JP6457297B2 - 効果付加装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子ギターの楽音信号に対して効果付加を施すものに係わり、特に、電子ギターを弾きながらその音を持続するサスティン効果を付加することを可能とする効果付加装置およびプログラムに関する。
従来から、電子ギターの楽音信号を入力し、この入力された楽音信号に対して効果付加を施す効果付加装置が提案されている。特許文献1に記載されたエフェクタによれば、エフェクタ本体ケースに入力端子や操作ペダルが設けられており、この入力端子に接続線を介して電子ギターを接続する。そして、ギターを演奏しながら操作ペダルを足で操作することよって、ギター音に効果付加する効果の効果量を調整する(特許文献1。)。
また、出願人が製品化した「AX3000G」というエレキギター用マルチエフェクタ製品には「FREEZE」と称する効果がある。この効果は「フットスイッチを踏むと同時に、その時点の入力信号をサンプリングし繰り返し継続して出力する(サスティン効果)。フットスイッチを離すまでサスティン効果は継続する。サスティン継続中にフットスイッチを再度踏み込むと、その時点の入力信号音に切り替わる」という効果付加が施される。また、「フットスイッチを踏むと同時に、その時点の入力信号を継続して出力し、フットスイッチを足から離してもそのまま継続している。そして再度フットスイッチを踏むと継続が止まる」等の効果付加が施されるエレキギター用のエフェクタ製品も市場にあった。
さらに、本来、楽音の発音時間が短いギターにおいても長い発音時間が得られるように、サスティンペダルやホールドペダルを用いた演奏モードが用意されており、これらサスティンペダルやホールドペダルは、演奏者の足により操作するためのペダルスイッチされている装置も提案されている(特許文献2。)。
特開2012−93525号公報(第3−5頁、第2図) 特開平9−288482号公報(第2−3頁、第10図)
確かに、これらの従来技術によれば、足操作によって上述したような効果付加、即ち、ギター演奏しながらのペダルスイッチを足操作でオンしたタイミングでその音が継続する効果(「サスティン効果」とも記す)を施すによって、多彩な演奏を実現することは可能である。しかしながら、これらの従来技術によれば、上述したサスティン効果を付加する操作は総て足操作によるものであった。したがって、上述したようなサスティン効果を付加するに際して、木目細かな演奏表現を行うことは難しかった。
本発明は、かかる従来の課題を解決するためになされたもので、弦のピッキング操作を行いながら、効果付加を使用して木目細かな演奏表現を行うことを可能とする効果付加装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、弦(G)の操作による弦振動信号を取り込むピックアップ(5)を備えた電子ギター(100)の楽音信号に対して効果付加を施す装置(1)であって、
前記楽音信号に基づいて、前記弦のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力するピッキング検出回路(40)と、
このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御回路(50)と、
前記楽音信号に対して遅延を与える遅延器(31)と前記係数制御信号に応じて係数値を変化させる乗算器(32)とを有し、前記遅延器(31)の出力が前記乗算器(32)を介してフィードバックされる構成のディレイ回路(30)と、
一回のスタッカート演奏によって、その出力音を無音とする無音化手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、ピッキング検出回路(40)は、電子ギター(100)が備えたピックアップ(5)が拾った楽音信号に基づいて、弦(G)のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力し、次いで、係数制御回路(50)は、このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する。そして、乗算器(32)が係数制御信号に応じて係数値(係数Kの値)を変化させる。
ピッキング検出が行われてピッキング操作が行われたとことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出ON信号:「1」)がディレイ回路(30)に入力された場合は、乗算器(32)の係数を例えば「0」として乗算器(32)による遅延器(31)へのフィードバック量を「0」とする。一方、ピッキング検出が行われずピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出OFF信号:「0」)が、ディレイ回路(30)に入力された場合は、乗算器(32)の係数を最大値、例えば「1」として、乗算器(32)による遅延器(31)へのフィードバック量を最大値とする。
この結果、弦を弾くピッキング操作によって、楽音信号に対してディレイ回路(30)が遅延効果を付加すること、即ち、ピッキング操作によって、その時の楽音信号の音を維持して鳴らすというサスティン効果を付与することが可能となる。よって、手による弦のピッキング操作によって、手によりサスティン効果の付与を行うことができるので、弦のピッキング操作を行いながら効果付加を使用することにより、足操作よりも一層木目細かな演奏表現を行うことができる。
なお、ピッキング検出信号は1ビットの情報とすれば良い。つまり、ピッキング操作が行われたことを示すピッキング検出信号は、ピッキング検出ON信号(「1」)である一方、ピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号は、ピッキング検出OFF信号(「0」)とすれば良く、たった1ビットのピッキング検出信号によって係数制御を行うことが可能となる。この結果、装置規模の小型化を図ることができる。
また、ピッキング検出回路(40)は、前記楽音信号の全波整流を行う全波整流部(42)と、この全波整流された信号に対してピークホールドを行うピークホールド部(44)と、このピークホールドされた信号の包絡線を検出するエンベロープ検出回路(46)と、このエンベロープ検出された信号に対して、予め設定した閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間を前記ピッキング検出信号として生成出力するエンベロープ信号処理部(48)と、を含んで成る構成とすることが好ましい。
この構成によれば、全波整流部(42)は楽音信号の全波整流を行い、また、ピークホールド部(44)はこの全波整流された信号に対してピークホールド動作を行い、更に、エンベロープ検出回路(46)はこのピークホールドされた信号の包絡線を検出する。そして、エンベロープ信号処理部(48)は、エンベロープ検出された信号に対して、閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間をピッキング検出信号として生成出力する。
この結果、エンベロープ検出信号が、予め設定した閾値を超える区間より長くホールドされた信号がピッキング検出信号とされるので、ディレイ回路(30)の乗算器(32)の係数を本来よりも長く「0」として、遅延器(31)の内容を「0」とする期間を本来よりも長くする。この結果、遅延器(31)に記憶されていた情報を確実に「0」として前に効果付加した音を確実に断ち切ることが可能となる。
そして、前記ディレイ回路(40)に代えて、リバーブ回路(60)を備え、 このリバーブ回路(60)は、
第1の乗算器(61)を介して遅延出力をフィードバックして第1の加算器(62)に加える構成の第1の遅延器(70)と、第2の乗算器(65)を介して遅延出力をフィードバックして第2の加算器(66)に加える構成の第2の遅延器(71)とを含み、前記第1の遅延器(70)の出力は第3の乗算器(63)を介して前記第2の加算器(66)に加えられると共に、前記第2の遅延器(71)の出力は第4の乗算器(67)を介して前記第1の加算器(62)に加えられる構成であり、第3の加算器(64)、第4の加算器(68)はそれぞれ前記第1の遅延器(70)の出力信号と前記第2の遅延器(71)の出力信号とを加算し、
当該回路(60)への入力信号は前記第1、前記第2、前記第3および前記第4の加算器(62、66、64,68)に加算される構成で、
前記第1から前記第4の乗算器(61、63、65、67)は前記係数制御信号に応じてその係数を変化させる効果付加装置(2)提供される。
この構成によれば、第1の加算器(62)は、第1の乗算器(61)を介した第1の遅延器(70)の出力と、第4の乗算器(67)を介した第2の遅延器(71)の出力とを加算して、第1の遅延器(70)に入力する。また、第2の加算器(66)は、第2の乗算器(65)を介した第2の遅延器(71)の出力と、第3の乗算器(63)を介した第1の遅延器(70)の出力とを加算して、第2の遅延器(71)に入力する。また、第3の加算器(64)、第4の加算器(68)はそれぞれ、当該回路(60)への入力信号と第1の遅延器(70)の出力信号と第2の遅延器(71)の出力信号とを加算する。
そして、第1から第4の乗算器(61、63、65、67)は、係数制御信号に応じてその係数を変化させる。具体的には、ピッキング検出が行われてピッキング操作が行われたことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出ON信号:「1」)がリバーブ回路(60)に入力された場合は、乗算器(61、63、65、67)の係数を「0」として、乗算器(61、63、65、67)による遅延器(70、71)へのフィードバック量を「0」とする。
一方、ピッキング検出が行われず、ピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出OFF信号:「0」)がリバーブ回路(60)に入力された場合は、乗算器(61、63、65、67)の係数を最大値、例えば「1」として乗算器(61、63、65、67)による遅延器(70、71)へのフィードバック量を最大値とする。この結果、リバーブ回路(60)は、2個の遅延器(70、71)を用いて、ディレイ回路(30)よりも、遅延時間に応じた周期の音が聞こえにくくすることが可能となる。
また、一回の弦操作によるスタッカート演奏によって、その出力音を消音とする消音化手段を備えた構成とすれば、スタッカート演奏によって、当該装置の出力を消音とすることができる。例えばサスティン効果を一旦リセットする時等は消音するのが便利である
また、本発明の他の態様は、弦(G)の操作による弦振動信号を取り込むピックアップ(5)を備えた電子ギター(100)の楽音信号に対して効果付加を施す効果付加装置に、
前記楽音信号に基づいて、前記弦のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力するピッキング検出機能と、
このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御機能と、
前記楽音信号に対して遅延を与える遅延機能と前記係数制御信号に応じて係数値を変化させる乗算器とを有していて、前記遅延機能の出力が乗算器を介してフィードバックされる構成のディレイ機能と、
一回のスタッカート演奏によって、その出力音を無音とする無音化機能と、を実現するためのプログラムである。
ROM等の記録媒体に記録されるこのプログラムが、CPU、DSP等のプロセッサによって実行されることによって、
電子ギター(100)の楽音信号に基づいて、弦のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力するピッキング検出機能と、
このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御機能と、
前記楽音信号に対して遅延を与える遅延器と前記係数制御信号に応じて係数値を変化させる乗算機能とを有していて、前記遅延器の出力が乗算機能を介してフィードバックされる構成のディレイ機能と、
一回のスタッカート演奏によって、その出力音を無音とする無音化機能と、がコンピュータに実現される。
したがって、この発明によれば、ピッキング検出機能は、電子ギターが備えたピックアップ(5)が拾った楽音信号に基づいて、弦(G)のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力し、次いで、係数制御機能は、このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する。そして、ディレイ機能においては、乗算機能が係数制御信号に応じて係数値(係数Kの値)を変化させる。
ピッキング検出が行われてピッキング検出信号(ピッキング検出ON信号=「1」)がディレイ機能に入力された場合は、例えば、当該ディレイ機能を構成する乗算機能の係数を「0」として遅延機能へのフィードバック量を「0」とする。一方、ピッキング検出が行われずピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出OFF信号=「0」)がディレイ機能に入力された場合は、例えば、当該ディレイ機能を構成する乗算機能の係数を最大値、例えば「1」として遅延機能へのフィードバック量を最大値とする。
この結果、ピッキング操作によって、その時の楽音信号の音を維持して鳴らすというサスティン効果を付与することが可能となり、手による弦のピッキング操作によって、サスティン効果の付与を手によって行うことができるので、弦のピッキング操作を行いながら効果付加を使用して、足操作よりも一層木目細かな演奏表現を行うことが可能になる。
また、ピッキング検出機能は、前記楽音信号の全波整流を行う全波整流機能と、この全波整流された信号に対してピークホールドを行うピークホールド機能と、このピークホールドされた信号の包絡線を検出するエンベロープ検出機能と、このエンベロープ検出された信号に対して、予め設定した閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間を前記ピッキング検出信号として生成出力するエンベロープ信号処理機能と、を含んで成るプログラムとすることができる。
このプログラムにすれば、全波整流機能は楽音信号の全波整流を行い、また、ピークホールド機能はこの全波整流された信号に対してピークホールド動作を行い、更に、エンベロープ検出機能はこのピークホールドされた信号の包絡線を検出する。そして、エンベロープ信号処理機能は、エンベロープ検出された信号に対して、閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間をピッキング検出信号として生成出力する。
この結果、エンベロープ検出信号が、予め設定した閾値を超える区間より長くホールドされた信号がピンキング検出信号とされるので、乗算機能の係数を本来よりも長く「0」として、遅延機能の内容を「0」とする期間を本来よりも長くして、遅延器31の記憶内容を確実に消去することが可能となる。なお、このようなプログラムは、ROM、フラッシュメモリ等の記録媒体に記録しておき、この記録したプログラムをCPU、DSP等のプロセッサ等が読み取り実行していくことによって、ピッキング検出機能、係数制御機能、ディレイ機能等の各機能を実現することが可能である。
本発明によれば、弦のピッキング操作を手で行いながら効果付加を使用して、木目細かな演奏表現を行うことを可能とする効果付加装置およびプログラムを提供することができるという効果が得られる。
効果付加装置1の構成図である。 ディレイ回路30の構成図である。 ピッキング回路40の構成図である。 電子ギター100の模式的な構成図である。 ピッキング検出動作、フィードバック係数制御動作の説明図である。 装置動作の説明図である。 効果付加装置2の構成図である。 リバーブ回路60の構成図である。 ハードウエアの構成図である。
以下、本発明を実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実施形態である効果付加装置1の構成図、図7は第2の実施形態である効果付加装置2の構成図である。なお、効果付加装置1、2を動作させる場合と通常演奏の場合とを、スイッチ等を設けて選択可能とすることができる。
(第1実施形態)
(構成)
図1に示すように、効果付加装置1は、電子ギターの楽音信号を拾うピックアップ5と、このピックアップ5により拾われた電子ギターの楽音信号をアナログデジタル変換するA/D変換器10と、このデジタル化された信号に対して遅延を付与するディレイ回路30と、このディレイ回路30によって遅延を付与された楽音信号をデジタルアナログ変換するD/A変換器20と、このデジタル化された信号を増幅するアンプ60と、このアンプ60によって増幅された信号を放音するスピーカ(SP)70と、を有して構成される。
更に、この効果付加装置1は、A/D変換器10によってデジタル化された信号に基づいて、当該信号がピッキング操作されたものか否かを検出してこの検出結果に応じたピックング検出信号を出力するピッキング検出回路40と、このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御回路50とを有している。詳細は後述するが、係数制御信号は、ディレイ回路30を構成する乗算器の係数(K)を制御するための信号である。
かくして、ディレイ回路30、ピッキング検出回路40および係数制御回路50を1個のカスタムIC等で実現できるので、効果付加装置1を例えば1個のハードウエア素子で実現可能である。また、ディレイ回路30、ピッキング検出回路40および係数制御回路50をソフトウエアで実現することも可能である。つまり、DSP、CPU等のプロセッサがROM等の記録媒体に記録されたプログラムを実行するようにして、ディレイ回路30、ピッキング検出回路40および係数制御回路50をソフトウエアで実現することも可能である。
(ハードウエア構成)
図9はこの場合のハードウエア構成図である。この場合のハードウエアは、ピックアップ5と、CPU110と、ROM120と、RAM130と、A/D変換器10と、D/A変換器20と、アンプ60と、スピーカ(SP)70とを有し構成され、各構成要素は、バス140を介して相互に所要の情報を通信可能に構成される。CPU110は、動作プログラムやデータ等を記録した記録媒体であるROM120からプログラムを読み取ってこれを実行する。これにより装置の諸機能が実現される。RAM130は、CPU110が動作プログラムを実行する演算過程での一時記憶領域等が形成される。
さて、図2はディレイ回路30の構成例である。遅延器31の出力は、乗算器32の入力に接続されると共に、この乗算器32の出力は、遅延器31の入力に加算器33を介して接続されている。この加算器33は、遅延器31のフィードバック信号とA/D変換器10でアナログデジタル変換された楽音信号とを加算し、これらの加算結果を遅延器31に入力している。そして、乗算器32の係数は「K」であるので、遅延器31の遅延出力がフィードバック係数倍、つまりK倍されてフィードバックされる。係数制御回路50が出力する係数制御信号に応じて、乗算器32のフィードバック係数Kが変更制御される。
図3はピッキング回路40の構成図である。ピッキング回路40は、A/D変換器10でデジタル化された楽音信号を全波整流する全波整流部42と、この全波整流部42によって全波整流された信号のピークをとって行くピークホールド動作を行うピークホールド部44と、このピークホールドされた信号のエンベロープを検出するエンベロープ検出部46と、このエンベロープ検出部46によってその包絡線が検出された信号に対して信号処理を施すエンベロープ信号処理部48とを有して構成される。
全波整流部42は、例えば入力信号の絶対値をとる絶対値回路(ABS回路)で実現可能である。エンベロープ検出部46においては、入力信号を平滑化して包絡線(エンベロープ)を検出するために、その入力段にローパスフィルタを設けた構成とするのが好ましい。詳細な動作については後述するが、このピッキング回路40の特徴は、エンベロープ信号処理部48の動作にある。
(電子ギターの構成)
図4は電子弦楽器の一例としての電子ギター100の本体部近傍の模式的な構成図である。電子ギター100は、本体部であるボディ3と、これに繋がりその延在方向にフレットが設けられるネック6と、ヘッド(不図示)とを有して構成される。図4では説明の容易化のため破断線Aで電子ギター100を切断した状態の構成を模式的に示す。ボディ3の中央下部にはブリッジが設けられ、このブリッジ4には一例として6本の弦Gの一端側が固定されており、弦Gの他端側は上記のヘッドに固定されて、弦Gは張設されている。ブリッジ4のネック6側には、例えばマグネットタイプのピックアップ5が設けられていて、弦Gの弦操作による弦振動を弦振動信号(電気信号)として拾って、図1に示した効果付加装置1に入力するように構成されている。
ボディ3の図面下側には、演奏信号を出力するための出力端子7、トーンを変更するためのトーン調整ボリューム8、音量調整するためのボリューム9が設けられている。そして、この実施形態にあっては、ピックアップ5からの信号を入力して効果付加を施す効果付加装置1が、ボディ3の裏側に装着されている。なお、ボディ3の形状、ピックアップ5の種類や形状、効果付加装置1の取り付け位置等は適宜変更しうる。かくして、弦操作による弦Gの振動に応じた弦振動信号がピックアップ5から入力され、この入力された電子ギター楽音信号に対して効果付加が施される。
(動作)
次に、効果付加装置1の動作について説明する。先ず、電子ギター100のボディ3に設けられたピックアップ5は、電子ギター100の楽音信号を拾う。このピックアップ5によって拾われた、電子ギター100の楽音信号は、A/D変換器10によってアナログデジタル変換される。そして、A/D変換器10によってアナログデジタル変換された楽音信号は、ディレイ回路30とピッキング回路40とに供給される。
ディレイ回路30は、デジタル楽音信号が供給されるとこれを遅延器31に取り込んで遅延を付与して出力すると共に、その遅延出力を乗算器32で係数K倍(フィードバック係数K倍)して入力にフィードバックする。フィードバック係数Kが零でない場合には入力された信号に遅延を付与して出力させ、サスティン効果を継続する。一方、フィードバック係数Kが零「0」の場合には、ディレイ回路30への入力がそのまま出力される。そして、このディレイ回路30によって出力されたデジタル信号は、D/A変換器20によってデジタルアナログ変換され、次いで、アンプ60によって増幅されてスピーカ(SP)70から放音される。なお、本実施形態においては乗算器32の係数Kを一例として「0≦ABS(K)≦1:ABSは絶対値」としている。
図5の模式的な動作説明図に示すように、ピンキング検出回路40は、デジタル楽音信号が供給されると、自身の全波整流部42によって全波整流する。この様子を波形A、波形Bに示す。次に、ピークホールド部40は全波整流されたデジタル楽音信号(波形B参照)のピークをホールドする。この様子を波形B、波形Cに示す。次に、エンベロープ検出部46は、このピークホールドされた信号(波形C参照)の包絡線を検出出力する。この様子を波形C、波形Dに示す。エンベロープ検出部46は、ピークホールドした信号(波形C参照)に対してローパスフィルタ等で平滑化してその包絡線を検出出力する。
そして、エンベロープ信号処理部48は、エンベロープ検出された信号(波形D参照)に対して、予め設定されている閾値(Threshold)を超えている区間、ピッキング検出信号を「1」(ピッキングON)とする。次いで、エンベロープ信号処理部48は、この閾値を超えている区間を超えて、ピッキング検出信号が「1」(「ピッキングON」)である状態を一定時間ホールドする。つまり、エンベロープ信号処理部48は、閾値を超える信号があるとピッキング操作があったとして、ピッキング検出信号を「1」とする時間を、閾値を超える時間T1を超えて「T1+HOLD(HOLD≠0)」時間とする。また、「T1+HOLD≧遅延器の遅延時間」であり、T1は変動するので確実化のため、「HOLD≧遅延器の遅延時間」とするのが良い。
換言すれば、閾値を超える信号があれば、ピッキング検出信号を「1」とする時間を、HOLD時間だけ長くする。なお、エンベロープ信号処理部48は、自身への入力信号が閾値を超えない場合には、ピッキング検出信号を「0」とする。なお、ピッキング検出信号は1ビットの情報、つまり、ピッキング操作が行われたことを示すピッキング検出信号は、ピッキング検出ON信号「1」である一方、ピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号は、ピッキング検出OFF信号「0」であるので、たった1ビットの「0」、「1」のピッキング検出信号によって係数制御を行うことが可能となり装置規模の小型化を図ることができる。
次に、ピッキング検出信号が供給される係数制御回路50は、フィードバック係数の制御信号を出力するが、波形Fで示すように、ピッキング検出信号が「1」となる時には、フィードバック係数Kを「0」とする係数制御信号を、一方、これ以外の場合には、フィードバック係数Kを「1」とする係数制御信号を、ディレイ回路30に供給する。なお、波形Fのような係数制御信号をこのままディレイ回路30に供給する場合にはその信号変化が急峻すぎるので、ノイズが発生する場合がある。これに備えて、LPF等の平滑化手段で平滑化してディレイ回路30に供給するのが好ましい(波形G参照)。つまり、エンベロープ信号処理部48の出力側に信号の平滑化手段を設けるのが好ましい。また、上述したように、閾値を超える時間よりも、ピンキング検出信号を「1」とする時間を長くすることによって、フィードバック係数Kを「0」とする時間を長くすることによって、遅延器31が持つ情報を確実にクリアして次の動作に備えるようにすることができる。
図6は具体的な効果付加動作(持続音効果付与動作、サスティン効果付加動作)の説明図である。横軸は時間軸tである。時刻t1でピッキング操作がされて「ド」の音が発音されると、その「ド」の音の出力が持続される。同様に、時刻t2でピッキング操作がされて「ミ」の音が発音されると、その「ミ」の音の出力が持続され、時刻t3でピッキング操作がされて「ファ、ラ、ド」の和音が発音されると、その「ファラド」の音の出力が持続される。このようにピッキング操作された時点の入力音が単音であっても和音であってもその出力が持続され、次の音が入力操作されるとその音の出力が新たに持続する。
また、時刻t4でスタッカート音がピッキング操作された場合には消音される。スタッカートは短く区切って弦を弾く演奏であり、1回のスッタカート演奏の後には、ピッキングは何もされないので、スタッカートにより瞬間的に楽音信号が閾値を超えてK=0となり、その後直ぐにK=1状態で消音され消音状態(消音状態)に入る。スタッカート演奏によって、効果付加装置1の出力を消音することができるので、例えばサスティン効果を一旦リセットする時等に便利である。
したがって、以上説明してきたように第1実施形態によれば、ピッキング検出回路40は、電子ギター100が備えたピックアップ5が拾った楽音信号に基づいて、弦Gのピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力する。次いで、係数制御回路50は、このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する。そして、ディレイ回路30においては、乗算器32が係数制御信号に応じて係数値Kを変化させる。
ピッキング検出が行われてピッキング操作が行われたとことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出ON信号:「1」)がディレイ回路30に入力された場合には、乗算器32の係数を「0」として、乗算器32による遅延器31へのフィードバック量を「0」とし、ディレイ回路30に入力される楽音信号はそのまま本回路30から出力される。一方、ピッキング検出が行われず、ピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出OFF信号:「0」)が、乗算器32の係数を最大値、例えば「1」として乗算器32による遅延器31へのフィードバック量を最大値とすると、ディレイ回路30への入力信号と遅延器31の出力信号とが加算器33で加算され、この加算結果がディレイ回路30から出力されると共に、遅延器31に繰り返し入力される。
この結果、弦Gを弾くピッキング操作によって、楽音信号に対してディレイ効果を付加すること、即ち、ピッキング操作によって、その時の楽音信号の音を維持して鳴らすというサスティン効果を付与することが可能となる。よって、手による弦Gのピッキング操作によって、サスティン効果の付与を行うことができるので、弦Gのピッキング操作を行いながら効果付加を使用して、足操作よりも一層木目細かな演奏表現を行うことを可能とする
(第2実施形態)
(構成)
図7は本発明の第2実施形態の効果付加装置2の構成図である。本実施形態の特徴はリバーブ回路60を採用し、遅延時間に応じた周期の音を聞こえないようにする点に特徴がある。図7に示すように、効果付加装置2は、電子ギターの楽音信号を拾うピックアップ5と、このピックアップ5により拾われた電子ギターの楽音信号をアナログデジタル変換するA/D変換器10と、このデジタル化された信号に対してリバーブ効果を付加するリバーブ回路60と、このリバーブ回路60によってリバーブ効果を付加された楽音信号をデジタルアナログ変換するD/A変換器20と、このデジタル化された信号を増幅するアンプ60と、このアンプ60によって増幅された信号を放音するスピーカ(SP)70とを有して構成される。
更に、効果付加装置2は、A/D変換器10によってデジタル化された信号に基づいて、当該信号がピッキング操作されたものか否かを検出してこの検出結果に応じたピックング検出信号を出力するピッキング検出回路40と、このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御回路55とを有している。
なお、ピッキング検出回路40のピッキング検出信号の構成や出力動作は、第1実施形態によるものと変わるところがない。また、係数制御回路55の係数制御信号の出力動作は、第1実施形態における対応する回路の動作と変わるところがないが、係数制御信号を供給する乗算器が乗算器61、63、65、6の複数の乗算器に及び点等が異なる。
図8は本実施形態において採用したリバーブ回路60の構成図である。このリバーブ回路60は、遅延器70と遅延器71の二つの遅延器を有している。遅延器70の出力は乗算器61を介して加算器62に加算され、また、遅延器70の出力は算器63を介して加算器66に加算される。一方、遅延器71の出力は乗算器65を介して加算器66に加算され、また、遅延器71の出力は算器6を介して加算器62に加算される。また、加算器64は遅延器70の出力と遅延器71の出力を加算しこの加算結果(左チャンネル)を出力し、また、加算器68は遅延器70の出力と遅延器71の出力を加算しこの加算結果(右チャンネル)を出力する。加算器64、加算器68の加算結果はD/A変換器20へと入力される。そして、入力信号が加算器62、加算器64、加算器66、加算器68に加わっている。
このリバーブ回路60にあっては、1対の遅延器70、71を有し、それぞれの遅延出力を自身の入力にフィードバックすると共に、互いに他の出力をクロスしてフィードバックして互いに他の入力としている点に特徴がある。そして、乗算器61、乗算器63、乗算器65、乗算器67のそれぞれの係数Kは、係数制御信号によって制御されて「1」又は「0」となる。ピッチ検出信号がONの場合には係数Kは「0」とされ、これ以外の場合には係数が「1」とされる。
つまり、リバーブ回路60は、(第1の)乗算器61を介して遅延出力をフィードバックして(第1の)加算器62に加える構成の(第1の)遅延器70と、(第2の)乗算器65を介して出力をフィードバックして(第2の)加算器66に加える構成の(第2)の遅延器71とを含み、(第1の)遅延器70の出力は(第3の)乗算器63を介して(第2の)加算器66に加えられると共に、(第2の)遅延器71の出力は(第4の)乗算器67を介して(第1の)加算器62に加えられる構成であり、リバーブ回路60への入力信号は、加算器62、加算器64、加算器66および加算器68に入力される。そして、(第1から第4の)乗算器61、63、65、67は、係数制御信号に応じてその係数Kを変化させる。なお、図8に示すリバーブ回路60の前段にはオールパスフィルタ等が接続される。
(動作)
次に、効果付加装置2の動作について説明する。電子ギター100のボディ3に設けられたピックアップ5は、電子ギター100の楽音信号を拾う。このデジタル化された楽音信号は、リバーブ回路60とピッキング回路40とに供給される。
リバーブ回路60は、デジタル楽音信号が供給されるとこれを遅延器70、遅延器71が取り込んで遅延を付与して出力する。遅延器70および遅延器71はそれぞれ、乗算器61、乗算器65で係数K倍(フィードバック係数K倍)して入力にフィードバックする。また、遅延器70および遅延器71にはそれぞれ、遅延器71の出力、遅延器70の出力がそれぞれ乗算器67、乗算器63を介して入力される。フィードバック係数Kが零でない場合(K=1の場合)には入力された信号に遅延を付与して出力し、サスティン効果を継続する。一方、フィードバック係数Kが零「0」の場合には、リバーブ回路60において各加算器62、6、66、68への入力は入力信号のみとなり、結局、加算器64、加算器68から入力信号がそのまま出力される。このリバーブ回路60によって出力されたデジタル信号は、D/A変換器20によってデジタルアナログ変換され、次いでアンプ60によって増幅されてスピーカ(SP)70から放音される。なお、本実施形態においては乗算器61、63、65、67の係数Kを一例として「0≦ABS(K)≦1:ABSは絶対値」としている。
図5の模式的な動作説明図に示すように、ピンキング検出回路40は、デジタル楽音信号が供給されると、自身の全波整流部42によって全波整流する。この様子を波形A、波形Bに示す。次に、ピークホールド部40は全波整流されたデジタル楽音信号(波形B参照)のピークをホールドする。この様子を波形B、波形Cに示す。次に、エンベロープ検出部46は、このピークホールドされた信号(波形C参照)の包絡線を検出出力する。この様子を波形C、波形Dに示す。エンベロープ検出部46は、ピークホールドした信号(波形C参照)に対してローパスフィルタ等で平滑化してその包絡線を検出出力する。
そして、エンベロープ信号処理部48は、エンベロープ検出された信号(波形D参照)に対して、予め設定されている閾値(Threshold)を超えている区間、ピッキング検出信号を「1」(ピッキングON)とする。次いで、エンベロープ信号処理部48は、この閾値を超えている区間を過ぎても、ピッキング検出信号が「1」(「ピッキングON」)である状態を一定時間ホールドする。つまり、エンベロープ信号処理部48は、閾値を超える信号があるとピッキング操作があったとして、ピッキング検出信号を「1」とする時間を、閾値を超える時間T1を超えて「T1+HOLD(HOLD≠0)」時間とする。
次に、ピッキング検出信号が供給される係数制御回路5は、フィードバック係数の制御信号を出力するが、波形Fで示すように、ピッキング検出信号が「1」となる時には、フィードバック係数Kを「1」とする係数制御信号を、一方、これ以外の場合には、フィードバック係数Kを「0」とする係数制御信号を、リバーブ回路60に供給する。なお、波形Fのような係数制御信号をこのままリバーブ回路60に供給する場合にも、その信号変化が急峻すぎるので、LPF等の平滑化回路で平滑化してリバーブ回路60に供給するのが好ましい(波形G参照)。
図6は具体的な効果付加動作(持続音効果付与動作、サスティン効果付加動作)の説明図であり、この動作は効果付加装置1の動作と異なる点は無い。図1に示した効果付加装置1の動作と同様に、時刻t1でピッキング操作がされて「ド」の音が発音されると、その「ド」の音の出力が持続され、時刻t2でピッキング操作がされて「ミ」の音が発音されると、その「ミ」の音の出力が持続され、時刻t3でピッキング操作がされて「ファ、ラ、ド」の和音が発音されるとその「ファ、ラ、ド」の音の出力が持続される。このようにピッキング操作された時点の入力音の出力が持続され、次の音が入力操作されるとその音の出力が新たに持続する。スタッカート操作によって消音されるのも効果付加装置1と同様である。
したがって、以上説明してきたように第2実施形態によれば、ピッキング検出が行われてピッキング操作が行われたとことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出ON信号:「1」)がリバーブ回路60に入力された場合は、乗算器61、乗算器63、乗算器65、乗算器67の係数を「0」として、乗算器61、乗算器63、乗算器65、乗算器67による遅延器70、遅延器71へのフィードバック量を「0」とする。一方、ピッキング検出が行われず、ピッキング操作が行われないことを示すピッキング検出信号(ピッキング検出OFF信号:「0」)がリバーブ回路60に入力された場合は、乗算器61、乗算器63、乗算器65、乗算器67の係数を最大値、例えば「1」として、乗算器61、乗算器63、乗算器65、乗算器67による遅延器70、遅延器71へのフィードバック量を最大値とする。この結果、リバーブ回路60は、2個の遅延器70、71を用いて、ディレイ回路30よりも、遅延時間に応じた周期の音が聞こえにくくすることが可能となる。
そして、以上述べてきたような効果付加装置1、効果付加装置2の動作は、CPU120がROM130に記録された装置動作のためのプログラムを実行することによって実現することが可能である。また、以上の実施形態において様々な変形例が挙げられる。例えば、電子ギターの弦数が6弦以外となったり、ピックアップの種類を変更したりする等が挙げられるが、本発明の範囲はここに記載したもののみではないことは言うまでもない。
以上説明してきたように、本発明の効果付加装置は、特に電子ギターの楽音信号に対して効果付加するものとして広く利用することができる。
1 効果付加装置
2 効果付加装置
5 ピックアップ
10 A/D変換器
20 D/A変換器
30 ディレイ回路
31 遅延器
32 乗算器
35 リバーブ回路
40 ピッキング回路
42 全波整流部
44 ピークホールド部
46 エンベロープ検出部
48 エンベロープ信号処理部
50 係数制御回路
55 係数制御回路
60 リバーブ回路
100 電子弦楽器(電子ギター)

Claims (6)

  1. 弦の操作による弦振動信号を取り込むピックアップを備えた電子ギターの楽音信号に対して効果付加を施す装置であって、
    前記楽音信号に基づいて、前記弦のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力するピッキング検出回路と、
    このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御回路と、
    前記楽音信号に対して遅延を与える遅延器と前記係数制御信号に応じて係数値を変化させる乗算器とを有し、前記遅延器の出力が前記乗算器を介してフィードバックされる構成のディレイ回路と、
    一回のスタッカート演奏によって、その出力音を無音とする無音化手段と、を備えたことを特徴とする効果付加装置。
  2. 請求項1に記載の効果付加装置において、
    前記ピッキング検出信号は1ビットの情報であることを特徴とする効果付加装置。
  3. 請求項1および2の内のいずれか一項に記載の効果付加装置において、
    前記ピッキング検出回路は、
    前記楽音信号の全波整流を行う全波整流部と、この全波整流された信号に対してピークホールドを行うピークホールド部と、このピークホールドされた信号の包絡線を検出するエンベロープ検出回路と、このエンベロープ検出された信号に対して、予め設定した閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間を前記ピッキング検出信号として生成出力するエンベロープ信号処理部と、を含んで成ることを特徴とする効果付加装置。
  4. 請求項1、2および3の内のいずれか一項に記載の効果付加装置において、
    前記ディレイ回路に代えて、リバーブ回路を備え、
    このリバーブ回路は、
    第1の乗算器を介して遅延出力をフィードバックして第1の加算器に加える構成の第1の遅延器と、第2の乗算器を介して遅延出力をフィードバックして第2の加算器に加える構成の第2の遅延器とを含み、前記第1の遅延器の出力は第3の乗算器を介して前記第2の加算器に加えられると共に、前記第2の遅延器の出力は第4の乗算器を介して前記第1の加算器に加えられる構成であり、第3の加算器、第4の加算器はそれぞれ前記第1の遅延器の出力信号と前記第2の遅延器の出力信号とを加算し、当該回路への入力信号は前記第1、前記第2、前記第3および前記第4の加算器に加算される構成で、
    前記第1から前記第4の乗算器は前記係数制御信号に応じてその係数を変化させることを特徴とする効果付加装置。
  5. 弦の操作による弦振動信号を取り込むピックアップを備えた電子ギターの楽音信号に対して効果付加を施す効果付加装置に、
    前記楽音信号に基づいて、前記弦のピッキング操作が行われたか否かを検出し、その検出結果を示すピッキング検出信号を出力するピッキング検出機能と、
    このピッキング検出信号に応じた係数制御信号を出力する係数制御機能と、
    前記楽音信号に対して遅延を与える遅延機能と前記係数制御信号に応じて係数値を変化させる乗算機能とを有し、前記遅延機能の出力が乗算器を介してフィードバックされる構成のディレイ機能と、
    一回のスタッカート演奏によって、その出力音を無音とする無音化機能と、を実現するためのプログラム。
  6. 請求項に記載のプログラムにおいて、
    前記ピッキング検出機能は、
    前記楽音信号の全波整流を行う全波整流機能と、この全波整流された信号に対してピークホールドを行うピークホールド機能と、このピークホールドされた信号の包絡線を検出するエンベロープ検出機能と、このエンベロープ検出された信号に対して、予め設定した閾値を超えるか否かを判定し、この閾値を超えている区間よりも長い区間を前記ピッキング検出信号として生成出力するエンベロープ信号処理機能と、を含んで成ることを特徴とするプログラム。
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