JP6455973B2 - 楽音信号処理装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子弦楽器の楽音信号を処理する装置に係わり、特に電子ギターの楽音信号から検出されたピッチに基づいて発振器を駆動するギターシンセサイザにおいて、ピッチ検出エラー時の処理を行う装置やプログラムに関する。
従来から「ギターシンセサイザ」と称されるものが提案されている。このギターシンセサイザは、電子ギター(電気ギター、エレキギター)の本体部に設けられたピックアップによって拾われる楽音信号に応じたピッチに基づいて、発振器を駆動することによって、シンセサイザ音の生成を行う装置である。換言すれば、このギターシンセサイザは、電子ギターの本体に設けられたピックアップによって検出される弦振動信号(演奏者の弦操作による弦振動に基づいて得られる電気信号)からピッチを検出し、この検出されたピッチに基づいてシンセサイザ音源を駆動することによって、シンセサイザ音を出力するものである。このギターシンセサイザに関しては多数の出願がなされている(特許文献1、特許文献2参照。)。
また、ギターシンセサイザへの適用を行うべく、電子ギターの弦振動信号に基づいて行うピッチ検出の誤検出対策として、電子ギターのピッキング範囲の両端に第1のピックアップと第2のピックアップをそれぞれ設けたものが提案されている。この装置によれば、二つのピックアップのそれぞれから得られたピッチ情報が一致しない場合に、第1の方法(速度優先モード)として、第1のピックアップの出力から検出されたピッチ情報を出力するようにし、また、第2の方法(精度優先モード)として、同じピッチ情報が少なくとも2度検出されるまで待って、そのピッチ情報を出力しようとしている(特許文献3参照。)。このようにして、従来よりも正確かつ迅速にピッチ検出を行うようにしている。
特開平9−127951号公報(第2−3頁、第1図) 特開平9−288482号公報(第2−4頁、第1図) 特開平9−244634号公報(第1−4頁、第1図)
しかしながら、従来のギターシンセサイザにあっては、演奏者が電子ギターの複数弦を同時に弾く場合、つまり和音を奏でる場合、厳密な対策を採っても電子ギターの出力信号のピッチ検出に失敗することがある。このような場合に備えた装置の構成は電子ギターの複数弦のそれぞれに対してピックアップを用意した大掛かりなものとなったり、または、ピッチ検出に失敗した場合に意図しないピッチの音が出力されてしまうため、楽音出力を停止することが必要になるなどの不都合があったので、このような不都合を克服する必要があった。
本発明は、かかる従来の課題を解決するためになされたもので、和音が入力されピッチ検出に失敗して音程破壊が発生する場合であっても、演奏者の違和感をないようにしてその回避を行う楽音信号処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明者は、ピッチ検出に失敗するか、困難である場合などには、ギターシンセサイザの発振器由来の信号ではなく、入力信号を歪ませて出力する構成とすること、つまり、入力信号由来の信号で対応可能であることを見出した。
つまり、本発明は、弦操作による弦振動信号を取り込むピックアップ(5)を備えた電子ギター(110)の楽音信号を処理する装置(100)であって、
前記ピックアップによって得られる楽音信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理手段(40)と、
前記ピックアップによって得られる前記楽音信号を入力しこれに基づいた歪信号を生成する歪信号生成手段(35)と、
前記ピッチ情報処理手段によって検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器(30)と、
前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を正とする情報である場合には、前記発振器が生成した発振信号を出力する一方、前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合には、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する出力制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ピッチ情報処理手段(40)は、電子ギター(110)に設けられたピックアップによって得られる楽音信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力する。そして、出力制御手段は、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「正」とする情報である場合には、ピッチに応じた発振信号を生成する発振器(30)が生成した発振信号を出力する一方、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報である場合には、楽音信号を入力してこれに基づいて歪信号生成手段(35)が生成した歪信号を出力する。
したがって、電子ギター(110)の演奏者が和音を弾き、その楽音信号からピッチを検出できない場合であっても、歪信号生成手段(35)が生成した歪信号(歪波形)が出力される。この歪信号は、ピッチ不検出時にその出力が不安定となる発振器(30)が発振する信号ではない、つまり、ギターシンセサイザを構成する発振器由来の信号ではなく、入力信号由来の信号であり、演奏者の演奏した入力信号由来の信号が出力されることになる。よって、和音が入力されピッチ検出に失敗する場合であっても、その回避を演奏者の違和感が無いようにして行うことが可能になる。もちろん、このピッチデータの発振器(30)への供給を急に停止すると違和感がある。
また、ピッチ検出成否情報を、1ビットの情報とすれば装置規模が小型化できるので好ましい。更に、前記出力制御手段は、前記1ビットのピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報である場合にその係数を零とする第1の乗算器(42)と、この1ビットのピッチ検出成否情報を反転させるNOT回路(46)と、このNOT回路の出力が、ピッチ成否情報を「否」とする情報である場合その係数を零とする第2の乗算器(44)と、前記第1の乗算器の出力と前記第2の乗算器の出力との加算を行う加算器(48)と、を含んで成る構成とすることができる。
この構成によれば、第1の乗算器(42)は1ビットのピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報である場合(例えば「0」)にその係数を零とするので、発振器(30)の出力が無効とされる反面、この場合にはNOT回路(46)の出力が、この「否」とする1ビット情報を反転させる(例えば「1」)、つまりピッチの検出を「正」とする情報とするので、歪信号生成手段(35)の出力はそのままである。その一方で、第1の乗算器(42)は、1ビットの検出成否情報がピッチの検出を「正」とする情報である場合(例えば「1」)には通常の係数が設定されるので、発振器(30)の発振信号がそのまま出力される反面、この場合にはNOT回路(46)の出力が、ピッチの検出を「否」とする情報となるので、歪信号生成手段(35)の出力は無効とされる。
したがって、この構成によれば、一対の乗算器と1個の論理回路と1個の加算器との極小規模のデジタル回路で、ピッチ成否情報の内容に応じた出力の変更制御、つまり、発振器と歪信号生成手段との出力変更制御を行うことが可能になる。
また、本発明の他の態様は、弦操作による弦振動信号を取り込むピックアップ(11)を備えた電子ギター(110)の楽音信号を処理する装置(200)であって、
前記ピックアップ(11)で得られる楽音信号を第1の入力信号と第2の入力信号とに分けて入力する構成とし、
前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とを加算した加算信号を出力する加算器(12)と、
前記加算信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理手段(40)と、
前記加算信号を入力しこれに基づいた歪み波形信号を生成する歪信号生成手段(35)と、
前記ピッチ情報処理手段によって検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器(30)と、
前記発振器が生成した発振信号を出力するか、または、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する出力制御手段と、
前記第1の入力信号が第1の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第1の情報を出力する第1の振幅判定手段と、
前記第2の入力信号が第2の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第2の情報を出力する第2の振幅判定手段と、
前記第1の情報と前記第2の情報とが共に「1」である場合にのみ「1」を出力する振幅情報出力手段と、を備え、
前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合、または、前記振幅情報出力手段が「1」を出力する場合、もしくはその双方の場合には、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する構成であることを特徴とする。
この発明によれば、ピッチ情報処理手段(40)は、加算器(12)によって第1の入力信号と第2の入力信号とを加算した加算信号から、ピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力する。また、第1の振幅判定手段(80)および第2の振幅判定手段(85)は、ピックアップ(11)で得られる楽音信号を分けた第1の入力信号と第2の入力信号がそれぞれ第1、第2の閾値を超えている場合、「1」を出力する。また、振幅情報出力手段は、これらの出力を受け、第1の情報と第2の情報とが共に「1」である場合に「1」を出力する。更に、出力制御手段は、発振器が生成した発振信号を出力するか、または、歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する。そして、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合、または、振幅情報出力手段が「1」を出力する場合には、もしくは、その双方の場合には、歪信号生成手段(35)が生成した歪信号が出力される。また、他の場合には発振器(30)の発振信号が出力される。双方の場合とは、前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合であり、かつ、前記振幅情報出力手段が「1」を出力する場合のことである。以下双方とはこのことを意味する。
したがって、電子ギターの演奏者が和音を弾いたにもかかわらず、ピッチ処理手段が周期性を見出してしまうことによりピッチ検出成否情報を「正」としてしまう場合であっても、歪信号生成手段(35)が生成した歪波形が出力される。しかも、この歪波形の出力は、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報であり、かつ、振幅判定手段が第3の情報を出力する場合にのみ行われる。つまり、第1の入力信号(入力1)と第2の入力信号(入力2)とがそれぞれ第1、第2の閾値を超えている場合にのみ、換言すれば、第1の入力信号(入力1)と第2の入力信号(入力2)とが共に、弦が奏でられて鳴っているものである場合、またはピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする場合、もしくはその双方の場合に歪信号が出力されるので、より精度の高い和音検出を可能とした状態で歪信号を出力できる。
この歪信号は、ピッチ不検出時にその出力が不安定となる発振器(30)が発振する信号ではない、つまり、ギターシンセサイザを構成する発振器由来の信号ではなく、演奏者の演奏由来の信号である。よって、和音が入力されピッチ検出に失敗しても、その回避を演奏者の違和感をないようにして行うことが可能になる。
また、前記第1の振幅判定手段は、
前記第1の入力信号の包絡線を検出出力する第1のエンベロープ検出部と、前記第1のエンベロープ検出部の出力結果が前記第1の閾値を超えている場合に「1」、これ以外の場合に「0」を出力する第1の信号処理部と、含んで成り、
前記第2の振幅判定手段は、
前記第2の入力信号の包絡線を検出出力する第2のエンベロープ検出部と、前記第2のエンベロープ検出部の出力結果が前記第2の閾値を超えている場合に「1」、これ以外の場合に「0」を出力する第2の信号処理部と、含んで成り、
前記振幅情報出力手段は、
前記第1の信号処理部の出力および前記第2の信号処理部の出力を入力として論理積をとる論理積回路を、含んで成ることを特徴とする
この構成によれば、第1および第2のエンベロープ検出部(70、75)はそれぞれ、第1、第2の入力信号の包絡線を検出出力する。更に、第1および第2の信号処理部(80、85)がそれぞれ、第1、第2のエンベロープ検出部(70、75)の出力結果が第1、第2の閾値を超えている場合に、第1、第2の情報を出力する。論理積回路(90)は、第1の信号処理部の出力および第2の信号処理部の出力を入力として論理積をと
したがって、第1、第2の振幅判定手段はそれぞれ、第1、第2の入力信号のエンベロープを検出し、これがそれぞれの閾値を超えたか否かを判断するだけでの回路構成で良く、また、振幅情報出力手段が論理積をとるだけで良くなる。しかも第1乃至第3の所定の情報は1ビット論理値であるので、小規模の簡素な論理回路構成で対応可能となる。
また、本発明の更に他の態様は、弦操作による弦振動信号を取り込むピックアップ(5)を備えた電子ギターの楽音信号を処理し、検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器(30)を搭載した楽音信号処理装置(100)を動作させるためのプログラムであって、
前記ピックアップで得られる楽音信号を第1の入力信号と第2の入力信号とに分けて入力して、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とを加算した加算信号を出力する加算機能と、
前記加算信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理機能と、
前記加算信号を入力しこれに基づいた歪信号を生成する歪信号生成機能と、
前記発振器が生成した発振信号を出力するか、または、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する出力制御機能と、
前記第1の入力信号が第1の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第1の情報を出力する第1の振幅判定機能と、
前記第2の入力信号が第2の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第2の情報を出力する第2の振幅判定機能と、
前記第1の情報と前記第2の情報とが共に「1」である場合にのみ「1」を出力する振幅情報出力機能と、を実現させるためのプログラムであり、
前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合、または、前記振幅情報出力機能が「1」を出力する場合、もしくはその双方の場合には、前記歪信号生成機能が生成した歪信号を出力させるプログラムである。
このようなプログラムをROM等の記録媒体に記録しておき、この記録したプログラムをCPUやDSP等のプロセッサ等が読み取って実行していくことによって、ピッチ情報処理機能等の各機能を実現することが可能である。
本発明によれば、和音が入力されピッチ検出に失敗した場合であっても、その回避を演奏者の違和感が無いようにして行うことが可能になる楽音信号処理装置やプログラムを実現できるという効果が得られる。
楽音信号処理装置100の構成図である。 電子弦楽器110(電子ギター)の構成の模式的な説明図である。 楽音信号処理装置100のハードウエア構成図である。 ピッチ情報処理回路40のピッチ検出動作の模式的説明図である。 歪信号生成回路35の動作の模式的説明図である。 楽音信号処理装置200の構成図である。 楽音信号処理装置210の構成図である。
以下、本発明を実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1実施形態の楽音信号処理100の構成図、図3はそのハードウエア構成図である。なお、第2実施形態にあってもハードウエア構成に相違はない。
(第1実施形態)
(構成)
図1に示すように、楽音信号処理100は、電子ギター(電気ギター、エレキギター)の本体部であるボディに設けられたピックアップ5で拾われた楽音信号を入力してアナログデジタル変換するA/D変換器10と、各種の信号処理回路と、この信号処理回路の出力結果をフィルタリングするフィルター回路50と、このフィルタリング結果をデジタルアナログ変換するD/A変換器20と、このデジタルアナログ変換されたアナログ信号を放音するためのスピーカ(SP)60と、を有して構成される。フィルター回路50としては通常、信号の平滑化を図るためにローパス型が採用されるがバンドパス型でもハイパス型でも良い。
上記信号処理回路として、ピッチ情報処理回路40、発振器30、歪信号生成回路35および出力制御回路がある。出力制御回路は、1対の乗算器42、44と、NOT回路46と、1対の乗算器42、44の出力結果を加算する加算器48と、を有して構成され、加算器48の出力はフィルター回路50に入力される。
ピックアップ5は、演奏者の弦操作によって発生した弦振動の電気信号である弦振動信号を取り込むセンサであり電子ギターのボディに設けられる。電子ギターの簡単な構造については後述する。また、ピッチ情報処理回路40は、ピックアップ5によって得られる楽音信号(電子ギターの演奏音)からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力する。装置規模の小型化のため、ピッチ検出成否情報は1ビットの情報である。具体的には、ピッチが検出された場合、つまりピッチ検出成否情報が「正」の場合には「1」であり、一方、ピッチが検出されなかった場合、つまりピッチ検出成否情報が「否」の場合には「0」である。
図4はピッチ検出動作の模式的な説明図である。図4(a)に示すように、横軸を時間軸tとして、一波長の時間軸上での長さが等しい波でなる信号Aが入力されたとすると、ピッチ情報処理回路40は、一周期毎に周期を検出してき、注目する周期T1と次の周期T2とを検出・比較し、周期の長さが「T1≒T2」であるならば「ピッチ検出OK」として、ピッチ検出成否情報として「正:1」を出力する。一方、図4(b)に示すように、一波長の時間軸上での長さが不規則な波でなる山谷の繰り返しでなる信号Bが入力されたとすると、ピッチ情報処理回路40は、一周期毎に周期を検出してき、注目する周期T1と次の周期T2とを検出・比較し、周期の長さが「T1≠T2」であるので、「ピッチ検出NG」として、ピッチ検出成否情報「否:0」を出力する。このようにして、注目する信号の周期と次の周期とを検出・比較して、ピッチ検出、不検出の判定を行う。
歪信号生成回路35は、ピックアップ5によって得られA/D変換器10によってアナログデジタル変換された、電子ギターの楽音信号を入力し、これに基づいた歪信号(歪波形)を生成する。図5は歪信号の生成の動作の説明図であり、横軸の「t」は時間軸を示す。図5(a)に示すサイン波状の入力信号Aは、増幅率が相当大きく設定された増幅器によって増幅されて、増幅波形Bとなる。次に、この増幅波形Bの上下がクリッピングされて歪信号Cが生成される。つまり、入力信号Aを増幅して増幅信号Bを得て、これをクリッピングして歪波形Cとしており、この増幅率は相当大きな値に設定している。
発振器30は、ピッチ情報処理回路40によって検出されたピッチに応じた発振信号を生成する。ピッチ情報処理回路40は、ピックアップ5が拾った電子ギターの楽音信号からピッチを検出し、検出したピッチに基づいて発振器30を駆動する構成であるので、ピックアップ5、ピッチ情報処理回路40、発振器30はギターシンセサイザを構成している。
出力制御回路は、1ビットのピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報(「0」)である場合にその係数を零「0」とする乗算器42と、この1ビットのピッチ検出成否情報を反転させるNOT回路46と、このNOT回路46の出力が、ピッチ成否情報を「否」とする情報とする場合その係数を零「0」とする乗算器44と、乗算器42の出力と乗算器44の出力との加算を行う加算器48と、を含んで成る。乗算器42および乗算器44は、自身に与えられる係数信号が「0」の場合にはその係数を「0」とすると共に、自身に与えられる係数信号が「1」の場合にはその係数を「1」とする。乗算器42、乗算器44は、自身の係数が「1」である場合には通常の乗算動作を行う反面、自身の係数が「0」である場合には入力信号を無効とする。なお、通常時の係数は「1」とは限らない。
そして、ピッチ検出成情報が「1」の場合には、乗算器42の係数信号が「1」となり、乗算器42の動作が通常動作になり、発振器30からの発振信号が出力される。この時、NOT回路46の出力は「0」となり、乗算器44によって、歪信号生成回路35の出力に「0」が乗じられるので、歪信号生成回路35からの歪信号出力が無効とされる。
一方、ピッチ検出成否情報が「0」の場合には、NOT回路46の出力は「1」となり、乗算器44の動作が通常動作になり、歪信号生成回路35からの歪信号が出力される。この時、乗算器42の係数は「0」となって、発振器30からの発振信号に「0」が乗じられるので、発振器30からの発振信号が無効とされる。このようにして、出力制御回路は、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「正」とする情報である場合には、発振器30が生成した発振信号を出力する一方、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報である場合には、歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力するように構成されている。
したがって、一対の乗算器42、44と1個のNOT回路46と加算器48との簡素なデジタル回路で、1ビットのピッチ検出成否情報の内容に応じて、発振器30と歪信号生成回路35との出力変更制御が可能になっている。
(ハードウエア構成)
図3は楽音信号処理装置100のハードウエアの構成図である。ハードウエアは、ピックアップ5と、CPU120と、ROM130と、RAM135と、A/D変換器10と、D/A変換器20と、発振器30と、歪信号生成回路35と、を有し構成され、各構成要素は、バス145を介して相互に所要の情報を通信可能に構成されている。CPU120は、動作プログラムやデータ等を記録した記録媒体であるROM130からプログラムを読み取ってこれを実行する。これにより装置の諸機能が実現される。この際、RAM135には、CPU120が動作プログラムを実行する演算過程での一時記憶領域等が形成される。
入力される楽音信号に基づいて歪信号を生成する歪信号生成回路35、発振信号を出力する発振器30はハードウエアとして構成しても良いが、DSP、CPU等のプロセッサがソフトウエアによる信号処理を行うことによっても実現可能である。つまり、図1の各回路は、CPU、DSP等のプロセッサがROM130に記録されたプログラムを実行することによっても実現可能である。
(電子ギターの構成)
図2は電子弦楽器の一例としての電子ギター110の本体部近傍の模式的な構成図である。電子ギター110は、本体部であるボディ3と、これに繋がりその延在方向にフレットが設けられるネック6と、不図示のヘッドとを有して構成される。図2では説明の容易化のため破断線Aで電子ギター110を切断した状態の構成を模式的に示す。ボディ3の中央下部にはブリッジが設けられ、このブリッジ4には6本の弦Gの一端側が固定されており、弦Gの他端側は上記のヘッドに固定されて、弦Gは張設されている。ブリッジ4のネック6側には、例えばマグネットタイプのピックアップ5が設けられていて、弦Gの弦操作による弦振動を電気信号として拾って、図1に示した楽音信号処理装置100に入力するように構成されている。
ボディ3の図面下には、演奏信号を出力するための出力端子7、トーンを変更するためのトーン調整ボタン8、音量調整するためのボリーム9が設けられている。そして、この実施形態にあっては、ピックアップ5からの信号を入力して信号処理するための楽音信号処理装置100が、ボディ3の裏側に装着されている。なお、ボディ3の形状、ピックアップ5の種類や形状、楽音信号処理装置100の取り付け位置等は適宜変更しうる。また、楽音信号処理装置100の信号を出力するモニタ端子等も適宜設定しうる。かくして、弦操作による弦の振動に応じた弦振動信号がピックアップ5から入力され、この入力された電子ギター音が信号処理される。
(動作)
次に、楽音信号処理装置100の動作について説明する。電子ギター110の本体であるボディ3の表面に設けられたピックアップ5によって拾われた弦振動信号は楽音信号として入力されてA/D変換器10によってアナログデジタル変換される。このアナログデジタル変換された楽音信号は、ピッチ情報処理回路40と歪信号生成回路35とに入力される。
ピッチ情報処理回路40においては、入力されたデジタルの楽音信号に基づいて、先に説明したようにしてピッチの検出を試みる。この結果、ピッチ検出された場合には、検出されたピッチの情報をピッチデータとして発振器30に送信すると共に、ピッチ検出成否情報としてピッチ検出できたこと(OK)を示す1ビットの情報である「1」を出力する。一方、複数所定回数トライしてもピッチが固定値にならない場合にはピッチデータは安定しないものとなる。この時、ピッチ情報処理回路40は、ピッチ検出成否情報としてピッチ検出できないこと(NG)を示す1ビットの情報である「0」を出力する。
ピッチ検出成否情報が「1」の場合には、NOT回路46の出力は「0」となり、乗算器44は、係数信号「0」が与えられるのでその係数は「0」となって、歪信号生成回路35からの歪信号には「0」が乗算されてその出力は無効とされる。一方、ピッチ検出成否情報が「0」の場合には、乗算器42は、係数信号「0」が与えられるのでその係数は「0」となって、発振器30からの発振信号には「0」が乗算されてその出力は無効とされる。かくして、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「正」とする情報(この例では「1」)である場合には、発振器30が生成した発振信号を出力する一方、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報(この例では「0」)である場合には、歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力する。
以上に説明してきたように、第1実施形態によれば、ピッチ情報処理回路40は、電子ギター110に設けられたピックアップ5によって得られる楽音信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力する。そして、出力制御回路は、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「正」とする場合には、ピッチに応じた発振信号を生成する発振器30が生成した発振信号を出力する一方、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする場合には、楽音信号を入力してこれに基づいた歪信号を生成する歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力する。
したがって、電子ギターの演奏者が和音を弾いて入力し、その楽音信号からピッチを検出できない場合であっても、歪信号生成回路35が生成した歪信号が出力されるが、この歪信号は、ピッチ不検出時にその出力が不安定となる発振器30が発振する信号ではない。この歪信号は、ギターシンセサイザを構成する発振器30由来の信号ではなく、入力信号由来の波形である。つまり、この入力信号由来の信号が出力されることになり、和音が入力されピッチ検出に失敗した場合にであっても、その回避を演奏者の違和感が無いようにして行うことが可能になる。もちろん、このピッチデータの発振器30への供給を急に停止すると違和感がある。
(第2実施形態)
(構成)
図6は本発明の第2実施形態である楽音信号処理装置200の構成図である。この実施形態は、和音時であることの検出精度を高める点に特徴がある。この楽音信号処理装置200は、ピックアップ11で得られる楽音信号を第1の入力信号(入力1)と第2の入力信号(入力2)とに分けて入力する構成としている。例えば、ピックアップ11をピエゾ式として、1番目〜3番目の弦から得られる信号(第1の入力信号)をA/D変換器10の入力とすると共に、4番目〜6番目の弦から得られる信号(第2の入力信号)をA/D変換器15の入力とする。
また、楽音信号処理装置200は、第1の入力信号と第2の入力信号とを加算した加算信号を出力する加算器12と、加算信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理回路40と、加算信号を入力しこれに基づいた歪み波形信号を生成する歪信号生成回路35と、ピッチ情報処理回路40によって検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器30と、発振器30が生成した発振信号を出力するか、または、歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力する出力制御回路と、この回路の出力を入力してフィルタリングするフィルター回路50と、このフィリタリング結果をデジタルアナログ変換するD/A変換器20と、このアナログ化された信号を放音するためのスピーカ(SP)60と、を有している。
更に、楽音信号処理装置200は、A/D変換器10の出力を入力しエンベロープ(ENV1信号)を検出出力するエンベロープ検出回路70(第1のエンベロープ検出部)と、このエンベロープ検出回路70の出力結果が第1の閾値を超えている場合に「1」(第1の所定値)を出力するENV1信号処理回路80(第1の信号処理部)と、A/D変換器15の出力信号を入力しエンベロープ(ENV2信号)を検出出力するエンベロープ検出回路75(第2のエンベロープ検出部)と、このエンベロープ検出回路75の出力結果が第2の閾値を超えている場合に「1」(第2の所定値)を出力するENV2信号処理回路85(第2の信号処理部)と、を有している。ここで、入力1と入力2で入力レベルに差がある場合には、第1の閾値、第2の閾値を個別に設定するしておけばよい。
更にまた、ENV1信号処理回路80の出力およびENV1信号処理回路85の出力を入力として論理積をとるAND回路90と、このAND回路90の出力の反転を出力するNOT回路92と、を有している。そして、AND回路94は、ピッチ検出成否情報とNOT回路92の出力とを入力としてこれらの論理積をとって出力する。ENV1信号処理回路80やENV1信号処理回路85の出力を1ビットの情報として回路規模を小型化することができる。
(動作)
次に、楽音信号処理装置200の動作について説明する。電子ギター110の本体であるボディ3の表面に設けられたピックアップ11によって拾われた弦振動信号は楽音信号として入力されて、A/D変換器10およびA/D変換器15のそれぞれによって、アナログデジタル変換される。この構成例では、1番目乃至3番目の弦の操作による楽音信号は1乃至3番目の弦に対応するピックアップ部分から入力されA/D変換器10によりデジタルアナログ変換されると共に、4番目乃至6番目の弦の操作による楽音信号は4乃至6番目の弦に対応するピックアップ部分から入力されA/D変換器15によってデジタルアナログ変換される。
そして、A/D変換器10によってデジタル化された楽音信号はエンベロープ検出回路70に入力され、また、A/D変換器15によってデジタル化された楽音信号はエンベロープ検出回路75に入力される。また、A/D変換器10によってデジタル化された楽音信号と、A/D変換器15によってデジタル化された楽音信号は、加算器12によって加算される。加算器12の加算結果は、ピッチ情報処理回路40と歪信号生成回路35とに入力される。
ピッチ情報処理回路40においては、入力されたデジタルの楽音信号に基づいて、先に説明したようにしてピッチの検出を試みる。この結果、ピッチ検出された場合には、検出されたピッチの情報をピッチデータとして発振器30に送信すると共に、ピッチ検出成否情報としてピッチ検出できたこと(OK)を示す1ビットの情報である「1」を出力する。一方、複数所定回数トライしてもピッチが固定値にならない場合にはピッチデータは安定しないものとなる。この時、ピッチ情報処理回路40は、ピッチ検出成否情報としてピッチ検出できないこと(NG)を示す1ビットの情報である「0」を出力する。
次に、ピッチ検出成否情報が「1」の場合には、NOT回路46の出力は「0」となり、乗算器44は、係数信号「0」が与えられるのでその係数は「0」となって、歪信号生成回路35からの歪信号には「0」が乗算されてその出力は無効とされる。一方、ピッチ検出成否情報が「0」の場合には、乗算器42は、係数信号「0」が与えられるのでその係数は「0」となって、発振器30からの発振信号には「0」が乗算されてその出力は無効とされる。かくして、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「正」とする情報(この例では「1」)である場合には、発振器30が生成した発振信号を出力する一方、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする情報(この例では「0」)である場合には、歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力する。
また、エンベロープ検出回路70およびエンベロープ検出回路75はそれぞれ、入力信号のエンベロープを検出し、これをENV1信号処理回路80、ENV2信号処理回路85に出力する。次いで、ENV1信号処理回路80およびENV2信号処理回路85はそれぞれ、入力されたエンベロープ信号ENV1信号、ENV2信号が第1の閾値、第2の閾値を超えるか否かを判定する。そして、ENV1信号処理回路80およびENV2信号処理回路85は、入力信号ENV1、ENV2がそれぞれに対応する閾値を超えたと判定した場合には「1」をこれ以外の場合には「0」を出力する。AND回路90は、ENV1信号処理回路80とENV2信号処理回路85の出力を入力として論理積をとり、その出力はNOT回路92で反転される。つまり、入力1と入力2とが、それぞれ第1、第2の閾値を超えている場合にのみ、換言すれば、前述した第1の入力信号(入力1)と第2の入力信号(入力2)とが共に、弦が奏でられて鳴っているものである場合にのみ、NOT回路92が「0」となる。
そして、AND回路94は、ピッチ検出成否情報とNOT回路92との論理積をとりこれを出力する。つまり、ピッチ検出成否情報が「1」であったとしてもNOT回路92の出力が「0」となってなければ、和音の入力に対応して歪信号生成回路35からの歪信号が出力されるので、和音時であることの検出精度を高めることになる。
以上説明してきたように、第2実施形態によれば、ピッチ情報処理回路40は、加算器12によって第1の入力信号と第2の入力信号とを加算した加算信号からピッチ検出を行うと共にピッチ検出成否情報を出力する。また、第1のENV1信号処理回路80およびENV2信号処理回路85は、ピックアップ11得られる楽音信号を分けた第1の入力信号と第2の入力信号がそれぞれ第1、第2の閾値を超えている場合に「1」を出力し、AND回路90はこの出力を受け、共に「1」である場合に「1」を出力する。そして、AND回路94は、ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」とする「0」である場合、または、AND回路90を反転したNOT回路92の出力が「0」を出力する場合、もしくはその双方が「0」の場合には「0」となって、NOT回路46が「1」を出力するので、歪信号生成回路35が生成した歪信号を出力する。
したがって、電子ギターの演奏者が和音を弾いたにもかかわらず、その楽音信号から、ピッチ情報処理回路40がピッチの検出を「正」としてしまうような場合であっても、歪信号生成回路35が生成した歪信号が出力される。ピッチ検出成否情報がピッチの検出を「否」としている場合、または、入力1と入力2とがそれぞれ第1、第2の閾値を超えている場合、もしくはその双方の場合、歪信号が出力されるので、より精度の高い和音検出による歪信号の出力が可能となる。
(変形例)
図6は第2実施形態の変形例の構成図である。異なる点は、図2に示す「ENV1信号処理回路80、ENV2信号処理回路85、AND回路90、NOT回路92」の代わりに信号制御回路150を設けた点にある。この信号制御回路150は、ENV1信号およびENV2信号が共に「1」である場合に、「0」を出力する機能を有した構成とすれば、図6に示す「ENV1信号処理回路80、ENV2信号処理回路85、AND回路90、NOT回路92」の一連の回路と同機能を有する。この信号制御回路150は、例えばカスタムIC化したり、CPU120が実行するプログラムを変更したりすることで実現し得る。このようにして、本実施形態の楽音信号100、200の一部を適宜一体化してハードウエアやソフトウエアによって実現することは可能である。
そして、以上述べてきたような楽音信号処理装置100、200の動作は、CPU120がROM130に記録された装置動作のためのプログラムを実行することによって実現することが可能である。また、以上の実施形態において様々な変形例が挙げられる。例えば、電子ギターの弦数が6弦以外となったり、歪信号生成時のクリッピング位置を変えたり、ピックアップの種類を変更したりする等が挙げられるが、本発明の範囲はここに記載したもののみではないことは言うまでもない。
以上説明してきたように、本発明の楽音信号処理装置は、音楽分野、特に電子ギターに適用することができる。
5 ピックアップ
10 A/D変換器
11 ピックアップ
12 加算器
15 A/D変換器
20 D/A変換器
30 発振器
35 歪信号生成回路
42 乗算器
44 乗算器
46 NOT回路
48 加算器
50 フィルター回路
70 エンベロープ回路
75 エンベロープ回路
80 ENV1信号処理回路
85 ENV2信号処理回路
90 AND回路
92 NOT回路
94 AND回路
100 楽音信号処理装置
110 電子弦楽器(電子ギター)
150 信号処理回路
200 楽音信号処理装置
210 楽音信号処理装置

Claims (3)

  1. 弦操作による弦振動信号を取り込むピックアップを備えた電子ギターの楽音信号を処理する装置であって、
    前記ピックアップで得られる楽音信号を第1の入力信号と第2の入力信号とに分けて入力する構成とし、
    前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とを加算した加算信号を出力する加算器と、
    前記加算信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理手段と、
    前記加算信号を入力しこれに基づいた歪信号を生成する歪信号生成手段と、前記ピッチ情報処理手段によって検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器と、
    前記発振器が生成した発振信号を出力するか、または、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する出力制御手段と、
    前記第1の入力信号が第1の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第1の情報を出力する第1の振幅判定手段と、
    前記第2の入力信号が第2の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第2の情報を出力する第2の振幅判定手段と、
    前記第1の情報と前記第2の情報とが共に「1」である場合にのみ「1」を出力する振幅情報出力手段と、を備え、
    前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合、または、前記振幅情報出力手段が「1」を出力する場合、もしくはその双方の場合には、前記歪信号生成手段が生成した歪信号を出力する構成であることを特徴とする楽音信号処理装置。
  2. 請求項に記載の楽音信号処理装置において、
    前記第1の振幅判定手段は、
    前記第1の入力信号の包絡線を検出出力する第1のエンベロープ検出部と、前記第1のエンベロープ検出部の出力結果が前記第1の閾値を超えている場合に「1」、これ以外の場合に「0」を出力する第1の信号処理部と、含んで成り、
    前記第2の振幅判定手段は、
    前記第2の入力信号の包絡線を検出出力する第2のエンベロープ検出部と、前記第2のエンベロープ検出部の出力結果が前記第2の閾値を超えている場合に「1」、これ以外の場合に「0」を出力する第2の信号処理部と、含んで成り、
    前記振幅情報出力手段は、
    前記第1の信号処理部の出力および前記第2の信号処理部の出力を入力として論理積をとる論理積回路を、含んで成ることを特徴とする楽音信号処理装置。
  3. 弦操作による弦振動信号を取り込むピックアップを備えた電子ギターの楽音信号を処理し、検出されたピッチに応じた発振信号を生成する発振器を搭載した楽音信号処理装置を動作させるためのプログラムであって、
    前記ピックアップで得られる楽音信号を第1の入力信号と第2の入力信号とに分けて入力して、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とを加算した加算信号を出力する加算機能と、
    前記加算信号からピッチ検出を行うと共に、ピッチ検出の成否を示すピッチ検出成否情報を出力するピッチ情報処理機能と、
    前記加算信号を入力しこれに基づいた歪信号を生成する歪信号生成機能と、
    前記発振器が生成した発振信号を出力するか、または、前記歪信号生成機能が生成した歪信号を出力する出力制御機能と、
    前記第1の入力信号が第1の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第1の情報を出力する第1の振幅判定機能と、
    前記第2の入力信号が第2の閾値を超えている場合には「1」で、これ以外の場合には「0」である第2の情報を出力する第2の振幅判定機能と、
    前記第1の情報と前記第2の情報とが共に「1」である場合にのみ「1」を出力する振幅情報出力機能と、を実現させるためのプログラムであり、
    前記ピッチ検出成否情報がピッチの検出を否とする情報である場合、または、前記振幅情報出力機能が「1」を出力する場合、もしくはその双方の場合には、前記歪信号生成機能が生成した歪信号を出力させるプログラム。
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