動特性にも決定的な影響を及ぼすパラメータである。本発明によれば、それらのパラメータのうちの一つ又は複数のパラメータの変化が予定されており、特に、放射方向において、周方向に延びている接触帯域に沿った変化が予定されている。これによっても、溶融液の振動に決定的な影響を及ぼす特性の回転対称性の経過が妨害される。
化学的な組成の変化は、有利にはるつぼ内壁の石英ガラスのヒドロキシル基含有量を介して、そのヒドロキシル基含有量が周方向に延びている接触帯域に沿って最大濃度COH,maxと最小濃度COH,minとの間で変化されることによって行われる。
固定の位相関係を有している半導体溶融液の共振性の振動を抑制することに関する効果は、COH,maxとCOH,minの差が大きくなるほど、また、変化が生じている接触帯域の長さセクションが長くなるほど、より顕著に表れるようになる。この関係において、これは、最小濃度COH,minが最大濃度COH,maxの80%未満、有利には60%皆である場合に実証された。
上記とは異なり、又は上記に付加的に、接触帯域の領域における化学的な組成が、合成により作成された石英ガラスであるか、又は天然由来の原料から形成された石英ガラスである、るつぼ内壁のための石英ガラスの種類によって決定されるか、又は、それらの種類の石英ガラスが混合された石英ガラスによって決定され、またそれらの種類の石英ガラスの濃度は、周方向に延びている接触帯域に沿って少なくとも1回変化する。
天然由来の原材料から成る石英ガラス及び合成により作成された石英ガラスは異なる種類の石英ガラスである。るつぼ内壁の高さにわたって、石英ガラスの種類を変化させることは従来技術から広く知られている。それとは異なり、本発明によれば、天然由来の原材料から成る石英ガラスと、合成により作成された石英ガラスの割合が周方向において、しかも少なくとも、周方向に延びている接触帯域の高さで変化される。つまり、回転対称性の特性分布を低減し、それに付随して生じる、溶融液の共振性で強まった振動の危険を低減することを再現することができる。
化学的な組成の代わりに、又は化学的な組成に付加的に、るつぼ内壁の表面特性が周方向に延びている接触帯域に沿って変化される。表面特性の変化は、有利には、表面の粗さを変化させることによって行われる。このために、1cmの測定長にわたって求められた、るつぼ内壁の平均表面粗さRaに関する値が決定される。この平均表面粗さは、周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値Ra,maxと最小値Ra,minとの間で変化する。粗さは例えば石英ガラスの引っ掻き傷、凹み又は開かれた多孔性によって局所的に変化される。
ここでもまた、固定の位相関係を有している、半導体溶融液の共振性の振動の抑制に関する効果は、Ra,maxとRa,minの差が顕著になるほど、また変化が生じている接触帯域の長さセクションが長くなるほど、より顕著に表れるようになる。理想的には、最小値Ra,minは最大値Ra,maxの80%未満、有利には60%未満である。
開かれた多孔性の場合には、例えば、ほぼ0である最小値Ra,minを有している平滑で密な内壁が、開かれた多孔性を有している領域によって中断されると考えられる。しかしながら、異なる開かれた多孔性を有している複数の長さセクションが接触帯域に沿って交互に現れること、又は、開かれた多孔性が接触帯域の長さにわたって(又はその長さの一部にわたって)漸次的又は段階的にRa,maxとRa,minとの間で変化することも考えられる。
上記とは異なり、又は上記に付加的に、石英ガラスの気泡含有量が局所的に変化されていることによって、るつぼ内壁の内部構造が、周方向に延びている接触帯域に沿って変化される。このために、1cmの測定長にわたって求められた、るつぼ内壁の内部における石英ガラスの気泡含有量に関する値が決定される。気泡含有量は、周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値Pmaxと最小値Pminとの間で変化する。
その場合、一次振動の周波数は何よりも、接触帯域の領域において閉じられた表面の直ぐ下にある、閉じられた気泡の割合による影響を受ける。本明細書において、「気泡含有量」とは、るつぼ内壁の下で1cmの深さまでに存在している、閉じられた気泡の体積割合として定義されることを明らかにしておく。気泡の割合は計数によって求められる。最も簡単な場合、最小値Pmin=0を有している、気泡を含んでいない透明な内壁が、気泡の割合が比較的高い領域によって中断されている。しかしながら、異なる気泡含有量を有している長さセクションが接触帯域に沿って交互に現れること、又は、気泡含有量が接触帯域の長さにわたって(又はその長さの一部にわたって)漸次的又は段階的にPmaxとPminとの間で変化することも考えられる。
最小値Pminが最大値Pmaxの50%未満、有利には30%未満である場合が有利であると分かった。
内壁の表面特性及び/又は化学的な組成は、有利には、接触帯域からるつぼの底部に向かって少なくとも5mmの幅、有利には少なくとも10mmの幅にわたって延在しており、且つ、周方向に延びている変化帯域内で変化する。
半導体溶融液における振動の励起、また振動周波数の調整に関して、本来の接触帯域に隣接して、特に溶融液と接触しているるつぼ内壁の領域、即ち接触帯域の下方に位置する壁部領域は非常に重要である。従って有利には、この壁部領域においても、該当する表面特性が変化されている。
チョクラルスキー法によって半導体単結晶を引き上げるために使用される石英ガラスるつぼに関して、上述の課題は、冒頭で述べたような石英ガラスるつぼを基礎として、本発明によれば、石英ガラスるつぼがるつぼ内壁を有しており、このるつぼ内壁に沿って、放射状に周方向に延びている接触帯域が設けられており、接触帯域の物理的、化学的又は物質的な特性のうちの少なくとも一つが変化することによって解決される。
本発明による石英ガラスるつぼにおいては、従来技術と異なり、溶融液の振動に決定的な影響を及ぼす少なくとも一つの特性に関する回転対称性が抑制されている。これを達成するために、石英ガラスるつぼの物理的、化学的又は物質的な特性が、放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化される。ここで、接触帯域は上述の定義による開始帯域に相当する。回転対称性が抑制されることによって、石英ガラスるつぼの所定の使用時に、固定の位相関係を有している半導体溶融液の共振性の振動は生じない。何故ならば、該当する特性が非回転対称的に現れることによって、周方向に延びている接触帯域の種々の個所において生じる振動は異なる周波数を示すからである。これによって、個々の一次振動間で建設的な干渉は生じないので、溶融るつぼの中央の領域における溶融液面は安定した状態に維持され、従って、種結晶が千切れる危険、又は単結晶の構造が損ねられる危険が低減される。
該当する特性が、三つの相間の接触個所、つまり固体(るつぼ内壁)と、液体(半導体溶融液)と、気体(溶融雰囲気)との間の接触個所において、厳密に言えば、放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化されることが重要である。るつぼ内壁において上方又は下方に向かって変化が継続するかは必須ではないが、しかしながら、妨げとなるものでもない。
特性は、物理的、化学的又は物質的な性質であり、また上述の三つの相のうちの一つ又は複数の相に対応付けられている。通常の場合、決定的な影響を及ぼす特性が一つだけでも、放射状に変化すれば十分である。
石英ガラスるつぼ内壁の放射状の変化に関しては、例えば、石英ガラスるつぼの幾何学形状、化学的な組成又は表面特性が考慮される。該当する特性が変化される長さセクションは、接触帯域の全周にわって、又はその一部にわたって延在している。本発明による石英ガラスるつぼは、本発明による方法における使用に殊に適している。
本発明による石英ガラスるつぼの有利な実施の形態は従属請求項に記載されている。従属請求項に記載されているるつぼの構成が、本発明による方法についての従属請求項において挙げられている方法様式に応じる限り、補完的な説明に関しては、対応する方法クレームの上記の記述を参照されたい。
以下では、複数の実施例及び図面に基づき本発明を詳細に説明する。
本発明による単結晶引き上げ方法を実施するための結晶引き上げ装置を示す。 周方向において高周波数で変化する表面特性を有している環状の接触帯域を示す、内壁に着目した平面図で表されている、本発明による石英ガラスるつぼの第1の実施の形態を示す。 周方向において低周波数で変化する表面特性を有している環状の接触帯域を示す、内壁に着目した平面図で表されている、本発明による石英ガラスるつぼの第2の実施の形態を示す。 全高にわたり表面特性が変化し、且つ、周方向に見て複数の極大値及び極小値を有している、内壁に着目した平面図で表されている、本発明による石英ガラスるつぼの第1の実施の形態を示す。 全高にわたり表面特性が変化し、且つ、周方向に見て極大値及び極小値を一つずつ有している、内壁に着目した平面図で表されている、本発明による石英ガラスるつぼの第2の実施の形態を示す。 本発明による石英ガラスるつぼを製造するための装置を示す。
図1には、単結晶引き上げ装置が概略的に示されている。この単結晶引き上げ装置は石英ガラスるつぼ1を有している。石英ガラスるつぼ1は、支持るつぼ2によって安定化されており、またシリコン溶融液3を収容している。シリコン溶融液3は、るつぼ壁の側方に設けられているヒータ4によって溶融温度に維持される。
石英ガラスるつぼ1は回転軸5周りに回転可能である。シリコン単結晶6は、溶融液3から上方へと引き上げられ、その際に、矢印7が示す方向によって示唆されているように、るつぼ1の回転方向とは逆方向に回転される。
上方に引き上げられた単結晶6は熱遮蔽体8によって取り囲まれている。熱遮蔽体8と単結晶6との間の間隙を介してアルゴンが継続的に供給される。アルゴンは(図示していない)引き上げチャンバ内に溶融雰囲気を生じさせ、またガスパージにも使用される。
石英ガラスるつぼ1における溶融液の表面9は、引き上げプロセスの経過において同じレベルに維持される。このために、石英ガラスるつぼ1は、矢印10の方向によって示されているように、上方に移動される。それによって、ここでは接触帯域13と称するその位置において、石英ガラスるつぼ1の内壁12と、シリコン溶融液3と、溶融雰囲気11とが相互に直接的に接している。
本発明が意図するところは、少なくとも接触帯域13の領域において、石英ガラスるつぼ内壁12の表面特性を、放射状に周方向において変化させることである。放射状に変化する表面特性は、例えば、ヒドロキシル基含有量、表面粗さ、気泡含有量、又は、石英ガラスが天然由来の出発材料から成るものであるか、又は合成により作成された出発材料から成るものであるかという意味での石英ガラス品質である。
図2から図5においては、適切な石英ガラスるつぼが、表面特性の放射状に周方向に延びているプロフィールと共に概略的に示されている。特性の変化は、ここでは開始帯域の高さに相当する、接触帯域13の放射状に周方向に延びている線の高さにおいて行われる。
るつぼ内壁12に着目して、各図には座標面が重ねられており、座標面には、接触帯域13の周方向の長さLに対する、該当する表面特性の発生の程度又は濃度Kがプロットされている。但し各図においては、全周のうちの半分しか示されていない。K=100の縦座標値は、該当する特性の発生領域Aにおける、意味のある又は技術的に実現可能な最大値に相当し、またK=0の縦座標値は、該当する特性の発生領域Aにおける、意味のある又は技術的に実現可能な最小値を表しているか、又は、発生領域Bにおける、意味のある又は技術的に実現可能な値を表している。
表面特性が、石英ガラスのヒドロキシル基含有量である場合、このヒドロキシル基含有量は、例えば有効な範囲で80重量ppm(最小値)から150重量ppm(最大値)の間で変化する。
表面特性が、内壁の表面粗さRaである場合、この表面粗さRaは5μm(最小値)から200μm(最大値)の間で変化する。表面粗さに関する値は、DIN4768に準拠して、平均粗さ深さRaとして求められる。
表面特性が、接触帯域13の領域内のるつぼ壁の内部における石英ガラスの気泡含有量である場合、この気泡含有量は0.01%(最小値)から0.03%(最大値)の間で変化する。特に、気泡含有量は2mmの層厚にわたり平均値として測定される。
石英ガラス品質の場合、表面特性は、天然由来の出発材料から成る石英ガラスと、合成により作成された出発材料から成る石英ガラスとの間での変化である。
図2に示されている実施の形態において、表面特性は、プロフィールによって示されているように、接触帯域13付近において変化している。このプロフィール又は、図示されているプロフィールに類似する少なくとも一つのプロフィールは、るつぼ内壁12の接触帯域13よりも下に位置するある程度の面領域においても存在している。「変動帯」14とも称されるこの面領域は、グラフにおいてグレーの面として表されている。この実施例において、変動帯14は接触帯域13から下方にるつぼ底部に向かって約30mm延びている。
表面特性の発生の度合い/濃度Kは、接触帯域13内で(又は変動帯14の放射状に周方向に延びる円周内で)不規則ではあるが常に変化している。この変化の変動幅は、Kが取り得る全目盛りのうちの僅かな範囲にのみ対応している。放射状に周方向に延びているKのプロフィールは、複数の相対的な極大値及び極小値を示しており、それらの値は約0.04cm-1の平均変動頻度(極大値と極小値の間隔)を規定する。
図2とは異なり、図3に示されている実施例では、表面特性が接触帯域13内又は50mmの幅の変動帯14内でほぼ規則的に正弦波状に変化しており、また約0.014cm-1の遙かに低くなった周波数を有しているが、しかしながらやはり同様に、Kの全目盛りのうちの比較的狭い範囲でのみ変化している。
図2及び図3に示されているプロフィールは、特に、放射状の周方向における、石英ガラスのヒドロキシル基含有量の変化並びに表面粗さの変化及びるつぼ内壁の気泡含有量の変化に適している。
図4に示されている実施の形態では、るつぼ内壁の表面特性が、接触帯域13付近の円周において変化するだけでなく、それと同時に、るつぼ内壁の全高にほぼ相当する高さにわたっても同様に変化している。示唆されている接触帯域13は、ここでもまた、単結晶引き上げプロセスの開始時における、溶融液面の最大限の高さ(=開始帯域の高さ)に相当する。ここでの変動幅はKの全目盛りのほぼ100%に相当する。このことは、該当する特性が、二つの発生領域AとBとの間で、又は上記において定義した最小値と最大値との間で、ほぼ完全に変化することを意味している。
図4のプロフィールと同様に、図5に示した実施の形態においても、表面特性が、特性発生領域Aと特性発生領域Bとの間で変化する。しかしながらここでは、半径方向における全周にわたって、一方の発生領域から他方の発生領域への連続的且つ漸次的な移行が行われており、濃度経過Kは各発生領域において最大値及び最小値をそれぞれ一つしか有していない。従って、内壁の円周にわたって、ゆっくりとした切り替わりが2回しか行われず、しかも、周長の一方の半周にわたっては発生領域Aから発生領域Bへのゆっくりとした切り替わりが行われ、他方の半周にわたっては発生領域Bから発生領域Aへのゆっくりとした切り替わりが行われる。
図4及び図5に示した変化のプロフィールは、特に放射状に周方向に延びている、天然由来の出発材料から成るセクションと、合成により作成された出発材料から形成された石英ガラスから成るセクションとの間の、るつぼ内壁の組成の切り替わりに関して実証される。しかしながらこの切り替わりは、放射状に周方向に延びている、石英ガラスのヒドロキシル基含有量、表面粗さ及びるつぼ内壁の気泡含有量の変化に対しても同様に適している。
以下では、本発明による石英ガラスるつぼの製造を一例に基づき、また図6に示した溶融装置に基づき詳細に説明する。ここでは、放射状に周方向に延びているるつぼ内壁の接触帯域に沿って、石英ガラスのヒドロキシル基含有量が変化する。
図6に概略的に示されているるつぼ溶融装置は、78cmの内径と、湾曲した底部と、高さ50cmの側壁とを有している、金属製の溶融型61を含んでいる。溶融型61はその中心軸62周りに回転可能である。溶融型61の内部空間63には、グラファイトから成る電極64が突入されており、それらの電極64は、一連の矢印78によって示唆されているように、内部空間63内であらゆる方向に移動することができる。
底部領域73及び溶融型61の下側壁半部75の領域には、複数の通路66が設けられており、それらの通路66を介して、溶融型61の外面が接している真空空間を内部空間63内にも到達させることができる。溶融型61の上側壁半部74には複数の別の通路68が設けられており、それらの別の通路68を介して、ガスを溶融型の内部空間63へと供給することができる。各通路68は共通の溝69に開口しており、この溝69は上方から、溶融型壁の上側の一方の半分において、開始帯域「Z」の高さ(通常の使用時の接触帯域13の高さに相当)まで掘られている。通路66;68はそれぞれ、多孔性のグラファイトから成る栓によって閉じられており、この栓によって、内部空間63からのSiO2粒の流出が阻止される。
第1の方法ステップにおいては、溶融型61内に、高温塩化により精製された天然珪砂から成る結晶粒が注入される。珪砂は90μmから315μmまでの範囲の粒径を有している。遠心力の作用下で、また型枠の使用下で、長手方向軸62周りに回転する溶融型61の内壁には、機械的に硬化された珪砂から成る、回転対称性でるつぼ形の粒層72が成形される。粒層72の層厚は底部領域73、下側側部領域75及び上側側部領域74においてほぼ等しく、約25mmである。側壁領域における粒層72の高さは、溶融型の高さ、即ち50cmに相当する。
第2の方法ステップにおいては、電極64が、引き続き長手方向軸62周りに回転している溶融型61内で、粒層72の近傍に位置決めされ、また電極64間でアークが点弧される。
その際、電極64には600kW(300V,2000A)の電力が印加され、その結果、溶融型の内部空間63には高温雰囲気が生じる。そのようにして、石英粒層72の上には、密で透明な石英ガラスから成る表皮層77が約0.5mmの厚さで形成される。この際に、粒層72の露出されている上面65も圧縮される。
表皮層77の形成後に、第3の方法ステップにおいては、通路66を介して、底部領域73及び下側壁領域75における粒層72が真空状態(100mbarの絶対圧)に置かれる。それと同時に、水蒸気が通路68を介して、依然として多孔性である粒層72の一方の半部に導入される。水蒸気の排出時及び導入時のガス流れはそれぞれ図1から図3において矢印によって示唆されている。
粒層72の流れ抵抗に起因して、片側に導入された水蒸気は実質的に、粒層72の一方の半部にしか分散せず、また実質的に、開始帯域Z付近の上側側方領域74にしか分散しないので、その結果、粒層のその領域においては、水蒸気と共にSiO2粒が比較的厚く堆積される。
真空化での更なるガラス化の際に、溶融液の前面は粒層72を通り内側から外側に向かって移動する。粒層72の一方の半部における水の含有量が比較的多いことに起因して、ヒドロキシル基含有量が他方の半部よりも高いガラス化帯域が形成される。
溶融液の前面が溶融型の壁から約4cmの距離にくると、排気は即座に終了される。それによって、粒層72の後側の面は底部領域及び下側側壁領域においてもガラス化されて、気泡を含有する不透明の石英ガラスが形成される。溶融液の前面が溶融型61に到達する前に、ガラス化は停止される。
開始帯域Zの高さにおける円周にわたって見ると、石英ガラスのヒドロキシル基含有量における最大の差は、90重量ppmの値を有する、先行して行われた空気導入の領域(しかも溝69の長さの中央の領域)と、側壁のちょうど反対側の領域との間で生じる。後者の領域におけるヒドロキシル基含有量の値は130重量ppmである。周方向に延びる開始帯域Zにわたり生じるOH基濃度プロフィールは、図5に示したものと等しい。
石英ガラスるつぼの所定の使用時に、薄い表皮層77が短時間で溶融する。その際に露出されるるつぼ内壁の表面は、図5に基づき説明したように、ヒドロキシル基の濃度が、開始帯域Z(=接触帯域13)の高さで、放射状に周方向において変化する点で優れている。その結果、シリコン溶融液とるつぼ内壁との間のあらゆる個所に関して異なる表面張力が生じ、従って、振動についての異なる励起条件が生じるので、溶融液の振動が抑制される。
上述の方法とは異なり、水素含有バーナー炎、例えば爆鳴気を使用して、接触帯域に沿って不均一なヒドロキシル基含有量、即ち、局地的に異なるヒドロキシル基含有量を生じさせることができる。バーナー炎の作用の度合い(温度及び持続時間)によって、ヒドロキシル基含有量を局地的に異なるように調整することができる。この方式によって、均一なるつぼ内壁を備えている石英ガラスるつぼにおいても、化学的な組成の化学的な変化を事後的に生じさせることができる。
図6に示されているるつぼ溶融装置は、るつぼ内壁の内部における気泡含有量を、放射状に周方向において変化させることにも適している。このために、第3の方法ステップにおいては、比較的良く石英ガラスに溶ける水の代わりに、溶けにくい気体、例えば窒素、又は、この実施例においては空気が、通路68を介して、依然として多孔性の粒層72の一方の半部に導入される。
粒層72の流れ抵抗に起因して、片側に導入された空気は実質的に、粒層72の一方の半部にしか分散せず、また実質的に、開始帯域Z付近の上側側方領域74にしか分散しないので、粒層のその領域においては、溶けにくい窒素が比較的高い濃度で生じる。
真空化での更なるガラス化の際に、溶融液の前面は粒層72を通り内側から外側に向かって移動する。粒層72の一方の半部における窒素の含有量が比較的多いことに起因して、気泡含有量が他方の半部よりも高いガラス化帯域が形成される。
開始帯域Zの高さにおける円周にわたって見ると、気泡含有量における最大の差は、0.01%の値を有する、先行して行われた空気導入の領域(しかも溝69の長さの中央の領域)と、側壁のちょうど反対側の領域との間で生じる。後者の領域における気泡含有量の値は0.03%である。周方向に延びる開始帯域Zにわたりるつぼ内壁の内部において生じる気泡濃度プロフィールは、図5に示したものと等しい。

Claims (15)

  1. チョクラルスキー法により半導体単結晶を引き上げるための方法であって、
    石英ガラスるつぼにおいて半導体溶融液が生成され、前記半導体溶融液から半導体単結晶が引き上げられ、
    前記石英ガラスるつぼは内壁を有しており、
    前記半導体溶融液は溶融液自由表面を有しており、
    前記内壁及び前記溶融液自由表面は、前記るつぼ内壁において放射状に周方向に延びている接触帯域の領域において相互に接触しており、且つ、前記内壁及び前記溶融液自由表面はそれぞれ溶融雰囲気に接しており、
    前記接触帯域を起点にして、前記溶融液の複数の一次振動が惹起される、方法において、
    相互に異なる周波数を有している複数の一次振動が惹起され、
    最大振動周波数と最小振動周波数との差は、前記最大振動周波数の少なくとも5%であり、
    前記周方向に延びている接触帯域に沿って変化する特性は、前記るつぼ内壁の内部構造、化学的な組成及び/又は表面特性であり、
    前記内壁の前記内部構造及び/又は前記表面特性及び/又は前記化学的な組成は、前記接触帯域からるつぼ底部に向かって少なくとも5mmの幅にわたって延在しており、且つ、周方向に延びている変化帯域内で変化し、
    前記化学的な組成は、前記るつぼ内壁の前記石英ガラスのヒドロキシル基含有量によって決定され、前記ヒドロキシル基含有量は、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大濃度C OH,max と最小濃度C OH,min との間で変化し、
    前記最小濃度C OH,min は、前記最大濃度C OH,max の80%未満であり、
    前記るつぼ内壁の前記表面特性は、1cmの測定長さにわたって求められた、前記るつぼ内壁の平均表面粗さR a に関する値によって決定され、
    前記平均表面粗さは、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値R a,max と最小値R a,min との間で変化し、
    前記最小値R a,min は、前記最大値R a,max の80%未満である、
    方法。
  2. 前記るつぼ内壁及び/又は前記半導体溶融液の物理的、化学的又は物質的な特性のうちの少なくとも一つが、前記放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化する、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記特性は、第1の状態及び第2の状態を取り、
    前記周方向に延びている接触帯域に沿った前記特性の変化は、前記特性の前記第1の状態から前記第2の状態への段階的又は漸次的な変化であり、
    前記特性の前記第1の状態から前記第2の状態への前記段階的又は漸次的な変化は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/10にわたる、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記特性は、第1の状態及び第2の状態を取り、
    前記周方向に延びている接触帯域に沿った前記特性の変化は、前記第1の状態及び前記第2の状態が交互に現れる変化であり、
    前記特性は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/10にわたり、第2の状態を取る、
    請求項2に記載の方法。
  5. 前記内部構造は、1cmの測定長さにわたって求められた、前記るつぼ内壁の前記石英ガラスの気泡含有量によって決定され、
    前記気泡含有量は、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値Pmaxと最小値Pminとの間で変化し、
    前記最小値Pminは、前記最大値Pmaxの50%未満である、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. チョクラルスキー法によって半導体単結晶を引き上げるために使用される石英ガラスるつぼにおいて、
    前記石英ガラスるつぼはるつぼ内壁を有しており、前記るつぼ内壁に沿って、放射状に周方向に延びている接触帯域が設けられており、前記接触帯域の物理的、化学的又は物質的な特性のうちの少なくとも一つが変化し
    前記周方向に延びている接触帯域に沿って変化する前記特性は、前記るつぼ内壁の内部構造、化学的な組成及び/又は表面特性であり、
    前記内壁の前記内部構造及び/又は前記表面特性及び/又は前記化学的な組成は、前記接触帯域からるつぼ底部に向かって少なくとも5mmの幅にわたって延在しており、且つ、周方向に延びている変化帯域内で変化し、
    前記化学的な組成は、前記るつぼ内壁の前記石英ガラスのヒドロキシル基含有量によって決定され、前記ヒドロキシル基含有量は、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大濃度C OH,max と最小濃度C OH,min との間で変化し、
    前記最小濃度C OH,min は、前記最大濃度C OH,max の80%未満であり、
    前記るつぼ内壁の前記表面特性は、1cmの測定長さにわたって求められた、前記るつぼ内壁の平均表面粗さR a に関する値によって決定され、
    前記平均表面粗さは、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値R a,max と最小値R a,min との間で変化し、
    前記最小値R a,min は、前記最大値R a,max の80%未満である、
    石英ガラスるつぼ。
  7. 前記るつぼ内壁の物理的、化学的又は物質的な特性のうちの少なくとも一つが、前記放射状に周方向に延びている接触帯域に沿って変化する、
    請求項6に記載の石英ガラスるつぼ。
  8. 前記特性は、第1の状態及び第2の状態を取り、
    前記周方向に延びている接触帯域に沿った前記特性の変化は、前記特性の前記第1の状態から前記第2の状態への段階的又は漸次的な変化であり、
    前記特性の前記第1の状態から前記第2の状態への前記段階的又は漸次的な変化は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/10にわたる、
    請求項7に記載の石英ガラスるつぼ。
  9. 前記特性の前記第1の状態から前記第2の状態への前記段階的又は漸次的な変化は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/3にわたる、
    請求項8に記載の石英ガラスるつぼ。
  10. 前記特性は、第1の状態及び第2の状態を取り、
    前記周方向に延びている接触帯域に沿った前記特性の変化は、前記第1の状態及び前記第2の状態が交互に現れる変化であり、
    前記特性は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/10にわたり、第2の状態を取る、
    請求項7に記載の石英ガラスるつぼ。
  11. 前記特性は、前記接触帯域の周長の少なくとも1/3にわたり、第2の状態を取る、
    請求項10に記載の石英ガラスるつぼ。
  12. 前記最小濃度COH,minは、前記最大濃度COH,maxの60%未満である、
    請求項6に記載の石英ガラスるつぼ。
  13. 前記最小値Ra,minは、前記最大値Ra,maxの60%未満である、
    請求項6に記載の石英ガラスるつぼ。
  14. 前記内部構造は、1cmの測定長さにわたって求められた、前記るつぼ内壁の前記石英ガラスの気泡含有量によって決定され、
    前記気泡含有量は、前記周方向に延びている接触帯域に沿って、最大値Pmaxと最小値Pminとの間で変化し、
    前記最小値Pminは、前記最大値Pmaxの50%未満である、
    請求項6乃至13のいずれか一項に記載の石英ガラスるつぼ。
  15. 前記最小値Pminは、前記最大値Pmaxの30%未満である、
    請求項14に記載の石英ガラスるつぼ。
JP2015533533A 2012-09-27 2013-09-17 チョクラルスキー法による半導体単結晶の引き上げ及び該引き上げに適した石英ガラスるつぼ Expired - Fee Related JP6456289B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102012109181.1 2012-09-27
DE102012109181.1A DE102012109181B4 (de) 2012-09-27 2012-09-27 Ziehen eines Halbleiter-Einkristalls nach dem Czochralski-Verfahren und dafür geeigneter Quarzglastiegel
PCT/EP2013/069234 WO2014048791A1 (de) 2012-09-27 2013-09-17 Ziehen eines halbleiter-einkristalls nach dem czochralski-verfahren und dafür geeigneter quarzglastiegel

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015534537A JP2015534537A (ja) 2015-12-03
JP2015534537A5 JP2015534537A5 (ja) 2016-11-10
JP6456289B2 true JP6456289B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=49209364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015533533A Expired - Fee Related JP6456289B2 (ja) 2012-09-27 2013-09-17 チョクラルスキー法による半導体単結晶の引き上げ及び該引き上げに適した石英ガラスるつぼ

Country Status (5)

Country Link
US (2) US9856576B2 (ja)
JP (1) JP6456289B2 (ja)
CN (1) CN104662210B (ja)
DE (1) DE102012109181B4 (ja)
WO (1) WO2014048791A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012109181B4 (de) 2012-09-27 2018-06-28 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Ziehen eines Halbleiter-Einkristalls nach dem Czochralski-Verfahren und dafür geeigneter Quarzglastiegel
CN110670121B (zh) * 2019-11-20 2024-04-12 宁夏盾源聚芯半导体科技股份有限公司 局部涂层石英坩埚及其制作方法

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2973057B2 (ja) * 1992-06-23 1999-11-08 三菱マテリアルクォーツ株式会社 シリコン単結晶引上げ用石英ルツボとその製造方法
JP4454059B2 (ja) 1999-01-29 2010-04-21 信越石英株式会社 シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼ
DE19917288C2 (de) 1999-04-16 2001-06-28 Heraeus Quarzglas Quarzglas-Tiegel
JP4592037B2 (ja) 2000-05-31 2010-12-01 信越石英株式会社 石英ガラスルツボの製造方法
JP4447738B2 (ja) 2000-05-31 2010-04-07 信越石英株式会社 多層構造の石英ガラスルツボの製造方法
JP4086283B2 (ja) 2002-07-31 2008-05-14 信越石英株式会社 シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボおよびその製造方法
JP4390461B2 (ja) 2003-02-21 2009-12-24 ジャパンスーパークォーツ株式会社 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の引き上げ方法
JP4338990B2 (ja) 2003-02-21 2009-10-07 ジャパンスーパークォーツ株式会社 石英ガラスルツボ及びこれを用いたシリコン単結晶の引き上げ方法
JP4453954B2 (ja) 2003-02-28 2010-04-21 信越石英株式会社 シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボの製造方法および該製造方法で製造された石英ガラスルツボ
JP2004292210A (ja) 2003-03-26 2004-10-21 Kuramoto Seisakusho Co Ltd シリコン単結晶引き上げ用石英ルツボ
KR100774606B1 (ko) 2003-05-01 2007-11-09 신에쯔 세끼에이 가부시키가이샤 실리콘 단결정 인상용 석영유리 도가니 및 그 제조방법
JP4428529B2 (ja) 2004-12-20 2010-03-10 株式会社ワコム製作所 石英ルツボ
KR100831044B1 (ko) * 2005-09-21 2008-05-21 주식회사 실트론 고품질 실리콘 단결정 잉곳의 성장장치, 그 장치를 이용한성장방법
KR100847500B1 (ko) 2006-03-30 2008-07-22 코바렌트 마테리얼 가부시키가이샤 실리카 유리 도가니
JP4651119B2 (ja) 2007-02-22 2011-03-16 信越石英株式会社 シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼ
JP4874888B2 (ja) 2007-07-26 2012-02-15 信越石英株式会社 シリコン単結晶引上用石英ガラスルツボおよびその製造方法
JP5273512B2 (ja) 2007-10-25 2013-08-28 株式会社Sumco 石英ガラスルツボとその製造方法および用途
JP4995069B2 (ja) 2007-12-28 2012-08-08 ジャパンスーパークォーツ株式会社 内面結晶化ルツボおよび該ルツボを用いた引上げ方法
TWI369422B (en) 2009-12-11 2012-08-01 Japan Super Quartz Corp Vitreous silica crucible
CN102762781B (zh) 2009-12-14 2016-03-16 日本超精石英株式会社 氧化硅玻璃坩埚及其制造方法
DE102010021694A1 (de) * 2010-05-27 2011-12-01 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Quarzglastiegel und Verfahren für dessen Herstellung
WO2011158712A1 (ja) 2010-06-16 2011-12-22 信越石英株式会社 シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法
JP5226754B2 (ja) 2010-10-08 2013-07-03 信越石英株式会社 シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼの製造方法
JP5714476B2 (ja) * 2010-12-31 2015-05-07 株式会社Sumco シリカガラスルツボの製造方法
JP5777880B2 (ja) * 2010-12-31 2015-09-09 株式会社Sumco シリカガラスルツボの製造方法
JP5781303B2 (ja) * 2010-12-31 2015-09-16 株式会社Sumco シリカガラスルツボ製造方法およびシリカガラスルツボ製造装置
DE102012109181B4 (de) 2012-09-27 2018-06-28 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Ziehen eines Halbleiter-Einkristalls nach dem Czochralski-Verfahren und dafür geeigneter Quarzglastiegel

Also Published As

Publication number Publication date
CN104662210B (zh) 2017-07-21
US9856576B2 (en) 2018-01-02
DE102012109181A1 (de) 2014-03-27
CN104662210A (zh) 2015-05-27
JP2015534537A (ja) 2015-12-03
US20150267318A1 (en) 2015-09-24
US20180112327A1 (en) 2018-04-26
DE102012109181B4 (de) 2018-06-28
US10287705B2 (en) 2019-05-14
WO2014048791A1 (de) 2014-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6606638B2 (ja) Fe−Ga基合金単結晶の育成方法及び育成装置
JP4592037B2 (ja) 石英ガラスルツボの製造方法
CN102094235B (zh) 石墨坩埚及制造硅单晶的装置
JP2010076949A (ja) 石英ガラスルツボの製造方法と装置、および石英ガラスルツボ
KR100731833B1 (ko) 실리콘 단결정 인상용 석영 그라스 도가니
JP5713903B2 (ja) シリカガラスルツボの製造装置及びシリカガラスルツボの製造方法
JP6090391B2 (ja) シリコン単結晶の製造方法
CN101965418A (zh) 单晶硅拉晶用石英坩埚及其制造方法
JP6456289B2 (ja) チョクラルスキー法による半導体単結晶の引き上げ及び該引き上げに適した石英ガラスるつぼ
JP2009057270A (ja) シリコン単結晶の引上方法
JP5169814B2 (ja) シリコン単結晶の育成方法及びその方法で育成されたシリコン単結晶
JP5855293B2 (ja) シリカガラスルツボの製造方法
KR100571573B1 (ko) 실리콘 단결정 잉곳의 제조 장치, 그 장치를 이용한 제조방법, 그로부터 제조된 실리콘 단결정 잉곳 및 실리콘웨이퍼
CN106868583A (zh) 一种石英坩埚
JP6777739B2 (ja) 単結晶インゴット成長装置
JP2022103702A (ja) 石英ガラスルツボ及びその製造方法
JP4513407B2 (ja) 単結晶の製造方法
KR100831809B1 (ko) 쵸크랄스키법에 의한 잉곳 성장용 히터 및 이를 구비하는단결정 잉곳 제조 장치
KR20100071507A (ko) 실리콘 단결정 제조 장치, 제조 방법 및 실리콘 단결정의 산소 농도 조절 방법
JPH10279391A (ja) シリコン単結晶育成方法
KR100827033B1 (ko) 무결함 단결정 제조 방법 및 이 방법에 의해 제조된 단결정
KR101100862B1 (ko) 실리콘 단결정 잉곳의 제조방법
KR101343505B1 (ko) 단결정 잉곳 제조 방법 및 장치
JP2004345931A (ja) 熱遮蔽部材およびこれを用いた単結晶引上げ装置
JPH04119986A (ja) シリコン単結晶引上げ用石英ルツボとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160916

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170731

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180226

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6456289

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees