JP6671633B2 - 電子管楽器、楽音発生方法およびプログラム - Google Patents
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Description
指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させる楽器音信号発生部と、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて設定されたフィルタ特性に従ってノイズ信号をフィリタリングすることによりサブトーン信号を発生するサブトーン信号発生部と、
前記楽器音信号発生部で発生された楽器音信号と、前記サブトーン信号発生部で発生されたサブトーン信号とに基づいた楽音信号を出力する楽音信号出力部と
を具備することを特徴とする。
指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生し、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高と基づいて設定されたフィルタ特性に従ってノイズ信号をフィリタリングすることによりサブトーン信号を発生し、
前記楽器音信号と、前記サブトーン信号とに基づいた楽音信号を出力する、
ことを特徴とする。
前記楽器音信号発生部に、指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させるステップと、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて設定されたフィルタ特性に従ってノイズ信号をフィリタリングすることによりサブトーン信号を発生させるステップと、
前記楽音信号出力部に、前記楽器音信号と前記サブトーン信号とに基づいた楽音信号を出力させるステップと、
を実行させることを特徴とする。
A.構造
先ず図1を参照して本発明の一実施形態による電子管楽器100の全体構造について説明する。図1(a)は、アコースティック管楽器の「サックス」形状を模した電子管楽器100の全体構造を示す外観図、図1(b)はマウスピース6の構造を示す断面図である。図1(a)において、サックス形状を為す本体1の正面には、運指操作(音高を指定する演奏操作)される音高キー2が配設される。本体1の開口端3側の内部には、楽音を放音するスピーカ4が設けられる。また、本体1の側面側には、電源をパワーオン・オフする電源スイッチの他、後述する音色選択スイッチ等の各種操作スイッチを有する操作部5が設けられる。
次に、図2を参照して電子管楽器100の電気的構成について説明する。図2は、電子管楽器100の電気的構成を示すブロック図である。図2において、下唇圧センサ7は、マウスピース6に接触する吹奏者の下唇圧を検出して下唇圧信号を出力する。吹圧センサ8は、マウスピース6から吹き込まれる息の吹圧を検出して吹圧信号を出力する。
次に、図5を参照してCPU13の処理機能で形成される楽音発生部の構成について説明する。図5は、CPU13の処理機能で形成される楽音発生部の構成を示すブロック図である。楽器音信号発生部14は、波形発生部141、フィルタ部142および増幅器143を備える。波形発生部141は、公知の波形データ読み出し方式で構成される。すなわち、波形発生部141は、ROM11の波形データエリアWDAに格納される各種音色の波形データの内、音色選択スイッチ操作で選択された音色TCの波形データを、音高データPに対応した読み出し速度で読み出して出力する。
次に、図6〜図7を参照して上記構成による電子管楽器100のCPU13が実行するメインルーチン、楽器音信号発生処理およびサブトーン信号発生処理の各動作について説明する。なお、以下の動作説明では、ことわりが無い限り動作の主体はCPU13である。
図6は、CPU13が実行するメインルーチンの動作を示すフローチャートである。電源スイッチ操作により電子管楽器100がパワーオンすると、CPU13は図6に図示するステップSA1に処理を進め、電子管楽器100の各部を初期化するイニシャライズを行う。イニシャライズが完了すると、ステップSA2に進み、音色スイッチ処理を実行する。この音色スイッチ処理では、発生する楽器音の音色(楽器種)の音色番号をユーザの音色選択スイッチ操作により選択すると、選択された音色番号nに対応付けられた音色TC(n)の波形データを指定する。
図7(a)は、CPU13が実行する楽器音信号発生処理の動作を示すフローチャートであり、前述したCPU13の機能的構成における楽器音信号発生部14(図5参照)の動作に相当する。上述のステップSA6を介して本処理が実行されると、CPU13は図7(a)に図示するステップSB1に処理を進め、ROM11の波形データエリアWDAに格納される各種音色の波形データの内、音色選択スイッチ操作で選択された音色番号nの音色TC(n)の楽器音(波形データ)を、音高データPに対応した読み出し速度で読み出す波形発生処理を実行する。
図7(b)は、CPU13が実行するサブトーン信号発生処理の動作を示すフローチャートであり、前述したCPU13の機能的構成におけるサブトーン信号発生部15、加算部16(図5参照)の動作に相当する。前述したステップSA7を介して本処理が実行されると、CPU13は図7(b)に図示するステップSC1に処理を進め、吹圧データDpが所定の閾値THより大きいか、つまりマウスピース6から所定以上の流速で息が吹き込まれているか否かを判断する。所定以上の流速で息が吹き込まれていなければ、判断結果は「NO」になり、後述のステップSC5に進む。
(付記)
[請求項1]
指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させる楽器音信号発生部と、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタにより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生するサブトーン信号発生部と、
前記楽器音信号発生部で発生された楽器音信号と、前記サブトーン信号発生部で発生されたサブトーン信号とを出力する出力部と
を具備する電子管楽器。
前記サブトーン信号発生部は、前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて、前記フィルタの特性を決定するためのフィルタ係数を出力するフィルタ係数出力部をさらに有し、
前記フィルタは、前記フィルタ係数出力部により出力されたフィルタ係数により決定された特性に従って前記ノイズ信号をフィリタリングすることによりサブトーン信号を発生する、請求項1に記載の電子管楽器。
前記フィルタ係数出力部は、前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいたフィルタ係数を出力するフィルタパラメータテーブルである、請求項2に記載の電子管楽器。
前記フィルタは、前記指定された楽器種類が円筒形管体に属する楽器である場合に、前記指定された音高に基づいてカットオフ周波数が決定されるハイパスフィルタの特性を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子管楽器。
前記フィルタは、前記指定された音高が高くなるに従って、前記カットオフ周波数を上昇させるハイパスフィルタ特性を有する、請求項4に記載の電子管楽器。
前記フィルタは、前記指定された楽器種類が円錐形管体に属する楽器である場合に、前記指定された音高に基づいて共振周波数及び選択度が決定されるバンドパスフィルタの特性を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子管楽器。
前記フィルタは、前記指定された音高が高くなるに従って、前記共振周波数及び選択度を大きくするバンドパスフィルタの特性を有する、請求項6に記載の電子管楽器。
前記電子管楽器はさらに、前記マウスピースに接触する吹奏者の下唇圧を検出する下唇圧センサと、前記フィルタから出力される前記サブトーン信号のレベルを、前記下唇圧センサにて検出された下唇圧に応じて制御する増幅部と、を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の電子管楽器。
前記サブトーン信号発生部は、前記息のレベルが予め定められた閾値を超えると前記増幅部を動作状態とし、前記息のレベルが予め定められた閾値以下の場合は前記増幅部を非動作状態とする吹圧検知部をさらに有する請求項8に記載の電子管楽器。
前記出力部は、前記楽器音信号発生部で発生された楽器音信号と、前記サブトーン信号発生部で発生されたサブトーン信号とを加算して出力する、請求項1乃至9のいずれかに記載の電子管楽器。
電子管楽器に用いられる楽音発生方法であって、前記電子管楽器が、
指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生し、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタににより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生し、
前記楽器音信号と、前記サブトーン信号とを出力する、楽音信号発生方法。
楽器音信号発生部、サブトーン信号発生部及び楽音信号出力部を有する電子管楽器として用いられるコンピュータに、
前記楽器音信号発生部に、指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させるステップと、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタにより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生させるステップと、
前記楽音信号出力部に、前記楽器音信号と前記サブトーン信号と出力させるステップと、
を実行させるプログラム。
2 音高キー
3 開口端
4 スピーカ
5 操作部
6 マウスピース
7 下唇圧センサ
8 吹圧センサ
10 A/D変換部
11 ROM
12 RAM
13 CPU
14 楽器音信号発生部
141 波形発生部
142 フィルタ部
143 増幅器
15 サブトーン信号発生部
151 ホワイトノイズ発生部
152 フィルタ部
153 吹圧検知部
154 増幅器
16 加算部
17 D/A変換部
18 アンプ
100 電子管楽器
Claims (12)
- 指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させる楽器音信号発生部と、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタにより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生するサブトーン信号発生部と、
前記楽器音信号発生部で発生された楽器音信号と、前記サブトーン信号発生部で発生されたサブトーン信号とを出力する出力部と
を具備する電子管楽器。 - 前記サブトーン信号発生部は、前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて、前記フィルタの特性を決定するためのフィルタ係数を出力するフィルタ係数出力部をさらに有し、
前記フィルタは、前記フィルタ係数出力部により出力されたフィルタ係数により決定された特性に従って前記ノイズ信号をフィリタリングすることによりサブトーン信号を発生する、請求項1に記載の電子管楽器。 - 前記フィルタ係数出力部は、前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいたフィルタ係数を出力するフィルタパラメータテーブルである、請求項2に記載の電子管楽器。
- 前記フィルタは、前記指定された楽器種類が円筒形管体に属する楽器である場合に、前記指定された音高に基づいてカットオフ周波数が決定されるハイパスフィルタの特性を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子管楽器。
- 前記フィルタは、前記指定された音高が高くなるに従って、前記カットオフ周波数を上昇させるハイパスフィルタ特性を有する、請求項4に記載の電子管楽器。
- 前記フィルタは、前記指定された楽器種類が円錐形管体に属する楽器である場合に、前記指定された音高に基づいて共振周波数及び選択度が決定されるバンドパスフィルタの特性を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子管楽器。
- 前記フィルタは、前記指定された音高が高くなるに従って、前記共振周波数及び選択度を大きくするバンドパスフィルタの特性を有する、請求項6に記載の電子管楽器。
- 前記電子管楽器はさらに、前記マウスピースに接触する吹奏者の下唇圧を検出する下唇圧センサと、前記フィルタから出力される前記サブトーン信号のレベルを、前記下唇圧センサにて検出された下唇圧に応じて制御する増幅部と、を有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の電子管楽器。
- 前記サブトーン信号発生部は、前記息のレベルが予め定められた閾値を超えると前記増幅部を動作状態とし、前記息のレベルが予め定められた閾値以下の場合は前記増幅部を非動作状態とする吹圧検知部をさらに有する請求項8に記載の電子管楽器。
- 前記出力部は、前記楽器音信号発生部で発生された楽器音信号と、前記サブトーン信号発生部で発生されたサブトーン信号とを加算して出力する、請求項1乃至9のいずれかに記載の電子管楽器。
- 電子管楽器に用いられる楽音発生方法であって、前記電子管楽器が、
指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生し、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタににより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生し、
前記楽器音信号と、前記サブトーン信号とを出力する、楽音信号発生方法。 - 楽器音信号発生部、サブトーン信号発生部及び楽音信号出力部を有する電子管楽器として用いられるコンピュータに、
前記楽器音信号発生部に、指定された楽器種類と指定された音高とに基づいた楽器音信号を、マウスピースに吹き込まれる息に応じたレベルで発生させるステップと、
前記指定された楽器種類と前記指定された音高とに基づいて決定された特性を有するフィルタにより、ノイズ信号をフィリタリングしてサブトーン信号を発生させるステップと、
前記楽音信号出力部に、前記楽器音信号と前記サブトーン信号と出力させるステップと、
を実行させるプログラム。
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---|---|---|---|
JP2016047791A JP6671633B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 電子管楽器、楽音発生方法およびプログラム |
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Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016047791A Active JP6671633B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 電子管楽器、楽音発生方法およびプログラム |
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