JP5777880B2 - シリカガラスルツボの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン単結晶の引上げに用いられるシリカガラス製のルツボを製造するためのシリカガラスルツボの製造方法に関する。
シリコン単結晶の製造にはシリカガラスルツボを用いたチョクラルスキー法(CZ法)が採用されている。具体的には、シリカガラスルツボの内部にシリコン多結晶原料を熔融したシリコン融液を貯留し、シリコン単結晶の種結晶を浸漬し、回転させながら徐々に引上げ、シリコン単結晶の種結晶を核として成長させてシリコン単結晶を製造する。
その際に使用されるシリカガラスルツボは、多数の気泡を含む外層と透明な内層とからなる二層構造になっており、通常、シリカ粉を回転させながらアーク熔融によって熔融する成形法により製造される(例えば、特許文献1参照)。
シリカガラスルツボにおいて、単結晶引き上げ時にシリコン融液と接する内表面の特性は、シリコン単結晶の特性を左右し、最終的なシリコンウェーハの収率にも影響を及ぼすことが知られている。
そのため、内層を非晶質である合成粉からなる合成シリカガラスとし、外層を天然シリカガラスからなる構成として、シリコン単結晶の特性のバラツキを抑える対策を採ることがある。
ところで、シリカガラスルツボを用いてシリコンを熔融し、単結晶を引き上げる際には、熔融シリコンの液面に波が発生して、種結晶の浸漬による種付けが困難になることがあった。そのため、シリコン単結晶の引上げができず、あるいは、単結晶化が阻害されるという湯面振動の問題がしばしば発生していた。この湯面振動(液面振動)現象はシリコン結晶が大口径化するに伴い、さらに発生し易くなってきている。そのため、益々、シリカガラスルツボの内表面の特性を改善することが要求されている。
その要求に対して、特許文献2には、SiOベーパーに曝したのちの減量が0.013g以下のルツボを用いることが提案されているが、この方法でもルツボ内表面が充分に改善されているとはいえなかった。
また、φ300mm以上、φ450mm程度のウェーハに対応してシリコン単結晶大口径化が要求されるに伴い、単結晶の引上げ作業が長時間化し、1400°C以上のシリコン融液にルツボ内表面が長時間接触するようになったため、シリカガラスルツボにおいて次のような問題が顕在化している。
すなわち、引き上げ長時間化に起因して、ルツボ内表面のシリコン融液接触時間も長時間化し、ルツボ内表面がシリコン融液と反応して、ルツボ内表面の表面位置あるいは表面から浅い層に結晶化が起こり、褐色のクリストバライトがリング状に現れることがある(以下、リング状のクリストバライトのことを「ブラウンリング」という。)。このブラウンリング内はクリストバライト層がないかまたはあっても薄い層であるが、操業時間の経過とともにブラウンリングはその面積を拡大し、互いに融合しながら成長を続け、遂にはその中心部が浸食され、不規則なガラス溶出面となる。
このガラス溶出面から微少ガラス片が脱落すると、シリコン単結晶に転位が起こり易くなり、単結晶引上げの歩留まり(収率)に支障をきたすことがある。特に、φ300mm以上の大口径のウェーハを製造するシリコン単結晶を成長させるにはCZ法の操業を、100時間を超えて行う必要があり、上記ガラス溶出面が出現しやすくなる。
上記ブラウンリングは、ガラス表面の微細な傷や原料シリカ粉の溶け残りである結晶質残留部分、ガラス構造の欠陥などを核として発生すると考えられており、その数を減らすには、ガラスの表面状態を良好に保ったり、結晶質残留成分を少なくするためにシリカガラスルツボ製造工程における熔融を高温化、長時間化することが考えられる。また、特許文献3、4に記載されているように、内表面を形成する原料シリカ粉として非晶質である合成粉を使用することが考えられる。
非晶質である合成粉からなる合成シリカガラスは、不純物の含有量が極めて少なく、ブラウンリングの発生を少なくできる利点がある。しかしながら、内層が合成シリカガラスからなるルツボは、天然シリカガラスからなるルツボと比較してポリシリコンを熔融した際、その融液表面が振動し易い欠点もあった。この振動は特に種付けからショルダー形成時、単結晶ボディ部前半の初期の引上げ工程に多く見られた。そのため、種付け作業に時間を要したり、結晶が乱れ、溶かし直し、いわゆるメルトバックを引き起こしたりして生産性を低下させることがあった。
特開2001−89171号公報 特開2002−154894号公報 特許第2811290号公報 特許第2933404号公報
上記シリコン熔融時の湯面振動やブラウンリング発生に対しては、シリカガラスルツボの製造において、熔融部分の温度を制御して、内層を形成すればよいと考えられる。
しかしながら、シリカガラスルツボの製造においては、熔融部分の温度が2000°Cを超えることもある。このような高い温度を操業中に正確に測定する技術は確立されていない。また、アーク火炎の近傍で加熱熔融された被熔融物の表面温度を測定するという過酷な条件における温度測定技術は知られていなかった。さらに、シリカガラスでは、一般の材料のようにガラス転移がはっきり観測されないため、温度管理が難しい。
そのため、シリカガラスルツボ製造において、熔融温度を把握することが困難であり、制御が困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、シリカガラスルツボ製造時の熔融状態を制御して、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を抑制し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボを製造できるシリカガラスルツボの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、原料シリカ粉をルツボ成形用のモールド内に供給してシリカ粉層を形成し、そのシリカ粉層をアーク放電によって加熱熔融してシリカガラスルツボを製造する方法であって、
原料シリカ粉を上記モールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、複数本の炭素電極によるアーク放電でシリカ粉層を熔融するアーク熔融工程とを有し、
上記アーク熔融工程では、上記シリカ粉層の温度を測定し、上記アーク熔融工程の初期に現れる最初の温度の極大点を基準温度とし、上記基準温度に基づいてシリカガラス熔融状態を制御する工程を含む、シリカガラスルツボの製造方法が提供される。
このようなシリカガラスルツボ製造方法では、アーク熔融工程の初期に現れる最初の極大点の温度を基準温度とし、その基準温度に基づいて、シリカガラス熔融状態を制御するため、炭素電極への電流供給量を調節すれば、炭素電極に過不足なく電流を供給できる。そのため、シリカ粉層を適切にかつ精密な条件で熔融させることができ、シリカガラスルツボの内表面の特性を改善できる。これにより、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を防止し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボを製造できる。
アーク熔融工程の初期に現れる最初の極大点の温度は、使用する原料シリカ粉等の影響により、各シリカガラスルツボの製造ごとに異なる。そのため、アーク熔融工程の初期に現れる最初の極大点の温度を基準温度として、各シリカガラスルツボの製造ごとに基準を設定することで、各製造ごとの熔融のバラツキを抑制できる。したがって、本発明のシリカガラスルツボの製造方法によれば、得られるシリカガラスルツボの製品特性のバラツキ発生を抑制できる。
ここで、ルツボ特性としては、シリカガラスルツボで引き上げた半導体単結晶の特性に影響を与えうる特性、例えば、ルツボ内表面におけるガラス化状態、および、厚さ方向における気泡分布及び気泡の大きさ、OH基の含有量、不純物分布、表面の凹凸および、これらのルツボ高さ方向における不均一などの分布状態などが挙げられる。
シリカルツボはシリコン融液と接触する唯一の部材としてシリコン単結晶の歩留まりや品質を決定する重要な部材である。ルツボ厚さ方向における気泡分布及び気泡の大きさによって、シリコン単結晶引き上げ時に気泡が破裂してシリコン融液中にガラス片が混入し、シリコン単結晶インゴットに付着したときに多結晶化する可能性がある。OH基の含有量によっては、結晶化しやすくなり、剥離したクリストバライトがシリコン単結晶端に付着してポリ化する可能性がある。また、シリカが低粘度化して変形する可能性もある。不純物が存在すると、この不純物が、シリカルツボの結晶引き上げの過程でシリカガラスルツボ内表面におけるクリストバライトの形成を促進してしまい、斑点状のクリストバライトを形成することになる。このように形成されたクリストバライトは、ルツボから離脱してシリコン融液内に落ち込み、引き上げられる単結晶の成長において単結晶化率を低下してしまう。
上記アーク熔融工程では、上記基準温度(例えば2100°Cとする)に対して90〜135%の温度(1890〜2835°C)になるように炭素電極への電流供給量を調整してもよい。この場合、過大な電流供給を抑制でき、無駄なエネルギー消費を確実に減らすことができる上に、不充分な熔融を防止できるため、得られるシリカガラスルツボの製品特性のバラツキ発生をより抑制できる。
また、シリカ粉層の温度測定では、放射温度計により波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定することができる。
これにより、2000°Cを超えるような過酷な環境で熔融されるシリカ層表面付近における温度状態をリアルタイムで正確に測定可能となるため、シリカガラスルツボ製造に必要な熔融状態を正確にかつ容易に把握できる。そのため、電流供給量に正確にフィードバックできるため、より精密に制御できる。
本発明のシリカガラスルツボの製造方法によれば、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を抑制し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボを製造できる。
本発明のシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態で使用される製造装置を示す模式正面図である。 図1における炭素電極位置を示す模式平面図(a)、模式側面図(b)である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の一実施形態におけるモールドを示す断面図である。 ルツボ温度のフィードバック制御方法を示す概念図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態の、アーク熔融を行う工程を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態の、温度制御を行う工程を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態における炭素電極の高さ位置の変化を示すグラフである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態における温度変化を示すグラフである。
以下、本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のシリカガラスルツボで使用されるシリカガラスルツボ製造装置の一部を示す模式正面図である。
本実施形態のシリカガラスルツボ製造装置1は、回転手段(図示せず)によって回転可能とされシリカガラスルツボの外形を規定するモールド10を有する。
モールド10においては、原料シリカ粉をモールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給部によって、モールド10内部に原料シリカ粉が所定厚さに供給されてシリカ粉層11が形成される。
モールド10の内部には、その内表面に貫通するとともに減圧手段(図示せず)に接続された減圧用流路12が複数設けられ、シリカ粉層11内部を減圧可能となっている。
また、モールド10の上側位置にはアーク放電部として、電流供給部(図示せず)に接続された炭素電極13が設けられている。この炭素電極13により、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、アーク放電をおこなってモールド10内のシリカ粉層11を加熱熔融する。
炭素電極13は、電極位置設定部20により、図中矢印Tで示すように上下動可能とされ、高さ方向位置Hの設定が可能にされている。また、炭素電極13は、電極位置設定部20により電極開度可変とされ、図中矢印Dで示すように電極間距離Dなどが設定可能にされるとともに、この電極位置設定部20により、モールド10との高さ以外の相対位置も設定可能にされている。
電極位置設定部20は、図1に示すように、炭素電極13を、その電極間距離Dを設定可能として支持する支持部21と、この支持部21を水平方向に移動可能とする水平移動部と、複数の支持部21およびその水平移動部を一体として上下方向に移動可能とする上下移動部とを有する。
支持部21においては、炭素電極13が角度設定軸22周りに回動可能に支持され、角度設定軸22の回転角度を制御する回転手段を有している。
炭素電極13,13の電極間距離Dを調節するには、炭素電極13の角度を制御するとともに、水平移動部により支持部21の水平位置を制御する。また、上下移動部によって支持部21の高さ位置を制御して電極先端部13aのシリカ粉層11上端位置(モールド開口上端位置)に対する高さ位置Hを制御することが可能となる。
なお、図1においては、左端の炭素電極13のみに支持部21等を示しているが、他の電極も同様の構成によって支持されており、各炭素電極13の高さも個別に制御可能とすることができる。
図2は、本実施形態におけるシリカガラスルツボ製造装置1の炭素電極位置を示す模式平面図(a)、模式側面図(b)である。
炭素電極13は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電をおこなうよう同形状の電極棒とされ、図1,図2に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線13Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。
炭素電極13は、通常の粒子径0.3mm以下、好ましくは0.1mm以下、さらに好ましくは粒子径0.05mm以下の高純度炭素粒子によって形成されている。また、その密度は1.30g/cm〜1.80g/cmのとき、電極各相に配置した炭素電極相互の密度差が0.2g/cm以下とされることが好ましい。
また、シリカガラスルツボ製造装置1は、少なくともモールド10内の熔融部分となるシリカ粉層11の温度を測定する温度測定部と、上記温度測定部によって測定された温度が入力され、入力された温度に基づいて炭素電極13に供給する電流量を制御する制御部とを具備する。
本実施形態における温度測定部は、モールド10内の熔融部分の温度を測定する放射温度計Camである。
放射温度計Camは、シリカ粉層11表面の熔融部分からの放射エネルギー光を集光する光学系と、この光学系で集光した光を分光する分光手段と、この分光手段で分光された測定対象についての光を検出する検出素子とを有する。
放射温度計Camは、アーク放電をおこなう炉内と炉外とを分離する隔壁SSの外側に設けられている。また、放射温度計Camは、隔壁SSに設けられた窓部を覆うフィルタFを通して、熔融部分を測定する。
放射温度計Camの検出素子のアナログ出力信号は、同期検出器で波長毎に分離され増幅器で増幅され、多チャンネル低分解能の小ビットのAD変換器を介して制御部(CPU)に伝送されて演算処理されて、所望の温度信号を得ることができる。この温度信号は、シリカガラスルツボ製造装置の制御部に出力される。また、温度信号は、LCD表示器等の表示部にも出力可能である。
放射温度計Camの測定対象温度は400〜2800°Cであることが好ましい。
測定対象温度が400〜2800°Cであれば、シリカガラスルツボ製造における原料シリカ粉およびこの原料シリカ粉の熔融した状態を400〜2800°Cという高い温度範囲において連続して観測することができる。したがって、熔融の開始前から終了後および冷却完了状態まで温度を測定できる。
なお、上記の範囲より低い温度範囲ではルツボ特性に与える影響が小さいため温度測定する意味があまりなく、上記の範囲よりも高い温度範囲では、特殊な温度測定装置が必要となるため、コストがかかる上、通常の製造における温度範囲を超える。上記測定対象温度は、400、700、1000、1500、2000、2500、または2800°Cのいずれか2つの値の範囲内であっても良い。
また、本実施形態の放射温度計Camにおいては、測定波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定することが好ましい。この波長は、4.8、4.9、5.0、5.1、または5.2μmであってもよく、それらのいずれか2つの値の範囲内であってもよい。放射温度計Camを用いる場合の測定径は特に限定しないが、例えば100、50、40、または30mm以下であってもよい。この測定径が小さいと、熔融部分の正確な温度を測定しやすくなるため、測定径はある程度小さいことが好ましく、上記範囲内では特に30mm以下が好ましい。
測定波長が上記範囲であれば、アーク放電中の炭素電極13から発生していると思われるCOによる吸収(COの吸収帯:波長4.22〜4.6μm)の温度測定への影響を排除できる。また、シリカガラスルツボ製造雰囲気となる大気中に含まれるHOの吸収帯である波長5.2〜7.28μmを避けることができる。
また、測定対象であるシリカガラスの表面温度を測定するために、波長範囲が4.8μm以上であれば、シリカガラスの透過率が0となり、その表面を容易に測定できる。
放射温度計Camは、BaFまたはCaFからなるフィルタFを具備することが好ましい。BaFまたはCaFからなるフィルタFを具備すれば、透過率の高い状態で被測定対象であるルツボ内表面から放射された特定の波長範囲の光だけを透過させることができ、大きな出力として正確な対象位置の温度測定をおこなうことが可能となる。BaFまたはCaFからなるフィルタFを具備する場合、BaFまたはCaFの透過率が低下する8〜14μmの波長範囲を利用しないことが好ましい。このような波長範囲を利用しなければ、透過率の低下を防ぎ、温度測定の正確性を向上させることができる。なお、一般的に製造されているケイ酸塩ガラスは2.5μm前後の赤外線までであれば高い透明性を示すが、それ以上の波長になると、Si−O結合の振動による光吸収のために透過率が急激に減少し、ほとんど透過しなくなる。Si−O結合をもたないガラスはケイ酸塩ガラス比べるとよく赤外線を透過するが、安定性、化学的耐久性に劣り、実用的でない。より長波長の赤外線に対して高い透明性を示すガラスで、実用的・高い透過率を持つガラスとしては、フッ化物ガラスが挙げられる。フッ化物ガラスは安定性、化学的耐久性に優れ、紫外から赤外における広い波長域で高い透明性をもっている。そのため、上記BaF またはCaFからなるフィルタF1を用いれば、精度の高い測定が可能である。
放射温度計Camと被測定位置Mとを結ぶ観測線Lは、炭素電極13から100mm以上離間していることが好ましい。上記観測線Lが炭素電極13から100mm以上離間していれば、炭素電極13付近で発生するアーク火炎および電極輻射の影響を低減して、温度測定の正確性をより向上させることができる。
上記観測線Lが炭素電極13からルツボ半径を超えて離間していると、ルツボ口径に対して設定距離が大きくなり所定の被測定位置Mの温度の測定が困難になる。また、被測定位置Mが観測線Lに対して傾き、被測定位置Mからの放射量が低減して放射温度計Camの出力が不足し、温度測定が不正確になる傾向にある。なお、ルツボ口径としては、例えば22インチ(55.88cm)、28インチ(71.12cm)、32インチ(81.28cm)または40インチ(101.6cm)であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内の口径であっても良い。
本実施形態では、放射温度計Camによる被測定位置Mを、シリカガラスルツボ10の湾曲部11a(図3参照)としている。
ここで、湾曲部11aとは、モールド10の内表面における円筒状の壁部11bと、一定曲率半径を有する底部11cとの間の部分であり、これらをなめらかに接続する曲面状の部分のことである。なお、ルツボ半径が22インチ〜32インチ(0.5588m〜0.8128m)の場合、上記の底部の一定曲率半径は、550、650、750、850、または900mmであってもよく、これらいずれかの値の範囲内であってもよい。
湾曲部11aのうちでも、より寸法精度の正確なシリカガラスルツボを製造できることから、壁部11b近傍の湾曲部上側位置11dを被測定位置Mとして設定することが好ましい。
湾曲部11aでは、重力による壁部11bからの熔融物の下降あるいはモールド10の遠心力による底部11cからの熔融物の上昇によって、ルツボ肉厚が増大する傾向にある。また、湾曲部11aでは、温度のバラツキが大きくなりやすい。
そのため、湾曲部11aの温度を測定して、炭素電極13への電流供給量を調整すると、ルツボ内表面の特性をより一層精密に制御できる。
図4は、本実施形態のシリカガラスルツボ製造方法における、ルツボ温度のフィードバック制御方法を示す概念図である。このフィードバック制御方法は、炭素電極と、放射温度計と、赤外線透過フィルタと、温度調節系と、制御系と、電極位置設定部とを有する装置によって実行される。
このフィードバック制御方法は、上記炭素電極によりアーク放電を生じさせモールド内の非導電性対象物(シリカ粉)を加熱熔融し、加熱熔融部分(測定点)における波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを、赤外線透過フィルタ越しに放射温度計によって検出する。放射温度計において、上記放射エネルギーを光学レンズ等で集光し、放射エネルギー量に比例した温度測定値へと変換し、温度調節系へ電流または電圧を出力する。温度調節計は、上記温度測定値と最適熔融温度とを比較し、適切な操作出力値に変換し、制御系へ電流または電圧を出力する。制御系は、上記操作出力値に基づいて電流値制御、電極開度制御、またはモールド高さ制御を行う。これにより、炭素電極に供給する電力、炭素電極位置状態、モールドと炭素電極との相対位置状態、モールド位置状態のいずれかを変動させることができる。
本明細書において最適熔融温度とは、経験的に、または、シミュレーションなどの計算的手法により求められるものである。例えば、多数のルツボに対して、ルツボを製造する際の加熱熔融時に、シリカ紛層の内表面が経時的にそれぞれどのような温度挙動を示すかを、放射温度計により温度データを取得する。一方、こうして製造された多数のルツボをそれぞれ用いて、CZ法によりシリコン単結晶を1400°C以上の高温で引き上げる。そして、CZ法により品質の良好なシリコン単結晶を生産性よく安定に製造できたルツボについての上記各温度データから、シリカ紛層の加熱熔融時におけるシリカ紛層の内表面の経時的な最適温度を経験的に、または、計算的手法により決定する。
次に、本発明の一実施形態に係るシリカガラスルツボの製造方法について説明する。
本実施形態のシリカガラスルツボの製造方法では、図5、6,7のフローチャートに示すように、シリカ粉供給(S701)、電極初期位置設定(S702)、アーク熔融(S703)、冷却(S704)、取り出し(S705)、および仕上げ処理(S706)を行う工程を有している。
シリカ粉供給(S701)において、モールド10の内表面にシリカ原料粉末を堆積することによりシリカ紛層11を所望の状態に成形する。このシリカ粉層11は、モールド10の回転による遠心力により内壁面に保持される。
シリカ原料粉末としては、内層に合成シリカ粉を使用し、外層に天然シリカ粉を使用することが好ましい。
ここで、合成シリカ粉とは、化学的に合成・製造したシリカのことである。合成シリカガラス粉は非晶質である。
合成シリカの原料は気体又は液体であるため、容易に精製することが可能であり、合成シリカ粉は天然シリカ粉よりも高純度化することができる。合成シリカガラス原料としては四塩化炭素などの気体の原料由来とケイ素アルコキシドのような液体の原料由来がある。合成シリカ粉ガラスでは、すべての不純物を0.1ppm以下とすることが可能である。
合成シリカガラス粉のうち、ゾル−ゲル法により得られたものでは、アルコキシドの加水分解により生成したシラノールが通常50〜100ppm残留する。四塩化炭素を原料とする合成シリカガラスでは、シラノールを0〜1000ppmの広い範囲で制御可能であるが、通常塩素が100ppm程度以上含まれている。アルコキシドを原料とした場合には、塩素を含有しない合成シリカガラスを容易に得ることができる。
ゾル−ゲル法による合成シリカガラス粉は上述のように熔融前には50〜100ppm程度のシラノールを含有している。これを真空熔融すると、シラノールの脱離が起こり、得られるシリカガラスのシラノールは5〜30ppm程度にまで減少する。ただし、シラノール量は熔融温度、昇温温度等の熔融条件によって異なる。
一般に、合成シリカガラスは天然シリカ粉を熔融して得られるシリカガラスよりも高温における粘度が低いと言われている。この原因の一つとしてシラノールやハロゲンがSiO四面体の網目構造を切断していることが挙げられる。
合成シリカガラス粉を熔融して得たガラスでは、光透過率を測定すると、波長200nm程度までの紫外線の透過率が高く、紫外線光学用途に用いられている四塩化炭素を原料とした合成シリカガラスに近い特性である。
合成シリカガラス粉を熔融して得たガラスでは、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定してみても、後述する天然シリカ粉を熔融して得たガラスのような蛍光ピークは見られない。
天然シリカ粉とは、自然界に存在する石英原石を掘り出し、破砕・精製などの工程を経て得られるシリカのことである。天然シリカ粉は、α−石英の結晶からなり、Al,Tiが1ppm以上含まれている。また、Al,Ti以外の金属不純物についても合成シリカ粉よりも含有量が多い。また、天然シリカ粉はシラノールをほとんど含まず、天然シリカ粉を熔融して得られるガラスのシラノール量は50ppm未満である。
天然シリカ粉から得られたガラスでは、光透過率を測定すると、主に不純物として約1ppm含まれるTiのために波長250nm以下になると急激に透過率が低下し、波長200nmではほとんど透過しない。また245nm付近に酸素欠乏欠陥に起因する吸収ピークが見られる。
天然シリカ粉から得られたガラスでは、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定すると、280nmと390nmに蛍光ピークが観測される。これらの蛍光ピークは、ガラス中の酸素欠乏欠陥に起因するものである。
ガラス材料が天然シリカであるか合成シリカであるかは、含有する不純物濃度を測定する方法、シラノール量を測定する方法、あるいは、光透過率を測定する方法、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定する方法により、判別することができる。
原料シリカ粉は、シリカ粉の他に、二酸化ケイ素(シリカ)を含む、水晶、珪砂等、シリカガラスルツボの原材料として周知の材料の粉体を含んでもよい。
電極初期位置設定(S702)を行う工程においては、図1、図2に示すように、電極位置設定部20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持し、かつ、それぞれの軸線13Lが角度θ1を維持しつつ、図2に示すように、先端13aで互いに接触するように電極初期位置を設定する。同時に、モールド10の縁からの電極先端までの高さ寸法である電極高さ位置Hあるいは、炭素電極13で形成される逆三角錐の中心軸とされる電極位置中心軸とモールド10の回転軸線との位置および角度からなるモールド−電極相対位置状態の初期状態を設定する。
アーク熔融(S703)を行う工程においては、電極13の位置設定を行って、保持されたシリカ粉層11をアーク放電部で加熱しつつ、減圧通路12を通じて減圧することにより、シリカ粉層11が溶けてシリカガラス層を形成する。アーク熔融(S703)を行う工程は、電力供給開始(S801)、電極位置調整(S802)、モールド内部の温度測定(S803)、モールド内部の温度が基準温度に対して所定の範囲内かどうかの判断(S804)、アーク熔融部分の温度制御(S805)、アーク熔融終了時刻かどうかの判断(S806)、および電力供給終了(S807)を行う工程を有する。電力供給開始(S801)においては、図示しない電力供給部から、上述したように設定される電力量として炭素電極13に電力供給を開始する。この状態では、アーク放電は発生しない。
アーク熔融(S703)を行う工程では、炭素電極13の高さ位置を例えば図8に示すように変化させる。すなわち、電極初期位置設定(S702)での炭素電極13の高さ位置をH1で示す位置とし、電力供給開始(S801)にて時刻t0で電流供給を開始し、電極位置調整(S802)にて時刻t1で高さ位置をH2で示す位置とし、電流供給終了(S807)にて時刻t3で電流供給を停止する。
また、アーク熔融(S703)を行う工程では、電力供給開始(S801)から、モールド内部のシリカ粉層11の温度を放射温度計Camにより測定する。アーク熔融(S703)を行う工程でのシリカ粉層11の温度の測定結果を図9に示す。図9に示すように、アーク熔融(S703)の初期には、温度の極大点Tpが現れる。この極大点Tpの温度および現れる時間は、使用する原料シリカ粉によって異なる。本実施形態では、この極大点Tpを基準温度とし、この基準温度に基づいて炭素電極13への電流供給量を調整する。
炭素電極13への電流供給量を調整する際には、シリコン単結晶製造時のブラウンリングの発生をより防止し、湯面振動をより抑制するシリカガラスルツボを製造できることから、基準温度に対して90〜129%の温度になるようにすることが好ましい。また、基準温度に対して85%以上の温度であってもよく、この場合、シリカ粉層11を確実に熔融できる。また、基準温度に対して120%以下の温度であってもよく、この場合、無駄なエネルギーの消費を抑制できる。さらに、シリコン単結晶製造時のブラウンリングの発生をより防止し、湯面振動をより抑制するシリカガラスルツボを製造できることから、炭素電極13の位置H1、H2ごとに、基準温度に対する温度範囲を設定することが好ましい。図9において、Tm1は炭素電極13の位置H1での温度、Tm2は位置H2での温度である。したがって、Tm1、Tm2の各々について基準温度に対する温度を設定することが好ましい。
電極位置調整(S802)を行う工程においては、電極位置設定部20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持するか、その角度を変更して電極間距離Dを拡大する。電極位置調整(S802)に伴って、炭素電極13,13間で放電を発生させることができる。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm 〜1,700kVA/cmとなるように電力供給部により供給電力を制御する。さらに、電極位置設定部20により、角度θ1を維持した状態で、シリカ紛層11熔融に必要な熱源としての条件を満たすように、電極高さ位置Hなどモールド−電極相対位置状態を設定する。
モールド内部の温度測定(S803)を行う工程においては、放射温度計Camによって熔融状態であるシリカ紛層11表面からの放射エネルギー光を検出し、その検出結果に基づき温度を測定する。次に、その温度がモールド内部の温度が基準温度から所定の範囲内かどうかの判断(S804)を行う。このとき、所定の範囲内でなければ、アーク熔融部分の温度制御(S805)を行う。一方で、所定の範囲内であれば、アーク熔融終了時刻かどうかの判断(S806)を行う。アーク熔融終了時刻でなければアーク熔融を続け、上記電極位置調整(S802)以降の工程をアーク熔融終了時刻と判断されるまで繰り返す。アーク熔融終了時刻と判断されれば、各炭素電極13への電力供給を終了(S807)し、冷却(S704)を行う。なお、上記の基準温度から所定の範囲内は、図8に示すt0〜t1においては、基準温度に対する温度比率が85、89、95、100、105、112、または120%のいずれか2つの比率の範囲内のときの温度であってもよい。また、上記の基準温度から所定の範囲内は、t2〜t3においては、基準温度に対する温度比率が105、110、112、125、129、135、または140%のいずれか2つの比率の範囲内のときの温度であってもよい。
アーク熔融部分の温度制御(S805)においては、アーク熔融部分の温度が上記の基準温度より高いかどうか(S901)を判断し、さらに、電力を調整するかどうか(S902またはS907)またはモールドと電極との相対位置を調節するかどうか(S903またはS908)を判断する。アーク熔融部分の温度が上記の基準温度より高い場合には、a)電力をダウンさせさらにモールドと電極との相対位置を離間させる(S904)か、b)モールドと電極との相対位置は調節せずに電力をダウンさせる(S905)か、またはc)電力は調節せずにモールドと電極との相対位置を離間させる(S906)。アーク熔融部分の温度が上記の基準温度より低い場合には、d)電力をアップさせさらにモールドと電極との相対位置を接近させる(S909)か、e)モールドと電極との相対位置は調節せずに電力をアップさせる(S910)か、またはf)電力は調節せずにモールドと電極との相対位置を接近させる(S911)。ここで、上記電力を調整するかどうか判断する工程と、上記相対位置を調整するかどうか判断する工程とは、いずれかの判断を先に行っても良く、同時に判断を行っても良い。
上記電力は、各炭素電極13における電力密度が40、100、500、1000、1500、または1,700kVA/cmとなるか、それらいずれか2つの値の範囲内になるように電力供給部により供給電力を制御しても良い。
モールドと電極との相対位置を離間させる際には、電極位置設定部20によって電極の位置をモールドから遠ざけても良く、制御系によってモールドの位置を電極から遠ざけても良い。モールドと電極との相対位置を接近させる際には、電極位置設定部20によって電極の位置をモールドに近づけても良く、制御系によってモールドの位置を電極に近づけても良い。
電力供給終了(S807)を行う工程においては、シリカ紛層11が所定の状態になった後に、電力供給部による電力供給を停止する。このアーク熔融によって、シリカ粉を熔融してシリカガラスルツボを製造する。このアーク熔融(S703)を行う工程においては、モールド10の回転状態を図示しない制御部により制御する。
冷却(S704)を行う工程では、上記アーク熔融工程で得たシリカガラスルツボを冷却する。取り出し(S705)の工程では、冷却したシリカガラスルツボをモールド10から取り出す。仕上げ処理(S706)では、高圧水を外周面に噴射するホーニング処理、ルツボ高さを所定の寸法にするリムカット処理、ルツボ内表面をフッ酸等により洗浄する洗浄処理等が行われる。以上の工程を経ることにより、シリカガラスルツボが得られる。
本実施形態においては、上記のアーク熔融(S703)および冷却(S704)を行う工程において、モールド内部を温度測定部により温度測定することができる。この際、電力供給開始(S701)から、取り出し(S705)前までを温度測定工程とすることができる。なお、これらの工程の一部分だけ温度測定を行うことも可能である。
以上説明したシリカガラスルツボ製造方法では、アーク熔融工程の初期に現れる最初の極大点の温度を基準温度とし、その基準温度に基づいて、炭素電極への電流供給量を調整するため、炭素電極に過不足なく電流を供給できる。そのため、シリコン単結晶製造時のブラウンリングの発生を防止し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボを製造できる。また、気泡含有率、または気泡の偏在の少ないシリカガラスルツボを製造できる。
透明シリカガラス層の気泡含有率は、光学的検出手段を用いて非破壊的に測定することができる。光学的検出手段は、検査するシリカルツボの内表面および内表面近傍の内部に照射した光の反射光を受ける受光装置を備える。照射光の発光手段は光学的検出手段に内蔵されたものでもよく、また外部の発光手段を利用するものでもよい。また、光学的検出手段は、シリカルツボの内表面に沿って回動操作できるものを用いることができる。照射光としては、可視光、紫外線および赤外線のほか、X線もしくはレーザー光などを利用でき、反射して気泡を検出できるものであれば何れも適用できる。受光装置は照射光の種類に応じて選択されるが、例えば受光レンズ及び撮像部を含む光学カメラを用いることができる。表面から一定深さに存在する気泡を検出するには、光学レンズの焦点を表面から深さ方向に走査すればよい。上記光学検出手段による測定結果は画像処理装置に取り込まれることで、気泡含有率を算出できる。詳細には、光学カメラを用いてルツボ内表面の画像を撮像し、ルツボ内表面を一定面積ごとに区分して基準面積S1とし、この基準面積S1ごとに気泡の占有面積S2を求め、P(%)=(S2/S1)×100により気泡含有率P(%)が算出される。なお、気泡測定体積は3mm×3mm×奥行0.15mmであり、測定できる最小の気泡サイズは50μmである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、電極の本数、配置状態、供給電力方式は上記の構成に限ることはなく、他の構成を採用することもできる。
また、温度測定部(放射温度計)は1台でなく、2台以上具備して、複数の部分の温度を同時に測定してもよい。
また、本発明では、温度測定部からの測定結果により、上記基準温度に基づいて炭素電極への電流供給量を調整することに加えて、炭素電極の位置、モールドと炭素電極との相対位置、モールドの位置も変動させて、シリカガラス熔融状態を制御しても構わない。
ここで、炭素電極の位置は、例えば、複数の炭素電極が互いになす角度である電極開度や電極先端の水平方向の位置あるいは電極先端の高さ方向の位置、および、複数の電極で形成されるアーク火炎の噴出方向として規定される電極中心方向の向きを意味する。
また、モールドと炭素電極との相対位置は、例えば、モールドの回転軸方向と電極中心方向との相対位置、および、モールドとアーク発生位置と見なせる電極先端との相対高さ位置(高さ)、モールドとアーク発生位置と見なせる電極先端との相対水平方向位置(偏心等)を意味する。
また、モールド位置は、例えば、モールド回転中心軸線の方向などを意味する。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、上記実施形態に記載の構成を組み合わせて採用することもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
口径610mm(24インチ)のシリカガラスルツボを製造した。この際、図1に示す電極位置設定部20により、電極先端部13aの高さ位置Hを図8に示すように基準位置が経時変化するように設定した。時刻t0からt1までは高さ位置H1、時刻t1からt2までは高さ位置H2とするとともに、それぞれの高さ位置が、H1>H2となるように設定した。
同時に、図3に示す位置11dのアーク熔融中の温度を測定した。アーク熔融工程の初期に、図9に示す極大点が観測された。この極大点が観測された時の温度が2100°Cまたは1700°Cのシリカガラスルツボについて、下記の条件で温度制御を行いながらさらにアーク熔融を行うことでシリカガラスルツボを製造した(それぞれ実施例1、実施例2)。ここで、下記条件に記載の基準温度とは、極大点が観測された時の温度のことである。なお、温度制御は、高さ位置Hの微調整、および供給電力の微調整により行った。またこのときのアーク熔融中の温度は、放射温度計を用いて、波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出することによって測定した。
・実施例1
基準温度:2100°C
温度制御条件:t0〜t1においては、基準温度に対する温度比率が90〜110%(1900°C〜2300°C)になるように制御。t2〜t3においては、基準温度に対する温度比率が110〜129%(2300°C〜2700°C)になるように制御。
・実施例2
基準温度:1700°C
温度制御条件:t0〜t1においては、基準温度に対する温度比率が89〜112%(1500°C〜1900°C)になるように制御。t2〜t3においては、基準温度に対する温度比率が112〜135%(1900°C〜2300°C)になるように制御。
なお、アーク熔融工程では、電極位置またはモールド高さを制御することにより、アークをかける箇所と温度測定箇所を追随させて行った。
さらに、実施例1および2と同様の製造方法において、極大点が観測された時の温度が2100°Cまたは1700°Cのシリカガラスルツボを、温度制御せずに製造した(それぞれ比較例1、比較例2)。
表1は、予め20個のサンプル(シリカガラスルツボ)についてシリコン単結晶の引き上げを行い、引き上げられたインゴットの単結晶収率を調べ、肉厚、気泡含有率、および気泡の偏在がどのような値を示すときに単結晶収率が向上するかを調べたデータである。評価基準は以下の通りである。なお単結晶収率については、シリコン単結晶インゴットの表面の晶癖(crystal habit)線のずれで結晶転位(dislocation)の有無を目視で確認した。
◎(優良)・・・単結晶収率が70%超であり、優れた結晶特性を示した。
○(良)・・・単結晶収率が50〜70%と、許容範囲内であった。
×(問題あり)・・・単結晶収率が50%未満であり、結晶欠陥が多かった。
上述の通り製造した実施例1〜2、および比較例1〜2のシリカガラスルツボについて、肉厚、気泡含有率、気泡の偏在を調べた。次に表1のデータに基づき、実施例1〜2、および比較例1〜2を評価した。その結果を表2に示す。
この結果から、極大点が観測された時の温度を基準温度として温度制御を行うことによって、所望の肉厚、気泡含有率、気泡の偏在を有するシリカガラスルツボを製造することができることがわかる。即ち、極大点を基準とすることで、単結晶の引き上げにより適したシリカガラスルツボの製造に成功した。この極大点は、本実施例において初めて見いだされたものであり、この極大点を温度制御の基準とする方法は、従来の制御方法とは一線を画した画期的な結果である。なお、この極大点が観測される原因は定かではないが、シリカ粉がシリカガラスに変わるときに生じた現象と考えられる。
また温度を測定する際にルツボが回転しているので、一点の温度を測定することでその一点を含む円周上の温度を測定することが可能であった。そのため、本実施例の方法は複数点を測定できるために、高い精度でルツボの製造条件を制御することができた。また、本実施例ではアークをかける箇所と温度測定箇所を追随させて行っているため、熔融条件を調製したときの温度変化を高い精度で検出できた。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1…シリカガラスルツボ製造装置、
10…モールド
11…シリカ紛層
12…減圧通路
13…炭素電極
13a…電極先端部
13L…軸線
20…電極位置設定部
21…支持部
22…角度設定軸
Cam…放射温度計
SS…隔壁
F1…フィルタ
SS1…遮蔽体

Claims (4)

  1. 原料シリカ粉をルツボ成形用のモールド内に供給してシリカ粉層を形成し、そのシリカ粉層をアーク放電によって加熱熔融してシリカガラスルツボを製造する方法であって、
    原料シリカ粉を前記モールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、複数本の炭素電極によるアーク放電でシリカ粉層を熔融するアーク熔融工程とを有し、
    前記アーク熔融工程は、前記シリカ粉層の温度を測定し、前記アーク熔融工程の初期に現れる最初の温度の極大点を基準温度とし、前記基準温度に基づいてシリカガラス熔融状態を制御する工程を含み、
    前記シリカガラス熔融状態を制御する工程が、炭素電極への供給電流を調整する工程を含み、
    前記炭素電極への供給電流を調整する工程では、前記基準温度に対して85〜140%の温度になるように炭素電極への供給電流を調整する、シリカガラスルツボの製造方法。
  2. 前記炭素電極への供給電流を調整する工程では、前記基準温度に対して90〜135%の温度になるように炭素電極への供給電流を調整する、請求項に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  3. 前記シリカ粉層の温度測定では、放射温度計により波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定することを特徴とする、請求項またはに記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  4. 前記シリカ粉層の温度測定では、前記シリカガラスルツボの湾曲部の温度を測定する、請求項いずれかに記載のシリカガラスルツボの製造方法
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